JP2003035580A - フローセンサ - Google Patents

フローセンサ

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JP2003035580A
JP2003035580A JP2001220174A JP2001220174A JP2003035580A JP 2003035580 A JP2003035580 A JP 2003035580A JP 2001220174 A JP2001220174 A JP 2001220174A JP 2001220174 A JP2001220174 A JP 2001220174A JP 2003035580 A JP2003035580 A JP 2003035580A
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heater
film
resistance
thermometer
wiring
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JP2001220174A
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Takao Iwaki
隆雄 岩城
Toshimasa Yamamoto
山本  敏雅
Hiroyuki Wado
弘幸 和戸
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Denso Corp
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Denso Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/684Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow
    • G01F1/688Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow using a particular type of heating, cooling or sensing element
    • G01F1/69Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow using a particular type of heating, cooling or sensing element of resistive type
    • G01F1/692Thin-film arrangements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターニングされた複数の抵抗膜を一対の絶
縁膜で挟んでなる薄膜構造部を有する薄膜式フローセン
サにおいて、各抵抗膜間の抵抗比が、センサ毎にばらつ
くのを極力抑制する。 【解決手段】 ウェハから切り出された基板の上に、下
部絶縁膜、抵抗膜、上部絶縁膜が順次積層されており、
該抵抗膜は、パターニングされた流体温度計3、測温体
4およびヒータ5より構成されてなるフローセンサにお
いて、ヒータ5は、複数本の抵抗体5aが並列に接続さ
れた配線形状となっている。それにより、ヒータ5と温
度計3、4とで配線幅を同一にでき、ウェハ面内でのエ
ッチングばらつきの違いによらず抵抗比を一定とでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターニングされ
た抵抗膜を一対の絶縁膜で挟んでなる薄膜構造部を有す
る薄膜式フローセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜式フローセンサは、一般に、基板の
上に、下部絶縁膜、金属や高不純物濃度の半導体等より
なる抵抗膜、上部絶縁膜を順次成膜することにより、こ
れら各膜が積層されてなる薄膜構造部を形成したもので
あり、抵抗膜は、配線形状にパターニングされたヒータ
と、流体温度計や測温体等の温度計とより構成されてい
る。
【0003】このようなものとしては、特開2000−
146656号公報に記載のものが提案されており、例
えば、流体温度計にて検出される温度よりも所定の温度
