JPH09506902A - 前立線癌の化学療法剤の補助剤 - Google Patents

前立線癌の化学療法剤の補助剤

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Abstract

(57)【要約】 前立腺癌、特にホルモン非反応性の転移性前立腺癌を、シクロホスファミドまたはその他の通常ほとんど活性を有さない物質で処置する。シクロホスファミド処置前約1時間にわたってDPPEを静脈内注入することにより、シクロホスファミドの抗癌性活性が増強され、シクロホスファミドに関連した毒性を軽減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 ホルモン非反応性の転移性前立腺癌の処置法 発明の分野 本発明は、前立腺癌の処置に関する。 発明の背景 前立腺癌は、現在最も一般的に診断される男性の癌である。1993年に、米 国だけでも110,000例の前立腺癌が新たに診断され、この癌による死亡例 は45,000件に達するものと推定される。今日、前立腺癌は、55〜74歳 の男性の全ての癌による死亡例のうち第三位を占めている。2000年までに前 立腺癌患者の年間発生率が90%増加し、前立腺癌による年間死亡率は37%増 加すると予測されている。前立腺癌は老人における比較的無痛性の腫瘍であるが 、この患者の全体的な寿命の短縮は、約10年である。 前立腺癌処置法の改善は早期発見を中心として行われ、最近では完全に特異的 ではないがスクリーニングテスト(前立腺癌特異性抗原またはPSA)が無症状 性患者における前立腺癌の診断に力を発揮している。65歳以下の男性における 初期前立腺癌の処置は根治手術および/または放射線療法を中心として行われて いるが、全体的な生存率に対するこのような攻撃的手段の効果には未だ異論があ る。65歳以上の男性の処置には歴史的に姑息的療法が用いられ、テストステロ ン 生産の除去が行われている。そのため、しばしば抗アンドロゲン投薬を併用した 女性ホルモン(エストロゲン)の投与または睾丸摘出術が行われている。最近で は、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)拮抗剤が併用されている。 ホルモン操作によって、骨痛およびその他の関連症状の好転を伴う転移性前立 腺癌の顕著な一時的緩和ならびにPSAレベルの顕著な低下(通常腫瘤の減少を 示唆する)がしばしば認められる。ホルモン処置による一時的改善にもかかわら ず、局部的に切除不能または転移性の前立腺癌を有する患者の大多数は再発し、 それ以上のホルモン治療に反応しなくなる。このような多数の患者では、その他 の処置形態の効果はさらに低い。放射線療法によって骨痛症状がしばしば軽減さ れるが、治癒は期待できない。時間の経過に伴い癌の進展が認められ、致命的と なる。 過去20年来、細胞毒性を有する化学治療剤を用いた転移性の非ホルモン反応 性前立腺癌の処置が試みられている。結果は、いずれも期待したほどではない。 例えば、1985年に発表されたEisenbergerの化学療法試験の総説 によると、あらゆる形態の化学療法を行った1,683人の患者のうち131人 (8%)が処置に対して客観的反応を示したに過ぎない。効果がないとされた薬 物は多く、シクロホスファ ミドも含まれている。例えば、Eisenbergerの評価によると、評価し た57人の患者でシクロホスファミド単独処置に反応した患者は認められなかっ た。シクロホスファミドを他剤、例えばドクソルビシン、5−フルオロウラシル またはcis−プラチナ等と併用した場合、全体的な客観的反応率は患者142 人中20人(14%)であった。したがって、シクロホスファミド単独または多 剤との併用に対する全体的反応率は、199人中20人(10%)であった。最 近、Smithらはきわめて高薬量のシクロホスファミド(4.5mg/m2) を顆粒細胞刺激因子(GM−CSF)と併用して2週間ごとに投与した場合、4 0%の反応率(患者10人中4人)が得られたと報告している。後者は、このよ うに高薬量のシクロホスファミドを投与したときの強い骨髄抑制作用を中和する ために投与した。特に報告はされていないが、これらの患者はこのように高薬量 のシクロホスファミドを投与したため顕著な悪心、嘔吐および完全な脱毛を経験 したものと思われる。 