JP2002304762A - 光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置 - Google Patents

光ヘッド装置および光学式情報記録再生装置

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JP2002304762A
JP2002304762A JP2001111321A JP2001111321A JP2002304762A JP 2002304762 A JP2002304762 A JP 2002304762A JP 2001111321 A JP2001111321 A JP 2001111321A JP 2001111321 A JP2001111321 A JP 2001111321A JP 2002304762 A JP2002304762 A JP 2002304762A
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light
crystal molecules
electrode
optical head
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Ryuichi Katayama
龍一 片山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録媒体の基板厚ずれまたはチルトを液晶
パネルを用いて補正した場合でも、フォーカス誤差信号
にオフセットがなくフォーカス誤差信号の感度も高い光
ヘッド装置および光学式情報記録再生装置を提供する。 【解決手段】 液晶パネル4aを駆動することにより、
液晶パネル4aは半導体レーザ1からの出射光である往
路の光、ディスク7からの反射光である復路の光のどち
らに対しても同じように波面収差を発生する。従って、
ディスク7の基板厚ずれまたはチルトを補正する場合、
往路の光、復路の光のどちらに対しても基板厚ずれまた
はチルトに起因する波面収差と液晶パネル4aが発生す
る波面収差が同じように互いに打ち消し合うため、復路
の光に対して波面収差が残留せず位相分布が変化しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体に対し
て記録や再生を行うための光ヘッド装置および光学式情
報記録再生装置、特に、液晶パネルを用いて光記録媒体
の基板厚ずれに伴う球面収差や光記録媒体のチルトに伴
うコマ収差を補正することが可能な光ヘッド装置および
光学式情報記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学式情報記録再生装置における記録密
度は、光ヘッド装置が光記録媒体上に形成する集光スポ
ットの径の2乗に反比例する。すなわち、集光スポット
の径が小さいほど記録密度は高くなる。集光スポットの
径は光ヘッド装置における対物レンズの開口数に反比例
する。すなわち、対物レンズの開口数が高いほど集光ス
ポットの径は小さくなる。一方、光記録媒体の基板の厚
さが設計値からずれると、基板厚ずれに起因する球面収
差により集光スポットの形状が乱れ、記録再生特性が悪
化する。球面収差は対物レンズの開口数の4乗に比例す
るため、対物レンズの開口数が高いほど記録再生特性に
対する光記録媒体の基板厚ずれのマージンは狭くなる。
また、光記録媒体が対物レンズに対して傾くと、チルト
に起因するコマ収差により集光スポットの形状が乱れ、
記録再生特性が悪化する。コマ収差は対物レンズの開口
数の3乗に比例するため、対物レンズの開口数が高いほ
ど記録再生特性に対する光記録媒体のチルトのマージン
は狭くなる。従って、記録密度を高めるために対物レン
ズの開口数を高めた光ヘッド装置および光学式情報記録
再生装置においては、記録再生特性を悪化させないため
に、光記録媒体の基板厚ずれおよびチルトを補正するこ
とが必要である。
【0003】光記録媒体の基板厚ずれおよびチルトを補
正することが可能な光ヘッド装置としては、液晶パネル
を用いた光ヘッド装置が知られている。図14に、液晶
パネルを用いて光記録媒体の基板厚ずれまたはチルトを
補正することが可能な従来の光ヘッド装置の構成を示
す。この光ヘッド装置は、ジャパニーズ・ジャーナル・
オブ・アプライド・フィジックス第38巻第1部第3B
号1744頁〜1749頁に記載されているものとほぼ
同じである。半導体レーザ1からの出射光はコリメータ
レンズ2で平行光化され、偏光ビームスプリッタ3にP
偏光として入射してほぼ100%が透過し、液晶パネル
4vを透過し、1/4波長板5を透過して直線偏光から
円偏光に変換され、対物レンズ6でディスク7上に集光
される。ディスク7からの反射光は対物レンズ6を逆向
きに透過し、1/4波長板5を透過して円偏光から往路
と偏光方向が直交した直線偏光に変換され、液晶パネル
4vを透過し、偏光ビームスプリッタ3にS偏光として
入射してほぼ100%が反射され、円筒レンズ8、レン
ズ9を透過して光検出器10で受光される。光検出器1
0は円筒レンズ8、レンズ9の2つの焦線の中間に設置
されている。
【0004】図15に光検出器10の受光部のパタンを
示す。ディスク7からの反射光である光スポット19
は、光軸を通りディスク7の半径方向に平行な分割線お
よび光軸を通りディスク7の接線方向に平行な分割線で
4つに分割された受光部18a〜18dで受光される。
受光部18a〜18dからの出力をそれぞれV18a〜
V18dで表わすと、フォーカス誤差信号は非点収差法
により、(V18a+V18d)−(V18b+V18
c)の演算から得られる。トラック誤差信号はプッシュ
プル法により、(V18a+V18b)−(V18c+
V18d)の演算から得られる。また、ディスク7に記
録された再生信号はV18a+V18b+V18c+V
18dの演算から得られる。
【0005】図16(a)に液晶パネル4vの構成を示
す。液晶パネル4vは、液晶分子12nをガラス基板1
1x、11yで挟み込んだ構成である。ガラス基板11
xの液晶分子12n側の面にはパタン電極13mが形成
されており、ガラス基板11yの液晶分子12n側の面
には全面電極14gが形成されている。パタン電極13
mと全面電極14gの位置は逆でもよい。図中のX方
向、Y方向、Z方向は、それぞれディスク7の半径方
向、ディスク7の接線方向、光軸方向に相当する。図1
6(b)に、液晶パネル4vを用いてディスク7の基板
厚ずれを補正する場合の、パタン電極13mに形成され
た電極のパタンを示す。この電極パタン20aは5つの
領域21a〜21eに分割されている。図中の点線は対
物レンズ6の有効径に相当する。また、図16(c)
に、液晶パネル4vを用いてディスク7の半径方向のチ
ルトを補正する場合の、パタン電極13mに形成された
電極のパタンを示す。この電極パタン20bは5つの領
域21f〜21jに分割されている。図中の点線は対物
レンズ6の有効径に相当する。
【0006】図17を参照してディスク7の基板厚ずれ
を補正する方法を説明する。基板厚ずれの補正には、図
16(b)に示す電極パタン20aが形成されたパタン
電極13mを有する液晶パネル4vを用いる。図17
(a)にディスク7の半径方向の断面における、基板厚
ずれに起因する球面収差の計算例を示す。横軸は対物レ
ンズ6の半径、縦軸は球面収差にデフォーカスを加えた
波面収差である。図中の実線は基板厚ずれを補正しない
場合の波面収差であり、対物レンズ6の半径の4次関数
で表わされる。これに対し、図中の点線は液晶パネル4
vを用いて基板厚ずれを補正した場合の波面収差であ
り、補正前の波面収差と液晶パネル4vが発生する波面
収差の和で表わされる。この波面収差は図16(b)の
領域21a〜21eの境界で不連続に変化する。液晶パ
ネル4vを用いることにより波面収差の標準偏差が小さ
くなり、基板厚ずれを補正できることがわかる。一方、
図17(b)にディスク7の半径方向の断面における、
液晶パネル4vが発生する波面収差の計算例を示す。横
軸は対物レンズ6の半径、縦軸は波面収差の補正量であ
る。図16(b)の領域21a、21eでの補正量は
0、領域21b、21dでの補正量はα、領域21cで
の補正量は2α(αは定数)で表わされる。
【0007】図18を参照してディスク7の半径方向の
チルトを補正する方法を説明する。半径方向のチルトの
補正には、図16(c)に示す電極パタン20bが形成
されたパタン電極13mを有する液晶パネル4vを用い
る。図18(a)にディスク7の半径方向の断面におけ
る、半径方向のチルトに起因するコマ収差の計算例を示
す。横軸は対物レンズ6の半径、縦軸はコマ収差に横シ
フトを加えた波面収差である。図中の実線は半径方向の
チルトを補正しない場合の波面収差であり、対物レンズ
6の半径の3次関数で表わされる。これに対し、図中の
点線は液晶パネル4vを用いて半径方向のチルトを補正
した場合の波面収差であり、補正前の波面収差と液晶パ
ネル4vが発生する波面収差の和で表わされる。この波
面収差は図16(c)の領域21f〜21jの境界で不
連続に変化する。液晶パネル4vを用いることにより波
面収差の標準偏差が小さくなり、半径方向のチルトを補
正できることがわかる。一方、図18(b)にディスク
7の半径方向の断面における、液晶パネル4vが発生す
る波面収差の計算例を示す。横軸は対物レンズ6の半
径、縦軸は波面収差の補正量である。図16(c)の領
域21f、21iでの補正量は−β、領域21hでの補
正量は0、領域21g、21jでの補正量はβ(βは定
数)で表わされる。
【0008】図19に液晶パネル4vの駆動方法を示
す。図16(a)の全面電極14gには一定の電圧V
COMを印加する。図19(a)〜19(c)の横軸は時
間、縦軸は電圧である。図中の実線は図16(a)のパ
タン電極13mに形成された電極パタンの第一〜第三の
領域に印加する電圧であり、VCOMを中心、V1〜V3
振幅とする周波数1kHz程度の矩形波で表わされる。
このとき、第一の領域と第二の領域での波面収差の補正
量の差はV1−V2に比例し、第二の領域と第三の領域で
の波面収差の補正量の差はV2−V3に比例する。ディス
ク7の基板厚ずれを補正する場合、図16(b)の領域
21cを第一の領域、領域21b、21dを第二の領
域、領域21a、21eを第三の領域とし、V1−V2
2−V3=Kα(Kは比例係数)とすると、領域21c
と領域21b、21dでの波面収差の補正量の差、領域
21b、21dと領域21a、21eでの波面収差の補
正量の差を同一の値αとすることができる。また、ディ
スク7の半径方向のチルトを補正する場合、図16
(c)の領域21g、21jを第一の領域、領域21h
を第二の領域、領域21f、21iを第三の領域とし、
1−V2=V2−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、
領域21g、21jと領域21hでの波面収差の補正量
の差、領域21hと領域21f、21iでの波面収差の
補正量の差を同一の値βとすることができる。
【0009】図20に、液晶パネル4vを用いた光ヘッ
ド装置を備えた光学式情報記録再生装置の構成を示す。
この光学式情報記録再生装置は、図14に示す光ヘッド
装置に再生信号検出回路16、液晶パネル駆動回路17
dを付加したものである。再生信号検出回路16は、光
検出器10の各受光部からの出力に基づいてディスク7
に記録された再生信号を検出する。液晶パネル駆動回路
17dは、再生信号の振幅が最大になるように、図19
に示す駆動方法に従って液晶パネル4vを駆動する。こ
れによりディスク7の基板厚ずれまたは半径方向のチル
トが補正され、記録再生特性に対する悪影響がなくな
る。
【0010】図16(a)の液晶分子12nはネマティ
ック液晶であり、図19におけるV 1〜V3が0の場合は
図16のX方向に配向しており、V1〜V3が十分に大き
い場合は図16のZ方向に配向しており、V1〜V3がそ
の中間の場合は図16のX方向とZ方向の中間の方向に
配向している。液晶分子12nは複屈折性を有するた
め、常光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、ne
表わすこととする。また、半導体レーザ1からの出射
光、ディスク7からの反射光に対する屈折率をそれぞれ
f、nrで表わすこととする。半導体レーザ1からの出
射光は図16のX方向に平行な直線偏光であるため、図
19におけるV1〜V3が0の場合は異常光となり、V1
〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1〜V3がそ
の中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を有する。
従って、nfはV1〜V3の値に応じてneとnoの間で変
化する。このとき、V1〜V3に対応したnfの値をnf1
〜nf3とすると、図16(a)のパタン電極13mに形
成された電極パタンの第一の領域と第二の領域での波面
収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での波面収
差の補正量の差は、入射光の波長で規格化するとそれぞ
れ(nf1−nf2)h/λ、(nf2−nf3)h/λとな
る。但し、hは液晶分子12nの厚さ、λは入射光の波
長である。すなわち、図19に示す駆動方法に従って液
晶パネル4vを駆動することにより、液晶パネル4vは
半導体レーザ1からの出射光である往路の光に対して波
面収差を発生する。一方、ディスク7からの反射光は図
16のY方向に平行な直線偏光であるため、図19にお
けるV1〜V3の値によらず常光となる。従って、nr
1〜V3の値によらずnoに等しい。このとき、図16
(a)のパタン電極13mに形成された電極パタンの第
一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二
の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差は共に0
である。すなわち、図19に示す駆動方法に従って液晶
パネル4vを駆動しても、液晶パネル4vはディスク7
からの反射光である復路の光に対しては波面収差を発生
しない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ヘッド装置に
おいてディスク7の基板厚ずれを補正する場合、(nf1
−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=αとすれば、
往路の光に対しては基板厚ずれに起因する波面収差と液
晶パネル4vが発生する波面収差が互いに打ち消し合う
が、復路の光に対しては基板厚ずれに起因する波面収差
が残留する。また、従来の光ヘッド装置においてディス
ク7の半径方向のチルトを補正する場合、(nf1
f2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=βとすれば、往
路の光に対しては半径方向のチルトに起因する波面収差
と液晶パネル4vが発生する波面収差が互いに打ち消し
合うが、復路の光に対しては半径方向のチルトに起因す
る波面収差が残留する。ディスク7に記録された再生信
号やトラック誤差信号は復路の光の強度分布に依存する
が位相分布には依存しないため、残留する波面収差によ
り位相分布が変化しても影響を受けない。これに対し、
フォーカス誤差信号は復路の光の強度分布および位相分
布に依存するため、残留する波面収差により位相分布が
変化すると影響を受ける。
【0012】図21にフォーカス誤差信号およびディス
ク7上の集光スポットのピーク強度の計算例を示す。図
21(a)〜21(c)の横軸はデフォーカスである。
図中の実線は和信号で規格化したフォーカス誤差信号、
点線は最大値で規格化した集光スポットのピーク強度で
ある。図21(a)はディスク7に基板厚ずれおよび半
径方向のチルトがない場合の計算例であり、フォーカス
誤差信号が0になるデフォーカスとピーク強度が最大に
なるデフォーカスが一致しておりフォーカス誤差信号に
オフセットがなく、フォーカス誤差信号の感度(ゼロク
ロス点での傾き)も高い。これに対し、図21(b)は
ディスク7の基板厚ずれを液晶パネル4vを用いて補正
した場合の計算例であり、フォーカス誤差信号の感度は
高いが、フォーカス誤差信号が0になるデフォーカスと
ピーク強度が最大になるデフォーカスが一致しておらず
フォーカス誤差信号にオフセットがある。このため、フ
ォーカス誤差信号が0になるようにフォーカスサーボを
行うと、ピーク強度が低下し記録再生特性が悪化する。
また、図21(c)はディスク7の半径方向のチルトを
液晶パネル4vを用いて補正した場合の計算例であり、
フォーカス誤差信号が0になるデフォーカスとピーク強
度が最大になるデフォーカスが一致しておりフォーカス
誤差信号にオフセットはないが、フォーカス誤差信号の
感度は図21(a)に比べて低い。このため、フォーカ
ス誤差信号の残留誤差が所定の値になるようにフォーカ
スサーボを行うと、デフォーカスの残留誤差は図21
(a)に比べて大きくなり記録再生特性が悪化する。
【0013】本発明の目的は、液晶パネルを用いて光記
録媒体の基板厚ずれまたはチルトを補正することが可能
な従来の光ヘッド装置における上に述べた課題を解決
し、光記録媒体の基板厚ずれまたはチルトを液晶パネル
を用いて補正した場合でも、フォーカス誤差信号にオフ
セットがなくフォーカス誤差信号の感度も高い光ヘッド
装置および光学式情報記録再生装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の光ヘッド装置
は、光源と、該光源からの出射光である往路の光を光記
録媒体上に集光する対物レンズと、前記光記録媒体から
の反射光である復路の光を受光する光検出器と、前記往
路の光の波面収差を打ち消すための波面収差を発生する
液晶パネルを有する光ヘッド装置において、前記液晶パ
ネルは、前記復路の光の波面収差を打ち消すための波面
収差をさらに発生することを特徴とする。
【0015】本発明の光ヘッド装置においては、液晶パ
ネルを駆動することにより、液晶パネルは光源からの出
射光である往路の光、光記録媒体からの反射光である復
路の光のどちらに対しても同じように波面収差を発生す
る。
【0016】本発明の光学式情報記録再生装置において
は、液晶パネルを用いて光記録媒体の基板厚ずれまたは
チルトを補正することが可能な本発明の光ヘッド装置を
用い、記録再生特性に対する悪影響がなくなるように光
記録媒体の基板厚ずれまたはチルトの補正を行う。
【0017】本発明の光ヘッド装置および光学式情報記
録再生装置において光記録媒体の基板厚ずれまたはチル
トを補正する場合、往路の光、復路の光のどちらに対し
ても基板厚ずれまたはチルトに起因する波面収差と液晶
パネルが発生する波面収差が同じように互いに打ち消し
合うため、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分
布が変化しない。従って、光記録媒体の基板厚ずれまた
はチルトを液晶パネルを用いて補正した場合でも、オフ
セットがなく感度も高いフォーカス誤差信号が得られ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0019】図1に本発明の光ヘッド装置の第一の実施
の形態を示す。本実施の形態は、図14に示す従来の光
ヘッド装置における図16(a)に示す液晶パネル4v
を液晶パネル4aに置き換えたものである。本実施の形
態における光検出器10の受光部のパタンは図15に示
す通りである。本実施の形態においては、従来の光ヘッ
ド装置において説明した方法と同様の方法によりフォー
カス誤差信号、トラック誤差信号、およびディスク7に
記録された再生信号が得られる。
【0020】図2(a)に液晶パネル4aの構成を示
す。液晶パネル4aは、液晶分子12aをガラス基板1
1a、11bで挟み込み、液晶分子12bをガラス基板
11c、11dで挟み込み、ガラス基板11b、11c
の液晶分子12a、12bと反対側の面どうしを貼り合
わせた構成である。ガラス基板11aの液晶分子12a
側の面にはパタン電極13aが形成されており、ガラス
基板11bの液晶分子12a側の面には全面電極14a
が形成されており、ガラス基板11cの液晶分子12b
側の面にはパタン電極13bが形成されており、ガラス
基板11dの液晶分子12b側の面には全面電極14b
が形成されている。パタン電極13aと全面電極14a
の位置、パタン電極13bと全面電極14bの位置は逆
でもよい。図中のX方向、Y方向、Z方向は、それぞれ
ディスク7の半径方向、ディスク7の接線方向、光軸方
向に相当する。液晶パネル4aを用いてディスク7の基
板厚ずれを補正する場合のパタン電極13a、13bに
形成された電極のパタンは図16(b)に示す通りであ
る。波面収差の補正量は図16(b)の領域21a、2
1eでは0、領域21b、21dではα、領域21cで
は2α(αは定数)で表わされる。また、液晶パネル4
aを用いてディスク7の半径方向のチルトを補正する場
合のパタン電極13a、13bに形成された電極のパタ
ンは図16(c)に示す通りである。波面収差の補正量
は図16(c)の領域21f、21iでは−β、領域2
1hでは0、領域21g、21jではβ(βは定数)で
表わされる。液晶パネル4aは、ガラス基板11a、1
1b、液晶分子12aで構成される部分とガラス基板1
1c、11d、液晶分子12bで構成される部分を別々
に作製してそれらを貼り合わせればよいため、作製が容
易である。
【0021】液晶パネル4aの駆動方法について説明す
る。図2(a)の全面電極14a、14bには一定の電
圧VCOMを印加する。図2(a)のパタン電極13a、
13bに形成された電極パタンの第一〜第三の領域に
は、VCOMを中心、V1〜V3を振幅とする周波数1kH
z程度の矩形波で表わされる電圧を印加する。このと
