JP2002363736A - スパッタターゲット、バリア膜および電子部品 - Google Patents

スパッタターゲット、バリア膜および電子部品

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邊 光 一 渡
Takashi Watanabe
辺 高 志 渡
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上 隆 石
Yasuo Kosaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜厚均一性が高い窒化タンタルのバリア膜を
成膜可能なタンタルスパッタターゲット、バリア膜及び
電子部品の提供。 【解決手段】 スパッタされる面のX線回折により求め
られた結晶面の(110)/{(110)+(200)+(211)+(220)+(31
0)}の強度比の、スパッタ表面部分の場所によるばらつ
きが20%以内であることを特徴とする、Taスパッタ
ターゲット、窒素ガス雰囲気中で、上記Taスパッタタ
ーゲットを用いて成膜されたTaN膜からなることを特
徴とするバリア膜、及び上記のバリア膜を具備すること
を特徴とする電子部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタルスパッタ
ターゲット、それによって成膜されたバリア膜およびこ
のバリア膜を具備する電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIに代表される半導体工業は
急速に進捗しつつある。中でも256MビットDRA
M、ロジックやシステムLSI等、あるいはそれ以降の
半導体素子においては、集積回路の高集積化・高信頼性
・高機能化が進むにつれて微細加工技術に要求される精
度も益々高まっている。このような集積回路の高密度
化、高速化に伴って、アルミニウムや銅を主成分として
形成される金属配線の幅は0.13μm以下になりつつ
ある。
【0003】一方、集積回路を高速で動作させるには、
アルミニウムあるいは銅配線の電気抵抗を低減すること
が必須となる。配線の電気抵抗を低減するには、従来の
構造を用いた場合、配線の高さ(即ち、配線層の厚さ)
を厚くする方法がある。しかし、更なる高集積化・高密
度化が要求されるデバイスでは、このような積層構造を
用いた場合、配線上に形成される絶縁膜のカバレッジ性
が悪くなって、歩留まりが低下することが避けがたい。
【0004】そこで、従来の配線技術とは異なる、デュ
アルダマシン(DD)配線技術が提案されている。ここ
で、DD技術とは、あらかじめ下地膜に形成した配線溝
に、配線材となるアルミニウムや銅を主成分とする金属
をスパッタリング法やCVD法等を用いて成膜し、熱処
理(リフロ−)によって溝へ流し込み、CMP(Chemic
al Machanical Polishing)法によって余剰の配線金属
を除去することからなる技術のことである。
【0005】上述した半導体デバイスに用いられる配線
材料としては、抵抗率がアルミニウムに比べて低い銅配
線が主流となっている。銅配線が有利な点は、アルミニ
ウム配線に比べてエレクトマイグレーション性に優れて
いることである。これからの高速デバイスでは銅配線が
主流となっている。
【0006】銅配線を適用する場合、銅が基板として用
いられたケイ素中へ拡散して少数キャリアの寿命が短く
なる場合があることから、ケイ素基板と銅配線層との間
に、銅の拡散防止を目的としてバリア膜を設けることが
行われている。例えば、窒化チタン(TiN)膜あるい
は窒化タンタル(TaN)膜からならバリア膜を形成す
ることが行われている(特開平10−242279号公
報)。特に窒化タンタル膜からならバリア膜は、熱的に
安定でバリア性に優れていることから、最近注目されて
いるものである。このような窒化タンタル膜は、窒素ガ
ス含有雰囲気中で、タンタルターゲットを用いて反応性
スパッタすることによって形成することができる。
【0007】設計ルールが益々厳しくなるLSIデバイ
スでは、アスペクト比も4を超える製品が当たり前にな
ってくる。このようなデバイスに対応していくために
は、従来のスパッタ技術つまりコリメーションスパッタ
法、長距離スパッタ法、低圧スパッタ法や最近では、バ
イアススパッタ法なども取り入れて評価を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】窒化タンタルからなる
バリア膜は、熱的安定性、バリア性の点で好ましいもの
であることは前記した通りである。しかし、従来のタン
タルスパッタターゲットを用いて反応性スパッタによっ
て製造した窒化タンタル膜は、膜厚の均一性が良好でな
いという問題点があった。バリア膜が不均一である場合
には、バリア性の低下やそのバリア膜上に配線を設ける
のが困難になる場合があり、歩留まり低下が避けられな
い。バリア膜の均一性を高めることは、集積回路のさら
なる高密度化、高速化ならびに製造の際のウェーハを大
