JP2003175558A - 積層シートおよびその製造方法 - Google Patents

積層シートおよびその製造方法

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JP2003175558A JP2002260993A JP2002260993A JP2003175558A JP 2003175558 A JP2003175558 A JP 2003175558A JP 2002260993 A JP2002260993 A JP 2002260993A JP 2002260993 A JP2002260993 A JP 2002260993A JP 2003175558 A JP2003175558 A JP 2003175558A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不織布が本来持つクロス的な感触
を保持しつつ、透湿性および止水性を、あるいは伸縮性
を併せ持った、衛生材料として好適な積層シートを提供
すること。 【解決手段】 不織布上に少なくとも2層からな
る樹脂フィルムが接合した積層体であって、不織布層に
接する側の樹脂フィルム層はその一部が不織布の繊維間
隙に浸透し一体化している。前記の樹脂フィルム層は、
少なくともその1層が無機充填剤を含む樹脂から形成さ
れ、樹脂としては、好ましくはエチレン・α−オレフィ
ン共重合体が用いられ、その密度が0.870〜0.9
35、MFRが1〜90(g/10分)、およびメルト
テンションが0.5〜10(g)である物性を有してい
ることが望ましい。さらに積層体は、少なくともその一
方向に1.1〜5倍延伸されていることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不織布と樹脂フィ
ルムとが接合し、クロス的な感触を保持した積層シート
およびその製造方法に関する。より詳細には、クロス的
な感触を保持した上で通気性および止水性を備えた積層
シート、あるいは良好な伸縮性を備えた積層シート、お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】不織布上に熱可塑性樹脂フィルム
を積層した二層シートが製造され、そのシート物性に注
目して、包装材料、紙オムツや生理用品等の衛生材料、
止水シート等の土木建築資材等の広い産業分野の資材と
して使用されている。
【0003】その二層シートを用いる目的は、不織布の
持つ特性および樹脂フィルムの持つ特性を共に利用した
いと言う点にある。二層シートの製造には、一般に生産
安定性および経済性に優れた押出しラミネーション法が
大ロットの生産方式として適していることから多く採用
されている。ところが、空隙の多くある不織布表面に熱
可塑性樹脂を押出しラミネーションすると、溶融樹脂が
繊維間隙に深く入り込み易いことから、不織布の持つク
ロス的な感触が失われ、また樹脂フィルムの持つ伸縮性
が低下し易く、さらに樹脂フィルム層にはピンホールが
発生しやすいので、必ずしも各層の特性がそのまま発揮
されてくるとは限らず、製造方法を改良することによっ
て一層の物性向上が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、不織
布が本来持つクロス的な感触を保持しつつ、透湿性およ
び止水性を有する積層シートおよびその製造方法の提供
を目的にする。また本発明は、不織布が本来持つクロス
的な感触を保持しつつ、樹脂フィルムが本来有する伸縮
性を併せ持った積層シートおよびその製造方法の提供を
目的にする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、不織
布上に少なくとも2層からなる樹脂フィルムが接合した
積層体であって、不織布層に接する側の樹脂フィルム層
はその一部が不織布の繊維間隙に浸透している積層シー
トに関する。
【0006】その積層シートの好ましい態様として、そ
の積層体は、少なくとも一方向に延伸されており、かつ
その耐水圧が1000(mmHO)以上であり、かつ
透湿度が1000〜6000(g/m・24hr)で
あるシートを挙げることができる。
【0007】またその積層シートの別の好ましい態様と
して、その積層体は、その横方向の破断点伸びが200
〜1000%、かつ横方向の引張強度が5〜30(N/
cm)であるシートを挙げることができる。
【0008】ここで前記の不織布層としては、その目付
けが10〜60(g/m)であって、スパンボンド法
不織布またはそれとメルトブローン法不織布との積層不
織布であり、さらにポリオレフィンから形成されている
ことがそれぞれ望ましい。
【0009】また前記の樹脂フィルム層としては、その
全体の目付けが10〜60(g/m )であり、その内
前記の不織布層に接する側の樹脂フィルム層の目付けが
5〜50(g/m)であることが望ましい。また、樹
脂フィルム層を形成する樹脂としては、少なくともその
1層が無機充填剤を含有していてもよく、その場合の含
有量は20〜70(重量%)の範囲が好ましい。このよ
うな樹脂フィルム層は、ポリオレフィンから形成されて
いることが望ましく、特にエチレン・α−オレフィン共
重合体を含むポリオレフィンが望ましい。不織布層に接
する側の樹脂フィルム層は、密度0.870〜0.93
