JP2003128728A - シリル基を含有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体、該共重合体を含有する組成物、その用途、および該共重合体の製造方法 - Google Patents

シリル基を含有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体、該共重合体を含有する組成物、その用途、および該共重合体の製造方法

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JP2003128728A
JP2003128728A JP2001322986A JP2001322986A JP2003128728A JP 2003128728 A JP2003128728 A JP 2003128728A JP 2001322986 A JP2001322986 A JP 2001322986A JP 2001322986 A JP2001322986 A JP 2001322986A JP 2003128728 A JP2003128728 A JP 2003128728A
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ethylene
copolymer
conjugated polyene
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JP2001322986A
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English (en)
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Mitsuko Nagai
永井  三津子
Takashi Shirata
白田  孝
Masaaki Kawasaki
川崎  雅昭
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水分存在下でも安定で、貯蔵性に優れ、かつ接
着性、耐油性、他樹脂との相溶性などに優れる、エチレ
ン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
を提供すること。 【解決手段】下記一般式(1)で示されるシリル基を含
有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重
合体であって、 −SiX3 (1)(式中、Xは炭化水素基、ハロゲ
ン原子など。) 該エチレン・αオレフィン・非共役ポリエン共重合体に
用いられる非共役ポリエンが特定の構造を有する環状ポ
リエンまたは特定の構造を有する脂肪族ポリエンであ
る、シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエン共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリル基含有エチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体、該共重合体を含む組成物、該組成物の用途、該組成
物から得られる成形体、該組成物を架橋してなる架橋
体、およびシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、EPDMを変性することにより、
金属との接着性等の物性を改良する試みは多く行われて
いる。また、ケイ素含有ポリオレフィンを得る方法とし
ては、ポリエチレンの成型条件下において過酸化物の存
在下にビニルトリメトキシシランを反応させて製造する
方法、オレフィンモノマーとアルケニル基含有アルコキ
シシランを共重合する方法などが知られている。
【0003】しかし、いずれの方法も得られるケイ素含
有ポリオレフィンは常温では固体であり、樹脂改質的に
は使用できるが、基材への塗布などには適用できなかっ
た。また、液状の加水分解性ケイ素含有ポリオレフィン
を得る方法は既に出願されているが、している(特開2
001−31917号公報)が、このポリマーはケイ素
化合物の加水分解性を利用した架橋を目的としたもので
あり、通常の室内など、水分を含有した雰囲気内での長
期の保存を困難とするものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、水分存在下でも安定であり、貯蔵性
に優れ、かつ接着性、耐油性、他樹脂との相溶性などの
種々の性質に優れる、シリル基含有エチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体、架橋用組成
物、その用途、架橋用組成物からなる成形体、架橋用組
成物を架橋してなる架橋体及び共重合体を製造する方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明のシリル基を含有するエチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、分子中に
下記一般式(1)で示されるシリル基を含有し、 −SiX3 (1) (式中、Xは炭化水素基、、ハロゲン原子、アミン基、
ニトリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘
導体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
基、ビニル基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選
ばれ、複数のXは互いに同じであっても異なっていても
良い。) 該エチレン・αオレフィン・非共役ポリエン共重合体に
用いられる非共役ポリエンが下記一般式[I]または[II]
で示される環状ポリエン化合物;
【0006】
【化7】 (式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又
は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素
原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。)
【0007】
【化8】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
キル基である。) または一般式[III]で表される脂肪族ポリエン化合物; CH2=CH−Cn(2n+1-2a) [III] (nは4〜20より選ばれる整数。aは1〜n/2より選ばれる
整数とする。) のうちから選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
している。
【0008】本発明のシリル基を含有するエチレン・α
−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、上記Xのう
ち少なくとも1つがハロゲン基であることが好ましい。
【0009】また本発明のシリル基を含有するエチレン
・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、上記X
のうち少なくとも1つが炭化水素基であることが好まし
く、アリール基であることがより好ましい。
【0010】本発明のシリル基を含有するエチレン・α
−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、エチレンと
αオレフィンと、非共役ポリエンとの共重合体であっ
て、該非共役ポリエンが、下記一般式[I]または[II]で
表される環状ポリエン化合物;
【0011】
【化9】 (式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又
は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素
原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。)
【0012】
【化10】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
キル基である。) または一般式[III]で表される脂肪族ポリエン化合物; CH2=CH−Cn(2n+1-2a) [III] (nは4〜20より選ばれる整数。aは1〜n/2より選ばれる
整数とする。) から選ばれる少なくとも1種の非共役ポリエンである、
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
と、以下の式で表される化合物(2); H−SiX3 (2) (式中、Xは炭化水素基、ハロゲン原子、アミン基、ニ
トリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘導
体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選ばれ、複数
