JP2003072507A - 乗員拘束装置 - Google Patents

乗員拘束装置

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JP2003072507A
JP2003072507A JP2001264922A JP2001264922A JP2003072507A JP 2003072507 A JP2003072507 A JP 2003072507A JP 2001264922 A JP2001264922 A JP 2001264922A JP 2001264922 A JP2001264922 A JP 2001264922A JP 2003072507 A JP2003072507 A JP 2003072507A
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博幸 田嶌
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慎治 大口
Toshinori Tanase
利則 棚瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遮蔽材の円滑な繰り出しを確保して遮蔽材を覆
い可能なドアトリムを、安定してドアフレームに支持さ
せることができる乗員拘束装置を提供すること。 【解決手段】乗員拘束装置Sは、窓WFの周縁に配置さ
れるドアフレーム11と、窓下縁側周縁のドアフレーム
11の車内側Iを覆い、上端を車外側Oに屈曲させたア
ッパトリム31と、繰り出し時に窓WFを遮蔽可能なシ
ート状の遮蔽材38と、を備える。ドアフレーム11
は、窓下縁側周縁に、車内側Iへ延びる横板部17aを
有したブラケット17を、備える。遮蔽材38は、横板
部17a上に、折り畳まれて収納される。アッパトリム
31は、上縁側に、遮蔽材38に押されて上方側に開き
可能な扉部34を備える。アッパトリム31における扉
部34の開き時のヒンジ部35の近傍部位は、下方への
移動を規制可能に、横板部17aの車内側Iの端部17
bによって、支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の転倒(横
転)時や側面衝突時等に、車両のドアの窓を遮蔽して、
乗員を車内側に拘束可能な乗員拘束装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来の乗員拘束装置では、特
表平7−501023号公報等に知られているように、
車両の側面衝突時等において、車両のドアの窓の周縁か
ら、ネット等のシート状の遮蔽材を繰り出して、ドアの
窓を遮蔽するものがあった。
【0003】しかし、上記公報等では、遮蔽材を収納す
る構造や、遮蔽材を繰り出し可能に覆っている内装材の
構造が、具体的でなかった。
【0004】例えば、窓周縁の下縁側の内装材であるド
アトリムは、従来、窓周縁の下縁側から離れた部位で、
ドアフレームにクリップ止め等した状態で、上端側が、
車外側に屈曲して、窓周縁の下縁側のドアフレームの部
位に対し、上方から被せるように、嵌め込まれていた。
そして、ドアトリムの上端側は、運転者等の肘等が載せ
られる部位であり、下方への押圧力を考慮して、窓周縁
の下縁側のドアフレームの部位により、下面側が安定し
て支持されていた。
【0005】しかし、ドアトリムの上端側を、収納した
遮蔽材を繰り出し可能に覆うように配設させる場合に
は、ドアトリムの上端における車外側の縁側に、遮蔽材
を繰り出し可能に、扉部を配設させることが考えられ、
その場合には、扉部のヒンジ部の配置と、ドアトリムの
上端側における窓周縁の下縁側のドアフレームの部位に
よる支持と、の両者を考慮する課題が生ずる。
【0006】本発明は、上記の点を勘案して、遮蔽材の
円滑な繰り出しを確保して遮蔽材を覆い可能なドアトリ
ムを、安定してドアフレームに支持させることができる
乗員拘束装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る乗員拘束装
置は、車両のドアの窓の周縁に配置されるドアフレーム
と、前記窓周縁の下縁側における前記ドアフレームの車
内側を覆い、上端を車外側に屈曲させたドアトリムと、
該ドアトリムに車内側を覆われて、折り畳まれて収納さ
れるシート状の遮蔽材と、を備えて構成され、前記遮蔽
材が、所定時、前記窓を遮蔽可能に、前記ドアトリムの
一部を押し開いて上方へ繰り出される乗員拘束装置であ
って、前記窓周縁の下縁側の前記ドアフレームの部位
に、車内側へ延びる横板部を有したブラケットが配設さ
れ、前記遮蔽材が、前記横板部上に、折り畳まれて収納
され、前記ドアトリムが、上端の車外側の縁側に、前記
遮蔽材に押されて上方側に開き可能な扉部を備えるとと
もに、前記ドアトリムにおける前記扉部の開き時のヒン
ジ部の近傍部位が、下方への移動を規制可能に、前記横
板部の車内側の端部によって、支持されていることを特
徴とする。
【0008】前記横板部の車内側端部には、上方へ延び
る縦板部を設け、該縦板部が、前記ドアトリムの車内側
への移動を規制可能に、前記ドアトリムを係止するよう
に構成してもよい。
【0009】
【発明の効果】本発明に係る乗員拘束装置では、作動
時、遮蔽材が、ドアトリム上端側の遮蔽材を覆っていた
扉部を押し開いて、上方に繰り出されることとなる。そ
の際、遮蔽材は、扉部の下方におけるドアフレームの部
