JP2002281667A - 電力供給システム - Google Patents

電力供給システム

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JP2002281667A
JP2002281667A JP2001083308A JP2001083308A JP2002281667A JP 2002281667 A JP2002281667 A JP 2002281667A JP 2001083308 A JP2001083308 A JP 2001083308A JP 2001083308 A JP2001083308 A JP 2001083308A JP 2002281667 A JP2002281667 A JP 2002281667A
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JP2001083308A
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Mitsuo Sakamoto
光男 坂本
Fumiki Inui
史樹 乾
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自家発電設備を利用する需要家において実質的
に電力会社から電力を購入することなく電力不足を防止
する。 【解決手段】熱併給発電設備からなる複数台の自家発電
設備1をそれぞれ含む2群A,Bが設けられる。各自家
発電設備1の発電電力量に対して負荷電力量が不足する
ときには、各自家発電設備1に付設した個別監視装置1
0を通して接続された総合管理装置20が、各群A,B
の中での電力の自己託送により電力不足を解消しようと
する。自己託送では電力不足が解消されなければ、総合
管理装置20は異なる群A,B間で小売託送を行うこと
により電力不足を解消しようとする。小売託送でも電力
不足が解消されなければ、総合管理装置20は、電力の
不足分を託送するように発電設備2に指示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自家発電設備を含
む電力供給システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ガスを燃料として発電すると
ともに排熱を利用して冷暖房や給湯に供するようにした
熱併給発電装置(コージェネレーション装置)が自家発
電設備として普及してきている。自家発電設備の発電電
力量には上限があるから、自家発電設備を利用している
需要家では、負荷電力量の変動によって負荷電力量が自
家発電設備による発電電力量の上限を上回ることがあ
り、発電電力量が負荷電力量に対して不足することがあ
る。また、この種の自家発電設備では、生成熱量を負荷
熱量に近付けるように運転したときに、発電電力量が負
荷電力量を上回って電力に余剰が生じることもある。
【0003】そこで、自家発電設備において生じた余剰
電力を電力会社が保有する送電線に送電することによっ
て余剰電力を電力会社に購入させ、また、自家発電設備
において発電電力量が負荷電力量に対して不足するとき
には不足電力を電力会社から購入することが可能になっ
ている。つまり、発電電力量が負荷電力量に見合わなけ
れば、発電電力量の過不足分については電力会社との間
で売買電を行うのである。
【0004】一方、特開平6−327152号公報に
は、発電機での発電電力を着目対象物供給量とするとと
もに、需要家での電力需要を着目対象物消費量として融
通量制御システムによって地域ごとに監視し、各地域で
の発電電力と電力需要とに過不足があれば各地域の電力
系統間に設けた連系線を通して電力を融通する技術が記
載されている。この公報には、着目対象物供給量の予測
が必要になる例として逆潮流を許した場合のコジェネ発
電が挙げられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の技術
において、発電機を自家発電設備と考えるとすれば、自
家発電設備での電力量の過不足を自家発電設備間で補う
ことになるから、理想的には電力量の過不足が相殺され
るはずであるが、実際には一つの自家発電設備での電力
量の過不足分と他の自家発電設備での電力量の過不足分
とが完全に相殺されないことも多い。
【0006】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、自家発電設備での発電電力に過不足
が生じたときに、自家発電設備の間で電力を融通するだ
けではなく、自家発電設備の間での電力の融通のみでは
不足を生じるときに別に設けた専用の発電設備で不足分
の電力を発電することによって、自家発電設備を利用す
