JP2003105675A - 天然繊維用吸水撥油性防汚加工剤及びそれによって処理された繊維製品 - Google Patents

天然繊維用吸水撥油性防汚加工剤及びそれによって処理された繊維製品

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JP2003105675A
JP2003105675A JP2001338547A JP2001338547A JP2003105675A JP 2003105675 A JP2003105675 A JP 2003105675A JP 2001338547 A JP2001338547 A JP 2001338547A JP 2001338547 A JP2001338547 A JP 2001338547A JP 2003105675 A JP2003105675 A JP 2003105675A
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Masaji Nakatani
正次 中谷
Seiji Kito
清司 鬼頭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、天然繊維、特に綿に対して吸
水性を格別阻害することなく、優れた撥油性と油性汚れ
除去性を有し、且つ洗濯耐久性のある防汚加工剤、及び
それによって処理された繊維製品を提供するものであ
る。 【解決手段】本発明のパーフルオロアルキル燐酸エステ
ル化合物の水分散液中で、一般式2で表されるスルホン
基を含有する(メタ)アクリレート及び、一般式3で表
されるポリアルキレングリコール基を含有する(メタ)
アクリレートを一般式1の固形分重量比で一般式1の化
合物1.0に対して1.0〜2.5の範囲で共重合して
得られる反応生成物の固形分濃度で0.1〜50重量%
の水分散体を用いることにより、この油汚れ防止及び除
去と吸水性を同時に実現し、且つ洗濯耐久性のあるもの
である。当該共重合に際して用いる一般式2及び3で表
されるアクリレートの重合比率は、30〜70/70〜
30重量%の天然繊維用吸水撥油性防汚加工剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、繊維分野における
天然繊維、例えば綿に関する吸水撥油性防汚加工剤であ
る。すなわち、本発明は、編織物、不織布に塗布又スプ
レー処理することにより、吸水性を有し優れた撥油性と
油汚れ除去性を繊維上に形成しつつ、且つ洗濯耐久性に
優れた天然繊維用吸水撥油性防汚加工剤、及びそれによ
って処理された繊維製品を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維の防汚加工には、種々の加工剤や方
法がなされている。ポリエステル繊維のような合成繊維
には、繊維と親和力のある高分子樹脂に親水性物質を反
応した吸水防汚加工剤、油汚れを付きにくくするフッ素
系撥水撥油剤、フッ素樹脂の主鎖に親水性物質を共重合
した撥水撥油防汚加工剤、繊維上に反応性親水性物質を
反応する方法等が挙げられる。綿のような天然繊維に
は、上記吸水防汚加工は綿本来の吸水は阻害しないが、
油性汚れ除去には効果がなく、フッ素系撥水撥油剤及び
フッ素樹脂の主鎖に親水性物質を共重合した撥水撥油防
汚加工剤では、撥油性による油性汚れ防止性は得られる
が、摩擦等により一旦繊維内部に入り込んだ油汚れに対
しては除去できず、綿の吸水性も阻害する。繊維上に反
応性親水性物質を反応する方法は、反応の制御、重合設
備等技術、コストが高く付き、特殊な加工以外には使用
されていない。
【0003】さらに近年、パーフルオロアルキル基含有
の燐酸エステル化合物が天然繊維に対して撥油性を有
し、油性汚れ防止機能があることが長年の研究により確
認されている。しかし、単独では、撥油性が得られるが
吸水性や油性汚れ除去性は充分に得られない。現状では
天然繊維、特に綿に対しては、良好な吸水性防汚加工剤
は得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、天然
繊維、特に綿に対して吸水性を格別阻害することなく、
優れた撥油性と油性汚れ除去性を有し、且つ洗濯耐久性
のある吸水撥油性防汚加工剤及びそれによって処理され
た繊維製品を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明をするに至っ
た。すなわち、毎日の生活の中で、衣類には様々な汚れ
が付着する。その汚れは、衣類の見栄えを悪くしたり、