き、第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差
はV1−V2に比例し、第二の領域と第三の領域での波面
収差の補正量の差はV2−V3に比例する。ディスク7の
基板厚ずれを補正する場合、図16(b)の領域21c
を第一の領域、領域21b、21dを第二の領域、領域
21a、21eを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3
=Kα(Kは比例係数)とすると、領域21cと領域2
1b、21dでの波面収差の補正量の差、領域21b、
21dと領域21a、21eでの波面収差の補正量の差
を同一の値αとすることができる。また、ディスク7の
半径方向のチルトを補正する場合、図16(c)の領域
21g、21jを第一の領域、領域21hを第二の領
域、領域21f、21iを第三の領域とし、V1−V2
2−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、領域21
g、21jと領域21hでの波面収差の補正量の差、領
域21hと領域21f、21iでの波面収差の補正量の
差を同一の値βとすることができる。
【0022】図2(a)の液晶分子12aはネマティッ
ク液晶であり、V1〜V3が0の場合は図2のX方向に配
向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図2のZ方
向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は図2の
X方向とZ方向の中間の方向に配向している。液晶分子
12aは複屈折性を有するため、常光、異常光に対する
屈折率をそれぞれno、neで表わすこととする。また、
半導体レーザ1からの出射光、ディスク7からの反射光
に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わすこととす
る。半導体レーザ1からの出射光は図2のX方向に平行
な直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光と
なり、V1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1
〜V3がその中間の場合は異常光成分と常光成分の両方
を有する。従って、nfはV1〜V3の値に応じてneとn
oの間で変化する。このとき、V1〜V 3に対応したnf
値をnf1〜nf3とすると、図2(a)のパタン電極13
aに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域で
の波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での
波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規格化すると
それぞれ(nf1−nf2)h/λ、(nf2−nf3)h/λ
となる。但し、hは液晶分子12aの厚さ、λは入射光
の波長である。一方、ディスク7からの反射光は図2の
Y方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3の値によ
らず常光となる。従って、nrはV1〜V3の値によらず
oに等しい。このとき、図2(a)のパタン電極13
aに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域で
の波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での
波面収差の補正量の差は共に0である。
【0023】図2(a)の液晶分子12bはネマティッ
ク液晶であり、V1〜V3が0の場合は図2のY方向に配
向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図2のZ方
向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は図2の
Y方向とZ方向の中間の方向に配向している。液晶分子
12bは複屈折性を有するため、常光、異常光に対する
屈折率をそれぞれno、neで表わすこととする。また、
半導体レーザ1からの出射光、ディスク7からの反射光
に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わすこととす
る。半導体レーザ1からの出射光は図2のX方向に平行
な直線偏光であるため、V1〜V3の値によらず常光とな
る。従って、nfはV1〜V3の値によらずnoに等しい。
このとき、図2(a)のパタン電極13bに形成された
電極パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差の補
正量の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正
量の差は共に0である。一方、ディスク7からの反射光
は図2のY方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3
が0の場合は異常光となり、V1〜V3が十分に大きい場
合は常光となり、V1〜V3がその中間の場合は異常光成
分と常光成分の両方を有する。従って、nrはV1〜V3
の値に応じてneとn oの間で変化する。このとき、V1
〜V3に対応したnrの値をnr1〜nr3とすると、図2
(a)のパタン電極13bに形成された電極パタンの第
一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二
の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入射
光の波長で規格化するとそれぞれ(nr1−nr2)h/
λ、(nr2−nr3)h/λとなる。但し、hは液晶分子
12bの厚さ、λは入射光の波長である。
【0024】すなわち、液晶パネル4aを駆動すること
により、液晶パネル4aは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
【0025】本実施の形態においてディスク7の基板厚
ずれを補正する場合、図2(a)の液晶分子12aにつ
いて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=
α、図2(a)の液晶分子12bについて(nr1
r2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=αとすれば、往
路の光、復路の光のどちらに対しても基板厚ずれに起因
する波面収差と液晶パネル4aが発生する波面収差が同
じように互いに打ち消し合う。このため、復路の光に対
して波面収差が残留せず位相分布が変化しない。従っ
て、ディスク7の基板厚ずれを液晶パネル4aを用いて
補正した場合でも、オフセットがないフォーカス誤差信
号が得られる。また、本実施の形態においてディスク7
の半径方向のチルトを補正する場合、図2(a)の液晶
分子12aについて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−n
f3)h/λ=β、図2(a)の液晶分子12bについて
(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=βとす
れば、往路の光、復路の光のどちらに対しても半径方向
のチルトに起因する波面収差と液晶パネル4aが発生す
る波面収差が同じように互いに打ち消し合う。このた
め、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布が変
化しない。従って、ディスク7の半径方向のチルトを液
晶パネル4aを用いて補正した場合でも、感度が高いフ
ォーカス誤差信号が得られる。
【0026】本発明の光ヘッド装置の第二の実施の形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形
態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パネ
ル4bに置き換えたものである。
【0027】図2(b)に液晶パネル4bの構成を示
す。液晶パネル4bは、図2(a)に示す液晶パネル4
aにおけるガラス基板11b、11cを単一のガラス基
板11eに置き換えたものである。液晶パネル4bは、
図2(a)に示す液晶パネル4aに比べて厚さを薄くで
きるため、光ヘッド装置の小型化に適している。本実施
の形態における液晶パネル4bの駆動方法は、本発明の
光ヘッド装置の第一の実施の形態における液晶パネル4
aの駆動方法と同じである。本実施の形態においては、
本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形態において説明
した理由と同様の理由により、ディスク7の基板厚ずれ
または半径方向のチルトを液晶パネル4bを用いて補正
した場合でも、オフセットがなく感度も高いフォーカス
誤差信号が得られる。
【0028】本発明の光ヘッド装置の第三の実施の形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形
態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パネ
ル4cに置き換えたものである。
【0029】図3(a)に液晶パネル4cの構成を示
す。液晶パネル4cは、液晶分子12aをガラス基板1
1a、11bで挟み込み、液晶分子12cをガラス基板
11c、11dで挟み込み、ガラス基板11b、11c
の液晶分子12a、12cと反対側の面を、それぞれ1
/2波長板15の一方の面、他方の面に貼り合わせた構
成である。ガラス基板11aの液晶分子12a側の面に
はパタン電極13aが形成されており、ガラス基板11
bの液晶分子12a側の面には全面電極14aが形成さ
れており、ガラス基板11cの液晶分子12c側の面に
はパタン電極13bが形成されており、ガラス基板11
dの液晶分子12c側の面には全面電極14bが形成さ
れている。パタン電極13aと全面電極14aの位置、
パタン電極13bと全面電極14bの位置は逆でもよ
い。図中のX方向、Y方向、Z方向は、それぞれディス
ク7の半径方向、ディスク7の接線方向、光軸方向に相
当する。1/2波長板15の光学軸の方向は、図中のX
方向、Y方向に対して±45°の角度を成している。液
晶パネル4cを用いてディスク7の基板厚ずれを補正す
る場合のパタン電極13a、13bに形成された電極の
パタンは図16(b)に示す通りである。波面収差の補
正量は図16(b)の領域21a、21eでは0、領域
21b、21dではα、領域21cでは2α(αは定
数)で表わされる。また、液晶パネル4cを用いてディ
スク7の半径方向のチルトを補正する場合のパタン電極
13a、13bに形成された電極のパタンは図16
(c)に示す通りである。波面収差の補正量は図16
(c)の領域21f、21iでは−β、領域21hでは
0、領域21g、21jではβ(βは定数)で表わされ
る。
【0030】液晶パネル4cの駆動方法について説明す
る。図3(a)の全面電極14a、14bには一定の電
圧VCOMを印加する。図3(a)のパタン電極13a、
13bに形成された電極パタンの第一〜第三の領域に
は、VCOMを中心、V1〜V3を振幅とする周波数1kH
z程度の矩形波で表わされる電圧を印加する。このと
き、第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差
はV1−V2に比例し、第二の領域と第三の領域での波面
収差の補正量の差はV2−V3に比例する。ディスク7の
基板厚ずれを補正する場合、図16(b)の領域21c
を第一の領域、領域21b、21dを第二の領域、領域
21a、21eを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3
=Kα(Kは比例係数)とすると、領域21cと領域2
1b、21dでの波面収差の補正量の差、領域21b、
21dと領域21a、21eでの波面収差の補正量の差
を同一の値αとすることができる。また、ディスク7の
半径方向のチルトを補正する場合、図16(c)の領域
21g、21jを第一の領域、領域21hを第二の領
域、領域21f、21iを第三の領域とし、V1−V2
2−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、領域21
g、21jと領域21hでの波面収差の補正量の差、領
域21hと領域21f、21iでの波面収差の補正量の
差を同一の値βとすることができる。
【0031】図3(a)の液晶分子12aはネマティッ
ク液晶であり、V1〜V3が0の場合は図3のX方向に配
向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図3のZ方
向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は図3の
X方向とZ方向の中間の方向に配向している。液晶分子
12aは複屈折性を有するため、常光、異常光に対する
屈折率をそれぞれno、neで表わすこととする。また、
半導体レーザ1からの出射光、ディスク7からの反射光
に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わすこととす
る。半導体レーザ1からの出射光は図3のX方向に平行
な直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光と
なり、V1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1
〜V3がその中間の場合は異常光成分と常光成分の両方
を有する。従って、nfはV1〜V3の値に応じてneとn
oの間で変化する。このとき、V1〜V 3に対応したnf
値をnf1〜nf3とすると、図3(a)のパタン電極13
aに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域で
の波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での
波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規格化すると
それぞれ(nf1−nf2)h/λ、(nf2−nf3)h/λ
となる。但し、hは液晶分子12aの厚さ、λは入射光
の波長である。一方、ディスク7からの反射光は図3の
Y方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3の値によ
らず常光となる。従って、nrはV1〜V3の値によらず
oに等しい。このとき、図3(a)のパタン電極13
aに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域で
の波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での
波面収差の補正量の差は共に0である。
【0032】図3(a)の液晶分子12cはネマティッ
ク液晶であり、V1〜V3が0の場合は図3のX方向に配
向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図3のZ方
向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は図3の
X方向とZ方向の中間の方向に配向している。液晶分子
12cは複屈折性を有するため、常光、異常光に対する
屈折率をそれぞれno、neで表わすこととする。また、
半導体レーザ1からの出射光、ディスク7からの反射光
に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わすこととす
る。半導体レーザ1からの出射光は1/2波長板15の
作用により図3のY方向に平行な直線偏光であるため、
1〜V3の値によらず常光となる。従って、nfはV1
3の値によらずnoに等しい。このとき、図3(a)の
パタン電極13bに形成された電極パタンの第一の領域
と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と
第三の領域での波面収差の補正量の差は共に0である。
一方、ディスク7からの反射光は1/2波長板15の作
用により図3のX方向に平行な直線偏光であるため、V
1〜V3が0の場合は異常光となり、V1〜V3が十分に大
きい場合は常光となり、V1〜V3がその中間の場合は異
常光成分と常光成分の両方を有する。従って、nrはV1
〜V3の値に応じてneとnoの間で変化する。このと
き、V1〜V3に対応したnrの値をnr1〜nr3とする
と、図3(a)のパタン電極13bに形成された電極パ
タンの第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の
差、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差
は、入射光の波長で規格化するとそれぞれ(nr1
r2)h/λ、(nr2−nr3)h/λとなる。但し、h
は液晶分子12cの厚さ、λは入射光の波長である。
【0033】すなわち、液晶パネル4cを駆動すること
により、液晶パネル4cは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
液晶パネル4cは、ガラス基板11a、11b、液晶分
子12aで構成される部分とガラス基板11c、11
d、液晶分子12cで構成される部分が全く同一である
ため、量産による低価格化が可能である。
【0034】本実施の形態においてディスク7の基板厚
ずれを補正する場合、図3(a)の液晶分子12aにつ
いて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=
α、図3(a)の液晶分子12cについて(nr1
r2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=αとすれば、往
路の光、復路の光のどちらに対しても基板厚ずれに起因
する波面収差と液晶パネル4cが発生する波面収差が同
じように互いに打ち消し合う。このため、復路の光に対
して波面収差が残留せず位相分布が変化しない。従っ
て、ディスク7の基板厚ずれを液晶パネル4cを用いて
補正した場合でも、オフセットがないフォーカス誤差信
号が得られる。また、本実施の形態においてディスク7
の半径方向のチルトを補正する場合、図3(a)の液晶
分子12aについて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−n
f3)h/λ=β、図3(a)の液晶分子12cについて
(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=βとす
れば、往路の光、復路の光のどちらに対しても半径方向
のチルトに起因する波面収差と液晶パネル4cが発生す
る波面収差が同じように互いに打ち消し合う。このた
め、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布が変
化しない。従って、ディスク7の半径方向のチルトを液
晶パネル4cを用いて補正した場合でも、感度が高いフ
ォーカス誤差信号が得られる。
【0035】本発明の光ヘッド装置の第四の実施の形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形
態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パネ
ル4dに置き換えたものである。
【0036】図3(b)に液晶パネル4dの構成を示
す。液晶パネル4dは、図3(a)に示す液晶パネル4
cにおけるガラス基板11b、11c、1/2波長板1
5を単一の1/2波長板15に置き換えたものである。
液晶パネル4dは、図3(a)に示す液晶パネル4cに
比べて厚さを薄くできるため、光ヘッド装置の小型化に
適している。本実施の形態における液晶パネル4dの駆
動方法は、本発明の光ヘッド装置の第三の実施の形態に
おける液晶パネル4cの駆動方法と同じである。本実施
の形態においては、本発明の光ヘッド装置の第三の実施
の形態において説明した理由と同様の理由により、ディ
スク7の基板厚ずれまたは半径方向のチルトを液晶パネ
ル4dを用いて補正した場合でも、オフセットがなく感
度も高いフォーカス誤差信号が得られる。
【0037】図4に本発明の光学式情報記録再生装置の
第一の実施の形態を示す。本実施の形態は、図1に示す
本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形態に再生信号検
出回路16、液晶パネル駆動回路17aを付加したもの
である。再生信号検出回路16は、光検出器10の各受
光部からの出力に基づいてディスク7に記録された再生
信号を検出する。液晶パネル駆動回路17aは、再生信
号の振幅が最大になるように液晶パネル4aを駆動す
る。これによりディスク7の基板厚ずれまたは半径方向
のチルトが補正され、記録再生特性に対する悪影響がな
くなる。
【0038】本発明の光学式情報記録再生装置の実施の
形態としては、本発明の光ヘッド装置の第二〜第四の実
施の形態に再生信号検出回路、液晶パネル駆動回路を付
加した形態も考えられる。
【0039】図5に本発明の光ヘッド装置の第五の実施
の形態を示す。本実施の形態は、図14に示す従来の光
ヘッド装置における図16(a)に示す液晶パネル4v
を液晶パネル4eに置き換え、液晶パネル4eと1/4
波長板5の位置を入れ換えたものである。本実施の形態
における光検出器10の受光部のパタンは図15に示す
