JP2002538837A - 遺伝分析 - Google Patents

遺伝分析

Info

Publication number
JP2002538837A
JP2002538837A JP2000605780A JP2000605780A JP2002538837A JP 2002538837 A JP2002538837 A JP 2002538837A JP 2000605780 A JP2000605780 A JP 2000605780A JP 2000605780 A JP2000605780 A JP 2000605780A JP 2002538837 A JP2002538837 A JP 2002538837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
fragment
fragments
interest
restriction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000605780A
Other languages
English (en)
Inventor
マイケル・アラン・リーブ
ニコラス・イアン・ワークマン
ルイス・マルティン−パラス
Original Assignee
アマシャム バイオサイエンス ユーケイ リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アマシャム バイオサイエンス ユーケイ リミテッド filed Critical アマシャム バイオサイエンス ユーケイ リミテッド
Publication of JP2002538837A publication Critical patent/JP2002538837A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6827Hybridisation assays for detection of mutation or polymorphism
    • C12Q1/683Hybridisation assays for detection of mutation or polymorphism involving restriction enzymes, e.g. restriction fragment length polymorphism [RFLP]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6834Enzymatic or biochemical coupling of nucleic acids to a solid phase
    • C12Q1/6837Enzymatic or biochemical coupling of nucleic acids to a solid phase using probe arrays or probe chips

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 全ゲノム分析に使用される方法が記載されている。異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションと呼ばれる方法は、単離集団内におけるSNPおよび連鎖不平衡に基いた現行方法の限界の多くを克服し得る。異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションにより、「変化」および「未変化」集団または細胞間における差異を含む一フラグメント(または複数フラグメント)が単離される。好都合な方法−末端制限部位プロファイリングアレイ(TRSPA)−が上記フラグメントの分析を目的として報告されている。部分消化の範囲および正確な性質が異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションまたはTRSPA制限に関して明白に決定され得る総合診断的内部対照DNAについても記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (緒論) 現行方法の限界 ヒト集団内における一塩基多型(SNP)および連鎖不平衡を用いたアソーシエ
ーションスタディ(関連解析)の実施には若干の限界がある(上記方法の検討につ
いてはScience、第278巻、1580頁(1997)参照)。我々は、所定の遺伝
子座をめぐる組換え頻度または過去のヒト遺伝的交雑を制御してはいない。突然
変異の中には近くのSNPと密接な相関関係を示すものもあれば、そうではない
ものもある。
【0002】 全ゲノム分析に関する必要性 SNPおよび連鎖不平衡方法(および多くの他方法)の場合、マーカーが本質的
には配列決定用手段として使用されており、マーカーが多いほど良好である。上
記主張の理論的終点は、ヒトゲノムにおけるあらゆる塩基を調べ、そして全ゲノ
ムアソーシエーションスタディと称され得るものを実施することである。本質的
に、あらゆる塩基における配列が、表現型的「変化(affected)」および表現型的
「未変化(unaffected)」集団の各構成員のゲノムについて決定される。次いで、
統計的相関関係(関連性、アソーシエーション)が配列差異および表現型間で引き
出され得る。かかる関連性は興味の対象である表現型について将来の予測的価値
を有し、表現型を知ることにより、医学および薬理遺伝学において非常に貴重な
ものとなり得る。
【0003】 本発明は、「変化」集団において表現型を決定するDNAフラグメントを選択
的に濃厚化するもので、従って、ヒトおよび他の種に関する全ゲノムアソーシエ
ーションスタディを実施するという期待が非常に現実的な可能性を帯びることに
なる。
【0004】 (本発明で使用されている語の定義) 本発明の範囲内で、全ゲノム分析に選択された個体は、ヒト、動物または植物
であり得、それらは真核生物、原核生物または古細菌起源であり得る。
【0005】 「変化」および「未変化」の語は、興味の対象である明確な表現型を有する群
(「変化個体」)および興味の対象である表現型を有しない群(「未変化個体」)の
2群に個体を分類するため限定せずに使用される。「変化」個体に共通した表現
型は、有益(例、これらの個体の場合、特定医薬品(pharmaceutical entity)はI
I相臨床試験で高い有効性を示し得る)または有害(例、これらの個体の場合、特
定医薬品はI相臨床試験で有害な毒性作用を示し得る)であり得る。
【0006】 「変化」集団は、本発明の実施態様(下記参照)に従い1体またはそれ以上の個
体を含み得、「未変化」集団も同様に1体またはそれ以上の個体を含み得る。
【0007】 DNAの語は、わかり易くするため全体を通して使用されている。本発明の範
囲内において、DNAの語は、1つまたはそれ以上の生殖系列または体細胞(複
数も可)の半数体、二倍体または倍数体ゲノムDNA含量の全部または一部に同
等に適用され得る。DNAは、個体(複数も可)から直接採取された細胞から抽出
され得るか、DNAは、個体(複数も可)から培養または不死化された細胞から抽
出され得るか、またはDNAは、個体(複数も可)から誘導された挿入体と共にク
ローンのライブラリーから調製され、適当な宿主およびクローニングベクター系
で増殖され得る。DNAの語が一つまたはそれ以上の体細胞の半数体、二倍体ま
たは倍数体ゲノムDNA含量の発現部分を指し、DNAが個体(複数も可)から誘
導された挿入体と共に、クローンのライブラリーから調製され、適当な宿主およ
びクローニングベクター系で増殖される特定ケースの場合、cDNAライブラリ
ー(基準化または他の状態)が使用され得る。
【0008】 本発明では、DNAをフラグメント化形態で比較する。フラグメント化は、D
NA抽出後、クローニング前および/またはクローニング後に遂行され得る。制
限酵素消化は、上記フラグメント化に好ましい方法であるが、他の方法(例、シ
アリングまたは音波処理)も当業界の熟練者にとっては明白なものである。
【0009】 DNAが、個体(複数も可)から誘導された挿入体と共にクローン(ゲノムクロ
ーンまたはcDNAクローン)のライブラリーから調製され、適当な宿主および
クローニングベクター系で増殖され、また制限酵素フラグメント化がクローニン
グ前に使用される特定ケースの場合、ポリメラーゼ連鎖反応増幅法を使用するこ
とにより、フラグメント形態で比較するためのDNAが調製され得る。クローン
化制限酵素フラグメント化挿入体の両側に隣接するベクター配列内のプライミン
グ部位は、興味の対象であるフラグメント化DNAの1回またはそれ以上のサイ
クルのポリメラーゼ連鎖反応増幅法に有益に使用され得る。興味の対象であるフ
ラグメント化DNAのポリメラーゼ連鎖反応増幅法に使用されるプライマーはま
た、表現型決定フラグメント濃厚化プロセス後に使用され、濃厚化フラグメント
を「救出」およびクローン化し得る。
【0010】 本発明の範囲内において、ビオチニル化およびストレプトアビジン捕獲の語は
、一例としてかつ本発明の好ましい態様として使用され得る。ストレプトアビジ
ンは、不活性粒子(磁気または他の形態)または容器壁(例、マイクロタイタープ
レートウェル)に表面結合され得る。ビオチンは、ポリメラーゼを用いデオキシ
ヌクレオチド三リン酸類似体を介して、ビオチンコンジュゲートプライマーおよ
びポリメラーゼ連鎖反応増幅法を用いることにより、化学的または光化学的に導
入され得る。ビオチンおよびストレプトアビジンの使用は、本発明にとって限定
ではない。本発明は、当業界の熟練者に熟知されている他の高アフィニティー捕
獲システム(例、「his標識」導入および金属イオンアフィニティー捕獲)の場
合でも同等に使用され得る。
【0011】 本発明の範囲内において、「正常な」の語に対して使用される「異常な」の語
は、「正常な」対の片方で見られるもの(または複数のもの)とは異なる一体細胞
突然変異(または体細胞突然変異のセット)の獲得から生じる識別可能な一表現型
特性(または複数の特性)をもつ一体細胞(または複数の体細胞)を示すために非限
定的に使用される。細胞は、ほとんど通常、次の表現型特性:改変されたマーカ
ー遺伝子発現、改変されたゲノム体制、ある種の選択的培養条件下における成長
、培地における不死化培養、インビボまたはインビトロでの制御されていない成
長、インビボまたはインビトロでの正常なアポトーシス制御機構の機能不全、新
生血管形成の誘導、上皮全域における細胞の逸脱、遊走細胞の生存または転移の
うちの一つまたはそれ以上に至る異なる一体細胞突然変異(または体細胞突然変
異のセット)の獲得を通してそれらの「正常な」対の片方に対して「異常である
」と考えられる。
【0012】 本発明の範囲内において、ミスマッチ認識タンパク質の語は、その全長にそっ
てパーフェクトマッチしているわけではないDNA二重らせんの選択的認識(お
よびそれへの結合)が可能な真核生物、原核生物または古細菌起源のタンパク質
を示すのに限定せずに使用されている。この認識(および結合)は、好ましくは正
確なワトソンおよびクリック対合に関与していない塩基および小さな欠失または
挿入に関するものである。多くの上記タンパク質が当業界の熟練者に知られてい
る。原核生物および真核生物mutS同族体、ファージT4エンドヌクレアーゼ
VII、ファージT7エンドヌクレアーゼIおよび植物酵素CEL−1は、該当す
る幾つかの例である。
【0013】 異集団間パーフェクトマッチ二重らせん欠失 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーション(depletion)方法にお
いて、我々は、「変化」個体のプールされたDNAを「未変化」個体のプールさ
れたDNAと(フラグメント形態で)比較する(異系交配された集団および他に可
能な限り互いに類似した集団からの両方)。我々は、差異が「変化」および「未
変化」DNA分子間に見られる領域に関心があるのにすぎない。上記集団の場合
、(「未変化」プールの場合と比べた)「変化」プール内における優勢な配列差異
だけは、当然それらに共通の表現型を実際に決定する遺伝子(複数も可)(遺伝子
の語を、エキソン、イントロン並びに全ての関連した上流および下流調節配列を
含めその最も広い意味で用いる)内のどこかにあるはずである。これは、我々が
、高い遺伝的等質性が存在する希有な(および恐らくは非典型的)集団を対象とす
る研究に積極的には取り組まないことを意味する。
【0014】 全表現型確定集団からのDNAをプールすることにより、それに係る労働量が
大きく低減化される。
【0015】 集団におけるDNA配列変異 Nickersonら、Nature Genetics、第19巻、233頁(1998)によると、7
1個体(アフリカ系アメリカ人24人、ヨーロッパ人24人およびヨーロッパ系
アメリカ人23人)からの9.7kbのリポタンパク質リパーゼ遺伝子が配列決定さ
れた。この遺伝子はかなり典型的である(90%イントロンおよび10%エキソ
ン−10エキソンを伴う総サイズ30kb)。
【0016】 88配列変異型が見出された(すなわち、平均して110bpにつき一つ)。ほと
んどの変異型は非コーディング配列から見出された。これらの90%はSNPで
あった(その60%はトランジションであり、40%はトランスバージョンであ
った)。SNPは全て2アレル性(2多型性、biallelic)であった。配列変異型の
10%は反復配列における挿入または欠失であった。
【0017】 配列変異型の58%は、3種の全民族集団に存在していた。これらの半分はヘ
テロ接合体形態で見出され、もう半分はホモ接合体形態で見出された。
【0018】 ヌクレオチド多様性(集団から取り出された染色体のランダム対間における一
部位当たりのヌクレオチド差異の予測数として定義される)は、一般にDNAに
ついては1/500であり、コーディング配列DNAについては1/2000で
ある。これは、平均して、かかる集団から一緒にアニーリングされた2つのDN
Aフラグメントは500塩基ごとにミスマッチを含むことを意味する。
【0019】 従って、DNA配列変異型は非常に一般的である。しかしながら、それらは全
体的にランダムではなく、500程度の塩基ごとに見られる変異型は制限されて
いる。それらは一般的にちょうどその単一塩基において2多型性を示す。それこ
そ、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーション方法が選択的に利用
しているというこの事実である。
【0020】 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションフラグメント化プロセ
スの統計的分析 DNAフラグメントの長さがF塩基であり、2個のDNA分子間における配列
差異間の平均長が500塩基である場合、2個のランダムDNAフラグメント間
のハイブリッド二重らせんがミスマッチを全く含まないという確率は、 Pr(0)=e−(F/500) により与えられ、2個のランダムDNA分子間のハイブリッド二重らせんが何ら
かのミスマッチを含む確率は、 Pr(≧1)={1−(e−(F/500))} により与えられる。
【0021】 異なる値のFに関するPr(0)およびPr(≧1)の例としての価は次の通りで
ある。
【表1】
【0022】 6つの6bpカッターおよび4つ以下の4bpカッターによるDNA消化に関する
実例的平均制限フラグメントサイズ 各6bpカッターは、平均して4096bpごとにDNAを切断し、各4bpカッタ
ーは、平均して256bpごとにDNAを切断する。
【0023】 A6bpカッターおよびB4bpカッターの与えられたセットの場合(制限酵素切
断配列の重複を伴わない)、平均フラグメント長Fは、 {(A/4096)+(B/256)}−1 となる。
【0024】 AおよびBを変えるに従いFに関する例としての価は下表に与えられている。
【表2】
【0025】 我々は、上記状況が、4bpカッター認識部位のいずれも6bpカッター認識部位
のいずれかの範囲内には存しないと仮定していることに留意すべきである。例え
ば、我々が6bpカッター認識部位内に組込まれた4bpカッター認識部位を有する
場合(例、フラグメント化におけるMboIおよびBamHIの使用による)、我
々は、上記においてAの価を6から5に減らすべきである。
【0026】 一般に、我々が、平均してa bpごとにDNAを切断するA酵素、平均してb
bpごとにDNAを切断するB酵素、...平均してz bpごとにDNAを切断するZ
酵素から成る与えれらたセット(制限酵素切断配列の重複を伴わない)を有する場
合、平均フラグメント長Fは {(A/a)+(B/b)+...+(Z/z)}−1 となる。
【0027】 フラグメント化用6bpカッターおよび4bpカッターの実例的セット 末端制限部位プロファイリングアレイ(TRSPA)解析(下記参照)と適合性の
ある6つの6bpカッターのパネルを含む6bpカッターおよび4bpカッターの実例
的セットが下記に与えられている: 実例的酵素セット1 M緩衝液+BSAにおける制限の場合
【表3】
【0028】 酵素セット2 M緩衝液+BSAにおける制限の場合
【表4】
【0029】 態様(I) 一態様において、本発明は、変化DNAをフラグメント化形態で提供し、未変
化DNAをフラグメント化形態で提供することによる、興味の対象である表現型
に特有なフラグメントに富むDNAフラグメントの混合物の提供方法であって、
a)ハイブリダイゼーション条件下、変化DNAのフラグメントおよび未変化D
NAのフラグメントを混合し、 b)ミスマッチを含むハイブリッド混合物を回収し、 c)ミスマッチを含むハイブリッド混合物から変化DNAのフラグメントを回収
することを含み、 そして所望によりステップa)、b)およびc)を1回またはそれ以上反復して
もよい方法を提供する。
【0030】 異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択 「変化」対「未変化」(すなわち、異集団間)ミスマッチ含有二重らせん選択は
、ミスマッチ結合性タンパク質を固体支持体に結合させ(またはミスマッチ結合
性タンパク質を溶解状態で用い、次いで後続の固相捕獲を行う)、フラグメント
化および変性「変化」DNAを採取し、これを過剰のフラグメント化、変性およ
びビオチニル化「未変化」DNAとハイブリダイズさせ、次いでミスマッチ含有
二重らせん分子を捕獲することにより達成され得る。変性、ストレプトアビジン
捕獲を伴わずにミスマッチ含有二重らせん分子を放出させ、次いで非ビオチニル
化鎖を放出させると、下記に示されている所望の種類のみ得られる。
【0031】 (方法) 「変化」DNAをフラグメントにする。「未変化」DNAをビオチンによりフ
ラグメントおよび誘導体化する。この集団からのDNAのみストレプトアビジン
捕獲される。融解およびアニーリングすることにより、次のものが得られる。
【表5】
【0032】 ミスマッチ結合性タンパク質を選択する。ミスマッチ含有二重らせんのみを捕
獲する。変性を伴わずに放出させると、次のものが得られる。
【表6】
【0033】 ストレプトアビジン捕獲により、次のものが得られる。
【表7】
【0034】 非ビオチニル化鎖を放出させると、次のものが得られる。
【表8】 必要に応じて反復する。
【0035】 上記連続反応の反復により、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリー
ションが誘導される。
【0036】 何が精製されるか? 上記異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択法は、様々な表現型決定フラグメ
ント(「変化」集団に特有)の全てが後続分析用に捕獲されるのを確実にするが、
それはまた非常に多くのSNP含有(「ノイズ」)フラグメントの共精製を誘発す
ることにもなる。
【0037】 上記の異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクルを実施
