JP2008299370A - リコメンド装置、リコメンド方法、リコメンドプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

リコメンド装置、リコメンド方法、リコメンドプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】課金モデルによらずに顧客生涯価値(LTV)を高めることのできるリコメンド装置を提供する。
【解決手段】リコメンド装置1は、購買ログ46を用いてユーザごとに商品の購買履歴を抽出した入力データ47を作成する前処理部21と、入力データ47を用いて購入によりLTVが上昇する確率を示す購入後上昇確率48を購買頻度モデルで推定する購入後上昇確率推定部22と、入力データ48とリコメンドの影響度とを用いることでユーザの嗜好を考慮したリコメンド後購入確率49を推定するリコメンド後購入確率推定部23と、購入後上昇確率48とリコメンド後購入確率49とを用いてリコメンドによりLTVが上昇する確率を示すリコメンド後上昇確率410を推定するリコメンド後上昇確率推定部24と、リコメンド後上昇確率410が最大になる商品を選択してリコメンド対象として提示するリコメンド部25とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、オンラインストア等において長期的な収益を増加できるように商品またはサービスをリコメンド対象として提示するリコメンド装置、リコメンド方法、リコメンドプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
リコメンド(recommendation)は、ユーザへの商品またはサービス(以下、単に商品という)の直接的または間接的な提示であり、ユーザが所望する商品の情報に対して迅速にアクセスできるようにユーザの利便性を向上させ、また、オンラインストアの収益を増加させる効果があるため、多くのオンラインストアで用いられている。従来、購買確率を最大化するために、ユーザの興味と最も適合する商品を推薦するリコメンド法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
このような従来の手法により、短期的な収益の増加を見込むことはできるが、必ずしも長期的な収益が増加するとは限らない。実際の店舗において、セールスの熟達した販売員は、顧客が最も購入してくれる確率の高い商品ならばどんなものでも推薦するというよりも、来店した顧客の満足度を高めて将来に亘って何度も来店してもらえるように商品を推薦したり説明したりしている。しかし、このようなリコメンド手法はオンラインストアでは用いられていない。
また、短期的な収益は低いが、長期的な収益が見込める商品もある。そのような商品として、例えば、周辺機器が数多くある電気製品を挙げることができる。このような電気製品を推薦されたユーザは、将来、周辺機器を購入するために再来店する可能性が高くなる。また、レンタルショップでも同様な商品がある。例えば、ドラマの第1話のDVDを推薦されて借りたユーザは、第1話以降のDVDも借りる可能性が高くなる。
長期的な収益は、顧客生涯価値(LTV:Lifetime Value of Customer)で定量化される。LTVとは、ある顧客から将来に亘って得られる収益の総額を表す。一般に、ビジネスにおいて新規顧客を獲得することは困難であるため、現在の顧客の満足度を高め、LTVを高めることは重要である。
オンラインストアで長期的な収益を増加させる方法は、そのオンラインストアで用いられている課金モデルによっても異なる。例えば、定額制の課金モデルでは、ユーザは、月毎や年毎などの契約期間ごとに一定の金額が課金されるが、契約期間内では、商品を無制限に入手することができる。したがって、定額制モデルにおいて、長期的な収益を増加させるためには、ユーザに長期間契約してもらえるように商品を提示するリコメンド方法が有効である(例えば、非特許文献2参照)。
Xin Jin, Bamshad Mobasher, and Yanzan Zhou: A web recommendation system based on maximum entropy. In Proceedings of the international conference on Information Technology: Coding and Computing(ITCC’05)-Volume I, pp.213-218, Washington,DC,USA,2005, IEEE Computer Society 岩田具治、他2名、「契約期間を延ばすためのリコメンデーション法」、FIT2006(第5回情報科学技術フォーラム)講演論文集、LF-005、p109−112
しかしながら、オンラインストア等における従来のリコメンド方法は、顧客生涯価値(LTV)を考慮していないという問題がある。また、非特許文献2に開示された技術は、オンラインストアが従量制の課金モデルを用いている場合には、利用することができないという問題がある。
そこで、本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、課金モデルによらずに顧客生涯価値(LTV)を高めることのできるリコメンド装置、リコメンド方法、リコメンドプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のリコメンド装置は、商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置であって、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理手段と、前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定手段と、前記作成された処理用データと、前記個別対象がリコメンドされることによる前記ユーザの購買行動への影響度とを用いて、リコメンドされることにより前記個別対象が購入される確率を示すリコメンド後購入確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後購入確率推定手段と、前記推定された購入後上昇確率と、前記推定されたリコメンド後購入確率とを用いて、リコメンドされることにより前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示すリコメンド後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後上昇確率推定手段と、前記推定されたリコメンド後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンド手段とを備えることを特徴とする。
