JP2003012710A - 低誘電正接樹脂組成物、その硬化物ならびに該組成物を用いたプリプレグ、積層板及び多層プリント基板 - Google Patents

低誘電正接樹脂組成物、その硬化物ならびに該組成物を用いたプリプレグ、積層板及び多層プリント基板

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JP2003012710A JP2001201227A JP2001201227A JP2003012710A JP 2003012710 A JP2003012710 A JP 2003012710A JP 2001201227 A JP2001201227 A JP 2001201227A JP 2001201227 A JP2001201227 A JP 2001201227A JP 2003012710 A JP2003012710 A JP 2003012710A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電率及び誘電正接が低く、不揮発性で、溶
解性及び各種樹脂との相溶性に優れ、その上、硬化後の
耐熱性及び柔軟性が良好な架橋剤を含む、樹脂組成物、
その硬化物ならびに該組成物を用いたプリプレグ、積層
板及び多層プリント基板を提供する。 【解決手段】 下式: 【化1】 (式中、Rは炭化水素骨格を表し、R1は、同一又は異
なって、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表
し、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは1〜4の整
数、nは2以上の整数を表す。)で示される複数のスチ
レン基を有する重量平均分子量1000以下の架橋成分
と、高分子量体とを含有する樹脂組成物であって、該樹
脂組成物を180℃、100分で硬化させて得られる硬
化物のガラス転移温度が170℃以上であるか、又は該
硬化物の170℃における弾性率が500MPa以上で
ある樹脂組成物、その硬化物ならびに該組成物を用いた
プリプレグ、積層板及び多層プリント基板

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波信号に対応す
るための誘電損失の小さなプリント配線板、導体付積層
板、プリプレグならびにそれらを製造するために用いる
低誘電正接樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、PHS、携帯電話等の情報通信機
器の信号帯域、コンピューターのCPUクロックタイム
はGHz帯に達し、高周波数化が進行している。電気信
号の誘電損失は、回路を形成する絶縁体の比誘電率の平
方根、誘電正接及び使用される信号の周波数の積に比例
する。そのため、使用される信号の周波数が高いほど誘
電損失が大きくなる。誘電損失は電気信号を減衰させて
信号の信頼性を損なうので、これを抑制するために絶縁
体には誘電率及び誘電正接の小さな材料を選定する必要
がある。絶縁体の低誘電率化及び低誘電正接化には分子
構造中の極性基の除去が有効であり、フッ素樹脂、硬化
性ポリオレフィン、シアネートエステル系樹脂、硬化性
ポリフェニレンオキサイド、アリル変性ポリフェニレン
エーテル、ジビニルベンゼン又はジビニルナフタレンで
変性したポリエーテルイミド等が提案されている。
【0003】ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
に代表されるフッ素樹脂は、誘電率及び誘電正接がとも
に低く、高周波信号を扱う基板材料に使用されている。
しかし、PTFEは熱可塑性樹脂であるため、成形加工
時の膨張収縮が大きく、扱いにくい材料であった。ま
た、フッ素樹脂に架橋性及び溶解性を付与する提案も種
々行われているが、それらの材料は総じて高価で、特性
的にはPTFEに及ばないものが多い。これに対して、
有機溶剤に可溶で取り扱い易い、非フッ素系の低誘電率
で低誘電正接の樹脂が種々検討されてきた。例えば、特
開平8−208856号記載のポリブタジエン等のジエ
ン系ポリマーをガラスクロスに含浸して過酸化物で硬化
した例;特開平10−158337号記載の如く、ノル
ボルネン系付加型重合体にエポキシ基を導入し、硬化性
を付与した環状ポリオレフィンの例;特開平11−12
4491号記載の如く、シアネートエステル、ジエン系
ポリマー及びエポキシ樹脂を加熱してBステージ化した
例;特開平9−118759号記載のポリフェニレンオ
キサイド、ジエン系ポリマー及びトリアリルイソシアネ
ートからなる変性樹脂の例;特開平9−246429号
記載のアリル化ポリフェニレンエーテル及びトリアリル
イソシアネート等からなる樹脂組成物の例;特開平5−
156159号記載のポリエーテルイミドと、スチレ
ン、ジビニルベンゼン又はジビニルナフタレンとをアロ
イ化した例;特開平5−78552号記載のジヒドロキ
シ化合物とクロロメチルスチレンからウイリアムソン反
応で合成した、例えばヒドロキノンビス(ビニルベンジ
ル)エーテルとノボラックフェノール樹脂からなる樹脂
組成物の例など多数が挙げられる。前述の例の多くに
は、架橋剤又は架橋助剤としてジビニルベンゼンを含ん
でもよいとの記述があった。これは、ジビニルベンゼン
が構造中に極性基を有しておらず、その硬化物の誘電率
及び誘電正接が低いこと、ならびに熱分解温度が350
℃以上と高いことに起因する。しかし、ジビニルベンゼ
ン硬化物は非常に脆いため、硬化時に硬化物にひび割れ
が生じ易いという欠点を有していた。そのため、通常ジ
ビニルベンゼンの添加量は、他の樹脂成分に比べて低く
設定されていた。ジビニルベンゼンを主たる架橋剤に使
用している特開平5−156159号公報の例でも樹脂
全体の9%程度の添加量である。同公報記載のジビニル
ナフタレンも硬化物の脆さという点ではジビニルベンゼ
ンと同様の問題を有している。また、ジビニルベンゼン
は揮発性を有しているため、硬化する際に揮発してしま
い硬化物の特性コントロールが難しいという欠点を有し
ていた。これに対して、特開平5−78552号公報で
はヒドロキノンビス(ビニルベンジル)エーテル等のビ
ススチレン化合物が不揮発性であり、柔軟性の高い硬化
物を与えることを明らかにしている。しかし、一般的に
アルキレンエーテル基は、アルキレン基及びアリーレン
基に比べて誘電率、誘電正接及び耐熱性の観点で不利で
ある。スチレン基間を結合する構造にはアルキレン基及
びアリーレン基等の炭化水素系の骨格が好ましい。スチ
レン基間をエチレン基で結合した多官能スチレン化合物
の例としては特開平9−208625号公報記載の1,
2−ビス(ビニルフェニル)エタン、Makromol.
