JP2002037827A - 光硬化性樹脂組成物、その被膜および被覆基材 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物、その被膜および被覆基材

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JP2002037827A
JP2002037827A JP2000229576A JP2000229576A JP2002037827A JP 2002037827 A JP2002037827 A JP 2002037827A JP 2000229576 A JP2000229576 A JP 2000229576A JP 2000229576 A JP2000229576 A JP 2000229576A JP 2002037827 A JP2002037827 A JP 2002037827A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】光硬化性(メタ)アクリレート樹脂、光硬
化性フッ素含有樹脂、光重合開始剤、および必要に応じ
て(メタ)アクリレート系モノマーを含有してなる光硬
化性樹脂組成物、その組成物から形成されてなる被膜、
およびその被膜で被覆されている被覆基材。 【効果】本発明によれば、汚染除去性に優れ、青イン
ク、油性マジックインキ(登録商標)等で基材たとえば
木質材、不燃建材等の多孔質部材表面が汚染された場合
でも、その汚れを容易に落とすことができる被膜を多孔
質部材表面に形成することができ、しかも、スプレーま
たはフローコーターによる塗装方法を採用しても表面平
滑性に優れる被膜を形成できる光硬化性樹脂組成物、そ
の被膜およびその被膜を有する被覆基材を提供すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、光硬化性樹脂組成物、そ
の皮膜および被覆基材に関し、さらに詳しくは、木質
材、紙質材、不燃建材、プラスチック類等に使用する、
汚染除去性および表面平滑性に優れた被膜を形成できる
上塗り用光硬化性樹脂組成物、その被膜およびその被膜
で被覆された被覆基材に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】木質材、紙質材、不燃建材、プラ
スチック類などの基材、たとえば木質フロアー表面に形
成された従来の一般的な上塗り用光硬化性樹脂組成物
(塗料)の被膜が、油性マジックインキ等で汚染された
場合、ウエスで空拭きしても汚れが落ちない。また、そ
の汚れが落ちても一過性で継続性がない、すなわち塗装
してから一定期間は汚染除去性能が良好であるが、時間
がたてば汚染除去が不可能になるという問題がある。
【0003】一方、従来より、汚染除去性に優れたを被
膜を形成することができる塗料として、シリコーン系光
硬化性塗料組成物がある。しかしながら、このシリコー
ン系光硬化性塗料組成物は、スプレーやフローコーター
による塗装方法では、表面平滑性に優れた被膜を形成し
難いという問題がある。したがって、汚染除去性に優れ
るとともに、スプレーまたはフローコーターによる塗装
方法を採用しても表面平滑性に優れる被膜を形成できる
光硬化性樹脂組成物、その被膜、およびその被膜で被覆
された被覆基材の出現が望まれている。
【0004】なお、特開平10−204127号公報に
は、特定のフルオロオレフィン、シクロヘキシル基含有
アクリル酸エステル、水酸基含有ビニルエーテルを必須
の構成成分とする水酸基含有フッ素共重合体に不飽和酸
クロライドを反応させることにより、硬質で接着性、耐
汚染性、耐薬品性、耐候性、耐熱性に優れた塗膜を形成
し得る含フッ素共重合体が開示されている。
【0005】また、特開平11−171933号公報に
は、特定のフルオロオレフィン、シクロヘキシル基含有
アクリル酸エステル、水酸基含有ビニルエーテルを必須
の構成成分とする含フッ素共重合体は、保存安定性に優
れ、硬質で耐汚染性、耐薬品性、耐候性、耐熱性に優れ
た塗膜を形成し得ることが開示されている。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、汚染除去性に優
れるとともに、スプレーまたはフローコーターによる塗
装方法を採用しても表面平滑性に優れる被膜を形成でき
る光硬化性樹脂組成物、その被膜、およびその被膜で被
覆された被覆基材を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る光硬化性樹脂組成物は、
(A)光硬化性(メタ)アクリレート樹脂と、(B)フ
ッ素含有オレフィンから誘導される成分単位(b1)、
重合性不飽和基含有シリコーンから誘導される成分単位
(b2)、および水酸基含有不飽和エーテルから誘導さ
れる成分単位(b3)を含有する共重合体(1)と、不
飽和イソシアネート(2)との反応により形成され、重
合性不飽和基を含有する光硬化性フッ素含有樹脂と、
(C)光重合開始剤とを含有してなることを特徴として
いる。
【0008】この組成物中に、前記成分(A)、成分
(B)および成分(C)の他に、さらに、(D)(メ
タ)アクリレート系モノマーを含有させることができ
る。本発明に係る被膜は、上記の、本発明に係る光硬化
性樹脂組成物から形成されてなることを特徴としてい
る。本発明に係る被覆基材は、上記の、本発明に係る光
硬化性樹脂組成物からなる被膜で被覆されてなることを
特徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る光硬化性樹脂
組成物、その皮膜および被覆基材について具体的に説明
する。本発明に係る光硬化性樹脂組成物は、(A)光硬
化性(メタ)アクリレート樹脂と、(B)光硬化性フッ
素含有樹脂と、(C)光重合開始剤と、必要に応じ、
(D)(メタ)アクリレート系モノマーを含有してな
り、着色塗膜または透明被膜を形成し得る組成物であ
る。
【0010】光硬化性(メタ)アクリレート樹脂(A) 本発明で用いられる光硬化性(メタ)アクリレート樹脂
