JP2002280926A - マルチバンド用高周波スイッチモジュール - Google Patents

マルチバンド用高周波スイッチモジュール

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JP2002280926A
JP2002280926A JP2001073797A JP2001073797A JP2002280926A JP 2002280926 A JP2002280926 A JP 2002280926A JP 2001073797 A JP2001073797 A JP 2001073797A JP 2001073797 A JP2001073797 A JP 2001073797A JP 2002280926 A JP2002280926 A JP 2002280926A
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circuit
transmission
reception
switch module
frequency switch
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JP2001073797A
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English (en)
Inventor
Hiroki Takimizu
宏樹 滝水
Shigeru Kenmochi
茂 釼持
Mitsuhiro Watanabe
光弘 渡辺
Hiroyuki Tadai
裕之 但井
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通過帯域の異なる複数の送受信系を扱う高周
波スイッチモジュールの挿入損失および反射損失を低減
する。 【解決手段】 複数の送受信系に信号を分波する分波回
路と、各送受信系のそれぞれに送信系と受信系を切り替
えるスイッチ回路からなる高周波スイッチモジュールに
おいて、モジュールの小型化に伴い、パターンの高密度
化によって発生した寄生容量によってインピーダンスマ
ッチングが悪化し、挿入損失および反射損失の劣化を招
いていたが、前記高周波スイッチモジュールが取り扱う
複数の送受信系のうち、より高周波側の前記スイッチ回
路と分波回路の間にインピーダンスマッチング手段を挿
入すること、また或いは前記インピーダンスマッチング
手段は少なくとも前記分波回路のコンデンサ電極を共用
することによって、前記の回路損失を低減させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波複合部品に
係わり、通過帯域の異なる複数の送受信系を取り扱うマ
ルチバンド用高周波スイッチモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル携帯電話等において、アンテナ
と送信回路との接続あるいはアンテナと受信回路との接
続を切り替えるために、高周波スイッチが用いられる。
従来の高周波スイッチは、特開平6−197040号公
報に記載されているように送信回路側にアノードが接続
され、アンテナ側にカソードが接続される第1のダイオ
ード、アンテナと受信回路との間に接続されるストリッ
プライン、および受信回路側にアノードが接続され、ア
ース側にカソードが接続される第2のダイオードを含
み、前記ストリップラインは多層基板に内蔵され、第1
および第2のダイオードは多層基板の上面に搭載される
構成であった。この高周波スイッチ回路は、送受信系が
単一のシングルバンドに対応するものであった。
【0003】近年、携帯電話の普及には目を見張るもの
があり、普及台数の増加と相俟って携帯電話の機能、サ
ービスの向上が図られている。この新たな携帯電話の一
形態として、デュアルバンド携帯電話が市場に出回り始
めている。デュアルバンド携帯電話は、周波数の異なる
2つの送受信系の使用が可能であるため、利用者にとっ
て都合のよい送受信系が選択され、待ち時間などの解消
に効果があり、今後、デュアルバンド携帯電話の使用が
拡大するものと考えられる。
【0004】デュアルバンド携帯電話においては、それ
ぞれの送受信系に専用の処理回路を設けることにする
と、機器の大型化、コスト高を招くことになる。このた
め、アンテナを共通とし、第1の送受信系の送信回路と
受信回路、あるいは第2の送受信系の送信回路と受信回
路を選択的に切り替えることができるマルチバンド用高
周波スイッチが使用される。図6はデュアルバンドに用
いられる高周波スイッチのブロック構成例であり、特開
平11−225088号公報に記載された例を示す。
【0005】図6において破断線で囲まれた範囲がモジ
