JP2002502399A - プライマー化合物による抗癌剤の固形癌への増強された送達 - Google Patents

プライマー化合物による抗癌剤の固形癌への増強された送達

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Abstract

(57)【要約】 ヒトなどの哺乳類における固形腫瘍に抗癌剤を送達するためのプライマー組成物を開示する。プライマーは薬学上許容可能であり、固形腫瘍内の正常な結合組織細胞におけるサイクリックアデノシンモノホスフェート(cAMP)の細胞内濃度を増加させる薬剤である。このような薬剤は、cAMPの細胞内濃度を増加させる任意の薬剤、例えば腫瘍内の結合組織細胞表面のレセプターに結合し、これを刺激する薬剤から選択することができる。プライマーを固形腫瘍部位へ局所投与することにより、間質圧力が低下する。更に、薬剤送達系および抗癌剤の固形腫瘍への送達法も説明する。

Description

【発明の詳細な説明】 プライマー化合物による抗癌剤の固形癌への増強された送達 本発明は、固形悪性腫瘍への抗癌剤を送達するための新規な方法に関する。具 体的には、本発明は、抗癌剤の投与の前にヒトなどの哺乳類における原発性の固 形悪性腫瘍またはその転移体へ局部的に送達するプライマー組成物に関する。更 に、本発明は、原発性の固形悪性腫瘍またはその転移体へ抗癌剤を送達する薬剤 送達系および方法にも関する。 背景 抗癌剤は、肝臓、肺、胸部、結腸、直腸、前立腺または脳の固形腫瘍へ血流に よって輸送するため、経口または注射によって投与することが多い。抗癌剤は腫 瘍の血管に血液によって輸送され、血管壁を通過し、間質を通り抜け、癌細胞に 到達しなければならない。不運なことに、多くの場合に、抗癌剤は培養した悪性 癌細胞を用いた毒性試験の結果から予測されるほど効率的ではない。これは、固 形腫瘍に抗癌剤の送達に対する障壁があることによると思われる(R.K.Jain,Sci. Am.271(1994)58)。従って、固形腫瘍への抗癌剤の送達を改良する必要がある。 固形の悪性腫瘍は、腫瘍内の悪性癌細胞の他に正常な結合組織を含んでなる。 悪性癌細胞は、腫瘍の容積のごく一部を占めるだけであり、それらは癌細胞を間 質、すなわち癌細胞を不均一に分布し腫瘍の約1〜10%を構成する血管から分離 することができるコラーゲン濃度の高い細胞外マトリックスによって取り囲まれ ている。 Rakesh K.Jain(上記引用文献)は、取り分け固形腫瘍の間質(interstitial )マトリックスにおける圧力が異常に高いため、大きな分子が血管壁を通って間 質マトリックスへの通過を遅らせ、マウスで成長する動物およびヒト腫瘍の間質 マト リックスに見られることが多い抗癌剤分子の濃度を低くすることがあることを認 めた。彼は、特に固形腫瘍の治療を改良するのに2圧関連法、すなわち多量の流 体と混合した抗癌剤を腫瘍の中心に直接注射して腫瘍のコアにおける圧力を周囲 の腫瘍組織と比較して増加させ、抗癌剤が誘導された圧力勾配に沿って広がるよ うにし、血管拡張薬ペントキシフィリンまたは毒性投与量付近の高投与量のビタ ミンB3誘導体であるニコチンアミドを用いる間質圧力を減少させることを提唱 した。これらの薬剤は、様々な腫瘍における酸素供給を増加させ、放射線療法に とって有利であることが知られている。 発明の説明 本発明は、ヒトを含む哺乳類の固形の悪性腫瘍への抗癌剤の送達を向上させる 手段および方法に関する。 特に、本発明は、抗がん剤を原発性の固形悪性腫瘍またはその転移体へ送達す る新規な方法であって、プライマー組成物を局部的に投与して固形腫瘍部位の間 質圧力を低下させることにより、局所または全身投与した抗がん剤の固形腫瘍へ の輸送を容易にする方法を提供する。 具体的には、本発明は、抗癌剤の投与の前にヒトなどの哺乳類における原発性 の固形悪性腫瘍またはその転移体へ局所送達するプライマー組成物であって、薬 学上許容可能な薬剤であって固形悪性腫瘍内の正常な結合組織細胞におけるサイ クリックアデノシンモノホスフェート(cAMP)の細胞内濃度を増加させる薬 剤の間質圧力低下量とビヒクルとを含んでなるプライマー組成物に関する。 このような薬剤は、cAMPの細胞内濃度を増加させる任意の薬剤、例えば腫 瘍内の正常な結合組織細胞の細胞表面におけるレセプターに結合して、刺激する 薬剤、およびcAMPホスホジエステラーゼを阻害する薬剤から選択することが できる。 