また、前記課題を解決するために、請求項5に記載のリコメンド方法は、商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置のリコメンド方法であって、前処理手段によって、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理ステップと、購入後上昇確率推定手段によって、前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定ステップと、リコメンド後購入確率推定手段によって、前記作成された処理用データと、前記個別対象がリコメンドされることによる前記ユーザの購買行動への影響度とを用いて、リコメンドされることにより前記個別対象が購入される確率を示すリコメンド後購入確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後購入確率推定ステップと、リコメンド後上昇確率推定手段によって、前記推定された購入後上昇確率と、前記推定されたリコメンド後購入確率とを用いて、リコメンドされることにより前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示すリコメンド後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後上昇確率推定ステップと、リコメンド手段によって、前記推定されたリコメンド後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンドステップとを含むことを特徴とする。
請求項1に記載のリコメンド装置、または、請求項5に記載のリコメンド方法によれば、リコメンド装置は、第1段階として、購買情報を用いてユーザごとに処理用データを作成する。ここで、購買情報は、例えば、どのユーザがどのタイミングに何を購買したのかを示す情報である。また、処理用データは、ユーザごとに何をどんな順序で購買したのかを示すデータである。そして、リコメンド装置は、第2段階として、処理用データを用いて、購買頻度が高いユーザを発見する指標となる購入後上昇確率を推定する。この購入後上昇確率によれば、購買頻度が高いユーザ、すなわち、顧客生涯価値が長いユーザに特徴的な購買パターンを見つけ、各ユーザがそのパターンと同様な購買行動を行うように商品をリコメンドすることが可能になる。そして、リコメンド装置は、第3段階として、処理用データやリコメンドの影響度を用いて、ユーザの嗜好の指標となるリコメンド後購入確率を推定する。ここで、リコメンドの影響度は、例えば、オンラインストアにおける個別の商品の提示法に依存するパラメータである。また、第2段階と第3段階とは処理の順番が限定されるものではなく、並列に処理してもよい。そして、リコメンド装置は、第4段階として、推定した購入後上昇確率とリコメンド後購入確率とを用いて、リコメンド後上昇確率を推定する。これにより、リコメンド後上昇確率は、購買頻度が高いユーザの購買パターンと、ユーザの嗜好する商品(個別対象)とが考慮された顧客生涯価値を高めることのできる指標となる。そして、リコメンド装置は、第5段階として、リコメンド後上昇確率が最大になる商品をリコメンドする。これにより、例えばリコメンドされた商品をユーザが購入する確率が高くなり、さらに、ユーザが実際に購入した場合には、再び購入する可能性も高まるので、さらに顧客生涯価値を高めることが可能となる。
また、請求項2に記載のリコメンド装置は、商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置であって、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理手段と、前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定手段と、前記推定された購入後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンド手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載のリコメンド方法は、商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置のリコメンド方法であって、前処理手段によって、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理ステップと、購入後上昇確率推定手段によって、前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定ステップと、リコメンド手段によって、前記推定された購入後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンドステップとを含むことを特徴とする。
請求項2に記載のリコメンド装置、または、請求項6に記載のリコメンド方法によれば、リコメンド装置は、第1段階として、購買情報を用いてユーザごとに処理用データを作成する。そして、リコメンド装置は、第2段階として、処理用データを用いて、購買頻度が高いユーザを発見する指標となる購入後上昇確率を推定する。この購入後上昇確率によれば、購買頻度が高いユーザ、すなわち、顧客生涯価値が長いユーザに特徴的な購買パターンを見つけ、各ユーザがそのパターンと同様な購買行動を行うように商品をリコメンドすることが可能になる。そして、リコメンド装置は、第3段階として、購入後上昇確率が最大になる商品をリコメンドする。これにより、例えばリコメンドされた商品をユーザが実際に購入した場合には、再び購入する可能性も高いので、さらに顧客生涯価値を高めることが可能となる。
また、請求項3に記載のリコメンド装置は、請求項1または請求項2に記載のリコメンド装置において、前記購入後上昇確率推定手段が、前記複数のユーザの前記個別対象の購買履歴から、前記複数のユーザの購買頻度に対する特徴量を推定し、前記推定された特徴量を用いて前記各ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間を予測するモデルを示すLTVモデルを構築するLTVモデル構築手段と、前記構築されたLTVモデルを用いて、前記ユーザが前記いずれかの個別対象を将来購入したと仮定したときの購買履歴を示す第1の購買履歴を生成すると共に、前記ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間に、前記処理用データとして抽出された購買履歴を示す第2の購買履歴を有するユーザが前記個別対象を購入しないままであると仮定したときの事象と、前記ユーザが前記生成した第1の購買履歴を有して前記個別対象を購入すると仮定したときの事象とが同時に起こると仮定したときの確率を、前記購入後上昇確率として推定するLTVモデル購入後上昇確率推定手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項7に記載のリコメンド方法は、請求項5または請求項6に記載のリコメンド方法において、前記購入後上昇確率推定ステップが、前記複数のユーザの前記個別対象の購買履歴から、前記複数のユーザの購買頻度に対する特徴量を推定し、前記推定された特徴量を用いて前記各ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間を予測するモデルを示すLTVモデルを構築するLTVモデル構築ステップと、前記構築されたLTVモデルを用いて、前記ユーザが前記いずれかの個別対象を将来購入したと仮定したときの購買履歴を示す第1の購買履歴を生成すると共に、前記ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間に、前記処理用データとして抽出された購買履歴を示す第2の購買履歴を有するユーザが前記個別対象を購入しないままであると仮定したときの事象と、前記ユーザが前記生成した第1の購買履歴を有して前記個別対象を購入すると仮定したときの事象とが同時に起こると仮定したときの確率を、前記購入後上昇確率として推定するLTVモデル購入後上昇確率推定ステップとを含むことを特徴とする。