5(g/cm)、メルトフローレート1〜90(g/
10分)、およびメルトテンション0.5〜10(g)
のポリオレフィンから形成されていることが好ましい。
【0010】このような積層体は、少なくともその一方
向に1.1〜5倍延伸されていることが好ましい。
【0011】また本発明は、不織布の表面上に溶融樹脂
をTダイからダイ下温度200〜280℃でフィルム状
に押出し、その後ニップロールと冷却ロールとからなる
一対のロールの間隙にニップ圧5〜20(kg/c
)の条件で通過させて不織布層と樹脂フィルム層と
が一体化した2層のラミネート体を形成する第1の工
程、さらにその樹脂フィルム層上に同種または異種の樹
脂フィルム層を被覆して積層体を形成する第2の工程と
からなる積層シートの製造方法に関する。
【0012】さらに本発明は、不織布と樹脂フィルムと
の間に同種または異種の溶融樹脂をTダイからダイ下温
度200〜280℃でフィルム状に押出し、その後ニッ
プロールと冷却ロールとからなる一対のロールの間隙に
ニップ圧5〜20(kg/cm)の条件で通過させて
前記の3層が一体化した積層体を形成する積層シートの
製造方法に関する。
【0013】ここで前記の供給される不織布は、その縦
方向に0.1〜5(kg/m)の張力が付与されている
ことが望ましい。また前記の樹脂フィルム層は、少なく
ともその1層が無機充填剤を含有していてもよく、その
場合の含有量は20〜70重量%の範囲が望ましい。さ
らにこの製造方法には、得られた積層体をその少なくと
も一方向へと延伸する工程を付加してもよく、その場合
延伸工程は、積層体をギヤー延伸装置に供給することに
よって行われることが望ましい。
【0014】次に本発明の好ましい実施態様を二つに分
けて説明する。
【0015】第一の実施態様は、不織布上に少なくとも
2層からなる樹脂フィルムが接合した積層体であって、
その樹脂フィルム層は共に無機充填剤を含む樹脂から形
成されており、またその内不織布に接する側の樹脂フィ
ルム層はその一部が不織布の繊維間隙に浸透している積
層シートに関する。
【0016】前記の積層体は、少なくとも一方向に延伸
されており、かつその耐水圧が1000(mmHO)
以上であり、かつ透湿度が1000〜6000(g/m
・24hr)であることが好ましい。
【0017】ここで、積層シートの好ましい厚み構成
は、不織布層が10〜60(g/m)、樹脂フィルム
層が10〜60(g/m)、その内不織布に接する側
の樹脂フィルム層が5〜50(g/m)である。
【0018】好ましい不織布は、スパンボンド法不織布
またはそれとメルトブローン法不織布との積層不織布で
ある。また、不織布および樹脂フィルム共にポリオレフ
ィンから形成されていることが望ましく、特に不織布に
接する側の樹脂フィルム層は、密度が0.870〜0.
935(g/cm)、メルトフローレートが1〜90
(g/10分)、およびメルトテンションが0.5〜1
0(g)の物性を備えた樹脂が適している。一例とし
て、エチレン・α−オレフィン共重合体を含むポリオレ
フィンを挙げることができる。また、樹脂フィルム層を
形成する樹脂には、共に無機充填剤が20〜70(重量
%)含有されていることが望ましい。
【0019】またこの実施態様において、不織布の表面
上に無機充填剤を含む溶融樹脂をTダイからダイ下温度
200〜280℃でフィルム状に押出し、その後ニップ
ロールと冷却ロールとからなる一対のロールの間隙にニ
ップ圧5〜20(kg/cm )の条件で通過させて一
体化したラミネート体を形成する第1の工程、さらにそ
の樹脂フィルム層上に無機充填剤を含む樹脂のフィルム
層を被覆して積層体を形成する第2の工程とからなる積
層シートの製造方法を含む。ここで、前記の第1の工程
では、供給される不織布に、その縦方向に0.1〜5
(kg/m)の張力が付与されていることが好ましい。
【0020】ここで、前記第2の工程の後に、さらに積
層体を少なくとも一方向へと延伸する第3の工程を付加
してもよく、その延伸工程はギヤー延伸装置を用いて行
うことが好ましい。
【0021】第二の実施態様は、不織布上に少なくとも
2層からなる樹脂フィルムが接合した積層体であって、
不織布に接する側の樹脂フィルム層はその一部が不織布
の繊維間隙に浸透しており、積層体の横方向の破断点伸
びが200〜1000%、かつ横方向の引張強度が5〜
30(N/cm)である積層シートに関する。
【0022】ここで、積層シートの好ましい厚み構成
は、不織布層が10〜60(g/m)、樹脂フィルム
層が30〜60(g/m)、その内不織布に接する側
の樹脂フィルム層が5〜40(g/m)である。
【0023】好ましい不織布は、スパンボンド法不織
布、またはそれとメルトブローン法不織布との積層不織
布である。また、不織布および樹脂フィルム共にポリオ
レフィンから形成されていることが望ましく、特に不織
布に接する側の樹脂フィルム層は、密度が0.870〜
0.935(g/cm)、メルトフローレートが1〜
90(g/10分)、およびメルトテンションが0.1
〜10(g)の物性を備えた樹脂が適している。一例と
して、エチレン・α−オレフィン共重合体を含むポリオ
レフィンを挙げることができる。また、樹脂フィルム層
の内、その2層目以降の少なくとも1層は、無機充填剤
を20〜70重量%含有する樹脂から形成されているこ
とが望ましい。
