JP2003078377A - Lc複合チップ部品 - Google Patents

Lc複合チップ部品

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JP2003078377A
JP2003078377A JP2001262118A JP2001262118A JP2003078377A JP 2003078377 A JP2003078377 A JP 2003078377A JP 2001262118 A JP2001262118 A JP 2001262118A JP 2001262118 A JP2001262118 A JP 2001262118A JP 2003078377 A JP2003078377 A JP 2003078377A
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coil
electrode
insulating layer
intermediate electrode
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JP2001262118A
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Yasuo Suzuki
靖生 鈴木
Yoshinari Oba
佳成 大場
Hirobumi Nishizawa
博文 西澤
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Original Assignee
FDK Corp
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  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で、製造し易く、キャパシタンス
を精度よく設定することが可能であり、そのため歩留ま
りが高く、低コスト化を可能とする。 【解決手段】 絶縁材料からなるチップ素体の外周面に
螺旋状の導体層12からなるコイル16が形成され、前
記チップ素体の両端部にそれぞれコイル端末に接続され
る外側電極20が設けられ、コイルの外周が絶縁層18
で覆われているチップ部品である。ここで、該絶縁層上
のチップ両側面(及び/又は下面)に中間電極22を設
置し、該中間電極とそれに対向するコイル導体層との間
でキャパシタンスを形成する。中間電極直下のコイル幅
を、その他の位置のコイル幅と異ならせてもよい。ある
いは中間電極直下の絶縁層の誘電率を、その他の位置の
絶縁層の誘電率と異ならせることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インダクタンスと
キャパシタンスを備えたLC複合部品に関し、更に詳し
く述べると、チップ素体の外周面に螺旋状の導体パター
ンを形成したコイル部品を用い、コイル導体層と、中間
電極あるいは容量電極と、それらの間に位置する絶縁層
を誘電体として利用することでキャパシタンスを形成す
るようにしたLC複合チップ部品に関するものである。
この技術は、各種の高周波フィルタなどに有用である。
【0002】
【従来の技術】各種の高周波フィルタは、コイルによる
インダクタンスLとコンデンサによるキャパシタンスC
を組み合わせた回路によって実現できる。近年の各種電
子機器の小型化・軽量化に伴って、それに組み込むデバ
イスの小型化が強く求められており、また高周波回路で
使用するフィルタの場合にはインダクタンス値が小さく
て済むこととも相俟って、LC複合チップ部品として構
成されている。
【0003】従来技術としては、導体パターンによって
積層体内部に螺旋状のコイルを形成すると共に、該コイ
ルに沿うように積層体内部に螺旋状の容量電極を配置し
てコンデンサを形成する構成がある(例えば、特開20
00−341069号公報参照)。この例は、コイル軸
が実装面(チップ下面)に平行となっているために、内
部のコイルと外側電極との間で浮遊容量が発生し難く、
高周波での使用に適した構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来構造では、コンデンサを形成するために積層体内部に
