JP2003114977A - 顧客生涯価値算出方法およびシステム - Google Patents

顧客生涯価値算出方法およびシステム

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JP2003114977A
JP2003114977A JP2001307052A JP2001307052A JP2003114977A JP 2003114977 A JP2003114977 A JP 2003114977A JP 2001307052 A JP2001307052 A JP 2001307052A JP 2001307052 A JP2001307052 A JP 2001307052A JP 2003114977 A JP2003114977 A JP 2003114977A
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Toshiyuki Ono
俊之 小野
Yutaka Yoshikawa
吉川  裕
Shinko Morita
真弘 森田
Yuko Morino
祐子 森野
Seiichi Sugiyama
精一 杉山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品の契約形態別に精緻な顧客の将来収益、
および顧客生涯価値を算出する方法およびシステムを提
供する。 【解決手段】 本発明は、金融機関が、顧客との金融商
品の取引から将来にわたって得られる収益の合計である
顧客生涯価値を算出する方法であって、ある期間の各顧
客の属性や、金融商品別の取引金額、契約期間などの取
引状況の履歴からなる顧客情報300を入力し、顧客現
在取引の明細を示す口座情報400を入力し、各顧客
の、予め登録した将来までの取引の継続を契約する将来
契約済取引の契約期間別将来収益700を予測し、その
将来収益を、現在価値に割り引いて合計することで、将
来契約済取引の顧客生涯価値800を算出し、将来まで
の取引の継続を契約上予定していない将来未契約取引か
ら得られる将来収益をある期間毎に予測し、将来未契約
取引から得られる将来収益を現在価値に割り引いて合計
することで、将来未契約取引の顧客生涯価値を算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金融機関におけ
る、顧客生涯価値を算出する方法およびシステムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】顧客生涯価値とは、顧客の、将来のある
一時点の収益だけでなく、将来のある時点までの継続的
な収益を合計したものである。そのため、将来のある時
点までの各時点での顧客収益を予測する必要がある。
【0003】顧客生涯価値は、将来収益を見込めそうな
顧客をセールスのターゲットにしたり、その顧客に対し
て取引条件を優遇したりするために用いられている。
【0004】顧客の将来収益を予測するための従来技術
として、特開2000−99497号公報に開示された
技術がある。この技術によれば、予測対象顧客の将来収
益を予測するために、予測対象顧客と他の顧客との過去
の属性情報の類似度を計算し、予測したい時点における
他の顧客の収益実績値を類似度で重み付けして積算する
ことで、予測対象顧客の将来収益を算出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】金融機関が、顧客と取
引している場合、商品によっては、定期預金や住宅ロー
ンなどのように将来にわたる取引期間が約束され、中途
解約などがない限りは、残高が継続する可能性が高い取
引がある。しかし、従来技術では、顧客の将来収益の算
出において、他の顧客の収益実績値を利用しているのみ
であり、現在の取引内容は、他の顧客との類似度を測る
ために使用され、将来収益の算出には利用していない。
このため、定期預金や住宅ローンのような、将来にわた
る取引の継続を契約した取引から得られる収益を参酌し
ておらず、予測精度が落ちる可能性が高い。
【0006】また、従来技術で予測対象としている収益
は、顧客取引残高に依存するのみでなく、経済環境の変
化に伴う金利変更の影響を受けて上下する値である。こ
のことから、残高が不変だとしても、金利の変化によっ
て、収益に違いが生じてしまうこととなる。また、将来
の金利も現在、過去の金利と同じとは限らない。従って
収益を直接用いて他の顧客収益を予測すると精度が落ち
る可能性が高い。
【0007】また、従来技術では、顧客の収益を予測対
象項目として、一つの予測モデルを用いて予測している
が、実際の収益は、顧客が取引している複数の金融商品
取引から得られた収益を合計したものである。預金と融
資の商品性格が全く異なることからも明らかなように、
金融商品の取引傾向は商品別に異なるものであり、一つ
の予測モデルを用いるだけでは予測精度が落ちることが
予想される。
【0008】さらに、従来技術では顧客生涯価値を算出
するのみであるため、顧客生涯価値を高めるためにどの
ように顧客へセールス活動を推進すればよいかなどの活
用が難しいと考えられる。
【0009】本発明の目的は、顧客の属性や取引データ
から将来契約済取引と将来未契約取引とを区別し、さら
に収益算出のもととなる残高や手数料などの顧客取引金
額を商品の契約形態別に予測することで、顧客生涯価値
の精度を向上させることができる。
【0010】また本発明の別の目的は、精度の高い顧客
生涯価値と予測に利用した予測モデルを用いて将来収益
向上に高い貢献を示す商品を、推奨商品として設定し、
セールス活動に利用できる、顧客生涯価値を算出する方
法およびシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、金融機関が、
顧客との金融商品の取引から将来にわたって得られる収
益の合計である顧客生涯価値を算出する方法であって、
ある期間の各顧客の属性や、金融商品別の取引金額、契
約期間など取引状況の履歴からなる顧客情報を入力し、
顧客の現在取引明細を示す口座情報を入力し、予め登録
した将来までの取引の継続を契約する金融商品につい
