JP2003026640A - 芳香族ケトンの製造方法 - Google Patents

芳香族ケトンの製造方法

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JP2003026640A
JP2003026640A JP2001213961A JP2001213961A JP2003026640A JP 2003026640 A JP2003026640 A JP 2003026640A JP 2001213961 A JP2001213961 A JP 2001213961A JP 2001213961 A JP2001213961 A JP 2001213961A JP 2003026640 A JP2003026640 A JP 2003026640A
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alkyl
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JP2001213961A
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Moriyasu Masui
盛泰 桝井
Naotake Kobayashi
尚武 小林
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Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 芳香族ケトンの製造方法を提供する。 【解決手段】 一般式Iの化合物を、金属マグネシウム
と反応させ、得られるグリニャール試薬に一般式IIの
化合物を反応させる、一般式IIIの化合物の製造方
法。 (RおよびRは独立してアルキル、アルコキシアル
キルまたはシクロアルキル;Rは水素、アルキル、ア
ルコキシまたはフェニル;Xはハロゲンを示す。またR
とRが一緒に環式基を形成してもよい。)、R
置換されてもよいアリールもしくはヘテロ環基、アルコ
キシカルボニルまたはアリールオキシカルボニル;R
はアルキルまたはアリールを示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品や農薬等の
合成中間体として有用な、芳香族ケトンの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、芳香族ケトンの製造方法とし
て、芳香族グリニャール試薬やリチウム試薬とカルボン
酸誘導体を反応させることによる方法が汎用されてき
た。この方法における原料の一つであるグリニャール試
薬は、芳香族ハロゲン化合物と空気中で安定な金属マグ
ネシウムから調製できるため、その芳香族グリニャール
試薬を用いる方法は、空気中の水分に対して不安定なブ
チルリチウム等から調製するリチウム試薬を用いる方法
に比べ安全性が高く、工業的規模での製造に適した方法
であるといえる。
【0003】一方、もう一つの原料であるカルボン酸誘
導体としては、エステル化合物が一般に合成が容易で化
成品として入手し易く、さらにカルボン酸ハライドに比
べて安定で取り扱いが容易であるため、工業的生産での
原料として適していると考えられる。しかし、第4版実
験化学講座、21巻、p.289に記載されているよう
に、グリニャール試薬とエステル化合物との反応では、
一旦生成したケトンがさらにグリニャール試薬と反応し
て第三級アルコール生成してしまうという問題がある。
【0004】これに対し、特開平3−246268およ
び特開平10−324672には、芳香族グリニャール
試薬とシュウ酸エステルを反応させることによる芳香族
ケトンの製造方法が開示されている。しかしながら、当
該特許には芳香環のオルト位にアミノメチル基を有する
芳香族ケトンの合成は示されていない。さらに、グリニ
ャール試薬とシュウ酸エステル以外のエステル化合物と
の反応についても例示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エステル化
合物を原料とする芳香族ケトンの効率的な製造方法とし
て、芳香環のオルト位にアミノメチル基を有する芳香族
ハロゲン化合物から調製したグリニャール試薬を用いる
製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は下記の方
法を提供するものである。 [1]一般式(I):
【0007】
【化5】 (式中、RおよびRはそれぞれ独立してアルキル、
アルコキシアルキルまたはシクロアルキル;Rは水素
原子、アルキル、アルコキシまたはフェニル;Xはハロ
ゲン原子を示す。また、RとRが一緒になって環式
基を形成していてもよい。)で表される化合物(以下、
化合物(I)とすることもある)を金属マグネシウムと
反応させることにより得られるグリニャール試薬に、一
般式(II):
【0008】
【化6】 (式中、Rは置換されていてもよいアリール、置換さ
れていてもよいヘテロ環式基、アルコキシカルボニルま
たはアリールオキシカルボニル;Rはアルキルまたは
アリールを示す。)で表される化合物(以下、化合物
(II)とすることもある)を反応させることを特徴と
する、一般式(III):
【0009】
【化7】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物
(以下、化合物(III)とすることもある)の製造方
法。 [2]グリニャール試薬と化合物(II)との反応を−
50〜10℃で行うことによる、[1]に記載の製造方
法。
【0010】[3]RN−で示される基がジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ、モルホリノ、ピロリジノま
たはピペリジノである、[1]または[2]に記載の製
造方法。 [4][1]〜[3]のいずれかに記載の工程を包含す
ることを特徴とする、式(XIII):
【化8】 (式中、Rは前記と同意義;Qは置換されていてもよ
いアリール、置換されていてもよいヘテロ環式基、モノ
置換またはジ置換メチレンアミノ、置換されていてもよ
いアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換さ
れていてもよいアルキニル;Aは酸素原子、S(O)n
(nは0、1または2)、NR(Rは水素、アルキ
ルまたはアシル)または−O−C(R12)=N−(R
12は水素またはアルキル);R’はRと同一であ
るか、またはRがアミン化合物と反応した基;R11
はアルキル、アルケニルまたは、アルキニルまたはシク
ロアルキルを示す。)で表される化合物の製造方法。 [5]一般式(I):
【化9】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物を
金属マグネシウムと反応させることにより得られるグリ
ニャール試薬に、一般式(II):
【0011】
【化10】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物を
−50〜10℃で反応させた後、反応温度10〜130
℃でさらに反応させることを特徴とする、一般式(I
V):
【0012】
【化11】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物
(以下、化合物(IV)とすることもある)の製造方
法。
【0013】[6][1]〜[3]のいずれかに記載の
製造方法で得られる一般式(III)で表される化合物
を還元することによる、一般式(IV):
【化12】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物の
製造方法。
【0014】[7][5]または[6]に記載の製造方
法で得られる一般式(IV)で表される化合物に、一般
式(V):
【化13】 (式中、Rはアルキル、置換されていてもよいアリー
ルまたはアルコキシ;Yはハロゲン原子またはアシルオ
キシを示す。)で表される化合物(以下、化合物(V)
とすることもある)を反応させることを特徴とする、一
般式(VI):
【化14】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物
(以下、化合物(VI)とすることもある)の製造方
法。
【0015】[8][7]に記載の製造方法で得られる
一般式(VI)で表される化合物に、一般式(VI
I):
【化15】 (式中、Rはアルキル;Zはハロゲン原子を示す。)
で表される化合物(以下、化合物(VII)とすること
もある)を反応させることを特徴とする、一般式(VI
II):
【化16】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物
(以下、化合物(VIII)とすることもある)の製造
方法。 [9]RN−で示される基がジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ、モルホリノ、ピロリジノまたはピペリジ
ノである[5]〜[8]のいずれか1項に記載の製造方
法。
【0016】[10][8]または[9]に記載の製造
方法で得られる一般式(VIII)で表される化合物
に、一般式(IX):
【化17】 [式中、Qは置換されていてもよいアリール、置換され
ていてもよいヘテロ環式基、モノ置換もしくはジ置換メ
チレンアミノ、置換されていてもよいアルキル、置換さ
れていてもよいアルケニルまたは置換されていてもよい
アルキニル;Aは酸素原子、S(O)n(nは0、1また
は2)、NR(Rは水素、アルキルまたはアシル)
または−O−C(R12)=N−(R12は水素またはア
ルキル)を示す。]で表される化合物(以下、化合物
(IX)とすることもある)を反応させることを特徴と
する、一般式(X):
【化18】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物
(以下、化合物(X)とすることもある)の製造方法。
【0017】[11][10]に記載の製造方法で得ら
れる一般式(X)で表される化合物に、一般式(X
I):
【化19】 (式中、RおよびR10はそれぞれ独立して水素また
はアルキルを示す。)で表わされるアミン化合物(以
下、化合物(XI)とすることもある)を反応させるこ
とを特徴とする、一般式(XII):
【化20】 (式中、R’はRと同一であるか、またはRがア
ミン化合物と反応した基を示す。その他の各記号は前記
と同意義。)で表される化合物(以下、化合物(XI
