JP2003171864A - ガラスクロス開繊方法 - Google Patents

ガラスクロス開繊方法

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JP2003171864A
JP2003171864A JP2001368963A JP2001368963A JP2003171864A JP 2003171864 A JP2003171864 A JP 2003171864A JP 2001368963 A JP2001368963 A JP 2001368963A JP 2001368963 A JP2001368963 A JP 2001368963A JP 2003171864 A JP2003171864 A JP 2003171864A
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glass cloth
roller
spray
diffusion
opening method
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JP2001368963A
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English (en)
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Kazuyuki Kobue
和志 小笛
Tomohito Sakai
智史 酒井
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Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
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  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスクロスの目ずれや、毛羽立ちが起こら
ず、かつガラスクロスが十分に開繊されるガラスクロス
開繊方法を提供する。 【解決手段】 拡散スプレー2から大気中に噴出した高
圧液体が、ローラ3の長さ方向に拡散する散水流とな
る。散水流は、下方に向かって広がる扇形の膜になりな
がら拡散し、さらに振動により上下に***して板状にな
る。板状になった散水流は、表面張力により拡散方向に
沿って滴状***し、複数の液滴22になる。滴状***し
た液滴22が、ローラ3によって支えられたガラスクロ
ス1の表面に衝突する。ガラスクロス1を構成するガラ
ス繊維束は、液滴22との衝突による衝撃で拡繊され
る。さらに、ガラス繊維束は、ローラ3の外周面に押し
付けられることによっても拡繊される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスクロス開繊
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスクロスは、代表的な用途として、
プリント配線基板を構成するプリプレグの補強材として
使用される。プリプレグは、ガラスクロスに樹脂を含浸
させた上で乾燥処理することにより形成される。かかる
プリプレグの製造工程において、ガラスクロスの樹脂含
浸性を向上させてプリプレグの強度を均一化させるため
に、ガラスクロスを開繊する必要がある。ガラスクロス
を開繊する従来の方法として、例えば、柱状流をガラス
クロスに向けて噴射する方法、特開平10-259567に開示
される柱状流及び散水流をガラスクロスに向けて噴射す
る方法などがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、柱状流
を利用する従来のガラスクロス開繊方法には、ガラス繊
維束にかかる水圧が大きすぎるため、目ずれ(経緯交点
のずれ)や、毛羽立ちが起こり、ガラスクロスの品質が
劣化するという問題点があった。他方、散水流では、ガ
ラスクロスを十分に開繊するだけの衝撃を得るのが困難
であるという問題点があった。
【0004】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、ガラスクロスの目ずれや、毛羽立ちが
起こらず、かつガラスクロスが十分に開繊されるガラス
クロス開繊方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のガラスクロス開繊方法は、複数本のフィラ
メントにより構成される経糸と緯糸とを製織することに
より形成されるガラスクロスを開繊するガラスクロス開
繊方法であって、拡散スプレーから噴出される散水流
を、複数の液滴に滴状***した状態で、ガラスクロスに
当てることを特徴とする。
【0006】散水流を利用してガラスクロスを開繊する
ことにより、ガラス繊維束に過剰な水圧がかからず、目
ずれや、毛羽立ちが起きにくくなる。また、散水流が、
複数の液滴に滴状***した状態で、ガラスクロスに当た
るので、ガラスクラスの表面に散点的にかかる水圧がガ