新たな導体パターン(容量電極)を組み込まねばなら
ず、構造が複雑化し、キャパシタンスを精度よく設定す
ることが困難となる。そのため歩留まり低下、コストア
ップを招来している。またコイルや容量電極が積層体内
部に埋設されているために、製造後に電気的特性を調整
することができず、そのため狭公差の製品製造には不向
きであった。
【0005】本発明の目的は、構造が簡単で、製造し易
く、キャパシタンスを精度よく設定することが可能であ
り、そのため歩留まりが高く、低コスト化が可能で、し
かも高周波での使用に適した構造のLC複合チップ部品
を提供することである。また本発明の他の目的は、電極
形成後でも容易に電気的特性を調整でき、そのため歩留
まりが一層向上し、狭公差の製品製造が可能な構造のL
C複合チップ部品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁材料から
なるチップ素体の外周面に螺旋状の導体パターンからな
るコイルが形成され、前記チップ素体の両端部にそれぞ
れコイル端末に接続される外側電極が設けられ、コイル
の外周が絶縁層で覆われているチップ部品において、前
記絶縁層上のチップ側面及び/又は下面に中間電極を設
置し、該中間電極とそれに対向するコイル導体層との間
でキャパシタンスを形成したことを特徴とするLC複合
チップ部品である。
【0007】また本発明は、絶縁材料からなるチップ素
体の外周面に螺旋状の導体パターンからなるコイルが形
成され、前記チップ素体の両端部にそれぞれコイル端末
に接続される外側電極が設けられ、コイルの外周が絶縁
層で覆われているチップ部品において、前記絶縁層上の
少なくともチップ側面に中間電極を設置すると共に該中
間電極近傍のチップ上面に容量電極を形成し、中間電極
と容量電極との間が電気的に接続されており、前記容量
電極の上面ほぼ全体が第2の絶縁層で覆われ、中間電極
及び容量電極とそれらに対向するコイル導体層との間で
キャパシタンスを形成したことを特徴とするLC複合チ
ップ部品である。
【0008】本発明において、コイルは、チップ素体の
周囲に導体層を形成し、それをレーザ加工することで形
成でき、コイル軸はチップ長手方向となる。外側電極は
チップ端部に形成されているため、コイルと外側電極と
の浮遊容量は小さく自己共振周波数は高い。コイルの外
周に絶縁層を設け、該絶縁層上の中間電極あるいは容量
電極と前記コイルとの間で所望のキャパシタンスが形成
される。コイル自体を一方の電極として利用し他方の電
極はチップ素体の外部に設けているために、更に別の電
極をチップ内部に形成する必要はない。中間電極は、チ
ップの側面及び/又は下面に設けているために、実装時
の吸着に不具合が生じることはない。容量電極を設ける
場合はチップ上面に設けるが、更にその上に絶縁保護層
を設けるので、実装時の吸着に不具合が生じることはな
い。
【0009】これらの構造において、コイルを形成する
導体パターンの幅は全て一定としてもよいが、容量電極
及び/又は中間電極直下のコイル幅を、その他の位置の
コイル幅と異ならせてもよい。例えば、容量電極及び/
又は中間電極直下のコイル幅を、その他の位置のコイル
幅よりも広くすることによって、キャパシタンスを大き
くすることができる。また、容量電極及び/又は中間電
極直下の絶縁層の誘電率を、その他の位置の絶縁層の誘
電率と異ならせてもよい。容量電極及び/又は中間電極
直下の絶縁層の誘電率のみを、その他の位置の絶縁層の
誘電率よりも大きくすることによって、コイル間の浮遊
容量が増大することなく、必要なキャパシタンスのみを
大きくすることができる。
【0010】コイル外周面の絶縁層を、樹脂と誘電体セ
ラミックスの混合物で形成し、外側電極と中間電極や容
量電極を導電接着剤で形成する構成もある。このように
すると、高温度に耐える材料は不要となり、製造工程を
簡略化できる利点が生じる。
【0011】絶縁材料からなるチップ素体は、例えば誘
電体セラミックス製とし、そのチップ厚/チップ幅が1
未満となるような断面形状とすることが好ましい。これ
によってチップの安定性が良好となり、形状異方性を利
用して上下方向と左右方向の区別が自動的に行える。そ
の場合に、チップ素体のコイル軸に直交する断面形状が
長方形の隅部を切除したような8角形状であって、0.