高くなるようにヒータの温度を制御し、流体の流れによ
る測温体の温度変化に基づいて流体の流量を検出するよ
うになっている。
【0004】このようなフローセンサは、通常、半導体
ウェハの上に、下部絶縁膜、抵抗膜を順次成膜した後、
抵抗膜をフォトリソグラフ法を用いたエッチングにより
パターニングし、続いて、上部絶縁膜を成膜し、その
後、ウェハをカットしてチップとして基板を切り出すこ
とにより量産化される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
抵抗膜のパターニングにおいては、ウェハ面内にてエッ
チングによる配線幅のばらつきが発生する。このばらつ
きにより、1つのチップ(センサ)内における各抵抗膜
の間(ヒータと温度計との間、またはヒータとヒータと
の間、または温度計と温度計との間)の抵抗比(以下、
チップ内抵抗比という)が、チップ毎(センサ毎)に大
きくばらつくという問題が生じる。
【0006】フローセンサでは、各抵抗膜間にて例えば
ブリッジ回路等を構成することにより、流体の流量を検
出可能となっており、抵抗膜間の抵抗比はセンサ感度に
大きく効いている。そのため、量産化されたチップ毎に
チップ内抵抗比のばらつきが大きいと、例えば、外部等
に設けられた制御回路による出力補正等が複雑化する等
の不具合が生じる。
【0007】また、1つのチップ内における各抵抗膜の
間のTCR(抵抗温度係数)の比のばらつきが大きい場
合にも同様の不具合が生じる。
【0008】このようなチップ内抵抗比、TCR比のば
らつきの発生理由について、本発明者等は、より詳細な
検討を行った。抵抗値の大きさは、抵抗膜の膜厚および
配線幅により決まる。また、TCRの値も膜厚および配
線幅に依存する。ここで、膜厚は、成膜装置に依存し、
ウェハ面内では、例えばウェハ中央部と端部とで大きく
ばらつくものの、チップ内でのばらつきは小さいため、
チップ内抵抗比、TCR比ばらつきへの寄与は小さい。
【0009】一方、配線幅は、上記した抵抗膜のエッチ
ング時のばらつきに依存する。この配線幅のばらつき
は、フォトリソに用いるマスクの線幅と実際にエッチ
ングされて形成される線幅の差(以下、エッチングばら
つきという)が、ウェハ面内でばらつくこと、このエ
ッチングばらつきの大きさおよびそれの抵抗値、TCR
への寄与が、線幅の太い抵抗膜と線幅の細い抵抗膜とで
異なること、に起因している。
【0010】一般に、従来のフローセンサでは、図6に
示す様に、抵抗膜のうちヒータ5’は、低電圧で発熱を
起こしたいという理由から配線幅をできるだけ太くし、
一方、温度計3、4は、発熱を抑えるため低電流を流し
て大きな電圧を得たいという理由から、抵抗値を大きく
するために配線幅をできるだけ細いものとしている。そ
のため、配線幅が太いヒータ5’よりも配線幅が細い方
の温度計3、4の方が、エッチングによる配線幅のばら
つきが大きく効いてくる。
【0011】それによって、上記の要因においては、
上記エッチングばらつきの寄与は、配線幅が細い方の抵
抗膜に大きくなる。また、エッチングばらつきの値その
ものもヒータと温度計とで大きく異なるため、チップ内
抵抗比は、チップ毎に大きくばらつくことになる。
【0012】例えば、図6において、ヒータ5’の配線
幅W1を20μm、温度計3、4の配線幅W2を3μm
とし、ウェハ中心付近での上記エッチングばらつきの値
がヒータ5’に対して0.1μm、温度計3、4に対し
て0.3μmとし、ウェハ端部でのエッチングばらつき
の値がヒータ5’に対して0.15μm、温度計3、4
に対して0.45μmとする。
【0013】ここで、チップ内抵抗比として、ヒータ
5’の抵抗と温度計3、4の抵抗との比(=(温度計抵
抗)/(ヒータ抵抗))をとると、ウェハ中心付近から
切り出されたチップのチップ内抵抗比x1は{(20−
0.1)/(3−0.3)}であり、ウェハ端部から切
り出されたチップのチップ内抵抗比x2は{(20−
0.15)/(3−0.45)}である。
【0014】そして、両抵抗比x1とx2の比、x1/
x2は0.947となる。このように、配線幅の細い部
分と太い部分とでは、ウェハ中心付近とウェハ端部とに
おけるエッチングばらつきの抵抗比への寄与の違いが異
なるため、チップ内抵抗比がウェハ面内にてすなわちチ
ップ毎にて大きくばらつく。これらのことは、TCRの