て、契約済の取引があれば、各顧客の将来契約済取引の
契約期間別将来収益を予測し、将来契約済取引の将来収
益を、現在価値に割り引いて合計することで、将来契約
済取引の顧客生涯価値を算出し、将来までの取引の継続
を契約上予定していない将来未契約取引から得られる将
来収益をある期間まで予測し、将来未契約取引から得ら
れる将来収益を現在価値に割り引いて合計することで、
将来未契約取引の顧客生涯価値を算出する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0013】なお、本発明の実施形態で用いる例は、金
融機関のうち特に、銀行における個人顧客の顧客生涯価
値を算出する例である。ここで、以下、将来にわたる預
け入れ期間や返済期間を定めて契約した取引を将来契約
済取引と定義する。そして、現在取引済であるが将来に
わたる預け入れ期間を定めていない取引や、返済期間を
特に定めていない取引や、現在契約していない取引を将
来未契約取引と定義する。
【0014】図1は、本実施形態の処理フローを表す。
処理フローの説明は後述する。
【0015】図2は、本実施形態を実施する計算機20
0のハードウェア構成を表す。図2に示す計算機200
は、CPU(演算処理装置)201、入力装置202、
記憶装置203、出力装置204を具備して構成されて
いる。CPU201は、記憶装置203から顧客生涯価
値を算出するプログラムを呼び出し、実行する。計算機
200は、いわゆるパーソナルコンピュータであっても
良いが、計算対象となる顧客情報が多い場合には、CP
U201は高速な処理能力を持ったもので、記憶装置2
03は大量の顧客情報を格納するために大容量であるこ
とが望ましい。具体的には大型計算機や高性能サーバな
どがある。
【0016】図3は、顧客情報300のファイル構成例
を表す。すでに契約している顧客の顧客情報は、顧客の
年齢、性別や年収などの属性情報や、顧客の取引年数や
取引件数など取引状況や、顧客収益を算出するための元
となる金融商品別の取引金額、残高や手数料に関する情
報を時系列に収集したものである。顧客情報300は、
履歴データの時点を示すデータ基準年301と、顧客を
特定する顧客番号302、顧客属性である年齢303、
性別304、年収305や、取引状況である年間給与振
込額306、公共料金引落件数307と、金融商品別の
顧客取引金額である普通預金残高308、定期預金残高
309、教育ローン残高310、貸金庫利用料311な
どの項目からなる。顧客情報300は、顧客の属性およ
び取引の履歴を時系列に保存したものであり、過去のデ
ータ基準年についても同様のファイル構成からなる。
【0017】ここで、以下、現在全く取引のない顧客を
新規顧客と定義する。新規顧客の顧客情報は、特定の属
性によって分類された企業、あるいは個人の集団の情報
などがあげられる。この場合、顧客の取引状況や取引金
額に関する情報はないが、顧客属性である年齢、性別や
年収の他に職業、趣味、顧客が属している特定の会の名
前など、様々な情報が考えられる。
【0018】図3における顧客情報の項目はあくまでも
例であり、これ以外のものであってもよい。また、顧客
と取引する金融商品は、普通預金、定期預金、貸し金庫
以外にも、住宅ローンやカードローン、口座振替など多
種多様な商品があるがここでは省略し、代表的な商品の
例で説明する。またデータ基準時点は、一定の単位の間
隔で顧客情報が集計記録されている時点を示すが、時間
単位の例としては、日単位、月単位、年単位、2年単
位、3年単位など、様々考えられる。以下の実施例では
年単位とする。また、残高とは年間の平均残高とし、利
用料は年間利用料とする。
【0019】図4は、口座情報400のファイル構成例
を表す。口座情報400は、顧客とのある商品について
の取引明細を示すものであり、ファイル構成は商品別に
異なるが、ここでは定期預金の口座情報の例を示す。口
座情報400は、データ基準年401、顧客番号40
2、口座番号403、商品の種類を示す商品科目40
4、残高405、契約期間406、金利407、契約開
始月408などから構成される。一人の顧客が複数の定
期を契約する場合も存在する。
【0020】住宅ローンなどの場合には、口座情報とし
ては、上記のほかに毎月の返済額などの情報が付加され
る。
【0021】次に、図1の処理フローについて説明す
る。 <ステップ101>顧客情報と口座情報の入力 顧客情報300と口座情報400を、入力装置202か
ら入力する。これらの情報は、銀行の担当者が直接入力
してもよいが、通常、銀行の顧客情報や口座情報は、銀
行内の他システムで1次取得、蓄積されているので、こ
のシステムから、これらの情報を通信ネットワーク伝送
あるいは記憶媒体などにより、本システム中の記憶装置
203に予め蓄積しておき、入力装置202を用いて、
本処理フローで利用する顧客情報を指示選択してもよ
い。 <ステップ102>将来契約済取引の将来収益算出 ステップ101で入力した顧客情報、口座情報をもと
に、本システムが、現時点から当該口座の契約期限まで
の将来収益を算出する。算出方法については後述する。
ここで、本実施例では、現時点のデータとは最新のデー
タを表すこととする。本実施例では、年単位でデータを
扱うことを想定しているため、例えば予測実施時期が2
001年9月の場合は、現時点のデータは、その前の3
月までの2000年度データということになる。 <ステップ103>将来契約済取引の顧客生涯価値算出 ステップ102で算出した将来契約済取引の将来収益か
ら、将来契約済取引の顧客生涯価値を算出する。顧客生
涯価値の算出式は以下のように表す。
【0022】
【数1】 顧客生涯価値は、期間ごとの将来収益を現在価値に割り
引いた後、合計することで求められる。現在価値に割り
引くための割引率には、通常、金利の値などが用いられ
る。これは、現在の資産を将来にわたって運用すると、
将来資産は、金利分が上乗せされたものとなることか
ら、将来の価値を現在の価値に換算する際に、逆に金利
分を割り引くという考え方である。
【0023】まず、顧客の口座別の顧客生涯価値を算出
する。次に、一人の顧客が一つの商品について複数の口
