JP2002326858A - 高性能コンクリート - Google Patents

高性能コンクリート

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JP2002326858A
JP2002326858A JP2002015685A JP2002015685A JP2002326858A JP 2002326858 A JP2002326858 A JP 2002326858A JP 2002015685 A JP2002015685 A JP 2002015685A JP 2002015685 A JP2002015685 A JP 2002015685A JP 2002326858 A JP2002326858 A JP 2002326858A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 40N/mm2以上の圧縮強度を発現し、かつ収縮
(自己収縮および乾燥収縮)を小さくすることができる
高性能コンクリートを提供する。 【解決手段】 主要鉱物が3CaO・SiO2−2CaO・SiO2−Ca
O−間隙物質、3CaO・SiO 2−CaO−間隙物質、2CaO・SiO2
−CaO−間隙物質又はCaO−間隙物質であり、かつCaO結
晶を50〜92重量%含有するクリンカ組成物と石膏の混合
粉砕物、あるいは前記クリンカ組成物と生石灰および石
膏との混合粉砕物とからなる混和材と、2CaO・SiO2を30
重量%以上含むセメントと、減水剤と、細骨材と、粗骨
材と、乾燥収縮低減剤と、水を含む配合物の硬化体であ
り、圧縮強度が40N/mm2以上である高性能コンクリー
ト。前記配合物のスランプフローは、40〜80cmであるこ
とが好ましい。さらに、前記混和材量は5〜50kg/m3
乾燥収縮低減剤/セメント比は0.1〜2.0重量%であるこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、40N/mm2以上の圧
縮強度を発現し、かつ、収縮(自己収縮および乾燥収
縮)が小さい高性能コンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、土地のより一層の有効利用の観点
から、建築物の超高層化ないしは大規模化の傾向は益々
顕著になってきている。このような超高層ないしは大規
模な建築物を実現するために、従来より、40N/mm2以上
の圧縮強度を発現するような高強度コンクリートの開発
が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、高強度コンクリ
ートを調製するために、普通ポルトランドセメントを使
用して単位セメント量を増大(例えば、400〜500kg/
m3)し、減水剤(高性能減水剤や高性能AE減水剤等)
を使用して、水/セメント比を減少する(例えば、40重
量%以下)ことが行われている。しかしながら、このよ
うにして調製したコンクリートでは、高強度(40N/mm2
以上)を発現させることもできるのではあるが、一方
で、セメント量が多く、また、水/セメント比が小さい
ので、自己収縮が大きくなるという課題がある。このよ
うな自己収縮が大きいコンクリートでは、例えば、RC
部材に用いたとき、鉄筋の拘束により部材下縁部に大き
な引張応力が発生し、力学的に弊害を起こす可能性があ
ることが指摘されている。また、従来の高強度コンクリ
ートでは、減水剤(高性能減水剤や高性能AE減水剤
等)を使用して、水/セメント比を小さくしているので
はあるが、それでも単位水量は多くなるので、乾燥収縮
も大きいという課題もある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、特定のセメント
に、特定の混和材と乾燥収縮低減剤を併用した高性能コ
ンクリートであれば、40N/mm2以上の圧縮強度であって
も、収縮(自己収縮および乾燥収縮)を小さくすること
ができること、さらに、混和材と乾燥収縮低減剤の添加
量を特定することにより、施工温度や養生温度が異なる
場合でも自己収縮応力あるいは自己膨張応力をほぼ同じ
にすることができることを見いだし、本発明を完成させ
たものである。即ち、本発明は、主要鉱物が3CaO・SiO2
−2CaO・SiO2−CaO−間隙物質、3CaO・SiO2−CaO−間隙
物質、2CaO・SiO2−CaO−間隙物質又はCaO−間隙物質で
あり、かつCaO結晶を50〜92重量%含有するクリンカ組
成物と石膏の混合粉砕物、あるいは前記クリンカ組成物