(A)としては、従来より公知の光硬化性(メタ)アク
リレート系樹脂を使用することができ、脂肪族、芳香族
のいずれの(メタ)アクリレート系化合物からなる樹脂
でもよい。本発明で用いられる光硬化性(メタ)アクリ
レート樹脂(A)は、1分子中に2個以上のアクリロイ
ル基(CH2=CH−CO−)またはメタクリロイル基
(CH2=C(CH3)−CO−)を有する光硬化性(メ
タ)アクリレート系モノマーを重合して得られる樹脂で
ある。
【0011】このような光硬化性(メタ)アクリレート
樹脂(A)の具体例としては、たとえばエポキシ(メ
タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポ
リエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メ
タ)アクリレートなどの光硬化性(メタ)アクリレート
系モノマーを重合して得られる樹脂が挙げられる。これ
らの光硬化性(メタ)アクリレート樹脂(A)は、1種
単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0012】光硬化性(メタ)アクリレート樹脂(A)
を構成するエポキシ(メタ)アクリレートは、エピクロ
ルヒドリン等のエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸と
の反応により合成される。エポキシ(メタ)アクリレー
トとしては、具体的には、ビスフェノールAとエピクロ
ルヒドリンとの反応物と(メタ)アクリル酸との反応に
より合成されるビスフェノールA型エポキシアクリレー
ト、ビスフェノールSとエピクロルヒドリンとの反応物
と(メタ)アクリル酸との反応により合成されるビスフ
ェノールS型エポキシアクリレート、ビスフェノールF
とエピクロルヒドリンとの反応物と(メタ)アクリル酸
との反応により合成されるビスフェノールF型エポキシ
アクリレート、フェノールノボラックとエピクロルヒド
リンとの反応物と(メタ)アクリル酸との反応により合
成されるフェノールノボラック型エポキシアクリレート
などが挙げられる。
【0013】光硬化性(メタ)アクリレート樹脂(A)
を構成するウレタン(メタ)アクリレートは、たとえば
ジイソシアネート類とポリオール類とヒドロキシアクリ
レート類とを反応させることによって得られ、分子中に
官能基としてアクリロイル基(CH2=CHCO−)ま
たはメタクリロイル基(CH2=C(CH3)−CO−)
と、ウレタン結合(−NH・COO−)とを有する。
【0014】ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用
いられるジイソシアネート類としては、具体的には、ヘ
キサメチレンジイソシアネート[HDI]、イソホロン
ジイソシアネート[IPDI]、メチレンビス(4-シク
ロヘキシルイソシアネート)[HMDI]、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート[TMHMDI]、ト
リレンジイソシアネート[TDI]、4,4-ジフェニルメ
タンジイソシアネート[MDI]、キシリレンジイソシ
アネート[XDI]などが挙げられる。
【0015】ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用
いられるポリオール類としては、具体的には、ポリオキ
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA
のプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。ウレ
タン(メタ)アクリレートの合成に用いられるヒドロキ
シアクリレート類としては、具体的には、2-ヒドロキシ
エチルアクリレート[HEA]、2-ヒドロキシエチルメ
タクリレート[HEMA]、2-ヒドロキシプロピルアク
リレート[HPA]、グリシドールジメタクリレート
[GDMA]、ペンタエリスリトールトリアクリレート
[PETA]、ポリカプロラクトン変性2-ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0016】光硬化性(メタ)アクリレート樹脂(A)
を構成するポリエステル(メタ)アクリレートとして
は、具体的には、無水フタル酸とプロピレングリコール
と(メタ)アクリル酸とからなるポリエステル(メタ)
アクリレート、アジピン酸と1,6-ヘキサンジオールと
(メタ)アクリル酸とからなるポリエステル(メタ)ア
クリレート、トリメリット酸とジエチレングリコールと
(メタ)アクリル酸とからなるポリエステル(メタ)ア
クリレートなどが挙げられる。
【0017】光硬化性(メタ)アクリレート樹脂(A)
を構成するポリエーテル(メタ)アクリレートは、たと
えば1,2,6-ヘキサントリオール等のポリオールを、塩基
性または酸性触媒(BF3 、NaOH)の存在下に、
エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドと反応
させ、次いで、得られたポリエーテルと(メタ)アクリ
ル酸とを反応させることにより合成される。
【0018】上記のような光硬化性(メタ)アクリレー
ト樹脂(A)は、光硬化性樹脂組成物全体100重量部
に対して、15〜75重量部、好ましくは20〜65重
量部、さらに好ましくは25〜55重量部の割合で用い
られる。光硬化性フッ素含有樹脂(B) 本発明で用いられる光硬化性フッ素含有樹脂(B)は、
フッ素含有オレフィンから誘導される成分単位(b
1)、重合性不飽和基含有シリコーンから誘導される成
分単位(b2)、および水酸基含有不飽和エーテルから
誘導される成分単位(b3)を含有する共重合体(1)
と、不飽和イソシアネート(2)とから形成され、重合
性不飽和基(二重結合)を含有している。
【0019】この共重合体(1)において、上記成分単