通りである。本実施の形態においては、従来の光ヘッド
装置において説明した方法と同様の方法によりフォーカ
ス誤差信号、トラック誤差信号、およびディスク7に記
録された再生信号が得られる。
【0040】本実施の形態における液晶パネル4eの構
成は、従来の光ヘッド装置における図16(a)に示す
液晶パネル4vの構成と同じである。液晶パネル4eを
用いてディスク7の基板厚ずれを補正する場合のパタン
電極13mに形成された電極のパタンは図16(b)に
示す通りである。波面収差の補正量は図16(b)の領
域21a、21eでは0、領域21b、21dではα、
領域21cでは2α(αは定数)で表わされる。また、
液晶パネル4eを用いてディスク7の半径方向のチルト
を補正する場合のパタン電極13mに形成された電極の
パタンは図16(c)に示す通りである。波面収差の補
正量は図16(c)の領域21f、21iでは−β、領
域21hでは0、領域21g、21jではβ(βは定
数)で表わされる。
【0041】液晶パネル4eの駆動方法について説明す
る。図16(a)の全面電極14gには一定の電圧V
COMを印加する。図16(a)のパタン電極13mに形
成された電極パタンの第一〜第三の領域には、VCOM
中心、V1〜V3を振幅とする周波数1kHz程度の矩形
波で表わされる電圧を印加する。このとき、第一の領域
と第二の領域での波面収差の補正量の差はV1−V2に比
例し、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の
差はV2−V3に比例する。ディスク7の基板厚ずれを補
正する場合、図16(b)の領域21cを第一の領域、
領域21b、21dを第二の領域、領域21a、21e
を第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=Kα(Kは比
例係数)とすると、領域21cと領域21b、21dで
の波面収差の補正量の差、領域21b、21dと領域2
1a、21eでの波面収差の補正量の差を同一の値αと
することができる。また、ディスク7の半径方向のチル
トを補正する場合、図16(c)の領域21g、21j
を第一の領域、領域21hを第二の領域、領域21f、
21iを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=Kβ
(Kは比例係数)とすると、領域21g、21jと領域
21hでの波面収差の補正量の差、領域21hと領域2
1f、21iでの波面収差の補正量の差を同一の値βと
することができる。
【0042】図16(a)の液晶分子12nはツイスト
ネマティック液晶であり、V1〜V3が0の場合は配向方
向が図16のXY面内でZ方向に沿ってZ軸の回りに所
定の周期で回転しており、V1〜V3が十分に大きい場合
は図16のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間
の場合は配向方向が図16のXY面内とZ方向の中間で
Z方向に沿ってZ軸の回りに所定の周期で回転してい
る。液晶分子12nは複屈折性を有するため、常光、異
常光に対する屈折率をそれぞれno、neで表わすことと
する。また、半導体レーザ1からの出射光、ディスク7
からの反射光に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わ
すこととする。半導体レーザ1からの出射光は1/4波
長板5の作用により左回り円偏光または右回り円偏光で
あるため、V1〜V3が0の場合は異常光成分と常光成分
の両方を有するがその比率は均等であり、V1〜V3が十
分に大きい場合は常光となり、V1〜V3がその中間の場
合は異常光成分と常光成分の両方を有するがその比率は
常光成分の方が高い。従って、nfはV1〜V3の値に応
じて(ne+no)/2とnoの間で変化する。このと
き、V1〜V3に対応したnfの値をnf1〜nf3とする
と、図16(a)のパタン電極13mに形成された電極
パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量
の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の
差は、入射光の波長で規格化するとそれぞれ(nf1−n
f2)h/λ、(nf2−nf3)h/λとなる。但し、hは
液晶分子12nの厚さ、λは入射光の波長である。一
方、ディスク7からの反射光は1/4波長板5の作用に
より右回り円偏光または左回り円偏光であるため、V1
〜V3が0の場合は異常光成分と常光成分の両方を有す
るがその比率は均等であり、V1〜V3が十分に大きい場
合は常光となり、V1〜V3がその中間の場合は異常光成
分と常光成分の両方を有するがその比率は常光成分の方
が高い。従って、nrはV1〜V3の値に応じて(ne+n
o)/2とnoの間で変化する。このとき、V1〜V3に対
応したnrの値をnr1〜nr3とすると、図16(a)の
パタン電極13mに形成された電極パタンの第一の領域
と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と
第三の領域での波面収差の補正量の差は、入射光の波長
で規格化するとそれぞれ(nr1−nr2)h/λ、(nr2
−nr3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12nの厚
さ、λは入射光の波長である。
【0043】すなわち、液晶パネル4eを駆動すること
により、液晶パネル4eは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
液晶パネル4eは、図2に示す液晶パネル4a、4bや
図3に示す液晶パネル4c、4dに比べて構成が簡単な
ため作製が容易であり、厚さを薄くできるため光ヘッド
装置の小型化に適している。但し、液晶パネル4eを構
成する液晶分子12nはツイストネマティック液晶であ
るため、ネマティック液晶に比べて応答速度が遅いとい
う欠点がある。
【0044】本実施の形態においてディスク7の基板厚
ずれを補正する場合、図16(a)の液晶分子12nに
ついて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=
α、(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=α
とすれば、往路の光、復路の光のどちらに対しても基板
厚ずれに起因する波面収差と液晶パネル4eが発生する
波面収差が同じように互いに打ち消し合う。このため、
復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布が変化し
ない。従って、ディスク7の基板厚ずれを液晶パネル4
eを用いて補正した場合でも、オフセットがないフォー
カス誤差信号が得られる。また、本実施の形態において
ディスク7の半径方向のチルトを補正する場合、図16
(a)の液晶分子12nについて(nf1−nf2)h/λ
=(nf2−nf3)h/λ=β、(nr1−nr2)h/λ=
(nr2−nr3)h/λ=βとすれば、往路の光、復路の
光のどちらに対しても半径方向のチルトに起因する波面
収差と液晶パネル4eが発生する波面収差が同じように
互いに打ち消し合う。このため、復路の光に対して波面
収差が残留せず位相分布が変化しない。従って、ディス
ク7の半径方向のチルトを液晶パネル4eを用いて補正
した場合でも、感度が高いフォーカス誤差信号が得られ
る。
【0045】図6に本発明の光学式情報記録再生装置の
第二の実施の形態を示す。本実施の形態は、図5に示す
本発明の光ヘッド装置の第五の実施の形態に再生信号検
出回路16、液晶パネル駆動回路17bを付加したもの
である。再生信号検出回路16は、光検出器10の各受
光部からの出力に基づいてディスク7に記録された再生
信号を検出する。液晶パネル駆動回路17bは、再生信
号の振幅が最大になるように液晶パネル4eを駆動す
る。これによりディスク7の基板厚ずれまたは半径方向
のチルトが補正され、記録再生特性に対する悪影響がな
くなる。
【0046】図7に本発明の光ヘッド装置の第六の実施
の形態を示す。本実施の形態は、図14に示す従来の光
ヘッド装置における図16(a)に示す液晶パネル4v
の代わりに、コリメータレンズ2と偏光ビームスプリッ
タ3の間に液晶パネル4fを設け、さらに偏光ビームス
プリッタ3と円筒レンズ8の間に液晶パネル4gを設け
たものである。液晶パネル4f、4gは偏光ビームスプ
リッタ3と1/4波長板5の間に設けてもよい。本実施
の形態における光検出器10の受光部のパタンは図15
に示す通りである。本実施の形態においては、従来の光
ヘッド装置において説明した方法と同様の方法によりフ
ォーカス誤差信号、トラック誤差信号、およびディスク
7に記録された再生信号が得られる。
【0047】本実施の形態における液晶パネル4f、4
gの構成は、従来の光ヘッド装置における図16(a)
に示す液晶パネル4vの構成と同じである。液晶パネル
4f、4gを用いてディスク7の基板厚ずれを補正する
場合のパタン電極13mに形成された電極のパタンは図
16(b)に示す通りである。波面収差の補正量は図1
6(b)の領域21a、21eでは0、領域21b、2
1dではα、領域21cでは2α(αは定数)で表わさ
れる。また、液晶パネル4f、4gを用いてディスク7
の半径方向のチルトを補正する場合のパタン電極13m
に形成された電極のパタンは図16(c)に示す通りで
ある。波面収差の補正量は図16(c)の領域21f、
21iでは−β、領域21hでは0、領域21g、21
jではβ(βは定数)で表わされる。
【0048】液晶パネル4f、4gの駆動方法について
説明する。図16(a)の全面電極14gには一定の電
圧VCOMを印加する。図16(a)のパタン電極13m
に形成された電極パタンの第一〜第三の領域には、V
COMを中心、V1〜V3を振幅とする周波数1kHz程度
の矩形波で表わされる電圧を印加する。このとき、第一
の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差はV1
2に比例し、第二の領域と第三の領域での波面収差の
補正量の差はV2−V3に比例する。ディスク7の基板厚
ずれを補正する場合、図16(b)の領域21cを第一
の領域、領域21b、21dを第二の領域、領域21
a、21eを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=K
α(Kは比例係数)とすると、領域21cと領域21
b、21dでの波面収差の補正量の差、領域21b、2
1dと領域21a、21eでの波面収差の補正量の差を
同一の値αとすることができる。また、ディスク7の半
径方向のチルトを補正する場合、図16(c)の領域2
1g、21jを第一の領域、領域21hを第二の領域、
領域21f、21iを第三の領域とし、V1−V2=V2
−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、領域21g、
21jと領域21hでの波面収差の補正量の差、領域2
1hと領域21f、21iでの波面収差の補正量の差を
同一の値βとすることができる。
【0049】液晶パネル4fを構成する図16(a)の
液晶分子12nはネマティック液晶であり、V1〜V3
0の場合は図16のX方向に配向しており、V1〜V3
十分に大きい場合は図16のZ方向に配向しており、V
1〜V3がその中間の場合は図16のX方向とZ方向の中
間の方向に配向している。液晶分子12nは複屈折性を
有するため、常光、異常光に対する屈折率をそれぞれn
o、neで表わすこととする。また、半導体レーザ1から
の出射光に対する屈折率をnfで表わすこととする。半
導体レーザ1からの出射光は図16のX方向に平行な直
線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光とな
り、V1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1
3がその中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を
有する。従って、nfはV1〜V3の値に応じてneとno
の間で変化する。このとき、V1〜V3に対応したnf
値をnf1〜nf3とすると、図16(a)のパタン電極1
3mに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域
での波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域で
の波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規格化する
とそれぞれ(nf1−nf2)h/λ、(nf2−nf3)h/
λとなる。但し、hは液晶分子12nの厚さ、λは入射
光の波長である。一方、ディスク7からの反射光は液晶
パネル4fを通らない。
【0050】液晶パネル4gを構成する図16(a)の
液晶分子12nはネマティック液晶であり、V1〜V3
0の場合は図16のY方向に配向しており、V1〜V3
十分に大きい場合は図16のZ方向に配向しており、V
1〜V3がその中間の場合は図16のY方向とZ方向の中
間の方向に配向している。液晶分子12nは複屈折性を
有するため、常光、異常光に対する屈折率をそれぞれn
o、neで表わすこととする。また、ディスク7からの反
射光に対する屈折率をnrで表わすこととする。半導体
レーザ1からの出射光は液晶パネル4gを通らない。一
方、ディスク7からの反射光は図16のY方向に平行な
直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光とな
り、V1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1
3がその中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を
有する。従って、nrはV1〜V3の値に応じてneとno
の間で変化する。このとき、V1〜V3に対応したnr
値をnr1〜nr3とすると、図16(a)のパタン電極1
3mに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域
での波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域で
の波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規格化する
とそれぞれ(nr1−n r2)h/λ、(nr2−nr3)h/
λとなる。但し、hは液晶分子12nの厚さ、λは入射
光の波長である。
【0051】すなわち、液晶パネル4fを駆動すること
により、液晶パネル4fは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光に対して波面収差を発生し、液晶パネル
4gを駆動することにより、液晶パネル4gはディスク
7からの反射光である復路の光に対して同じように波面
収差を発生する。液晶パネル4f、4gは、図2に示す
液晶パネル4a、4bや図3に示す液晶パネル4c、4
dに比べて構成が簡単なため作製が容易である。
【0052】本実施の形態においてディスク7の基板厚
ずれを補正する場合、液晶パネル4fを構成する図16
(a)の液晶分子12nについて(nf1−nf2)h/λ
=(nf2−nf3)h/λ=α、液晶パネル4gを構成す
る図16(a)の液晶分子12nについて(nr1
r2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=αとすれば、往
路の光に対しては基板厚ずれに起因する波面収差と液晶
パネル4fが発生する波面収差が互いに打ち消し合い、
復路の光に対しては基板厚ずれに起因する波面収差と液
晶パネル4gが発生する波面収差が同じように互いに打
ち消し合う。このため、復路の光に対して波面収差が残
留せず位相分布が変化しない。従って、ディスク7の基
板厚ずれを液晶パネル4f、4gを用いて補正した場合
でも、オフセットがないフォーカス誤差信号が得られ
る。また、本実施の形態においてディスク7の半径方向
のチルトを補正する場合、液晶パネル4fを構成する図
16(a)の液晶分子12nについて(nf1−nf2)h
/λ=(nf2−nf3)h/λ=β、液晶パネル4gを構
成する図16(a)の液晶分子12nについて(nr1
r2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=βとすれば、往
路の光に対しては半径方向のチルトに起因する波面収差
と液晶パネル4fが発生する波面収差が互いに打ち消し
合い、復路の光に対しては半径方向のチルトに起因する
波面収差と液晶パネル4gが発生する波面収差が同じよ
うに互いに打ち消し合う。このため、復路の光に対して
波面収差が残留せず位相分布が変化しない。従って、デ
ィスク7の半径方向のチルトを液晶パネル4f、4gを
用いて補正した場合でも、感度が高いフォーカス誤差信
号が得られる。
【0053】図8に本発明の光学式情報記録再生装置の
第三の実施の形態を示す。本実施の形態は、図7に示す
本発明の光ヘッド装置の第六の実施の形態に再生信号検
出回路16、液晶パネル駆動回路17cを付加したもの
である。再生信号検出回路16は、光検出器10の各受
光部からの出力に基づいてディスク7に記録された再生
信号を検出する。液晶パネル駆動回路17cは、再生信
号の振幅が最大になるように液晶パネル4f、4gを駆
動する。これによりディスク7の基板厚ずれまたは半径
方向のチルトが補正され、記録再生特性に対する悪影響
がなくなる。
【0054】本発明の光ヘッド装置の第七の実施の形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形
態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パネ
ル4hに置き換えたものである。
【0055】図9(a)に液晶パネル4hの構成を示
す。液晶パネル4hは、液晶分子12dをガラス基板1
1f、11gで挟み込み、液晶分子12eをガラス基板
11h、11iで挟み込み、液晶分子12fをガラス基
板11j、11kで挟み込み、液晶分子12gをガラス
基板11l、11mで挟み込み、ガラス基板11g、1
1hの液晶分子12d、12eと反対側の面どうしを貼
り合わせ、ガラス基板11i、11jの液晶分子12
e、12fと反対側の面どうしを貼り合わせ、ガラス基
板11k、11lの液晶分子12f、12gと反対側の
面どうしを貼り合わせた構成である。ガラス基板11f
の液晶分子12d側の面にはパタン電極13cが形成さ
れており、ガラス基板11gの液晶分子12d側の面に
は全面電極14cが形成されており、ガラス基板11h
の液晶分子12e側の面にはパタン電極13dが形成さ
れており、ガラス基板11iの液晶分子12e側の面に
は全面電極14dが形成されており、ガラス基板11j
の液晶分子12f側の面にはパタン電極13eが形成さ
れており、ガラス基板11kの液晶分子12f側の面に
は全面電極14eが形成されており、ガラス基板11l
の液晶分子12g側の面にはパタン電極13fが形成さ
れており、ガラス基板11mの液晶分子12g側の面に
は全面電極14fが形成されている。パタン電極13c
と全面電極14cの位置、パタン電極13dと全面電極
14dの位置、パタン電極13eと全面電極14eの位
置、パタン電極13fと全面電極14fの位置は逆でも
よい。図中のX方向、Y方向、Z方向は、それぞれディ
スク7の半径方向、ディスク7の接線方向、光軸方向に
相当する。液晶パネル4hを用いればディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関わるパタン電極
13c、13eに形成された電極のパタンは図16
(b)に示す通りである。波面収差の補正量は図16
(b)の領域21a、21eでは0、領域21b、21
dではα、領域21cでは2α(αは定数)で表わされ
る。また、ディスク7の半径方向のチルトの補正に関わ
るパタン電極13d、13fに形成された電極のパタン
は図16(c)に示す通りである。波面収差の補正量は
図16(c)の領域21f、21iでは−β、領域21
hでは0、領域21g、21jではβ(βは定数)で表
わされる。液晶パネル4hは、ガラス基板11f、11
g、液晶分子12dで構成される部分、ガラス基板11
h、11i、液晶分子12eで構成される部分、ガラス
基板11j、11k、液晶分子12fで構成される部分
とガラス基板11l、11m、液晶分子12gで構成さ
れる部分を別々に作製してそれらを貼り合わせればよい
ため、作製が容易である。
【0056】液晶パネル4hの駆動方法について説明す
る。図9(a)の全面電極14c〜14fには一定の電
圧VCOMを印加する。図9(a)のパタン電極13c〜
13fに形成された電極パタンの第一〜第三の領域に
は、VCOMを中心、V1〜V3を振幅とする周波数1kH
z程度の矩形波で表わされる電圧を印加する。このと
き、第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差
はV1−V2に比例し、第二の領域と第三の領域での波面
収差の補正量の差はV2−V3に比例する。ディスク7の
基板厚ずれの補正に関しては、図16(b)の領域21
cを第一の領域、領域21b、21dを第二の領域、領
域21a、21eを第三の領域とし、V1−V2=V2
3=Kα(Kは比例係数)とすると、領域21cと領
域21b、21dでの波面収差の補正量の差、領域21
b、21dと領域21a、21eでの波面収差の補正量
の差を同一の値αとすることができる。また、ディスク
7の半径方向のチルトの補正に関しては、図16(c)