座を持つ場合には、商品別に合計することで、顧客の商
品別生涯価値を算出する。そして、商品別生涯価値を合
計することで、当該顧客の将来契約済取引に関する生涯
価値を算出する。
【0024】図8は、算出した将来契約済取引の顧客生
涯価値800のファイル構成例を表す。将来契約済取引
の顧客生涯価値は、顧客番号801、商品別の顧客生涯
価値である、定期預金生涯価値802や教育ローン生涯
価値803、商品別顧客生涯価値の合計804などの項
目からなる。商品別の顧客生涯価値は、これ以外の商品
があってもよい。 <ステップ104>将来未契約取引の将来収益算出 顧客情報300をもとに、本システムが、将来未契約取
引から得られる将来収益を、ある期間毎に算出する。ど
の期間毎に、どのように収益を算出するか、については
後述する。 <ステップ105>将来未契約取引の顧客生涯価値算出 ステップ104で算出した将来未契約取引の将来収益を
用いて、将来未契約取引の顧客生涯価値を算出する。顧
客生涯価値の算出は、ステップ103と同様の数式を用
いる。
【0025】ステップ103と同様に、顧客の商品別生
涯価値を算出したのち、それらを合計することで、当該
顧客の将来未契約取引に関する生涯価値を算出する。算
出した将来未契約取引の顧客生涯価値のファイル構成例
は、図8に示した将来契約済取引の顧客生涯価値800
のファイル構成例とほぼ同じであるため説明を省略す
る。 <ステップ106>顧客生涯価値の合計 将来契約済取引の顧客生涯価値と、将来未契約取引の顧
客生涯価値とを顧客別に合計することで、顧客生涯価値
を算出する。
【0026】図13は、算出した顧客生涯価値のファイ
ル構成例1300を表す。顧客生涯価値ファイル130
0は、顧客番号1301と、将来契約済取引と将来未契
約取引を合計した顧客生涯価値1302の項目からな
る。 <ステップ107>高生涯価値の顧客を抽出 ステップ106で算出した顧客生涯価値の高い値の顧客
を、セールス活動の対象顧客として抽出する。
【0027】ステップ106で算出した顧客生涯価値が
記憶装置に格納されている。そして、銀行の担当者等
が、セールス対象顧客を抽出するための基準を入力装置
から入力する。基準の取り方としては、絶対的基準、相
対的基準、あるいは絶対的基準と相対的基準の両方、が
ある。絶対的基準の取り方とは、顧客生涯価値500万
円以上の人を抽出する、というように、顧客生涯価値に
基準を設ける方法である。相対的基準の取り方とは、顧
客生涯価値の上位1000人以上を抽出する、というよ
うに、人数によって基準を設ける方法である。両方を合
わせた基準の取り方とは、顧客生涯価値500万円以上
かつ上位1000人以上、というように、顧客生涯価値
と人数の両方に基準を設ける方法である。基準の取り方
は、セールス活動にかける費用などに依存する。
【0028】これらの基準を入力装置から入力し、抽出
した顧客を出力装置に出力する。あるいは基準を予め記
憶装置に記憶しておき、顧客を抽出するまで自動的に行
わせてもよい。 <ステップ108>収益向上に高貢献商品を顧客推奨商
品に設定 ステップ107で抽出したセールス対象顧客に、何の商
品をセールスするかを設定する。商品の選び方について
は後述する。
【0029】次に、図5について説明する。図5は将来
契約済取引の将来収益算出処理フローを表す。すなわ
ち、ステップ102の詳細である。 <ステップ501>顧客情報の読み込み ステップ101で入力した顧客情報300のうち、現時
点を表すデータを抽出する。現時点のデータは、データ
基準年301で判断する。
【0030】更に、抽出した現時点のデータについて、
1レコードずつ(1人の顧客の情報毎に)読み込みを行
う。 <ステップ502>口座情報の読み込み ステップ501で抽出したレコードについて、その顧客
の取引の明細を示す口座情報の読み込みを行う。例え
ば、ステップ501で、図3の顧客番号が123456
7のレコードを抽出したとすれば、口座情報の中から顧
客番号が1234567であるレコードを抽出すること
になる。更に、将来までの取引の継続を契約した取引が
ある場合には、そのレコードを抽出する。口座情報の商
品科目や契約期間の情報から、将来までの取引の継続を
契約した取引であるかどうかを判別する。
【0031】将来までの取引の継続を契約上予定するか
どうかは商品の特性に依存する。例えば定期預金は、通
常、満期という形で、将来までの預け入れ期間を契約し
ている。また、自動車ローンや教育ローンなどについて
も、返済期間というかたちで将来までの取引の継続を契
約している。逆に普通預金は、商品の特性上いつ解約し
てもよく、将来の取引の継続を契約上保証していない。 <ステップ503>将来契約済取引の予定残高の算出 ステップ502で抽出したレコードを用いて、各顧客口
座の現在の取引残高405から、取引残存期間につい
て、予定残高を算出する。ここで、取引残存期間とは、
預入予定期間から、契約開始から現在までの期間を差し
引いた期間のことである。
【0032】また、顧客生涯価値とは、顧客の、将来の
ある時点までの継続的な収益を合計したものであるた
め、将来のある時点までの各時点での顧客収益を予測す
る必要がある。よって、予定残高の算出は、単位時間毎
に行うものとする。つまり取引残存期間が3年であれ
ば、1年後、2年後、3年後の各期間について予定残高
を算出する。
【0033】ここで、単位の取り方は様々であるので、
3年が単位であれば、3年後のみの予定残高、すなわ
ち、取引満了時における予定残高のみを算出することに
なる。よって、取引満了時のみの収益算出も可能であ
る。
【0034】各期間の予定残高は、定期預金であれば、
現在残高に当該期間までの利息分を加えたものとなる。
住宅ローンなどの場合は、現在残高に利息分を加えるほ
か、返済金額を減額することで予定残高を求める。
【0035】図6は、算出した将来契約済取引の予定残
高ファイル600のファイル構成例を表す。将来契約済
取引の予定残高ファイル600は、取引残存期限までの
各時点を示すデータ基準年601と、顧客番号602、
商品科目603、口座番号604、予定残高605など
の項目からなる。ここで、取引残存期限とは、ある取引
の契約が切れる時点である。予定残高ファイル600の