位から延びるブラケットの横板部上に、予め、折り畳ま
れて収納されていることから、上方への繰り出し時、的
確に、扉部を押し開くことができて、円滑に、繰り出さ
れることとなる。
【0010】そして、ドアトリムの上端側は、通常時、
扉部の開き時のヒンジ部近傍部位が、下方への移動を規
制可能に、横板部の車内側の端部によって、支持されて
いることから、運転者等の肘等が載せられて、下方への
押圧力を受けても、大きく変形することなく、安定し
て、その押圧荷重を受けることができる。
【0011】ちなみに、ドアトリムの上端側が、ヒンジ
部から車内側に離れた部位で、ブラケットに支持されて
いれば、扉部の開き時の回転中心となるヒンジ部が撓み
易いことから、下方への押圧力を受ければ、ヒンジ部付
近が撓んで、大きく変形してしまう。
【0012】また、ドアトリムの上端側が、ヒンジ部か
ら車外側に離れた部位で、ブラケットに支持されていれ
ば、横板部上に収納する遮蔽材のスペースを、確保し難
く、遮蔽材とブラケットとの干渉が大きくなって、円滑
な遮蔽材の繰り出しを疎外してしまう。
【0013】したがって、本発明に係る乗員拘束装置で
は、遮蔽材の円滑な繰り出しを確保して遮蔽材を覆い可
能なドアトリムを、安定してドアフレームに支持させる
ことができる。
【0014】そして、横板部の車内側端部に、上方へ延
びる縦板部が設けられて、縦板部が、ドアトリムの車内
側への移動を規制可能に、ドアトリムを係止していれ
ば、遮蔽材の繰り出し時に開く扉部が、車内側への力を
ドアトリムの上端側に作用させても、ドアトリムが、縦
板部によって、移動を規制される。すなわち、乗員拘束
装置の作動時においても、ドアトリムの上端側が、ドア
フレームに安定して支持されることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】本発明の一実施形態である乗員拘束装置S
は、図1〜5・9に示すように、ドアFDの窓WFの周
縁から繰り出されて、窓WFの車内側Iを遮蔽可能な遮
蔽材38を、備えて構成されている。なお、ドアFDが
装着される車両には、窓WFの上方のルーフサイドレー
ル部RRから展開膨張して、遮蔽材38と乗員との間に
配置可能なエアバッグ61も、配設されている。
【0017】遮蔽材38は、繰り出し手段51の駆動源
であるプリテンショナー52により、作動され、エアバ
ッグ61は、インフレーター68からの膨張用ガスによ
り、展開膨張することとなる。プリテンショナー52と
インフレーター68とは、制御装置74により、作動が
制御され、制御装置74は、ロールオーバセンサ72か
らの車両の転倒が予測されるようなロールオーバ検知信
号を入力した際と、側突センサ73からの車両の側面衝
突時の側突検知信号を入力した際と、に、それぞれ、プ
リテンショナー52とインフレーター68とを、作動さ
せることとなる。なお、ロールオーバセンサ72、側突
センサ73、及び、制御装置74は、車両の所定位置に
配置されている。
【0018】遮蔽材38が配設されるフロントドアFD
は、図2〜5に示すように、車外側Oのドアフレーム1
1と、ドアフレーム11の車内側Iにおける窓WFの周
縁に配置される略逆U字形状のドアフレームガーニッシ
ュ21と、ドアフレーム11の車内側Iにおける窓WF
の下方に配置されるドアトリム30と、を備えて構成さ
れている。
【0019】ドアフレーム11は、板金製として、窓W
Fの周縁における上縁側の上縁部12と、窓WFの前後
両端側で略上下方向に配置される前・後縦縁部13・1
4と、窓WFの周縁における下縁側の下縁部16と、を
備えて構成されている。
【0020】後縦縁部14の上下の両端部付近には、遮
蔽材38を取り付けるための取付孔14a・14bが形
成されている(図7参照)。各取付孔14a・14b
は、車外側Oの周縁にナット14cを固着させて、形成
されている。また、後縦縁部14は、折り畳まれた遮蔽
材38の後述する縦縁側収納部位45を収納する部位と
なり、図3に示すように、断面略U字状に車内側に突出
する突出部15を備えて、構成されている。
【0021】なお、ドアフレーム11は、実施形態の場
合、アウタパネル11a、リインホースメント11b、
及び、インナパネル11cを備えて構成されており、突
出部15は、後縦縁部14のインナパネル11cから、
形成されている。
【0022】この突出部15は、窓WF側の内周側壁部
15aと、外周側壁部15dと、内周側壁部15a・外
周側壁部15dの車内側端相互を連結する連結壁部15
cと、を備えて構成されている。
【0023】外周側壁部15dには、上下方向に沿った
複数箇所(実施形態では、三箇所)に、雌ねじが螺刻さ
れた取付孔15eが形成されている。これらの取付孔1
5eは、軸方向を車両の前後方向に略沿わせている。そ
して、これらの取付孔15eには、ねじ27が螺合され
ることとなる。ねじ27は、遮蔽材38の後述する縦縁
側収納部位45を覆うドアフレームガーニッシュ21の
後述する後縦縁部24を、ドアフレーム11に固着させ
るための固着手段となる。また、外周側壁部15dの取
付孔15eより窓WFから離れた外周側の部位には、リ
テーナ20が固着され、リテーナ20には、ウェザスト
リップ18が取り付けられている。このウェザストリッ
プ18は、ドアフレーム11の外周縁の全周に配置され
ており、ドアFDを閉めた際に、ボディ1側のアウタパ
ネル3に圧接されることとなる。符号19の部材は、ガ
ラスランである。
