JP2002531518A - インスリン含有医薬組成物 - Google Patents

インスリン含有医薬組成物

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ニュー、ロジャー・チャールス
ラングリッジ、ジョン・リチャード
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Abstract

(57)【要約】 アルコールと補助溶剤を含む実質的に非水性の親水性媒体中に、中鎖部分グリセリドと会合され、選択的に長鎖ポリエチレングリコール種を混合したインスリン及び選択的にアプロチニンを含有することを特徴とする医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、インスリンを含有する油性基剤の新規な医薬組成物に関するもので
ある。本発明はさらに、このような組成物の調製法にも関するものである。
【0002】 治療用薬剤に最大の効果を発揮させるためには、薬剤を微細分散形態、即ち体
内で急速に拡散する形態で体内に導入する必要があることが多い。これを達成す
る最も簡便な方法は、薬剤を溶液として液体形態で投与することである。水性溶
媒による溶液は最も容易に形成され、しかも製造に好都合である反面、有意量の
自由水を含有する処方は貯蔵期間の短縮と長期保存安定性の制限という不都合を
招くことがある。これは特に蛋白質類の場合に起き易く、小さな水分子が蛋白質
内部に浸透して構造変化を誘発し、水素結合の形成及び再構築に応じて蛋白質の
変性と活性の喪失という結果に至る。さらに不都合な点は、水性成分を含有する
溶液は医薬処方の他の効能佐薬(例えば油類または作用が乾燥状態で発揮される
物質)と両立できないことが多いことである。
【0003】 従って、非水性溶剤中に親水性治療薬剤が溶解した溶液を得ることが強く要望
されている。このような溶剤の一例は、例えばPEG200などのポリエチレン
グリコールである。他の例としては、グリセロール、プロパンジオール(又はプ
ロピレングリコールとも呼ばれている)、テトラグリコール、及びトランスキュ
トールがある。残念ながら、これらの溶剤に対するインスリンの高濃度の溶解能
は、水相が介在しない限り驚くほど制限されている。
【0004】 更に、水が存在していてもインスリンは親水性溶剤への溶解が困難である。一
般には低いインスリン濃度しか得られず、また実用の製造工程で用いるには溶解
時間が長くなり過ぎる。
【0005】 このようなインスリン調剤の困難性は当該技術分野で周知であり、その克服の
ために多くの試みが既になされてきている。
【0006】 即ち、例えば国際公開WO95/13795号公報には疎水相中におけるイン
スリンのような親水性種の単一相調製物が述べられており、この場合、液体溶剤
中で前記親水性種を両極性物質と会合させ、この液体溶剤を除去して両極性分子
と親水性分子の配列体を残し、しかる後、この配列体の周囲に疎水性溶剤を供給
することによって調製物を得ている。使用されている液体溶剤は、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド又は氷酢酸のような極性有機溶剤か、或いは水
である。水の場合は凍結乾燥によって水分除去が可能である。
【0007】 また、国際公開WO96/17593号公報も同様な組成物を述べており、こ
の組成物は、(a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物、(b)
脂質溶解性有機酸、(c)両極性分子、及び(d)グリセロール又は他の多価ア
ルコールのうちから選ばれた可溶化助剤を用いて調製されている。(a)および
(b)の両者は特にカルボン酸であることもある。但し、ここで鍵となる工程は
先の国際公開WO95/13795号公報の場合と同様に、液体溶剤の除去であ
る。
【0008】 この場合、液体溶剤を除去する必要があることから分離工程が必要であり、製
造工程を更に煩雑にすることになる。従ってこのような工程を必要とせずに処方
を調製することが望ましい。
【0009】 米国特許第5284657号(アボット・ラボラトリーズ)には、経口投与す
ると通常は崩壊する舌下または口腔内投与用の医薬組成物、特にポリペプチド類
(就中、インスリン)が記載されており、この組成物は、前記治療薬剤に加えて
、非毒性アルコール(就中、プロピレングリコール又はポリエチレングリコール
)と、口腔内粘膜輸送増強剤とを含有する溶媒系を含有し、口腔内粘膜輸送増強
剤は酸(就中、乳酸)か精製又は揮発油である。好適なポリペプチドはロイプロ
リド、好適なアルコールはエタノール、好適な酸は安息香酸である。インスリン
を含有する処方の具体例は何も述べられていない。この場合の処方は、水又は薬
学的に許容可能な油類から選ばれた補助溶剤を付加的に含有可能である。非毒性
アルコールは、全量の約50〜95w/v%の担体と、約0.5〜50w/v%
の前記輸送増強剤と、存在する場合には約5〜50w/v%の補助溶剤とを含有
する。この公知の特許には、いずれの処方についても口腔内投与、即ち消化管か
らの吸収のために使用できるとの示唆はない。
【0010】 米国特許第5206219号(アプライド・アナリティカル・インダストリー