中に、取引残存期間や取引残存期限という項目を入れて
もよい。 <ステップ504>将来契約済取引の将来収益の算出 ステップ503で算出した取引残存期間における一定単
位の時間ごとの予定残高と、予め記憶装置203に登録
しておいた取引継続確率と、予定利ざやとの積をとるこ
とで、将来契約済取引の将来収益を予測する。
【0036】取引継続確率は、過去の中途解約率などの
統計をとって算出したものを利用する。取引継続確率は
以下の式で求まる。 取引継続確率=(1−(その商品の中途解約顧客数)/
(その商品の契約顧客数))×100 商品の区分や顧客の区分を細かくして、上記式で求める
こともできる。また利ざやは、銀行が収益とする利率の
差の部分であり、市場へ運用する金利と顧客へ支払う預
金金利の差などの形で定義される。将来の予定利ざやに
ついては、金利予測などの結果をもとに算出したものや
現在と同じ利ざやを利用する。また、取引継続確率や予
定利ざやは、本ステップの処理時に入力装置202から
入力してもよい。
【0037】図7は、将来契約済取引の将来収益算出結
果700の例を表す。将来収益算出結果700は、取引
残存期限までの各時点を示すデータ基準年701と、顧
客番号702、商品科目703、口座番号704、予測
収益705などの項目からなる。また、将来収益算出結
果700の中に取引残存期間や取引残存期限という項目
を入れてもよい。
【0038】次に、図9について説明する。図9は、将
来未契約取引の将来収益予測フローを表す。すなわち、
ステップ104の詳細である。 <ステップ901>顧客情報の読み込み ステップ101で入力した顧客情報300の読み込みを
行う。
【0039】図10は、予測モデル作成時のパラメータ
設定画面1000の例を表す。パラメータ設定画面10
00は、予測期間を入力するエリア1001と、予測対
象項目である顧客取引金額に関する項目を選択するエリ
ア1002と、予測に利用する項目を選択するエリア1
003とからなる。項目選択エリア1002と1003
に表示される項目は、ステップ101で入力した顧客情
報300に格納されている項目301から309などで
ある。また、現時点を基準にしない場合は、過去のある
時点からある時点まで、将来のある時点からある時点ま
で、を選択できるエリアが追加される。
【0040】予測対象項目が「普通預金残高」である場
合を例にとると、入力装置202を用いて、予測対象項
目選択エリア1002から、「普通預金残高」を選択
し、項目選択エリア1003から「年齢」、「年間給与
振込額」などの項目を選択し、予測実行ボタン1004
を押下することになる。
【0041】顧客情報のレコード全体について、以上の
操作で選択された項目が、読み込まれることになる。こ
こで、利用する顧客情報は、全顧客のものでもよいが、
通常は、処理が大変なため、ランダムサンプリングした
顧客情報を用いる。
【0042】予測期間は、銀行の担当者がいつまで先の
期間を予測したいか、に依存する。また、予測対象項目
の選び方は、銀行が扱っているすべての商品でもよい
が、あまり利用されておらず、収益にあまり貢献してい
ない商品が分かっていれば、重要な商品についてのみ選
択して予測を実施してもよい。また、予測に利用する項
目の選び方は、すべての項目でもよいし、ユーザが予測
対象項目に関係すると思う任意の項目でもよい。あるい
は、事前に、統計分析で、定量的な相関数値を算出し、
この相関が高い項目を選択する、としてもよい。
【0043】予測期間と予測対象項目、利用項目を入力
装置202から入力せずに、予め記憶装置203に登録
しておき、自動的に処理させてもよい。 <ステップ902>現時点の顧客取引金額と、過去の顧
客情報との関係のモデル化 読み込んだ顧客情報をもとに、以下のように、予測モデ
ルを作成する。
【0044】予測したい期間が現時点よりT年後までの
場合は、現時点からT年前までの顧客情報300を用い
て、現時点の顧客取引金額と、T年前までの顧客属性と
の関係を予測モデルとしてモデル化する。例えば、現時
点が2000年度で、T=5の場合、予測したい期間は
2001年から2005年までで、予測モデルを作成す
るための顧客情報は5年前の1995年度までの情報を
用いることになる。また、予測モデルは5年後までの各
予測期間別に作成される。つまり、2001年の予測の
ために、2000年と1999年の顧客情報を用いて予
測モデルを作成し、2002年の予測のために、200
0年と1998年の顧客情報を用いて予測モデルを作成
する。同様にして、2005年の予測のために、200
0年と1995年の顧客情報を用いて予測モデルを作成
する。よって、5つの予測モデルが作成されることにな
る。
【0045】項目間の関係をモデル化するために利用す
る手法としては、いくつかの変数に基づいて別の変数を
予測する、線形多項式の重回帰分析などがある。回帰分
析により求めた、普通預金残高と顧客情報との関係を示
す予測モデルの例を以下に示す。
【0046】
【数2】 右辺の
【0047】
【数4】 などの項目は、t年前の顧客情報の項目であることを表
す。また、
【0048】
【数5】 は係数、cは定数である。
【0049】この予測モデルは、普通預金残高と各顧客
情報の項目との変量の関係を、実際のデータの誤差が最
も少なく当てはまるように、1次線形の関係式で表現し
たものである。
【0050】ここでモデル化に用いる手法としては、重
回帰分析のほかにも、ニューロンのモデルを互いに結合
させ接続しネットワーク状にしたニューラルネットワー
クなど、他の手法であってもよく、その場合には、予測
モデルの表現形式は用いた手法に依存する。 <ステップ903>将来取引金額の算出 ステップ902で作成した予測したい期間ごとの商品別
予測モデルに、各予測対象顧客の顧客情報300の現時
点のデータを入力することで、各顧客の予測期間毎の取
引金額を予測する。以下、普通預金残高を例にして説明
する。
【0051】数2により、数5とcの値が定まってい
る。よって、以下の式に現時点のデータを入力すること
により、t年後の普通預金残高が求まる。
【0052】
【数3】 T=5の場合、tには1、2、3、4、5の値があては
