JP2003096670A - アレルゲン低減化繊維 - Google Patents

アレルゲン低減化繊維

Info

Publication number
JP2003096670A
JP2003096670A JP2001303257A JP2001303257A JP2003096670A JP 2003096670 A JP2003096670 A JP 2003096670A JP 2001303257 A JP2001303257 A JP 2001303257A JP 2001303257 A JP2001303257 A JP 2001303257A JP 2003096670 A JP2003096670 A JP 2003096670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
allergen
fiber
reducing
reduced
fiber according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001303257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4084553B2 (ja
Inventor
Moroshi Teramoto
師士 寺本
Taro Suzuki
太郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2001303257A priority Critical patent/JP4084553B2/ja
Publication of JP2003096670A publication Critical patent/JP2003096670A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4084553B2 publication Critical patent/JP4084553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 改めてアレルゲン低減化処理を施すことなく
繊維製品に付着したアレルゲンを自動的に低減化し、さ
らに簡便な操作によりアレルゲン低減化機能が回復する
ことができるアレルゲン低減化繊維を提供する。 【解決手段】 アレルゲン低減化成分が、グラフト化反
応または、溶剤及び/又はバインダーに溶解又は分散し
て、繊維に化学的に結合及び/又は繊維に後固着されて
いるアレルゲン低減化繊維。アレルゲン低減化成分は、
線状高分子の側鎖に一般式で示される官能基を有する化
合物、一般式に示される官能基を含む単量体又は1価の
フェノール基を有する単量体を重合又は共重合してなる
化合物、芳香族複素環式ヒドロキシ化合物等の芳香族ヒ
ドロキシ化合物;アルカリ金属の炭酸塩、明礬、ラウリ
ルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル硫酸塩;リン酸塩と、硫酸亜
鉛及び/又は酢酸鉛;からなる群より選ばれる少なくと
も1つが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダニや花粉等のア
レルゲンを低減化する機能を有するアレルゲン低減化繊
維に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、
アレルギー性鼻炎など多くのアレルギー疾患が問題とな
ってきている。その主な原因は、住居内性ダニ類、特に
室内塵中に多いチリダニのアレルゲン(Der1、Der2)
や、おもに春季に猛威を振るうスギ花粉アレルゲン(Cr
ij1,Crij2)等の多くのアレルゲンが生活空間内に増え
てきているためである。特にチリダニのアレルゲンはそ
の原因となるチリダニを駆除しても、その死虫が更にア
レルゲン性の高い物質を生活空間に供給することにな
り、アレルゲンが原因となるアレルギー疾患の根本的な
解決には至らない。また、スギ花粉アレルゲンであるC
rij1は分子量約40kDaの糖タンパク質、Cri
j2は分子量約37kDaの糖タンパク質であり、鼻粘
膜等に付着すると生体外異物として認識され炎症反応を
引き起こす。よって、アレルギー疾患の症状軽減あるい
は新たな感作を防ぐためには、生活空間から完全にアレ
ルゲンを取り除くか、アレルゲンを変性させるなどして
不活性化させることが必要となる。
【0003】上記のようなアレルゲンは蛋白質であるた
め熱や強酸/強アルカリ等で変成しアレルゲン性を失う
と考えられるが、非常に安定性が高く、家庭で安全に使
用できる程度の酸化剤や還元剤、熱、アルカリや酸では
容易に分解されない(TheJournal of I
mmunology Vol.144:1353−13
60)。このような方法で無理にアレルゲンを変成させ
ようとすると、アレルゲンの汚染場所等が条件によって
は破損してしまう等の問題点があった。ここで、生活空
間におけるアレルゲンの存在が問題となるアレルゲンの
汚染場所や生活用品としては、例えば、畳、絨毯、床
(フローリング)、家具(ソファー、布ばり椅子、テー
ブル)、寝具(ベッド、布団、シーツ)、車内用品(シ
ート、チャイルドシート)、キッチン用品、赤ちゃん用
品、カーテン、壁紙、タオル、衣類、ぬいぐるみ、繊維
製品、空気清浄機・空気洗浄機(本体及びフィルター)
等が挙げられる。
【0004】上記問題のため、アレルゲンの分子表面を
比較的温和な条件で化学的に変成する方法が考えられて
きた。例えば、生皮などのなめし(タンニング)などに用
いられているタンニン酸を用いて(特公平2−1673
1号公報)、茶抽出物などを用いて(特開平6−279
273号公報)、ヒドロキシ安息香酸系化合物、または
その塩を用いて(特開平11−292714号公報)そ
れぞれアレルゲンを低減化する方法等が開示されてい
る。しかしながら、従来のアレルゲン低減化剤は、アレ
ルゲンにより汚染された場所に、低減化成分をスプレー
等で噴霧するなどの処理をしなければならず、手間が掛
かるだけでなく均一な処理を施すのは難しかった。さら
に、処理をするまではアレルゲンに汚染された場所は常
に人体に悪影響を及ぼす等の問題点もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、改めてアレルゲン低減化処理を施すことなく繊
維製品に付着したアレルゲンを自動的に低減化し、さら