のXは互いに同じであっても異なっていても良い。)と
を付加反応させて得られることを特徴とする。
【0013】また本発明の架橋用組成物は、上記のシリ
ル基含有エチレン・α―オレフィン・非共役ポリエン共重合体と
架橋剤とからなることを特徴としている。
【0014】本発明の架橋用組成物はシール材用である
ことが好ましい。また本発明の架橋用組成物は、オイル
シール用またはOリング用であることが好ましい。
【0015】また本発明の架橋用組成物は、自動車用ウ
エザーストリップ用であることが好ましい。また、ホー
ス用、防振ゴム用、ベルト用、発泡体用であることも好
ましい。
【0016】また本発明の架橋用組成物は、電気・電子
部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジャーの用途
に用いられるものであることが好ましい。
【0017】本発明の成形体は、前記本発明に係る架橋
用組成物から得られることを特徴としている。
【0018】また本発明の架橋体は、前記本発明に係る
架橋用組成物を架橋して得られることを特徴としてい
る。
【0019】本発明のシーリング材は、前記本発明に係
る架橋用組成物からなることを特徴としている。
【0020】また本発明のポッティング材は、前記本発
明に係る架橋用組成物からなることを特徴としている。
【0021】また本発明のコーティング材は、前記本発
明に係る架橋用組成物からなることを特徴としている。
【0022】また本発明の接着剤は、前記本発明に係る
架橋用組成物からなることを特徴としている。
【0023】また本発明のシラン含有エチレン・α―オレフィン
・非共役ポリエン共重合体は、エチレンとαオレフィン
と、非共役ポリエンとの共重合体であって、該非共役ポ
リエンが、下記一般式[I]または[II]で表される環状ポ
リエン化合物;
【0024】
【化11】 (式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又
は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素
原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。)
【0025】
【化12】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
キル基である。) または一般式[III]で表される、脂肪族ポリエン化合
物; CH2=CH−Cn(2n+1-2a) [III] (nは4〜20より選ばれる整数。aは1〜n/2より選ばれる
整数とする。) から選ばれる少なくとも1種である、エチレン・α―オレフィン・
非共役ポリエン共重合体と、以下の式で表される化合物
(2); H−SiX3 (2) (式中、Xは炭化水素基、ハロゲン原子、アミン基、ニ
トリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘導
体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選ばれ、複数
のXは互いに同じであっても異なっていても良い。)と
を付加反応させ、前記シリル基含有エチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエン共重合体を製造することを特徴
としている。
【0026】
【発明の具体的説明】まず、本発明のシリル基を含有す
るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体について説明する。
【0027】シリル基を含有するエチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体 本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体は、下記一般式(1)で表される基を含
有することを特徴としている。 −SiX3 (1) (式中、Xは炭化水素基、、ハロゲン原子、アミン基、
ニトリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘
導体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選ばれ、複数
のXは互いに同じであっても異なっていても良い。) なおここでシリル基を含有する、とはシリル基が結合し
ていることを意味する。
【0028】炭化水素基としてはアルキル基、アリール
基、シクロアルキル基、ビニル基などが挙げられる。具
体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、1,3-ブタジエニル基、プロペニ
ル基、イソプロペニル基などが挙げられる。炭化水素基
としては特に制限はないが、炭素数1から100、好ま
しくは1から20である。
【0029】ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素が挙げられる。
【0030】カルボキシ基としてはアルキルカルボキシ
基、フェニルカルボキシ基などが挙げられる。具体的に
はカルボキシメチル基が例示される。アルキルカルボキ
シ基などのように炭化水素で置換されている場合、それ
ぞれの炭化水素の炭素数は制限はないが通常1から10
0、好ましくは1から 20である。
【0031】アミン基としては、−NH2基、−NHR4
基(R4は炭化水素基)、−NR4 2基(R4は炭化水素
基)などが挙げられる。具体的にはアリルアミノ基、プ
ロピルエチレンジアミン基などが挙げられる。それぞれ
の炭化水素の炭素数は制限はないが1から100、好ま
しくは1から20である。
【0032】ニトリロ基としては、プロピオニトリル基
などが挙げられる。
【0033】アクリル酸誘導体基としてはCH2=CH
COO−基などが挙げられる。
【0034】ヘテロ原子含有環状炭化水素としてはヘテ
ロシクロアルカンなどが挙げられる。
【0035】アルキルチオール基としては、メタンチオ
ール基、1−プロパンチオール基、1−オクタンチオー
ル基などが挙げられる。
【0036】炭化水素置換ポリシロキサン基としては、
アルキルポリシロキサン基、たとえばジメチルポリシロ
キサン基、メチルフェニルポリシロキサン基、ジエチル
ポリシロキサン基などが例示される。それぞれの炭化水
素の炭素数は制限はないが通常1から100、好ましく
は1から20である。
【0037】またここでXが炭化水素置換ポリシロキサ
ン基である場合、SiH結合をX中に含まないことが望まし
い。またXがなんであれSiH結合を含まないことが好まし
い。
【0038】また、これらの基のうち、ハロゲン原子、
炭化水素基(フェニル基、アルキル基)が好ましく、特
にハロゲン原子が好ましい。
【0039】本発明のシリル基の含有量は、特に制限は
ないがEPDM1kgに対し、Siとして 0.01mol〜5mol
であることが好ましく、さらに好ましくは0.1mol〜1.5m
olの範囲であることがより好ましい。
【0040】上記一般式(1)のシリル基としては、具
体的にトリクロロシリル基、メチルジクロロシリル基、
ジメチルクロロシリル基、フルオロシリル基のようなハ
ロゲン含有シリル基(ハロゲン化シリル基ともいう)、
トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基のよ
うなフェニルシリル基およびトリメチルシリル基、トリ
エチルシリル基のようなアルキルシリル基を含有する炭
化水素置換シリル基、アリルアミノトリメチルシリル基
のようなアミノシリル基、カルボキシメチルジメチルシ
リル基のようなカルバキシシリル基、(メタクリルオキ
シメチル)ジメチルシリル基のようなアクリルシリル基
などが挙げられるが、これらの中では、炭化水素置換シ
リル基、ハロゲン含有シリル基が好ましく、特にハロゲ
ン含有シリル基が望ましい。
【0041】次に、本発明のシリル基を含有するエチレ
ン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
の、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体部分について説明する。
【0042】本発明のエチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体部分に用いられる、αオレ
フィンとしては、炭素数3以上のもの、特に好ましくは
炭素原子数3〜20のα- オレフィンが用いられ、具体
的には、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテ
ン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、
1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、