まり、各予測期間別に5通りの普通預金残高が求まる。
【0053】図11は、予測結果である取引金額のファ
イル構成1100の例を表す。予測取引金額ファイル1
100は、取引残存期限までの各時点を示すデータ基準
年1101、顧客番号1102、予測結果である普通預
金予測残高1103、定期預金予測残高1104、教育
ローン予測残高1105、貸金庫予測利用料1106と
からなる。取引残存期限までの各時点での予測結果が予
測取引金額ファイル1100に蓄積される。
【0054】本処理は、予測対象である各取引について
実施する。上記の例では普通預金の残高についてであっ
たが、定期預金や教育ローン、貸金庫についても同様
に、同一の予測期間について予測モデルを作成し、各予
測期間別の取引金額を算出する。 <ステップ904>将来未契約取引の収益算出 ステップ903で予測した取引金額について、予め登録
した利益率との積をとることで予測期間における顧客収
益を算出する。
【0055】普通預金や定期預金などの金利商品につい
ては、利益率は、ステップ504で用いた予定利ざやと
同じである。ここで、利益率は、顧客取引の事務や営業
にかかる経費率を予め加味したものであってもよい。こ
れにより精緻な収益が算出できることとなる。ステップ
504でも同様である。
【0056】将来未契約取引についての収益算出結果
は、予測取引金額のファイル構成1100で、予測残高
に関する項目を収益に置き換えたものと同じであるた
め、説明を省略する。
【0057】次に、ステップ108の詳細について説明
する。ステップ902で作成した予測モデルを用いて収
益向上に関連の深い商品を決定する。具体的には、予測
モデルの係数が収益と各項目との関係の深さを示してい
るので、項目のうち商品取引に関連する項目で係数の大
きいものの商品を顧客推奨商品として、出力装置204
に表示する。基準の取り方としては、ステップ107と
同様に絶対的基準、相対的基準、または絶対的基準と相
対的基準の両方、がある。しかし、ここでは顧客生涯価
値の高い人のみが対象であるから、相対的基準をとるの
が普通である。例えば、係数の大きい順に上位商品2項
目を推奨する、という基準である。ただし顧客によって
は既に当該商品を契約しているケースがある。これは顧
客情報や口座情報内の残高の有無などで判断する。この
場合にも、次に係数が大きい商品2項目を推奨する、な
どと基準を決めておくことになる。これらの基準を入力
装置202から入力し、ステップ108で抽出した顧客
に対応した商品の項目を出力装置に出力する。あるい
は、これらの基準を予め記憶装置に記憶しておき、顧客
に対応した商品の項目を抽出するまで自動的に行わせて
もよい。
【0058】次に、本発明の顧客生涯価値算出方法を実
施する顧客生涯価値算出システムのモジュール構成例に
ついて図13を用いて示す。
【0059】本発明の顧客生涯価値算出システムは、図
2に示したハードウェア構成図上で記憶装置203に、
プログラムとして格納される。本発明のモジュールは、
図1を用いて説明した各ステップに対応して、将来契約
済取引の将来収益予測モジュール1301と、将来契約
済取引の顧客生涯価値算出モジュール1302、将来未
契約取引の顧客生涯価値算出モジュール1303、将来
未契約取引の将来収益予測モジュール1304、顧客生
涯価値合計モジュール1305とからなる。
【0060】最後に、本発明の顧客生涯価値算出方法
を、ネットワーク環境で実現する場合のシステム構成の
例を図14に示す。本実施形態の顧客生涯価値算出シス
テムは、クライアント1410と、サーバ1420と
が、通信ネットワーク1430で接続されたシステムで
ある。
【0061】クライアント1410は計算機1411
に、入力装置1412、出力装置1413とを接続した
ものである。サーバ1420は、計算機1421に記憶
装置1422を接続したものである。顧客生涯価値算出
のためのモジュールはサーバ1420で稼動する。通信
ネットワーク1430に接続されたクライアント141
0は複数であってもよい。本実施形態により、いわゆる
ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)と呼ば
れるリモート環境での顧客生涯価値算出処理のサービス
を提供することができる。
【0062】以上のように本実施の形態によれば、将来
収益の算出において残高が継続する可能性が高い将来契
約済取引と将来未契約取引とを区別して予測すること
で、精度の高い顧客生涯価値の算出が可能となる。
【0063】また、経済環境の変化に伴う金利変更の影
響を受けて上下する値で収益を直接予測対象として用い
ずに、そのもととなる残高や利用料などの取引金額を予
測対象として用いることで、より精緻な顧客生涯価値の
算出が可能となる。
【0064】さらに、算出した顧客生涯価値を用いるこ
とで、生涯価値が高いと予想される顧客へのセールス活
動策定に活用することができる。これは、現在高い収益
の顧客のみを重点的にセールスしがちであった従来に比
べて、将来の収益までも定量的に加味してトータルの収
益を向上させようとする戦略をとることができる。本発
明によれば、将来収益向上に高い貢献を示す商品を推奨
商品として設定し、セールス活動に利用することができ
る。商品セールス時には、ヒット率、成約率の向上につ
ながり、収益向上サービス優遇時には、顧客満足度の向
上から、更なる取引の拡大で収益向上につながる。
【0065】上記実施例では、金融機関のうち特に、銀
行における個人顧客の顧客生涯価値を算出する例であっ
たが、金融機関には、銀行のほかに、保険会社や証券会
社、クレジット会社などがある。保険会社や証券会社、
クレジット会社の場合、取り扱う金融商品は、保険や、
株、投資信託、クレジットカードなどとなるが、取引金
額の一定割合や手数料が取引から得られる収益となる点
で銀行と同じである。また、保険や公社債投信、クレジ
ットカードのリボルビング払いのように将来までの取引
の継続を契約上予定する商品がある点でも同じであるた
め、本発明が適用可能である。
【0066】さらに、法人顧客における場合には、顧客
情報の顧客属性が年齢や性別でなく、設立年数や資本金
