JP2002512168A - 高純度精製過酸化水素水溶液、その製法及び使用 - Google Patents

高純度精製過酸化水素水溶液、その製法及び使用

Info

Publication number
JP2002512168A
JP2002512168A JP2000544602A JP2000544602A JP2002512168A JP 2002512168 A JP2002512168 A JP 2002512168A JP 2000544602 A JP2000544602 A JP 2000544602A JP 2000544602 A JP2000544602 A JP 2000544602A JP 2002512168 A JP2002512168 A JP 2002512168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen peroxide
solution
peroxide solution
ppb
purified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000544602A
Other languages
English (en)
Inventor
フィッシャー マルティン
シュタマー アーヒム
クヴァイザー シュテファン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2002512168A publication Critical patent/JP2002512168A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02041Cleaning
    • H01L21/02043Cleaning before device manufacture, i.e. Begin-Of-Line process
    • H01L21/02052Wet cleaning only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B15/00Peroxides; Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof; Superoxides; Ozonides
    • C01B15/01Hydrogen peroxide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B15/00Peroxides; Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof; Superoxides; Ozonides
    • C01B15/01Hydrogen peroxide
    • C01B15/013Separation; Purification; Concentration
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B15/00Peroxides; Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof; Superoxides; Ozonides
    • C01B15/01Hydrogen peroxide
    • C01B15/013Separation; Purification; Concentration
    • C01B15/0135Purification by solid ion-exchangers or solid chelating agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B15/00Peroxides; Peroxyhydrates; Peroxyacids or salts thereof; Superoxides; Ozonides
    • C01B15/01Hydrogen peroxide
    • C01B15/029Preparation from hydrogen and oxygen

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、実質的に有機化合物不含である電子工業用の高純度精製過酸化水素溶液並びにその溶液の製法に関し、その際、この方法は、それぞれ水中で、酸素及び酸素を触媒により反応させるか、酸素を電気化学的に還元するか、又は酸性硫酸アンモニウム溶液を電気分解し、その場合に、反応を有機化合物及びこれを放出する材料の排除下に行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は特に実質的に有機化合物を含有しない高純度精製(highly pure)過酸
化水素水溶液、その製法及び使用に関する。
【0002】 過酸化水素は多くの工業分野で、例えば化学合成で、紙及びパルプの漂白のた
めに、排水処理のために、かつ化学的研磨液の成分として広く使用されている。
大量の過酸化水素が今日では、いわゆるアントラキノン法で製造されている。そ
の際、アントラキノン誘導体、例えば2−アルキルアントラキノンは、水と混合
不可能な有機溶剤混合物中で水素化触媒により還元されて相応するアルキルアン
トラヒドロキノンになる。空気又は酸素でこのヒドロキノン溶液を引き続き酸化
し、かつ初めに使用した2−アルキルアントラキノンを回収すると、一般に水を
用いて、粗製過酸化水素水溶液の形成下に抽出される過酸化水素が生じる。この
粗製溶液は、通常は使用反応器及び合成装置の材料に由来する数多くの無機不純
物、例えばケイ素含有化合物及び金属、例えばAl、Fe、Cr及びNiを含有
する。更に、大量の有機不純物、例えばアントラキノン、有機溶剤残留物並びに
これらの物質の分解生成物がその中に含有されている。過酸化水素水溶液は使用
目的に応じて、様々な精製及び/又は濃縮工程にかけなければならない。公知の
精製方法はその際、例えば蒸留、膜濾過、樹脂での吸着及びイオン交換樹脂の使
用であり、これらは単独で、又は組み合わせて使用することができる。引き続き
、こうして精製された溶液は、蒸発及び精留により過酸化水素約10〜70質量
%の過酸化水素含有率まで濃縮させることができる。こうして得られた過酸化水
素溶液の品質は、無機及び/又は有機不純物の除去に対して高い要求がおかれて
いない数多くの工業的使用のために、例えば排水処理のために、又は紙及びパル
プの漂白のためには十分である。
【0003】 電子コンポーネントのますます進む縮小化は、更により高い集積度を有する更
に効率的なマイクロチップの提供を必要としている。これらは、不純物の含有率
が最高で1ppbであり、部分的にはそれを更に下回る高純度精製シリコンウェ
