JP2017163780A - 自己託送支援装置及び自己託送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 電力需給の逼迫を効果的に軽減する自己託送支援装置及び自己託送システムを提供する。【解決手段】 自己託送支援装置1は、消費電力量データを取得するデータ取得部11と、将来の単位時間に電力供給施設が商用電力系統に供給すべき電力量である自己託送電力量を算出して当該自己託送電力量の情報を含む自己託送電力量データを生成するデータ処理部13を備える。データ処理部13は、予測消費電力量が電力消費施設に対して設定されている0よりも大きい所定の閾値電力量を超過する将来の単位時間における自己託送電力量が、電力消費施設に対して当該予測消費電力量から当該閾値電力量を減じた電力量である超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出する。【選択図】 図2

Description

本発明は、自己託送を支援する自己託送支援装置及び当該自己託送支援装置を備えた自己託送システムに関する。
震災を契機として原子力発電施設の停止及び再検討が行われた影響で、一般電気事業者が供給可能な電力量が大幅に低下した。これにより、電力需給の逼迫が現実的な問題となったことで、電力事業の自由化が押し進められた結果、一般電気事業者とは別に電力を小売する事業者である新電力事業者(特定規模電気事業者、PPS:Power Producer and Supplier)が急増している。
新電力事業者は、契約者に電力を供給するための送電網を有していないため、一般電気事業者が管理する送電網である商用電力系統を介して電力の供給(託送)を行う。新電力事業者にも電力の供給を許容することは、電力需給の逼迫を軽減するという点では好ましいが、商用電力系統における電力の不安定化(例えば、電圧及び周波数の異常、大規模停電など)を招来する危険性もある。そこで、新電力事業者には、単位時間(例えば、30分)における計画値または契約者の実際の電力需要と同量の電力を供給すること(同時同量)が義務づけられている。
新電力事業者が同時同量を満たす電力の供給に失敗した場合、一般電気事業者は、その失敗した分だけ発電量を大きくすることで商用電力系統における電力を安定させる。この場合、新電力事業者は、一般電気事業者に対して、商用電力系統における電力の安定を脅かしたことに対するペナルティの意味合いを含む高額なインバランス料金の支払義務を負うことになる。したがって、新電力事業者においては、同時同量を満たす電力を供給することが極めて重要になる。
そこで、例えば特許文献1では、同時同量を満たすために必要な発電量を推定する発電電力制御装置が提案されている。この発電電力制御装置は、実際の電力需要を予測するだけでなく、推定誤差及び送電損失をも考慮することによって、必要な発電量を推定する。
特開2003−189479号公報
新電力事業者の大半は、一般電気事業者と比べて電力を供給する能力が極めて低い。また、太陽光や風力などの自然エネルギーのみに依存している新電力事業者や中小規模の新電力事業者などには、一定以上の安定した電力を長期かつ継続的に供給することが困難であるという問題や、事業を継続する体力がなく撤退する可能性が高いなどの問題が潜在している。そのため、多数の新電力事業者が電力供給事業に参入したとしても、商用電力系統に供給される電力量がそれほど増えず、電力需給の逼迫がそれほど軽減されない結果になることが懸念されている。さらに、電力需要は増加の一途を辿っているため、将来的に電力需給の逼迫が極めて深刻な問題になることが予想されている。
そこで、本発明は、電力需給の逼迫を効果的に軽減する自己託送支援装置及び自己託送システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、所定の事業者によって運営される電力供給施設が商用電力系統に供給する電力を、当該事業者または当該事業者と同じ事業体に属する別の事業者によって運営されて前記商用電力系統から電力の供給を受けて消費する電力消費施設に対して融通する自己託送を支援する自己託送支援装置であって、前記電力消費施設で消費される電力量の時系列の情報が含まれる消費電力量データを取得するデータ取得部と、前記データ取得部が取得した前記消費電力量データから得られる、将来の所定の単位時間に前記電力消費施設で消費されると予測される電力量である予測消費電力量に基づいて、当該単位時間に前記電力供給施設が前記商用電力系統に供給すべき電力量である自己託送電力量を算出し、当該自己託送電力量の情報を含む自己託送電力量データを生成するデータ処理部と、を備え、前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記電力消費施設に対して設定されている0よりも大きい所定の閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記自己託送電力量が、前記電力消費施設に対して当該予測消費電力量から当該閾値電力量を減じた電力量である超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出することを特徴とする自己託送支援装置を提供する。
この自己託送支援装置によれば、生成される自己託送電力量データに従って自己託送を行うことによって、電力消費施設における電力需要のピークカットを実現することができる。さらに、電力消費施設における電力需要のピークカットの実現によって達成される電力料金の低額化は、事業者にとって極めて大きいメリットであるため、自己託送を行うための電力供給施設を備えた自己託送システムの普及を促進させることができる。即ち、商用電力系統に供給される電力量を増大させることができる。
また、上記の自己託送支援装置において、前記電力供給施設が、放電した電力を前記商用電力系統に対して供給可能に構成されている蓄電装置を少なくとも1つ備えており、前記データ処理部は、将来の前記単位時間に前記蓄電装置の放電によって前記電力供給施設が前記商用電力系統に供給すべき電力量であって前記自己託送電力量の一部または全部に相当する電力量である放電電力量を算出し、当該放電電力量の情報を含む前記自己託送電力量データを生成すると、好ましい。
特に、前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記放電電力量が、前記電力消費施設に対して前記超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出すると、好ましい。
この自己託送支援装置は、自己託送システムの普及に適した特性(例えば、低コストで設置が容易、電力を供給可能な状態に至るまでに要する時間及びエネルギーのロスが少ないなど)を有する蓄電装置の利用を前提としている。したがって、この自己託送支援装置を提供することによって、自己託送システムの普及を促進させることができる。
さらに、上記の自己託送支援装置において、前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過しない将来の前記単位時間における前記自己託送電力量を、0として算出すると、好ましい。
この自己託送支援装置は、電力消費施設における電力需要のピークカット以外に自己託送を行わないため、自己託送に要する料金を最小限に抑えることができる。したがって、この自己託送支援装置を提供することによって、自己託送システムの普及を促進させることができる。