Chem.vol.187、23頁(1986)記載の
側鎖にビニル基を有するジビニルベンゼンオリゴマーが
ある。しかし、これらの報告では、機械強度、耐熱性、
誘電率又は誘電正接に関する検討はなされていなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、それを含む組成
物の硬化後の誘電率及び誘電正接を低いものとしうる架
橋剤として使用されていたジビニルベンゼンは、揮発性
であること、及びその硬化物が脆いこと等の欠点を有し
ていた。本発明の目的は、誘電率及び誘電正接が低く、
不揮発性で、溶解性及び各種樹脂との相溶性に優れ、そ
の上、硬化後の耐熱性及び柔軟性が良好な架橋剤を含
む、樹脂組成物、その硬化物ならびに該組成物を用いた
プリプレグ、積層板及び多層プリント基板を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の発明を
包含する。 (1)下記一般式:
【化3】 (式中、Rは炭化水素骨格を表し、R1は、同一又は異
なって、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表
し、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは1〜4の整
数、nは2以上の整数を表す。)で示される複数のスチ
レン基を有する重量平均分子量1000以下の架橋成分
と、高分子量体とを含有する樹脂組成物であって、該樹
脂組成物を180℃、100分で硬化させて得られる硬
化物のガラス転移温度が170℃以上であるか、又は該
硬化物の170℃における弾性率が500MPa以上で
ある樹脂組成物。 (2)スチレン基を重合しうる硬化触媒及びスチレン基
の重合を抑制しうる重合禁止剤の少なくとも一方を更に
含有する前記(1)に記載の組成物。 (3)前記架橋成分及び高分子量体の合計100重量部
に対して、前記硬化触媒の添加量が0.0005〜10
重量部であり、前記重合禁止剤の添加量が0.0005
〜5重量部である前記(2)に記載の組成物。 (4)前記高分子量体のガラス転移温度が170℃以上
である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。 (5)前記高分子量体が、ブタジエン、イソプレン、ス
チレン、メチルスチレン、エチルスチレン、ジビニルベ
ンゼン、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、N−
フェニルマレイミド及びN−ビニルフェニルマレイミド
の少なくとも一種からなる重合体、置換基を有していて
もよいポリフェニレンオキサイド、ならびに脂環式構造
を有するポリオレフィンからなる群から選ばれる少なく
とも一種の樹脂である前記(1)〜(4)のいずれかに
記載の組成物。 (6)下記一般式:
【化4】 (式中、Rは炭化水素骨格を表し、R1は、同一又は異
なって、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表
し、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは1〜4の整
数、nは2以上の整数を表す。)で示される複数のスチ
レン基を有する重量平均分子量1000以下の架橋成分
と、高分子量体とを含有する樹脂組成物を硬化させて得
られる硬化物であって、ガラス転移温度が170℃以上
であるか、又は170℃における弾性率が500MPa
以上である硬化物。 (7)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の組成物の
硬化物。 (8)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の組成物
を、有機又は無機のクロス又は不織布に含浸させ、乾燥
させてなるプリプレグ。 (9)前記(8)に記載のプリプレグの硬化物。 (10)前記(8)に記載のプリプレグ又はその硬化物
の両面又は片面に導体層が設置されてなる積層板。 (11)前記(10)に記載の積層板の導体層に配線加
工を施した後、プリプレグを介して該積層板を積層接着
してなる多層プリント基板。
【0006】(作用)ジビニルベンゼンの硬化物の耐熱性
が高く、その誘電率及び誘電正接が低いことはすでに述
べた。本発明により、スチレン基を複数有する重量平均
分子量が1000以下で不揮発性の炭化水素骨格の架橋
成分と、高分子量体とを含有する樹脂組成物が、硬化時
にひび割れせず、誘電率及び誘電正接が低い硬化物を与
えることが明らかとなった。スチレン基間をアルキレン
基のような柔軟な炭化水素骨格で結合しているため、硬
化時のひび割れが生じないものである。また、硬化後の
ガラス転移温度が170℃以上であるか、又は硬化後の
170℃における弾性率が500MPa以上である低誘
電正接樹脂組成物は、金ワイヤボンディング、はんだ付
等の高温での加工プロセスにおいて変形が小さいので、
マルチチップモジュール、多層プリント基板等の電子部
品のための絶縁材料に適する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物及びその硬化
物について説明する。本発明の樹脂組成物は、下記一般
式:
【化5】 (式中、Rは炭化水素骨格を表し、R1は、同一又は異
なって、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表
し、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは1〜4の整
数、nは2以上の整数を表す。)で示される複数のスチ
レン基を有する重量平均分子量1000以下の架橋成分
と、高分子量体とを含有する樹脂組成物であって、該樹
脂組成物を180℃、100分で硬化させて得られる硬
化物のガラス転移温度が170℃以上であるか、又は該
硬化物の170℃における弾性率が500MPa以上で
ある樹脂組成物であり、前記硬化物のガラス転移温度が
170〜300℃であるか、又は該硬化物の170℃に
おける弾性率が500〜3000MPaであることが好
ましい。
【0008】本発明の硬化物は、前記架橋成分と、高分
子量体とを含有する樹脂組成物を硬化させて得られる硬
化物であって、ガラス転移温度が170℃以上である
か、又は170℃における弾性率が500MPa以上で
ある硬化物であり、ガラス転移温度が170〜300℃
であるか、又は170℃における弾性率が500〜30
00MPaであることが好ましい。
【0009】なお、本明細書中において、ガラス転移温
度とは、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性特性を観
測した際に、損失弾性率と貯蔵弾性率の比であるtan
δがピークとなる温度を示すものであり、弾性率とは同