の領域21g、21jを第一の領域、領域21hを第二
の領域、領域21f、21iを第三の領域とし、V1
2=V2−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、領域
21g、21jと領域21hでの波面収差の補正量の
差、領域21hと領域21f、21iでの波面収差の補
正量の差を同一の値βとすることができる。
【0057】図9(a)の液晶分子12d、12eはネ
マティック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図9のX
方向に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図
9のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合
は図9のX方向とZ方向の中間の方向に配向している。
液晶分子12d、12eは複屈折性を有するため、常
光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、neで表わす
こととする。また、半導体レーザ1からの出射光、ディ
スク7からの反射光に対する屈折率をそれぞれn f、nr
で表わすこととする。半導体レーザ1からの出射光は図
9のX方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3が0
の場合は異常光となり、V1〜V3が十分に大きい場合は
常光となり、V1〜V3がその中間の場合は異常光成分と
常光成分の両方を有する。従って、nfはV1〜V3の値
に応じてneとnoの間で変化する。このとき、V1〜V3
に対応したnfの値をnf1〜nf3とすると、図9(a)
のパタン電極13c、13dに形成された電極パタンの
第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第
二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入
射光の波長で規格化するとそれぞれ(nf1−nf2)h/
λ、(nf2−nf3)h/λとなる。但し、hは液晶分子
12d、12eの厚さ、λは入射光の波長である。一
方、ディスク7からの反射光は図9のY方向に平行な直
線偏光であるため、V1〜V3の値によらず常光となる。
従って、nrはV1〜V3の値によらずnoに等しい。この
とき、図9(a)のパタン電極13c、13dに形成さ
れた電極パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差
の補正量の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の
補正量の差は共に0である。
【0058】図9(a)の液晶分子12f、12gはネ
マティック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図9のY
方向に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図
9のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合
は図9のY方向とZ方向の中間の方向に配向している。
液晶分子12f、12gは複屈折性を有するため、常
光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、neで表わす
こととする。また、半導体レーザ1からの出射光、ディ
スク7からの反射光に対する屈折率をそれぞれn f、nr
で表わすこととする。半導体レーザ1からの出射光は図
9のX方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3の値
によらず常光となる。従って、nfはV1〜V3の値によ
らずnoに等しい。このとき、図9(a)のパタン電極
13e、13fに形成された電極パタンの第一の領域と
第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と第
三の領域での波面収差の補正量の差は共に0である。一
方、ディスク7からの反射光は図9のY方向に平行な直
線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光とな
り、V1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1
3がその中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を
有する。従って、nrはV1〜V3の値に応じてneとno
の間で変化する。このとき、V1〜V3に対応したnr
値をnr1〜nr3とすると、図9(a)のパタン電極13
e、13fに形成された電極パタンの第一の領域と第二
の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の
領域での波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規格
化するとそれぞれ(nr1−nr2)h/λ、(nr2
r3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12f、12
gの厚さ、λは入射光の波長である。
【0059】すなわち、液晶パネル4hを駆動すること
により、液晶パネル4hは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
【0060】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関わる図9(a)
の液晶分子12dについて(nf1−nf2)h/λ=(n
f2−nf3)h/λ=α、図9(a)の液晶分子12fに
ついて(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=
αとすれば、往路の光、復路の光のどちらに対しても基
板厚ずれに起因する波面収差と液晶パネル4hが発生す
る波面収差が同じように互いに打ち消し合う。このた
め、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布が変
化しない。従って、ディスク7の基板厚ずれを液晶パネ
ル4hを用いて補正した場合でも、オフセットがないフ
ォーカス誤差信号が得られる。また、ディスク7の半径
方向のチルトの補正に関わる図9(a)の液晶分子12
eについて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/
λ=β、図9(a)の液晶分子12gについて(nr1
r2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=βとすれば、往
路の光、復路の光のどちらに対しても半径方向のチルト
に起因する波面収差と液晶パネル4hが発生する波面収
差が同じように互いに打ち消し合う。このため、復路の
光に対して波面収差が残留せず位相分布が変化しない。
従って、ディスク7の半径方向のチルトを液晶パネル4
hを用いて補正した場合でも、感度が高いフォーカス誤
差信号が得られる。
【0061】本発明の光ヘッド装置の第八の実施の形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形
態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パネ
ル4iに置き換えたものである。
【0062】図9(b)に液晶パネル4iの構成を示
す。液晶パネル4iは、図9(a)に示す液晶パネル4
hにおけるガラス基板11g、11hを単一のガラス基
板11nに置き換え、ガラス基板11i、11jを単一
のガラス基板11oに置き換え、ガラス基板11k、1
1lを単一のガラス基板11pに置き換えたものであ
る。液晶パネル4iは、図9(a)に示す液晶パネル4
hに比べて厚さを薄くできるため、光ヘッド装置の小型
化に適している。本実施の形態における液晶パネル4i
の駆動方法は、本発明の光ヘッド装置の第七の実施の形
態における液晶パネル4hの駆動方法と同じである。本
実施の形態においては、本発明の光ヘッド装置の第七の
実施の形態において説明した理由と同様の理由により、
ディスク7の基板厚ずれと半径方向のチルトを液晶パネ
ル4iを用いて同時に補正した場合でも、オフセットが
なく感度も高いフォーカス誤差信号が得られる。
【0063】本発明の光ヘッド装置の第九の実施の形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形
態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パネ
ル4jに置き換えたものである。
【0064】図10(a)に液晶パネル4jの構成を示
す。液晶パネル4jは、液晶分子12dをガラス基板1
1f、11gで挟み込み、液晶分子12eをガラス基板
11h、11iで挟み込み、液晶分子12fをガラス基
板11j、11kで挟み込み、液晶分子12gをガラス
基板11l、11mで挟み込み、ガラス基板11g、1
1hの液晶分子12d、12eと反対側の面どうしを貼
り合わせ、ガラス基板11k、11lの液晶分子12
f、12gと反対側の面どうしを貼り合わせ、ガラス基
板11i、11jの液晶分子12e、12fと反対側の
面を、それぞれ1/2波長板15の一方の面、他方の面
に貼り合わせた構成である。ガラス基板11fの液晶分
子12d側の面にはパタン電極13cが形成されてお
り、ガラス基板11gの液晶分子12d側の面には全面
電極14cが形成されており、ガラス基板11hの液晶
分子12e側の面にはパタン電極13dが形成されてお
り、ガラス基板11iの液晶分子12e側の面には全面
電極14dが形成されており、ガラス基板11jの液晶
分子12f側の面にはパタン電極13eが形成されてお
り、ガラス基板11kの液晶分子12f側の面には全面
電極14eが形成されており、ガラス基板11lの液晶
分子12g側の面にはパタン電極13fが形成されてお
り、ガラス基板11mの液晶分子12g側の面には全面
電極14fが形成されている。パタン電極13cと全面
電極14cの位置、パタン電極13dと全面電極14d
の位置、パタン電極13eと全面電極14eの位置、パ
タン電極13fと全面電極14fの位置は逆でもよい。
図中のX方向、Y方向、Z方向は、それぞれディスク7
の半径方向、ディスク7の接線方向、光軸方向に相当す
る。1/2波長板15の光学軸の方向は、図中のX方
向、Y方向に対して±45°の角度を成している。液晶
パネル4jを用いればディスク7の基板厚ずれと半径方
向のチルトを同時に補正することができる。ディスク7
の基板厚ずれの補正に関わるパタン電極13c、13e
に形成された電極のパタンは図16(b)に示す通りで
ある。波面収差の補正量は図16(b)の領域21a、
21eでは0、領域21b、21dではα、領域21c
では2α(αは定数)で表わされる。また、ディスク7
の半径方向のチルトの補正に関わるパタン電極13d、
13fに形成された電極のパタンは図16(c)に示す
通りである。波面収差の補正量は図16(c)の領域2
1f、21iでは−β、領域21hでは0、領域21
g、21jではβ(βは定数)で表わされる。
【0065】液晶パネル4jの駆動方法について説明す
る。図10(a)の全面電極14c〜14fには一定の
電圧VCOMを印加する。図10(a)のパタン電極13
c〜13fに形成された電極パタンの第一〜第三の領域
には、VCOMを中心、V1〜V 3を振幅とする周波数1k
Hz程度の矩形波で表わされる電圧を印加する。このと
き、第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差
はV1−V2に比例し、第二の領域と第三の領域での波面
収差の補正量の差はV2−V3に比例する。ディスク7の
基板厚ずれの補正に関しては、図16(b)の領域21
cを第一の領域、領域21b、21dを第二の領域、領
域21a、21eを第三の領域とし、V 1−V2=V2
3=Kα(Kは比例係数)とすると、領域21cと領
域21b、21dでの波面収差の補正量の差、領域21
b、21dと領域21a、21eでの波面収差の補正量
の差を同一の値αとすることができる。また、ディスク
7の半径方向のチルトの補正に関しては、図16(c)
の領域21g、21jを第一の領域、領域21hを第二
の領域、領域21f、21iを第三の領域とし、V1
2=V2−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、領域
21g、21jと領域21hでの波面収差の補正量の
差、領域21hと領域21f、21iでの波面収差の補
正量の差を同一の値βとすることができる。
【0066】図10(a)の液晶分子12d、12eは
ネマティック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図10
のX方向に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合
は図10のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間
の場合は図10のX方向とZ方向の中間の方向に配向し
ている。液晶分子12d、12eは複屈折性を有するた
め、常光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、ne
表わすこととする。また、半導体レーザ1からの出射
光、ディスク7からの反射光に対する屈折率をそれぞれ
f、nrで表わすこととする。半導体レーザ1からの出
射光は図10のX方向に平行な直線偏光であるため、V
1〜V3が0の場合は異常光となり、V1〜V3が十分に大
きい場合は常光となり、V1〜V3がその中間の場合は異
常光成分と常光成分の両方を有する。従って、nfはV1
〜V3の値に応じてneとnoの間で変化する。このと
き、V1〜V3に対応したnfの値をnf1〜nf3とする
と、図10(a)のパタン電極13c、13dに形成さ
れた電極パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差
の補正量の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の
補正量の差は、入射光の波長で規格化するとそれぞれ
(nf1−nf2)h/λ、(nf2−nf3)h/λとなる。
但し、hは液晶分子12d、12eの厚さ、λは入射光
の波長である。一方、ディスク7からの反射光は図10
のY方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3の値に
よらず常光となる。従って、nrはV1〜V3の値によら
ずnoに等しい。このとき、図10(a)のパタン電極
13c、13dに形成された電極パタンの第一の領域と
第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と第
三の領域での波面収差の補正量の差は共に0である。
【0067】図10(a)の液晶分子12f、12gは
ネマティック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図10
のX方向に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合
は図10のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間
の場合は図10のX方向とZ方向の中間の方向に配向し
ている。液晶分子12f、12gは複屈折性を有するた
め、常光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、ne
表わすこととする。また、半導体レーザ1からの出射
光、ディスク7からの反射光に対する屈折率をそれぞれ
f、nrで表わすこととする。半導体レーザ1からの出
射光は1/2波長板15の作用により図10のY方向に
平行な直線偏光であるため、V1〜V3の値によらず常光
となる。従って、nfはV1〜V3の値によらずnoに等し
い。このとき、図10(a)のパタン電極13e、13
fに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域で
の波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での
波面収差の補正量の差は共に0である。一方、ディスク
7からの反射光は1/2波長板15の作用により図10
のX方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3が0の
場合は異常光となり、V1〜V3が十分に大きい場合は常
光となり、V1〜V3がその中間の場合は異常光成分と常
光成分の両方を有する。従って、nrはV1〜V 3の値に
応じてneとnoの間で変化する。このとき、V1〜V3
対応したnrの値をnr1〜nr3とすると、図10(a)
のパタン電極13e、13fに形成された電極パタンの
第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第
二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入
射光の波長で規格化するとそれぞれ(nr1−nr2)h/
λ、(nr2−nr3)h/λとなる。但し、hは液晶分子
12f、12gの厚さ、λは入射光の波長である。
【0068】すなわち、液晶パネル4jを駆動すること
により、液晶パネル4jは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
液晶パネル4jは、ガラス基板11f〜11i、液晶分
子12d、12eで構成される部分とガラス基板11j
〜11m、液晶分子12f、12gで構成される部分が
全く同一であるため、量産による低価格化が可能であ
る。
【0069】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関わる図10
(a)の液晶分子12dについて(nf1−nf2)h/λ
=(nf2−nf3)h/λ=α、図10(a)の液晶分子
12fについて(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3
h/λ=αとすれば、往路の光、復路の光のどちらに対
しても基板厚ずれに起因する波面収差と液晶パネル4j
が発生する波面収差が同じように互いに打ち消し合う。
このため、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分
布が変化しない。従って、ディスク7の基板厚ずれを液
晶パネル4jを用いて補正した場合でも、オフセットが
ないフォーカス誤差信号が得られる。また、ディスク7
の半径方向のチルトの補正に関わる図10(a)の液晶
分子12eについて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−n
f3)h/λ=β、図10(a)の液晶分子12gについ
て(n r1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=βと
すれば、往路の光、復路の光のどちらに対しても半径方
向のチルトに起因する波面収差と液晶パネル4jが発生
する波面収差が同じように互いに打ち消し合う。このた
め、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布が変
化しない。従って、ディスク7の半径方向のチルトを液
晶パネル4jを用いて補正した場合でも、感度が高いフ
ォーカス誤差信号が得られる。
【0070】本発明の光ヘッド装置の第十の実施の形態
は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形
態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パネ
ル4kに置き換えたものである。
【0071】図10(b)に液晶パネル4kの構成を示
す。液晶パネル4kは、図10(a)に示す液晶パネル
4jにおけるガラス基板11g、11hを単一のガラス
基板11nに置き換え、ガラス基板11k、11lを単
一のガラス基板11pに置き換え、ガラス基板11i、
11j、1/2波長板15を単一の1/2波長板15に
置き換えたものである。液晶パネル4kは、図10
(a)に示す液晶パネル4jに比べて厚さを薄くできる
ため、光ヘッド装置の小型化に適している。本実施の形
態における液晶パネル4kの駆動方法は、本発明の光ヘ
ッド装置の第九の実施の形態における液晶パネル4jの
駆動方法と同じである。本実施の形態においては、本発
明の光ヘッド装置の第九の実施の形態において説明した
理由と同様の理由により、ディスク7の基板厚ずれと半
径方向のチルトを液晶パネル4kを用いて同時に補正し
た場合でも、オフセットがなく感度も高いフォーカス誤
差信号が得られる。
【0072】本発明の光ヘッド装置の第十一の実施の形
態は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の
形態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パ
ネル4lに置き換えたものである。
【0073】図11(a)に液晶パネル4lの構成を示
す。液晶パネル4lは、液晶分子12jをガラス基板1
1q、11rで挟み込み、液晶分子12kをガラス基板
11s、11tで挟み込み、ガラス基板11r、11s
の液晶分子12j、12kと反対側の面どうしを貼り合