に簡便な操作によりアレルゲン低減化機能が回復するこ
とができるアレルゲン低減化繊維を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明は、アレルゲン低減化成分
が、繊維に化学的に結合及び/又は繊維に後固着されて
いるアレルゲン低減化繊維を提供する。また、請求項2
記載の本発明は、グラフト化反応によりアレルゲン低減
化成分を繊維へ化学的に結合及び/又は繊維に後固着さ
せる請求項1記載のアレルゲン低減化繊維を提供する。
また、請求項3記載の本発明は、溶剤及び/又はバイン
ダーに溶解又は分散したアレルゲン低減化成分を繊維に
化学的に結合及び/又は繊維に後固着させてなる請求項
1記載のアレルゲン低減化繊維を提供する。また、請求
項4記載の本発明は、アレルゲン低減化成分が、芳香族
ヒドロキシ化合物であることを特徴とする請求項1〜3
項いずれか1項に記載のアレルゲン低減化繊維を提供す
る。また、請求項5記載の本発明は、芳香族ヒドロキシ
化合物が、線状高分子の側鎖に上記一般式(1)〜
(6)に示される少なくとも一つを有する化合物である
ことを特徴とする請求項1〜4項いずれか1項に記載の
アレルゲン低減化繊維を提供する。また、請求項6記載
の本発明は、芳香族ヒドロキシ化合物が、上記一般式
(1)〜(6)に示される少なくとも一つを含む単量体
及び/又は一価のフェノール基を有する単量体を重合又
は共重合してなることを特徴とする請求項1〜4項いず
れか1項に記載のアレルゲン低減化繊維を提供する。ま
た、請求項7記載の本発明は、芳香族ヒドロキシ化合物
が、芳香族複素環式ヒドロキシ化合物であることを特徴
とする請求項1〜4項いずれか1項に記載のアレルゲン
低減化繊維。また、請求項8記載の本発明は、アレルゲ
ン低減化成分が、アルカリ金属の炭酸塩、明礬、ラウリ
ルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル硫酸塩からなる群より選ばれ
た少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜3
項いずれか1項に記載のアレルゲン低減化繊維を提供す
る。また、請求項9記載の本発明は、アレルゲン低減化
成分が、リン酸塩と、硫酸亜鉛及び/又は酢酸鉛からな
ることを特徴とする請求項1〜3項いずれか1項に記載
のアレルゲン低減化繊維。また、請求項10記載の本発
明は、アレルゲンがチリダニ由来であることを特徴とす
る請求項1〜9項いずれか1項に記載のアレルゲン低減
化繊維。また、請求項11記載の本発明は、液体で洗浄
することにより、アレルゲン低減化機能が回復すること
を特徴とする請求項1〜10項いずれか1項に記載のア
レルゲン低減化繊維。また、請求項12記載の本発明
は、加熱により、アレルゲン低減化機能が回復すること
を特徴とする請求項1〜11項いずれか1項に記載のア
レルゲン低減化繊維。また、請求項13記載の本発明
は、掃除機で吸引することにより、アレルゲン低減化機
能が回復することを特徴とする請求項1〜12項いずれ
か1項に記載のアレルゲン低減化繊維。
【0007】本発明で用いられるアレルゲン低減化成分
(以下、単に低減化成分と記す場合がある。)は、アレ
ルゲンを変性させるなどして不活性化し、抗原抗体反応
を抑制できる成分であれば、特に限定されるものではな
く、いかなる成分を用いてもよく、例えば、タンニン
酸、カテキンのような植物抽出物、2,5−ジヒドロキ
シ安息香酸のようなヒドロキシ安息香酸等が挙げられ
る。
【0008】上記アレルゲン低減化成分としては、芳香
族ヒドロキシ化合物であることが好ましい。
【0009】上記芳香族ヒドロキシ化合物としては、特
に限定されず、中でも、繊維等への着色の心配が少ない
という点から、線状高分子の側鎖に下記一般式(1)〜
(6)に示される少なくとも一つを有する化合物である
ことが好ましい。
【0010】
【化2】 (Rは水素又は水酸基で、少なくとも1つは水酸基を示
し、nは0〜5を示す)
【0011】上記一般式(1)〜(6)で示される官能
基を線状高分子の側鎖に有する化合物において、nの数
は0〜5である。5を越えると、線状高分子を使用する
効果がなくなることがある。また、Rの少なくとも1つ
は水酸基であり、水酸基がないと、アレルゲン低減化効
果を十分発揮できないことがある。水酸基が多すぎると
着色性が強くなることがあるため、水酸基は一つが好ま
しい。また、水酸基の位置は、立体障害が最も少ない箇
所に結合していることが好ましく、例えば一般式(1)
ではパラ位にあるのが好ましい。
【0012】上記線状高分子とは、例えば、合成高分子
ではビニル重合体、ポリエステル、ポリアミドなどのこ
とをいう。また、上記一般式(1)〜(6)で示される
官能基と線状高分子との化学結合については、特に限定
されず、炭素−炭素結合、エステル結合、エーテル結
合、アミド結合等が挙げられる。上記一般式(1)〜
(6)で示される官能基を線状高分子の側鎖に有する化
合物としては、安全性や入手しやすさから、例えば、ポ
リ3,4,5−ヒドロキシ安息香酸ビニル、ポリビニル
フェノール、ポリチロシン、ポリ(1−ビニル−5−ヒ
ドロキシナフタレン)、ポリ(1−ビニル−6−ヒドロキ
シナフタレン)、ポリ(1−ビニル−5−ヒドロキシアン
トラセン)が好ましい。
【0013】また、上記芳香族ヒドロキシ化合物として
は、上記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一
つを含む単量体及び/又は一価のフェノール基を有する
単量体を重合又は共重合してなるものが好ましい。
【0014】上記1価のフェノール基を一個以上有する
単量体としては、ベンゼン環に一個の水酸基を有する単
量体が一個以上結合している化合物であれば特に限定さ
れず、例えば、ビニルフェノール、チロシン、下記一般
式7に示される1,2−ジ(4-ヒドロキシフェニル)エ
テン等が挙げられる。有効成分が、1価のフェノール基
を有すると多価フェノールに比べて変色しにくいといっ
た効果がある。
【化3】
【0015】上記1価のフェノール基を一個以上有する
単量体に共重合される他の単量体としては、エチレン、
アクリレート、メタクリレート、メチルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、スチレン等が挙げら
れる。
【0016】また、上記芳香族ヒドロキシ化合物として