cAMPの細胞内濃度を増加させるレセプターに結合して刺激することが知られ ている薬剤の具体例は、ブラジキニン、ヒスタミン、血管作用性腸ポリペプチド (VIP)、イソプロテレノール、ホルスコリン(Forskolin)、およびプロスタグ ランジンE1、プロスタグランジンE2、プロスタグランジンI2、およびこれら のプロスタグランジンのエステルである。 更に、これらのプロスタグランジンのエステルの例は、プロスタグランジンE1 メチルエステル、プロスタグランジンE1エチルエステル、プロスタグランジン E1イソプロピルエステル、および6a−カルバ−プロスタグランジンI2(カル バサイクリン)である。 cAMPホスホジエステラーゼを阻害することが知られている薬剤の例は、3 −イソブチルメチルキサンチン、テオフィリン、ロリプラム、モタピゾン、カフ ェイン、およびザルダルベリンである。 本発明のプライマー組成物中の薬学上許容可能であり固形悪性腫瘍内の正常な 結合組織細胞におけるサイクリックアデノシンモノホスフェート(cAMP)の 細胞内濃度を増加させる薬剤は、上記の薬剤に限定されず、固形悪性腫瘍内の正 常な結合組織細胞におけるサイクリックアデノシンモノホスフェート(cAMP) の細胞内濃度を増加させる任意の薬学上許容可能な薬剤が本発明の範囲に包含さ れることを理解すべきである。 更に、本発明のプライマー組成物の局所投与または送達は、例えばカニューレ により腫瘍を含む器官を支持している直ぐ周囲の組織または血管のような(複数 の)腫瘍の周囲に設置または注射を行うことを含んでなることを表すものである 。 本発明のプライマー組成物のビヒクルは、本発明のプライマー組成物の局所送 達に適する任意の薬学上許容可能なビヒクル、例えば等張食塩溶液、リン酸緩衝 食塩(PBS)溶液、エタノールなどでよい。 この薬剤の間質圧力低下量は、cAMPの細胞内濃度を増加させるそれぞれの 特定の薬剤について経験的に決定されるが、この量は通常は1〜10mg/kg体重 の範囲である。 本発明は、ヒトなどの哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍またはその転移体 へ抗癌剤を送達する薬剤送達系にも関する。この系は、 第一成分としての a) 固形腫瘍部位への最初の局所送達を行うための請求項1〜3のいずれか1項 に記載のプライマー組成物、および 第二成分としての b) 次の局所または全身投与のための抗癌剤の治療上有効量 を含んでなる。 場合によっては、特定の抗癌剤は吸収を高めるためのアジュバントを必要とし 、本発明の送達系はこのようなアジュバントを含んでなることがある。 本発明は、ヒトなどの哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍またはその転移体 へ抗癌剤を送達する方法にも関する。 この方法は、 最初に、固形腫瘍内の正常な結合組織細胞におけるサイクリックアデノシンモ ノホスフェート(cAMP)の細胞内濃度を増加させる薬学上許容可能な薬剤の 間質圧力低下量とビヒクルとを含んでなるプライマー組成物を腫瘍部位へ局所投 与して、間質圧力を低下させた後、 第二に、抗癌剤の治療上有効量を局所または全身投与する 段階を含んでなる。 特定の抗癌剤の治療上有効量は、製造業者が推奨する量に基づいて決定される 。 本明細書および請求の範囲において、抗癌剤の送達前にプライマー組成物を腫 瘍部位に局所投与して、プライマー組成物の間質圧力低下効果が抗癌剤の固形腫 瘍の癌細胞への輸送を容易にするのに十分であるようにすることを理解すべきで ある。 プライマー組成物と抗癌剤の投与の時間間隔は、幾つかの患者に関連した要因 、および実際の組成物および薬剤によって変化する。しかしながら、1分未満か ら数時間までを用いることができるが、この間隔は、通常は3分〜2時間であり 、例えば5〜60分であり、例えば10〜50分である。 本発明を、下記の実験によって更に説明するが、これは本発明の範囲を制限す るものと考えるべきではない。実験 ラットの皮下腫瘍の実験 5×106個のPRO b腫瘍細胞(Int.J.Cancer 65,796-804(1996))をPBSに溶 解したものを、雄または雌BD IX(同系)ラット(体重200〜400g)(Charles Riv er,ドイツ)の左肩下に皮下注射した。 腫瘍の成長を観察し、約2ヶ月後に平均重量が2gの腫瘍が出現した(皮膚での 外部寸法が、直径0.5〜2cm)。実験は、様々な大きさの腫瘍で行った。 