また、上記の自己託送支援装置において、前記電力供給施設が前記商用電力系統に供給する電力を、複数の前記電力消費施設に対して融通可能であり、前記データ処理部は、少なくとも1つの前記電力消費施設の前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記自己託送電力量が、当該電力消費施設のそれぞれに対して前記超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出すると、好ましい。
この自己託送支援装置によれば、複数の電力消費施設における電力需要のピークカットを実現することができる。
また、上記の自己託送支援装置において、前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間において、前記電力供給施設が供給可能な最大の電力量を前記商用電力系統に供給したとしても、前記電力消費施設に対して前記超過電力量を融通することができない場合、その旨を報知するためのデータを生成すると、好ましい。
この自己託送支援装置によれば、電力消費施設のオペレータ等に対して、電力消費施設における電力需要のピークカットが困難であることを知らせることができるため、例えば電力消費施設の運転計画の見直しなどの対策を講じさせることが可能になる。
また、上記の自己託送支援装置において、前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記自己託送電力量を、前記電力消費施設に対して前記超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出するとともに、前記電力供給施設が当該自己託送電力量を前記商用電力系統に供給した場合に生じる損益額の期待値を、当該予測消費電力量の予測の信頼性に基づいて算出し、当該期待値が所定の閾値額以上である場合に、当該自己託送電力量の情報を含む前記自己託送電力量データを生成すると、好ましい。
この自己託送支援装置によれば、無用な自己託送によって損失が発生することを抑制することができる。したがって、この自己託送支援装置を提供することで、自己託送システムの普及を促進させることができる。
また、上記の自己託送支援装置において、前記データ取得部が、前記消費電力量データの1つであり、前記電力消費施設を運営する事業者から提出されるデータである、将来の前記単位時間における前記予測消費電力量の情報が含まれる予測消費電力量データを取得すると、好ましい。
この自己託送支援装置によれば、電力消費施設を熟知している当該電力消費施設を運営する事業者(例えば、当該電力消費施設のオペレータ等)に予測消費電力量の算出を任せることで、当該電力消費施設における実際の消費電力量に近い予測消費電力量を得ることができる。
また、上記の自己託送支援装置において、前記データ取得部が、前記消費電力量データの1つである、過去の前記単位時間に前記電力消費施設で消費された電力量である実績消費電力量の情報が含まれる実績消費電力量データと、将来の前記単位時間に生じると予測される事象であって前記電力消費施設が消費する電力量に影響を与える事象である予測事象の情報を含む条件データと、を取得するものであり、前記データ処理部は、前記実績消費電力量データ及び前記条件データに基づいて、将来の前記単位時間に前記電力消費施設で消費されると予測される電力量を試算し、当該電力量の情報を含んでおり前記予測消費電力量の予測に役立つデータである試算予測消費電力量データを生成すると、好ましい。
この自己託送支援装置によれば、予測消費電力量の予測に役立つデータである試算予測消費電力量データを生成することができる。
また、上記の自己託送支援装置において、データを記録するデータベースを、さらに備え、前記データ取得部が、前記消費電力量データの1つである、過去の前記単位時間に前記電力消費施設で消費された電力量である実績消費電力量の情報が含まれる実績消費電力量データを取得するものであり、前記データベースは、過去に予測された過去の前記単位時間における前記予測消費電力量の情報と、当該単位時間における前記実績消費電力量の情報と、を含んでおり前記予測消費電力量の予測に役立つデータである過去予測事例データを記録すると、好ましい。
この自己託送支援装置によれば、予測消費電力量の予測に役立つデータである過去予測事例データを生成するとともにデータベースに蓄積することができる。
また、本発明の自己託送システムは、上記の自己託送支援装置と、前記自己託送支援装置によって前記自己託送電力量が算出される前記電力供給施設と、を備えることを特徴とする。
この自己託送システムによれば、自己託送支援装置が生成する自己託送電力量データに従って自己託送を行うことによって、電力消費施設における電力需要のピークカットを実現することができる。さらに、電力消費施設における電力需要のピークカットの実現によって達成される電力料金の低額化は、事業者にとって極めて大きいメリットであるため、当該自己託送システムの普及を促進させることができる。即ち、商用電力系統に供給される電力量を増大させることができる。
また、上記の自己託送システムにおいて、前記電力供給施設が、蓄電装置を備えていると、好ましい。
この自己託送システムは、普及に適した特性(例えば、低コストで設置が容易、電力を供給可能な状態に至るまでに要する時間及びエネルギーのロスが少ないなど)を有する蓄電装置を備えている。したがって、自己託送システムの普及を促進させることができる。
また、上記の自己託送システムにおいて、前記電力供給施設が、リチウムイオン電池で構成されている蓄電装置を備えていると、好ましい。
この自己託送システムによれば、レドックスフロー電池及びナトリウム硫黄電池とは異なり待機電力(溶液の循環や高温維持のための電力)が不要であるリチウムイオン電池を備えるため、無用な電力の消費を抑制することができる。
また、上記の自己託送システムにおいて、前記電力供給施設が、過去に任意の用途で使用されたことがある中古品の蓄電装置を備えていると、好ましい。
この自己託送システムによれば、安価な中古品の蓄電装置を使用するため、電力供給施設のコストを低減することができる。したがって、自己託送システムの普及を促進させることができる。
また、上記の自己託送システムにおいて、前記電力供給施設は、前記商用電力系統から独立した電力線を介して所定の負荷に電力を供給可能に構成されている
この自己託送システムによれば、電力供給施設を、自己託送のために利用するだけでなく、当該負荷のための非常用電源として利用することができる。
上記特徴の自己託送支援装置及び自己託送システムによれば、電力消費施設における電力需要のピークカットを実現するとともに、商用電力系統に供給される電力量を増大させることができる。したがって、電力需給の逼迫を効果的に軽減することができる。
自己託送の概要を示した概念図。 本発明の実施形態に係る自己託送支援装置の構成の一例について示すブロック図。 自己託送電力量の算出方法の一例について示す模式的な時系列グラフ。 自己託送電力量の算出方法の別例について示す模式的な時系列グラフ。 複数の電力消費施設に対して自己託送による電力を融通する場合における自己託送電力量の算出方法の一例について示す模式的な時系列グラフ。
<<自己託送>>
本願発明者は、昨今の電力需給の逼迫を軽減するためには、自己託送の活用が効果的であることを見出し、本発明に至った。そこで、本発明の実施形態について説明する前に、まず自己託送について図面を参照して説明する。図1は、自己託送の概要を示した概念図である。