ズ)には口腔内投与に適合された腸内溶解性被包医薬組成物が述べられており、
この組成物は、ポリエチレングリコール又はプロピレングリコールのような薬学
的溶剤及びオレイン酸のような薬学的脂質溶剤を含有する媒体中で処方した蛋白
質性医薬、就中、インスリンを含有している。典型的には、これら補助溶剤の量
は、ポリオール溶剤約15〜35%に対して脂質溶剤約30〜60%である。ポ
リオール溶剤相は、安定剤として特に有機酸、例えばクエン酸を高HLB界面活
性剤と共に含有することができる。脂質溶剤相も、コレステロール、リン脂質及
び親油性界面活性剤のような付加的成分を含有することができる。この組成物は
、自由流動性からわずかな粘性を帯びるまでの範囲に亘る性状の透明液の形態で
あると述べられている。
【0011】 英国特許第2142238号(日東電気工業)には、3成分系の担体中にベン
ゾジアゼピンなどの薬剤を含有する皮下投与用の医薬組成物が記載されている。
前記担体の第1の成分Aは、選択的にハロ置換された脂肪族炭化水素、脂肪族カ
ルボン酸エステル、エーテル、ケトン、または脂肪族モノアルコールなど、いず
れも疎水性のものから選ぶことができる。また第2の成分Bは特に乳酸であり、
第3の成分Cはジオールである。第1の成分Aの量は、成分Aと成分Bの合計量
の0.1〜80%であり、成分Cの量は、好ましくは成分Bの量の10〜100
wt%である。
【0012】 国際公開WO98/00155号公報(ユタ・リサーチ・ファウンデーション
大学)には、SDSと有機酸の水性混合物を含有するカルシトニンの水性液体組
成物と、約90〜100容量%のC/C10のモノグリセリドとジグリセリド
との混合物及び約0〜10%容量の有極性非水性溶剤を含有するカルシトニンの
非水性液体組成物との両者が述べられている。
【0013】 しかしながら、インスリンの改良された処方の必要性は依然として残されてい
る。
【0014】 意外にも本発明者らは、インスリン及び選択的にアプロチニンを極めて高濃度
で且つ比較的短時間内に非水性の親水性溶剤に溶解できることを見出した。更に
本発明者らは、得られた溶液が中鎖部分グリセリドのような疎水性溶剤と混和で
き、薬剤投与、就中、経口投与に特に有益な組成物を提供できることを見出した
。本発明による組成物は好適には微細懸濁液の形態である。
【0015】 本発明による(以下で特定されるような)組成物は多くの利点を有することが
確認されている。即ち、本発明による組成物は少数の比較的直列的なプロセス工
程で製造でき、凍結乾燥又はその他の水除去のための技術は不要である。本発明
による組成物は通常は数成分しか含まず、従って前述の従来法による処方の多く
に比べて調製の煩雑さが軽減される。本発明による組成物を懸濁液とする場合、
一定でしかも再現性のある粒子サイズの安定した懸濁液を得ることができる。微
細懸濁液の形態でインスリンを提供することは、微細乳剤のような当該技術分野
で公知の処方とは異なっており、例えば安定性の面その他で公知の処方を超える
利点を有している。更に本発明による組成物は高いインスリン濃度を有し、口腔
内投与に続いて良好なインスリン吸収レベルをもたらすことができる。これは、
非水性の親水性媒体を用いずに単に油相に懸濁させただけのインスリン組成物で
は医薬用途に必須の活性が得られないという事実に照らしてみると、極めて驚異
的な知見である。
【0016】 従って、本発明は、第1の形態において、アルコールと補助溶剤を含む実質的
に非水性の親水性媒体中に、中鎖部分グリセリドと会合され、選択的に長鎖ポリ
エチレングリコール種を混合したインスリン及び選択的にアプロチニンを含有す
ることを特徴とする医薬組成物を提供する。
【0017】 本発明はまた、第2の形態において、第1の形態による選択的にアプロチニン
を混合したインスリン含有医薬処方を調製する方法であって、 (a)前記インスリン及び選択的にアプロチニンを実質的に非水性のアルコー
ルを含有する親水性媒体と補助溶剤に溶解させる工程と、 (b)得られた溶液を選択的に長鎖ポリエチレングリコール種を混合したうえ
で中鎖部分グリセリドと会合させる工程、 とを備えたことを特徴とするインスリン含有医薬調製法を提供する。
【0018】 本発明で用いるアルコールを例示すれば、エタノール、n−プロパノール、イ
ソプロパノール又はt−ブタノールなどのC〜Cの1価アルコール、例えば
エチレングリコール(1,2−エタンジオール)、プロピレングリコール(1,
2−プロパンジオール)、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール
)又はグリセロール(1,2,3−プロパントリオール)などのグリコールや、
ポリエチレングリコール、テトラグリコール又はトランスキュトールなどの1又
は2の末端水酸基を有するエーテル又はポリエーテルの如きC〜Cの多価ア
ルコールを挙げることができる。ポリエチレングリコールは溶媒として用いる場
合は当然ながら液体であることは述べるまでもない。一般的には分子量600ダ
ルトン未満のポリエチレングリコールが好適である。従って、好適なポリエチレ
ングリコールとしては、PEG200、PEG300及びPEG400を挙げる
ことができる。このアルコールとしては、例えばPEG300のような液体ポリ
エチレングリコールか、或いはグリセロール又はプロピレングリコール又はその