は、芳香族複素環式ヒドロキシ化合物であることが好ま
しい。
【0017】上記芳香族複素環式ヒドロキシ化合物は、
特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシフラン、2−
ヒドロキシチオフェン、ヒドロキシベンゾフラン、3−
ヒドロキシピリジン等が挙げられる。また、線状高分子
の側鎖に芳香族複素環式ヒドロキシ基を含有する化合
物、芳香族複素環式ヒドロキシ基を有する単量体を重合
又は共重合してなる化合物等であってもよい。
【0018】上記芳香族複素環式ヒドロキシ基として
は、例えば、下記一般式8、9に示されるチオフェンや
フラン等の複素環骨格にヒドロキシ基が結合したもの
や、下記一般式10に示される複素環と芳香族環とを持
つ骨格にヒドロキシ基が結合したもの、複素環骨格にヒ
ドロキシ基とアルキル基(炭素数5以下)とを有するも
の、複素環と芳香族とを持つ骨格にヒドロキシ基とアル
キル基(炭素数5以下)とを有するもの等が挙げられ
る。
【化4】
【0019】本発明のアレルゲン低減化成分としては、
アルカリ金属の炭酸塩、明礬、ラウリルベンゼンスルホ
ン酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル硫酸塩、また、リン酸塩と、硫酸亜鉛及び/又
は酢酸鉛が、繊維等への着色の心配が少ないという点か
ら好ましく用いられる。
【0020】上記アルカリ金属の炭酸塩としては、リチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
フランシウムのアルカリ金属の炭酸塩が挙げられ、好ま
しくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムである。
【0021】上記明礬としては、硫酸アルミニウムと、
アルカリ金属やタリウム、アンモニウム等の1価イオン
の硫酸塩とからなる複塩が挙げられる。また、アルミニ
ウムをクロム、鉄、等に置き換えた複塩も同様に挙げら
れる。好ましくは硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アル
ミニウムナトリウムである。特にアレルゲン低減化能力
の高い硫酸アルミニウムカリウムは、主に十二水和物
(AlK(SO42・12H2O)あるいは無水物(A
lK(SO42)が用いられるが、水和物が水分子を段
階的に失う過程で存在する部分的な水和物であってもよ
い。明礬の一部は、カリミョウバンとして食品添加物お
よび化粧品原料にも指定されているため安全性が高く、
繊維等に好適に用いられうる。
【0022】上記ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウ
リル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸
塩の塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マ
グネシウムなどの金属塩、アンモニウム塩、トリエタノ
ールアミンなどのアミン塩が挙げられ、特に好ましくは
ナトリウム塩、トリエタノールアミン塩である。
【0023】上記リン酸塩としては、水系溶媒に溶解し
たときPO4 3-イオンを生成する塩類を指し、例えば、
実施例に用いたようなリン酸二水素ナトリウム(リン酸
一ナトリウム)、リン酸水素二ナトリウム(リン酸二ナ
トリウム)の他に、リン酸二水素カリウム等が挙げられ
る。
【0024】上記硫酸亜鉛としては、主に水和物(七水
和物)あるいは無水物が用いられるが、水和物が水分子
を段階的に失う過程で存在する部分的な水和物であって
もよい。硫酸亜鉛は古来より、白ばんあるいは亜鉛華な
どとして知られており日本薬局方にも収載されている。
また、食品添加物であり、人の成長、健康維持に必須の
微量金属元素であるZnの供給を目的として、母乳代替
食品に添加されているため安全性が高く、繊維等に好適
に用いられうる。
【0025】上記酢酸鉛とは、水和物(三水和物)、あ
るいは無水物が用いられるが、水和物が水分子を段階的
に失う過程で存在する部分的な水和物であっても良い。
上記酢酸鉛は、古来より、鉛糖として知られており日本
薬局方にも収載されている。
【0026】なお、本発明のアレルゲン低減化繊維に
は、上記化合物が少なくとも1つが有効成分として含ま
れていればよく、2つ以上を組み合わせることも可能で
ある。
【0027】アレルゲン低減化成分が、本発明のアレル
ゲン低減化繊維に含有される量としては、繊維に対して
0.1〜300重量%で含有されることが好ましい。さ
らに好ましくは、0.2〜100重量%、特に好ましく
は0.5〜50重量%である。0.1重量%未満であれ
ば、アレルゲン低減化効果が得られない場合があり、3
00重量%を超えると、表面層が固く脆くなって、物性
上の低下を招いたり、繊維からの脱落等が容易となり、
予想される効果が期待できなかったり、脱落物による周
辺の汚損が見られ清掃の必要性が出てくる場合がある。
【0028】本発明における繊維は、アレルゲン低減化
成分を化学的に結合及び/又は繊維に後固着できるもの
であれば、いかなる素材、形態のものも用いてもよく、
例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリル系繊維、ポ
リアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維等の合成繊維、
アセテート等の半合成繊維、キュプラ、レーヨン等の再
生繊維、木綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維あるいは、こ
れら各繊維の複合化繊維、混綿などが使用できる。また
繊維の形態としては、繊維製品に使用されうるものであ
ればいかなる形態のものでも使用でき、例えば、糸、織
布、不織布等のいずれを使用しても良い。
【0029】本発明におけるアレルゲン低減化成分を繊
維へ化学的に結合及び/又は繊維に後固着させる方法と
しては、特に限定されず、例えば、グラフト化反応によ
り繊維に化学的に結合させる方法、溶剤及び/又はバイ
ンダーを用いて繊維表面に固着させる方法等が挙げられ
る。尚、下記するアレルゲン低減化成分が化学的に結合
及び/又は繊維に後固着させる方法は、一種類でなく複
数行ってもよい。
【0030】上記グラフト化反応としては、特に限定さ