図1に示すように、自己託送は、所定の事業者B1によって運営される電力供給施設Sが商用電力系統Pに供給する電力を、当該商用電力系統Pから電力の供給を受けて消費する電力消費施設Dに対して融通することである。ただし、電力消費施設Dは、電力供給施設Sを運営する事業者B1または当該事業者B1と同じ事業体(例えば、同じ企業グループに所属している、長期の取引関係がある等の密接な関係を有している複数の事業者の集合体)に属する別の事業者B2によって、運営されている。
自己託送が行われると、電力供給施設Sが商用電力系統Pに供給した電力量だけ、電力消費施設Dが商用電力系統Pから供給を受けて消費する電力量が減殺されるように、商用電力系統Pを管理する事業者(例えば、一般電気事業者)において精算処理される。また、電力供給施設Sを運用する事業者B1は、自己託送によって商用電力系統Pに供給した電力量に応じた料金を、商用電力系統Pを管理する事業者に対して支払うことになる。
自己託送は、新電力事業者などによって行われる利益追求を目的とした電気事業である通常の託送とは異なり、余剰電力の自家消費を目的とした非電気事業であり、商用電力系統Pに供給される電力量の増大という公益的な要請に応えるという側面を有している。また、非電気事業である自己託送は、電気事業である通常の託送と比較して、商用電力系統Pに供給する電力量がそれほど大きくならないため、仮に自己託送が計画通りに行われず失敗したとしても、商用電力系統Pの電力の安定性を害する程度は小さい。
このような事情を踏まえて、自己託送では、通常の託送と比較して、商用電力系統Pに電力を供給する事業者に有利な利用条件が設定される。例えば、自己託送では、通常の託送よりも安価な料金体系が採用されている(例えば、基本料金のない完全従量制が選択可能である)。また例えば、自己託送では、同時同量を満たす電力の供給に失敗したと判定される条件(インバランス料金の支払義務の発生条件)が、通常の託送よりも緩和されている。
この自己託送を多数の事業者が行えば、商用電力系統Pに供給される電力量が増大するため、電力需給の逼迫を軽減することができる。さらに、上述のように自己託送の失敗が商用電力系統Pの電力の安定性を害する程度は小さいため、多数の事業者が自己託送を行ったとしても、商用電力系統Pの電力を安定に保つことができる。
しかし、上述のような、通常の託送と比較して事業者に有利な利用条件(例えば、安価な料金体系、同時同量失敗の判定条件の緩和)を設定するだけでは、事業者が自己託送を行うことで得られるメリットがそれほど大きくないため、多数の事業者に自己託送を行わせることまでは困難である。特に、自己託送を行うためには電力供給施設Sの設置が必要であるが、この電力供給施設Sを設置するためのコストが大きくなってしまうことが、事業者が自己託送の導入を避ける一因になっている。
以下において説明する本発明の実施形態に係る自己託送支援装置は、この問題を解決するものであり、事業者が自己託送を行うことによって極めて大きなメリットが得られるようにすることで、自己託送を行うための電力供給施設Sを備えた自己託送システムの普及を促進させ、商用電力系統Pに供給される電力量を増大させて電力需給の逼迫を軽減するものである。
<<自己託送支援装置>>
本発明の実施形態に係る自己託送支援装置の構成の一例について、図面を参照して説明する。図2は、本発明の実施形態に係る自己託送支援装置の構成の一例について示すブロック図である。
図2に示すように、自己託送支援装置1は、データ取得部11と、データベース12と、データ処理部13と、データ出力部14と、バス15を備える。例えば、自己託送支援装置1は、サーバコンピュータの一部または全部、電力供給施設Sの制御機器の一部または全部として構成される。
データ取得部11は、例えば無線または有線で送信されるデータを受信する通信機器で構成される。例えば、データ取得部11は、インターネット等のネットワークを介して送信されるデータを受信して取得する。
データベース12は、例えばハードディスクなどの大容量のデータを記録可能な記録装置で構成され、データ取得部11が受信するデータや、データ処理部13が生成するデータを記録する。
データ処理部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置と半導体メモリなどの記憶装置で構成され、演算装置が所定のプログラムを実行することによって所定の処理を行う。特に、データ処理部13は、データ取得部11によって取得されたデータや、データベース12から読み出されたデータに基づいて、所定のデータを生成する。
データ出力部14は、例えば無線または有線でデータを送信する通信機器で構成され、データ処理部13が生成したデータや、データベース12から読み出されたデータを送信する。なお、データ出力部14及びデータ取得部11を、共通の通信機器で構成してもよい。また、データ出力部14を、各種データを文字や画像として表示する表示装置として構成してもよいし、各種データを文字や画像として印刷する印刷装置として構成してもよい。また、データ出力部14を、出力すべきデータの用途等に応じた複数種類の機器で構成してもよい。
バス15は、データ取得部11、データベース12、データ処理部13及びデータ出力部14のそれぞれが各種データをやり取りする際に使用される、データの通信路である。
<自己託送電力量データの生成>
次に、自己託送支援装置1の動作を、生成するデータ毎に区別して順番に説明する。最初に、自己託送電力量データを生成する際における自己託送支援装置1の動作について説明する。
自己託送電力量データとは、将来の単位時間に電力供給施設Sが商用電力系統Pに供給すべき電力量(自己託送のために供給すべき電力量)である自己託送電力量の情報を含むデータである。ここで、単位時間とは、例えば電力消費施設Dにおける契約電力の決定に使用される最大需要電力量(デマンド値)を計測する時間の単位であり、具体的に例えば30分である。なお、契約電力とは、一般電気事業者等の電気事業者から電力の供給を受ける契約者が、契約上使用可能とされる電力の大きさであり、契約電力が大きいほど電気事業者が電力を供給する負担が大きくなるため、電気料金が割高になる。また、この単位時間は、同時同量の判定が行われる時間の単位にもなり得る。
まず、データ取得部11が、電力消費施設Dで消費される電力量の時系列の情報が含まれる消費電力量データを取得する。消費電力データには、将来の単位時間に電力消費施設Dで消費されると予測される電力量である予測消費電力量の情報が含まれる予測消費電力量データと、過去の単位時間に電力消費施設Dで消費された電力量である実績消費電力量の情報が含まれる実績消費電力量データがあるが、自己託送電力量データの生成には予測消費電力量データが使用される。また、データ取得部11が取得した消費電力データ(予測消費電力量データ及び実績消費電力量データ)は、データベース12に記録される。
予測消費電力量データは、電力消費施設Dを運営する事業者から自己託送支援装置1に対して提出される。例えば、電力消費施設Dのオペレータ等が予測消費電力量の予測を行い、予測消費電力量データを作成する。
次に、データ処理部13は、データベース12から読み出された(またはデータ取得部11によって取得された)予測消費電力量データから得られる予測消費電力量に基づいて、自己託送電力量を算出する。この自己託送電力量の算出方法の一例について、図面を参照して説明する。図3は、自己託送電力量の算出方法の一例について示す模式的な時系列グラフである。なお、図3(a)が予測消費電力量のグラフであり、図3(b)が自己託送電力量のグラフである。また、図3(a)及び図3(b)では、単位時間(30分)における予測消費電力量及び自己託送電力量を、棒グラフで表している。
