JP2003165929A - 低汚染性塗膜を形成可能な光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された基材、および汚染防止方法 - Google Patents

低汚染性塗膜を形成可能な光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物、その塗膜、その塗膜で被覆された基材、および汚染防止方法

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JP2003165929A
JP2003165929A JP2001366615A JP2001366615A JP2003165929A JP 2003165929 A JP2003165929 A JP 2003165929A JP 2001366615 A JP2001366615 A JP 2001366615A JP 2001366615 A JP2001366615 A JP 2001366615A JP 2003165929 A JP2003165929 A JP 2003165929A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】汚染易分解機能および低汚染機能を有する塗膜
を、生産効率良く形成可能な光触媒含有エネルギー線硬
化性塗料組成物、該組成物から形成された塗膜、該塗膜
で被覆された被覆基材、および該組成物を用いた基材の
防汚方法の提供。 【解決手段】(A)光触媒粒子と、(B)エネルギー線
硬化性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と、(C)エ
ネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン(メタ)
アクリレート樹脂とを含有してなることを特徴とする光
触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物、該組成物から
形成される塗膜、該塗膜で被覆された被覆基材、および
該組成物を用いた基材の防汚方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、塗料組成物、該組成物か
ら形成された塗膜、該塗膜で被覆された被覆基材、およ
び該組成物を用いた基材の防汚方法に関し、さらに詳し
くは、汚染易分解機能および低汚染機能を有する塗膜
を、生産効率良く形成可能な光触媒含有エネルギー線硬
化性塗料組成物、該組成物から形成された塗膜、該塗膜
で被覆された被覆基材、および該組成物を用いた基材の
防汚方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】屋根材、雨戸、外壁材などの建築
資材は、屋外で使用されるため、風雨や人為による汚染
が激しく、このような建築資材には、耐汚染性に優れた
資材が要求される。また、屋内においても同様で、キッ
チン、厨房、浴室等の油汚れや水垢などの特に汚れのつ
きやすい場所では、このような汚れが付着しにくく、か
つ汚れが付着しても、付着した汚れを落としやすい内装
壁材が要求される。
【0003】このような目的を達成するために、従来よ
り、基材表面に撥水性、撥油性のよいフッ素系、シリコ
ーン系などの樹脂塗膜を設けて汚れの付着を防止する方
法がとられている。しかしながら、このような方法で
は、壁材に付着した汚れを拭き落としたり、洗い流した
りした後にもわずかな汚れが残り、そのわずかな汚れが
堆積することでより落ちにくい汚れとなってしまう場合
があった。
【0004】また、一方で、基材の表面に二酸化チタ
ン、過酸化チタンなどの光触媒粒子を配合した膜を形成
することにより汚れを分解するという防汚方法が提案さ
れている。この方法は、光触媒が紫外線などにより活性
化されて、空気中の水や酸素からラジカル活性種を生成
し、油分等の汚れを分解するというメカニズムを利用し
ている。しかしながら、汚れの特に酷い場所では汚染速
度が早く、光触媒による汚れの分解作用にのみ依存する
方法では必ずしも充分とはいえなかった。
【0005】このような状況下、特開2000-96800号公報
においては、基材表面に、撥油性物質と光触媒粒子を含
む塗膜が形成されており、前記塗膜の表面には、前記撥
油性物質と前記光触媒粒子が共に露出されており、前記
光触媒粒子の少なくともその一部の粒子は、粒子の一部
が外気に接するように露出されており、かつ前記塗膜表
面の算術平均粗さRaは、触針式測定装置(JIS B
0601)により200nm以下である防汚建材が提
案されている。該公報中、撥油性物質としては、アルキ
ル基および/またはフルオロアルキル基を含む撥油性物
質、具体的にはジメチルシロキサンなどのポリシロキサ
ン系化合物、フッ素系化合物またはその重合物が挙げら
れており、光触媒粒子としては、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化銅等が挙げられている。ま
た、該公報の塗膜には、バインダーが含まれる態様が開
示されており、このような塗膜の形成方法として、基材
にバインダーを被覆し、完全に硬化する前に、光触媒粒
子の分散液と撥油性物質を含む樹脂を、別々にまたは同
時に混合し、塗膜を形成する方法等が挙げられている。
ここで、撥油性物質を含む樹脂としては、撥油性ウレタ
ン樹脂塗料等が挙げられ、バインダーとしては、熱、触
媒、電磁波、加水分解により硬化被膜となり得る樹脂、
具体的には、フタル酸樹脂、塩化ゴム樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、アクリルシリコーン樹脂、メタク
リレート樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられている。
【0006】上記公報に記載の塗膜は、上述のように撥
油性物質と光触媒粒子を含むため、防汚性が改善されて
いる。しかしながら、該公報に記載の建材に用いられる
触媒粒子分散液は、熱硬化性であるため塗膜の乾燥に時
間がかかり、生産効率が悪く、コストがかかるなどの点
で不十分であった。また、塗膜の防汚性の面において
も、まだ改良の余地があった。
【0007】なお、該公報には、本願で用いられている
ような光触媒粒子、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂
およびシリコーン変性ウレタン(メタ)アクリレート樹
脂を含む塗料組成物などについては全く開示されていな
い。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記のような問題を解決しよ
うとするものであって、汚染易分解機能および低汚染機
能を有する塗膜を、生産効率良く形成可能な光触媒含有
エネルギー線硬化性塗料組成物、該組成物から形成され
た塗膜、該塗膜で被覆された被覆基材、および該組成物
を用いた基材の防汚方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【発明の概要】本発明に係る光触媒含有エネルギー線硬
化性塗料組成物は、(A)光触媒粒子と、(B)エネル
ギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と、
(C)エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン
(メタ)アクリレート樹脂とを含有してなることを特徴
としており、さらに必要に応じて、(D)(メタ)アク
