JP2002276771A - 歯車装置、この歯車装置を備える動力伝達装置、および、この動力伝達装置を備える機器 - Google Patents

歯車装置、この歯車装置を備える動力伝達装置、および、この動力伝達装置を備える機器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工精度が高く耐久性に優れるとともに、
安価に製造できる歯車装置、この歯車装置を備える動力
伝達装置、および、この動力伝達装置を備える機器を提
供すること。 【解決手段】シリコン製の大歯車10と、この大歯車1
0の回転中心を貫通して取り付けられる炭素鋼製の回転
軸30とを備え、回転軸30には、大歯車10に比べて
歯数の少ない小歯車20が、大歯車10に対向するよう
に一体成形される。大歯車10をシリコン製としたの
で、金属製の場合に比べて大歯車10の精度を高めて製
造できる。小歯車20と回転軸30とを一体成形したの
で、小歯車20に対する回転軸30の設置位置ずれによ
る偏心を抑えることができ、精度を高めることができ
る。大歯車10と小歯車20の両方をシリコンで製造す
る場合に比べて、小歯車20を安価な金属で製造するの
で、製造コストを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車装置、この歯
車装置を備える動力伝達装置、および、この動力伝達装
置を備える機器に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、時計などの小型の精密機器に
は、動力伝達装置として、多数の歯車を用いた輪列が多
用されている。このような歯車は、一般的に、大歯車
と、この大歯車よりも歯数の少ない小歯車とを備えて構
成され、各歯車の回転中心には、各歯車を貫通するよう
に回転軸が取り付けられる。これらの各歯車は、この回
転軸を中心にして駆動する。なお、小歯車と回転軸と
は、一体に形成されている。また、これらの大歯車、小
歯車および回転軸とで歯車装置が構成されている。
【0003】このような大歯車を構成する材料として
は、一般的には、切削性が良くて小さい歯形を製造する
のに適していることから、真鍮や、リン青銅、ベリリウ
ム銅、洋白等が使用されている。一方、小歯車を含む回
転軸を構成する材料としては、1%程度の炭素を含む炭
素鋼を焼き入れしたもの等が使用されている。この際、
回転軸の先端部分であるほぞの大きさが0.1mm〜
0.2mmと非常に細いことから、歯車装置の組立時
に、このほぞが変形しない程度の強度となる材料が使用
されている。このような歯車装置は、前述のような金属
材料を切削して、大歯車および小歯車を含む回転軸をそ
れぞれ製造したあとに、大歯車の回転中心に回転軸を圧
入することで製造される。
【0004】一方、時計においては、複数個の歯車装置
を増速輪列とした動力伝達装置が利用されるが、各歯車
における噛合い部分の増速比が大きいこと、歯車が一般
の機器に比べて小さい割に誤差が同程度に有ること、噛
合い部分の数が多いことにより、トルク伝達の安定性を
大きく欠いていた。従って、誤差の影響が特に大きい、
各歯車の歯面が正確な面の位置からずれたピッチずれ
や、回転軸が回転中心からずれた偏心を抑えることが重
要となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状の
加工能力では、大歯車を加工する場合には、ピッチ誤差
が5μm程度の精度で発生し、偏心が10μm程度の精
度で発生していた。一方、小歯車を加工する場合には、
ピッチ誤差が5μm程度と大歯車と同じ精度で発生し、
偏心は、回転軸と一体成形されていることから、2μm
程度の精度で発生していた。このように、歯車装置を前
述のような金属で製造した場合には、これ以上に精度を
高めて加工することが難しいという問題があった。
【0006】そこで、特開平5−64464号公報に
は、半導体製造の技術を応用して、硬度が高く、かつ高
精度での加工が可能なシリコンで、歯車装置全体を一体
成形する技術が示されている。
【0007】しかしながら、シリコンは、他の部材とす
り合わせると摩耗しやすいので、特に、時計に使用する
場合には、時計が24時間使用されて、常に歯車装置が
駆動し続けることを考慮すれば、すり合わせが最も頻繁
に起こる回転軸での摩耗が発生しやすくなる。このた
め、回転軸の耐用年数、ひいては歯車装置の耐用年数が