図3(a)に示す閾値電力量Thは、電力消費施設Dの単位時間における消費電力量から自己託送によって融通される電力量を除外した電力量の目標上限値であり、0よりも大きい値である。換言すると、閾値電力量Thは、電力消費施設Dにおける最大需要電力量の目標上限値である。自己託送支援装置1は、電力消費施設Dの最大需要電力量が閾値電力量Thを超過しないような自己託送電力量を算出する。
具体的に、データ処理部13は、予測消費電力量と閾値電力量Thを比較する。このとき、データ処理部13は、予測消費電力量が閾値電力量Thを超過する将来の単位時間について、当該予測消費電力量から閾値電力量Thを減じた電力量である超過電力量(図3(a)中の灰色部分)を算出する。そして、データ処理部13は、当該単位時間における自己託送電力量が、電力消費施設Dに対して超過電力量を融通するために必要な電力量(図3(b)中の灰色部分)以上になるように算出する。
例えば、図3(b)に示すように、データ処理部13は、超過電力量が発生する単位時間における自己託送電力量を、超過電力量が発生しない単位時間における自己託送電力量(図3(b)中の白色部分)に対して超過電力量に相当する電力量(図3(b)中の灰色部分)を上乗せした電力量として算出する。
図3(a)に示した予測消費電力量における超過電力量(図中の灰色領域)と、図3(b)に示した自己託送電力量における超過電力量に相当する電力量(図中の灰色領域)は、略等しい大きさである。なお、両者の電力量は、一致させてもよいし、僅かに異ならせてもよい。例えば、送電損失などの自己託送における電力の損失分を無視せずに考慮に入れる場合、自己託送電力量における超過電力量に相当する電力量(図3(b)中の灰色領域)が、当該損失分だけ予測消費電力量における超過電力量(図3(a)中の灰色領域)よりも大きくなるようにしてもよい。
そして、データ処理部13が、算出した自己託送電力量の情報を含む自己託送電力量データを生成する。さらに、データ出力部14が、当該自己託送電力量データを出力する。これにより、例えば、電力供給施設Sのオペレータに対する自己託送電力量の通知や、電力供給施設Sにおける電力供給機器に対する自己託送電力量の入力が行われることで。当該自己託送電力量に基づいた電力量(例えば、自己託送電力量と一致した電力量)が、将来の単位時間に電力供給施設Sから商用電力系統Pに対して供給されることになる。
この場合、電力消費施設Dが予測消費電力量の通りに電力を消費すると、電力供給施設Sが自己託送電力量に従って電力を供給することによって、電力消費施設Dにおける電力需要のピークカットを実現することができる。
さらに、電力消費施設Dにおける電力需要のピークカットが実現すれば、最大需要電力量が低下するとともに最大需要電力量に基づいて決定される契約電力が低下するため、電気料金の低額化を図ることができる。この電気料金の低額化は、事業者にとって極めて大きいメリットであるため、自己託送を行うための電力供給施設Sを備えた自己託送システムの普及を促進させることができる。即ち、商用電力系統Pに供給される電力量を増大させることができる。
以上のように、本発明の実施形態に係る自己託送支援装置1は、電力消費施設Dにおける電力需要のピークカットを実現するとともに、商用電力系統Pに供給される電力量を増大させることができる。したがって、電力需給の逼迫を効果的に軽減することができる。
なお、データ処理部13による自己託送電力量の算出方法は、図3に例示する算出方法に限られない。ここで、データ処理部13による自己託送電力量の算出方法の別例について、図面を参照して説明する。図4は、自己託送電力量の算出方法の別例について示す模式的な時系列グラフである。なお、図4(a)及び図4(b)は、図3(a)に示した超過電力量が算出された場合における自己託送電力量の算出方法について例示したものである。また、図5は、自己託送によって電力が融通される電力消費施設が2つの場合における自己託送電力量の算出方法について例示したものである。
図4(a)は、データ処理部13が、超過電力量が発生しない単位時間における自己託送電力量を、所定の電力量として算出するとともに、超過電力量が発生する単位時間における自己託送電力量を、当該所定の電力量と超過電力量に相当する電力量(図4(a)中の灰色部分)のいずれか大きい方として算出する場合を例示している。
また、図4(b)は、データ処理部13が、超過電力量が発生する単位時間における自己託送電力量を、超過電力量に相当する電力量(図4(b)中の灰色部分)として算出するとともに、超過電力量が発生しない単位時間における自己託送電力量を、0として算出する場合を例示している。このように、超過電力量が発生しない単位時間における自己託送電力量を0にすると、自己託送に要する料金を最小限に抑えることができる。
ところで、図3及び図4(a)に示すような、超過電力量が発生しない単位時間においても一定程度の自己託送電力量が生じる場合とは、例えば、断続的な運転よりも常時運転が好ましい電力供給機器(例えば、タービン発電機など)を用いて電力供給施設Sが電力を供給する場合や、発電量の制御が困難な電力供給機器(例えば、太陽光発電装置や風力発電装置など)を用いて電力供給施設Sが電力を供給する場合である。
一方、図4(b)に示すような、超過電力量が発生しない単位時間における自己託送電力量が0になる場合とは、例えば、断続的な運転が可能な電力供給機器(例えば、蓄電装置や小型の発電機など)を用いて電力供給施設Sが電力を供給する場合や、常時運転が好ましい電力供給機器を電力供給施設Sが用いている場合であっても常時発生する電力を当該電力供給施設Sの内部で消費する(負荷による消費に限られず、蓄電装置への充電や熱エネルギー等への変換による消費を含む)ことができる場合などである。
また、図3及び図4では、1つの電力消費施設Dに対して自己託送による電力を融通する場合を想定しているが、複数の電力消費施設Dに対して自己託送による電力を融通することも当然可能である。ここで、複数の電力消費施設Dに対して自己託送による電力を融通する場合における自己託送電力量の算出方法について、図面を参照して説明する。図5は、複数の電力消費施設に対して自己託送による電力を融通する場合における自己託送電力量の算出方法の一例について示す模式的な時系列グラフである。なお、図5に例示する自己託送電力量の算出方法は、図3に例示した自己託送電力量の算出方法を、複数の電力消費施設に対して自己託送による電力を融通する場合に適用したものである。
図5は、2つの電力消費施設Dに対して自己託送による電力を融通する場合を例示したものである。また、図5(a)では、2つの電力消費施設Dに対して、異なる大きさの閾値電力量Th1,Th2が設定される場合について例示しているが、これらは同じ大きさであってもよい。なお、3つ以上の電力消費施設Dに対して自己託送による電力を融通する場合において、一部または全部の電力消費施設Dに対して同じ大きさの閾値電力量を設定してもよい。
図5(a)に示すように、データ処理部13は、複数の電力消費施設Dのそれぞれの予測消費電力量と閾値電力量Th1,Th2を比較して、超過電力量(図5(a)中の濃さが異なる2種類の灰色部分)を算出する。そして、データ処理部13は、算出した超過電力量以上の電力量を電力消費施設Dに対して融通するために必要な大きさの自己託送電力量を算出する。
例えば、図5(b)に示すように、データ処理部13は、超過電力量が発生する単位時間における自己託送電力量を、超過電力量が発生しない単位時間における自己託送電力量(図5(b)中の白色部分)に対して超過電力量に相当する電力量(図5(b)中の濃さが異なる2種類の灰色部分)の合計分を上乗せした電力量として算出する。