条件で測定した170℃における弾性率を示すものであ
る。誘電率及び誘電正接が低く、ガラス転移温度が高
く、高温下における弾性率が高い本発明の樹脂組成物の
硬化物を絶縁層に使用するプリント基板を使用すること
により、電気信号の誘電損失を低く押さえ、かつ金ワイ
ヤボンディング、ハンダ付等の高温での加工プロセスに
おける変形を抑制することができる。
【0010】前記式において、Rで表される炭化水素骨
格は、該架橋成分の重量平均分子量が1000以下とな
るものであれば特に制限はない。即ち、Rで表される炭
化水素骨格は、スチレン基における置換基、R1、R2
3及びR4の有無及びその大きさ、m及びnの数に応じ
て適宜選択することができるが、一般には炭素数1〜6
0であり、好ましくは炭素数2〜30である。Rで表さ
れる炭化水素骨格は、直鎖状又は分枝状のいずれでもよ
く、また、脂環式構造、芳香族環構造等の環構造を1つ
以上含んでいてもよく、更に、ビニレン、エチニレン等
の不飽和結合を含んでいてもよい。
【0011】Rで表される炭化水素骨格としては、例え
ば、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、メチル
トリメチレン、メチルテトラメチレン、ペンタメチレ
ン、メチルペンタメチレン、シクロペンチレン、シクロ
ヘキシレン、フェニレン、フェニレンジエチレン、キシ
リレン、1−フェニレン−3−メチルプロペニレン等が
挙げられる。
【0012】前記式において、R1で表される炭化水素
基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜1
0の、直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、例えばメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デ
シル、エイコシル;炭素数2〜20、好ましくは炭素数
2〜10の、直鎖状もしくは分枝状のアルケニル基、例
えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メ
チルアリル;アリール基、例えばフェニル、ナフチル、
ベンジル、フェネチル、スチリル、シンナミルが挙げら
れる。
【0013】前記式において、nが2以上の整数である
ことからR1は複数存在し、mが2〜4の整数である場
合も、R1は複数存在するが、そのような複数存在する
1は同一でも異なっていてもよく、その結合位置も同
一でも異なっていてもよい。前記式において、R2、R3
又はR4で表されるアルキル基としては、炭素数1〜6
の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、例えばメチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、ヘキシルが挙げられる。前記式において、置
換されていてもよいビニル基[(R3)(R4)C=C
(R 2)−]は、ベンゼン環上、Rに対して、好ましく
はメタ位又はパラ位に存在する。
【0014】本発明に用いる架橋成分としては、複数の
(置換されていてもよい)スチレン基を有する重量平均
分子量1000以下の多官能性モノマーが好ましい。ス
チレン基は反応性が高く、誘電率及び誘電正接が非常に
低い。架橋成分の骨格には誘電率及び誘電正接の観点か
ら炭化水素骨格を採用することが好ましい。これによっ
て、スチレン基の低誘電率性及び低誘電正接性を損なう
ことなく、該架橋成分に不揮発性及び柔軟性を付与する
ことができる。また、重量平均分子量1000以下の架
橋成分を選択することによって、比較的低い温度で溶融
流動性を示し、有機溶媒への溶解性もよくなるため、成
形加工及びワニス化が容易になる。架橋成分の重量平均
分子量が大きすぎると、溶融流動性が低くなり、成形加
工の際に架橋が生じて成形不良となる場合がある。該架
橋成分の重量平均分子量は1000以下であれば制限は
ないが、好ましくは200〜500である。
【0015】架橋成分の好ましい例としては、1,2−
ビス(p−ビニルフェニル)エタン、1,2−ビス(m
−ビニルフェニル)エタン、1−(p−ビニルフェニ
ル)−2−(m−ビニルフェニル)エタン、1,4−ビ
ス(p−ビニルフェニルエチル)ベンゼン、1,4−ビ
ス(m−ビニルフェニルエチル)ベンゼン、1,3−ビ
ス(p−ビニルフェニルエチル)ベンゼン、1,3−ビ
ス(m−ビニルフェニルエチル)ベンゼン、1−(p−
ビニルフェニルエチル)−4−(m−ビニルフェニルエ
チル)ベンゼン、1−(p−ビニルフェニルエチル)−
3−(m−ビニルフェニルエチル)ベンゼン及び側鎖に
ビニル基を有するジビニルベンゼン重合体(オリゴマ
ー)等が挙げられる。これらの架橋成分は2種以上組み
合わせて使用することもできる。
【0016】本発明に好ましく用いられる架橋成分の合
成方法としては、特開平11−60519号公報に記載
の方法で合成されたハロゲノアルキルスチレンをグリニ
ャール反応によって種々のハロゲン化物とカップリング
する方法、Makromol.Chem.vol.18
7、23頁(1986)記載の側鎖にビニル基を有する
ジビニルベンゼンオリゴマーの合成方法が挙げられる
が、これらに限定されない。このようにして得られた架
橋成分は、特に硬化触媒を添加しなくとも180℃以下
の比較的低い温度で架橋し、耐熱性が高く、誘電率及び
誘電正接の低い硬化物を与える。しかし、該架橋成分を
高分子量体と組み合わせずに単独で使用した場合には、
プリプレグ化した際のタックフリー性が得られない場合
や、また、硬化後に十分な機械強度を得られない場合が
ある。
【0017】本発明では前述の架橋成分と高分子量体と
を組み合わせることによって、タックフリー性及び硬化
物の機械強度の向上を図ることを特徴としている。本発
明に使用される高分子量体は、そのガラス転移温度が1
70℃以上であるか、又は170℃における弾性率が5
00MPa以上であり、かつワニス化が容易な可溶性ポ
リマーであることが好ましく、ガラス転移温度が170
〜300℃であるか、又は170℃における弾性率が5
00〜3000MPaであることが更に好ましい。高分
子量体が硬化性を有する場合には、硬化後のガラス転移
温度が170℃以上であるか又は170℃における弾性
率が500MPa以上であることが好ましく、硬化後の
ガラス転移温度が170〜300℃であるか又は170
℃における弾性率が500〜3000MPaであること
が更に好ましい。このような高分子量体の具体的な例と
しては、ブタジエン、イソプレン、スチレン、メチルス
チレン、エチルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリル
酸エステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸フェニルなど)、アクリロニトリル及