などに変わり、取引する金融商品が住宅ローンでなく手
形貸付などに変わることで、本発明を適用可能である。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、顧客の属性や取引デー
タから将来契約済取引と将来未契約取引とを区別し、さ
らに収益算出のもととなる残高や手数料などの顧客取引
金額を商品の契約形態別に予測することで、顧客生涯価
値の精度を向上させることができる。又は、本発明によ
れば、精度の高い顧客生涯価値と予測に利用した予測モ
デルを用いて将来収益向上に高い貢献を示す商品を、推
奨商品として設定し、セールス活動に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における顧客生涯価値算出方法の全体処
理フローである。
【図2】本発明の実施形態における顧客生涯価値算出方
法を実施するシステムのハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態における顧客情報のファイル
構成例である。
【図4】本発明の実施形態における口座情報のファイル
構成例である。
【図5】本発明の実施形態における将来契約済取引の将
来収益算出フローである。
【図6】本発明の実施形態における将来契約済取引の予
定残高のファイル構成例である。
【図7】本発明の実施形態における将来契約済取引の将
来収益のファイル構成例である。
【図8】本発明の実施形態における将来契約済取引の顧
客生涯価値のファイル構成例である。
【図9】本発明の実施形態における将来未契約取引の将
来収益算出フローである。
【図10】本発明の実施形態における予測モデル構築の
パラメータ設定画面例である。
【図11】本発明の実施形態における将来未契約取引の
予測金額のファイル構成例である。
【図12】本発明の実施形態における顧客生涯価値のフ
ァイル構成例である。
【図13】本発明の実施形態における顧客生涯価値シス
テムのモジュール構成例である。
【図14】本発明の実施形態における顧客生涯価値算出
方法をネットワーク環境で実現する場合のシステム構成
例である。
【符号の説明】
101…顧客情報と口座情報の入力処理、102…将来
契約済取引の将来収益予測処理、103…将来契約済取
引の顧客生涯価値算出処理、104…将来未契約取引の
将来収益予測処理、105…将来未契約取引の顧客生涯
価値算出処理、106…顧客生涯価値の合計処理、10
7…高生涯価値顧客の抽出処理、108…収益向上に高
貢献商品の顧客推奨商品設定処理、200…計算機、3
00…顧客情報、400…口座情報、600…予定残高
情報、700…将来契約済取引の将来収益、800…将
来契約済取引の顧客生涯価値、1000…予測モデル構
築のパラメータ設定画面、1100…将来未契約取引の
予測取引金額、1200…顧客生涯価値、1410…ク
ライアント、1420…サーバ、1430…通信ネット
ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 19/00 110 G06F 19/00 110 (72)発明者 森田 真弘 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地 株式 会社日立製作所ビジネスソリューション事 業部内 (72)発明者 森野 祐子 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地 株式 会社日立製作所金融システム事業部内 (72)発明者 杉山 精一 神奈川県川崎市幸区鹿島田890番地 株式 会社日立製作所金融システム事業部内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピュータによる、金融機関の顧客生涯
    価値算出方法であって、 顧客情報の入力を受け、 前記顧客情報の顧客について、口座情報の入力を受け、 前記口座情報を用いて、将来までの取引の継続を契約す
    る金融商品について、契約済の取引があれば、前記顧客
    の将来契約済取引の将来収益を予測し、 前記将来契約済取引の将来収益を現在価値に割り引いて
    合計することで、将来契約済取引の顧客生涯価値を算出
    し、 前記顧客情報を用いて、将来未契約取引から得られる将
    来収益をある期間毎に予測し、 前記将来未契約取引の将来収益を現在価値に割り引いて
    合計することで、将来未契約取引の顧客生涯価値を算出
    することを特徴とする顧客生涯価値算出方法。
  2. 【請求項2】前記顧客の前記将来契約済取引の現在残高
    と金利とから、前記将来契約済取引の契約開始時の取引
    継続予定期間から現在までの期間を差し引いた取引残存
    期間について、前記将来契約済取引の予定残高を算出
    し、 算出した予定残高と、予め登録しておいた取引継続確率
    と、予定利ざやとの、積をとることで、前記将来契約済
    取引の将来収益を算出することを特徴とする請求項1記
    載の顧客生涯価値算出方法。
  3. 【請求項3】前記顧客情報を用いて、予測対象商品につ
    いて、予測したい期間毎に、前記顧客の残高と、予測し
    たい期間より前までの時点の顧客情報との関係を予測モ
    デルとしてモデル作成し、 作成した予測モデルに、現在の顧客情報を入力すること
    で、前記顧客の予測期間ごとの予測対象商品の予定残高
    を算出し、 前記予定残高について、予め登録した利益率との積をと
    ることで前記将来未契約取引の、予測期間における将来
    収益を算出することを特徴とする請求項1記載の顧客生
    涯価値算出方法。
  4. 【請求項4】前記将来契約済取引の顧客生涯価値と、前
    記将来未契約取引の顧客生涯価値との和を顧客ごとにと
    ることで、前記顧客の顧客生涯価値を算出することを特
    徴とする請求項1記載の顧客生涯価値算出方法。
  5. 【請求項5】前記顧客生涯価値の高い顧客をセールス推
    進顧客として抽出し、 前記セールス推進顧客の前記将来未契約取引の将来収益
    に関係の深い取引項目を、前記セールス推進顧客への推