<試算予測消費電力量データの生成>
次に、試算予測消費電力量データを生成する際における自己託送支援装置1の動作について説明する。
試算予測消費電力量データは、自己託送支援装置1が試算した将来の単位時間に電力消費施設Dで消費されると予測される電力量である試算予測消費電力量の情報が含まれるデータである。この試算予測消費電力量データは、予測消費電力量の予測に役立つデータである。
まず、データ取得部11が、試算予測消費電力を算出する将来の単位時間に生じると予測される事象であって、電力消費施設Dが消費する電力量に影響を与える事象である、予測事象の情報を含む条件データを取得する。予測事象とは、例えば、天気(晴れ、曇り、雨など)、気温、曜日、来所人数、電力消費施設Dで行われるイベントなどである。なお、この条件データの一部または全部は、予測消費電力量データと同様に電力消費施設Dのオペレータ等によって作成されて提出されるデータであってもよいし、所定のサーバ(例えば、気象予測データを提供するサーバ)で作成されて配信されるデータであってもよい。また、データ取得部11が取得した条件データは、データベース12に記録される。
また、上述のように、データ取得部11は、実績消費電力量データを取得する。なお、実績消費電力量データは、例えば電力消費施設Dに設置されたスマートメータ等から成る電力量計で計測された実績消費電力量の情報を含むデータであり、当該電力量計からデータ取得部11に対して直接的に送信されるデータであってもよいし、当該電力量計から所定のデータサーバ(例えば、一般電気事業者のデータサーバ)を介してデータ取得部11に対して配信されるデータであってもよい。
次に、データ処理部13は、データベース12から読み出された(またはデータ取得部11によって取得された)実績消費電力量データから得られる実績消費電力量と、データベース12から読み出された(またはデータ取得部11によって取得された)条件データから得られる予測事象に基づいて、試算予測消費電力量を算出する。
例えば、データ処理部13は、直近または過去の同時期(例えば、1年前)における実績消費電力量あるいは複数の当該実績消費電力量を平均化した電力量を、予測事象に応じて適宜増減させて、試算予測消費電力量を算出する。
また例えば、データ処理部13は、予測事象と同様の事象が生じていた過去の単位時間における実績消費電力量または複数の当該実績消費電力量を平均化した電力量を、そのまま試算予測消費電力量として算出する、あるいは、予測事象と当該実績消費電力量が得られた単位時間に生じていた事象との差異に応じて適宜増減させて試算予測消費電力量を算出する。この場合、データベース12に記録されている条件データから得られる、過去の単位時間に生じると予測された予測事象を、当該単位時間に生じた事象とみなしてもよい。また、過去の単位時間において現に生じた事象(例えば、予測事象と同様の種類の事象)の情報が含まれるデータを、条件データと同様にデータ取得部11を介して取得するとともにデータベース12に記録しておき、当該データから過去の単位時間に生じた事象を得てもよい。
そして、データ処理部13が、算出した試算予測消費電力量の情報を含む試算予測消費電力量データを生成する。さらに、データ出力部14が、当該試算予測消費電力量データを出力する。
これにより、例えば、電力消費施設Dのオペレータに試算消費電力量が通知されるため、当該オペレータが試算予測消費電力量を参考にして予測消費電力量を予測することが可能になる。
なお、データ処理部13が、実績消費電力量のみに基づいて試算予測消費電力量を算出してもよい。
<過去予測事例データの生成>
次に、過去予測事例データを生成する際における自己託送支援装置1の動作について説明する。
過去予測事例データは、過去に予測された過去の単位時間における予測消費電力量の情報と、当該単位時間における実績消費電力量の情報を含むデータである。この過去予測事例データも、上述した試算予測消費電力量データと同様に、予測消費電力量の予測に役立つデータである。
データ処理部13は、データベース12から読み出された予測消費電力量データに含まれる過去の単位時間における予測消費電力量の情報と、データベース12から読み出された実績消費電力量データに含まれる当該単位時間における実績消費電力量の情報を組み合わせて、過去予測事例データを生成する。なお、データ処理部13が、データベース12に記録されている条件データから得られる、過去の単位時間に生じると予測された予測事象を、過去予測事例データに含めてもよい。また、過去の単位時間において現に生じた事象(例えば、予測事象と同様の種類の事象)の情報が含まれるデータを、条件データと同様にデータ取得部11を介して取得するとともにデータベース12に記録しておき、データ処理部13が、当該データから過去の単位時間に現に生じた事象を得るとともに、当該事象を過去予測事例データに含めてもよい。
そして、データベース12が、データ処理部13が生成した過去予測事例データを記録する。また、データ出力部14が、データベース12から読み出された(またはデータ処理部13によって生成された)過去予測事例データを出力する。
これにより、例えば、電力消費施設Dのオペレータに過去の予測消費電力量及び実績消費電力量が通知されるため、当該オペレータが過去の予測消費電力量及び実績消費電力量を参考にして予測消費電力量を予測することが可能になる。特に、過去予測事例データは、予測が失敗した場合(予測消費電力量と実績消費電力量の乖離が大きい場合)における原因究明や対策案の検討のために、好適に利用され得る。
なお、データ処理部13は、あらゆる単位時間について過去事例データを生成しなくてもよい。例えば、データ処理部13が、予測消費電力量と実績消費電力量の乖離が所定の大きさ以上である過去予測事例データのみを選択的に生成してもよい。
<<自己託送システム>>
上述の自己託送支援装置1と、当該自己託送支援装置1によって将来の単位時間に供給すべき電力量が算出される電力供給施設Sを組み合わせることで、自己託送システムが構成される。
この自己託送システムにおいて、電力供給施設Sは、どのような電力供給機器を備えていてもよい。例えば、電力供給施設Sが、所定の資源を消費して発電を行う資源消費型発電装置(例えば、タービン発電機、エンジン発電機及び燃料電池など)、再生可能エネルギーを変換して発電を行う再生可能エネルギー利用型発電装置(例えば、太陽光発電装置、風力発電装置及び水力発電装置など)、充電した電力を放電することで電力を供給する蓄電装置(例えば、リチウムイオン電池、レドックスフロー電池及びナトリウム硫黄電池など)などの電力供給機器を備えていてもよい。
ただし、この自己託送システムを広く普及させることで、上述のように電力需給の逼迫を効果的に軽減することができる。そのため、電力供給施設Sが任意の種類の電力供給機器を備えることが可能であるとしても、自己託送システムの普及に適した種類の電力供給機器を備えていると好ましい。
具体的には、電力供給施設Sが備える電力供給機器は、電力消費施設Dに対して超過電力量以上の電力量を融通可能であることの他に、自己託送システムの普及に適した条件(例えば、低コストで設置が容易、電力を供給可能な状態に至るまでの時間及びエネルギーのロスが少ないなど)を満たしていると好ましい。また、超過電力量が長期間にわたって継続的に発生する可能性は極めて低いため、電力供給施設Sが備える電力供給機器は、供給する電力の変動(例えば、電力の供給及び停止の切り替え)が容易であると好ましい。
