JP2002068804A - コンクリート組成物 - Google Patents

コンクリート組成物

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Masao Ishida
征男 石田
Chu Hirao
宙 平尾
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Taiheiyo Cement Corp
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭灰を比較的多量に含有し、流動性に優
れ、圧縮強度が大きく、中性化に対する抵抗性に優れた
コンクリート組成物を提供する。 【解決手段】 都市ゴミ焼却灰および下水汚泥焼却灰の
一種以上を原料とし、カルシウムクロロアルミネート、
カルシウムフルオロアルミネート、カルシウムアルミネ
ートの一種以上を10〜40wt%およびカルシウムシリ
ケートを含む焼成物と石膏を主成分とする水硬性組成物
からなるエコセメントを用い、骨材の一部に石炭灰を用
いたことを特徴とするコンクリート組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エコセメントをセ
メントに使用し、骨材の一部に石炭灰を用いることによ
り、初期強度および長期強度を高めると共に廃棄物の再
利用を図ったコンクリート組成物に関する。
【0002】
【従来技術】都市ゴミや下水汚泥などの一般廃棄物、あ
るいは産業廃棄物が近年著しく増加しており、その対策
としてこれらを再資源化して有効利用する試みが各分野
においてなされている。その一例として、都市ゴミ焼却
灰や下水汚泥焼却灰を主原料としたセメント(エコセメ
ント)が開発されており、コンクリート材料として使用
され始めている。
【0003】一方、石炭火力発電所から燃焼灰として大
量に排出される石炭灰は、一部がフライアッシュとして
セメント混和材に利用されているものの、大部分は埋め
立て処分されており、処分場が逼迫している折から有効
な再利用が求められている。因みに、セメント混和材と
して用いられるフライアッシュは粒子が平滑でかつ球状
であるために適量をコンクリートに配合することによ
り、ワーカビリティーの向上、コンクリート組織の緻密
化による長期強度の増大、水密性および化学薬品に対す
る抵抗性等の向上等の効果が得られ、また、セメントの
水和発熱を緩和して温度ひび割れを抑制し、さらにはア
ルカリ骨材反応に対する抑制効果も発揮するなど多様な
効果が得られる。
【0004】しかし、フライアッシュの配合量が多過ぎ
ると凝結の遅延、初期強度の低下、低温環境下における
強度発現の遅れ等の問題を生じ、従ってその配合量には
限界がある。JIS規格ではフライアッシュセメントに
ついて、セメントに対するフライアッシュの置換割合を
最大で3割に制限している。このように、火力発電所か
ら排出されるフライアッシュについて、これを大量に利
用する用途が殆どないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エコセメン
トを用いたコンクリート組成物について、骨材の一部に
石炭灰を用いることによって石炭灰の有効利用を図り、
また、石炭灰を配合することによってフレッシュコンク
リートの流動性を改善し、さらに組織を緻密化して圧縮
強度を高めると共に大気中の炭酸ガスの侵入を抑制して
コンクリートの中性化を防止したコンクリート組成物を
提供するものである。本発明によれば、このようなエコ
セメントと石炭灰の組合せにより、エコセメントを用い
たコンクリート組成物の圧縮強度や耐久性が高められ、
施工性が向上する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成から
なるコンクリート組成物に関する。なお、本発明はモル
タルを含めてコンクリート組成物と云う。 (1) セメントと骨材に水を配合してなるコンクリー