    奨商品とすることを特徴とする請求項1または4記載の
    顧客生涯価値算出方法。
  6. 【請求項6】金融機関が、顧客生涯価値を顧客別に記憶
    装置に格納しておき、 前記顧客生涯価値が高い顧客をセールス推進対象顧客と
    して抽出し、 前記顧客について、記憶装置に格納しておいた金融商品
    の顧客取引情報から、未だ取引の無い金融商品である推
    奨商品を表示することを特徴とする顧客生涯価値算出方
    法。
  7. 【請求項7】金融機関の顧客生涯価値算出システムであ
    って、 顧客情報の入力を受ける手段と、 前記顧客情報の顧客について、口座情報の入力を受ける
    手段と、 前記口座情報を用いて、将来までの取引の継続を契約す
    る金融商品について、 契約済の取引があれば、前記顧客の将来契約済取引の将
    来収益を予測する手段と前記将来契約済取引の将来収益
    を現在価値に割り引いて合計することで、将来契約済取
    引の顧客生涯価値を算出する手段と前記顧客情報を用い
    て、将来未契約取引から得られる将来収益をある期間毎
    に予測する手段と前記将来未契約取引の将来収益を現在
    価値に割り引いて合計することで、将来未契約取引の顧
    客生涯価値を算出する手段を有することを特徴とする顧
    客生涯価値算出システム。
  8. 【請求項8】前記顧客の前記将来契約済取引の現在残高
    と金利とから、前記将来契約済取引の契約開始時の取引
    継続予定期間から現在までの期間を差し引いた取引残存
    期間について、前記将来契約済取引の予定残高を算出す
    る手段と算出した予定残高と、予め登録しておいた取引
    継続確率と、予定利ざやとの、積をとることで、前記将
    来契約済取引の将来収益を算出する手段を有することを
    特徴とする請求項7記載の顧客生涯価値算出システム。
  9. 【請求項9】前記顧客情報を用いて、予測対象商品につ
    いて、予測したい期間毎に、前記顧客の残高と、予測し
    たい期間より前までの時点の顧客情報との関係を予測モ
    デルとしてモデル作成する手段と作成した予測モデル
    に、現在の顧客情報を入力することで、前記顧客の予測
    期間ごとの予測対象商品の予定残高を算出する手段と前
    記予定残高について、予め登録した利益率との積をとる
    ことで前記将来未契約取引の、予測期間における将来収
    益を算出する手段を有することを特徴とする請求項7記
    載の顧客生涯価値算出システム。
  10. 【請求項10】前記将来契約済取引の顧客生涯価値と、
    前記将来未契約取引の顧客生涯価値との和を顧客ごとに
    とることで、前記顧客の顧客生涯価値を算出する手段を
    有することを特徴とする請求項7記載の顧客生涯価値算
    出システム。
  11. 【請求項11】前記顧客生涯価値の高い顧客をセールス
    推進顧客として抽出する手段と前記セールス推進顧客の
    前記将来未契約取引の将来収益に関係の深い取引項目
    を、前記セールス推進顧客への推奨商品とする手段を有
    することを特徴とする請求項7または10記載の顧客生
    涯価値算出システム。
  12. 【請求項12】金融機関が、顧客生涯価値を顧客別に記
    憶装置に格納しておく手段と前記顧客生涯価値が高い顧
    客をセールス推進対象顧客として抽出する手段と前記顧
    客について、記憶装置に格納しておいた金融商品の顧客
    取引情報から、未だ取引の無い金融商品である推奨商品
    を表示する手段を有することを特徴とする顧客生涯価値
    算出システム。
  13. 【請求項13】金融機関が、顧客生涯価値を算出するプ
    ログラムであって、コンピュータを顧客情報の入力を受
    ける手段と、 前記顧客情報の顧客について、口座情報の入力を受ける
    手段と、 前記口座情報を用いて、将来までの取引の継続を契約す
    る金融商品について、契約済の取引があれば、将来契約
    済取引の契約期間別将来収益を予測する手段と前記将来
    契約済取引の将来収益を、現在価値に割り引いて合計す
    ることで、将来契約済取引の顧客生涯価値を算出する手
    段と前記顧客情報から、将来未契約取引から得られる将
    来収益をある期間毎に予測する手段と前記将来未契約取
    引の将来収益を現在価値に割り引いて合計することで、
    将来未契約取引の顧客生涯価値を算出する手段と前記将
    来契約済取引の顧客生涯価値と、前記将来未契約取引の
    顧客生涯価値との和を顧客ごとにとることで、前記顧客
    の顧客生涯価値を算出する手段として機能させることを
    特徴とする顧客生涯価値算出プログラム。
  14. 【請求項14】入力装置が、データが格納された時点を
    表すデータ基準時と、前記データ基準時と対応した顧客
    別の商品別の残高と、前記データ基準時と対応した顧客
    別の属性情報と、前記データ基準時と対応した取引年数
    や取引件数を表す顧客別の取引状況を含む顧客情報ファ
    イルと、前記データ基準時と対応した商品別の金利を含
    む口座情報ファイルと、前記データ基準時と対応した、
    金融機関が顧客から得る商品別の利ざやと、予測対象顧
    客と、将来までの取引の継続が契約されていない将来未
    契約取引の対象である予測対象商品と、予測期間の入力
    を受け、 記憶装置が、前記顧客情報ファイルと、前記口座情報フ
    ァイルと、前記商品別の利ざやと、前記予測対象顧客
    と、前記予測対象商品と、前記予測期間を記憶し、 演算処理装置が、前記顧客情報ファイルから、前記デー
    タ基準時を参照することにより、特定の前記予測対象顧
    客に対応する顧客の商品別の残高を抽出し、 前記演算処理装置が、抽出した商品別の残高のうち、将
    来までの取引の継続が契約された将来契約済取引の対象
    となる商品の残高の有無に応じて、前記将来契約済取引
    の有無を判断し、 前記演算処理装置が、前記将来契約済取引がある場合に
