JP2003027972A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2003027972A
JP2003027972A JP2002132851A JP2002132851A JP2003027972A JP 2003027972 A JP2003027972 A JP 2003027972A JP 2002132851 A JP2002132851 A JP 2002132851A JP 2002132851 A JP2002132851 A JP 2002132851A JP 2003027972 A JP2003027972 A JP 2003027972A
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valve
intake
negative pressure
throttle valve
opening
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JP2002132851A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Nakasaka
幸博 中坂
Naohide Fuwa
直秀 不破
Masanobu Kanamaru
昌宣 金丸
Satoshi Watanabe
智 渡辺
Masahito Ebara
雅人 江原
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生さ
せる。 【解決手段】 排気管52内にスロットル弁56を配置
する。吸気管負圧が要求されるときには、スロットル弁
56の開度を減少させると同時に、スロットル弁56の
開度の減少に伴ってシリンダ50内に吸入される吸入空
気量である筒内吸入吸入空気量が減少するのを抑制する
ように吸気弁2のバルブ開特性を変更する。例えば、吸
気弁のバルブリフト量を増加させ、吸気弁2の作用角を
増加させ、吸気弁2の位相を遅角させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機関吸気通路内にスロットル弁を
配置し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の
開度を減少させる内燃機関の制御装置が知られている。
この種の内燃機関の制御装置の例としては、例えば特開
平6−117280号公報に記載されたものがある。特
開平6−117280号公報に記載された内燃機関の制
御装置では、吸気管負圧が要求されるときに、スロット
ル弁の開度を減少させて吸気管内に負圧を発生させるよ
うに内燃機関が制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平6−
117280号公報に記載された内燃機関の制御装置の
ように吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開
度が減少せしめられると、吸気管内に負圧を発生させる
ことができるものの、スロットル弁の開度が減少せしめ
られる結果、気筒内に吸入される吸入空気量である筒内
吸入空気量が減少してしまい、それに伴ってトルク段差
が生じてしまう。それにもかかわらず、特開平6−11
7280号公報に記載された内燃機関の制御装置では、
スロットル弁の開度が減少せしめられる時に筒内吸入空
気量が減少するのに伴って発生するトルク段差について
考慮がなされていない。従って、特開平6−11728
0号公報に記載された内燃機関の制御装置によっては、
トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させることが
できない。
【0004】また、上記特開平6−117280号公報
の装置では、例えばブレーキ倍力装置が作動したときに
吸気管負圧が要求されたと判断しているが、実際にはス
ロットル弁開度を減少させて吸気管内に負圧を発生させ
る際に負圧の立上がりには多少の時間を要するため、ブ
レーキ倍力装置の作動と同時に吸気管負圧を発生させる
操作を開始したのでは実際にブレーキ倍力装置で負圧が
必要とされるときに負圧が不足して充分な制動力が得ら
れないおそれがある。
【0005】前記問題点に鑑み、本発明の一つの目的は
トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させることが
できる内燃機関の制御装置を提供することである。ま
た、本発明のもう一つの目的は、上記に加えて更に、実
際に負圧が必要とされる状態になったときに最初から充
分な負圧を確保することが可能な内燃機関の制御装置を
提供することである
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、機関吸気通路内にスロットル弁を配置し、吸気
管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度を減少さ
せる内燃機関の制御装置において、吸気管負圧が要求さ
れるとき、スロットル弁の開度を減少させると同時に、
スロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減
少するのを抑制するように吸気弁のバルブ開特性を変更
することを特徴とする内燃機関の制御装置が提供され
る。
【0007】請求項1に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気管負圧が要求されるときには、機関吸気通路内
に配置されたスロットル弁の開度が減少せしめられる。
そのため、吸気管負圧を発生させることができる。更に
請求項1に記載の内燃機関の制御装置では、スロットル
弁の開度が減少せしめられると同時に、スロットル弁の
開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを抑制
するように吸気弁のバルブ開特性が変更される。そのた
め、スロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量
が減少するのを抑制することができる。つまり、吸気管
負圧が要求されるときに、特開平6−117280号公
報に記載された内燃機関の制御装置のように筒内吸入空
気量の減少に伴って発生するトルク段差を考慮すること
なくスロットル弁の開度が減少せしめられるのを回避す
ることができる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸
気管負圧を発生させることができる。
【0008】なお、本明細書ではバルブの開特性とは気
筒への吸入空気量に影響を与えるバルブ作動特性を意味
し、例えばバルブリフト量、バルブの開弁期間(本明細
書では「作用角」とも称する)、バルブ開閉タイミング
(位相)等の特性を含んでいる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求され
るときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の制
御装置において、吸気管負圧が要求されるとき、スロッ
トル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁のバルブリ
フト量を増加させることを特徴とする内燃機関の制御装
置が提供される。
【0010】請求項2に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気管負圧が要求されるときには、機関吸気通路内
に配置されたスロットル弁の開度が減少せしめられる。
そのため、吸気管負圧を発生させることができる。更に
請求項2に記載の内燃機関の制御装置では、吸気弁のバ
ルブリフト量が増加せしめられると筒内吸入空気量が増
加する点に鑑み、スロットル弁の開度が減少せしめられ
ると同時に、吸気弁のバルブリフト量が増加せしめられ
る。そのため、スロットル弁の開度の減少に伴って筒内
吸入空気量が減少するのを抑制することができる。つま
り、吸気管負圧が要求されるときに、特開平6−117
280号公報に記載された内燃機関の制御装置のように
筒内吸入空気量の減少に伴って発生するトルク段差を考
慮することなくスロットル弁の開度が減少せしめられる
のを回避することができる。それゆえ、トルク段差を抑
制しつつ吸気管負圧を発生させることができる。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求され
るときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の制
御装置において、スロットル弁の開度が比較的大きく吸
気弁のバルブリフト量が比較的小さい機関運転中に吸気
管負圧が要求される場合、スロットル弁の開度を減少さ
せると同時に、吸気弁のバルブリフト量を増加させるこ
とを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0012】請求項3に記載の内燃機関の制御装置で
は、スロットル弁の開度が比較的大きい機関運転中にス
ロットル弁の開度を減少させると吸気管負圧を効果的に
発生させることができる点に鑑み、スロットル弁の開度
が比較的大きい機関運転中に吸気管負圧が要求される場
合には、機関吸気通路内に配置されたスロットル弁の開
度が減少せしめられる。そのため、吸気管負圧を発生さ
せることができる。更に請求項3に記載の内燃機関の制
御装置では、スロットル弁の開度が比較的大きくされて
いる機関運転中には実際の筒内吸入空気量が要求筒内吸
入空気量よりも多くならないように吸気弁のバルブリフ
ト量が比較的小さくされており、また、吸気弁のバルブ
リフト量が比較的小さくされているときに吸気弁のバル
ブリフト量を増加させると筒内吸入空気量を効果的に増
加させることができる点に鑑み、スロットル弁の開度が
比較的大きく吸気弁のバルブリフト量が比較的小さい機
関運転中に吸気管負圧が要求される場合には、スロット
ル弁の開度が減少せしめられると同時に、吸気弁のバル
ブリフト量が増加せしめられる。そのため、スロットル
弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを
抑制することができる。つまり、スロットル弁の開度が
比較的大きく吸気弁のバルブリフト量が比較的小さい機
関運転中に吸気管負圧が要求される場合に、特開平6−
117280号公報に記載された内燃機関の制御装置の
ように筒内吸入空気量の減少に伴って発生するトルク段
差を考慮することなくスロットル弁の開度が減少せしめ
られるのを回避することができる。それゆえ、トルク段
差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させることができる。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求され
るときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の制
御装置において、吸気管負圧が要求されるとき、スロッ
トル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用角を
増加させることを特徴とする内燃機関の制御装置が提供
される。
【0014】請求項4に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気管負圧が要求されるときには、機関吸気通路内
に配置されたスロットル弁の開度が減少せしめられる。
そのため、吸気管負圧を発生させることができる。更に
請求項4に記載の内燃機関の制御装置では、吸気弁の作
用角が増加せしめられると筒内吸入空気量が増加する点
に鑑み、スロットル弁の開度が減少せしめられると同時
に、吸気弁の作用角が増加せしめられる。そのため、ス
ロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少
するのを抑制することができる。つまり、吸気管負圧が
要求されるときに、特開平6−117280号公報に記
載された内燃機関の制御装置のように筒内吸入空気量の
減少に伴って発生するトルク段差を考慮することなくス
ロットル弁の開度が減少せしめられるのを回避すること
ができる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管負
圧を発生させることができる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求され
るときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の制
御装置において、スロットル弁の開度が比較的大きく吸
気弁の作用角が比較的小さい機関運転中に吸気管負圧が
要求される場合、スロットル弁の開度を減少させると同
時に、吸気弁の作用角を増加させることを特徴とする内
燃機関の制御装置が提供される。
【0016】請求項5に記載の内燃機関の制御装置で
は、スロットル弁の開度が比較的大きい機関運転中にス
ロットル弁の開度を減少させると吸気管負圧を効果的に
発生させることができる点に鑑み、スロットル弁の開度
が比較的大きい機関運転中に吸気管負圧が要求される場
合には、機関吸気通路内に配置されたスロットル弁の開
度が減少せしめられる。そのため、吸気管負圧を発生さ
せることができる。更に請求項5に記載の内燃機関の制
御装置では、スロットル弁の開度が比較的大きくされて