【0024】なお、ドアFDの周縁のボディ1側は、図
3に示すように、インナパネル2とアウタパネル3とを
配設させて構成され、さらに、そのボディ1側には、ド
アFDの外周縁をシールするウェザストリップ5が配設
されている。ウェザストリップ5は、ドアFDとボディ
1との内周側のシール部位を形成するもので、ドアFD
を閉めた際のドアFDの外周縁の全周付近に配設されて
おり、ドアFDを閉めた際、ガーニッシュ21における
車内側Iに突出した頂部21aや、ドアFDにおけるガ
ーニッシュ21から離れた下部側の前縁・下縁・後縁
に、圧接されることとなる。
【0025】また、ドアフレーム11の下縁部16に
は、図4〜6に示すように、上縁側に、インナパネル1
1cに固着されて、車内側Iに延びる板金製のブラケッ
ト17が配設されている。このブラケット17には、車
内側Iに延びて窓WFの下縁に沿って前後方向に配設さ
れる横板部17aが形成され、さらに、横板部17aの
車内側Iの端部には、上方に延びる縦板部17bが形成
されている。横板部17a上には、車両後部側に、折り
畳まれた遮蔽材38の後述する下縁側収納部位46が収
納されるとともに、車両前部側に、後述するガイドレー
ル58が、固着されている。縦板部17bは、ドアトリ
ム30(アッパトリム31)の車外側Oの面に設けられ
た複数のリブ33の凹溝33cに、下方から嵌め込まれ
ている。
【0026】さらに、ドアフレーム下縁部16の車内側
Iの面には、遮蔽材38の繰り出し手段としてのプリテ
ンショナー52の本体53が、取り付けられている(図
2参照)。
【0027】さらにまた、下縁部16の上端付近におけ
る車両の前後方向の両端部には、図2・5に示すよう
に、ドアトリム30の後述するアッパトリム31をクリ
ップ32a止めするための係止孔16aが、クリップ3
2aに対応して、四箇所に形成されている。
【0028】ドアフレームガーニッシュ21は、ポリオ
レフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製とし
て、窓WFの周縁における上縁側の上縁部22と、窓W
Fの周縁における前後両側で略上下方向に配置される前
・後縦縁部23・24と、を備えて、車内側Iから見
て、略逆U字形状に、形成されている。そして、上縁部
22・前縦縁部23・後縦縁部24は、窓WFの周縁に
おけるドアフレーム11の上縁部12・前縦縁部13・
後縦縁部14の車内側Iに嵌合可能な断面略U字形状と
して、窓WF周縁の各上縁部12・前縦縁部13・後縦
縁部14における車内側の内周側から外周側付近までを
覆い可能に、形成されている(図3〜5参照)。
【0029】後縦縁部24は、図3に示すように、窓W
F側の内周側片部24aと、外周側壁部15dに当接す
る外周側片部24dと、内周側片部24a・外周側片部
24dの車内側端相互を連結して、表裏をウェザストリ
ップ5や連結壁部15cに当接させる連結片部24c
と、を備えて構成されている。なお、折り畳まれた遮蔽
材38の縦縁側収納部位45は、ドアフレーム突出部1
5の内周側壁部15aとガーニッシュ後縦縁部24の内
周側片部24aとの間に、収納されている。
【0030】そして、収納された遮蔽材38を覆う内周
側片部24aには、遮蔽材38の繰り出し時に、遮蔽材
38に押されて開き可能な扉部25が、配設されてい
る。扉部25は、薄肉のヒンジ部26を車内側端部(連
結片部24c付近)に備えて、開き易く構成されてい
る。また、扉部25の車外側Oの端部には、外周側片部
24dに接近するように屈曲する係止爪部25aが形成
され、この係止爪部25aは、後縦縁部24がドアフレ
ーム突出部15に嵌合された際、ヒンジ部26を回転中
心として扉部25を車外側Iに開き可能に、内周側壁部
15aの車外側端部15bに、係止されることとなる。
【0031】なお、後縦縁部24がドアフレーム突出部
15に嵌合された際、後縦縁部24は、外周側片部24
dが突出部15の外周側壁部15dに当接した状態で、
係止爪部25aが内周側壁部15aの車外側端部15b
に係止されることから、ドアフレーム突出部15から、
車内側I方向や車両前方側に移動し難い。ちなみに、後
縦縁部24の車両後方側への移動は、折り畳まれた遮蔽
材38を介在させて、突出部15の内周側壁部15aが
規制することとなる。
【0032】また、ヒンジ部26は、遮蔽材38が繰り
出しを完了させて配置される位置(図3の二点鎖線参
照)より、車内側Iに位置して、扉部25やガーニッシ
ュ後縦縁部24自体が遮蔽材38と干渉しないように、
配設されている。
【0033】さらに、外周側片部24dには、ドアフレ
ーム突出部15の各取付孔15eに対応して、挿通孔2
4eが、形成されている。そして、後縦縁部24は、各
挿通孔24eを挿通させて取付孔15eに螺合させるね
じ27を使用して、ドアフレーム突出部15の外周側壁
部15dに、固着されている。
【0034】なお、ガーニッシュ21は、ねじ27を利
用する他、適宜、上縁部22や前縦縁部23も、図示し
ないねじ等を利用して、ドアフレーム11に取付可能に
構成してもよい。
【0035】ドアトリム30は、図2・4〜6に示すよ
うに、窓WFの下縁側におけるドアフレーム下縁部16
の車内側Iを覆うアッパトリム31と、アッパトリム3
1の下方側のロアトリム36と、を備えて構成されてい
る。
【0036】アッパトリム31は、図4〜6に示すよう
に、ポリオレフィン系やポリエステル系等の熱可塑性エ
ラストマー製の基部31aと、基部31aの表面を覆う