5<(上下面幅/最大幅)<1で、しかも角部の曲率半
径が0.1mm未満となるようにすると、コイルとなる導
体パターンの膜厚が角部で薄くなるのを極力防止でき、
隣り合う面での導体パターンの繋がりが良好になり、断
線を防ぐことができる。
【0012】本発明では、チップ最上面の絶縁層から容
量電極及び/又はコイル導体を研削することで電気的特
性を調整することができる。容量電極をトリミングすれ
ばキャパシタンスは低下するし、コイル導体層をトリミ
ングすることでコイル抵抗を変化させることができる。
トリミングは、レーザやサンドブラスト、回転砥石など
で行うことができる。調整箇所を含めて上面ほぼ全体を
再度樹脂製の絶縁保護層で覆うことで、切除箇所を埋め
ると共に、上面を平坦面として実装時に吸着ヘッドで確
実に吸着できるようにする。
【0013】
【実施例】図1は本発明に係るLC複合チップ部品の一
実施例を示す説明図であり、内部構造を明らかにするた
めに製造工程で表している。また図2に、製品の水平断
面を示す。
【0014】まず、図1のAに示すように、絶縁材料
(ここではアルミナセラミックスを使用)からなり、厚
み寸法よりも幅寸法の方が大きい断面形状を呈する直方
体状のチップ素体(図2参照)10の外表面全体に導体
層12を形成したものを用意する。導体材料は、銀でも
よいし銅などでもよいが、ここでは銀ペーストを塗布し
焼き付けることで導体層を形成している。
【0015】次に、図1のBに示すように、レーザ加工
により導体層を除去することで螺旋状に溝14を形成
し、螺旋状の導体パターンによるコイル16を形成す
る。ここでは、中間部のコイル幅が広くなるように溝加
工している。コイルの巻数や中間部のコイル幅などはフ
ィルタ設計によって異なる。
【0016】図1のCに示すように、チップの両端部を
残してコイル(導体層)の外周部を絶縁層18で覆う。
ここでは、アルミナやフォルステライトなどの誘電体材
料とガラス材料を混合した低温焼結材料を塗布し焼き付
けることで形成している。チップの両端部を被覆せずに
導体層のまま残すのは外側電極との接続を確実にするた
めであり、残す導体層の幅wは端面から0.03mm以上
とする。
【0017】図1のDに示すように、外側電極20と中
間電極22を形成する。外側電極20はチップ下面の両
端部に、中間電極22はチップ中間部の両側面に、銀ペ
ーストのスクリーン印刷により塗布し、焼き付けること
で形成する。
【0018】最後に、図1のEに示すように、露出して
いるチップ導体層や電極の表面に半田濡れ性の良好な材
料からなるメッキ層を形成する。例えば、まずニッケル
メッキを行い、次に半田メッキを施す方法などが好まし
い。
【0019】このようにして得られたLC複合チップ部
品は、図3に示すようなT形の等価回路で表せる電気的
特性(ローパスフィルタ特性)をもつ。中間電極22と
コイル16の中間の幅広部との間でキャパシタンスCが
形成され、コイル16の左半分でインダクタンスL
1 が、右半分でインダクタンスL2 が形成される。
【0020】また本実施例では、チップ外形における最
大幅に対して最大厚が小さいので、実装時にチップを回
路基板上に載せる時に勢いで転がることもなく安定し、
半田付け時のチップ立ちも起き難い。更に、実装時にバ
キューム吸着する面(回路基板面とは反対側の面)は幅
広の上面に限られるから、その上面のみ平坦に仕上げれ
ばよい。絶縁層や外側導体などの厚みのばらつき、及び
形状的異方性によるチップ整列が可能なことなどを考慮
し、チップ外形の最大幅と最大厚の関係を決める。チッ
プ寸法にもよるが、現状の1005タイプのチップで
は、0.06mm<(最大幅−最大厚)≦0.2mm の範囲、より好ましくは 0.1mm≦(最大幅−最大厚)≦0.2mm の範囲とするのがよい。
【0021】中間電極の他の例を図4に示す。中間電極
の形成位置を除けば図1の実施例と同様であるので、対
応する部分に同一符号を付し、それらについての説明は
省略する。中間電極22は、Aに示すようにチップ下面
のみに設けてもよいし、Bに示すようにチップ下面と両
側面に連続するように設けてもよい。電気的には上面も
含めて全周に設けてもよいのであるが、上面に形成する
と凹凸が生じ、実装時の吸着に不都合が生じるために、
適当ではない。