れず、例えば、以下の方法が挙げられる。1)グラフト
重合法;繊維となる幹ポリマーに重合開始点をつくり、
アレルゲン低減化成分である枝ポリマーを形成するモノ
マーを重合させる方法。2)カップリング法(高分子反
応);先に準備したアレルゲン低減化成分である枝ポリ
マーを高分子反応によって幹ポリマーに結合させる方
法。
【0031】上記グラフト重合法としては、特に限定さ
れず、例えば、以下の方法が挙げられる。 (1)繊維への連鎖移動反応を利用し、ラジカルを生成
し重合する方法。 (2)第2セリウム塩や硫酸銀塩等をアルコール、チオ
ール、アミンのような還元性物質を作用させて酸化還元
系(レドックス系)を形成し、繊維にフリーラジカルを
生成して重合を行う方法。 (3)γ線や加速電子線を用い、繊維とモノマーを共存
させて照射を行う方法、または繊維だけに照射し、後に
モノマーを加えて重合を行う方法。 (4)幹ポリマーを酸化しペルオキシ基を導入、或いは
側差のアミノ基からジアゾ導入しこれを重合開始点とし
て重合する方法。 (5)水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の側鎖の活
性基によるエポキシ、ラクタム、極性ビニルモノマー等
の重合開始反応を利用する方法。
【0032】具体的には、以下の方法が挙げられる。
a)ビニルモノマー中でセルロースを磨砕することによ
ってフリーラジカルを生成させグラフト重合を行う方
法。b)ビニルモノマーと、繊維として連鎖移動を受け
やすい基を持つセルロース誘導体(例えば、メルカプト
エチルセルロースなど)を用いてグラフト重合を行う方
法。c)オゾンや過酸化物を酸化し、ラジカルを生成さ
せる方法でグラフト重合を行う方法。d)アリルエーテ
ル、ビニルエーテルまたはメタクリル酸エステル等の二
重結合を、セルロースの側鎖に導入してグラフト重合を
行う方法。e)アンスラキノン-2,7-ジスルホン酸ナト
リウムなどを光増感剤として用い紫外線を照射してグラ
フト重合を行う方法。f)カソードの周りに繊維を巻
き、希硫酸中にモノマーを加え外部電圧を加えることに
より電気化学的にグラフト重合を行う方法。中でも繊維
へのグラフト重合であることを勘案すれば、好ましく
は、g)メタクリル酸グリシジル(GMA)と過酸化ベ
ンゾイルを塗った繊維をモノマー溶液中で加熱すること
によりグラフト重合する方法。h)過酸化ベンゾイル、
ノニオン-アニオン型界面活性剤及びモノクロルベンゼ
ンを水へ分散させた液にモノマーを加え、繊維として例
えばポリエステル系繊維を浸漬して、加熱してグラフト
重合を行う方法等が用いられる。
【0033】上記カップリング方法としては、特に限定
されず、一般的な方法が使用できる。例えば、(1)C
−Hに対する連鎖移動反応、酸化反応、置換反応(2)
二重結合に対する付加反応、酸化反応(3)水酸基のエ
ステル化、エーテル化、アセタール化、エステル基やア
ミド基に対する置換反応、付加反応、加水分解反応、ハ
ロゲン基に対する置換反応、脱離反応(4)芳香環に対
する置換反応(ハロゲン化、ニトロ化、スルホン化、ク
ロルメチル化)等が挙げられる。
【0034】上記グラフト化反応に用いられるアレルゲ
ン低減化成分は、上記アレルゲン低減化成分に反応性あ
るいは重合性を付加した単量体であれば特に限定され
ず、使用することができる。中でも、線状高分子の側鎖
に上記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つ
を有する化合物、上記一般式(1)〜(6)に示される
少なくとも一つを含む単量体及び/又は一価のフェノー
ル基を有する単量体を重合又は共重合してなる化合物を
形成しうるモノマーあるいはオリゴマーが好ましく用い
られる。
【0035】本発明におけるアレルゲン低減化繊維は、
溶剤及び/又はバインダーに、溶解又は分散したアレル
ゲン低減化成分を繊維に化学的に結合及び/又は繊維に
後固着る方法によっても得られる。上記溶剤としては、
アレルゲン低減化成分を溶解又は分散できるもの、或い
はバインダーを溶解できるものであれば、特に限定され
ず、例えば、水、アルコール類(メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール等)、炭化水素類
(トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ケロセン、
シクロヘキサン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ケトン類(アセ
トン、メチルエチルケトン等)、アミド類(N,N-ジメ
チルホルムアミド等)等が挙げられる。
【0036】上記バインダーとしては、アレルゲン低減
化剤を繊維表面に固着できるものであれば、特に限定さ
れず、例えば、合成樹脂からなるバインダーとしては、
1液型ウレタン樹脂、2液型ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、酢酸ビニル樹
脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレ
ート樹脂等が挙げられる。バインダーは、液体状態の場
合はそのままの状態で使用しても、また上記溶剤を添加
してもよい。固体状態の場合には上記溶剤に溶解又は分
散した状態で使用してもよい。また、上記溶剤及びバイ
ンダーは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0037】上記アレルゲン低減化成分が溶剤及び/又
はバインダーに溶解又は分散されている溶液(以下、低
減化成分含有溶液と記す場合がある。)を繊維に対し化
学的に結合及び/又は繊維に後固着させる方法として
は、特に限定されず、繊維を低減化成分含有溶液に浸漬
しても、低減化成分含有溶液を繊維に塗布・塗工して
も、低減化成分含有溶液を繊維にスプレーにより塗布し
ても構わない。
【0038】本発明におけるのアレルゲン低減化繊維
は、種々の方法によりアレルゲン低減化機能を回復させ
ることができる。アレルゲン低減化機能の回復とは、繊
維に化学的に結合及び/又は繊維に後固着したアレルゲ
ン低減化成分が、度重なるアレルゲンとの接触によりそ
の低減化機能を失った場合、再びアレルゲン低減化機能
を発揮できるようにすることをいう。アレルゲンの不活
性化は、使用する低減化成分の種類により、アレルゲン
と低減化成分との反応により低減化成分が消費される場