いる機関運転中には実際の筒内吸入空気量が要求筒内吸
入空気量よりも多くならないように吸気弁の作用角が比
較的小さくされており、また、吸気弁の作用角が比較的
小さくされているときに吸気弁の作用角を増加させると
筒内吸入空気量を効果的に増加させることができる点に
鑑み、スロットル弁の開度が比較的大きく吸気弁の作用
角が比較的小さい機関運転中に吸気管負圧が要求される
場合には、スロットル弁の開度が減少せしめられると同
時に、吸気弁の作用角が増加せしめられる。そのため、
スロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減
少するのを抑制することができる。つまり、スロットル
弁の開度が比較的大きく吸気弁の作用角が比較的小さい
機関運転中に吸気管負圧が要求される場合に、特開平6
−117280号公報に記載された内燃機関の制御装置
のように筒内吸入空気量の減少に伴って発生するトルク
段差を考慮することなくスロットル弁の開度が減少せし
められるのを回避することができる。それゆえ、トルク
段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させることができ
る。
【0017】請求項6に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求され
るときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の制
御装置において、吸気管負圧が要求されるとき、スロッ
トル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用角を
変更することなく吸気弁の位相を遅角させることを特徴
とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0018】請求項6に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気管負圧が要求されるときには、機関吸気通路内
に配置されたスロットル弁の開度が減少せしめられる。
そのため、吸気管負圧を発生させることができる。更に
請求項6に記載の内燃機関の制御装置では、吸気弁の位
相が遅角せしめられると筒内吸入空気量が増加する点に
鑑み、スロットル弁の開度が減少せしめられると同時
に、吸気弁の位相が遅角せしめられる。そのため、スロ
ットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少す
るのを抑制することができる。つまり、吸気管負圧が要
求されるときに、特開平6−117280号公報に記載
された内燃機関の制御装置のように筒内吸入空気量の減
少に伴って発生するトルク段差を考慮することなくスロ
ットル弁の開度が減少せしめられるのを回避することが
できる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧
を発生させることができる。また請求項6に記載の内燃
機関の制御装置では、吸気弁の位相が遅角せしめられる
と、吸気弁の作用角が増加せしめられる場合よりも精度
良く筒内吸入空気量を増加させることができる点に鑑
み、スロットル弁の開度が減少せしめられると同時に、
吸気弁の作用角が変更されることなく吸気弁の位相が遅
角せしめられる。そのため、吸気弁の作用角が増加せし
められる場合に比べ、スロットル弁の開度の減少に伴っ
て筒内吸入空気量が減少するのを精度良く抑制すること
ができる。
【0019】請求項7に記載の発明によれば、要求され
る吸気管負圧が大きいとき、スロットル弁の開度を減少
させると同時に、吸気弁の作用角を増加させ、要求され
る吸気管負圧が小さいとき、スロットル弁の開度を減少
させると同時に、吸気弁の作用角を変更することなく吸
気弁の位相を遅角させることを特徴とする請求項4又は
6に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0020】請求項7に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁の位相を遅角させることによって増加する筒
内吸入空気量は比較的精度良く制御することができる点
に鑑み、要求される吸気管負圧が大きいときには、スロ
ットル弁の開度が減少せしめられると同時に、吸気弁の
作用角が増加せしめられ、要求される吸気管負圧が小さ
いときには、スロットル弁の開度が減少せしめられると
同時に、吸気弁の作用角を変更することなく吸気弁の位
相が遅角せしめられる。そのため、スロットル弁の開度
の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを必要に応
じて適切に抑制することができる。それゆえ、必要に応
じて適切にトルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生さ
せることができる。
【0021】請求項8に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求され
るときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の制
御装置において、吸気管負圧が要求されるとき、スロッ
トル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用角を
変更することなく吸気弁のバルブリフト量を増加させる
ことを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0022】請求項8に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気管負圧が要求されるときには、機関吸気通路内
に配置されたスロットル弁の開度が減少せしめられる。
そのため、吸気管負圧を発生させることができる。更に
請求項8に記載の内燃機関の制御装置では、吸気弁のバ
ルブリフト量が増加せしめられると筒内吸入空気量が増
加する点に鑑み、スロットル弁の開度が減少せしめられ
ると同時に、吸気弁のバルブリフト量が増加せしめられ
る。そのため、スロットル弁の開度の減少に伴って筒内
吸入空気量が減少するのを抑制することができる。つま
り、吸気管負圧が要求されるときに、特開平6−117
280号公報に記載された内燃機関の制御装置のように
筒内吸入空気量の減少に伴って発生するトルク段差を考
慮することなくスロットル弁の開度が減少せしめられる
のを回避することができる。それゆえ、トルク段差を抑
制しつつ吸気管負圧を発生させることができる。また請
求項8に記載の内燃機関の制御装置では、吸気弁のバル
ブリフト量が増加せしめられると、吸気弁の作用角が増
加せしめられる場合よりも精度良く筒内吸入空気量を増
加させることができる点に鑑み、スロットル弁の開度が
減少せしめられると同時に、吸気弁の作用角が変更され
ることなく吸気弁のバルブリフト量が増加せしめられ
る。そのため、吸気弁の作用角が増加せしめられる場合
に比べ、スロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空
気量が減少するのを精度良く抑制することができる。
【0023】請求項9に記載の発明によれば、要求され
る吸気管負圧が大きいとき、スロットル弁の開度を減少
させると同時に、吸気弁の作用角を増加させ、要求され
る吸気管負圧が小さいとき、スロットル弁の開度を減少
させると同時に、吸気弁の作用角を変更することなく吸
気弁のバルブリフト量を増加させることを特徴とする請
求項4又は8に記載の内燃機関の制御装置が提供され
る。
【0024】請求項9に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁のバルブリフト量を増加させることによって
増加する筒内吸入空気量は比較的精度良く制御すること
ができる点に鑑み、要求される吸気管負圧が大きいとき
には、スロットル弁の開度が減少せしめられると同時
に、吸気弁の作用角が増加せしめられ、要求される吸気
管負圧が小さいときには、スロットル弁の開度が減少せ
しめられると同時に、吸気弁の作用角を変更することな
く吸気弁のバルブリフト量が増加せしめられる。そのた
め、スロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量
が減少するのを必要に応じて適切に抑制することができ
る。それゆえ、必要に応じて適切にトルク段差を抑制し
つつ吸気管負圧を発生させることができる。
【0025】請求項10に記載の発明によれば、機関吸
気通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求さ
れるときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の
制御装置において、機関運転状態に基づいて所定時間内
の将来に吸気管負圧が要求されるか否かを予測し、前記
吸気管負圧が要求されると予測された場合には、実際に
吸気管負圧が要求される前にスロットル弁の開度を減少
させると同時にスロットル弁の開度の減少に伴って筒内
吸入空気量が減少するのを抑制するように吸気弁のバル
ブ開特性を変更する操作を行うことを特徴とする内燃機
関の制御装置が提供される。
【0026】すなわち、請求項10に記載の内燃機関の
制御装置では、機関運転状態に基づいて近い将来に吸気
管負圧が要求されるか否かを予測する。例えば、車両用
機関などでは制動操作が行われる場合にはブレーキ倍力
装置に吸気管負圧が必要とされる。このため、機関運転
状態に基づいて近い将来に制動操作が行われるか否かを
判断することにより、吸気管負圧が要求されるか否かを
予測することが可能となる。また、例えば車両のトラク
ションコントロールシステム(制動、発進制御装置)や
走行安定性制御装置などでは、それぞれ作動時に制動操
作が行われる場合があり、これらの装置が作動する条件
では近い将来に吸気管負圧が要求されると予測すること
ができる。
【0027】このように、吸気管負圧が要求されると予
測されたときに予めスロットル弁開度を減少させると同
時に、スロットル弁開度の減少に伴って筒内吸入空気量
が減少するのを抑制するように吸気弁のバルブ開特性を
変更する操作を行っておくことによりトルク段差の発生
を抑制しながら、実際に吸気管負圧が要求される時まで
に充分な負圧を発生させておくことが可能となり、負圧
を必要とする装置の作動時に吸気管負圧が不足すること
を防止することが可能となる。
【0028】請求項11に記載の発明によれば、機関吸
気通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求さ
れるときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の
制御装置において、機関運転状態に基づいて所定時間内
の将来に吸気管負圧が要求されるか否かを予測し、吸気
管負圧が要求されると予測された場合には、実際に吸気
管負圧が要求される前にスロットル弁の開度を減少させ
ると同時に吸気弁のバルブリフト量を増加させる操作を
行うことを特徴とする内燃機関の制御装置が提供され
る。
【0029】すなわち、請求項11に記載の内燃機関の
制御装置では、近い将来に吸気管負圧が要求されると予
測されたときに予めスロットル弁開度を減少させて吸気
管負圧を発生させるとともに、同時に吸気弁のバルブリ
フト量を増加させる操作を行い、スロットル弁開度の減
少により筒内吸入空気量が減少するのを抑制する。これ
により、トルク段差の発生を抑制しながら、実際に吸気
管負圧が要求される時までに充分な負圧を発生させてお
くことが可能となり、負圧を必要とする装置の作動時に
吸気管負圧が不足することを防止することが可能とな
る。
【0030】請求項12に記載の発明によれば、機関吸
気通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求さ
れるときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の
制御装置において、機関運転状態に基づいて所定時間内
の将来に吸気管負圧が要求されるか否かを予測し、スロ
ットル弁の開度が比較的大きく吸気弁のバルブリフト量
が比較的小さい機関運転中に前記吸気管負圧が要求され
ると予測された場合には、実際に吸気管負圧が要求され
る前にスロットル弁の開度を減少させると同時に、吸気
弁のバルブリフト量を増加させる操作を行うことを特徴
とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0031】すなわち、請求項12に記載の内燃機関の
制御装置では、スロットル弁の開度が比較的大きく吸気
弁のバルブリフトが比較的小さい運転状態、すなわち、
いわゆるノンスロットル運転状態において、近い将来に
吸気管負圧が要求されると予測されたときには予めスロ
ットル弁開度を減少させて吸気管負圧を発生させるとと
もに、同時に吸気弁のバルブリフト量を増加させる操作
を行い、スロットル弁開度の減少により筒内吸入空気量
が減少するのを抑制する。ノンスロットル状態では、機
関のスロットル弁は比較的大きな開度に維持され、筒内
吸入空気量はバルブリフト量などのバルブ開特性を変更
することにより制御される。
【0032】つまり、ノンスロットル状態でバルブリフ
ト量により筒内空気量が制御されている場合には比較的
バルブリフト量が小さくなっている。ノンスロットル状
態ではスロットル弁の開度は大きいため機関の吸気管負