短くなるという問題があった。
【0008】また、歯車装置をシリコンで一体成型する
と、回転軸の長さ寸法に応じた厚さのシリコンウエハを
用意して加工する必要があり、材料費が嵩んでコストア
ップに繋がるという問題もあった。
【0009】このような問題は、一つの歯車と回転軸と
からなる歯車装置や、小歯車と回転軸とが別体として成
形された歯車装置等のその他の歯車装置においても同様
であった。また、これらの歯車装置を時計において使用
する場合に限らず、その他の機器において使用する場合
にも同様な問題であった。
【0010】本発明の目的は、加工精度が高く耐久性に
優れるとともに、安価に製造できる歯車装置、この歯車
装置を備える動力伝達装置、および、この動力伝達装置
を備える機器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の歯車装置は、歯
車と、この歯車の回転中心を貫通して取り付けられる回
転軸とを備える歯車装置であって、前記歯車はフォトリ
ソグラフィー等により製造されたシリコン製であり、前
記回転軸は金属製であることを特徴とするものである。
【0012】このような構成によれば、シリコンを用い
て歯車を製造したので、金属を用いて製造する場合に比
べて、加工精度の高い歯車を製造できる。また、回転軸
は金属製であるため、歯車だけでなく回転軸もシリコン
製とした場合に比べて、シリコンの使用量を減少でき、
コストを抑えることができる。さらに、回転軸を、シリ
コンに比べて摩耗しにくい金属製としたので、回転軸、
ひいては歯車装置の耐用年数を長くできる。
【0013】前記歯車は、大歯車と、この大歯車に比べ
て歯数の少ない小歯車とを備え、前記大歯車および前記
小歯車は、シリコン製で、かつ一体成形され、前記回転
軸は、各歯車の回転中心を貫通して取り付けられること
が好ましい。
【0014】このような構成によれば、大歯車と小歯車
とをシリコン製としたので、大歯車と小歯車とを金属製
とする場合にくらべて、両歯車とも精度を高めて製造で
きる。また、大歯車と小歯車とを一体成形したので、大
歯車と小歯車とが一つの部材となることから、管理すべ
き部材の点数が減少し、歯車の管理を容易にすることが
でき、さらに歯車装置の組立て作業も簡単にできる。さ
らに、各歯車の回転中心毎に軸貫通用の孔をそれぞれ加
工する場合に比べて、一体成形された歯車の回転中心に
一回だけ加工すればよいので、加工の回数が減少するか
ら、偏心を抑えて、精度の高い歯車装置を製造できる。
【0015】また、前記歯車は、大歯車と、この大歯車
に比べて歯数の少ない小歯車とを備え、前記大歯車およ
び前記小歯車は、それぞれシリコン製で、かつ別体とし
て成形され、前記回転軸は、各歯車の回転中心を貫通し
て取り付けられるように構成されてもよい。
【0016】このような構成によれば、大歯車と小歯車
とをシリコン製としたので、金属製の場合にくらべて、
両歯車とも精度を高めて製造できる。また、大歯車と小
歯車とを別体としたので、各歯車が隣接した配置や、各
歯車が隣接しない配置等の任意の配置をとることができ
る。このため、他の歯車装置とのかみ合い位置の自由度
を向上でき、容易に歯車装置の設計ができる。特に、腕
時計等の小型機器の内部に収納する場合には、より一層
設計が容易となる。
【0017】また、前記歯車は、大歯車と、この大歯車
に比べて歯数の少ない小歯車とを備え、前記大歯車は、
シリコン製であり、前記小歯車と前記回転軸とは、金属
で一体成形されるように構成されてもよい。このような
構成によれば、大歯車をシリコン製としたので、金属製
の場合に比べて大歯車の精度を高めて製造できる。ま
た、小歯車と回転軸とを一体成形したので、小歯車に対
する回転軸の設置位置のずれによる偏心を抑えることが
でき、精度の高い歯車装置を製造できる。さらに、大歯
車と小歯車の両方をシリコンで製造する場合に比べて、
小歯車を安価な金属で製造するので、製造コストを抑え
ることができる。
【0018】前記歯車のモジュールは、0.05mm以
上であり、かつ0.20mm以下であることが好まし
い。ここで、歯車が比較的大きい場合には、各歯車にお
ける加工精度の誤差の影響が相対的に小さくなり、歯車
が比較的小さい場合には、各歯車における加工精度の誤
差の影響が相対的に大きくなる。従って、このように比
較的小さい歯車を製造する場合には、大きい歯車を製造
する場合に比べて、誤差の影響を抑えることができ、効