請求項3に記載のリコメンド装置、または、請求項7に記載のリコメンド方法によれば、リコメンド装置は、購入後上昇確率推定手段によって、まず、購買履歴から、ユーザが個別対象(商品)を次に購買するまでの時間を予測するLTVモデルを構築する。ここで、LTVモデルは、購買頻度モデルとして、例えば、生存時間解析による手法であるCoxハザードモデルを採用して構築することができる。そして、購入後上昇確率推定手段は、構築したLTVモデルを用いて、購入後上昇確率を推定する。ここで、LTVモデルを、例えば、Coxハザードモデルを用いて構築した場合、購入後上昇確率は、ユーザが、所定時間に商品を購入しないままでいる事象と、当該所定時間に商品を購入する事象とが仮に両立する場合の確率としてハザード関数を用いて記述することができる。
また、請求項4に記載のリコメンド装置は、請求項1に記載のリコメンド装置において、前記リコメンド後購入確率推定手段が、前記ユーザごとの前記個別対象の購買履歴から、前記ユーザが前記個別対象を購入したそれぞれの確率である購入確率を推定するモデルである遷移モデルを構築する遷移モデル構築手段と、前記構築された遷移モデルで推定された各個別対象の購入確率と、前記影響度とを用いて、前記リコメンド後購入確率を推定する遷移モデルリコメンド後購入確率推定手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項8に記載のリコメンド方法は、請求項5に記載のリコメンド方法において、前記リコメンド後購入確率推定ステップが、前記ユーザごとの前記個別対象の購買履歴から、前記ユーザが前記個別対象を購入したそれぞれの確率である購入確率を推定するモデルである遷移モデルを構築する遷移モデル構築ステップと、前記構築された遷移モデルで推定された各個別対象の購入確率と、前記影響度とを用いて、前記リコメンド後購入確率を推定する遷移モデルリコメンド後購入確率推定ステップとを含むことを特徴とする。
請求項4に記載のリコメンド装置、または、請求項8に記載のリコメンド方法によれば、リコメンド装置は、リコメンド後購入確率推定手段によって、まず、購買履歴から、ユーザが購入した商品のそれぞれの購入確率を推定する遷移モデルを構築する。これにより、購買履歴からユーザの遷移を予測することができる。ここで、遷移モデルとして、例えば、最大エントロピーモデルを用いることができる。なお、最大エントロピーモデルとは、最大エントロピー原理を用いて求められた確率モデルのことを指す。そして、リコメンド後購入確率推定手段は、遷移モデルとリコメンドの影響度とを用いて、リコメンド後購入確率を推定する。ここで、一般に、商品はリコメンドされることにより購入される確率が高くなるので、リコメンド後購入確率は、リコメンドの影響度によって、リコメンドされる商品の方がリコメンドされない商品よりも高く設定される。
また、請求項9に記載のリコメンドプログラムは、請求項5ないし請求項8のいずれか一項に記載のリコメンド方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。このように構成されることにより、このプログラムをインストールされたコンピュータは、このプログラムに基づいた各機能を実現することができる。
また、請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項9に記載のリコメンドプログラムが記録されたことを特徴とする。このように構成されることにより、この記録媒体を装着されたコンピュータは、この記録媒体に記録されたプログラムに基づいた各機能を実現することができる。
本発明によれば、ユーザのLTVを高めることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明のリコメンド装置およびリコメンド方法を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について、第1実施形態と第2実施形態に分けて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るリコメンド装置の構成を示すブロック図である。
リコメンド装置1は、商品またはサービス(以下単に商品という)を示す販売対象(商品群)を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、販売対象に属する個別対象(商品)のいずれかをリコメンド対象として提示する(リコメンドする)ものである。このリコメンド装置1は、図1に示すように、演算手段2と、入力手段3と、記憶手段4と、出力手段5とを備えており、各手段2〜5はバスライン6に接続されている。
演算手段2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびRAM(Random Access Memory)から構成される主制御装置である。この演算手段2は、図1に示すように、前処理部(前処理手段)21と、購入後上昇確率推定部(購入後上昇確率推定手段)22と、リコメンド後購入確率推定部(リコメンド後購入確率推定手段)23と、リコメンド後上昇確率推定部(リコメンド後上昇確率推定手段)24と、リコメンド部(リコメンド手段)25と、メモリ26とを含んで構成される。なお、各部21〜25の詳細な構成は後記する。
入力手段3は、例えば、キーボード、マウス、ディスクドライブ装置などから構成される。この入力手段3は、例えば、データとして購買ログ(購買情報)を入力し、記憶手段4に格納する。
購買ログ(購買情報)は、ユーザが過去に購入した1以上の個別対象(商品)に関する情報を含んでいる。この購買ログは、例えば、表1に示すように、商品の購買ごとに(売買成立ごとに)、ユーザ番号と、商品番号と、購買時刻とを記録したものである。表1の例では、ユーザ番号が「1」であるユーザは、商品番号が「3」,「1」,「6」の商品を購入したことが分かる。
Figure 2008299370
記憶手段4は、例えば、一般的なハードディスク装置などから構成され、演算手段2で用いられる各種プログラムや各種データ等を記憶する。
記憶手段4は、プログラムとして、前処理プログラム41と、購入後上昇確率推定プログラム42と、リコメンド後購入確率推定プログラム43と、リコメンド後上昇確率推定プログラム44と、リコメンドプログラム45とをプログラム格納部40aに記憶する。そして、演算手段2は、これらのプログラム41〜45を記憶手段4から読み込んでメモリ26に展開して実行することで、前記した前処理部21、購入後上昇確率推定部22、リコメンド後購入確率推定部23、リコメンド後上昇確率推定部24、リコメンド部25の各機能を実現する。
また、記憶手段4は、データ格納部40bに、購買ログ46と、入力データ(処理用データ)47と、購入後上昇確率48と、リコメンド後購入確率49と、リコメンド後上昇確率410とを記憶する。ここで、購買ログ46は、入力手段3から入力されるデータであり、例えば、前記した表1に示したものである。また、入力データ47、購入後上昇確率48、リコメンド後購入確率49およびリコメンド後上昇確率410は、演算手段2の前処理部21、購入後上昇確率推定部22、リコメンド後購入確率推定部23およびリコメンド後上昇確率推定部24のそれぞれの演算処理結果を示すデータである。
出力手段5は、例えば、グラフィックボード(出力インタフェース)およびそれに接続されたモニタである。モニタは、例えば、液晶ディスプレイ等から構成され、演算処理結果(例えば、リコメンドする商品の情報等)を表示する。
次に、演算手段2の各部の構成の詳細を説明する。
<前処理部>