これらの条件を満たす電力供給機器は、蓄電装置である。蓄電装置は、発電量が自然の状況に左右される再生可能エネルギー利用型発電装置とは異なり、放電する電力量を制御することができるため、任意の電力量を供給することが可能である。また、蓄電装置は、装置の構成が複雑かつ大型である資源消費型発電装置と比較して、装置の構成が簡素かつ小型であるため、低コストで容易に設置することが可能である。さらに、蓄電装置は、定格運転に至るまでに時間及びエネルギー(資源の消費)が必要であるとともに高効率を維持したまま発電量を調整することが困難である資源消費型発電装置と比較して、必要な電力量を適時に供給することができるため、電力を供給可能な状態に至るまでに要する時間及びエネルギーのロスが少ない。また、蓄電装置は、放電を行う前に充電が必要であるが、超過電力量が長期間にわたって継続的に発生する可能性は極めて低いため、充電の機会は十分に確保することが可能である。
特に、図4(b)に例示したように、データ処理部13が、超過電力量が発生しない単位時間における自己託送電力量を0として算出する場合、電力消費施設Dにおける電力需要のピークカット以外に自己託送が行われない。そのため、低コストで設置が容易であることから自己託送システムの普及に適している小型の(容量が小さい)蓄電装置を利用する場合であっても、電力消費施設Dにおける電力需要のピークカットを実現することができる。
このように、電力供給施設Sが蓄電装置を備えることによって、自己託送システムの普及を促進させることができる。
ところで、複数の電力消費施設Dのそれぞれに蓄電装置を設置しても、電力消費施設Dにおける電力需要のピークカットを行うこと自体は可能である。しかし、この場合、蓄電装置を様々な場所に設置することが必要になるため、蓄電装置の設置のコストが極めて大きくなってしまう。特に、この場合、ある電力消費施設Dの蓄電装置に充電されている電力量が枯渇したとしても、他の電力消費施設Dの蓄電装置から電力の供給を受けることができないため、複数の電力消費施設Dのそれぞれに対して大規模な蓄電装置を設置する必要がある。
これに対して、1つの電力供給施設Sが供給する電力量を、自己託送を利用して複数の電力消費施設Dのそれぞれに供給することとすれば、蓄電装置を集中的に設置することで設置のコストを小さくすることができる。さらにこの場合、蓄電装置に充電されている電力量を、複数の電力消費施設Dのそれぞれに対して容易に融通することができる。そのため、電力供給施設Sには大規模な蓄電装置を設置する必要があるが、複数の電力消費施設Dのそれぞれに蓄電装置を設置する場合よりは、全体として設置すべき蓄電装置の規模を小さくすることができる。
また、蓄電装置の中でも、レドックスフロー電池及びナトリウム硫黄電池では待機電力(溶液の循環や高温維持のための電力)が必要であるが、リチウムイオン電池では待機電力が不要である。したがって、電力供給施設Sがリチウムイオン電池を備えることで、無用な電力の消費を抑制することができる。
また、電力供給施設Sが備える蓄電装置として、安価な中古品(過去に任意の用途で使用されたことがあるもの)の蓄電装置を使用することができる。この場合、電力供給施設Sのコストを低減することができるため、自己託送システムの普及を促進させることができる。特に、リチウムイオン電池は、電気自動車及びハイブリッド自動車の動力を供給する蓄電装置や、再生可能エネルギー利用型発電装置が発電した電力を貯蔵する蓄電装置などで幅広く利用されているため、安価な中古品を入手し易い。
なお、電力供給施設Sは、大型の1つの電力供給機器を備えて供給する電力量を制御するよりも、小型の複数の電力供給機器を備えて電力を供給する電力供給機器の数を制御した方が、電力を供給する電力供給機器を定格(または定格に近い状態)にして効率良く電力を供給することが可能になるため、好ましい。
また、電力供給施設Sが、複数種類の電力供給機器を備えていてもよい。例えば、電力供給施設Sが、資源消費型発電装置と蓄電装置をそれぞれ備えていてもよいし、再生可能エネルギー利用型発電装置及び蓄電装置をそれぞれ備えていてもよい。ただし、必要な電力量を適時に供給することができるという蓄電装置の特性を踏まえると、蓄電装置の放電によって、超過電力量に相当する電力量(図3(b)、図4(a)、図4(b)及び図5(b)における灰色部分)を供給すると、好ましい。
このように、電力供給施設Sが複数種類の電力供給機器を備える場合、データ処理部13は、電力供給機器の種類毎に供給すべき電力量を算出すると、好ましい。この場合、蓄電装置が放電によって供給すべき電力量(放電電力量)は、自己託送電力量の一部として算出されることになる。一方、電力供給施設Sが蓄電装置のみを備える場合は、蓄電装置が放電によって供給すべき電力量(放電電力量)は、自己託送電力量の全部として算出されることになる。
同様に、電力供給施設Sが、複数種類の蓄電装置を備えていてもよい。例えば、大容量化が容易なレドックスフロー電池またはナトリウム硫黄電池と、瞬時に大きな電力量を放電可能なリチウムイオン電池を備えていてもよい。この場合、必要な電力量を適時に供給することが容易であるリチウムイオン電池の放電によって、超過電力量に相当する電力量を供給すると、好ましい。このように、電力供給施設Sが複数種類の蓄電装置を備える場合、データ処理部13は、蓄電装置の種類毎に供給すべき電力量を算出すると、好ましい。
また、データ処理部13が、将来の単位時間に蓄電装置が放電すべき電力量だけでなく、将来の単位時間に蓄電装置が充電すべき電力量を算出すると、好ましい。例えばこの場合、データ処理部13が、予測消費電力量が閾値電力量を超過しない将来の単位時間であって、予測消費電力量が絶対的または相対的(あるいは、絶対的かつ相対的)に小さくなる将来の単位時間に、蓄電装置が充電すべき電力量を、0よりも大きくなるように算出してもよい。例えば、予測消費電力量が絶対的に小さくなる将来の単位時間とは、予測消費電力量が所定の電力量よりも小さくなる将来の単位時間である。また例えば、予測消費電力量が相対的に小さくなる将来の単位時間とは、予測消費電力量の小さい順に1位から所定の順位(1日などの所定の期間中における順位)までに該当する将来の単位時間である。
また、電力供給施設Sが資源消費型発電装置または再生可能エネルギー利用型発電装置と蓄電装置を備える場合、蓄電装置が、資源消費型発電装置または再生可能エネルギー利用型発電装置が生成する余剰電力を充電してもよい。同様に、電力供給施設Sがレドックスフロー電池またはナトリウム硫黄電池とリチウムイオン電池を備える場合、リチウムイオン電池が、レドックスフロー電池またはナトリウム硫黄電池が放電する電力を充電してもよい。
また、1つの自己託送システムが、複数の電力供給施設Sを備えていてもよい。この場合、自己託送支援装置1が備えるデータ処理部13が、電力供給施設Sのそれぞれにおける自己託送電力量を算出すると、好ましい。
例えば、データ処理部13が、自己託送すべき全体の電力量を、電力供給施設Sのそれぞれが供給可能な電力量等に基づいて分配することで、電力供給施設Sのそれぞれにおける自己託送電力量を算出してもよい。また例えば、データ処理部13が、電力供給施設S及び電力消費施設Dの位置関係等に基づいて、送電損失などのロスが最小になるように、電力供給施設Sのそれぞれにおける自己託送電力量を算出してもよい。
ただし、可能な限り電力供給施設Sの数を少なくして電力供給機器をまとめて設置した方が、上述のように設置のコストを小さくすることができるため、好ましい。
<<変形等>>
[1] 電力消費施設Dが消費する電力量は、必ずしも予測消費電力量と一致するとは限らない。そこで、閾値電力量Th,Th1,Th2(図3(a)及び図5(a)参照)を、真の上限値から余裕(マージン)を持たせて設定することによって、超過電力量の発生を可能な限り避けることが想定される。しかし、この場合において、実際に電力消費施設Dが消費した電力量(実績消費電力量)が、予測消費電力量を大きく下回ると、自己託送電力量が無用に大きくなることで、経済的な損失が発生する可能性がある。