1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-
ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、9-メチル
-1-デセン、11-メチル-1-ドデセン、12-エチル-1-テト
ラデセンなどが挙げられる。中でも、炭素原子数3〜1
0のα- オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1-ブ
テン、1-ヘキセン、1-オクテンなどが好ましく用いられ
る。
【0043】これらのα- オレフィンは、単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いられる。
【0044】本発明のエチレンとαオレフィンと、非共
役ポリエンとの共重合体に用いられる、該非共役ポリエ
ンは、下記一般式[I]または[II]で示される環状ポリエ
ン化合物;
【0045】
【化13】 (式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又
は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素
原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。)
【0046】
【化14】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
キル基である。) または一般式[III]で表される、脂肪族ポリエン化合
物; CH2=CH−Cn(2n+1-2a) [III] (nは4〜20より選ばれる整数。aは1〜n/2より選ばれる
整数とする。) から選ばれる少なくとも1種である。aは−Cn
(2n+1-2a)基中のC=C二重結合の数を表している。こ
こではaは上記範囲のうちでも1から3、好ましくは1
または2である。aは、一般式[III]のポリエンが、非
共役であるように選ばれる。
【0047】すなわち非共役ポリエンは、一般式[I]で
表される環状ポリエン、一般式[II]で表される環状ポ
リエン、一般式[III]で表される脂肪族ポリエンのいず
れであっても良く、このうちから選ばれる1種以上のポ
リエンであれば良い。
【0048】一般式[I]または[II]で表される環状ポリ
エン化合物としては、 5-メチレン-2-ノルボルネン、5
-ビニル-2-ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2-ノル
ボルネン、5-(3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(1-
メチル-2-プロペニル)-2-ノルボルネン、5-(4-ペンテ
ニル)-2-ノルボルネン、5-(1-メチル-3-ブテニル)-2
-ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、
5-(1-メチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(2,
3-ジメチル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(2-エチ
ル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(6-ヘプテニル)
-2-ノルボルネン、5-(3-メチル-5-ヘキセニル)-2-ノ
ルボルネン、5-(3,4-ジメチル-4-ペンテニル)-2-ノル
ボルネン、5-(3-エチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネ
ン、5-(7-オクテニル)-2-ノルボルネン、5-(2-メチ
ル-6-ヘプテニル)-2-ノルボルネン、5-(1,2-ジメチル
-5-ヘキセシル)-2-ノルボルネン、5-(5-エチル-5-ヘ
キセニル)-2-ノルボルネン、5-(1,2,3-トリメチル-4-
ペンテニル)-2-ノルボルネンなどが挙げられる。
【0049】この中でも5-メチレン-2-ノルボルネン、5
-ビニル-2-ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2-ノル
ボルネン、5-(3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(4-
ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2-
ノルボルネン、5-(6-ヘプテニル)-2-ノルボルネン、5
-(7-オクテニル)-2-ノルボルネンが特に好ましい。
【0050】また、本発明で用いられる一般式[III]で
表される脂肪族ポリエンとしては、非共役鎖状ジエンが
1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジ
エン、4−メチル−ペンタジエン、3−メチル−1,4
−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、
5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル
−1,4−ヘキサジエン、1,4−ヘプタジエン、1,
5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、3−メチル
−1,4−ヘプタジエン、6−メチル−1,4−ヘプタ
ジエン、3−メチル−1,5−ヘプタジエン、4−メチ
ル−1,5−ヘプタジエン、3−メチル−1,6−ヘプタ
ジエン、4−メチル−1,6−ヘプタジエン、5−メチ
ル−1,6−ヘプタジエンなどが挙げられる。
【0051】また、1,4−オクタジエン、1,5−オ
クタジエン、1,6−オクタジエン、3−メチル−1,
4−オクタジエン、6−メチル−1,4−オクタジエ
ン、7−メチル−1,4−オクタジエン、3−メチル−
1,5−オクタジエン、4−メチル−1,5−オクタジエ
ン、7−メチル−1,5−オクタジエン、3−メチル−
1,6−オクタジエン、4−メチル−1,6−オクタジ
エン、5−メチル−1,6−オクタジエン、6−メチル
−1,6オクタジエン、7−メチルー1,6ーオクタジ
エン、6−エチルー1,6−オクタジエン、6ープロピ
ルー1,6−オクタジエン、6ーブチルー1,6−オク
タジエン、3−メチル−1,7−オクタジエン、4−メ
チル−1,7−オクタジエン、5−メチル−1,7−オ
クタジエン、6−メチル−1,7−オクタジエン等が挙
げられる。
【0052】また、1,5−ノナジエン、1,6−ノナ
ジエン、1,7−ノナジエン、1,8−ノナジエン、3
−メチル−1,5−ノナジエン、4−メチル−1,5−ノ
ナジエン、7−メチル−1,5−ノナジエン、8−メチ
ル−1,5−ノナジエン、3−メチル−1,6−ノナジ
エン、4−メチル−1,6−ノナジエン、5−メチル−
1,6−ノナジエン、8−メチル−1,6−ノナジエ
ン、3−メチル−1,7−ノナジエン、4−メチル−
1,7−ノナジエン、5−メチル−1,7−ノナジエン、6
−メチル−1,7−ノナジエン、3−メチル−1,8−ノ
ナジエン、4−メチル−1,8−ノナジエン、5−メチル
−1,8−ノナジエン、6−メチル−1,8−ノナジエ
ン、7−メチル−1,8−ノナジエン、6−メチルー1,
6−ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6
ーエチル−1,6−ノナジエン、7−エチルー1,6−
ノナジエンなどが挙げられる。
【0053】また、1,6−デカジエン、1,7−デカジ
エン、1,8−デカジエン、1,9−デカジエン、3−メ
チル−1,6−デカジエン、4−メチル−1,6−デカジ
エン、5−メチル−1,6−デカジエン、8−メチル−
1,6−デカジエン、9−メチル−1,6−デカジエン、
3−メチル−1,7−デカジエン、4−メチル−1,7−
デカジエン、5−メチル−1,7−デカジエン、6−メチ
ル−1,7−デカジエン、9−メチル−1,7−デカジエ
ン、3−メチル−1,8−デカジエン、4−メチル−
1,8−デカジエン、5−メチル−1,8−デカジエン、6
−メチル−1,8−デカジエン、7−メチル−1,8−デ
カジエン、3−メチル−1,9−デカジエン、4−メチ
ル−1,9−デカジエン、5−メチル−1,9−デカジエ
ン、6−メチル−1,9−デカジエン、7−メチル−1,9
−デカジエン、8−メチル−1,9−デカジエン、6ーメ
チルー1,6−デカジエン、7−メチルー1,6ーデカ
ジエン、6ーメチルー1,6−ウンデカジエン7−メチ
ル−1,6−オクタジエン、1,4−ヘキサジエン、
1,5−ヘキサジエン、2−メチル−1,4ヘキサジエ
ン、1,7−オクタジエン、1,17−オクタデカジエ
ンなどが挙げられる。また、4-エチリデン-8-メチル-1,
7-ノナジエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエンなど
の非共役トリエンなども挙げられる。
【0054】この中でも1,4-ヘキサジエンなどの直鎖状