ュール化され、高周波スイッチモジュール30を形成す
る。第1の送受信系としてGSM(Global System for
Mobile communications 送信周波数880〜915MHz 受信周
波数925〜960MHz)システム、および第2の送受信系と
してDCS1800(Digital Cellular System送信周
波数1710〜1785MHz受信周波数1805〜1880MHz)システム
に対応するもので、両送受信系の送信あるいは受信回路
は、スイッチ回路13、23によってアンテナ32に選
択的に接続される構成である。上記の選択制御は、制御
電圧端子18、28に印加する直流電圧VC1、VC2
によって行われる。一方、分波回路31は例えばノッチ
回路11、21からなり、それぞれ決められた周波数通
過特性を有する。また、スイッチ回路13、23と送信
回路端子19、29間のローパスフィルタ15、25
は、送信回路側から伝播してくる高周波ノイズを除く働
きをする。
【0006】図6に示すブロック図を具体的に回路素子
で構成すると、図7の等価回路のようになる。まず、分
波回路を構成するGSM側のノッチ回路11は、インダ
クタLF1、コンデンサCF1およびCF3で構成される。コ
ンデンサCF3は分波特性のローパスフィルタ特性を向上
させる作用がある。一方、DCS側のノッチ回路21は
インダクタLF2およびLF3、コンデンサCF2およびCF4
からなる。また、コンデンサCF4とインダクタLF3は、
分波特性のハイパスフィルタ特性を向上させる作用があ
る。
【0007】次に、スイッチ回路について説明する。ス
イッチ回路13はGSMシステムの送信TXと受信RX
を制御電圧端子18に印加される直流電圧VC1によっ
て切り替える。このスイッチ回路13には、2つのダイ
オードDG1とDG2が図7に示すような位置と方向に接続
されている。ダイオードDG1はアンテナ32側にアノー
ドが接続され、送信TX端子19側にカソードが接続さ
れる。同様に、ダイオードDG2のカソードは伝送線路LG
2と受信RX端子17側に結合し、アノードはコンデン
サCG6を介してアースされる。また、図6に示すローパ
スフィルタ15は、インダクタLG3とコンデンサCG3、
CG4、CG7で構成される。
【0008】送信時、制御電圧端子18にハイレベルの
直流電圧が印加されると、ダイオードDG1およびDG2が
導通しON状態となり、伝送線路LG2の入力インピーダ
ンスが無限大と見なされるため、送信TX端子19の送
信信号はダイオードDG1、ノッチ回路11等を通過して
アンテナ32に到達することになる。受信信号に対して
は、制御電圧端子18はゼロ電位であるため、ダイオー
ドDG1,DG2は不導通でOFF状態となり、アンテナ3
2からの受信信号はノッチ回路11、伝送線路LG2等を
通って受信RX端子17に伝えられる。以上、GSM側
のシステムを説明したが、第2の送受信系としてのDC
S1800システムも同様な構成と回路動作が行われ
る。
【0009】このような高周波スイッチモジュールにお
いて、GSMシステムあるいはDCS1800システム
の受信の際、ダイオードDG1、DG2あるいはDP1、DP2
がOFF状態となることは説明したが、この時、ダイオ
ードDG1、DG2あるいはDP1、DP2にはそれぞれキャパ
シタンス成分が存在する。このようなキャパシタンス成
分の中でも、GSMシステムの受信時ではダイオードDG
2に、あるいはDCS1800システム受信時ではDP2
にキャパシタンス成分がそれぞれに存在する。このとき
アンテナ32からみたインピーダンスが変化し、反射損
失や挿入損失の劣化を引き起こす。
【0010】このように前記ダイオードのOFF状態
に、前記ダイオードの持つキャパシタンス成分がインピ
ーダンスのマッチングを悪化させるという問題を解決す
る手段として、例えば特開平7−312568号や特開
平8−148901号には、シングルバンド高周波スイ
ッチにおいて、アンテナ側のストリップラインの一端と
アースとの間にコンデンサを接続することが解決策とし
て開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述の通り、高周波ス
イッチモジュールは低挿入損失で且つ低反射特性である
ことが、重要な指標特性の一つとされ、その要件に合う
ように注意深く設計され、製造管理されている。携帯端
末機が小型、軽量化に加えてマルチバンド化されていく
と、高周波スイッチモジュールも小型、軽量でマルチバ
ンド化に対応したものである必要がある。積層構造によ
る高周波スイッチモジュールにおいては、より小型化し
ていく積層体の中に、これまで以上の電極やラインパタ
ーンを配置しなければならず、その結果、積層体内の電