臭いを発生させたりと着用し続けるには困難となる。そ
のため日々衣類の洗濯を行うが一口に汚れといっても、
身体からくる汚れ(皮脂、汗、あかなど)や外からくる
汚れ(ほこり、泥など)など様々な種類があり、大きく
は、汗や血液、果汁などの水性汚れ、皮脂やあか、化粧
品、食用油など油性汚れに分けられる。特に天然繊維に
対して油性汚れは除去が困難である。これは、油性汚れ
が繊維内部まで浸透し繊維と結合して除去できなくなる
からである。本発明のパーフルオロアルキル燐酸エステ
ル化合物は、天然繊維と反応して、繊維上に撥油成分の
層が形成され、油性汚れを防止する。しかし、吸水成分
が充分でないため天然繊維の特徴とされる汗を吸う機能
が大きく損なわれる。本発明は、パーフルオロアルキル
燐酸エステル化合物の水分散液中で、スルホン基を含有
する(メタ)アクリレート及び、ポリアルキレングリコ
ール基を含有する(メタ)アクリレートをパーフルオロ
アルキル燐酸エステル化合物の固形分重量比で1.0に
対して1.0〜2.5の範囲で共重合して得られる反応
生成物の水分散体を用いることにより、この油汚れ防止
及び除去と吸水性を同時に実現し、且つ洗濯耐久性を得
るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】下記一般式1で表されるパーフル
オロアルキル燐酸エステル化合物の水分散液中で、下記
一般式2で表されるスルホン基を含有する(メタ)アク
リレート及び、下記一般式3で表されるポリアルキレン
グリコール基を含有する(メタ)アクリレートを一般式
1の固形分重量比で一般式1の化合物1.0に対して
1.0〜2.5の範囲で共重合して得られる反応生成物
の固形分濃度で0.1〜50重量%との水性分散体から
なる天然繊維用吸水撥油性防汚加工剤である。当該共重
合に際して用いる一般式2及び3で表されるアクリレー
トの重合比率は、30〜70/70〜30重量%であ
る。
【化4】 にこにRf1は炭素数6〜20までのパーフルオロアル
キル基である。AはC1〜6のアルキレン基であり、m
は1〜2の整数、nは0又は1の整数であって且つm+
n≦2である。Y は対イオンである。Pは燐原子で
あり化合物中のその含有量は、2.2〜7.0重量%の
範囲である。)
【化5】 (ここにDはエチレン基又はアミド基、EはC1〜6
アルキレン基、Rは水素原子又はメチル基、iは0又
は1の整数、kは0又は1の整数、Y は対イオンで
ある。) ここで、Y 又はY としては、Liイオン、Na
イオン、Kイオンのような1価の金属イオン又は、NH
のような有機系アミン類等などの対イオンが挙げれ
る。
【化6】 (ここにRは水素原子又はメチル基、RはC1〜6
のアルキレン基、RはC1〜6のアルキレン基、R
は水素原子又はメチル基、エチル基、フェニル基又はフ
ェニル置換C1〜6のアルキル基を示す。又、lは1〜
100の整数、oは0以上の整数であって且つl+o≦
100の整数を表す。)
【0007】本発明において使用される一般式1で表さ
れるパーフルオロアルキル燐酸エステル化合物の具体例
を挙げる。
【化7】
【0008】本発明の一般式1の化合物の水溶液或いは
水分散液にするその手段は、攪拌下に好ましくは、50
〜90℃の温水に溶解若しくは、分散させる。この場
合、樹脂の溶解若しくは、分散を容易にするために水溶
性有機溶剤を併用してもよい。
【0009】水溶性有機溶剤としては、低級アルコール
類、多価アルコール類及びそのアルキルエーテル又はア
ルキルエステル類などが挙げられ、具体的には、メタノ
ール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール等の低
級アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、グリセリン等の多価アルコール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテ
ル、エチレングリコールモノ−ターシャリーブチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル等が使用でき
る。
【0010】ここに一般式2で表されるスルホン基を含
有する(メタ)アクリレートの具体例を挙げれば次のと
おりである。ビニルスルホン酸ナトリウム、アリルスル
ホン酸ナトリウム、メタクルスルホン酸ナトリウム、2
−アクリロイルアミノ−2−メチル−1−プロパンスル
ホン酸のアンモニウム塩、アルキルスルホコハク酸ナト
リウムなどが挙げられる。
【0011】又、一般式3で表されるポリアルキレング