リレート系モノマーあるいは(E)光重合開始剤を含ん
でもよい。
【0010】前記エネルギー線硬化性ポリシロキサン変
性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(C)は、少なく
とも水酸基含有ポリシロキサン(c1)から誘導される
単位と、ポリイソシアネート(c2)から誘導される単
位と、水酸基含有(メタ)アクリレート(c3)から誘
導される単位とを含有していることが好ましい。前記成
分(A)(固形分)、成分(B)および成分(C)の合
計100重量部に対して、成分(A)(固形分)が1〜
8重量部、成分(B)が5〜60重量部、および成分
(C)が32〜90重量部の範囲で含有されていること
が好ましく、さらに好ましくは、成分(A)(固形分)
が3〜5重量部、成分(B)が10〜45重量部、およ
び成分(C)が50〜70重量部の範囲で含有されてい
ることが好ましい。
【0011】前記成分(B)および成分(C)の合計1
00重量部に対して、成分(D)が1〜50重量部、成
分(E)が0.5〜10重量部の範囲で含有されている
ことが好ましい。本発明の塗膜は、上記のような塗料組
成物から形成されていることを特徴としており、また、
本発明の塗膜は、上記塗料組成物から形成される塗膜層
と基材との間に、エネルギー線硬化性樹脂組成物から形
成される下塗り層および/または中塗り層が形成されて
いる積層塗膜であってもよい。
【0012】本発明の被覆基材は、上記塗料組成物から
形成された塗膜で被覆されていることを特徴としてい
る。本発明の汚染防止方法は、基材表面を、上記塗料組
成物から形成された塗膜で被覆することを特徴としてい
る。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明の塗料組成物、該組
成物から形成された塗膜、該塗膜で被覆された被覆基
材、および該組成物を用いた基材の汚染防止方法(防汚
方法ともいう)について具体的に説明する。光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物 本発明の光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物は、
必須成分として、(A)光触媒粒子、(B)エネルギー
線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂および
(C)エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン
アクリレート樹脂を含有し、さらに必要に応じて、
(D)(メタ)アクリレート系モノマーあるいは(E)
光重合開始剤を含有している。以下、組成物中の各成分
について、順次説明する。(A)光触媒粒子 光触媒粒子(A)としては、特開平11−1659号公
報、特開2000−42480号公報等に記載のものを
広く使用することができ、たとえば各種金属の酸化物、
硫化物等が挙げられ、特に各種金属の酸化物が好ましく
用いられる。
【0014】各種金属の酸化物としては、具体的には、
酸化チタン、酸化鉄、酸化タングステン、酸化ジルコニ
ウム、酸化スズ、酸化ビスマス、酸化ルテニウム、酸化
亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化カドミウム、酸化
インジウム、酸化銀、酸化マンガン、酸化銅、酸化バナ
ジウムなどの各種金属の酸化物、各種金属カルコゲナイ
ト(セレン、テルル化合物)などが挙げられる。
【0015】酸化チタンを含め、光触媒粒子として用い
られるこれらの物質には、表面に金属元素と酸素とが存
在するので、表面水酸基を吸着しやすい性質を有する。
各種金属の硫化物としては、例えば、硫化カドミウム、
硫化亜鉛、硫化銅、硫化モリブデン、硫化タングステ
ン、硫化アンチモン、硫化ビスマスなどが挙げられる。
【0016】これらの光触媒粒子は単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、酸
化チタン(二酸化チタン、TiO2)が、無害であり、
化学的に安定であり、かつ、安価に入手できる等の観点
から好ましい。したがって、光触媒粒子(A)として
は、該成分(A)(固形分)中に、酸化チタン(TiO
2)を主成分として含有するもの、すなわち、該成分
(A)(固形分)100重量%としたときに、5〜10
0重量%、好ましくは50〜100重量%の量で含有す
るものが、高光触媒活性、安全性等の点から特に好まし
く用いられる。
【0017】以下、酸化チタンについてさらに詳述す
る。本発明では、酸化チタンとして、アナターゼ(アナ
タース)型、ルチル型、ブルカイト型のいずれをも使用
することができるが、光触媒活性の点で、アナターゼ
型、ルチル型が好ましく、特にアナターゼ型が望まし
い。このような酸化チタンは公知の方法により製造する
ことができ、また、上市されている。
【0018】ルチル型酸化チタンは、高温で焼結するこ
とができ、強度と耐摩耗性に優れた塗膜を得ることがで
きる。一方、アナターゼ型酸化チタンは、極めて細かな
粒子を分散させたゾルまたはスラリーが市販されてお
り、容易に入手することができる。このようなアナター
ゼ型の酸化チタンゾルまたはスラリーは、水、塩酸、硝
酸などの酸、アルコール、トルエンなどの有機溶剤、ま
たはこれらの混合溶液等の溶剤中にあらかじめ分散され
ており、塗料中での分散性がよく、また他の組成物との
相溶性もよいため、非常に薄い塗膜も容易に形成するこ
とができる。
【0019】なお、色の安定性、物性改善等のために、
光触媒活性の強いアナターゼ型の酸化チタンと、一般に
塗料用に使用され、アナターゼ型に比較して光活性が少
ないルチル型またはブルカイト型の顔料用酸化チタンと
を組み合わせて使用してもよい。これらの光触媒粒子と
しては、その平均粒子径が通常1〜30nm、好ましく
は2〜20nm、さらに好ましくは5〜10nmのもの
が望ましく、しかもこのような粒子径の光触媒の中で
も、アナターゼ型二酸化チタン粒子が望ましい。
【0020】なお、この硬化塗膜活性化用光触媒の平均
粒子径が小さいほど塗膜の光触媒活性は強くなるが、上
記範囲より小さいと光触媒微粒子の表面積が増大し、塗
膜としての基本的物性例えば耐候性が低下する傾向があ
る。また、この平均粒子径の小さなものを2種以上組み
合わせて(複合化して)用いると、粒子そのものの表面
積が大きくなり、その結果塗膜の光沢が低下し隠蔽性も
低下し採択可能な色・艶が限定される傾向がある。
【0021】光触媒粒子としては、具体的には商品名
「TKS−251」(テイカ(株)製)等が挙げられ
る。なお、本発明においては、これらの光触媒粒子
(A)と共に、光触媒機能をいっそう向上させ得る成分
(第二成分)が含まれていてもよく、このような第二成
分としては、例えば、V,Fe,Co,Ni,Cu,Z
n,Ru,Rh,Pd,Ag,Pt,Auなどの金属お
よび/または金属化合物が挙げられる。また、該金属化
合物としては、例えば、酸化物、水酸化物、オキシ水酸
化物、硫酸塩、ハロゲン化物、硝酸塩、さらに金属イオ
ンなどが挙げられる。
【0022】本発明の光触媒粒子の汚れ分解メカニズム
について、酸化チタンを例に採り、簡単に説明する。本
発明においては、上記酸化チタンを単独、あるいは他の
光触媒物質と併用して使用するので、本発明の塗料組成
物を用いて塗膜を形成した場合、塗膜表面の酸化チタン
が後述する紫外線等の通常の光照射(例:波長400n
m以下)によって光励起され、光触媒作用によって酸化