果的である。
【0019】前記歯車は、他の歯車との噛合い部に注油
して使用されることが好ましい。このようにすれば、注
がれた油の潤滑性により、噛合い部の耐摩耗性を向上で
きる。
【0020】さらに、前記シリコン製の歯車は、その両
面が鏡面研磨されていることが好ましい。ここで、歯車
の両面とは、すなわち回転軸に直交する面のことであ
る。このようにすれば、表面を鏡面研磨したので、各面
の油が噛合い部から他へ流れていかないようになり、保
油性が向上するため、耐摩耗性を更に向上できる。
【0021】前記回転軸と前記シリコン製の歯車とは、
金とすずとの共融混合物でろう付けされることが好まし
い。シリコン製の歯車に金属製の回転軸を圧入すると、
シリコン製の歯車が割れるおそれがあるが、本発明で
は、共融混合物でろう付けしたので、歯車の割れを防止
して、歯車装置の生産性を向上できる。また、金とすず
との共融混合物を使用したので、この共融混合物の融解
温度が一般的な金属に比べて比較的低いことから、金属
製である回転軸の焼き鈍しを抑えて、硬度を維持でき
る。
【0022】前記回転軸は、前記シリコン製の歯車に接
触する接触部が金で被覆され、前記回転軸と前記シリコ
ン製の歯車とは、前記接触部において、金とシリコンと
の共融混合物で接合されてもよい。このような構成によ
れば、金とシリコンとの共融混合物で、歯車と回転軸と
が接合されるので、歯車の割れを防止して、歯車装置の
生産性を向上できる。また、金とシリコンの共融混合物
で接合したので、この共融混合物の融解温度が一般的な
金属に比べて比較的低いことから、金属製である回転軸
の焼き鈍しを抑えて、硬度を維持できる。
【0023】本発明の動力伝達装置は、前記歯車装置を
含む複数の歯車装置で構成されることを特徴とするもの
である。この際、前記複数の歯車装置は、増速輪列を構
成することが好ましい。本発明によれば、精度の高い歯
車装置で動力伝達装置を構成したので、正確な動力を伝
達できる。特に、増速輪列とした場合には、各歯車での
誤差が累乗された動力が伝達されることになるので、誤
差の影響を抑えて、正確な動力を伝達できる。このた
め、伝達ロスの少ない高効率の動力伝達装置を提供する
ことができる。
【0024】本発明の機器は、前記動力伝達装置と、こ
の動力伝達装置に動力を加える駆動源とを備えることを
特徴とするものである。ここで、駆動源としては、複数
の歯車からなる動力伝達装置に機械的エネルギーを供給
できるものであればよく、例えば、ゼンマイ、ゴム、ス
プリング、重錘や、圧縮空気等の流体等の各種の機械的
エネルギ源や、モーター等の電気的エネルギで作動され
るものなどでもよい。要するに、動力源としては、手巻
き、回転錘、位置エネルギ、気圧変化、風力、波力、水
力、温度差、電力等の各種エネルギーを利用して動力伝
達装置に動力を加えることができるものであればよい。
【0025】このような本発明の機器においては、正確
な動力を伝達できる動力伝達装置を備えているので、機
器の作動時の効率を向上でき、省エネルギー化が図れ、
長時間作動可能な機器を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明に係る歯車装置を
適用した電子制御式機械時計の要部を示す平面図であ
り、図2及び図3はその断面図である。
【0027】電子制御式機械時計は、ゼンマイ1a、香
箱歯車1b、香箱真1c及び香箱蓋1dからなる香箱車
1を備えている。ゼンマイ1aは、外端が香箱歯車1
b、内端が香箱真1cに固定されている。香箱真1c
は、地板2と輪列受3に支持され、角穴車4と一体で回
転するように角穴ネジ5により固定されている。角穴車
4は、時計方向には回転するが反時計方向には回転しな
いように、こはぜ6と噛み合っている。なお、角穴車4
を時計方向に回転しゼンマイを巻く方法は、機械時計の
自動巻または手巻機構と同様であるため、説明を省略す
る。
【0028】香箱歯車1bの回転は、歯車装置としての
二番車107、三番車108、四番車109、五番車1
10および六番車111からなる増速輪列117を介し
て増速されて調速機120に伝達される。なお、香箱歯
車1bの回転は7倍に増速され二番車107に伝達さ
れ、二番車107から三番車108へは8.0倍増速さ
れ、三番車108から四番車109へは7.5倍増速さ
れ、四番車109から五番車110へは6倍増速され、