動物にイナクチン(5−第二ブチル−5−エチル−2−チオバルビツール酸ナ トリウム,Byk-Gulden,コンスタンツ,ドイツ)を120mg kg-1BW(=体重)の投 与量で腹腔内投与して、麻酔した。 動物をサーボ制御加熱パッド上に置き、直腸温度を37.5℃に保持した。 気管切開の後、左大腿静脈にカニューレを挿入し、リンゲル溶液(129mM N aCl,2.5mM KCl,25mM NaHCO3,0.75mM CaCl2)を連続輸 液(5ml h-1 kg-1BW)し、実験中に失われる流体の補填を行った。左大腿動脈 にカニューレを挿入して、血圧を連続的に測定した。腫瘍間質液圧力を、腫瘍中 に挿入した「針中芯(wick-in-the needle)」(H.O.Fadnえs,et al.Microvascular Research,Vol.14,27-36(1977))に従って改質した23G針により連続的に観察した 。 血液および腫瘍間質液圧力が安定したならば、薬剤(PGE1メチルエステル(S igma P439)15μg)を約3%エタノールを加えたPBSに溶解したもの(PGE1 メチルエステル20μl)70%エタノール313μl、PBS6.33ml)を腫瘍の周りに 局所投与した(4または5回の投与量として注射)。 対照:ビヒクル(エタノール333μl、PBS6.33ml)1mlを、腫瘍の周りに局所投 与した(4または5回の投与量として注射)。結果 このシリーズでは、総数が14匹の担癌ラットを検討した。これらの7匹に、ビ ヒクルを腫瘍の周囲に投与し、圧力を記録した(第I表)。血液および腫瘍間質液 圧力が安定したならば、プロスタグランジンE1メチルエステル40ナノモルを腫 瘍の周囲に投与し、圧力を記録した。 7匹のラットには、プロスタグランジンE1メチルエステル40ナノモルをビヒ クルを最初に投与した後ではなく直接投与した(第II表)。 ラットでの哺乳類腫瘍の実験 MBA)によって誘発された哺乳類腫瘍。DMBA(16mg/オリーブ油)を胃内 に1回投与。その後7週間中に、腫瘍が発生した。 動物に、ペントバルビタールナトリウム50mg kg-1を腹腔内投与して麻酔した 。 動物をサーボ制御加熱パッド上に置き、直腸温度を37.5℃に保持した。 左大腿静脈にカニューレを挿入し、血圧を連続的に測定した。腫瘍間質液圧力 を、腫瘍中に挿入した「針中芯(wick-in-the needle)」に従って改質した23G針 により連続的に観察した。 腫瘍間質液圧力が安定したならば、薬剤(PGE1メチルエステル(Sigma P439 )15μg)を約3%エタノールを加えたPBSに溶解したもの(PGE1メチルエ ステル20μl、70%エタノール313μl、PBS6.33ml)1mlを腫瘍の周りに局所 投与した(4または5回の投与量として注射)。 対照:ビヒクル(エタノール333μl、PBS6.33ml)1mlを、腫瘍の周りに局所投 与した(4または5回の投与量として注射)。結果 哺乳類腫瘍の周りへの40ナノモルのプロスタグランジンE1メチルエステルを 局所投与すると、間質液圧力が有意に減少したが(第VIおよびVII表)、ビヒクル のみを投与した場合には効果は見られなかった(第V表)。間質液圧力研究の結果 これらの結果は、プロスタグランジンE1メチルエステルの局所投与により2 種類の異なる実験腫瘍における間質液圧力の低下が誘導されることを示している 。間質液圧力の減少は、いずれの腫瘍でも30%程度であり、腫瘍重量には直ちに 依存することはなかった。PRO-b細胞では、血圧および腫瘍間質液圧力に対する プロスタグランジンE1メチルエステルの効果の関係が明確に示されている。こ のデータは、腫瘍間質液圧力に対するプロスタグランジンE1メチルエステルの 効果が、血圧に対するこの化合物の効果よりも顕著でありかつ長時間持続するこ とを示している。従って、血圧に対する効果は腫瘍間質液圧力に対する効果に直 接的には関係しないと、結論された。腫瘍での吸収の増強時の微量透析(microdialvsis) 5×106個のPRO b腫瘍細胞(Int.J.Cancer 65,796-804(1996))をPBSに溶 解したものを、雄または雌BD IX(同系)ラット(体重200〜400g)(Charles Riv er,ドイツ)の左肩下に皮下注射した。 腫瘍の成長を観察し、約2ヶ月後に平均重量が2gの腫瘍が出現した(皮膚での 外部寸法が、直径0.5〜2cm)。実験は、様々な大きさの腫瘍で行った。 動物にイナクチン(5−第二ブチル−5−エチル−2−チオバルビツール酸ナ トリウム,Byk-Gulden,コンスタンツ,ドイツ)を120mg kg-1 BW(=体重)の投 与量で腹腔内投与して、麻酔した。 