ハからのみ製造することができる。このような電子コンポーネントの製造では、
いくつかの処理工程、例えば半導体を様々な洗浄化学薬品で処理する「ウェット
プロセス」が生じる。この場合、多くの過酸化水素溶液が使用される。
【0004】 この高集積スイッチ回路を製造する際の本質的な問題は、洗浄化学薬品中に含
有されている無機又は有機化合物による半導体表面の不純物である。従って、半
導体素子と接触する全ての溶液には極めて高い純度要求がおかれ、例えば、イオ
ン性不純物の含有率は可能な限り低くなければならない。有利にはこれらの溶液
は最高で300pptの全金属含有率及び部分的には個々の金属種に関しては1
0ppt未満を有している必要がある。多くのアニオンが金属イオンと錯体を形
成して、半導体の所定のドーピングを変化させてしまうことがあるので、アニオ
ンでの汚染も回避しなければならない。
【0005】 しかし有機化合物での半導体表面の汚染にも、重要な問題の1つがあり、これ
は、後続の方法工程、例えばエッチングに著しい悪影響を及ぼしうる。この理由
から、実質的に有機化合物不含の過酸化水素水溶液に対する大きな需要が存在す
る。
【0006】 過酸化水素溶液から無機不純物を除去するための方法が公知である。例えば、
WO−A96/39237は半導体製造のための超高純度精製水性過酸化水素の
製法を記載している。アニオン−及びカチオン交換カラムの使用により、約30
%濃度の過酸化水素水溶液から、その中に含有されているカチオン及びアニオン
を除去する。この方法の欠点は、得られた過酸化水素溶液はまだ、20ppmま
での有機不純物含有率を含有しうることである。
【0007】 過酸化水素溶液中の有機化合物の含有率は通常、toc(全有機炭素)として
記載され、ppm、即ち物質106に対する不純物部又はppB(109)で表示
される。有機不純物の分離はしかし、前記ではまだ不十分である。
【0008】 例えば、アントラキノン法で製造された過酸化水素の純粋な蒸留精製は、これ
らが易揮発性又は水蒸気揮発性有機化合物を含有しているので、失敗している。
過酸化水素溶液中の有機化合物含有率はこのような蒸留物では、まだ150mg
/lまでである。
【0009】 US−A5456898はアントラキノン法により製造された粗製過酸化水素
溶液の富化及び精製法を記載している。その際、初めに有機不純物を合成吸着樹
脂に吸着させ、かつ生じた溶液を引き続き、部分蒸発及び引き続く分留により濃
縮させる。最大50ppmの有機不純物含有率を有する水性過酸化水素溶液が生
じる。
【0010】 US−A4999179はカチオン交換体、アニオン交換体及び更なるハロゲ
ン化多孔性樹脂、例えば臭化スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーの組み合わ
せの使用下で金属カチオン、アニオン及び有機不純物を過酸化水素水溶液から除
去するための方法を記載している。この場合、アントラキノン法により製造され
た過酸化水素溶液を精製に使用することもできる。生じた精製溶液のtoc含有
率は通常、最高で5ppmである。
【0011】 US−A5342602も、アントラキノン法により製造された過酸化水素水
溶液中の有機不純物含有率を低減させるための方法を記載している。この場合、
脱アルミニウム処理されたH−Yゼオライト又はH−モルデン沸石を用いて有機
不純物の吸着が行われる。この吸着剤は1000℃までの温度でのか焼により再
生させることができる。実施例では、44ppmまでのtoc値の最大低下が達
成される。
【0012】 有機不純物を分離するための全ての吸着法の欠点はその高い経費である。例え
ば、吸着媒体を通常は経費をかけて予備処理し、かつ後で再生させなければなら
ない。更に、過酸化水素は発熱分解する傾向があるので、吸着法は安全技術的に
経費がかかる。
【0013】 JP−A09100106は吸着工程を用いずに、過酸化水素溶液から有機不
純物を除去するための方法を記載している。その際、粗製過酸化水素溶液に空気
と不活性ガスとをガス導入して、34.2mg/lから10.4mg/lへのt
oc値の低減を達成する。匹敵する公称含有率をJP−A09278416が有
する。JP−A09075605は、分別結晶による過酸化水素溶液からの有機
不純物の分離法を記載している。このエネルギー集中的かつ技術的に非常に迂遠
な方法により、64ppmのtoc値を2.7ppmに低下させることができる
。匹敵する公称含有率をJP−A09278417が有する。
【0014】 US−A5112702は酸素の電気化学的還元による過酸化水素の製法を記
載している。US−A5496532は白金属の金属を含有する触媒の存在下に
水素と酸素を触媒により反応させることによる過酸化水素の製法を記載している
。更に、ペルオキソ二硫酸アンモニウムの電気分解による製造も公知である。こ
の方法のどれも、電子工業の今日の純度要求、ことに可能な限りの無機及び有機
物質の除去に対する要求に十分な水性過酸化水素はもたらさない。従って公知の
過酸化水素溶液は電子コンポーネントの基板を処理する際に多くの不良品の原因
となっている。
【0015】 本発明の課題は、電子コンポーネントを処理するための高純度精製過酸化水素
水溶液並びにこのような溶液を製造するための簡単で、工業的規模で実施可能な
方法を提供することであり、この際このような溶液は実質的に有機化合物不含で
ある。その際、合成による有機化合物を除去するための精製工程は放棄すること
ができる。
【0016】 この課題は、toc最高100ppb(全有機炭素)を含有する高純度精製過
酸化水素水溶液により、並びに水性媒体中で、水素及び酸素を触媒により反応さ
せるか、酸素を電気化学的に還元するか、又は酸性硫酸アンモニウム溶液を電気
分解し、その際、反応を有機化合物及び、これらを放出する材料の排除下に行う
方法により解決する。
【0017】 本発明の方法により、有機化合物全含有率が最高で100ppb、有利には最
高で10ppb、殊には最高で1ppbである過酸化水素水溶液が得られる。溶
液の過酸化水素濃度は通常、約2〜80質量%、有利に3〜75質量%である。
【0018】 高純度精製過酸化水素水溶液を製造するための本発明の方法は次の処理を含む
: I)反応媒体としての高純度精製水、高純度精製反応試薬、例えば水素、酸素も
しくは硫酸アンモニウム、高純度精製触媒及び高度に清浄な装置を用意し、 II)それぞれ水中で、かつ有機化合物及びこれを放出材料の排除下に水素と酸
素とを触媒により反応させるか、又は酸素を電気化学的に還元するか、又は酸性
硫酸アンモニウム溶液を電気分解することにより、過酸化水素水溶液を製造し、 III)場合により無機不純物を除去し、かつ IV)場合により過酸化水素溶液を濃縮させる。
【0019】 方法工程III)及びIV)はこの場合所望の場合には、任意の順序で1回以