図2は、図1に示した前処理部の構成を示す機能ブロック図である。
前処理部21は、ユーザごとに、商品(個別対象)の購買系列(購買履歴)を抽出したデータを示す入力データ(処理用データ)を作成するものであり、図2に示すように、購買ログ読込部211と、入力データ書込部212とを備えている。
購買ログ読込部211は、購買ログ46から、各購買のユーザ、時刻、商品の情報を読み込み、入力データ書込部212に出力する。
入力データ書込部212は、購買ログ46に含まれる商品の購買ごとのユーザ番号、商品番号、購買時刻に基づいて、ユーザごとに、購入商品の購買系列(購買履歴)、次の購買までの時間(購買間隔)、最後の購買か否かを示す購買状態を算出するものである。また、入力データ書込部212は、後記するように、各ユーザの購買系列から、2種類の素性を算出する。
また、入力データ書込部212は、ユーザごとに算出した演算処理結果(購入商品の購買系列、購買間隔、購買状態および2種類の素性)を、入力データ(処理用データ)47として、記憶手段4に書き込む。なお、書き込まれた入力データは、購入後上昇確率推定部22と、リコメンド後購入確率推定部23で利用される。
ここで、入力データ(処理用データ)47の具体例について表2を参照して説明する。入力データは、表2に示されるように、各ユーザの購買が起こったときの購買履歴(購買系列)、次の購買までの時間(購買間隔)、購買状態で構成される。
Figure 2008299370
購買履歴は、ユーザが、商品をどんな順序で購入したかを示すものであり、購買ログ46から得ることができる。ここでは、全商品数をVとして、V個の商品sからなる商品集合Sを想定する。各商品sには、対応した商品番号(または商品集合の要素の序数)i(1≦i≦V)が付与されている。
購買状態は、購買ログ46から得ることができる。ここでは、式(1)に示すように、購買状態eは、その購買がユーザの最後の購買の場合には「0」、そうでなければ「1」とした。ここで、nは、N人のユーザに対応したユーザ番号(1≦n≦N)であり、unはユーザ番号nのユーザを示す。また、kは、何回目の購買であるかを示す指標である(k=1,2,…)。
Figure 2008299370
ユーザunのk番目の購買から次の購買までの時間(購買間隔)tを式(2)で定義する。したがって、前記した表2の3行目のデータでは、購買状態が「0」なので、この行の「次の購買までの時間」とは、ログの最終更新時刻までの時間を意味する。なお、ここでは、購買間隔の単位を秒とした。
Figure 2008299370
また、ユーザunの購買系列unkを式(3)で定義する。この購買系列unkは、購買ログ46から得ることができる。
Figure 2008299370
入力データ書込部212は、式(3)に示す購買系列unkから、2種類の素性x(un)、y(un)を算出する。素性x(un)は、入力データ(処理用データ)47として、後記するように、購入後上昇確率推定部22(図1参照)でLTVを推定するために用いられる。素性y(un)は、入力データ(処理用データ)47として、後記するように、リコメンド後購入確率推定部23(図1参照)でユーザの嗜好を推定するために用いられる。また、素性x(un)、y(un)は、例えば、商品sを購入した次に、別の商品s′を購入したことがあるかなどを示すものとしてもよい。以下では、簡便のため、例えば、素性x(un)を、式(4)に示す列ベクトル(素性ベクトル)で表す。ここで、成分xm(un)は素性ベクトルのm番目の素性を示し、Tは転置を示す。なお、素性y(un)についても同様に表記できる。
Figure 2008299370
以下、ユーザを区別しないときには、単にuと表記する。
<購入後上昇確率推定部>
図3は、図1に示した購入後上昇確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。
購入後上昇確率推定部22は、前処理部21(図1参照)で作成された入力データ47を用いて、商品(個別対象)の購入によりユーザの顧客生涯価値(LTV)が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、商品ごとに推定するものである(購入後上昇確率推定処理を実行する)。LTVは、あるユーザから将来にわたって得られる収益を表す。本実施形態では、簡便のため、V個すべての商品の収益が等しいものと仮定する。このとき、LTVは、ユーザが商品を購買する頻度(購買頻度)に比例することとなる。そこで、以下に示すように、購入後上昇確率推定部22は、購買頻度モデルからLTVを導く。また、本実施形態では、購入後上昇確率をQ(l|s′,u)と表記することとする。この購入後上昇確率Q(l|s′,u)は、ユーザuが、将来新たに、商品s′を購入したときにユーザのLTVが高まる確率を意味する。ここで、lはLTVが高まるという事象を示す。
購入後上昇確率推定部22は、図3に示すように、入力データ読込部221と、LTVモデル構築部(LTVモデル構築手段)222と、LTVモデル購入後上昇確率推定部(LTVモデル購入後上昇確率推定手段)223と、購入後上昇確率書込部224とを備えている。
入力データ読込部221は、入力データ47を読み込み、LTVモデル構築部222に出力する。
LTVモデル構築部222は、複数のユーザの商品(個別対象)の購買系列(購買履歴)から、複数のユーザの購買頻度に対する特徴量を推定し、推定された特徴量を用いて各ユーザが商品(個別対象)を次に購買するまでの時間を予測するモデルを示すLTVモデルを構築するものである。このLTVモデル構築部222は、購買頻度モデルとして、生存時間解析による手法であるCoxハザードモデルを採用して、以下の手法で、LTVモデルを構築する。Coxハザードモデルを採用する理由は、推定値の大域的最適解が保証されることと、購入後上昇確率Q(l|s′,u)を簡易に表現できるためである。一般に、LTVは購買履歴に依存すると考えられる。ここで、前記した式(4)で示した列ベクトル(素性ベクトル)を購買履歴の特徴量ベクトル(単に、購買履歴ともいう)とする。この場合、Coxハザードモデルのハザード関数は、式(5)で示される。なお、式(5)では添字のnを省略した。
Figure 2008299370
式(5)において、tは、次の購買までの時間を示す。このハザード関数hは、時間tまで商品を購入していない購買系列を有するユーザの中で、時間tで商品を購入するユーザの割合を表す。未知パラメータベクトルの固有値λが大きくなるほどハザード関数hの値も大きくなる。そのため、高いλ(>0)を持つ特徴量(ベクトル)は、次の購買までの時間が短いユーザ、つまり、購買頻度の高いユーザに特徴的な購買パターンである。また、低いλ(<0)を持つ特徴量(ベクトル)は、購買頻度の低いユーザに特徴的な購買パターンである。
Cox比例ハザードモデルのBreslow近似による対数部分尤度(Partial log-Likelihood)は式(6)で表される。
Figure 2008299370
式(6)において、D(t)は次の購買までの時間がtでかつ最終購買でない購買の集合を表し、|D(t)|はその要素数を表す。また、E(t)は次の購買までの時間がt以上の購買の集合を表す。
LTVモデル構築部222は、式(5)で示されるハザード関数における未知パラメータベクトルを、式(6)で示される対数部分尤度を最大化することによって、ベースラインハザード関数λ0(t)を推定することなしに未知パラメータベクトル(未知パラメータ)を推定する。この対数部分尤度は未知パラメータに関して上に凸であるため、大域的最適解を推定することができる。この推定されたパラメータベクトルは、複数のユーザの購買頻度に対する特徴量を示す。