ラス繊維束を効率よく拡繊し、その結果、ガラスクロス
が十分に開繊される。
【0007】本発明のガラスクロス開繊方法は、複数の
拡散スプレーを適用し、各拡散スプレーから噴射される
散水流が、隣り合う別の拡散スプレーから噴射される散
水流と重なるように、拡散することが好適である。
【0008】拡散スプレーから拡散して噴出する散水流
では、周辺部における流量が、中心部における流量より
も少なくなる。各拡散スプレーから噴射される散水流
が、隣り合う別の拡散スプレーから噴射される散水流と
重なるように、拡散することにより、複数の拡散スプレ
ーが配列される方向に沿って散水流の流量分布を均一化
させることができる。そのため、ガラスクロスを複数の
拡散スプレーが配列される方向に沿って均等に開繊する
ことができる。
【0009】本発明のガラスクロス開繊方法は、散水流
における滴状***した液滴の平均粒子径(ザウター平均
粒子径(SMD))が、10μm以上、500μm以下
であることが好適である。液滴の平均粒子径が、20μ
m以上、300μm以下、さらには30μm以上、10
0μm以下であると更に好適である。なお、ザウター平
均粒子径(SMD)とは、微粒子化された粒子の体積及
び表面積を考慮した平均粒子径の表示方法で、測定した
粒子群における全ての粒子の体積の合計値を、全ての粒
子の表面積の合計値で割ることにより求められる平均粒
子径を指す。
【0010】滴状***した散水流における液滴の平均粒
子径を500μm以下とすることにより、液滴がガラス
繊維束に衝突することによる衝撃が緩和され、目ずれ
や、毛羽立ちが起きにくくなる。また、滴状***した散
水流における液滴の平均粒子径を10μm以上とし、液
滴に適度なエネルギーを持たせることにより、ガラス繊
維束を効率よく拡繊することができる。
【0011】本発明のガラスクロス開繊方法は、湾曲面
を有する支持部材によって、ガラスクロスが湾曲面に沿
って湾曲するように、ガラスクロスを支えつつ、散水流
を、ガラスクロスの湾曲面と接触する箇所の裏側に、当
てることが好適である。
【0012】散水流がガラスクロスに当たるときに、支
持部材によってガラスクロスを支えるので、散水流の液
滴が衝突することによりガラスクロスに加わる衝撃が増
大し、開繊されやすくなる。また、散水流が当たる側の
反対側のガラスクロスの表面も、支持部材の湾曲面に押
し付けられることによる衝撃を受けるので、散水流が当
たる側の反対側に位置するガラス繊維束も拡繊される。
【0013】加えて、ガラスクロスが支持部材の湾曲面
に沿って湾曲するので、散水流が当たる側のガラスクロ
スの表面を広げるような力が加えられた状態で、散水流
がガラスクロスに当たり、ガラスクロスが更に効率良く
開繊される。また、散水流が当たる際に、散水流が当た
る側のガラスクロスの表面が***するようにガラスクロ
スが湾曲するので、ガラスクロスにおいて散水流が当た
る部分に液体が残留しにくい。そのため、残留液が液滴
との衝突による衝撃を吸収するのを防止できる。
【0014】本発明のガラスクロス開繊方法は、支持部
材がローラであり、ガラスクロスをローラの外周面に接
触させつつ移動させることが好適である。
【0015】ガラスクロスをローラの外周面に接触させ
つつ移動させることにより、支持部材を適用しつつ、円
滑に、ガラスクロスの散水流により開繊される部分を移
動させることができる。
【0016】本発明のガラスクロス開繊方法は、複数の
拡散スプレーを適用し、各拡散スプレーから噴射される
散水流が、ローラの長さ方向において隣り合う別の拡散
スプレーから噴射される散水流と重なるように、拡散す
ることが好適である。
【0017】拡散スプレーから拡散して噴出する散水流
では、周辺部における流量が、中心部における流量より
も少なくなる。各拡散スプレーから噴射される散水流
が、ローラの長さ方向において隣り合う別の拡散スプレ
ーから噴射される散水流と重なるように、拡散すること
により、ローラの長さ方向において散水流の流量分布を
均一化させることができる。そのため、ガラスクロスを
ローラの長さ方向に沿って均等に開繊することができ
る。
【0018】本発明のガラスクロス開繊方法は、ガラス
クロスにシランカップリング剤を付着させた後に、ガラ
スクロスを開繊することが好適であるプリプレグの製造
工程において、ガラスクロスに樹脂との親和性を持たせ
るために、樹脂を含浸させるに先立ってガラスクロスに
シランカップリング剤が塗布される。ガラスクロスにシ
ランカップリング剤を付着させた後にガラスクロスを開
繊することにより、シランカップリング剤がガラスクロ
スを構成する経糸及び緯糸の内部にまで浸透する。ま
た、散水流が、ガラスクロスから、過剰に付着したシラ
ンカップリング剤を洗い流す。そのため、ガラスクロス
と樹脂との親和性が向上する。
【0019】本発明のガラスクロス開繊方法は、ガラス
クロスの脱油処理後に開繊することが好適であるが、ガ
ラスクロスの脱油処理前に開繊してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明のガラスクロス開繊方法の好適な実施形態について詳
細に説明する。