上行うことができ、その際、常に有機化合物の排除に心がける。使用分野及びそ
れに伴う必要とされる過酸化水素溶液の品質プロファイルに応じて、場合によっ
ては未だ存在する無機不純物が更なる使用で過酸化水素溶液中に残留してもよい
場合には、方法工程III)は放棄することができる。更に、方法工程(II)
で得られた過酸化水素溶液が既に、所定の使用に十分な濃度を有する場合には、
方法工程IV)を放棄することができる。
【0020】 方法工程II)には、例えば酸性硫酸アンモニウム溶液の電気分解、US−A
5378436に記載されているような放電法及び有利には水素及び酸素から過
酸化水素を製造するための有利な直接合成法が好適である。好適な合成法はUS
−A5112702に記載されている、電気分解セル又は燃料セル中での酸素の
電気化学的還元のための方法である。他の好適な直接合成法は、遷移金属触媒の
存在下での水素と酸素との反応に基づく。これらは例えば、US−A54965
32に記載されている。過酸化水素水溶液を製造するための好適な方法を伴う前
記の文献を全ての範囲にわたって参照することができる。
【0021】 過酸化水素合成に使用される水は実質的に有機成分を含有しない。有機不純物
を含有しない水は通常の当業者に公知の方法で製造することができる。US−A
5395522は水から有機物質を除去するための装置を記載しており、その際
、反応器中で始めに、光触媒酸化及び/又はイオン化し、イオン交換カラムで続
いて二酸化炭素、溶解した酸素及びイオン化有機化合物を第1の精製工程で除去
する。好適な吸着法、濾過法、交換法及び照射法によりtoc含有率≦100p
pb、有利には≦10ppb、殊には≦1ppbを有し、電気抵抗>18MΩc
mを有する水が得られ、かつ、これを使用する。
【0022】 使用される水及び酸素は実質的に有機不純物を含有しない。このことは、場合
により希釈ガスとして使用される不活性ガス、例えば窒素にも当てはまる。この
ガスの精製法は例えば、US−A5558844、US−A4977746、U
S−A5528906及びUS−A5682763に記載されている通常の、当
業者に公知の方法であり、これらを全ての範囲に亘って参照することができる。
【0023】 水素及び酸素の他に前記のように不活性ガス、例えば窒素又は希ガスも含有し
てよい反応ガスは通常、約2:1〜1000:1の範囲のO2:H2モル比を有す
る。約5:1〜100:1の範囲のモル比が特に有利である。反応ガス中で使用
される酸素は空気の形で反応ガスに混入することもできる。これも、実質的に有
機化合物不含の品質で使用する。
【0024】 反応は常圧でも300バールまでの過圧でも実施することができる。有利には
圧力は最低2バール、例えば10〜100バール、殊に10〜80バールである
。反応温度は0〜60℃の範囲であってよく、有利には0〜50℃の範囲で操作
する。
【0025】 直接合成では、過酸化水素製造の際に実質的に有機不純物を水性反応媒体に放
出しない貴金属含有触媒を使用する。触媒を製造する際に有機化合物を、例えば
還元剤として又は担体表面の脱脂のために使用する場合、これらを本発明の方法
で使用する前に、実質的に有機化合物が反応媒体中に放出されないように十分に
除去する。同じことが使用される触媒担体及び装置にも当てはまる。有利には、
例えば前記の文献に記載されているような無機又は金属担体を使用する。好適な
貴金属含有担体触媒は当業者には公知である。有利には担体及び活性成分/助触
媒からなる触媒系から、引き続く熱処理(か焼)により残留有機成分を除去する
。本発明の方法で触媒成形体を使用する場合には、これらを熱処理により同時に
成形することができる。熱による後処理は酸化雰囲気、不活性雰囲気又は還元雰
囲気中で行うことができる。有利には、有機成分を除去するためのか焼を酸化雰
囲気中で行う。
【0026】 担体材料として炭素を使用する場合、予め、当業者に公知の好適な試験法で、
これらが合成条件下に実質的に有機成分を反応媒体に放出しないことを確認する
。有利には直接合成を、白金族、即ちRu、Rh、Pd、Os、Ir、Pt又は
金の金属少なくとも1種を含有する貴金属触媒の存在下に行う。有利にはPd及
びPtを使用する。殊に、水素と酸素との反応を、活性成分としてパラジウムを
含有する触媒成形体を用いて行う。
【0027】 触媒成形体とは、触媒活性成分が特異的に成形された担体表面上に存在してい
る触媒のことである。このような担体は通常、充填体、例えばラシヒリング、サ
ドル、Pall(登録商標)−リング、コイル又はメッシュパッキングリングであっ
てよく、これらは、活性成分で被覆するために好適である様々な材料から構成さ
れている。触媒活性成分を備えた充填体を緩いばら積み体として、過酸化水素製
造のために使用される反応器に挿入する。有利な成形体は水力半径(定義はVDI-
Waermeatlas, Abschnitt LE1参照)1〜10mmのチャネルを有する。
【0028】 規定のパッキングの形で反応器に装入され、かつ多くの貫流チャネルにより容
積に対して広い表面積を有する触媒成形体が有利である。このような成形体を後
記では触媒モノリスと称する。好適な反応器は例えば、EP−A068862、
EP−A201614及びEP−A448884に記載されている。
【0029】 触媒モノリスは通常、織物、ロープ、シート、ロープ状金属及び/又は金属板
から、殊には隣接する層が多かれ少なかれまとまったチャネルを形成するウェー
ブのある、折り曲げられている、かつ/又は平滑な織物の複数の層からなる。
【0030】 触媒活性成分を有する触媒担体の被覆は通常の方法で行う(下記参照)。モノ
リス型担体では、被覆を通常、触媒モノリスの更なる加工の前に行う。しかしこ
れは、成形前の担体でも行うことができる。
【0031】 触媒活性成分はパラジウムの他に主要成分として更なる金属、有利には貴金属
及びことに白金、ロジウム、イリジウム、銅、銀及び/又は金を助触媒として含
有してよい。パラジウム/助触媒金属比は有利には100:1〜1:10、かつ
殊には10:1〜1:1である。パラジウム並びに場合により存在する助触媒金
属は通常、全触媒量(担体+活性成分)に対して5×10-4〜1質量%、かつ殊
に10-3〜0.15質量%である。
【0032】 合成触媒による分解に対して過酸化水素を安定化するために、反応媒体に安定
剤、有利には鉱酸、例えば硫酸、リン酸、塩酸、臭化水素酸及びこれらの混合物
を添加することができる。その際、過酸化水素合成の反応媒体中の酸濃度は通常
、最低10-4モル/l、有利には10-3〜10-1モル/lである。反応媒体に更
に、痕跡量の臭化物又は塩化物を1〜1000ppm、有利には5〜300pp
mの濃度で添加することができる。本発明の方法では、この安定剤を最も精製さ