わせた構成である。ガラス基板11qの液晶分子12j
側の面にはパタン電極13gが形成されており、ガラス
基板11rの液晶分子12j側の面にはパタン電極13
hが形成されており、ガラス基板11sの液晶分子12
k側の面にはパタン電極13iが形成されており、ガラ
ス基板11tの液晶分子12k側の面にはパタン電極1
3jが形成されている。パタン電極13gとパタン電極
13hの位置、パタン電極13iとパタン電極13jの
位置は逆でもよい。図中のX方向、Y方向、Z方向は、
それぞれディスク7の半径方向、ディスク7の接線方
向、光軸方向に相当する。液晶パネル4lは図2(a)
に示す液晶パネル4aにおける全面電極をパタン電極に
置き換えたものであり、液晶パネル4lを用いればディ
スク7の基板厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正す
ることができる。ディスク7の基板厚ずれの補正に関わ
るパタン電極13g、13iに形成された電極のパタン
は図16(b)に示す通りである。波面収差の補正量は
図16(b)の領域21a、21eでは0、領域21
b、21dではα、領域21cでは2α(αは定数)で
表わされる。また、ディスク7の半径方向のチルトの補
正に関わるパタン電極13h、13jに形成された電極
のパタンは図16(c)に示す通りである。波面収差の
補正量は図16(c)の領域21f、21iでは−β、
領域21hでは0、領域21g、21jではβ(βは定
数)で表わされる。液晶パネル4lは、ガラス基板11
q、11r、液晶分子12jで構成される部分とガラス
基板11s、11t、液晶分子12kで構成される部分
を別々に作製してそれらを貼り合わせればよいため、作
製が容易である。
【0074】液晶パネル4lの駆動方法について説明す
る。図11(a)のパタン電極13g〜13jに形成さ
れた電極パタンの第一〜第三の領域には、VCOMを中
心、V1〜V3を振幅とする周波数1kHz程度の矩形波
で表わされる電圧を印加する。このとき、第一の領域と
第二の領域での波面収差の補正量の差はV1−V2に比例
し、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差
はV2−V3に比例する。ディスク7の基板厚ずれの補正
に関しては、図16(b)の領域21cを第一の領域、
領域21b、21dを第二の領域、領域21a、21e
を第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=Kα(Kは比
例係数)とすると、領域21cと領域21b、21dで
の波面収差の補正量の差、領域21b、21dと領域2
1a、21eでの波面収差の補正量の差を同一の値αと
することができる。また、ディスク7の半径方向のチル
トの補正に関しては、図16(c)の領域21g、21
jを第一の領域、領域21hを第二の領域、領域21
f、21iを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=K
β(Kは比例係数)とすると、領域21g、21jと領
域21hでの波面収差の補正量の差、領域21hと領域
21f、21iでの波面収差の補正量の差を同一の値β
とすることができる。
【0075】図11(a)の液晶分子12jはネマティ
ック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図11のX方向
に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図11
のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は
図11のX方向とZ方向の中間の方向に配向している。
液晶分子12jは複屈折性を有するため、常光、異常光
に対する屈折率をそれぞれno、neで表わすこととす
る。また、半導体レーザ1からの出射光、ディスク7か
らの反射光に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わす
こととする。半導体レーザ1からの出射光は図11のX
方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合
は異常光となり、V1〜V3が十分に大きい場合は常光と
なり、V1〜V3がその中間の場合は異常光成分と常光成
分の両方を有する。従って、nfはV1〜V3の値に応じ
てneとnoの間で変化する。このとき、V1〜V3に対応
したnfの値をnf1〜nf3とすると、図11(a)のパ
タン電極13g、13hに形成された電極パタンの第一
の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の
領域と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入射光
の波長で規格化するとそれぞれ(nf1−nf2)h/λ、
(nf2−nf3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12
jの厚さ、λは入射光の波長である。一方、ディスク7
からの反射光は図11のY方向に平行な直線偏光である
ため、V1〜V3の値によらず常光となる。従って、nr
はV1〜V3の値によらずnoに等しい。このとき、図1
1(a)のパタン電極13g、13hに形成された電極
パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量
の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の
差は共に0である。
【0076】図11(a)の液晶分子12kはネマティ
ック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図11のY方向
に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図11
のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は
図11のY方向とZ方向の中間の方向に配向している。
液晶分子12kは複屈折性を有するため、常光、異常光
に対する屈折率をそれぞれno、neで表わすこととす
る。また、半導体レーザ1からの出射光、ディスク7か
らの反射光に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わす
こととする。半導体レーザ1からの出射光は図11のX
方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3の値によら
ず常光となる。従って、nfはV1〜V3の値によらずno
に等しい。このとき、図11(a)のパタン電極13
i、13jに形成された電極パタンの第一の領域と第二
の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の
領域での波面収差の補正量の差は共に0である。一方、
ディスク7からの反射光は図11のY方向に平行な直線
偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光となり、
1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1〜V3
その中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を有す
る。従って、nrはV1〜V3の値に応じてneとnoの間
で変化する。このとき、V1〜V3に対応したnrの値を
r1〜nr3とすると、図11(a)のパタン電極13
i、13jに形成された電極パタンの第一の領域と第二
の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の
領域での波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規格
化するとそれぞれ(nr1−nr2)h/λ、(nr2
r3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12kの厚
さ、λは入射光の波長である。
【0077】すなわち、液晶パネル4lを駆動すること
により、液晶パネル4lは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
【0078】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関しては、図11
(a)の液晶分子12jについて(nf1−nf2)h/λ
=(nf2−nf3)h/λ=α、図11(a)の液晶分子
12kについて(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3
h/λ=αとすれば、往路の光、復路の光のどちらに対
しても基板厚ずれに起因する波面収差と液晶パネル4l
が発生する波面収差が同じように互いに打ち消し合う。
このため、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分
布が変化しない。従って、ディスク7の基板厚ずれを液
晶パネル4lを用いて補正した場合でも、オフセットが
ないフォーカス誤差信号が得られる。また、ディスク7
の半径方向のチルトの補正に関しては、図11(a)の
液晶分子12jについて(nf1−nf2)h/λ=(nf2
−nf3)h/λ=β、図11(a)の液晶分子12kに
ついて(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=
βとすれば、往路の光、復路の光のどちらに対しても半
径方向のチルトに起因する波面収差と液晶パネル4lが
発生する波面収差が同じように互いに打ち消し合う。こ
のため、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布
が変化しない。従って、ディスク7の半径方向のチルト
を液晶パネル4lを用いて補正した場合でも、感度が高
いフォーカス誤差信号が得られる。
【0079】本発明の光ヘッド装置の第十二の実施の形
態は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の
形態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パ
ネル4mに置き換えたものである。
【0080】図11(b)に液晶パネル4mの構成を示
す。液晶パネル4mは、図11(a)に示す液晶パネル
4lにおけるガラス基板11r、11sを単一のガラス
基板11uに置き換えたものである。液晶パネル4m
は、図11(a)に示す液晶パネル4lに比べて厚さを
薄くできるため、光ヘッド装置の小型化に適している。
本実施の形態における液晶パネル4mの駆動方法は、本
発明の光ヘッド装置の第十一の実施の形態における液晶
パネル4lの駆動方法と同じである。本実施の形態にお
いては、本発明の光ヘッド装置の第十一の実施の形態に
おいて説明した理由と同様の理由により、ディスク7の
基板厚ずれと半径方向のチルトを液晶パネル4mを用い
て同時に補正した場合でも、オフセットがなく感度も高
いフォーカス誤差信号が得られる。
【0081】本発明の光ヘッド装置の第十三の実施の形
態は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の
形態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パ
ネル4nに置き換えたものである。
【0082】図12(a)に液晶パネル4nの構成を示
す。液晶パネル4nは、液晶分子12jをガラス基板1
1q、11rで挟み込み、液晶分子12lをガラス基板
11s、11tで挟み込み、ガラス基板11r、11s
の液晶分子12j、12lと反対側の面を、それぞれ1
/2波長板15の一方の面、他方の面に貼り合わせた構
成である。ガラス基板11qの液晶分子12j側の面に
はパタン電極13gが形成されており、ガラス基板11
rの液晶分子12j側の面にはパタン電極13hが形成
されており、ガラス基板11sの液晶分子12l側の面
にはパタン電極13iが形成されており、ガラス基板1
1tの液晶分子12l側の面にはパタン電極13jが形
成されている。パタン電極13gとパタン電極13hの
位置、パタン電極13iとパタン電極13jの位置は逆
でもよい。図中のX方向、Y方向、Z方向は、それぞれ
ディスク7の半径方向、ディスク7の接線方向、光軸方
向に相当する。1/2波長板15の光学軸の方向は、図
中のX方向、Y方向に対して±45°の角度を成してい
る。液晶パネル4nは図3(a)に示す液晶パネル4c
における全面電極をパタン電極に置き換えたものであ
り、液晶パネル4nを用いればディスク7の基板厚ずれ
と半径方向のチルトを同時に補正することができる。デ
ィスク7の基板厚ずれの補正に関わるパタン電極13
g、13iに形成された電極のパタンは図16(b)に
示す通りである。波面収差の補正量は図16(b)の領
域21a、21eでは0、領域21b、21dではα、
領域21cでは2α(αは定数)で表わされる。また、
ディスク7の半径方向のチルトの補正に関わるパタン電
極13h、13jに形成された電極のパタンは図16
(c)に示す通りである。波面収差の補正量は図16
(c)の領域21f、21iでは−β、領域21hでは
0、領域21g、21jではβ(βは定数)で表わされ
る。
【0083】液晶パネル4nの駆動方法について説明す
る。図12(a)のパタン電極13g〜13jに形成さ
れた電極パタンの第一〜第三の領域には、VCOMを中
心、V1〜V3を振幅とする周波数1kHz程度の矩形波
で表わされる電圧を印加する。このとき、第一の領域と
第二の領域での波面収差の補正量の差はV1−V2に比例
し、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差
はV2−V3に比例する。ディスク7の基板厚ずれの補正
に関しては、図16(b)の領域21cを第一の領域、
領域21b、21dを第二の領域、領域21a、21e
を第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=Kα(Kは比
例係数)とすると、領域21cと領域21b、21dで
の波面収差の補正量の差、領域21b、21dと領域2
1a、21eでの波面収差の補正量の差を同一の値αと
することができる。また、ディスク7の半径方向のチル
トの補正に関しては、図16(c)の領域21g、21
jを第一の領域、領域21hを第二の領域、領域21
f、21iを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=K
β(Kは比例係数)とすると、領域21g、21jと領
域21hでの波面収差の補正量の差、領域21hと領域
21f、21iでの波面収差の補正量の差を同一の値β
とすることができる。
【0084】図12(a)の液晶分子12jはネマティ
ック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図12のX方向
に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図12
のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は
図12のX方向とZ方向の中間の方向に配向している。
液晶分子12jは複屈折性を有するため、常光、異常光
に対する屈折率をそれぞれno、neで表わすこととす
る。また、半導体レーザ1からの出射光、ディスク7か
らの反射光に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わす
こととする。半導体レーザ1からの出射光は図12のX
方向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合
は異常光となり、V1〜V3が十分に大きい場合は常光と
なり、V1〜V3がその中間の場合は異常光成分と常光成
分の両方を有する。従って、nfはV1〜V3の値に応じ
てneとnoの間で変化する。このとき、V1〜V3に対応
したnfの値をnf1〜nf3とすると、図12(a)のパ
タン電極13g、13hに形成された電極パタンの第一
の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の
領域と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入射光
の波長で規格化するとそれぞれ(nf1−nf2)h/λ、
(nf2−nf3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12
jの厚さ、λは入射光の波長である。一方、ディスク7
からの反射光は図12のY方向に平行な直線偏光である
ため、V1〜V3の値によらず常光となる。従って、nr
はV1〜V3の値によらずnoに等しい。このとき、図1
2(a)のパタン電極13g、13hに形成された電極
パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量
の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の
差は共に0である。
【0085】図12(a)の液晶分子12lはネマティ
ック液晶であり、V1〜V3が0の場合は図12のX方向
に配向しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図12
のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合は
図12のX方向とZ方向の中間の方向に配向している。
液晶分子12lは複屈折性を有するため、常光、異常光
に対する屈折率をそれぞれno、neで表わすこととす
る。また、半導体レーザ1からの出射光、ディスク7か
らの反射光に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わす
こととする。半導体レーザ1からの出射光は1/2波長
板15の作用により図12のY方向に平行な直線偏光で
あるため、V1〜V3の値によらず常光となる。従って、
fはV1〜V3の値によらずnoに等しい。このとき、図
12(a)のパタン電極13i、13jに形成された電
極パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差の補正
量の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量
の差は共に0である。一方、ディスク7からの反射光は
1/2波長板15の作用により図12のX方向に平行な
直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光とな
り、V1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1
3がその中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を
有する。従って、nrはV1〜V3の値に応じてneとno
の間で変化する。このとき、V1〜V3に対応したnr
値をnr1〜nr3とすると、図12(a)のパタン電極1
3i、13jに形成された電極パタンの第一の領域と第
二の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域と第三
の領域での波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規
格化するとそれぞれ(nr1−nr2)h/λ、(nr2−n
r3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12lの厚さ、
λは入射光の波長である。
【0086】すなわち、液晶パネル4nを駆動すること
により、液晶パネル4nは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
液晶パネル4nは、ガラス基板11q、11r、液晶分
子12jで構成される部分とガラス基板11s、11
t、液晶分子12lで構成される部分が全く同一である
ため、量産による低価格化が可能である。
【0087】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関しては、図12
(a)の液晶分子12jについて(nf1−nf2)h/λ
=(nf2−nf3)h/λ=α、図12(a)の液晶分子
12lについて(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3
h/λ=αとすれば、往路の光、復路の光のどちらに対
しても基板厚ずれに起因する波面収差と液晶パネル4n
が発生する波面収差が同じように互いに打ち消し合う。
このため、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分
布が変化しない。従って、ディスク7の基板厚ずれを液
晶パネル4nを用いて補正した場合でも、オフセットが
ないフォーカス誤差信号が得られる。また、ディスク7
の半径方向のチルトの補正に関しては、図12(a)の
液晶分子12jについて(nf1−nf2)h/λ=(nf2
−nf3)h/λ=β、図12(a)の液晶分子12lに
ついて(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=
βとすれば、往路の光、復路の光のどちらに対しても半
径方向のチルトに起因する波面収差と液晶パネル4nが
発生する波面収差が同じように互いに打ち消し合う。こ