【0024】またこの実施態様において、不織布の表面
上に溶融樹脂をTダイからダイ下温度200〜280℃
でフィルム状に押出し、その後冷却ロールとニップロー
ルとからなる一対のロールの間隙にニップ圧5〜20
(kg/cm)の条件で通過させて一体化したラミネ
ート体を形成する第1の工程、さらにその樹脂フィルム
層上に新たな樹脂フィルム層を被覆して積層体を形成す
る第2の工程とからなり、その積層体の横方向の破断点
伸びが200〜1000%、かつ横方向の引張強度が5
〜30(N/cm)である積層シートの製造方法も含
む。
【0025】ここで、前記の第1の工程では、供給され
る不織布に、その縦方向に0.1〜5(kg/m)の張
力が付与されていることが望ましい。前記の第2の工程
では、第1の工程でラミネーションした樹脂と同じ樹脂
を用いて押出しラミネーション法によって行われること
が好ましく、またその樹脂フィルム層の少なくとも1層
が無機充填剤を20〜70重量%含有する樹脂から形成
されていることが望ましい。
【0026】
【発明の具体的説明】次に本発明の積層シートおよびそ
の製造方法について、順を追って具体的に説明する。
【0027】積 層 シ ー ト 本発明に係わる積層シートは、不織布と少なくとも2層
からなる樹脂フィルムとが積層し、その内不織布に接す
る側の樹脂フィルム層の一部が不織布の繊維間隙に浸透
することによって、両層が一体化した積層体構造をなし
ている。
【0028】各層の厚み構成を単位面積当りの重量、す
なわち目付けで表現すると、不織布層の目付けが、好ま
しくは10〜60(g/m)、より好ましくは15〜
40(g/m)、樹脂フィルム層全体の目付けが、好
ましくは10〜60(g/m )、より好ましくは15
〜55(g/m)である。両層がこのような厚み構成
にあると、通常使用するシートとしての十分な機械的強
度を有すると共に、全体的に薄くかつ柔軟性のあるクロ
ス的な感触を示し、また耐水性、通気性も良好であり、
他の物体へのフィット感も良好である。
【0029】一方樹脂フィルム層は、少なくとも2層か
ら形成されており、その内不織布に接する側の層の目付
けが、好ましくは5〜50(g/m)、より好ましく
は5〜35(g/m)、さらに好ましくは10〜25
(g/m)である。樹脂フィルム層の全体の厚みおよ
び各層の厚み割合が、前記した範囲にあることによっ
て、積層シートの柔軟性と伸縮性、および不織布それ自
体が保持する風合い、嵩高感、触感、ソフト感等々で表
現されるクロス的な感触を向上させている。
【0030】本発明に係わる積層シートでは、必要とす
る樹脂フィルム層の厚みを2層以上に分けて形成してい
ることが重要で、好ましくは不織布に接する側の第1の
樹脂フィルム層の厚みをできるだけ薄くし、第2層以降
の樹脂フィルム層とほぼ同等の厚みかそれ以下に調整す
ることが望ましい。必要な樹脂フィルム層の厚みを1層
のみで形成すると、得られた積層シートは硬く、柔軟性
およびクロス的な感触を持ったシートはほとんど得られ
ない。
【0031】使用可能な不織布としては、短繊維、長繊
維または連続繊維のいずれから形成された不織布でもよ
く、またその材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートのよう
なポリエステル、ナイロン6、66のようなポリアミド
等が使用できるが、特に限定されない。また、ポリエチ
レンやポリプロピレン等が芯鞘またはサイドバイサイド
の形状で複合した繊維から形成されていてもよい。繊維
どうしの結合は、ヒートボンディングであってもよい
し、あるいは接着剤が使われていてもよい。
【0032】そのような不織布は、乾式法、湿式法、ス
パンボンド法、あるいはメルトブローン法のいずれの製
造法で製造されたものであっても使用することができ
る。特に、ポリプロピレンからスパンボンド法で製造し
た不織布は、またスパンボンド法で製造した不織布とメ
ルトブローン法で製造した不織布との積層不織布は、高
い引張強度を有し、また高い透湿性を有しており、さら
に疎水性でもあることから、包装材料や衛生材料用途の
積層シートの製造に適している。
【0033】樹脂フィルム層は、ポリオレフィン等の熱
可塑性樹脂から形成されている。ポリオレフィンとして
は、オレフィンの単独重合体であってもよいし、オレフ
ィンとそれと共重合可能なコモノマーとの共重合体であ
ってもよいし、さらにそれらのブレンド体であってもよ
く、特に限定されない。使用可能な樹脂の例として、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体を挙げること
ができる。それらの内でも、不織布との接着性が良好な
樹脂が好ましい。
【0034】不織布層に直接接触する側の樹脂フィルム
層は、次に記す密度、メルトフローレート(MFR)お
よびメルトテンション(MT)の値の範囲にあるポリオ
レフィン樹脂から形成することが望ましい。すなわち、
密度は、好ましくは0.870〜0.935(g/cm
)、より好ましくは0.870〜0.920(g/c
)、さらに好ましくは0.870〜0.910(g
/cm)である。ASTM D−1238に準拠し、
190℃、2.16kg荷重下で測定したMFRは、好
ましくは1〜90(g/10分)、より好ましくは3〜
35(g/10分)であって、MTは、好ましくは0.