動物をサーボ制御加熱パッド上に置き、直腸温度を37.5℃に保持した。 気管切開の後、左大腿静脈にカニューレを挿入し、リンゲル溶液(129mM N aCl,2.5mM KCl,25mM NaHCO3,0.75mM CaCl2)を連続輸 液 (5ml h-1 kg-1 BW)し、実験中に失われる流体の補填を行った。左大腿動脈に カニューレを挿入して、血圧を連続的に測定した。 微量透析プローブCM/20(CMA/Microdialysis AB製,ソルナ,スウェーデン)を 、0.8mmカニューレで孔を予め設けることによって腫瘍の中心部に配置した。カ ニューレを取出し、プローブを挿入した。左大腿静脈を露出させ、第二の微量透 析プローブを静脈中に導入した。プローブを、微量注入ポンプに接続して、流量 をそれぞれのプローブに対して2.5μl/分に設定した。透析液は、滅菌した等張 食塩水であった。プローブからの画分を10分間の間隔で集めた。 血圧が安定したならば、プロスタグランジンE1メチルエステル40ナノモルを 1mlビヒクル(PBS)に溶解したものを腫瘍の周囲に注入した。もう1匹のラ ットでは、ビヒクルのみを腫瘍の周囲に注入した。40分後に、100μCiの51Cr −EDTAを静脈内注射した。 腫瘍区画への51Cr−EDTAの拡散の速度定数を、単純2区画モデルを用い て計算し、実験値からの二乗偏差の和を最小にした。微量透析実験の結果 PGE1メチルエステルの注射の40分後、腫瘍区画への速度定数は10%だけ増 加した。 これは1時点だけで行った最初に微量透析実験、すなわちPGE1メチルエス テル注射の40分後の結果であり、従って実験条件は最適化されていなかった。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年6月2日(1999.6.2) 【補正内容】 請求の範囲 1. 抗癌剤の投与の前にヒトなどの哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍ま たはその転移体へ局所送達するプライマー組成物であって、プロスタグランジン E1、プロスタグランジンE2、プロスタグランジンI2、およびこれらのプロス タグランジンのエステルからなる群から選択される薬学上許容可能な薬剤であっ て固形悪性腫瘍内の正常な結合組織細胞におけるサイクリックアデノシンモノホ スフェート(cAMP)の細胞内濃度を増加させる薬剤の間質圧力低下量とビヒ クルとを含んでなるプライマー組成物。 2. これらのプロスタグランジンのエステルが、プロスタグランジンE1メ チルエステル、プロスタグランジンE1エチルエステル、プロスタグランジンE1 イソプロピルエステル、および6a−カルバ−プロスタグランジンI2(カルバ サイクリン)からなる群から選択される、請求項1に記載のプライマー組成物。 3. ヒトを含む哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍およびその転移体へ抗 癌剤を送達する薬剤送達系であって、投与の時間間隔を置いて順次に投与する2 成分を含んでなり、 第一成分が、 a) 固形腫瘍部位への最初の局所送達を行うための請求項1または2に記載のプ ライマー組成物であり、 第二成分が、 b) 次の局所または全身投与のための抗癌剤の治療上有効量である ことを特徴とする、薬剤送達系。 4. 抗癌剤のアジュバントをも含んでなる、請求項3に記載の薬剤送達系。 5. ヒトを含む哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍またはその転移体へ抗 癌剤を送達する方法であって、 最初に、プロスタグランジンE1、プロスタグランジンE2、プロスタグランジ ンI2、およびこれらのプロスタグランジンのエステルからなる群から選択され る固形腫瘍内の正常な結合組織細胞におけるサイクリックアデノシンモノホスフ ェート(cAMP)の細胞内濃度を増加させる薬学上許容可能な薬剤の間質圧力 低下量とビヒクルとを含んでなるプライマー組成物を腫瘍部位へ局所投与して、 間質圧力を低下させ、 時間間隔を置いた後、 第二に、抗癌剤の治療上有効量を局所または全身投与する ことを含んでなる、方法。 