ように基部31aに固着される軟質塩化ビニル等の合成
樹脂やファブリック等からなる表皮層31bと、から構
成されている。アッパトリム31は、上端側を、車外側
Oに屈曲させるように、湾曲させて、形成されている。
そして、上端の車外側Oの縁側には、遮蔽材38の後述
する下縁側収納部位46に押されて上方側に開き可能な
扉部34が、形成されている。扉部34の車内側Iの縁
には、窓WFの下縁側に沿うように、アッパトリム31
の全長にわたって、車両の前後方向に延びる薄肉のヒン
ジ部35が、配設されている。扉部34は、折り畳まれ
て収納された遮蔽材38の下縁側収納部位46の上方を
覆うとともに、繰り出し手段51の駆動源としてのプリ
テンショナー52における牽引材先端54aの移動する
軌跡の上方を覆っている。そして、牽引材先端54aの
前進移動時(図1・2・9参照)、遮蔽材38の後述す
る斜辺部39が干渉して、扉部34が、ヒンジ部35を
回転中心として、上方に押し開かれるとともに、さら
に、車内側Iに開いて、その開いた開口に、展開した遮
蔽材38の後述する下縁部40が、配置されることとな
る。
【0037】また、アッパトリム31における扉部34
とヒンジ部35とを除いた本体部32には、車両の前後
両端における車外側の面のそれぞれの下縁側近傍の二箇
所に、車外側Oに延びるクリップ32aが、形成されて
いる。これらのクリップ32aは、基部31aと一体的
に形成されて、ドアフレーム11の下縁部16における
各係止孔16aに挿入され、各係止孔16aの周縁を係
止して、アッパトリム31の車両前後方向の移動と上方
への移動を、規制している。
【0038】さらに、本体部32の車外側Oの面には、
図4〜6に示すように、略三角板形状の複数のリブ33
が、扉部34の下方で、断続的に、形成されている。各
リブ33の車外側Oの面33aは、ヒンジ部35の近傍
で、かつ、ヒンジ部35より車内側Iの位置で、上下方
向に配設されている。そして、各リブ33の車外側面3
3aの近傍には、下面33bから上方に延びる凹溝33
cが、形成されている。各凹溝33cには、ブラケット
17の縦板部17bが嵌合されている。アッパトリム3
2の本体部32は、凹溝33cの上方の底面33dが、
縦板部17bの上端の支持面17cに当接支持されるこ
とにより、下方への移動を規制されることとなる。ま
た、本体部32は、凹溝33cの内周面の車外側Oの側
面33eが、縦板部17bの車外側Oの係止面17dに
規制されて、車内側Iへの移動が規制されることとな
る。
【0039】なお、実施形態の場合、扉部34の車外側
Oの先端部34aは、ドアフレーム下縁部16の上端部
16b上に、載置された状態としている。
【0040】ロアトリム36は、ポリプロピレン等の合
成樹脂製として、ドアフレーム11の下縁部16に対し
て、図示しないクリップ等を利用して、取り付けられて
いる。
【0041】そして、遮蔽材38は、図1・2・9に示
すように、窓WFを遮蔽可能なシート状として、可撓性
を有したポリエステル糸やポリアミド糸等からなる布材
等から形成されている。遮蔽材38は、繰り出し完了時
の形状を、ガーニッシュ後縦縁部24の上下端付近に、
上側頂点部位42・下側頂点部位43を配置させて、さ
らに、窓WF周縁の下縁側に沿って前方側へ延びる位置
に、先端側頂点部位44を配置させるような、略三角板
形状としている。換言すれば、遮蔽材38は、ガーニッ
シュ後縦縁部24に位置する頂点42・43間の縦縁部
41と、上側頂点部位42と先端側頂点部位44とを結
ぶ斜辺部39と、下側頂点部位43と先端側頂点部位4
4とを結ぶ下縁部40と、を有した略三角形板状として
いる。そして、上側と下側との頂点部位42・43が、
それぞれ、ドアフレーム11の後縦縁部14の上下に固
定され、先端側の頂点部位44が、繰り出し手段51の
後述するガイドブロック57に連結されている。
【0042】さらに、遮蔽材38は、窓WFを遮蔽する
縁としての斜辺部39付近での乗員拘束性能を向上させ
るため、図8Aに示すように、繰り出し完了時の斜辺部
39に生ずる斜辺部39に沿う方向のテンションを大き
くできるように、斜辺部39が、非繰り出し時の平らに
展開した長さ寸法L0より、繰り出し完了時の長さ寸法
L1を長くするように、構成されている。実施形態の場
合には、繰り出し完了時点での先端側頂点部位44と下
側頂点部位43との配置位置に対応する下縁部40の長
さ寸法LDと、繰り出し完了時点での上側頂点部位42
と下側頂点部位43との配置位置に対応した長さ寸法L
Vと、を確保した状態で、繰り出し完了時点での下縁部
40と縦縁部41との交差角度α1より、小さな交差角
度α0として、非繰り出し時の平らにした斜辺部39の
長さ寸法L0を、繰り出し完了時点での上側頂点部位4
2と先端側頂点部位44との配置位置に対応した斜辺部
39の長さ寸法L1より、短い長さに設定して、遮蔽材
38を製造している。
【0043】そして、遮蔽材38は、図1・2に示すよ
うに、窓WFの周縁において、窓WFの車両後方側の下
隅部Cを跨ぐように、縦縁側収納部位45と下縁側収納
部位46とからなる逆L字形状に、折り畳まれて収納さ
れている。具体的には、遮蔽材38は、縦縁側収納部位
45が、ドアフレーム11の後縦縁部14における突出
部15の内周側壁部15aとドアフレームガーニッシュ
21の後縦縁部24における内周側片部24aとの間に
折り畳まれて収納され、下縁側収納部位46が、ドアフ