と生石灰および石膏との混合粉砕物とからなる混和材
と、2CaO・SiO2を30重量%以上含むセメントと、減水剤
と、細骨材と、粗骨材と、乾燥収縮低減剤と、水を含む
配合物の硬化体であり、圧縮強度が40N/mm2以上である
ことを特徴とする高性能コンクリート(請求項1)であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用するセメントは、2CaO・SiO2(以
下、ビーライトと称す)を30重量%以上、好ましくは40
重量%以上含むセメントである。該セメントとしては、
中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメン
トが挙げられる。また、ビーライト量が30重量%以上で
あれば、前記中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルト
ランドセメントと、石灰石粉末、高炉スラグ粉末、フラ
イアッシュ、珪石粉末、シリカフュームから選ばれる1
種以上の無機粉末を混合したセメントも使用することが
できる。ビーライトを30重量%以上含むセメントを使用
することにより、ワーカビリティを損なわずに高性能コ
ンクリートの収縮を小さくする効果が得られる。ビーラ
イト量が30重量%未満のセメントでは、ワーカビリティ
が低下するうえ、収縮が大きくなるので好ましくない。
【0006】なお、本発明において、セメントとして、
中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメン
トと、石灰石粉末、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、
珪石粉末、シリカフュームから選ばれる1種以上の無機
粉末を混合したセメントを使用する場合は、石灰石粉
末、高炉スラグ粉末、フライアッシュ又は珪石粉末は、
ブレーン比表面積2000〜10000cm2/gのものを使用するの
が好ましく、シリカフュームは、BET比表面積10〜20m
2/gのものを使用するのが好ましい。
【0007】本発明で使用する混和材は、主要鉱物が3C
aO・SiO2−2CaO・SiO2−CaO−間隙物質、3CaO・SiO2−C
aO−間隙物質、2CaO・SiO2−CaO−間隙物質又はCaO−間
隙物質であり、かつCaO結晶を50〜92重量%含有するク
リンカ組成物と石膏の混合粉砕物、あるいは前記クリン
カ組成物と生石灰および石膏との混合粉砕物からなるも
のである。
【0008】混和材中のクリンカ組成物は、主要鉱物と
して少なくともCaO結晶と間隙物質を含み、エーライト
(3CaO・SiO2)および/またはビーライト(2CaO・SiO2)を
含んでも又は含まなくてもよいクリンカ組成物を粉砕し
たものであって、CaO結晶を50〜92重量%含むものであ
る。主要鉱物として少なくともCaO結晶と間隙物質を含
むことにより、ワーカビリティを損なわずに高性能コン
クリートの収縮を小さくする効果が得られる。クリンカ
組成物中のCaO結晶が50重量%未満では、高性能コンク
リートの収縮を小さくする効果が小さくなり好ましくな
い。クリンカ粉砕物中のCaO結晶が92重量%を超える
と、ワーカビリティが悪くなり好ましくない。なお、間
隙物質はセメントクリンカ鉱物中のエーライトやビーラ
イトの間を埋める鉱物に類するものであり、具体的に
は、2CaO・Fe2O3等のカルシウムフェライト鉱物、3CaO
・Al2O3等のカルシウムアルミネート鉱物、あるいは、6
CaO・Al2O3・Fe2O3、4CaO・Al2O3・Fe2O3、6CaO・2Al2O
3・Fe2O3等のカルシウムアルミノフェライト鉱物であ
る。
【0009】クリンカ組成物は、石灰質原料、粘土原
料、珪石、スラグ類、石膏などを混合し、この原料混合
物をロータリーキルンなどで1300〜1600℃の温度で目標
とするクリンカの鉱物が得られるまで充分に焼き締めて
焼成することにより製造される。
【0010】混和材中の石膏の種類は限定するものでは
なく、無水石膏、半水石膏、二水石膏が使用できるが、
好ましくは無水石膏がよい。混和材中の石膏の量は、
混和材がクリンカ組成物と石膏との二成分系である場合
は、クリンカ組成物100重量部に対して石膏5〜50重量部
が適当である。また、混和材がクリンカ組成物と生石
灰および石膏の三成分系である場合は、クリンカ組成物
と生石灰の合計量100重量部に対して石膏5〜50重量部が
適当である。混和材中の石膏の配合量が前記範囲より少
ないと、高性能コンクリートの収縮を小さくする効果が