比についても同じ事が言える。これは、TCRが線幅に
依存するからである(線幅が大きくなるほどTCRは大
きくなる)。
【0015】そこで、本発明は上記問題に鑑み、ウェハ
から切り出された基板の上に、下部絶縁膜、パターニン
グされたヒータおよび温度計よりなる抵抗膜、上部絶縁
膜が順次積層されてなるフローセンサにおいて、同一チ
ップ内での抵抗膜間の抵抗比、TCR比が、異なるチッ
プ間で(センサ毎に)ばらつくのを極力抑制することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記したように、配線幅
の細い部分と太い部分とでは、ウェハ中心付近とウェハ
端部とにおけるエッチングばらつきの程度が異なる。エ
ッチングばらつきの値は、抵抗膜の線幅や線間隔に依存
するので、たとえエッチングばらつきの値がウェハ面内
で異なったとしても、全ての抵抗膜の線幅や線間隔が等
しければ、チップ内抵抗比はチップ間で一定になるはず
である。
【0017】このことは、例えば、上記図6に基づいて
述べた例において、ヒータ5’の線幅および温度計3、
4の線幅W1、W2を共に、3μmとすれば良いことを
意味する。つまり、このようにした場合、上記比x1/
x2={(3−0.3)/(3−0.3)}/{(3−
0.45)/(3−0.45)}=1となり、エッチン
グばらつきの値がウェハ面内で相違していても、この相
違はキャンセルされて、チップ内抵抗比はチップ間で一
定になる。
【0018】本発明は、上記した本発明者等の検討結果
に基づく知見に加えて、従来のフローセンサにおける抵
抗膜が、その配線幅の太い細いに関わらず1本の配線と
してパターニングされていたため、上記問題が発生する
ことに着目してなされたものである。
【0019】すなわち、請求項1に記載の発明では、基
板(1)の上に、下部絶縁膜(2)、抵抗膜(3、4、
5)、上部絶縁膜(6)が順次積層されており、前記抵
抗膜は、パターニングされたヒータ(5)と温度計
(3、4)とより構成されてなるフローセンサにおい
て、抵抗膜の少なくとも一部が、複数本の抵抗体(5
a)が並列に接続された配線形状となっていることを特
徴とする。
【0020】それによれば、従来、パターニングされた
各抵抗膜間において、配線幅が異なる部分が存在してい
たが、本発明によれば、従来配線幅の太い部分であった
抵抗膜を、複数本の抵抗体が並列に接続された配線形状
とすることにより、個々の抵抗体の配線幅を、配線幅の
細い部分の抵抗膜に揃えることができる。つまり、各抵
抗膜間の配線幅を略同一にすることができる。
【0021】そのため、従来存在していた配線幅の違い
によるウェハ面内でのエッチングばらつきの相違を、本
発明の構成を採用することにより極力無くすことができ
る。従って、本発明によれば、同一チップ内での抵抗膜
間の抵抗比、TCR比が、異なるチップ間でばらつくの
を極力抑制することができる。
【0022】また、請求項2に記載の発明においては、
抵抗膜(3〜5)のうちヒータ(5)の少なくとも一部
が、複数本の抵抗体(5a)が並列に接続された配線形
状となっていることを特徴とする。
【0023】上述したように、ヒータは、抵抗膜の中で
もその他の温度計等の部分に比べて、一般に、配線幅が
太いことが必要な部分である。本発明によれば、ヒータ
の少なくとも一部を複数本の抵抗体が並列に接続された
配線形状とすることにより、各抵抗膜間の配線幅を略同
一となるように揃えることができ、請求項1の発明と同
様の効果を実現することができる。
【0024】また、請求項3に記載の発明においては、
抵抗膜(3〜5)のうち温度計(3、4)の少なくとも
一部が、複数本の抵抗体が並列に接続された配線形状と
なっていることを特徴とする。
【0025】温度計の抵抗値を小さくする等の必要性が
ある場合、従来構成では、温度計の配線幅を太くする必
要がある。場合によっては、ヒータよりも太くする必要
がある。本発明は、そのような場合に好適なものであ
り、温度計の少なくとも一部を複数本の抵抗体が並列に
接続された配線形状とすることにより、各抵抗膜間の配
線幅を略同一となるように揃えることができ、請求項1
の発明と同様の効果を実現することができる。
【0026】また、請求項4に記載の発明においては、
抵抗膜のうちヒータ(5)および温度計(3、4)の少
なくとも一方は、複数本の抵抗体(5a)が並列に接続