圧は低く(絶対圧力が高く)なり、機関のポンピング損
失は低減できるものの、ブレーキ倍力装置などの負圧を
必要とする装置に充分な負圧を供給することができな
い。
【0033】本発明では、ノンスロットル運転時に近い
将来に負圧が要求されると予測される場合には、予めス
ロットル弁開度を低減して吸気管に負圧を発生させると
ともに、吸気弁のバルブリフト量を増加させてスロット
ル弁開度の減少による筒内吸入空気量の低下を抑制す
る。これにより、吸気管負圧の発生しないノンスロット
ル運転が行われている場合にも、トルク段差の発生を抑
制しながら、実際に吸気管負圧が要求される時までに充
分な負圧を発生させておくことが可能となり、負圧を必
要とする装置の作動時に吸気管負圧が不足することを防
止することが可能となる。
【0034】請求項13に記載の発明によれば、機関吸
気通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求さ
れるときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の
制御装置において、機関運転状態に基づいて所定時間内
の将来に吸気管負圧が要求されるか否かを予測し、前記
吸気管負圧が要求されると予測された場合には、実際に
吸気管負圧が要求される前にスロットル弁の開度を減少
させると同時に、吸気弁の作用角を増加させる操作を行
うことを特徴とする内燃機関の制御装置。
【0035】すなわち、請求項13に記載の内燃機関の
制御装置では、近い将来に吸気管負圧が要求されると予
測されたときに予めスロットル弁開度を減少させて吸気
管負圧を発生させるとともに、同時に吸気弁の作用角を
増加させる操作を行い、スロットル弁開度の減少により
筒内吸入空気量が減少するのを抑制する。これにより、
トルク段差の発生を抑制しながら、実際に吸気管負圧が
要求される時までに充分な負圧を発生させておくことが
可能となり、負圧を必要とする装置の作動時に吸気管負
圧が不足することを防止することが可能となる。
【0036】請求項14に記載の発明によれば、機関吸
気通路内にスロットル弁を配置し、吸気管負圧が要求さ
れるときにスロットル弁の開度を減少させる内燃機関の
制御装置において、機関運転状態に基づいて所定時間内
の将来に吸気管負圧が要求されるか否かを予測し、スロ
ットル弁の開度が比較的大きく吸気弁の作用角が比較的
小さい機関運転中に前記吸気管負圧が要求されると予測
された場合には、スロットル弁の開度を減少させると同
時に、吸気弁の作用角を増加させる操作を行うことを特
徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0037】すなわち、請求項14に記載の内燃機関の
制御装置では、ノンスロットル運転時に近い将来に負圧
が要求されると予測される場合には、予めスロットル弁
開度を低減して吸気管に負圧を発生させるとともに、吸
気弁の作用角を増加させてスロットル弁開度の減少によ
る筒内吸入空気量の低下を抑制する。これにより、吸気
管負圧の発生しないノンスロットル運転が行われている
場合にも、トルク段差の発生を抑制しながら、実際に吸
気管負圧が要求される時までに充分な負圧を発生させて
おくことが可能となり、負圧を必要とする装置の作動時
に吸気管負圧が不足することを防止することが可能とな
る。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0039】図1は本発明の制御装置を自動車用内燃機
関に適用した実施形態の概略構成図、図2は図1に示し
た内燃機関の制御装置の吸気系等の詳細図である。図1
及び図2において、1は自動車用内燃機関全体、2は吸
気弁、3は排気弁、4は吸気弁を開閉させるためのカ
ム、5は排気弁を開閉させるためのカム、6は吸気弁用
カム4を担持しているカムシャフト、7は排気弁用カム
5を担持しているカムシャフトである。図3は図1に示
した吸気弁用カム及びカムシャフトの詳細図である。図
3に示すように、第一の実施形態のカム4のカムプロフ
ィルは、カムシャフト中心軸線の方向に変化している。
つまり、第一の実施形態のカム4は、図3の左端のノー
ズ高さが右端のノーズ高さよりも大きくなっている。す
なわち、第一の実施形態の吸気弁2のバルブリフト量
は、バルブリフタがカム4の左端と接しているときより
も、バルブリフタがカム4の右端と接しているときの方
が小さくなる。
【0040】図1及び図2の説明に戻り、8は気筒内に
形成された燃焼室、9はバルブリフト量を変更するため
に吸気弁2に対してカム4をカムシャフト中心軸線の方
向に移動させるためのバルブリフト量変更装置である。
つまり、バルブリフト量変更装置9を作動することによ
り、カム4の左端(図3)においてカム4とバルブリフ
タとを接触させたり、カム4の右端(図3)においてカ
ム4とバルブリフタとを接触させたりすることができ
る。バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバル
ブリフト量が変更されると、それに伴って、吸気弁2の
開口面積が変更されることになる。第一の実施形態の吸
気弁2では、バルブリフト量が増加されるに従って吸気
弁2の開口面積が増加するようになっている。10はバ
ルブリフト量変更装置9を駆動するためのドライバ、1
1は吸気弁2の開弁期間を変更することなく吸気弁の開
閉タイミングをシフトさせるための開閉タイミングシフ
ト装置である。つまり、開閉タイミングシフト装置11
を作動することにより、吸気弁2の開閉タイミングを進
角側にシフトさせたり、遅角側にシフトさせたりするこ
とができる。本明細書においては、吸気弁2の開閉タイ
ミングを進角側にシフトさせることを吸気弁2の位相を
進角させると称し、吸気弁2の開閉タイミングを遅角側
にシフトさせることを吸気弁2の位相を遅角させると称
する。12は開閉タイミングシフト装置11を作動する
ための油圧を制御するオイルコントロールバルブであ
る。尚、第一の実施形態における可変動弁機構には、バ
ルブリフト量変更装置9及び開閉タイミングシフト装置
11の両者が含まれることになる。
【0041】13はクランクシャフト、14はオイルパ
ン、15は燃料噴射弁、16は吸気弁2のバルブリフト
量及び開閉タイミングシフト量(進角量又は遅角量)を
検出するためのセンサ、17は機関回転数を検出するた
めのセンサである。18は気筒内に吸入空気を供給する
吸気管内の圧力を検出するための吸気管圧センサであ
る。吸気管負圧は吸気管圧センサ18の出力値に基づい
て算出される。詳細には、吸気管内の圧力が大気圧に近
づくに従って吸気管負圧は小さくなり、吸気管内の圧力
が小さくなって大気圧から遠ざかるに従って吸気管負圧
は大きくなる。19はエアフローメータ、20は内燃機
関冷却水の温度を検出するための冷却水温センサ、21
は気筒内に供給される吸入空気の吸気管内における温度
を検出するための吸入空気温センサ、22はECU(電
子制御装置)である。50はシリンダ、51,52は吸
気管、53はサージタンク、54は排気管、55は点火
栓、56はアクセルペダル開度とは無関係に開度が変更
せしめられるスロットル弁である。
【0042】図4は図1に示したバルブリフト量変更装
置等の詳細図である。図4において、30は吸気弁用カ
ムシャフト6に連結された磁性体、31は磁性体30を
左側に付勢するためのコイル、32は磁性体30を右側
に付勢するための圧縮ばねである。コイル31に対する
通電量が増加されるに従って、カム4及びカムシャフト
6が左側に移動する量が増加し、吸気弁2のバルブリフ
ト量が減少せしめられることになる。
【0043】図5はバルブリフト量変更装置が作動され
るのに伴って吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を
示した図である。図5に示すように、コイル31に対す
る通電量が減少されるに従って、吸気弁2のバルブリフ
ト量が増加せしめられる(実線→破線→一点鎖線)。ま
た第一の実施形態では、バルブリフト量変更装置9が作
動されるのに伴って、吸気弁2の開弁期間も変更せしめ
られる。つまり、吸気弁2の作用角も変更せしめられ
る。詳細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめ
られるのに伴って、吸気弁2の作用角が増加せしめられ
る(実線→破線→一点鎖線)。更に第一の実施形態で
は、バルブリフト量変更装置9が作動されるのに伴っ
て、吸気弁2のバルブリフト量がピークとなるタイミン
グも変更せしめられる。詳細には、吸気弁2のバルブリ
フト量が増加せしめられるのに伴って、吸気弁2のバル
ブリフト量がピークとなるタイミングが遅角せしめられ
る(実線→破線→一点鎖線)。
【0044】図6は図1に示した開閉タイミングシフト
装置等の詳細図である。図6において、40は吸気弁2
の開閉タイミングを進角側にシフトさせるための進角側
油路、41は吸気弁2の開閉タイミングを遅角側にシフ
トさせるための遅角側油路、42はオイルポンプであ
る。進角側油路40内の油圧が増加されるに従い、吸気
弁2の開閉タイミングが進角側にシフトせしめられる。
つまり、クランクシャフト13に対するカムシャフト6
の回転位相が進角せしめられる。一方、遅角側油路41
の油圧が増加されるに従い、吸気弁2の開閉タイミング
が遅角側にシフトせしめられる。つまり、クランクシャ
フト13に対するカムシャフト6の回転位相が遅角せし
められる。
【0045】図7は開閉タイミングシフト装置が作動さ
れるのに伴って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様
子を示した図である。図7に示すように、進角側油路4
0内の油圧が増加されるに従って吸気弁2の開閉タイミ
ングが進角側にシフトされる(実線→破線→一点鎖
線)。このとき、吸気弁2の開弁期間は変更されない、
つまり、吸気弁2が開弁している期間の長さは変更され
ない。
【0046】上述した本実施形態において、吸気管負圧
が要求されるときにスロットル弁56の開度が減少せし
められると、吸気管51内に負圧を発生させることがで
きるものの、スロットル弁56の開度が減少せしめられ
る結果、気筒内に吸入される吸入空気量である筒内吸入
空気量が減少してしまい、それに伴ってトルク段差が生
じてしまう。そこで第一の実施形態では、トルク段差を
抑制しつつ吸気管負圧を発生させるために、後述するよ
うな制御が実行される。
【0047】図8は第一の実施形態の吸気管負圧制御方
法を示したフローチャートである。このルーチンは所定
時間間隔で実行される。図8に示すように、このルーチ
ンが開始されると、まずステップ100において吸気弁
2のバルブリフト量が比較的小さいバルブリフト量に設
定されて運転が行われているか否かが判断される。詳細
には、吸気弁2のバルブリフト量が比較的小さくスロッ
トル弁56の開度が比較的大きい所謂ノンスロットル運
転が行われているか否かが判断される。尚、ノンスロッ
トル運転が実行されると、スロットル弁56の開度が比
較的大きいため、ポンプ損失が小さくなり、燃費が向上
せしめられる。一方、スロットル弁56の開度が大きく
されると筒内吸入空気量が多くなり過ぎてしまうため、
ノンスロットル運転が実行されるときには、筒内吸入空
気量が多くなり過ぎないように吸気弁2のバルブリフト
量が比較的小さくされる。吸気弁2のバルブリフト量が
例えば図5に実線で示したように比較的小さいバルブリ
フト量に設定されているときにはYESと判断され、ス
テップ101に進む。一方、吸気弁2のバルブリフト量
が例えば図5に破線又は一点鎖線で示したように比較的
大きいバルブリフト量に設定されているときにはNOと
判断され、このルーチンを終了する。
【0048】ステップ101では、吸気管負圧が不足し
ているか否かが判断される。例えばパージ制御やブレー
キ制御のために吸気管負圧が要求され、その要求される
吸気管負圧に対して現在の吸気管負圧が不足している場
合にはYESと判断され、ステップ102に進む。つま
り、スロットル弁56の開度が比較的大きいために要求
される吸気管負圧に対して現在の吸気管負圧が不足して
いる場合にはYESと判断され、ステップ102に進
む。一方、吸気管負圧が不足していない場合にはNOと
判断され、このルーチンを終了する。
【0049】ステップ102では、スロットル弁56の
開度が減少せしめられると同時に、吸気弁2のバルブリ
フト量が増加せしめられる。詳細には、吸気管負圧を発
生させるためにスロットル弁56の開度が減少せしめら
れると同時に、スロットル弁56の開度の減少に伴って
筒内吸入空気量が減少してトルク段差が発生するのを抑
制するように吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめら
れる。吸気弁2のバルブリフト量は、例えば図5に実線
で示した状態から破線又は一点鎖線で示した状態に増加
せしめられる。
【0050】図9は第一の実施形態の吸気弁のバルブリ
フト量とスロットル弁の開度と吸気管内の圧力とトルク
との関係を示した図である。図9に示すように、吸気弁
2のバルブリフト量が比較的小さくされている機関運転
中に、時間t1に吸気管負圧が不足していると判断され
ると、スロットル弁56の開度が減少せしめられると同
時に、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる。
つまり、スロットル弁56の開度が減少せしめられるの
に伴って吸気管内の圧力が低下し、吸気管負圧が発生す
る。また、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられ
るため、スロットル弁56の開度が減少しても筒内吸入
空気量があまり変化せず、トルクもあまり変化しない。
【0051】第一の実施形態によれば、吸気管負圧が要
求されるとき、つまり、図8のステップ101において
吸気管負圧が不足していると判断されたときには、ステ
ップ102においてスロットル弁56の開度が減少せし
められる。そのため、吸気管負圧を発生させることがで
きる。更にステップ102において、スロットル弁56
の開度が減少せしめられると同時に、スロットル弁56
の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを抑
制するように吸気弁のバルブ開特性が変更される。詳細
には、ステップ102においてスロットル弁56の開度
が減少せしめられると同時に、吸気弁のバルブリフト量
が増加せしめられる。そのため、スロットル弁56の開
度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを抑制す
ることができる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸
気管負圧を発生させることができる。
【0052】詳細には第一の実施形態によれば、スロッ
トル弁56の開度が比較的大きい機関運転中にスロット
ル弁の開度を減少させると吸気管負圧を効果的に発生さ
せることができる点に鑑み、スロットル弁56の開度が
比較的大きいノンスロットル運転中に吸気管負圧が要求
されているとステップ101において判断された場合に
は、ステップ102においてスロットル弁56の開度が
減少せしめられる。そのため、吸気管負圧を発生させる
ことができる。更に、スロットル弁56の開度が比較的
大きくされているノンスロットル運転中には実際の筒内
吸入空気量が要求筒内吸入空気量よりも多くならないよ
うに吸気弁2のバルブリフト量が比較的小さくされてお
り、また、吸気弁2のバルブリフト量が比較的小さくさ
れているときに吸気弁2のバルブリフト量を増加させる
と筒内吸入空気量を効果的に増加させることができる点
に鑑み、スロットル弁56の開度が比較的大きく吸気弁
2のバルブリフト量が比較的小さいノンスロットル運転
中に吸気管負圧が要求されているとステップ101にお
いて判断された場合には、ステップ102においてスロ
ットル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸気
弁2のバルブリフト量が増加せしめられる。そのため、
スロットル弁56の開度の減少に伴って筒内吸入空気量
が減少するのを抑制することができる。つまり、スロッ
トル弁の開度が比較的大きく吸気弁のバルブリフト量が
比較的小さいノンスロットル運転中に吸気管負圧が要求
される場合に、筒内吸入空気量の減少に伴って発生する
トルク段差を考慮することなくスロットル弁の開度が減
少せしめられるのを回避することができる。それゆえ、
トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させることが
できる。
【0053】上述した第一の実施形態では、ステップ1
02において、吸気弁2のバルブリフト量が図5に実線
で示した状態から破線又は一点鎖線で示した状態に増加
せしめられているが、第一の実施形態の変形例では、代
わりにステップ102において、吸気弁2のバルブリフ
ト量を図10に実線で示した状態から破線又は一点鎖線
で示した状態に増加させることも可能である。図10は
第一の実施形態の変形例のステップ102において吸気
弁のバルブリフト量が増加せしめられる様子を示した図
である。つまり、第一の実施形態では、ステップ102
において吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる
ときに、吸気弁2の作用角(開弁期間)も増加せしめら
れる(図5参照)。一方、第一の実施形態の変形例で
は、ステップ102において吸気弁2のバルブリフト量
が増加せしめられるときに、吸気弁2の作用角(開弁期
間)は増加せしめられず、一定値に維持されている(図
10参照)。図10に示したように吸気弁2の作用角
(開弁期間)が変更されることなく吸気弁2のバルブリ
フト量が増加せしめられると、図5に示したように吸気
弁2の作用角(開弁期間)が増加せしめられる場合に比
べ、筒内吸入空気量を精度良く制御することができる。
すなわち、スロットル弁56の開度の減少に伴って筒内
吸入空気量が減少するのを精度良く抑制することができ
る。
【0054】つまり、図5に示したように吸気弁2のバ
ルブリフト量が変更されると、吸気弁2の開口面積のみ
ならず吸気弁2の開弁期間も変化する。一方、図10に
示したように吸気弁2のバルブリフト量が変更される
と、吸気弁2の開口面積のみ変化し、吸気弁2の開弁期
間は変化しない。従って、図5に示したように吸気弁2
のバルブリフト量を変更するよりも、図10に示したよ
うに吸気弁2のバルブリフト量を変更する方が、筒内吸
入空気量を精度良く制御することができる。ただし、図
10に示したように吸気弁2のバルブリフト量を増加さ
せると、吸気弁2の開弁期間は増加せしめられないた
め、図5に示したように吸気弁2のバルブリフト量が増
加せしめられる場合ほど筒内吸入空気量は増加しない。
従って、トルク段差が生じないように減少させることが
できるスロットル弁56の開度は、図5に示したように
吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる場合より
も少なくなる。そのため、図10に示したように吸気弁
2のバルブリフト量が増加せしめられる場合には、図5
に示したように吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめ
られる場合よりも、発生させることができる吸気管負圧
が小さくなる。
【0055】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第二
の実施形態について説明する。第二の実施形態の構成
は、後述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成
とほぼ同様である。図11は第二の実施形態の吸気管負
圧制御方法を示したフローチャートである。このルーチ
ンは所定時間間隔で実行される。図11に示すように、
このルーチンが開始されると、まずステップ200にお
いて吸気弁2の作用角が比較的小さい作用角に設定され
て運転が行われているか否かが判断される。詳細には、
吸気弁2の作用角が比較的小さくスロットル弁56の開
度が比較的大きい所謂ノンスロットル運転が行われてい
るか否かが判断される。尚、ノンスロットル運転が実行
されると、スロットル弁56の開度が比較的大きいた
め、ポンプ損失が小さくなり、燃費が向上せしめられ
る。一方、スロットル弁56の開度が大きくされると筒
内吸入空気量が多くなり過ぎてしまうため、ノンスロッ
トル運転が実行されるときには、筒内吸入空気量が多く
なり過ぎないように吸気弁2の作用角が比較的小さくさ
れる。吸気弁2の作用角が例えば図5に実線で示したよ
うに比較的小さい作用角に設定されているときにはYE
Sと判断され、ステップ101に進む。一方、吸気弁2
の作用角が例えば図5に破線又は一点鎖線で示したよう
に比較的大きい作用角に設定されているときにはNOと
判断され、このルーチンを終了する。
【0056】ステップ101では、第一の実施形態と同
様に、吸気管負圧が不足しているか否かが判断される。
YESのときにはステップ202に進み、NOのときに
は、このルーチンを終了する。ステップ202では、ス
ロットル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸
気弁2の作用角が増加せしめられる。詳細には、吸気管
負圧を発生させるためにスロットル弁56の開度が減少
せしめられると同時に、スロットル弁56の開度の減少
に伴って筒内吸入空気量が減少してトルク段差が発生す
るのを抑制するように吸気弁2の作用角が増加せしめら
れる。吸気弁2の作用角は、例えば図5に実線で示した
状態から破線又は一点鎖線で示した状態に増加せしめら
れる。
【0057】図12は第二の実施形態の吸気弁の作用角
とスロットル弁の開度と吸気管内の圧力とトルクとの関
係を示した図である。図12に示すように、吸気弁2の
作用角が比較的小さくされている機関運転中に、時間t
2に吸気管負圧が不足していると判断されると、スロッ
トル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸気弁
2の作用角が増加せしめられる。つまり、スロットル弁
56の開度が減少せしめられるのに伴って吸気管内の圧
力が低下し、吸気管負圧が発生する。また、吸気弁2の
作用角が増加せしめられるため、スロットル弁56の開
度が減少しても筒内吸入空気量があまり変化せず、トル
クもあまり変化しない。
【0058】第二の実施形態によれば、吸気管負圧が要
求されるとき、つまり、図11のステップ101におい
て吸気管負圧が不足していると判断されたときには、ス
テップ202においてスロットル弁56の開度が減少せ
しめられる。そのため、吸気管負圧を発生させることが
できる。更にステップ202において、スロットル弁5
6の開度が減少せしめられると同時に、スロットル弁5
6の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを
抑制するように吸気弁のバルブ開特性が変更される。詳
細には、ステップ202においてスロットル弁56の開
度が減少せしめられると同時に、吸気弁2の作用角が増
加せしめられる。そのため、スロットル弁56の開度の
減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを抑制するこ
とができる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管
負圧を発生させることができる。
【0059】詳細には第二の実施形態によれば、スロッ
トル弁56の開度が比較的大きい機関運転中にスロット
ル弁の開度を減少させると吸気管負圧を効果的に発生さ
せることができる点に鑑み、スロットル弁56の開度が
比較的大きいノンスロットル運転中に吸気管負圧が要求
されているとステップ101において判断された場合に
は、ステップ202においてスロットル弁56の開度が
減少せしめられる。そのため、吸気管負圧を発生させる
ことができる。更に、スロットル弁56の開度が比較的
大きくされているノンスロットル運転中には実際の筒内
吸入空気量が要求筒内吸入空気量よりも多くならないよ
うに吸気弁2の作用角が比較的小さくされており、ま
た、吸気弁2の作用角が比較的小さくされているときに
吸気弁2の作用角を増加させると筒内吸入空気量を効果
的に増加させることができる点に鑑み、スロットル弁5
6の開度が比較的大きく吸気弁2の作用角が比較的小さ
いノンスロットル運転中に吸気管負圧が要求されている
とステップ101において判断された場合には、ステッ
プ202においてスロットル弁56の開度が減少せしめ
られると同時に、吸気弁2の作用角が増加せしめられ
る。そのため、スロットル弁56の開度の減少に伴って
筒内吸入空気量が減少するのを抑制することができる。
つまり、スロットル弁の開度が比較的大きく吸気弁の作
用角が比較的小さいノンスロットル運転中に吸気管負圧
が要求される場合に、筒内吸入空気量の減少に伴って発
生するトルク段差を考慮することなくスロットル弁の開
度が減少せしめられるのを回避することができる。それ
ゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させる
ことができる。
【0060】上述した第二の実施形態では、ステップ2
02において、吸気弁2の作用角が図5に実線で示した
状態から破線又は一点鎖線で示した状態に増加せしめら
れているが、第二の実施形態の変形例では、代わりにス
テップ202において、吸気弁2の作用角を図13に実
線で示した状態から破線又は一点鎖線で示した状態に増
加させることも可能である。図13は第二の実施形態の
変形例のステップ202において吸気弁の作用角が増加
せしめられる様子を示した図である。つまり、第二の実
施形態では、ステップ202において吸気弁2の作用角
が増加せしめられるときに、吸気弁2の開口面積(バル
ブリフト量)も増加せしめられる(図5参照)。一方、
第二の実施形態の変形例では、ステップ202において
吸気弁2の作用角が増加せしめられるときに、吸気弁2
の開口面積(バルブリフト量)は増加せしめられず、一
定値に維持されている(図13参照)。図13に示した
ように吸気弁2の開口面積(バルブリフト量)が変更さ
れることなく吸気弁2の作用角が増加せしめられると、
図5に示したように吸気弁2の開口面積(バルブリフト
量)が増加せしめられる場合に比べ、筒内吸入空気量を
精度良く制御することができる。すなわち、スロットル
弁56の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少する
のを精度良く抑制することができる。
【0061】つまり、図5に示したように吸気弁2の作
用角が変更されると、吸気弁2の開弁期間のみならず吸
気弁2の開口面積も変化する。一方、図13に示したよ
うに吸気弁2の作用角が変更されると、吸気弁2の開弁
期間のみ変化し、吸気弁2の開口面積は変化しない。従
って、図5に示したように吸気弁2の作用角を変更する