口径化するうえで重要である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、タンタルスパ
ッタターゲットのスパッタされる面のX線回折によって
求められる所定の結晶面の強度比を特定することによっ
て、上記課題に解決を与えようとするものである。
【0010】したがって、請求項1の本発明によるタン
タルスパッタターゲットは、スパッタされる面のX線回
折により求められた結晶面の(110)/{(110)
+(200)+(211)+(220)+(310)}
の強度比の、スパッタ表面部分の場所によるばらつきが
20%以内であること、を特徴とするものである。
【0011】請求項2の本発明によるタンタルスパッタ
ターゲットは、上記の(110)/{(110)+(2
00)+(211)+(220)+(310)}の強度
比が0.4以上0.6以下であることを特徴とする、請
求項1に記載のタンタルスパッタターゲットである。
【0012】請求項3の本発明によるタンタルスパッタ
ターゲットは、スパッタされる面の平均結晶粒径が30
0μm以下であり、かつ平均結晶粒径のスパッタ表面の
場所によるばらつきが20%以内であることを特徴とす
る、請求項1または請求項2のタンタルスパッタターゲ
ットである。
【0013】請求項4の本発明によるタンタルスパッタ
ターゲットは、鉄、ニッケル、クロム、銅、アルミニウ
ム、ナトリウム、カリウム、ウランおよびトリウムの含
有量の合計が0.01重量%以下である高純度タンタル
からなることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のい
ずれかのタンタルスパッタターゲットである。
【0014】請求項5の本発明によるタンタルスパッタ
ターゲットは、銅もしくはアルミニウムもしくはそれら
の合金材のバッキングプレートと接合一体化されてなる
ことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれかの
タンタルスパッタターゲットである。
【0015】請求項6の本発明によるタンタルスパッタ
ターゲットは、窒化タンタル膜からなるバリア膜を形成
する際に用いられるものであることを特徴とする、請求
項1乃至請求項5のいずれかのタンタルスパッタターゲ
ットである。
【0016】請求項7の本発明によるバリア膜は、窒素
ガス雰囲気中で、請求項1乃至請求項6のいずれかのタ
ンタルスパッタターゲットを用いて成膜された窒化タン
タル膜からなることを特徴とする、バリア膜である。
【0017】請求項8の本発明によるバリア膜は、バリ
ア膜厚の場所によるばらつきが5%以内であることを特
徴とする、請求項7のバリア膜である。
【0018】請求項9の本発明による電子部品は、請求
項7または請求項8のバリア膜を具備することを特徴と
する、電子部品である。
【0019】
【発明の実施の形態】<タンタルスパッタターゲット>
本発明によるタンタルスパッタターゲットは、スパッタ
される面のX線回折により求められた結晶面の(11
0)/{(110)+(200)+(211)+(22
0)+(310)}の強度比の、スパッタ表面部分の場
所によるばらつきが20%以内であること、を特徴とす
るものである。上記の強度比が15%以下、さらには1
0%以下のものが特に好ましい。このような、ばらつき
が少ないタンタルスパッタターゲットを使用すれば、よ
り均一性が高いバリア膜を容易に得ることができる。
【0020】本発明タンタルスパッタターゲットの中で
も、上記の強度比、即ち、(110)/{(110)+
(200)+(211)+(220)+(310)}の
強度比が0.4以上0.6以下であることが好ましい。
上記の強度比が上記範囲をはずれると、均一性の高い膜
を得られにくくなる。本発明では、上記強度比が0.4
5〜0.57であるものが好ましく、さらには0.47
〜0.53が好ましい。ここで、(110)面の強度と
上記各結晶面強度の総和との強度比を規定した理由は、
(110)面はTa(BCC構造)の最稠密面であり、
最もスパッタされやすい面であるためである。
【0021】なお、本発明において、上記強度比の「ス
パッタ表面での場所によるばらつき」は、下記のように
して求めたものである。すなわち、図1に示すように、
例えば円盤状のスパッタリングターゲットの中心部(位
置1)と、この中心部を通り円周を均等に分割した4本
の直線上の中心から90%(中心を0%、半径の長さを
100%とする)の距離にある点(位置2〜9)、およ
び中心から50%(上記と同様に、中心を0%、半径の
長さを100%とする)の距離にある点(位置10〜1
7)から、それぞれ長さ15mm、幅15mmの試験片
を合計17個採取する。採集された試験片を#1000
まで研磨し、更にバフ研磨を行って、表面を鏡面にす
る。この鏡面研磨された試験片の(110)、(20
0)、(211)、(220)、(310)の結晶面の
X線回折強度を測定する。X線回折強度の測定は各試験