    は、前記抽出した商品別の残高と、前記商品別の金利を
    積算することによって、前記予測期間経過時点におけ
    る、前記予測対象顧客の前記将来契約済取引に関する商
    品別の予定残高を算出し、 前記演算処理装置が、前記商品別の予定残高と、前記商
    品別の利ざやとを積算することによって、前記予測期間
    経過時点における、前記予測対象顧客から得られる、前
    記将来契約済取引に関する商品別の収益を算出し、 前記演算処理装置が、前記将来契約済取引に関する前記
    商品別の収益を、前記商品別の金利を用いることによ
    り、現在価値に換算し、 前記演算処理装置が、前記将来契約済取引の商品別の前
    記現在価値を合計することで、前記予測対象顧客の顧客
    生涯価値を算出し、 前記記憶装置が、前記将来契約済取引に関する前記予測
    対象顧客の前記顧客生涯価値を記憶し、 前記演算処理装置が、前記顧客情報ファイルから、前記
    予測対象商品について、複数の顧客の属性情報と取引状
    況を抽出し、 前記演算処理装置が、抽出した複数の顧客の属性情報と
    取引状況を用いて、予測モデルを作成し、 前記演算処理装置が、前記顧客情報ファイルから、前記
    予測対象顧客の特定の属性情報と取引状況を抽出し、 前記演算処理装置が、前記予測モデルに、抽出した属性
    情報と取引状況を適用することによって、前記予測期間
    経過時点における前記将来未契約取引の対象である前記
    予測対象商品の予定残高を算出し、 前記演算処理装置が、前記予測対象商品の前記予定残高
    と前記商品別の利ざやとを積算することによって、前記
    予測対象期間経過時点における、前記将来未契約取引に
    関して前記予測対象顧客から得られる収益を算出し、 前記演算処理装置が前記将来未契約取引に関して前記予
    測対象顧客から得られる前記収益を、前記商品別の金利
    を用いることにより、現在価値に換算し、 前記演算処理装置が、前記将来未契約取引の商品別の前
    記現在価値を合計することで、前記予測対象顧客の顧客
    生涯価値を算出し、 前記記憶装置が、前記将来未契約取引に関する前記予測
    対象顧客の前記顧客生涯価値を記憶し、 前記演算処理装置が、前記記憶装置から、前記将来契約
    済取引の顧客生涯価値と、前記将来未契約取引の顧客生
    涯価値を読み出し、前記演算処理装置が、前記将来契約
    済取引の顧客生涯価値と前記将来未契約取引の顧客生涯
    価値を合計することにより、前記予測対象顧客の顧客生
    涯価値を算出することを特徴とする顧客生涯価値算出方
    法。
  15. 【請求項15】データが格納された時点を表すデータ基
    準時と、前記データ基準時と対応した顧客別の商品別の
    残高と、前記データ基準時と対応した顧客別の属性情報
    と、前記データ基準時と対応した取引年数や取引件数を
    表す顧客別の取引状況を含む顧客情報ファイルと、前記
    データ基準時と対応した商品別の金利を含む口座情報フ
    ァイルと、前記データ基準時と対応した、金融機関が顧
    客から得る商品別の利ざやと、予測対象顧客と、将来ま
    での取引の継続が契約されていない将来未契約取引の対
    象である予測対象商品と、予測期間、の入力を受ける入
    力装置と、 前記顧客情報ファイルと、前記口座情報ファイルと、前
    記商品別の利ざやと、前記予測対象顧客と、前記予測対
    象商品と、前記予測期間を記憶する記憶装置と、前記顧
    客情報ファイルから、前記データ基準時を参照すること
    により、特定の前記予測対象顧客に対応する顧客の商品
    別の残高を抽出し、 抽出した商品別の残高のうち、将来までの取引の継続が
    契約された将来契約済取引の対象となる商品の残高の有
    無に応じて、前記将来契約済取引の有無を判断し、 前記将来契約済取引がある場合には、前記抽出した商品
    別の残高と、前記商品別の金利を積算することによっ
    て、前記予測期間経過時点における、前記予測対象顧客
    の前記将来契約済取引に関する商品別の予定残高を算出
    し、 前記商品別の予定残高と、前記商品別の利ざやとを積算
    することによって、前記予測期間経過時点における、前
    記予測対象顧客から得られる、前記将来契約済取引に関
    する商品別の収益を算出し、前記将来契約済取引に関す
    る前記商品別の収益を、前記商品別の金利を用いること
    により、現在価値に換算し、前記将来契約済取引の商品
    別の前記現在価値を合計することで、前記予測対象顧客
    の顧客生涯価値を算出し、 前記顧客情報ファイルから前記予測対象商品について、
    複数の顧客の属性情報と取引状況を抽出し、 前記予測対象商品について、抽出した複数の顧客の属性
    情報と取引状況を用いて予測モデルを作成し、 前記顧客情報ファイルから、前記予測対象顧客の特定の
    属性情報と取引状況を抽出し、前記予測モデルに、抽出
    した特定の属性情報と取引状況を適用することによっ
    て、前記予測期間経過時点における前記将来未契約取引
    の対象である前記予測対象商品の予定残高を算出し、 前記予測対象商品の前記予定残高と前記商品別の利ざや
    とを積算することによって、前記予測対象期間経過時点
    における、前記将来未契約取引に関して前記予測対象顧
    客から得られる収益を算出し、 前記将来未契約取引に関して前記予測対象顧客から得ら
    れる前記収益を、前記商品別の金利を用いることによ
    り、現在価値に換算し、 前記将来未契約取引の商品別の前記現在価値を合計する
    ことで、前記予測対象顧客の顧客生涯価値を算出し、 前記将来契約済取引の顧客生涯価値と前記将来未契約取
    引の顧客生涯価値を合計することにより、前記予測対象
    顧客の顧客生涯価値を算出する演算処理装置を備えた顧
    客生涯価値算出システム。
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