する際、我々は、様々なタイプのフラグメント(すなわち、表現型を決定するも
のおよび決定しないもの)の結末を考える必要がある。
【0038】 ストレプトアビジン捕獲後の「変化」DNA分子の回収 特定フラグメントについて、完全なハイブリダイゼーション後に「変化」DN
AのX分子および「未変化」ビオチニル化DNAのY分子がある場合、{X/(X
+Y)}ストレプトアビジン非捕獲可能分子に対する{Y/(X+Y)}ストレプトア
ビジン捕獲可能分子の割合が得られる。すなわち、XおよびYを変えることによ
り、ストレプトアビジン捕獲可能ハイブリッドの収率が操作され得る。
【0039】 様々なXおよびYに関する実例的回収および喪失値が、下表に示されている。
【表9】 nサイクル後の、表現型決定フラグメントに関する回収率は、{Y/(X+Y)} により与えられる。
【0040】 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクル中における全
般的SNP含有(「ノイズ」)フラグメントの喪失 フラグメント化DNA分子を一緒にアニーリングし、ミスマッチ含有二重らせ
んのみを捕獲する場合、かかるプロセスをn回反復することにより、もとのフラ
グメント数が次のフラクションに低減化される。 {1−(e‐(F/500))}・{Y/(X+Y)}
【0041】 従って、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクル中に
おけるSNP含有(「ノイズ」)フラグメントに対する表現型決定フラグメントに
関する濃厚化は、 {1−(e)‐(F/500)}―n により与えられる。
【0042】 濃厚化に関する実例的値は下記に与えられており、F=50、100、200
、300、400、500、600、700、800、900および1000お
よびn=1、2、3、4、5、6、7、8、9および10である。
【表10】
【0043】 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクル中における特
異的SNP含有(「ノイズ」)フラグメントの喪失 非多型およびSNP含有(「ノイズ」)フラグメントは、上記要領でデプリーシ
ョンされる。
【0044】 しかしながら、全てのフラグメントが必ずしも同じ割合でデプリーションされ
るわけではない。個々のSNP含有(「ノイズ」)フラグメントは、下記で概説さ
れている異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクルごとに
デプリーションされる。
【0045】 特定フラグメント内に多型に関して2種のアレルが存在すると仮定する。これ
らをPおよびQと呼ぶ。pを、(異系交配)「変化」および「未変化」集団におけ
るPアレルのフラクションとし、qをQアレルのフラクションとする。(p+q)
=1とし、従ってq=(1−p)である。
【0046】 変性およびアニーリング後、起こり得る4種の事象はPP、PQ、QPおよび
QQである。PPおよびQQはパーフェクトマッチ二重らせんを形成し、従って
喪失されるが、PQおよびQPはミスマッチ含有二重らせんを形成するため回収
される。
【0047】 一サイクル後、回収された分子のフラクションは次の通りである。 {2pq/(p+2pq+q)} ={2pq/((p+q))}} =2pq =2p(1−p)
【0048】 このため、集団からのDNAのM分子により出発する場合、第1ラウンドの異
集団間ミスマッチ含有二重らせん選択後に2Mpq分子が残存する。第2ラウン
ドの異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択に入る分子の数をM'で表すと、 M'=2Mpq であり、そして喪失分子のフラクションは、次の通りである。 {(p+q)/(p+2pq+q)} ={(p+q)/((p+q))} =p+q =p+{1−2p+p} =1−2p+2p 1−2p(1−p) =1−2pq Pアレル分子のフラクション喪失はpとなり、Qアレル分子のフラクション
喪失はq(=(1−p))となる。
【0049】 集団からのDNAのM分子から出発する場合、異集団間ミスマッチ含有二重ら
せん選択前にはPアレル分子のMpおよびMq=Qアレル分子のM(1−p)とい
う関係が存する。従って、異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択後、Mp−M
=Mp(1−p)=Pアレル分子のMpqおよびMq−Mq=Mq(1−q)
=Qアレル分子のMqpとなる。言い換えれば、ミスマッチ含有二重らせん選択
の第1ラウンド後、Qアレル分子の場合と同数のPアレル分子が存在する。
【0050】 新たなアレル頻度p'およびq'は、次の通り定義され得る。 p’=q’=0.5
【0051】 異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択の第2ラウンドを遂行する場合、第1
ラウンドからのDNAのM'分子から出発する。異集団間ミスマッチ含有二重ら
せん選択前にはPアレル分子のM'p'およびQアレル分子のM'q'という関係が
存在する。
【0052】 従って、異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択後、M'p'−Mpp'=M'p
'(1−p)=Pアレル分子のM'p'qおよびM'q'−Mqq'=M'q'(1−q)=
Qアレル分子のM'q'pという関係が存在する。
【0053】 分子(M")の総数は、 M'p'q+M'q'p =M'(p'q−q'p)となるが、 p'=q'=0.5であるため、 M"=0.5M'(p+q)であるが、 (p+q)=1であるため、 M"=(M'/2)となる。
【0054】 言い換えれば、第2ラウンドの異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択後、や
はりQアレル分子と同数のアレル分子が存在することになる。すなわち、新規ア
レル頻度p"およびq"は、以前の通りp"=q"=0.5のままである。
【0055】 現時点で一つのパターンが出現する。異集団間ミスマッチ含有二重らせん選択
の第1サイクル後、アレル頻度を等しくし、分子数を2Mpq(各アレル分子の
Mpq)に減少させる。その後、どのサイクルでも分子数は半減され、両アレル
とも同じ頻度に保たれる。
【0056】 従って、nサイクル後、Pアレル分子数は、 Mpq(0.5)n−1 となり、Qアレル分子数は、 Mqp(0.5)n−1 となり、勿論、両方とも等しい。
【0057】 捕獲収率(上記参照)を考慮に入れる場合、SNP含有(「ノイズ」)フラグメン
ト収率は、 2Mpq(0.5)n−1・{Y/(X+Y)} により与えられ、その場合両アレル変異体とも捕獲された「ノイズ」であるとみ
なされる。
【0058】 制限消化のパターンを妨害する多型 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクル(上記)中にお
ける一般的および特異的SNP含有(「ノイズ」)フラグメントが両方とも失われ
る場合およびSNPが制限消化パターンを妨害する場合で、ミスマッチ結合性タ
ンパク質がまた長さの等しくない(例、制限部位多型の部位周囲での異集団間ア
ニーリングにより生じる)二重らせん分子に結合する場合、上記分析は依然とし
て有効である(パーフェクトマッチ二重らせんが等しい長さの二重らせんにより
置き換えられ、ミスマッチ含有二重らせんが等しくないパートナー長の二重らせ
んにより置き換えられている)。
【0059】 興味の対象である表現型を実際に決定する配列変化故に制限部位が失われてい
る希なケースでは、2倍長のフラグメントが得られる。これは、二重末端制限部
位プロファイリングアレイ(TRSPA)のサインを生じさせる(下記参照)。特定
二重サインを有する多単離体は、フラグメントおよび興味の対象である表現型間
における関係の指標である。
【0060】 表現型決定フラグメントのプールからのSNP含有「ノイズ」の選択的除去を
促進するさらなる「動力学的」濃厚化 上記手順による多サイクルの濃厚化後、濃厚化DNAプールには、当然、全表
現型決定フラグメントのコピーが多数含まれるが、多くの異なる表現型非決定フ
ラグメントのコピー数は低い。個々の各種「ノイズ」の数は非常に少数であるに
もかかわらず、「ノイズ」フラグメントの総数は、表現型決定フラグメントの数
を越え得る。従って、「ノイズ」フラグメントにより、パターンが現れる前にT
RSPA分析に要求されるプローブの数は増加する。この問題を大幅に削減する
ため、さらなる動力学的濃厚化方法を使用する。下記戦略AおよびBの一方また
は両方を用いることにより、「動力学的」濃厚化が達成され得る。
【0061】 戦略A−異集団間ミスマッチ含有二重らせんデプリーションからの濃厚化DN
Aの減算 異集団間ミスマッチ含有二重らせんデプリーションからのフラグメントプール
が、迅速に自己ハイブリダイズすることにより、希有な「ノイズ」フラグメント
の場合より高い効率で共通の表現型決定フラグメントによるパーフェクトマッチ
二重らせんの形成が可能となる。次いで、パーフェクトマッチ二重らせんに関す
る選択により、フラグメントの選択的にさらに濃厚化されたプールが得られる。
必要ならば、多サイクルの減算が実施され得る。
【0062】 戦略B−「変化」DNAプールに対する異集団間ミスマッチ含有二重らせんデ
プリーションからの濃厚化DNAのハイブリダイゼーション 次いで、異集団間ミスマッチ含有二重らせんデプリーションから濃厚化された
フラグメントプールを、「変化」プールからの過剰のビオチニル化DNAとハイ
ブリダイズさせる。この結果、希有な「ノイズ」フラグメントの場合よりも高い
効率で、共通表現型決定フラグメントによるパーフェクトマッチ二重らせんの形
成が可能となる。パーフェクトマッチ二重らせんに関する選択、次いでストレプ
トアビジン捕獲および変性により非ビオチニル化鎖が放出され、さらに濃厚化さ
れたフラグメントプールが得られる。必要ならば、かかる「変化」プールのバッ
クハイブリダイゼーションが実施され得る。
【0063】 「変化」および「未変化」間の区別が明確な集団内における単一表現型的「変
化」個体の場合への本発明への拡張 上記では、「変化」集団からの非ビオチニル化DNAフラグメントおよび「未
変化」集団からのビオチニル化DNAフラグメント間における異集団間パーフェ
クトマッチ二重らせんデプリーションについて記載している。「未変化」集団が
充分に複雑であるため、単一「変化」個体から見出される全ての非表現型決定配
列変異型がそこに含まれている場合、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデ
プリーションは、当然、「変化」および「未変化」間の区別が明確な「未変化」
集団に対する単一表現型的「変化」個体について可能である。「未変化」集団に
おける少数の誤診「変化」個体により、異集団間パーフェクトマッチ二重らせん
分子デプリーション中における表現型決定フラグメントの除去が誘発されないこ
とを保証するために後者の条件は必要とされる。
【0064】 新規表現型決定突然変異が一ファミリー内で自然発生する事例における疾患遺
伝子同定の場合への本発明の拡大 少数の配列変化を除き、我々は、各々我々の両親に由来するDNA配列を含ん
でおり、それが、正確に我々が受け継いでいる親のアレルから生じる我々の個性
である。上記少数の配列変化の一つにより表現型の変化が生じる場合、異集団間
パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションを用いることにより、表現型にお
けるこの変化をコード化するフラグメントについて濃厚化することができる。
【0065】 ビオチニル化フラグメントの供給源として「未変化全祖先」細胞(ここでは、
「未変化」祖先の完全セット、例えば両親、または母親+2父方祖父母、または
父親+2母方祖父母、または2母方祖父母および2父方祖父母等に由来する細胞
を意味する)および非ビオチニル化フラグメントの供給源として「変化」子孫か
らの細胞を採取する場合、「未変化」祖先世代および「変化」子孫世代間におけ
る獲得性表現型決定配列変化を有するフラグメントはいずれも、ビオチニル化「
未変化全祖先」フラグメントとのパーフェクトマッチ二重らせんを形成すること
はできない。すなわち、連続サイクルのかかる異集団間パーフェクトマッチ二重
らせんデプリーションにより、全ての上記配列を担うフラグメントの濃厚化が誘
導され、1サイクル当たりの濃厚化の程度は下記に記載されている通りである。
【0066】 (統計的分析) 等しい数のフラグメントが「未変化」祖先の各々から使用されるものとする。
上記祖先の数をAとする。
【0067】 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションにおけるアニーリング
の{1/A}は、自己対自己異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーショ
ンと統計的に均等内容である、自己対祖先伝達アレルである(下記参照)。
【0068】 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションにおけるアニーリング
の{(A−1)/A}は、非関連個体間における異集団間パーフェクトマッチ二重ら
せんデプリーションと統計的に均等内容である、自己対祖先非伝達アレルである
【表11】
【0069】 Nickersonらのデータから、非関連個体間におけるDNA配列変異は500塩
基対ごとに生じている(我々が、自己対祖先非伝達アレルによる異集団間パーフ
ェクトマッチ二重らせんデプリーションおよび非関連個体間における異集団間パ
ーフェクトマッチ二重らせんデプリーションについて使用しているのはこの数字
である)。さらに、与えられた個体は、当然573塩基対ごとに1回ヘテロ接合
性である(この数字は、自己対祖先伝達アレルによる異集団間パーフェクトマッ
チ二重らせんデプリーションおよび自己対自己異集団間パーフェクトマッチ二重
らせん分子デプリーションに使用されている)。伝達アレルおよび非伝達アレル
に対する異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションは、現時点では
別々に考えられる。
【0070】 自己対祖先伝達アレル異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーション 「変化」子孫からのDNAおよび「未変化」祖先の伝達アレルを含むDNAを
用いて、一フラグメントに関する2本の相補鎖をアニーリングする場合、フラグ
メントの{1−e(‐F/573)}は、1個またはそれ以上のヘテロ接合性部位を含
む。アニーリングの{1/A}はこのタイプに属する。かかるアニーリングについ
て、ヘテロ接合性部位が存在する場合、ビオチニル化フラグメントおよびヘテロ
接合性部位を含む非ビオチニル化フラグメント間におけるミスマッチ含有二重ら
せんが得られる確率は0.5である。
【0071】 自己対祖先非伝達アレル異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーショ
ン 「変化」子孫からのDNAおよび「未変化」祖先の非伝達アレルを含むDNA
を用いて一フラグメントに関する2本の相補鎖をアニーリングする場合、フラグ
メントの{1−e(-F/500)}は1個またはそれ以上のDNA配列変異部位を
含む。{(A−1)/A}アニーリングはこのタイプに属する。
【0072】 表現型決定フラグメント濃厚化 従って、第1サイクルの異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーショ
ンを通して担われたフラグメントのフラクションは、次の通りとなる: ([0.5・{1/A}・{1−e(‐F/573)}]+[{(A−1)/A}・{1−e(‐F/500)}])・{Y
/(X+Y)} (式中、{Y/(X+Y)}はストレプトアビジン捕獲分子の収率を表す)
【0073】 このため、かかるプロセスのn回反復により、もとのフラグメント数が次のフ
ラクションに低減化される: ([0.5{1/A}・{1-e(‐F/573)}]+[{(A-1)/A}・{1-e(-F/500)}])n・{Y/(X+Y)}n
【0074】 従って、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクル中に
おけるSNP含有(「ノイズ」)フラグメント全体にわたる表現型決定フラグメン
トに関する濃厚化は、下式により与えられる: ([0.5{1/A}・{1-e(‐F/573)}]+[{(A-1)/A}・{1-e(-F/500)}])n・{Y/(X+Y)}-n
【0075】 濃厚化に関する例示値は、下記A=2、3および4について、F=50、10
0、200、300、400、500、600、700、800、900および
1000であり、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9および10である。
【0076】
【表12】
【0077】
【表13】
【0078】
【表14】
【0079】 個体内における完全包括的「異常」細胞突然変異プロファイリングの事例への
本発明の拡大 ビオチニル化フラグメントの供給源として「正常」細胞および非ビオチニル化
フラグメントの供給源として同じ個体からの「異常」細胞を採取する場合、「異
常な」ものになる途中における獲得性配列変化を有するフラグメントでは、ビオ
チニル化「正常」フラグメントとのパーフェクトマッチ二重らせんを形成し得な
い。すなわち、連続サイクルの上記異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプ
リーションにより、「正常」細胞および「異常」細胞間における配列差異の全て
を担うフラグメントが濃厚化され、1サイクル当たりの濃厚化の程度は下記の通
りとなる。
【0080】 Nickersonらのデータから、与えられた個体は、当然573塩基対ごとに約1
回ヘテロ接合性を示す。 「異常」細胞からのDNAおよび「正常」細胞からのDNAを用いて一フラグ
メントに関する2本の相補鎖をアニーリングする場合、フラグメントの{1−e( -F/573) }は1個またはそれ以上のヘテロ接合性部位を含む。
【0081】 ヘテロ接合性部位の場合、pおよびqは両方とも0.5である。ビオチニル化
フラグメントおよび上記部位を含む非ビオチニル化フラグメント間においてパー
フェクトマッチ二重らせんが得られる確率は、0.5である。同様に、ビオチニ
ル化フラグメントおよび上記部位を含む非ビオチニル化フラグメント間において
ミスマッチ含有二重らせんが得られる確率もまた0.5である。
【0082】 従って、第1サイクルの異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーショ
ンを通して担われたフラグメントのフラクションは、次の通りとなる: 0.5・{1−e(‐F/573)}・{Y/(X+Y)}
【0083】 このため、かかるプロセスのn回反復により、もとのフラグメント数が次のフ
ラクションに低減化される: [0.5・{1-e(‐F/573)}]n・{Y/(X+Y)}n
【0084】 従って、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションサイクル中に
おけるSNP含有(「ノイズ」)フラグメント全体にわたる表現型決定フラグメン
トに関する濃厚化は、下式により与えられる: [0.5・{1-e(‐F/573)}]-n
【0085】 濃厚化に関する例示値は、F=50、100、200、300、400、50
0、600、700、800、900および1000であり、n=1、2、3、
4、5、6、7、8、9および10である。
【表15】
【0086】 この方法により、「異常」細胞内の配列差異全てを含むフラグメントが濃厚化