片毎に10回以上行い、その平均値をもとに上記の(1
10)/{(110)+(200)+(211)+(2
20)+(310)}の強度比を算出する。採取された
17個の各試験片について、それぞれ上記の強度比の値
を求める。
【0022】本発明でのX線回折強度比の「スパッタ表
面での場所によるばらつき」は、上記のようにして得ら
れた17のX線回折強度強度比のうちの最大値および最
小値から { (最大値−最小値)/(最大値+最小値) } × 1
00 の式に基づいて求めた値の平均値を、単位(%)により
表すものとする。
【0023】X線回折装置は、理学社製のX線回折装置
(XRD)、条件は次の通りである。
【0024】測定条件 X線:Cu,k−α1,50kV,100mA、縦型ゴ
ニオメーター、発散スリト:1deg、散乱スリット:
1deg、受光スリット:0.15mm、走査モード:
連続、スキャンスピード:1°/min、スキャンステ
ップ:0.01°、走査軸:2θ/θ、測定角度:30
〜100° 本発明によるタンタルスパッタターゲットは、高純度タ
ンタル、特に鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、クロム
(Cr)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ナトリ
ウム(Na)、カリウム(K)、ウラン(U)およびト
リウム(Th)の含有量の合計が0.01重量%以下で
ある高純度タンタル、からなるものが好ましい。不純物
量が多い場合には、均質のバリア膜を成膜するのが困難
になり、バリア膜の特性、例えば耐熱性、絶縁性、耐食
性等、が低下する場合がある。
【0025】さらに、本発明によるタンタルスパッタタ
ーゲットは、スパッタされる面の平均結晶粒径が300
μm以下であり、かつ平均結晶粒径のスパッタ表面の場
所によるばらつきが20%以内のものが好ましい。平均
結晶粒径が300μm超過であると、膜厚の均一性が低
下し、平均粒径のスパッタ表面の場所によるばらつきが
20%以上であると、やはり膜厚の均一性が低下すると
いう問題が発生することがある。
【0026】ここで、平均結晶粒径の「スパッタ表面で
の場所によるばらつき」は、図1に示されたスパッタタ
ーゲットの17点から採取され、同様に鏡面研磨された
試験片についての平均粒径の測定を10回以上行い、こ
れらの17の平均粒径値のうちの最大値および最小値か
ら { (最大値−最小値)/(最大値+最小値) } × 1
00 の式に基づいて求めた値の平均値を、単位(%)によっ
て表すこととする。
【0027】平均粒径の測定方法および条件は、下記の
通りである。すなわち、顕微鏡視野中の結晶粒数をカウ
ントして、結晶粒1個の平面面積を算出し、ついで粒一
個当たりの平均直径を算出する。単位面積当たりの結晶
粒の数(N)は次のようにして測定できる。金属組織
の顕微鏡写真において、ある円の面積Aの中に含まれる
結晶粒の数(N)と一部分が含まれる結晶粒の数(N
)とを数える。この場合、十分な数の結晶粒(30個
以上)が円の中に含まれていることが望ましい。この時
の結晶粒の総和(N)は、 N = N + (1/2)N で与えられる。次いで、A/N で粒1個当たりの平
均面積が算出される。この平均面積の直径が平均直径と
なる。
【0028】このようなタンタルスパッタターゲット
は、バッキングプレートと接合一体化することができ
る。バッキングプレートとしては従来から用いられてい
るもの、好ましくは銅、アルミニウムもしくはそれらの
合金材、を本発明においても使用することができる。タ
ンタルスパッタターゲットとバッキングプレートとの接
合も従来から行われてきた方法、好ましくはソルダー結
合および拡散接合、によって行うことができる。ソルダ
ー接合の際の接合剤としては、インジウム系あるいは錫
系の接合材を挙げることができる。
【0029】本発明によるタンタルスパッタターゲット
の好ましい一具体例は、窒化タンタル膜からなるバリア
膜を形成する際に用いられるものである。
【0030】このような本発明によるタンタルスパッタ
ターゲットは、場所による膜厚のばらつきが極めて少な
いバリア膜を製造することができる。
【0031】<タンタルスパッタターゲットの製造>本
発明によるタンタルスパッタターゲットは、X線回折に
より得られる強度比に関する上記要件が満たされるので
あれば、任意の方法によって製造することができる。例
えば、公知の高純度タンタルスパッタターゲットの製造
の際に使用されていたTa鉱石をアルカリ溶解法
や分別結晶法、電子ビーム溶解法で得られたインゴット
を、適当な塑性加工、加熱および冷却処理、並びに再結
晶化処理に付すことによって製造することができる。
【0032】本発明のよるタンタルスパッタリングター
ゲットは、(110)/{(110)+(200)+
(211)+(220)+(310)}の強度比のスパ
ッタ面でのばらつき、スパッタ面での平均結晶粒径、そ
のばらつき等に関し、所定の要件を満たすものが好まし