I)とすることもある)の製造方法。
【0018】[12][11]に記載の製造方法で得ら
れる一般式(XII)で表される化合物をアルキル化、
アルケニル化、アルキニル化またはシクロアルキル化す
ることによる、一般式(XIII):
【化21】 (式中、R11はアルキル、アルケニルまたは、アルキ
ニルまたはシクロアルキルを示す。その他の各記号は前
記と同意義。)で表される化合物(以下、化合物(XI
II)とすることもある)の製造方法。 [13]Qが置換されていてもよいフェニルであり、A
が酸素原子である、[10]〜[12]のいずれか1項
に記載の製造方法。
【0019】以下、本発明について詳細に説明する。
「ハロゲン原子」としては、具体的には、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。X
で示されるハロゲン原子としては、好ましくは、塩素原
子または臭素原子である。「アルキル」としては、例え
ば、炭素数1〜8個、好ましくは炭素数1〜6個、さら
に好ましくは炭素数1〜4個の直鎖状または分枝状のア
ルキルを包含する。具体的には、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソ
ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソへキシル
などが挙げられる。「アルキルカルボキシ」、「ハロゲ
ン化アルキル」、「トリアルキルシリル」、「アルキル
アミノ」、「ジアルキルアミノ」、「フェニルアルキ
ル」、「アルキルフェニル」、「アルキルチオ」、「ア
ルキルスルフィニル」および「アルキルスルホニル」の
アルキル部分も上記「アルキル」と同様である。
【0020】「置換されていてもよいアルキル」の置換
基としては、例えば、ニトロ、シアノ、ハロゲン原子、
シクロアルキル、アルコキシ、置換されていてもよいア
リール[例、フェニル、2−クロロフェニル、3−クロ
ロフェニル、4−クロロフェニル(これらをまとめて2
−,3−,4−クロロフェニルと略記する。以下、本明
細書においては同様に略記する)、2−,3−,4−メ
チルフェニル、2−,3−,4−メトキシフェニル、1
−または2−ナフチルなど]および置換されていてもよ
いヘテロ環式基(例、ピリジン−2−イル、ピリジン−
3−イル、3−メトキシピリジン−4−イル、ピリミジ
ン−2−イル、ピリミジン−4−イル、2−クロロピリ
ミジン−5−イル、イソオキサゾール−3−イル、3−
メチルイソオキサゾール−5−イル、ピロール−2−イ
ル、ピラゾール−3−イル、フラン−2−イル、フラン
−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−
イル、イミダゾール−2−イル、オキサゾール−2−イ
ル、チアゾール−2−イルなど)などが挙げられる。こ
れら置換基は置換可能ないずれの位置に置換していても
よい。
【0021】「シクロアルキル」としては、例えば、炭
素数3〜8個、好ましくは3〜6のシクロアルキルが挙
げられる。具体的には、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル
およびシクロオクチルなどが挙げられる。「アルコキ
シ」とは、炭素数1〜8個、好ましくは1〜6個の直鎖
状および分枝状のアルコキシを包含する。具体的にはメ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト
キシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、へプチルオキ
シおよびオクチルオキシ等を包含する。「アルコキシカ
ルボニル」および「アルコキシフェニル」のアルコキシ
部分は上記「アルコキシ」と同様である。「アルコキシ
アルキル」とは、上記「アルコキシ」が置換した上記
「アルキル」を包含する。具体的には、メトキシメチ
ル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチルおよび3
−メトキシプロピル、2−エトキシブチル、3−プロポ
キシペンチル、1−メトキシへキシル、2−イソプロポ
キシへプチルおよび4−メトキシオクチルなどが挙げら
れる。
【0022】「アルケニル」としては、炭素数2〜8
個、好ましくは炭素数3〜6個の直鎖状または分枝状の
アルケニルを包含する。例えば、ビニル、アリル、1
−,2−プロペニル、1−,2−,3−ブテニル、1
−,2−,3−,4−ペンテニルおよび1−,2−,3
−,4−,5−ヘキセニルなどが挙げられる。「アルキ
ニル」としては、炭素数2〜8個、好ましくは炭素数2
〜6個のアルキニルを包含する。例えば、エチニル、プ
ロパルギル、1−,2−プロピニル、1−,2−,3−
ブチニル、1−,2−,3−,4−ペンチニルおよび1
−,2−,3−,4−,5−ヘキシニルなどが挙げられ
る。「置換されていてもよいアルケニル」、「置換され
ていてもよいアルキニル」の置換基としては、前記「置
換されていてもよいアルキル」の置換基として例示した
基と同様のものが挙げられる。
【0023】「アシル」としては、例えば、アルカノイ
ルおよびアロイルなどが挙げられる。該アルカノイルと
しては、例えば炭素数1〜6個、好ましくは炭素数1〜
4個の直鎖状または分枝状のアルカノイルを包含する。
例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル、ヘキサノイ
ルおよびプロピオニルなどが挙げられる。また、1以上
の不飽和結合を有していてもよく、例えばアクリロイ
ル、メタクリロイルおよびクロトノイル等を包含する。
該アロイルとしては、例えば、炭素数7〜15個、好ま
しくは7〜11個を有するアロイルが挙げられる。具体
的には、ベンゾイルおよびナフトイルなどが挙げられ
る。「アシルオキシ」のアシル部分は上記「アシル」と
同様である。「置換されていてもよいカルバモイル」の
置換基としては、前記「アルキル」等が挙げられる。
【0024】「アリール」としては、炭素数6〜14個
のアリール、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナ
フチル、1−アントリル、2−アントリル、9−アント
リル、1−フェナントリルおよび2−フェナントリルな
どが挙げられる。フェニルが好ましい。「アリールオキ
シカルボニル」のアリール部分は上記「アリール」と同
様である。
【0025】RおよびR’で示される「置換されて
いてもよいアリール」の置換基としては、例えば、アル
キル、シクロアルキル、ハロゲン化アルキル(例、トリ
フルオロメチル、トリクロロメチルなど)、アルコキシ
アルキル(例、メトキシメチル、1−,2−メトキシエ
チル、エトキシメチル、1−,2−エトキシエチルな
ど)、フェニルアルキル(例、ベンジル、1−,2−フ
ェニルエチル、1−,2−,3−フェニルプロピルな
ど)、アルケニル、シクロアルケニル(例、1−シクロ
ペンテニル、1−シクロヘキセニルなど)、アルキニ
ル、ハロゲン原子、ニトロ、アルコキシ、アルキルチオ
(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオなど)お
よびフェニルなどが挙げられる。これら置換基は、該ア
リールの置換可能ないずれの位置に置換されていてもよ
く、その数は1〜4個である。
【0026】Qで示される「置換されていてもよいアリ
ール」の置換基としては、アルキル、シクロアルキル、
上記ハロゲン化アルキル、上記アルコキシアルキル、上
記フェニルアルキル、アルケニル、上記シクロアルケニ
ル、アルキニル、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、フェ
ニル、トリアルキルシリル(例、トリメチルシリル、ト
リエチルシリルなど)、上記アルキルチオ、置換されて
いてもよいアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノなど)、アシル、アルコキシカルボニル(例、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニルなど)および−OR
13[式中、R 13は、水素、アルキル、アルケニル、
アルキニル、ハロゲン化アルキル(例、トリフルオロメ
チル、トリクロロメチルなど)、フェニル、アルキルフ
ェニル(例、2−,3−,4−メチルフェニル、2−,
3−,4−エチルフェニルなど)、ハロゲン化フェニル
(例、2−,3−,4−クロロフェニル、2−,3−,
4−ブロモフェニルなど)、アルコキシフェニル(例、
2−,3−,4−メトキシフェニル、2−,3−,4−
エトキシフェニルなど)、ニトロフェニル(例、2−,
3−,4−ニトロフェニルなど)、シアノフェニル
(例、2−,3−,4−シアノフェニルなど)、フェニ
ルアルキル、テトラヒドロピラニル、ピリジル、トリフ
ルオロメチルピリジル、ピリミジニル、ベンゾチアゾリ
ル、キノリルなど]などが挙げられる。これら置換基
は、該アリールの置換可能ないずれの位置に置換されて
いてもよく、その数は1〜4個である。
【0027】Qで示される「置換されていてもよいアリ
ール」は、好ましくは、一般式(XIV):
【化22】 (式中、U、VおよびWはそれぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル、ハロゲン化アルキル、ア
ルコキシアルキル、フェニルアルキル、OR13、アル
キルチオまたはアルキルアミノを示す。)で表される。
U、VおよびWで示される基としては、アルキル、ハロ
ゲン化アルキルおよびアルコキシアルキルが好ましく、
メチル、エチルおよびトリフルオロメチルがさらに好ま
しく、特にメチルが好ましい。「置換されていてもよい
フェニル」の置換基としては、前記Qで示される「置換
されていてもよいアリール」の置換基として例示した基
と同様のものが挙げられる。これら置換基は、該フェニ
ルの置換可能ないずれの位置に置換されていてもよく、
その数は1〜4個である。
【0028】「ヘテロ環式基」としては、例えば、窒素
原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1〜4個の
ヘテロ原子を環内に含有する5〜7員の芳香族ヘテロ環
式基、具体的には、ピリジル(例、ピリジン−2−イ
ル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル)、ピリ