ポリエンが好ましい。
【0055】本発明では特に一般式[I]または[II]で表
される環状ポリエンであることが好ましい。
【0056】本発明において、上記エチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体としては、エ
チレン含有量については特に制限はないのであるが、エ
チレンとαオレフィンと非共役ポリエンの合計100モ
ル%に対して、40〜95モル%、特に50〜70モル
%であることが好ましい。
【0057】また、ムーニー粘度ML1+4(100℃)
が80以下、特には60以下であることが好ましい。特
に、弾性シーリング剤や接着剤として応用する場合は、
常温(25℃)で流動性を有するものが好ましい。
【0058】以上のように本発明のエチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、上記のよ
うなシリル基を含有している共重合体である。含有の形
態としては、たとえば、エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体とシリル基とが化学結合
している構造が挙げられる。
【0059】シリル基含有エチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体の製造方法 本発明のシリル基を含有するエチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体の製造方法は特に制
限されないが、特に好ましくは非共役ポリエンが下記一
般式[I]又は[II]で示される環状ポリエン化合
物、または一般式[III]で示される脂肪族ポリエン化合
物から選ばれる少なくとも1種である、エチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(A)に
下記一般式(2)で示されるケイ素化合物を付加反応さ
せることにより製造される。この付加反応はハイドロシ
リレーション反応と呼ばれることもある。
【0060】ここで用いられるエチレン・α−オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体(A)について以
下に説明する。(A)において、エチレンとともに用い
られるα−オレフィンとしては、炭素数3以上のαオレ
フィンが挙げられ、特に好ましくは炭素原子数3〜20
のα- オレフィンが用いられ、具体的には、プロピレ
ン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-
ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデ
セン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-
ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノ
ナデセン、1-エイコセン、9-メチル-1-デセン、11-メチ
ル-1-ドデセン、12-エチル-1-テトラデセンなどが挙げ
られる。中でも、炭素原子数3〜10のα- オレフィン
が好ましく、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、
1-オクテンなどが好ましく用いられる。
【0061】また、非共役ポリエンとしては、前述した
非共役ポリエンと同じ、一般式[I]または[II]で表さ
れる環状ポリエン、または一般式[III]で表される脂肪
族ポリエンから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
脂肪族ポリエンのうちでは、1,4−ヘキサジエンなど
の直鎖状ポリエンが好ましい。また本発明では特に上記
一般式[I]又は[II]で示される環状ポリエンから
選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。その中
でも特に前述したようなポリエンが好ましいが、中でも
5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノ
ルボルネンが好ましい。
【0062】エチレン・αオレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体は、たとえば以下のようにして製造す
ることができる。例えば炭化水素溶媒中でエチレンとプ
ロピレンなどのα−オレフィンと適当量の5−ビニル−
2−ノルボルネンなど非共役ポリエンを、バナジウム系
触媒及び有機アルミニウム系触媒とを主成分として含有
する触媒存在下でランダムに共重合することにより製造
される。ここで使用され得るバナジウム系触媒として
は、VOCl3,VO(OC253等、また、有機アル
ミニウム系触媒としてはトリエチルアルミニウム、ジエ
チルアルミニウムエトキシド等が挙げられ、バナジウム
系及び有機アルミニウム系のそれぞれ一種以上を併用し
て使用することが望ましい。また、上記共重合の際に使
用する触媒として、いわゆるメタロセン触媒、例えば特
開平9−40586号公報に記載されているメタロセン
触媒を用いても差し支えない。この共重合反応における
好ましい反応条件は、重合温度30〜60℃、より望ま
しくは30〜50℃であり、重合圧力4〜12kgf/
cm2、より好ましくは5〜8kgf/cm2であり、非
共役ポリエンとα−オレフィンとの供給量は、モル比
(非共役ポリエン/α−オレフィン)で0.01〜0.
2の条件下で行うことが好ましい。
【0063】本発明において、上記エチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体(A)として
は、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が80以下、特
には60以下であることが好ましい。特に、弾性シーリ
ング剤や接着剤として応用する場合は、常温(25℃)
で流動性を有するものが好ましく、例えばGPC(ポリ
スチレン換算)で測定した重量平均分子量が1000〜
200万、好ましくは1000〜100万、さらに好ま
しくは5000〜50万程度が好ましい。ここでGPC
による重量平均分子量は、オルソジクロロベンゼンを溶
媒として用い、測定温度140℃で、試料濃度0.1w
t%で測定することができる。また、ヨウ素価が1〜3
0、特に2〜20であるものが好ましい。更に、エチレ
ン含有量は40〜95モル%、特に50〜70モル%で
あることが好ましい。
【0064】このようなエチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴムの具体例としては、
ML1+4(100℃)38、エチレン含有量68モル
%、ヨウ素価4のもの、ML1+4(100℃)55、エ
チレン含有量68モル%、ヨウ素価10のもの、ML
1+4(100℃)9、エチレン含有量63モル%、ヨウ
素価15のものなどを用いることができる。
【0065】また、本発明においては、上記エチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
を部分水素添加したものも好適に用いられる。ここで、
部分水素添加は、Pd,Pt,Ni系触媒を使用した常
法の接触水素還元法にて行うことができる。
【0066】次に、、エチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体(A)に下記一般式(2)
で示されるケイ素化合物を付加反応させる。 H−SiX3 (2) (式中、Xは炭化水素基、ハロゲン原子、アミン基、ニ
トリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘導
体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選ばれ、複数
のXは互いに同じであっても異なっていても良い。) Xとしては前記一般式(1)で表される化合物中のXと同
じ基が挙げられる。
【0067】炭化水素基としてはアルキル基、アリール
基、シクロアルキル基、ビニル基などが挙げられる。具
体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、1,3-ブタジエニル基、プロペニ
ル基、イソプロペニル基などが挙げられる。炭化水素基
としては特に制限はないが、炭素数1から100、好ま
しくは1から20である。
【0068】ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素が挙げられる。
【0069】カルボキシ基としてはアルキルカルボキシ
基、フェニルカルボキシ基などが挙げられる。具体的に
はカルボキシメチル基が例示される。アルキルカルボキ
シ基などのように炭化水素で置換されている場合、それ
ぞれの炭化水素の炭素数は制限はないが通常1から10
0、好ましくは1から 20である。
