JP2003103329A - シリンダー用鋼管の製造法 - Google Patents

シリンダー用鋼管の製造法

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JP2003103329A
JP2003103329A JP2001298967A JP2001298967A JP2003103329A JP 2003103329 A JP2003103329 A JP 2003103329A JP 2001298967 A JP2001298967 A JP 2001298967A JP 2001298967 A JP2001298967 A JP 2001298967A JP 2003103329 A JP2003103329 A JP 2003103329A
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steel pipe
cylinder
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roll
diameter
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Masaki Ina
正樹 伊奈
太 ▲高▼島
Futoshi Takashima
Michiaki Mukai
通誠 向
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真円度が高く残留応力のないシリンダー用鋼
管を、経済的に製造することができる方法を提供する 【解決手段】原鋼管Wの両端をチャック9,13により
チャックして回転させつつ移動させ、加工部分を加熱装
置20で数百℃に加熱しながらロール4を押し当てて外
径を一定に加工する。原鋼管Wに引張力または圧縮力を
作用させながら加工すれば、原鋼管Wとは肉厚の異なる
シリンダー用鋼管を得ることもできる。真円度が高いた
め切削代が少なくなり、残留応力を大幅に低減できるの
で、疲労特性に優れる。なお、段差部の両側の外径がそ
れぞれ一定となるように加工することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダー装置の
シリンダー部またはロッド部として用いられるシリンダ
ー用鋼管の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリンダー用鋼管のうち、シリンダー部
については内面の真円度が要求され、ロッド部について
は外面の真円度が要求される。また何れについても疲労
特性を向上させるために残留応力のないことが要求され
る。このため、従来から原鋼管となるシームレス鋼管又
は電縫鋼管を内面切削したり、外面切削してシリンダー
用鋼管とする方法が用いられている。
【0003】しかしシームレス鋼管と電縫鋼管の何れ
も、造管されたままの状態では真円度が不足しているた
め、切削加工によって真円を出すためには切削代がかな
り大きくなり、コスト的な負担が大きかった。また、造
管される原鋼管の径は規格化されているため、シリンダ
ー用鋼管として要求される径が規格径の中間にあるよう
な場合には、製造が困難であった。
【0004】そこで、冷間引抜加工を行なうことにより
原鋼管の外径を所望の径に絞ったうえ、内面切削または
外面切削する方法を取ることもある。しかし、冷間加工
により発生する歪みや残留応力を除去するためには切削
前に熱処理を必要とし、この熱処理に伴って生ずる変形
を矯正する必要が生ずるが、その矯正工程で再び残留応
力が生ずるという悪循環に陥る。このため残留応力を十
分に小さくすることはできず、疲労強度の点で問題があ
った。
【0005】また、引抜型を変更すれば外径を自由に変
更することができるものの、その都度引抜型を製作しな
ければならず、時間的にも経済的にも制約があった。し
かも冷間引抜加工では肉厚は常に減少するのみであるか
ら、原鋼管よりも肉厚のシリンダー用鋼管を製造するこ
とは不可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、真円度が高く残留応力を非常に低減
した疲労強度に優れたシリンダー用鋼管を、要求される
径が原鋼管の径と一致しないような場合にも経済的に製
造することができるシリンダー用鋼管の製造法を提供す
るためになされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた請求項1の発明のシリンダー用鋼管の製造
法は、原鋼管の両端をチャックして回転させつつ一方向
へ移動させ、加工部分を加熱しながらロールを押し当て
て外径を一定に加工することを特徴とするものである。
また請求項2の発明のシリンダー用鋼管の製造法は、原
鋼管の両端をチャックして回転させつつ一方向へ移動さ
せ、加工部分を加熱しながらロールを押し当てて、段差
部の両側の外径がそれぞれ一定となるように加工するこ
とを特徴とするものである。このとき、原鋼管に引張力
または圧縮力を作用させながら加工することにより、肉
厚を原鋼管より薄くしたり厚くすることができる。
【0008】本発明によれば、加熱と加工をほぼ同時に
行うので、残留応力を非常に小さくすることができ、疲
労強度が飛躍的に優れたシリンダー用鋼管を得ることが
できる。また回転させながら加工を行なうため、優れた
真円度を得ることができる。さらに任意の径に加工する
ことができるので、要求される径が原鋼管の径と一致し
ないような場合にも経済的にシリンダー用鋼管を製造す
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を示す。図1は本実施形態において用いられる装置の平
面図、図2は正面図であり、中央のロール装置1の前後
両側にレール2、3が直線的に設置されている。このロ
ール装置1は図3に示すように、3個のロール4を備え
たものであり、鋼管の外周からこれらのロール4を均等
に押し当てて加工を行なうことができるものである。
【0010】出側のレール2上には、走行用モータ5を
備えた台車6が搭載されており、この台車6には回転用
モータ7を備えた主軸8が搭載されている。主軸8の先
端には原鋼管Wの出側端部を保持するチャック9が取付
けられている。同様に、入側のレール3上にも台車10
が設けられており、この台車10上には回転用モータ1
1を備えた主軸12が搭載されている。主軸12の先端
には原鋼管Wの入側端部を保持するチャック13が取付
けられている。この入側の台車10は油圧モータ等から