びN−フェニルマレイミドから選択される単量体とN−
ビニルフェニルマレイミドとの共重合体、置換基を有し
ていてもよいポリフェニレンオキサイドならびに脂環式
構造を有するポリオレフィン等が挙げられるが、これら
に限定されない。本発明に用いる架橋成分は殆どの有機
溶媒に可溶であるため、種々の高分子量体と混合し、均
一なワニスを得ることができる。前記有機溶媒として
は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジエチル
エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール等のアルコール類等が挙げら
れ、これらの有機溶剤は単独で、又は2種以上混合して
用いることができる。ブタジエン、イソプレン及びアク
リル酸エステルなどのゴム状成分は、それを含む樹脂組
成物の硬化物に柔軟性及び接着性を付与し、かつ塗膜に
平滑性を付与する。スチレン、エチルスチレン及び/又
はアクリロニトリルは、先のゴム状成分と共重合するこ
とによって、その硬化物の耐熱性を向上させる働きを有
する。ジビニルベンゼン及び/又はN−ビニルフェニル
マレイミドを用い、公知のイオン重合法によって、側鎖
に官能基を有する高分子量体を合成することができる。
特にN−ビニルフェニルマレイミドは、アニオン重合に
よってマレイミド基のみが、カチオン重合によってスチ
レン基のみが重合するため、各種単量体との共重合が容
易であり、その共重合体のガラス転移温度は高い。ま
た、側鎖に官能基を有する高分子量体は、前記架橋成分
と反応するため、該高分子量体と架橋成分とを含む樹脂
組成物は硬化後の相分離がおさえられ、強固な硬化物を
与える。ポリフェニレンオキサイド及び脂環式構造を有
するポリオレフィンは耐熱性ポリマーであり、前記架橋
成分とアロイ化することによって、硬化物に柔軟性及び
接着性を付与し、その機械強度を向上させることができ
る。これらの高分子量体は単独で用いても、複合して用
いてもよい。例えば、ポリフェニレンオキサイドとポリ
ブタジエンとを組合せるのが好ましい。
【0018】本発明の組成物には、その硬化物の機械強
度の向上、熱膨張係数の低減、誘電率の調整、軽量化又
は表面粗化によるめっき配線との接着力の向上等の目的
のために充填剤を添加することができる。機械強度の向
上のためには、硼酸アルミニウムウィスカー又はカーボ
ン繊維等の繊維状の充填剤を添加することが好ましい。
熱膨張係数の低減のためには、酸化珪素等の粒径の異な
る球状充填剤を高い割合で充填することが好ましい。誘
電率の調整においては、誘電率の高い酸化チタンを添加
して誘電率を高めるか、又は誘電率の低い硼珪酸ガラス
バルーンを添加することによって誘電率を低減させるの
が好ましい。表面粗化のためには、炭酸カルシウム、水
酸化マグネシウムのような、アルカリ水溶液に可溶な充
填剤を添加することが好ましい。これら充填剤は単独で
も又は複合して用いてもよい。
【0019】本発明の樹脂組成物に含まれる架橋成分、
高分子量体及び充填剤の添加量に関しては特に制限はな
いが、架橋成分が5〜95重量部、高分子量体が95〜
5重量部、充填剤が70〜5重量部の範囲で添加するの
が好ましい。前記組成範囲内で、成膜性の付与、強度の
向上、熱膨張係数の低減、誘電率の調整、軽量化及び表
面粗化によるめっき配線との接着力の向上等の目的に応
じて組成を調整することができる。より好ましい組成と
しては、架橋成分が50〜95重量部、高分子量体が5
0〜5重量部、充填剤が70〜5重量部であり、更に好
ましい組成としては、架橋成分が50〜80重量部、高
分子量体が50〜20重量部、充填剤が70〜5重量部
であり、この組成範囲により架橋性の官能基を持たない
高分子量体を用いた場合にもその硬化物の耐溶剤性が保
たれる。
【0020】本発明の樹脂組成物は硬化触媒を添加しな
くとも加熱のみによって硬化することができるが、硬化
効率の向上を目的として、スチレン基を重合しうる硬化
触媒を添加することができる。その添加量には特に制限
はないが、硬化触媒の残基が誘電特性に悪影響を与える
恐れがあるので、前記架橋成分及び高分子量体の合計1
00重量部に対して、0.0005〜10重量部とする
ことが望ましい。硬化触媒を前記範囲で添加することに
より、スチレン基の重合反応が促進され、低温で強固な
硬化物を得ることができる。スチレン基の重合を開始し
うるカチオン又はラジカル活性種を、熱又は光によって
生成する硬化触媒の例を以下に示す。カチオン重合開始
剤としては、BF4、PF6、AsF6、SbF6を対アニ
オンとするジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホ
ニウム塩及び脂肪族スルホニウム塩が挙げられ、旭電化
工業製SP−70、172、CP−66、日本曹達製C
I−2855、2823、三新化学工業製SI−100
L及びSI−150L等の市販品を使用することができ
る。ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイン及びベン
ゾインメチルのようなベンゾイン系化合物、アセトフェ
ノン及び2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノンのようなアセトフェノン系化合物、チオキサントン
及び2,4−ジエチルチオキサントンのようなチオキサ
ンソン系化合物、4,4’−ジアジドカルコン、2,6
−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン及び
4,4’−ジアジドベンゾフェノンのようなビスアジド
化合物、アゾビスイソブチルニトリル、2、2−アゾビ
スプロパン、m,m’−アゾキシスチレン及びヒドラゾ
ンのようなアゾ化合物、ならびに2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン及び2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシン−3、ジクミルパーオキシドのような有機過酸化
物等が挙げられる。特に、官能基を持たない化合物の水
素引き抜きを生じさせ、架橋成分と高分子量体間の架橋
をもたらしうる有機過酸化物又はビスアジド化合物を添
加することが望ましい。
【0021】本発明の樹脂組成物には、保存安定性を増
すために重合禁止剤を添加することもできる。その添加
量は、誘電特性、硬化時の反応性を著しく阻害しないよ
うな範囲であることが好ましく、前記架橋成分及び高分
子量体の合計100重量部に対して、0.0005〜5
重量部とすることが望ましい。重合禁止剤を前記範囲で
添加すると、保存時の余計な架橋反応を抑制することが
でき、また、硬化時に著しい硬化障害をもたらすことも