リコール基を含有する(メタ)アクリレートの具体例を
挙げれば次のとおりである。
【化8】
【0012】本発明の重合開始剤としては、有機過酸化
物、過硫酸塩の如き各種の重合開始剤のラジカル重合、
更にはレドックス重合などが採用される。又、重合物に
は、重合調整剤を併用し、液の安定性を得てもよい。例
えば、n−オクチルメルカプタン、チオグリセロールな
どが挙げられる。
【0013】一般式1のパーフルオロアルキル燐酸エス
テル化合物中の燐原子の含有量は、2.2〜7.0重量
%の範囲であり、好ましくは、2.5〜5.0重量%で
ある。これは、パーフルオロアルキル燐酸エステル化合
物中の燐原子の比率範囲を示すものである。すなわち、
2.2重量%以下の場合では、撥油性が得られるが化合
物の水分散安定性が保てなくなり、一般式2のスルホン
基を含有するアクリレート及び3のポリアルキレングリ
コール基を含有するアクリレートを共重合しても安定な
水性分散体が得られない。又、7.0重量%以上の場合
は、フルオロ基より燐原子による親水性が増大するため
水分散安定性は得られる。しかし、撥油性が得られず、
油汚れの内部浸透が防止出来ない。
【0014】又、本発明の一般式1のパーフルオロアル
キル燐酸エステル化合物は、綿と強力に結合し、撥油性
と油汚れの内部浸透防止性がある。しかし、単独では、
吸水性が充分ではなく、油汚れ除去性も得られない。そ
こで本発明のパーフルオロアルキル燐酸エステル化合物
にスルホン基を含有する(メタ)アクリレート及び、ポ
リアルキレングリコール基を含有する(メタ)アクリレ
ートを共重合することにより、格別吸水性を阻害せずに
撥油性、油汚れ防止及び油汚れ除去性を付与し、洗濯耐
久性が得られる。
【0015】本発明のパーフルオロアルキル燐酸エステ
ル化合物の水分散液中でスルホン基を含有する(メタ)
アクリレート及び、ポリアルキレングリコール基を含有
する(メタ)アクリレートをパーフルオロアルキル燐酸
エステル化合物の固形分重量比で1.0に対して1.0
〜2.5の範囲で共重合をする。ここで比率が1.0以
下の場合では、パーフルオロアルキル燐酸エステル化合
物の比率が高いため、撥油性は得られる。しかし吸水性
及び油汚れ除去性は得られない。又、比率が2.5以上
の場合は、共重合物の親水性が増大するため、吸水性は
得られるが撥油性が低下する。このため油汚れの内部浸
透防止性が得られない。
【0016】本発明の一般式2のスルホン基を含有する
(メタ)アクリレートは、吸水性に寄与する物質であ
り、乾燥時において吸水性を示す。しかし、油汚れ防止
性と油汚れ除去性には寄与しない。又、一般式3のポリ
アルキレングリコール基含有の(メタ)アクリレート
は、油汚れ除去性に寄与する物質であり、洗濯時の水中
でポリアルキレングリコール基が順序よく配向するので
洗剤を繊維内部まで引き込み易くなるため油汚れを除去
する。一般式2が30重量%以下で一般式3が70重量
%以上では、汚れ除去性は得られるが吸水性が充分に得
られず、一般式2が70重量%以上で一般式3が30重
量%以下では、吸水性は得られるが油汚れの内部浸透を
招き、油汚れ除去性が得られない。
【0017】本発明は、鋭意検討した結果パーフルオロ
アルキル燐酸エステル化合物の水分散液中で、スルホン
基を含有する(メタ)アクリレート及び、ポリアルキレ
ングリコール基を含有する(メタ)アクリレートをパー
フルオロアルキル燐酸エステル化合物の固形分重量比で
1.0に対して1.0〜2.5の範囲で一般式2及び3
で表されるアクリレートの重合比率で30〜70/70
〜30重量%の共重合して得られる反応生成物の水分散
体を用いることにより、この油汚れ防止及び除去と吸水
性を同時に実現し且つ洗濯耐久性が得られる天然繊維用
吸水撥油性防汚加工剤及びそれによって処理された繊維
及び繊維製品を提供するに至ったものである。
【0018】このように得られた反応生成物を吸水撥油
性防汚加工剤とするための固形分濃度は、0.1〜50
重量%からなる水性分散体である。この固形分濃度が5
0重量%以上の場合は、液の安定性を保つことが難し
く、常温において結晶が析出する。
【0019】但し、一般式1のパーフルオロアルキル燐
酸エステル化合物と一般式2のスルホン基を含有する
(メタ)アクリレート及び3のポリアルキレングリコー
ル基を含有する(メタ)アクリレートの重合物とを単に
混合するだけでは、相溶化が雑になり吸水性などは組成
因子で発現するがフッ素原子の撥油性や洗剤が内部浸透
を助ける為の親水基のミクロ配列が実現しないため、油
汚れ除去性が不足する。すなわち、パーフルオロアルキ
ル燐酸エステル化合物の水分散液中でスルホン基を含有