【0021】図1は、本実施形態のガラスクロス開繊方
法により、ガラスクロス1が開繊される様子を示す図で
ある。図2は、図1に示すガラスクロス1が開繊される
様子を側方から見た図である。
【0022】本実施形態のガラスクロス開繊方法は、例
えば、ガラスクロス1の原反を用いて作製されるプリプ
レグの製造に利用されるものである。複数本のフィラメ
ントが集束されたストランド12を製織することにより
作製されたガラスクロス1の原反は、ヒートクリーニン
グにより脱油された後、ガラスクロス1と樹脂との親和
性を高めるためにシランカップリング剤が塗布される
(シラン処理)。ガラスクロス1に樹脂を含浸させるに
先立ち、ガラスクロス1を開繊させるために本実施形態
のガラスクロス開繊方法が行われる。
【0023】図1に示すように、本実施形態のガラスク
ロス開繊方法では、複数の拡散スプレー2が適用され、
各拡散スプレー2からは、散水流がローラ3の長さ方向
に拡散するように、下方(以下では、拡散スプレー2か
ら見てローラ3が配置される方向を下方とし、その反対
方向を上方とする。)に散水流が噴射される。各拡散ス
プレー2とローラ3との間の距離は、当該拡散スプレー
2から噴出する散水流が滴状***した状態でローラ3の
外周面に当たるように、設定される。散水流が滴状***
する過程については、後述の散水流がガラスクロス1を
開繊する作用で、詳しく説明する。また、拡散スプレー
2は、ローラ3の長さ方向に沿って配置され、拡散スプ
レー2が配置される間隔は、各拡散スプレー2から噴出
した散水流が隣り合う拡散スプレー2の散水流と重なり
ながらローラ3の外周面に当たるように、設定される。
【0024】図2に示すように、ローラ3の両側の斜め
下に、それぞれ、ローラ32及びローラ34が配置され
る。ガラスクロス1は、支持部材として機能するローラ
3によって支えられる。すなわち、ガラスクロス1の下
側の表面がローラ3の外周面とローラ3の上部において
接触する。また、ガラスクロス1は、ローラ32及びロ
ーラ34の外周面とそれぞれの下部において接触しなが
ら、ローラ34の方向に移動していく。ガラスクロス1
は、ローラ3の外周面と接触する箇所において、張力を
受けつつローラ3の外周面(湾曲面)に沿って湾曲す
る。なお、ガラスクロス1は、ローラが駆動モータ等で
回転することにより、搬送される。
【0025】次に、拡散スプレー2から噴出する散水流
がガラスクロス1を開繊する作用を説明する。
【0026】図3は、拡散スプレー2から噴出した散水
流が拡散する様子を示す図である。図4は、図3に示す
散水流のIV―IV線に沿った断面図である。図3及び図4
に示すように、拡散スプレー2のノズルから大気中に噴
出した高圧液体は、ローラ3の長さ方向に拡散する散水
流となる。拡散スプレー2から噴出した散水流は、下方
に向かって広がる扇形の膜になりながら拡散する。膜状
に拡散した散水流は、振動によって上下に***し、板状
になる。さらに、板状になった散水流は、液体の表面張
力により、ローラ3の長さ方向に沿って滴状***し、複
数の液滴22になる。
【0027】液滴22の大きさは、噴出圧力、散水流の
流量、拡散スプレー2とローラ3との間の距離などの要
素を調整することにより、適宜設定することができる。
本実施形態においては、液滴のザウター平均粒子径(S
MD)(以下、「液滴径」という。)が10μm以上、
500μm以下、好ましくは20μm以上、300μm
以下、更に好ましくは30μm以上、100μm以下に
なるように調整される。
【0028】図5は、噴出方向に沿って見た散水流の拡
散パターンを示す図である。図6は、拡散方向に沿った
散水流の流量分布を示す図である。図6に示すように、
散水流は、中央部での流量が多く、中央部から両端部に
向かうに従って流量が減少する。本実施形態のガラスク
ロス開繊方法では、複数の拡散スプレー2がローラ3の
長さ方向に沿って配置され、各拡散スプレー2から噴出
する散水流の端部が隣り合う拡散スプレー2から噴出す
る散水流の端部と重なることにより、ローラ3の長さ方
向にわたって散水流の流量分布が略均一になる。そのた
め、ガラスクロス1は、ローラ3の長さ方向にわたって
むらなく開繊されることになる。
【0029】図7は、滴状***した液滴22がガラスク
ロス1に衝突する様子を示す概念図である。図7に示す
ように、滴状***した液滴22が衝突することにより、
複数本のフィラメントにより構成される経糸及び緯糸
(ストランド12)の表面に散点的な圧力がかかる。そ
のため、ストランド12が効率良く拡繊される。他方、
液滴径が500μm以下の散水流を利用するので、フィ
ラメントに過剰な圧力がかからず、ストランド12の目
ずれや、毛羽立ちが起きにくい。また、液滴径が10μ
m以上であることにより、液滴22が、ストランド12
を拡繊するのに十分なエネルギーを持つことができる。
図8は、液滴径による噴霧の分類を示す図である。噴霧
における液滴径は、レーザ回析原理を用いた粒度分布測
定装置により測定される。本実施形態における30μm
以上、100μm以下の液滴径は、図8に示す微霧に分
類される。本発明者らは、鋭意研究の結果、この微霧を