のため、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布
が変化しない。従って、ディスク7の半径方向のチルト
を液晶パネル4nを用いて補正した場合でも、感度が高
いフォーカス誤差信号が得られる。
【0088】本発明の光ヘッド装置の第十四の実施の形
態は、図1に示す本発明の光ヘッド装置の第一の実施の
形態における図2(a)に示す液晶パネル4aを液晶パ
ネル4oに置き換えたものである。
【0089】図12(b)に液晶パネル4oの構成を示
す。液晶パネル4oは、図12(a)に示す液晶パネル
4nにおけるガラス基板11r、11s、1/2波長板
15を単一の1/2波長板15に置き換えたものであ
る。液晶パネル4oは、図12(a)に示す液晶パネル
4nに比べて厚さを薄くできるため、光ヘッド装置の小
型化に適している。本実施の形態における液晶パネル4
oの駆動方法は、本発明の光ヘッド装置の第十三の実施
の形態における液晶パネル4nの駆動方法と同じであ
る。本実施の形態においては、本発明の光ヘッド装置の
第十三の実施の形態において説明した理由と同様の理由
により、ディスク7の基板厚ずれと半径方向のチルトを
液晶パネル4oを用いて同時に補正した場合でも、オフ
セットがなく感度も高いフォーカス誤差信号が得られ
る。
【0090】本発明の光学式情報記録再生装置の実施の
形態としては、本発明の光ヘッド装置の第七〜第十四の
実施の形態に再生信号検出回路、液晶パネル駆動回路を
付加した形態も考えられる。
【0091】本発明の光ヘッド装置の第十五の実施の形
態は、図5に示す本発明の光ヘッド装置の第五の実施の
形態における液晶パネル4eを液晶パネル4pに置き換
えたものである。
【0092】本実施の形態における液晶パネル4pの構
成は、本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形態におけ
る図2(a)に示す液晶パネル4aの構成と同じであ
る。液晶パネル4pを用いればディスク7の基板厚ずれ
と半径方向のチルトを同時に補正することができる。デ
ィスク7の基板厚ずれの補正に関わるパタン電極13a
に形成された電極のパタンは図16(b)に示す通りで
ある。波面収差の補正量は図16(b)の領域21a、
21eでは0、領域21b、21dではα、領域21c
では2α(αは定数)で表わされる。また、ディスク7
の半径方向のチルトの補正に関わるパタン電極13bに
形成された電極のパタンは図16(c)に示す通りであ
る。波面収差の補正量は図16(c)の領域21f、2
1iでは−β、領域21hでは0、領域21g、21j
ではβ(βは定数)で表わされる。
【0093】液晶パネル4pの駆動方法について説明す
る。図2(a)の全面電極14a、14bには一定の電
圧VCOMを印加する。図2(a)のパタン電極13a、
13bに形成された電極パタンの第一〜第三の領域に
は、VCOMを中心、V1〜V3を振幅とする周波数1kH
z程度の矩形波で表わされる電圧を印加する。このと
き、第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差
はV1−V2に比例し、第二の領域と第三の領域での波面
収差の補正量の差はV2−V3に比例する。ディスク7の
基板厚ずれの補正に関しては、図16(b)の領域21
cを第一の領域、領域21b、21dを第二の領域、領
域21a、21eを第三の領域とし、V1−V2=V2
3=Kα(Kは比例係数)とすると、領域21cと領
域21b、21dでの波面収差の補正量の差、領域21
b、21dと領域21a、21eでの波面収差の補正量
の差を同一の値αとすることができる。また、ディスク
7の半径方向のチルトの補正に関しては、図16(c)
の領域21g、21jを第一の領域、領域21hを第二
の領域、領域21f、21iを第三の領域とし、V1
2=V2−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、領域
21g、21jと領域21hでの波面収差の補正量の
差、領域21hと領域21f、21iでの波面収差の補
正量の差を同一の値βとすることができる。
【0094】図2(a)の液晶分子12a、12bはツ
イストネマティック液晶であり、V 1〜V3が0の場合は
配向方向が図2のXY面内でZ方向に沿ってZ軸の回り
に所定の周期で回転しており、V1〜V3が十分に大きい
場合は図2のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中
間の場合は配向方向が図2のXY面内とZ方向の中間で
Z方向に沿ってZ軸の回りに所定の周期で回転してい
る。液晶分子12a、12bは複屈折性を有するため、
常光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、neで表わ
すこととする。また、半導体レーザ1からの出射光、デ
ィスク7からの反射光に対する屈折率をそれぞれnf
rで表わすこととする。半導体レーザ1からの出射光
は1/4波長板5の作用により左回り円偏光または右回
り円偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光成分
と常光成分の両方を有するがその比率は均等であり、V
1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1〜V3がそ
の中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を有するが
その比率は常光成分の方が高い。従って、nfはV1〜V
3の値に応じて(ne+no)/2とnoの間で変化する。
このとき、V1〜V3に対応したnfの値をnf1〜nf3
すると、図2(a)のパタン電極13a、13bに形成
された電極パタンの第一の領域と第二の領域での波面収
差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での波面収差
の補正量の差は、入射光の波長で規格化するとそれぞれ
(nf1−nf2)h/λ、(nf2−nf3)h/λとなる。
但し、hは液晶分子12a、12bの厚さ、λは入射光
の波長である。一方、ディスク7からの反射光は1/4
波長板5の作用により右回り円偏光または左回り円偏光
であるため、V1〜V3が0の場合は異常光成分と常光成
分の両方を有するがその比率は均等であり、V1〜V3
十分に大きい場合は常光となり、V1〜V3がその中間の
場合は異常光成分と常光成分の両方を有するがその比率
は常光成分の方が高い。従って、nrはV1〜V3の値に
応じて(ne+no)/2とnoの間で変化する。このと
き、V1〜V3に対応したnrの値をnr1〜nr3とする
と、図2(a)のパタン電極13a、13bに形成され
た電極パタンの第一の領域と第二の領域での波面収差の
補正量の差、第二の領域と第三の領域での波面収差の補
正量の差は、入射光の波長で規格化するとそれぞれ(n
r1−nr2)h/λ、(nr2−nr3)h/λとなる。但
し、hは液晶分子12a、12bの厚さ、λは入射光の
波長である。
【0095】すなわち、液晶パネル4pを駆動すること
により、液晶パネル4pは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
液晶パネル4pは、図9に示す液晶パネル4h、4iや
図10に示す液晶パネル4j、4kに比べて構成が簡単
なため作製が容易であり、厚さを薄くできるため光ヘッ
ド装置の小型化に適している。但し、液晶パネル4pを
構成する液晶分子12a、12bはツイストネマティッ
ク液晶であるため、ネマティック液晶に比べて応答速度
が遅いという欠点がある。
【0096】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関わる図2(a)
の液晶分子12aについて(nf1−nf2)h/λ=(n
f2−nf3)h/λ=α、(n r1−nr2)h/λ=(nr2
−nr3)h/λ=αとすれば、往路の光、復路の光のど
ちらに対しても基板厚ずれに起因する波面収差と液晶パ
ネル4pが発生する波面収差が同じように互いに打ち消
し合う。このため、復路の光に対して波面収差が残留せ
ず位相分布が変化しない。従って、ディスク7の基板厚
ずれを液晶パネル4pを用いて補正した場合でも、オフ
セットがないフォーカス誤差信号が得られる。また、デ
ィスク7の半径方向のチルトの補正に関わる図2(a)
の液晶分子12bについて(nf1−nf2)h/λ=(n
f2−nf3)h/λ=β、(nr1−nr2)h/λ=(nr2
−nr3)h/λ=βとすれば、往路の光、復路の光のど
ちらに対しても半径方向のチルトに起因する波面収差と
液晶パネル4pが発生する波面収差が同じように互いに
打ち消し合う。このため、復路の光に対して波面収差が
残留せず位相分布が変化しない。従って、ディスク7の
半径方向のチルトを液晶パネル4pを用いて補正した場
合でも、感度が高いフォーカス誤差信号が得られる。
【0097】本発明の光ヘッド装置の第十六の実施の形
態は、図5に示す本発明の光ヘッド装置の第五の実施の
形態における液晶パネル4eを液晶パネル4qに置き換
えたものである。
【0098】図13に液晶パネル4qの構成を示す。液
晶パネル4qは、液晶分子12mをガラス基板11v、
11wで挟み込んだ構成である。ガラス基板11vの液
晶分子12m側の面にはパタン電極13kが形成されて
おり、ガラス基板11wの液晶分子12m側の面にはパ
タン電極13lが形成されている。パタン電極13kと
パタン電極13lの位置は逆でもよい。図中のX方向、
Y方向、Z方向は、それぞれディスク7の半径方向、デ
ィスク7の接線方向、光軸方向に相当する。液晶パネル
4qは図16(a)に示す液晶パネル4vにおける全面
電極をパタン電極に置き換えたものであり、液晶パネル
4qを用いればディスク7の基板厚ずれと半径方向のチ
ルトを同時に補正することができる。ディスク7の基板
厚ずれの補正に関わるパタン電極13kに形成された電
極のパタンは図16(b)に示す通りである。波面収差
の補正量は図16(b)の領域21a、21eでは0、
領域21b、21dではα、領域21cでは2α(αは
定数)で表わされる。また、ディスク7の半径方向のチ
ルトの補正に関わるパタン電極13lに形成された電極
のパタンは図16(c)に示す通りである。波面収差の
補正量は図16(c)の領域21f、21iでは−β、
領域21hでは0、領域21g、21jではβ(βは定
数)で表わされる。
【0099】液晶パネル4qの駆動方法について説明す
る。図13のパタン電極13k、13lに形成された電
極パタンの第一〜第三の領域には、VCOMを中心、V1
3を振幅とする周波数1kHz程度の矩形波で表わさ
れる電圧を印加する。このとき、第一の領域と第二の領
域での波面収差の補正量の差はV1−V2に比例し、第二
の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差はV2
3に比例する。ディスク7の基板厚ずれの補正に関し
ては、図16(b)の領域21cを第一の領域、領域2
1b、21dを第二の領域、領域21a、21eを第三
の領域とし、V1−V2=V2−V3=Kα(Kは比例係
数)とすると、領域21cと領域21b、21dでの波
面収差の補正量の差、領域21b、21dと領域21
a、21eでの波面収差の補正量の差を同一の値αとす
ることができる。また、ディスク7の半径方向のチルト
の補正に関しては、図16(c)の領域21g、21j
を第一の領域、領域21hを第二の領域、領域21f、
21iを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=Kβ
(Kは比例係数)とすると、領域21g、21jと領域
21hでの波面収差の補正量の差、領域21hと領域2
1f、21iでの波面収差の補正量の差を同一の値βと
することができる。
【0100】図13の液晶分子12mはツイストネマテ
ィック液晶であり、V1〜V3が0の場合は配向方向が図
13のXY面内でZ方向に沿ってZ軸の回りに所定の周
期で回転しており、V1〜V3が十分に大きい場合は図1
3のZ方向に配向しており、V1〜V3がその中間の場合
は配向方向が図13のXY面内とZ方向の中間でZ方向
に沿ってZ軸の回りに所定の周期で回転している。液晶
分子12mは複屈折性を有するため、常光、異常光に対
する屈折率をそれぞれno、neで表わすこととする。ま
た、半導体レーザ1からの出射光、ディスク7からの反
射光に対する屈折率をそれぞれnf、nrで表わすことと
する。半導体レーザ1からの出射光は1/4波長板5の
作用により左回り円偏光または右回り円偏光であるた
め、V1〜V3が0の場合は異常光成分と常光成分の両方
を有するがその比率は均等であり、V1〜V3が十分に大
きい場合は常光となり、V1〜V3がその中間の場合は異
常光成分と常光成分の両方を有するがその比率は常光成
分の方が高い。従って、n fはV1〜V3の値に応じて
(ne+no)/2とnoの間で変化する。このとき、V 1
〜V3に対応したnfの値をnf1〜nf3とすると、図13
のパタン電極13k、13lに形成された電極パタンの
第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第
二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入
射光の波長で規格化するとそれぞれ(nf1−nf2)h/
λ、(nf2−nf3)h/λとなる。但し、hは液晶分子
12mの厚さ、λは入射光の波長である。一方、ディス
ク7からの反射光は1/4波長板5の作用により右回り
円偏光または左回り円偏光であるため、V1〜V3が0の
場合は異常光成分と常光成分の両方を有するがその比率
は均等であり、V1〜V3が十分に大きい場合は常光とな
り、V1〜V3がその中間の場合は異常光成分と常光成分
の両方を有するがその比率は常光成分の方が高い。従っ
て、nrはV1〜V3の値に応じて(ne+no)/2とno
の間で変化する。このとき、V1〜V3に対応したnr
値をnr1〜nr3とすると、図13のパタン電極13k、
13lに形成された電極パタンの第一の領域と第二の領
域での波面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域
での波面収差の補正量の差は、入射光の波長で規格化す
るとそれぞれ(nr1−nr2)h/λ、(nr2−nr3)h
/λとなる。但し、hは液晶分子12mの厚さ、λは入
射光の波長である。
【0101】すなわち、液晶パネル4qを駆動すること
により、液晶パネル4qは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光、ディスク7からの反射光である復路の
光のどちらに対しても同じように波面収差を発生する。
液晶パネル4qは、図11に示す液晶パネル4l、4m
や図12に示す液晶パネル4n、4oに比べて構成が簡
単なため作製が容易であり、厚さを薄くできるため光ヘ
ッド装置の小型化に適している。但し、液晶パネル4q
を構成する液晶分子12mはツイストネマティック液晶
であるため、ネマティック液晶に比べて応答速度が遅い
という欠点がある。
【0102】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関しては、図13
の液晶分子12mについて(nf1−nf2)h/λ=(n
f2−nf3)h/λ=α、(n r1−nr2)h/λ=(nr2
−nr3)h/λ=αとすれば、往路の光、復路の光のど
ちらに対しても基板厚ずれに起因する波面収差と液晶パ
ネル4qが発生する波面収差が同じように互いに打ち消
し合う。このため、復路の光に対して波面収差が残留せ
ず位相分布が変化しない。従って、ディスク7の基板厚
ずれを液晶パネル4qを用いて補正した場合でも、オフ
セットがないフォーカス誤差信号が得られる。また、デ
ィスク7の半径方向のチルトの補正に関しては、図13
の液晶分子12mについて(nf1−nf2)h/λ=(n
f2−nf3)h/λ=β、(nr1−nr2)h/λ=(nr2
−nr3)h/λ=βとすれば、往路の光、復路の光のど
ちらに対しても半径方向のチルトに起因する波面収差と
液晶パネル4qが発生する波面収差が同じように互いに
打ち消し合う。このため、復路の光に対して波面収差が
残留せず位相分布が変化しない。従って、ディスク7の
半径方向のチルトを液晶パネル4qを用いて補正した場
合でも、感度が高いフォーカス誤差信号が得られる。
【0103】本発明の光学式情報記録再生装置の実施の
形態としては、本発明の光ヘッド装置の第十五、第十六
の実施の形態に再生信号検出回路、液晶パネル駆動回路
を付加した形態も考えられる。
【0104】本発明の光ヘッド装置の第十七の実施の形
態は、図7に示す本発明の光ヘッド装置の第六の実施の
形態における液晶パネル4f、4gを液晶パネル4r、
4sに置き換えたものである。
【0105】本実施の形態における液晶パネル4r、4
sの構成は、本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形態
における図2(a)に示す液晶パネル4aの構成と同じ
である。液晶パネル4r、4sを用いればディスク7の
基板厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することが
できる。ディスク7の基板厚ずれの補正に関わるパタン
電極13aに形成された電極のパタンは図16(b)に
示す通りである。波面収差の補正量は図16(b)の領
域21a、21eでは0、領域21b、21dではα、
領域21cでは2α(αは定数)で表わされる。また、
ディスク7の半径方向のチルトの補正に関わるパタン電
極13bに形成された電極のパタンは図16(c)に示
す通りである。波面収差の補正量は図16(c)の領域
21f、21iでは−β、領域21hでは0、領域21
g、21jではβ(βは定数)で表わされる。
【0106】液晶パネル4r、4sの駆動方法について
説明する。図2(a)の全面電極14a、14bには一
定の電圧VCOMを印加する。図2(a)のパタン電極1
3a、13bに形成された電極パタンの第一〜第三の領
域には、VCOMを中心、V1〜V3を振幅とする周波数1
kHz程度の矩形波で表わされる電圧を印加する。この
とき、第一の領域と第二の領域での波面収差の補正量の
差はV1−V2に比例し、第二の領域と第三の領域での波
面収差の補正量の差はV2−V3に比例する。ディスク7
の基板厚ずれの補正に関しては、図16(b)の領域2
1cを第一の領域、領域21b、21dを第二の領域、
領域21a、21eを第三の領域とし、V1−V2=V2
−V3=Kα(Kは比例係数)とすると、領域21cと
領域21b、21dでの波面収差の補正量の差、領域2
1b、21dと領域21a、21eでの波面収差の補正
量の差を同一の値αとすることができる。また、ディス
ク7の半径方向のチルトの補正に関しては、図16
(c)の領域21g、21jを第一の領域、領域21h
を第二の領域、領域21f、21iを第三の領域とし、
1−V2=V2−V3=Kβ(Kは比例係数)とすると、
領域21g、21jと領域21hでの波面収差の補正量
の差、領域21hと領域21f、21iでの波面収差の
補正量の差を同一の値βとすることができる。
【0107】液晶パネル4rを構成する図2(a)の液
晶分子12a、12bはネマティック液晶であり、V1
〜V3が0の場合は図2のX方向に配向しており、V1
3が十分に大きい場合は図2のZ方向に配向してお
り、V1〜V3がその中間の場合は図2のX方向とZ方向
の中間の方向に配向している。液晶分子12a、12b
は複屈折性を有するため、常光、異常光に対する屈折率
をそれぞれno、neで表わすこととする。また、半導体
レーザ1からの出射光に対する屈折率をnfで表わすこ
ととする。半導体レーザ1からの出射光は図2のX方向
に平行な直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は異
常光となり、V1〜V3が十分に大きい場合は常光とな
り、V1〜V3がその中間の場合は異常光成分と常光成分
の両方を有する。従って、nfはV1〜V3の値に応じて
eとnoの間で変化する。このとき、V1〜V3に対応し
たnfの値をnf1〜nf3とすると、図2(a)のパタン
電極13a、13bに形成された電極パタンの第一の領
域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域
と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入射光の波
長で規格化するとそれぞれ(nf1−nf2)h/λ、(n
f2−nf3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12a、
12bの厚さ、λは入射光の波長である。一方、ディス
ク7からの反射光は液晶パネル4rを通らない。
【0108】液晶パネル4sを構成する図2(a)の液
晶分子12a、12bはネマティック液晶であり、V1
〜V3が0の場合は図2のY方向に配向しており、V1
3が十分に大きい場合は図2のZ方向に配向してお
り、V1〜V3がその中間の場合は図2のY方向とZ方向
の中間の方向に配向している。液晶分子12a、12b
は複屈折性を有するため、常光、異常光に対する屈折率
をそれぞれno、neで表わすこととする。また、ディス
ク7からの反射光に対する屈折率をnrで表わすことと
する。半導体レーザ1からの出射光は液晶パネル4sを
通らない。一方、ディスク7からの反射光は図2のY方
向に平行な直線偏光であるため、V1〜V3が0の場合は
異常光となり、V1〜V3が十分に大きい場合は常光とな
り、V1〜V3がその中間の場合は異常光成分と常光成分
の両方を有する。従って、nrはV1〜V3の値に応じて