このように200人以上の患者を含む試験の結果を分析すると、従来のシクロ ホスファミド投与は、単独投与またはその他の細胞毒性を有する化学治療剤との 併用に関係なく、ホルモン無反応性の転移性前立腺癌を有する患者の処置にほと んど効果がないと考えられ る。より高い薬量では効果があるかも知れないが、強い骨髄抑制を伴い、GM− CSFの併用を必要とする。 発明の概要 驚くべきことに、発明者はシクロホスファミドの従来の薬量(約600〜80 0mg/m2)を細胞内ヒスタミン受容体拮抗剤のN,N−ジエチル−2−[4 −(フェニルメチル)−フェノキシ]エタナミン・HCl(DPPE;240m g/m2)と併用すると、シクロホスファミドの抗癌性活性が増強されることを 発見した。悪心、嘔吐、脱毛および骨髄抑制等のシクロホスファミドに関連した 毒性は、逆に軽減された。このように、DPPEは、前立腺癌細胞に対するシク ロホスファミドの抗癌性活性を増強し、シクロホスファミドに関連した宿主の毒 性を軽減することによって前立腺癌を有する患者に対するシクロホスファミドの 治療指数を増加させる。 したがって、本発明は通常前立腺癌に対して活性を有さない化学療法剤および 正常な細胞増殖を阻害し、かつ悪性の細胞増殖を促進する化合物、好ましくは細 胞内ヒスタミン結合の拮抗剤を正常な細胞における細胞内ヒスタミンの結合を阻 害するに十分な量で使用することにより、前立腺癌の新規な処置法を提供するも のである。 したがって、本発明は、正常細胞における細胞内ヒ スタミンの結合を阻害するに十分な薬量の正常な細胞増殖を阻害し、かつ悪性の 細胞増殖を促進する化合物、特に細胞内ヒスタミン受容体の強力な拮抗剤を前立 腺癌、特にホルモン非反応性の転移性前立腺癌を有する患者に投与し、その後前 記化学療法剤の抗前立腺癌活性を効果的に増強し、かつ化学療法剤に関連した毒 性を軽減するに十分な薬量の前立腺癌に対してほとんど効果のない化学療法剤を 投与することからなる前立腺癌処置法を提供するものである。 発明の一般的説明 本発明においては、細胞内ヒスタミン受容体に対するヒスタミン結合の強力な 拮抗剤であればあらゆる化合物を使用することができ、正常な細胞における細胞 内ヒスタミンの細胞内結合部位(HIC)に対する結合を阻害するに十分な薬量で 投与する。このような化合物は、一般に少なくとも約5、好ましくは少なくとも 約5.5のpKi値を有する。 本発明で使用される特に強力な化合物は、下記の一般式で表されるジフェニル 化合物である。 ここで、XおよびYはそれぞれフッ素、塩素または臭素であり、Zは炭素原子数 1〜3のアルキレン基また は=C=Oであり、pは0または1であり、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数 1〜3のアルキル基または閉環して窒素原子を含む異性環を形成している。nは 1〜3の整数である。ジフェニル化合物の薬理学的に許容される塩も使用するこ とができる。 さらに、ベンゼン環は、次式のように三員環を形成していてもよい。 一つの好ましい実施例によると、 基はジエチルアミノ基であり、その他のアルキルアミノ基、例えばジメチルアミ ノ基等であってもよく、別の好ましい実施例によると、モルフォリノ基であり、 ピペラジノ基等の別のヘテロ環基であってもよい。Zがアルキレン基のとき、o およびpは通常0であり、nは2であることができる。特に好ましい実施例では 、Zは−CH2−、nは2、oおよびpはそれぞれ0であり、 基はジエチルアミノ基である。この化合物、すなわち N,N−ジエチル−2−[4−(フェニルメチル)−フェノキシ]エタナミンは 、その塩酸塩の形態で、ここではDPPEと略記する。ベンゼン環に結合してい るメチル基の他に、=C=O等のその他の結合基を使用することもできる。ベン ゼン環に置換されているハロゲン原子の他に、別の置換基、例えばイミダゾール 基を使用してもよい。 ここで用いた化合物は、HIcと表示した部位に対する細胞内ヒスタミン結合の 強力な拮抗剤である。このような化合物は、細胞内ヒスタミン結合の検定におい て、一般に少なくとも約5、好ましくは少なくとも約5.5のpKi値を示す。 例えば、DPPEは6.5のpKi値を示す。本発明では、強力かつ選択的にHIc に結合する化合物を用いる。 本発明に用いる拮抗性化合物は、薬理学的に許容される水溶性担体で溶液に調 製し、患者の静脈内に投与する。 拮抗性化合物は、化学療法剤の投与前に適当な期間患者に投与する。化学療法 剤またはそれらの混合物は、従来、の化学療法剤の通常の投与法、すなわちその 溶液の静脈内注入によって投与することができる。 