位(b1)を誘導させることができるフッ素含有オレフ
ィンとしては、分子中に少なくとも1個のフッ素原子を
有するオレフィンであって、具体的には、テトラフルオ
ロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリ
デン、クロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
【0020】これらのフッ素含有オレフィンは、1種単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。このような組み合わせとしては、たとえばフッ化ビ
ニリデンとテトラフルオロエチレンとの組み合わせが好
ましく、フッ化ビニリデン(VDF)とテトラフルオロ
エチレン(TFE)との配合比率(VDF/TFE)
は、好ましくは0.05/1〜2.0、さらに好ましく
は0.1/1〜1.5/1である。
【0021】また、上記成分単位(b2)を誘導させる
ことができる重合性不飽和基含有シリコーンとしては、
一般式[I]または[II]で表わされる反応性シリコー
ンオイルが好ましく用いられる。 R1−[Si(CH32−O]n−Si(CH32−R2 ・・・[I] 一般式[I]において、R1は、炭素原子数1〜6のア
ルキル基、ビニル基、または−(CH2)r−O−CO−
(CH3)C=CH2 を表わす。またR2は、ビニル基、ま
たは−(CH2)r−O−CO−(CH3)C=CH2 を表わ
す。nは1〜420であり、rは1〜6である。
【0022】 CH2=CH(CH2m−O−R3−OH ・・・[II] 一般式[II]におけるR2は、上記一般式[I]におけ
るR2と同じである。これらの一般式で示される反応性
シリコーンオイルとしては、たとえば片末端がメタクリ
ル変性されたポリジメチルシロキサン、片末端がアクリ
ル変性されたポリジメチルシロキサン、両末端がメタク
リル変性されたポリジメチルシロキサンなどが挙げられ
る。これらシリコーンの数平均分子量(Mn)は、20
0〜30,000の範囲内にあることが好ましい。
【0023】これらのシリコーンは、1種単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いることができる。上記成
分単位(b3)を誘導させることができる水酸基含有不
飽和エーテルとしては、具体的には、ヒドロキシメチル
ビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒ
ドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビ
ニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテル、4-ヒドロキシシク
ロヘキシルビニルエーテル、3-アリルオキシ-1,2-プロ
パンジオール等のアルキルビニルエーテル類;エチルビ
ニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-プロピ
ルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、n-ブチ
ルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シク
ロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル
類;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、イ
ソブチルアリルエーテル、n-プロピルアリルエーテル、
シクロヘキシルアリルエーテル等のアルキルアリルエー
テル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸n-ブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸2-ヒド
ロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシブチル等のアク
リル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸t-ブチ
ル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸
2-ヒドロキシプロピル等のメタクリル酸エステル類など
が挙げられる。
【0024】これらは、1種単独で、あるいは2種以上
組み合わせて用いることができる。上記共重合体(1)
は、上記成分単位(b1)、(b2)および(b3)の
他に、他の共重合可能な単量体から誘導される成分単位
を、本発明の目的を損なわない範囲で含ませることがで
きる。このような他の共重合可能な単量体としては、た
とえばエチレン、プロピレン等のオレフィン類などが挙
げられる。
【0025】共重合体(1)における上記成分単位(b
1)の含有量は、通常15〜85モル%、好ましくは3
0〜80モル%であり、上記成分単位(b2)の含有量
は、通常0.001〜30モル%、好ましくは0.00
5〜25モル%であり、上記成分単位(b3)の含有量
は、通常1〜50モル%である。上記のような成分単位
(b1)、成分単位(b2)および成分単位(b3)を
含有する共重合体(1)は、これらの成分単位を誘導す
ることができる各単量体を所定割合で混合し、重合開始
剤を用いて共重合させることにより調製することができ
る。
【0026】上記重合開始剤としては、具体的には、t-
ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシ
アセテート等のパーオキシエステル型過酸化物、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート、ジn-プロピルパー
オキシジカーボネート等のジアルキルパーオキシジカー
ボネート、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。