ト組成物であって、都市ゴミ焼却灰および下水汚泥焼却
灰の一種以上を原料とし、カルシウムクロロアルミネー
ト、カルシウムフルオロアルミネート、カルシウムアル
ミネートの一種以上を10〜40wt%およびカルシウム
シリケートを含む焼成物と石膏を主成分とする水硬性組
成物をセメントとして用い、骨材の一部に石炭灰を用い
たことを特徴とするコンクリート組成物。 (2) 石炭灰の混入率が、細骨材と石炭灰の合計量に
対して5〜60vol%である上記(1)のコンクリート組成
物。 (3) 石炭灰の粒度が比表面積1000cm2/g以上、
かつ45μm篩残分が85wt%以下である上記(1)または
(2)のコンクリート組成物。 (4) 石炭灰のSiO2含有量が35wt%以上、強熱
減量が9.0%以下である上記(1)、(2)または(3)のコン
クリート組成物。 (5) 石炭灰が石炭火力発電所から排出されたもので
ある上記(1)〜(4)の何れかのコンクリート組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て詳細に説明する。本発明のコンクリート組成物は、都
市ゴミ焼却灰および下水汚泥焼却灰の一種以上を原料と
し、カルシウムクロロアルミネート、カルシウムフルオ
ロアルミネート、カルシウムアルミネートの一種以上を
10〜40wt%およびカルシウムシリケートを含む焼成
物と石膏を主成分とする水硬性組成物(この水硬性組成
物をエコセメントと云う)をセメントとして用い、骨材
の一部に石炭灰を用いたことを特徴とするものである。
【0008】エコセメントに含まれる鉱物成分、例え
ば、カルシウムクロロアルミネートは11CaO・7A
23・CaCl2(C11A7CaCl2と略記)、カルシウム
フルオロアルミネートは11CaO・7Al23・Ca
2(C11A7CaF2と略記)、カルシウムアルミネートは3
CaO・Al23(C2Aと略記)などである。また、カ
ルシウムシリケートは2CaO・SiO2(C2Sと略記)、
3CaO・SiO2(C3Sと略記)などである。好ましく
は、C117CaCl2、C117CaF2、C2Aなどの
カルシウムアルミネートを10〜40wt%含有し、C2
SやC3Sのカルシウムシリケートの一種以上を10〜
40wt%含有する。なお、塩化物イオン含有量は普通形
エコセメントでは0.1wt%以下、速硬形エコセメント
では0.5〜1.5wt%である。
【0009】エコセメントは、貝殻や下水汚泥に生石灰
を混合した下水汚泥乾粉、その他の一般廃棄物や産業廃
棄物などの焼成灰を原料として製造される。また。普通
のセメント原料である石灰石、粘土、珪石、アルミ灰、
ボーキサイト、鉄粉を混合して成分調整した原料を用い
てもよい。これらの原料を1200〜1500℃で焼成
して得たクリンカーを粉砕し、必要に応じて、粉砕時ま
たは粉砕後に石膏を添加して、エコセメントを製造す
る。
【0010】クリンカーのアルミニウム源は主に原料の
焼却灰から由来する。従って、C117CaCl2、C11
7CaF2、C3A等のアルミニウム化合物の含有量が
10wt%未満では焼却灰の使用量が少なくなるので、廃
棄物の有効利用および再資源化の観点から好ましくな
い。一方、この量が40wt%を上回るとその水和の進行
によってセメント硬化体が過大に膨張する場合があるの
で適当ではない。
【0011】クリンカーに添加する石膏は、無水石膏、
二水石膏、半水石膏のいずれでもよい。強度発現性から
石膏の添加量はクリンカー100重量部に対して1〜3
0重量部が好ましい。
【0012】以上のようにして得られるエコセメントの
使用量は、コンクリート組成物100重量部のうち、エ
コセメント含有量が1〜80重量部であることが望まし
い。ここで、コンクリート組成物重量とは、エコセメン
トおよび水を基本成分とし、さらにその他の水硬性組成
物、鉱物質微粉末、混和材料、細骨材あるいは粗骨材を
含有した合計量である。エコセメント含有量はこのコン
クリート組成物の全重量におけるエコセメントの量であ
る。エコセメントの量が1重量部より少ないと所定の強