化学療法剤の投与にさきだって拮抗性化合物を患者に投与することは、正常ま たは悪性細胞の細胞内ヒスタミンの結合を阻害し、それによって正常細胞の増殖 を効果的に停止させ、悪性細胞の増殖を増加させる上で必要である。 拮抗性化合物を投与してから化学療法剤を投与するまでの時間は、用いる拮抗 性化合物、その投与法および患者の大きさによって異なる。一般に、拮抗性化合 物は、少なくとも1種類の化学療法剤を投与する約30〜90分、好ましくは約 60分前に投与する。 拮抗剤のpKiによって異なるが、人間に用いる化合物の量は一般に体表あた り約8〜約320mg/m2であり、消化管、体毛および骨髄を保護する上で最 適なDPPEの薬量は約240mg/m2である。この薬量範囲をこえても、本 発明は前立腺癌細胞に対する化学療法効果を発揮し、同時に従来の化学療法では 癌に関係のない正常な細胞または組織に障害が起こるような広範な状況でも、化 学療法剤による障害から正常細胞を保護することができる。従来の化学療法によ る正常細胞に対する最も一般的な悪影響の例は、 (a)骨髄細胞の死滅または損傷 (b)消化管内壁の正常細胞の死滅または損傷 (c)脱毛 である。 担癌動物にDPPEのみを投与すると、腫瘍の成長に変化がみられ、低薬量で は促進が、高薬量では阻害(細胞毒性)が認められる。しかし、ここに記載する ように公知の抗癌剤と併用すると、顕著な相乗作用が認められ、抗癌剤によって 腫瘍が阻害されるか、または死滅する。このような効果によって、人間を含む数 種の動物において、例えば肉腫および黒皮腫等の癌の退行または治癒が得られる 。 上記のように、拮抗性化合物を連続投与した後化学療法剤を投与すると、化学 療法剤に関連した悪心、嘔吐、食欲減退および胃炎等の副作用が少なくとも軽減 されるか、しばしば回避され、投与期間が長くなればなるほど、副作用に対する 保護効果が顕著になる。約240〜約1200mg/m2のDPPEを毎日投与 すると、骨髄の保護効果および化学療法剤との相乗作用による癌細胞の殺滅効果 が最も高くなる。 このような拮抗性成分の連続投与には、静脈内投与が最も便利である。 また、DPPEを低薬量で単独投与すると、in vivoにおける腫瘍細胞 の成長を直接刺激し、腫瘍促進物質であるフォルボールエステル、すなわちPM A(ミリスチン酸フォルボール酢酸エステル)による皮膚の炎症性反応が増加す ることが確認された。その他のいくつかの化合物群、例えば抗うつ薬、フェノチ アジン類、トリフェニルエチレンエストロゲン類、ヒスタミン(H1,H2,H3 )拮抗剤、セロトニン(5HT1,5HT3)拮抗剤、β−アドレナジン様拮抗剤 お よびイミダゾール類縁化合物も、DPPEと同様な結果を示した。 また、三員環抗うつ剤および非三員環系のフルオキセチン(ProzacTM) ならびにH1-抗ヒスタミンおよびβ−アドレナジン様拮抗剤も、ラット肝ミクロ ゾームまたは脳膜のHICに対する3H−DPPEおよび3H−ヒスタミンの結合 と拮抗し、同様に腫瘍の成長を促進することが明らかとなった。 これらの化合物は、正常細胞の増殖を阻害し、悪性細胞の増殖を促進する点で DPPEと同様なプロフィールを示す。したがって、これらの化合物は、適切な 薬量レベルで、化学療法剤の治療指数を増加させることが予想されるので、本発 明の範囲に含まれる。 したがって、本発明は、別の側面において、DPPEと特にここで記載した細 胞内ヒスタミン結合の強力な拮抗剤の併用の場合と同様に、正常細胞の増殖を阻 害し、かつ悪性細胞の増殖を促進する化合物を化学療法剤と併用することによっ て、前立腺癌の処置法を提供するものである。 本発明のこの側面で使用が可能な各種化合物には、 (a)アミトリプチリン、クロミプラミンおよびイミプラミン等の三員環抗うつ 剤 (b)フルオキセチン等の非三員環系抗うつ剤 (c)プロクロロペラジン、トリフルオロペリジンお よびクロルプロマジン等のフェノチアジン類 (d)ロラタジン、ヒドロキシジン、フェニルトロキサミンおよびアステミゾー ル等のH1拮抗剤 (e)プロパノロール等のβ−アドレナジン様作動薬および拮抗剤 (f)オンダンセルトロン(5HT3)およびシプロヘプタジン(5HT1)等の セロトニン(5HT1または5HT3)拮抗剤 (g)シメチジンおよびラニチジン等のH2拮抗剤、チオペラミン等のH3拮抗剤 ならびにケトコナゾール等の抗糸状菌剤を含むイミダゾールおよびイミダゾール 様化合物、および (h)タモキシフェン等のトリフェニルエチレン誘導体 が含まれる。 