ない。重合禁止剤の例としては、ハイドロキノン、p−
ベンゾキノン、クロラニル、トリメチルキノン、4−t
−ブチルピロカテコール等のキノン類及び芳香族ジオー
ル類が挙げられる。
【0022】本発明の樹脂組成物は、有機又は無機のク
ロス又は不織布に含浸し、乾燥させることによりプリプ
レグとして用いることができる。プリプレグの基材につ
いては特に制限はなく、各種ガラスクロス、ガラス不織
布、アラミド不織布及び多孔質PTFE等を用いること
ができる。プリプレグは、樹脂組成物を用いて作製した
ワニスに、基材となるクロス又は不織布を浸し、その後
これを乾燥することにより作製される。含浸後の乾燥条
件は樹脂組成物によるが、例えば溶媒としてトルエンを
使用した場合は、80〜130℃で30〜90分程度乾
燥するのが好ましい。
【0023】本発明のプリプレグに電解銅箔等の導体箔
を重ね、加熱プレス加工することによって、表面に導体
層を有する積層板を作製することができる。銅箔の厚さ
は、12〜36μm程度であるのが好ましい。加圧プレ
ス加工の条件は、樹脂組成物によるが、例えば高分子量
体として環状ポリオレフィンを使用した場合には、12
0〜180℃、1.0〜5MPaで1〜3時間成形する
のが好ましい。
【0024】この積層板の導体層を通常のエッチング法
によって配線加工し、これを前記プリプレグを介して複
数積層し、加熱プレス加工することによって多層化して
多層プリント基板を作製することもできる。このように
して得られた多層プリント基板は誘電正接が低いため、
誘電損失の小さな多層プリント基板となる。また、本発
明の多層プリント基板は、ガラス転移温度が高く、かつ
高温下での弾性率が高いため金ワイヤボンディング、ハ
ンダ付け等の高温での加工プロセスに十分対応できる。
【0025】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。な
お、以下の説明中に部とあるのは、特に断りのない限り
重量部を指す。表1〜3に本発明の実施例と比較例の組
成及びその特性を示す。以下に実施例及び比較例に使用
した試薬の名称、合成方法、ワニスの調製方法及び硬化
物の評価方法を説明する。
【0026】(1)1,2−ビス(ビニルフェニル)エ
タン(BVPE)の合成 1,2−ビス(ビニルフェニル)エタン(BVPE)
は、以下に示すような公知の方法で合成した。500m
lの三つ口フラスコにグリニャール反応用粒状マグネシ
ウム(関東化学製)5.36g(220mmol)をと
り、滴下ロート、窒素導入管及びセプタムキャップを取
り付けた。窒素気流下、スターラーによってマグネシウ
ム粒を攪拌しながら、系全体をドライヤーで加熱脱水し
た。乾燥テトラヒドロフラン300mlをシリンジにと
り、セプタムキャップを通じて注入した。溶液を−5℃
に冷却した後、滴下ロートを用いてビニルベンジルクロ
ライド(VBC、東京化成製)30.5g(200m
l)を約4時間かけて滴下した。滴下終了後、0℃/2
0時間、攪拌を続けた。反応終了後、反応溶液をろ過し
て残存マグネシウムを除き、エバポレーターで濃縮し
た。濃縮溶液をヘキサンで希釈し、3.6%塩酸水溶液
で1回、純水で3回洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで
脱水した。脱水溶液をシリカゲル(和光純薬製ワコーゲ
ルC300)/ヘキサンのショートカラムに通して精製
し、真空乾燥してBVPEを得た。得られたBVPEは
m−m体(液状)、m−p体(液状)、p−p体(結
晶)の混合物であり、収率は90%であった。1H−N
MRによって構造を調べたところその値は文献値と一致
した(6H−ビニル:α−2H、6.7、β−4H、
5.7、5.2;8H−アロマティック:7.1〜7.
35;4H−メチレン:2.9)。このBVPEを架橋
成分として用いた。
【0027】(2)ポリジビニルベンゼン(polyD
VB)の合成 ポリジビニルベンゼン(polyDVB)は、以下に示
すような公知の方法で合成した。520mlのジイソプ
ロピルアミンTHF溶液(ジイソプロピルアミン含有量
101g=1mol)を窒素置換した1000mlの三
つ口フラスコに入れた。11mlのn−ブチルリチウム
ヘキサン溶液(n−ブチルリチウム含有量1.9g=2
0mmol)を加えた。140mmol(18.2g)
のジビニルベンゼンを加えた。60分間室温で攪拌し
た。メタノールを加えて反応を停止した。反応溶液をエ
バポレーターで濃縮した後、冷メタノールで再沈、乾燥
してポリジビニルベンゼンを得た。収率は約50%で、
分子量は約20000であった。ポリジビニルベンゼン
は可溶性であり、側鎖にビニル基を有していた(4H−
アロマティック:6.5−7.2;3H−ビニル:5−
6.5;3H−メチレン、メチン:1−2)。このポリ
ジビニルベンゼンを比較例5の架橋成分として使用し
た。
【0028】(3)その他の試薬 その他の高分子量体、架橋成分として、以下に示すもの
を使用した。 高分子量体; Zeonor:日本ゼオン製、環状ポリオレフィン(Z
eonor1600R) PPE:アルドリッチ製、ポリ−2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンオキシド 比較例4の架橋成分; DVB:和光純薬製、ジビニルベンゼン 硬化触媒; 25B:日本油脂製2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(パーヘキシン
25B) 有機不織布; クラレ製ベクトランK−9 デュポン製サーマウントE210 ガラスクロス; 日東紡製#2116
【0029】(4)ワニスの調製方法 所定量の高分子量体、架橋成分及び硬化触媒をクロロホ
ルム又は二硫化炭素に溶解することによって樹脂組成物
のワニスを作製した。
【0030】(5)樹脂板の作製 前記ワニスをPETフィルムに塗布して乾燥した後に、
これを剥離してテフロン(登録商標)製のスペーサー内
に所定量入れ、ポリイミドフィルム及び鏡板を介し、真
空下で、加熱及び加圧して硬化物としての樹脂板を得
た。加熱条件は、120℃/30分、150℃/30
分、180℃/100分で、プレス圧力1.5MPaの
多段階加熱とした。樹脂板の大きさは70×70×1m
mとした。
【0031】(6)プリプレグの作製 実施例において作製したプリプレグはすべて、樹脂組成
物のワニスを所定の有機不織布又はガラスクロスに含浸
して、室温にて約1時間、90℃で60分間乾燥するこ
とにより作製した。使用した基材名及び樹脂含有率(高
分子量体と架橋成分の含有率)を表3に示した。
【0032】(7)プリプレグ硬化物の作製 積層板とした際のプリプレグの特性を知るため、前記の
方法で作製したプリプレグを真空下、加熱及び加圧して
模擬基板を作製した。加熱条件は120℃/30分、1
50℃/30分、180℃/100分、プレス圧力1.