度が得られない。一方、エコセメントの量が80重量部
よりも多いと、所定の流動性が得られず施工性が著しく
低下し、施工不良を起こすことがあるので好ましくな
い。
【0013】本発明のコンクリート組成物は骨材の一部
に石炭灰を用いたものである。石炭灰としては石炭火力
発電所から排出されるものが主に用いられる。石炭灰は
規格(JIS)で規定されるフライアッシュに限らず、原粉
と称されるフライアッシュ、およびシンダーアッシュを
も含めた広い範囲の石炭灰を使用することができる。細
骨材の一部に石炭灰を用いることによって、細骨材の間
を微細な石炭灰が充填して組織の緻密性が増し、強度を
高めることができる。また、そのベアリング効果によっ
てフレッシュコンクリートの流動性が向上する。
【0014】石炭灰は密度1.8以上、ブレーン比表面
積1000cm2/g以上、かつ45μm篩残分が85%以下
のものが好ましい。比表面積および篩残分がこの範囲を
外れるものは粒径が大きいためコンクリート組成物に配
合したときに組成物の緻密度が低下し、初期強度や耐久
性に悪影響を及ぼすので好ましくない。また、石炭灰は
SiO2含有量35wt%以上および強熱減量9.0%以下
のものが好ましい。強熱減量がこれより大きいと目標と
する空気量を得るのが難い。因みに、空気量は3.0〜
6.0vol%が適当である。
【0015】石炭灰はその粒度が細骨材の範囲であるの
で細骨材に置換して用いられる。石炭灰の混入量は、細
骨材と石炭灰の合計量の容積に対して5〜60vol%が
適当であり、20〜50vol%が好ましい。石炭灰の量
が5vol%未満ではその効果が認められず、一方、60v
ol%より多いとコンクリート組成物の初期強度が低下
し、目標とする強度を得るのに必要な材齢が長くなる。
また初期強度の低下が耐久性の低下を招く原因にもな
る。
【0016】細骨材の種類は制限されない。通常のコン
クリートに使用されている砂、砕砂等の普通骨材を広く
用いることができる。特に細骨材の粒度分布において微
粒部分が欠如するため通常のコンクリート用骨材として
は適切でないとされるものについても、本発明では骨材
の一部に石炭灰を用いるので、石炭灰が細骨材の微細部
分を補うことができ、このような細骨材でも使用するこ
とができる。なお、細骨材の量は石炭灰との合計量で7
00〜1000kg/m3が適当である。
【0017】粗骨材は通常のコンクリートに使用されて
いる砂利、砕石等の普通骨材をはじめとして、鉄、抗火
石、膨張頁岩等を主原料とする人工骨材等の各種骨材を
使用することができる。さらに粗骨材として非発泡性フ
ライアッシュ造粒焼結体からなる人工軽量骨材を用いる
ことができ、このような人工軽量骨材と併用することに
より廃棄物の再利用をさらに促進することができる。因
みに、平均粒径5mm以上、密度1.8以上、吸水率3.0
%以下、圧縮強度40N/mm2以上の非発泡性フライアッ
シュ造粒焼結体からなる人工軽量骨材(太平洋セメント社製
品:E-SPHERESなど)が知られている。
【0018】粗骨材の量(単位粗骨材量)はコンクリート
1m3あたり550リットル以下、好ましくは400リットル以
下が適当である。粗骨材の量がこれより多いと骨材の噛
み合いが著しくなり、良好なセメントペーストを調製し
てもスランプ上部が崩れ落ちてしまう。
【0019】本発明のコンクリート組成物には高性能減
水剤を使用することができる。高性能減水剤としては、
従来用いられている、アルキルアリル系、ナフタリン
系、メラミン系、ポリカルボン酸塩系の混和剤をいずれ
も使用することができる。好ましくはポリカルボン酸塩
系の混和剤が良好である。また、空気連行性能を有する
高性能AE減水剤やAE剤も使用することができる。こ
れら高性能減水剤の添加量は使用する材料および所要の
減水効果などを勘案して調整されるが、一般には、セメ
ント100重量部に対して0.05〜10wt%が適当で
ある。0.1wt%未満では減水効果が実質上無く、また
10wt%を超えて添加しても減水性、流動性の改善効果