された配線形状を有しており、ヒータと温度計とは、個
々の抵抗体の配線幅と同一の配線幅を有する部分を持っ
ていることを特徴とする。
【0027】それによれば、ヒータと温度計との少なく
とも一部を複数本の抵抗体が並列に接続された配線形状
とすることによって、ヒータと温度計とで互いの配線幅
が同一の部分を形成することができる。従って、本発明
によっても、同一チップ内での抵抗膜間の抵抗比、TC
R比が、異なるチップ間でばらつくのを極力抑制するこ
とができる。
【0028】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1は、本実施形態に係るフローセ
ンサS1の斜視図であり、図2はこのフローセンサS1
の断面図であって、図1におけるA−A断面を模式的に
示す図である。また、図3は図2中のB部を拡大した断
面図である。
【0030】1は、本発明でいう基板であり、単結晶シ
リコン等で形成された半導体基板より構成されている。
本例では、図2に示す様に、基板1には、一面(図中の
上面)から他面(図中の下面)へと貫通する空洞部1a
が形成されている。
【0031】基板1の一面上には、空洞部1aの開口部
を覆うように、下部絶縁膜2が形成されている。この下
部絶縁膜2は、絶縁性のシリコン窒化膜(SiN)やシ
リコン酸化膜(SiO2)等により構成することがで
き、本例では、下側からシリコン窒化膜、シリコン酸化
膜が順次積層形成されてなるものである。
【0032】下部絶縁膜2の上には、流体温度計3、測
温体(流量検出体)4、ヒータ(発熱体)5が形成され
ている。これら部材3〜5は、PtやNiCr、W等の
金属(本例ではPt)やポリシリコン等よりなる抵抗膜
として構成されており、これら各抵抗膜3〜5のうち流
体温度計3と測温体4とにより、フローセンサS1の温
度計が構成されている。
【0033】また、図1に示す様に、本例では各抵抗膜
3〜5は平面蛇行形状にパターニングされている。ここ
で、図4は、温度計3、4およびヒータ5の平面パター
ンを示す図である。この図4および上記図3に示すよう
に、抵抗膜3〜5のうちヒータ5は、複数本(図4では
4本)の抵抗体5aが並列に接続された配線形状となっ
ている。
【0034】そして、図4に示すように、ヒータ5にお
ける個々の抵抗体5aの配線幅と温度計3、4の配線幅
とは同一の幅(例えば3μm)となっている。つまり、
ヒータ5を、複数本の抵抗体5aが並列に接続された配
線形状とすることにより、ヒータ5と温度計3、4との
互いの配線幅を同一としている。
【0035】流体温度計3、測温体4およびヒータ5
は、本例では、流体の流れの方向(図1中の白抜き矢印
で示す)に対し、上流側からその順で配置されている。
流体温度計3は、流体の温度を検出するもので、ヒータ
5の熱がその温度検出に影響を及ぼさないようにヒータ
5から十分離隔した位置に配設されている。ヒータ5
は、流体温度計3で検出された温度より一定温度高い基
準温度になるように、図示しない制御回路によって制御
される。
【0036】これら抵抗膜3〜5および下部絶縁膜2の
上には、上部絶縁膜6が形成されている。この上部絶縁
膜6は、下部絶縁膜2と同様に、絶縁性のシリコン窒化
膜やシリコン酸化膜等により構成することができ、本例
では、下側からシリコン酸化膜、シリコン窒化膜が順次
積層形成されてなるものである。
【0037】また、図1に示すように、上記各抵抗膜3
〜5は、基板1の端部まで引き回されており、その引き
回し終端には、金やアルミ等よりなるパッド部7が形成
されている。そして、このパッド部7を介してワイヤボ
ンディング等により、各抵抗膜3〜5は上記制御回路等
に電気的に接続されるようになっている。これらパッド
部7は、上部絶縁膜6に形成された図示しない開口部を
介して各抵抗膜3〜5に電気的に接続されている。
【0038】こうして、本実施形態では、基板1の上
に、下部絶縁膜2、抵抗膜3〜5、上部絶縁膜6が順次
積層形成されいる。そして、基板1の空洞部1a上にお
いては、上記測温体4およびヒータ5が下部絶縁膜2と
上部絶縁膜6とに挟まれて積層されたメンブレン(薄膜
構造部)10が形成されている。
【0039】このようなフローセンサS1では、流体温
度計3から得られる流体温度よりも一定温度高い温度に
なるようにヒータ5を駆動する。そして、流体が流れる