6. プロスタグランジンのエステルが、プロスタグランジンE1メチルエス テル、プロスタグランジンE1エチルエステル、プロスタグランジンE1イソプロ ピルエステル、および6a−カルバ−プロスタグランジンI2(カルバサイクリ ン)からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 121 A61P 43/00 121 C07D 233/64 105 C07D 233/64 105 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CU,CZ,EE,GE,GH,GM,G W,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,RO,RU,SD,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 抗癌剤の投与の前にヒトなどの哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍ま たはその転移体へ局所送達するプライマー組成物であって、薬学上許容可能な薬 剤であって固形悪性腫瘍内の正常な結合組織細胞におけるサイクリックアデノシ ンモノホスフェート(cAMP)の細胞内濃度を増加させる薬剤の間質(inters titial)圧力低下量とビヒクルとを含んでなるプライマー組成物。 2. 上記薬剤が、ブラジキニン、ヒスタミン、血管作用性腸ポリペプチド( VIP)、イソプロテレノール、ホルスコリン(Forskolin)、およびプロスタグラ ンジンE1、プロスタグランジンE2、プロスタグランジンI2、およびこれらの プロスタグランジンのエステル(これらはいずれも、結合組織細胞表面のレセプ ターに結合して、刺激する)からなる群、および3−イソブチルメチルキサンチ ン、エンプロフィリン、テオフィリン、ロリプラム、モタピゾン、カフェイン、 およびザルダルベリン(これらはいずれも、cAMPホスホジエステラーゼを阻 害する)からなる群から選択される、請求項1に記載のプライマー組成物。 3. プロスタグランジンのエステルが、プロスタグランジンE1メチルエス テル、プロスタグランジンE1エチルエステル、プロスタグランジンE1イソプロ ピルエステル、および6a−カルバ−プロスタグランジンI2(カルバサイクリ ン)からなる群から選択される、請求項2に記載のプライマー組成物。 4. ヒトなどの哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍およびその転移体へ抗 癌剤を送達する薬剤送達系であって、 第一成分として、 a) 固形腫瘍部位への最初の局所送達を行うための請求項1〜3のいずれか1項 に記載のプライマー組成物、および 第二成分として、 b) 次の局所または全身投与のための抗癌剤の治療上有効量 を含んでなる、薬剤送達系。 5. 抗癌剤のアジュバントをも含んでなる、請求項4に記載の薬剤送達系。 6. ヒトなどの哺乳類における原発性の固形悪性腫瘍またはその転移体へ抗 癌剤を送達する方法であって、 最初に、固形腫瘍内の正常な結合組織細胞におけるサイクリックアデノシンモ ノホスフェート(cAMP)の細胞内濃度を増加させる薬学上許容可能な薬剤の 間質圧力低下量とビヒクルとを含んでなるプライマー組成物を腫瘍部位へ局所投 与して、間質圧力を低下させた後、 第二に、抗癌剤の治療上有効量を局所または全身投与する ことを含んでなる、方法。 7. 薬剤が、ブラジキニン、ヒスタミン、血管作用性腸ポリペプチド(VI P)、イソプロテレノール、ホルスコリン(Forskolin)、およびプロスタグランジ ンE1、プロスタグランジンE2、プロスタグランジンI2、およびこれらのプロ スタグランジンのエステル(これらはいずれも、結合組織細胞表面のレセプター に結合して、刺激する)からなる群、および3−イソブチルメチルキサンチン、 エンプロフィリン、テオフィリン、ロリプラム、モタピゾン、カフェイン、およ びザルダルベリン(これらはいずれも、cAMPホスホジエステラーゼを阻害す る)からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。 8. プロスタグランジンのエステルが、プロスタグランジンE1メチルエス テル、プロスタグランジンE1エチルエステル、プロスタグランジンE1イソプロ ピルエステル、および6a−カルバ−プロスタグランジンI2(カルバサイクリ ン)からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
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