ミジニル(例、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4
−イル、ピリミジン−5−イル)、イソオキサゾリル
(例、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール
−4−イル、イソオキサゾール−5−イルなど)、チア
ジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イ
ル、1,2,3−チアジアゾール−4−イルなど)、ピリ
ダジニル(例、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4
−イルなど)、ピロリル(例、ピロール−2−イルな
ど)、ピラゾリル(例、ピラゾール−1−イル、ピラゾ
ール−3−イルなど)、フリル(例、フラン−2−イ
ル、フラン−3−イル)、チエニル(例、チオフェン−
2−イル、チオフェン−3−イル)、イミダゾリル
(例、イミダゾール−2−イルなど)、オキサゾリル
(例、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イ
ル、オキサゾール−5−イルなど)、チアゾリル(例、
チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾ
ール−5−イルなど)、オキサジアゾリル(例、1,3,
4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−オキサジ
アゾール−5−イルなど)、ピラジニル(例、ピラジン
−2−イルなど)、キノリル(例、キノリン−2−イル
など)、ベンゾチアゾリル(例、ベンゾチアゾール−2
−イル)またはインドリル(例、インドリン−1−イ
ル、インドリン−2−イルなど)などが挙げられる。こ
れらヘテロ環式基は、結合手を可能ないずれの位置に有
していてもよい。
【0029】R、R’およびR16で示される「置
換されていてもよいヘテロ環式基」の置換基としては、
前記RおよびR’で示される「置換されていてもよ
いアリール」の置換基として例示した基と同様のものが
挙げられる。また、Qで示される「置換されていてもよ
いヘテロ環式基」の置換基としては、前記Qで示される
「置換されていてもよいアリール」の置換基として例示
した基と同様のものが挙げられる。これら置換基は、該
ヘテロ環式基の置換可能ないずれの位置に置換されてい
てもよく、その数は1〜3個である。Rで示される
「置換されていてもよいアリール」、R14およびR
15で示される「置換されていてもよいアリール」およ
び「置換されていてもよいヘテロ環式基」の置換基とし
ては、前記RおよびR'で示される「置換されてい
てもよいアリール」の置換基として例示した基と同様の
ものが挙げられる。これら置換基は該アリールまたは該
へテロ環式基の置換可能ないずれの位置に置換されてい
てもよく、その数は1〜4個である。
【0030】Qで示される「置換されていてもよいアリ
ール」および「置換されていてもよいヘテロ環式基」の
置換基として示される「置換されていてもよいアミ
ノ」、R 14およびR15で示される「置換されていて
もよいアミノ」としては、例えばアミノ、炭素数1〜
8、好ましくは炭素数1〜4のアルキルでモノまたはジ
置換されていているアミノ、ホルミルでモノ置換されて
いるアミノ、炭素数2〜8、好ましくは2〜4のアルキ
ルカルボニルでモノ置換されているアミノなどが挙げら
れる。「モノ置換またはジ置換メチレンアミノ」は、例
えば式(XV):
【化23】 [式中、R14およびR15はそれぞれ独立して水素原
子、置換されていてもよいアルキル、アシル、アルキル
チオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、シ
アノ、アルコキシカルボニル、アルコキシアルキル、置
換されていてもよいアミノ、シクロアルキル、置換され
ていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテ
ロ環式基を示すか、あるいはR14とR15が結合して
ヘテロ原子が含まれていてもよい単環または多環を形成
していることを示す(ただし、R およびR15が同
時に水素原子である場合を除く)]で表される。R14
とR15が結合して形成されるヘテロ原子が含まれてい
てもよい単環または多環とは、R14およびR15とこ
れらが結合する炭素原子と共に形成される、ヘテロ原子
(例、酸素、窒素、硫黄など)を含有していてもよい4
〜8員環であり、該環は他の環と縮合環を形成していて
もよい。該環の具体例としては、シクロペンタン、シク
ロヘキサン、インダン、1,2,3,4−テトラヒドロ
ナフタレン、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン、
4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]フランなど
が挙げられる。これらの環は、その可能ないずれの位置
に2価の結合手を有していてもよい。R14またはR
15はメチル、エチルおよびフェニルが好ましい。
【0031】RおよびRが一緒になって環式基を形
成している場合、これらが結合する窒素原子と共に形成
される環式基としては、例えばピロリジン、ピペリジン
およびモルホリンが挙げられる。R'における「R
がアミン化合物と反応した基」とは、例えば−CONR
10(式中、RおよびR10はそれぞれ独立して
水素またはアルキルを示す)で表される基である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい具体例を
各工程毎に説明する。
【0033】[スキーム1]
【化24】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(III)で表される芳香族ケトンは、化
合物(I)と金属マグネシウムとを反応させることによ
り得られるグリニャール試薬に、エステル化合物(I
I)を適当な溶媒中で反応させることにより製造するこ
とができる。
【0034】本反応において、金属マグネシウムは、化
合物(I)に対して1〜3当量、好ましくは1〜2当量
使用することができる。また、化合物(II)は、化合
物(I)に対して1〜5当量、好ましくは1〜3当量使
用することができる。使用できる溶媒としては、例え
ば、エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジブチルエー
テル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメ
チルエーテルなど)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼ
ン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなど)、トリ
エチルアミンおよびそれらの混合溶媒などが挙げられ
る。
【0035】化合物(I)と金属マグネシウムを反応さ
せる際の反応温度は、10℃〜溶媒の還流温度で、好ま
しくは20℃〜溶媒の還流温度である。反応時間は化合
物により異なるが0.5〜72時間反応させればよい。
必要に応じて、反応の開始剤としてヨウ素、1,2−ジ
ブロモエタン、エチルブロマイドなどを少量加えてもよ
い。それらの量は、化合物(I)に対して0.001〜
0.2当量、好ましくは0.005〜0.1当量であ
る。化合物(I)と金属マグネシウムとの反応で得られ
るグリニャール試薬は、単離してもよいが、通常、反応
液のまま次のエステル化合物(II)との反応に使用す
る。グリニャール試薬とエステル化合物(II)を反応
させる際の反応温度は、−78〜10℃で、好ましくは
−50〜10℃である。反応時間は化合物により異なる
が0.5〜24時間反応させればよい。
【0036】得られた所望の芳香族ケトン(III)
は、粗製物として、あるいは常法(例、カラムクロマト
グラフィー、再結晶など)により精製して次工程で使用
することができる。化合物(I)を基質とした本発明方
法によれば、特開平3−246268および特開平10
−324672に記載のシュウ酸エステル以外のエステ
ル化合物(化合物II)を原料に用いた場合でも、第3
級アルコールの副生を抑え、収率良く芳香族ケトンを製
造することが可能である。また、反応生成物の化合物
(III)はアミン性化合物なので、反応終了後、反応
液に水および塩酸や硫酸等の酸を加えアミン塩の水溶液
とし、これをトルエン等の有機溶媒で洗浄することによ
り、未反応のエステル化合物(化合物II)との分離、
精製を容易に行うことが可能である。この製造方法によ
り得られる芳香族ケトンを還元することにより第二級ア
ルコールを合成することができる。なお、本反応におい
て原料として用いた化合物(I)は公知であるか、ある
いは、後記参考例1に記載の方法およびそれに準ずる方
法で製造することができる。
【0037】[スキーム2]
【化25】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(IV)で表されるアルコールは、化合物
(I)と金属マグネシウムとを反応させることにより得
られるグリニャール試薬に、エステル化合物(II)を
適当な溶媒中で反応させた後、反応温度を上げてさらに
反応させることにより製造することができる。
【0038】本反応において、金属マグネシウムは、化
合物(I)に対して1〜3当量、好ましくは1〜2当量
使用することができる。また、化合物(II)は、化合
物(I)に対して1〜5当量、好ましくは1〜3当量使
用することができる。使用できる溶媒はスキーム1の場
合と同様である。
【0039】化合物(I)と金属マグネシウムを反応さ
せる際の反応温度は、10℃〜溶媒の還流温度で、好ま
しくは20℃〜溶媒の還流温度である。反応時間は化合
物により異なるが0.5〜72時間反応させればよい。
必要に応じて、反応の開始剤としてヨウ素、1,2−ジ
ブロモエタン、エチルブロマイドなどを少量加えてもよ
い。それらの量は、化合物(I)に対して0.001〜
0.2当量、好ましくは0.005〜0.1当量であ
る。
【0040】化合物(I)と金属マグネシウムとの反応
で得られるグリニャール試薬は、単離してもよいが、通
常、反応液のまま次のエステル化合物(II)との反応
に使用する。グリニャール試薬とエステル化合物(I
I)との反応は、当初の反応温度は−78〜10℃、好
ましくは−50〜10℃で、化合物により異なるが0.