チタンに電子−正孔対が生成し、この電子−正孔対に酸
素分子や水分子が反応して、高酸化力のスーパーオキサ
イドイオン(超酸化物イオン)、過酸化水素、ヒドロキ
シルラジカルなどの活性酸素が生成する。この生成した
活性酸素によって、塗膜の表面の有機系汚染物などが、
酸化・分解されて脱落・飛散・死滅等するため、塗膜表
面の耐汚染性などが良好に保持されるのであろうと考え
られる。
【0023】すなわち、このような光触媒粒子(A)を
含有する本発明の塗料組成物より形成される塗膜を、光
照射すれば該光触媒粒子(A)が活性化される。具体的
には、特開2000−42480号公報[0015]〜
[0016]段にも記載されているように、塗膜の厚さ
が0.1μm程度の場合、その塗膜側表面に、例えば、
日光(照度で2〜3mW/cm2程度)で2〜3時間照射す
れば該光触媒粒子は、活性化され、耐汚染性等が発揮さ
れるようになる。
【0024】光触媒粒子(A)(固形分)は、成分
(A)(固形分)、成分(B)および成分(C)の合計
100重量部に対して、通常1〜8重量部、好ましくは
2〜6重量部、さらに好ましくは3〜5重量部の範囲で
含有されていることが望ましい。酸化チタンの配合量が
上記範囲にあると、耐汚染性に優れ、耐久性、表面硬度
などの塗膜物性に優れ、硬化時に塗膜にクラックが発生
しない傾向がある。(B)エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレー
ト樹脂 エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂
(B)は、たとえば、ポリイソシアネートと、水酸基含
有(メタ)アクリレートと、必要に応じて水酸基含有
(メタ)アクリレート以外のポリオールとを反応させる
ことによって得られ、分子中に官能基としてアクリロイ
ル基(CH2=CHCO−)またはメタクリロイル基
(CH2=C(CH3)−CO−)と、ウレタン結合(−
NH・COO−)とを有する。
【0025】上記ポリイソシアネートとしては、本発明
の効果を損なわない限り炭素数を限定するものではない
が、たとえば、全炭素数が4〜20、好ましくは6〜1
5、さらに好ましくは8〜12の直鎖状または分岐状で
あってもよいイソシアネート基含有鎖状飽和炭化水素、
イソシアネート基含有環状飽和炭化水素、イソシアネー
ト基含有芳香族炭化水素を用いることができる。具体的
には、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート[HDI]等のイソシアネート基含
有直鎖状飽和炭化水素、2,2,4−トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート[TMHMDI]等のイソシ
アネート基含有分岐鎖状飽和炭化水素、イソホロンジイ
ソシアネート[IPDI]、メチレンビス(4-シクロヘ
キシルイソシアネート)[HMDI]、水添ジフェニル
メタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネー
ト、水添トルエンジイソシアネート等のイソシアネート
基含有環状飽和炭化水素、p−フェニレンジイソシアネ
ート[PPDI]、3,3’−ジメチルジフェニル−
4,4’−ジイソシアネート[TODI]、1,3−キ
シレンジイソシアネート[XDI]、ジアニシジンジイ
ソシアネート[DADI]、テトラメチルキシレンジイ
ソシアネート[TMXDI]、1,5−ナフタレンジイ
ソシアネート[NDI]、トリレンジイソシアネート
[TDI]、4、4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト[MDI]等のジイソシアネート基含有芳香族炭化水
素などを用いることができる。上記ポリイソシアネート
は、耐熱性等を改善するために、イソシアヌレート等で
変性されていてもよく、イソシアヌレート変性されたも
のとしては、たとえば、イソシアヌレート変性トルエン
ジイソシアネート等が挙げられる。また、上記以外のポ
リイソシアネートとして、ジメチルトリフェニルメタン
テトライソシアネート、トリフェニルメタントリイソシ
アネート、NCO基含有アクリレート等の多官能イソシ
アネートを用いてもよい。さらにこのようなポリイソシ
アネートは、1種単独でも、また2種以上組合わせて用
いてもよい。
【0026】上記したポリイソシアネートのなかでも、
特に、ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。上
記水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、水酸基を
少なくとも1個以上、好ましくは2〜5個、さらに好ま
しくは3〜4個有する(メタ)アクリレートを用いるこ
とができる。また、このような水酸基含有(メタ)アク
リレートは、本発明の効果を損なわない限りその炭素数
を限定するものではないが、炭素数が2〜20、好まし
くは6〜15、さらに好ましくは9〜11の分岐状であ
っても直鎖状であってもよい飽和または不飽和炭化水素
部位、脂環式炭化水素部位、あるいは芳香族炭化水素部
位を有することが望ましい。なお、当該炭化水素部位の
一部には、エーテル結合(C−O−C結合)が含まれて
いてもよい。
【0027】具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート[HEA]、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト[HEMA]、2−ヒドロキシプロピルアクリレート
[HPA]、グリシドールジメタクリレート[GDM
A]、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート
[PETA]、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。また、上記以外にも、ポリカプ
ロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等の変性体を用いてもよい。このような水酸基含有
(メタ)アクリレートは、1種単独でも、2種以上組合
わせて用いてもよい。
【0028】上記した水酸基含有(メタ)アクリレート
のなかでも、ジペンタエリスリトールジアクリレートが
好ましい。必要に応じて用いられる、上記水酸基含有
(メタ)アクリレート以外のポリオールとしては、ポリ
エーテルポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリ
オレフィン系ポリオールなどの公知のポリオールを用い
ることができ、具体的には、ポリオキシエチレングリコ
ール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコール、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加物、ポリカプロラクトンポリオール、アルキ
レンジオールなどが挙げられる。このようなポリオール
は、1種単独でも、2種以上組合わせて用いてもよい。
【0029】上記したポリオールのなかでも、ポリオキ
シエチレングリコールが好ましい。エネルギー線硬化性
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)の25℃におけ
る粘度は、3000〜12000cps、好ましくは4000〜9000cp
s、さらに好ましくは5000〜8000cpsであることが望まし
い。このようなエネルギー線硬化性ウレタン(メタ)ア