るすべての需要家における電力不足の発生を防止した電
力供給システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、燃料
の供給を受けて発電するとともに生成された熱を利用す
る熱併給発電設備からなる複数台の自家発電設備と、各
自家発電設備に並設され自家発電設備での発電電力量と
当該自家発電設備を使用している需要家での負荷電力量
とを少なくとも測定値として検出する複数台の個別監視
装置と、個別監視装置で検出した測定値に基づいて自家
発電設備による発電電力量の負荷電力量に対する過不足
を判断し発電電力量の不足時には不足分の電力を電力会
社が所有する送電線から受電させる系統連系装置と、各
個別監視装置との間でデータ通信が可能であって各個別
監視装置からの測定値を収集するとともに各自家発電設
備において発電電力量が負荷電力量に対して過不足を生
じるときに発電電力量に余裕がある自家発電設備から自
家発電設備での発電電力量が不足している需要家へ電力
を託送する総合管理装置と、自家発電設備による電力の
託送では電力量の不足が解消されないときに総合管理装
置からの指示によって不足している電力を託送する発電
設備とを備えるものである。ここに、電力の託送とは、
送電線を有する電力会社以外の電気事業者から電力会社
が電気を受電し、当該電気事業者の顧客である需用家に
同量の電気を電力会社が供給する制度であり、託送制度
を利用すれば、電気事業者は送電線の使用料程度の低料
金を電力会社に支払うだけで、需要家に電力を供給する
ことができる。そこで、発電電力量に余裕がある自家発
電設備から自家発電設備による発電電力量が不足してい
る需要家に電力を託送することによって、各自家発電設
備における発電電力量の過不足をできるだけ解消し、な
おかつ不足している電力については、別途に設けた発電
設備から電力を託送することによって負荷電力量に対す
る自家発電設備の発電電力量の不足を解消しているので
ある。また、各自家発電設備における発電電力量および
負荷電力量を総合管理装置が監視するとともに発電設備
から託送する電力を総合管理装置が管理するから、電力
の収支について総合管理装置のみで一括して管理するこ
とが可能であり、自家発電設備を使用している需要家に
よる電力の収支計算の負担がない。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記自家発電設備が複数群に分割され、前記総合管
理装置では、1つの群内に複数台の自家発電設備を含む
ときには、群内の自家発電設備の間で電力を託送する自
己託送を行うことにより群内の自家発電設備の発電電力
量の過不足を調節するものである。この構成によれば、
自己託送によって自家発電設備の発電電力量の過不足を
補うから、1つの組織のように金銭の収支が一括される
複数の需要家を1つの群とすれば、群内での自己託送に
おいては託送に用いる送電線の使用料程度の負担のみで
自家発電設備の発電電力量の過不足の調節が可能にな
る。また、本実施形態においても、群内の自家発電設備
による発電電力量の過不足の調節のみでは負荷電力量を
満たすことができない場合には、必要に応じて発電設備
から電力が託送される。
【0009】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記総合管理装置では、各群の全体の発電電力量の
過不足を監視し、群間で電力を託送する小売託送を行う
ことにより群間の発電電力量の過不足を調節するもので
ある。この構成によれば、1つの群における発電電力量
の過不足を群間での小売託送によって緩和しており、小
売託送を行う群を適宜に組み合わせることによって、自
家発電設備による発電電力量の過不足を効率よく緩和す
ることが可能になる。
【0010】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記群のうちのある群において電力量に不足が生じ
る時間帯と、他の群において電力量が過剰になる時間帯
とが重複するように前記群が選択されているものであ
る。この構成では、異なる群間で余剰電力が生じる時間
帯と不足電力が生じる時間帯とを重複させていることに
よって、群間において無駄なく電力を供給することがで
き、電力供給の過不足が少なくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本実施形態では、複数の事業者が
存在し、各事業者にはそれぞれ複数の店舗が属してお
り、かつ各店舗においてそれぞれ自家発電設備が使用さ
れている状態を想定する。また、同じ事業者に属する店
舗に配置されている自家発電設備は1つの群を構成する
ものとする。自家発電設備は、都市ガスを燃料に用いて