【0070】アミン基としては、−NH2基、−NHR4
基(R4は炭化水素基)、−NR4 2基(R4は炭化水素
基)などが挙げられる。具体的にはアリルアミノ基、プ
ロピルエチレンジアミン基などが挙げられる。それぞれ
の炭化水素の炭素数は制限はないが1から100、好ま
しくは1から20である。
【0071】ニトリロ基としては、プロピオニトリル基
などが挙げられる。
【0072】アクリル酸誘導体基としてはCH2=CH
COO−基などが挙げられる。
【0073】ヘテロ原子含有環状炭化水素としては、ヘ
テロシクロアルカンなどが挙げられる。
【0074】アルキルチオール基としては、メタンチオ
ール基、1−プロパンチオール基、1−オクタンチオー
ル基などが挙げられる。
【0075】炭化水素置換ポリシロキサン基としては、
アルキルポリシロキサン基、たとえばジメチルポリシロ
キサン基、メチルフェニルポリシロキサン基、ジエチル
ポリシロキサン基などが例示される。それぞれの炭化水
素の炭素数は制限はないが通常1から100、好ましく
は1から20である。
【0076】またここでXが炭化水素置換ポリシロキサ
ン基である場合、SiH結合をX中に含まないことが望まし
い。またXがなんであれSiH結合を含まないことが好まし
い。
【0077】また、これらの基のうち、ハロゲン原子、
炭化水素基(フェニル基、アルキル基)が好ましく、特
にハロゲン原子が好ましい。
【0078】上記一般式(2)のケイ素化合物として
は、具体的にトリクロロシラン、メチルジクロロシラ
ン、ジメチルクロロシラン、フルオロシランのようなハ
ロゲン含有シラン類、トリフェニルシラン、ジメチルフ
ェニルシランのようなフェニルシラン類およびトリメチ
ルシラン、トリエチルシランのようなアルキルシラン類
を含む炭化水素置換シラン類、アリルアミノトリメチル
シランのようなアミノシラン類、カルボキシメチルジメ
チルシランのようなカルバキシシラン類、(メタクリル
オキシメチル)ジメチルシランのようなアクリルシラン
類が挙げられるが、これらの中では特にハロゲン含有シ
ラン類が望ましい。
【0079】上記式(2)のケイ素化合物は、上記エチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体(A)中の二重結合1個当たりに対して0.01〜5
モル、好ましくは0.05〜3モルとすることが好まし
い。
【0080】ハイドロシリレーション反応は、遷移金属
錯体の触媒を使用して行う。触媒としては、例えば白
金、ロジウム、コバルト、パラジウム及びニッケルから
選ばれるVIII属遷移金属錯体化合物が有効に使用さ
れる。これらの中では特に塩化白金酸、白金オレフィン
錯体のような白金系触媒が好ましい。この場合、触媒の
使用量は触媒量であるが、好ましくは反応物に対して金
属単位として1〜1000ppm、特に20〜200p
pmである。このハイドロシリレーション反応の好適な
温度は30〜180℃、好ましくは60〜150℃であ
る。また、必要に応じて加圧下で反応させてもよい。
【0081】なお、溶剤は使用してもしなくてもよい
が、使用する場合はエーテル類、炭化水素類のような不
活性溶剤が好ましい。
【0082】
【化15】
【0083】本発明においては、上記式(3)(4)の
ようなハイドロシリレーション反応により、エチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
(A)中の二重結合に式(2)のケイ素化合物のSiH
基が付加した下記の如きシリル基含有化合物が得られる
ものである。なお、従来よりエチレン・α−オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに用いられるジ
エン部分として、エチリデンノルボルネン、ジシクロペ
ンタジエン等が公知であるが、これらのジエン部分を有
するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴムでは、一般式(2)で示されるケイ素化
合物とのハイドロシリレーション反応は進行しないもの
であるが、意外にも、非共役ポリエンが一般式[I]又
は[II]で示される環状ポリエンおよび/または一般
式[III]で表される脂肪族ポリエン化合物、例えば
1,4−ヘキサジエンなどの場合には該反応が容易に進
行し、優れた物性のシリル基含有ポリオレフィンが得ら
れる。
【0084】なお、上記式(2)で示されるシリル基含
有化合物のうちでも、特に下記式(5)で示される片末
端水素変性シロキサンを付加させて、シロキサンの特徴
である耐候性、滑り性、ガス透過性を付与することも可
能である。
【0085】
【化16】 (式中、Rは非置換又は置換の炭素数1〜12の1価
炭化水素基であり、特にアルキル基であることが好まし
い。また、mは5〜200、特に10〜150の整数で
ある。)。
【0086】本発明のシリル基含有エチレン・α−オレ
フィン・非共役ポリエン共重合体はSi原子に結合してい
る官能基の種類により、さまざまな特性を示すようにな
るが、具体的にその例を示すならば、ハロゲンなどの極
性基を導入した場合に於いては金属等との接着性、耐油
性に優れた性質を示すようになる。また、アリール基、
たとえばフェニル基を有するシランを付加することによ
り、樹脂と混合した場合において、樹脂との相容性を高
めることができる。このシリル基含有ポリオレフィンは
塗布、成形などを行った後、任意の架橋方法で架橋して
もよく、また、樹脂等に混合して改質用途に用いてもよ
い。
【0087】本発明に於いては、上記シリル基含有エチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体はそのまま架橋せずに用いてもよいし、任意の方法で
架橋してもよい。
【0088】架橋用組成物 本発明のシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体を架橋する方法としては、
硫黄架橋、過酸化物架橋など、通常ゴムの架橋において
用いられる方法のほか、1分子中に少なくとも2つのSi
H基を有する物質を架橋剤として用い、非共役ポリエン
化合物の二重結合に対し、付加反応により結合・架橋し
てもよい。
【0089】上述したゴムの架橋において通常用いられ
る方法の架橋剤としては、硫黄、有機過酸化物、多官能
性アミン、ポリオ−ル、トリアジン化合物などが挙げら
れる。硫黄としては、純粋な硫黄のほか、変性硫黄、加
硫工程で活性な硫黄原子を放出する硫黄化合物などが挙
げられる。
【0090】本発明においては、硫黄は、上記シリル基
を含有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
共重合体100重量部に対して、0.1〜10重量部、
好ましくは0.5〜3重量部の割合で用いられる。有機
過酸化物としては、具体的には、ジクミルペルオキシ
ド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-
ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル
-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-
ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、1,1-ビス(tert- ブチルペルオキシ)-3,3,5- トリ
メチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4- ビス(tert- ブ
チルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシ
ド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベ
ンゾイルペルオキシド、tert- ブチルペルオキシベンゾ
エート、tert- ブチルペルベンゾエート、tert- ブチル
ペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペル
オキシド、ラウロイルペルオキシド、tert- ブチルクミ
ルペルオキシドなどが挙げられる。
【0091】本発明においては、有機ペルオキシドは、
上記シリル基を含有するエチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエン共重合体100重量部に対して、0.1〜
10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で用い
られる。また、加硫剤として硫黄を使用するときは、加
硫促進剤を併用することが好ましい。加硫促進剤として
は、具体的には、N- シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾ
−ルスルフェンアミド、N- オキシジエチレン-2-ベン
ゾチアゾ−ルスルフェンアミド、N,N- ジイソプロピ
ル-2-ベンゾチアゾ−ルスルフェンアミド、2-メルカ