1〜10、より好ましくは0.5〜10(g)、さらに
好ましくは0.5〜8(g)である。これら物性値の範
囲内にあるポリオレフィン樹脂は、適度の溶融粘度を有
しているので押出しラミネーション成形性が良好である
と共に、得られた積層シートに柔軟性を付与する。
【0035】ここでMTは、東洋精機製作所製MT測定
機を用い、ノズル径2.09mmφ、ノズル長さ8m
m、樹脂温度190℃、押出し速度15(m/分)、巻
き取り速度10〜20(m/分)の条件で測定される値
である。
【0036】好ましいポリオレフィンの一例として、エ
チレンと0.1〜10モル%含量の炭素数3〜20のα
−オレフィンとの共重合体であって、前記した物性値を
満たす樹脂を挙げることができる。α−オレフィンの例
として、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテンを挙げることがで
きる。またこの共重合体には、高圧法低密度ポリエチレ
ンやゴム状重合体がブレンドされていてもよい。そのよ
うなポリオレフィンを用いると、高い破断点伸びおよび
引張強度を持った積層シートが得られ易い。
【0037】本発明において、樹脂フィルム層は少なく
とも2層から構成されていることが必要で、各層を形成
する樹脂は互いに同じであってもよいし、異なっていて
もよいが、互いに強固に接着する組み合わせを採用する
ことが望ましい。不織布層に直接接する樹脂フィルム層
は、不織布との接着性および積層シートに必要な柔軟性
付与と言う観点からポリエチレン、特にエチレンとα−
オレフィンとの共重合体から形成することが好ましい
が、その場合2層目以上の樹脂フィルム層も同様のポリ
エチレンから形成すると、互いに接着性が良好であるこ
とから望ましい。
【0038】樹脂フィルム層を形成する樹脂には、無機
充填剤が含有されていてもよいし、含有されていなくて
もよい。良好な通気性および耐水性を備えた樹脂シート
を得る場合には、すべての樹脂フィルム層に無機充填剤
が含有されていることが望ましく、後述する延伸効果と
あいまって高い通気性が得られる。しかし、良好な伸縮
性を備えた樹脂シートを得る場合には、無機充填剤は含
有されていなくてもよいが、少なくともその1層は無機
充填剤を含有していることが望ましい。特にその2層目
以降の少なくとも1層が無機充填剤を含有していると、
積層シートの破断点伸びおよび引張強度を高める効果が
得られる。
【0039】ここで使用可能な無機充填剤としては、シ
リカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム等、通常プ
ラスチック配合剤として使用されている無機物を用いる
ことができる。その含有量は、樹脂中に好ましくは20
〜70(重量%)、より好ましくは50〜65(重量
%)の範囲にある。無機充填剤を前記の範囲内で含有さ
せると、積層シートの手触りが軟らかくなると共に、積
層シートを触った時に発する「がさがさした音」が発生
しなくなり、感触が向上する効果も同時に得られる。
【0040】本発明の積層シートの内、高い通気性を目
指す場合、これまでに説明してきた層構成に加えて、さ
らに積層体全体が少なくとも一方向、好ましくは横方向
へ延伸処理が施されていることが望ましい。延伸の程度
は、好ましくは1.1〜5倍、より好ましくは1.1〜
3倍であって、この延伸処理によって、積層シートの通
気性が増すと共に、柔軟性も付与される。なお、ここで
積層体全体が縦方向および横方向の二方向へと延伸され
ていてもよく、その場合両方向へ均一に延伸されている
必要性は必ずしもなく、例えば横方向には強く延伸さ
れ、縦方向には弱く延伸されていてもよい。ここで、積
層シート製造時における進行方向を縦方向、その直角方
向を横方向と呼ぶ。
【0041】無機充填剤を含む樹脂フィルム層中では、
この延伸処理によって樹脂相と無機充填剤相との間で界
面剥離現象が起り、その結果多数の微小なボイドが発生
してくる。それらのボイドが互いに連通することによっ
て、樹脂フィルム層に透湿性が発現してくるものと思わ
れる。
【0042】この積層シートの一態様として、耐水圧が
好ましくは1000(mmHO)以上、また透湿度が
好ましくは1000〜6000(g/m・24h
r)、より好ましくは2500〜6000(g/m
24hr)であるシートを挙げることができる。このよ
うな積層シートは、通気性を保持しつつ止水性をも有し
ている。
【0043】ここで、耐水圧は、JIS L1092
A法に準拠し、透湿度(WVTR)は、ASTM E−
96に準拠して測定した値である。通常、不織布と1層
の樹脂フィルム層とからなる積層体では、ピンホールの
発生によって耐水圧が低下するが、本発明では前述した
ように樹脂フィルム層の構成を少なくとも2層にしたこ
とによって、積層シートの止水性および通気性と言う相
反する物性を共に向上させることができている。
【0044】このような積層シートは、止水性と共に通
気性を有しており、その上前記した厚み構成から明らか
なように、比較的に薄いシートであって、クロス的な感