5MPaの多段階加熱とした。模擬基板は70×70×
0.14〜0.3mmとした。
【0033】(8)誘電率及び誘電正接の測定 誘電率、誘電正接は空洞共振法(アジレントテクノロジ
ー製8722ES型ネットワークアナライザー、関東電
子応用開発製空洞共振器)によって、10GHzでの値
を観測した。
【0034】(9)引張強度及び伸びの測定 引張強度及び伸びは、島津製AGS−100型引張試験
機を用い、厚さ1mm、幅1mm、長さ70mmの柱状
サンプルを用い、室温、支点間距離20mm引張速度1
0mm/分の条件で測定した。
【0035】(10)ガラス転移温度(Tg)、弾性率 Tg、弾性率は、アイティー計測制御製DVA−200
型粘弾性測定装置(DMA)を用いて、tanδのピー
ク位置、170℃における弾性率を観測して求めた。サ
ンプル形状及び支点間距離は引張強度用サンプルと同じ
であり、昇温速度は5℃/分とした。
【0036】(11)ピール強度 ピール強度測定用サンプルは、各樹脂組成物を電解銅箔
(18μm)の粗面上に樹脂板の作製方法と同様の条件
で樹脂層を形成して作製した。樹脂層は厚さ2mm、大
きさは70×70mmとした。樹脂層上の電解銅箔を幅
10mmに切断して、そのピール強度を測定した。
【0037】[比較例1]比較例1は、高分子量体とし
ての環状ポリオレフィン樹脂Zeonorのみからなる
樹脂組成物の例である。この組成物の硬化物は、所定量
のペレットを金属製のスペーサー内に入れ、ポリイミド
フィルム及び鏡板を介して真空下、加熱及び加圧するこ
とにより樹脂板として作製した。加熱条件は260℃/
30分、プレス圧力1.5MPaとした。樹脂板は70
×70×1mmとした。この樹脂板は、誘電率が2.2
0、誘電正接が0.0007とどちらも非常に低く、T
gは185℃、弾性率は1190MPaとどちらも高
い。ただし、本樹脂は硬化性を有していないため有機溶
剤中で膨潤する。また、成形時の加熱温度は260℃程
度必要であった。
【0038】[比較例2]比較例2は、高分子量体とし
てのPPEのみからなる樹脂組成物の例である。この組
成物の硬化物は、所定量の樹脂粉末を金属製のスペーサ
ー内に入れ、ポリイミドフィルム及び鏡板を介して真空
下、加熱及び加圧することにより樹脂板として作製し
た。加熱条件は320℃/30分、プレス圧力1.5M
Paとした。樹脂板は70×70×1mmとした。この
樹脂板は、誘電率が2.41、誘電正接が0.0022
と非常に低く、Tgは229℃、弾性率は2000MP
aとどちらも高い。ただし、本樹脂は硬化性を有してい
ないため有機溶剤中で膨潤する。また、成形温度は32
0℃程度必要であった。
【0039】[比較例3]比較例3は、架橋成分1,2
−ビス(ビニルフェニル)エタン(BVPE)及びBV
PEの重量に対して1wt%の硬化触媒25Bを含んで
なる樹脂組成物の例である。この組成物の硬化物は、テ
フロンスペーサーを貼り付けた二枚のガラス板の間に無
溶剤の状態で樹脂組成物を注入して密閉し、加熱して硬
化することにより樹脂板として作製した。加熱条件は1
20℃/30分、150℃/30分、180℃/100
分の多段階加熱とした。樹脂板は70×70×1mmと
した。作製した樹脂板は、誘電率が2.56、誘電正接
が0.0017と低く、Tgが400℃以上であり、弾
性率は2590MPaとどちらも高い。硬化性を有して
いるため耐溶剤性にも優れる。硬化温度は180℃と比
較的低い。しかし、引張強度が31.2MPa、伸びが
2%と小さい点で問題を有する。
【0040】[実施例1〜3]実施例1〜3は、高分子
量体であるZeonorと架橋成分であるBVPEをそ
れぞれ異なった配合比で含み、更に樹脂成分の重量に対
して1wt%の硬化触媒25Bを含んでなる樹脂組成物
の例である。これらの組成物の硬化物は、溶媒に二硫化
硫黄を使用してワニスを調製し、上述の方法で樹脂板と
して作製した。各実施例から明らかなように、各樹脂板
の誘電率及び誘電正接は非常に低く、誘電率は2.27
〜2.35であり、誘電正接は0.0013〜0.00
17であった。その他の特性は添加した高分子量体の特
性が反映され、引張強度が68〜79MPa、伸びが2
1〜28%、Tgが178〜183℃、弾性率が100
0〜1130MPa、ピール強度が0.7〜1.2N/
mと優れた値を示した。本樹脂組成物は硬化性を有する
ため耐溶剤性も優れている。また、成形温度は180℃
であり、低い温度での成形が可能であった。
【0041】[実施例4〜6]実施例4〜6は、高分子
量体であるPPEと架橋成分であるBVPEをそれぞれ
異なった配合比で含み、更に樹脂成分の重量に対して1
wt%の硬化触媒25Bを含んでなる樹脂組成物の例で
ある。これらの樹脂組成物の硬化物は、溶媒にクロロホ
ルムを使用してワニスを調製し、上述の方法で樹脂板と
して作製した。各実施例から明らかなように本樹脂組成
物の誘電率及び誘電正接は非常に低く、誘電率は2.4
3〜2.45であり、誘電正接は0.0017〜0.0
019であった。その他の特性は添加した高分子量体の
特性が反映され、引張強度が63〜82MPa、伸びが
26〜47%、Tgが210〜225℃、弾性率が24
70〜2530MPa、ピール強度が0.7〜1.2N
/mと優れた値を示した。本樹脂組成物は硬化性を有す
るため耐溶剤性にも優れている。また、成形温度は18
0℃であり、低い温度での成形が可能であった。前記比
較例1〜3及び実施例1〜6の結果を、以下の表1に示
す;
【0042】
【表1】
【0043】[比較例4]比較例4は、DVB及びDV
Bの重量に対して1wt%の硬化触媒25Bを含むが、
高分子量体を含まない樹脂組成物の例である。この組成
物の硬化物は、溶媒を使用せずに、上述の方法で樹脂板
として作製した。この樹脂板は非常に脆く、硬化時及び
冷却時にひび割れが生じて、評価できなかった。
【0044】[比較例5]比較例5は分子量が約200
00のPolyDVBを架橋成分として、PPEを高分
子量体としてそれぞれ50重量部含み、更に樹脂成分の
重量に対して1wt%の硬化触媒25Bを含んでなる樹