一般に本発明のこの側面に使用できる化合物は少なくとも2個のフェニル環か らなり、これらのフェニル環が不動性(rigid)の第三のフェニル環または非フ ェニル環、または非不動性(non rigid)のメチル、酸素またはその他の残基が 結合した化学構造を有するか、またはエーテル、スルフヒドリルまたはその他の 環構造または基により塩基性のアルキルアミン、イミダゾールまたはアミノ−イ ミダゾール側鎖、例えばカルボキシアミド−アミノ−イミダゾール、L6515 82 が結合したフェニル構造を有する。 このように化学療法剤の治療指数を高めるために広い範囲の化合物を使用する ことができるが、DPPEは強力でHICに選択的であり、カルモジュリン、蛋白 キナーゼCまたはカルシウムチャンネルとの相互作用を有さず、その他の受容体 、例えばH1,5HTおよびD2等に対する拮抗作用が弱いので、化学療法剤と併 用するにあたって上記の化合物よりもDPPEおよびその直接類縁化合物がはる かに優れている。 例えば、DPPEは化学療法効果を増強する臨床的に重要な薬量で人間の心血 管系に対して重篤な影響を示さない。一方、例えばHICに対して拮抗を示す濃度 で、抗うつ剤系の薬物およびヒスチジノールは不整脈を起こし、H1拮抗剤は心 ブロックを、フェノチアジン類は顕著な高血圧をひき起こす。 細胞内結合の阻害剤は、通常前立腺癌、特にホルモン非反応性の転移性前立腺 癌に対して治療効果を示さない抗腫瘍剤の治療指数を高めるために当該抗腫瘍剤 と併用する。本発明に有用な化合物としてイフォスファミド、5−フルオロウラ シル、ドクソルビンおよびcis−プラチナを含むが、特に抗腫瘍剤としてシク ロホスファミドの例を示す。 シクロホスファミドは一般に従来癌または充実性腫瘍の処置に使用されている 薬量、通常約600〜約8 00mg/m2の範囲で使用するが、その他の有効な薬量であってもよい。 本発明の一実施例によると、シクロホスファミドは一般に約240mg/m2 の薬量で細胞内ヒスタミン拮抗剤としてのDPPEと併用する。このような薬量 では、前立腺癌に対するシクロホスファミドの抗癌活性の顕著な増強が認められ るが、シクロホスファミドに関連した毒性は最小限にされる。 シクロホスファミド/DPPEの処置は、80分間にわたってDPPE水溶液 の静脈内注入を行い、シクロホスファミドはDPPEの最後の注入時に20分間 行うのが好ましい。この間の総注入薬量は、上記のように全体として望ましい処 置薬量に対応する。 一般に、前立腺癌の小康を達成するためには、シクロホスファミドとDPPE の併用を反復することが望ましい。上記のような処置を6週間継続し、患者が完 全に寛解するまで3週間に2週間の投与を継続するか、完全に寛解しなくても部 分的な小康または改善に達するまで継続する。 実施例 以下の3例の試験により、本発明をさらに詳細に説明する。例1 : 65歳の男性が尿頻度の増加を訴え、1987年1 2月に前立腺の肥大硬化が発見された。生体組織検査により、腺癌の浸潤が認め られた(Gleason評点は記載されていない)。この患者に対して、198 8年4月に放射線治療による根治処置が行われた。 その後の経過は良好であったが、1990年8月にPSAが125に上昇した (正常値は1〜4)。骨スキャンの結果、右上部1/4の軟組織でアイソトープ の取り込みが認められ、肝臓への転移が疑われた。1990年8月14日に腹部 のCTスキャンを行った結果、肝臓に多くの大きな転移が認められた。肝病変の 生体組織検査を行った結果、転移性の前立腺癌と同様に十分に分化していない癌 が認められた。アンドロクアー50mgを1日2回投与して抗アンドロゲン処置 し、スティルプエステロール0.1mg1日1回によりエステロゲン投与を行っ た。PSAは1990年7月17日に44にまで低下し、12月14日には26 にまで低下した。それにも係わらず、CTスキャンで改善は認められなかった。 アンドロクアーおよびスチルブエステロール投与を継続した。1991年3月2 2にちに再度CTスキャンを行った結果、肝転移のある程度の進行が認められた 。1991年6月にはPSAが60に上昇し、1991年9月27日には116 に上昇した。この患者は肝臓の疼痛を訴え始めた。 1991年11月8日に両側睾丸摘出手術を行い、 別の抗アンドロゲン、すなわちフルタミド250mgの1日3回投与を開始した 。患者が不快を感じるまで肥大していた肝臓が、減少し始めた。1992年2月 までにはPSAが5まで低下し、肝臓の大きさが減少した。