プトベンゾチアゾ−ル、2-(2,4-ジニトロフェニ
ル)メルカプトベンゾチアゾ−ル、2-(2,6-ジエチ
ル-4-モルホリノチオ)ベンゾチアゾ−ル、ジベンゾチ
アジルジスルフィド等のチアゾ−ル系化合物;ジフェニ
ルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソニト
リルグアニジン、オルソニトリルバイグアナイド、ジフ
ェニルグアニジンフタレ−ト等のグアニジン化合物;ア
セトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−
アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトア
ルデヒドアンモニア等のアルデヒドアミンまたはアルデ
ヒド−アンモニア系化合物;2- メルカプトイミダゾリ
ン等のイミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエ
チルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオ
ユリア、ジオルソトリルチオユリア等のチオユリア系化
合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメ
チルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジス
ルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタ
メチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合
物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジ-n-ブチルジチオカルバミン酸亜
鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフ
ェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレ
ン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩
系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のザンテ−ト
系化合物;亜鉛華等の化合物を挙げることができる。こ
れらの加硫促進剤は上記シリル基を含有するエチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体100重量部
に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10
重量部の量で用いられる。
【0092】また、加硫剤として有機過酸化物を使用す
るときは、加硫助剤を併用することが好ましい。加硫助
剤としては、具体的には、硫黄;p-キノンジオキシム
等のキノンジオキシム系化合物;ポリエチレングリコ−
ルジメタクリレ−ト等のメタクリレ−ト系化合物;ジア
リルフタレ−ト、トリアリルシアヌレ−ト等のアリル系
化合物;その他マレイミド系化合物;ジビニルベンゼン
などが挙げられる。このような加硫助剤は、使用する有
機過酸化物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは
約等モルの量で用いられる。
【0093】また、上述した少なくとも2つのSiH基を含
有する化合物としては、1分子中のケイ素原子数が好ま
しくは2〜1000個、特に好ましくは2〜300個、
最も好ましくは4〜200個のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンであり、具体的には、1,1,3,3-テトラメ
チルジシロキサン、1,3,5,7-テトラメチルテトラシクロ
シロキサン、1,3,5,7,8-ペンタメチルペンタシクロシロ
キサン等のシロキサンオリゴマー;分子鎖両末端トリメ
チルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、
分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポ
リシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチル
シロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合
体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封
鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイ
ドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシ
ロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキ
シ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシ
ロキサン共重合体、などを挙げることができる。
【0094】なお、本発明の架橋用組成物を架橋するに
あたっては、通常の架橋に用いる条件をそのまま用いて
行うことができる。
【0095】本発明の架橋用組成物はシール材用である
ことが好ましい。また本発明の架橋用組成物は、オイル
シール用またはOリング用であることが好ましい。自動
車用ウエザーストリップ用、ホース用、防振ゴム用、ベ
ルト用、発泡体用であることも好ましい。
【0096】また本発明の架橋用組成物は、電気・電子
部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジャーの用途
に用いられるものであることが好ましい。
【0097】本発明の成形体は、前記本発明に係る架橋
用組成物から得られるものである。
【0098】また本発明の架橋体は、前記本発明に係る
架橋用組成物を架橋して得られるものである。
【0099】また本発明のシーリング材、ポッティング
材、コーティング材、接着剤は、前記本発明に係る架橋
用組成物からなる。
【0100】以下に上記用途について説明する。
【0101】本発明に係る加硫可能なゴム組成物は、自
動車用ウェザーストリップ;自動車用ホース、送水用ホ
ース、ガス用ホースなどのホース;自動車用防振ゴム、
鉄道用防振ゴム、産業機械用防振ゴム、建築用免震ゴム
などの防振ゴム;伝動ベルト、搬送用ベルトなどのベル
ト;自動車用ウェザーストリップスポンジ、建築用シー
ルスポンジまたは他の発泡体の製造の際に好ましく用い
られる。その他、自動車用カップ・シール材、産業機械
用シール材;被覆電線、電線ジョイント、電気絶縁部
品、半導電ゴム部品;OA機器用ロール、工業用ロー
ル;家庭用ゴム製品などの製造の際にも用いられる。
【0102】上記自動車用ウェザーストリップとして
は、たとえばドアウエザーストリップ、トランクウェザ
ーストリップ、ラゲージウェザーストリップ、ルーフサ
イドレールウェザーストリップ、スライドドアウェザー
ストリップ、ベンチレータウェザーストリップ、スライ
ディングループパネルウェザーストリップ、フロントウ
インドウェザーストリップ、リヤウインドウェザースト
リップ、クォーターウインドウェザーストリップ、ロッ
クピラーウェザーストリップ、ドアガラスアウナーウェ
ザーストリップ、ドアガラスインナーウェザーストリッ
プ、ダムウインドシールド、クラスランチャネル、ドア
ミラー用ブラケット、シールヘッドランプ、シールカウ
ルトップなどが挙げられる。
【0103】上記自動車用ホースとしては、たとえばブ
レーキホース、ラジエターホース、ヒーターホース、エ
アークリーナーホースなどが挙げられる。
【0104】上記自動車用防振ゴムとしては、たとえば
エンジンマウント、液封エンジンマウント、ダンパープ
ーリ、チェーンダンパー、キャブレターマウント、トー
ショナルダンパー、ストラットマウント、ラバーブッシ
ュ、バンパゴム、ヘルパーゴム、スプリングシート、シ
ョックアブソーバー、空気ばね、ボディマウント、バン
パガード、マフラーサポート、ゴムカップリング、セン
ターベアリングサポート、クラッチ用ゴム、デフマウン
ト、サスペンションブッシュ、すべりブッシュ、クッシ
ュンストラットバー、ストッパ、ハンドルダンパー、ラ
ジエターサポーター、マフラーハンガーなどが挙げられ
る。
【0105】上記鉄道用防振ゴムとしては、たとえばス
ラブマット、バラスマット、軌道マットなどが挙げられ
る。
【0106】上記産業機械用防振ゴムとしては、たとえ
ばエキスパンションジョイント、フレキシブルジョイン
ト、ブッシュ、マウントなどが挙げられる。
【0107】上記伝動ベルトとしては、たとえばVベル
ト、平ベルト、歯付きベルトなどが挙げられる。
【0108】上記搬送用ベルトとしては、たとえば軽搬
送用ベルト、円筒形ベルト、ラフトップベルト、フラン
ジ付き搬送用ベルト、U型ガイド付き搬送用ベルト、V