合と、低減化成分が触媒的に作用しアレルゲンを不活性
化する場合があると考えられる。このため、低減化成分
の機能回復(低減化成分を繊維表面に出す)させるため
には、繊維内部に存在する低減化成分を表面にブリード
アウトさせる、或いは、低減化繊維の表面に堆積した不
活性化アレルゲンを除去する方法等が挙げられる。
【0039】本発明における上記回復方法としては、例
えば、繊維を液体で洗浄する方法、繊維を加熱する方
法、繊維を掃除機で吸引する方法等が挙げられる。上記
繊維の洗浄に使用されうる液体としては、繊維自体に損
傷を与えるものでなければ、特に限定されず、例えば
水、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール等)、炭化水素類(トルエン、
キシレン、メチルナフタレン、ケロセン、シクロヘキサ
ン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等)、ケトン類(アセトン、メチル
エチルケトン等)、アミド類(N,N-ジメチルホルムア
ミド等)等が挙げられる。中でも簡便に、また過程でも
手軽に処理できると言う点から、水、アルコールが好ま
しく用いられる。また、上記洗浄効果を高めるために、
一般に使用される界面活性剤を使用してもよい。
【0040】上記繊維を加熱する温度は、繊維自体に損
傷を与えるものでなければ、特に限定されず、また、上
記加熱方法としては、いかなる方法も使用でき、例え
ば、繊維自体を加熱する方法、上記溶剤を加熱し洗浄す
る方法、太陽光で加熱する方法等が挙げられる。
【0041】さらに、本発明では、低減化成分がアレル
ゲンに対して円滑に作用し低減化効果を高めるために、
繊維に親水性成分を含有していることが好ましい。上記
方法としては、低減化成分として線状高分子の側鎖に上
記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つを有
する化合物、上記一般式(1)〜(6)に示される少な
くとも一つを含む単量体及び/又は一価のフェノール基
を有する単量体を重合又は共重合してなる化合物を形成
しうるモノマーあるいはオリゴマー等の重合性成分を用
いる場合には、例えば、重合する際に親水性モノマーを
共重合する方法等を用いる方法が挙げられる。このよう
な親水性モノマーは、特に限定されず、例えば、酢酸ビ
ニル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEM
A)等が挙げられる。また、溶剤やバインダーを用いて
繊維に固着する場合には、紡糸する際に親水性物質を添
加して使用する方法が挙げられる。このような親水性物
質としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコー
ル等が挙げられる。また、繊維に吸湿性・吸水性の高い
繊維を使用する方法等も挙げられる。
【0042】本発明のアレルゲン低減化繊維には、アレ
ルゲン低減化効果の有効性を阻害しない範囲において、
湿潤剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の製剤用補助剤が
配合されていてもよく、また、殺ダニ剤、殺菌剤、防黴
剤、消臭剤等が含有されていてもよい。
【0043】本発明のアレルゲン低減化繊維が対象とす
るアレルゲンとしては、動物性アレルゲン、花粉等の植
物性アレルゲンが挙げられる。本発明のアレルゲン低減
化成分は、これらのアレルゲンの特異抗体との反応を抑
えることにより、本発明の繊維に接触したアレルゲンを
低減化する。特に効果のある動物性アレルゲンとして
は、ダニ類のアレルゲン(ダニ類、節足動物一蛛形綱−
ダニ目の生物で、主に7つの亜目に分かれている。アシ
ナガダニに代表される背気門、カタダニに代表される四
気門、ヤマトマダニ、ツバメヒメダニに代表される後気
門、イエダニ、スズメサシダニ代表される中気門、クワ
ガタツメダニ、ナミホコリダニに代表される前気門、ケ
ナガコナダニ、コナヒョウヒダニに代表される無気門、
イエササラダニ、カザリヒワダニに代表される隠気門
等)のいずれの種類でも対象となり得るが、室内塵中、
特に寝具類に多くアレルギー疾患の原因となるチリダニ
科、ヒョウヒダニ類に効果がある。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではない。
【0045】(実施例1)過酸化ベンゾイル(シグマア
ルドリッチ社製試薬:純度75%一級規格)1重量部、
アニオン性界面活性剤「エマール2Fニードル」(花王
社製:有効成分または固形分90%)1重量部、クロロ
ベンゼン(シグマアルドリッチ社製試薬:純度99.5
%特級規格)10重量部、精製水1000重量部の水性
乳化分散液に、4-ビニルフェノール(ランカスター社
製:純度10%プロピレングリコール溶液)100重量
部を添加し繊維処理液を調整した。処理液中にPET
(ポリエチレンテレフタレート)製の布20重量部を浸
漬し、100℃で60分間加熱しグラフト重合を行っ
た。その後、100℃精製水中にて該PET製布を30
分間抽出を行い、更に0.5%炭酸ナトリウム水溶液
で、50℃で30分中和処理後、水洗し乾燥してアレル
ゲン低減化繊維を得た。
【0046】(実施例2)ポリチロシン(INCバイオ
ケミカルズ社製:重量平均分子量(Mw)18000〜
36000)2重量部、バインダーとしてアクリル酸エ
チルとメタクリル酸メチル共重合体「オイドラギットN
E30D」(Rohm Pharma社製:固形分30
%)2重量部、ノニオン系界面活性剤「エマルゲン91
1」(花王社製)0.3重量部、及び溶媒として精製水
100重量部を混合攪拌し繊維処理液を調製した。処理
液をポリエステル不織布(目付100g/m2)に20
μl/cm2となるように均一にスプレーし、室温で8
時間放置して乾燥させ、アレルゲン低減化繊維を得た。
【0047】(実施例3)硫酸アルミニウムカリウム
(和光純薬製試薬:一級規格)10重量部を、溶媒とし
てエチルアルコール(ナカライテスク社製:一級規格)
45重量部、精製水45重量部に溶解し繊維処理液を調
製した。処理液をポリエステル不織布(目付100g/
2)に10μl/cm2となるように均一にスプレー
し、室温で8時間放置して乾燥させ、アレルゲン低減化
繊維を得た。
【0048】(比較例1)実施例1で使用したものと同