そこで、予測消費電力量の予測の信頼性に基づいて自己託送の損益を評価して、利益が出る場合に限り自己託送を行うようにすると、好ましい。なお、予測消費電力量の予測の信頼性は、例えば、データベース12に記録されている過去事例データまたは予測消費電力量データ及び実績消費電力量データから得られる、同じ単位時間における予測消費電力量及び実績消費電力量の比較によって算出することが可能であるし、予測消費電力量を予測した者(例えば、電力消費施設Dのオペレータ等)の申告に基づいて算出することも可能である。
例えば、データ処理部13は、予測消費電力量が閾値電力量を超過する将来の単位時間における自己託送電力量を、電力消費施設Dに対して超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出するとともに、算出した自己託送電力量を商用電力系統に供給した場合に生じる損益額の期待値を算出する。具体的に例えば、データ処理部13は、予測消費電力量の予測の信頼性に基づいて、電力消費施設Dが消費する電力量の確率分布を算出するとともに、契約電力が抑制されたことによって得られる利益額(正値)、自己託送によって支払う費用を損失額(負値)として、損益額の期待値を算出する。そして、データ処理部13は、当該期待値が所定の閾値額以上であれば、自己託送をおこなうべく、当該自己託送電力量の情報を含む自己託送電力量データを生成する。
この場合、無用な自己託送によって損失が発生することを抑制することができる。したがって、このような損失が発生し難い自己託送システムを実現する自己託送支援装置1を提供することで、自己託送システムの普及を促進させることができる。
さらに、電力供給施設Sが蓄電装置を備えている場合、無用な自己託送を防止することで、蓄電装置が放電可能な電力量(自己託送のために供給可能な電力量)を温存することができる。
また、無用な自己託送が行われることを防止するために、電力供給施設Sに対して自己託送を抑制する制御装置を設けてもよい。例えば、自己託送による減殺後の電力消費施設Dにおける消費電力量が、目標の消費電力量(例えば、閾値電力量)に近づくように、電力供給施設Sが供給する電力をフィードバック制御するフィードバック制御装置を設けてもよい。なお、自己託送による減殺後の電力消費施設Dにおける消費電力量は、電力消費施設Dで計測される消費電力量(例えば、上述の電力量計で計測されて送信されるデータから得られる消費電力量)から、電力供給施設Sが供給した電力量の中で当該電力消費施設Dに対して割り当てる電力量を減じることで算出することができる。
[2] 電力供給施設Sが供給可能な電力量は有限である。特に、電力供給施設Sが蓄電装置を備えている場合、蓄電装置が放電によって供給可能な電力量は、その時点で保持している電力量に限定される。そのため、例えば複数の電力消費施設Dにおける予測消費電力量が同一の将来の単位時間において大きくなる場合などにおいて、電力供給施設Sが供給可能な最大の電力量を供給したとしても、超過電力量以上の電力量を電力消費施設Dに対して融通することができない(超過電力量の合計が電力供給施設Sの供給可能な電力量を超える)事態が生じ得る。
そこで、データ処理部13は、上記の事態が生じる場合、その旨を報知するためのデータを生成すると、好ましい。例えば、データ処理部13は、電力供給施設Sが供給可能な電力量を記憶しており、当該電力量よりも算出した自己託送電力量が小さくなる場合に、上記のデータを生成する。なお、電力供給施設Sが蓄電装置を備えている場合、例えば、データ処理部13は、過去に算出した蓄電装置が充電及び放電すべき電力量の履歴を記憶しておくことで、将来の単位時間に電力供給施設Sが供給可能な電力量を算出してもよい。
データ処理部13が生成した上記のデータは、データ出力部14によって出力される。これにより、電力消費施設Dのオペレータ等が、電力消費施設Dにおける電力需要のピークカットが困難であることを知ることができるため、例えば電力消費施設Dの運転計画を見直した上で予測消費電力量を算出し直すなどの対策を講じることが可能になる。
[3] 電力供給施設Sは、商用電力系統Pに対して電力を供給可能に構成するだけでなく、商用電力系統Pから独立した電力線を介して所定の負荷に電力を供給可能に構成してもよい。この場合、電力供給施設Sを、自己託送のために利用するだけでなく、当該負荷のための非常用電源として利用することができる。
ただし、電力供給施設Sが、蓄電装置の他に非常用電源として十分な電力を供給可能な電力供給機器を備えていない場合、データ処理部13が、非常用電源として利用するために必要な電力量が蓄電装置に常時保持されるように、将来の単位時間に当該蓄電装置が放電すべき電力量を算出すると、好ましい。
[4] 電力供給施設Sが、一般電気事業者等によるデマンドレスポンス(電力需給の逼迫の緩和)の要請を受付可能な構成にしてもよい。この場合、電力供給施設Sは、一般電気事業者等から電力供給の要請を受け付けると、商用電力系統Pに対して電力を供給することになるが、電力供給施設Sの事業者は一般電気事業者等から対価の支払いを受けることができる。
ただし、電力供給施設Sが、デマンドレスポンスの要請に応じることよりも、自己託送のための電力の供給を優先してもよい。例えば、電力供給施設Sが、自己託送を行う予定がない単位時間に限り、デマンドレスポンスの要請に応じるようにしてもよい。また、電力供給施設Sが蓄電装置を備えており、当該蓄電装置の放電によって自己託送のための電力を供給する場合、例えば、電力供給施設Sが、次に蓄電装置を放電させる前に、デマンドレスポンスの要請に応じて当該蓄電装置が失う電力量を充電によって回復することができる場合に限り、デマンドレスポンスの要請に応じるようにしてもよい。
[5] 上述の自己託送支援装置1の実施形態(図2参照)では、電力消費施設Dを運営する事業者から自己託送支援装置1に対して提出される予測消費電力量データをデータ取得部11が取得し、データ処理部13が当該予測消費電力量データから予測消費電力量を得ると説明したが、データ処理部13が予測消費電力量を算出してもよい。
この場合、データ処理部13が、上述した試算予測消費電力量の算出方法と同様の算出方法で、予測消費電力量を算出してもよい。さらにこの場合、データ処理部13が、試算予測消費電力量を算出せず、試算予測消費電力量データ生成しなくてもよい。
ただし、電力消費施設Dの消費電力量は、様々な事象の影響を受けて変動するため、予測が難しい。そのため、電力消費施設Dを熟知している当該電力消費施設Dを運営する事業者に予測消費電力量の算出を任せた方が、当該電力消費施設Dにおける実際の消費電力量に近い予測消費電力量を得ることができる。
[6] 上述の自己託送支援装置1の実施形態(図2参照)では、データ処理部13が試算予測消費電力量データ及び過去予測事例データを生成すると説明したが、データ処理部13がこれらのデータの少なくとも一方を生成しなくてもよい。さらに、データ処理部13が試算予測消費電力量データ及び過去予測事例データを生成しない場合、データ取得部11が、実績消費電力量データ及び条件データを取得しなくてもよい。
本発明は、自己託送を支援する自己託送支援装置及び当該自己託送支援装置を備えた自己託送システムに利用することができる。
1 : 自己託送支援装置
11 : データ取得部
12 : データベース
13 : データ処理部
14 : データ出力部