なる走行速度の制御機構14が設けられている。台車6
と台車10の移動速度は、制御盤15によって個別に制
御することができる。なお、この入側の台車10には原
鋼管Wに作用する張力を測定できるセンサ16を設けて
おく。
【0011】上記の装置を用いてシリンダー用鋼管を製
造するには、原鋼管Wとしてシームレス鋼管または電縫
鋼管を準備し、その両端を台車6のチャック9と台車1
0のチャック13によりそれぞれチャックして一定方向
に回転させる。出側の台車10は走行用モータ5により
一定速度で図面上の左方向に走行し、原鋼管Wを出側に
引き出す。原鋼管Wはロール装置1の手前に設けられた
加熱装置20により加工部分が数百℃に加熱されたうえ
ロール4を押し当てられて外径が一定となるように加工
される。
【0012】上記の装置によれば、入側の台車10の走
行速度を追従移動速度よりも速くすることにより、原鋼
管Wをロール装置1に向かって押し込むようにして圧縮
力を作用させることができる。これにより、原鋼管Wよ
りも肉厚のシリンダー用鋼管を得ることが可能となる。
逆に入側の台車10の走行速度を追従移動速度以下とし
て引張力を作用させれば、原鋼管Wよりも肉薄のシリン
ダー用鋼管を得ることが可能となる。なお台車10の走
行速度の制御は、センサ16により測定された張力に基
づいて制御することが好ましい。
【0013】上記のように、本発明によれば加熱装置2
0による加熱とロール4による加工を同時に行うので得
られたシリンダー用鋼管の残留応力を小さくすることが
でき、疲労強度を飛躍的に向上させることができる。ま
た原鋼管Wを回転させながらロール4による加工を行な
うため、優れた真円度を得ることができ、後工程におけ
る切削代を少なくすることができる。さらに任意の径や
肉厚のシリンダー用鋼管を製造することができる。
【0014】請求項1の発明によれば、外径が一定のシ
リンダー用鋼管が製造されるが、請求項2の発明ではロ
ール4の押し当て方を変更することによって、図5に示
すように段差部の両側の外径がそれぞれ一定のシリンダ
ー用鋼管を製造することができる。
【0015】
【実施例】(実施例1)原鋼管として外径が165.2
mm、肉厚が13.1mmの電縫鋼管を用い、実施形態
に示した装置により両端をチャックして180rpmで
回転させながら、加工温度を730℃とし、外径が16
2.0mmの一定径となるようにロール加工を行なっ
た。このとき鋼管に軸方向の力が作用しないように入側
台車の走行速度を制御したところ、得られたシリンダー
用鋼管は肉厚が13.1mmのままであり、真円度に優
れ、残留応力を低減することができた。
【0016】(実施例2)実施例1と同様に、原鋼管と
して外径が165.2mm、肉厚が13.1mmの電縫鋼
管を用い、180rpmで回転させながら、加工温度を
730℃とし、外径が162.0mmの一定径となるよ
うにロール加工を行なった。このとき鋼管に軸方向の圧
縮力が作用するように入側台車の走行速度を制御したと
ころ、得られたシリンダー用鋼管は肉厚が14.2mm
になった。また真円度に優れ、残留応力を低減すること
ができた。
【0017】(実施例3)原鋼管として外径が165.
2mm、肉厚が10.9mmの電縫鋼管を用い、180
rpmで回転させながら、加工温度を730℃とし、外
径が156.0mmの一定径となるようにロール加工を
行なった。このとき鋼管に軸方向の引張力が作用するよ
うに入側台車の走行速度を制御したところ、得られたシ
リンダー用鋼管は肉厚が10.5mmとなった。また真
円度に優れ、残留応力を低減することができた。
【0018】なお、比較のために図4に鋼管の残留応力
値を示す。残留応力は造管状態のままでは170〜18
0MPa、引抜き状態では200MPa、これを熱処理
した状態では80MPa程度である。これに対して本発
明により製造されたシリンダー用鋼管では50MPa程
度になり、疲労特性を飛躍的に向上させることが可能と
なる。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のシリン
ダー用鋼管の製造法によれば、真円度が高く残留応力の
ないシリンダー用鋼管を、経済的に製造することができ
る。また要求される径や肉厚が原鋼管の径と一致しない
シリンダー用鋼管も、新たに型を製作することなく、同
一の装置で容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に用いたシリンダー用鋼管の製造装置
を示す平面図である。
【図2】実施形態に用いたシリンダー用鋼管の製造装置
を示す正面図である。
【図3】ロール装置の側面図である。
【図4】鋼管の残留応力値のグラフである。
【図5】請求項2の発明により製造されたシリンダー用
鋼管の正面図である。
【符号の説明】
W 原鋼管 1 ロール装置 2 出側のレール 3 入側のレール 4 ロール 5 走行用モータ 6 出側の台車 7 回転用モータ 8 主軸 9 チャック 10 入側の台車 11 回転用モータ 12 主軸 13 チャック 14 走行速度の制御機構 15 制御盤 16 張力のセンサ 20 加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向 通誠 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 Fターム(参考) 4E028 LA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原鋼管の両端をチャックして回転させつ
    つ一方向へ移動させ、加工部分を加熱しながらロールを
    押し当てて、外径を一定に加工することを特徴とするシ
    リンダー用鋼管の製造法。
  2. 【請求項2】 原鋼管の両端をチャックして回転させつ
    つ一方向へ移動させ、加工部分を加熱しながらロールを
    押し当てて、段差部の両側の外径がそれぞれ一定となる
    ように加工することを特徴とするシリンダー用鋼管の製
    造法。
  3. 【請求項3】 原鋼管に引張力または圧縮力を作用させ
    ながら加工することを特徴とする請求項1または2に記
    載のシリンダー用鋼管の製造法。
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JP2010201508A (ja) * 2010-05-27 2010-09-16 Tokyo Metal:Kk コイル縮径装置
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