【0027】これらの重合開始剤の使用量は、その種
類、共重合反応条件等に応じて適宜選ばれるが、通常
は、使用する単量体全量に対して、0.005〜5重量
%、好ましくは0.1〜2重量%の範囲内で選ばれる。
上記の重合方法については、特に制限はなく、たとえば
塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法など
を採用することができるが、酢酸エチル、酢酸ブチル、
キシレン、トルエン、メチルエチルケトン等を溶媒とし
て用いる溶液重合法や、水性溶媒中での乳化重合法が好
ましい。
【0028】上記不飽和イソシアネート(2)として
は、具体的には、2-イソシアネートエチルメタクリレー
ト、2-イソシアネートエチルアクリレート、4-イソシア
ネートブチルメタクリレート、4-イソシアネートブチル
アクリレート、不飽和モノアルコール1モルとジイソシ
アネート化合物1モルとの反応生成物、不飽和モノアル
コール2モルとトリイソシアネート化合物1モルとの反
応生成物などが挙げられる。
【0029】上記不飽和モノアルコールとしては、具体
的には、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルメ
タクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、アリル
アルコールなどが挙げられる。上記ジイソシアネート化
合物としては、具体的には、トリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0030】上記トリイソシアネート化合物としては、
具体的には、イソシアヌレート結合HDI、イソシアヌ
レート結合IPDI、TMP変性HDI、TMP変性I
PDIなどが挙げられる。本発明で用いられる光硬化性
フッ素含有樹脂(B)は、上記のような共重合体(1)
と不飽和イソシアネート(2)とを反応させることによ
り得られる。
【0031】この反応は、特に限定されるものではない
が、共重合体(1)を溶媒に溶解した溶液に、不飽和イ
ソシアネート(2)を滴下しながら加え、撹拌下に行な
うことが好ましい。また、共重合体(1)と不飽和イソ
シアネート(2)との反応割合は、イソシアネート基/
水酸基の比で、0.1〜1の範囲内で選ばれる。
【0032】反応温度は、通常10〜130℃、好まし
くは25〜85℃である。反応に使用する溶媒として
は、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル等の
酢酸エステル類、キシレン等の芳香族炭化水素類などが
好ましい。反応触媒としてジブチル錫ジラウレート等の
有機錫化合物を使用することが好ましい。
【0033】本発明で用いられる光硬化性フッ素含有樹
脂(B)は、光照射による硬化が可能であるため、短時
間で硬化を完了させることができる。光硬化性フッ素含
有樹脂(B)は、光硬化性樹脂組成物全体100重量部
に対して、5〜70重量部、好ましくは15〜55重量
部、さらに好ましくは25〜50重量部の割合で用いら
れる。光硬化性フッ素含有樹脂(B)を上記割合で用い
ると、汚染除去性に優れるとともに、スプレーまたはフ
ローコーターによる塗装方法を採用しても表面平滑性に
優れる被膜を形成できる光硬化性樹脂組成物を得ること
ができる。
【0034】光重合開始剤(C) 本発明で用いられる光重合開始剤(C)としては、具体
的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系光
重合開始剤;ベンジルジメチルケタール(別名、2,2-ジ
メトキシ-2- フェニルアセトフェノン)、ジエトキシア
セトフェノン、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、
4-t-ブチル- ジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル- ト
リクロロアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2- メチル-1-
フェニルプロパン-1- オン、1-(4-イソプロピルフェニ
ル)-2- ヒドロキシ-2- メチルプロパン-1- オン、1-
(4-ドデシルフェニル)-2- ヒドロキシ-2- メチルプロ
パン-1- オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)- フェニル
(2-ヒドロキシ-2- プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4- (メチ
ルチオ)フェニル]-2- モルホリノプロパン-1等のアセ
トフェノン系光重合開始剤;ベンゾフェノン、ベンゾイ
ル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベ
ンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化
ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4'-メチルジフェニルサ
ルファイド、3,3'- ジメチル-4- メトキシベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン系光重合開始剤;チオキサンソ
ン、2-クロルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソ
ン、2,4-ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキ
サンソン、2,4-ジクロロチオキサンソン、2,4-ジエチル
チオキサンソン、2,4-ジイソプロピルチオキサンソン等
のチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。中