クリレート樹脂(B)は、従来公知の方法により製造す
ることができ、また、上市されているものとしては、具
体的には、KAYARAD ARC-87(日本化薬(株)製)、紫
光UV−1700B(日本合成化学工業(株)製)など
が好ましく用いられる。
【0030】上記エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)
アクリレート樹脂(B)は、活性なアクリロイル基また
はメタクリロイル基を有するため、エネルギー線を照射
することにより硬化する。エネルギー線硬化性ウレタン
(メタ)アクリレート樹脂(B)は、前記成分(A)
(固形分)、成分(B)および成分(C)の合計100
重量部に対して、通常5〜60重量部、好ましくは8〜
50重量部、さらに好ましくは10〜45重量部の範囲
で含有されていることが望ましい。エネルギー線硬化性
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(B)の配合量が上
記範囲にあると、耐久性、硬度、耐汚染性、耐擦傷性な
どの塗膜物性に優れる傾向がある。(C)エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン
アクリレート樹脂 エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン(メ
タ)アクリレート樹脂(C)は、ポリシロキサン中の官
能基とウレタン(メタ)アクリレート樹脂中の官能基が
化学的に反応し結合したものをいう。
【0031】本発明で用いられるエネルギー線硬化性ポ
リシロキサン変性ウレタンアクリレート樹脂(C)は、
少なくとも水酸基含有ポリシロキサン(c1)から誘導
される単位と、ポリイソシアネート(c2)から誘導さ
れる単位と、水酸基含有(メタ)アクリレート(c3)
から誘導される単位とを含有し、必要に応じて、(c
3)以外のポリオール成分(c4)から誘導される単位
を含有していてもよく、分子中に官能基として少なくと
もアクリロイル基(CH2=CHCO−)またはメタク
リロイル基(CH2=C(CH3)−CO−)と、ウレタ
ン結合(−NH・COO−)とを有している。
【0032】上記水酸基含有ポリシロキサン(c1)と
しては、水酸基含有ジメチルポリシロキサンなどが挙げ
られる。このような水酸基含有ポリシロキサンから誘導
される単位は、成分(C)中の成分単位全量を100重
量%としたときに、5〜50重量%、好ましくは8〜2
0重量%、さらに好ましくは10〜15重量%の範囲で
含まれていることが望ましい。
【0033】また、上記ポリイソシアネート(c2)と
しては、本発明の効果を損なわない限り炭素数を限定す
るものではないが、炭素数4〜20、好ましくは6〜1
5、さらに好ましくは8〜12の直鎖状または分岐状で
あってもよいイソシアネート基含有鎖状飽和炭化水素、
イソシアネート基含有環状飽和炭化水素、イソシアネー
ト基含有芳香族炭化水素を用いることができ、具体的に
は、成分(B)の説明で記載したものと同様のものが挙
げられる。このようなポリイソシアネートは、単独で
も、2種以上を組合わせて用いてもよい。ポリイソシア
ネート(c2)成分としては、上記したもののなかで
も、イソシアヌレート変性物、NCO基含有(メタ)ア
クリレートが好ましく用いられ、特に、これらを併用し
て用いることが好ましい。
【0034】上記NCO基含有(メタ)アクリレートと
しては、NCO基を少なくとも1個以上、好ましくは1
〜5個、さらに好ましくは1〜2個有する(メタ)アクリ
レートを用いることができる。また、当該NCO基含有
(メタ)アクリレートは、本発明の効果を損なわない限
り炭素数を制限するものではないが、NCO基中の炭素
数を除く炭素数が2〜20、好ましくは2〜15、さら
に好ましくは2〜10の分岐状であっても直鎖状であっ
てもよい飽和または不飽和炭化水素部位、脂環式炭化水
素部位、あるいは芳香族炭化水素部位を有することが望
ましい、具体的には、イソシアナトエチル(メタ)アク
リレート、イソシアナトプロピル(メタ)アクリレー
ト、イソシアナトブチル(メタ)アクリレートが挙げら
れる。このようなNCO基含有(メタ)アクリレート
は、単独でも、2種以上を組合わせて用いてもよい。上
記したなかでも、イソシアナトエチル(メタ)アクリレ
ートが好ましい。
【0035】上記水酸基含有(メタ)アクリレート(c
3)は、水酸基を少なくとも1個以上、好ましくは2〜
5個、さらに好ましくは2〜4個有する(メタ)アクリ
レートを用いることができる。また、水酸基含有(メ
タ)アクリレートは、本発明の効果を損なわない限りそ
の炭素数を限定するものではないが、炭素数が2〜2
0、好ましくは6〜15、さらに好ましくは9〜11の
分岐状であっても直鎖状であってもよい飽和または不飽
和炭化水素部位、脂環式炭化水素部位、あるいは芳香族
炭化水素部位を有することが望ましい。なお、当該炭化
水素部位の一部には、エーテル結合(C−O−C結合)
が含まれていてもよい。具体的には、成分(B)の説明
で記載したものと同様のものが挙げられる。このような
水酸基含有(メタ)アクリレートは、単独でも、2種以
上を組合わせて用いてもよく、なかでも、ジペンタエル
スリトールテトラアクリレートが好ましい。
【0036】上記水酸基含有(メタ)アクリレート(c
3)以外のポリオール成分(c4)としては、成分
(B)の説明で記載したものと同様のものが挙げられ
る。このようなポリオールは、単独でも、2種以上組合
わせて用いてもよい。上記した中でも、(c4)成分と
しては、ポリカプロラクトンポリオールが好ましく、具
体的には、ε−カプロラクトンまたはメチルバレロラク
トン等を開環重合して得られるもの等が挙げられる。ポ
リカプロラクトンポリオールは、通常分子量が550〜
4000、好ましくは1000〜2000であり、水酸
基価が240〜30、好ましくは100〜50であるも
のが望ましい。
【0037】(c2)〜(c4)単位は、エネルギー線
硬化性ポリシロキサン変性ウレタン(メタ)アクリレー
ト樹脂(C)中に、水酸基含有ポリシロキサン(c1)
単位を100重量部とした時に、それぞれ、ポリイソシ
アネート(c2)単位が200〜500重量部、好まし
くは300〜400重量部の量で、水酸基含有(メタ)ア
クリレート(c3)単位が200〜800重量部、好ま
しくは300〜500重量部の量で、(c3)単位以外
のポリオール成分(c4)単位が含まれる場合には(c
4)単位は、50〜300重量部、好ましくは100〜
200重量部の割合で含まれていることが望ましい。
【0038】エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウ
レタン(メタ)アクリレート樹脂(C)の25℃におけ
る粘度は、3000〜12000cps、好ましくは40
00〜9000cps、さらに好ましくは5000〜80
00cpsであることが望ましい。このようなエネルギー
線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン(メタ)アクリレ
ート樹脂(C)は、従来公知の方法で製造することがで
き、また、上市されているものを用いることも可能であ
る。具体的には、このような成分(C)は、水酸基含有
ポリシロキサン(c1)とポリイソシアネート(c2)
と水酸基含有(メタ)アクリレート(c3)と、必要に
応じてポリオール(c4)を共縮合させて製造してもよ
く、あるいは、ポリイソシアネート(c2)と水酸基含
有(メタ)アクリレート(c3)と、必要に応じてポリ
