JP2002323080A - 筒状ブッシュ - Google Patents

筒状ブッシュ

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JP2002323080A
JP2002323080A JP2001129823A JP2001129823A JP2002323080A JP 2002323080 A JP2002323080 A JP 2002323080A JP 2001129823 A JP2001129823 A JP 2001129823A JP 2001129823 A JP2001129823 A JP 2001129823A JP 2002323080 A JP2002323080 A JP 2002323080A
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Naoki Hayashi
直樹 林
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サスペンションブッシュにおいて、こじり剛
性と軸方向の剛性の比を大きくし、また強圧加工に際し
て生じる外筒金具のしわ又は金具割れを防止する。 【解決手段】 内筒金具21の中央部に球形部21Aを
設け、それと対向するように、外筒金具22を同心上に
離隔配置する。外筒金具22の両端縁部近傍は予め縁部
に向って厚みが減少しており、強圧加工を両端縁部近傍
に施すことで、略直角に折曲部22Aが成形でき、ま
た、ゴム弾性体23と折曲部22Aは圧接しているた
め、こじり剛性と軸方向剛性の比が大きく出来る。更
に、両端縁部近傍の厚みを減少させていることから、強
圧加工後の折曲部22Aにしわ又は金具割れは発生しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明分野】本発明は、例えば自動車用サスペンション
アームに圧入され、嵌合配置されて使用されるサスペン
ションブッシュに関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、自動車のサスペンションブッシ
ュにおいて要求される機能としては、乗り心地の向上と
操縦安定性の向上と言う2つの機能が求められている。
一般に凸凹した路面を車両が走行する際、タイヤに上下
動が生じる。この上下動を円滑にし、乗り心地をそこな
わない手段としては、ブッシュのこじり方向の剛性を軟
らかくすることが知られている。一方、車両がカーブを
曲がる時、車両は左右に大きく動き、操縦安定性が不安
定な状態になる。これを避ける手段としては、車両の左
右方向の剛性を硬くすることが知られており、ブッシュ
においては、軸方向の剛性を硬くすることが知られてい
る。つまり、乗り心地かつ操縦安定性を共に向上させる
には、ブッシュのこじり剛性と軸方向の剛性の比を大き
くすることが求められる。
【0003】この目的に対しての形態の提示が、従来か
らなされてきた。例えば、図6に示されるような筒状ブ
ッシュ1では、インナ軸金具としての内筒金具2と軸方
向に前記内筒金具2と同心上に配置されているアウタ筒
金具としての外筒金具3があり、これらの金具間をゴム
弾性体4で一体加硫成形され、互いを連結している。内
筒金具2は、軸方向に延びる同一の厚みを有する円筒形
状をしており、内筒金具の略中央部に位置し、外方に向
けて成形されている略球形な球形部2Aを一つ有してい
る。外筒金具3は、両端縁部近傍を所定量内筒金具2に
向けて折曲させたテーパ部3Aを設けている。この折曲
方法は、両端縁部近傍を強圧加工することで成形でき
る。まず、図8、図9に示す様に均等に8等分乃至は1
2等分されていて内周側に空間を設け、外筒金具3を縮
径させる成形部11Bと、該成形部11Bと角度θで傾
斜し外筒金具3のテーパ部3Aを成形するブロックテー
パ部11Aを設けたダイスブロック11、11を準備す
る。次に図7のように、基台12の上にまず各々若干の
隙間を設けた状態でダイスブロック11,11を配置
し、その内周面側に筒状ブッシュ1を配置する。次に上
側からプレス加圧部13を下向きに加圧すると、加圧傾
斜部13Aが下側に移動するにつれて、ダイスブロック
11,11間に隙間があることから、ブロック傾斜部1
1Cと加圧傾斜部13Aの間で滑りが生じる。するとダ
イスブロック11,11に内向きの力が働き、内向きに
ダイスブロック11、11が移動する。その後、ダイス
ブロック11,11間の隙間が消滅するまでダイスブロ
ック11,11は内向きに移動し、外筒金具3の外周面
は成形部11Bにより縮径されて、所望の外径が成形出