じPET製布を、アレルゲン低減化処理を行わずに使用
した。
【0049】(比較例2)実施例2で使用したものと同
じポリエステル不織布(目付100g/m2)を、アレ
ルゲン低減化処理を行わずに使用した。
【0050】[アレルゲン低減化評価]実施例1〜3に
て得られたのアレルゲン低減化繊維布、および比較例
1、2の布、各10g分使用して評価布片(33cm×3
0cm)を作製した。評価布片に、エチルアルコール50
重量部、精製水50重量部に、塵ゴミ(アレルゲン2m
g/g)5重量部を分散させた調製アレルゲンを1ml
振り撒いて評価用布片を調整した。 [評価方法(1)]室温で8時間放置後、上記評価用布
片をアレルゲン判定キット「ダニスキャン」(アサヒビ
ール薬品社製)を用いてアレルゲン性を測定した。判定
は「ダニスキャン」の使用説明書に従った。結果を表1
に示す。ダニスキャンの判定基準は以下の通り、 1・・・ダニアレルゲンの汚染はない(テストラインT
=0) 2・・・ややダニアレルゲンで汚染されている(T<C
コントロールライン) 3・・・ダニアレルゲンで汚染されている(T=C) 4・・・非常に汚染されている(T>C)
【0051】[評価方法(2)]室温で2時間後、上記
評価用布片を「マイティーチェッカー」(シントーファ
イン社製)のキットに従って、アレルゲン成分を抽出
し、アレルゲン量を測定した。結果を表1に示す。 マイティーチェッカーの判定基準は以下のとおり、 ++・・・ダニアレルゲンレベル>35μg/m2 + ・・・ダニアレルゲンレベル 10μg/m2 ± ・・・ダニアレルゲンレベル 5μg/m2 − ・・・ダニアレルゲンレべル <1μg/m2
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明のアレルゲン低減化繊維は、アレ
ルゲン低減化成分を繊維に対し化学的に結合及び/又は
繊維に後固着してなるので、この繊維を用いた糸、織
布、不織布、更にこれを用いて製造された製品は、全て
に良好なアレルゲン低減化効果を示す。このように繊維
自体にアレルゲン低減化処理が施されているため、従来
のようにアレルゲンにより汚染された繊維に低減化成分
を後処理する等の手間をかけることもない。さらに、ア
レルゲン低減化機能が低下した場合であっても、簡便な
操作により低減化機能が回復することから、半永久的に
アレルゲン低減化機能を発揮することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2001−215365(P2001−215365) (32)優先日 平成13年7月16日(2001.7.16) (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アレルゲン低減化成分が、繊維に化学的
    に結合及び/又は繊維に後固着されていることを特徴と
    するアレルゲン低減化繊維。
  2. 【請求項2】 グラフト化反応によりアレルゲン低減化
    成分を繊維へ化学的に結合及び/又は繊維に後固着させ
    ることを特徴とする請求項1記載のアレルゲン低減化繊
    維。
  3. 【請求項3】 溶剤及び/又はバインダーに溶解又は分
    散したアレルゲン低減化成分を繊維に化学的に結合及び
    /又は繊維に後固着させてなることを特徴とする請求項
    1記載のアレルゲン低減化繊維。
  4. 【請求項4】 アレルゲン低減化成分が、芳香族ヒドロ
    キシ化合物であることを特徴とする請求項1〜3項いず
    れか1項に記載のアレルゲン低減化繊維。
  5. 【請求項5】 芳香族ヒドロキシ化合物が、線状高分子
    の側鎖に下記一般式(1)〜(6)に示される少なくと
    も一つを有する化合物であることを特徴とする請求項1
    〜4項いずれか1項に記載のアレルゲン低減化繊維。 【化1】 (Rは水素又は水酸基で、少なくとも1つは水酸基を示
    し、nは0〜5を示す)
  6. 【請求項6】 芳香族ヒドロキシ化合物が、上記一般式
    (1)〜(6)に示される少なくとも一つを含む単量体
    及び/又は一価のフェノール基を有する単量体を重合又
    は共重合してなることを特徴とする請求項1〜4項いず
    れか1項に記載のアレルゲン低減化繊維。
  7. 【請求項7】 芳香族ヒドロキシ化合物が、芳香族複素
    環式ヒドロキシ化合物であることを特徴とする請求項1
    〜4項いずれか1項に記載のアレルゲン低減化繊維。
  8. 【請求項8】 アレルゲン低減化成分が、アルカリ金属
    の炭酸塩、明礬、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウ
    リル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸
    塩からなる群より選ばれた少なくとも1つであることを
    特徴とする請求項1〜3項いずれか1項に記載のアレル
    ゲン低減化繊維。
  9. 【請求項9】 アレルゲン低減化成分が、リン酸塩と、
    硫酸亜鉛及び/又は酢酸鉛からなることを特徴とする請
    求項1〜3項いずれか1項に記載のアレルゲン低減化繊
    維。
  10. 【請求項10】 アレルゲンがチリダニ由来であること
    を特徴とする請求項1〜9項いずれか1項に記載のアレ
    ルゲン低減化繊維。
  11. 【請求項11】 液体で洗浄することにより、アレルゲ
    ン低減化機能が回復することを特徴とする請求項1〜1
    0項いずれか1項に記載のアレルゲン低減化繊維。
  12. 【請求項12】 加熱により、アレルゲン低減化機能が
    回復することを特徴とする請求項1〜11項いずれか1
    項に記載のアレルゲン低減化繊維。
  13. 【請求項13】 掃除機で吸引することにより、アレル
    ゲン低減化機能が回復することを特徴とする請求項1〜
    12項いずれか1項に記載のアレルゲン低減化繊維。
JP2001303257A 2000-12-22 2001-09-28 アレルゲン低減化繊維 Expired - Lifetime JP4084553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001303257A JP4084553B2 (ja) 2000-12-22 2001-09-28 アレルゲン低減化繊維