レーム11の下縁部16(ブラケット17の横板部17
a)とドアトリム30のアッパトリム31との間に、折
り畳まれて収納されている。
【0044】さらに、実施形態では、上側・下側頂点部
位42・43は、図7に示すように、それぞれ、取付孔
42a・43aを備えて構成されている。そして、各取
付孔42a・43aの周縁に当板48・48が取り付け
られて、各取付孔42a・43aを挿通させて各取付孔
14a・14b(ナット14c)に螺合させる取付ボル
ト49を利用して、上側・下側頂点部位42・43が、
ドアフレーム11の後縦縁部14の上下に固定されてい
る。
【0045】先端側頂点部位44は、図5に示すよう
に、取付ブラケット59が固着され、ボルト・ナット
(図符号省略)を利用して、繰り出し手段51のガイド
ブロック57に連結されている。
【0046】また、遮蔽材38の収納時における折り畳
みは、図8に示すように、平らに展開した状態から、窓
WFの周縁に固定されることとなる縦縁部41の距離を
変えないように、すなわち、斜辺部39の上端側である
上側頂点部位42と下隅部C側の下側頂点部位43との
距離LVを変えないように、上方側より下縁側の折幅を
大きくしつつ斜辺部39側を縦縁部41側に接近させる
ようにして、折り畳んでいる。実施形態の場合には、平
らに展開した状態における遮蔽材38の上側頂点部位4
2を扇の中心として、上側頂点部位42側より下縁部4
0側の折幅を広くするような扇折りとしている。
【0047】遮蔽材38の繰り出し手段51は、遮蔽材
38とプリテンショナー52の牽引材54とを連結する
連結部材としてのガイドブロック57と、ガイドブロッ
ク57を移動させる駆動源としてのプリテンショナー5
2と、ガイドブロック57の窓WF周縁の下縁側に沿っ
て移動する際の案内を行なう案内部材としてのガイドレ
ール58と、ガイドローラ55と、を備えて構成されて
いる。
【0048】プリテンショナー52は、ドアフレーム下
縁部16の車内側Iに取り付けられて、ガイドブロック
57に連結される可撓性を備えた牽引材54と、牽引材
54を牽引する本体53と、を備えて構成されている。
本体53は、インフレーターのガス圧を利用して牽引材
54を牽引するシリンダタイプである。牽引材54は、
ガイドブロック57の本体部57aに先端54aを連結
させた状態で、ガイドレール58内に挿通されて、配設
されている。また、本体53の上方には、牽引材54を
ガイドするガイドローラ55が、ドアフレーム下縁部1
6に固定されて、配設されている。
【0049】ガイドブロック57は、ガイドレール58
に摺動可能に嵌合される四角柱状の本体部57aと、本
体部57aから上方に突出する連結部57bと、を備え
て構成されている。そして、本体部57aの前面側に、
牽引材54の先端54aが連結され、連結部57bに、
先端側頂点部位44が連結されている。
【0050】ガイドレール58は、プリテンショナー5
2の作動時に、ガイドブロック57の移動方向を中心軸
とした周方向への回転を抑えて、摺動可能に案内するよ
うに、構成されている。すなわち、ガイドレール58
は、ガイドブロック57の本体部57aを挿通可能に、
本体部57aの断面形状より僅かに大きな内部空間を有
した略四角筒状に形成されて、本体部57aの上下方向
及び左右方向への移動を規制可能に、構成されている。
また、ガイドレール58は、図1・2・5・9に示すよ
うに、ガイドブロック57の本体部57aを、遮蔽材3
8の折り畳み収納時の先端側頂点部位44の位置から、
繰り出し完了時の先端側頂点部位44の位置まで、案内
可能に、ドアフレーム11の下縁部16の車内側Iで、
ブラケット17の横板部17a上に固着させて、配置さ
れている。
【0051】エアバッグ61は、図1・4・5・9に示
すように、インフレーター68からの膨張用ガスを流入
させて膨らむ袋状として、略長方形板状としている。エ
アバッグ61は、膨張用ガスを流入させて膨らむ本体部
62と、本体部62に膨張用ガスを流入させる円筒状の
ガス流入部63と、を備えて構成されている。ガス流入
部63は、本体部62の上部後側に配置されて、インフ
レーター68と接続されている。エアバッグ61の上端
側には、ルーフサイドレール部RRにおけるボディ1側
のインナパネル2に固定される複数の取付部64が配設
されている。各取付部64には、図5に示すように、取
付ブラケット65が固着され、取付ブラケット65ご
と、各取付部64がインナパネル2にボルト66止めさ
れている。
【0052】そして、エアバッグ61は、各取付部64
を利用して、展開膨張時の本体部62の上端62a側を
インナパネル2に固定させているだけであって、展開膨
張時の本体部下端62b側が、自由端として、窓WFと
略直交する方向の車内側I方向や車外側O方向へ揺動可
能として、配設されている。
【0053】また、エアバッグ61は、下端62b側か
ら上端62a側に蛇腹状に折り畳まれて、窓WFの周縁
におけるルーフサイドレール部RRの車内側Iのルーフ
ヘッドライニング8に、覆われて収納されている。ルー
フヘッドライニング8は、合成樹脂製として、その下縁
には、車内側Iに開き可能な扉部8aが配設されてい
る。そして、展開膨張時、エアバッグ61は、扉部8a
を押し開いて、下方へ突出し、乗員と遮蔽材38との間
に配置されることとなる。
【0054】なお、展開膨張時、エアバッグ61は、窓
WFの後部車内側、センターピラー部CPの車内側にお
けるセンターピラーガーニッシュ9の上部側、及び、リ