混合物などの多価アルコールを用いることが好ましい。ポリエチレングリコール
は種々の商品名のものが入手でき、例えばPEG300はマクロゴール(Macrog
ol)300という商標名で入手可能である。
【0019】 補助溶剤には、カルボン酸又はスルホン酸などの酸、酢酸ナトリウム又はウル
ソデオキシコール酸ナトリウムなどの弱酸との塩、トリエチルアミンなどの弱塩
基,或いはカルニチンなどの両性化合物を用いることができる。
【0020】 本発明で用いることのできるカルボン酸の一例は、選択的にOHで置換され、
1,2又は3のカルボン酸基を有するC〜Cのアルキルカルボン酸である。
このようなカルボン酸の例としては、酢酸、乳酸、クエン酸、カプロン酸又はリ
ンゴ酸が挙げられる。好ましい酸は乳酸又は酢酸である。特に好適な酸は室温で
液体のDL−乳酸(発酵乳酸)である。
【0021】 本発明で用ることのできるスルホン酸の例は、ベンゼンスルホン酸、トルエン
スルホン酸又はメタンスルホン酸である。
【0022】 本発明の好適な実施態様においては、親水性媒体は酸と水酸基の両者の機能を
有している。これらは、上述のようなカルボン酸とアルコールとの両者の混合物
によって提供することができる。別の態様として、この酸と水酸基の両機能は、
例えば乳酸などの同一化合物によって提供することも可能である。特にDL−乳
酸は本発明で用いるのに好適な補助溶剤である。
【0023】 親水性媒体の組成は、インスリン(存在する場合にはアプロチニンも)を溶解
させるように選択すべきである。好ましくは、この高分子の完全な溶解が達成さ
れるものがよい。この親水性媒体は、1種類を超えるアルコール及び/又は1種
類を超える補助溶剤を含有していてもよい。この非水性の親水性溶解媒体を含有
する溶剤と補助溶剤とは相溶性であることは述べるまでもない。
【0024】 また、DL−乳酸も単独で(即ちアルコールとの混合なし)インスリン及び選
択的に添加されるアプロチニンに対して好適な非水性の親水性溶解媒体となり得
るとの知見も得られた。従って本発明は、更に別の形態として、DL−乳酸中に
、中鎖部分グリセリドと会合され、選択的に長鎖ポリエチレングリコール種を混
合したインスリン溶液を選択的にアプロチニンと混合して含有することを特徴と
する医薬組成物を提供するものである。
【0025】 本発明はまた、第1の形態に従って選択的にアプロチニンを混合したインスリ
ン含有医薬処方を調製する方法も提供し、この方法は、 (a)インスリン及び選択的にアプロチニンをDL−乳酸中に溶解させる工程
と、 (b)得られた溶液を選択的に長鎖ポリエチレングリコール種を混合したうえ
で中鎖部分グリセリドと会合させる工程、 とを備えたことを特徴とする。
【0026】 本発明による特に好適な非水性親水性溶解媒体には以下のものが含まれる。
【0027】 ・C〜Cの1価のアルコール又はC〜Cの多価アルコール、カルボン酸
、スルホン酸、或いはウルソデオキシコール酸ナトリウム又は酢酸ナトリウムな
どの塩を混合したポリエチレングリコール、テトラグリコール又はトランスキュ
トールなどのアルコール
【0028】 ・C〜Cの1価のアルコール又はC〜Cの多価アルコール、トリエチル
アミンなどの弱塩基又はカルミチンなどの両性化合物を混合したポリエチレング
リコール、テトラグリコール又はトランスキュトールなどのアルコール
【0029】 ・カルボン酸又はスルホン酸、或いはウルソデオキシコール酸ナトリウム又は酢
酸ナトリウムなどの塩を混合したポリエチレングリコール、テトラグリコール又
はトランスキュトールなどのアルコール
【0030】 ・カルニチンなどの両性化合物を混合したポリエチレングリコール、テトラグリ
コール又はトランスキュトールなどのアルコール
【0031】 ・カルボン酸又はスルホン酸、或いはウルソデオキシコール酸ナトリウムや酢酸
ナトリウム又はL−乳酸ナトリウムなどの塩を混合したグリセロール又はプロパ
ンジオールなどのC〜Cの多価アルコール、
【0032】 ・DL−乳酸
【0033】 従って好適な溶解媒体には以下のものが含まれる。
【0034】 ・ポリエチレングリコールと、プロパンジオール又はグリセロールと、酢酸,ク
エン酸,乳酸又はカプロン酸との混合物
【0035】 ・ポリエチレングリコールと、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール又はグリセロールと、DL−乳酸との混合物
【0036】 ・ポリエチレングリコールと、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール又はグリセロールと、トリエチルアミン又はカルニチンとの混合物
【0037】 ・ポリエチレングリコールと、クエン酸、乳酸又はカプロン酸との混合物
【0038】 ・ポリエチレングリコールとDL−乳酸との混合物
【0039】 ・ポリエチレングリコールとカルニチンとの混合物
【0040】 ・ポリエチレングリコールと、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
オール又はグリセロールと、ウルソデオキシコール酸ナトリウム又は酢酸ナトリ
ウムとの混合物
【0041】 ・ポリエチレングリコールと、ウルソデオキシコール酸ナトリウム又は酢酸ナト
リウムとの混合物