LTVモデル構築部222は、推定されたパラメータベクトルを含むハザード関数をLTVモデル購入後上昇確率推定部223に出力する。
LTVモデル購入後上昇確率推定部223は、LTVモデル構築部222で構築されたLTVモデルを用いて、ユーザがいずれかの商品(個別対象)を将来購入したと仮定したときの購買履歴を示す第1の購買履歴(仮定購買履歴)を生成する。このLTVモデル購入後上昇確率推定部223は、ユーザが商品を次に購買するまでの時間tに、入力データ47として抽出された購買履歴を示す第2の購買履歴(実際の購買履歴)を有するユーザuが商品を購入しないままであると仮定したときの事象と、そのユーザuが仮定購買履歴を有して商品を購入すると仮定したときの事象とが同時に起こると仮定したときの確率を、購入後上昇確率48として推定するものである。ここで、仮定購買履歴は、ユーザuが、新たに商品s′を購入した後に生成された購買履歴である。したがって、この仮定購買履歴は、あくまで仮定したものであって、実際には、まだ存在していない。
LTVモデル購入後上昇確率推定部223は、前記した式(5)で示されるハザード関数hを用いて、式(7)に示す購入後上昇確率Q(l|s′,u)を推定する。
Figure 2008299370
購入後上昇確率書込部224は、式(7)に示す購入後上昇確率Q(l|s′,u)をを購入後上昇確率48として記憶手段4(図1参照)に格納する。なお、格納された購入後上昇確率48は、リコメンド後上昇確率推定部24で利用される。
<リコメンド後購入確率推定部>
図4は、図1に示したリコメンド後購入確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。リコメンド後購入確率推定部23は、前処理部21(図1参照)で作成された入力データ47と、商品(個別対象)がリコメンドされることによるユーザの購買行動への影響度とを用いて、リコメンドされることにより商品(個別対象)が購入される確率を示すリコメンド後購入確率を、販売対象(商品群)ごとに推定するものである(リコメンド後購入確率推定処理を実行する)。
リコメンド後購入確率推定部23は、図4に示すように、入力データ読込部231と、遷移モデル構築部(遷移モデル構築手段)232と、遷移モデルリコメンド後購入確率推定部(遷移モデルリコメンド後購入確率推定手段)233と、リコメンド後購入確率書込部234とを備えている。
入力データ読込部231は、入力データ47を読み込み、遷移モデル構築部232に出力する。
遷移モデル構築部232は、ユーザごとの商品(個別対象)の購買系列(購買履歴)から、ユーザが商品(個別対象)を購入したそれぞれの確率である購入確率を推定するモデルである遷移モデルを構築するものである。
遷移モデル構築部232は、リコメンドなしでユーザuが商品s′を購入する購入確率をR(s′|u)として推定する遷移モデルを最大エントロピーモデルで構築する。具体的には、遷移モデル構築部232は、式(8)を遷移モデルとして構築する。なお、最大エントロビーモデルについては非特許文献1に記載されている。
Figure 2008299370
ここで、式(8)に示すR(s′|u)は式(9)に示すように正規化されている。また、式(8)において、Z(u)は正規化項であり、具体的には、式(10)で示される。遷移モデル構築部232によって、購買履歴からユーザの遷移を予測することができる。
Figure 2008299370
式(10)において、s′についての和は全商品数にわたる和を示す。また、ycは前処理部21で購買系列unから生成された前記した式(4)に相当する素性ベクトルの成分(スカラー)である。また、cはユーザunによる購買(購買イベントの番号)を示す。αcは、ycに相当する列ベクトルに対応した行ベクトル(未知パラメータ)
Figure 2008299370
の成分(スカラー)である。この未知パラメータは、対数尤度を最大にすることにより推定できる。
遷移モデルリコメンド後購入確率推定部233は、遷移モデル構築部232で構築された遷移モデルで推定された各商品(個別対象)の購入確率と、リコメンドの影響度とを用いて、リコメンド後購入確率49を推定するものである。ここで、前記した式(8)で示される購入確率R(s′|u)を用いる。また、リコメンドの影響度γは、リコメンドによるユーザuの購買行動への影響度を表しており、オンラインストアでのリコメンドの提示法に依存するものである。
本実施形態では、遷移モデルリコメンド後購入確率推定部233は、式(11)で示される確率Rを、リコメンド後購入確率49として推定する。式(11)において、確率R(s′|u,r(s))は、商品sをリコメンドしたときに、ユーザuが商品s′を購入する確率を示す。また、r(s)は、商品sをリコメンドするという事象を表し、Z(u,r(s))は、正規化項である。式(11)で示される確率Rは、商品sをリコメンドすることにより、しない場合に比べ商品sを購入する確率がγ(γ≧1)倍高くなることを表している。
Figure 2008299370
リコメンド後購入確率書込部234は、前記した式(11)で示される確率R(s′|u,r(s))をリコメンド後購入確率49として記憶手段4(図1参照)に格納する。なお、格納されたリコメンド後購入確率は、リコメンド後上昇確率推定部24で利用される。
<リコメンド後上昇確率推定部>
図5は、図1に示したリコメンド後上昇確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。リコメンド後上昇確率推定部24は、購入後上昇確率推定部22(図1参照)で推定された購入後上昇確率48と、リコメンド後購入確率推定部23(図1参照)で推定されたリコメンド後購入確率49とを用いて、リコメンドされることによりユーザのLTV(顧客生涯価値)が上昇する確率を示すリコメンド後上昇確率410を、商品(個別対象)ごとに推定するものである。
リコメンド後上昇確率推定部24は、図5に示すように、購入後上昇確率読込部241と、リコメンド後購入確率読込部242と、上昇確率推定部243と、リコメンド後上昇確率書込部244とを備えている。
購入後上昇確率読込部241は、購入後上昇確率48を読み込み、上昇確率推定部243に出力する。
リコメンド後購入確率読込部242は、リコメンド後購入確率49を読み込み、上昇確率推定部243に出力する。
上昇確率推定部243は、式(12)で示される確率Pを、リコメンド後上昇確率410として推定する。式(12)において、確率P(l|u,r(s))は、ユーザuに商品sをリコメンドしたときに、ユーザuのLTVが上昇する確率を示す。
Figure 2008299370
式(12)で示される確率P(l|u,r(s))は、LTVが上昇するという事象lと、商品sをリコメンドしたという事象r(s)とは、リコメンド後に購入した商品s′とユーザuとが与えられたとき条件付独立であると仮定して導かれている。このように仮定する理由は、リコメンドが購買行動に影響を与えない場合、リコメンドはLTVにも影響を与えないと考えられるためである。したがって、式(12)で示される確率P(l|u,r(s))は、前記した式(7)で示される確率Q(l|s′,u)と、前記した式(11)で示される確率R(s′|u,r(s))との積の和に分解できる。
リコメンド後上昇確率書込部244は、前記のように推定した確率をリコメンド後上昇確率410として記憶手段4(図1参照)に格納する。なお、格納されたリコメンド後上昇確率は、リコメンド部25で利用される。