され、調べられる必要があり得る遺伝子(癌遺伝子、腫瘍サプレッサー遺伝子等)
に関する予備知識は全く要求されない。
【0087】 このように「変化」および「未変化」集団間における差異を決定する一フラグ
メント(または複数フラグメント)を単離することにより、それらの分析が続行さ
れ得る。
【0088】 (態様II) 別の態様において、本発明は、興味の対象であるDNAフラグメントのアレイ
のセットを作製する方法であって、 a)n制限エンドヌクレアーゼ酵素のセットから、r制限エンドヌクレアーゼ酵
素のサブセットを選別し、 b)r酵素のサブセットによりゲノムDNAを消化し、 c)生成したフラグメントに、特有なポリメラーゼ連鎖反応増幅可能配列をもつ
制限酵素切断部位特異的アダプターを連結させ、 d)生成したフラグメントをrアリコートに分割し、 e)2つの制限酵素特異的プライマーにより各アリコートを増幅し、 f)アンプリファイアのrアリコートのアレイを形成し、そして g)r制限エンドヌクレアーゼ酵素の異なるサブセットを用いてステップa)〜f
)を反復する ことを含む方法を提供する。本発明はまた、この方法により得られたかまたは得
られるアレイのセットを包含する。
【0089】 n制限エンドヌクレアーゼ酵素は、4カッターおよび5カッターおよび6カッ
ターから選択され得、一セットはこれらの範ちゅうの1種、2種または3種から
の酵素を含み得る。nの値は、下記で検討されている理由により好ましくは3〜
10である。rの値はnより小さく、好ましくは2〜4であり、選択された酵素
が核酸を切断する頻度、およびPCRによるフラグメント増幅の容易さに関して
選択される。
【0090】 末端制限部位プロファイリングアレイ(TRSPA) フラグメント化に使用される酵素の全セット内の全部でn個の6bpカッター制
限酵素を使用する場合、r個の6bpカッター酵素のサブセット(全セットn個か
ら採取)を使用することにより、下記の通り(r×r)TRSPA試験マトリック
スを製作する。
【0091】 バージョン1−(TRSPA−1) 各(r×r)TRSPA試験マトリックスの場合、全てのr制限酵素によりDN
Aを完全に消化する。制限酵素切断部位特異的アダプターにおいて特有なポリメ
ラーゼ連鎖反応増幅可能標識を連結する。rアリコートに分離し、各アリコー
トについて、ビオチニル化制限酵素および非ビオチニル化制限酵素標識特異
的プライマーにより増幅し、1およびr間のjおよびkの全値について非ビオチ
ニル化鎖を整列させる。
【0092】 (実施例) 下記dsDNAについて考える:
【化1】 (式中、制限酵素切断部位をA、BおよびCで示し、制限消化後のフラグメント
を1、2、3、4および5で示し、+および−は鎖のセンスを示す。)
【0093】 A、BおよびCにより完全に切断すると、次のものが得られる:
【化2】
【0094】 下記プライマーマトリックスおよびストレプトアビジン捕獲に従いポリメラー
ゼ連鎖反応により増幅すると、下記のものが得られる:
【表16】
【0095】 非ビオチニル化鎖のみを保つと、次のものが得られる:
【表17】
【0096】 簡易化形態:
【表18】 制限酵素の全の組み合わせについて反復すると、TRSPAが生成され
る。
【0097】 TRSPA−1ハイブリダイゼーションパターン 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションにより得られるプロー
ブを用いて当然予測される2タイプのTRSPA−1ハイブリダイゼーションパ
ターンは次の通りである: 1.対角線からはずれた成分(例、横行x、縦列y、ただしxおよびyは異なる)
および対角線の反対側に映し出されたその相補的成分(すなわち、横行y、縦列
x)とのハイブリダイゼーションおよび 2.対角線上成分(例、横行z、縦列zにおけるエレメント)とのハイブリダイゼ
ーション。
【0098】 TRSPA−1分析−n=3およびr=2の場合の実施例 dsDNAを例として挙げる: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A- (式中、A、BおよびCは制限酵素切断部位を示す。1、2、3、4、5、6、
7、8および9は消化後の制限フラグメントを示す)
【0099】 TRSPA−1試験マトリックス =3 TRSPA−1試験マトリックス−AB、BCおよびACが存在
する。
【0100】 試験マトリックスハイブリダイゼーションパターン 試験マトリックスの各々について、{(2・(2+1))/2}=3の可能なハイブ
リダイゼーションパターンが存在する:
【表19】
【0101】 組み合わせの多様性 3種の可能なTRSPA−1試験マトリックスハイブリダイゼーションパター
ンおよび3種の可能な試験マトリックスが存在する場合、3=27の可能なT
RSPA−1サインが存在する。
【0102】 フラグメント4分析−AB TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A- AおよびBにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A A−4−A A−5−C−6−C−7−B B−8−A A−9−A−
【0103】 フラグメント4に相補的なフラグメントはA−4−Aとなる。 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント4によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表20】
【0104】 フラグメント4分析−BC TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0105】 BおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A−4−A−5−C C−6−C C−7−B B−8−A−9−A−
【0106】 フラグメント4に相補的なフラグメントは次の通りである: B−3−A−4−A−5−C
【0107】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント4によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表21】
【0108】 フラグメント4分析−AC TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0109】 AおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C C−1−B−2−B−3−A A−4−A A−5−C C−6−C C−7−B−8−A A−9−A A−
【0110】 フラグメント4に相補的なフラグメントは次の通りである: A−4−A
【0111】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント4によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表22】
【0112】 フラグメント5分析−AB TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0113】 AおよびBにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A A−4−A A−5−C−6−C−7−B B−8−A A−9−A―
【0114】 フラグメント5に相補的なフラグメントは次の通りである: A−5−C−6−C−7−B
【0115】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント5によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表23】
【0116】 フラグメント5分析−BC TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0117】 BおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A−4−A−5−C C−6−C C−7−B B−8−A−9−A−
【0118】 フラグメント5に相補的なフラグメントは次の通りである: B−3−A−4−A−5−C
【0119】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント5によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表24】
【0120】 フラグメント5分析−AC TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0121】 AおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C C−1−B−2−B−3−A A−4−A A−5−C C−6−C C−7−B−8−A A−9−A A−
【0122】 フラグメント5に相補的なフラグメントは次の通りである: A−5−C
【0123】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント5によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表25】
【0124】 フラグメント6分析−AB TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0125】 AおよびBにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A A−4−A A−5−C−6−C−7−B B−8−A A−9−A−
【0126】 フラグメント6に相補的なフラグメントは次の通りである: A−5−C−6−C−7−B
【0127】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント6によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表26】
【0128】 フラグメント6分析−BC TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0129】 BおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A−4−A−5−C C−6−C C−7−B B−8−A−9−A−
【0130】 フラグメント6に相補的なフラグメントは次の通りである: C−4−C
【0131】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント6によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表27】
【0132】 フラグメント6分析−AC TRSPA−1マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0133】 AおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C C−1−B−2−B−3−A A−4−A A−5−C C−6−C C−7−B−8−A A−9−A A−
【0134】 フラグメント6に相補的なフラグメントは次の通りである: C−6−C
【0135】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント6によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表28】
【0136】 (全体的結果) フラグメント4 TRSPA−1分析
【表29】
【0137】 フラグメント5 TRSPA−1分析
【表30】
【0138】 フラグメント6 TRSPA−1分析
【表31】
【0139】 バージョン2−(TRSPA−2) 各(r×r)TRSPA試験マトリックスの場合、全てのr制限酵素によりDN
Aを完全に消化する。制限酵素切断部位特異的アダプターにおいて特有なポリメ
ラーゼ連鎖反応増幅可能標識を連結する。rアリコートに分離し、各アリコー
トについて、非ビオチニル化制限酵素および非ビオチニル化制限酵素標識特
異的プライマーにより増幅し、1およびr間のjおよびkの全値について変性鎖
を整列させる。
【0140】 (実施例) 下記dsDNAについて考える:
【化3】 (式中、制限酵素切断部位をA、BおよびCで示し、制限消化後のフラグメント
を1、2、3、4および5で示し、+および−は鎖のセンスを示す。)
【0141】 A、BおよびCにより完全に切断すると、次のものが得られる:
【化4】
【0142】 下記プライマーマトリックスに従いポリメラーゼ連鎖反応により増幅すると、
下記のものが得られる:
【表32】
【0143】 簡易化形態:
【表33】 制限酵素の全の組み合わせについて反復すると、TRSPAが生成され
る。
【0144】 TRSPA−2ハイブリダイゼーションパターン 異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションにより得られるプロー
ブを用いて当然予測される2タイプのTRSPA−2ハイブリダイゼーションパ
ターンは次の通りである: 1.対角線からはずれた成分(例、横行x、縦列y、ただしxおよびyは異なる)
および対角線の反対側に映し出されたその相補的成分(すなわち、横行y、縦列
x)とのハイブリダイゼーションおよび 2.対角線上成分(例、横行z、縦列zにおけるエレメント)において交差する横
行および縦列全体とのハイブリダイゼーション。
【0145】 TRSPA−2分析−n=3およびr=2の場合の実施例 dsDNAを例として挙げる: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A- (式中、A、BおよびCは制限酵素切断部位を示す。1、2、3、4、5、6、
7、8および9は消化後の制限フラグメントを示す)
【0146】 TRSPA−2試験マトリックス =3 TRSPA−2試験マトリックス−AB、BCおよびACが存在
する。
【0147】 試験マトリックスハイブリダイゼーションパターン 試験マトリックスの各々について、{(2・(2+1))/2}=3の可能なハイブ
リダイゼーションパターンが存在する:
【表34】
【0148】 組み合わせの多様性 3種の可能なTRSPA−2試験マトリックスハイブリダイゼーションパター
ンおよび3種の可能な試験マトリックスが存在する場合、3=27の可能なT
RSPA−2サインが存在する。
【0149】 フラグメント4分析−AB TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0150】 AおよびBにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A A−4−A A−5−C−6−C−7−B B−8−A A−9−A−
【0151】 フラグメント4に相補的なフラグメントはA−4−Aとなる。 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント4によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表35】
【0152】 フラグメント4分析−BC TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0153】 BおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A−4−A−5−C C−6−C C−7−B B−8−A−9−A−
【0154】 フラグメント4に相補的なフラグメントは次の通りである: B−3−A−4−A−5−C
【0155】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント4によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表36】
【0156】 フラグメント4分析−AC TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0157】 AおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C C−1−B−2−B−3−A A−4−A A−5−C C−6−C C−7−B−8−A A−9−A A−
【0158】 フラグメント4に相補的なフラグメントは次の通りである: A−4−A
【0159】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント4によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表37】
【0160】 フラグメント5分析−AB TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0161】 AおよびBにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A A−4−A A−5−C−6−C−7−B B−8−A A−9−A―
【0162】 フラグメント5に相補的なフラグメントは次の通りである: A−5−C−6−C−7−B
【0163】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント5によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表38】
【0164】 フラグメント5分析−BC TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0165】 BおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A−4−A−5−C C−6−C C−7−B B−8−A−9−A−
【0166】 フラグメント5に相補的なフラグメントは次の通りである: B−3−A−4−A−5−C
【0167】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント5によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表39】
【0168】 フラグメント5分析−AC TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0169】 AおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C C−1−B−2−B−3−A A−4−A A−5−C C−6−C C−7−B−8−A A−9−A A−
【0170】 フラグメント5に相補的なフラグメントは次の通りである: A−5−C
【0171】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント5によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表40】
【0172】 フラグメント6分析−AB TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0173】 AおよびBにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A A−4−A A−5−C−6−C−7−B B−8−A A−9−A−
【0174】 フラグメント6に相補的なフラグメントは次の通りである: A−5−C−6−C−7−B
【0175】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント6によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表41】