5〜24時間反応し、この後、反応温度を10〜140
℃、好ましくは20〜130℃として1〜72時間反応
させればよい。得られた所望の化合物(IV)は、粗製
物として、あるいは常法(例、カラムクロマトグラフィ
ー、再結晶など)により精製して次工程で使用すること
ができる。
【0041】化合物(IV)は、以下の方法によって合
成することも可能である。 [スキーム3]
【化26】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(IV)で表されるアルコールは、芳香族
ケトン(III)を還元することにより製造することが
できる。使用することができる還元剤としては、例え
ば、金属水素錯化合物(例、水素化リチウムアルミニウ
ム、水素化ホウ素ナトリウムなど)などが挙げられ、化
合物(III)に対してモル比で0.25〜3、好まし
くは0.25〜1.5使用することができる。反応温度
は、−50〜150℃で、好ましくは−20〜100℃
である。反応時間は化合物により異なるが0.1〜48
時間反応させればよい。
【0042】使用できる溶媒としては、還元剤として水
素化リチウムアルミニウムを使用する場合には、例え
ば、上記エーテル類、上記芳香族炭化水素類およびそれ
らの混合溶媒などが挙げられる。また、還元剤として水
素化ホウ素ナトリウムを使用する場合には、例えば、ア
ルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノールなど)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、tert
−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルな
ど)、上記芳香族炭化水素類、水およびそれらの混合溶
媒などが挙げられる。得られた所望の化合物(IV)
は、粗製物として、あるいは常法(例、カラムクロマト
グラフィー、再結晶など)により精製して次工程で使用
することができる。
【0043】[スキーム4]
【化27】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(VI)で表される化合物は、化合物(I
V)と化合物(V)を適当な溶媒中、塩基の存在あるい
は非存在下に反応させ製造することができる。
【0044】本反応において、化合物(V)は、化合物
(IV)に対して1当量またはそれ以上、好ましくは1
〜10当量使用することができる。使用できる溶媒とし
ては、例えば、上記芳香族炭化水素類、飽和炭化水素類
(例、シクロヘキサン、ヘキサンなど)、ハロゲン化炭
化水素類(例、ジクロロメタン、クロロホルムなど)、
エーテル類(例、ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチ
ルエーテルなど)、ケトン類(例、アセトン、メチルエ
チルケトンなど)、ニトリル類(例、アセトニトリルな
ど)、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOとす
る)、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと
する)、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMA
とする)、1−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP
とする)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(以下、DMIとする)およびそれらの混合溶媒などが
挙げられる。
【0045】使用することができる塩基としては、例え
ば、金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムな
ど)、金属アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、
カリウムイソプロポキシド、カリウムtert−ブトキ
シドなど)、アミン化合物(アルキルアミン(例、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、
ジイソプロピルエチルアミン)、ピリジンなど)などが
挙げられる。その使用量は化合物(IV)に対して1〜
50当量、好ましくは1〜20当量である。なお、アミ
ン化合物を塩基として用いる場合、溶媒を用いなくても
よい。
【0046】反応温度は用いる原料や反応溶媒により異
なるが、−20〜120℃、好ましくは0〜100℃の
範囲である。反応時間も原料や反応溶媒により異なる
が、0.5〜200時間反応させればよい。得られた所
望の化合物(VI)は、粗製物として、あるいは常法
(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により
精製して次工程で使用することができる。
【0047】[スキーム5]
【化28】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(VIII)で表される化合物は、化合物
(VI)と化合物(VII)を適当な溶媒中反応させ製
造することができる。
【0048】本反応において、化合物(VII)は、化
合物(VI)に対して1当量またはそれ以上、好ましく
は1〜10当量使用することができる。使用できる溶媒
としては、例えば、上記芳香族炭化水素類、上記飽和炭
化水素類、上記ハロゲン化炭化水素類、上記エーテル
類、上記ケトン類、上記ニトリル類およびそれらの混合
溶媒などが挙げられる。
【0049】反応温度は用いる原料や反応溶媒により異
なるが、−20〜120℃、好ましくは0〜100℃の
範囲である。反応時間も原料や反応溶媒により異なる
が、0.5〜200時間反応させればよい。得られた所
望の化合物(VIII)は、粗製物として、あるいは常
法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によ
り精製して次工程で使用することができる。
【0050】[スキーム6]
【化29】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(X)で表される化合物は、化合物(VI
II)と化合物(IX)を適当な溶媒中、塩基の存在下
反応させ製造することができる。
【0051】本反応において、化合物(IX)は、化合
物(VIII)に対して1〜10当量、好ましくは1〜
3当量使用することができる。使用できる溶媒として
は、例えば、上記芳香族炭化水素類、上記飽和炭化水素
類、上記ハロゲン化炭化水素類、上記エーテル類、上記
アルコール類、上記ケトン類、上記ニトリル類、DMS
O、DMF、DMA、NMP、DMI、水およびそれら
の混合溶媒などが挙げられる。
【0052】使用することができる塩基としては、例え
ば、金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなど)、上記金属炭酸塩、上記金属アルコキシドな
どが挙げられる。その使用量は化合物(IV)に対して
1〜10当量、好ましくは1〜5当量である。また、ヨ
ウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなどの無機塩や、テト
ラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−
ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルア
ンモニウムハイドロサルフェート、テトラ−n−ブチル
アンモニウムアイオダイド、テトラ−n−ブチルアンモ
ニウムハイドロキサイド、ベンジルトリエチルアンモニ
ウムクロライドなどの相間移動触媒を混在させてもよ
い。この使用量は、化合物(VIII)に対して0.0
01〜0.2当量、好ましくは0.005〜0.1当量
である。
【0053】反応温度は用いる原料や反応溶媒により異
なるが、−20〜120℃、好ましくは0〜100℃の
範囲である。反応時間も原料や反応溶媒により異なる
が、0.5〜200時間反応させればよい。得られた所
望の化合物(X)は、粗製物として、あるいは常法
(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)により
精製して次工程で使用することができる。
【0054】[スキーム7]
【化30】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(XII)で表される化合物は、化合物
(X)と化合物(XI)を適当な溶媒中反応させ製造す
ることができる。
【0055】本反応において、化合物(XI)は、化合
物(X)に対して1〜20当量、好ましくは1〜10当
量使用することができる。使用できる溶媒としては、例
えば、上記アルコール類、上記芳香族炭化水素類、上記
飽和炭化水素類、上記ハロゲン化炭化水素類、上記エー
テル類、上記ニトリル類、DMSO、DMF、DMA、
NMP、DMI、水およびそれらの混合溶媒などが挙げ
られる。
【0056】反応温度は用いる原料や反応溶媒により異
なるが、−20〜120℃、好ましくは0〜100℃の
範囲である。反応時間も原料や反応溶媒により異なる
が、0.5〜200時間反応させればよい。
【0057】化合物(XII)のR’は、それぞれ化
合物(X)のRと同一のものであるか、もしくはR
が化合物(XI)と反応し得る基である場合は、それら