ヤドアRDの窓WRの前部車内側を覆うこととなる。
【0055】さらに、実施形態の場合、エアバッグ61
は、展開膨張完了時の窓WF側において、下端62bの
略全長を、繰り出し完了時の遮蔽材38と水平方向で重
ね可能に、配設されている(図9参照)。
【0056】インフレーター68は、シリンダタイプと
して、ルーフサイドレール部RRのインナパネル2に、
取付ブラケット69に保持された状態で、取付ボルト7
0を利用して、取り付けられている。
【0057】実施形態の乗員拘束装置Sの車両への搭載
について述べると、まず、遮蔽材38を折り畳む。具体
的には、平らに展開した状態の遮蔽材38を、図8のA
・Bに示すように、上側頂点部位42を扇の中心とし、
上側頂点部位42側より下縁部40側の折幅を広くし
て、斜辺部39を縦縁部41に接近させるように、扇折
りする。ついで、図8のCに示すように、折り崩れ防止
用の破断可能な複数のテープ材47によって、折り畳ん
だ遮蔽材38をくるんでおく。この折り畳み状態では、
縦縁部41の位置する上側頂点部位42から下側頂点部
位43までの折り畳み部位が、ドアフレーム後縦縁部1
4の内周側壁部15aとドアフレームガーニッシュ後縦
縁部24の内周側片部24aとの間に収納される縦縁側
収納部位45となり、下縁部40の位置する下側頂点部
位43から先端側頂点部位44までの折り畳み部位が、
ドアフレーム下縁部16とアッパトリム31との間に収
納される下縁側収納部位46となる。なお、先端側・上
側・下側頂点部位44・42・43には、予め、取付ブ
ラケット59や当板48を固着させておく。
【0058】また、ドアフレーム11の下縁部16の車
内側Iの面に、プリテンショナー52、ガイドローラ5
5、及び、ガイドレール58を、取り付けておく。この
とき、ガイドブロック57は、牽引材54の先端54a
を連結させた状態で、予め、ガイドレール58内に、配
置させておく。
【0059】そして、上側・下側頂点部位42・43
を、取付孔14a・14b(ナット14c)に螺合させ
る取付ボルト49を使用して、ドアフレーム後縦縁部1
4の上下に、取付固定するともに、ガイドレール58か
ら突出しているガイドブロック57の連結部57bに、
先端側頂点部位44を連結させる。この時、遮蔽材38
の下縁側収納部位46は、ブラケット17の横板部17
a上に載置する。
【0060】ついで、ガーニッシュ21の上縁部22・
前・後縦縁部23・24を、ドアフレームの上縁部12
・前・後縦縁部13・14に嵌合させつつ、挿通孔24
eを挿通させて取付孔15eに螺合させる各ねじ27を
使用して、後縦縁部24の外周側片部24dをドアフレ
ーム突出部15の外周側壁部15dに固定する。また、
適宜、他の上縁部22や前縦縁部23を、図示しない箇
所でねじ等を利用して、ドアFDのドアフレーム11に
固定する。その後、各リブ33の凹溝33cにブラケッ
ト17の縦板部17bを嵌合させつつ、各クリップ32
aを係止孔16aに挿入係止させ、ドアトリム30のア
ッパトリム31とロアトリム36とをドアフレーム下縁
部16に取り付ければ、ドアFDの組立を完了させるこ
とができ、ドアFDをボディ1に取り付ければ、遮蔽材
38と繰り出し手段51とを車両に搭載することができ
る。
【0061】また、エアバッグ61の車両への搭載につ
いて述べれば、エアバッグ61を上端62a側に折り畳
むとともに、折り崩れしないように、エアバッグ61を
破断可能な図示しないテープ材でくるんでおく。つい
で、エアバッグ61の各取付部64に取付ブラケット6
5を取り付けておくとともに、ガス流入部63をインフ
レーター68に接続させ、インフレーター68に取付ブ
ラケット69を取り付けて、エアバッグ組付体を形成し
ておく。その後、各取付ブラケット65・69をインナ
パネル2にボルト66・70止めして、ルーフヘッドラ
イニング8をインナパネル2に取り付ければ、エアバッ
グ61とインフレーター68とを車両に搭載することが
できる。そして、ドアFDを含めて、遮蔽材38、繰り
出し手段51、エアバッグ61、及び、インフレーター
68を、車両に取り付けることにより、乗員拘束装置S
が車両に搭載されることとなる。
【0062】なお、ロールオーバセンサ72、側突セン
サ73、及び、制御装置74は、別途、車両の所定位置
に取り付けておき、乗員拘束装置Sの車両への搭載時、
繰り出し手段51やインフレーター68から延びる図示
しないリード線を、制御装置74に結線させることとな
る。
【0063】そして、乗員拘束装置Sの車両への搭載
後、制御装置74が、例えば、車両の転倒が予測される
ロールオーバ検知信号をロールオーバセンサ72から入
力すると、繰り出し手段51を作動させる。すると、プ
リテンショナー52の本体53が、牽引材54の先端5
4aに連結されたガイドブロック57を、ガイドレール
58に沿って前方へ移動させるように牽引することか
ら、遮蔽材38は、図2〜5の二点鎖線や図9の実線で
示すように、折り畳まれた状態から、先端側頂点部位4
4が前方に移動して、ガーニッシュ後縦縁部24の扉部
25を押し開くとともに、アッパトリム31の扉部34
を上方へ押し開いて、窓WFを遮蔽するように、展開す
ることとなる。
【0064】また、制御装置74は、ロールオーバセン
サ72からのロールオーバ検知信号を入力して、インフ
レーター68を作動させることから、インフレーター6
8から膨張用ガスが吐出されて、エアバッグ61は、本