小さくなり好ましくない。石膏の配合量が前記範囲より
多いと、高性能コンクリートが膨張ひび割れによる強度
低下を招く懸念があり好ましくない。
【0011】本発明においては、混和材に生石灰を配合
することによって、高性能コンクリートの自己収縮をよ
り小さくすることができる。生石灰の種類は限定するも
のではなく、軟焼生石灰、中焼生石灰、硬焼生石灰、極
硬焼生石灰等の生石灰が使用できるが、ワーカビリティ
から、日本石灰協会の4N−塩酸による粗粒滴定試験法に
よる粗粒滴定試験値が650ml以下の生石灰を使用するこ
とが好ましく、400ml以下の生石灰を使用することがよ
り好ましい。
【0012】混和材中の生石灰の配合量は、クリンカ組
成物100重量部に対して400重量部未満、すなわちクリン
カ組成物と生石灰の合計量において生石灰80重量%未満
が適当である。混和材中の生石灰の配合量が前記範囲よ
り多いと、ワーカビリティが悪くなり好ましくない。
【0013】混和材は、上記クリンカ組成物および石膏
の混合粉砕物、あるいは上記クリンカ組成物、生石灰お
よび石膏との混合粉砕物からなるものであるが、これら
は個別に粉砕した後に混合したものでもよく、混合した
後に粉砕したものでもよい。また、個別に粉砕したもの
を、配合物の混練時に他の材料とともにミキサに投入し
てもよい。粉砕には、ボールミル、ロールミル等の粉砕
機を用いることができる。混和材の粉末度は、ブレーン
比表面積で3000cm2/g以上が好ましく、4000〜8000cm2/g
がより好ましい。混和材のブレーン比表面積が3000cm2/
g未満では、高性能コンクリートの収縮を小さくする効
果が小さくなり好ましくない。
【0014】乾燥収縮低減剤は、水に溶解してその表面
張力を低下する作用を持つものである。乾燥収縮低減剤
を添加することにより、高性能コンクリートの自己収縮
をより小さくすることができるとともに、乾燥収縮も小
さくする効果が得られる。本発明において乾燥収縮低減
剤は、化学式;RO(AO)nHで示される低級アルコ
ールのアルキレンオキサイド付加物が好ましい。ここ
で、式中のRは、炭素数4〜6のアルキル基である。こ
のような基としては、n−ブチル基、iso−ブチル基、t
ert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、te
rt−ペンチル基等が挙げられる。また、式中のAは、炭
素数2〜3のアルキレン基であり、エチレン基及び/又
はプロピレン基が挙げられる。さらに、式中のnは、1
〜10の整数である。RO(AO)nHで示される低級ア
ルコールのアルキレンオキサイド付加物の中でも好まし
いものは、n−ブチルアルコールのプロピレンオキサイ
ド(付加モル数2)/エチレンオキサイド(付加モル数
3)付加物であり、市販品としては、太平洋セメント株
式会社製「AS21」が挙げられる。なお、乾燥収縮低減剤
は、混練水の一部と置換えて使用することが好ましい。
【0015】本発明で使用するセメント、混和材、乾燥
収縮低減剤以外の材料を説明する。細骨材としては、川
砂、陸砂、海砂、砕砂又はこれらの混合物を使用するこ
とができる。粗骨材としては、川砂利、山砂利、海砂
利、砕石又はこれらの混合物を使用することができる。
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸
系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤、AE減水
剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用すること
ができる。本発明では、減水効果の大きい高性能減水剤
又は高性能AE減水剤を使用することが好ましい。水
は、水道水等を使用することができる。なお、本発明に
おいては、必要に応じて、支障のない範囲内で、空気連
行剤、消泡剤、増粘剤等を使用することは差し支えな
い。
【0016】本発明の高性能コンクリートにおいては、
単位セメント量は350〜700kg/m3、混和材量が2〜50kg/
m3、(水+乾燥収縮低減剤)/セメント比が25〜50重量
%、乾燥収縮低減剤/セメント比が0.05〜2.0重量%、
減水剤(固形分換算)/セメント比が0.1〜2.0重量%で
あることが好ましい。前記条件の高性能コンクリートで
あれば、40N/mm2以上の圧縮強度を発現させることがで
き、自己収縮と乾燥収縮を小さくすることもできる。セ
メント量が350kg/m3未満では、40N/mm2以上の圧縮強度