よりも、図13に示したように吸気弁2の作用角を変更
する方が、筒内吸入空気量を精度良く制御することがで
きる。ただし、図13に示したように吸気弁2の作用角
を増加させると、吸気弁2の開口面積は増加せしめられ
ないため、図5に示したように吸気弁2の作用角が増加
せしめられる場合ほど筒内吸入空気量は増加しない。従
って、トルク段差が生じないように減少させることがで
きるスロットル弁56の開度は、図5に示したように吸
気弁2の作用角が増加せしめられる場合よりも少なくな
る。そのため、図13に示したように吸気弁2の作用角
が増加せしめられる場合には、図5に示したように吸気
弁2の作用角が増加せしめられる場合よりも、発生させ
ることができる吸気管負圧が小さくなる。
【0062】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第三
の実施形態について説明する。第三の実施形態の構成
は、後述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成
とほぼ同様である。図14は第三の実施形態の吸気管負
圧制御方法を示したフローチャートである。このルーチ
ンは所定時間間隔で実行される。図14に示すように、
このルーチンが開始されると、まずステップ200にお
いて、第二の実施形態と同様に、吸気弁2の作用角が比
較的小さい作用角に設定されて運転が行われているか否
かが判断される。YESのときにはステップ101に進
み、NOのときには、このルーチンを終了する。
【0063】ステップ101では、第一の実施形態と同
様に、吸気管負圧が不足しているか否かが判断される。
YESのときにはステップ302に進み、NOのときに
は、このルーチンを終了する。ステップ302では、ス
ロットル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸
気弁2の位相が遅角せしめられる。詳細には、吸気管負
圧を発生させるためにスロットル弁56の開度が減少せ
しめられると同時に、スロットル弁56の開度の減少に
伴って筒内吸入空気量が減少してトルク段差が発生する
のを抑制するように吸気弁2の位相が遅角せしめられ
る。吸気弁2の位相は、例えば図15に実線で示した状
態から破線で示した状態に遅角せしめられる。
【0064】図15は第三の実施形態のステップ302
において吸気弁の位相が遅角せしめられる様子を示した
図である。つまり、第三の実施形態では、ステップ30
2において吸気弁2の作用角(開弁期間)が変更される
ことなく、吸気弁2の位相が、実線で示した状態から破
線で示した状態に遅角せしめられる。つまり、吸気弁2
の閉弁時期が吸気下死点(吸気BDC)に近づけられ
る。その結果、筒内吸入空気量が増加せしめられる。図
15に示すように、第三の実施形態では、ステップ30
2において吸気弁2の位相が遅角せしめられるとき、つ
まり、吸気弁2の閉弁時期が遅角せしめられるときに、
吸気弁2の開口面積(バルブリフト量)は増加せしめら
れず、一定値に維持されている。一方、第一の実施形態
では、ステップ102において吸気弁2の閉弁時期が遅
角せしめられるときに、吸気弁2の開口面積(バルブリ
フト量)も増加せしめられる(図5参照)。図15に示
したように吸気弁2の開口面積(バルブリフト量)が変
更されることなく吸気弁2の位相が遅角せしめられる、
つまり、吸気弁2の閉弁時期が遅角せしめられると、図
5に示したように吸気弁2の開口面積(バルブリフト
量)が増加せしめられる場合に比べ、筒内吸入空気量を
精度良く制御することができる。すなわち、スロットル
弁56の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少する
のを精度良く抑制することができる。
【0065】つまり、図5に示したように吸気弁2の閉
弁時期が遅角されると、吸気弁2の閉弁時期のみならず
吸気弁2の開口面積も変化する。一方、図15に示した
ように吸気弁2の位相が遅角される、つまり、吸気弁2
の閉弁時期が遅角されると、吸気弁2の閉弁時期のみ変
化し、吸気弁2の開口面積は変化しない。従って、図5
に示したように吸気弁2の閉弁時期を遅角させるより
も、図15に示したように吸気弁2の閉弁時期を遅角さ
せる方が、筒内吸入空気量を精度良く制御することがで
きる。ただし、図15に示したように吸気弁2の閉弁時
期を遅角させると、吸気弁2の開口面積は増加せしめら
れないため、図5に示したように吸気弁2の閉弁時期が
遅角せしめられる場合ほど筒内吸入空気量は増加しな
い。従って、トルク段差が生じないように減少させるこ
とができるスロットル弁56の開度は、図5に示したよ
うに吸気弁2の閉弁時期が遅角せしめられる場合よりも
少なくなる。そのため、図15に示したように吸気弁2
の閉弁時期が遅角せしめられる場合には、図5に示した
ように吸気弁2の閉弁時期が遅角せしめられる場合より
も、発生させることができる吸気管負圧が小さくなる。
つまり、図15に示したように吸気弁2の位相が遅角せ
しめられる場合には、図5に示したように吸気弁2の閉
弁時期が遅角せしめられる場合よりも、発生させること
ができる吸気管負圧が小さくなる。
【0066】図16は第三の実施形態の吸気弁の位相と
スロットル弁の開度と吸気管内の圧力とトルクとの関係
を示した図である。図16に示すように、吸気弁2の位
相が比較的進角せしめられている機関運転中に、時間t
3に吸気管負圧が不足していると判断されると、スロッ
トル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸気弁
2の位相が遅角せしめられる。つまり、スロットル弁5
6の開度が減少せしめられるのに伴って吸気管内の圧力
が低下し、吸気管負圧が発生する。また、吸気弁2の位
相が遅角せしめられるため、スロットル弁56の開度が
減少しても筒内吸入空気量があまり変化せず、トルクも
あまり変化しない。ただし、上述した理由から、第一及
び第二の実施形態に比べ、発生させることができる吸気
管負圧は小さくなる。
【0067】第三の実施形態によれば、吸気管負圧が要
求されるとき、つまり、図14のステップ101におい
て吸気管負圧が不足していると判断されたときには、ス
テップ302においてスロットル弁56の開度が減少せ
しめられる。そのため、吸気管負圧を発生させることが
できる。更にステップ302において、スロットル弁5
6の開度が減少せしめられると同時に、スロットル弁5
6の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを
抑制するように吸気弁のバルブ開特性が変更される。詳
細には、ステップ302においてスロットル弁56の開
度が減少せしめられると同時に、吸気弁2の位相が遅角
せしめられる。そのため、スロットル弁56の開度の減
少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを抑制すること
ができる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管負
圧を発生させることができる。
【0068】詳細には第三の実施形態によれば、スロッ
トル弁56の開度が比較的大きい機関運転中にスロット
ル弁の開度を減少させると吸気管負圧を効果的に発生さ
せることができる点に鑑み、スロットル弁56の開度が
比較的大きいノンスロットル運転中に吸気管負圧が要求
されているとステップ101において判断された場合に
は、ステップ302においてスロットル弁56の開度が
減少せしめられる。そのため、吸気管負圧を発生させる
ことができる。更に、スロットル弁56の開度が比較的
大きくされているノンスロットル運転中には実際の筒内
吸入空気量が要求筒内吸入空気量よりも多くならないよ
うに吸気弁2の位相が比較的進角せしめられており、ま
た、吸気弁2の位相が比較的進角せしめられているとき
に吸気弁2の位相を遅角させると筒内吸入空気量を効果
的に増加させることができる点に鑑み、スロットル弁5
6の開度が比較的大きく吸気弁2の位相が比較的進角せ
しめられているノンスロットル運転中に吸気管負圧が要
求されているとステップ101において判断された場合
には、ステップ302においてスロットル弁56の開度
が減少せしめられると同時に、吸気弁2の位相が遅角せ
しめられる。そのため、スロットル弁56の開度の減少
に伴って筒内吸入空気量が減少するのを抑制することが
できる。つまり、スロットル弁の開度が比較的大きく吸
気弁の位相が比較的進角せしめられているノンスロット
ル運転中に吸気管負圧が要求される場合に、筒内吸入空
気量の減少に伴って発生するトルク段差を考慮すること
なくスロットル弁の開度が減少せしめられるのを回避す
ることができる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸
気管負圧を発生させることができる。
【0069】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第四
の実施形態について説明する。第四の実施形態の構成
は、後述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成
とほぼ同様である。図17は第四の実施形態の吸気管負
圧制御方法を示したフローチャートである。このルーチ
ンは所定時間間隔で実行される。図17に示すように、
このルーチンが開始されると、まずステップ200にお
いて、第二の実施形態と同様に、吸気弁2の作用角が比
較的小さい作用角に設定されて運転が行われているか否
かが判断される。YESのときにはステップ101に進
み、NOのときには、このルーチンを終了する。
【0070】ステップ101では、第一の実施形態と同
様に、吸気管負圧が不足しているか否かが判断される。
YESのときにはステップ403に進み、NOのときに
は、このルーチンを終了する。ステップ403では不足
している吸気管負圧が所定値未満であるか否かが判断さ
れる。不足している吸気管負圧が所定値未満であって、
比較的小さい吸気管負圧を発生させればよいときには、
ステップ302に進む。一方、不足している吸気管負圧
が所定値以上であって、比較的大きい吸気管負圧を発生
させる必要があるときには、ステップ202に進む。ス
テップ302では、第三の実施形態と同様に、スロット
ル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸気弁2
の位相が遅角せしめられる。また、ステップ202で
は、第二の実施形態と同様に、スロットル弁56の開度
が減少せしめられると同時に、吸気弁2の作用角が増加
せしめられる。
【0071】第四の実施形態によれば、要求される吸気
管負圧が大きいとステップ403において判断されると
きには、ステップ202においてスロットル弁56の開
度が減少せしめられると同時に、吸気弁2の作用角が増
加せしめられる。一方、図15に示したように吸気弁2
の位相を遅角させることによって増加する筒内吸入空気
量は比較的精度良く制御することができる点に鑑み、要
求される吸気管負圧が小さいとステップ403において
判断されるときには、ステップ302においてスロット
ル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸気弁2
の作用角(開弁期間)を変更することなく吸気弁2の位
相が遅角せしめられる(図15参照)。そのため、スロ
ットル弁56の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減
少するのを必要に応じて適切に抑制することができる。
それゆえ、必要に応じて適切にトルク段差を抑制しつつ
吸気管負圧を発生させることができる。
【0072】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第五
の実施形態について説明する。第五の実施形態の構成
は、後述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成
とほぼ同様である。図18は第五の実施形態の吸気管負
圧制御方法を示したフローチャートである。このルーチ
ンは所定時間間隔で実行される。図18に示すように、
このルーチンが開始されると、まずステップ200にお
いて、第二の実施形態と同様に、吸気弁2の作用角が比
較的小さい作用角に設定されて運転が行われているか否
かが判断される。YESのときにはステップ101に進
み、NOのときには、このルーチンを終了する。
【0073】ステップ101では、第一の実施形態と同
様に、吸気管負圧が不足しているか否かが判断される。
YESのときにはステップ403に進み、NOのときに
は、このルーチンを終了する。ステップ403では、第
四の実施形態と同様に、不足している吸気管負圧が所定
値未満であるか否かが判断される。不足している吸気管
負圧が所定値未満であって、比較的小さい吸気管負圧を
発生させればよいときには、ステップ102に進む。一
方、不足している吸気管負圧が所定値以上であって、比
較的大きい吸気管負圧を発生させる必要があるときに
は、ステップ202に進む。ステップ102では、第一
の実施形態の変形例と同様に、スロットル弁56の開度
が減少せしめられると同時に、図10に示したように吸
気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる。また、ス
テップ202では、第二の実施形態と同様に、スロット
ル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸気弁2