極パターン間の相対距離が縮まり、電極パターン間の干
渉や寄生容量の増加を招くことになる。この寄生容量も
またインピーダンスマッチングを悪化させ、反射損失や
挿入損失劣化の原因と考えられている。また、上記特開
平7−312568号や特開平8−148901号公報
に開示された例は、シングルバンド用の高周波スイッチ
であったため小型化の観点がなく、マルチバンド用の高
周波スイッチモジュールにおける具体的な解決手段まで
は開示されていなかった。従って実用上、小型化の限界
を超えた要求が出されると、従来技術では対応すること
が困難となってきた。本発明は上述のように、内部パタ
ーンの高密度化によって発生する寄生容量の問題を解決
するためになされたものであり、小型で高性能な高周波
スイッチモジュールを提供することを目的とする。以
下、その解決手段について詳しく説明する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の送受信
系を取り扱う高周波スイッチモジュール内の、より高周
波側の送受信系回路中にインピーダンスマッチング手段
を配設することによって、高周波スイッチモジュールの
挿入損失低減、あるいは低反射特性が得られる。より高
周波側の送受信系回路にインピーダンスマッチング手段
を配設するのは、複数の送受信系を取り扱う高周波スイ
ッチモジュールにおいては、より高周波側の回路に寄生
容量が発生し易く、その影響を受け易いためである。ま
た、本発明によるインピーダンスマッチング手段の構成
方法、モジュール内の配設箇所、あるいは回路上の挿入
位置等は試作実験によって導き出された結果に基づくも
ので、その有効な範囲、好適な方法等を明らかにする。
以下、請求項毎にその解決手段について述べる。請求項
1に記載の発明は、インピーダンスマッチング手段を高
周波スイッチモジュールが取り扱う複数の送受信系のう
ち、より高周波側の送受信系の分波回路と、より高周波
側の送受信系のスイッチ回路間に接続する方法である。
分波回路とスイッチ回路の間に前記の手段を挿入する構
成が、より効果的であることを試作実験によって見出し
た。インピーダンスマッチング手段はモジュールの積層
間に電極パターンで形成することが望ましく、この方法
は簡単な構成であることから、容易に設計でき製造コス
トを押し上げるような部品の追加を必要としない、複数
の送受信系を取り扱うような厳しいスペースの制約条件
をクリアできる等のメリットを有する。
【0013】しかし、上記の接続位置以外でも、本発明
による効果は充分得られる。スイッチモジュールの小型
化に伴い、積層体を形成する一部の誘電体層の厚さが薄
くなり、同時に電極あるいは導体間の相対距離が短くな
るため、スイッチモジュール内の回路素子間の寄生容量
や寄生インダクタンスが増加する。また、電磁気的な相
互誘導作用も増大する。このため、インピーダンスマッ
チングが崩れ、挿入損失や反射損失の劣化の原因とな
る。このような寄生容量や寄生インダクタンスは、スイ
ッチモジュール内では、電極およびラインパターンのレ
イアウトの関係で様々な箇所で発生するため、マッチン
グ手段としての補償回路の挿入位置は一ヵ所で対策する
よりは、二ヵ所以上に分割する方が効果的である。即
ち、本発明ではインピーダンスマッチング手段は複数設
けてもよく、その場合は一層良好な特性が得られる。ま
た、その際、インピーダンスマッチング手段を、より寄
生容量や寄生インダクタンスの影響を受け易い、より高
周波側の送受信系回路に配設することにより、効果的に
インピーダンスのマッチング改善を行うことができるの
である。
【0014】また、寄生容量あるいは寄生インダクタン
スがより多く発生する箇所、または近傍に本発明による
インピーダンスマッチング手段を接続することも、発明
の実施態様の一つである。換言すれば、インピーダンス
マッチングの悪化要因の近くに本発明による手段を接続
する方法が、最も理に適う方法といえる。例えば、スイ
ッチモジュール内で比較的長い配線導体がアース電極に
近づく場合などは、寄生容量が増す。この配線導体に本
発明の手段を接続することにすれば、一層大きな効果が
得られる。
【0015】請求項2に記載の発明は、前記高周波スイ
ッチモジュールにおいて、前記分波回路と前記スイッチ
回路の間に接続するインピーダンスマッチング手段は、
少なくとも前記分波回路のコンデンサ電極を共用する方
法である。積層体の小型化によって、積層体内部の電極
やラインパターンの密度が高まり、スペースに余裕が無
くなっていくなか、新たに電極パターンを追加すること
は難しい。そこで、既存の電極パターンを共用すること
により、追加する電極パターンを最小限に抑えることが
できる。また、接続するインピーダンスマッチング手段