ガイド付き搬送用ベルトなどが挙げられる。
【0109】上記自動車用カップ・シール材としては、
たとえばマスタシリンダーピストンカップ、ホイールシ
リンダーピストンカップ、等速ジョイントブーツ、ピン
ブーツ、カストカバー、ピストンシール、パッキン、O
リング、ダイヤフラムなどが挙げられる。
【0110】上記産業機械用シール材としては、たとえ
ばコンデンサーパッキン、Oリング、パッキンなどが挙
げられる。
【0111】上記自動車用ウェザーストリップスポンジ
としては、たとえばドアーウェザーストリップスポン
ジ、ボンネットウェザーストリップスポンジ、トランク
ルームウェザーストリップスポンジ、サンルーフウェザ
ーストリップスポンジ、ベンチレーターウェザーストリ
ップスポンジ、コーナースポンジなどが挙げられる。
【0112】上記建築用シールスポンジとしては、たと
えばガスケット、エアータイト、目地材、戸当たり部の
シールスポンジなどが挙げられる。
【0113】上記他の発泡体としては、たとえばホース
保護用スポンジ、クッション用スポンジ、断熱スポン
ジ、シンシュレーションパイプなどが挙げられる。
【0114】上記OA機器用ロールとしては、たとえば
帯電ロール、転写ロール、現像ロール、給紙ロールなど
が挙げられる。
【0115】上記工業用ロールとしては、たとえば製鉄
用ロール、製紙用ロール、印刷用電線ロールなどが挙げ
られる。
【0116】上記家庭用ゴム製品としては、たとえば雨
具、輪ゴム、靴、ゴム手袋、ラッテクス、ゴルフボール
などが挙げられる。
【0117】本発明に係る加硫可能なゴム組成物から加
硫物を製造するには、通常一般のゴムを加硫するときと
同様に、例えば未加硫の配合ゴムを一度調製し、次い
で、この配合ゴムを意図する形状に成形した後に加硫を
行なえばよい。
【0118】本発明に係る加硫可能なゴム組成物は、押
出成形機、カレンダーロール、プレス、インジェクショ
ン成形機、トランスファー成形機などを用いる種々の成
形法より、意図する形状に成形され、成形と同時にまた
は成型物を加硫槽内に導入し、加硫することができる。
この加硫の段階は金型を用いてもよいし、また金型を用
いないで加硫を実施してもよい。金型を用いない場合は
成形、加硫の工程は通常連続的に実施される。加硫槽に
おける加熱方法としては、熱空気、ガラスビーズ流動
床、UHF(極超短波電磁波)、スチームなどの加熱槽
を用いることができる。
【0119】また、常温(25℃)で流動性を有するよ
うな、例えばGPCで測定した重量平均分子量が100
0〜200万、好ましくは1000〜100万、さらに
好ましくは5000〜50万程度のものである場合は、
特に以下のような用途にも用いられる。例えば重電、弱
電部品、電気・電気機器の回路や基板のシ−リング材、
ポッティング材、コ−ティング材、接着材などである。
【0120】この分野でのシ−リング材としては冷蔵
庫、冷凍庫、洗濯機、ガスメ−タ−、電子レンジ、スチ
−ムアイロン、漏電ブレ−カ−などのシーリング材とし
て用いられる。
【0121】ポッティング材としてはトランス高圧回
路、プリント基板、可変抵抗部付高電圧用トランス、電
気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池、テレビ
用フライバックトランスのポッティング材として用いら
れる。
【0122】コ−ティング材としては高電圧用厚膜抵抗
器やハイブリッドICなどの各種回路素子、HIC、電
気絶縁部品、半導電部品、導電部品、モジュ−ル、印刷
回路、セラミック基板、ダイオ−ド、トランジスタ、ボ
ンディングワイヤ−などのバッファー材、半導電体素
子、光通信用オプティカルファイバ−のコ−ティング材
として用いられる。
【0123】接着剤としてはブラウン管ウェッジ、ネッ
ク、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品の接着材とし
て用いられる。
【0124】また、自動車エンジンのガスケット、電装
部品、オイルフィルタ−のシ−リング材、イグナイタH
IC、自動車用ハイブリッドICのボッティング材、自
動車ボディ、自動車用窓ガラス、エンジンコントロ−ル
基板のコ−ティング材、オイルパン、タイミングベルト
カバ−などのガスケット、モ−ル、ヘッドランプレン
ズ、サンル−フシ−ル、ミラ−の接着材、などの自動車
に用いられるものも挙げられる。
【0125】また、配線接続分岐箱、電気系統部品、電
線のシ−リング材、電線、ガラスの接着剤など舶用に用
いられるものも挙げられる。
【0126】商業用ビルのガラススクリ−ン工法の付き
合わせ目地、ガラス周り目地(サッシとの間)、内装目
地(トイレ、洗面所、ショ−ケ−スなど)、バスタブ周
り目地、プレハブ住宅用の外壁伸縮目地、サイジングボ
−ド用目地に使用される建材シ−ラント、複層ガラス用
シ−リング材、道路の補修に用いられる土木用シ−ラン
ト、金属、ガラス、石材、スレート、コンクリート、瓦
の接着材、に用いられるものも挙げられる。
【0127】このような用途に用いる場合、本発明に係
る加硫用組成物は、隙間に充填したり、物体と物体の間
に塗り込んだり、物体にコーティングしたり、物体をポ
ッテイングしたり、また、押出成形機、カレンダーロー
ル、プレス、インジェクション成形機、トランスファー
成形機、などを用いる種々の成形法より、意図する形状
に成形され、その後、室温または加温して架橋すること
ができる。
【0128】
【発明の効果】本発明のシリル基含有エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエン共重合体は水分存在下で安定
であり、貯蔵安定性に優れる。また本発明の、シリル基
含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合
体のシリル基が、極性基を含有する場合には、接着性、
耐油性等の物性に優れる。また、本発明の、シリル基含
有エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
のシリル基が、アリール基である場合には、他樹脂との
相溶性に優れる。
【0129】本発明の、シリル基含有エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエン共重合体は、樹脂改質用とし
てだけでなくシール材等の接着性を必要とする用途にも
適用できる。
【0130】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。 [実施例1]エチレン−プロピレン−[5−ビニル−2
−ノルボルネン]共重合体(三井化学(株)製、ムーニ
ー粘度ML1+4(100℃)9、エチレン含有量63モ
ル%、ヨウ素価15)50gに2%塩化白金酸のトルエ
ン溶液0.2ccを加え、トリクロロシラン1.27g
を仕込み、120℃で2時間反応させた。反応後、過剰
のトリクロロシランと溶剤を留去したところ、トリクロ
ロシリル基変性ポリオレフィン(EPDM)50gが得
られた。
【0131】上記の方法で得られたシリル基変性ポリオ
レフィン中のSi含有量をICP−ES(プラズマ発光
分光分析法)により測定した。測定するシリル基変性ポ
リオレフィン15gはキシレン100mlに溶解し、ク
ロロホルム30mlを加えて煮沸乾固後、150℃で1
時間加熱した。さらに硫酸10mlを加えて炭化、灰化
し、灰化物に純水を加えろ過してSiO2を捕集した。
このろ紙をヒーター・電気炉で焼き、SiO2を炭酸ソ
ーダで溶融し、SiをICP−ESにより測定した。そ
の結果、シリル基変性ポリオレフィン50g中のSiは
0.21gであった。これはシリル基変性ポリオレフィ
ン1kgに対し、Siとして0.15molに相当する。
【0132】このトリクロロシリル基変性ポリオレフィ
ン(EPDM)10gをとり、炭酸カルシウム(カルフ
ァイン200:丸尾カルシウム株式会社製)10g、プ
ロセスオイル(PW−32:出光興産製)7g、架橋剤
として過酸化物(三井DCP−40:製)0.85gを混合
した。この組成物をJIS K 6256に基づいて17
0℃で12分プレスして架橋させ、接着試験用試験片を
得た。この試験片についてJIS K 6256に基づい
て平行法により接着性試験を行ったところ、接着強さは
0.8MPaであった。
【0133】また、同様の配合で作成した試験片をJI
S K 6258によりオイル試験用潤滑油JIS No.1
を用いて浸漬試験を行ったところ、100℃、70時間
後のΔVは2%であった。 [比較例1]実施例1で用いたエチレン−プロピレン−
[5−ビニル−2−ノルボルネン]共重合体にシリル変
性を行わない状態で炭酸カルシウム(カルファイン20
0:丸尾カルシウム株式会社製)10g、プロセスオイ
ル(PW−32:出光興産製)7g、架橋剤として過酸
化物(三井DCP−40:製)0.85gを混合し、170
℃で12分プレスし、架橋させた。実施例1の場合と同
様にして接着性試験を行った結果、接着強さは0.3M
Paであった。
【0134】また、浸漬試験結果については100℃