オール(c4)を共縮合させてなるウレタン(メタ)ア
クリレート樹脂と水酸基含有ポリシロキサンとを反応さ
せて製造してもよい。
【0039】上市されているものとしては、例えば、U
VS−520(大竹明新化学(株)製)などが挙げられ
る。エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン
(メタ)アクリレート樹脂(C)は、前記成分(A)
(固形分)、成分(B)および成分(C)の合計100
重量部に対して、通常32〜90重量部、好ましくは4
4〜80重量部、さらに好ましくは50〜70重量部の
範囲で含有されていることが望ましい。エネルギー線硬
化性ポリシロキサン変性ウレタン(メタ)アクリレート
樹脂(C)の配合量が上記範囲にあると、撥油性、耐久
性、硬度、耐汚染性、撥水性などの塗膜物性に優れる傾
向がある。(D)(メタ)アクリレート系モノマー 本発明の光触媒含有低汚染性エネルギー硬化性塗料組成
物には、上記(A)〜(C)成分に加え、さらに(メ
タ)アクリレート系モノマー(D)が含有されていても
よい。
【0040】本発明で必要に応じて用いられる(メタ)
アクリレート系モノマー(D)としては、たとえば、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−へキ
サンジオールジアクリレート、1,9-ノナンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジアク
リレート、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−フェ
ノキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、トリ
プロピレングリコールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールペン
タアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート等を挙げることができる。また、このような(メ
タ)アクリレート系モノマーは、たとえばε−カプロラ
クトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレートなど
のラクトン変性体であってもよい。
【0041】上記のような(メタ)アクリレート系モノ
マー(D)は、反応性希釈剤として、1種単独で、また
は2種以上組合わせて用いることができる。上記のうち
でも、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、ε−カプロラクトン変性
ジペンタエリスリトールのアクリレートが好ましく、特
に1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートを併用することが好ましい。
(メタ)アクリレート系モノマー(D)として、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレートあるいはジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレートを用いると、特にア
クリル基密度を向上させることができ、表面硬度の高い
塗膜が得られる傾向にある。また、1,9−ノナンジオ
ールジアクリレートを用いると塗料組成物の溶剤への溶
解性に優れる傾向がある。
【0042】(メタ)アクリレート系モノマー(D)
は、前記成分(B)および成分(C)の合計100重量
部(固形分)に対して、通常1〜50重量部、好ましく
は10〜30重量部、さらに好ましくは15〜25重量
部の範囲で用いることが望ましい。(E)光重合開始剤 本発明で用いられる光重合開始剤(E)としては、具体
的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系光
重合開始剤;ベンジルジメチルケタール(別名、2,2-ジ
メトキシ-2- フェニルアセトフェノン)、ジエトキシア
セトフェノン、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、
4-t-ブチル- ジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル- ト
リクロロアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2- メチル-1-
フェニルプロパン-1- オン、1-(4-イソプロピルフェニ
ル)-2- ヒドロキシ-2- メチルプロパン-1- オン、1-
(4-ドデシルフェニル)-2- ヒドロキシ-2- メチルプロ
パン-1- オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)- フェニル
(2-ヒドロキシ-2- プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4- (メチ
ルチオ)フェニル]-2- モルホリノプロパン-1等のアセ
トフェノン系光重合開始剤;ベンゾフェノン、ベンゾイ
ル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベ
ンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化
ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4'-メチルジフェニルサ
ルファイド、3,3'- ジメチル-4- メトキシベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン系光重合開始剤;チオキサンソ
ン、2-クロルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソ
ン、2,4-ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキ
サンソン、2,4-ジクロロチオキサンソン、2,4-ジエチル
チオキサンソン、2,4-ジイソプロピルチオキサンソン等
のチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。中
でも、ベンジルジメチルケタール、1-ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトンが好ましく用いられる。
【0043】上記のような光重合開始剤(E)は、前記
成分(B)および成分(C)の合計100重量部(固形
分)に対して、通常0.5〜10重量部、好ましくは2
〜5重量部、さらに好ましくは3〜4重量部の割合で用
いられることが望ましい。その他の成分 本発明に係る光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物
中には、上記(A)光触媒粒子、(B)エネルギー線硬
化性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、(C)エネル
ギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタンアクリレート
樹脂、(D)(メタ)アクリレート系モノマー、(E)
光重合開始剤の他に、さらに必要に応じて、重合禁止
剤、非反応性希釈剤、艶消し剤、消泡剤、沈降防止剤、
レベリング剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤など