の作用角が増加せしめられる。
【0074】第五の実施形態によれば、要求される吸気
管負圧が大きいとステップ403において判断されると
きには、ステップ202においてスロットル弁56の開
度が減少せしめられると同時に、吸気弁2の作用角が増
加せしめられる。一方、図10に示したように吸気弁2
の作用角(開弁期間)を変更することなく吸気弁2のバ
ルブリフト量を増加させることによって増加する筒内吸
入空気量は比較的精度良く制御することができる点に鑑
み、要求される吸気管負圧が小さいとステップ403に
おいて判断されるときには、ステップ102においてス
ロットル弁56の開度が減少せしめられると同時に、吸
気弁2の作用角(開弁期間)を変更することなく吸気弁
2のバルブリフト量が増加せしめられる(図10参
照)。そのため、スロットル弁56の開度の減少に伴っ
て筒内吸入空気量が減少するのを必要に応じて適切に抑
制することができる。それゆえ、必要に応じて適切にト
ルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させることがで
きる。
【0075】次に、本発明の別の実施形態について説明
する。上述の各実施形態では、吸気管負圧が要求される
ときにスロットル弁の開度を減少させて吸気管負圧を発
生させるとともに、同時に吸気弁のバルブ開特性を変更
することにより筒内吸入空気量の減少を抑制し、スロッ
トル弁開度減少による機関出力トルクの変動(トルク段
差)の発生を防止している。
【0076】ところが、実際の機関では、例えばスロッ
トル弁開度を減少させて吸気管負圧を発生させる場合に
もスロットル弁が作動を開始してから必要な吸気管負圧
が得られるまでには多少の時間遅れが生じる。例えば自
動車用機関等では、吸気管負圧はブレーキ時の制動力を
増大させるためにブレーキ倍力装置に使用されている
が、制動開始と同時にスロットル弁開度減少による吸気
管負圧発生操作を開始したのでは、上記の時間遅れのた
め制動初期には充分に大きな吸気管負圧が得られず(す
なわち吸気管圧力が充分に低下せず)所望の制動力を得
ることができない可能性がある。
【0077】そこで、以下に説明する実施形態では近い
将来に吸気管負圧が要求されるか否かを機関運転状態に
基づいて予測し、吸気管負圧が要求されると予測される
場合には、実際に吸気管負圧が要求される状態になる前
に予めスロットル弁開度を減少させて吸気管負圧を上昇
させておくようにしている。また、スロットル弁開度を
減少させて吸気管負圧を上昇させる場合には、スロット
ル弁操作と同時に吸気弁のバルブリフト量、作用角、開
閉位相などのバルブ開特性の一つまたはそれ以上を変更
し、スロットル弁開度減少による筒内吸入空気量の減少
を抑制し、トルク段差を防止する点は上述の各実施形態
と同様である。
【0078】以下、吸気管負圧を必要とする代表的な装
置としてブレーキ倍力装置を例にとって説明する。ブレ
ーキ倍力装置は車両の制動操作が行われる時にに作動し
てブレーキ油圧を増幅することによりブレーキの制動力
を増大させるものである。従って、ブレーキ倍力装置が
吸気管負圧を要求する状態が近い将来発生するか否かを
予測するためには、近い将来に車両の制動が行われるか
否かを予測する必要がある。
【0079】今、車両の制動が行われる場合としては、
車両の運転者のブレーキペダル操作による制動と、車両
の走行制御装置により、運転者のブレーキペダル操作と
は無関係に行われる制動との二つの場合がある。運転者
のブレーキペダル操作とは無関係に制動を行う車両の走
行制御装置の代表的なものとしては、トラクションコン
トロールシステム(TRC)と走行安定性制御装置(V
SC)とがある。
【0080】TRCは、車両の発進、加速時等に機関出
力トルク過大のために駆動輪にスリップが生じることを
防止するものであり、駆動輪スリップを抑制するために
機関出力制御とともに駆動輪の制動を行う場合がある。
また、VSCは車両旋回時の走行安定性を確保するため
のものであり、例えば車両旋回時に前輪または後輪で横
滑りが生じたような場合に、各車輪を個別に制動操作す
ることにより、車両の進行方向を補正して運転者の意図
した通りの旋回を行うことを可能とするものである。以
下の実施形態では、TRC作動による制動、VSC作動
による制動、運転者の操作による制動をそれぞれ予測し
て吸気管負圧発生操作を行う場合について説明する。
【0081】(A)TRC作動による制動の予測 図19はTRC作動による制動が近い将来行われるか否
かの予測に基づく吸気管負圧制御操作の例を示すフロー
チャートである。本実施形態では、機関運転状態を表す
パラメータのうち、アクセル開度(運転者のアクセルペ
ダル踏込み量)ACCP(%)、機関回転数NE(RP
M)、車両走行速度SPD(km/h)を用いてTRC
が作動する可能性を数値的に算出する。TRC(トラク
ションコントロール装置)は、前述したように車両の発
進、加速時等に機関出力トルクが過大になった場合に駆
動輪のスリップが生じることを防止するために制動を行
う。
【0082】今、アクセル開度ACCPは機関出力トル
クを表し、一般にACCPが大きいほど機関出力トルク
も大きくなるため、駆動輪のスリップが生じやすくな
る。また、同様に機関回転数NEも高いほど一般に駆動
輪の駆動トルクは大きくなりスリップが生じやすくな
る。一方、車両走行速度SPDは低いほど加速時に駆動
輪のスリップが生じやすい。
【0083】従って、本実施形態ではこれらを考慮し
て、次の(1)式を用いてTRC作動予測値Pを算出す
る。 P=A×(ACCP×NE)−B×SPD ……(1) (1)式により算出されるTRC作動予測値Pの値は、
近い将来である所定時間T内にTRCが作動する可能性
を表し、予測値Pの値が大きいほどTRCが作動する可
能性が大きくなる。
【0084】本実施形態では、上記により算出されたT
RC作動予測値Pが所定値P0以上である場合に現在か
ら時間T以内にTRCが作動して制動操作が行われると
予測する。ここで、(1)式のA、B及び判定値P0
機関や車両の形式、路面状況、時間Tの設定(例えばT
は数分の1秒から1秒程度)などにより定る定数であ
り、詳細には実際の車両を用いた実験により決定され
る。なお、ACCP、NE、SPDから(1)式を用い
て予測値Pを計算する代りに、予め予測値Pの値をAC
CP、NE、SPDの値をパラメータとした3次元数値
マップの形で求めておき、この数値マップをECU22
のROMに格納しておくようにすることも可能である。
【0085】図19の操作は、ECU22により一定時
間毎に実行されるルーチンとして行われる。図19の操
作では、まずステップ1901で機関のアクセル開度A
CCP、機関回転数NE、車両走行速度SPDをそれぞ
れ図示しないセンサから読込み、ステップ1903では
これらの値から現在機関が、スロットル弁開度を比較的
大きく維持して吸気弁のバルブリフト量、作用角などの
開特性を制御することにより筒内吸入空気量を制御する
運転(ノンスロットル運転)を行うべき運転状態で運転
されているか否かを判定する。本実施形態では、ノンス
ロットル運転を行うべき運転領域はアクセル開度ACC
Pと機関回転数NEとを用いたマップとして機関1のE
CU22のROMに格納されている。ステップ1903
では、ステップ1901で読込んだACCPとNEとの
値を用いて上記マップから現在機関がノンスロットル運
転を行うべき状態か否かを判定する。
【0086】ステップ1903で、現在ノンスロットル
運転を行うべき状態でない場合には、ステップ1905
に進み、スロットル弁開度を制御することにより筒内吸
入空気量を制御する、通常行われるスロットル制御を行
う。この場合には、スロットル弁による吸気絞りが行わ
れ吸気管には常時負圧が発生するため、特別な吸気管負
圧増大操作は実行しない。ステップ1903で現在ノン
スロットル運転を行うべき運転状態であった場合には、
次にステップ1907に進みフラグXの値がゼロにセッ
トされているか否かを判定する。Xは後述するように現
在現在TRCが作動して制動操作が行われているか否か
を表すフラグであり、X=1は現在TRCが作動中であ
ることを表す。ステップ1907ではX=0、すなわち
現在TRCが作動中でない場合には、次にステップ19
09と1911とで近い将来にTRCが作動することが
予測されるか否かを判定する。
【0087】この場合、ステップ1909では上記ステ
ップ1901で読込んだACCP、NE、SPDの値に
基づいて前述の(1)式からTRC作動予測値Pが算出
され、ステップ1911では算出した予測値Pが予め定
めた判定値P0より大きいか否かを判定する。前述した
ように、判定値P0は機関や車両の形式、路面状況、予
測期間T等により異なるため実際の車両を用いた実験に
より決定することが好ましい。ステップ1911でP≦
0であった場合、すなわち近い将来にTRCが作動す
ると予測されない場合には、負圧増大操作を実行する必
要はないため、ステップ1913に進み通常のノンスロ
ットル運転が行われる。前述の各実施形態で説明したよ
うに、ノンスロットルが行われるとスロットル弁は比較
的大きな開度に維持され、筒内吸入空気量は吸気弁のバ
ルブリフト量、作用角、バルブタイミングのいずれか一
つ以上を比較的小さな値に制御することにより調節され
る。これにより、吸気管負圧が減少(絶対圧力が上昇)
し機関のポンピング損失を低減することが可能となる。
【0088】一方、ステップ1911でP>P0であっ
た場合には、近い将来にTRCが作動することが予測さ
れるため、ステップ1915に進み負圧増大操作を行
う。ステップ1915で行われる負圧増大操作は、図8
ステップ102、図11ステップ202、図14ステッ
プ302で説明した操作のいずれかと同様である。すな
わち、ステップ1915では、スロットル弁開度が減少
されると同時に吸気弁のバルブリフトの増大、作用角の
増大、閉弁時期の遅角の1つまたはそれ以上が行われ
る。これにより、スロットル弁の開度減少に伴う筒内吸
入空気量の減少を防止しながら吸気管負圧を発生させる
ことができ、トルク段差を発生することなくTRC作動
時にも充分な制動力を確保することができる。
【0089】ステップ1917からステップ1921は
負圧増大操作の終了時期判定に用いるTRC作動フラグ
Xの設定を示す。本実施形態では、ステップ1917で
現在TRC作動中(制動操作実行中)である場合にはフ
ラグXの値は1に(ステップ1919)、作動中でない
場合にはフラグXの値は0にセットされ、その後、今回
の操作は終了する。これにより、ステップ1917でT
RCが作動中である場合には、本操作が次に行われると
ステップ1907の次にステップ1915が実行される
ようになり(X≠0)、TRC作動中はステップ191
5の負圧増大操作が継続される。また、ステップ191
7でTRCが作動中でない場合には、次回の操作実行時
にはステップ1907の次にTRC作動予測値の算出と
作動予測の判定(ステップ1909、1911)が実行
され、TRCの作動が予測されない場合には負圧増大操
作は終了されステップ1913でノンスロットル運転が
再開されるようになる。
【0090】上述したように、本実施形態によれば近い
将来にTRCが作動して吸気管負圧が要求されると予測
される場合には、予め吸気管負圧を増大させておくよう
にしたことにより、実際にTRCが作動したときには充
分な負圧を得ることができる。また、吸気管負圧を増大
させる場合には、スロットル弁開度を減少するととも
に、バルブリフト量、作用角、バルブタイミングなどを
スロットル弁開度の減少と同時に変更することにより、
トルク段差を生じることを防止している。
【0091】(B)VSC作動による制動操作の予測 本実施形態では、機関運転状態を表すパラメータのう
ち、ステアリング舵角STA(度)と車両走行速度SP
D(km/h)とを用いてVSCが作動する可能性を数
値的に算出する。VSC(走行安定性制御装置)は車両
の旋回中に後輪または前輪が横滑りを開始した場合に、
各車輪を個別に制動操作を行うことにより横滑りを防止
し、運転者のステアリング操作通りの旋回走行を可能と
するものである。例えば旋回走行中に後輪に横滑りを生
じた場合には、前輪に対して後輪が旋回方向外側に移動
するため、車両が運転者のステアリング操作より旋回方
向内側を向くオーバーステアリングが生じる。この場合
には、VSCは例えば旋回方向外側の前輪にブレーキを
かけることにより、車両を旋回方向外側に向けるモーメ
ントを発生させてオーバーステアリングを解消する。
【0092】同様に、旋回中に前輪が外側に横滑りする
アンダーステアリングが生じた場合には、VSCは例え
ば前後輪にブレーキをかけることによりアンダーステア
リングを解消する。一般に、ステアリング舵角STAが
大きいほど、また車両走行速度SPDが大きいほど旋回
中のオーバーステアリング、もしくはアンダーステアリ
ングが発生してVSCが作動しやすくなる。このため、
本実施形態では舵角STA(度)と車両走行速度SPD
(km/h)とを用いて、次の(2)式を用いてVSC
作動予測値Qを算出する。 Q=C×STA×SPD ……(2)
【0093】(2)式により算出されるVSC作動予測
値Qは現在から所定時間T内の近い将来にVSCが作動
する可能性を表す数値であり、本実施形態においても図
19の実施形態と同様に、VSC作動予測値Qが所定の
判定値Q0より大きい場合には所定時間T内の近い将来
(Tは数分の1秒から1秒程度)にVSCが作動すると
予測するようにしている。本実施形態においても、
(2)式の定数Cの値や判定値Q0の値は、機関、車両
の形式、路面状況、予測時間T等により異なるため、詳