する(メタ)アクリレート及びポリアルキレングリコー
ル基を含有する(メタ)アクリレートを共重合すること
により、はじめて洗濯時の水中で親水性基が配向し油汚
れ除去性が得られる。
【0020】本発明の吸水撥油性防汚加工剤は、被処理
物品の種類や調整形態などに応じて任意の方法で被処理
物品に適用される。例えば、スプレー処理や浸漬塗布等
の如き被服加工の既知の方法より被処理物の表面に付着
させ乾燥及びキュアリング又は乾燥とキュアリングを同
時に行う方法が採用され得る。更に本発明の吸水撥油性
防汚加工剤は、他の吸水剤や撥油剤或いは、帯電防止
剤、形態安定剤、防シワ剤などと適宜添加して併用する
ことも勿論可能である。
【0021】本発明の吸水撥油性防汚加工剤で処理され
得る物品は、種々の例を挙げることが出来る。例えば、
繊維織物、紙、木、皮革、毛皮などがある。繊維織物と
しては、綿、麻、羊毛、絹などの動植物性天然繊維があ
る。
【0022】次に本発明の実施例について更に具体例に
説明するがこの説明が本発明を限定するものではないこ
とは勿論である。以下吸水性、撥油性については、次な
る尺度で示してある。即ち、吸水性は、試料布の上に水
滴を一滴滴下した時の消失時間を測定した水滴消失法に
て評価を行った。又、撥油性については、下記第1表に
示された試験溶液を試料布の上に三ヵ所滴下し、3分間
浸透湿潤なき点数による判定を行った。
【表1】
【0023】油汚れ除去性については、試料布の上にB
重油を一滴滴下し、ガラス板を上より押し付けて、完全
に試料布にB重油を内部まで染込ませ、常温(20〜3
0℃)の雰囲気中に18時間放置後、家庭用洗濯機で試
料布とバラスト布で浴比1:20とし、洗剤(アタッ
ク:商品名)0.75g/L、温度40℃で15分間行
い、すすぎ15分間後、遠心脱水後、風乾する。乾燥し
た試料布は、残存シミの状態を第2表の判定標準表と比
較し該当する判定数をもって表した。又洗濯耐久性につ
いては、JIS L−0217 103法にて15回及
び30回後での同様の評価を行った。
【表2】
【0024】
【発明の効果】
【実施例1〜5及び比較例1〜6】本発明のパーフルオ
ロアルキル燐酸エステル化合物の製造方法としては、2
−パーフルオロオクチルエチルアルコールと無水燐酸の
反応により得ることが出来る。即ち、2−パーフルオロ
オクチルエチルアルコール(以下FA−OHと呼ぶ)を
270gと無水燐酸(以下Pと呼ぶ)を30gと
を40〜50℃中で少量づつ加え、窒素置換中で1時間
攪拌後、70〜100℃で5時間反応を行った(以下F
A−P1と呼ぶ)。以下、同様の方法で燐原子の含有量
が異なった組成の反応物を第3表に表わす。
【表3】 上記、第3表で表わされる反応物を用いて水分散液を得
た。即ち、FA−P1を300gに28%アンモニア水
(以下安水と呼ぶ)を50gとエチレングリコールモノ
−ターシャルブチルエーテル(以下ETBと呼ぶ)を2
00g、イオン交換水を450gを1Lのセパラブルに
仕込み、窒素置換を行いながら50〜900℃で攪拌し
て溶解した(以下FA−PS1と呼ぶ)。その他の分散
液も第4表に表わす。この水分散液を用いて本発明の共
重合に用いる共重合物質としては、2−アクリロイルア
ミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸のアンモニ
ウム塩(以下TBASと呼ぶ)、ビニルスルホン酸ナト
リウム(以下SVSと呼ぶ)、メトキシポリエチレング
リコール#1000メタクリレート(以下M−230G
と呼ぶ)、メトキシポリエチレングリコール#400メ
タクリレート(以下M−90Gと呼ぶ)を用いて行っ
た。即ち、FA−PS1の水分散液を300gとTBA
Sを63gとM−230Gを27g、チオグリセロール
(以下SGLと呼ぶ)を1.8g、イオン交換水を20
5.5gを1Lのセパラブルフラスコに仕込み、窒素置
換中で1時間攪拌を行った後、40℃に加温し、過硫酸
アンモニウム(以下APSと呼ぶ)を1.2gと無水重
亜硫酸ナトリウム(以下SBSと呼ぶ)を1.5gを添
加し、40〜45℃で4時間かけてレドックス重合を行
った(以下実施例1と呼ぶ)。又、同様の方法で実施例
2〜5及び比較例1〜6を第5、6、7表に表わす。比
較のためにFA−PS1の分散液とTBAS/M−23
0G=70/30単独の共重合物の混合(以下比較例6
と呼ぶ)を第7表に表わす。
【表4】 但し、FA−PS2は、水分散液中で安定性が得られな
いため、評価対象より除外した。
【表5】
【表6】
【表7】 上記共重合の実施例及び比較例の分散液を固形分が1.