【0022】図5は本発明に係るLC複合チップ部品の
他の実施例を示す説明図であり、内部構造を明らかにす
るために製造工程で表している。また図6に、製品の水
平断面を示す。基本的な構成は前記の実施例と同様であ
ってよい。
【0023】図5のAに示すように、絶縁材料(絶縁セ
ラミックス)からなり、厚みよりも幅の方が広い断面形
状を持つ直方体状のチップ素体(図6参照)30の外表
面全体に導体層32を形成したものを用意する。ここで
も銀ペーストを塗布し焼き付けて導体層32を形成して
いる。
【0024】次に、図5のBに示すように、レーザ加工
により導体層を除去することで螺旋状に溝34を形成
し、螺旋状の導体パターンによるコイル36を形成す
る。ここでは、中央部のみに溝加工を施している。コイ
ルの巻数などはフィルタ設計によって適宜変更する。
【0025】図5のCに示すように、チップの両端部を
残してコイルの外周部を絶縁層38で覆う。ここでも、
アルミナやフォルステライトなどの誘電体材料とガラス
材料を混合した低温焼結材料を塗布し焼き付けることで
形成している。
【0026】図5のDに示すように、外側電極40と中
間電極42を形成する。外側電極40はチップ下面の両
端部に、中間電極42はチップ下面の中間部2箇所に、
銀ペーストのスクリーン印刷により塗布し、焼き付ける
ことで形成している。ここで中間電極42は、図6から
明らかなように、螺旋状の溝を形成していない(コイル
から外れた)導体層に対向するように設置する。
【0027】最後に、図5のEに示すように、チップ導
体層に半田濡れ性の良好な材料によるメッキ層を形成す
る。
【0028】このようにして得られたLC複合チップ部
品は、図6に示すようなπ形の等価回路で表せる電気的
特性(ローパスフィルタ特性)をもつ。中間電極とコイ
ル端部の導体層との間でキャパシタンスC1 ,C2 が形
成され、コイルでインダクタンスLが形成される。
【0029】中間電極の他の例を図8に示す。中間電極
の形成位置を除けば図5の実施例と同様であるので、対
応する部分に同一符号を付し、それらについての説明は
省略する。中間電極42は、Aに示すようにチップ側面
のみに設けてもよいし、Bに示すようにチップ下面と両
側面に連続するように設けてもよい。電気的には上面も
含めて全周に設けてもよいが、上面に形成すると凹凸が
生じ、実装時の吸着に不都合が生じるために、適当では
ない。
【0030】チップ素体は、図9に示すように、コイル
軸に直交する断面形状が、長方形の4隅部を切除したよ
うな8角形状とするのが好ましい。その場合、その8角
形断面の最大幅をW1 とし、上下面幅をW2 とした
とき、 0.5<W2 /W1 <1 であり、しかも角部の曲率半径が0.1mm未満となるよ
うにする。0.5<W2/W1 <1としたのは、W2
1 が小さすぎると上面幅が狭まって実装(バキューム
吸着)し難くなるからである。実装性を考慮すると、 0.7≦W2 /W1 とすることが好ましく、W2 /W1 が大きすぎると十分
な面取りがなされずコイル断線の恐れが生じるため、 W2 /W1 ≦0.9 とすることが好ましい。実際はW2 /W1 ≒0.8程度
とするのが最適である。稜線部の面間の曲率半径も、よ
り小さく0.03mm以下となるようにし、バレル研磨時
間を短縮するのが好ましい。
【0031】図10は、本発明に係るLC複合チップ部
品の他の実施例の縦断面図である。Aは図2の変形例に
相当し、Bは図6の変形例に相当する。大部分の構成は
同様であってよいので、対応する部分に同一符号を付
し、それらについての記載は省略する。中間電極直下の
絶縁層24,44を、その他の位置の絶縁層18,38
と局部的に異ならせ、例えば中間電極直下の絶縁層2
4,44の誘電率を、その他の位置の絶縁層18,38
の誘電率よりも大きくする。これによって、必要なキャ
パシタンスのみを大きくすることができる。絶縁層全体
に高誘電率材料を用いればキャパシタンスを大きくでき
るが、そうするとコイル間の浮遊容量が大きくなってし
まう。しかし、上記のように、大部分は低誘電率材料で
構成し、部分的に高誘電率材料を用いることで、中間電
極の部分のみ必要なキャパシタンスを確保し、コイル間
の浮遊容量を極力抑えた良好な特性が得られる。