来るのと同時に、ブロックテーパ部11Aにより外筒等
金具3の両端縁部近傍をある所定量にわたり、内筒金具
2に向けテーパ状に折り曲げられた図6に示すようなテ
−パ部3Aが成形されるのである。またその結果、本体
ゴム弾性体4には、内筒金具の球形部2Aと、外筒金具
3のテーパ部3Aとに狭まれた狭窄部4Aが設けられ
る。また、テーパ部3Aと狭窄部4Aの間には、空隙部
5Aが生じることになる。更に、車両組付け時筒状ブッ
シュ1は、鉄製で内孔を有するサスペンションアーム
(図示せず)に、外筒金具3を圧入嵌合され、内筒金具
2の両端面2B、2Cを車両左右方向に向けて配置さ
れ、ブラケット(図示せす)を介して車両側と締結され
る。アームに圧入嵌合されている外筒金具3は、ゴム連
結体4を介して、車両上下方向に向いて配置される。
【0004】このように図6に示す形態をとることで、
内筒金具2の一端面2Bが、外筒金具3に設けられたテ
ーパ部3Aに近づく時、即ちこじり方向(図6ω方向)
に内筒金具2が動いていく場合、狭窄部4Aは球形部2
Aが動くにつれて、球形部2Aの球形形状により、徐々
に剛性が高くなる。つまり、こじり剛性が急激に高くな
ることはない。また、内筒金具2が軸方向(図6Y方
向)に動いていく時、外筒金具3のテーパ部3Aと球形
部2Aが接近することになり、狭窄部4Aが徐々に圧縮
されることになるため、軸方向の剛性は硬くなってい
く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然るに、図6に示す前
記従来形態の筒状ブッシュ1においては、外筒金具3の
両端にテーパ部3Aを設けていることから、空隙部5A
が生じることになる。このため、軸方向に内筒金具2が
動いていく場合、テーパ部3Aと球形部2Aが接近する
が、空隙部5Aが存在することで狭窄部4Aは、内筒金
具2が動くのと同時に圧縮を受けない。このため、初期
の軸方向の剛性は軟らかいものとなり、こじり剛性と軸
方向の剛性の比を初期から大きくすることは困難とな
る。また、空隙部5Aをなくすために、強圧加工前に外
筒金具両端縁部までゴム弾性体4を延設させて新たな狭
窄部4A設けると、両端縁部近傍を強圧加工してテーパ
部3Aを設けることから、テーパ部3Aを設ける際に、
狭窄部4Aに大きな歪が負荷され、よって狭窄部4Aと
テーパ部3Aの端部において、ゴム弾性体4に亀裂が生
じ易くなり、耐久性に甚だ問題のあるものになる。ま
た、テーパ部3Aの所定の折り曲げ量を更に大きくする
と、図9に示されるブロックテーパ部11Aに予め設け
ている傾斜角度θを大きくしていくため、テーパ部3A
には折り曲げ時に生じる金具外表面の盛り上がり量が大
きくなり、テーパ部3Aの表面に金具しわ又は金具割れ
が生じ易くなる。また、8等分乃至は12等分したダイ
スブロック11、11間に各々隙間を設けて配置し加工
していくことから、折り曲げ量を大きくすることで、隙
間に金具しわが入り込み易くなり、ダイスブロック1
1,11の破損を生じることがある。
【0006】本発明は上記実状に鑑み案出されたもので
あり、初期からこじり剛性と軸方向の剛性の比を大きく
し、また、外筒金具を縮径かつ両端縁部近傍を折曲させ
る際に、外筒金具の破損を防止することが出来るブッシ
ュを提供すること、を解決すべき課題とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段、発明の作用及び効果】上
記課題を解決するの本発明の第一の態様は、軸方向に延
びる円筒の外周面上に、外方に向けて略球形に成形され
ている球形部を一つ有するインナ軸金具と、該球形部に
対向して軸方向に前記インナ軸金具と同心上に離隔配置
された円筒のアウタ筒金具を有し、これらの金具間を、
球形部を覆うように弾性体で連結させ、該アウタ筒金具
の両端縁部近傍を所定量、インナ軸金具に向けて折曲さ
せた筒状ブッシュにおいて、前記弾性体の両端部が、前
記アウタ筒金具の両端縁部近傍まで延設されており、該
アウタ筒金具の両端縁部近傍が、強圧加工によりインナ
軸金具に向けて略直角に折曲され、前記弾性体の両端部
に対して圧接されていることを特徴とする。このような
本態様に従う構造とされた筒状ブッシュは、弾性体がア
ウタ筒金具の両端縁部近傍まで設けられていることか
ら、外筒金具の両端縁部近傍をインナ軸金具に向けて略
直角に強圧加工し折曲させると、弾性体は両端から外筒
金具の縁部近傍に軸方向に挟まれる。更に、弾性体はイ
ンナ軸金具の外周面上に、外方に向けて成形されている
球形部と、折曲した両端縁部近傍の間に弾性体が狭窄さ
れ、インナ軸金具が軸方向に動くと、略直角に折曲した