ことにより、図1の白抜き矢印で示す順流においては、
測温体4は熱を奪われて温度が下がり、白抜き矢印の逆
方向である逆流では熱が運ばれて温度が上がるため、こ
の測温体4と流体温度計3との温度差から流体の流量お
よび流れ方向を検出するものである。このとき、流体温
度計3および測温体4を形成している金属配線の抵抗値
変動から温度を測定(検出)している。
【0040】次に、上記した本例のフローセンサS1の
製造方法について、上記図2を参照して具体的に説明す
る。まず、基板として単結晶のシリコン基板(Si原
石)1を用意する。
【0041】この基板1はチップに分割されていないウ
ェハ状態のものである。ちなみに、例えば、このウェハ
はφ6インチの円盤状のものであり、最終的に、カット
されて切り出されるチップ(基板)のサイズは、約3m
m×6mm程度のものである。そして、以下、ダイシン
グカット工程までの工程は、当該ウェハに対してチップ
単位毎に施されるものである。
【0042】このウェハ状態の基板1の一面上に、プラ
ズマCVD(PE−CVD)法または減圧CVD(LP
−CVD)法等によりシリコン窒化膜を成膜し、その上
に、PE−CVD法等によりシリコン酸化膜を成膜す
る。これにより、下部絶縁膜2が形成される(下部絶縁
膜形成工程)。
【0043】次に、下部絶縁膜2の上に、抵抗膜3〜5
の材料としてPt膜を蒸着法やスパッタ法等によりに堆
積させ、Pt膜を、フォトリソグラフ法を用いたイオン
ミリング等によりエッチングし、抵抗膜3〜5の形状に
パターニングし、抵抗膜3〜5を形成する(抵抗膜形成
工程)。
【0044】次に、抵抗膜3〜5および下部絶縁膜2の
上に、PE−CVD法等によりシリコン酸化膜を成膜し
た後、このシリコン酸化膜の上に、プラズマCVD法ま
たは減圧CVD法等によりシリコン窒化膜を成膜する。
これにより、上部絶縁膜6が形成される(上部絶縁膜成
膜工程)。その後、上記パッド部7の形成のために上部
絶縁膜6に開口を形成し、蒸着やスパッタ等によりパッ
ド部7を形成する。
【0045】次に、シリコン基板1の裏面にマスク材
(例えばシリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜、図示
せず)を形成し、エッチングして上記空洞部1aに対応
した開口部を形成した後、シリコン基板1の裏面側を下
部絶縁膜2の下層膜であるシリコン窒化膜が露出するま
で異方性エッチングして空洞部1aを形成する。
【0046】このときの終点検出は、例えばエッチング
液にTMAH(水酸化4メチルアンモニウム)を用いる
ことにより、シリコンに対してシリコン窒化膜のエッチ
ング速度が非常に小さいため容易に止めることができ
る。
【0047】その後、ウェハ状態の基板1をダイシング
カットすることにより、チップに分割する(ダイシング
カット工程)。このようにして、図1、図2に示すフロ
ーセンサS1を適切に複数個製造する、つまり量産する
ことができる。
【0048】ところで、上述したように従来、ヒータ5
は、その特性上、抵抗膜の中でもその他の温度計3、4
の部分に比べて配線幅が太いことが必要な部分であっ
た。本実施形態によれば、抵抗膜3〜5のうちヒータ5
を複数本の抵抗体5aが並列に接続された配線形状とす
ることにより、ヒータ5の抵抗値を実質的に変化させる
ことなく、ヒータ5の配線幅(つまり、個々の抵抗体5
aの配線幅)と温度計3、4の配線幅とを略同一となる
ように揃えている。
【0049】そのため、従来存在していたヒータと温度
計との配線幅の違いによる同一チップ内でのエッチング
ばらつきの相違を無くすことができる。つまり、本実施
形態の構成を採用することにより、流体温度計3と測温
体4とヒータ5との間で、同一チップ内でのエッチング
ばらつきを略同一にできる。
【0050】従って、本実施形態によれば、同一チップ
内での流体温度計3と測温体4とヒータ5との間の抵抗
比(つまり、各抵抗膜間の抵抗比)およびTCR比が、
異なるチップ間で(つまり、センサ毎に)ばらつくのを
極力抑制することができる。その結果、特性の均一なセ
ンサS1が量産可能になる。
【0051】例えば、「解決手段」の欄にて比x1/x
2を用いて説明したように、ウェハ中心付近から切り出
されたチップである本フローセンサS1とウェハ端部か
ら切り出されたチップである本フローセンサS1とで