eとnoの間で変化する。このとき、V1〜V3に対応し
たnrの値をnr1〜nr3とすると、図2(a)のパタン
電極13a、13bに形成された電極パタンの第一の領
域と第二の領域での波面収差の補正量の差、第二の領域
と第三の領域での波面収差の補正量の差は、入射光の波
長で規格化するとそれぞれ(nr1−nr2)h/λ、(n
r2−nr3)h/λとなる。但し、hは液晶分子12a、
12bの厚さ、λは入射光の波長である。
【0109】すなわち、液晶パネル4rを駆動すること
により、液晶パネル4rは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光に対して波面収差を発生し、液晶パネル
4sを駆動することにより、液晶パネル4sはディスク
7からの反射光である復路の光に対して同じように波面
収差を発生する。液晶パネル4r、4sは、図9に示す
液晶パネル4h、4iや図10に示す液晶パネル4j、
4kに比べて構成が簡単なため作製が容易である。
【0110】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関しては、液晶パ
ネル4rを構成する図2(a)の液晶分子12aについ
て(nf1−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=α、
液晶パネル4sを構成する図2(a)の液晶分子12a
について(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ
=αとすれば、往路の光に対しては基板厚ずれに起因す
る波面収差と液晶パネル4rが発生する波面収差が互い
に打ち消し合い、復路の光に対しては基板厚ずれに起因
する波面収差と液晶パネル4sが発生する波面収差が同
じように互いに打ち消し合う。このため、復路の光に対
して波面収差が残留せず位相分布が変化しない。従っ
て、ディスク7の基板厚ずれを液晶パネル4r、4sを
用いて補正した場合でも、オフセットがないフォーカス
誤差信号が得られる。また、本実施の形態においてディ
スク7の半径方向のチルトを補正する場合、液晶パネル
4rを構成する図2(a)の液晶分子12bについて
(nf1−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=β、液
晶パネル4sを構成する図2(a)の液晶分子12bに
ついて(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=
βとすれば、往路の光に対しては半径方向のチルトに起
因する波面収差と液晶パネル4rが発生する波面収差が
互いに打ち消し合い、復路の光に対しては半径方向のチ
ルトに起因する波面収差と液晶パネル4sが発生する波
面収差が同じように互いに打ち消し合う。このため、復
路の光に対して波面収差が残留せず位相分布が変化しな
い。従って、ディスク7の半径方向のチルトを液晶パネ
ル4r、4sを用いて補正した場合でも、感度が高いフ
ォーカス誤差信号が得られる。
【0111】本発明の光ヘッド装置の第十八の実施の形
態は、図7に示す本発明の光ヘッド装置の第六の実施の
形態における液晶パネル4f、4gを液晶パネル4t、
4uに置き換えたものである。
【0112】本実施の形態における液晶パネル4t、4
uの構成は、本発明の光ヘッド装置の第十六の実施の形
態における図13に示す液晶パネル4qの構成と同じで
ある。液晶パネル4t、4uは液晶パネル4f、4gに
おける全面電極をパタン電極に置き換えたものであり、
液晶パネル4t、4uを用いればディスク7の基板厚ず
れと半径方向のチルトを同時に補正することができる。
ディスク7の基板厚ずれの補正に関わるパタン電極13
kに形成された電極のパタンは図16(b)に示す通り
である。波面収差の補正量は図16(b)の領域21
a、21eでは0、領域21b、21dではα、領域2
1cでは2α(αは定数)で表わされる。また、ディス
ク7の半径方向のチルトの補正に関わるパタン電極13
lに形成された電極のパタンは図16(c)に示す通り
である。波面収差の補正量は図16(c)の領域21
f、21iでは−β、領域21hでは0、領域21g、
21jではβ(βは定数)で表わされる。
【0113】液晶パネル4t、4uの駆動方法について
説明する。図13のパタン電極13k、13lに形成さ
れた電極パタンの第一〜第三の領域には、VCOMを中
心、V1〜V3を振幅とする周波数1kHz程度の矩形波
で表わされる電圧を印加する。このとき、第一の領域と
第二の領域での波面収差の補正量の差はV1−V2に比例
し、第二の領域と第三の領域での波面収差の補正量の差
はV2−V3に比例する。ディスク7の基板厚ずれの補正
に関しては、図16(b)の領域21cを第一の領域、
領域21b、21dを第二の領域、領域21a、21e
を第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=Kα(Kは比
例係数)とすると、領域21cと領域21b、21dで
の波面収差の補正量の差、領域21b、21dと領域2
1a、21eでの波面収差の補正量の差を同一の値αと
することができる。また、ディスク7の半径方向のチル
トの補正に関しては、図16(c)の領域21g、21
jを第一の領域、領域21hを第二の領域、領域21
f、21iを第三の領域とし、V1−V2=V2−V3=K
β(Kは比例係数)とすると、領域21g、21jと領
域21hでの波面収差の補正量の差、領域21hと領域
21f、21iでの波面収差の補正量の差を同一の値β
とすることができる。
【0114】液晶パネル4tを構成する図13の液晶分
子12mはネマティック液晶であり、V1〜V3が0の場
合は図13のX方向に配向しており、V1〜V3が十分に
大きい場合は図13のZ方向に配向しており、V1〜V3
がその中間の場合は図13のX方向とZ方向の中間の方
向に配向している。液晶分子12mは複屈折性を有する
ため、常光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、ne
で表わすこととする。また、半導体レーザ1からの出射
光に対する屈折率をnfで表わすこととする。半導体レ
ーザ1からの出射光は図13のX方向に平行な直線偏光
であるため、V 1〜V3が0の場合は異常光となり、V1
〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1〜V3がそ
の中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を有する。
従って、n fはV1〜V3の値に応じてneとnoの間で変
化する。このとき、V1〜V3に対応したnfの値をnf1
〜nf3とすると、図13のパタン電極13k、13lに
形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域での波
面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での波面
収差の補正量の差は、入射光の波長で規格化するとそれ
ぞれ(nf1−nf2)h/λ、(nf2−nf3)h/λとな
る。但し、hは液晶分子12mの厚さ、λは入射光の波
長である。一方、ディスク7からの反射光は液晶パネル
4tを通らない。
【0115】液晶パネル4uを構成する図13の液晶分
子12mはネマティック液晶であり、V1〜V3が0の場
合は図13のY方向に配向しており、V1〜V3が十分に
大きい場合は図13のZ方向に配向しており、V1〜V3
がその中間の場合は図13のY方向とZ方向の中間の方
向に配向している。液晶分子12mは複屈折性を有する
ため、常光、異常光に対する屈折率をそれぞれno、ne
で表わすこととする。また、ディスク7からの反射光に
対する屈折率をnrで表わすこととする。半導体レーザ
1からの出射光は液晶パネル4uを通らない。一方、デ
ィスク7からの反射光は図13のY方向に平行な直線偏
光であるため、V1〜V3が0の場合は異常光となり、V
1〜V3が十分に大きい場合は常光となり、V1〜V3がそ
の中間の場合は異常光成分と常光成分の両方を有する。
従って、nrはV1〜V3の値に応じてneとnoの間で変
化する。このとき、V1〜V3に対応したnrの値をnr1
〜nr3とすると、図13のパタン電極13k、13lに
形成された電極パタンの第一の領域と第二の領域での波
面収差の補正量の差、第二の領域と第三の領域での波面
収差の補正量の差は、入射光の波長で規格化するとそれ
ぞれ(nr1−nr2)h/λ、(nr2−nr3)h/λとな
る。但し、hは液晶分子12mの厚さ、λは入射光の波
長である。
【0116】すなわち、液晶パネル4tを駆動すること
により、液晶パネル4tは半導体レーザ1からの出射光
である往路の光に対して波面収差を発生し、液晶パネル
4uを駆動することにより、液晶パネル4uはディスク
7からの反射光である復路の光に対して同じように波面
収差を発生する。液晶パネル4t、4uは、図11に示
す液晶パネル4l、4mや図12に示す液晶パネル4
n、4oに比べて構成が簡単なため作製が容易である。
【0117】本実施の形態においてはディスク7の基板
厚ずれと半径方向のチルトを同時に補正することができ
る。ディスク7の基板厚ずれの補正に関しては、液晶パ
ネル4tを構成する図13の液晶分子12mについて
(nf1−nf2)h/λ=(nf2−nf3)h/λ=α、液
晶パネル4uを構成する図13の液晶分子12mについ
て(nr1−nr2)h/λ=(nr2−nr3)h/λ=αと
すれば、往路の光に対しては基板厚ずれに起因する波面
収差と液晶パネル4tが発生する波面収差が互いに打ち
消し合い、復路の光に対しては基板厚ずれに起因する波
面収差と液晶パネル4uが発生する波面収差が同じよう
に互いに打ち消し合う。このため、復路の光に対して波
面収差が残留せず位相分布が変化しない。従って、ディ
スク7の基板厚ずれを液晶パネル4t、4uを用いて補
正した場合でも、オフセットがないフォーカス誤差信号
が得られる。また、ディスク7の半径方向のチルトの補
正に関しては、液晶パネル4tを構成する図13の液晶
分子12mについて(nf1−nf2)h/λ=(nf2−n
f3)h/λ=β、液晶パネル4uを構成する図13の液
晶分子12mについて(nr1−nr2)h/λ=(nr2
r3)h/λ=βとすれば、往路の光に対しては半径方
向のチルトに起因する波面収差と液晶パネル4tが発生
する波面収差が互いに打ち消し合い、復路の光に対して
は半径方向のチルトに起因する波面収差と液晶パネル4
uが発生する波面収差が同じように互いに打ち消し合
う。このため、復路の光に対して波面収差が残留せず位
相分布が変化しない。従って、ディスク7の半径方向の
チルトを液晶パネル4t、4uを用いて補正した場合で
も、感度が高いフォーカス誤差信号が得られる。
【0118】本発明の光学式情報記録再生装置の実施の
形態としては、本発明の光ヘッド装置の第十七、第十八
の実施の形態に再生信号検出回路、液晶パネル駆動回路
を付加した形態も考えられる。
【0119】本発明の光ヘッド装置の第一〜第十八の実
施の形態においてはフォーカス誤差信号の検出に非点収
差法を用いているが、フォーカス誤差信号の検出にフー
コー法やスポットサイズ法を用いる形態も考えられる。
【0120】本発明の光ヘッド装置の第一〜第十八の実
施の形態においては、液晶パネルを用いてディスク7の
基板厚ずれと半径方向のチルトのどちらか一方あるいは
両方を補正しているが、ディスク7の接線方向のチルト
を補正する形態も考えられる。液晶パネルを用いてディ
スク7の接線方向のチルトを補正する場合のパタン電極
に形成された電極のパタンは、図16(c)の電極パタ
ン20bをZ軸の回りに90°回転させたものである。
ディスク7の基板厚ずれや半径方向のチルトを補正する
場合の電極のパタンをディスク7の接線方向のチルトを
補正する場合の電極のパタンに置き換えることにより、
基板厚ずれや半径方向のチルトの代わりに接線方向のチ
ルトを補正することができる。また、ディスク7の基板
厚ずれや半径方向のチルトを補正する場合の電極のパタ
ンにディスク7の接線方向のチルトを補正する場合の電
極のパタンを付け加えることにより、基板厚ずれや半径
方向のチルトに加えて接線方向のチルトを補正すること
ができる。
【0121】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の光ヘッド
装置においては、液晶パネルを駆動することにより、液
晶パネルは光源からの出射光である往路の光、光記録媒
体からの反射光である復路の光のどちらに対しても同じ
ように波面収差を発生する。
【0122】また、本発明の光学式情報記録再生装置に
おいては、液晶パネルを用いて光記録媒体の基板厚ずれ
またはチルトを補正することが可能な本発明の光ヘッド
装置を用い、記録再生特性に対する悪影響がなくなるよ
うに光記録媒体の基板厚ずれまたはチルトの補正を行
う。
【0123】本発明の光ヘッド装置および光学式情報記
録再生装置の効果は、光記録媒体の基板厚ずれまたはチ
ルトを液晶パネルを用いて補正した場合でも、オフセッ
トがなく感度も高いフォーカス誤差信号が得られること
である。その理由は、往路の光、復路の光のどちらに対
しても基板厚ずれまたはチルトに起因する波面収差と液
晶パネルが発生する波面収差が同じように互いに打ち消
し合い、復路の光に対して波面収差が残留せず位相分布
が変化しないためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ヘッド装置の第一の実施の形態を示
す図である。
【図2】(a)は本発明の光ヘッド装置の第一の実施の
形態における液晶パネルの構成を示す図であり、(b)
本発明の光ヘッド装置の第二の実施の形態における液晶
パネルの構成を示す図である。
【図3】(a)は本発明の光ヘッド装置の第三の実施の
形態における液晶パネルの構成を示す図であり、(b)
本発明の光ヘッド装置の第四の実施の形態における液晶
パネルの構成を示す図である。
【図4】本発明の光学式情報記録再生装置の第一の実施
の形態を示す図である。
【図5】本発明の光ヘッド装置の第五の実施の形態を示
す図である。
【図6】本発明の光学式情報記録再生装置の第二の実施
の形態を示す図である。
【図7】本発明の光ヘッド装置の第六の実施の形態を示
す図である。
【図8】本発明の光学式情報記録再生装置の第三の実施
の形態を示す図である。
【図9】(a)は本発明の光ヘッド装置の第七の実施の
形態における液晶パネルの構成を示す図であり、(b)
本発明の光ヘッド装置の第八の実施の形態における液晶
パネルの構成を示す図である。
【図10】(a)は本発明の光ヘッド装置の第九の実施
の形態における液晶パネルの構成を示す図であり、
(b)本発明の光ヘッド装置の第十の実施の形態におけ
る液晶パネルの構成を示す図である。
【図11】(a)は本発明の光ヘッド装置の第十一の実
施の形態における液晶パネルの構成を示す図であり、
(b)本発明の光ヘッド装置の第十二の実施の形態にお
ける液晶パネルの構成を示す図である。
【図12】(a)は本発明の光ヘッド装置の第十三の実
施の形態における液晶パネルの構成を示す図であり、
(b)本発明の光ヘッド装置の第十四の実施の形態にお
ける液晶パネルの構成を示す図である。
【図13】本発明の光ヘッド装置の第十六の実施の形態
における液晶パネルの構成を示す図である。
【図14】従来の光ヘッド装置の構成を示す図である。
【図15】従来の光ヘッド装置における光検出器の受光
部のパタンを示す図である。
【図16】(a)は従来の光ヘッド装置における液晶パ
ネルの構成を示す図であり、(b)は液晶パネルを用い
て光記録媒体の基板厚ずれを補正する場合のパタン電極
に形成された電極のパタンを示す図であり、(c)は液
晶パネルを用いて光記録媒体の半径方向のチルトを補正
する場合のパタン電極に形成された電極のパタンを示す
図である。
【図17】(a)は光記録媒体の半径方向の断面におけ
る基板厚ずれに起因する球面収差の計算例を示す図であ
り、(b)は光記録媒体の半径方向の断面における液晶
パネルが発生する波面収差の計算例を示す図である。
【図18】(a)は光記録媒体の半径方向の断面におけ
る半径方向のチルトに起因するコマ収差の計算例を示す
図であり、(b)は光記録媒体の半径方向の断面におけ
る液晶パネルが発生する波面収差の計算例を示す図であ
る。
【図19】従来の光ヘッド装置における液晶パネルの駆
動方法を示す図である。
【図20】従来の光学式情報記録再生装置の構成を示す
図である。
【図21】フォーカス誤差信号および光記録媒体上の集
光スポットのピーク強度の計算例を示す図であり、
(a)は光記録媒体に基板厚ずれおよび半径方向のチル
トがない場合の計算例、(b)は光記録媒体の基板厚ず
れを液晶パネルを用いて補正した場合の計算例、(c)
は光記録媒体の半径方向のチルトを液晶パネルを用いて
補正した場合の計算例である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 コリメータレンズ 3 偏光ビームスプリッタ 4a〜4v 液晶パネル 5 1/4波長板 6 対物レンズ 7 ディスク 8 円筒レンズ 9 レンズ 10 光検出器 11a〜11y ガラス基板 12a〜12n 液晶分子 13a〜13m パタン電極 14a〜14g 全面電極 15 1/2波長板 16 再生信号検出回路 17a〜17d 液晶パネル駆動回路 18a〜18d 受光部 19 光スポット 20a、20b 電極パタン 21a〜21j 領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H087 KA13 LA01 NA01 RA22 RA28 UA09 2H088 EA42 GA02 HA01 HA06 HA17 HA18 HA24 HA28 JA05 JA13 KA06 MA20 5D118 AA18 BA01 CD02 CD04 DA40 5D119 AA29 BA01 EC01 JA09 JA31

Claims (58)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源からの出射光である往路
    の光を光記録媒体上に集光する対物レンズと、前記光記
    録媒体からの反射光である復路の光を受光する光検出器
    と、前記往路の光の波面収差を打ち消すための波面収差
    を発生する液晶パネルを有する光ヘッド装置において、 前記液晶パネルは、前記復路の光の波面収差を打ち消す
    ための波面収差をさらに発生することを特徴とする光ヘ
    ッド装置。
  2. 【請求項2】 前記光源から前記光記録媒体に至る光路
    と前記光記録媒体から前記光検出器に至る光路を分離す
    る偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタと
    前記対物レンズの間に設けられた1/4波長板をさらに
    有し、前記液晶パネルは前記偏光ビームスプリッタと前
    記1/4波長板の間に設けられていることを特徴とする
    請求項1記載の光ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶パネルは、第一の基板と、第一
    の液晶分子と、第二の基板と、第二の液晶分子と、第三
    の基板とがこの順に積層された構成であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子に
    対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶分
    子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第一の全面電極が形成されており、前記第
    二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および前
    記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、ど
    ちらか一方には第二のパタン電極、他方には第二の全面
    電極が形成されていることを特徴とする請求項3記載の
    光ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 前記第一、第二のパタン電極に形成され
    た電極のパタンは同一であることを特徴とする請求項4
    記載の光ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 前記第一、第二の液晶分子はネマティッ
    ク液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一の液晶
    分子と前記第二の液晶分子とは光軸に略垂直な面内で互
    いに略直交する方向に配向していることを特徴とする請
    求項3から5のいずれか1項記載の光ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 前記往路の光は前記液晶パネルに直線偏
    光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前記
    往路の光とは偏光方向が略直交する直線偏光として入射
    することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記
    載の光ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子に
    対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶分