でも、ベンジルジメチルケタール、1-ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトンが好ましく用いられる。
【0035】上記のような光重合開始剤(C)は、光硬
化性樹脂組成物全体100重量部に対して、1〜10重
量部、好ましくは2〜8重量部、さらに好ましくは3〜
6重量部の割合で用いられる。(メタ)アクリレート系モノマー(D) 本発明で必要に応じて用いられる(メタ)アクリレート
系モノマー(D)としては、具体的には、アクリレー
ト、メタクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレー
ト、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、2(2- エトキシエトキ
シ)エチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアク
リレート、2-フェノキシエチルアクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレ
ート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオ
ペンチルグリコールジアクリレートなどが挙げられる。
【0036】上記のような(メタ)アクリレート系モノ
マー(D)は、反応性希釈剤として1種単独で、または
2種以上組合わせて用いることができる。(メタ)アク
リレート系モノマー(D)は、必要に応じて、光硬化性
樹脂組成物全体100重量部に対して、通常5〜40重
量部、好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは
15〜25重量部の割合で用いられる。
【0037】その他の成分 本発明に係る光硬化性樹脂組成物中に、光硬化性(メ
タ)アクリレート樹脂(A)、光硬化性フッ素含有樹脂
(B)、光重合開始剤(C)および(メタ)アクリレー
ト系モノマー(D)の他に、必要に応じて、重合禁止
剤、非反応性希釈剤、艶消し剤、消泡剤、沈降防止剤、
レベリング剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤など
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することがで
きる。
【0038】組成物の調製 本発明に係る光硬化性樹脂組成物は、上記の諸成分を従
来より公知の混合機、分散機、撹拌機等の装置を用い、
混合・撹拌することにより得られる。このような装置と
しては、たとえば混合・分散ミル、モルタルミキサー、
ロール、ペイントシェーカー、ホモジナイザーなどが挙
げられる。
【0039】発明に係る光硬化性樹脂組成物は、上塗り
塗料として、従来公知の任意の方法で基材表面に塗装す
ることができる。塗装方法としては、たとえばフローコ
ーター、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレ
ー法、刷毛塗り、ローラー塗り、コテ塗り、浸漬法、引
き上げ法、ノズル法、巻き取り法、流し法、盛り付け、
パッチング法などが挙げられ、自動化してもよく、手動
にて塗装してもよい。
【0040】基材としては、具体的には、合板、ハード
ボード、パーティクルボード等の木質材、フレキシブル
ボード、ケイ酸カルシウム板、石膏ボード、石綿スレー
ト板等の不燃建材、紙質材、プラスチック類、鉄等の金
属などが挙げられる。本発明に係る光硬化性樹脂組成物
の塗装に際して、基材として木質材、不燃建材、紙質材
等の多孔質基材を使用する場合、その基材は、予め目止
め処理および/または下塗り塗装により目止め塗膜およ
び/または着色下塗り塗膜を形成しておくことが望まし
く、特にアルカリ性の無機多孔質基材の場合には、基材
表面へのアルカリ滲出防止を目的としたシーラー処理を
予め施すことが望ましい。また、光硬化性樹脂組成物の
塗装前に、たとえば着色下塗り塗膜の上に、柄付けのた
めに印刷を行なってもよい。
【0041】光硬化性樹脂組成物の塗装は、ゴムないし
スポンジロールコーター、スプレー、フローコーター、
バキュームコーターなどの塗装機を用いて行なわれる。
これらの塗装機は、一種または二種以上組み合わせて用
いることができる。光硬化性樹脂組成物の塗布量は、使
用する基材の種類、用途により異なるが、たとえば木質
フロアー用基材の場合、ウェット状態で通常5〜200
g/m2、好ましくは10〜100g/m2であることが
望ましく、また、無機質多孔質基材の場合、ウェット状
態で通常5〜200g/m2、好ましくは10〜100
g/m2であることが望ましい。
【0042】この光硬化性樹脂組成物の塗装回数は、特
に制限はなく、一回または二回以上でもよい。上記のよ
うにして基材表面に塗布された光硬化性樹脂組成物の塗
布面に、電子線または光、好ましくは光を照射してウェ
ット状態の塗膜を硬化させることにより、汚染除去性に
優れるとともに、表面平滑性に優れた硬化塗膜(被膜)
が得られる。
【0043】この電子線照射は、従来公知の照射方法に
より行なうことができる。たとえば200kV、3〜1
0Mradの条件で電子線照射して塗膜を硬化させる。
また、光照射の光は、紫外線または可視光線であり、光
照射は、従来公知の照射方法により行なうことができ
る。たとえば高圧水銀ランプは、80〜120W/cm
1灯で、ベルトスピードは5〜20m/分であり、灯数
を増すことにより、ベルトスピードを早くすることがで
きる。また、W/cmの能力を増すことにより、ベルト
スピードを早くすることができる。
【0044】本発明に係る被膜は、上記のような方法に
より、上述した本発明に係る光硬化性樹脂組成物から形
成される被膜(塗膜)である。また、本発明に係る被覆
基材は、この被膜で表面が被覆された基材である。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る光硬化性樹脂組成物は、汚