が反応した基を含むものである。例えば、Rで示され
る有機残基の前記具体例に対応するR’としては、置
換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘ
テロ環式基または置換されていてもよいカルバモイル
(アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニ
ルが化合物(XI)と反応したもの)が挙げられる。得
られた所望の化合物(XII)は、粗製物として、ある
いは常法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶な
ど)により精製して次工程で使用することができる。
【0058】[スキーム8]
【化31】 (式中、各記号は前記と同意義。) 即ち、一般式(XIII)で表される化合物は、化合物
(XII)を、塩基存在下、適当な溶媒中、ジアルキル
硫酸、塩化アルキル、臭化アルキル、ヨウ化アルキル等
のアルキル化剤、臭化アリル等のアルケニル化剤、臭化
プロパルギル等のアルキニル化剤またはシクロアルキル
化剤と反応させることにより製造することができる。
【0059】本反応において、アルキル化剤、アルケニ
ル化剤、アルキニル化剤またはシクロアルキル化剤は、
化合物(XII)に対して1〜10当量、好ましくは1
〜3当量使用することができる。使用できる溶媒として
は、例えば、DMF、DMSO、上記芳香族炭化水素
類、上記飽和炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類(例、
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなど)、上記
エーテル類、上記ケトン類、上記ニトリル類、水および
それらの混合溶媒が挙げられる。
【0060】使用することができる塩基としては、例え
ば、金属水素化物(例、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウムなど)、金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムな
ど)、金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸セシウムなど)、上記金属ア
ルコキシド、炭酸水素ナトリウム、金属ナトリウムなど
が挙げられる。その使用量は化合物(XII)に対して
1〜10当量、好ましくは1〜5当量である。また、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n
−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチル
アンモニウムハイドロサルフェート、テトラ−n−ブチ
ルアンモニウムアイオダイド、テトラ−n−ブチルアン
モニウムハイドロキサイド、ベンジルトリエチルアンモ
ニウムクロライドなどの相間移動触媒を混在させてもよ
い。この使用量は、化合物(XII)に対して0.00
1〜0.2当量、好ましくは0.005〜0.1当量で
ある。
【0061】反応温度は用いる原料や反応溶媒により異
なるが、−20〜120℃、好ましくは0〜100℃の
範囲である。反応時間も原料や反応溶媒により異なる
が、0.5〜200時間反応させればよい。得られた所
望の化合物(XIII)は、粗製物として、あるいは常
法(例、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)によ
り精製することができる。光学活性な化合物(XII
I)を所望する場合には、こうして得られたラセミ体化
合物(XIII)を光学活性カラムを用いる高速液体ク
ロマトグラフィー等の常法により光学分割すればよい。
また、スキーム7の反応で得られたラセミ化合物(XI
I)を同様に光学分割してからスキーム8の反応に付
し、所望の光学活性化合物(XIII)を得ることも可
能である。こうして得られた化合物(XIII)は、W
O95/27693に記載の化合物であり、殺菌剤とし
て有用であることが知られている。特にQが2,5-ジ
メチルフェニル、Aが酸素原子、R’がメチルカルバ
モイルである化合物が好ましい。
【0062】尚、上述のスキーム1の方法で得られる化
合物(III)またはスキーム2または3の方法で得ら
れる第二級アルコール化合物(IV)を中間体として用
い、WO95/26956およびWO97/12863
等に記載の農薬用殺菌剤・殺虫剤の合成も可能である。
例えば化合物(III)の置換アミノメチル基を、常法
によりCH−A−Q基に変更し、化合物(A)を得、
その化合物(A)を以下の反応に付すことにより、WO
95/26956記載の化合物(B)を得ることができ
る。下記スキーム中に示す反応は、置換アミノメチル基
をCH−A−Q基に変更する前または変更する為の一
連の反応の途中のいずれか適当な段階で行ってもよい。
【化32】 (式中、Q、A、RおよびR11は前記と同意義;R
16は置換されていてもよいヘテロ環式基;波線はE
体、Z体またはこれらの混合物を示す)
【0063】式(B)で示される化合物は、化合物
(A)とR11ONHもしくはNHOHまたはそれ
らの塩(例、塩酸塩、硫酸塩)を、適当な溶媒(単一あ
るいは混合)中、反応させ製造することができる。本反
応において、R11ONHもしくはNHOHは、化
合物(A)に対して1当量またはそれ以上、好ましくは
1〜4当量使用することができる。使用できる溶媒とし
ては、例えば上記芳香族炭化水素類、上記飽和炭化水素
類、上記アルコール類、水およびそれらの混合溶媒等が
挙げられる。反応温度は0℃〜160℃、好ましくは6
0℃〜130℃である。反応時間は化合物により異なる
が0.5〜90時間反応させればよい。化合物(A)と
NHOHを反応させた場合には、続いてスキーム8と
同様の反応に付すことにより、目的化合物(B)が得ら
れる。得られた化合物(B)は、要すれば常法(例、ク
ロマトグラフィー、再結晶など)により精製することが
できる。
【0064】また、化合物(IV)の置換アミノメチル
基を、常法によりCH−A−Q基に変更し、化合物
(C)を得、その化合物(C)をスキーム8と同様の反
応に付すことによりWO97/12863に記載の目的
化合物(D)を得ることができる。スキーム8と同様の
反応は、置換アミノメチル基をCH−A−Q基に変更
する前もしくは変更する為の一連の反応の途中の適当な
段階で行ってもよい。
【化33】 (式中、各記号は前記と同意義)
【0065】一般式(D)で示される化合物は、化合物
(C)とアルキル化剤、アルケニル化剤、アルキニル化
剤またはシクロアルキル化剤をスキーム8と同様の方法
で反応させ製造することができる。得られた所望の化合
物(D)は、要すれば常法(例、カラムクロマトグラフ
ィー、再結晶など)により精製することができる。
【0066】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。実施例中に記載したH-NMR値
は、重クロロホルム(CDCl)溶媒中テトラメチル
シランを内部標準として測定した。δ値はppmで、結
合定数(J)はHzで標記した。データ中、s は一重線、d
は二重線、t は三重線、q は四重線、quint は五重
線、sext は六重線、m は多重線、br は幅広線を意味す
る。
【0067】参考例1 2-(ジメチルアミノメチル)クロロベンゼンの合成 ナスフラスコに2‐クロロベンジルクロライド80.5
2g(0.50mol)を入れ、氷浴で冷却した。50
%ジメチルアミン水溶液135.27g(1.50mo
l)を滴下し、室温で18時間撹拌した。反応液に水を
加え、ジエチルエーテルで抽出して、有機層を水、飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶
媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留により精製
し、2-(ジメチルアミノメチル)クロロベンゼン8
1.02g(96%)を無色油状物として得た。 bp84℃/1197Pa H-NMR(CDCl)δppm:2.29 (s, 6H), 3.53 (s, 2
H), 7.14 7.26 (m, 2H),7.31 - 7.43 (m, 2H).
【0068】参考例2 2-(モルホリノメチル)クロロベンゼンの合成 ナスフラスコに2‐クロロベンジルクロライド32.2
1g(0.20mol)を入れ、トルエン100mlに
溶解した。モルホリン43.56g(0.50mol)
の100mlトルエン溶液を滴下し、100℃で5時間
撹拌した。室温へ放冷した後、反応液に2mol/l塩
酸300mlを加え、分液した。トルエン層を水50m
lで洗浄し、水層を合わせトルエン200mlで洗浄し
た。水層に水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性とし、
ジエチルエーテルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減
圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、2-
(モルホリノメチル)クロロベンゼン39.95g(9
4%)を無色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:2.50 2.53 (m, 4H), 3.62
(s, 2H), 3.70 3.74 (m,4H), 7.15 7.27 (m, 2H), 7.