が頭打ちとなる。
【0020】なお、本発明のコンクリート組成物には、
以上のほかに、コンクリートにおいて通常用いられる急
硬剤ないし急結剤、高強度混和剤、水和促進剤、凝結調
整剤等の各種のコンクリート混和材料、あるいは補強材
としての各種繊維や鋼等も使用することができる。ま
た、本発明のコンクリート組成物において、各成分の混
合および混練方法は制限されず、均一に混練できればよ
く、配合成分の添加順序も制限されない。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に示
す。なお、これらは例示であり本発明を限定するもので
はない。
【0022】〔エコセメントの製造〕以下のようにして
製造した塩化物イオン量の少ない水硬性組成物a(普通
形エコセメント)と塩化物イオン量が多い水硬性組成物
b(速硬形エコセメント)を用いた。水硬性組成物(a)の製造: 乾燥した都市ゴミ焼却灰
(a)35.8wt%、石灰石粉57.1wt%、粘土0.2wt
%、鉄原料3.5wt%を原料とし、これをロータリーキ
ルンで1300〜1450℃に焼成してクリンカーを得
た。このクリンカーを竪型ミルでブレーン比表面積40
00cm2/gに粉砕した。この焼成物100重量部に対し
て二水石膏8.4重量部、半水石膏3.6重量部を添加し
てブレーン比表面積4700cm2/gの普通形エコセメン
トを製造した。水硬性組成物(b)の製造 : 乾燥した都市ゴミ焼却灰
(b)51.9wt%、石灰石粉47.2wt%、アルミ灰0.
6wt%、塩化カルシウム0.3wt%を原料とし、これを
ロータリーキルンで1300〜1450℃に焼成してク
リンカーを得た。このクリンカーを竪型ミルでブレーン
比表面積4000cm2/gに粉砕した。この焼成物100
重量部に対して無水石膏を12重量部添加してブレーン
比表面積4700cm2/gの速硬形エコセメントを製造し
た。原料として用いた焼却灰a、b、石灰石粉、粘土、
アルミ灰、蛍石の成分を表1に示した。また、水硬性焼
成物a、bの鉱物組成および化学組成を表2および表3
に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】〔コンクリート組成物の製造〕表3に示す
エコセメント(水硬性組成物)a,b、および表4に示す
石炭灰(CA1〜CA5)を用い、表5の配合比に従ってコンク
リート組成物を製造した。このコンクリート組成物につ
いてフレッシュ性状試験を行い、この結果を表6に示し
た。また促進中性化試験を高耐久性鉄筋コンクリート造
設計施工指針(案)および同解説「コンクリートの中性化
試験方法(案)」に従って行い。圧縮強度試験を規格(JIS
A 1108)に従って行った。圧縮強度試験の結果を表6に
示し、中性化試験の結果を表7に示した。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】〔フレッシュ性状試験〕コンクリート組成
物のフレッシュ性状は練り混ぜを行ったときの流動性と
空気量の入りやすさを4段階(◎:特に良い、○:良い、
△:普通、×:悪い)で評価した。流動性が良いとはスラ
ンプ試験や施工性が良いことを示し、空気量が入りやす
いとは目標の空気量を得るのに必要なAE剤使用量が少
量で良いことを示している。表6に示すように、石炭灰
を混入した場合のコンクリートの流動性は無混入の場合
(No.12〜14)と比較して改善されるが、粒度の粗い石炭
灰の場合(No.18,19)にはその効果が小さい。また、流動
性は細骨材と石炭灰の合計使用量に対して20%〜45
vol%のもの(No.5〜No.10)が最も大きい。石炭灰を混入
した場合のコンクリートの空気量は石炭灰が少量の場合
(No.3,4)は若干良好であるが、他の場合(No.1,2,5〜14)
と大差ない。石炭灰混入量が増した場合(No.15)は空気
量を得るのに必要なAE助剤量が著しく増加し実用的で
なくなる。また、石炭灰中の強熱減量が大きい場合(No.