れた品質で、実質的に有機化合物不含で使用する。
【0033】 過酸化水素製造には慣用の、当業者に公知の、かつ例えば過酸化水素製造のた
めの前記の文献に記載された加圧反応器、例えば攪拌反応器、管状反応器及び循
環反応器が好適である。反応媒体中に有機物質を放出しうる部材は使用しない。
殊に、不安定な有機材料からなるシーリング剤及び/又は滑剤は使用しない。本
発明の合成法のための反応器に好適な材料は有利には、腐食安定なスチール、例
えば材料番号14571,14439、14539、14462のスチールであ
る。一般に、実質的に有機化合物を反応媒体中に放出しない高合金の酸安定スチ
ール並びにプラスチックが好適である。このプラスチックには例えば、ペルフル
オロ−アルコキシ−ポリマー、ポリビニリデンフルオリド、ポリテトラフルオロ
エチレン及び場合によりポリプロピレンを挙げることができる。
【0034】 合成装置の運転前に通常、これから、高純度精製水での念入りな洗浄により、
場合によりまだ存在する有機不純物を除去する。
【0035】 記載の方法により、約2〜25質量%の過酸化水素濃度を有する過酸化水素溶
液を製造することができる。これは所望の場合には、後記のように更に濃縮させ
ることができる。
【0036】 過酸化水素水溶液の所望の使用分野に応じて、この製造に更に、場合により過
酸化水素水溶液中にまだ含有されている無機不純物を除去するための精製工程及
び/又は濃縮工程少なくとも1つを続けることができる。全ての装置及び反応試
薬から予め、例えば高純度精製水を用いての所望のtoc値に達するまでの洗浄
により有機化合物を除去する。
【0037】 電子工業で必要な溶液濃度は一般に、約10〜50質量%、有利に20〜40
質量%、ことに30〜35質量%であり、一般に、無機不純物の除去も濃縮も必
要とする。
【0038】 好適な方法変法では、実質的に有機化合物を含有せず、かつ2〜20質量%の
範囲の濃度並びに場合によりまだ無機不純物を有する過酸化水素水溶液を、蒸留
により20〜70質量%まで濃縮する。蒸留を連続的に、又は断続的に行い、そ
の際、場合により含有される非揮発性無機不純物が塔底に残留するので、これを
分離除去し、他方で水及び過酸化水素を蒸発させる。濃縮及び場合によりまだ含
有される易揮発性無機不純物の分離を、実質的に水及び場合によりまだ含有され
る無機不純物を含有する前フラクションを分離することにより行う。第2の分離
蒸留工程も好適である。この第2蒸留工程のための好適な装置は、多くの分離プ
レート、例えば30枚の分離プレートを有する蒸留塔又は蒸発器である。
【0039】 第2の有利な方法変法の後に、実質的に有機不純物不含の過酸化水素水溶液の
後処理を連続して行う。その場合、過酸化水素溶液を連続して、一般に減圧下に
蒸発器に供給する。水及び過酸化水素の他に場合により更に、易揮発性無機化合
物を含有する蒸気が得られる。これには例えば、場合により安定化のために、過
酸化水素溶液の製造の際に使用されるようなハロゲン水素を挙げることができる
。場合により含有される、方法条件下に非揮発性の無機化合物が塔底に残留する
。生じる蒸気を分縮すると、一方ではより高い過酸化水素濃度を有する凝縮物が
、かつ他方ではより低い濃度を有する蒸気が生じる。凝縮温度は一般に、過酸化
水素の10〜35質量%濃度溶液が得られるように選択する。例えばアントラキ
ノン法に由来する、まだ有機不純物を含有する過酸化水素を後処理するための分
縮法は、公知である。例えばEP−A0727388に記載されており、これを
参照することができる。意外にも、この方法は無機不純物の分離にも好適である
ことが判明している。
【0040】 第3の連続的な方法変法の後に、無機不純物の分離及び濃縮を連続的な部分蒸
発により行う。連続的な部分蒸発では、第1の方法工程で初めに、実質的に水及
び易揮発性無機不純物を蒸発させて、残留する過酸化水素溶液を濃縮させる。こ
れを、連続的に第2の蒸発工程に供給する。次いでここで、過酸化水素溶液を所
望の最終濃度に蒸発させ、かつ続いて凝縮させる。その場合、凝縮底部に第1の
方法工程で分離されなかった非揮発性無機不純物、例えば硫酸又は無機塩を含有
する残留物が残留する。
【0041】 約20〜70質量%の範囲のより高い過酸化水素濃度が望ましい場合には、第
2の有利な方法変法の第1工程の蒸気を精留塔に直接供給することにより、これ
を達成することができる。一般に、この精留塔は最高で30枚の、有利には最高
で10枚の分離プレートを有する。その際、塔底生成物は濃縮された過酸化水素
溶液を含有するが、塔頂では、有利には1質量%未満の過酸化水素濃度を有する
分離された水を取り出す。精留を一般に、約20〜100ミリバールの圧力で実
施する。蒸発及び引き続く精留による過酸化水素の後処理法は既に、例えばアン
トラキノン法から有機不純物を分離するために公知である。好適な方法は例えば
、EP−A0529722及びUS−A3152052に記載されている。意外
にも、この方法は無機不純物を分離除去するためにも好適である。前記の方法を
参照することができる。
【0042】 前記の方法変法で、ハロゲン水素(HX−含有率)が100ppmより高い過
酸化水素溶液が得られた場合、これらの無機不純物を分離するためのイオン交換
法は一般に、イオン交換体の必要な再生により経費がかかる。
【0043】 意外にも、第3方法変法で前記したように、部分蒸発により過酸化水素を後処
理する場合、水/過酸化水素蒸気からのハロゲン水素の分離を、無機塩基での洗
浄により行うことができることが判明した。好適な塩基はその場合、アルカリ土
類金属水酸化物又はアルカリ金属水酸化物、例えばNaOH、KOH、Ca(O
H)2である。揮発性塩基は不適当である。水/過酸化水素蒸気をその場合、こ
の塩基の水溶液に導通させるが、その際、過酸化水素損失は通常、蒸留の供給に
対して最高で5質量%、有利には最高で1質量%である。塩基洗浄の後に通常、
ハロゲン水素濃度<1ppmを有する過酸化水素溶液が得られる。洗浄循環中の
pH−値が7以上である場合、通常はハロゲン水素濃度は5ppb未満である。
【0044】 本発明のもう1つの目的は、電子コンポーネントの基板の処理のための、殊に
半導体構造素子の処理のための電子工業での、更に薬剤での、最高100ppb
の有機化合物全含有率を有する本発明の過酸化水素溶液の使用である。
【0045】 半導体構造素子の処理のために、例えば半導体基板の洗浄のための方法では通
常、H2SO4/H22、NH4OH/H22又はNH4OH/H22/H2Oを含
有する洗浄溶液を有機化合物の除去のために、HCl/H22/H2Oを含有す
るものを金属不純物の除去のために、かつ緩衝されたフッ化水素又は希フッ化水
素溶液をオキシド膜の除去のために使用する。これらの処理は主に、半導体基板
を洗浄溶液に浸漬するいわゆる浸漬処理で実施する。