いことは前記の通りである。したがって、タンタルスパ
ッタリングターゲットの製造も、そのような所定の要件
が充足されるように、塑性加工、加熱および冷却処理、
再結晶化処理等の製造条件を適宜選択して行うのが好ま
しい。
【0033】例えば、塑性加工の途中で、少なくとも1
回の真空熱処理を行い、次いで冷却処理を実施すること
によって製造することができる。塑性加工は、鍛造およ
び圧延加工を採用することができる。塑性加工率は、1
0〜98%、特に30〜98%が適当である。上記の真
空熱処理は、昇温速度が10℃/分以上、特に15℃/
分以上のものであり、1000〜1600℃、特に11
00〜1400℃の温度で、少なくとも1時間、特に3
時間以上保持することからなるものが好ましい。冷却処
理は、降温速度50℃/分以上、特に100℃/分以上
のものが好ましい。再結晶化処理は、800〜1400
℃、特に1000〜1200℃の温度で、1時間以上、
特に1〜3時間行うのが好ましい。前記の再結晶化処理
条件とすることにより、結晶粒の粗大化を防ぐことがで
きる。
【0034】<バリア膜>本発明は、さらに、上記のタ
ンタルスパッタターゲットを形成されたバリア膜、具体
的には、窒素雰囲気中で上記タンタルスパッタターゲッ
トを用いて成膜された窒化タンタル膜からなるバリア
膜、に関するものである。
【0035】このような本発明によるバリア膜は、場所
による膜厚のばらつき5%以内というような均一性が極
めて高いものである。よって、バリア膜の絶縁性、熱的
安定性、強度等の特性も膜全面にわたって一様であっ
て、これらが極端に低下した部分の発生が抑制されてい
る。
【0036】ここで、バリア膜厚の「スパッタ表面での
場所によるばらつき」は、表面にバリア膜を成膜したS
iウエーハの、図1に示された17点から採取された試
験片についてバリア膜厚を、接触式段差計によって測定
し、これらの17の測定値のうちの最大値および最小値
から { (最大値−最小値)/(最大値+最小値) } × 1
00 の式に基づいて求めた値を、単位(%)によって表すこ
ととする。
【0037】上記の窒素雰囲気は、実質的に窒素ガスの
みからなるものおよび窒素ガスを含む不活性ガスからな
るものが代表的である。このような窒素ガス雰囲気中で
行うスパッタ処理の方法およびその具体的条件は、合目
的的な任意のものを採用することができる。
【0038】本発明では、所定のタンタルスパッタター
ゲットを使用することによって、均一性が極めて高いバ
リア膜を容易に得ることができることから、大型の基板
に適用しても部留まりが極めて良好となる。また、スパ
ッタ処理の条件等を厳格に制御する必要性が低くなって
いる。
【0039】<電子部品>本発明による電子部品は、上
記のバリア膜を具備することを特徴とするものである。
本発明によるバリア膜の特性が顕著に認められるものと
しては、Siウエーハ基板上に上記バリア膜が成膜さ
れ、このバリア膜上に銅配線が形成された構造からなる
もの、特に高集積化された電子部品である。例えば、半
導体装置、液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置、
磁気記録装置、磁気記憶装置、各種用途に使用すること
が可能である。
【0040】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
する。 <実施例1>タンタルのEBインゴット(φ250×3
0mm)を、φ115×140mmまで冷間で締め鍛造
を行った。その後、真空熱処理(1300℃×2時間、
昇温速度15℃/min)をした後、水中に入れ、降温速度
100℃/minで急冷を行った。その後、φ250×30
mmまで冷間ですえ込み鍛造した。ここで締め鍛造、す
え込み鍛造を組み合わせて2軸から塑性変形をさせた理
由は、単軸方向に冷間鍛造・冷間圧延したときは、熱処
理しても原料インゴットにあった粗大粒が残ってしまう
ためである。
【0041】上記のすえ込み鍛造後に再度真空熱処理
(1200℃×2時間、昇温速度20℃/min)を行う。真
空熱処理後、1回目の真空熱処理と同様に、水中に入れ
急冷させる。急冷後、表1に示される条件で、冷間圧延
し、再結晶化熱処理を行ったものをターゲット形状に機
械加工した。アルミニウム製のバッキングプレートを拡
散接合法によって接合して、本発明によるタンタルスパ
ッタターゲットを製造した。
【0042】得られたスパッタターゲット中の、Fe、
Ni、Cr、Cu、Al、Na、K、U及びThの各元
素の含有量を測定した結果、それらの合計量は0.01
重量%以下であった。このようにして製造したタンタル
スパッタターゲットを用いて、スパッタ方式:基板・タ
ーゲット距離=300mm、背圧:1×10−5Pa、
出力DC:18kW、Ar:5sccm、N:20scc
m、スパッタ時間:5min、基板バイアス:−100
Vの条件下で8インチのSiウェーハに成膜を行った。
【0043】上記で得られたタンタルスパッタターゲッ
トの結晶面の(110)/{(110)+(200)+