体部62内に膨張用ガスを流入させて膨張し、図示しな
いテープ材を破断させて、ルーフヘッドライニング8の
扉部8aを押し開き、図9に示すように、遮蔽材38の
車内側で、窓WFを遮蔽するように、下方へ展開膨張す
ることとなる。
【0065】なお、実施形態では、制御装置74が、側
突センサ73からの側突検知信号を入力しても、上記と
同様に、遮蔽材38とエアバッグ61とを展開させるこ
ととなる。
【0066】そして、実施形態の乗員拘束装置Sでは、
作動時、遮蔽材38が、ドアトリム30におけるアッパ
トリム31の遮蔽材38を覆っていた扉部34を押し開
いて、上方に繰り出されることとなる。その際、遮蔽材
38は、扉部34の下方におけるドアフレーム下縁部1
6のインナパネル11cから延びるブラケット17の横
板部17a上に、予め、折り畳まれて収納されているこ
とから、上方への繰り出し時、的確に、扉部34を押し
開くことができて、円滑に、繰り出されることとなる。
【0067】そして、ドアトリム30におけるアッパト
リム31の上端側は、通常時、扉部34の開き時のヒン
ジ部35より車内側Iで、かつ、ヒンジ部35近傍の凹
溝33cの底面33dが、横板部17aの車内側I端に
おける縦板部17bの支持面17cに支持されて、下方
への移動を規制されていることから、運転者等の肘等が
載せられて、下方への押圧力F1(図4参照)を受けて
も、大きく変形することなく、安定して、その押圧荷重
を受けることができる。
【0068】すなわち、アッパトリム31の上端側が、
ヒンジ部35から車内側Iに離れた部位で、ブラケット
17の縦板部17bに支持されていれば、ヒンジ部35
の部位が撓み易いことから、下方への押圧力F1を受け
れば、ヒンジ部35付近が撓んで、大きく変形してしま
う。
【0069】また、アッパトリム31の上端側が、ヒン
ジ部35から車外側Oに離れた部位で、ブラケット17
の縦板部17bに支持されていれば、横板部17a上に
収納する遮蔽材38のスペースを、確保し難く、遮蔽材
38とブラケット縦板部17bとの干渉が大きくなっ
て、円滑な遮蔽材38の繰り出しを疎外してしまう。ち
なみに、実施形態の場合には、ヒンジ部35近傍の車内
側Iで、アッパトリム31を支持しているため、遮蔽材
36(46)の収納スペースを極力大きく確保すること
ができる。
【0070】さらに、各リブ33の車外側面33aが、
ヒンジ部35の近傍の車内側Iで上下方向に配置されて
いるため、遮蔽材38(46)の上方への繰り出し時、
的確に、扉部34に案内することもできる。
【0071】したがって、実施形態の乗員拘束装置Sで
は、遮蔽材38の円滑な繰り出しを確保して遮蔽材38
を覆い可能なドアトリム30のアッパトリム31を、安
定してドアフレーム11の下縁部16に支持させること
ができる。
【0072】さらに、実施形態の場合には、横板部17
aの車内側Iの端部に、上方へ延びて凹溝33cに係止
される縦板部17bが設けられて、縦板部17bが、車
外側Oの係止面17dを凹溝33c内周面の車外側Oの
側面33eに当接させて、ドアトリム30におけるアッ
パトリム31の車内側Oへの移動を規制しているため、
遮蔽材38の繰り出し時に開く扉部34が、車内側Iへ
の力F2をアッパトリム31における本体部32の上端
側に作用させても、アッパトリム31が、縦板部17b
によって、移動を規制される。すなわち、乗員拘束装置
Sの作動時においても、ドアトリム30におけるアッパ
トリム32の上端側が、ドアフレーム下縁部16に安定
して支持されることとなる。
【0073】なお、実施形態では、凹溝33cを設けた
各リブ33の車外側面33aが、ヒンジ部35の近傍の
車内側Iで上下方向に配置されている。そのため、遮蔽
材38(46)の上方への繰り出し時、的確に、扉部3
4に案内することもできる。
【0074】また、実施形態の乗員拘束装置Sでは、窓
WFの車内側Iで、遮蔽材38が窓WFを遮蔽し、遮蔽
材38の車内側における乗員との間に、エアバッグ61
が窓WFを遮蔽するように配置されて、乗員を、遮蔽材
38とエアバッグ61とで的確に拘束することができ
る。
【0075】そして、実施形態の乗員拘束装置Sでは、
繰り出し手段51が、遮蔽材38を窓WF周縁の下縁側
から実質的に上昇させるように、遮蔽材38との連結部
材であるガイドブロック57を、ガイドレール58に案
内させ、窓WF周縁の下縁側に沿わせて移動させている
ことから、窓WF周縁の後縦縁部24とアッパトリム3
0とに覆われて収納されていた遮蔽材38が、窓WF周
縁の後下隅Cから、斜辺部39を斜め上方に繰り出すよ
うに、窓WFの車内側を遮蔽することとなる。そのた
め、乗員が車内側の窓WF周縁に寄りかかっていても、
乗員を引き起こすように下方から干渉して、円滑に、遮
蔽材39が繰り出されることとなる。
【0076】なお、ブラケット17の縦板部17bが、
ドアトリム30におけるアッパトリム31の車内側Iへ
の移動を規制可能に、アッパトリム31を係止する構成
としては、図10に示すように、構成してもよい。図1
0に示すブラケット17Aには、縦板部17bに、略水
平方向に貫通する係止孔17eが、車両の前後方向に沿
って複数配設され、アッパトリム31Aの本体部32
に、車外側Oに延びる複数のクリップ32bが形成され
ている。各クリップ32bは、各係止孔17eに車内側
Iから挿通されて、車外側Oの係止孔17eの周縁を係
止するものである。このような構成でも、縦板部17b