がコンデンサ1個である場合、この手法は非常に有効で
あり、且つ最も簡便である。従って、製造コストの押し
上げや工数増加といった問題もない。
【0016】請求項3に記載の発明は、インピーダンス
マッチング補償用のコンデンサ容量の大きさを規定する
もので、受信端子における寄生容量とほぼ等しい範囲に
設定することにより、挿入損失損および反射損失を最小
化できる。したがって、この発明はインピーダンスマッ
チング手段としてのコンデンサの設計指針を与えてい
る。
【0017】以上のことより本発明の要旨は、複数の送
受信系に信号を分波する分波回路と、前記送受信系の送
信系と受信系を切り替えるスイッチ回路を備えた高周波
スイッチモジュールにおいて、送信回路とアンテナ間に
第1のダイオードを、アンテナと受信回路間に伝送線路
を、さらに該伝送線路と受信回路のアース間に第2のダ
イオードを挿入するように、前記スイッチ回路を構成
し、前記高周波スイッチモジュールが取り扱う複数の送
受信系のうち、より高周波側の送受信系の回路に対し
て、前記分波回路と前記スイッチ回路間にインピーダン
スマッチング手段を接続したマルチバンド用高周波スイ
ッチモジュールである。これによって、寄生容量や寄生
インダクタンスによるインピーダンスマッチング悪化の
補償が容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して説明する。本発明による一実施例である等価回
路を図1に示す。この実施例は、図7のDCS1800
およびGSMシステムに対するものであり、インピーダ
ンスマッチング手段としてのコンデンサCxの接続位置を
図中に示す。コンデンサCxは分波回路21とスイッチ回
路23を結ぶ導体とアース間に挿入される。コンデンサ
Cxはスイッチモジュール内に配設され、形成に必要なス
ペースが得られる箇所に設けられる。特に、伝送線路LP
2に接近する程、導体等によるインピーダンスを減らす
ことができるため、より特性が安定した高周波スイッチ
モジュールとすることが可能である。
【0019】次に、インピーダンスマッチングをとるた
めに接続するコンデンサの好適な容量値について説明す
る。図2は試作実験によって得られた補償すべきコンデ
ンサ容量の関係である。コンデンサ容量Cxは寄生容量の
影響を低減させるために回路に付加するインピーダンス
マッチング用のコンデンサ容量を表す。
【0020】図2において、DCS1800システムで
は1805〜1880MHzが受信周波数帯域であるた
め、1805MHzの場合を実線で、また1880MH
zの場合を破断線で示す。両者ともに下に凸の特性曲線
である。この結果から、挿入損失を最小にできるコンデ
ンサ容量値は、0.3〜0.4pFである。また、高周
波側の1880MHzの方が、僅かばかり挿入損失が減
り、補償すべきコンデンサ容量を大きくする必要があ
る。したがって、広帯域で動作させる場合はコンデンサ
容量Cxの設定に注意を要する。
【0021】図3は、トリプルバンド携帯端末に本発明
を適用した場合の等価回路である。本図では、GSMシ
ステムとDCS1800システム(以下では単にDCS
と言う)に加えて、PCS(Personal Cellular System
送信周波数1850〜1910MHz 受信周波数1930〜1990
MHz)システムに対応した高周波スイッチモジュール
である。図中、Cxと表記したコンデンサが、インピーダ
ンスマッチング手段である。以下、この高周波スイッチ
回路の動作とCxのコンデンサの作用について説明する。
【0022】(1)DCS/PCS送信TXモード DCS/PCS送信TXとフィルタ回路F2とを接続す
る場合、電圧コントロール回路VC1から正の電圧が与
えられ、この正の電圧は、CP9、CP3、CP2、CP7、CF5、C
P5のコンデンサによって直流分がカットされ、ダイオー
ドDP1、DP3を含む回路に印加され、ダイオードDP1、DP3
がON状態となる。ダイオードDP1がON状態となることに
より、DCS/PCS送信TXと接続点IP2との間の
インピーダンスが低くなる。またON状態となったダイ
オードDP3及びコンデンサCP7によって、伝送線路LP3が
高周波的に接地されることにより共振し、接続点IP2か
らDCS受信RX及びPCS受信RX側を見たインピー
ダンスが非常に大きくなる。このため、DCS/PCS
送信TXからの送信信号がDCS受信RX及びPCS受
信RXに漏洩することなく、フィルタ回路F2に伝送さ
れる。
【0023】(2)DCS受信RXモード DCS受信RXとフィルタ回路F2を接続する場合、電
圧コントロール回路VC1及びVC2から0の電圧が与
えられることにより、ダイオードDP1、DP2、DP3、DP4が
OFF状態となる。ダイオードDP1がOFF状態となる