【0046】 この場合、例えばデジタルメモリモジュール、例えば4M DRAM又は他の
電子コンポーネント、例えばMOSキャパシタ、p−nダイオード等を製造する
場合には、100nm未満のサイズの微粒子又は有機化合物及び金属イオンによ
る汚染もコンポーネントの特性にマイナスに影響を及ぼす。微粒子又は有機不純
物は半導体基板上に析出して、例えばリソグラフの際のパターンの欠陥又は酸素
拡散の際のオキシド膜の異常な厚さの原因となるか、又は著しく異なる拡散をも
たらす。金属化合物の除去に対する有機不純物の影響は特に重大である。過酸化
水素からの有機不純物により、少量のカチオンが基板上に残留して、それにより
半導体の再結合ライフタイムが低下する。
【0047】 しかし、電子コンポーネントの基板をtoc含有率最高100ppb、有利に
は最高10ppbを有する本発明の高純度精製過酸化水素で処理すると、不良率
を明らかに低下させることができる。例えば、MOSコンデンサ及びp−nダイ
オードの製造のために高純度精製過酸化水素を使用すると、収率は91%以上に
上昇するが、より高いtoc含有率を有する過酸化水素を用いての慣用のプロセ
スでは収率はMOSコンデンサの場合に約70〜75%であり、p−nダイオー
ドの場合に約80%であるに過ぎない。従って本発明の過酸化水素の使用により
、予期せぬ高い品質及び生産性で半導体素子を製造することができる。
【0048】 本発明を次の例で詳述するが、本発明はこれに制限されない。
【0049】 例 カチオンの測定をICP−MS(誘導結合質量分析法)により、アニオンの測
定をイオンクロマトグラフィーにより行った。使用された化学物質全ては特に記
載の無い限り、「分析用」品質で使用した。
【0050】 例1 V4A金属織物(14571)から、ウェーブ処理されたネット及び平滑ネッ
トを交互に重ねて、円筒形のモノリスに巻いたが、これは、外径及び高さ5cm
を有した。ネットの末端をいくつかの溶接点で固定した。
【0051】 アセトンで処理し、かつ引き続き精製水で洗浄することによりモノリスを脱脂
した後に、乾燥させた。高純度精製濃塩酸25質量%及び精製水75質量%から
なる溶液中でこれを、温度60℃で5分間処理し、その後、酸浴から取りだし、
かつ酸残分を除去するために数回、精製水ですすいだ。脱脂及び乾燥させたモノ
リスを精製水200ml中に装入した。Na2PdCl4溶液10.8g(Pd含
有率1質量%)及びH2PtCl4−溶液1.08ml(Pt含有率1質量%)の
混合物を添加した後に、次亜リン酸ナトリウムの1%濃度水溶液5.66gを迅
速に滴加した。この添加の終了の30分後に、この溶液を70℃で20分間加熱
した。冷却の後に、モノリスを精製水で洗浄し、かつ真空下に(10ミリバール
)60℃で乾燥させた。
【0052】 例2 例1で製造されたPd/Pt被覆V4A−ネットを、攪拌機、温度調節及び5
0バールの圧力調節を備えた270mlオートクレーブに装備した。攪拌機、触
媒及び他の装備の容量を引くと、有効反応器容量は208mlであった。高純度
精製水に硫酸、リン酸及び臭化水素酸を添加すると、硫酸塩4000ppm、リ
ン酸塩1000ppm及び臭化物120ppmの含有率を有する反応媒体が生じ
た。この溶液を有機化合物含有率(toc含有率)に関して調べた。溶液はto
c<10ppbを含有した。下方から反応器に、この反応媒体60.0g/h、
酸素291.6l/h及び水素32.4l/h(常圧条件に対して)を供給した
。反応器カバーの所で、生成物/ガス混合物を連続的に取り出した。温度22℃
及び回転数1500r.p.m.で、選択率73%(水素に対して)で変換率15.4
%(水素に対して)を得ることができた。製造された過酸化水素溶液の濃度は8
.9質量%であり、かつ触媒モノリスに囲まれた円筒容量に対する空時収率は過
酸化水素1-1-1 60gであった。過酸化水素含有取出物はtoc10ppb
未満を含有した。
【0053】 例3 例2により得られた過酸化水素溶液(62g/h)を、液体循環(100kg
/h)を有するポリテトラフルオロエチレン製の高度に清浄な流下フィルム型蒸
発器(直径30mm、長さ100mm)中で連続的に蒸発させた。蒸発温度80
℃及び圧力100ミリバールで、ほぼ完全に蒸発を達成した。蒸発器の塔底に、
主に硫酸、リン酸、過酸化水素、水及び金属イオンの濃溶液が残留し、これを連
続的に排出させた。水、過酸化水素及び臭化水素からなる蒸気を高純度精製希水
酸化ナトリウム溶液(pH8)で洗浄し、かつ引き続き33〜36℃で、ポリテ
トラフルオロエチレンで内張された高度に清浄なコンデンサ中で分縮させた。凝
縮物として、20.5質量%濃度の過酸化水素溶液26.6g/hが得られた。
この過酸化水素溶液を有機及び無機化合物の含有率に関して調べた。残留蒸気を
5℃で全凝縮させた。試験の結果を第1表にまとめた。
【0054】
【表1】
【0055】 例4 金属製織物(14539)から、ウェーブ処理されたネットと平滑なネットを
交互に重ねることにより、円筒形のモノリスを巻いたが、これは、外径及び高さ
5cmを有した。ネットの端部をいくつかの溶接点で固定した。
【0056】 モノリスを精製アセトンで処理し、続いて精製水ですすぐことにより脱脂し、
その後、乾燥させた。高純度精製濃塩酸からなる溶液中、温度60℃で2時間、
これを処理し、その後、酸浴から取りだし、かつ精製水で数回すすいで、酸残分
を除去した。乾燥させたモノリスを精製水350ml中に予め装入した。PdC
2溶液8.35g(Pd含有率1質量%)及びH2PtCl4溶液0.83g(
Pt含有率1質量%)の混合物を添加した後に、次亜リン酸ナトリウムの1質量
%濃度水溶液4.33gを迅速に滴加した。添加の終了の90分後に、溶液を6
0℃に30分間、加熱した。冷却の後に、精製水でモノリスを洗浄した。このネ
ットロールをこの後、50℃及び50バールで90分間、水素で水素化した。
【0057】 例4で製造されたPd/Pt被覆触媒を例2の270mlオートクレーブ中に
装填した。例2に記載のように、有効反応器容量は208mlであった。例2に
記載の高純度精製反応媒体を使用した。有機化合物の含有率(toc含有率)は
toc<10ppbであった。下から反応器に、この反応媒体57.0g/h、
酸素291.6l/l及び水素32.4l/h(通常条件でのガス)のフローを
供給した。反応器カバーのところで、生成物/ガス混合物を連続的に除去した。
温度20℃及び回転数1500r.p.m.で、選択率84%(水素に対して)で変換
率17%(水素に対して)を得ることができた。製造された過酸化水素溶液の濃
度は11.1質量%であり、かつ触媒モノリスに囲まれた円筒容量に対する空時
収率は過酸化水素1-1-1 78gであった。過酸化水素含有取出物はtoc1
0ppb未満を含有した。