発電を行うとともに熱を利用して冷暖房や給湯を行うコ
ージェネレーション設備であって、図1に示すように、
自家発電設備1には運転状況を監視するための個別監視
装置10が付設される。個別監視装置10では自家発電
設備1の故障の有無を監視するほか、自家発電設備1に
関する各種測定値をデータとして蓄積している。測定値
には、自家発電設備1での発電電力量および負荷電力
量、生成熱量および負荷熱量のほか、各種の情報がある
が、本実施形態では、電力の収支と熱の収支に着目する
から発電電力量および負荷電力量と生成熱量および負荷
熱量とだけを扱う。すなわち、測定値としては、自家発
電設備1の運転によって発電される電力である発電電力
量と、需要家において消費する電力量である負荷電力量
と、自家発電装置1の運転によって生成されかつ利用可
能な熱量である生成熱量と、需要家において消費する熱
量である負荷熱量とに着目する。
【0012】個別監視装置10は、自家発電設備1とは
別に設けられた総合管理装置20とイントラネットL1
を通してデータ通信が可能であって、総合管理装置20
では個別監視装置10が収集した自家発電設備1の運転
状況や測定値を収集可能になっている。したがって、総
合管理装置20では自家発電設備1の運転状況を分析す
ることによって異常の兆候を早期に発見するなど、自家
発電設備1を適正に運転するための管理が可能になる。
総合管理装置20と個別監視装置10との間のデータの
伝送量および伝送頻度は比較的小さいから、イントラネ
ットL1の伝送路としては電話回線を利用する。
【0013】総合管理装置20からの指示を受けて発電
量を調節することができる発電設備2が設けられ、発電
設備2の発電計画は総合管理装置20により管理され
る。ただし、発電設備2の設置場所を総合管理装置20
の設置場所とは別にし、総合管理装置20の一部の機能
を発電設備2に付設した託送管理装置(図示せず)によ
り管理してもよい。この場合には、総合管理装置20と
託送管理装置とはイントラネットにより接続される。発
電設備2は、自家発電設備1に燃料として供給される都
市ガスの供給者に関連する電気事業者(特定規模電気事
業者)により管理される。
【0014】ここに、自家発電設備1の運転停止、出力
低下、負荷電力量の増加などによって自家発電設備1の
出力が負荷電力量に対応できなくなったときに電力会社
から電気を受電するとともに、自家発電設備1の発電電
力量が需要家における負荷電力量を上回ることによって
生じた余剰電力の逆潮流を可能とするために、自家発電
設備1が送電線Lpに接続されている。同様に、発電設
備2は自家発電設備1を使用する需要家に電力を託送す
ることが可能になるように送電線Lpに接続されてい
る。
【0015】上述した個別監視装置10はパーソナルコ
ンピュータにより実現され、総合管理装置20や託送管
理装置はパーソナルコンピュータあるいは専用のコンピ
ュータ装置を用いて実現される。
【0016】以下では、各装置についてさらに具体的に
説明する。個別監視装置10は自家発電設備1の運転状
況を監視するものであるが、本実施形態を説明するにあ
たっては、自家発電設備1の発電電力量および生成熱量
と需要家における負荷電力量および負荷熱量とがあれば
よいから、他のデータについてはとくに説明しない。し
かして、個別監視装置10には、自家発電設備1の発電
電力量を常時監視する発電電力監視手段11と、需要家
における負荷電力量を常時監視する負荷電力監視手段1
2と、自家発電設備1の生成熱量を常時監視する生成熱
量監視手段13と、需要家における負荷熱量を常時監視
する負荷熱量監視手段14とが設けられる。発電電力監
視手段11と負荷電力監視手段12と生成熱量監視手段
13と負荷熱量監視手段14とはそれぞれ瞬時値を監視
しているが、変動の傾向を知るために数分程度の時間の
移動平均を測定値として出力するのが望ましい。また、
個別監視装置10は現在日時を計時する時計手段15を
備え、測定値は時計手段15で計時された日時との組に
して記憶手段16に格納される。さらに、個別監視装置
10には総合管理装置20との間でデータ伝送を可能と
する通信手段17を備え、記憶手段16に格納されたデ
ータは、総合管理装置20からの要求があるとき、ある
いは定期的に総合管理装置20に転送される。さらに、
個別監視装置10は自家発電設備1の運転状況を制御す
る運転制御手段18を備え、運転制御手段18では通信
手段17を通して受けた総合管理装置20からの指示に
応じて自家発電設備1の発電電力量を調節する。自家発
電設備1は、送電線Lpとは系統連系装置19を介して
接続され、系統連系装置19では自家発電設備1で発電
した電気を送電線Lpに逆潮流可能とするように電流波