と、接続点IP2とDCS/PCS送信TXの間のインピ
ーダンスが大きくなる。また、ダイオードDP3がOFF
状態であるため、ダイオードDP3のインピーダンスが大
きくなり、接続点IP2と接続点IP3が伝送線路LP3を介し
て接続される。さらにダイオードDP2がOFF状態とな
ることにより接続点IP3とPCS受信RX間のインピー
ダンスが大きくなる。また、ダイオードDP4がOFF状
態であるため、ダイオードDP4のインピーダンスが大き
くなり、IP3とDCS受信RXがLP4を介して接続され
る。このため、フィルタF2からの受信信号はDCS/
PCS送信TX及びPCS受信RXに漏洩することな
く、DCS受信RXに伝送される。
【0024】(3)PCS受信RXモード PCS受信RXとフィルタF2とを接続する場合、電圧
コントロール回路VC1から0の電圧が与えられ、電圧
コントロール回路VC2から正の電圧が与えられ、正の
電圧は、CP5、CP6、CP11、CP8のコンデンサによって直
流分がカットされ、ダイオードDP4、DP2を含む回路に印
加され、ダイオードDP4、DP2がON状態となる。一方ダ
イオードDP1、DP3がOFF状態となる。ダイオードDP1
がOFF状態となることにより接続点IP2とDCS/P
CS送信TXの間のインピーダンスが大きくなる。更に
ダイオードDP3がOFF状態となることにより、ダイオ
ードDP3のインピーダンスが大きくなり、接続点IP2と接
続点IP3が伝送線路LP3を介して接続される。また、ダイ
オードDP2がON状態となることにより、接続点IP3とP
CS受信RXの間のインピーダンスが低くなる。また、
ON状態となったダイオードDP4及びコンデンサCP6によ
って、伝送線路LP4が高周波的に接地されることにより
共振して、接続点IP3からDCS受信RX側を見たイン
ピーダンスが非常に大きくなる。このため、フィルタF
2からの受信信号はDCS/PCS送信TX及びDCS
受信RXに漏洩することなく、PCS受信RXに伝送さ
れる。ここで、Cxは接続点IP3近傍で発生した寄生容量
によるインピーダンスマッチング悪化を補償できる。従
って、PCS、DCS両受信モードにおいて、反射損失、挿入
損失の改善が計られる。
【0025】(4)GSM送信TXモード GSM送信TXとフィルタF1とを接続する場合、電圧
コントロール回路VC3から正の電圧が与えられ、正の
電圧は、CG4、CG5、CG2、CG3、CG11、CG9のコンデンサ
によって直流分がカットされ、ダイオードDG2、DG1を含
む回路に印加され、ダイオードDG2、DG1がON状態とな
る。ダイオードDG1がON状態となることにより、GS
M送信TXと接続点IP1の間のインピーダンスが低くな
る。またON状態となったダイオードDG2及びコンデン
サCG5によって、伝送線路LG3が高周波的に接地されるこ
とにより共振して、接続点IP1からGSM受信RX側を
見たインピーダンスが非常に大きくなる。このため、G
SM送信TXからの送信信号はGSM受信RXに漏洩す
ることなく、フィルタF1に伝送される。
【0026】(5)GSM受信RXモード GSM受信RXとフィルタF1とを接続する場合、電圧コ
ントロール回路VC3に0の電圧が与えられることによ
り、ダイオードDG1、DG2がOFF状態となる。ダイオー
ドDG1がOFF状態となることにより接続点IP1とGSM
送信TX間のインピーダンスが大きくなる。また、ダイ
オードDG2がOFF状態であり、インピーダンスが大き
いので、伝送線路LG3を介して接続点IP1とGSM受信R
Xが接続される。このため、フィルタF1からの受信信号
はGSM送信TXに漏洩することなく、GSM受信RX
に伝送される。
【0027】また、図4は本発明を適用した高周波スイ
ッチモジュールの外観である。この高周波スイッチモジ
ュールはデュアルバンドの場合であるが、トリプルバン
ドでも同様に製作可能である。図4の構造は、積層体5
5の上面にダイオード、コンデンサおよび抵抗等を搭載
する場合である。直流カットコンデンサを積層体55上
に搭載するか、あるいは内蔵しても本発明の効果は等し
く得られる。さらに、積層体55に搭載するコンデンサ
等は、周辺回路の構成あるいはスペースの関係によっ
て、高周波スイッチモジュールの搭載基板上に設置する
ことも可能である。次に、積層体と本発明によるコンデ
ンサ電極の形成方法について説明する。
【0028】この積層体の内部構造について説明する。
この積層体は、低温焼成が可能なセラミック誘電体材料
からなるグリーンシートを用意し、そのグリーンシート
上にAgを主体とする導電ペーストを印刷して、所望の
電極パターンを形成し、それを適宜積層し、一体焼成さ
せて構成される。
【0029】図5は15層からなる積層体55の印刷パ