【0058】 例6 例5で得られた過酸化水素溶液(62g/h)を例3の記載と同様に連続蒸発
させた。その際、凝縮物として23.5質量%濃度過酸化水素溶液28.9g/
hが得られた。この過酸化水素溶液を、有機及び無機化合物の含有率に関して調
べた。残留蒸気を5℃で全凝縮させた。試験結果を第2表にまとめた。
【0059】
【表2】
【0060】 例7 例4により製造されたPd/Pt被覆された触媒を例2の270mlオートク
レーブ中に装填した。この場合にも、有効反応器容量は208mlであった。高
純度精製水に硫酸、リン酸及び塩酸を添加すると、硫酸塩4000ppm、リン
酸塩1000ppm及び塩化物600ppmの含有率を有する反応媒体が生じた
。その有機化合物の含有率(toc含有率)はtoc<10ppbであった。下
から反応器に、この反応媒体264g/h、酸素291.6l/l及び水素32
.4l/h(通常条件でのガス)のフローを供給した。反応器カバーのところで
、生成物/ガス混合物を連続的に除去した。温度21℃及び回転数1500r.p.
m.で、選択率57%(水素に対して)で変換率23%(水素に対して)を得るこ
とができた。製造された過酸化水素溶液の濃度は2.4質量%であり、かつ触媒
モノリスに囲まれた円筒容量に対する空時収率は過酸化水素1-1-1 73gで
あった。過酸化水素含有取出物はtoc10ppb未満を含有した。
【0061】 例8(比較) 高いtoc含有率を有する従来技術による過酸化水素使用下での、半導体基板
の洗浄 半導体基板を有機不純物のシミュレーションのためにフォトレジストで被覆し
、かつ通常通りのすすぎ工程及び洗浄工程(H2SO4/H22及び緩衝フッ化水
素溶液での処理、それぞれ精製水でのすすぎにより中断)におくった。洗浄工程
の際に、通常の半導体品質であるtoc15ppmを有する過酸化水素を使用し
た。洗浄工程の後に、半導体を判定するために、正孔の再結合ライフタイムの測
定を実施した。再結合ライフタイムは60マイクロセカンドであり、従って、対
照基板(再結合ライフタイム100マイクロセカンド)と比較して明らかに低い
【0062】 例9 低いtoc含有率(<100ppb)を有する本発明の過酸化水素の使用下で
の、半導体基板の洗浄 例8と同様に、フォトレジストで汚染された半導体基板を慣用のすすぎ工程及
び洗浄工程(H2SO4/H22及び緩衝フッ化水素溶液で処理、精製水でのすす
ぎ相によりそれぞれ中断)においた。しかし洗浄工程では、72ppbのtoc
含有率を有する高純度精製過酸化水素を使用した。洗浄工程の後に、半導体を評
価するために再び、正孔の再結合ライフタイムの測定を実施した。再結合ライフ
タイムは100マイクロセカンドであった。これは、純粋な対照基板に相応する
【0063】 例10 金属不純物にさらされた半導体基板の洗浄 半導体基板を、鉄イオン1ppm又は銅イオン1ppmを含有するHF/H2
2(それぞれ1質量%)からなる洗浄溶液に10分、浸漬し、精製水で10分
、すすぎ、かつ遠心分離により乾燥させた。洗浄溶液中で、72ppbのtoc
含有率を有する高純度精製過酸化水素を使用した。半導体を評価するために再び
、正孔の再結合ライフタイムを測定した。これは、精製対照基板のそれに相応し
た。この例は本発明による高純度精製過酸化水素を含有する洗浄溶液から金属不
純物は、測定可能な量では取り込まれないということを示している。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月23日(2000.5.23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,GE, HU,ID,IL,IN,JP,KR,KZ,LT,L V,MK,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG ,SI,SK,TR,UA,US,ZA (72)発明者 シュテファン クヴァイザー ドイツ連邦共和国 リンブルガーホーフ ケノファー シュトラーセ 11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 toc(全有機炭素)最高100ppbを含有する、電子コ
    ンポーネントの基板を処理するための高純度精製過酸化水素水溶液。
  2. 【請求項2】 toc最高10ppb、有利には最高1ppbを含有する、
    請求項1に記載の過酸化水素溶液。
  3. 【請求項3】 高純度精製過酸化水素水溶液の製法において、それぞれ水中
    で、かつ有機化合物及びこれを放出する材料の排除下に、水素及び酸素を触媒に
    より反応させるか、酸素を電気化学的に還元するか、又は酸性硫酸アンモニウム
    溶液を電気分解することを特徴とする、高純度精製過酸化水素水溶液の製法。
  4. 【請求項4】 高純度精製水、高純度精製反応試薬及びガス、高純度精製触
    媒並びに高度に清浄な装置を使用し、 過酸化水素水溶液を有機化合物の排除下に製造し、 場合により無機不純物を除去し、かつ 場合により過酸化水素溶液を濃縮する、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 活性成分として不活性担体上の白金族の金属、有利にはパラ
    ジウムを有する触媒を用いて、水素と酸素とを触媒により反応させる、請求項3
    又は4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応前に、かつ/又は再生のために200〜900℃の温度
    でか焼されている触媒を使用する、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機化合物の含有率が最高で100ppb、有利には最高で
    10ppb、殊には最高で1ppbである水性媒体中で触媒により反応させる、
    請求項3から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 触媒反応のために、有機化合物の含有率がそれぞれ最高で1
    ppbである水素、酸素並びに場合により最低1種の不活性ガスを使用する、請
    求項3から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 過酸化水素溶液から無機不純物を分離するために、使用条件
    下に実質的に有機物質を放出しないイオン交換体を使用する、請求項3から8ま
    でのいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 無機不純物を除去し、かつ同時に濃縮するために、過酸化
    水素水溶液を2段階又は多段階蒸留する、分縮する、又は部分蒸発させる、請求