【0042】 ・1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール又はグリセロールと、
酢酸、クエン酸、乳酸又はカプロン酸との混合物
【0043】 ・1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール又はグリセロールと、
ウルソデオキシコール酸ナトリウム、酢酸ナトリウム又はL−乳酸ナトリウムと
の混合物
【0044】 ・DL−乳酸
【0045】 本発明によれば、好適な親水性溶解媒体はポリエチレングリコールとDL−乳
酸との混合物である。
【0046】 本発明による組成物において、中鎖グリセリドは好適にはモノ及びジグリセリ
ド(部分グリセリド類)のうちから選択され、更に好適には中鎖モノグリセリド
とジグリセリドの混合物とするとよい。本発明で用いる中鎖部分グリセリドは炭
素原子8〜10の鎖長を有することが好ましく、これには例えば直鎖飽和脂肪酸
も含まれる。特別な場合、モノグリセリドは油相全体量の40〜90%を占める
ことが好ましく、更に好適には60〜70%を占めるようにしてもよい。これら
グリセリド類の好適な混合物の例としては、幾つかの等級のアコリン(Akoline
;商標名、スエーデン国エス-34782、カールスハムのカールスハムス・スエーデ
ン・アクティエボラゲットから市販)や幾つかの等級のイムウィトール(Imwito
r;商標名、ドイツ国のコンデア社)を挙げることができる。これらの製品は、
カプリン酸(C10)及びカプリル酸(C)のモノグリセリド類とジグリセリ
ド類の混合物を主に含有している。
【0047】 中鎖部分グリセリドは、組成物全体量の少なくとも80%を占めることが望ま
しく、より好適には85%以上、更に好適には90%以上とする。また親水性媒
体の相は組成物全体量の20%未満とすることが望ましく、好適には15%未満
、更に好適には10%未満とする。
【0048】 本発明の幾つかの実施態様においては、中鎖グリセリドに対してポリオキシエ
チレン−40−モノステアリン酸(POE−40−S)又はPEG3350のよ
うな長鎖ポリエチレングリセリド種を添加することが望ましく、或いは必要であ
る。この添加物が懸濁液の形成を促進することが確認されている。但し、一般的
には上記物質の添加がなくてもインスリンは懸濁液を形成し、これは既に確認さ
れている。
【0049】 中鎖部分グリセリドは、必要に応じて薬学技術分野で公知の例えば生体内での
拡散を助長する物質を含有させてもよい。即ち、このグリセリドには、例えばポ
リオキシエチル化ヒマシ油誘導体又は他のPOE含有界面活性剤などの界面活性
剤を含有させてもよい。
【0050】 本発明による組成物は、インスリン及び選択的にアプロチニンを上述で特定さ
れる例えばポリエチレングリコール及びDL−乳酸などの実質的に非水性の親水
性媒体に溶解させ、得られた溶液を、選択的に長鎖PEG種と混合した上述の中
鎖部分グリセリドと混合することにより調製することができる。この混合でイン
スリンは親水性媒体中で沈殿し、微細懸濁液を形成する。成分の混合は従来法で
可能である。例えば高分子溶液を部分グリセリドに攪拌下で添加すればよい。
【0051】 本発明による組成物の溶媒中に形成されるインスリンの懸濁粒子は、中鎖グリ
セリドに直接懸濁させたインスリンのサンプルよりも粒径が小さいことが確認さ
れている。更に、この組成物では常に比較的狭い粒径範囲が得られることも確認
されている。すなわち、粒子の50重量%は30μm未満、好適には5μm未満
、例えば0.5〜5.0μmの粒径(D50)である。この粒径範囲は、以前か
ら腸を介しての物質の取り込みに特に好都合であると報告されている範囲である
【0052】 更に、本発明による組成物中の粒子の90重量%は50μm未満、好適には3
0μm未満、例えば1〜30μmの直径(D90)を有することが確認されてい
る。
【0053】 本発明による好適な組成物はインスリンの微細懸濁液を含有するものであって
、この懸濁液は、 (a)中鎖部分グリセリドと、 (b)ポリエチレングリコール、テトラグリコール、トランスキュトール及び多
価アルコールから選ばれた1種以上の溶剤とカルボン酸からなる補助溶剤とを含
有して好ましく酸と水酸基との両機能を呈する実質的に非水性の親水性媒体にイ
ンスリンを溶解した溶液、 とを会合させることによって形成され、 この場合、組成物の全量のうち上記成分(a)が少なくとも90%を、上記成分
(b)が10%以下を占めるものである。
【0054】 上述のように、本発明による組成物は水の不存在下でインスリンの製剤化を可
能とし、極めて都合がよい。即ち、一般的には本発明による組成物は非水性であ
ることが望ましい。但し、一部の実施形態においては親水性相に少量の水が不可
避的に或いは設計上の理由で含まれており、本発明はこれを除外するものではな
い。使用する水の量は、組成物全体量の5%を越えないようにすることが好まし
い。
【0055】 本発明による組成物の更なる利点は、インスリンを比較的高濃度で非水性の親
水性媒体に溶解できることである。即ち、親水性相中に存在するインスリンの濃
度は、好適には少なくとも75mg/mLであり、最も好適には少なくとも10
0mg/mLであり、場合によっては少なくとも400mg/mLの高濃度であ
る。