35 (dd, J = 7.6, 1.7Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 7.3, 2.
3Hz, 1H).
【0069】実施例1 2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-オキソ酢
酸ブチルの合成 2頸フラスコの系内を窒素ガスで置換し、マグネシウム
0.79g(32.5mmol)、2-(ジメチルアミ
ノメチル)クロロベンゼン4.24g(25.0mmo
l)、トルエン8mlを入れた。これに、臭化エチル
0.27g(2.5mmol)、テトラヒドロフラン
3.61g(50.0mmol)を加え、80℃で4時
間撹拌し、グリニャール試薬の溶液を調製した。3頸フ
ラスコの系内を窒素ガスで置換し、シュウ酸ジブチル
6.07g(30.0mmol)、トルエン5mlを加
え、ドライアイス−アセトン浴で冷却した。これに、先
に調製したグリニャール試薬の溶液を−10〜0℃に内
温を保ちながら滴下した。−10〜0℃で3時間撹拌し
た後、5mol/l塩酸12mlを加え、室温で2時間
撹拌した。反応液を分液ロートに移して分液し、有機層
を1mol/l塩酸で洗浄した。水層を合わせ、1mo
l/l水酸化ナトリウム水溶液と重曹を用いて中和し、
ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を、水、飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、2-(2-
(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-オキソ酢酸ブチ
ル4.61g(70%)を黄色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.94 (t, J = 7.3Hz, 3H),
1.41 (sext, J = 7.3Hz,2H), 1.73 (tt, J = 7.3, 6.9H
z, 2H), 2.11 (s, 6H), 3.61 (s, 2H), 4.26 (t,J = 6.
9Hz, 2H), 7.15 (d, J = 7.3Hz, 1H), 7.27 7.41 (m,
3H).
【0070】実施例2 2-(ジメチルアミノメチル)ベンゾフェノンの合成 実施例1と同様にしてグリニャール試薬の溶液を調製し
た。3頸フラスコの系内を窒素ガスで置換し、安息香酸
メチル4.08g(30.0mmol)、トルエン5m
lを加え、ドライアイス−アセトン浴で冷却した。これ
に、グリニャール試薬の溶液を−20〜0℃に内温を保
ちながら滴下した。−20〜0℃で2時間撹拌した後、
1mol/l塩酸60mlを加え、室温で16時間撹拌
した。反応液を分液ロートに移して分液し、有機層を1
mol/l塩酸、水で洗浄した。水層を合わせ重曹を用
いてアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で
精製し、2-(ジメチルアミノメチル)ベンゾフェノン
3.49g(58%)を黄色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:1.90 (s, 6H), 3.38 (s, 2
H), 7.30 7.54 (m, 7H),7.71 7.74 (m, 2H).
【0071】実施例3 4−クロロ−2'-(ジメチルアミノメチル)ベンゾフェノ
ンの合成 安息香酸メチルの代わりに4-クロロ安息香酸ブチル
6.38g(30.0mmol)を用いる以外は実施例
2と同様に行ない、4−クロロ−2'-(ジメチルアミノ
メチル)ベンゾフェノン4.96g(78%)を淡黄色
油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:1.89 (s, 6H), 3.37 (s, 2
H), 7.22 7.43 (m, 6H),7.63 7.68 (m, 2H).
【0072】実施例4 3-(2-(ジメチルアミノメチル)ベンゾイル)ピリジン
の合成 安息香酸メチルの代わりにニコチン酸エチル4.54g
(30.0mmol)を用いる以外は実施例2と同様に
行ない、3-(2-(ジメチルアミノメチル)ベンゾイル)
ピリジン3.69g(61%)を黄色油状物として得
た。 H-NMR(CDCl)δppm:1.87 (s, 6H), 3.38 (s, 2
H), 7.26 7.45 (m, 5H),8.06 (dd, J = 7.9, 2.0Hz, 1
H), 8.72 (dd, J = 4.6, 2.0Hz, 1H), 8.83 (d, J= 2.0
Hz, 1H).
【0073】実施例5 5-tert-ブチル-3-(2-(ジメチルアミノメチル)ベン
ゾイル)イソオキサゾールの合成 安息香酸メチルの代わりに5-tert-ブチル-3-イソオキ
サゾールカルボン酸エチル5.92g(30.0mmo
l)を用いる以外は実施例2と同様に行ない、5-tert-
ブチル-3-(2-(ジメチルアミノメチル)ベンゾイル)
イソオキサゾール5.33g(74%)を淡黄色固体と
して得た。 mp59.5〜60.5℃ H-NMR(CDCl)δppm:1.38 (s, 9H), 1.90 (s, 6
H), 3.51 (s, 2H), 6.41 (s, 1H), 7.22 (d, J = 7.3H
z, 1H), 7.30 7.45 (m, 4H).
【0074】実施例6 2-(2-(モルホリノメチル)フェニル)-2-オキソ酢酸ブ
チルの合成 3頸フラスコの系内を窒素ガスで置換し、マグネシウム
1.46g(60.0mmol)、テトラヒドロフラン
5ml、臭化エチル0.54g(5.0mmol)を入
れ、室温で10分間撹拌した。2-(モルホリノメチ
ル)クロロベンゼン10.59g(50.0mmol)
のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を加え42時間
還流し、グリニャール試薬の溶液を調製した。別の3頸
フラスコの系内を窒素ガスで置換し、シュウ酸ジブチル
15.17g(75.0mmol)のテトラヒドロフラ
ン(5ml)溶液を加え、ドライアイス−アセトン浴で
冷却した。これに、先に調製したグリニャール試薬の溶
液を−20〜0℃に内温を保ちながら滴下した。テトラ
ヒドロフラン15mlで洗い込み、−20〜0℃で3時
間撹拌した後、2mol/l塩酸60mlを加え、室温
で2時間撹拌した。反応液を分液ロートに移し、トルエ
ン150mlを加えて分液した。水層に重曹を加えてア
ルカリ性とし、トルエンで抽出した。抽出液を、水、飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、2-
(2-(モルホリノメチル)フェニル)-2-オキソ酢酸ブチ
ル7.47g(49%)を淡黄色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.95 (t, J = 7.3Hz, 3H),
1.42 (sext, J = 7.3Hz,2H), 1.74 (tt, J = 7.3, 6.9H
z, 2H), 2.39 (t, J = 4.6Hz, 4H), 3.59 (t, J= 4.6H
z, 1H), 3.60 (s, 2H), 4.25 (t, J = 6.9Hz, 2H), 7.1
9 (d, J = 7.6Hz,1H), 7.30 7.44 (m, 3H).
【0075】実施例7 2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-ヒドロキ
シ酢酸ブチルの合成−1 3頸フラスコの系内を窒素ガスで置換し、マグネシウム
0.79g(32.5mmol)、テトラヒドロフラン
5ml、臭化エチル0.27g(2.5mmol)を入
れ、室温で15分間撹拌した。2-(ジメチルアミノメ
チル)クロロベンゼン4.24g(25.0mmol)
のトルエン(5ml)溶液を加え、80℃で5時間撹拌
し、グリニャール試薬の溶液を調製した。4頸フラスコ
の系内を窒素ガスで置換し、シュウ酸ジブチル6.07
g(30.0mmol)、トルエン5mlを加え、ドラ
イアイス−アセトン浴で冷却した。これに、先に調製し
たグリニャール試薬の溶液を−20〜−10℃に内温を
保ちながら滴下した。−20〜−10℃で1時間撹拌し
た後、100℃に昇温し16時間撹拌した。氷浴で冷却
し、1mol/l塩酸60mlを加え、室温で2時間撹
拌した。反応液を分液ロートに移して分液し、有機層を
1mol/l塩酸、水で洗浄した。水層を合わせ、重曹
を用いてアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出
液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留
去、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、2-(2-
(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-ヒドロキシ酢酸
ブチル3.80g(49%)を黄色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.84 (t, J = 7.4 Hz, 3H),
1.10 - 1.30 (m, 2H), 1.40 - 1.60 (m, 2H), 2.26 (s,
6H), 3.06 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3,91 (d, J= 12.7
Hz, 1H), 4.00 - 4.30 (m, 2H), 5.15 (s, 1H), 7.10 -
7.40 (m, 4H),9.32 (brs, 1H).