は、各抵抗膜3〜5間の抵抗比、TCR比を略一定にす
ることができる。
【0052】(他の実施形態)なお、ヒータ5におい
て、複数本の抵抗体5aが並列に接続された配線形状
は、図5に示すような形状であっても良い。図5では、
ヒータ5の折り返し部では、個々の抵抗体5aが交差し
て抗し形状をなしている。
【0053】また、従来構成では、温度計3、4の抵抗
値を小さくする等の必要性がある場合など、場合によっ
ては、温度計の配線幅をヒータよりも太くする必要があ
る。このような場合、抵抗膜3〜5のうちヒータ5では
なく温度計3、4の少なくとも一部を複数本の抵抗体が
並列に接続された配線形状としても良い。
【0054】この場合、上記実施形態の場合と同様に、
各抵抗膜3〜5間の配線幅を略同一となるように揃える
ことができ、同様の効果を実現することができる。ま
た、ヒータ5と温度計3、4の両方を、複数本の抵抗体
が並列に接続された配線形状としても良い。
【0055】要するに、本発明は、抵抗膜の少なくとも
一部が、複数本の抵抗体が並列に接続された配線形状と
なっていることを主たる特徴とするものであり、それに
よって、各抵抗膜間の配線幅を略同一にすることで、各
抵抗膜間でのウェハ面内でのエッチングばらつきを同程
度とし、目的を達成するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るフローセンサの斜視図であ
る。
【図2】図1中のA−A概略断面図である。
【図3】図2中のB部拡大断面図である。
【図4】上記実施形態における温度計およびヒータの平
面パターンを示す図である。
【図5】複数本の抵抗体が並列に接続された配線形状の
変形例を示す図である。
【図6】従来の温度計およびヒータの平面パターンを示
す図である。
【符号の説明】
1…基板、2…下部絶縁膜、3…流体温度計、4…測温
体、5…ヒータ、5a…抵抗体、6…上部絶縁膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和戸 弘幸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2F035 EA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(1)の上に、下部絶縁膜(2)、
    抵抗膜(3、4、5)、上部絶縁膜(6)が順次積層さ
    れており、前記抵抗膜は、パターニングされたヒータ
    (5)と温度計(3、4)とより構成されてなるフロー
    センサにおいて、 前記抵抗膜の少なくとも一部が、複数本の抵抗体(5
    a)が並列に接続された配線形状となっていることを特
    徴とするフローセンサ。
  2. 【請求項2】 基板(1)の上に、下部絶縁膜(2)、
    抵抗膜(3〜5)、上部絶縁膜(6)が順次積層されて
    おり、前記抵抗膜は、パターニングされたヒータ(5)
    と温度計(3、4)とより構成されてなるフローセンサ
    において、前記ヒータの少なくとも一部が、複数本の抵
    抗体(5a)が並列に接続された配線形状となっている
    ことを特徴とするフローセンサ。
  3. 【請求項3】 基板(1)の上に、下部絶縁膜(2)、
    抵抗膜(3〜5)、上部絶縁膜(6)が順次積層されて
    おり、前記抵抗膜は、パターニングされたヒータ(5)
    と温度計(3、4)とより構成されてなるフローセンサ
    において、前記温度計の少なくとも一部が、複数本の抵
    抗体が並列に接続された配線形状となっていることを特
    徴とするフローセンサ。
  4. 【請求項4】 基板(1)の上に、下部絶縁膜(2)、
    抵抗膜(3〜5)、上部絶縁膜(6)が順次積層されて
    おり、前記抵抗膜は、パターニングされたヒータ(5)
    と温度計(3、4)とより構成されてなるフローセンサ
    において、前記ヒータおよび前記温度計の少なくとも一
    方は、複数本の抵抗体(5a)が並列に接続された配線
    形状を有しており、 前記ヒータと前記温度計とは、個々の前記抵抗体の配線
    幅と同一の配線幅を有する部分を持っていることを特徴
    とするフローセンサ。
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