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-390500 2000-12-22
JP2000390500 2000-12-22
JP2001-37257 2001-02-14
JP2001037257 2001-02-14
JP2001128114 2001-04-25
JP2001-128114 2001-04-25
JP2001215365 2001-07-16
JP2001-215365 2001-07-16
JP2001303257A JP4084553B2 (ja) 2000-12-22 2001-09-28 アレルゲン低減化繊維

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003096670A true JP2003096670A (ja) 2003-04-03
JP4084553B2 JP4084553B2 (ja) 2008-04-30

Family

ID=27531754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001303257A Expired - Lifetime JP4084553B2 (ja) 2000-12-22 2001-09-28 アレルゲン低減化繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4084553B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005007346A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気清浄フィルターおよび装置
JP2005007345A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 機能性フィルターおよびその製造方法
JP2005154289A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Sekisui Chem Co Ltd アレルゲン抑制剤
WO2005066410A1 (ja) * 2004-01-07 2005-07-21 Sekisui Chemical Co., Ltd. アレルゲン抑制剤、並びに、アレルゲン抑制処理繊維及びその製造方法
JP2006257376A (ja) * 2005-02-16 2006-09-28 Sekisui Chem Co Ltd 水系アレルゲン抑制化剤及びアレルゲン抑制化繊維製品
JP2008239862A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Sekisui Chem Co Ltd アレルゲン抑制能回復剤
JP2008544838A (ja) * 2005-06-30 2008-12-11 ノヴェコ インコーポレイテッド 殺菌性の空気フィルタ
US20110154791A1 (en) * 2007-12-17 2011-06-30 Sekisui Chemical Co., Ltd. Allergen inhibitor, allergen-inhibiting product, allergen inhibition method, and use as allergen inhibitor
DE112005000565B4 (de) * 2004-03-11 2015-05-13 Suminoe Textile Co., Ltd. Teppich und Verfahren zur Herstellung desselben