【0176】 フラグメント6分析−BC TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0177】 BおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C−1−B B−2−B B−3−A−4−A−5−C C−6−C C−7−B B−8−A−9−A−
【0178】 フラグメント6に相補的なフラグメントは次の通りである: C−6−C
【0179】 ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント6によりハイブリダ
イズすると、次のものが得られる:
【表42】
【0180】 フラグメント6分析−AC TRSPA−2マトリックス dsDNAを例に取る: -C-1-B-2-B-3-A-4-A-5-C-6-C-7-B-8-A-9-A-
【0181】 AおよびCにより切断すると、次のものが得られる: −C C−1−B−2−B−3−A A−4−A A−5−C C−6−C C−7−B−8−A A−9−A A−
【0182】 フラグメント6に相補的なフラグメントは次の通りである: C−6−C ポリメラーゼ連鎖反応により増幅し、適正なフラグメント6によりハイブリダ
【0183】 イズすると、次のものが得られる:
【表43】
【0184】 (全体的結果) フラグメント4 TRSPA−2分析
【表44】
【0185】 フラグメント5 TRSPA−2分析
【表45】 フラグメント6 TRSPA−2分析
【0186】
【表46】
【0187】 試験マトリックスの数 フラグメント化に使用される全部でn個の酵素および(r×r)試験マトリック
スにつきr個の酵素のパネルについて、の可能な(r×r)試験マトリック
スが存在し、=(n!)/[(n−r)!・r!]である。 様々なnおよびrに対するは下表で与えられている:
【表47】
【0188】 整列されたTRSPAスポットの数 TRSPAスポットの総数は、下式により与えられる: r・{}=r・{(n!)/[(n−r)!・r!]} 様々なnおよびrに対するr・{}は下表に与えられている:
【表48】
【0189】 上記の各試験により、特定のハイブリダイゼーション「サイン」が生じる。 TRSPA−1 TRSPA−2 (n=6およびr=3の場合) (n=6およびr=3の場合)
【表49】
【0190】 (r×r)試験マトリックスにつき{1+2+...+r}={r(r+1)/2}パタ
ーンが存在する。(r×r)の試験マトリックスが存在する場合、可能なサ
インの総数は、に累乗された{r(r+1)/2}により与えられる。我々は
、上記の異なるサインの数が、フラグメント化時に生成されるフラグメントの数
を大きく上回ることを必要とする。
【0191】 n=6およびr=3を選ぶ場合、一試験当たり6種の可能なハイブリダイゼー
ションパターンが存在し、20の可能な試験では620=3.7・1015の組
み合わせの多様性が与えられる。従って、好ましい計画では、3群で試験される
、6酵素が使用され、一実験当たり180スポットが得られる。制限断片長多型
問題を回避するために、第1セットと共通している切断部位を全く共有していな
い酵素の異なるセットによりデュプリケイト分析が遂行され得る。
【0192】 TRSPA用試験マトリックスを製造するための実例的制限酵素セット (酵素選択基準) TRSPAを作製するためには、適当な酵素の選択は重要な因子である。理想
的には、表現型決定多型が選択された制限部位の中に含まれ得るため、生じるサ
インの特異性に不都合が生じ得るという小さな可能性を排除するために2セット
の異なる酵素が要求される。酵素の選択は下記の若干の基準に基づき得る: a)酵素は6bpカッターであるものとする。 b)選択された酵素による開裂により、5'末端に4bpオーバーハングが残される
べきである。 c)各セットで選択された酵素は全て、同じ緩衝条件下において有効に機能すべ
きである。 d)各セットで選択された酵素は、理想的には単一インキュベーション温度で有
効に機能すべきである。 e)選択された酵素は、市販されており、理想的には10U/μlまたはそれ以上
の濃度とすべきである。 f)同じセットにおいて2種の酵素により残された5'オーバーハングは同一では
ないものとする。 g)TRSPA製作用の両セットにおいて酵素は全く現れないものとする。 h)酵素は哺乳類メチル化パターンの作用を回避または最小限とするように選択
されるべきである。特に、酵素がm5CpG部位を制限し得ることが知られてい
ない場合、認識部位にCGジヌクレオチドを伴う酵素は回避されるべきである。
【0193】 DNAメチル化 脊椎動物におけるDNAでは、CpGの配列におけるシトシンの5位がメチル
化されている場合が多く、これは脊椎動物のDNAが生理学的条件下で含む唯一
の化学的修飾である。認識部位内にCpG配列を含まない酵素を注意深く選択す
るか、またはm5CpGメチル化部位を自由に制限する酵素を選択することによ
り、TRSPA分析からのDNAメチル化の潜在的に有害な副作用を除去するこ
とが可能である。m5CpG修飾DNAを有効に制限することにより、5'の4
塩基オーバーハングを残すことが知られている6bpカッターは、BspEIおよ
びXmaIである。従って、これらの酵素のみが、TRSPA分析において潜在
的に有用なCpGジヌクレオチドを含む制限部位をもつ酵素である。
【0194】 (酵素選択方法) 16種の可能な4塩基対オーバーハングが存在し(非対称認識配列を伴う例外
的酵素、例えばBssSIまたはBsiIは除外する)、そのうち5種は配列に
CGを含む。Cが先行し、Gが後に続く場合、さらなる4オーバーハングは、潜
在的に制限認識部位内にCG配列を含み得る。従って、酵素は残りの6群から優
先的に選択される。
【0195】 アイソシゾマーを除くと、特定の5' 4bpオーバーハングを残す4種以下の可
能な酵素が存在する。例えば、CTAGオーバーハングを残す酵素は次の通りで
ある:
【表50】
【0196】 酵素選択は、オーバーハング群によっては他よりもさらに限定される場合があ
るため、フランキング塩基の全組み合わせをもつ部位を開裂する酵素が、全ての
オーバーハングについて利用可能なわけではない。
【0197】 酵素選択のための一次段階として、アマーシャム・ファーマシア・バイオテク
(ニューイングランド・バイオラブズおよびプロメガ)により供給される酵素を、
オーバーハング配列により下記に整理している。補足的詳細事項、例えば、共通
緩衝液中における活性パーセンテージ、反応温度、濃度および供給業者について
も記録されている。3種のオーバーハング配列については、利用可能な酵素は存
在せず、残りの13種が下記に記載されている。メチル化感受性故に不適当であ
るとみなされる酵素には陰をつけている(濃い方)。ある程度まではメチル化DN
Aを実際に制限するが、CpG部位の存在故に不利であると考えられる酵素にも
陰をつけている(淡い方)。
【0198】 (GTACの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表51】
【0199】 (TTAAの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表52】
【0200】 (AATTの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表53】
【0201】 (CATGの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表54】
【0202】 (GATCの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表55】
【0203】 (CCGGの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表56】 (GCGCの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表57】 (TCGAの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表58】 (AGCTの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表59】 (CGCGの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表60】 (GGCCの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表61】 (TGCAの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表62】 (CTAGの5'オーバーハングを残す候補制限酵素)
【表63】
【0204】 上表から、最も有用な酵素の選抜候補リストを、示された緩衝液条件の各々に
ついて下記に示す。
【表64】
【0205】 上記で説明された基準の全てを考慮した上で、2種の6酵素セットの実例的選
択を下記に示す。同じく使用され得る予備酵素についても示す。酵素利用可能性
または性能に関する実践的問題が生じる場合、これらの予備酵素は置き換えられ
得る(これによりオーバーハング重複が誘発されないものとする)。 (実例的酵素セット1−緩衝液M+BSAにおける制限の場合)
【表65】 (実例的酵素セット2−緩衝液M+BSAにおける制限の場合)
【表66】 番号 酵素 部位 M+BSA活性% 最適℃ 供給業者 不活化℃/分
【0206】 1.実例的予備酵素
【表67】
【0207】 6酵素の上記2セットに関する実例的特異的(3×3)末端制限部位プロファイ
リングアレイ(TRSPA)試験マトリックス BamH1、BsrG1、HindIII、Nco1、Spe1およびAfIIIか
らのトリプレットの組み合わせ 実例的セット1の場合―BamH1、BsrG1、HindIII、Nco1、
Spe1およびAfIII−20(=)トリプレットの組み合わせは次の通り
である:
【表68】
【0208】 EcoR1、BspH1、BgIII、Xba1、Acc651およびApaL
1からのトリプレットの組み合わせ 実例的セット2の場合−EcoR1、BspH1、BgIII、Xba1、Ac
c651およびApaL1−20(=)トリプレットの組み合わせは次の通
りである:
【表69】
【0209】 セット1に関する実例的TRSPA−1試験マトリックス−BamH1、Bs
rG1、HindIII、Nco1、Spe1およびAfIII
【表70】
【表71】
【表72】
【0210】 セット2に関する実例的TRSPA−1試験マトリックス−EcoR1、Bs
pH1、BgIII、Xba1、Acc651およびApaL1
【表73】
【表74】
【表75】
【表76】
【0211】 セット1に関する実例的TRSPA−2試験マトリックス−BamH1、Bs
rG1、HindIII、Nco1、Spe1およびAfIII
【表77】
【表78】
【表79】
【0212】 セット2に関する実例的TRSPA−2試験マトリックス−EcoR1、Bs
pH1、BgIII、Xba1、Acc651およびApaL1
【表80】
【表81】
【表82】
【0213】 (ハイブリダイゼーションパターン) TRSPA−1分析において(3×3)試験マトリックスによる異集団間パーフ
ェクトマッチ二重らせんデプリーション濃厚化から与えられたプローブフラグメ
ントについて6種の可能なハイブリダイゼーションパターンが存在する。 同じく、TRSPA−2分析において(3×3)試験マトリックスによる異集団
間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーション濃厚化から与えられたプローブ
フラグメントについて6種の可能なハイブリダイゼーションパターンが存在する
【0214】 これらのパターンは次の要領で示され得る: (TRSPA−1分析) パターンa(1のみ)
【表83】
【0215】 パターンb(2および4)
【表84】
【0216】 パターンc(3および7)
【表85】
【0217】 パターンd(5のみ)
【表86】
【0218】 パターンe(6および8)
【表87】
【0219】 パターンf(9のみ)
【表88】
【0220】 (TRSPA−2分析) パターンa(横1および縦1)
【表89】
【0221】 パターンb(2および4)
【表90】
【0222】 パターンc(3および7)
【表91】
【0223】 パターンd(横2および縦2)
【表92】
【0224】 パターンe(6および8)
【表93】
【0225】 パターンf(横3および縦3)
【表94】
【0226】 (サイン) 40の上記(3×3)試験マトリックスを有し、可能なハイブリダイゼーション
パターンa、b、c、d、eおよびfを表す場合、次の通り、全体的TRSPA
ハイブリダイゼーションサインを記することができる:
【表95】
【0227】 (態様III) 別の態様において、本発明は、ハイブリダイゼーション条件下で興味の対象で
ある核酸フラグメントを上記アレイのセットに呈示し、ハイブリダイゼーション
パターンを観察することを含む、核酸特性検定方法を提供する。好ましくは、興
味の対象である複数の核酸フラグメントをアレイのセットに別々に呈示し、得ら
れたハイブリダイゼーションパターンを比較する。好ましくは、興味の対象であ
る複数の核酸フラグメントは、上記発明(1)のところで記載されている通り、興
味の対象である表現型に特有なフラグメントに富む、DNAフラグメントの混合
物から取り出される。
【0228】 すなわち、この態様において、本発明は、興味の対象である表現型に特有なD
NAフラグメントの同定方法であって、上記発明(1)で得られたDNAフラグメ
ントの混合物から個々のDNAフラグメントを回収し、クローン化し、および増
幅し、ハイブリダイゼーション条件下で上記アレイのセットに個々のDNAフラ
グメントを呈示し、個々の各DNAフラグメントにより生成されたハイブリダイ
ゼーションパターンを観察し、そしてハイブリダイゼーションパターンが類似ま
たは同一である2つまたはそれ以上の個々のDNAフラグメントをさらに調査す
ることを含む方法を提供する。
【0229】 TRSPAサインおよび全ゲノムアソシエーションスタディ 所定数のサイクルの異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーション後
、表現型決定フラグメントは濃厚化されるが、完全に「ノイズ」フラグメントを
含まないわけではない。ノイズは、2集団間におけるある種のNSPに関する等
しくないアレル頻度により生じ得る。ノイズはまた、本発明の態様の一部におい
てDNAフラグメントの製造に使用される細胞における体細胞突然変異の存在お
よびポリメラーゼ連鎖反応の使用により生じる。
【0230】 好ましい態様の場合、DNAは、クローン(ゲノムクローンまたはcDNAク
ローン)のライブラリーから調製され、個体(複数も可)から誘導され、適当な宿
主およびクローニングベクター系で増殖された挿入体を伴う。制限酵素フラグメ
ント化は、クローニング前に使用され、ポリメラーゼ連鎖反応増幅を用いること
により、フラグメント化形態で比較するためのDNAを調製する。クローン化制
限酵素フラグメント化挿入体の両側に隣接するベクター配列内におけるプライミ
ング部位は、興味の対象であるフラグメント化DNAに対する1回またはそれ以
上のサイクルのポリメラーゼ連鎖反応増幅に使用される。興味の対象であるフラ
グメント化DNAのポリメラーゼ連鎖反応増幅に使用されるプライマーもまた、
表現型決定フラグメント濃厚化プロセス後に使用され、濃厚化フラグメントが「
救出」およびクローン化される。クローンされた濃厚化フラグメントをコロニー
精製し、適当な貯蔵容器に集め、目録を作り、アーカイブに保管し、DNAプロ
ーブをこれらの単一クローンから調製し、上記180スポットTRSPAアレイ
に対し個々にハイブリダイズさせる。多くのコロニーについてTRSPAサイン
を決定する。ほとんどのノイズフラグメントは本質的にランダムであるため、6 20 =3.7・1015の可能なタイプのTRSPAサイン間においてランダム
分布している。しかしながら、表現型決定シグナルフラグメントは、サンプル採
取されるコロニーの増加に従い反復TRSPAサインが得られるものである。サ
ンプル採取された一単位コロニー当たりに現れる所定のTRSPAサインの反復
頻度が高くなると、シグナル対ノイズ比は大きくなり、濃厚化はさらに有効にな
る。
【0231】 このプロセスにおけるステップのかなり多くは高スループットオートメーショ
ン化され易いため、非常に多数のシングルコロニーTRSPAサインが容易に決
定され得、本発明の包括範囲はシグナル対ノイズ比が現行方法を越える場合にま
で拡大される。
【0232】 統計的相関関係(関連性)は、最初TRSPAサインおよび表現型間で引き出さ
れ得る。次いで、興味の対象である表現型との有用な関連性を示す特定TRSP
Aサインを生じさせるクローンを配列決定することにより、DNA配列レベルで
興味の対象である表現型との関連性(複数も可)が測定され得る。かかる関連性は
、表現型を知る、興味の対象である表現型について将来の予測的価値を有し、医
学および薬理遺伝学において多大な価値を有することになる。
【0233】 興味の対象であるゲノムを全体的または部分的に配列決定する場合、DNAを
全n酵素によりin silico(インシリコ)で制限し、各フラグメントについて予測
されるサインを算出し、これらの予測されるサインと観察されたサインについて
パターンが適合するものを見つけることにより(レファレンス配列と比較された
多型変異故に制限部位の喪失または増加があればそれらを考慮する)、遺伝子、
ゲノム領域、染色体または前ゲノム内において興味の対象であるフラグメントが
直接同定され得る。この後者の方法は、非常に多くの表現型決定フラグメントが
得られ、反復サインが希少または得られない場合には非常に貴重なものとなる。
すなわち、隣接DNA領域へ表現型決定フラグメントが集中することにより、そ
れらのゲノム領域および興味の対象である表現型間の関連性が得られる。
【0234】 態様(IV) さらに別の態様において、本発明は、配列a−A−b−B...X−y−Y−z(
式中、A、B...XおよびYは、n個の異なる制限エンドヌクレアーゼ酵素につ
いて特有な制限部位であり、a、b...y、zは塩基対間の距離を示す)を有する
2本鎖DNA分子を提供するもので、1個またはそれ以上かつn個以下の制限酵
素手段によりDNA分子を切断することにより得られる各フラグメントが互いに
他のフラグメントとは異なる長さを有することを特徴とする。
【0235】 実例的セット1(または実例的セット2)6bpカッター部分消化の範囲および正
確な性質の両方の、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションまた
はTRSPA制限に関する明確な測定を可能にする一例としての総合診断用内部
対照DNA 上記の両計画では、限界消化産物の得られることが重要である。多酵素制限に
より生じる部分消化の範囲をモニターし、どの酵素が切断し損ねたかを正確に測
定することは、非常に重要な作業である。
【0236】 DNA消化用に6種以下の酵素を有する場合、これらをA、B、C、D、Eお
よびFと名付ける。これらが全て、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプ
リーションのためおよび同じくTRSPA製作でのアダプター連結前における消
化ステップのためのフラグメント化段階中に完全切断したことを何らかの方法で
測定する必要がある。酵素のいずれかが完全切断をし損ねた場合、問題を効果的
に修正するためにはどの酵素であるか、およびどの程度であるかを知る必要があ
る。