細にはC、Q0の値は実際の車両を用いた実験結果に基
づいて設定される。
【0094】また、操作実行毎に(2)式を用いて予測
値Qを算出する代りに、予めQの値をSTA、SPDの
値をパラメータとした2次元数値マップの形に求めてお
き、ECU22のROMに格納しておくことも可能であ
る。
【0095】図20は本実施形態のVSC作動による制
動予測に基づく吸気管負圧制御操作を説明するフローチ
ャートである。本操作は、ECU22により一定時間毎
に実行されるルーチンとして行われる。図20のフロー
チャートの各ステップは、ステップ2009でTRC作
動予測値Pの代りにVSC作動予測値Qが(2)式に基
づいて算出されることと、フラグXの値がVSCが作動
中か否かに応じて設定されること(ステップ2017、
2019、2021)を除いて図19の対応するステッ
プと同一の操作であるので、ここでは詳細な説明は省略
する。
【0096】本実施形態によればノンスロットル運転中
に近い将来にVSCが作動して吸気管負圧が要求される
と予測される場合には、予めスロットル弁開度を減少す
るとともに、バルブリフト量、作用角、バルブタイミン
グなどの吸気弁開特性をスロットル弁開度の減少と同時
に変更して、トルク段差を生じることなく吸気管負圧を
増大させておくようにしたことにより、実際にVSCが
作動したときには充分な負圧を得ることができる。
【0097】(C)運転者のブレーキ操作による制動予
測 本実施形態では、運転者のブレーキ操作による制動が生
じることを予測して、制動操作に備えて吸気管負圧を増
大する。図21は、本実施形態の運転者のブレーキ操作
による制動予測に基づく吸気管負圧制御操作を説明する
フローチャートである。本操作はECU22により一定
時間毎に実行されるルーチンとして行われる。
【0098】図21の操作では、ステップ2101でア
クセル開度ACCP、機関回転数NE、車両走行速度S
PDの各運転パラメータが読込まれ、ステップ2103
では、ACCPとNEとに基づいて現在の機関運転状態
がノンスロットル運転を行うべき状態か否かを判定す
る。この判定操作は図19のステップ1903、図20
のステップ2003の操作と同一である。また、本実施
形態においても、ステップ2103で現在ノンスロット
ル運転を行うべき機関運転状態ではないと判断された時
には、ステップ2105に進み、スロットル弁を用いた
吸気絞りにより筒内吸入空気量制御を行うのは図19、
図20の実施形態と同様である。
【0099】ステップ2107は、近い将来に運転者の
ブレーキ操作が行われるか否かの予測を示す。本実施形
態では、車両走行中に運転者がアクセルペダルから足を
離してアクセル開度ACCPがゼロになったとき、すな
わちSPD>0とACCP=0とが同時に成立した場合
に近い将来に運転者のブレーキ操作が行われると予測す
る。一般に運転者が走行中にブレーキ操作を行う場合に
は、その前にアクセルペダルを戻す操作を行う。このた
め、上記条件が成立したときにはその直後に運転者がブ
レーキ操作を行うと予測することができる。
【0100】ステップ2107で運転者のブレーキ操作
が予測されたときには、ステップ2109に進み、図1
9ステップ1915、図20ステップ2015と同様な
負圧増大操作を行う。また、ステップ2107で運転者
のブレーキ操作が予測されないとき、または負圧増大操
作実行中にステップ2107の条件が成立しなくなった
場合には、ステップ2111に進み通常のノンスロット
ル運転が行われる。本実施形態によれば、ノンスロット
ル運転中に、近い将来の運転者のブレーキ操作が予測さ
れる場合には、予めスロットル弁開度を減少するととも
に、バルブリフト量、作用角、バルブタイミングなどの
吸気弁開特性をスロットル弁開度の減少と同時に変更し
て、トルク段差を生じることなく吸気管負圧を増大させ
ておくようにしたことにより、実際に運転者のブレーキ
操作が行われるときに充分な吸気管負圧を確保すること
が可能となる。
【0101】なお、吸気管負圧が増大すると機関のポン
ピングロスが大きくなりエンジンブレーキの制動力が増
大する。通常、運転者がブレーキ操作を行う場合にはア
クセルペダルを戻してエンジンブレーキを併用するが、
本実施形態のように運転者のブレーキ操作を予測して予
め吸気管負圧を増大させておくことにより、エンジンブ
レーキの制動力をも高めることが可能となる。
【0102】図22は、運転者のブレーキ操作予測に基
づく吸気管負圧制御操作の、図21とは別の実施形態を
説明するフローチャートである。本実施形態では、運転
者のアクセルペダル操作状況に基づいて運転者のブレー
キ操作を予測する。すなわち、本実施形態ではアクセル
開度ACCPの変化速度ΔACCPを算出し、この変化
速度ΔACCPが負の所定値より小さい値になったとき
(比較的急激にアクセル開度が減少したとき)に近い将
来に運転者のブレーキ操作が行われることを予測して予
め負圧増大操作を行うようにしている。
【0103】図22の操作はECU22により一定時間
毎に実行されるルーチンとして行われる。図22におい
て、ステップ2201ではアクセル開度ACCPと機関
回転数NEとが読込まれ、ステップ2203では現在機
関がノンスロットル運転をすべき状態であるか否かが判
定され、ノンスロットル運転をすべき状態でない場合に
はステップ2205に進み、スロットル弁開度を絞った
吸気絞りによる筒内吸入空気量制御が行われるのは、図
19から図21の実施形態と同様である。ステップ22
03で現在ノンスロットル運転を行うべき状態である場
合にはステップ2207に進み、アクセル開度ACCP
の変化速度ΔACCPを算出する。ΔACCPは、今回
ステップ2201で読込んだアクセル開度と前回本操作
実行時に読込んだアクセル開度との差として算出され
る。
【0104】本実施形態では、ΔACCPの値に基づい
て負圧増大操作の開始と終了とを判定する。ステップ2
209と2211とは負圧増大操作の開始条件の判定を
示す。本実施形態では、現在負圧増大操作が実行されて
いない状態でアクセル開度の変化量ΔACCPが負の所
定値以上になった場合(すなわち、アクセルが所定速度
以上の速度で戻された場合)には、次にブレーキ操作が
行われると予測して、負圧増大操作を開始する。
【0105】図22の操作では、ステップ2209では
フラグXVの値がゼロにセットされているか否かを判断
する。XVの値は負圧増大操作開始時にステップ221
5で1にセットされ、負圧増大操作実行中は常に1に維
持される(ステップ2227)。ステップ2211で
は、ΔACCPの値が負の所定値−Rより小さいか否か
が判定される。ステップ2211でΔACCP<−Rで
あった場合にはアクセルペダルが比較的急激に戻されて
いるため、近い将来ブレーキ操作が実行され吸気管負圧
が必要とされる可能性が高い。従って、この場合にはス
テップ2213に進み図19ステップ1915、図20
ステップ2015または図21ステップ2109と同様
な負圧増大操作を開始するとともに、ステップ2215
でフラグXVの値を1にセットする。なお、所定値−R
は実験により車両や機関の形式毎に適宜な値に設定す
る。
【0106】一方、ステップ2211でΔACCP≧−
Rであった場合には、ブレーキ操作が予測されないため
負圧増大操作を行う必要はない。従ってこの場合にはス
テップ2221に進み、通常のノンスロットル運転を行
うとともに、ステップ2223でフラグXVの値を0に
セットする。すなわち、本実施形態では負圧増大操作は
ノンスロットル運転を行うべき運転領域でΔACCP<
−Rが成立した場合にのみ開始される。
【0107】ステップ2209、2217、2219は
ステップ2213で開始された負圧増大操作の終了条件
の判定を示す。本実施形態では、一旦負圧増大操作が開
始されると(ステップ2209でXV≠0)、ステップ
2217でΔACCP>0、すなわちアクセルペダルが
踏込まれるか、或はステップ2219で所定の解除条件
が成立しない限り負圧増大操作が継続され(ステップ2
225)、フラグXVの値は1に維持される。ステップ
2219の解除条件は、本実施形態では例えば、負圧増
大操作実行中に所定時間以上ブレーキが操作されないこ
と、とされている。
【0108】上記のように、本実施形態ではノンスロッ
トル運転中にアクセルペダルが所定速度以上で戻された
とき(ステップ2211でΔACCP<−R)に負圧増
大操作が開始され、一旦負圧増大操作が開始されると、
アクセルペダルが踏込まれた場合(ステップ2217で
ΔACCP>0)、もしくは所定時間の間ブレーキ操作
が行われなかった場合(ステップ2219)のいずれか
が成立しない限り負圧増大操作が継続される(ステップ
2225)。本実施形態においても、図21の実施形態
と同様運転者のブレーキ操作を予測することにより、予
めトルク段差を生じることなく吸気管負圧を発生させて
おき、実際にブレーキ操作が行われる時に充分な負圧を
確保することが可能となる。
【0109】なお、図19から図22の実施形態では、
負圧が要求される場合として、ブレーキ操作が行われる
場合の予測を例にとって説明しているが、他に負圧が要
求される場合にも同様な制御が可能である。例えば、燃
料タンク内の蒸発燃料を活性炭等の吸着剤に吸着し大気
への放散を防止するエバポエミッション防止装置では、
吸着剤が吸着した燃料蒸気で飽和してしまうことを防止
するために、吸着剤に吸着した燃料蒸気を吸気管負圧を
利用して機関に吸入させるパージ操作を行う必要があ
る。この場合もパージ操作を開始する前に予めトルク段
差の発生を防止しつつ吸気管負圧を発生させておくこと
により、効率的なパージを行うことが可能となる。
【0110】尚、上述した実施形態では、バルブリフト
量変更装置9及び/又は開閉タイミングシフト装置11
によって吸気弁の開口面積、開弁タイミング、閉弁タイ
ミングが変更されているが、他の実施形態では、例えば
電磁駆動装置によって吸気弁の開口面積、開弁タイミン
グ、閉弁タイミングを変更することも可能である。
【0111】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の発明によれば、
スロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減
少するのを抑制することができる。つまり、吸気管負圧
が要求されるときに、特開平6−117280号公報に
記載された内燃機関の制御装置のように筒内吸入空気量
の減少に伴って発生するトルク段差を考慮することなく
スロットル弁の開度が減少せしめられるのを回避するこ
とができる。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管
負圧を発生させることができる。
【0112】請求項3に記載の発明によれば、スロット
ル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するの
を抑制することができる。つまり、スロットル弁の開度
が比較的大きく吸気弁のバルブリフト量が比較的小さい
機関運転中に吸気管負圧が要求される場合に、特開平6
−117280号公報に記載された内燃機関の制御装置
のように筒内吸入空気量の減少に伴って発生するトルク
段差を考慮することなくスロットル弁の開度が減少せし
められるのを回避することができる。それゆえ、トルク
段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させることができ
る。
【0113】請求項4に記載の発明によれば、スロット
ル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するの
を抑制することができる。つまり、吸気管負圧が要求さ
れるときに、特開平6−117280号公報に記載され
た内燃機関の制御装置のように筒内吸入空気量の減少に
伴って発生するトルク段差を考慮することなくスロット
ル弁の開度が減少せしめられるのを回避することができ
る。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発
生させることができる。
【0114】請求項5に記載の発明によれば、スロット
ル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するの
を抑制することができる。つまり、スロットル弁の開度
が比較的大きく吸気弁の作用角が比較的小さい機関運転
中に吸気管負圧が要求される場合に、特開平6−117
280号公報に記載された内燃機関の制御装置のように
筒内吸入空気量の減少に伴って発生するトルク段差を考
慮することなくスロットル弁の開度が減少せしめられる
のを回避することができる。それゆえ、トルク段差を抑
制しつつ吸気管負圧を発生させることができる。
【0115】請求項6に記載の発明によれば、スロット
ル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するの
を抑制することができる。つまり、吸気管負圧が要求さ
れるときに、特開平6−117280号公報に記載され
た内燃機関の制御装置のように筒内吸入空気量の減少に
伴って発生するトルク段差を考慮することなくスロット
ル弁の開度が減少せしめられるのを回避することができ
る。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発
生させることができる。また、吸気弁の作用角が増加せ
しめられる場合に比べ、スロットル弁の開度の減少に伴
って筒内吸入空気量が減少するのを精度良く抑制するこ
とができる。