【0056】 本発明はまた、更に別の形態として、 (a)例えばポリエチレングリコールとDL−乳酸との混合物など、上述のよう
な実質的に非水性の親水性媒体中にインスリンを溶解させる工程と、 (b)得られた溶液を上述中鎖部分グリセリドと混合する工程と、 (c)インスリンの微細懸濁粒子を沈殿させる工程と、 (d)沈殿したインスリンを単離する工程、 とによって得られるインスリンを提供する。
【0057】 本発明による組成物をブタの十二指腸に投与したところ、インスリンの良好な
吸収を示すことが確認された。
【0058】 本発明による組成物は種々の手法で利用可能である。即ち、本発明による組成
物は、ヒト又は動物への投与に直接使用でき、或いは特定の投与器具や経路に適
合させることも可能である。
【0059】 本発明による組成物は、液体処方として投与に適合させることが好適である。
即ち、本発明による組成物は例えばハード又はソフトゼラチンカプセルなどのカ
プセルに充填することができ、更にはそれを必要に応じて腸溶コーティングで被
覆してもよい。
【0060】 本発明による組成物は、従来からのインスリン投与量範囲内でインスリンを含
有し且つインスリンレベルを与えるように処方することも可能である。本発明に
よる組成物類が特に蛋白質及び多糖類のような別の親水性高分子の処方にも適用
できることは勿論である。従って本発明は、インスリンとアプロチニンの組成物
に限定されるものではなく、前述の条件下で微細懸濁液を形成する別の親水性高
分子の組成物もその範疇に包含されることは述べるまでもない。
【0061】 幾つかの状況下において、前述の親水性相は、疎水相中の混合物が無いままで
それ自体を医薬組成物として使用することができる。この場合、親水性相自体が
新規な医薬組成物を提供するものであることは述べるまでもない。
【0062】 そこで本発明は、更に別の形態として、前述のようなアルコールと補助溶剤を
含む実質的に非水性の親水性媒体中にインスリン及び選択的にアプロチニンを溶
解した溶液を含有する医薬組成物を提供する。
【0063】 本発明による親水性組成物の好適な例では、特に前述にリストアップされた特
定の親水性媒体にインスリンを溶解した溶液を含有しており、最も好適な例では
ポリエチレングリコールとDL−乳酸中にインスリンを溶解した溶液を含有して
いる。
【0064】 本発明による親水性組成物は、ヒト又は動物への投与に直接的に用いることが
でき、また特定の投与器具や経路に適合させることも可能である。
【0065】 実験例 処方: 本発明による組成物を以下の通りに準備した。 g/バッチ mg/カプセル インスリン(ヒト)(注1) 7.435 4.089 モノ−及びジグリセリド 933.56 512.9 D,L−乳酸 30 16.50 マクロゴール300(商標) 30 16.50 (注1)インスリン単位26.9iu/mgの典型的な活性に準拠するもの。
【0066】 1.前記インスリンをD,L−乳酸及びマクロゴール300(商標)の混合液
に溶解し、得られた溶液をモノグリセリド及びジグリセリドと混合して微細分散
液を形成させた。 2.生成した分散液を白色乳濁ソフトゼラチンカプセル中に充填した。このカ
プセルをシェル水分が14%未満になるまで乾燥させた。 3.カプセルを腸溶コーティング溶液でコーティングし、カプセル当たり14
2mgの目標重量とした。
【0067】 粒径: 分散液をアコリン(Akoline:商標)で希釈し、懸濁インスリンの粒径を分析
器(Malvern Mastersizer:商標)を用いてレーザー光分散により求めた。
【0068】 上記の方法(工程1)で調製したインスリン懸濁液の典型的なバッチにおける
インスリンの粒径は、以下の表1中のA〜Hに示す通りであった。
【0069】
【表1】
【0070】 下記の処方も調製した。 インスリン:インスリン 量 溶媒(量) 補助溶剤(量) 可溶? アコリン添加 7mg Gly(40μL) 酢酸(10mg) 可 乳白色 7mg PG (40μL) クエン酸(10mg) 可 半透明 7mg PG (40μL) 酢酸(10mg) 可 半透明 7mg PG (40μL) カプロン酸(10mg) 可 半透明 7mg PEG(50μL) ク゛リセロール/TEA(50μL/10μL) 可 懸濁液形成 7mg PEG(40μL) カルニチン(10mg) 可 透明溶液 7mg PEG(25μL) DL−乳酸(25μL) 可 半濁 7mg PEG(25μL) DL−乳酸(25μL) 可 懸濁液(アコリン/POE) 7mg Gly(40μL) NaAc(10mg) 可 半透明 7mg Gly(40μL) L−乳酸(10mg) 可 濁 7mg PD (40μL) NaAc(10mg) 可 透明 7mg PG (40μL) Na−L乳酸塩(10mg) 可 透明 7mg PD (40μL) L−乳酸(10mg) 可 濁 7mg Gly(20μL) PEG/NaAc(20μL/10mg) 可 透明 7mg Gly(20μL) PEG/L-乳酸(20μL/10mg) 可 濁 7mg PEG(20μL) NaAc(10mg) 可 透明 7mg PEG(20μL) L−乳酸(10mg) 可 半透明 7mg PD (20μL) benz.SOH(10mg) 可 透明