【0237】 内部対照DNAの構造 下記構造をもつ2本鎖DNA分子を構築する場合: 末端---t---A---u---B---v---C---w---D---x---E---y---F---z---末端 (式中、A、B、C、D、EおよびFは制限酵素切断部位を示し、t、u、v、
w、x、yおよびzは塩基対間の距離を示す)
【0238】 この内部対照DNAは、均一に予め標識され、制限前に適当な濃度で興味の対
象であるDNAに付加されているか、または制限後の興味の対象であるDNAか
らは見出されない相補的配列によりサザーンブロットプローブされている。
【0239】 6酵素は全て一通りでのみ切断し得る。 1酵素は=6通りで切断し損ね得、これらは、A、B、C、D、Eまた
はF切断不能である。 2酵素は=15通りで切断し損ね得、これらは、AB、AC、AD、A
E、AF、BC、BD、BE、BF、CD、CE、CF、DE、DFまたはEF
切断不能である。 3酵素は=20通りで切断し損ね得、これらは、ABC、ABD、AB
E、ABF、ACD、ACE、ACF、ADE、ADF、AEF、BCD、BC
E、BCF、BDE、BDF、BEF、CDE、CDF、CEFまたはDEF切
断不能である。 4酵素は=15通りで切断し損ね得、これらは、ABCD、ABCE、
ABCF、ABDE、ABDF、ABEF、ACDE、ACDF、ACEF、A
DEF、BCDE、BCDF、BCEF、BDEFまたはCDEF切断不能であ
る。 5酵素は=6通りで切断し損ね得、これらは、ABCDE、ABCDF
、ABCEF、ABDEF、ACDEFまたはBCDEF切断不能である。 6酵素は全て一通りでのみ切断し損ね得る。
【0240】 上記可能性の各々により、内部対照DNAからの一つまたはそれ以上のフラグ
メントが生成される。可能な各フラグメントが他と見分けられるサイズを有する
場合、生成されたフラグメントのサイズ分布から、どの酵素が切断したか、どれ
が切断していないかが正確に測定され得る。従って、果たすべき仕事は、かかる
DNA分子を設計することである。
【0241】 (実施例シミュレーション) 部位間フラグメントのサイズを変えている、7通りのシミュレーションが下記
に与えられている。好結果を得るための基準には次の事項が含まれる。 1.フラグメント間スペーシングは、大きいフラグメントについては大きくする
べきである(電気泳動分離を促すため)。 2.可能なフラグメントは全て、互いにサイズの上で明確に分離可能とするべき
である。 3.異なる数の部位間単位を含むバンド間のサイズギャップは、同数の部位間単
位を含むバンド間のサイズギャップよりも大きくすべきである。 4.サイズギャップおよび最大から最小フラグメントへのサイズ間隔は、電気泳
動的に共存し得るべきである。
【0242】 シミュレーション1 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表96】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表97】 間隔=690bp
【0243】 シミュレーション2 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表98】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表99】 間隔=750bp
【0244】 シミュレーション3 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表100】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表101】 間隔=810
【0245】 シミュレーション4 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表102】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表103】 間隔=870bp
【0246】 シミュレーション5 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表104】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表105】 間隔=930bp
【0247】 シミュレーション6 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表106】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表107】 間隔=990
【0248】 シミュレーション7 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表108】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表109】 間隔=1050bp
【0249】 好結果を得るための上記基準によると、上記シミュレーション7が明らかに必
要条件を全て満たしている。
【0250】 実例的セット1(または実例的セット2)4bpカッター部分消化の範囲および正
確な性質の両方の、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションに関
する明確な測定を可能にする一例としての総合診断用内部対照DNA
【0251】 DNA消化用に3種以下の酵素を有する場合、これらをA、BおよびCと名付
ける。これらが、異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションのため
のフラグメント化段階中に全て完全切断したことを何らかの方法で測定する必要
がある。酵素のいずれかが完全切断をし損ねた場合、問題を効果的に修正するた
めにはどの酵素であるか、およびどの程度であるかを知る必要がある。
【0252】 内部対照DNAの構造 下記構造をもつ2本鎖DNA分子を構築する場合: 末端---t---A---u---B---v---C---w---末端 (式中、A、BおよびCは制限酵素切断部位を示し、t、u、vおよびwは塩基
対間の距離を示す)
【0253】 この内部対照DNAは、均一に予め標識され、制限前に適当な濃度で興味の対
象であるDNAに付加されているか、または制限後の興味の対象であるDNAか
らは見出されない相補的配列によりサザーンブロットプローブされている。
【0254】 3酵素は全て一通りでのみ切断し得る。 1酵素は=3通りで切断し損ね得、これらは、A、BまたはC切断不能
である。 2酵素は=3通りで切断し損ね得、これらは、AB、ACまたはBC切
断不能である。 3酵素は全て一通りでのみ切断し損ね得る。
【0255】 上記可能性の各々により、内部対照DNAからの一つまたはそれ以上のフラグ
メントが生成される。可能な各フラグメントが他と(および6種以下の酵素のパ
ネルに関する上記シミュレーション7におけるフラグメントのいずれかから)見
分けられるサイズを有する場合、生成されたフラグメントのサイズ分布から、ど
の酵素が切断したか、どれが切断していないかが正確に測定され得る。従って、
果たすべき仕事は、かかるDNA分子を設計することである。
【0256】 (実施例シミュレーション) 部位間フラグメントのサイズを変えている、6通りのシミュレーションが下記
に与えられている。好結果を得るための基準には次の事項が含まれる。 1.フラグメント間スペーシングは、大きいフラグメントについては大きくする
べきである(電気泳動分離を促すため)。 2.可能なフラグメントは全て、互いにサイズの上で明確に分離可能とするべき
である。 3.異なる数の部位間単位を含むバンド間のサイズギャップは、同数の部位間単
位を含むバンド間のサイズギャップよりも大きくすべきである。 4.サイズギャップおよび最大から最小フラグメントへのサイズ間隔は、電気泳
動的に共存し得るべきである。 5.得られる最大フラグメントは、理想的には6種以下の酵素のパネルに関する
上記シミュレーション7で得られた最小フラグメントよりも小さくするべきであ
る。
【0257】 シミュレーション1 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表110】
【0258】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表111】 間隔=90bp
【0259】 シミュレーション2 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表112】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表113】 間隔=105bp
【0260】 シミュレーション3 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表114】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表115】 間隔=120bp
【0261】 シミュレーション4 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表116】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表117】 間隔=135bp
【0262】 シミュレーション5 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表118】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表119】 間隔=90bp
【0263】 シミュレーション6 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表120】 得られる可能な消化産物(bpで)
【表121】 間隔=105bp 好結果を得るための上記基準によると、上記シミュレーション6が明らかに必
要条件を全て満たしている。
【0264】 6種以下の制限酵素のパネルに関する内部対照DNA限界および部分消化パタ
ーンの完全セットの実例的測定 実例シミュレーション7の場合、6種以下の制限酵素のパネルに関する内部対
照DNA限界および部分消化パターンの完全セットは下記の通り測定され得る。 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表122】
【0265】 得られる可能な消化産物 6酵素全て一通りのみで切断し得る。
【表123】
【0266】 1酵素は=6通りで切断し損ね得、これらはA、B、C、D、Eまたは
F切断不能である。
【表124】
【0267】 2酵素は=15通りで切断し損ね得、これらは、AB、AC、AD、A
E、AF、BC、BD、BE、BF、CD、CE、CF、DE、DFまたはEF
切断不能である。
【表125】
【0268】 3酵素は=20通りで切断し損ね得、これらは、ABC、ABD、AB
E、ABF、ACD、ACE、ACF、ADE、ADF、AEF、BCD、BC
E、BCF、BDE、BDF、BEF、CDE、CDF、CEFまたはDEF切
断不能である。
【表126】
【0269】 4酵素は=15通りで切断し損ね得、これらは、ABCD、ABCE、
ABCF、ABDE、ABDF、ABEF、ACDE、ACDF、ACEF、A
DEF、BCDE、BCDF、BCEF、BDEFまたはCDEF切断不能であ
る。
【表127】
【0270】 5酵素は=6通りで切断し損ね得、これらは、ABCDE、ABCDF
、ABCEF、ABDEF、ACDEFまたはBCDEF切断不能である。
【表128】
【0271】 6酵素は全て一通りでのみ切断し損ね得る。
【表129】
【0272】 3種以下の制限酵素のパネルに関する内部対照DNA限界および部分消化パタ
ーンの完全セットの実例的測定 実例シミュレーション6の場合、3種以下の制限酵素のパネルに関する内部対
照DNA限界および部分消化パターンの完全セットは下記の通り測定され得る。
【0273】 部位間フラグメントサイズ(bpで)
【表130】
【0274】 得られる可能な消化産物 3酵素全て一通りのみで切断し得る。
【表131】
【0275】 1酵素は=3通りで切断し損ね得、これらはA、BまたはC切断不能で
ある。
【表132】
【0276】 2酵素は=3通りで切断し損ね得、これらは、AB、ACまたはBC切
断不能である。
【表133】
【0277】 3酵素は全て一通りでのみ切断し損ね得る。
【表134】
【0278】 実施例1a−6bpカッターセット1 TRSPA酵素BamH1、BsrG1
、HindIII、Nco1、Spe1およびAfIIIに関する消化内部対照プラス
ミド 6bpカッターTRSPA酵素部位を全て伴う挿入体を含むように、プラスミド
pNW33(下記に示されている)を構築した。
【化5】 BspE1部位は、140bpおよび200bpフラグメントの外側末端を画定す
る。pNW33に関する完全配列を下記に示す。
【0279】
【表135】
【表136】
【0280】 挿入体は、Kpn1/SaII消化pUC19c DNA(ジェンバンクX025
14)への140(Kpn1−BamH1)、150/160(BamH1−Hin
dIII)、170/180(HindIII-Spe1)および190/200(Spe
1−Xho1)の4フラグメント連結反応として導入された。SaIIおよびXh
o1部位は、それらの適合性付着末端結合の結果失われた。挿入体はBspE1
またはPvuIIにより除去され得る。
【0281】 1190bpの挿入体領域およびベクター結合部位への短いフランキング領域に
ついて各方向で2回配列決定することにより、プラスミド配列が確立された。さ
らに、合計63の分析制限消化物および一マイナス酵素対照について、下表に詳
述された要領で遂行した:
【表137】
【表138】
【0282】 これらの消化物は全て、アガロースゲル電気泳動において予測されるフラグメ
ントパターンを生じ、上表で陰を付けた、これらのうち若干のものを図1に示す
。図1で示された制限消化は、下記条件を用いて実施された: 消化物1(マイナス酵素対照)
【表139】
【0283】 消化物5
【表140】
【0284】 消化物9
【表141】
【0285】 消化物37
【表142】
【0286】 消化物49
【表143】
【0287】 消化物61
【表144】
【0288】 64種の制限消化物を全て37℃で6時間インキュベーションし、次いで試料
を、図1に示されている通り2.5%FMCメタファー・アガロースゲルにおけ
る電気泳動にかけた。Mを記したレーンは、消化物1−64の全部からの混合試
料を含んでおり、ストラタジーンKbラダーマーカーに対するフラグメントサイ
ズの確認後これらのレーンをサイズマーカーとして使用した。
【0289】 ゲノムDNA消化物へスパイクされた場合、生成される内部対照制限フラグメ
ントパターンは、消化程度および限界消化未満における部分制限があればその性
質の両方の指標である。DNAを後続分析または濃厚化処置で使用する前に、あ
るとすれば、酵素のどれが、切断し損ね、従ってこれを補正する行動をとり損ね
たかを存在するバンドから誘導することが可能である。
【0290】 Bsp−EI放出内部対照DNAの大規模製造 内部対照PCR産物DNA(dNTP汚染不含有)の生成に使用される方法が、
下図に描かれている。
【化6】
【0291】 プライマーおよびPCR 20マイクロモルのBIO140アップ 5'ビオチン−CGCAGCTGGTAATCCGGACGCCCGCGTCGAAGATGTT3' 20マイクロモルのBIO200ダウン 5'ビオチン‐CGCAGCTGGTAATCCGGACCCGCCGCCGTTGTTGTT3' 大量PCR増幅(192×100μl反応物)を、下記条件に従い実施した:
【表145】
【0292】 マスター混合物を迅速にPCR管に分配した。次のパラメーター:1分間97
℃、2分間50℃、および3分間72℃、5分間72℃、次いで4℃の30サイ
クルを用いて温度循環工程を開始させた。
【0293】 PCR増幅後、試料をプールし、ビオチニル化PCR産物末端の捕獲および内
部対照DNAのBspE1放出に付した。
【0294】 ビオチニル化PCR産物末端の捕獲および内部対照DNAのBspE1放出 全ての分離操作は、ダイナルMPC−1セパレーター(ダイナル、製品#12
001)を用いて実施された。
【0295】 プールしたPCR反応物20mlを、20ミリモルのトリス−HCl(pH7.4
)、2ミリモルのEDTA(pH8.0)、2モルのNaCl中20mlのダイナビー
ズM−280と混合した。管を回転させながら室温で1時間インキュベーション
した。
【0296】 次いで、ダイナビーズを、20mlの10ミリモルのトリス−HCl(pH7.4
)、1ミリモルのEDTA(pH8.0)、1モルのNaClにより4回洗浄した。
【0297】 BspE1消化は、1×NEB緩衝液#3中2mlの0.5U/μl BspE1
において37℃で1時間行なわれた。次いで、0.1倍体積の3モル酢酸ナトリ
ウム(pH5.2)および2.5倍体積のエタノールを加え、−20℃に冷却し、次
いで、遠心分離することにより消化物をエタノール沈澱させた。ペレットを70
%エタノールですすいだ後、1×TE緩衝液500μlに再溶解した。
【0298】 BspE1放出内部対照DNA1μlを、50%グリセリンAGEローディン
グ染料10μlと混合し、1.5%アガロースゲルでの電気泳動にかけることによ
り、精製DNAのサイズが予測されたものと一致していることを確認した。
【0299】 6種のセット1・6bpカッター混合物の系列希釈物による内部対照DNAの存
在下における高分子量ゲノムDNA消化 高分子量イヌゲノムDNAをまず6種のセット1・6bpカッター混合物の系列
希釈物−各々同数の単位で−と混合した。次いで、アリコートを除去し、上記B
spE1放出内部対照DNAと混合した。20μgのイヌゲノムDNAを、20
0μl中0.25、0.025、0.0025、0.00025、0.000025、
0.0000025および0U/μlのBamH1/BsrG1/HindIII/
Nco1/Spe1/AfIIIにより消化した。0.4μlのイヌゲノムDNAお
よび1μlのBspE1放出内部対照DNAを、4μl中0.25、0.025、0
.0025、0.00025、0.000025、0.0000025および0U/
μlのBamH1/BsrG1/HindIII/Nco1/Spe1/AfIIIに
より消化した。ヴィストラ・グリーン染色を用いて、内部対照DNA消化および
高分子量DNA消化の範囲をモニターした。内部対照DNAからのフラグメント
パターンは、消化程度および限界消化未満における部分制限があればその性質の
両方について特徴的である。
【0300】 制限酵素、緩衝液およびBSAの予混物を、下記に詳述した要領で製造した:
【表146】 総体積=40μl
【0301】 従って、予混物は、1×NEB緩衝液#2および1×BSA中2.5U/μlで
各制限酵素を含んでいた。次いで、この予混物の系列10倍希釈物を、1×NE
B緩衝液#2および1×BSA中で製造した。
【0302】 また、イヌゲノムDNA、緩衝液およびBSAの予混物についても下記詳細に
従い製造した:
【表147】 従って、これらの予混物は、1×NEB緩衝液#2および1×BSA中0.2
5mg/mlでイヌゲノムDNAを含む。
【0303】 次いで、イヌゲノムDNAおよび制限酵素混合物を次のように設定した:
【表148】
【0304】 次いで、2μlアリコートを管1−7から除去し、1μlのBspE1放出内部
対照DNAおよび1μlの2×NEB緩衝液#2および2×BSAに加えること
により、試料1−7icが得られた。次いで、試料1−7icに鉱油50μlを
塗ることにより、蒸発を防いだ。
【0305】 次いで、管1−7からの残量を、100μlの1×NEB緩衝液#2および1
×BSAに加えた。 全試料を最後に37℃で一夜インキュベーションした。
【0306】 消化後、20μlの消化物1−7を、10μlの50%グリセリンAGEローデ