利用することが散水流による開繊に適していることを知
見した。
【0030】支持部材であるローラ3がガラスクロス1
を支えるので、ガラスクロス1に液滴22が衝突するこ
とによる衝撃が増大し、開繊されやすくなる。また、ス
トランド12において、散水流が当たる側の反対側に位
置する部分、すなわちローラ3の外周面と接触する部分
も、ローラ3の外周面に押し付けられることによりスト
ランド12が拡繊される。
【0031】ローラ3が当接することにより、ガラスク
ロス1は、ローラ3の外周面に沿って湾曲する。そのた
め、ローラ3の長さ方向に沿うストランド12では、散
水流が当たる側に位置する箇所において各フィラメント
間の距離が広げられた状態になるので、当該箇所が効率
良く開繊される。また、ガラスクロス1がローラ3の外
周面に沿って湾曲することにより、ガラスクロス1上の
残留液がローラ3の上部から側方に向かって排水され
る。そのため、ガラスクロス1上の残留液が液滴との衝
突による衝撃を吸収するのを防止できる。
【0032】ガラスクロス1がローラ3の外周面に接触
しながらローラ34の方向に搬送されていくので、ガラ
スクロス1の散水流が当たる部分を円滑に移動させるこ
とができる。そのため、ガラスクロス1全体をむらなく
開繊することができる。なお、支持部材はローラに限定
されるものではなく、湾曲面を有する他の部材を適用し
てもよい。また、ガラスクロスの両面に散水流を噴出し
て開繊させても良い。拡散スプレーには、液体のみを噴
出する方式のもの、液体と気体とを混合させて噴出する
方式のもの、超音波振動させた水流を噴出する方式のも
のなどがあるが、本発明に適用される拡散スプレーに制
限はなく、目的の液滴径を実現できればよい。
【0033】上記のように、ガラスクロス1にシランカ
ップリング剤が塗布された後に散水流による開繊が行わ
れるので、シランカップリング剤がストランド12の内
部に含浸し、また過剰に付着したシランカップリング剤
が洗い流される。そのため、ガラスクロス1の樹脂親和
性が向上する。なお、シランカップリング剤は、加水分
解性基と疎水基(有機基)とを有するシラン化合物であ
り、かかる化合物としては、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロイル
オキシプロピル)トリメトキシシラン等の不飽和二重結
合を有するシランカップリング剤;β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエ
ポキシ基を有するシランカップリング剤;γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基を有す
るシランカップリング剤;γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジル
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン等のアミノ基を有するシランカップリング剤が挙げら
れる。
【0034】上記実施形態においては、ガラスクロス1
の原反に脱油処理を施し、さらにシラン処理を施した後
に開繊が行われたが、本発明のガラスクロス開繊方法
は、脱油処理の前に行われてもよい。
【0035】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明の内
容を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0036】表1は、実施例1、実施例2、比較例1及
び比較例2について、経糸占有率(%)、緯糸占有率
(%)、空隙率(%)、通気度(cm3/cm2/se
c)及び樹脂(FR−4、137cps)含浸時間(s
ec)を示すものである。なお、経糸占有率、緯糸占有
率、空隙率は、ガラスクロスを構成するガラス繊維に関
する数値に基づいて、次のようにして算出した。 経糸占有率=A1/A×100(%) 緯糸占有率=B1/B×100(%) 空隙率=(A―A1)×(B−B1)/(A×B)×1
00(%) A:経糸間隔、A1:経糸幅、B:緯糸間隔、B1:緯
糸幅
【0037】(i)実施例1(シラン処理後に開繊) 実施例1では、原反(フィラメント径:5μm、ストラ
ンド幅:300μm、原反の厚さ:50μm、目付量:
47g/m2)を次に掲げる手順で加工して、ガラスク
ロスを完成させた。 脱油 シランカップリング剤塗布 開繊(ローラ径:70mm、液滴径:47.3μm)
【0038】(ii)実施例2(開繊後にシラン処理) 実施例2では、原反(フィラメント径:5μm、ストラ
ンド幅:300μm、原反の厚さ:50μm、目付量:
47g/m2)を次に掲げる手順で加工して、ガラスク
ロスを完成させた。 脱油 開繊(ローラ径:70mm、液滴径:47.3μm) シランカップリング剤塗布
【0039】(iii)比較例1(開繊工程なし) 比較例1では、原反(フィラメント径:5μm、ストラ
ンド幅:300μm、原反の厚さ:50μm、目付量:
47g/m2)を次に掲げる手順で加工して、ガラスク