17)も同様である。
【0030】〔圧縮強度試験〕表6に示すように、同一
水セメント比で圧縮強度を比較した場合、石炭灰をコン
クリート中に混入したものは、無混入の場合のものと比
較し(No.1〜2はNo.12に対して、No.3〜7はNo.13に対し
て、No.9〜11はNo.14に対して)初期材齢から強度の改
善が認められ、長期においてその傾向は顕著となった。
また石炭灰の混合率が増加するほど強度の向上は大きく
なるが、混合率が45vol%より多くなると(No.11)強度
増進は小さくなり、60vol%を超える(No.15)と長期材
齢での強度は若干改善されるが初期材齢での強度発現性
は無混入の場合(No.13)とほぼ同等となる。塩素イオン
含有量が多い速硬性形エコセメント(組成物b)を使用し
たもの(No.6)は石炭灰の混入により圧縮強度は向上する
が、塩化物イオン含有量が少ない普通形エコセメント
(組成物a)を用いたもの(No.5)に比較してその効果は小
さい。
【0031】〔中性化試験〕表7に示すように(No.1〜
2はNo.12に対して、No.3〜7はNo.13に対して、No.9〜11
はNo.14に対して)、石炭灰を混入したものは無混入の
ものよりも中性化が抑制されている。また、その効果は
石炭灰の混入量が45vol%までの範囲では混入量が増
すほど大きくなるが、混入量が60vol%を上回ると(N
o.15)、細骨材粒度の不均一化により若材齢時より中性
化が進行し、無混入の場合(No.13)とほぼ同等になる。
また、塩素イオン含有量が多い速硬形エコセメント(組
成物b)を使用したもの(No.6)は初期材齢では塩化物イ
オン含有量が少ない普通形エコセメント(組成物a)を用
いたもの(No.5)よりも中性化の深さは小さいが、材齢が
進行するにつれて徐々にその差は小さくなり、促進材齢
8週以降ではセメントaの方が中性化深さは小さく石炭
灰の混入が効果的であった。
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【発明の効果】本発明のコンクリート組成物は、骨材の
一部に石炭灰を使用することにより、フレッシュコンク
リートの流動性が向上する。さらに、圧縮強度が初期材
齢から増進し、ポゾラン反応の効果によって長期強度も
大きく増進する。また、組織を緻密化することが可能と
なるため中性化も抑制される。さらに、都市ゴミ焼却灰
や下水汚泥焼却灰を主原料として製造したエコセメント
を用い、火力発電所の微粉炭燃焼ボイラから副産物とし
て大量に産出される石炭灰を併用することにより建設副
産物、一般廃棄物、産業廃棄物などの廃棄物の再利用を
促進することができる。なお、通常のコンクリート用骨
材として適さない粒度分布のものでも石炭灰を併用する
ことによって使用できるので、次第に入手が困難な状況
にある良質な骨材資源の確保に役立つ。また、高炉スラ
グやフェロニッケルスラグ等の産業副産物を原料として
製造された人工細骨材を用い、石炭灰と併用すれば産業
副産物の有効利用をさらに促進することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントと骨材に水を配合してなるコン
    クリート組成物であって、都市ゴミ焼却灰および下水汚
    泥焼却灰の一種以上を原料とし、カルシウムクロロアル
    ミネート、カルシウムフルオロアルミネート、カルシウ
    ムアルミネートの一種以上を10〜40wt%およびカル
    シウムシリケートを含む焼成物と石膏を主成分とする水
    硬性組成物をセメントとして用い、骨材の一部に石炭灰
    を用いたことを特徴とするコンクリート組成物。
  2. 【請求項2】 石炭灰の混入率が、細骨材と石炭灰の合
    計量に対して5〜60vol%である請求項1のコンクリ
    ート組成物。
  3. 【請求項3】 石炭灰の粒度が比表面積1000cm2/g
    以上、かつ45μm篩残分が85wt%以下である請求項
    1または2のコンクリート組成物。
  4. 【請求項4】 石炭灰のSiO2含有量が35wt%以
    上、強熱減量が9.0%以下である請求項1、2または3
    のコンクリート組成物。
  5. 【請求項5】 石炭灰が石炭火力発電所から排出された
    ものである請求項1〜4の何れかのコンクリート組成
    物。
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