【0071】 インスリン+アプロチニン:インスリン /アフ゜ロチニン 溶媒 補助溶剤 可溶? アコリン添加 7mg/10mg Gly(40μL) クエン酸(10mg) 可 濁 7mg/10mg PEG(40μL) クエン酸(10mg) 可 濁 7mg/10mg Gly(20μL) PEG/クエン酸(20μL/10mg) 可 濁 7mg/10mg Gly(40μL) 酢酸(10mg) 可 濁 7mg/10mg Gly(20μL) PEG/酢酸(20μL/mg) 可 濁 7mg/10mg PEG(25μL) DL−乳酸(25μL) 可 透明溶液
【0072】 Gly =グリセロール PG =プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール) PEG =ポリエチレングリコール TEA =トリエチルアミン PD =1,3−プロパンジオール NaAc=酢酸ナトリウム
【0073】 生物試験: 表2に、以下の生物試験に用いた処方の詳細を示す。 バッチ番号YNB83108はアコリンに懸濁させたインスリンを含有する参考バッチ
であり、バッチ番号YNBP83109はプラセボ処方(担体のみ)である。これらは比
較の目的で含めたものである。
【0074】
【表2】
【0075】 表2に詳細を示す処方を後述の生物試験で用いたが、各処方は次の通りに調製
した。
【0076】 バッチYNA82801とYNA82802は以下の方法を用いて1kgスケールで調製した。 (a)溶媒系を調製し、この溶媒に磁気攪拌装置を用いてインスリンを溶解し
た。 (b)得られたインスリン溶液を連続高剪断混合(シルバーソンミキサー(Si
lverson mixer)を使用)にかけながらゆっくりとデリバリー剤に添加した。 (c)得られた分散液を液体の状態でブタに投与した。
【0077】 バッチYNB83005とGNB82101は下記のように20gスケールで調製した。 (a)溶媒系を調製し、この溶媒にボルテックスミキサー内の試験管を用いて
インスリンを溶解した。 (b)デリバリー剤と得られたインスリン溶液をボルテックスミキサー内の試
験管中で混合した。 (c)得られた分散液をブタに投与するためのサイズ1のハードゼラチンカプ
セルに充填した。
【0078】 腸管吸収: 以上のようにして調製した各バッチについて、インスリン単位200iu用量
の経口投与後における全身へのインスリン輸送活性を試験した。経口投与はブタ
の十二指腸にカテーテルで分散液を直接適用することによってシミュレーション
し、またインスリンの適用前に測定した基準ベースラインを越えるインスリンの
増加を測定した。下記の表3及び表4におけるデータは、各分散液の処方では全
身的にインスリンが輸送され得るのに対して、モノグリセリドとジグリセリドに
直接懸濁させたインスリンではインスリンの輸送が見られなかったことを示して
いる。表3のデータは、8頭のブタ(バッチYNB82801とYNA82802)及び7頭のブ
タ(対照バッチYNB83108)による個々のデータの平均(標準偏差)として示して
ある。表4は、個々のブタで得られたデータである。
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/18 A61K 47/34 47/20 A61P 3/10 47/34 C07K 14/625 A61P 3/10 A61K 37/26 C07K 14/625 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ラングリッジ、ジョン・リチャード イギリス国、デンバイシャー、ランデグ ラ、ザ・パント、イェール・コテージ (72)発明者 スミス、クリストファー・ジョン イギリス国、デンバイシャー、ロールト、 トリメイルション・レーン、アイスフリン Fターム(参考) 4C076 AA16 BB01 CC21 DD17E DD37A DD38A DD41E DD49E DD57E EE23A FF12 FF15 4C084 AA02 DB34 DC50 MA02 MA21 MA52 NA02 ZC351 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 CA40 DA37 EA30

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコールと補助溶剤を含む実質的に非水性の親水性媒体中
    に、中鎖部分グリセリドと会合され、選択的に長鎖ポリエチレングリコール種を
    混合したインスリン及び選択的にアプロチニンを含有することを特徴とする医薬
    組成物。
  2. 【請求項2】 前記アルコールが、C〜Cの1価のアルコール、C
    の多価アルコール、或いは1又は2の末端水酸基を有するエーテル又はポリ
    エーテルのうちから選ばれていることを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物
  3. 【請求項3】 前記アルコールが、エタノール、n−プロパノール、イソプ
    ロパノール、t−ブタノール、エチレングリコール(1,2−エタンジオール)
    、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、トリメチレングリコー
    ル(1,3−プロパンジオール)、グリセロール(1,2,3−プロパントリオ