1992年10月1 5日にCTスキャンで検査したところ、転移癌の全体的な改善が認められ、PS Aは1.7であった。フルタミドの投与を継続したが、患者の肝臓は再度肥大し はじめ、PSAは37.5に上昇した。 フルタミドの投与を中止した。CTスキャンで、肝臓に広範な病巣が認められ た。PSAは40の範囲にあった。肝臓の幅は15cmで、触診で肋骨縁下8c mのところに肝臓の末端が容易に触知できた。1993年8月13日に、DPP E(240mg/m2)およびシクロホスファミド(800mg/m2)の週1回 投与を開始した。3回投与以内に、肝臓の疼痛は消滅した。アルカリホスファタ ーゼは、7月16日の174から10月7日には100に低下した。LDHは4 45から220に低下し、PSAは治療開始時の40μg/Lから10月1日に は33μg/Lに、10月14日には21μg/Lに低下した。肝臓の大きさは 13.5cmに減少し、肝臓の下端はもはや触知されなくなった。患者は右側を 下にして横になっても不快を感じなくなり、3カ月以内に体重が約2kg増加 し、再び仕事を始めることができるようになった。再度CTスキャンで検査した 結果、肝臓転移癌の大きさに顕著な減少が認められた。DPPE/シクロホスフ ァミドの週1回投与を継続したが、顕著な脱毛または骨髄抑制は認められなかっ た。例2 : この75歳の退職した医師は、1992年の冬まで健康であった。カリフォル ニアで休暇をとっていたとき、彼は疲労と軽い吐き気を感じた。PSAが約1, 800であることがわかり、前立腺の生体組織検査を受けた結果、前立腺に瀰漫 性の腺癌(Gleason評点=9)が認められた。LHRH作動薬(Zola dex)の毎月1回の注射と抗アンドロゲン(フルタミド)の1日3回の投与で 処置した。フルタミドの投与は、副作用が認められたため、3週間後に中止した が、毎月1回のZoladex注射を継続した。PSAは3.2まで急激に低下 した。毎月1回のZoladex注射で良好に経過し、フルタミドの1日2回投 与を再開した。 1993年8月、再び疲労と気分の悪さを感じるようになった。骨の疼痛は感 じなった。PSAのレベルは568であった。骨スキャンで瀰漫性のアイソトー プ取り込みが認められ、骨格検査で右骨盤および脊椎の各所に硬化が認められた 。すぐに満腹感をおぼえ、 軽度の吐き気を感じると訴えた。PSAは、その後6週間で830に上昇した。 Zoladexとフルタミドの投与を中止し、1993年9月7日にDPPE (240mg/m2)とシクロホスファミド(800mg/m2)による処置を開 始した。処置12時間以内に腰および背中に瀰漫性で強い骨の疼痛が起こり、7 2時間持続した。疼痛を防ぐため、4〜6時間毎にコデインの投与を必要とした 。哀弱が持続したため、5日後に病院に入院した。水分補給とデキサメタゾン( 10mg/日)の投与を行ったところ、急速に回復した。48時間以内にDPP Eおよびシクロホスファミドの再投与を行ったところ、その後は骨の疼痛はほと んどなかった。2回目の処置後、PSAは830から250に低下した。3週間 に2週間のDPPE/シクロホスファミドの投与を継続した。現在、骨の疼痛は なく、気力と食欲も回復し、PSAは低下し、1993年11月29日の時点で 45であった。再度骨スキャンで検査したところ、転移癌のほとんど完全な消散 が認められた。顕著な脱毛または骨髄抑制は認められなかった。例3 : この61歳の会社役員は、1989年10月にGleason評点3〜4の前 立腺癌であると診断された。進度検査で、前立腺以外の臓器への移転は認められ な かった。酸ホスファターゼの軽度の上昇が認められ、0.91であった。前立腺 切除による根治手術を行った。組織検査で、右腰部リンパ節および精嚢に腫瘍が 認められ、切除縁にまで広がっていた。1989年9月から12月まで、術後の 放射線治療を行った。 患者はかなり良好であったが、1990年5月25日にPSA(正常値=1〜 4)が5.5に上昇していることが発見され、1990年8月には18に上昇し た。1990年11月には、胸部と肋骨の疼痛を訴え始めた。骨スキャンで、骨 に複合転移が認められた。両側睾丸摘出手術を行い、1990年10月にフルタ ミド250mgの1日3回投与を開始した。1991年3月にはPSAが0.4 で、骨スキャンで改善が認められた。しかし、1991年11月にはPSAが上 昇(6.4)を始めたが、患者の気分は良好であった。 1992年1月にはPSAが19に上昇した。