両端縁部近傍が壁となり、弾性体は圧縮され軸方向の剛
性は硬くなっていく。更に、アウタ筒金具の両端縁部近
傍が弾性体と初期より圧接していることから、弾性体と
両端縁部近傍との間に空隙は存在しない。このため、イ
ンナ軸金具が軸方向に動くと同時に、弾性体は圧縮を受
けるため初期より軸方向の剛性は硬くなるのである。ま
た、インナ軸金具がこじり方向に動く時、インナ軸金具
に球形部があるがため、急激に剛性が高くなることはな
い。つまり本態様をとることで、筒状ブッシュは所期の
目的である、こじり剛性と軸方向の剛性の比が初期から
大きくでき、本態様のブッシュを車両に組付けると、乗
り心地と操縦安定性をどちらも満足させることになる。
更に、アウタ筒金具両端縁部近傍と弾性体間に空隙がな
く圧接しているため、軸方向の剛性がばらつかず、安定
したものが出来る。
【0008】また本発明の第二の態様は、前記アウタ筒
金具の両端縁部近傍の厚みが、縁部に向けて減少してい
ることを特徴としている。かかる筒状ブッシュにおいて
は、アウタ筒金具の両端縁部近傍の厚みを、縁部に向け
て減少させているため、縁部近傍を強圧加工し折曲する
際には、ブロックテーパ部に設けている傾斜角度θを大
きくしても、アウタ筒金具の両端縁部近傍の金具の盛り
上がりが発生しにくく、しわ及び金具割れを防ぐことが
でき、更に大きくインナ軸金具に向けて略直角に折曲す
ることが可能となる。また、アウタ筒金具の両端縁部近
傍の金具の盛り上がりが発生しにくいため、強圧加工の
際にダイスブロック間に隙間を設けてあっても、ダイス
ブロック間に金具のしわが入らず、ダイスブロックの破
損がなくなり、製造上安定した製品になる。尚、アウタ
筒金具の厚みは加工後の強度を考え1.2mm〜3mm
が好適である。1.2mm以下であると、金具剛性が不
足し、3mm以上であると金具を折曲させるための圧力
が増大し、加工が不充分になる場合がある。また、アウ
タ筒金具の両端縁部近傍は、好ましくは5〜10mmに
わたり縁部に向けてテーパ状態で厚みを減少させること
が好適である。5mm以下であれば、折曲する際金具に
しわが残り、10mm以上であれば金具の厚み自体が減
少しすぎて強度が弱くなる。更にアウタ筒金具両端縁部
の厚みは1mm以上とされる。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0010】図1には、本発明の一実施形態としての自
動車用のサスペンションに適用される筒状ブッシュ(以
下ブッシュという)20が示されている。このブッシュ
20は、インナ軸金具としての内筒金具21とアウタ筒
金具としての外筒金具22が、ゴム弾性体23により一
体加硫成形され互いに連結されている。外筒金具22
は、鉄製で出来ているサスペンションアームEに車両上
下方向に向けて圧入嵌合される。サスペンションアーム
Eは、アームの先端に配置されているボールジョイント
(図示せず)を介してタイヤ(図示せず)と連結され
る。内筒金具21は、両端に鉄製で出来ているブラケッ
トFを介して、車両左右方向に向けて指示ボルトDで固
定される。ブラケットFは車両ボデー部(図示せず)に
組付けられることで、ブッシュ20はタイヤと車両ボデ
ー部を防振連結している。
【0011】より詳細には、内筒金具21は、同一の厚
みを有する円筒形状をしており、外周部の略中央部に
は、外方に向けて略球形な球形部21Aが形成されてい
る。この球形部は円筒形のパイプをスエージング加工ま
たは、バルジ加工することで成形でき、材質はSTKM
材を使用し成形される。また冷間鍛造加工によっても同
様の形状が成形出来、その際S10C材が使用される。
【0012】外筒金具22は図1に示すように、前記内
筒金具21に設けられた球形部21Aと対向して軸方向
に前記内筒金具21と同心上に離隔配置されており、外
周部が平坦な嵌合部22Cと、後述する強圧加工方法で
両端縁部近傍を略直角に折り曲げた折曲部22Aからな
っており、嵌合部22Cの外径は、強圧加工の際に同時
に縮径されている。外筒金具22の軸方向の長さは、内
筒金具の球形部21Aより僅かに長く、サスペンション
アームEの軸方向の長さと略同一になっており、サスペ
ンションアームEの内周面と、ある締め代を持って圧入
嵌合されている。折曲部22Aは、嵌合部22Cと折曲
して生じる角R部25で連結されており、折曲部22A
の縁部は、球形部21Aの最外径と略同じ位置まで延び
ており、折曲部22Aの厚みは図2に示すように角R部
25から縁部に向けて内周側が減少している。
【0013】ゴム弾性体23は、内筒金具21の球形部