ターンである。第1層を上面とし、第15層が底面とな
る。ここでは、図1に示す等価回路において、高周波側
の送受信系回路のみにコンデンサCxを設けた場合を例に
とり、その形成方法を述べる。コンデンサCF4を構成す
る電極パターンのうち、アンテナ側の電極パターンと反
対のスイッチ回路23側の電極パターンは、それぞれ図
5の第7層および第8層のc3、c6である。一方、イ
ンピーダンスマッチング用として前記高周波スイッチモ
ジュール回路に付加するコンデンサCxを構成する電極パ
ターンのうち、回路主線路側の電極パターンおよび反対
のアース側の電極パターンは、第8および9層のc6とe
6である。このように、コンデンサCF4を形成する電極
パターンの一部c6をコンデンサCxと共用することによ
って、新たに電極パターンを設ける必要がなく、且つ効
率良くインピーダンス整合をとることが可能となる。
【0030】
【発明の効果】本発明によって、従来問題となっていた
高周波スイッチモジュールの小型化に伴う寄生容量によ
る挿入損失および反射損失劣化を改善でき、製造上ある
いはコスト的に問題ない方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の高周波スイッチの等価
回路図である。
【図2】補償コンデンサ容量と損失特性である。
【図3】本発明に係るトリプルバンド用携帯端末の等価
回路図である。
【図4】本発明に係わるデュアルバンド用携帯電話の高
周波スイッチモジュールの概観図である。
【図5】本発明に係わるデュアルバンド用高周波スイッ
チモジュールの印刷パターンである。
【図6】従来技術による高周波スイッチモジュールのブ
ロック図である。
【図7】従来技術による高周波スイッチモジュールの等
価回路である。
【符号の説明】
11、21:ノッチ回路 13、23:スイッチ回路 15、25:ローパスフィルタ 17、27:受信RX端子 18、28:制御電圧端子 19、29:送信TX端子 30:高周波スイッチモジュール 31:分波回路 32:アンテナ 51:ランド 55:積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 但井 裕之 鳥取県鳥取市南栄町70番地2号日立金属株 式会社鳥取工場内 Fターム(参考) 5J012 BA03 BA04 5J024 AA01 BA11 CA03 DA01 DA25 EA03 5K011 DA02 DA22 EA06 FA01 GA04 JA01 KA13 5K060 BB07 CC04 DD04 HH11 HH39 JJ02 JJ04 JJ06 JJ21 LL07 LL29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の送受信系に信号を分波する分波回
    路と、前記送受信系の送信系と受信系を切り替えるスイ
    ッチ回路を備えた高周波スイッチモジュールにおいて、
    送信回路とアンテナ間に第1のダイオードを、アンテナ
    と受信回路間に伝送線路を、さらに該伝送線路と受信回
    路の接続点とアースとの間に第2のダイオードを挿入す
    るように前記スイッチ回路を構成し、前記高周波スイッ
    チモジュールが取り扱う複数の送受信系のうち、より高
    周波側の送受信系の回路において、前記分波回路と前記
    スイッチ回路間にインピーダンスマッチング手段を接続
    することを特徴とするマルチバンド用高周波スイッチモ
    ジュール。
  2. 【請求項2】 複数の送受信系に信号を分波する分波回
    路と、前記送受信系の送信系と受信系を切り替えるスイ
    ッチ回路を備えた高周波スイッチモジュールにおいて、
    送信回路とアンテナ間に第1のダイオードを、アンテナ
    と受信回路間に伝送線路を、さらに該伝送線路と受信回
    路の接続点とアースとの間に第2のダイオードを挿入す
    るように前記スイッチ回路を構成すると共に、前記分波
    回路とスイッチ回路間にインピーダンスマッチング手段
    を接続し、該インピーダンスマッチング手段は少なくと
    も前記分波回路のコンデンサ電極を共用することを特徴
    とするマルチバンド用高周波スイッチモジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれかにおいて、
    前記インピーダンスマッチング手段のコンデンサの静電
    容量値は、前記スイッチ回路の受信端子での寄生容量値
    程度であることを特徴とするマルチバンド用高周波スイ
    ッチモジュール。
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