触と柔軟性とを兼ね備えていることから、包装材料や衛
生材料としての用途に適している。特に、その高い耐水
圧と透湿度を利用して、通常紙オムツのバックシート部
と呼ばれている部材に好適である。
【0045】この積層シートの別の一態様として、引張
試験で測定される横方向の破断点伸びが、好ましくは2
00〜1000%、より好ましくは300〜900%、
また横方向の引張強度が、好ましくは5〜30(N/c
m)、より好ましくは8〜25(N/cm)であるシー
トを挙げることができる。
【0046】ここで、引張試験は、INTESCO社製
Model201を用い、幅25mmの試験片をチャッ
ク間距離100mmに固定し、引張速度100(mm/
分)の条件で行った。また、積層シートの製造過程にお
ける進行方向を縦方向、その直角方向を横方向と呼ぶ。
【0047】破断点伸びおよび引張強度が前記した範囲
内にあると、不織布それ自体が保持する風合い、嵩高
感、触感、ソフト感、伸縮性等々で表現されるクロス的
な感触が、積層シートにもそれに近い状態で現れ、また
樹脂フィルム自体の持つ伸縮性も積層シートに現れてく
る。本発明では、樹脂フィルム層は少なくとも2層から
形成されているが、それと同じ厚みを持つ樹脂フィルム
層を1層で形成した場合には、積層シートの破断点伸び
が前記の範囲よりも小さくなり、クロス的な感触は得ら
れない。
【0048】このような積層シートも前記した厚み構成
から明らかなように、比較的に薄いシートであって、ク
ロス的な感触と柔軟性とを有していることから、包装材
料や衛生材料としての用途に適している。その高い破断
点伸びおよび引張強度を利用して、特に紙オムツの接着
バンド部材に好適である。
【0049】積層シートの製造方法 本発明に係わる積層シートの第一の製造方法は、不織布
層上に溶融樹脂を押出し、その後冷却ロールとニップロ
ールとからなる一対のロールの間隙に通してラミネート
体を形成する第1の工程、その樹脂層上に新たな樹脂層
を被覆する第2の工程とから構成されている。
【0050】ラミネート体を製造するために使用される
ラミネターは、基本的にはTダイを備えた押出機と、冷
却ロールとニップロールとからなる一対のロールとから
少なくとも構成されている。まずラミネターへ供給され
る不織布は、実質的に縦方向の張力をほとんどかけない
状態、好ましくは0.1〜5(kg/m)の張力に調節
されて送られることが望ましい。不織布がこのようにほ
とんど張力のかからない状態で供給されると、積層体シ
ート中の不織布層にしわが発生することもなく、得られ
る積層シートは良好な外観を示す。
【0051】Tダイから押出される溶融樹脂の温度は、
ダイから出た直後の温度、すなわちダイ下温度を測定し
て、200〜280℃、好ましくは200〜250℃に
保つことが望ましい。この温度は、ポリオレフィンを通
常押出しラミネーションする時の樹脂温度よりもやや低
い温度に調整されている。溶融樹脂のダイ下温度が前記
の範囲内にあると、得られる積層シートは不織布が本来
有する感触を保持している。
【0052】不織布と、その表面上に押出された溶融樹
脂層とは、その後冷却ロールとニップロールとからなる
一対のロールの間隙へと送られ、そこで加わるニップ圧
によって両層が一体化し、かつ冷却したラミネート体が
形成される。この時のニップ圧は、溶融樹脂が不織布層
中へ浅く浸透する程度を目安にし、具体的には5〜20
(kg/cm)、好ましくは7〜18(kg/c
)に調整する。この低いニップ圧の範囲内であって
も、不織布層と樹脂フィルム層とは接合一体化し、樹脂
フィルム層にピンホールが発生することもなく、得られ
たラミネート体は不織布が本来有するクロス的な感触を
保っている。
【0053】その後、前工程で不織布表面に形成された
第一の樹脂フィルム層の表面上に、さらに第2の樹脂フ
ィルム層を被覆する第2の工程へと移る。新たに被覆す
る樹脂フィルム層は、第一の樹脂フィルム層と同じ材質
のフィルムであってもよいし、異なった材質のフィルム
であってもよく、前記したポリオレフィン等の熱可塑性
樹脂を用いることができる。この第2工程は、前工程と
同様に押出しラミネーション法で行われてもよいし、予
め成形したフィルムを直接被覆する方法、例えばホット
メルトラミネーション法やサンドラミネーション法等で
行ってもよい。第一の樹脂フィルム層と同じ樹脂を用い
た押出しラミネーション法を採用すると、生産性が高く
良好な物性を持った積層シートを製造することができ
る。
【0054】本発明に係わる積層シートの第二の製造方
法は、不織布と樹脂フィルムとの間に同種または異種の
溶融樹脂をフィルム状に供給して、直接3層が一体化し
た積層体を形成する方法である。この方法において、溶
融樹脂は、Tダイからダイ下温度200〜280℃、好
ましくは200〜250℃でフィルム状に押出し、その
後前記の3層をニップロールと冷却ロールとからなる一
対のロールの間隙にニップ圧5〜20(kg/c
)、好ましくは7〜18(kg/cm)の条件で
通過させる条件を採用することができる。この方法で
も、不織布は、実質的に縦方向の張力をほとんどかけな