21Aを覆うように内筒金具21と加硫接着成形されて
いる。ゴム弾性体23の両端は折曲部22Aの内周面か
ら略軸直角方向に内筒金具21に向って延設され、球形
部21Aの外側で球形部に向い窪み部24Aを設けて内
筒金具21と加硫接着成形している。更に、内筒金具2
1の表面には、窪み部24Aの端部から薄いゴム弾性体
膜が形成され、両端部縁部周辺まで延設している。ま
た、外筒金具22とは、嵌合部22Cの内周面とのみ加
硫接着成形されており、折曲部22Aより両端から挟み
こまれ、初期より折曲部22Aから圧縮をうけている。
さらに、内筒金具21に設けられた球形部21Aの最外
径と、折曲部22Aの縁部の位置(内筒金具21方向)
が略同一であることから、ゴム弾性体23には折曲部2
2Aと球形部21Aに挟まれる狭窄部23Aが設けられ
ることになる。ここで、内筒金具21が軸方向(図1Y
方向)に動く際、球形部21Aと折曲部22Aとで挟ま
れた狭窄部23Aには、初期より圧縮方向の力が作用さ
れていることから、軸方向の剛性が初期より硬くなるの
である。また、内筒金具21がこじり方向(図1ω方
向)に傾いていくと、球形部21Aの表面形状が球形で
あり、球形部21Aの外側に窪み部24Aが設けられて
いることから、ゴム弾性体は初期は軟らかく、徐々に硬
くなり、急激に剛性が硬くなることはない。つまりこじ
り剛性が初期から硬くなることはないのである。
【0014】このブッシュ20は、図3(a)、
(b)、(c)に示すように、準備工程(a)と、強圧
加工工程である、テーパ絞り工程(b)及び、かしめ工
程(c)とを順に実施することで製造される。先ず、準
備工程では、図3(a)に示すように、前記内筒金具2
1と、外周面の両端縁部近傍の厚みを、縁部に向けて減
少している外筒金具32と、ゴム弾性体23の両端部が
前記外筒金具32の両端縁部近傍32Aまで延設し、こ
れらの金具間を加硫接着成形している中間製品Aが用意
される。また、中間製品Aでは、図3(a)によると、
ゴム弾性体23の両端部は、両端縁部近傍32Aの内周
面と小さな窪み部25を設けて加硫接着成形されている
ことから、外筒金具の両端縁部近傍32Aを強圧加工し
最後に折曲部22Aを成形しても、ゴム弾性体23に
は、大きな歪が発生することはないのである。
【0015】次のテーパ絞り工程は、先に図6で述べた
【0003】項)加工法と同一のため敢えて図示はしな
い。図3(b)にテーパ絞り工程後の形態を示す。この
形態を成形させるには、まず基台の上に所望のテーパ部
42Aが得られるように設定されたブロックテーパ部を
備える8等分乃至は12等分されたダイスブロックを各
々隙間を開けて配置する。その後、図3(a)で示した
前記中間体Aをダイスブロックの内周面に空間を開けて
配置する。しかる後に、プレス加圧部をダイスブロック
の上に配設し、プレス加圧部を下向きに加圧すること
で、両端縁部近傍32Aに、テーパ状に絞り加工を施
し、外筒金具32の外周面を所定量だけ縮径させるとと
もに、外周面の厚みが縁部に向けて減少しているテーパ
部42Aを形成させ、図3(b)に示す2次中間製品B
を形成する。ここで外筒金具外周面を縮径させることか
ら、ゴム弾性体の両端は、両端縁部近傍32Aの周辺が
若干膨らみ、最後に折曲部22Aと圧接されるのであ
る。ダイスブロックに設けられたブロックテーパ部の傾
斜角度θは次のかしめ工程でテーパ部42Aを更に折曲
させやすい角度に設定されており、好ましくは30°〜
50°に設定される。
【0016】次のかしめ工程は、前記テーパ絞り工程と
略同一の加工方法で行われる。図4に加工方法を示す。
まず前記2次中間品(B)を基台52の上に配置し、外
筒金具42の外周面を囲むように各々隙間を設けた8乃
至は12等分したダイスブロック51、51を配置す
る。ダイスブロック51には、内周側に軸直角方向に沿
って平行に設けられる成形部51Bと、その成形部と略
直角の角度をなし軸方向に沿って設けられるかしめ部5
1Aを有している。また、外周面には斜めに傾斜したダ
イスブロック傾斜部51Cを備えている。プレス加圧部
53の内周面には加圧傾斜部53Aを備えていることか
ら、図4のように配置された状態でプレス加圧部を下側
に向けて加圧すると、前述したようにダイスブロック5
1が内向きに移動する。テーパ部42Aは、テーパ部4
2Aの縁部より小さめに設けられているかしめ部51A
より徐々に加圧させられ、終にはテーパ部42Aがかし
め部51Aに押し込まれてしまう。更に詳細には図5に
示すように、テーパ部42Aがかしめ部51Aの内周面
に圧接し折り曲げられて、折曲部22Aとなるのであ
る。ここで、ダイスブロック51に設けられた成形部5