形などの制御を行う。
【0017】総合管理装置20は、上述のように、個別
監視装置10から転送されたデータを用いて自家発電設
備1の異常の兆候などを監視する機能を備えているが、
本実施形態では、この機能は要旨ではないからここでは
説明しない。総合管理装置20は、個別監視装置10と
の間でデータ伝送を可能とする通信手段21を備え、さ
らに個別監視装置10から転送されたデータに基づいて
発電電力量と負荷電力量との収支を演算する託送演算手
段22を備える。さらに、総合管理装置20にあは、託
送演算手段22での演算結果から必要に応じて各自家発
電設備1あるいは発電設備2の発電電力量の制御を指示
する制御指示手段23が設けられる。
【0018】託送演算手段22では、図2に示す手順で
自家発電設備1あるいは発電設備2から託送する電力量
を求める。なお、本実施形態では各自家発電設備1を保
有する各需要家での1年間の負荷電力量および負荷熱量
はほぼ一定であって、個別監視装置10の記憶手段16
には1年間分の負荷電力量および負荷熱量に関する測定
値の変動パターンが格納されているものとする。また、
各自家発電設備1の発電電力量の定格値も記憶手段16
に格納されているものとする。ただし、各需要家の負荷
電力量および負荷熱量の変動パターンおよび定格値は総
合管理装置20が記憶していてもよい。いずれにして
も、本実施形態では、負荷電力量および負荷熱量の1年
間の変動パターンが既知であって、この変動パターンを
用いて自家発電設備1および発電設備2の発電電力量を
制御するものとする。
【0019】本実施形態の特徴は、1台の自家発電設備
1において発電電力量が負荷電力量に対して不足すると
きに、まず群内の他の自家発電設備1からの電力の託送
で補充し、それでも不足が生じるときには、異なる群の
自家発電設備1からの電力の託送で補充し、さらに不足
が生じるときには、発電設備2からの電力の託送で補充
する点にある。以下では、各自家発電設備1をXとし
て、発電電力量をG(X)で表すとともに、負荷電力量
をR(X)で表す。また、各自家発電設備1は2群A,
Bからなり、各群A,Bにはそれぞれ3台ずつの自家発
電設備1が存在するものとする。しかして、自家発電設
備1は合計6台であって、それぞれ群A,Bと群内での
識別番号1,2,3とを用いて、X=A1,A2,A
3,B1,B2,B3として各自家発電設備1を区別す
る。さらに、群Aは昼間の負荷電力量が夜間に比べて多
く、群Bは夜間の負荷電力量が昼間に比べて多いと想定
している。また、自家発電設備1の発電電力量の定格値
はMG(X)の形で表すことにする。
【0020】図2に示すように、託送演算手段22で
は、まず各時刻における各自家発電設備1の発電電力量
G(X)を個別監視手段10から転送させるとともに、
その時刻に対応する負荷電力量R(X)を記憶手段16
から読み出し、発電電力量G(X)と負荷電力量R
(X)との大小関係を求める(S1)。発電電力量G
(X)が負荷電力量R(X)以上である自家発電設備1
を保有する需要家については、その自家発電設備1から
電力を直接給電する(S2)。
【0021】一方、発電電力量G(X)が負荷電力量R
(X)を下回る自家発電設備1については、その自家発
電設備1から給電するだけでは負荷電力量R(X)に対
応することができないから、まず同じ群内の自家発電設
備1のうち発電電力量G(X)に余裕がある自家発電設
備1から電力を託送可能か否かが判定される(S3)。
この判定には、自家発電設備1のうち発電電力量G
(X)に余裕がある自家発電設備1における発電電力量
G(X)の定格値MG(X)と、その時点での発電電力
量G(X)との大小関係を用いる。つまり、(定格値M
G(X)−発電電力量G(X))を各自家発電設備1か
ら託送可能な上限の電力量とする。ただし、電力を託送
する自家発電設備1の選択の際には、各自家発電設備1
の生成熱量と負荷熱量とを比較し、負荷熱量に対する生
成熱量の割合(=生成熱量/負荷熱量)が小さい順から
電力を託送させる。これは、負荷熱量に対して生成熱量
が小さい自家発電設備1では、発電電力量G(X)を増
加させるのに伴って生成熱量を増加させても熱が無駄に
廃棄される可能性が低いからである。このようにして群
A,Bの中で自家発電装置1で電力を融通し合える範囲
では各自家発電設備1の発電電力量G(X)′が決定さ
れ、群A,Bの中での電力の託送(「自己託送」)が行
われる(S4)。
【0022】ただし、群A,Bの中でのごとの発電電力
量G(X)′の総和ΣG(X)′が、群A,Bの中での
負荷電力量R(X)の総和ΣR(X)を下回る(ΣR
(X)>ΣG(X)′)ときには(S5)、1つの群
A,Bにおける自家発電設備1の発電電力量ΣG
(X)′を負荷電力量ΣR(X)が上回っているのであ