い状態、好ましくは0.1〜5(kg/m)の張力に調
整されて供給されることが望ましい。
【0055】このようして得られた積層体は、その後必
要に応じて、その少なくとも一方の方向へと延伸する工
程へと送られるが、この延伸工程は高い透湿性を保持し
た積層シートの製造を目的にする場合には有効な手段で
ある。
【0056】延伸のための装置は、積層体を縦方向およ
び/または横方向へと延伸操作を加える一般的な装置で
あってもよいし、ギヤー延伸装置と呼ばれる装置を用い
てもよい。その延伸倍率は、好ましくは1.1〜5倍、
より好ましくは1.1〜3倍である。なお、この延伸工
程は、積層体の製造方法の各工程と連続して行ってもよ
いし、一旦積層体を製造した後に独立して行ってもよ
い。
【0057】ギヤー延伸装置は、表面に多数の円盤を等
間隔で配置固定した一対のロールから構成されており、
各ロールが互いに反対方向へと回転し、それら円盤は互
いに接触しないように入り込んで回転する構造になって
いる。その一対のロール間に積層体を供給すると、互い
に反対方向に回転する円盤の間に積層体が入り込み、積
層体は横方向および/または縦方向へと延伸され、柔軟
性のある積層シートへと変化する。なお、このギヤー延
伸装置を用いると、主として積層体の横方向への延伸が
行われるが、ギアーの形状や深度等の装置に係わる条
件、積層体の供給速度やロールの回転速度等の運転に係
わる条件等々を変えることによって、積層体に加わる各
方向への延伸倍率を調整することができる。
【0058】本発明では、不織布上に前記した押出しラ
ミネーション条件で第1の樹脂フィルム層を形成し、そ
の上に第2層以降の樹脂フィルム層が被覆されているの
で、必要な樹脂フィルム層の厚みを2回以上に分けて形
成していることになり、この方法が積層シートに止水性
とクロス的な感触を付与しているものと思われる。積層
シートの断面を顕微鏡観察すると、第1の樹脂フィルム
層を形成している樹脂は、不織布層中に浅くしか浸透し
ていないことがわかり、積層シートにクロス的な感触を
付与している一因と思われる。さらに第2層以降の樹脂
フィルム層が、ピンホール発生の防止にも寄与してお
り、それらの効果が相乗して積層シートの耐水性を高め
ているものと思われる。
【0059】ところが、同じ厚さの樹脂フィルム層を1
回の押出しラミネーション法で不織布表面上に形成した
場合には、溶融樹脂が不織布層中に深く浸透しているこ
とが顕微鏡観察で確認されている。得られた積層シート
の耐水圧は低下し、また硬い触感を示し、クロス的な感
触は得られない。
【0060】
【実施例】次に実施例を通して本発明を説明するが、本
発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
【0061】(実施例1)不織布として、太さが2デニ
ールのポリプロピレン連続繊維から形成され、スポット
ボンディングによって繊維を固定した、目付けが20
(g/m)および幅500mmのスパンボンド法不織
布を準備した。
【0062】また、樹脂フィルム層形成用の樹脂とし
て、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体(密
度0.915g/cm、MFR20g/10分、MT
1.8g)40重量%と炭酸カルシウム60重量%とか
らなる樹脂組成物を準備した。
【0063】幅800mmのTダイを備え、スクリュー
径65mmの押出機に前記の樹脂組成物を供給し、ダイ
下温度が250℃になるように押出して、連続的に供給
される不織布表面上に被覆した。この際、不織布にかか
る張力は、3(kg/m)であった。
【0064】次いで、その2層体を冷却ロール(温度2
0℃)とニップロールとからなる幅900mmの一対の
ロール間隙へと供給し、加工速度50(m/分)でラミ
ネート体を製造した。この際、ニップ圧を15(kg/
cm)に調整した。樹脂フィルム層の目付けは、15
(g/m)であった。
【0065】その後、そのラミネート体を前記と同様の
ラミネーターに供給し、樹脂フィルム層上に同じ樹脂組
成物を15(g/m)の目付けになるように押出しラ
ミネーションして第2の樹脂フィルム層を成形した。
【0066】次いで、その積層体をギヤー延伸装置に通
し、横方向に1.6倍、縦方向に1.1倍の延伸を施し
た。使用したギヤー延伸装置は、ディスクの厚み0.7
62mm、ディスクのクリアランス0.537mm、ギ
アロール径152mm、ギアロール幅350mm、加工
深度(噛合せ深さ)3mmであった。
【0067】得られた積層シートの物性を表1に示し
た。なお、表1において、ピンホールの数は、次の方法
で測定した。すなわち、着色した水を50mmHOの
圧力でフィルム層側より浸透させ、不織布側の着色点の
数を数えた。
【0068】(比較例1)実施例1において、第1の樹
脂フィルム層を目付け30(g/m)になるように押
出しラミネーションし、また第2の樹脂フィルム層は形
成しなかったこと以外は実施例1と同様に行った。得ら
れた積層シートの物性を表1に併せて示した。