染除去性に優れ、青インク、油性マジックインキ等で基
材たとえば木質材、不燃建材等の多孔質部材表面が汚染
された場合でも、その汚れを容易に落とすことができる
被膜を多孔質部材表面に形成することができ、しかも、
スプレーまたはフローコーターによる塗装方法を採用し
ても表面平滑性に優れる被膜を形成することができる。
【0046】また、本発明に係る被膜(塗膜)は、上記
のような効果を有する、本発明に係る光硬化性樹脂組成
物から形成されているので、汚染除去性に優れるととも
に、表面平滑性に優れている。本発明に係る被覆基材
は、上記被膜で表面が被覆されているので、その被覆面
は、汚染除去性に優れるとともに、表面平滑性に優れて
いる。
【0047】
【実施例】以下に、実施例により本発明を説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例および比較例における仕上がり外観(表面平
滑性)、塗膜の付着性および汚染除去性(A)、(B)
の評価は、次の方法に従って行なった。 (1)仕上がり外観(表面平滑性) 木質床材の表面に形成された塗膜を目視にて観察し、塗
膜のハジキと透明性で3段階評価した。
【0048】<3段階評価> 3・・・ 塗膜の波打ちが無く、平滑である。(合格) 2・・・ 僅かに塗膜の波打ちがある。(不合格) 1・・・ 大きな塗膜のうねりがある。(不合格) (2)塗膜の付着性 塗膜の付着性は、JIS K 5400に基づき、碁盤目
試験(2mm幅の碁盤目、セロテープ(登録商標)剥離
試験)を行ない、塗膜の残存マス目の数で3段階評価し
た。
【0049】<3段階評価> 3・・・ 残存マス目が98〜100個(合格) 2・・・ 残存マス目が90〜97個(不合格) 1・・・ 残存マス目が89個以下(不合格) (3)汚染除去性(A) 基材表面に形成された塗膜表面を、黒マジック、赤マジ
ック、赤クレヨン、青インキで汚し、その4時間後、2
4時間後に、水またはJASラッカーシンナーで拭き取
って、その表面を目視観察し、汚染除去性を3段階評価
した。
【0050】<3段階評価> 3・・・ 汚れ無し。(合格) 2・・・ 僅かな汚れあり。(合格) 1・・・ 汚れあり。(不合格) (4)汚染除去性(B) 基材表面に形成された塗膜表面を、黒マジックで汚し、
その10秒後にウエスで空拭きをする。この操作を同一
箇所にて繰り返し行ない、黒マジックの跡が残るまでの
回数で、汚染除去性を3段階評価した。
【0051】 <3段階評価> 3・・・ 10回以上黒マジックを拭き取りできる。(合格) 2・・・ 1〜10回の間で黒マジックの跡が残る。(不合格) 1・・・ 1回で黒マジックの跡が残る。(不合格) また、実施例、比較例で用いた樹脂組成物の各成分につ
いては、次の通りである。ウレタンアクリレート樹脂(光硬化性) (1) カヤラッドARC−87(商品名);日本化薬
(株)製のウレタンアクリレート樹脂 (2) カヤラッドDPR047N(商品名);日本化薬
(株)製のウレタンアクリレート樹脂フッ素含有アクリレート樹脂(光硬化性) KD−270UV(商品名); 関東電化工業(株)製 樹脂固形分中のフッ素含有量=33重量%(メタ)アクリレート系モノマー (1) ビームセット770(商品名) 荒川化学工業(株)製のN-ビニルホルムアミド (2) アロニックスM−400(商品名);東亞合成
(株)製のジペンタエリスリトール ペンタおよびヘキ
サアクリレート (3) ビスコート260(商品名);大阪有機化学工業
(株)製の1,9-ノナンジオールジアクリレート (4) ビスコート295(商品名);大阪有機化学工業
(株)製のトリメチロールプロパントリアクリレート光重合開始剤 (1) バイキュア−55(商品名);アクゾ ノーベル
(株)製のメチル ベンゾイル ホルメート (2) イルガキュア−184(商品名);チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ(株)製艶消し剤 ミズカシールP−802Y(商品名);水澤化学工業
(株)製の非晶性シリカポリジメチルシロキサン系ウレタンアクリレート樹脂 下記の合成例1により得られたポリジメチルシロキサン
系ウレタンアクリレート樹脂。
【0052】
【合成例1】撹拌装置、温度計および還流冷却管を備え
た1リットル容量の反応容器に、KF6003[商品
名;信越化学工業(株)製、反応性シリコーンオイル]
560重量部、コロネートHX[商品名;日本ポリウレ
タン製、HDIのイソシアヌレートタイプ)118.2
重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)4
7.6重量部、p-メトキシフェノール(2-ヒドロキシエ
チルアクリレートの重合禁止剤)0.0508重量部、
ジブチル錫ジラウレート(ウレタン反応の触媒)0.1
45重量部、およびトルエン181.4重量部を仕込ん
で昇温し、80℃で1時間保持した後、ジブチル錫ジラ
ウレート0.435重量部加えて更に80℃で3時間保
持した。得られた樹脂溶液を赤外分光光度計(IR)で
分析した結果、NCO吸収ピークが消去していた。
【0053】得られた樹脂溶液は、不揮発分が80.4
重量%であり、東京計器社製E型粘度計により測定した
粘度が13,930cPs/25℃の白濁溶液であり、
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GP
C)による数平均分子量(Mn)は2,210であり、
重量平均分子量(Mw)は11,740であり、かつ、
分散比(Mw/Mn)は5.32であった。
【0054】得られた樹脂は、次のような構造式を有す
るものと推定される。
【0055】
【化1】
【0056】式中、Xは、下記式[I]
【0057】
【化2】
【0058】で表わされるイソシアヌレート構造体の環
を形成している3個の窒素原子のうち2個の窒素原子
に、それぞれ −(CH2)6−NH−CO−O−C25OCO−CH=C