るから、自己託送のみでは群A,Bの全体の負荷電力量
ΣR(X)を満足させることができない。
【0023】そこで、他の群A,Bにおいて発電電力量
ΣG(X)′に余裕があるか否かが判定される(S
6)。つまり、ΣR(X)<ΣG(X)′が成立してい
る群A,Bについては、発電電力量について、ΣMG
(X)−ΣG(X)′の余裕があるから、この範囲で電
力不足の群A,Bへの電力の託送を行う(S7)。この
ような異なる群A,Bの間での電力の託送を「小売託
送」という。ここで、本実施形態では、群Aは昼間の負
荷電力量R(X)が夜間よりも多く、群Bは夜間の負荷
電力量R(X)が昼間よりも多くなるように選択してい
るから、昼間には群Bに余剰電力があり、夜間には群A
に余剰電力があると考えられる。そこで、群A,Bの組
合せを適宜に行って、昼間には群Bから群Aへの電力の
託送を行い、夜間には群Aから群Bへの電力の託送を行
うことによって、電力の託送によって生じる費用の大部
分を相殺することが可能になる。
【0024】ところで、上述のように異なる群A,Bの
間で電力の小売託送を行っても一方の群A,Bにおいて
負荷電力量を満たすことができない場合がある(S
8)。このような場合には、不足電力を発電設備2から
託送する(S9)。異なる群A,Bの間で電力の小売託
送を行っても負荷電力量R(X)に対する発電電力量Σ
G(X)′に不足が生じる場合でも、発電設備2から電
力を託送することによって電力の不足が解消されるか
ら、実質的に電力会社からの電力供給を受けることなく
電力需要を賄うことが可能になる。このことは、電力会
社における設備投資の負担を軽減することになり、しか
も分散電源化することによって大規模な発電設備が不要
になるとともに災害時などにおいても電源を確保できる
可能性が高くなる。
【0025】なお、電力の託送に際しては料金を優先す
るのであれば、自己託送、小売託送、発電設備2からの
託送、電力会社からの購入とについて料金の比較を行
い、料金が最小になるように発電電力量を制御すること
も可能である。また、このような料金計算の際には、自
家発電設備1の燃料となる都市ガスの料金、自家発電設
備1とは異なる設備を用いて負荷熱量と生成負荷量との
差分を満たすための熱を生成するための料金なども考慮
する必要がある。さらに、料金だけではなく、二酸化炭
素の排出量と料金との兼ね合いで自家発電設備1の発電
電力量の上限値を決定してもよい。
【0026】なお、上述の実施形態では負荷電力量およ
び負荷熱量の1年間の変動パターンに基づいて自家発電
設備1および発電設備2を制御していたが、1ヶ月、1
日、1時間などの比較的短い時間の変動パターンに基づ
いて制御するようにしてもよく、このように短い時間の
変動パターンを用いて制御すれば、負荷電力量および負
荷熱量の変動にある程度追従する制御が可能になり、託
送電力についてより精度のよい管理が可能になる。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明は、燃料の供給を受けて
発電するとともに生成された熱を利用する熱併給発電設
備からなる複数台の自家発電設備と、各自家発電設備に
並設され自家発電設備での発電電力量と当該自家発電設
備を使用している需要家での負荷電力量とを少なくとも
測定値として検出する複数台の個別監視装置と、個別監
視装置で検出した測定値に基づいて自家発電設備による
発電電力量の負荷電力量に対する過不足を判断し発電電
力量の不足時には不足分の電力を電力会社が所有する送
電線から受電させる系統連系装置と、各個別監視装置と
の間でデータ通信が可能であって各個別監視装置からの
測定値を収集するとともに各自家発電設備において発電
電力量が負荷電力量に対して過不足を生じるときに発電
電力量に余裕がある自家発電設備から自家発電設備での
発電電力量が不足している需要家へ電力を託送する総合
管理装置と、自家発電設備による電力の託送では電力量
の不足が解消されないときに総合管理装置からの指示に
よって不足している電力を託送する発電設備とを備える
ものであり、発電電力量に余裕がある自家発電設備から
自家発電設備による発電電力量が不足している需要家に
電力を託送することによって、各自家発電設備における
発電電力量の過不足をできるだけ解消し、なおかつ不足
している電力については、別途に設けた発電設備から電
力を託送することによって負荷電力量に対する自家発電
設備の発電電力量の不足を解消することができる。ま
た、各自家発電設備における発電電力量および負荷電力
量を総合管理装置が監視するとともに発電設備から託送
する電力を総合管理装置が管理するから、電力の収支に
ついて総合管理装置のみで一括して管理することが可能