【0069】(比較例2〜3)実施例1において、ダイ
下温度およびニップ圧を表1に記載した条件へと変更し
た以外は実施例1と同様に行って、積層シートを成形し
た。得られた積層シートの物性を表1に併せて示した。
【0070】
【表1】 * ピンホールのある部分 ** ピンホールのない部分
【0071】(実施例2)不織布として、太さが2デニ
ールのポリプロピレン連続繊維から形成され、スポット
ボンディングによって繊維を固定した、目付けが23
(g/m)および幅500mmのスパンボンド法不織
布を準備した。この不織布の横方向の破断点伸びは40
%、横方向の引張強度は3(N/cm)であった。
【0072】また、樹脂フィルム層形成用の樹脂とし
て、エチレン・1−へキセン共重合体(密度0.900
g/cm、MFR9g/10分、MT2g)を準備し
た。なお、この樹脂から成形した厚さ55μmのフィル
ムは、その横方向の破断点伸びは700%であった。
【0073】幅800mmのTダイを備え、スクリュー
径65mmの押出機に前記の樹脂を供給し、ダイ下温度
が250℃になるように押出して、連続的に供給される
不織布表面上に被覆した。この際、不織布にかかる張力
は、3(kg/m)であった。
【0074】次いで、その2層体を冷却ロール(温度2
0℃)とニップロールとからなる幅900mmの一対の
ロール間隙へと供給し、加工速度50(m/分)でラミ
ネート体を製造した。この際、ニップ圧を15(kg/
cm)に調整した。樹脂フィルム層の目付けは、25
(g/m)であった。
【0075】その後、そのラミネート体を前記と同様の
ラミネーターに供給し、樹脂フィルム層上に同じ樹脂を
30(g/m)の目付けになるように押出しラミネー
ションして第2の樹脂フィルム層を成形した。得られた
積層シートの物性を表2に示した。
【0076】(比較例4)実施例2において、第1の樹
脂フィルム層を目付け55(g/m)になるように押
出しラミネーションし、また第2の樹脂フィルム層は形
成しなかったこと以外は実施例2と同様に行った。得ら
れた積層シートの物性を表2に併せて示した。
【0077】(比較例5)実施例2において、ダイ下温
度を285℃へと変更した以外は実施例2と同様に行っ
て、積層シートを成形した。得られた積層シートの物性
を表2に併せて示した。
【0078】
【表2】
【0079】
【発明の効果】本発明に係わる積層シートは、不織布層
と樹脂フィルム層とから構成されているが、不織布が本
来持つクロス的な感触を保持している。その上で、高度
の止水性を保持しつつ通気性をも有するシートが得られ
ており、クロス的な感触を要求する止水材用途、特に包
装材料や衛生材料に適している。また樹脂シートが本来
的に有する高度の伸縮性を保持したシートも得られてお
り、高い引張強度と伸度とを必要とする包装材料や衛生
材料として使用することができる。また、本発明に係わ
る積層シートの製造方法によれば、そのような特性を有
する積層シートを生産性高く製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 和彦 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA00B AA00C AA00H AK01B AK01C AK03A AK03B AK03C AK03D AK63B AK63C BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA13 CA23B CA23C DG12A DG12D EC031 EC032 EH231 EH232 EJ191 EJ37 EJ373 GB15 GB66 GB72 JA06B JA13A JA13B JA13D JA20B JD02 JD04 JK02 JK08 JK20 YY00 YY00A YY00B YY00D 4F210 AA03 AA03E AB11 AD16 AE10 AG01 AG03 QA04 QG01 QG15 QG18 4L047 AA14 AB02 AB03 BA09 CA06 CA19 CB01 CB08 CB10

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不織布上に少なくとも2層からなる樹脂フ
    ィルムが接合した積層体であって、不織布層に接する側
    の樹脂フィルム層はその一部が不織布の繊維間隙に浸透
    していることを特徴とする積層シート。
  2. 【請求項2】前記の積層体は、少なくとも一方向に延伸
    されており、かつその耐水圧が1000(mmHO)
    以上であり、かつ透湿度が1000〜6000(g/m
    ・24hr)であることを特徴とする請求項1に記載
    の積層シート。
  3. 【請求項3】前記の積層体は、その横方向の破断点伸び
    が200〜1000%、かつ横方向の引張強度が5〜3
    0(N/cm)であることを特徴とする請求項1に記載
    の積層シート。
  4. 【請求項4】前記の不織布層は、その目付けが10〜6