【0032】図11は本発明に係るLC複合チップ部品
の更に他の実施例を示す説明図であり、内部構造を明ら
かにするために製造工程で表している。基本的な構成は
前記図5に示す実施例と同様であってよい。
【0033】図11のAに示すように、絶縁材料(絶縁
セラミックス)からなり、厚みよりも幅の方が広い断面
形状を持つ直方体状のチップ素体の外表面全体に導体層
62を形成したものを用意する。ここでも銀ペーストを
塗布し焼き付けて導体層を形成している。
【0034】次に、図11のBに示すように、レーザ加
工により導体層を除去することで螺旋状に溝64を形成
し、螺旋状の導体パターンによるコイル66を形成す
る。ここでも、中央部のみに溝加工している。
【0035】図11のCに示すように、チップの両端部
を残してコイルの外周部を絶縁層68で覆う。ここで
は、アルミナやフォルステライトなどの誘電体材料とガ
ラス材料を混合した低温焼結材料を塗布し焼き付けるこ
とで形成している。
【0036】図11のDに示すように、外側電極70と
中間電極72と容量電極76を形成する。外側電極70
はチップ下面の両端部に、中間電極72はチップ両側面
の中間部2箇所に、容量電極76はチップ上面の中間部
2箇所に、銀ペーストのスクリーン印刷により塗布し、
焼き付けることで形成する。ここで容量電極76は、螺
旋状の溝を形成していない(コイルから外れた)部分に
対向するように設置して、両側面の中間電極72に接続
されるようにする。
【0037】そして、図11のEに示すように、容量電
極を覆うように、チップ上面全体を第2の絶縁層78で
覆う。
【0038】最後に、図11のFに示すように、チップ
導体層に半田濡れ性の良好な材料によるメッキ層を形成
する。
【0039】上記の構成では、容量電極をチップ上面に
設けることで、広い面積の電極パターンを自由に形成で
き、可変できるキャパシタンスの範囲が広くなる。ま
た、容量電極がチップ上面に位置しているので、チップ
最上面の第2の絶縁層から容量電極及び/又はコイル導
体を容易に研削でき、それによって電気的特性(フィル
タ特性)を調整することができる。容量電極をトリミン
グすればキャパシタンスは低下するし、コイル導体をト
リミングすることでコイル抵抗を変化させることができ
る。トリミングは、レーザやサンドブラスト、回転砥石
などで行うことができる。電気的特性を調整した後は、
調整箇所を含めて上面ほぼ全体を再度樹脂製の絶縁保護
層で覆うことで、切除箇所を埋めると共に、上面を平坦
面とすることができ、それによって実装時に吸着ヘッド
で確実に吸着できるようになる。
【0040】以上、本発明の好ましい実施例について詳
述したが、本発明はかかる構成のみに限定されるもので
はない。コイル導体パターンと中間電極の位置によっ
て、他の回路構成も実現可能である。コイル外周面の絶
縁層は、樹脂と誘電体セラミックスの混合物で形成して
もよく、外側電極と中間電極や容量電極は導電接着剤で
形成してもよい。このようにすると、高温度に耐える材
料は不要となり、工程を簡略化できる利点が生じる。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のように、チップの絶縁層
上に中間電極あるいは容量電極を設置し、その中間電極
あるいは容量電極とそれに対向するコイル導体層との間
でキャパシタンスを形成したLC複合チップ部品である
から、構造が簡単であり、製造し易く、キャパシタンス
を精度よく設定することが可能であり、そのため歩留ま
りが高く、低コスト化が可能となる。また、コイル軸方
向の両端に外側電極が設けられているので、高周波での
使用に適した構造となる。
【0042】更に本発明は上記のように、上面に容量電
極を有するので、電極形成後でも容易に電気的特性を調
整でき、そのため歩留まりが一層向上し、狭公差の製品
製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るLC複合チップ部品の一実施例を
示す工程説明図。
【図2】製品の水平断面図。
【図3】その等価回路図。
【図4】中間電極の他の例を示す斜視図。
【図5】本発明に係るLC複合チップ部品の他の実施例
を示す工程説明図。
【図6】製品の縦断面図。
【図7】その等価回路図。