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することがで
きる。
【0044】塗料組成物および塗膜の調製 本発明に係る光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物
は、上記の諸成分を従来より公知の混合機、分散機、撹
拌機等の装置を用い、混合・撹拌することにより得られ
る。このような装置としては、たとえば混合・分散ミ
ル、モルタルミキサー、ロール、ペイントシェーカー、
ホモジナイザーなどが挙げられる。
【0045】本発明に係る光触媒含有エネルギー線硬化
性塗料組成物は、中塗り塗料として用いることもできる
が、好ましくは上塗り塗料として用いられ、従来公知の
方法で基材表面に塗装することができる。基材として
は、具体的には、無機質化粧板、金属、コンクリート、
木質板、プラスチック、樹脂フィルム、ガラス、ホーロ
ーパネル、タイル、セメント、陶磁器、紙質材等が挙げ
られる。無機質化粧板としては、具体的には繊維強化セ
メント板、ケイ酸カルシウム板、スレート板、パーライ
トセメント板、ALC、GRC、窯業系サイディング等
が挙げられる。プラスチック基材としては、繊維強化プ
ラスチック、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリプロピレン(P
P)、アクリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)
樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂
等のフィルム状シートおよび成形体が挙げられる。
【0046】このような基材表面には、予め有機または
無機の被膜やフィルムが形成されていてもよい。用いら
れる有機被膜としては、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ユリア樹
脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、メタク
リレート樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂等の被
膜が挙げられ、また、無機被膜としては、アルカリシリ
ケート系、リン酸系、ホウ酸系等の被膜が挙げられる。
なお、本発明で用いられる基材は、上記に例示したもの
に限定されないことはいうまでもない。
【0047】上記基材には、あらかじめ、表面処理が施
されていてもよく、たとえば、木質材、紙質材等の多孔
質基材を使用する場合には、その基材に、予め目止め処
理および/または下塗り塗装により目止め塗膜および/
または着色下塗り塗膜を形成しておくことが望ましく、
特にアルカリ性の無機多孔質基材の場合には、基材表面
へのアルカリ滲出防止を目的としたシーラー処理を予め
施すことが望ましい。また、光硬化性樹脂組成物の塗装
前に、たとえば着色下塗り塗膜の上に、柄付けのために
印刷を行なってもよい。
【0048】本発明の光触媒含有エネルギー線硬化性塗
料組成物の塗装方法としては、たとえばフローコータ
ー、ロールコーター、吹き付け法、エアレススプレー
法、エアスプレー法、刷毛塗り、ローラー塗り、コテ塗
り、浸漬法、引き上げ法、ノズル法、巻き取り法、流し
法、盛り付け、パッチング法などが挙げられ、自動化し
てもよく、手動にて塗装してもよい。より具体的には、
ゴムないしスポンジロールコーター、スプレー、フロー
コーター、バキュームコーターなどの塗装機を用いて行
なわれる。これらの塗装機は、一種または二種以上組み
合わせて用いることができる。
【0049】また、本発明の塗料組成物を上塗り塗料と
して用いる場合には、その塗装に際し、本発明の塗料組
成物と基材との付着性の向上、意匠性の向上等を目的と
して、下塗り層、中塗り層を設けることが好ましく、こ
のような下塗り層、中塗り層としては、本用途に一般に
用いられるものであれば、特に限定されないが、エネル
ギー線硬化型、特に紫外線硬化型の塗料が好ましく用い
られ、たとえば、紫外線硬化形不飽和ポリエステル樹脂
塗料、紫外線硬化形アクリル樹脂塗料等が挙げられる。
具体的には、中国塗料社製の紫外線硬化型ウレタンアク
リレート樹脂塗料であるオーレックスNo.230−5
等が挙げられる。
【0050】このような下塗り層、中塗り塗装が施され
た基材表面に、本発明の塗料組成物を上塗り塗装する際
には、セミキュアー(半硬化)状態の下塗り層、中塗り
層の上に、塗装を行うことが好ましい。具体的には、た
とえば、中塗り層の上に本発明の塗料組成物を上塗り塗
装する場合は、セミキュアー状態の中塗り層の上に、本
発明の塗料組成物を上塗り塗装し、完全硬化(フルキュ
アー)することが好ましい。このように、半硬化状態の
塗装の上に、本組成物の塗装を行うと、本組成物と中塗
り層との付着性が顕著に向上する傾向がある。
【0051】本発明の光触媒含有エネルギー線硬化性塗
料組成物は、塗装性の観点から溶剤に希釈して用いるこ
とが好ましい。使用し得る溶剤としては、たとえば、エ
タノール、メタノール、トルエン、キシレン、酢酸エチ
ル、メチルイソブチルケトン等の揮発性の有機溶剤を用
いることができるが、低公害性、人体に対する安全性等
の観点から、エタノール、メタノールが好ましく用いら
れる。また、使用する溶剤の量は、一般には、調製した
塗料液中に、本光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成
物の固形分が、3〜30重量%、好ましくは5〜20重
量%、さらに好ましくは10〜15重量%の量で含まれ
ていることが好ましい。本発明の塗料組成物は、このよ
うな量で溶剤により希釈されていると、塗布性に優れ、
また、塗布後に、光触媒粒子が乾燥塗膜表面から露出し
た状態となり、光触媒粒子による汚染分解効果が充分に
得られる傾向がある。
【0052】光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物
の塗布量は、使用する基材の種類、用途により多少異な
るが、たとえば木質フロアー用基材の場合、ウェット状
態で通常0.3〜1.5g/尺2、好ましくは0.5〜
1.0g/尺2であることが望ましい。なお、1尺は、
1mの10/33である。また、本発明では、光触媒粒
子の汚染分解作用を一層有効に得るために、塗装後に形
成される塗膜の表面に、光触媒粒子(A)が露出するよ
うに塗装することが好ましく、光触媒粒子を塗膜表面に
露出させるためには、乾燥後の塗膜の膜厚を、光触媒粒
子の直径より薄くすることが望ましい。したがって、本
発明の光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物の乾燥
膜厚は、光触媒粒子(A)の粒径に依存するが、一般に
は、0.01〜4μm、好ましくは0.1〜2μm、さ
らに好ましくは0.5〜1μmとなるように塗ることが
好ましい。
【0053】なお、本発明の塗料組成物を基材に塗装し
て得られる塗膜断面の典型的な模式図を図1に示す。図
1は、基材表面4に中塗り塗装3をした後、本発明の塗
料組成物が塗布された状態を示している。本発明の塗膜
では、図1のように光触媒粒子1が塗膜2の表面から露
出しているため、光触媒粒子1は充分に光を受けること
ができ、汚染易分解性に優れる。
【0054】この光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組
成物の塗装回数は、特に制限はなく、一回または二回以