<リコメンド部>
図6は、図1に示したリコメンド部の構成を示す機能ブロック図である。
リコメンド部25は、リコメンド後上昇確率推定部24(図1参照)で推定されたリコメンド後上昇確率410が最大になる商品(個別対象)を選択してリコメンド対象として提示するものである。
リコメンド部25は、図6に示すように、リコメンド後上昇確率読込部251と、上昇確率最大商品選択部252と、リコメンド出力部253とを備えている。
リコメンド後上昇確率読込部251は、リコメンド後上昇確率410を読み込み、上昇確率最大商品選択部252に出力する。
上昇確率最大商品選択部252は、式(13)に示す演算を実行する。すなわち、上昇確率最大商品選択部252は、ユーザuが購入した商品の商品集合Sの中から、前記した式(12)で示されるリコメンド後上昇確率P(l|u,r(s))が最大になる商品(商品番号)
Figure 2008299370
を選択する。
Figure 2008299370
リコメンド出力部253は、上昇確率最大商品選択部252で選択された商品番号を出力することで、当該商品番号の商品をリコメンド対象として提示する。
[リコメンド装置の動作]
図1に示したリコメンド装置1の動作について図7を参照(適宜図1参照)して説明する。図7は、図1に示したリコメンド装置の動作を示すフローチャートである。
リコメンド装置1は、前処理部21によって、購買ログ46を用いて、入力データを生成する(ステップS1:前処理ステップ)。そして、リコメンド装置1は、購入後上昇確率推定部22によって、購入後上昇確率推定処理を実行する(ステップS2:購入後上昇確率推定ステップ)。続いて、リコメンド装置1は、リコメンド後購入確率推定部23によって、リコメンド後購入確率推定処理を実行する(ステップS3:リコメンド後購入確率推定ステップ)。また、リコメンド装置1は、リコメンド後上昇確率推定部24によって、ステップS2で推定された購入後上昇確率48と、ステップS3で推定されたリコメンド後購入確率49とを用いて、リコメンドされることによりLTVが高まる確率を示すリコメンド後上昇確率410を、商品(個別対象)ごとに推定する(ステップS4:リコメンド後上昇確率推定ステップ)。そして、リコメンド装置1は、リコメンド部25によって、ステップS4で推定されたリコメンド後上昇確率410が最大となる商品(個別対象)を選択してリコメンドする(ステップS5:リコメンドステップ)。なお、ステップS2とステップS3との処理順序は、任意であり、並列に処理してもよい。
次に、前記したステップS2の購入後上昇確率推定処理と、前記したステップS3のリコメンド後購入確率推定処理について図8を参照して説明する。図8は、図7に示したリコメンド装置の動作の詳細を示すフローチャートであり、(a)は購入後上昇確率推定処理、(b)はリコメンド後購入確率推定処理をそれぞれ示している。
まず、前記したステップS2の購入後上昇確率推定処理では、図8(a)に示すように、購入後上昇確率推定部22は、LTVモデル構築部222によって、生存時間解析による手法であるCoxハザードモデルを採用したLTVモデルを購買頻度モデルとして構築する(ステップS21)。続いて、購入後上昇確率推定部22は、LTVモデル購入後上昇確率推定部223によって、ステップS21で構築されたLTVモデルにおけるハザード関数を用いて、前記した式(7)に示す購入後上昇確率Q(l|s′,u)を推定する(ステップS22)。
次に、前記したステップS3のリコメンド後購入確率推定処理では、図8(b)に示すように、リコメンド後購入確率推定部23は、遷移モデル構築部232によって、リコメンドなしでユーザuが新たに商品s′を購入する確率である購入確率を前記した式(8)に示すR(s′|u)として推定する遷移モデルを最大エントロピーモデルで構築する(ステップS31)。続いて、リコメンド後購入確率推定部23は、遷移モデルリコメンド後購入確率推定部233によって、ステップS31で構築された遷移モデルにおける購入確率R(s′|u)とリコメンドの影響度γとを用いて、前記した式(11)に示すリコメンド後購入確率R(s′|u,r(s))を推定する(ステップS32)。
なお、リコメンド装置1は、一般的なコンピュータに、前記した各ステップを実行させるリコメンドプログラムを実行することで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
第1実施形態によれば、ユーザのLTVを効果的に上昇させることのできる商品をリコメンドできる。LTV(顧客生涯価値)が上昇するということは、ユーザの満足度が高いことを意味する。そのため、LTVを高めることのできるリコメンドは、オンラインストアの提供者の収益増加につながるだけでなく、ユーザにとっても好ましい。
なお、本実施形態では、LTVが上昇する確率を推定する購入後上昇確率推定部22と、ユーザの嗜好を推定するリコメンド後購入確率推定部23とが分かれているため、生存時間解析の他に協調フィルタリングなどの手法を応用することも可能である。
(第2実施形態)
[リコメンド装置の構成]
図9は、本発明の第2実施形態に係るリコメンド装置の構成を示すブロック図である。リコメンド装置1Aは、図1に示したリコメンド装置1の構成を簡略化し、リコメンド部25Aの機能が異なる点を除いて同様の構成なので、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
<リコメンド部>
図10は、図9に示したリコメンド部の構成を示す機能ブロック図である。
リコメンド部(リコメンド手段)25Aは、購入後上昇確率推定部22(図9参照)で推定された購入後上昇確率48が最大になる商品(個別対象)を選択してリコメンド対象として提示するものである。
リコメンド部25Aは、図10に示すように、購入後上昇確率読込部251Aと、上昇確率最大商品選択部252と、リコメンド出力部253とを備えている。
購入後上昇確率読込部251Aは、購入後上昇確率48を読み込み、上昇確率最大商品選択部252に出力するものである。
上昇確率最大商品選択部252は、式(14)に示す演算を実行する。すなわち、上昇確率最大商品選択部252は、ユーザuが購入した商品の商品集合Sの中から、購入後上昇確率48(購入後上昇確率Q(l|u,s))が最大になる商品(商品番号)
Figure 2008299370
を選択する。
Figure 2008299370
なお、式(14)中の購入後上昇確率Q(l|u,s)は、式(7)で示されるQ(l|s′,u)と同等である。
リコメンド出力部253は、上昇確率最大商品選択部252で選択された商品番号を出力することで、当該商品番号の商品をリコメンドする。
[リコメンド装置の動作]
図9に示したリコメンド装置1Aの動作について図11を参照(適宜図9および図10参照)して説明する。図11は、図9に示したリコメンド装置の動作を示すフローチャートである。
リコメンド装置1Aが実行するステップS41およびステップS42の各処理は、図7のフローチャートに示したステップS1およびステップS2の各処理と同一なので説明を省略する。ステップS42に続いて、リコメンド装置1Aは、リコメンド部25Aによって、式(14)に基づいて、ステップS42で推定された購入後上昇確率48が最大となる商品(個別対象)を選択してリコメンドする(ステップS43)。