1Bが外筒金具42の外表面と圧接することから、かし
め部51Aにより外筒金具42には角R部25が生じる
のである。この時、かしめ部51Aにテーパ部42Aが
圧接して折り曲げられて折曲部22Aが生じるため、折
曲部22の厚みは、角R部25から折曲部22Aの内周
面の縁部にかけて減少するのである。そして図3(C)
に示す外筒金具両端に折曲部22Aを持つブッシュ20
の形態になるのである。
【0017】以上本発明の実施形態を詳述したが、これ
はあくまでも一例示であり、本発明は、その主旨を逸脱
しない範囲において、様々な形態の筒状ブッシュに適用
可能であり、当業者の知識に基づき様々な変更を加えた
形態で実施可能である。例えば、本実施形態は折曲部2
2Aの長さを両端とも同一としているが、車両の要求に
より長さを変更し成形することは勿論可能であるし、外
筒金具の両端縁部近傍の内周面側の厚みを縁部に向けて
減少させることも勿論可能である。
【0018】
【発明の効果】前述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた筒状ブッシュにおいては、外筒金具
の両端縁部近傍の厚みを減少させることで、製品にシワ
又は金具割れをおこさず、また製造設備の破損も起こさ
ず、略直角に外筒金具両端縁部を折り曲げることができ
る。更に、折り曲げ後に生じる両端の折曲部が、ゴム弾
性体を予め圧縮していることから、軸方向の剛性が初期
から硬くなり、また、内筒金具に球形部を設けること
で、こじり方向の剛性が初期より硬くなることがない。
つまりこじり剛性と軸方向の剛性比が大きくでき、乗り
心地かつ操縦安定性を共に改良出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本態様品の一実施形態としての自動車用サスペ
ンションブッシュを示す縦断面説明図である。
【図2】図1における、折曲部の詳細図である
【図3】本態様品の準備工程、及び強圧加工工程後のブ
ッシュの形態を示す説明図である。
【図4】本態様品のかしめ工程を示す説明図である。
【図5】図4のかしめ部と折曲部の関係を示す詳細図で
ある。
【図6】従来例の一形態として示す縦断面説明図であ
る。
【図7】従来例の強圧加工工程を示す説明図である。
【図8】強圧加工する際に用いるダイスブロックの説明
図である。
【図9】図8におけるI―I断面図である。
【符号の説明】
20 ブッシュ 21A 球形部 22A 折曲部 32A 縁部近傍 42A テーパ部 51 ダイスブロック 51A かしめ部 51B 成形部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に延びる円筒の外周面上に、外方
    に向けて略球形に成形されている球形部を一つ有するイ
    ンナ軸金具と、該球形部に対向して軸方向に前記インナ
    軸金具と同心上に離隔配置された円筒のアウタ筒金具を
    有し、これらの金具間を、球形部を覆うように弾性体で
    連結させ、該アウタ筒金具の両端縁部近傍を所定量、イ
    ンナ軸金具に向けて折曲させた筒状ブッシュにおいて、 前記弾性体の両端部が、前記アウタ筒金具の両端縁部近
    傍まで延設されており、該アウタ筒金具の両端縁部近傍
    が、強圧加工によりインナ軸金具に向けて略直角に折曲
    され、前記弾性体の両端部に対して圧接されていること
    を特徴とする筒状ブッシュ。
  2. 【請求項2】 前記アウタ筒金具の両端縁部近傍の厚み
    が、縁部に向けて減少していることを特徴とする請求項
    1に記載の筒状ブッシュ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008232195A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 防振ブッシュの製造方法及び防振ブッシュ
JP2020165478A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 住友理工株式会社 防振ブッシュ
CN115180109A (zh) * 2022-07-07 2022-10-14 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 用于船舶的推进***及船舶

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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