無症状ではあったが、1992 年3月6日の骨スキャンで左仙腸骨関節、隣接する腸骨、およびその他の複数の 部位に強い局所的取り込みが認められ、転移の悪化が確認された。治療薬の投与 は行っていなかったが、1992年6月に骨の疼痛が強くなったので、コデイン の定期的使用が必要となった。右膝の裏に固い紡錘状の腫脹が認められた。実験 的イミダゾール類縁化合物R85246の投与を開始した。患者はこの投薬に一 時的に反応したが、骨の疼痛および爪床の増殖性変化がますます強くなった。 1993年6月7日に、DPPEおよびシクロホスファミドの投与を開始した 。この投薬の最初の段階で、PSAの上昇(投薬前の107から262)を伴っ た骨の疼痛の顕著な再発(約72時間後に消失)が認められた。2回目の投薬後 、骨の疼痛はほとんど消失した。3回目のDPPE/シクロホスファミド投薬終 了時までに、コデイン投与の必要がなくなり、骨の疼痛は起こらず、1993年 7月20日にはPSAが148に低下した。爪床の病変も消滅した。8週間おき に2回骨スキャンを行ったところ、新しい病変は認められず、安定化が認められ た。2回目の骨スキャンで、前回と比較して各病変におけるアイソトープ取込み の減少が認められた。右膝裏側の固い紡錘状の腫脹は、12cm2から7.5c m2に減少した(CTスキャン)。この患者にはDPPE/シクロホスファミド の投薬を継続し、現在では3週間のうち2週間に減らしたが、骨の疼痛は再発せ ず、仕事に復帰できるまで回復した。顕著な脱毛または骨髄抑制も認められなか った。 開示の要約 上記の開示を要約すると、本発明は細胞内ヒスタミン結合の拮抗剤と従来使用 されている薬量の通常活性を示さない薬剤、特にシクロホスファミドを併用する ことにより、前立腺癌の処置法を提供するものである。特に開示した例は、DP PE(240mg/m2)の80分間静脈注入とDPPEの最後の注入20分間 シクロホスファミド(600〜800mg/m2)の併用である。この処置を週 1回、6週間継続し、その後患者が完全に軽快するまで、または完全な軽快が得 られない場合は部分的軽快または改善が認められるまで3週間のうち2週間の投 与を継続する。ここに提示した新規な方法は、シクロホスファミドに関連した副 作用、すなわち骨髄抑制および脱毛の顕著な改善を提供する。その他の細胞内ヒ スタミン拮抗剤も、DPPEと同様にシクロホスファミドと併用することができ る。本発明の範囲内で、改良が可能である。
【手続補正書】 【提出日】1996年10月25日 【補正内容】 1.請求の範囲を別紙のように補正する。 2.明細書第1頁第2行の(発明の名称)「ホルモン非反応性の転移性前立腺癌 の処置法」を「前立腺癌の化学療法剤の補助剤」と補正する。 3.同第4頁第17行〜第23行の「したがって、・・・提供するものである。 」を「したがって本発明は前立腺癌の治療において通常ほとんど活性を有さない 少なくとも1種類の化学療法剤を用いた前立腺癌の治療において、この化学療法 剤の効果を増強し、かつ剤作用を防止するための補助剤であって悪性細胞の増殖 を促進するが正常細胞の増殖を阻害する化合物を含むことを特徴とする補助剤を 提供するものである。」と補正する。 4.同第4頁第24行の「本発明は、」を「本発明の補助剤は、」と補正する。 5.同第5頁第9行の「処置法を提供するものである。」を「処置法に適用する ことができるものである。」と補正する。 6.同第6頁第1行の「pは0または1であり、」を「oおよびpは0または1 であり、」と補正する。 7.同第6頁第6行の「三員環」を「三環式環」と補正する。 8.同第10頁第3行および22行の「三員環」をそれぞれ「三環式環」と補正 する。 9.同第10頁第3行および23行の「非三員環」をそれぞれ「非三環式環」と 補正する。 10.同第20頁第1行の「ことにより、・・・提供するものである。」を「こ とによる前立腺癌の処置法を提供できることを示すものである。」と補正する。 請求の範囲 1.前立腺癌の治療において通常ほとんど活性を有さない少なくとも1種類の化 学療法剤を用いる前立腺癌の治療において、該化学療法剤の効果を増強し、かつ 副作用を防止する補助剤であって、悪性細胞の増殖を促進するが、正常細胞の増 殖を阻害する化合物を含むことを特徴とする補助剤。 2.前立腺癌の治療が (a)正常細胞の細胞内ヒスタミンの結合を阻害するに十分な量の該化合物を治 療されるべき患者に投与し、 (b)ついで、通常前立腺癌の治療においてほとんど活性を有さない少なくとも 1種類の化学療法剤を患者の癌細胞に毒性を示す薬量で投与することからなり、 それによって前記化学療法剤の前立腺癌に対する毒性作用を増強させる請求項1 に記載の補助剤。 