    0(g/m)であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の積層シート。
  5. 【請求項5】前記の不織布層は、スパンボンド法不織
    布、またはそれとメルトブローン法不織布との積層不織
    布であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の積層シート。
  6. 【請求項6】前記の不織布層が、ポリオレフィンから形
    成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の積層シート。
  7. 【請求項7】前記の樹脂フィルム層は、その全体の目付
    けが10〜60(g/m)であることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の積層シート。
  8. 【請求項8】前記の不織布層に接する側の樹脂フィルム
    層は、その目付けが5〜50(g/m)であることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層シー
    ト。
  9. 【請求項9】前記の樹脂フィルム層は、少なくともその
    1層が無機充填剤を含む樹脂から形成されていることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の積層シー
    ト。
  10. 【請求項10】前記の樹脂フィルム層は、無機充填剤が
    20〜70(重量%)含有されていることを特徴とする
    請求項9に記載の積層シート。
  11. 【請求項11】前記の樹脂フィルム層は、ポリオレフィ
    ンから形成されていることを特徴とする請求項1〜10
    のいずれかに記載の積層シート。
  12. 【請求項12】前記のポリオレフィンは、エチレン・α
    −オレフィン共重合体を含むことを特徴とする請求項1
    1に記載の積層シート。
  13. 【請求項13】前記の不織布層に接する側の樹脂フィル
    ム層は、密度0.870〜0.935(g/cm)、
    メルトフローレート1〜90(g/10分)、およびメ
    ルトテンション0.5〜10(g)のポリオレフィンか
    ら形成されていることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかに記載の積層シート。
  14. 【請求項14】前記の積層体は、少なくともその一方向
    に1.1〜5倍延伸されていることを特徴とする請求項
    1〜13のいずれかに記載の積層シート。
  15. 【請求項15】不織布の表面上に溶融樹脂をTダイから
    ダイ下温度200〜280℃でフィルム状に押出し、そ
    の後ニップロールと冷却ロールとからなる一対のロール
    の間隙にニップ圧5〜20(kg/cm)の条件で通
    過させて不織布層と樹脂フィルム層とが一体化した2層
    のラミネート体を形成する第1の工程、さらにその樹脂
    フィルム層上に同種または異種の樹脂フィルム層を被覆
    して積層体を形成する第2の工程とからなることを特徴
    とする積層シートの製造方法。
  16. 【請求項16】不織布と樹脂フィルムとの間に同種また
    は異種の溶融樹脂をTダイからダイ下温度200〜28
    0℃でフィルム状に押出し、その後ニップロールと冷却
    ロールとからなる一対のロールの間隙にニップ圧5〜2
    0(kg/cm)の条件で通過させて前記3層が一体
    化した積層体を形成することを特徴とする積層シートの
    製造方法。
  17. 【請求項17】前記の供給される不織布は、その縦方向
    に0.1〜5(kg/m)の張力が付与されていること
    を特徴とする請求項15または16に記載の積層シート
    の製造方法。
  18. 【請求項18】前記の樹脂フィルム層は、少なくともそ
    の1層が無機充填剤を含有していることを特徴とする請
    求項15〜17のいずれかに記載の積層シートの製造方
    法。
  19. 【請求項19】前記の樹脂フィルム層は、少なくともそ
    の1層が無機充填剤を20〜70重量%含有しているこ
    とを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載の積
    層シートの製造方法。
  20. 【請求項20】請求項15〜19のいずれかに記載の製
    造方法は、さらに得られた積層体を少なくとも一方向へ
    と延伸する工程を含むことを特徴とする積層シートの製
    造方法。
  21. 【請求項21】前記の延伸工程は、積層体をギヤー延伸
    装置に供給することによって行われることを特徴とする
    請求項20に記載の積層シートの製造方法。
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