(211)+(220)+(310)}の強度比、その
ばらつき、平均結晶粒径およびバリア膜の膜厚は、表1
に示される通りであった。
【0044】<比較例1>実施例1と同条件で、締め鍛
造、すえ込み鍛造、真空熱処理を行った。真空熱処理
後、急冷するのではなく、代わりに炉内で徐冷(降温速
度10℃/min)を行った。その後、表1に示される条件
で、冷間圧延し、再結晶化熱処理を行ったものをターゲ
ット形状に機械加工し、バッキングプレートを同様に接
合した。
【0045】このタンタルスパッタターゲットを用いた
以外は実施例1と同様にして、バリア膜の成膜した。実
施例1と同様に、タンタルスパッタターゲットの結晶面
の(110)/{(110)+(200)+(211)
+(220)+(310)}の強度比、そのばらつき、
平均結晶粒径およびバリア膜の膜厚を測定した。得られ
た結果は、表1に示される通りである。
【0046】
【表1】 表1から明らかなように、本発明によるタンタルスパッ
タターゲットを用いると、バリア膜厚のばらつきが5%
以内の均一性が高いバリア膜を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明のタン
タルスパッタターゲットは、従来達成することができな
かった膜厚均一性が高い窒化タンタルのバリア膜を得る
ことができる。このような本発明によるタンタルスパッ
ターターゲット、これを用いて成膜したバリア膜および
電子部品によれば、製品歩留まりを大幅に向上すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンタルスパッタターゲットの強度比ばらつき
及び平均粒径ばらつき、並びにバリア膜の膜厚ばらつき
を測定した試験片の採取箇所を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡 辺 高 志 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 石 上 隆 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 高 阪 泰 郎 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 4K029 BA58 BD00 DC03 DC21 DC22 4M104 BB32 BB37 DD40 DD42

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スパッタされる面のX線回折により求めら
    れた結晶面の(110)/{(110)+(200)+
    (211)+(220)+(310)}の強度比の、ス
    パッタ表面部分の場所によるばらつきが20%以内であ
    ることを特徴とする、タンタルスパッタターゲット。
  2. 【請求項2】上記の(110)/{(110)+(20
    0)+(211)+(220)+(310)}の強度比
    が0.4以上0.6以下であることを特徴とする、請求
    項1に記載のタンタルスパッタターゲット。
  3. 【請求項3】スパッタされる面の平均結晶粒径が300
    μm以下であり、かつ平均結晶粒径のスパッタ表面の場
    所によるばらつきが20%以内であることを特徴とす
    る、請求項1または請求項2に記載のタンタルスパッタ
    ターゲット。
  4. 【請求項4】鉄、ニッケル、クロム、銅、アルミニウ
    ム、ナトリウム、カリウム、ウランおよびトリウムの含
    有量の合計が0.01重量%以下である高純度タンタル
    からなることを特徴とする、請求項1乃至請求項3にい
    ずれかに記載のタンタルスパッタターゲット。
  5. 【請求項5】銅もしくはアルミニウムもしくはそれらの
    合金材のバッキングプレートと接合一体化されてなるこ
    とを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載のタンタルスパッタターゲット。
  6. 【請求項6】タンタルスパッタターゲットは、窒化タン
    タル膜からなるバリア膜を形成する際に用いられるもの
    であることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載にタンタルスパッタターゲット。
  7. 【請求項7】窒素ガス雰囲気中で、請求項1乃至請求項
    6のいずれかに記載のタンタルスパッタターゲットを用
    いて成膜された窒化タンタル膜からなることを特徴とす
    る、バリア膜。
  8. 【請求項8】バリア膜厚の場所によるばらつきが5%以
    内であることを特徴とする、請求項7に記載のバリア
    膜。
  9. 【請求項9】請求項7または請求項8に記載のバリア膜
    を具備することを特徴とする、電子部品。
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