ィング染料と混合し、4μlの消化物1−7icを2μlの50%グリセリンAGE
ローディング染料と混合した。次いで、ローディング染料中の消化物を、1×T
BE中2.5%メタファー・アガロースゲルで電気泳動させた。このゲルを、6
0分間50μlのヴィストラ・グリーンを含む1×TBE500ml中で染色した
。染色されたゲルを、次の設定条件:488nmレーザー、570DF30フィル
ター、700VのPMT設定、200μm解像能および低感受性での蛍光映像装
置(Fluorimager)により最後に画像化した。
【0307】 制限消化物−最終条件 従って、制限消化物1−7は次の条件下で遂行された:
【表149】 総容量=200μl
【0308】 同様に、制限消化物1−7icを次の条件下で遂行した:
【表150】 IC=BspE1−放出内部対照DNA 総容量=4μl 結果は図2に示されている。
【0309】 実施例1b−4bpカッターセット1 TRSPA酵素HaeIII、Mbo1およ
びMse1に関する消化内部対照プラスミド 4bpカッターTRSPA酵素部位を全て伴う挿入体を含むように、プラスミド
pNW35(下記に示されている)を構築した。
【化7】 HindIIIおよびEcoR1部位は、25bpおよび40bpフラグメントの外
側末端を画定する。pNW35の配列は下記に示されており、挿入領域は太字で
示されている。
【0310】
【表151】
【表152】
【0311】 制限酵素HaeIII、Mbo1およびMseIIに関する4bp内部対照プラスミ
ドを、HindIII/EcoRI−消化pMOSblue(アマーシャム・ファーマシ
ア・バイオテク)へ合成130bpフラグメントを挿入することにより調製した。
【0312】 130bpの挿入領域について各方向で2回配列決定することにより、プラスミ
ド配列を確立した。また、制限消化およびポリアクリルアミドゲル電気泳動によ
り制限部位の存在および放出されたフラグメントの移動度についてチェックした
【0313】 プラスミドからの内部対照スパイクDNAの調製 次式は、EcoR1放出内部対照DNAの調製に使用される戦略について記載
している。
【表153】
【0314】 プライマーおよびPCR U−19量体ビオプライマー 5'ビオ−GTTTTCCCAGTCACGACGT3' ICPCR(F)プライマー 5'TCCGGACGTCTCAGGCTAATGTT3' 大量PCR増幅(96×100μl反応物、反復することにより、全部で192
反応物が得られた)を、下記条件(体積は全てμlである)に従い実施した:
【表154】
【0315】 PCRマスター混合物を迅速に96のPCR管に分配した。次のパラメーター
:2分間94℃、2分間50℃、29サイクルの2分間72℃、45秒間94℃
、および1分間50℃、8分間72℃、次いで4℃を用いて温度循環工程を開始
させた。
【0316】 ビオチニル化PCR産物末端の捕獲および内部対照DNAのEcoR1放出 全ての分離操作は、ダイナルMPC−1セパレーター(ダイナル、製品#12
001)を用いて実施された。
【0317】 プールしたPCR反応物20mlを、20ミリモルのトリス−HCl(pH7.4
)、2ミリモルのEDTA(pH8.0)、2モルのNaCl中20mlのダイナビー
ズM−280と混合した。管をデンリー・スピラミックス5において混合しなが
ら室温で1時間インキュベーションした。
【0318】 次いで、ダイナビーズを、20mlの10ミリモルのトリス−HCl(pH7.4
)、1ミリモルのEDTA(pH8.0)、1モルのNaClにより4回洗浄した。
5回目の洗浄は20mlの1×緩衝液Mにおいて行なわれた。
【0319】 EcoR1消化は、1×緩衝液M中5mlの0.25U/μl EcoR1におい
て37℃で1時間行なわれた。次いで、消化物を10個の500μlアリコート
分量に分割した。1μlのシー(See)DNA、0.1倍体積の3モル酢酸ナトリウ
ム(pH5.2)および2.5倍体積のエタノールを加えることによりアリコートを
エタノール沈澱させた。沈澱物を混合し、氷上で30分間0℃に冷却し、次いで
、20000最大RCFで10分間遠心分離した。ペレットを70%エタノール
ですすいだ後、合計500μlの1×TE緩衝液に再溶解した。
【0320】 EcoR1放出内部対照DNAの1μlアリコートを、8%ポリアクリルアミ
ドゲルでの電気泳動にかけることにより、精製DNAのサイズが予測されたもの
と一致していることを確認した。
【0321】 酵素HaeIII、Mse1およびMbo1の系列希釈物による4bpカッター内
部対照DNAの存在下における高分子量ゲノムDNA消化 高分子量ヒト胎盤DNAを、3種のセット1・4bpカッター制限エンドヌクレ
アーゼ混合物−各々同数の単位−の系列希釈物と混合した。次いで、アリコート
を除去し、EcoR1放出内部対照DNAと混合した。3.6μgのヒト胎盤DN
A(シグマ)を、総量36μlでHaeIII、Mbo1およびMse1の各々0.5
U/μl、0.1U/μl、0.02U/μl、0.004U/μlおよび0U/μlに
より消化した。0.4μlの胎盤DNAおよび1μlのECOR1放出内部対照D
NAを、総量4μlでHaeIII、Mbo1およびMse1の各々0.5U/μl、
0.1U/μl、0.02U/μl、0.004U/μlおよび0U/μlにより消化
した。ヴィストラ・グリーン(アマーシャム・ファーマシア・バイオテク)染色を
用いて、内部対照DNA消化および高分子量DNA消化の範囲をモニターした。
【0322】 制限酵素(各酵素5U/μl)、緩衝液およびBSAの予混物を下記要領で製造
した:
【表155】
【0323】 予混物の系列5倍希釈物を、1×NEB緩衝液#2および1×BSA中で製造
した。 ヒト胎盤DNA、緩衝液およびBSAの6×予混物についても、下記要領で製
造した:
【表156】
【0324】 この予混物は、1×NEB緩衝液#2および1×BSA中0.25mg/mlで胎
盤DNAを含んでいた。 ヒト胎盤DNAおよび制限酵素混合物を次のように設定した:
【表157】
【0325】 次いで、2μlアリコートを管1−5から除去し、1μlのECOR1放出内部
対照DNAおよび1μlの2×NEB緩衝液#2および2×BSAに加えること
により、試料1−5icが得られた。次いで、試料1−5icに50μlの鉱油
を塗ることにより、蒸発を防いだ。
【0326】 次いで、管1−5からの残量を18μlの1×NEB緩衝液#2および1×B
SAに加えた。 全試料を最後に37℃で一夜インキュベーションした。
【0327】 制限消化物−最終条件 従って、制限消化物1−5は、下記条件下で行なわれた:
【表158】 総量=36μl
【0328】 同様に、制限消化物1−5icは、下記条件下で行なわれた:
【表159】 IC=EcoR1放出内部対照DNA 総量=4μl
【0329】 10μlの消化物1−5を各々3μlのローディング染料と混合し、4μlの消
化物1−5icを1μlのローディング染料と混合した。試料番号5icに、1
80ngのPCR分子量マーカーを加えることにより、サイズ標準としての役割を
与えた。これらのマーカーに関するバンドサイズは、50bp、100bp、200
bp、300bp、400bp、500bp、525bp、700bpおよび1000bpであ
る。次いで、消化物を、下記要領で1×TBE中8%ポリアクリルアミドゲルに
おける電気泳動にかけた: 10mlの10×TBE 19.5mlの40%アクリルアミド 19mlの2%メチレンビスアクリルアミド 50.4mlの水 1mlの新たに製造された10%(w/v)過硫酸アンモニウム 100μlのTEMED
【0330】 ケンブリッジ・エレクトロフォレーシス・リミテッド製垂直タンパク質電気泳
動ユニットを、1mmのプレート間隔をおいて使用した。試料を、1×TBE中2
時間30mAで電気泳動にかけた。次いで、ゲルを30分間50μlのヴィスト
ラ・グリーンを含む1×TBE500ml中で染色した。染色されたゲルを、次の
設定条件:488nmレーザー、570DF30フィルター、700VのPMT設
定、200μm解像能および低感受性での蛍光映像装置(Fluorimager)で画像化し
た。 結果は図3に示されている。
【0331】 実施例2 pNW33からの140bpBspE1〜BamH1フラグメントでプローブさ
れたpNW33 BamH1、HindIIIおよびAfIIIマトリックスおよびp
NW33 HindIII、Nco1およびSpe1マトリックスによるTRSPA
−2分析 各末端に異なる制限部位をもつ整列PCRフラグメントにプローブがハイブリ
ダイズする場合の一実施例として、pNW33 BamH1、HindIIIおよび
AfIIIマトリックス(マトリックス#7)を、pNW33内における140bpの
BspE1(466)〜BamH1(605)制限フラグメントからのPCR産物に
よりプローブした。この実施例では、プローブは、pNW33内における160
bpのHindIII(445)〜BamH1(605)制限フラグメントから誘導され
た204bpのHindIII〜BamH1 PCR産物に結合する(下記参照)。
【0332】
【化8】
【0333】 各末端に同じ制限部位をもつ整列PCRフラグメントにプローブがハイブリダ
イズする場合の一実施例として、pNW33 HindIII、Nco1およびSp
e1マトリックス(マトリックス#17)を、pNW33内における140bpのB
spE1(466)〜BamH1(605)制限フラグメントからのPCR産物によ
りプローブした。この実施例では、プローブは、pNW33内における470bp
のHindIII(445)〜HindIII(915)制限フラグメントから誘導された
514bpのHindIII〜HindIII PCR産物に結合する(上記参照)。
【0334】 (オリゴヌクレオチド)
【表160】
【表161】
【0335】 pNW33の制限消化 pNW33の制限消化物を次のものを組み合わせることにより設定した: マトリックス#7
【表162】
【0336】 マトリックス#17
【表163】 次いで、試料を渦状混合し、37℃で一夜インキュベーションした。
【0337】 pNW33制限消化物の子牛腸アルカリ性ホスファターゼ(CIAP)消化 20制限消化物(各々6.6μgの消化されたpNW33を含む)の400μlフ
ラクションを、1μlのシー(See)DNA、0.1倍量の3モル酢酸ナトリウム
(pH5.2)および2.5倍量のエタノールを加えることによりエタノール沈澱さ
せ、−20℃に冷却し、次いで遠心分離にかけた。ペレットを70%エタノール
ですすいだ後、40UのCIAPを含む20μlの1×CIAP緩衝液に再溶解
させた。CIAP消化は、37℃で5時間行なわれ、次いで1×TE緩衝液を加
えて400μlにした。
【0338】 pNW33 CIAP消化物のフェノール抽出 希釈消化物を400μlのフェノールで抽出し、次いで上記と同様にしてエタ
ノール沈澱させたが、70%エタノール洗浄後に100%エタノール洗浄を行っ
た。最後に、試料を20μlのTE緩衝液に再溶解した。
【0339】 短PCRプライマーの同族アダプターへのアニーリング 短PCRプライマーおよびそれらの同族アダプターについて、20μlの50
ミリモルNaCl、1×TE緩衝液中1μlの200マイクロモル同族アダプタ
ーに1μlの200マイクロモル短PCRプライマーを加えることによりアニー
リングした。混合オリゴヌクレオチドに軽質鉱油30μlを塗り、次いで5分間
90℃に加熱した後、ゆっくりと室温に冷却した。次いで、アニーリングされた
短PCRプライマー/同族アダプター複合体を、1mlの1×TE緩衝液により希
釈し、−20℃で冷凍貯蔵した。
【0340】 アニーリングされた短PCRプライマーおよび同族アダプターへの連結反応 1μlのフェノール抽出pNW33消化物を一連結反応につき使用した。連結
反応は、1ミリモルのATPおよび10μl(100U)のT4 DNAリガーゼを
含む1×リガーゼ緩衝液100μl中で遂行された。アニーリングされた短PC
Rプライマー/同族アダプター複合体1mlからの20μlアリコートを、下表に
従い加えた。
【表164】
【0341】 連結反応は、16℃で24時間行なわれた。次いで、試料をTE緩衝液により
1mlに希釈し、−20℃で貯蔵した。 次いで、希釈された連結反応物をさらに10分の1に希釈し、10μlを10
0μl反応物当たりのPCR鋳型として使用した。
【0342】 ヒト胎盤DNAの制限消化 1U(〜50ng)のヒト胎盤DNAを、100μg/mlBSAを含む400μlの
1×NEB緩衝液#2中各々100UのBamH1、BsrG1、HindIII
、Nco1、Spe1およびAfIIIにより37℃で一夜消化した。
【0343】 ヒト胎盤DNA制限消化物のCIAP消化 消化物を、1μlのシー(See)DNA、0.1倍量の3モル酢酸ナトリウム(
pH5.2)および2.5倍量のエタノールを加えることによりエタノール沈澱さ
せ、−20℃に冷却し、次いで遠心分離にかけた。ペレットを70%エタノール
ですすいだ後、100UのCIAPを含む50μlの1×CIAP緩衝液に再溶
解させた。CIAP消化は、37℃で5時間行なわれ、次いで1×TE緩衝液を
加えて400μlにした。
【0344】 ヒト胎盤DNA CIAP消化物のフェノール抽出 希釈CIAP消化物を400μlのフェノールで抽出し、次いで上記と同様に
してエタノール沈澱させたが、70%エタノール洗浄後に100%エタノール洗
浄を行った。最後に、試料を10μlのTE緩衝液に再溶解した。
【0345】 アニーリングされた短PCRプライマーおよび同族アダプターへの連結反応 短PCRプライマーを上記と同様にしてそれらの同族アダプターへアニーリン
グした。 アニーリングされた短PCRプライマーおよび同族アダプターへの連結反応は
、1ミリモルのATP、100UのT4 DNAリガーゼおよび6種の短PCR
プライマー/同族アダプター複合体各々10μlを含む1×リガーゼ緩衝液10
0μlにおいて上記要領で遂行された。
【0346】 連結反応は、16℃で24時間行なわれた。次いで、試料を1×TE緩衝液に
より1mlに希釈し、−20℃で貯蔵した。 0.2μlを100μl反応物についてのPCR鋳型として使用した。
【0347】 PCR増幅条件 初回タッチダウン反応は、4種のdNTP全て200マイクロモルおよび0.
05U/μlのTaq DNAポリメラーゼを含む1×PCR緩衝液50μl中で
実施された。長PCRプライマーを400ナノモルで使用した。10μlのpN
W33 PCR鋳型を一反応について使用し、0.2μlのヒト胎盤DNA PCR
鋳型を一反応について使用した。試料に40μlの軽質鉱油を塗り、下記要領で
タッチダウン温度循環させた。 1分間98℃、2分間72℃、5分間72℃ 1分間98℃、2分間69℃、5分間72℃ 1分間98℃、2分間66℃、5分間72℃ 1分間98℃、2分間63℃、5分間72℃ 1分間98℃、2分間60℃、5分間72℃
【0348】 次いで、主たる温度循環は、4種のdNTP全て200マイクロモルおよび0
.05U/μlのTaq DNAポリメラーゼを含む1×PCR緩衝液100μl中
で実施された。長PCRプライマーを400ナノモルで使用した。試料を、1分
間98℃、2分間60℃、5分間72℃、次いで10分間72℃の20サイクル
に付した後、10℃で冷蔵し、油下から回収した。
【0349】 ナイロン膜への配列 PCR増幅試料からの1μlのアリコートを、ハイボンドN+ナイロン膜へス
ポットした。次いで、膜を、3枚の3MM紙のスタックに転移させ、0.4モル
のNaOHで飽和させ、10分間インキュベーションした。NaOHを2×SS
C中ですすぎ、膜をプレ‐ハイブリダイゼーションに直接使用した。
【0350】 プローブ合成 PCRマスター混合物を次の要領で製造した(体積は全てμl):
【表165】
【0351】 5回のPCR反応が行なわれた。各反応について、5μlの33P標識dCT
PをPCR管に加えた。次いで、45μlのマスター混合物を各管に加えること
により、反応物を50μlにした。各反応物を静かに混合した。
【0352】 PCR循環パラメーター 94℃ 2分間 50℃ 2分間 72℃ 2分間 94℃ 45秒間 }25サイクル 50℃ 1分間 72℃ 8分間 4℃ ホールド 温度循環後、5種のPCR増幅物をプールした。次いで、250μlの標識D
NAを下記磁気ビーズ精製方法に使用した。
【0353】 ビオチニル化PCR産物の捕獲および非ビオチニル化鎖の放出 分離は全て、ダイナルMPC−4分離装置(ダイナル、製品#12004)を用
いて実施された。
【0354】 プールされたPCR250μlを、20ミリモルのトリス−HCl(pH7.4)
、2ミリモルのEDTA(pH8.0)、2モルのNaCl中、等量の10mg/ml
ストレプトアビジン被覆コロイド状Fe3O4粒子と混合した。管を室温で1時
間、デンリー・オービタル・ミキサーで混合しながらインキュベーションした。
【0355】 次いで、ストレプトアビジン被覆コロイド状Fe3O4粒子を、1mlの10ミ
リモルのトリス−HCl(pH7.4)、1ミリモルのEDTA(pH8.0)、1モ
ルのNaClにより洗浄した。さらに3回同じ洗浄を遂行した。
【0356】 洗浄されたストレプトアビジン被覆コロイド状Fe3O4粒子を、室温で10
分間500μlの0.1モルNaOH中でインキュベーションした。上清を除去し
、500μlの0.5モルHEPESに加えた。次いで、0.1倍量の3モル酢酸
ナトリウム(pH5.2)および2.5倍量のエタノールを加え、0℃に冷却(氷上
で30分間)し、次いで10分間20000最大RCFで遠心分離することによ
り、試料をエタノール沈澱させた。ペレットを70%エタノールですすいだ後、
100μlのTE緩衝液に溶解した。
【0357】 (ハイブリダイゼーション) 各膜を55mm×35mm×21mmのプラスチック箱に入れ、1.25mlのプレ‐
ハイブリダイゼーション溶液(5×SSC、デンハート溶液、1%SDS、10
%デキストランスルフェート[分子量500000]、0.3%ピロリン酸4ナ
トリウム、100μg/mlの変性音波処理DNA−65℃に予熱)を加えた。各箱
を密閉し、振動プラットホームにおいて65℃で50分間インキュベーションし
た。プレ‐ハイブリダイゼーション溶液を除去し、ハイブリダイゼーション溶液
(5×SSC、デンハート溶液、1%SDS、10%デキストランスルフェート
[分子量500000]、0.3%ピロリン酸4ナトリウム、100μg/mlの変
性音波処理DNA−適当な33P−標識プローブ含有)により置き換え、箱を振
動プラットホームにおいて65℃で3時間インキュベーションした。
【0358】 (洗浄) 膜を乾かし、68℃で30分間200mlの2×SSC、0.1%SDSに移し
た。71℃で30分間、0.2×SSC、0.1%SDS中でさらに洗浄を行った
。膜を室温で2×SSCによりすすぎ、ブロッティング紙に広げることにより、
過剰の液体を除去した。一旦乾燥後、膜をサランラップで覆い、コダック・ホス
ファー(蛍光体)・スクリーンに1時間暴露した。それに続いて、蛍光体スクリー
ンを、モレキュラー・ダイナミクス・ストーム860ホスファーイメージャーを
用いて画像化した。 結果は図4および5に示されている。
【0359】 実施例#3a エシェリキア・コリ(E.coli)MutSタンパク質が、A/Aミスマッチ含有二
重らせんの捕獲に使用される、単一サイクルの異集団間パーフェクトマッチ二重
らせんデプリーション 「変化」対「未変化」(すなわち、異集団間)ミスマッチ含有二重らせん選択は
、ミスマッチ結合タンパク質を固体支持体に結合(または溶解状態でミスマッチ
結合タンパク質を使用後、固相捕獲)し、変性「変化」DNAフラグメントを採
取し、これらを変性ビオチニル化「未変化」DNAフラグメントにハイブリダイ
ズさせ、そしてミスマッチ結合タンパク質によりミスマッチ含有二重らせん分子
を捕獲することにより達成され得る。ミスマッチ含有二重らせん分子(鎖変性を