脂組成物の例である。この組成物の硬化物は、溶媒にク
ロロホルムを使用してワニスを調製し、上述の方法で樹
脂板として作製した。この樹脂板は架橋剤の分子量が大
きいため、溶融流動性が不十分となり、成形板が作製で
きないことが確認された。
【0045】[比較例6]比較例6は、高分子量体とし
てのPPE及び架橋成分としてのBVPEをそれぞれ5
0重量部含み、更に硬化触媒を樹脂成分の合計重量に対
して20wt%と過剰に含んでなる樹脂組成物の例であ
る。この組成物の硬化物は、溶媒にクロロホルムを使用
してワニスを調製し、上述の方法で樹脂板として作製し
た。この樹脂板は、硬化触媒を過剰に加えたため、誘電
率が2.6、誘電正接が0.003と増加した。また、
硬化速度が速いため成形時の流動性が低下して樹脂板の
形、厚さが不均一になった。
【0046】[実施例7及び8]実施例7及び8は、高
分子量体としてのPPE及び架橋成分としてのBVPE
をそれぞれ50重量部含み、更に硬化触媒25Bを樹脂
成分の重量に対してそれぞれ10wt%又は5wt%含
んでなる樹脂組成物の例である。この組成物の硬化物
は、溶媒にクロロホルムを使用してワニスを調製し、上
述の方法で樹脂板として作製した。この樹脂板は、硬化
触媒量が10wt%以下であれば、成形不良は発生しな
い。また、誘電率は2.43、誘電正接は0.0018
〜0.0019であり、著しい特性低下は認められなか
った。前記比較例4〜6及び実施例7〜8の結果を以下
の表2に示す;
【0047】
【表2】
【0048】[実施例9〜11]表3には、本発明の樹
脂組成物に各種基材を含浸させて作製したプリプレグの
構成及び誘電特性を示した。作製したプリプレグは何れ
もタックフリー性を有する。プリプレグの作製には、実
施例5で調製した樹脂組成物、すなわち、高分子量体と
してのPPE及び架橋成分としてのBVPEをそれぞれ
50重量部ならびに樹脂成分の重量に対して1wt%の
硬化触媒25Bを含んでなる樹脂組成物を使用した。プ
リプレグは、有機溶媒としてクロロホルムを使用してワ
ニスを調製し、このワニスを所定の有機不織布又はガラ
スクロスに含浸して、室温にて約1時間、90℃で60
分間乾燥することにより作製した。各基材名及び樹脂含
有率を表3に示した。前記のように作製したプリプレグ
を、真空下、加熱及び加圧して硬化させ模擬基板を作製
した。加熱条件は120℃/30分、150℃/30
分、180℃/100分、プレス圧力1.5MPaの多
段階加熱とした。模擬基板は70×70×0.14〜
0.3mmとした。ガラスクロス(#2116)を基材
とする実施例9の模擬基板は、誘電率が3.12、誘電
正接が0.0038、有機不織布(K−9)を基材とす
る実施例10の模擬基板は誘電率2.51、誘電正接が
0.0027、E210を基材とする実施例11の模擬
基板は誘電率2.61、誘電正接0.0024であっ
た。何れも良好な誘電特性を有する。前記実施例9〜1
1の結果を以下の表3に示す;
【0049】
【表3】
【0050】[実施例12]実施例9で作製したプリプ
レグの両面に電解銅箔の粗面を張り付け、真空下、加
圧、加熱して両面銅張積層板を作製した。加熱条件は1
20℃/30分、150℃/30分、180℃/100
分、プレス圧力1.5MPaとした。銅箔とプリプレグ
は良好な接着性を示した。これにより多層プリント基板
の作製が可能となった。
【0051】[実施例13]以下に本発明の多層プリン
ト基板の作成例を示す。(A)実施例12で得た両面銅
張積層板の片面にフォトレジスト(日立化成製HS42
5)をラミネートして全面に露光した。次いで残る銅表
面にフォトレジスト(日立化成製HS425)をラミネ
ートしてテストパターンを露光し、未露光部分のフォト
レジストを1%炭酸ナトリウム液で現像した。(B)硫
酸5%、過酸化水素5%のエッチング液で露出した銅箔
をエッチング除去して、両面銅張積層板の片面に導体配
線を形成した。(C)3%水酸化ナトリウム溶液で残存
するフォトレジストを除去し、片面に配線を有する配線
基板を得た。同様にして2枚の配線基板を作製した。
(D)二枚の配線基板の配線側の面に実施例9のプリプ
レグを挟み、真空下、加熱、加圧して多層化した。加熱
条件は120℃/30分、150℃/30分、180℃
/100分、プレス圧力1.5MPaの多段階加熱とし
た。(E)作製した多層板の両面の外装銅にフォトレジ
スト(日立化成製HS425)をラミネートしてテスト
パターンを露光し、未露光部分のフォトレジストを1%
炭酸ナトリウム液で現像した。(F)硫酸5%、過酸化
水素5%のエッチング液で露出した銅箔をエッチング除
去し、3%水酸化ナトリウム溶液で残存するフォトレジ
ストを除去して外装配線を形成した。(G)内層配線と
外装配線を接続するスルーホールをドリル加工で形成し
た。(H)配線基板をめっき触媒のコロイド溶液に浸し
て、スルーホール内、基板表面に触媒を付与した。
(I)めっき触媒の活性化処理の後、無電解めっき(日
立化成製CUST2000)により、約1μmの種膜を
設けた。(J)フォトレジスト(日立化成製HN92
0)を配線基板の両面にラミネートした。(K)スルー
ホール部及び配線基板の端部をマスクして露光後、3%
炭酸ナトリウムで現像して開孔部を設置した。(L)配
線基板の端部に電極を設置して電解めっきによってスル
ー部分にめっき銅を約18μm形成した。(M)電極部
分を切断除去し、残存するフォトレジストを5%水酸化
ナトリウム水溶液で除去した。(N)硫酸5%、過酸化
水素5%のエッチング液に配線基板を浸して約1μmエ
ッチングして種膜を除去し多層配線板を作製した。本多
層配線板を200℃のハンダリフロー槽に10分間、2
88℃ハンダ槽に1分保持したが、樹脂界面、配線の剥
離等は生じなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、誘電率、誘電正接が低
く、ガラス転移温度が高く、引張強度、伸びの大きな硬
化物が得られる。本樹脂組成物は、高周波用電気部品の
絶縁材料に好適であり、高周波信号用配線基板、及びそ