70時間後のΔVは120%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/08 F16F 15/08 D 4J100 F16G 1/06 F16G 1/06 F16J 15/10 F16J 15/10 C Fターム(参考) 3D201 AA01 AA34 EA01 3J040 BA02 FA06 3J048 AA01 BD04 EA07 3J059 AB11 AB20 BA41 BC05 EA05 GA01 GA21 4J002 BB151 BB201 EK006 EK036 EK046 EK056 FD146 FD15 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA07Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q AS15R AS17R BC27R CA05 CA31 HA37 HA61 HC77 HC79 JA28 JA67

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるシリル基を
    含有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共
    重合体であって、 −SiX3 (1) (式中、Xは炭化水素基、ハロゲン原子、アミン基、ニ
    トリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘導
    体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
    基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選ばれ、複数
    のXは互いに同じであっても異なっていても良い。)該
    エチレン・αオレフィン・非共役ポリエン共重合体に用
    いられる非共役ポリエンが下記一般式[I]または[II]で
    示される環状ポリエン化合物; 【化1】 (式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又
    は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素
    原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。) 【化2】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
    キル基である。)または一般式[III]で表される脂肪族
    ポリエン化合物; CH2=CH−Cn(2n+1-2a) [III] (nは4〜20より選ばれる整数。aは1〜n/2より選ばれる
    整数とする。)のうちの少なくとも1種よりなるもので
    あることを特徴とする、シリル基含有エチレン・α−オ
    レフィン・非共役ポリエン共重合体。
  2. 【請求項2】 上記Xのうち少なくとも1つがハロゲン
    基である、請求項1記載のシラン含有エチレン・α−オ
    レフィン・非共役ポリエン共重合体。
  3. 【請求項3】 上記Xのうち少なくとも1つが炭化水素
    基である、請求項1記載のシラン含有エチレン・α−オ
    レフィン・非共役ポリエン共重合体。
  4. 【請求項4】 上記Xのうち少なくとも1つがアリール
    基である、請求項3記載のシラン含有エチレン・α−オ
    レフィン・非共役ポリエン共重合体。
  5. 【請求項5】 エチレンとαオレフィンと、非共役ポリ
    エンとの共重合体であって、該非共役ポリエンが、下記
    一般式[I]または[II]で示される環状ポリエン化合物; 【化3】 (式 中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又
    は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素
    原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。) 【化4】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
    キル基である。)または一般式[III]で表される、脂肪
    族ポリエン化合物; CH2=CH−Cn(2n+1-2a) [III] (nは4〜20より選ばれる整数。aは1〜n/2より選ばれる
    整数とする。)から選ばれる少なくとも1種である、エ
    チレンとαオレフィンと、非共役ポリエンとの共重合体
    と、以下の式で表される化合物(2); H−SiX3 (2) (式中、Xは炭化水素基、ハロゲン原子、アミン基、ニ
    トリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘導
    体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
    基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選ばれ、複数
    のXは互いに同じであっても異なっていても良い。)と
    を付加反応させて得られることを特徴とする、請求項1
    から4のいずれかに記載のシリル基含有エチレン・α−
    オレフィン・非共役ポリエン共重合体。
  6. 【請求項6】 請求項1から5記載のシリル基含有エチレン
    ・α―オレフィン・非共役ポリエン共重合体と架橋剤とから
    なる架橋用組成物。
  7. 【請求項7】 シール材用である請求項6記載の架橋用
    組成物。
  8. 【請求項8】 オイルシール、Oリング用である請求項
    6記載の架橋用組成物。
  9. 【請求項9】 自動車用ウエザーストリップ用である請
    求項6記載の架橋用組成物。
  10. 【請求項10】 ホース用である請求項6記載の架橋用
    組成物。
  11. 【請求項11】 防振ゴム用である請求項6記載の架橋
    用組成物。
  12. 【請求項12】 ベルト用である請求項6記載の架橋用
    組成物。
  13. 【請求項13】 発泡体用である請求項6記載の架橋用
    組成物。
  14. 【請求項14】 電気・電子部品、輸送機、土木・建
    築、医療またはレジャーの用途に用いられるものである
    ことを特徴とする請求項6記載の架橋用組成物。
  15. 【請求項15】 請求項6の架橋用組成物から得られる
    成形体。
  16. 【請求項16】 請求項6の架橋用組成物を架橋して得
    られる架橋体。
  17. 【請求項17】 請求項6記載の架橋用組成物からなる
    ことを特徴とするシーリング材。
  18. 【請求項18】 請求項6記載の架橋用組成物からなる
    ことを特徴とするポッティング材。
  19. 【請求項19】 請求項6記載の架橋用組成物からなる
    ことを特徴とするコーティング材。
  20. 【請求項20】 請求項6記載の架橋用組成物からなる
    ことを特徴とする接着剤。
  21. 【請求項21】 エチレンとαオレフィンと、非共役ポ
    リエンとの共重合体であって、該非共役ポリエンが、下
    記一般式[I]または[II]で示される環状ポリエン化合
    物; 【化5】 (式中、nは0〜10の整数であり、R1は水素原子又
    は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は水素
    原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基である。) 【化6】 (式中、R3は水素原子又は炭素原子数1〜10のアル
    キル基である。)または一般式[III]で表される脂肪族
    ポリエン化合物; CH2=CH−Cn(2n+1-2a) [III] (nは4〜20より選ばれる整数。aは1〜n/2より選ばれる
    整数とする。)とから選ばれる少なくとも1種である、
    エチレンとαオレフィンと、非共役ポリエンとの共重合
    体と、以下の式で表される化合物(2); H−SiX3 (2) (式中、Xは炭化水素基、ハロゲン原子、アミン基、ニ
    トリロ基、エポキシ基、カルボキシ基、アクリル酸誘導
    体、ヘテロ原子含有環状炭化水素、アルキルチオール
    基、炭化水素基置換ポリシロキサン基から選ばれ、複数
    のXは互いに同じであっても異なっていても良い。)と
    を付加反応させて得られることを特徴とする、請求項1
    から4のいずれかに記載のシリル基含有エチレン・α−
    オレフィン・非共役ポリエン共重合体の製造方法。
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