であり、自家発電設備を使用している需要家による電力
の収支計算の負担がない。
【0028】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記自家発電設備が複数群に分割され、前記総合管
理装置では、1つの群内に複数台の自家発電設備を含む
ときには、群内の自家発電設備の間で電力を託送する自
己託送を行うことにより群内の自家発電設備の発電電力
量の過不足を調節するものであり、自己託送によって自
家発電設備の発電電力量の過不足を補うから、1つの組
織のように金銭の収支が一括される複数の需要家を1つ
の群とすれば、群内での自己託送においては託送に用い
る送電線の使用料程度の負担のみで自家発電設備の発電
電力量の過不足の調節が可能になる。また、本実施形態
においても、群内の自家発電設備による発電電力量の過
不足の調節のみでは負荷電力量を満たすことができない
場合には、必要に応じて発電設備から電力が託送され
る。
【0029】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、前記総合管理装置では、各群の全体の発電電力量の
過不足を監視し、群間で電力を託送する小売託送を行う
ことにより群間の発電電力量の過不足を調節するもので
あり、1つの群における発電電力量の過不足を群間での
小売託送によって緩和しており、小売託送を行う群を適
宜に組み合わせることによって、自家発電設備による発
電電力量の過不足を効率よく緩和することが可能にな
る。
【0030】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記群のうちのある群において電力量に不足が生じ
る時間帯と、他の群において電力量が過剰になる時間帯
とが重複するように前記群が選択されているものであ
り、異なる群間で余剰電力が生じる時間帯と不足電力が
生じる時間帯とを重複させていることによって、群間に
おいて無駄なく電力を供給することができ、電力供給の
過不足が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 自家発電設備 2 発電設備 10 個別監視装置 19 系統連系装置 20 総合管理装置 A,B 群

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の供給を受けて発電するとともに生
    成された熱を利用する熱併給発電設備からなる複数台の
    自家発電設備と、各自家発電設備に並設され自家発電設
    備での発電電力量と当該自家発電設備を使用している需
    要家での負荷電力量とを少なくとも測定値として検出す
    る複数台の個別監視装置と、個別監視装置で検出した測
    定値に基づいて自家発電設備による発電電力量の負荷電
    力量に対する過不足を判断し発電電力量の不足時には不
    足分の電力を電力会社が所有する送電線から受電させる
    系統連系装置と、各個別監視装置との間でデータ通信が
    可能であって各個別監視装置からの測定値を収集すると
    ともに各自家発電設備において発電電力量が負荷電力量
    に対して過不足を生じるときに発電電力量に余裕のある
    自家発電設備から自家発電設備での発電電力量が不足し
    ている需要家へ電力を託送する総合管理装置と、自家発
    電設備による電力の託送では電力量の不足が解消されな
    いときに総合管理装置からの指示によって不足している
    電力を託送する発電設備とを備えることを特徴とする電
    力供給システム。
  2. 【請求項2】 前記自家発電設備が複数群に分割され、
    前記総合管理装置では、1つの群内に複数台の自家発電
    設備を含むときには、群内の自家発電設備の間で電力を
    託送する自己託送を行うことにより群内の自家発電設備
    の間の発電電力量の過不足を調節することを特徴とする
    請求項1記載の電力供給システム。
  3. 【請求項3】 前記総合管理装置では、各群の全体の発
    電電力量の過不足を監視し、群間で電力を託送する小売
    託送を行うことにより群間の発電電力量の過不足を調節
    することを特徴とする請求項2記載の電力供給システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記群のうちのある群において電力量に
    不足が生じる時間帯と、他の群において電力量が過剰に
    なる時間帯とが重複するように前記群が選択されている
    ことを特徴とする請求項3記載の電力供給システム。
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