第2実施形態によれば、簡易な構成で、ユーザのLTVを高めることのできる商品を迅速に選択してリコメンドすることが可能となる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、LTVが高いユーザに特徴的な購買パターンを見つけ、各ユーザが前記購買パターンと同様の購買行動をするような商品をリコメンドすることもできる。また、購買履歴の素性として、高次のマルコフ遷移や、ユーザ情報などを組み込むようにしてもよい。
また、リコメンド装置1を構成する装置は、1台に限定されることはなく、複数の装置に機能を分散配置してもよい。例えば、演算手段2の前処理部21、購入後上昇確率推定部22、リコメンド後購入確率推定部23、リコメンド後上昇確率推定部24、リコメンド部25や、記憶手段4のデータ格納部40bを、別々の装置として構成してもよい。これにより、各装置への負荷が分散され、高速な処理が実現可能となる。
本発明によるリコメンドのLTVに与える効果を確認するために、本実施形態に係るリコメンド装置1によって、オンラインストアにおけるユーザ購買行動のシミュレーションを行った。ユーザ購買行動モデルは、商品として楽曲を販売(配信)する音楽配信サービスの2005年4月1日から2005年10月31日までのログデータを用いて学習したCox比例ハザードモデル、最大エントロピーモデルをもとに構築した。下記の各リコメンド手法を用いて100,000ユーザのシミュレーションを行った。具体的には、365日で1ユーザに購入される商品(楽曲)の平均構買数(平均商品数)を求めた。このとき、リコメンドの購買行動に与える影響の強さ(リコメンドの影響度)γは、1≦γ≦10の範囲で変化させた。
実施例(Our Recommend)を以下の3つのモデル(比較例1〜比較例3)と比較した。
比較例1(Q Recommend):この手法は、購入したときにLTVが上昇する確率が最も高くなる商品をユーザに推薦するものである。ただし、この手法ではユーザの興味を考慮しない。
比較例2(R Recommend):この手法は、購買確率の最も高い商品をユーザに推薦するものである。この手法は、従来のリコメンド法(非特許文献1参照)と同じ戦略である。
比較例3:(No Recommend):この手法では、特に何もユーザに推薦しない。購入される商品はユーザの興味のみに従って決定される。
<結果(平均構買数)>
このときの各手法の実験結果(平均構買数)を図12に示す。図12に示すように、実施例(Our Recommend)は、比較例1〜3と比較して平均購買数が最も増加しており、LTVを最も高めることができた。また、実施例(Our Recommend)は、リコメンドの影響度γが大きくなると、平均購買数も高くなった。一方、比較例1(Q Recommend)は、リコメンドの影響度γが大きくなると、平均購買数も高くなるが、実施例(Our Recommend)に比べてその効果は小さい。これは、比較例1(Q Recommend)では、ユーザの興味を考慮しないため、購入される確率がほぼ「0」である商品(購入される可能性がほとんどない商品)も推薦しているためである。なお、比較例2(R Recommend)は、リコメンドをしない比較例3(No Recommend)に比べて平均購買数が下がっている。これは、比較例2(R Recommend)は、例えば、365日のように長期的に平均購買数を上げることを目的としていないためと考えられる。
本発明の第1実施形態に係るリコメンド装置の構成を示すブロック図である。 図1に示した前処理部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した購入後上昇確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示したリコメンド後購入確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示したリコメンド後上昇確率推定部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示したリコメンド部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示したリコメンド装置の動作を示すフローチャートである。 図7に示したリコメンド装置の動作の詳細を示すフローチャートであり、(a)は購入後上昇確率推定処理、(b)はリコメンド後購入確率推定処理をそれぞれ示している。 本発明の第2実施形態に係るリコメンド装置の構成を示すブロック図である。 図9に示したリコメンド部の構成を示す機能ブロック図である。 図9に示したリコメンド装置の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係るリコメンド方法によるリコメンドのシミュレーション結果を示すグラフである。
符号の説明
1,1A リコメンド装置
2 演算手段
3 入力手段
4 記憶手段
5 出力手段
6 バスライン
21 前処理部(前処理手段)
22 購入後上昇確率推定部(購入後上昇確率推定手段)
23 リコメンド後購入確率推定部(リコメンド後購入確率推定手段)
24 リコメンド後上昇確率推定部(リコメンド後上昇確率推定手段)
25,25A リコメンド部(リコメンド手段)
26 メモリ
40a,40c プログラム格納部
40b,40d データ格納部
41 前処理プログラム
42 購入後上昇確率推定プログラム
43 リコメンド後購入確率推定プログラム
44 リコメンド後上昇確率推定プログラム
45 リコメンドプログラム
46 購買ログ(購買情報)
47 入力データ(処理用データ)
48 購入後上昇確率
49 リコメンド後購入確率
410 リコメンド後上昇確率
211 購買ログ読込部
212 入力データ書込部
221 入力データ読込部
222 LTVモデル構築部(LTVモデル構築手段)
223 LTVモデル購入後上昇確率推定部(LTVモデル購入後上昇確率推定手段)
224 購入後上昇確率書込部
231 入力データ読込部
232 遷移モデル構築部(遷移モデル構築手段)
233 遷移モデルリコメンド後購入確率推定部(遷移モデルリコメンド後購入確率推定手段)
234 リコメンド後購入確率書込部
241 購入後上昇確率読込部
242 リコメンド後購入確率読込部
243 上昇確率推定部
244 リコメンド後上昇確率書込部
251 リコメンド後上昇確率読込部
251A 購入後上昇確率読込部
252 上昇確率最大商品選択部
253 リコメンド出力部

Claims (10)

  1. 商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置であって、
    前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理手段と、
    前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定手段と、
    前記作成された処理用データと、前記個別対象がリコメンドされることによる前記ユーザの購買行動への影響度とを用いて、リコメンドされることにより前記個別対象が購入される確率を示すリコメンド後購入確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後購入確率推定手段と、
    前記推定された購入後上昇確率と、前記推定されたリコメンド後購入確率とを用いて、リコメンドされることにより前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示すリコメンド後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後上昇確率推定手段と、