れに用いられるプリプレグへの応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層配線板作製時のプロセスを現わす模式図で
ある。
【符号の説明】
1…電解銅箔、2…樹脂基板、3…フォトレジスト、4
…プリプレグ、5…内層配線、6…外層配線、7…スル
ーホール、8…めっき触媒、9…種膜、10…開孔部、
11…電極、12…めっき銅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 57:00 C08L 57:00 (72)発明者 石川 敬郎 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 三輪 崇夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 4F072 AB29 AD02 AD03 AD05 AD09 AG03 AL13 4J011 PA54 PA64 PA65 PA69 PA70 PC02 4J026 AA11 AA17 AA18 AA42 AA49 AA57 AA68 AA69 BA07 DB15 GA07 5E346 AA06 AA12 AA15 AA22 BB01 CC02 CC08 CC31 DD02 DD31 EE02 EE06 EE07 EE09 GG28 HH06 HH18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式: 【化1】 (式中、Rは炭化水素骨格を表し、R1は、同一又は異
    なって、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表
    し、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子
    又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは1〜4の整
    数、nは2以上の整数を表す。)で示される複数のスチ
    レン基を有する重量平均分子量1000以下の架橋成分
    と、高分子量体とを含有する樹脂組成物であって、該樹
    脂組成物を180℃、100分で硬化させて得られる硬
    化物のガラス転移温度が170℃以上であるか、又は該
    硬化物の170℃における弾性率が500MPa以上で
    ある樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 スチレン基を重合しうる硬化触媒及びス
    チレン基の重合を抑制しうる重合禁止剤の少なくとも一
    方を更に含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記架橋成分及び高分子量体の合計10
    0重量部に対して、前記硬化触媒の添加量が0.000
    5〜10重量部であり、前記重合禁止剤の添加量が0.
    0005〜5重量部である請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記高分子量体のガラス転移温度が17
    0℃以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の組
    成物。
  5. 【請求項5】 前記高分子量体が、ブタジエン、イソプ
    レン、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、ジ
    ビニルベンゼン、アクリル酸エステル、アクリロニトリ
    ル、N−フェニルマレイミド及びN−ビニルフェニルマ
    レイミドの少なくとも一種からなる重合体、置換基を有
    していてもよいポリフェニレンオキサイド、ならびに脂
    環式構造を有するポリオレフィンからなる群から選ばれ
    る少なくとも一種の樹脂である請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 下記一般式: 【化2】 (式中、Rは炭化水素骨格を表し、R1は、同一又は異
    なって、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表
    し、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子
    又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは1〜4の整
    数、nは2以上の整数を表す。)で示される複数のスチ
    レン基を有する重量平均分子量1000以下の架橋成分
    と、高分子量体とを含有する樹脂組成物を硬化させて得
    られる硬化物であって、ガラス転移温度が170℃以上
    であるか、又は170℃における弾性率が500MPa
    以上である硬化物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組
    成物の硬化物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組
    成物を、有機又は無機のクロス又は不織布に含浸させ、
    乾燥させてなるプリプレグ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のプリプレグの硬化物。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載のプリプレグ又はその
    硬化物の両面又は片面に導体層が設置されてなる積層
    板。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の積層板の導体層に
    配線加工を施した後、プリプレグを介して該積層板を積
    層接着してなる多層プリント基板。
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