【0076】実施例8 2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-ヒドロキ
シ酢酸ブチルの合成−22-(2-(ジメチルアミノメチ
ル)フェニル)-2-オキソ酢酸ブチル15.0g(57.
0mmol)をメタノール75mlに溶解した。氷冷
下、水素化ホウ素ナトリウム0.65g(17.1mm
ol)を少量ずつ数回に分けて加え、30分間撹拌し
た。反応液を1mol/l塩酸70mlとトルエン50
ml混液に注ぎ込み、5分間撹拌した。1mol/l水
酸化ナトリウム水溶液70mlを加えて液性をpH9と
した後、トルエン100mlを追加して分液した。水層
をトルエンで抽出し、有機層を合わせて水、飽和食塩水
で洗浄した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒留去して2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)
-2-ヒドロキシ酢酸ブチル14.6g(97%)を黄色
油状物として得た。
【0077】実施例9 2-ヒドロキシ-2-(2-(モルホリノメチル)フェニル)酢
酸ブチルの合成 2-(2-(モルホリノメチル)フェニル)-2-オキソ酢酸ブ
チル3.05g(10.0mmol)をエタノール20m
lに溶解した。氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム0.1
9g(5.0mmol)を加え、15分間撹拌した。1m
ol/l塩酸10mlと水を加え、ジエチルエーテルで
抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキ
サン/酢酸エチル)で精製して、2-ヒドロキシ-2-(2
-(モルホリノメチル)フェニル)酢酸ブチル2.30g
(75%)を無色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.84 (t, J = 7.3 Hz, 3H),
1.16 - 1.30 (m, 2H), 1.50 - 1.57 (m, 2H), 2.44 2.
65 (m, 4H), 3.22 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.653.79
(m, 4H), 3,92 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.05 - 4.22
(m, 2H), 5.18 (s,1H), 7.19 - 7.40 (m, 4H), 8.71 (b
rs, 1H).
【0078】実施例10 2-アセトキシ-2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニ
ル)酢酸ブチルの合成 2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-ヒドロキ
シ酢酸ブチル5.0g(18.8mmol)トルエン2
5mlに溶解し、無水酢酸1.95ml(20.7mm
ol)を加え、室温で3時間撹拌した。飽和重曹水50
mlを加えた後、トルエンで抽出した。抽出液を水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去して、
2-アセトキシ-2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニ
ル)酢酸ブチル5.62g(96%)を黄色油状物とし
て得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.85 (t, J = 7.4 Hz, 3H),
1.10 - 1.40 (m, 2H), 1.40 - 1.60 (m, 2H), 2.17 (s,
3H), 2.20 (s, 6H), 3.40 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.6
7 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.00 - 4.20 (m, 2H), 6.68
(s, 1H), 7.20 -7.50 (m, 4H).
【0079】実施例11 2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-メトキシ
カルボニルオキシ酢酸ブチルの合成 2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-ヒドロキ
シ酢酸ブチル1.70g(6.4mmol)をトルエン
10mlに溶解した。クロロギ酸メチル0.59ml
(7.7mmol)を滴下して加えた後、室温で3時間
撹拌した。反応混合物に飽和重曹水40mlを加え、ト
ルエンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去して、2-(2
-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-メトキシカルボ
ニルオキシ酢酸ブチル2.0g(96%)を黄色油状物
として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.86 (t, J = 7.3 Hz, 3H),
1.10 - 1.40 (m, 2H), 1.50 - 1.70 (m, 2H), 2.20 (s,
6H), 3.41 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3,69 (d, J= 13.0
Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 4.10 - 4.20 (m, 2H), 6.66
(s, 1H), 7.20 -7.50 (m, 4H).
【0080】実施例12 2-メトキシカルボニルオキシ-2-(2-(モルホリノメチ
ル)フェニル)酢酸ブチルの合成 2-ヒドロキシ-2-(2-(モルホリノメチル)フェニル)酢
酸ブチル2.15g(7.0mmol)をトルエン20
mlに溶解し、クロロギ酸メチル0.72g(7.7m
mol)を加え、室温で24時間撹拌した。反応混合物
に飽和重曹水を加え、トルエンで抽出し、水、飽和食塩
水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製
して、2-メトキシカルボニルオキシ-2-(2-(モルホリ
ノメチル)フェニル)酢酸ブチル2.02g(79%)を
無色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.86 (t, J = 7.3 Hz, 3H),
1.26 (sext, J = 7.3 Hz, 2H), 1.51 - 1.62 (m, 2H),
2.40 2.44 (m, 4H), 3.49 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.6
4 (t, J = 4.6 Hz, 4H), 3,79 (d, J = 12.9 Hz, 1H),
3.84 (s, 3H), 4.16 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.76 (s, 1
H), 7.23 - 7.45 (m, 4H).
【0081】実施例13 2-アセトキシ-2-(2-クロロメチルフェニル)酢酸ブチ
ルの合成 2-アセトキシ-2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニ
ル)酢酸ブチル5.62g(18.3mmol)をトル
エン17mlに溶解し、クロロギ酸メチル2.82ml
(36.6mmol)加え、25〜30℃で18時間撹
拌した。反応混合物に水30mlを加えて分液し、有機
層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した。抽出
液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去し、得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘ
キサン/酢酸エチル)で精製して、2-アセトキシ-2-
(2-クロロメチルフェニル)酢酸ブチル4.58g(8
4%)を無色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.85 (t, J = 7.4 Hz, 3H),
1.10 - 1.40 (m, 2H), 1.50 - 1.70 (m, 2H), 2.20 (s,
3H), 4.00 - 4.30 (m, 2H), 4.71 (d, J = 11.9Hz, 1
H), 4.87 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 6.30 (s, 1H), 7.30
- 7.60 (m, 4H).
【0082】実施例14 2-(2-クロロメチルフェニル)-2-メトキシカルボニル
オキシ酢酸ブチルの合成−1 2-(2-(ジメチルアミノメチル)フェニル)-2-メトキシ
カルボニルオキシ酢酸ブチル2.00g(6.2mmo
l)をトルエン20mlに溶解し、クロロギ酸メチル
0.96ml(12.4mmol)加え、室温で18時
間撹拌した。反応混合物に水20 mlを加えて分液し、有
機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した。抽
出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去し、得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-
ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、2-(2-クロロメ
チルフェニル)-2-メトキシカルボニルオキシ酢酸ブチ
ル1.60g(82%)を無色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.85 (t, J = 7.3 Hz, 3H),
1.10 - 1.40 (m, 2H), 1.50 - 1.70 (m, 2H), 2.20 (s,
6H), 3.86 (s, 3H), 4.00 - 4.30 (m, 2H), 4.69 (d,
J = 12.0 Hz, 1H), 4.89 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 6.23
(s, 1H), 7.30 -7.60 (m, 4H).
【0083】実施例15 2-(2-クロロメチルフェニル)-2-メトキシカルボニル
オキシ酢酸ブチルの合成−2 2-メトキシカルボニルオキシ-2-(2-(モルホリノメチ
ル)フェニル)酢酸ブチル0.91g(2.5mmol)
をトルエン10mlに溶解し、クロロギ酸メチル0.7
1g(7.5mmol)加え、室温で72時間、50℃
で15時間、80℃で6時間撹拌した。反応混合物に
水、酢酸エチルを加えて分液し、有機層を水、飽和食塩
水で順次洗浄した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製し
て、2-(2-クロロメチルフェニル)-2-メトキシカルボ
ニルオキシ酢酸ブチル0.71g(91%)を無色油状
物として得た。
【0084】実施例16 2-アセトキシ-2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメ
チル)フェニル)酢酸ブチルの合成 窒素気流下、2,5-キシレノール0.40g(3.25
mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(DMA)
1.4mlに溶解し、28%ナトリウムメトキシド−メ
タノール溶液0.69g(3.58mmol)を滴下し
て加えた。室温で5分、55〜60℃で5分撹拌した
後、減圧下溶媒を濃縮した。残渣に、ヨウ化カリウム
6.8mg(0.041mmol)、2-アセトキシ-2
-(2-クロロメチルフェニル)酢酸ブチル1.00g
(3.25mmol)のDMA(2ml)溶液を加え、
55〜60℃で3時間撹拌した。室温にもどした後、反
応混合物を1mol/l塩酸3.6mlに注ぎ込み5分
間撹拌した。トルエンを加えて抽出し、有機層を飽和重
曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄した。抽出液を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去して、粗製の2-ア
セトキシ-2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)
フェニル)酢酸ブチル1.21g(含量82%)を黄色
油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.83 (t, J = 7.3 Hz, 3H),
1.10 - 1.30 (m, 2H), 1.40 - 1.60 (m, 2H), 2.18 (s,
3H), 2.21 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 4.00 - 4.20 (m,
2H), 5.20 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 5.25 (d, J = 12.4
Hz, 1H), 6.29 (s, 1H), 6.70 (d, J = 7.6 Hz, 1H),
6.73 (s, 1H), 7.03 (d, J = 7.5 Hz, 1H),7.30 - 7.60
(m, 4H).