    子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第二のパタン電極が形成されており、前記
    第二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および
    前記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、
    どちらか一方には第三のパタン電極、他方には第四のパ
    タン電極が形成されていることを特徴とする請求項3記
    載の光ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 前記第一、第三のパタン電極に形成され
    た電極のパタンは同一であり、前記第二、第四のパタン
    電極に形成された電極のパタンは同一であることを特徴
    とする請求項8記載の光ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 前記第一、第二の液晶分子はネマティ
    ック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一の液
    晶分子と前記第二の液晶分子とは光軸に略垂直な面内で
    互いに略直交する方向に配向していることを特徴とする
    請求項8又は9記載の光ヘッド装置。
  11. 【請求項11】 前記往路の光は前記液晶パネルに直線
    偏光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前
    記往路の光とは偏光方向が略直交する直線偏光として入
    射することを特徴とする請求項8から10のいずれか1
    項記載の光ヘッド装置。
  12. 【請求項12】 前記第二の基板は、光学軸の方向が入
    射光の偏光方向に対して略±45°の角度を成す1/2
    波長板を含むことを特徴とする請求項3記載の光ヘッド
    装置。
  13. 【請求項13】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第一の全面電極が形成されており、前記第
    二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および前
    記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、ど
    ちらか一方には第二のパタン電極、他方には第二の全面
    電極が形成されていることを特徴とする請求項12記載
    の光ヘッド装置。
  14. 【請求項14】 前記第一、第二のパタン電極に形成さ
    れた電極のパタンは同一であることを特徴とする請求項
    13記載の光ヘッド装置。
  15. 【請求項15】 前記第一、第二の液晶分子はネマティ
    ック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一の液
    晶分子と前記第二の液晶分子とは光軸に略垂直な面内で
    互いに略平行な方向に配向していることを特徴とする請
    求項13又は14記載の光ヘッド装置。
  16. 【請求項16】 前記往路の光は前記液晶パネルに直線
    偏光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前
    記往路の光とは偏光方向が略直交する直線偏光として入
    射することを特徴とする請求項13から15のいずれか
    1項記載の光ヘッド装置。
  17. 【請求項17】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第二のパタン電極が形成されており、前記
    第二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および
    前記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、
    どちらか一方には第三のパタン電極、他方には第四のパ
    タン電極が形成されていることを特徴とする請求項12
    記載の光ヘッド装置。
  18. 【請求項18】 前記第一、第三のパタン電極に形成さ
    れた電極のパタンは同一であり、前記第二、第四のパタ
    ン電極に形成された電極のパタンは同一であることを特
    徴とする請求項17記載の光ヘッド装置。
  19. 【請求項19】 前記第一、第二の液晶分子はネマティ
    ック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一の液
    晶分子と前記第二の液晶分子とは光軸に略垂直な面内で
    互いに略平行な方向に配向していることを特徴とする請
    求項17又は18記載の光ヘッド装置。
  20. 【請求項20】 前記往路の光は前記液晶パネルに直線
    偏光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前
    記往路の光とは偏光方向が略直交する直線偏光として入
    射することを特徴とする請求項17から19のいずれか
    1項記載の光ヘッド装置。
  21. 【請求項21】 前記液晶パネルは、第一の基板と、第
    一の液晶分子と、第二の基板と、第二の液晶分子と、第
    三の基板と、第三の液晶分子と、第四の基板と、第四の
    液晶分子と、第五の基板とがこの順に積層された構成で
    あることを特徴とする請求項2記載の光ヘッド装置。
  22. 【請求項22】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第一の全面電極が形成されており、前記第
    二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および前
    記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、ど
    ちらか一方には第二のパタン電極、他方には第二の全面
    電極が形成されており、前記第三の基板の前記第三の液
    晶分子に対向する面、および前記第四の基板の前記第三
    の液晶分子に対向する面の、どちらか一方には第三のパ
    タン電極、他方には第三の全面電極が形成されており、
    前記第四の基板の前記第四の液晶分子に対向する面、お
    よび前記第五の基板の前記第四の液晶分子に対向する面
    の、どちらか一方には第四のパタン電極、他方には第四
    の全面電極が形成されていることを特徴とする請求項2
    1記載の光ヘッド装置。
  23. 【請求項23】 前記第一、第三のパタン電極に形成さ
    れた電極のパタンは同一であり、前記第二、第四のパタ
    ン電極に形成された電極のパタンは同一であることを特
    徴とする請求項22記載の光ヘッド装置。
  24. 【請求項24】 前記第一から第四の液晶分子はネマテ
    ィック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一、
    第二の液晶分子と前記第三、第四の液晶分子とは光軸に
    略垂直な面内で互いに略直交する方向に配向しているこ
    とを特徴とする請求項22又は23記載の光ヘッド装
    置。
  25. 【請求項25】 前記往路の光は前記液晶パネルに直線
    偏光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前
    記往路の光とは偏光方向が略直交する直線偏光として入
    射することを特徴とする請求項22から24のいずれか
    1項記載の光ヘッド装置。
  26. 【請求項26】 前記第三の基板は、光学軸の方向が入
    射光の偏光方向に対して略±45°の角度を成す1/2
    波長板を含むことを特徴とする請求項21記載の光ヘッ
    ド装置。
  27. 【請求項27】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第一の全面電極が形成されており、前記第
    二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および前
    記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、ど
    ちらか一方には第二のパタン電極、他方には第二の全面
    電極が形成されており、前記第三の基板の前記第三の液
    晶分子に対向する面、および前記第四の基板の前記第三
    の液晶分子に対向する面の、どちらか一方には第三のパ
    タン電極、他方には第三の全面電極が形成されており、
    前記第四の基板の前記第四の液晶分子に対向する面、お
    よび前記第五の基板の前記第四の液晶分子に対向する面
    の、どちらか一方には第四のパタン電極、他方には第四
    の全面電極が形成されていることを特徴とする請求項2
    6記載の光ヘッド装置。
  28. 【請求項28】 前記第一、第三のパタン電極に形成さ
    れた電極のパタンは同一であり、前記第二、第四のパタ
    ン電極に形成された電極のパタンは同一であることを特
    徴とする請求項27記載の光ヘッド装置。
  29. 【請求項29】 前記第一から第四の液晶分子はネマテ
    ィック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一、
    第二の液晶分子と前記第三、第四の液晶分子とは光軸に
    略垂直な面内で互いに略平行な方向に配向していること
    を特徴とする請求項27又は28記載の光ヘッド装置。
  30. 【請求項30】 前記往路の光は前記液晶パネルに直線
    偏光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前
    記往路の光とは偏光方向が略直交する直線偏光として入
    射することを特徴とする請求項27から29のいずれか
    1項記載の光ヘッド装置。
  31. 【請求項31】 前記光源から前記光記録媒体に至る光
    路と前記光記録媒体から前記光検出器に至る光路を分離
    する偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタ
    と前記対物レンズの間に設けられた1/4波長板をさら
    に有し、前記液晶パネルは前記1/4波長板と前記対物
    レンズの間に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の光ヘッド装置。
  32. 【請求項32】 前記液晶パネルは、第一の基板と、液
    晶分子と、第二の基板とがこの順に積層された構成であ
    ることを特徴とする請求項31記載の光ヘッド装置。
  33. 【請求項33】 前記第一の基板の前記液晶分子に対向
    する面、および前記第二の基板の前記液晶分子に対向す
    る面の、どちらか一方にはパタン電極、他方には全面電
    極が形成されていることを特徴とする請求項32記載の
    光ヘッド装置。
  34. 【請求項34】 前記液晶分子はツイストネマティック
    液晶であり、電圧を印加しない場合、前記液晶分子は配
    向方向が光軸に略垂直な面内で光軸に沿って光軸の周り
    に所定の周期で回転していることを特徴とする請求項3
    3記載の光ヘッド装置。
  35. 【請求項35】 前記往路の光は前記液晶パネルに円偏
    光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前記
    往路の光とは略逆回りの円偏光として入射することを特
    徴とする請求項33又は34記載の光ヘッド装置。
  36. 【請求項36】 前記第一の基板の前記液晶分子に対向
    する面、および前記第二の基板の前記液晶分子に対向す
    る面の、どちらか一方には第一のパタン電極、他方には
    第二のパタン電極が形成されていることを特徴とする請
    求項32記載の光ヘッド装置。
  37. 【請求項37】 前記液晶分子はツイストネマティック
    液晶であり、電圧を印加しない場合、前記液晶分子は配
    向方向が光軸に略垂直な面内で光軸に沿って光軸の周り
    に所定の周期で回転していることを特徴とする請求項3
    6記載の光ヘッド装置。
  38. 【請求項38】 前記往路の光は前記液晶パネルに円偏
    光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前記
    往路の光とは略逆回りの円偏光として入射することを特
    徴とする請求項36又は37記載の光ヘッド装置。
  39. 【請求項39】 前記液晶パネルは、第一の基板と、第
    一の液晶分子と、第二の基板と、第二の液晶分子と、第
    三の基板とがこの順に積層された構成であることを特徴
    とする請求項31記載の光ヘッド装置。
  40. 【請求項40】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第一の全面電極が形成されており、前記第
    二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および前
    記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、ど
    ちらか一方には第二のパタン電極、他方には第二の全面
    電極が形成されていることを特徴とする請求項39記載
    の光ヘッド装置。
  41. 【請求項41】 前記液晶分子はツイストネマティック
    液晶であり、電圧を印加しない場合、前記液晶分子は配
    向方向が光軸に略垂直な面内で光軸に沿って光軸の周り
    に所定の周期で回転していることを特徴とする請求項4
    0記載の光ヘッド装置。
  42. 【請求項42】 前記往路の光は前記液晶パネルに円偏
    光として入射し、前記復路の光は前記液晶パネルに前記
    往路の光とは略逆回りの円偏光として入射することを特
    徴とする請求項40又は41記載の光ヘッド装置。
  43. 【請求項43】 前記光源から前記光記録媒体に至る光
    路と前記光記録媒体から前記光検出器に至る光路を分離
    する偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタ
    と前記対物レンズの間に設けられた1/4波長板をさら
    に有し、前記液晶パネルは、前記光源と前記偏光ビーム
    スプリッタの間または前記偏光ビームスプリッタと前記
    1/4波長板の間に設けられた第一の液晶パネルと、前
    記偏光ビームスプリッタと前記光検出器の間または前記
    偏光ビームスプリッタと前記1/4波長板の間に設けら
    れた第二の液晶パネルから成ることを特徴とする請求項
    1記載の光ヘッド装置。
  44. 【請求項44】 前記第一の液晶パネルは、第一の基板
    と、第一の液晶分子と、第二の基板とがこの順に積層さ
    れた構成であり、前記第二の液晶パネルは、第三の基板
    と、第二の液晶分子と、第四の基板とがこの順に積層さ
    れた構成であることを特徴とする請求項43記載の光ヘ
    ッド装置。
  45. 【請求項45】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第一の全面電極が形成されており、前記第
    三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および前
    記第四の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、ど
    ちらか一方には第二のパタン電極、他方には第二の全面
    電極が形成されていることを特徴とする請求項44記載
    の光ヘッド装置。
  46. 【請求項46】 前記第一、第二のパタン電極に形成さ
    れた電極のパタンは同一であることを特徴とする請求項
    45記載の光ヘッド装置。
  47. 【請求項47】 前記第一、第二の液晶分子はネマティ
    ック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一の液
    晶分子と前記第二の液晶分子とは光軸に略垂直な面内で
    互いに略直交する方向に配向していることを特徴とする
    請求項45又は46記載の光ヘッド装置。
  48. 【請求項48】 前記往路の光は前記第一の液晶パネル
    に直線偏光として入射し、前記復路の光は前記第二の液
    晶パネルに前記往路の光とは偏光方向が略直交する直線
    偏光として入射することを特徴とする請求項45から4
    7のいずれか1項記載の光ヘッド装置。
  49. 【請求項49】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第二のパタン電極が形成されており、前記
    第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および
    前記第四の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、
    どちらか一方には第三のパタン電極、他方には第四のパ
    タン電極が形成されていることを特徴とする請求項44
    記載の光ヘッド装置。
  50. 【請求項50】 前記第一、第三のパタン電極に形成さ
    れた電極のパタンは同一であり、前記第二、第四のパタ
    ン電極に形成された電極のパタンは同一であることを特
    徴とする請求項49記載の光ヘッド装置。
  51. 【請求項51】 前記第一、第二の液晶分子はネマティ
    ック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一の液
    晶分子と前記第二の液晶分子とは光軸に略垂直な面内で
    互いに略直交する方向に配向していることを特徴とする
    請求項49又は50記載の光ヘッド装置。
  52. 【請求項52】 前記往路の光は前記第一の液晶パネル
    に直線偏光として入射し、前記復路の光は前記第二の液
    晶パネルに前記往路の光とは偏光方向が略直交する直線
    偏光として入射することを特徴とする請求項49から5
    1のいずれか1項記載の光ヘッド装置。
  53. 【請求項53】 前記第一の液晶パネルは、第一の基板
    と、第一の液晶分子と、第二の基板と、第二の液晶分子
    と、第三の基板とがこの順に積層された構成であり、前
    記第二の液晶パネルは、第四の基板と、第三の液晶分子
    と、第五の基板と、第四の液晶分子と、第六の基板とが
    この順に積層された構成であることを特徴とする請求項
    43記載の光ヘッド装置。
  54. 【請求項54】 前記第一の基板の前記第一の液晶分子
    に対向する面、および前記第二の基板の前記第一の液晶
    分子に対向する面の、どちらか一方には第一のパタン電
    極、他方には第一の全面電極が形成されており、前記第
    二の基板の前記第二の液晶分子に対向する面、および前
    記第三の基板の前記第二の液晶分子に対向する面の、ど
    ちらか一方には第二のパタン電極、他方には第二の全面
    電極が形成されており、前記第四の基板の前記第三の液
    晶分子に対向する面、および前記第五の基板の前記第三
    の液晶分子に対向する面の、どちらか一方には第三のパ
    タン電極、他方には第三の全面電極が形成されており、
    前記第五の基板の前記第四の液晶分子に対向する面、お
    よび前記第六の基板の前記第四の液晶分子に対向する面
    の、どちらか一方には第四のパタン電極、他方には第四
    の全面電極が形成されていることを特徴とする請求項5
    3記載の光ヘッド装置。
  55. 【請求項55】 前記第一、第三のパタン電極に形成さ
    れた電極のパタンは同一であり、前記第二、第四のパタ
    ン電極に形成された電極のパタンは同一であることを特
    徴とする請求項54記載の光ヘッド装置。
  56. 【請求項56】 前記第一から第四の液晶分子はネマテ
    ィック液晶であり、電圧を印加しない場合、前記第一、
    第二の液晶分子と前記第三、第四の液晶分子とは光軸に
    略垂直な面内で互いに略直交する方向に配向しているこ
    とを特徴とする請求項54又は55記載の光ヘッド装
    置。
  57. 【請求項57】 前記往路の光は前記第一の液晶パネル
    に直線偏光として入射し、前記復路の光は前記第二の液
    晶パネルに前記往路の光とは偏光方向が略直交する直線
    偏光として入射することを特徴とする請求項54から5
    6のいずれか1項記載の光ヘッド装置。
  58. 【請求項58】 請求項1から57のいずれか1項記載
    の光ヘッド装置と液晶パネル駆動回路を有する光学式情
    報記録再生装置において、前記液晶パネル駆動回路は、
    前記光記録媒体に基板厚ずれまたはチルトがある場合、
    前記往路の光、前記復路の光のどちらに対しても、前記
    基板厚ずれまたは前記チルトに起因する波面収差を打ち
    消す波面収差を前記液晶パネルが発生するように前記液
    晶パネルを駆動するものであることを特徴とする光学式
    情報記録再生装置。
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