ロスを完成させた。 脱油 シランカップリング剤塗布
【0040】(iv)比較例2(原反のまま) 比較例2では、原反(フィラメント径:5μm、ストラ
ンド幅:300μm、原反の厚さ:50μm、目付量:
47g/m2)をガラスクロスの完成品とした。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示されるように、実施例1では、ガ
ラスクロスの通気度が26.0cm 3/cm2/secと
低く、ガラスクロスに本発明のガラスクロス開繊方法を
施すことにより、開繊工程のない比較例1及び比較例2
と比較して、良好に目詰めされた。また、樹脂含浸時間
が55秒と短く、シラン処理後に開繊することにより、
開繊後にシラン処理した実施例2と比較して、良好な樹
脂親和性を示した。
【0043】表1に示されるように、実施例2では、ガ
ラスクロスの通気度が28.1cm 3/cm2/secと
低く、ガラスクロスに本発明のガラスクロス開繊方法を
施すことにより、開繊工程のない比較例1及び比較例2
と比較して、良好に目詰めされた。
【0044】顕微鏡でガラスクロスを観察したところ、
実施例1及び実施例2では、目ずれや、毛羽立ちが見当
たらなかった。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガラスク
ロス開繊方法によれば、ガラスクロスの目ずれや、毛羽
立ちが起こらず、かつガラスクロスが十分に開繊され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のガラスクロス開繊方法の概観を示
す図である。
【図2】図1に示すガラスクロス開繊方法の概観を側方
から見た図である。
【図3】拡散スプレー2から噴出した散水流が拡散する
様子を示す図である。
【図4】図3に示す散水流のIV―IV線に沿った断面図で
ある。
【図5】噴出方向に沿って見た散水流の拡散パターンを
示す図である。
【図6】拡散方向に沿った散水流の流量分布を示す図で
ある。
【図7】滴状***した液滴22がガラスクロス1に衝突
する様子を示す概念図である。
【図8】液滴径による噴霧の分類を示す図である。
【符号の説明】
1…ガラスクロス、12…ストランド、2…拡散スプレ
ー、22…液滴、3、32、34…ローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AA13 AB27 BB34 BB76 BE07 DA22 4L033 AA09 AB05 AC15 BA94 CA59 4L048 AA03 AB07 AC09 CA01 DA43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のフィラメントにより構成される
    経糸と緯糸とを製織することにより形成されるガラスク
    ロスを開繊するガラスクロス開繊方法であって、拡散ス
    プレーから噴射される散水流を、複数の液滴に滴状***
    した状態で、前記ガラスクロスに当てることを特徴とす
    るガラスクロス開繊方法。
  2. 【請求項2】 複数の前記拡散スプレーを適用し、各前
    記拡散スプレーから噴射される前記散水流が、隣り合う
    別の前記拡散スプレーから噴射される前記散水流と重な
    るように、拡散することを特徴とする請求項1記載のガ
    ラスクロス開繊方法。
  3. 【請求項3】 滴状***した前記液滴の平均粒子径が、
    10μm以上、500μm以下であることを特徴とする
    請求項1又は2のいずれか1項に記載のガラスクロス開
    繊方法。
  4. 【請求項4】 湾曲面を有する支持部材によって、前記
    ガラスクロスが前記湾曲面に沿って湾曲するように、前
    記ガラスクロスを支えつつ、前記散水流を、前記ガラス
    クロスの前記湾曲面と接触する箇所の裏側に、当てるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のガラスクロス開繊方法。
  5. 【請求項5】 前記支持部材がローラであり、前記ガラ
    スクロスを前記ローラの外周面に接触させつつ移動させ
    ることを特徴とする請求項4記載のガラスクロス開繊方
    法。
  6. 【請求項6】 複数の前記拡散スプレーを適用し、各前
    記拡散スプレーから噴射される前記散水流が、前記ロー
    ラの長さ方向において隣り合う別の前記拡散スプレーか
    ら噴射される前記散水流と重なるように、拡散すること
    を特徴とする請求項5記載のガラスクロス開繊方法。
  7. 【請求項7】 前記ガラスクロスにシランカップリング
    剤を付着させた後に、前記ガラスクロスを開繊すること
    を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
    ガラスクロス開繊方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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