    ール)、ポリエチレングリコール、テトラグリコール及びトランスキュトールの
    うちの1つ以上から選ばれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の医薬
    組成物。
  4. 【請求項4】 前記アルコールが、選択的にプロピレングリコール(1,2
    −プロパンジオール)、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)
    又はグリセロール(1,2,3−プロパントリオール)との混合物としたポリエ
    チレングリコール、テトラグリコール又はトランスキュトールであることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記アルコールが、プロピレングリコール(1,2−プロパ
    ンジオール)、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)又はグリ
    セロール(1,2,3−プロパントリオール)であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記液体ポリエチレングリコールが、PEG200、PEG
    300及びPEG400のうちから選ばれていることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記補助溶剤が、酸、弱酸の塩、弱塩基又は両性化合物のう
    ちから選ばれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成
    物。
  8. 【請求項8】 前記補助溶剤が、カルボン酸、スルホン酸、酢酸ナトリウム
    、ウルソデオキシコール酸ナトリウム、トリエチルアミン及びカルニチンのうち
    から選ばれていることを特徴とする請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】 前記カルボン酸が、選択的にOHで置換され且つ1,2また
    は3のカルボン酸基を担持するC〜Cのアルキルカルボン酸であることを特
    徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記カルボン酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、カプロン酸又
    はリンゴ酸のうちから選ばれていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1
    項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記カルボン酸が、DL−乳酸であることを特徴とする請
    求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記親水性媒体が、C〜Cの1価のアルコール又はC 〜Cの多価アルコールを混合したポリエチレングリコール、テトラグリコー
    ル又はトランスキュトールのうちから選ばれたエーテル又はポリエーテルと、カ
    ルボン酸、スルホン酸、又はウルソデオキシコール酸ナトリウム及び酢酸ナトリ
    ウムのうちから選ばれた塩とを含有していることを特徴とする請求項1〜11の
    いずれか1項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記親水性媒体が、C〜Cの1価のアルコール又はC 〜Cの多価アルコールと弱塩基又は両性化合物とを混合したポリエチレング
    リコール、テトラグリコール又はトランスキュトールのうちから選ばれたエーテ
    ル又はポリエーテルを含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項
    に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記親水性媒体が、カルボン酸又はスルホン酸、或いはウ
    ルソデオキシコール酸ナトリウム又は酢酸ナトリウムから選ばれた塩を混合した
    ポリエチレングリコール、テトラグリコール又はトランスキュトールのうちから
    選ばれたエーテル又はポリエーテルを含有することを特徴とする請求項1〜11
    のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 前記親水性媒体が、ポリエチレングリコール、テトラグリ
    コール又はトランスキュトールのうちから選ばれ、両性化合物を混合したエーテ
    ル又はポリエーテルを含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項
    に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 前記ポリエーテルがポリエチレングリコールであることを
    特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 前記親水性媒体が、カルボン酸又はスルホン酸或いはウル
    ソデオキシコール酸ナトリウム、酢酸ナトリウム及びL−乳酸ナトリウムのうち