を発現させることが困難になり好ましくない。セメント
量が700kg/m3を超えると、自己収縮を小さくすることが
困難になり好ましくない。混和材量が2kg/m3未満で
は、自己収縮を小さくすることが困難になり好ましくな
い。混和材量が50kg/m3を超えると、ワーカビリティが
悪くなるうえ、コストも高くなるので好ましくない。
(水+乾燥収縮低減剤)/セメント比が25重量%未満で
は、ワーカビリティが悪くなるので好ましくない。(水
+乾燥収縮低減剤)/セメント比が50重量%を超える
と、40N/mm2以上の圧縮強度を発現させることが困難に
なり、また、乾燥収縮も大きくなるので好ましくない。
乾燥収縮低減剤/セメント比が0.05重量%未満では、収
縮を小さくする効果が小さくなり好ましくない。乾燥収
縮低減剤/セメント比が2.0重量%を超えると、凝結遅
延が生じ、またコストも高くなるので好ましくない。減
水剤(固形分換算)/セメント比が0.1重量%未満で
は、ワーカビリティが悪くなるので好ましくない。減水
剤(固形分換算)/セメント比が2.0重量%を超えて
も、ワーカビリティはそれほど向上せず、コストが高く
なるので好ましくない。なお、細骨材率は、35〜50%に
すればよい。
【0017】本発明においては、配合物の作業性、施工
の省力化、施工欠陥の解消等の観点から、配合物のスラ
ンプフロー値は40〜80cmが好ましく、50〜70cmがより好
ましい。この場合、単位セメント量は400〜700kg/m3
混和材量は2〜50kg/m3、(水+乾燥収縮低減剤)/セ
メント比が25〜40重量%、乾燥収縮低減剤/セメント比
が0.05〜2.0重量%、減水剤(固形分換算)/セメント
比は0.3〜2.0重量%、単位粗骨材絶対容積は0.27〜0.36
m3/m3とすることが好ましい。
【0018】なお、本発明においては、混和材量を5〜
50kg/m3にすることが好ましく、10〜50kg/m3にすること
がより好ましい。また、乾燥収縮低減剤/セメント比を
0.1〜2.0重量%にすることが好ましい。混和材量および
乾燥収縮低減剤/セメント比を前記範囲にすることによ
り、施工温度や養生温度が異なる場合でも、高性能コン
クリートの自己収縮応力あるいは自己膨張応力をほぼ同
じにすることができる。
【0019】本発明の高性能コンクリートの混練方法や
混練装置は、特に限定するものではなく、慣用の方法
で、慣用のミキサで混練すれば良い。また、養生方法も
特に限定するものではなく、気中養生、水中養生、蒸気
養生などを行えば良い。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 1.使用材料 以下に示す材料を使用した。 1)セメント セメントとして、太平洋セメント(株)製低熱ポルト
ランドセメント(ビーライト量50重量%、以下低熱ポセ
と略す)と、前記低熱ポルトランドセメントとブレー
ン比表面積5000cm2/gの石灰石粉末を混合したセメン
ト、を使用した。
【0021】2)混和材 クリンカ組成物の調製 石灰石、珪石、粘土、鉄原料および無水石膏を表1に示
す鉱物組成となるように混合し、該混合物をロータリー
キルンで焼成温度1300〜1600℃、滞留時間60〜120分で
焼き締めてクリンカを製造し、これをブレーン比表面積
5000cm2/gに粉砕した。
【0022】
【表1】
【0023】混和材の調製 上記クリンカ組成物100重量部と、無水石膏(ブレーン
比表面積6500cm2/g)10重量部を混合し、混和材を調製
した。
【0024】セメント、混和材以外の材料として、以下
に示す材料を使用した。 3)高性能AE減水剤;レオビルドSP-8S((株)エヌ
エムビー製) 4)細骨材;静岡県産陸砂(表乾比重:2.60) 5)粗骨材;茨城県産砕石(表乾比重:2.64) 6)乾燥収縮低減剤;太平洋セメント株式会社製「AS2
1」 7)水;水道水
【0025】2.コンクリートの配合及び混練 前記材料を使用し、表2に示す配合にしたがってコンク
リートを調製した。混練は、2軸強制練りミキサ(0.06
m3)を用いて、180秒間混練した。
【0026】
【表2】
【0027】3.1 評価1 1)スランプ又はスランプフロー 実施例1のコンクリートの20℃及び35℃における混練直
後のスランプを、「JIS A 1101(コンクリートのスラン
プ試験方法)」に準じて測定した。また、実施例2〜5
および比較例1〜4の各コンクリートの20℃及び35℃に
おける混練直後のスランプフローを、「JIS A 1101(コ
ンクリートのスランプ試験方法)」に準じてスランプコ