3.前記の前立腺癌がホルモン非反応性の転移性前立腺癌である請求項2に記載 の補助剤。 4.前記の化学療法剤がシクロホスファミド、イフォスファミド、5−フルオロ ウラシル、ドクソルビンまたはcis−プラチナである請求項1ないし3の何れ かに記載の補助剤。 5.前記の化合物が細胞内ヒスタミン受容体の強力な拮抗剤である請求項1ない し4の何れかに記載の補助 剤。 6.細胞内ヒスタミン受容体に選択的な前記の強力な拮抗剤が、次式で表される ジフェニル系化合物または薬理学的に許容されるそれらの塩である請求項5に記 載の補助剤。 ここで、XおよびYはそれぞれフッ素、塩素または臭素、Zは炭素原子数1〜3 のアルキレン基または=C=Oであり、フェニル基は三環式環を形成していても よい。oおよびpは0または1であり、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数1〜 3のアルキル基または閉環して窒素原子を含む異性環を形成していてもよい。n は1、2または3の整数である。 7. 基がジエチルアミノ基、ジメチルアミノ基、モルフォリノ基またはピペラジノ基 である請求項6に記載の補助剤。 8. 基がジエチルアミノ基で、Zが−CH2−、nが2、oおよびpがそれぞれ0で ある請求項6に記載の補助剤。 9.前記ジフェニル系化合物が塩酸塩を形成している請求項8に記載の補助剤。 10.前記の拮抗剤を前記のシクロホスファミドの投与に先だって約30〜約9 0分間静脈内注入する請求項5に記載の補助剤。 11.注入時間が約60分間である請求項10に記載の補助剤。 12.前記の拮抗剤を約240mg/M2の薬量で投与し、一方前記のシクロホ スファミドを約600〜約800mg/M2の薬量で投与する請求項11に記載 の補助剤。 13.前記の投与を週1回、6週間継続した後、患者が完全に軽快するまでまた は部分的な軽快が得られるまで、3週間のうち2週間投与を継続することからな る請求項12に記載の補助剤。 14.(a)人間における正常細胞の増殖を阻害し、かつ悪性細胞の増殖を促進 する化合物を正常細胞における細胞内ヒスタミンの結合を阻害するに十分な量で 含む第一の成分と、 (b)通常前立腺癌の治療においてほとんど活性を有さない化学療法剤を人間に 投与し、ついで前記第一の 成分を人間に投与したとき、前記前立腺癌細胞に毒性を示す薬量で含む第二の成 分とからなる前立腺癌、特にホルモン非反応性の転移性前立腺癌の治療用キット 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/535 9454−4C A61K 31/535 31/66 AGA 9051−4C 31/66 AGA // C07D 295/08 9283−4C C07D 295/08 A 9283−4C Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT, LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK ,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.前立腺癌を有する患者に正常細胞の増殖を阻害し、かつ悪性細胞の増殖を促 進する化合物を正常細胞における細胞内ヒスタミンの結合を阻害するに十分な薬 量で投与し、ついで前記の患者に通常前立腺癌の処置には十分な活性を有さない 化学療法剤を有効量で投与して、前記化学療法剤の抗前立腺癌活性を増強させ、 かつ化学療法剤に関連した毒性を軽減することからなる前立腺癌の処置法。 2.前記の前立腺癌がホルモン非反応性の転移性前立腺癌である請求項1に記載 の方法。 3.前記の化学療法剤がシクロホスファミド、イフォスファミド、5−フルオロ ウラシル、ドクソルビンまたはcis−プラチナである請求項2に記載の方法。 4.前記の化学療法剤がシクロホスファミドである請求項3に記載の方法。 5.前記の化合物が細胞内ヒスタミン受容体の強力な拮抗剤である請求項4に記 載の方法。 6.細胞内ヒスタミン受容体に選択的な前記の強力な拮抗剤が次式で表されるジ フェニル系化合物または薬理学的に許容されるそれらの塩である請求項5に記載 の方法。 ここで、XおよびYはそれぞれフッ素、塩素または臭素、Zは炭素原子数1〜3 のアルキレン基または=C=Oであり、フェニル基は三員環を形成していてもよ い。