が、係止孔17e周縁に係止されるクリップ32bを利
用して、ドアトリム30におけるアッパトリム31Aを
係止して、アッパトリム31Aの車内側Iへの移動を規
制できることから、遮蔽材38の繰り出し時に開く扉部
34が、車内側Iへの力F2をアッパトリム31Aの上
端側に作用させても、アッパトリム31Aが、縦板部1
7bによって、移動を規制されることから、アッパトリ
ム31Aの上端側が、ドアフレーム下縁部16に安定し
て支持されることとなる。
【0077】ちなみに、上記の点を考慮しなければ、図
11に示すように、リブ32を設けることなく、ブラケ
ット17における横板部17aの車内側端部の縦板部1
7bが、単に、アッパトリム31Bの本体部32におけ
るヒンジ部35近傍の部位を、下方から支持するよう
に、構成してもよい。このような構成でも、アッパトリ
ム31Bは、ヒンジ部35近傍の部位が、横板部17a
の車内側I端における縦板部17bの支持面17cに支
持されて、下方への移動を規制されることから、運転者
等の肘等が載せられて、下方への押圧力F1を受けて
も、大きく変形することなく、安定して、その押圧荷重
を受けることができる。
【0078】なお、ドアトリム30のヒンジ部35近傍
を支持するブラケット17・17Aは、図例のように、
扉部34下方の車両前後方向に沿うように、長く配設し
てもよいが、縦板部17bの支持部位に対応させて、車
両前後方向に沿って断続的に、複数個、配設させるよう
に構成してもよい。
【0079】また、実施形態では、ドアトリム30をア
ッパトリム31とロアトリム36との二部品から構成し
た場合を示したが、アッパトリム31とロアトリム36
とを一体化して、ドアトリム30を一部品から構成して
もよい。
【0080】さらに、実施形態では、遮蔽材38を配設
させたドアとして、フロントドアFDを例示したが、本
発明は、フロントドアFDに限らず、後席シートの側方
のリヤドアRD等に、適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の乗員拘束装置の車内
側から見た正面図である。
【図2】同実施形態のドアの車内側から見た正面図であ
る。
【図3】図1のIII−III部位の概略断面図である。
【図4】図1のIV−IV部位の概略断面図である。
【図5】図1のV−V部位の概略断面図である。
【図6】同実施形態のドアトリムにおけるアッパトリム
とブラケットとの部分分解斜視図である。
【図7】図2のVII−VII部位の概略断面図である。
【図8】同実施形態の遮蔽材の折り畳み工程を説明する
図である。
【図9】同実施形態の乗員拘束装置の作動時を示す車内
側から見た正面図である。
【図10】同実施形態のブラケット縦板部によるアッパ
トリムの係止構造の変形例を示す断面図である。
【図11】同実施形態のブラケットによるアッパトリム
の支持構造の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ボディ、 11…ドアフレーム、 11c…インナパネル、 16…下縁部、 17・17A…ブラケット、 17a…横板部、 17b…縦板部、 30…ドアトリム、 31・31A・31B…アッパトリム、 33…リブ、 33c…凹溝、 34…扉部、 35…ヒンジ部、 38…遮蔽材、 51…繰り出し手段、 52…(駆動源)プリテンショナー、 FD…フロントドア、 WF…窓、 I…車内側、 O…車外側、 S…乗員拘束装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大口 慎治 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 棚瀬 利則 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA07 AA16 BB21 BB22 BB26 CC11 EE20 EE34 FF10 FF16 FF17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のドアの窓の周縁に配置されるドア
    フレームと、 前記窓周縁の下縁側における前記ドアフレームの車内側
    を覆い、上端を車外側に屈曲させたドアトリムと、 該ドアトリムに車内側を覆われて、折り畳まれて収納さ
    れるシート状の遮蔽材と、 を備えて構成され、 前記遮蔽材が、所定時、前記窓を遮蔽可能に、前記ドア
    トリムの一部を押し開いて上方へ繰り出される乗員拘束
    装置であって、 前記窓周縁の下縁側の前記ドアフレームの部位に、車内
    側へ延びる横板部を有したブラケットが配設され、 前記遮蔽材が、前記横板部上に、折り畳まれて収納さ
    れ、 前記ドアトリムが、上端の車外側の縁側に、前記遮蔽材
    に押されて上方側に開き可能な扉部を備えるとともに、 前記ドアトリムにおける前記扉部の開き時のヒンジ部の
    近傍部位が、下方への移動を規制可能に、前記横板部の
    車内側の端部によって、支持されていることを特徴とす
    る乗員拘束装置。
  2. 【請求項2】 前記横板部の車内側端部が、上方へ延び
    る縦板部を備え、 該縦板部が、前記ドアトリムの車内側への移動を規制可
    能に、前記ドアトリムを係止していること特徴とする請
    求項1に記載の乗員拘束装置。
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