【0085】実施例17 2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)-
2-ヒドロキシ-N-メチルアセトアミドの合成−1 粗製の2-アセトキシ-2-(2-(2,5-ジメチルフェノ
キシメチル)フェニル)酢酸ブチル1.21gをメタノ
ール5mlに溶解し、40%メチルアミン水溶液2.5
2ml(32.5mmol)を加え、油浴温度50〜5
5℃で6時間撹拌した。室温にもどした後、水を加え、
酢酸エチルで抽出した。有機層を10%塩酸、飽和重曹
水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、抽出液をを無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒留去して得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢
酸エチル)で精製して、2-(2-(2,5-ジメチルフェノ
キシメチル)フェニル)-2-ヒドロキシ-N-メチルアセト
アミド0.64g(2工程通産66%)を無色油状物と
して得た。 H-NMR(CDCl)δppm:2.16 (s, 3H), 2.35 (s, 3
H), 2.78 (d, J = 4.9Hz,3H), 4.35 (d, J = 3.7Hz, 1
H), 4.94 (d, J = 11.0Hz, 1H), 5.34 (d, J = 11.0Hz,
1H), 5.35 (d, J = 3.7Hz, 1H), 6.49 (brs, 1H), 6.7
8 (d, J = 7.3Hz, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.87 (d, J =
7.3Hz, 1H), 7.32 - 7.48 (m, 4H).
【0086】実施例18 2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)
-2-メトキシカルボニルオキシ酢酸ブチルの合成 2,5-キシレノール0.39g(3.18mmol)を
DMA1.4mlに溶解し、28%ナトリウムメトキシ
ド−メタノール溶液0.68g(3.50mmol)を
滴下して加えた。室温で5分、55〜60℃で5分撹拌
した後、減圧下溶媒を濃縮した。残渣に、ヨウ化カリウ
ム6.6mg(0.040mmol)、2-(2-クロロ
メチルフェニル)-2-メトキシカルボニルオキシ酢酸ブ
チル1.00g(3.18mmol)のDMA(2m
l)溶液を加え、55〜60℃で3時間撹拌した。室温
にもどした後、反応混合物を1mol/l塩酸3.5m
lに注ぎ込み5分間撹拌した。トルエンを加えて抽出
し、有機層を飽和重曹水、水、飽和食塩水で順次洗浄し
た。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去
して、粗製の2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチ
ル)フェニル)-2-メトキシカルボニルオキシ酢酸ブチ
ル1.23g(含量78%)を黄色油状物として得た。 H-NMR(CDCl)δppm:0.83 (t, J = 7.3 Hz, 3H),
1.10 - 1.30 (m, 2H), 1.40 - 1.60 (m, 2H), 2.21 (s,
3H), 2.32 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 4.10 - 4.20 (m,
2H), 5.20 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 5.27 (d, J = 12.2
Hz, 1H), 6.23 (s, 1H), 6.71 (d, J = 7.4 Hz, 1H),
6.75 (s, 1H), 7.04 (d, J = 7.4 Hz, 1H),7.30 - 7.60
(m, 4H).
【0087】実施例19 2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)-
2-ヒドロキシ-N-メチルアセトアミドの合成−2 2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)
-2-メトキシカルボニルオキシ酢酸ブチル1.23gを
メタノール5mlに溶解し、40%メチルアミン水溶液
2.47mlを加え、油浴温度50〜55℃で6時間撹
拌した。室温にもどした後、水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を10%塩酸、飽和重曹水、水、飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、2
-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)-2-
ヒドロキシ-N-メチルアセトアミド0.59g(2工程
通算62%)を無色油状物として得た。
【0088】実施例20 2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)-
2-メトキシ-N-メチルアセトアミドの合成 2-(2-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)-
2-ヒドロキシ-N-メチルアセトアミド11.97g
(40.0mmol)をトルエン30mlに溶解し、4
8%水酸化ナトリウム水溶液10.0g(120mmo
l)を加えた後、ジメチル硫酸6.06g(48mmo
l)の10mlトルエン溶液を滴下し、室温で6時間撹
拌した。水を加えトルエンで抽出し、有機層を水、飽和
食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒留去した。得られた残渣をn-ヘキサン/酢酸
エチル混液(5:1,60ml)より再結晶し、2-(2
-(2,5-ジメチルフェノキシメチル)フェニル)-2-メト
キシ-N-メチルアセトアミド11.08g(88%)を
白色結晶として得た。 mp107〜108℃ H-NMR(CDCl)δppm:2.19 (s, 3H), 2.32 (s, 3
H), 2.83 (d, J = 4.9 Hz,3H), 3.36 (s, 3H), 5.03
(s, 1H), 5.06 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 5.47 (d, J= 1
1.7 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.80 (s, 1
H), 6.80 (brs, 1H),7.03 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.31
- 7.43 (m, 3H), 7.50 - 7.54 (m, 1H).
【0089】
【発明の効果】農薬および医薬品等の製造用中間体とし
て利用可能な、o−置換アミノメチル基を有する芳香族
ケトンを、安全にかつ工業的規模で製造することができ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 213/50 C07D 213/50 261/08 261/08 295/14 295/14 Z Fターム(参考) 4C055 AA01 BA01 CA02 CA18 CB17 DA01 FA11 FA32 FA34 FA37 4C056 AA01 AB01 AC01 AD01 AE02 AF05 FA09 FB01 FC01 4H006 AA02 AC24 AC44

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、RおよびRはそれぞれ独立してアルキル、
    アルコキシアルキルまたはシクロアルキル;Rは水素
    原子、アルキル、アルコキシまたはフェニル;Xはハロ
    ゲン原子を示す。また、RとRが一緒になって環式
    基を形成していてもよい。)で表される化合物を金属マ
    グネシウムと反応させることにより得られるグリニャー
    ル試薬に、一般式(II): 【化2】 (式中、Rは置換されていてもよいアリール、置換さ
    れていてもよいヘテロ環式基、アルコキシカルボニルま
    たはアリールオキシカルボニル;Rはアルキルまたは
    アリールを示す。)で表される化合物を反応させること
    を特徴とする、一般式(III): 【化3】 (式中、各記号は前記と同意義。)で表される化合物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 グリニャール試薬と化合物(II)との
    反応を−50〜10℃で行う、請求項1に記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 RN−で示される基がジメチルア
    ミノ、ジエチルアミノ、モルホリノ、ピロリジノまたは
    ピペリジノである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の工程を
    包含することを特徴とする、式(XIII): 【化4】 (式中、Rは前記と同意義;Qは置換されていてもよ
    いアリール、置換されていてもよいヘテロ環式基、モノ
    置換またはジ置換メチレンアミノ、置換されていてもよ
    いアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換さ
    れていてもよいアルキニル;Aは酸素原子、S(O)n
    (nは0、1または2)、NR(Rは水素原子、ア
    ルキルまたはアシル)または−O−C(R12)=N−
    (R12は水素原子またはアルキル);R’はR
    同一であるか、またはRがアミン化合物と反応した
    基;R11はアルキル、アルケニル、アルキニルまたは
    シクロアルキルを示す。)で表される化合物の製造方
    法。
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