伴わない)を放出させ、ストレプトアビジン捕獲、次いで非ビオチニル化鎖の解
離により、目的とする種類のみが得られる。
【0360】 この実施例において、PCRフラグメントを調製し、使用することにより、エ
シェリキア・コリ(E.coli)MutSタンパク質を用いた単一サイクルの異集団間
パーフェクトマッチ二重らせんデプリーションに関する個々の段階が各々立証さ
れる。
【0361】 クローン挿入体設計 当業界の熟練専門家に熟知されている標準クローニング方法を用いて、クロー
ン挿入体を構築し、pMOSBlue(アマーシャム・ファーマシア・バイオテ
ク)のAva1部位およびEcoR1間に挿入した。
【0362】 クローン挿入体は、単一ヌクレオチド変化または挿入が配置され得る共通の9
塩基対内部コア配列を含む。内部コア配列は、ヒトp53のコドン272−27
4から誘導される。これらのコドン(GTG CGT GGT)は、肺および他のタ
イプの癌から見出される突然変異ホットスポット(R273L)に相当する。一ミ
スマッチ(下記に示されている完全な連続配列から一つのみ)を含むクローン挿入
体を設計するため、このコア配列の5位におけるヌクレオチドを修飾する(GT
GCXTGGT)。
【0363】 内部コア配列の両側にはランダム配列が隣接しており、クローン挿入体の混合
集団からクローン#1およびクローン#7挿入配列が独立検出され得る。
【0364】 クローン#1 突然変異配列(#1M)
【化9】
【0365】 対照配列(#1C)
【化10】
【0366】 クローン#7 対照配列(#7C)
【化11】
【0367】 上方鎖5'−ビオチニル化および下方鎖5'−ビオチニル化#1C二本鎖PCR
産物、並びに上方鎖5'−ビオチニル化および下方鎖5'−ビオチニル化#7C二
本鎖PCR産物の製造 (オリゴヌクレオチド) BIOUPST2 5'ビオ−CTACTGATCGGATCCCCG3' BIODOWN3 5'ビオ−AAACGACGGCCAGTGAAT3'
【0368】 PCR反応構成(#1C) 2.50μg/mlでのpMOSBlue中#1C 100μl 水 8400μl 10×PCR緩衝液 1000μl 50マイクロモルBIOUPST2 100μl 50マイクロモルBIODOWN3 100μl 10ミリモルdNTP 200μl TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl) 100μl
【0369】 PCR反応構成(#7C) 3.32μg/mlでのpMOSBlue中#7C 100μl 水 8400μl 10×PCR緩衝液 1000μl 50マイクロモルBIOUPST2 100μl 50マイクロモルBIODOWN3 100μl 10ミリモルdNTP 200μl TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl) 100μl
【0370】 下記要領で、96ウェルのパーキン・エルマー・シータス・ジーンアンプPC
Rシステム9600機において、96×200μlの反応は、鋳型#1Cに関し
て行なわれ、96×200μlの反応は鋳型#7Cに関して行なわれた。 95℃、5分間 1サイクル 95℃、1分間 50℃、1分間 }30サイクル 72℃、1分間 72℃、5分間 1サイクル 4℃、ホールド
【0371】 PCR産物を一緒にプールし、0.1倍量の3モル酢酸ナトリウムおよび1倍
量のイソプロパノールを加え、次に4℃で30分間、16000rpmでの遠心分
離(セントリコンT−2070超遠心管で、スイングバケットのコントロンロー
ターTST41.14)にかけることにより沈澱させた。ペレットを14mlのエタ
ノールで洗浄し、20000rpmで30分間遠心分離した。最後に、ペレットを
風乾し、総量0.6mlのTE緩衝液に再懸濁した。
【0372】 0.6mlPCR試料を、製造業者のプロトコルに従い12のマイクロスピンS
−300HRカラム(1カラムにつき50μl)中で精製した。簡単に述べると、
カラム中の樹脂を渦状にしながら再懸濁した。カラムを735×g(微細遠心管中
で3000rpm)で1分間遠心分離した。次いで、床を乱さないよう注意しながら
、試料を樹脂の中央に適用した。カラムを735×gで2分間遠心分離し、PC
R産物を含む流動物質を集めた。溶離した12の50μl量を一緒にプールした(
プール1)。カラムを50μlのTE緩衝液により洗浄し、溶離フラクションを新
たなS−300HRカラムに充填した。生成物収率およびPCRプライマーの除
去効率を1.5%アガロースゲルで分析した。
【0373】 非ビオチニル化#1M1本鎖DNAおよび非ビオチニル化#7C1本鎖DNA
の製造 (オリゴヌクレオチド) BIOUPST2 5'ビオ−CTACTGATCGGATCCCCG3' DOWN3 5'AAACGACGGCCAGTGAAT3' PCR反応構成(#1M) 3.56μg/mlでのpMOSBlue中#1M 100μl 水 8400μl 10×PCR緩衝液 1000μl 50マイクロモルBIOUPST2 100μl 50マイクロモルBIODOWN3 100μl 10ミリモルdNTP 200μl TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl) 100μl
【0374】 PCR反応構成(#7C) 3.32μg/mlでのpMOSBlue中#7C 100μl 水 8400μl 10×PCR緩衝液 1000μl 50マイクロモルBIOUPST2 100μl 50マイクロモルDOWN3 100μl 10ミリモルdNTP 200μl TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl) 100μl
【0375】 下記要領で、96ウェルのパーキン・エルマー・シータス・ジーンアンプPC
Rシステム9600機において、48×200μlの反応は、鋳型#1Mに関し
て行なわれ、48×200μlの反応は鋳型#7Cに関して行なわれた。 95℃、5分間 1サイクル 95℃、1分間 50℃、1分間 }30サイクル 72℃、1分間 72℃、5分間 1サイクル 4℃、ホールド
【0376】 非ビオチニル化#1M1本鎖DNAおよび非ビオチニル化#7C1本鎖DNA
の製造を目的とするビオチニル化PCR産物鎖の捕獲および非ビオチニル化鎖の
放出 プールした#1Mおよび#7C PCR増幅物10mlを、20ミリモルのトリ
ス−HCl(pH7.4)、2ミリモルのEDTA(pH8.0)、2モルのNaCl
中にとった等量の4mg/mlストレプトアビジン被覆コロイド状Fe粒子と
各々混合した。管を混合しながら室温で60分間インキュベーションした。
【0377】 次いで、ストレプトアビジン被覆コロイド状Fe粒子を、20mlの10
ミリモルのトリス−HCl(pH7.4)、1ミリモルのEDTA(pH8.0)、1
モルのNaClにより洗浄した。さらに2回同じ洗浄を行った。
【0378】 最後に、洗浄したストレプトアビジン被覆コロイド状Fe粒子を、80
0μlの0.1モルNaOH中室温で10分間インキュベーションした。上清を除
去し、200μlの2モルHEPES(遊離酸)に加えた。試料を260nmの吸光
度で定量した。
【0379】 (変性およびアニーリング) 変性およびアニーリング反応物は、次のものを混合することにより製造された
【表166】
【0380】 従って、Aの上方鎖および1本鎖C間の再アニーリングにより、クローン挿入
体#1について、上方鎖が5'−ビオチニル化された、A/Aミスマッチ含有二
重らせんが生じる。
【0381】 従って、Bの上方鎖および1本鎖D間の再アニーリングにより、クローン挿入
体#7について、上方鎖が5'−ビオチニル化された、パーフェクトマッチ含有
二重らせんが生じる。
【0382】 次いで、0.1倍量の1モルNaOHを加えた後、室温で10分間インキュベ
ーションした。最後に、0.25倍量の2モルHEPES(遊離酸)を加えた後、
42℃で1時間インキュベーションした。
【0383】 試料を50μlに調節し、PBS中1×およびBSA中1mg/mlにすることに
より、MutSタンパク質被覆磁気ビーズとの反応に備えた。
【0384】 1個の50μl試料(濃厚化前対照、試料6)を、ビオチニル化PCR産物鎖の
捕獲および非ビオチニル化鎖の放出のために直接使用した。
【0385】 (ミスマッチ捕獲) 20μlのM MutSタンパク質被覆磁気粒子(ジーンチェック、ロッ
ト#20)を、上記のアニーリングされたDNAに加えた。試料を振とうしなが
ら室温で1時間インキュベーションした。
【0386】 次いで、試料を200μlの氷冷PBSにより2回洗浄した。 最後に試料が、下記物質50μl中室温で10分間磁気ビーズから溶離された
【表167】
【0387】 ビオチニル化PCR産物鎖の捕獲および非ビオチニル化鎖の放出 分離は全て、アマーシャムの磁気分離装置(RPN1682、バッチ#1)を用
いて行なわれた。 50μlのMutSタンパク質被覆磁気ビーズからの溶離液および濃厚化前対
照(試料6)を、20ミリモルのトリス−HCl(pH7.4)、2ミリモルのED
TA(pH8.0)、2モルのNaCl中4mg/mlストレプトアビジン被覆コロイ
ド状Fe粒子の等量と各々混合した。管を一定混合しながら室温で30分
間インキュベーションした。
【0388】 次いで、ストレプトアビジン被覆コロイド状Fe粒子を、室温で500
μlの10ミリモルのトリス−HCl(pH7.4)、1ミリモルEDTA(pH8.
0)、1モルNaClにより2回洗浄した。
【0389】 洗浄したストレプトアビジン被覆コロイド状Fe粒子を、室温で10分
間0.1モルのNaOH10μl中でインキュベーションした。上清を除去し、2
.5μlの2モルHEPES(遊離酸)に加えた。
【0390】 最後に、5μlフラクションを、200ng、20ng、2ngおよび200pg量の
下記成分と一緒にハイボンドN+ナイロン膜にスポットした。
【表168】
【0391】 (プローブ標識) オリゴヌクレオチド #1プローブオリゴ 5'GGCCGAGTTTTGGTCCGTAG3' #7プローブオリゴ 5'GTCTTGCGTCACCTGGTCTCAG3'
【0392】 プローブの製造 下記(体積は全てμlである)T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、#1プ
ローブオリゴおよび#7プローブオリゴを放射性5'末端標識した。
【表169】 反応物を37℃で30分間インキュベーションし、次いで5分間70℃に加熱
して、酵素を変性させた。
【0393】 マイクロスピンG−25カラム精製 2本のG−25カラム(APB27−5325−01、ロット#901532
5011)を、渦状にすることにより再懸濁し、製造業者の使用説明書の記載に
従い底部のファスナーを手早く閉じた。カラムのプレスピンを、ヘチッヒ・ツォ
イトリフーゲンEBA12ベンチトップ遠心管中730最大RCF−2670rp
mで1分間行い、そして溶離液を廃棄した。25μlの反応物を各カラムに適用し
、カラムを730最大RCFで2分間遠心分離した。第2スピンからの溶離液を
貯蔵し、プローブとして使用した。
【0394】 (ハイブリダイゼーション) 各膜を55mm×35mm×21mmのプラスチック箱に入れ、2.5mlのプレ‐ハ
イブリダイゼーション溶液(5×SSC、デンハート溶液、1%SDS、10%
デキストランスルフェート[分子量500000]、0.3%ピロリン酸4ナト
リウム、100μg/mlの変性音波処理DNA−42℃に予熱)を加えた。各箱を
密閉し、振動プラットホームにおいて42℃で1時間インキュベーションした。
プレ‐ハイブリダイゼーション溶液を除去し、ハイブリダイゼーション溶液(5
×SSC、デンハート溶液、1%SDS、10%デキストランスルフェート[分
子量500000]、0.3%ピロリン酸4ナトリウム、100μg/mlの変性音
波処理DNA−適当な33P−標識プローブ2.5μl含有)により置き換え、箱
を振動プラットホームにおいて42℃で一夜インキュベーションした。
【0395】 (洗浄) 膜を乾かし、42℃で10分間200mlの2×SSC、0.1%SDSに移し
た。42℃で10分間、0.2×SSC、0.1%SDS中でさらに洗浄を行った
。膜を室温で2×SSCによりすすぎ、ブロッティング紙に広げることにより、
過剰の液体を除去した。一旦乾燥後、膜をサランラップで覆い、コダック・ホス
ファー(蛍光体)・スクリーンに1時間暴露した。それに続いて、蛍光体スクリー
ンを、モレキュラー・ダイナミクス・ストーム860ホスファーイメージャーを
用いて画像化した。
【0396】 (ドットブロットのレイアウト)
【表170】
【0397】 (プローブハイブリダイゼーション結果)
【表171】 イメージクワント5.0ソフトウェア(モレキュラー・ダイナミクス)を用いて
上記スポットからのシグナル強度を記録し、SumAbove(サムアバブ)BG
図は、スポット配置全体に6×3の方眼を描いた後に使用された。
【0398】 #1プローブSumAboveBGシグナル
【表172】
【0399】 #7プローブSumAboveBGシグナル
【表173】
【0400】 (回収率)
【表174】
【0401】 回収率の図は、様々な異なる溶離条件について下記にプロットされている。
【表175】
【0402】 実施例#3b 開裂−不活化N62D点突然変異を含むバクテリオファージT4エンドヌクレ
アーゼVIIIタンパク質が、A/Aミスマッチ含有二重らせんの捕獲に使用される
、単一サイクルの異集団間パーフェクトマッチ二重らせんデプリーション この実施例では、同じくPCRフラグメントを調製し、使用することにより、
開裂−不活化N62D点突然変異を含むバクテリオファージT4エンドヌクレア
ーゼVIIIタンパク質を用いる単一サイクルの異集団間パーフェクトマッチ二重ら
せんデプリーションに関する個々の段階の各々が立証されている。
【0403】 クローン設計およびDNA調製 クローン挿入体設計は、実施例#3aの記載と正確に同じであった(クローン
#1:突然変異配列(#1M)、対照配列(#1C)およびクローン#7:対照配列
(#7C)参照)。
【0404】 上方鎖5'−ビオチニル化および下方鎖5'−ビオチニル化#1C2本鎖PCR
産物、並びに上方鎖5'−ビオチニル化および下方鎖5'−ビオチニル化#7C2
本鎖PCR産物の調製は、実施例#3aの記載と同様であった。
【0405】 非ビオチニル化#1M1本鎖DNAおよび非ビオチニル化#7C1本鎖DNA
の調製もまた、実施例#3aの記載と同様であった。
【0406】 (変性およびアニーリング) 変性およびアニーリング反応物は、実施例#3aの記載と同様にして製造され
た。
【0407】 従って、再アニーリングはまた、クローン挿入体#1について、上方鎖が5'
−ビオチニル化された、A/Aミスマッチ含有二重らせん、およびクローン挿入
体#7について、上方鎖が5'−ビオチニル化された、パーフェクトマッチ二重
らせんを生じさせる。
【0408】 1個の50μl試料(濃厚化前対照)をTE緩衝液により100μlに調節し、ビ
オチニル化PCR産物鎖の捕獲および非ビオチニル化鎖の放出に直接使用した。
【0409】 (ミスマッチ捕獲) アニーリング反応の50μl試料を、等量の200ミリモルのリン酸ナトリウ
ム(pH6.5)、100ミリモルのKClと混合した。10μgのGST標識T4
エンドヌクレアーゼVII N62D突然変異体(ボーリース・ケンパー教授から入
手、ケルン大学)を、アニーリングされたDNAに加え、試料を16℃で15分
間インキュベーションした。
【0410】 次いで、試料を、100ミリモルのリン酸ナトリウム(pH6.5)、50ミリ
モルのKCl中グルタチオン・セファロース4B(アマーシャム・ファーマシア
・バイオテク、ロット#279991)の50%スラリー200μlと混合した。
管を一定混合しながら16℃で30分間インキュベーションした。次いで、混合
物をスピンカラムに移して、液相から固体を分離した。
【0411】 最後に、試料を、50ミリモルのトリス−HCl(pH8.0)中10ミリモル
の還元グルタチオン100μlにおいて、室温で10分間グルタチオン・セファ
ロース4Bマトリックスから溶離した。
【0412】 ビオチニル化PCR産物鎖の捕獲および非ビオチニル化鎖の放出 分離は全て、アマーシャム磁気分離装置(RPN1682、バッチ#1)を用い
て行なわれた。
【0413】 N62D T4エンドヌクレアーゼVIIミスマッチ捕獲反応からの溶離液100
μl、および濃厚化前対照を、各々、20ミリモルのトリス−HCl(pH7.4)
、2ミリモルのEDTA(pH8.0)、2モルのNaCl中4mg/mlストレプト
アビジン被覆コロイド状Fe粒子の等量と混合した。管を一定混合しなが
ら室温で30分間インキュベーションした。
【0414】 次いで、ストレプトアビジン被覆コロイド状Fe粒子を、室温で500
μlの10ミリモルのトリス−HCl(pH7.4)、1ミリモルのEDTA(pH
8.0)、1モルのNaClにより2回洗浄した。
【0415】 洗浄したストレプトアビジン被覆コロイド状Fe粒子を、室温で10分
間10μlの0.1モルNaOH中でインキュベーションした。上清を除去し、2
モルのHEPES(遊離酸)2.5μlに加えた。
【0416】 最後に、5μlフラクションを、200ng、20ng、2ngおよび200pg量の
下記成分と一緒にハイボンドN+ナイロン膜にスポットした。
【表176】
【0417】 (プローブ標識) プローブ標識は、正確に実施例#3aの記載に従った。
【0418】 (ハイブリダイゼーション) 各膜を55mm×35mm×21mmのプラスチック箱に入れ、2.5mlのプレ‐ハ
イブリダイゼーション溶液(5×SSC、デンハート溶液、1%SDS、10%
デキストランスルフェート[分子量500000]、0.3%ピロリン酸4ナト
リウム、100μg/mlの変性音波処理DNA−42℃に予熱)を加えた。各箱を
密閉し、振動プラットホームにおいて42℃で1時間インキュベーションした。
プレ‐ハイブリダイゼーション溶液を除去し、ハイブリダイゼーション溶液(5
×SSC、デンハート溶液、1%SDS、10%デキストランスルフェート[分
子量500000]、0.3%ピロリン酸4ナトリウム、100μg/mlの変性音
波処理DNA−適当な33P−標識プローブ2.5μl含有)により置き換え、箱
を振動プラットホームにおいて42℃で一夜インキュベーションした。
【0419】 (洗浄) 膜を乾かし、42℃で10分間200mlの2×SSC、0.1%SDSに移し
た。42℃で10分間、0.2×SSC、0.1%SDS中でさらに洗浄を行った
。膜を室温で2×SSCによりすすぎ、ブロッティング紙に広げることにより、
過剰の液体を除去した。一旦乾燥後、膜をサランラップで覆い、コダック・ホス
ファー(蛍光体)・スクリーンに1時間暴露した。それに続いて、蛍光体スクリー
ンを、モレキュラー・ダイナミクス・ストーム860ホスファーイメージャーを
用いて画像化した。
【0420】 また、イメージクワント5.0ソフトウェア(モレキュラー・ダイナミクス)を
用いて上記スポットからのシグナル強度を記録し、SumAbove(サムアバ
ブ)BG図は、スポット配置全体に6×3の方眼を描いた後に使用された。
【0421】 #1プローブSumAboveBGシグナル
【表177】
【0422】 #7プローブSumAboveBGシグナル
【表178】
【0423】 (回収率)
【表179】
【0424】 濃厚化結果を下記のグラフに示す:
【表180】
【0425】 故Chris Griffin および 故Richard Beerに敬意を表して本書を捧ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】 制限消化物電気泳動にかけた図である。
【図2】 1μgのストラタジーンKb DNAラダー(バンドサイズ:250b
p、500bp、750bp、1kb、1.5kb、2kb、3kb、4kb、5kb、6kb、7kb
、8kb、9kb、10kbおよび12kb)、3×ギャップ、0.25、0.025、0.