【図8】中間電極の他の例を示す斜視図。
【図9】チップ素体の他の例を示す説明図。
【図10】本発明に係るLC複合チップ部品の他の例を
示す縦断面図。
【図11】本発明に係るLC複合チップ部品の更に他の
実施例を示す工程説明図。
【符号の説明】 10 チップ素体 12 導体層 14 溝 16 コイル 18 絶縁層 20 外側電極 22 中間電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西澤 博文 東京都港区新橋5丁目36番11号 エフ・デ ィー・ケイ株式会社内 Fターム(参考) 5E070 AA05 NN05 5E082 AA01 AB01 BB01 CC01 5J024 AA01 DA05 DA29

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料からなるチップ素体の外周面に
    螺旋状の導体パターンからなるコイルが形成され、前記
    チップ素体の両端部にそれぞれコイル端末に接続される
    外側電極が設けられ、コイルの外周が絶縁層で覆われて
    いるチップ部品において、 前記絶縁層上のチップ側面及び/又は下面に中間電極を
    設置し、該中間電極とそれに対向するコイル導体層との
    間でキャパシタンスを形成したことを特徴とするLC複
    合チップ部品。
  2. 【請求項2】 中間電極直下のコイル幅を、その他の位
    置のコイル幅と異ならせた請求項1記載のLC複合チッ
    プ部品。
  3. 【請求項3】 中間電極直下の絶縁層の誘電率を、その
    他の位置の絶縁層の誘電率と異ならせた請求項1又は2
    記載のLC複合チップ部品。
  4. 【請求項4】 コイル外周の絶縁層は樹脂と誘電体セラ
    ミックスの混合物からなり、外側電極と中間電極が導電
    接着剤で形成されている請求項1乃至3のいずれかに記
    載のLC複合チップ部品。
  5. 【請求項5】 絶縁材料からなるチップ素体の外周面に
    螺旋状の導体パターンからなるコイルが形成され、前記
    チップ素体の両端部にそれぞれコイル端末に接続される
    外側電極が設けられ、コイルの外周が絶縁層で覆われて
    いるチップ部品において、 前記絶縁層上の少なくともチップ側面に中間電極を設置
    すると共に該中間電極近傍のチップ上面に容量電極を形
    成し、中間電極と容量電極との間が電気的に接続されて
    おり、前記容量電極の上面ほぼ全体が第2の絶縁層で覆
    われ、中間電極及び容量電極とそれらに対向するコイル
    導体層との間でキャパシタンスを形成したことを特徴と
    するLC複合チップ部品。
  6. 【請求項6】 容量電極及び/又は中間電極直下のコイ
    ル幅を、その他の位置のコイル幅と異ならせた請求項5
    記載のLC複合チップ部品。
  7. 【請求項7】 容量電極及び/又は中間電極直下の絶縁
    層の誘電率を、その他の位置の絶縁層の誘電率と異なら
    せた請求項5又は6記載のLC複合チップ部品。
  8. 【請求項8】 コイル外周の絶縁層は樹脂と誘電体セラ
    ミックスの混合物からなり、外側電極と中間電極と容量
    電極が導電接着剤で形成されている請求項5乃至7のい
    ずれかに記載のLC複合チップ部品。
  9. 【請求項9】 チップ最上面の絶縁層から容量電極及び
    /又はコイル導体を研削することで電気的特性が調整さ
    れ、調整箇所を含めて上面が樹脂製絶縁保護層で覆われ
    ている請求項5乃至8のいずれかに記載のLC複合チッ
    プ部品。
  10. 【請求項10】 絶縁材料からなるチップ素体は、その
    チップ厚/チップ幅が1未満の断面形状をなしている請
    求項1乃至9のいずれかに記載のLC複合チップ部品。
  11. 【請求項11】 チップ素体のコイル軸に直交する断面
    形状が長方形の隅部を切除したような8角形状であっ
    て、0.5<(上下面幅/最大幅)<1で、且つ角部の
    曲率半径が0.1mm未満である請求項10記載のLC複
    合チップ部品。
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