    項3から8までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 過酸化水素溶液を部分蒸発させ、かつその場合に生じる水
    /過酸化水素蒸気混合物を、非揮発性塩基の高純度精製アルカリ性水溶液で洗浄
    する、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項3から10までのいずれか1項に記載の方法により
    得られる、高純度精製過酸化水素水溶液。
  13. 【請求項13】 電子コンポーネントの基板を処理するための、請求項3か
    ら11までのいずれか1項に記載の方法により得られる高純度精製過酸化水素水
    溶液の使用。
JP2000544602A 1998-04-21 1999-04-19 高純度精製過酸化水素水溶液、その製法及び使用 Withdrawn JP2002512168A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19817794A DE19817794A1 (de) 1998-04-21 1998-04-21 Hochreine wässrige Wasserstoffperoxid-Lösungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
DE19817794.1 1998-04-21
PCT/EP1999/002627 WO1999054254A1 (de) 1998-04-21 1999-04-19 Hochreine wässrige wasserstoffperoxid-lösungen, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002512168A true JP2002512168A (ja) 2002-04-23

Family

ID=7865323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000544602A Withdrawn JP2002512168A (ja) 1998-04-21 1999-04-19 高純度精製過酸化水素水溶液、その製法及び使用

Country Status (12)

Country Link
US (1) US6592840B1 (ja)
EP (1) EP1080036A1 (ja)
JP (1) JP2002512168A (ja)
KR (1) KR20010042857A (ja)
CN (1) CN1306495A (ja)
AU (1) AU763221B2 (ja)
BR (1) BR9909820A (ja)
CA (1) CA2328952A1 (ja)
DE (1) DE19817794A1 (ja)
NO (1) NO20005281L (ja)
WO (1) WO1999054254A1 (ja)
ZA (1) ZA200007009B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107482081A (zh) * 2017-07-20 2017-12-15 东莞南玻光伏科技有限公司 太阳能电池片及其制备方法和太阳能电池

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10144013A1 (de) * 2001-09-07 2003-03-27 Basf Ag Verfahren zur Aufarbeitung einer wässrigen Wasserstoffperoxid-Lösung aus einer Direktsynthese
US7722847B2 (en) * 2002-09-30 2010-05-25 Evonik Degussa Gmbh Aqueous hydrogen peroxide solutions and method of making same
EP1520839A1 (en) * 2003-10-02 2005-04-06 SOLVAY (Société Anonyme) Process for the purification of aqueous peroxygen solutions, solutions obtainable thereby and their use
IT1395127B1 (it) * 2009-07-30 2012-09-05 Saipem Spa Procedimento per il recupero di ammoniaca da una corrente gassosa
US8459275B2 (en) * 2009-09-23 2013-06-11 Ecolab Usa Inc. In-situ cleaning system
US8937037B2 (en) 2011-03-02 2015-01-20 Ecolab Usa Inc. Electrochemical enhancement of detergent alkalinity
CN109205572B (zh) * 2017-06-30 2021-03-05 中国石油化工股份有限公司 一种纯化双氧水的方法
CN113620255B (zh) * 2021-08-18 2022-09-20 华中科技大学 一种光催化***及其应用
EP4163252A1 (en) * 2021-10-06 2023-04-12 Solvay SA Method for purifying an aqueous hydrogen peroxide solution

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3152052A (en) 1961-08-04 1964-10-06 Fmc Corp Distillation of hydrogen peroxide
JPS514097A (en) * 1974-07-02 1976-01-13 Tokuyama Soda Kk Kasankasuisono seizohoho
CA1146148A (en) 1981-06-30 1983-05-10 James Den Hartog Ordered bed packing module
US4471014A (en) 1981-06-30 1984-09-11 Atomic Energy Of Canada Limited Ordered bed packing module
ATE25839T1 (de) * 1983-06-22 1987-03-15 Du Pont Verfahren zur katalytischen herstellung von wasserstoffperoxid aus sauerstoff und wasserstoff.