0025、0.00025、0.000025、0.0000025および0U/
μlのBamHI/BsrGI/HindIII/NcoI/SpeI/AfIIIに
より消化されたイヌゲノムDNA2μg、ギャップ、0.4μgのイヌゲノムDN
Aおよび0.25、0.025、0.0025、0.00025、0.000025
、0.0000025および0U/μlのBamHI/BsrGI/HindIII
/NcoI/SpeI/AfIIIにより消化されたBspEI−放出内部対照D
NA1μlを示す。
【図3】 8%ポリアクリルアミドゲルでの電気泳動後における制限消化の
生成物を示す。
【図4】 pNW33からの140bp BspEI−BamHIフラグメン
トによりプローブされたpNW33 BamHI、HindIIIおよびAfIIIマ
トリックスについて予測されるTRSPA−2パターンおよびpNW33からの
140bp BspEI−BamHIフラグメントによりプローブされたpNW3
3 BamHI、HindIIIおよびAfIIIマトリックスについて観察されたT
RSPA−2パターンを示す。
【図5】 pNW33からの140bp BspEI−BamHIフラグメン
トによりプローブされたpNW33 HindIII、NcoIおよびSpeIマト
リックスについて予測されるTRSPA−2パターンおよびpNW33からの1
40bp BspEI−BamHIフラグメントによりプローブされたpNW33
HindIII、NcoIおよびSpeIマトリックスについて予測されるTRS
PA−2パターンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 C12N 15/00 ZNAA 37/00 102 F 103 G01N 1/28 J (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ニコラス・イアン・ワークマン イギリス、エイチピー21・7エヌゼット、 バッキンガムシャー、エールズベリー、キ ャンフォード・コート4番 (72)発明者 ルイス・マルティン−パラス イギリス、エイチピー13・7エヌダブリュ ー、バッキンガムシャー、ハイ・ウィカ ム、グラッドストーン・ライズ7番 Fターム(参考) 2G052 AA28 AB20 AD46 DA05 DA08 EC12 FA08 FB06 GA18 GA25 GA27 GA28 GA30 JA04 JA07 JA09 4B024 AA11 CA03 EA04 HA09 HA13 HA14 4B063 QA08 QA13 QQ01 QQ42 QR14 QR32 QR48 QR51 QR56 QR62 QR82 QS16 QS25 QS34

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラグメント化形態で変化DNAを提供し、フラグメント化
    形態で未変化DNAを提供することにより、興味の対象である表現型に特有なフ
    ラグメントに富むDNAフラグメントの混合物を提供する方法であって、 a)ハイブリダイゼーション条件下、変化DNAのフラグメントおよび未変化
    DNAのフラグメントを混合し、 b)ミスマッチを含むハイブリッドの混合物を回収し、 c)ミスマッチを含むハイブリッドの混合物から変化DNAのフラグメントを
    回収することを含み、 そして所望によりステップa)、b)およびc)を1回またはそれ以上の回数反
    復してもよい方法。
  2. 【請求項2】 変化DNAが、興味の対象である表現型を示す個体のプール
    されたDNAであり、未変化DNAが、興味の対象である表現型を示さない個体
    のプールされたDNAである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 変化DNAが、興味の対象である表現型を示す一個体のDN
    Aであり、未変化DNAが、興味の対象である表現型を示さない個体のプールさ
    れたDNAである、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 変化DNAが、興味の対象である表現型を示す一個体のDN
    Aであり、未変化DNAが、興味の対象である表現型を示さない祖先の完全なセ
    ットのプールされたDNAである、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 変化DNAが、興味の対象である表現型を示す個体の細胞か
    らのDNAであり、未変化DNAが、興味の対象である表現型を示さない個体の
    細胞からのDNAである、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 ステップb)がミスマッチ結合タンパク質の使用により遂行
    される、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 変化DNAのフラグメントまたは未変化DNAのフラグメン
    トが、特異的結合対の一方により標識され、ステップc)が特異的結合対の他方
    を用いることにより遂行される、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 未変化DNAのフラグメントがビオチンにより標識され、ス
    テップc)が固定化ストレプトアビジンの使用により遂行される、請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 興味の対象である表現型に特有なフラグメントに富むDNA
    フラグメントの混合物を、自己ハイブリダイゼーションにかけた後、パーフェク
    トマッチ二重らせんを回収する、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 興味の対象である表現型に特有なフラグメントに富むDN
    Aフラグメントの混合物を、ハイブリダイゼーション条件下過剰の変化DNAフ
    ラグメントと混合した後、パーフェクトマッチ二重らせんを回収する、請求項1
    〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 変化DNAおよび未変化DNAの各々が、0〜5の4カッ
    ター制限エンドヌクレアーゼ酵素と一緒に4〜7の6カッター制限エンドヌクレ
    アーゼ酵素で消化することによりフラグメント化形態で提供される、請求項1〜
    10のいずれか1項記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項記載の方法により提供され
    る、興味の対象である表現型に特有なフラグメントに富むDNAフラグメントの
    混合物。
  13. 【請求項13】 興味の対象であるDNAフラグメントのアレイのセットを
    作製する方法であって、 a)n制限エンドヌクレアーゼ酵素のセットから、r制限エンドヌクレアーゼ酵
    素のサブセットを選別し、 b)r酵素のサブセットによりゲノムDNAを消化し、 c)生成したフラグメントに、特有なポリメラーゼ連鎖反応増幅可能配列をもつ
    制限酵素切断部位特異的アダプターを連結させ、 d)生成したフラグメントをrアリコートに分割し、 e)一方が標識されている2つの制限酵素特異的プライマーにより各アリコート
    を増幅し、 f)rアリコートの非標識アンプリファイア鎖のアレイを形成し、そして g)r制限エンドヌクレアーゼ酵素の一つまたはそれ以上の異なるサブセットを
    用いてステップa)〜f)を反復する ことを含む方法。
  14. 【請求項14】 興味の対象であるDNAフラグメントのアレイのセットを
    作製する方法であって、 a)n制限エンドヌクレアーゼ酵素のセットから、r制限エンドヌクレアーゼ酵
    素のサブセットを選別し、 b)r酵素のサブセットによりゲノムDNAを消化し、 c)生成したフラグメントに、特有なポリメラーゼ連鎖反応増幅可能配列をもつ
    制限酵素切断部位特異的アダプターを連結させ、 d)生成したフラグメントをrアリコートに分割し、 e)2つの制限酵素特異的プライマーにより各アリコートを増幅し、 f)rアリコートのアンプリファイア鎖のアレイを形成し、そして g)r制限エンドヌクレアーゼ酵素の一つまたはそれ以上の異なるサブセットを
    用いてステップa)〜f)を反復する ことを含む方法。
  15. 【請求項15】 rの制限エンドヌクレアーゼ酵素の相異なる各サブセット
    を用いてステップa〜f)を反復することにより、(n!)/[(n−r)!r!]
    の異なるアレイが得られる、請求項13または請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 nの制限エンドヌクレアーゼ酵素が、4−カッターおよび
    5−カッターおよび6−カッターから選択される、請求項13〜15のいずれか
    1項記載の方法。
  17. 【請求項17】 nが3〜10であり、rが2〜4である、請求項13〜1
    6のいずれか1項記載の方法。
  18. 【請求項18】 n=6およびr=3である、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 興味の対象であるDNAフラグメントのアレイのセットで
    あり、請求項13〜18のいずれか1項記載の方法の遂行により生成されるセッ
    ト。
  20. 【請求項20】 セットが請求項13および請求項14および請求項15記
    載の方法の遂行により生成される、請求項19記載のアレイのセット。
  21. 【請求項21】 BamHI、BsrGI、HindIII、Ncol、Sp
    eIおよびAfIIIである、n=6の6カッター制限エンドヌクレアーゼ酵素の
    セットから誘導される、請求項19または請求項20記載のアレイのセット。
  22. 【請求項22】 EcoRI、BspHI、BgIII、XbaI、Acc6
    5IおよびApaLIであるn=6の6カッター制限エンドヌクレアーゼ酵素の
    セットから誘導される、請求項19または請求項20記載のアレイのセット。
  23. 【請求項23】 ハイブリダイゼーション条件下、請求項19〜22のいず
    れか1項記載のアレイのセットに興味の対象である核酸フラグメントを呈示し、
    ハイブリダイゼーションのパターンを観察することを含む、核酸特性検定方法。
  24. 【請求項24】 興味の対象である複数の核酸フラグメントを、アレイのセ
    ットに別々に呈示し、得られたハイブリダイゼーションパターンを比較する、請
    求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 興味の対象である複数の核酸フラグメントが、請求項13
    記載の、興味の対象である表現型に特有なフラグメントに富む、DNAフラグメ
    ントの混合物から取り出される、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 興味の対象である表現型に特有なDNAのフラグメントを
    同定する方法であって、請求項12記載のDNAフラグメントの混合物から個々
    のDNAフラグメントを回収し、クローン化し、増幅し、ハイブリダイゼーショ
    ン条件下、個々のDNAフラグメントを請求項19〜22のいずれか1項記載の
    アレイのセットに呈示し、個々の各DNAフラグメントにより生成されるハイブ
    リダイゼーションパターンを観察し、そのハイブリダイゼーションパターンが、
    興味の対象であるゲノムにおいて互いに類似または同一、または近いものである
    2またはそれ以上の個々のDNAフラグメントをさらなる探索にかけることを含
    む方法。
  27. 【請求項27】 いずれか1種またはそれ以上でn以下の制限酵素手段によ
    りDNA分子を切断することにより得られる各フラグメントが、その他全てのフ
    ラグメントとは異なる長さを有することを特徴とする、配列a−A−b−B...
    X−y−Y−z(ただし、A、B...XおよびYは、nの異なる制限エンドヌクレ
    アーゼ酵素について特有な制限部位であり、そしてa、b...y、zは塩基対に
    おける距離を示す)を有する2本鎖DNA分子。
  28. 【請求項28】 下記の基準: a)フラグメント間長の差異が、大きいフラグメントの場合には大きい; b)可能なフラグメントが全て互いに電気泳動により明白に分解可能である; c)異なる数の制限部位間単位を含むバンド間のサイズギャップが、同数の制限
    部位間単位を含むバンド間のサイズギャップよりも大きい; d)サイズギャップおよび最大フラグメントから最小フラグメントまでのサイズ
    間隔が、電気泳動的に共存し得る が満たされている、請求項27記載の2本鎖DNA分子。
JP2000605780A 1999-03-12 2000-03-10 遺伝分析 Pending JP2002538837A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP99301933 1999-03-12
EP99301933.0 1999-03-12
PCT/GB2000/000916 WO2000055364A2 (en) 1999-03-12 2000-03-10 Genetic analysis

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002538837A true JP2002538837A (ja) 2002-11-19

Family

ID=8241266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000605780A Pending JP2002538837A (ja) 1999-03-12 2000-03-10 遺伝分析

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1173609A2 (ja)
JP (1) JP2002538837A (ja)
AU (1) AU3178200A (ja)
CA (1) CA2362771A1 (ja)
WO (1) WO2000055364A2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7141371B2 (en) 2002-09-06 2006-11-28 State Of Oregon Acting By And Through The State Board Of Higher Education On Behalf Of The University Of Oregon Methods for detecting and localizing DNA mutations by microarray
DK1885882T3 (da) 2005-05-10 2011-04-11 State Of Oregon Acting By & Through The State Board Of Higher Eduction On Behalf Of The University O Fremgangsmåder til kortlægning af polymorfier og polymorfi-mikroarray
US20110105364A1 (en) * 2009-11-02 2011-05-05 Nugen Technologies, Inc. Compositions and methods for targeted nucleic acid sequence selection and amplification
US9206418B2 (en) 2011-10-19 2015-12-08 Nugen Technologies, Inc. Compositions and methods for directional nucleic acid amplification and sequencing
CN105861487B (zh) 2012-01-26 2020-05-05 纽亘技术公司 用于靶向核酸序列富集和高效文库产生的组合物和方法
SG11201408478QA (en) 2012-06-18 2015-02-27 Nugen Technologies Inc Compositions and methods for negative selection of non-desired nucleic acid sequences
US20150011396A1 (en) 2012-07-09 2015-01-08 Benjamin G. Schroeder Methods for creating directional bisulfite-converted nucleic acid libraries for next generation sequencing
US9822408B2 (en) 2013-03-15 2017-11-21 Nugen Technologies, Inc. Sequential sequencing
CA2929596C (en) 2013-11-13 2022-07-05 Nugen Technologies, Inc. Compositions and methods for identification of a duplicate sequencing read
US9745614B2 (en) 2014-02-28 2017-08-29 Nugen Technologies, Inc. Reduced representation bisulfite sequencing with diversity adaptors
US10102337B2 (en) 2014-08-06 2018-10-16 Nugen Technologies, Inc. Digital measurements from targeted sequencing
US11099202B2 (en) 2017-10-20 2021-08-24 Tecan Genomics, Inc. Reagent delivery system

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0226288A3 (en) * 1985-10-09 1989-06-28 Collaborative Research Inc. Means and method of testing for cystic fibrosis based on genetic linkage
US4771384A (en) * 1986-07-24 1988-09-13 Dnastar, Inc. System and method for fragmentation mapping
WO1989001526A1 (en) * 1987-08-07 1989-02-23 Genelabs Incorporated Coincidence cloning method and library
US5556750A (en) * 1989-05-12 1996-09-17 Duke University Methods and kits for fractionating a population of DNA molecules based on the presence or absence of a base-pair mismatch utilizing mismatch repair systems
US5316908A (en) * 1990-07-13 1994-05-31 Life Technologies, Inc. Size markers for electrophoretic analysis of DNA
EP1382386A3 (en) * 1992-02-19 2004-12-01 The Public Health Research Institute Of The City Of New York, Inc. Novel oligonucleotide arrays and their use for sorting, isolating, sequencing, and manipulating nucleic acids
WO1993022457A1 (en) * 1992-04-24 1993-11-11 Massachusetts Institute Of Technology Screening for genetic variation
US5376526A (en) * 1992-05-06 1994-12-27 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Genomic mismatch scanning
US5436142A (en) * 1992-11-12 1995-07-25 Cold Spring Harbor Laboratory Methods for producing probes capable of distingushing variant genomic sequences
EP0725821B1 (en) * 1993-10-28 1998-07-15 Life Technologies, Inc. Nucleic acid marker ladder for estimating mass
US5710000A (en) * 1994-09-16 1998-01-20 Affymetrix, Inc. Capturing sequences adjacent to Type-IIs restriction sites for genomic library mapping
WO1997029211A1 (en) * 1996-02-09 1997-08-14 The Government Of The United States Of America, Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services RESTRICTION DISPLAY (RD-PCR) OF DIFFERENTIALLY EXPRESSED mRNAs

Also Published As

Publication number Publication date
WO2000055364A2 (en) 2000-09-21
WO2000055364A3 (en) 2001-10-11
AU3178200A (en) 2000-10-04
EP1173609A2 (en) 2002-01-23
CA2362771A1 (en) 2000-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11603553B2 (en) Methods of analyzing nucleic acid fragments
JP7008407B2 (ja) ヌクレアーゼ、リガーゼ、ポリメラーゼ、及び配列決定反応の組み合わせを用いた、核酸配列、発現、コピー、またはdnaのメチル化変化の識別及び計数方法
CA2955382C (en) Polynucleotide enrichment using crispr-cas systems
Tindall et al. Molecular analysis of spontaneous mutations at the gpt locus in Chinese hamster ovary (AS52) cells
JP3535159B2 (ja) Dna分析への選択的アプローチ
US11725230B2 (en) Selective degradation of wild-type DNA and enrichment of mutant alleles using nuclease
JP5166276B2 (ja) トランスポゾンタギング集団のハイスループットスクリーニングおよび挿入部位の大規模並行配列特定のための方法
EP0672182A1 (en) Genomic mismatch scanning
Rath et al. Functional interrogation of Lynch syndrome‐associated MSH2 missense variants via CRISPR‐Cas9 gene editing in human embryonic stem cells
AU2003201974B2 (en) Method and test kit for demonstrating genetic identity
JP2002537857A (ja) 遺伝子スクリーニング
Hesson et al. Lynch syndrome associated with two MLH1 promoter variants and allelic imbalance of MLH1 expression
JP2002538837A (ja) 遺伝分析
EP3775274B1 (en) Detection method of somatic genetic anomalies, combination of capture probes and kit of detection
EP2297355A1 (en) Method for determining dna copy number by competitive pcr
JP2002512043A (ja) 対立遺伝子不均衡の検出方法
Cheung et al. Genomic mismatch scanning identifies human genomic DNA shared identical by descent
JP2002535999A (ja) ゲノム分析方法
Radford et al. Meiotic recombination in Drosophila Msh6 mutants yields discontinuous gene conversion tracts
Halangoda et al. Spontaneous microdeletions and microinsertions in a transgenic mouse mutation detection system: analysis of age, tissue, and sequence specificity
JPH11509427A (ja) 試料中の核酸分子の発現の同定方法および/または定量方法
Spanakis et al. The molecular basis of genetic variation: mutation detection methodologies and limitations
CN112359116A (zh) 一种检测dna跨损伤合成修复通路关键突变基因的试剂盒
Alfano Evaluation and optimization of long-DNA capture approaches for the characterization of long microsatellites in repeat expansion disorders
Cardoso Molecular pathogenesis of a malformation syndrome associated with a pericentric chromosome 2 inversion