2 が結合している基を表わし、Rはプロピル基を表わす。シリコーン変性アクリレート樹脂 下記の合成例2により得られたシリコーン変性アクリレ
ート樹脂。
【0059】
【合成例2】撹拌装置、温度計、窒素ガス導入管および
還流冷却管を備えた1リットル容量の反応容器に、キシ
レン190重量部、酢酸ブチル(溶媒)190重量部を
仕込んで、窒素ガス雰囲気中で100℃まで昇温した。
次いで、この反応容器中に、メタクリル酸メチル(MM
A)266重量部、ブチルメタクリレート(BA)19
重量部、サイラプレーンTMFM0725[商品名;チッ
ソ(株)製、シリコーンマクロモノマー]38重量部、
カレンズMO1[商品名;昭和電工(株)製、NCO基
含有アクリルモノマー(CH2=C(CH3)−COO−
CH2−CH2−NCO;2-メタクリロキシエチルイソシ
アネート)]57重量部、およびABN−E[商品名;
日本ヒドラジン工業(株)製、2,2'- アゾビス(2-メチ
ルブチロニトリル)(ラジカル重合開始剤)]15.2
重量部からなる混合物を100℃で3時間にわたって滴
下し、以下同温度で、滴下終了後30分毎に、ABN−
E(商品名)0.38部を4回加えた後、1時間保温し
た。その後、昇温して120℃で30分保持した後、1
00℃まで冷却した。更に、2-ヒドロキシエチルアクリ
レート(HEA)44.8重量部、酢酸ブチル44.8
重量部、p-メトキシフェノール(重合禁止剤)0.02
24重量部、およびジブチル錫ジラウレート0.075
重量部を加え、100℃で2時間保持した。得られた樹
脂溶液を赤外分光光度計(IR)で分析した結果、NC
O吸収ピークが消去していた。
【0060】得られた樹脂溶液は、不揮発分が50.0
%であり、東京計器社製E型粘度計により測定した粘度
が1,870cPs/25℃の半透明溶液であり、ゲル
・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)に
よる数平均分子量(Mn)は3,700であり、重量平
均分子量(Mw)は11,170であり、かつ、分散比
(Mw/Mn)は3.02であった。
【0061】得られた樹脂は、アクリル主鎖に、−NH
CO−O(CH2)2OCO−CH=CH2 と−(−Si(C
3)2−O−)n−Si(CH3)2−Rの側鎖を有する構造
式を有するものと推定される。
【0062】
【実施例1】[塗料(樹脂)組成物の調製]光硬化性
(メタ)アクリレート樹脂としてカヤラッドARC−8
7(商品名;ウレタンアクリレート樹脂)30重量部、
光硬化性フッ素含有(メタ)アクリレート樹脂としてK
D−270UV(商品名;フッ素含有アクリレート樹
脂)40重量部、(メタ)アクリレート系モノマーとし
てビームセット770(商品名;アクリレート系モノマ
ー)10重量部、アロニックスM−400(商品名;ア
クリレート系モノマー)15重量部、光重合開始剤とし
てバイキュア−55(商品名)2.5重量部およびイル
ガキュア−184(商品名)2.5重量部を加え撹拌
し、光硬化性塗料組成物を得た。 [木質床材塗装品の調製]まず初めに着色ステインをロ
ールコーターで木質床材に塗布し、80℃×1分乾燥
後、その上に下塗りUV塗料[商品名 オーレックスN
o.893F、中国塗料(株)製]をロールコーターで
塗布してUV硬化させた。次いで、得られた硬化塗膜の
上に、中塗りUV塗料[商品名 オーレックスNo.6
73B、中国塗料(株)製]を同様に塗布、UV硬化さ
せ、上塗り塗料として上記のようにして得られた光硬化
性塗料組成物をフローコーターで塗布、UV硬化させ
て、木質床材の塗装品を得た。
【0063】上記のようにして得られた木質床材の塗装
品について、仕上がり外観(表面平滑性)、塗膜の付着
性、汚染除去性(A),(B)の評価を、上記した方法
に従って行なった。その結果を第1表に示す。
【0064】
【実施例2】実施例1において、KD−270UV(商
品名;フッ素含有アクリレート樹脂)の配合量を35重
量部に変更し、かつ、ミズカシールP−802Y(商品
名;艶消し剤)5重量部を用いた以外は、実施例1と同
様にして、光硬化性塗料組成物を調製した。
【0065】次いで、得られた塗料組成物を用い、実施
例1と同様にして、木質床材の塗装品を調製し、その仕
上がり外観、塗膜の付着性、汚染除去性(A),(B)
の評価を、上記した方法に従って行なった。その結果を
第1表に示す。
【0066】
【実施例3】実施例1において、カヤラッドARC−8
7(商品名;ウレタンアクリレート樹脂)30重量部の
代わりにカヤラッドDPR047N(商品名;ウレタン
アクリレート樹脂)40重量部を用い、かつ、ビームセ
ット770(商品名;アクリレート系モノマー)10重
量部およびアロニックスM−400(商品名;アクリレ
ート系モノマー)15重量部の代わりに酢酸ブチル15
重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、光硬化
性塗料組成物を調製した。
【0067】次いで、得られた塗料組成物を用い、実施
例1と同様にして、木質床材の塗装品を調製し、その仕
上がり外観、塗膜の付着性、汚染除去性(A),(B)
の評価を、上記した方法に従って行なった。その結果を
第1表に示す。
【0068】
【実施例4】実施例1において、カヤラッドARC−8
7(商品名;ウレタンアクリレート樹脂)30重量部の
代わりにカヤラッドDPR047N(商品名;ウレタン
アクリレート樹脂)30重量部を用い、KD−270U
V(商品名;フッ素含有アクリレート樹脂)およびビー
ムセット770(商品名;アクリレート系モノマー)の
配合量をそれぞれ、30重量部、15重量部に変更し、
かつ、アロニックスM−400(商品名;アクリレート
系モノマー)15重量部の代わりに、ビスコート260
(商品名;アクリレート系モノマー)10重量部および
ビスコート295(商品名;アクリレート系モノマー)
10重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、光
硬化性塗料組成物を調製した。