oおよびpは0または1であり、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数1〜3 のアルキル基または閉環して窒素原子を含む異性環を形成していてもよい。nは 1、2または3の整数である。 7. 基がジエチルアミノ基、ジメチルアミノ基、モルフォリノ基またはピペラジノ基 である請求項6に記載の方法。 8. 基がジエチルアミノ基で、Zが−CH2−、nが2、oおよびpがそれぞれ0で ある請求項6に記載の方法。 9.ジフェニル系化合物が塩酸塩を形成している請求項8に記載の方法。 10.前記の拮抗剤を前記のシクロホスファミドの前 記投与に先だって約30〜約90分間静脈注入流する請求項5に記載の方法。 11.注入時間が約60分間である請求項10に記載の方法。 12.前記の拮抗剤を約240mg/m2の薬量で投与し、一方前記のシクロホ スファミドを約600〜約800mg/m2の薬量で投与する請求項11に記載 の方法。 13.前記の投与を週1回、6週間継続した後、患者が完全に軽快するまでまた は部分的な軽快が得られるまで、3週間のうち2週間投与を継続することからな る請求項12に記載の方法。 14.通常前立腺癌の処置にほとんど活性を有さない化学療法剤の投与に先だっ て、前記化学療法剤の抗前立腺癌活性を増強し、かつ化学療法剤に関連した毒性 を最小限にするために正常細胞における細胞内ヒスタミンの結合を阻害するため に必要な量を人間に投与することによって人間における前立腺癌、特にホルモン 非反応性の転移性前立腺癌治療薬の製造に正常な細胞の増殖を阻害し、かつ悪性 細胞の増殖を促進する化合物の使用。 15.前記の化学療法剤がシクロホスファミド、イフォスファミド、5−フルオ ロウラシル、ドクソルビンまたはcis−プラチナである請求項14に記載の使 用。 16.前記の化合物が細胞内ヒスタミン受容体に対する強力な拮抗剤である請求 項14または15に記載の使用。 17.細胞内ヒスタミン受容体に選択的な前記の強力な拮抗剤が次式で表される ジフェニル系化合物またはその薬理学的に許容される塩である請求項16に記載 の使用。 ここで、XおよびYはそれぞれフッ素、塩素または臭素、Zは炭素原子数1〜3 のアルキレン基または=C=Oであり、フェニル基は三員環を形成していてもよ い。oおよびpは0または1であり、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数1〜3 のアルキル基または閉環して窒素原子を含む異性環を形成していてもよい。nは 1、2または3の整数である。 18. 基がジエチルアミノ基、ジメチルアミノ基、モルフォ リノ基またはピペラジノ基である請求項17に記載の使用。 19. 基がジエチルアミノ基で、Zが−CH2−、nが2、oおよびpがそれぞれ0で ある請求項17に記載の使用。 20.ジフェニル系化合物が塩酸塩を形成している請求項19に記載の使用。 21.前記の化学療法剤がシクロホスファミドであり、拮抗剤を前記のシクロホ スファミドの前記投与に先だって30〜90分間、特に約60分間投与する請求 項16から20のいづれか一つに記載の使用。 22.前記の薬物が拮抗剤を約240mg/m2で、シクロホスファミドを60 0〜800mg/m2の薬量で投与するのに適した形態で提供する請求項21に 記載の使用。 23.前記の薬物が前記の投与を週1回、6週間継続投与し、ついで患者が完全 に軽快するまで、または部分的に軽快するまで3週間のうち2週間継続して投与 するために適した形態で提供される請求項14から22のいづれか一つに記載の 使用。 24.(a)人間における正常細胞の増殖を阻害し、 かつ悪性細胞の増殖を促進する化合物を正常細胞における細胞内ヒスタミンの結 合を阻害するに十分な量で含む第一の成分と、 (b)通常前立腺癌の治療においてほとんど活性を有さない化学療法剤を人間に 投与し、ついで前記第一の成分を人間に投与したとき、前記前立腺癌細胞に毒性 を示す薬量で含む第二の成分とから別々になる前立腺癌、特にホルモン非反応性 の転移性前立腺癌の治療用キット。 25.正常細胞の増殖を阻害する前記化合物が成分(a)用には請求項16から 20のいずれかで規定され、成分(b)用には請求項15で規定されている請求 項24に記載のキット。
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