    から選ばれた塩を混合したC〜Cの多価アルコールを含有することを特徴と
    する請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 前記親水性媒体が、 ポリエチレングリコールと、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
    オール又はグリセロールと、酢酸、クエン酸、乳酸又はカプロン酸との混合物、 ポリエチレングリコールと、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
    オール又はグリセロールと、DL−乳酸との混合物、 ポリエチレングリコールと、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
    オール又はグリセロールと、トリエチルアミン又はカルニチンとの混合物、 ポリエチレングリコールと、クエン酸、乳酸又はカプロン酸との混合物、 ポリエチレングリコールとDL−乳酸との混合物、 ポリエチレングリコールとカルニチンとの混合物、 ポリエチレングリコールと、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジ
    オール又はグリセロールと、ウルソデオキシコール酸ナトリウム又は酢酸ナトリ
    ウムとの混合物、 ポリエチレングリコールと、ウルソデオキシコール酸ナトリウム又は酢酸ナト
    リウムとの混合物、 1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール又はグリセロールと、
    酢酸、クエン酸、乳酸又はカプロン酸との混合物、 1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール又はグリセロールと、
    ウルソデオキシコール酸ナトリウム、酢酸ナトリウム又はL−乳酸ナトリウムと
    の混合物、及び DL−乳酸、 のうちから選ばれていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載
    の組成物。
  19. 【請求項19】 DL−乳酸中に、中鎖部分グリセリドと会合され、選択的
    に長鎖ポリエチレングリコール種を混合したインスリン溶液を選択的にアプロチ
    ニンと混合して含有することを特徴とする医薬組成物。
  20. 【請求項20】 前記中鎖部分グリセリドが、中鎖モノグリセリドと中鎖ジ
    グリセリドとの混合物を含むことを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に
    記載の組成物。
  21. 【請求項21】 全組成量の少なくとも80%が前記中鎖部分グリセリドで
    あり、前記親水性媒体が全組成量の20%未満であることを特徴とする請求項1
    〜20のいずれか1項に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 前記親水性媒体中にインスリンを少なくとも75mg/m
    Lの濃度で含有することを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の組
    成物。
  23. 【請求項23】 インスリンが微細懸濁液を形成していることを特徴とする
    請求項1〜22のいずれか1項に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 請求項1〜18及び20〜23のいずれか1項に記載の選
    択的にアプロチニンと混合したインスリン含有医薬処方を調製する方法であって
    、 (a)インスリン及び選択的にアプロチニンを実質的に非水性のアルコール含
    有親水性媒体及び補助溶剤に溶解させる工程と、 (b)得られた溶液を選択的に長鎖ポリエチレングリコール種を混合したうえ
    で中鎖部分グリセリドと会合させる工程、 とを備えたことを特徴とするインスリン含有医薬調製法。
  25. 【請求項25】 請求項19に記載の選択的にアプロチニンを混合したイン
    スリン含有医薬処方を調製する方法であって、 (a)インスリン及び選択的にアプロチニンをDL−乳酸中に溶解させる工程
    と、 (b)得られた溶液を選択的に長鎖ポリエチレングリコール種を混合したうえ
    で中鎖部分グリセリドと会合させる工程、 とを備えたことを特徴とするインスリン含有医薬調製法。
  26. 【請求項26】 請求項1〜23のいずれか1項に記載の組成物の経口投与
    における使用。
  27. 【請求項27】 (a)実質的に非水性の親水性媒体中にインスリンを溶解
    させる工程と、 (b)得られた溶液を中鎖部分グリセリドと混合する工程と、 (c)インスリンの微細懸濁粒子を沈殿させる工程と、 (d)沈殿したインスリンを単離する工程、 とによって得られたインスリン。
  28. 【請求項28】 前記懸濁体粒子の50重量%が30μm未満の直径を有す
    ることを特徴とする請求項27に記載のインスリン。
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