S : 電力供給施設
P : 商用電力系統
D : 電力消費施設
B1,B2 : 事業者

Claims (15)

  1. 所定の事業者によって運営される電力供給施設が商用電力系統に供給する電力を、当該事業者または当該事業者と同じ事業体に属する別の事業者によって運営されて前記商用電力系統から電力の供給を受けて消費する電力消費施設に対して融通する自己託送を支援する自己託送支援装置であって、
    前記電力消費施設で消費される電力量の時系列の情報が含まれる消費電力量データを取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部が取得した前記消費電力量データから得られる、将来の所定の単位時間に前記電力消費施設で消費されると予測される電力量である予測消費電力量に基づいて、当該単位時間に前記電力供給施設が前記商用電力系統に供給すべき電力量である自己託送電力量を算出し、当該自己託送電力量の情報を含む自己託送電力量データを生成するデータ処理部と、を備え、
    前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記電力消費施設に対して設定されている0よりも大きい所定の閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記自己託送電力量が、前記電力消費施設に対して当該予測消費電力量から当該閾値電力量を減じた電力量である超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出することを特徴とする自己託送支援装置。
  2. 前記電力供給施設が、放電した電力を前記商用電力系統に対して供給可能に構成されている蓄電装置を少なくとも1つ備えており、
    前記データ処理部は、将来の前記単位時間に前記蓄電装置の放電によって前記電力供給施設が前記商用電力系統に供給すべき電力量であって前記自己託送電力量の一部または全部に相当する電力量である放電電力量を算出し、当該放電電力量の情報を含む前記自己託送電力量データを生成することを特徴とする請求項1に記載の自己託送支援装置。
  3. 前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記放電電力量が、前記電力消費施設に対して前記超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出することを特徴とする請求項2に記載の自己託送支援装置。
  4. 前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過しない将来の前記単位時間における前記自己託送電力量を、0として算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自己託送支援装置。
  5. 前記電力供給施設が前記商用電力系統に供給する電力を、複数の前記電力消費施設に対して融通可能であり、
    前記データ処理部は、少なくとも1つの前記電力消費施設の前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記自己託送電力量が、当該電力消費施設のそれぞれに対して前記超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自己託送支援装置。
  6. 前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間において、前記電力供給施設が供給可能な最大の電力量を前記商用電力系統に供給したとしても、前記電力消費施設に対して前記超過電力量を融通することができない場合、その旨を報知するためのデータを生成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の自己託送支援装置。
  7. 前記データ処理部は、前記予測消費電力量が前記閾値電力量を超過する将来の前記単位時間における前記自己託送電力量を、前記電力消費施設に対して前記超過電力量を融通するために必要な電力量以上になるように算出するとともに、前記電力供給施設が当該自己託送電力量を前記商用電力系統に供給した場合に生じる損益額の期待値を、当該予測消費電力量の予測の信頼性に基づいて算出し、当該期待値が所定の閾値額以上である場合に、当該自己託送電力量の情報を含む前記自己託送電力量データを生成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の自己託送支援装置。
  8. 前記データ取得部が、前記消費電力量データの1つであり、前記電力消費施設を運営する事業者から提出されるデータである、将来の前記単位時間における前記予測消費電力量の情報が含まれる予測消費電力量データを取得することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の自己託送支援装置。
  9. 前記データ取得部が、前記消費電力量データの1つである、過去の前記単位時間に前記電力消費施設で消費された電力量である実績消費電力量の情報が含まれる実績消費電力量データと、将来の前記単位時間に生じると予測される事象であって前記電力消費施設が消費する電力量に影響を与える事象である予測事象の情報を含む条件データと、を取得するものであり、
    前記データ処理部は、前記実績消費電力量データ及び前記条件データに基づいて、将来の前記単位時間に前記電力消費施設で消費されると予測される電力量を試算し、当該電力量の情報を含んでおり前記予測消費電力量の予測に役立つデータである試算予測消費電力量データを生成することを特徴とする請求項8に記載の自己託送支援装置。
  10. データを記録するデータベースを、さらに備え、
    前記データ取得部が、前記消費電力量データの1つである、過去の前記単位時間に前記電力消費施設で消費された電力量である実績消費電力量の情報が含まれる実績消費電力量データを取得するものであり、
    前記データベースは、過去に予測された過去の前記単位時間における前記予測消費電力量の情報と、当該単位時間における前記実績消費電力量の情報と、を含んでおり前記予測消費電力量の予測に役立つデータである過去予測事例データを記録することを特徴とする請求項8または9に記載の自己託送支援装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の自己託送支援装置と、
    前記自己託送支援装置によって前記自己託送電力量が算出される前記電力供給施設と、を備えることを特徴とする自己託送システム。
  12. 前記電力供給施設が、蓄電装置を備えていることを特徴とする請求項11に記載の自己託送システム。
  13. 前記電力供給施設が、リチウムイオン電池で構成されている蓄電装置を備えていることを特徴とする請求項11または12に記載の自己託送システム。
  14. 前記電力供給施設が、過去に任意の用途で使用されたことがある中古品の蓄電装置を備えていることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の自己託送システム。
  15. 前記電力供給施設は、前記商用電力系統から独立した電力線を介して所定の負荷に電力を供給可能に構成されていることを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の自己託送システム。
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