【0069】次いで、得られた塗料組成物を用い、実施
例1と同様にして、木質床材の塗装品を調製し、その仕
上がり外観、塗膜の付着性、汚染除去性(A),(B)
の評価を、上記した方法に従って行なった。その結果を
第1表に示す。
【0070】
【比較例1】実施例1において、カヤラッドARC−8
7(商品名;ウレタンアクリレート樹脂)、KD−27
0UV(商品名;フッ素含有アクリレート樹脂)、ビー
ムセット770(商品名;アクリレート系モノマー)お
よびアロニックスM−400(商品名;アクリレート系
モノマー)の配合量をそれぞれ40重量部、0重量部、
20重量部、30重量部に変更し、かつ、ミズカシール
P−802Y(商品名;艶消し剤)5重量部を用いた以
外は、実施例1と同様にして、光硬化性塗料組成物を調
製した。
【0071】次いで、得られた塗料組成物を用い、実施
例1と同様にして、木質床材の塗装品を調製し、その仕
上がり外観、塗膜の付着性、汚染除去性(A),(B)
の評価を、上記した方法に従って行なった。その結果を
第1表に示す。
【0072】
【比較例2】実施例1において、カヤラッドARC−8
7(商品名;ウレタンアクリレート樹脂)30重量部の
代わりにカヤラッドDPR047N(商品名;ウレタン
アクリレート樹脂)30重量部を用い、かつ、KD−2
70UV(商品名;フッ素含有アクリレート樹脂)40
重量部の代わりに合成例2により得られたシリコーン変
性アクリレート樹脂40重量部を用いた以外は、実施例
1と同様にして、光硬化性塗料組成物を調製した。
【0073】次いで、得られた塗料組成物を用い、実施
例1と同様にして、木質床材の塗装品を調製し、その仕
上がり外観、塗膜の付着性、汚染除去性(A),(B)
の評価を、上記した方法に従って行なった。その結果を
第1表に示す。
【0074】
【比較例3】実施例1において、カヤラッドARC−8
7(商品名;ウレタンアクリレート樹脂)30重量部の
代わりにカヤラッドDPR047N(商品名;ウレタン
アクリレート樹脂)33重量部を用い、KD−270U
V(商品名;フッ素含有アクリレート樹脂)40重量部
の代わりに合成例1により得られたポリジメチルシロキ
サン系ウレタンアクリレート樹脂3.5重量部および合
成例2により得られたシリコーン変性アクリレート樹脂
30重量部を用い、アロニックスM−400(商品名;
アクリレート系モノマー)の配合量を10重量部に変更
し、かつ、ミズカシールP−802Y(商品名;艶消し
剤)5重量部、酢酸ブチル3.5重量部を用いた以外
は、実施例1と同様にして、光硬化性塗料組成物を調製
した。
【0075】次いで、得られた塗料組成物を用い、実施
例1と同様にして、木質床材の塗装品を調製し、その仕
上がり外観、塗膜の付着性、汚染除去性(A),(B)
の評価を、上記した方法に従って行なった。その結果を
第1表に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 133/00 C09D 133/00 183/04 183/04 // C08F 8/30 C08F 8/30 (72)発明者 増 田 章 滋賀県野洲郡野洲町字三上2306番地の7 中国塗料株式会社内 Fターム(参考) 4J011 AA05 QA03 QA13 QA23 QA24 QA34 QA37 QA46 QB03 QB14 QB16 QB20 QB22 QB24 QB25 SA06 SA14 SA16 SA17 SA18 SA19 SA22 SA26 SA29 SA32 SA34 SA44 SA48 SA64 VA01 WA02 4J027 AA08 AB10 AB16 AB17 AB18 AB23 AB24 AB26 AC03 AC04 AC06 AE02 AE03 AE05 AG01 AG04 AG12 AG23 AJ08 BA07 BA19 BA26 BA28 CB10 CD08 4J038 CG141 CG142 DG191 DG192 DG221 DG222 FA122 FA152 GA01 GA02 GA03 GA07 GA12 GA15 JA33 JA66 KA03 MA08 MA10 NA01 NA05 PA17 PB05 PC01 PC06 PC08 PC10 4J100 AC24P AC26P AC27P AC31P AE02R AE09R AE10R AE13R AE18R AL03R AL08Q AL09R AL66Q BA03Q BA03R BA81Q BC04R CA05 CA31 HA55 JA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)光硬化性(メタ)アクリレート樹脂
    と、(B)フッ素含有オレフィンから誘導される成分単
    位(b1)、重合性不飽和基含有シリコーンから誘導さ
    れる成分単位(b2)、および水酸基含有不飽和エーテ
    ルから誘導される成分単位(b3)を含有する共重合体
    (1)と、不飽和イソシアネート(2)との反応により
    形成され、重合性不飽和基を含有する光硬化性フッ素含
    有樹脂と、(C)光重合開始剤とを含有してなることを
    特徴とする光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記成分(A)、成分(B)および成分
    (C)の他に、さらに、(D)(メタ)アクリレート系
    モノマーを含有していることを特徴とする請求項1に記
    載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の光硬化性樹脂組
    成物から形成されてなることを特徴とする被膜。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の光硬化性樹脂組
    成物からなる被膜で被覆されてなることを特徴とする被
    覆基材。
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