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62277359A (ja) * 1986-05-02 1987-12-02 スミス・クライン・アンド・フレンチ・ラボラトリ−ス・リミテツド 3−ヒドロキシピリジン誘導体
JPH054007A (ja) * 1991-06-06 1993-01-14 Besutekusu Kk フイルタ材の製造方法
JPH06158494A (ja) * 1992-09-24 1994-06-07 Kuraray Co Ltd 花粉捕捉用繊維構造物
JPH06279273A (ja) * 1993-03-30 1994-10-04 Earth Chem Corp Ltd 環境からアレルゲンを除去する方法および抗ア レルゲン組成物
JPH09209000A (ja) * 1996-01-30 1997-08-12 Lion Corp 分包型洗剤の製造方法
JPH11292714A (ja) * 1998-04-10 1999-10-26 Sumitomo Chem Co Ltd アレルゲン除去剤
JP2000109425A (ja) * 1998-10-02 2000-04-18 Lion Corp 花粉破裂防止剤、花粉破裂防止方法及び粘膜用洗浄剤
JP2000119107A (ja) * 1998-10-16 2000-04-25 Sekisui Chem Co Ltd 殺ダニ剤
JP2000281511A (ja) * 1999-03-25 2000-10-10 Sekisui Chem Co Ltd 殺ダニ剤及び殺ダニスプレー
JP2001008963A (ja) * 1999-06-25 2001-01-16 Hiroshi Naoe 鼻アレルギー用治療器
JP2001247467A (ja) * 2000-03-08 2001-09-11 Shinto Fine Co Ltd 抗アレルゲン組成物及びアレルゲン不活化方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62277359A (ja) * 1986-05-02 1987-12-02 スミス・クライン・アンド・フレンチ・ラボラトリ−ス・リミテツド 3−ヒドロキシピリジン誘導体
JPH054007A (ja) * 1991-06-06 1993-01-14 Besutekusu Kk フイルタ材の製造方法
JPH06158494A (ja) * 1992-09-24 1994-06-07 Kuraray Co Ltd 花粉捕捉用繊維構造物
JPH06279273A (ja) * 1993-03-30 1994-10-04 Earth Chem Corp Ltd 環境からアレルゲンを除去する方法および抗ア レルゲン組成物
JPH09209000A (ja) * 1996-01-30 1997-08-12 Lion Corp 分包型洗剤の製造方法
JPH11292714A (ja) * 1998-04-10 1999-10-26 Sumitomo Chem Co Ltd アレルゲン除去剤
JP2000109425A (ja) * 1998-10-02 2000-04-18 Lion Corp 花粉破裂防止剤、花粉破裂防止方法及び粘膜用洗浄剤
JP2000119107A (ja) * 1998-10-16 2000-04-25 Sekisui Chem Co Ltd 殺ダニ剤
JP2000281511A (ja) * 1999-03-25 2000-10-10 Sekisui Chem Co Ltd 殺ダニ剤及び殺ダニスプレー
JP2001008963A (ja) * 1999-06-25 2001-01-16 Hiroshi Naoe 鼻アレルギー用治療器
JP2001247467A (ja) * 2000-03-08 2001-09-11 Shinto Fine Co Ltd 抗アレルゲン組成物及びアレルゲン不活化方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4552391B2 (ja) * 2003-06-20 2010-09-29 パナソニック株式会社 空気清浄フィルターおよび空気清浄装置
JP2005007345A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 機能性フィルターおよびその製造方法
JP2005007346A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気清浄フィルターおよび装置
JP4590832B2 (ja) * 2003-06-20 2010-12-01 パナソニック株式会社 処理液と機能性フィルターおよびその製造方法と装置
JP2005154289A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Sekisui Chem Co Ltd アレルゲン抑制剤
JP4608201B2 (ja) * 2003-11-20 2011-01-12 積水化学工業株式会社 アレルゲン抑制剤
US8436119B1 (en) 2004-01-07 2013-05-07 Sekisui Chemical Co., Ltd. Allergen suppressor, allergen-suppression processed fiber and method of producing the same
US8404793B2 (en) 2004-01-07 2013-03-26 Sekisui Chemical Co., Ltd. Allergen suppressor, allergen-suppression processed fiber and method of producing the same
WO2005066410A1 (ja) * 2004-01-07 2005-07-21 Sekisui Chemical Co., Ltd. アレルゲン抑制剤、並びに、アレルゲン抑制処理繊維及びその製造方法
DE112005000565B4 (de) * 2004-03-11 2015-05-13 Suminoe Textile Co., Ltd. Teppich und Verfahren zur Herstellung desselben
JP2006257376A (ja) * 2005-02-16 2006-09-28 Sekisui Chem Co Ltd 水系アレルゲン抑制化剤及びアレルゲン抑制化繊維製品
JP2008544838A (ja) * 2005-06-30 2008-12-11 ノヴェコ インコーポレイテッド 殺菌性の空気フィルタ
JP2008239862A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Sekisui Chem Co Ltd アレルゲン抑制能回復剤
US20110154791A1 (en) * 2007-12-17 2011-06-30 Sekisui Chemical Co., Ltd. Allergen inhibitor, allergen-inhibiting product, allergen inhibition method, and use as allergen inhibitor
US8454735B2 (en) * 2007-12-17 2013-06-04 Sekisui Chemical Co., Ltd. Allergen inhibitor, allergen-inhibiting product, allergen inhibition method, and use as allergen inhibitor
US8679240B2 (en) 2007-12-17 2014-03-25 Sekisui Chemical Co., Ltd. Allergen inhibitor, allergen-inhibiting product, allergen inhibiting method, and use as allergen inhibitor

Also Published As

Publication number Publication date
JP4084553B2 (ja) 2008-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105862418B (zh) 一种聚丙烯抗菌非织造布的制备方法
JP4928093B2 (ja) 水系アレルゲン抑制化剤及びアレルゲン抑制化繊維製品
JP2003096670A (ja) アレルゲン低減化繊維
US20120213996A1 (en) Allergen-inhibiting fibers
JP2008050743A (ja) 繊維集合体へのポリフェノール類固着方法、その繊維集合体および繊維処理剤
JPWO2007083672A1 (ja) 繊維処理剤、繊維処理方法、この繊維処理剤により処理された繊維および布帛
US20120087962A1 (en) Novel article
JP2003079756A (ja) マスク及びマスク用アレルゲン低減化シート
JP2001322937A (ja) 抗アレルゲン組成物及びアレルゲン不活化方法
WO2005066410A1 (ja) アレルゲン抑制剤、並びに、アレルゲン抑制処理繊維及びその製造方法
JP2005089947A (ja) アレルゲン低減化繊維製品およびその製造方法
JP4087145B2 (ja) アレルゲン低減化繊維
JP2005194658A (ja) アレルゲン抑制剤、並びに、アレルゲン抑制処理繊維及びその製造方法
JP4921658B2 (ja) 絨毯用清拭シート
JP4077645B2 (ja) 洗濯用処理剤及びそれを用いた繊維製品の洗濯方法
JP2001328936A (ja) 抗アレルゲン組成物及びアレルゲン不活化方法
JP2003093209A (ja) アレルゲン低減化寝具
JP2003096615A (ja) アレルゲン低減化繊維
JP2005053820A (ja) 水系アレルゲン低減化剤およびその製造方法
JP2002212877A (ja) 洗濯用消臭抗菌仕上げ剤および消臭抗菌付与方法
JP4278553B2 (ja) アレルゲン抑制剤
JP4278562B2 (ja) アレルゲン抑制剤
JP4522814B2 (ja) アレルゲン低減化剤
JP2004203900A (ja) アレルゲン除去剤
JP2003079554A (ja) 畳用清拭シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071003

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080215

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4084553

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130222

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222

Year of fee payment: 6