上塗装してもよい。上記のようにして基材表面または中
塗り層の表面に塗装された光触媒含有エネルギー線硬化
性塗料組成物の塗布面に、電子線、紫外線、可視光線等
のエネルギー線、好ましくは紫外線または可視光線を照
射してウェット状態の塗膜を硬化させることにより、低
汚染性、汚染除去性に優れる硬化塗膜(被膜)が簡単に
得られる。
【0055】紫外線または可視光線を照射する場合は、
従来公知の照射方法により行うことができ、たとえば高
圧水銀ランプは、20〜120W/cmのもの1灯で、
ベルトスピードは1〜20m/分で行うことができ、好
ましくは30〜40W/cmのもの1灯で、ベルトスピ
ードは3〜5m/分で行うことが望ましい。また、上記
条件は、灯数等により適宜調節することができ、たとえ
ば、灯数を増やしたり、W/cmの能力を増すことによ
り、ベルトスピードを早くすることができる。
【0056】本発明に係る塗膜は、上記のような方法に
より、上述した本発明に係る光硬化性樹脂組成物から形
成される。また、本発明に係る被覆基材は、この被膜で
表面が被覆された基材である。このような被覆基材は、
キッチン、浴室等の壁材、パーティションボード等に好
適に用いられる。
【0057】本発明に係る汚染防止方法は、上記塗料組
成物より形成された塗幕で基材表面を被覆することによ
り行われる。
【0058】
【発明の効果】本発明の光触媒含有エネルギー線硬化性
塗料組成物からなる塗膜は、汚染易分解機能を有する光
触媒分子と低汚染性の樹脂成分を含んでいるため、非常
に汚れが付着しにくく、汚れが付着しても、容易に落と
すことができる。また、本発明の光触媒含有エネルギー
線硬化性塗料組成物によれば、光触媒分子を含む層と樹
脂成分を含む層を別々に形成することなく、同時に1工
程で所望の塗膜を形成することができるため、非常に該
塗膜の生産効率が良い。
【0059】
【実施例】以下、本発明について、実施例に基づきさら
に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定される
ものではない。なお、実施例および比較例における塗膜
外観、汚染除去性、光触媒粒子の塗膜表面への露出割合
などの評価は下記の方法に従って行った。 (1)塗膜外観 下記のように基材表面に形成された塗膜表面を、目視に
て観察し、塗膜の光沢、つやむら、ザラツキロール目が
あるか否かを評価した。
【0060】<評価基準> 3 :塗膜の光沢が良好で、つやむら、ザラツキロール
目がない。(合格) 2 :塗膜の光沢は良好だが、ザラツキロール目が生じ
ている。(不合格) 1 :塗膜の光沢が悪く、つやむら、ザラツキロール目
がある。(不合格) (2)汚染除去性 下記のように基材表面に形成された塗膜表面を、黒マジ
ックで汚し、その1分後ティッシュペーパーで乾拭き
し、マジックの塗膜表面への染み込みの程度を目視にて
観察し、汚染除去性を下記基準により評価した。
【0061】<評価基準> 3 :汚れ無し。(合格) 2 :僅かな汚れあり。(不合格) 1 :汚れあり。(不合格) (3)光触媒粒子の塗膜表面への露出割合 光触媒粒子が塗膜表面にどのくらい露出しているかの割
合を、硝酸銀反応にて測定した。
【0062】硝酸銀反応 1%硝酸銀水溶液を、塗膜表面に滴下した後、BLBラ
ンプ下に5分放置し、その変色の程度を色差ΔEとして
測定した。 <評価基準> 3 : ΔE>6 (不合格) 2 : 1≦ΔE≦6 (合格) 1 : ΔE<1 (不合格)
【0063】
【実施例1】[塗料組成物の調製]反応容器に、エネル
ギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂として
「KAYARAD ARC−87」(商品名;ウレタン
アクリレート樹脂、日本化薬株式会社製)を38重量
部、エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン
(メタ)アクリレート樹脂として「UVS−520」
(商品名;ポリシロキサン変性ウレタン(メタ)アクリ
レート樹脂、大竹明新化学株式会社製)を44重量部、
光重合開始剤として「イルガキュア 500」(商品
名;1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン+
ベンゾフェノン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
(株)製)を3重量部、光触媒粒子として「TKS−2
51」(商品名;溶剤分散型光触媒酸化チタン、テイカ
(株)製)を15重量部(固形分に換算すると3重量
部)、および希釈溶剤としてエタノール/メタノール
(2/1)の混合溶剤を650重量部加え、撹拌し、光
触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物を得た。 [試験板作成方法]基材として、日光化成(株)製のベ
ースコート板(白)を用いた。基材表面に、中塗り塗装
として、「オーレックスNo.230−5」(商品名;
紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂塗料、中国塗料
(株)製)をロールコーター((株)望月機工製作所
製)+フローコーター(岩田塗装機工業(株)社製)を用
いて8.5g/尺2の割合で塗装し、30W/cmの高
圧水銀ランプ(日本電池社製)1灯を用い、ベルトスピ
ード5m/分でセミキュアー状態まで硬化させた。次
に、セミキュアー状態の中塗り層の上に、上塗り層とし
て上記のように調製した塗料組成物を、溝ロールコータ
ー((株)望月機工製作所製)を用いて(1g/尺 2
の割合で塗装し、80W/cmの高圧水銀ランプ1灯を
用い、ベルトスピード3m/分で完全に硬化(フルキュ
アー)させて、試験板を作成した。
【0064】上記のようにして得られた試験板につい
て、上述の評価方法により評価した。その結果を表1に
示す。
【0065】
【実施例2】実施例1において、塗料組成物中のエネル
ギー硬化型ウレタンアクリレート樹脂の種類を表1に示
した樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして塗料
組成物を調製し試験板を作成して評価した。結果を表1
に示す。
【0066】
【実施例3】実施例1において、塗料組成物中のエネル
ギー硬化型ウレタンアクリレート樹脂の種類を表1に示
した樹脂に変更し、エネルギー硬化型ウレタンアクリレ
ート樹脂とエネルギー硬化型ポリシロキサン変性ウレタ
ンアクリレート樹脂の配合量を表に示した量に変更した
以外は、実施例1と同様にして塗料組成物を調製し試験
板を作成して評価した。結果を表1に示す。
【0067】
【実施例4】実施例1において、塗料組成物中のエネル
ギー硬化型ウレタンアクリレート樹脂とエネルギー硬化
型ポリシロキサン変性ウレタンアクリレート樹脂の配合
量を表1に示した配合量に変更した以外は、実施例1と
同様にして塗料組成物を調製し試験板を作成して評価し
た。結果を表1に示す。
【0068】
【実施例5】実施例1において、塗料組成物中のエネル
ギー硬化型ウレタンアクリレート樹脂とエネルギー硬化
型ポリシロキサン変性ウレタンアクリレート樹脂と光触
媒粒子の配合量を表1に示した配合量に変更した以外
は、実施例1と同様にして塗料組成物を調製し試験板を
作成して評価した。結果を表1に示す。
【0069】
【比較例1】実施例1において、塗料組成物中のエネル
ギー硬化型ウレタンアクリレート樹脂の代わりにエネル
ギー線硬化型ポリエステル樹脂(商品名「ポリライト
FG−208」、大日本インキ化学工業(株)製)を使