5重量%になるようにイオン交換水で希釈調整し、その
液に試料布として綿ブロード布を1分間浸漬し、2本の
ゴムローラーの間で布を絞ってウェットピックアップを
80%とする。次いで100℃で3分間乾燥、更に16
0℃で1分間の熱処理を行った。下記第8、9表に綿ブ
ロード布の実施例1〜5及び比較例1〜6の吸水性、撥
油性及び油汚れ除去性を表わす。
【表8】
【表9】
【0025】本発明の実施例1〜5は、吸水性を格別阻
害せずに撥油性及び油汚れ除去性に優れ、洗濯耐久性も
良好である。又、比較例1は、パーフルオロアルキル燐
酸エステル化合物と共重合物の重量比率が1:0.5と
特許請求範囲外であるため、撥油性があっても吸水性が
得られず、油汚れの内部浸透は防止されるがポリアルキ
レングリコール基の含有量が少ないため除去性が得られ
ない。
【0026】比較例2は、パーフルオロアルキル燐酸エ
ステル化合物の燐原子の含有量が7.0重量%以上であ
るため親水性が大きくなり、吸水性は得られるが撥油性
の低下があり油汚れ内部浸透が防止できなくなり除去性
が得られない。
【0027】比較例3は、共重合組成比率のTBASの
含有量が特許請求範囲外であるため撥油性及び油汚れ除
去性は得られるが吸水性が阻害されている。
【0028】比較例4は、共重合成分は、特許請求範囲
内であるが固形分重量比率が1:3と特許請求範囲外で
あるため吸水性は良いが撥油性の低下を招き、油汚れ除
去性が得られない。
【0029】比較例5は、パーフルオロアルキル燐酸エ
ステル化合物の水分散体単独であるため撥油性による油
汚れの内部拡散防止性は得られるが吸水性が得られず、
油汚れ除去性も充分に得られない。
【0030】比較例6は、パーフルオロアルキル燐酸エ
ステル化合物に単に混合しているだけなので、相溶化が
雑になり吸水性などは組成因子で発現するがフッ素原子
の撥油性や洗剤の内部浸透の為の親水基のミクロ配列が
実現しないため、油汚れ除去性が得られない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式1で表される化合物の水分散液
    中で、下記一般式2で表されるスルホン基を含有する
    (メタ)アクリレート及び、下記一般式3で表されるポ
    リアルキレングリコール基を含有する(メタ)アクリレ
    ートを一般式1の固形分重量比で一般式1の化合物1.
    0に対して1.0〜2.5の範囲で共重合して得られる
    反応生成物の固形分濃度で0.1〜50重量%の水性分
    散体からなる天然繊維用吸水撥油性防汚加工剤。当該共
    重合に際して用いる一般式2及び3で表されるアクリレ
    ートの重合比率は、30〜70/70〜30重量%であ
    る。 【化1】 (ここにRf1は炭素数6〜20までのパーフルオロア
    ルキル基である。AはC1〜6のアルキレン基であり、
    mは1〜2の整数、nは0又は1の整数であって且つm
    +n≦2である。Y は対イオンである。Pは燐原子
    であり化合物中のその含有量は、2.2〜7.0重量%
    の範囲である。) 【化2】 (ここにDはエチレン基又はアミド基、EはC1〜6
    アルキレン基、Rは水素原子又はメチル基、iは0又
    は1の整数、kは0又は1の整数、Y は対イオンで
    ある。) 【化3】 (ここにRは水素原子又はメチル基、RはC1〜6
    のアルキレン基、RはC1〜6のアルキレン基、R
    は水素原子又はメチル基、エチル基、フェニル基又はフ
    ェニル置換C1〜6のアルキル基を示す。又、lは1〜
    100の整数、oは0以上の整数であって且つl+o≦
    100の整数を表す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の吸水撥油性防汚加工剤で
    処理された繊維又は繊維製品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016074828A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 三菱マテリアル株式会社 親水撥油剤、表面被覆材、塗布膜、樹脂組成物、油水分離濾材及び多孔質体

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