【0116】請求項7に記載の発明によれば、スロット
ル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するの
を必要に応じて適切に抑制することができる。それゆ
え、必要に応じて適切にトルク段差を抑制しつつ吸気管
負圧を発生させることができる。
【0117】請求項8に記載の発明によれば、スロット
ル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するの
を抑制することができる。つまり、吸気管負圧が要求さ
れるときに、特開平6−117280号公報に記載され
た内燃機関の制御装置のように筒内吸入空気量の減少に
伴って発生するトルク段差を考慮することなくスロット
ル弁の開度が減少せしめられるのを回避することができ
る。それゆえ、トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発
生させることができる。また、吸気弁の作用角が増加せ
しめられる場合に比べ、スロットル弁の開度の減少に伴
って筒内吸入空気量が減少するのを精度良く抑制するこ
とができる。
【0118】請求項9に記載の発明によれば、スロット
ル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するの
を必要に応じて適切に抑制することができる。それゆ
え、必要に応じて適切にトルク段差を抑制しつつ吸気管
負圧を発生させることができる。
【0119】請求項10から請求項14に記載の発明に
よれば、近い将来に吸気管負圧が必要とされることを予
測し、予めスロットル弁開度を減少させるとともに吸気
弁のバルブリフト量、作用角、等の吸気弁開特性を変更
して、トルク段差を抑制しつつ吸気管負圧を発生させて
おくことにより、実際に必要とされる時に充分な吸気管
負圧を確保することができ、吸気管負圧が不足すること
が防止される共通の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の制御装置の第一の実施形態
の概略構成図である。
【図2】図1に示した内燃機関の制御装置の吸気系等の
詳細図である。
【図3】図1に示した吸気弁用カム及びカムシャフトの
詳細図である。
【図4】図1に示したバルブリフト量変更装置等の詳細
図である。
【図5】バルブリフト量変更装置が作動されるのに伴っ
て吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を示した図で
ある。
【図6】図1に示した開閉タイミングシフト装置等の詳
細図である。
【図7】開閉タイミングシフト装置が作動されるのに伴
って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様子を示した
図である。
【図8】第一の実施形態の吸気管負圧制御方法を示した
フローチャートである。
【図9】第一の実施形態の吸気弁のバルブリフト量とス
ロットル弁の開度と吸気管内の圧力とトルクとの関係を
示した図である。
【図10】第一の実施形態の変形例のステップ102に
おいて吸気弁のバルブリフト量が増加せしめられる様子
を示した図である。
【図11】第二の実施形態の吸気管負圧制御方法を示し
たフローチャートである。
【図12】第二の実施形態の吸気弁の作用角とスロット
ル弁の開度と吸気管内の圧力とトルクとの関係を示した
図である。
【図13】第二の実施形態の変形例のステップ202に
おいて吸気弁の作用角が増加せしめられる様子を示した
図である。
【図14】第三の実施形態の吸気管負圧制御方法を示し
たフローチャートである。
【図15】第三の実施形態のステップ302において吸
気弁の位相が遅角せしめられる様子を示した図である。
【図16】第三の実施形態の吸気弁の位相とスロットル
弁の開度と吸気管内の圧力とトルクとの関係を示した図
である。
【図17】第四の実施形態の吸気管負圧制御方法を示し
たフローチャートである。
【図18】第五の実施形態の吸気管負圧制御方法を示し
たフローチャートである。
【図19】予測に基づく吸気管負圧制御操作の第1の実
施形態を説明するフローチャートである。
【図20】予測に基づく吸気管負圧制御操作の第2の実
施形態を説明するフローチャートである。
【図21】予測に基づく吸気管負圧制御操作の第3の実
施形態を説明するフローチャートである。
【図22】予測に基づく吸気管負圧制御操作の第4の実
施形態を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関 2…吸気弁 3…排気弁 4,5…カム 6,7…カムシャフト 8…気筒内の燃焼室 9…バルブリフト量変更装置 11…開閉タイミングシフト装置 18…吸気管圧センサ 56…スロットル弁
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 320 F02D 41/04 320 43/00 301 43/00 301K 301Z (72)発明者 金丸 昌宣 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 智 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 江原 雅人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AB07 AB17 BA03 DA03 DA34 DA48 DA70 DA73 EA09 FA01 FA06 FA07 FA08 FA19 GA00 GA01 GA09 GA12 3G065 CA00 GA01 GA05 GA09 GA10 GA11 GA27 GA46 3G084 BA05 BA23 BA27 CA06 DA00 DA11 FA02 FA07 FA11 FA20 3G092 AA11 AA19 BA02 DA03 DA04 DA06 DA07 DA09 DA12 DC01 EA03 EA04 FA00 FA04 FA34 GB08 HA01Z HA05X HA05Z HA13Z HE08Z 3G301 JA00 LA01 LA07 PA01Z PA06Z PA07Z PE01Z PE08Z PF01Z PF03Z

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、吸気管負圧
    が要求されるとき、スロットル弁の開度を減少させると
    同時に、スロットル弁の開度の減少に伴って筒内吸入空
    気量が減少するのを抑制するように吸気弁のバルブ開特
    性を変更することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、吸気管負圧
    が要求されるとき、スロットル弁の開度を減少させると
    同時に、吸気弁のバルブリフト量を増加させることを特
    徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、スロットル
    弁の開度が比較的大きく吸気弁のバルブリフト量が比較
    的小さい機関運転中に吸気管負圧が要求される場合、ス
    ロットル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁のバル
    ブリフト量を増加させることを特徴とする内燃機関の制
    御装置。
  4. 【請求項4】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、吸気管負圧
    が要求されるとき、スロットル弁の開度を減少させると
    同時に、吸気弁の作用角を増加させることを特徴とする
    内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、スロットル
    弁の開度が比較的大きく吸気弁の作用角が比較的小さい
    機関運転中に吸気管負圧が要求される場合、スロットル
    弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用角を増加
    させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 【請求項6】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、吸気管負圧
    が要求されるとき、スロットル弁の開度を減少させると
    同時に、吸気弁の作用角を変更することなく吸気弁の位
    相を遅角させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】 要求される吸気管負圧が大きいとき、ス
    ロットル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用
    角を増加させ、要求される吸気管負圧が小さいとき、ス
    ロットル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用
    角を変更することなく吸気弁の位相を遅角させることを
    特徴とする請求項4又は6に記載の内燃機関の制御装
    置。
  8. 【請求項8】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、吸気管負圧
    が要求されるとき、スロットル弁の開度を減少させると
    同時に、吸気弁の作用角を変更することなく吸気弁のバ
    ルブリフト量を増加させることを特徴とする内燃機関の
    制御装置。
  9. 【請求項9】 要求される吸気管負圧が大きいとき、ス
    ロットル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用
    角を増加させ、要求される吸気管負圧が小さいとき、ス
    ロットル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用
    角を変更することなく吸気弁のバルブリフト量を増加さ
    せることを特徴とする請求項4又は8に記載の内燃機関
    の制御装置。
  10. 【請求項10】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、機関運転状
    態に基づいて所定時間内の将来に吸気管負圧が要求され
    るか否かを予測し、前記吸気管負圧が要求されると予測
    された場合には、実際に吸気管負圧が要求される前にス
    ロットル弁の開度を減少させると同時にスロットル弁の
    開度の減少に伴って筒内吸入空気量が減少するのを抑制
    するように吸気弁のバルブ開特性を変更する操作を行う
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  11. 【請求項11】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、機関運転状
    態に基づいて所定時間内の将来に吸気管負圧が要求され
    るか否かを予測し、吸気管負圧が要求されると予測され
    た場合には、実際に吸気管負圧が要求される前にスロッ
    トル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁のバルブリ
    フト量を増加させる操作を行うことを特徴とする内燃機
    関の制御装置。
  12. 【請求項12】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、機関運転状
    態に基づいて所定時間内の将来に吸気管負圧が要求され
    るか否かを予測し、スロットル弁の開度が比較的大きく
    吸気弁のバルブリフト量が比較的小さい機関運転中に前
    記吸気管負圧が要求されると予測された場合には、実際
    に吸気管負圧が要求される前にスロットル弁の開度を減
    少させると同時に、吸気弁のバルブリフト量を増加させ
    る操作を行うことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  13. 【請求項13】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、機関運転状
    態に基づいて所定時間内の将来に吸気管負圧が要求され
    るか否かを予測し、前記吸気管負圧が要求されると予測
    された場合には、実際に吸気管負圧が要求される前にス
    ロットル弁の開度を減少させると同時に、吸気弁の作用
    角を増加させる操作を行うことを特徴とする内燃機関の
    制御装置。
  14. 【請求項14】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、吸気管負圧が要求されるときにスロットル弁の開度
    を減少させる内燃機関の制御装置において、機関運転状
    態に基づいて所定時間内の将来に吸気管負圧が要求され
    るか否かを予測し、スロットル弁の開度が比較的大きく
    吸気弁の作用角が比較的小さい機関運転中に前記吸気管
    負圧が要求されると予測された場合には、実際に吸気管
    負圧が要求される前にスロットル弁の開度を減少させる
    と同時に、吸気弁の作用角を増加させる操作を行うこと
    を特徴とする内燃機関の制御装置。
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