ーンを引き上げた後、拡がったコンクリートの最大直径
の長さとその直角方向の長さを測定して、平均値を算出
し、スランプフロー値を求めた。 2)圧縮強度および作業性 各コンクリートを、20℃及び35℃でφ10×20cmの型枠を
用いて成形した。成形時に、各コンクリートの作業性を
「◎:非常に良好」、「○:良好」で評価した。成形
後、20℃で1日間型枠内で養生し、脱型した。その後、
20℃で材令28日まで水中養生し、「JIS A 1108(コンク
リートの圧縮強度試験方法)」に準じて圧縮強度を測定
した。その結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】3.2 評価2 3)自己収縮 各コンクリートの自己収縮を、(社)日本コンクリート
工学協会「セメントペースト、モルタルおよびコンクリ
ートの自己収縮および自己膨張試験方法(案)」に準じ
て測定した(材令28日)。なお、測定は凝結の始発時間
を基長とした。 4)乾燥収縮 各コンクリートの乾燥収縮を「JIS A 1129(モルタル及
びコンクリートの長さ変化試験方法)」に準じて測定し
た(材令28日)。乾燥開始材令および基長は材令1日と
した。なお、凝結の始発時間から材令1日までのいわゆ
る自己収縮量は、上記3)に準じて測定した。その結果
を表4に示す。
【0030】
【表4】
【0031】3.3 評価3 5)自己膨張・自己収縮応力 実施例1、4、5および比較例4のコンクリートの20℃
及び35℃における材令7日の自己収縮応力あるいは自己
膨張応力を、「JIS A 6202(コンクリート用膨張材)
参考1(膨張コンクリートの拘束膨張及び収縮試験方
法)」に準じて測定した。その結果を表5に示す。
【0032】
【表5】
【0033】表3および表4から明らかなように、本発
明で規定する高性能コンクリートでは、ワーカビリティ
が良好なうえ、40N/mm2以上の圧縮強度であっても、収
縮(自己収縮および乾燥収縮)が小さかった。また、表
5から、本発明の高性能コンクリートでは、施工温度や
養生温度が異なる場合でも自己収縮応力あるいは自己膨
張応力がほぼ同じであることが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高性能コ
ンクリートは、ワーカビリティが良好なうえ、40N/mm2
以上の圧縮強度を発現し、かつ収縮(自己収縮および乾
燥収縮)が小さいものである。従って、本発明の高性能
コンクリートを用いて、例えば、RC部材を製造した場
合でも、力学的な弊害が生じる可能性は極めて少ない。
また、本発明の高性能コンクリートにおいては、混和材
と乾燥収縮低減剤の添加量を特定の範囲とすることによ
り、施工温度や養生温度が異なる場合でも自己収縮応力
あるいは自己膨張応力をほぼ同じにすることができる。
従って、本発明の高性能コンクリートでは、施工温度や
養生温度に応じて、配合等を変える必要はない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 22:08) C04B 111:20 111:20 Fターム(参考) 4G012 PA04 PB03 PB05 PB11 PB33 PB36 PC02 PC03 PC04 PC09 PC12 PD01 PD03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主要鉱物が3CaO・SiO2−2CaO・SiO2−Ca
    O−間隙物質、3CaO・SiO 2−CaO−間隙物質、2CaO・SiO2
    −CaO−間隙物質又はCaO−間隙物質であり、かつCaO結
    晶を50〜92重量%含有するクリンカ組成物と石膏の混合
    粉砕物、あるいは前記クリンカ組成物と生石灰および石
    膏との混合粉砕物とからなる混和材と、2CaO・SiO2を30
    重量%以上含むセメントと、減水剤と、細骨材と、粗骨
    材と、乾燥収縮低減剤と、水を含む配合物の硬化体であ
    り、圧縮強度が40N/mm2以上であることを特徴とする高
    性能コンクリート。
  2. 【請求項2】 配合物のスランプフロー値が、40〜80cm
    である請求項1記載の高性能コンクリート。
  3. 【請求項3】 混和材量が5〜50kg/m3、乾燥収縮低減
    剤/セメント比が0.1〜2.0重量%である請求項1又は2
    記載の高性能コンクリート。
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