用した以外は、実施例1と同様にして塗料組成物を調製
し試験板を作成して評価した。結果を表1に示す。
【0070】
【比較例2】実施例1において、塗料組成物中のエネル
ギー硬化型ポリシロキサン変性ウレタンアクリレート樹
脂を使用せず、配合量を表1のとおりにした以外は、実
施例1と同様にして塗料組成物を調製し試験板を作成し
て評価した。結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】1)「KAYARAD ARC−87」
(商品名;エネルギー線硬化性ウレタンアクリレート樹
脂、日本化薬株式会社製) 2)「紫光 UV−1700B」(商品名;エネルギー
線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、日本合成化学工業
(株)製) 3)「紫光 UV−6300B」(商品名;エネルギー
線硬化性ウレタンアクリレート樹脂、日本合成化学工業
(株)製) 4)「ポリライト FG−208」(商品名;エネルギ
ー線硬化性ポリエステル樹脂、大日本インキ化学工業
(株)製) 5)「UVS−520」(商品名;エネルギー線硬化性
ポリシロキサン変性ウレタン(メタ)アクリレート樹
脂、大竹明新化学株式会社製) 6)「イルガキュア 500」(商品名;1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシルフェニルケトン+ベンゾフェノン、
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 7)「TKS−251」(商品名;溶剤分散型光触媒酸
化チタン、テイカ(株)製、TiO2含量:20重量%)
【図面の簡単な説明】
【図1】 光触媒含有低汚染性エネルギー線硬化性塗料
組成物を基材に塗布した場合の断面模式図を示す。
【符号の説明】
1 光触媒粒子 2 光触媒含有低汚染性エネルギー線硬化性塗料組成物
より形成された塗膜(上塗り層) 3 中塗り層 4 基材
フロントページの続き (72)発明者 増 田 章 滋賀県野洲郡野洲町字三上2306番地の7 中国塗料株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AK25B AK25C AK25J AK51B AK51C AK51J AK52J AL01B AL01C AL05B AL05C AL08B AL08C AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C CA30B CA30C CC00B CC00C DE01B DE01C GB07 JB14B JB14C JL02 JL06 JL08B JL08C 4J038 FA112 FA241 FA281 KA03 KA04 NA05 PA17

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)光触媒粒子と、(B)エネルギー線
    硬化性ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と、(C)エ
    ネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウレタン(メタ)
    アクリレート樹脂とを含有してなることを特徴とする光
    触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物。
  2. 【請求項2】エネルギー線硬化性ポリシロキサン変性ウ
    レタン(メタ)アクリレート樹脂(C)が、少なくとも
    水酸基含有ポリシロキサン(c1)から誘導される単位
    と、ポリイソシアネート(c2)から誘導される単位
    と、水酸基含有(メタ)アクリレート(c3)から誘導
    される単位とを含有していることを特徴とする請求項1
    に記載の光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物。
  3. 【請求項3】光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物
    が、前記成分(A)、成分(B)および成分(C)に加
    え、さらに(D)(メタ)アクリレート系モノマーを含
    有していることを特徴とする請求項1または2に記載の
    光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物。
  4. 【請求項4】光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物
    が、前記成分(A)、成分(B)、成分(C)および必
    要に応じて含まれる成分(D)に加え、さらに(E)光
    重合開始剤を含有していることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の光触媒含有エネルギー線硬化性塗
    料組成物。
  5. 【請求項5】前記成分(A)(固形分)、成分(B)お
    よび成分(C)の合計100重量部に対して、成分
    (A)(固形分)が1〜8重量部、成分(B)が5〜6
    0重量部および成分(C)が32〜90重量部の範囲で
    含有されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成物。
  6. 【請求項6】前記成分(A)(固形分)、成分(B)お
    よび成分(C)の合計100重量部に対して、成分
    (A)(固形分)が3〜5重量部、成分(B)が10〜
    45重量部および成分(C)が50〜70重量部の範囲
    で含有されていることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成
    物。
  7. 【請求項7】前記成分(B)および成分(C)の合計1
    00重量部に対して、成分(D)が1〜50重量部の範
    囲で含有されていることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の光触媒含有エネルギー線硬化性塗料組成
    物。
  8. 【請求項8】前記成分(B)および成分(C)の合計1
    00重量部に対して、成分(E)が0.5〜10重量部
    の範囲で含有されていることを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の光触媒含有エネルギー線硬化性塗料
    組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の塗料組成
    物から形成されてなることを特徴とする塗膜。
  10. 【請求項10】請求項1〜8のいずれかに記載の塗料組
    成物から形成される塗膜層と基材との間に、エネルギー
    線硬化性樹脂組成物から形成される下塗り層および/ま
    たは中塗り層が形成されていることを特徴とする積層塗
    膜。
  11. 【請求項11】請求項1〜8のいずれかに記載の塗料組
    成物から形成された塗膜で被覆されていることを特徴と
    する被覆基材。
  12. 【請求項12】基材表面を、請求項1〜8のいずれかに
    記載の塗料組成物から形成された塗膜で被覆することを
    特徴とする汚染防止方法。
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