EP0201614B1 (de) 1985-05-14 1989-12-27 GebràœDer Sulzer Aktiengesellschaft Reaktor zum Durchführen von heterogenen, katalysierten chemischen Reaktionen
US4999179A (en) * 1988-12-26 1991-03-12 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Method for purifying impure aqueous hydrogen peroxide solution
JPH0672740B2 (ja) 1989-01-20 1994-09-14 ル・エール・リクイツド・ソシエテ・アノニム・プール・ル・エチユド・エ・ル・エクスプルワテション・デ・プロセデ・ジエオルジエ・クロード 空気分離及び超高純度酸素製造方法並びに装置
US5112702A (en) * 1990-03-19 1992-05-12 E. I. Du Pont De Nemours And Company Electrochemical synthesis of H2 O2
DE69019731T2 (de) 1990-03-30 1996-01-18 Koch Eng Co Inc Struktur und Verfahren zum katalytischen Reagieren von Fluidströmen in einem Stoffaustauschapparat.
BE1005198A3 (fr) 1991-08-27 1993-05-25 Solvay Interox Procede pour l'obtention de solutions aqueuses epurees de peroxyde d'hydrogene.
IT1270875B (it) * 1993-04-29 1997-05-13 Getters Spa Procedimento di purificazione dell'idrogeno e purificatore relativo
DE69309448T2 (de) * 1992-11-20 1997-08-07 Showa Denko Kk Verfahren zur herstellung von wasserstoffperoxid
DE4240370C1 (de) 1992-12-01 1994-05-11 Degussa Verfahren zur Verringerung des Kohlenstoffgehalts wäßriger Wasserstoffperoxidlösungen
US5395522A (en) * 1993-02-23 1995-03-07 Anatel Corporation Apparatus for removal of organic material from water
TW305821B (ja) 1993-09-13 1997-05-21 Mitsubishi Gas Chemical Co
FI97538C (fi) 1995-02-15 1997-01-10 Kemira Chemicals Oy Menetelmä vetyperoksidin oleellisesti puhtaan vesiliuoksen valmistamiseksi
US5621847A (en) * 1995-05-25 1997-04-15 Texas Instruments Incorporation Dynamic vacuum evaporation system
JP2002514968A (ja) * 1995-06-05 2002-05-21 スターテック・ベンチャーズ・インコーポレーテッド 半導体プロセス用超高純度過酸化水素のオンサイト生成
US5528906A (en) * 1995-06-26 1996-06-25 The Boc Group, Inc. Method and apparatus for producing ultra-high purity oxygen
JP3835488B2 (ja) * 1995-09-20 2006-10-18 三菱瓦斯化学株式会社 過酸化水素水溶液中の有機不純物の除去方法
JPH09100106A (ja) 1995-10-02 1997-04-15 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 過酸化水素中の有機質不純物除去方法
JP3715371B2 (ja) * 1996-04-08 2005-11-09 三菱化学株式会社 過酸化水素水の精製方法
JPH09278416A (ja) 1996-04-15 1997-10-28 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 高純度過酸化水素水溶液の製造法
JPH09278417A (ja) 1996-04-15 1997-10-28 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 高純度過酸化水素水溶液の製造法
US5682763A (en) 1996-10-25 1997-11-04 Air Products And Chemicals, Inc. Ultra high purity oxygen distillation unit integrated with ultra high purity nitrogen purifier

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107482081A (zh) * 2017-07-20 2017-12-15 东莞南玻光伏科技有限公司 太阳能电池片及其制备方法和太阳能电池
CN107482081B (zh) * 2017-07-20 2020-06-12 东莞南玻光伏科技有限公司 太阳能电池片及其制备方法和太阳能电池

Also Published As

Publication number Publication date
CA2328952A1 (en) 1999-10-28
BR9909820A (pt) 2000-12-19
ZA200007009B (en) 2004-11-17
NO20005281D0 (no) 2000-10-20
US6592840B1 (en) 2003-07-15
AU763221B2 (en) 2003-07-17
DE19817794A1 (de) 1999-10-28
AU3818999A (en) 1999-11-08
CN1306495A (zh) 2001-08-01
KR20010042857A (ko) 2001-05-25
EP1080036A1 (de) 2001-03-07
WO1999054254A1 (de) 1999-10-28
NO20005281L (no) 2000-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3106411B2 (ja) 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法
CA2419814C (en) Process for the production of hydrogen peroxide
US5733521A (en) Process for producing a purified aqueous hydrogen peroxide solution
KR950014206B1 (ko) 과산화수소 수용액의 정제법
EP1497252B1 (en) Method of removing iron contaminants from liquid streams during the manufacture and/or purification of aromatic acids
EP1160196B1 (en) Catalyst and process for the direct synthesis of hydrogen peroxide
CN109071475B (zh) 一种制备环氧丙烷的方法
KR100198481B1 (ko) 전자산업용 과산화수소 정제방법
JP3176937B2 (ja) ラクタムの精製方法
JP2002512168A (ja) 高純度精製過酸化水素水溶液、その製法及び使用
EP3752661A1 (en) Process for the work-up and reuse of salt-containing process water
RU2742302C2 (ru) Способ эпоксидирования
KR101467603B1 (ko) 이온 교환 수지를 이용한 산화 촉매 회수 방법
US6939527B2 (en) Method for the purification of hydrogen peroxide solutions
EP0860425B1 (en) Process for the preparation of aqueous solutions of tetraalkylammonium hydroxides
JPH0557023B2 (ja)
JP3268890B2 (ja) 1,3−シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法
EP0533166B1 (en) Process for purifying hydrogen peroxide aqueous solution
MXPA00010219A (en) Highly pure aqueous hydrogen peroxide solutions, method for producing same and their use
JP3881958B2 (ja) ポリメチロールアルカナールまたはモノメチロールアルカナールの水素化法
US5484511A (en) Process for the removal of impurities from hydrazine hydrate
JP3250591B2 (ja) 過酸化水素水溶液の濃縮精製方法
JPS6140218B2 (ja)
JPH0114887B2 (ja)
JPH07323231A (ja) 金属担持多孔膜及び水中溶存酸素の化学的除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060704