    前記推定されたリコメンド後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンド手段とを備えることを特徴とするリコメンド装置。
  2. 商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置であって、
    前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理手段と、
    前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定手段と、
    前記推定された購入後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンド手段とを備えることを特徴とするリコメンド装置。
  3. 前記購入後上昇確率推定手段は、
    前記複数のユーザの前記個別対象の購買履歴から、前記複数のユーザの購買頻度に対する特徴量を推定し、前記推定された特徴量を用いて前記各ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間を予測するモデルを示すLTVモデルを構築するLTVモデル構築手段と、
    前記構築されたLTVモデルを用いて、前記ユーザが前記いずれかの個別対象を将来購入したと仮定したときの購買履歴を示す第1の購買履歴を生成すると共に、前記ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間に、前記処理用データとして抽出された購買履歴を示す第2の購買履歴を有するユーザが前記個別対象を購入しないままであると仮定したときの事象と、前記ユーザが前記生成した第1の購買履歴を有して前記個別対象を購入すると仮定したときの事象とが同時に起こると仮定したときの確率を、前記購入後上昇確率として推定するLTVモデル購入後上昇確率推定手段とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリコメンド装置。
  4. 前記リコメンド後購入確率推定手段は、
    前記ユーザごとの前記個別対象の購買履歴から、前記ユーザが前記個別対象を購入したそれぞれの確率である購入確率を推定するモデルである遷移モデルを構築する遷移モデル構築手段と、
    前記構築された遷移モデルで推定された各個別対象の購入確率と、前記影響度とを用いて、前記リコメンド後購入確率を推定する遷移モデルリコメンド後購入確率推定手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のリコメンド装置。
  5. 商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置のリコメンド方法であって、
    前処理手段によって、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理ステップと、
    購入後上昇確率推定手段によって、前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定ステップと、
    リコメンド後購入確率推定手段によって、前記作成された処理用データと、前記個別対象がリコメンドされることによる前記ユーザの購買行動への影響度とを用いて、リコメンドされることにより前記個別対象が購入される確率を示すリコメンド後購入確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後購入確率推定ステップと、
    リコメンド後上昇確率推定手段によって、前記推定された購入後上昇確率と、前記推定されたリコメンド後購入確率とを用いて、リコメンドされることにより前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示すリコメンド後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定するリコメンド後上昇確率推定ステップと、
    リコメンド手段によって、前記推定されたリコメンド後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンドステップとを含むことを特徴とするリコメンド方法。
  6. 商品またはサービスを示す販売対象を購買したことのある複数のユーザの購買行動に基づいて、それぞれのユーザに対して、前記販売対象に属する個別対象のいずれかをリコメンド対象として提示するリコメンド装置のリコメンド方法であって、
    前処理手段によって、前記ユーザが過去に購入した1以上の個別対象に関する情報を含む購買情報を用いて、前記ユーザごとに、前記個別対象の購買履歴を抽出したデータを示す処理用データを作成する前処理ステップと、
    購入後上昇確率推定手段によって、前記作成された処理用データを用いて、前記個別対象の購入により前記ユーザの顧客生涯価値が上昇する確率を示す購入後上昇確率を、前記個別対象ごとに推定する購入後上昇確率推定ステップと、
    リコメンド手段によって、前記推定された購入後上昇確率が最大になる前記個別対象を選択してリコメンド対象として提示するリコメンドステップとを含むことを特徴とするリコメンド方法。
  7. 前記購入後上昇確率推定ステップは、
    前記複数のユーザの前記個別対象の購買履歴から、前記複数のユーザの購買頻度に対する特徴量を推定し、前記推定された特徴量を用いて前記各ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間を予測するモデルを示すLTVモデルを構築するLTVモデル構築ステップと、
    前記構築されたLTVモデルを用いて、前記ユーザが前記いずれかの個別対象を将来購入したと仮定したときの購買履歴を示す第1の購買履歴を生成すると共に、前記ユーザが前記個別対象を次に購買するまでの時間に、前記処理用データとして抽出された購買履歴を示す第2の購買履歴を有するユーザが前記個別対象を購入しないままであると仮定したときの事象と、前記ユーザが前記生成した第1の購買履歴を有して前記個別対象を購入すると仮定したときの事象とが同時に起こると仮定したときの確率を、前記購入後上昇確率として推定するLTVモデル購入後上昇確率推定ステップとを含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のリコメンド方法。
  8. 前記リコメンド後購入確率推定ステップは、
    前記ユーザごとの前記個別対象の購買履歴から、前記ユーザが前記個別対象を購入したそれぞれの確率である購入確率を推定するモデルである遷移モデルを構築する遷移モデル構築ステップと、
    前記構築された遷移モデルで推定された各個別対象の購入確率と、前記影響度とを用いて、前記リコメンド後購入確率を推定する遷移モデルリコメンド後購入確率推定ステップとを含むことを特徴とする請求項5に記載のリコメンド方法。
  9. 請求項5ないし請求項8のいずれか一項に記載のリコメンド方法をコンピュータに実行させることを特徴とするリコメンドプログラム。
  10. 請求項9に記載のリコメンドプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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