五番車110から六番車111へは10倍増速され、六
番車111からロータ112へは8倍増速されている。
【0029】増速輪列117の二番車107には筒かな
が、筒かなには分針8が、四番車109には秒針9がそ
れぞれ固定されている。つまり、分針8、秒針9等の指
針は、増速輪列117に結合されて輪列117の回転に
伴い駆動される。
【0030】なお、地板2、輪列受3および二番受7に
は、ルビー製の軸受が圧入されており、この軸受は、各
歯車装置107〜111の回転軸を支持するとともに、
油により潤滑されている。また、この油は、各歯車装置
107〜112のかみ合い部分に注入されて、歯のかみ
合い部分の潤滑性(摩擦係数低減および摩耗低減)を向
上している。
【0031】電子制御式機械時計の調速機120は、磁
石およびコイルからなる電磁ブレーキ式の調速機であ
り、具体的にはロータ112、ステータ115、コイル
ブロック116を備えて構成されている。
【0032】ロータ112は、ロータ磁石112a、ロ
ータかな112b、ロータ慣性円板112cから構成さ
れる。ロータ慣性円板112cは、香箱車1からの駆動
トルク変動に対しロータ112の回転速度変動を少なく
するためのものである。
【0033】コイルブロック116は、ステータの一部
116cが一体とされた磁心116aにコイル116b
を巻線したものである。ステータ115は、ステータ体
115aにステータコイル115bを巻線したものであ
り、磁心116aの一部で構成されるステータ116c
にロータ112を挟んで対向する側に配置され、ネジ1
21でコイルブロック116の他端および地板に固定さ
れている。ここで、ステータ115と磁心116a、磁
心116aに一体のステータ116cはPCパーマロイ
等で構成されている。また、コイル116bは、出力電
圧の変動を検出することでロータ112の回転を検出す
るように構成されている。
【0034】図4には、本実施形態の電子制御式機械時
計の構成を示すブロック図が示されている。電子制御式
機械時計は、機械的エネルギ源としてのゼンマイ1a
と、ゼンマイ1aのトルクを発電機120に伝達する増
速輪列117と、増速輪列117に連結されて時刻表示
を行う時刻表示装置である指針118とを備えている。
【0035】発電機120は、増速輪列117を介して
ゼンマイ1aによって駆動され、誘起電力を発生して電
気的エネルギを供給する。この発電機120からの交流
出力は、整流回路125を通して昇圧、整流され、コン
デンサ(蓄電装置)126に充電供給される。
【0036】このコンデンサ126から供給される電力
によってワンチップICで構成された回転制御装置15
0が駆動される。この回転制御装置150は、図4に示
すように、発振回路151、ロータの回転検出回路15
2およびブレーキの制御回路153を備えて構成されて
いる。
【0037】発振回路151は、時間標準源である水晶
振動子151Aを用いて発振信号(32768Hz)を
出力し、この発振信号を所定の分周回路で分周し、基準
信号fsとして制御回路153に出力している。
【0038】回転検出回路152は、発電機120から
出力される発電波形からロータの回転速度を検出し、そ
の回転検出信号FG1を制御回路153へ出力する。制
御回路153は、基準信号fsに対する回転検出信号F
G1の位相差等に基づいて発電機(調速機)120にブ
レーキ信号を入力し、調速している。
【0039】本実施形態では、このような電子制御式機
械時計において、各番車107〜111を本発明に係る
歯車装置として適用している。従って、この電子制御式
機械時計によって、増速輪列(動力伝達装置)を備えた
機器が構成されている。
【0040】図5は、増速輪列117を構成する一歯車
装置を示す拡大断面図である。各歯車装置107〜11
1は、大歯車10と、この大歯車10の回転中心に取り
付けられる回転軸30とを備え、この回転軸30には、
大歯車10に比べて歯数の少ない小歯車20が、大歯車
10に対向するように一体成形される。
【0041】各歯車装置107〜111のそれぞれの構
成および製造方法は、略同様であるので、ここでは、三
番車108を例に挙げて、歯車装置の構成および製造方
法について説明する。なお、三番車108以外のその他
の歯車装置(二番車107、四番車109、五番車11
0、六番車111)については、その説明を省略する。
【0042】大歯車10は、その厚さ(図中の上下方向
の寸法)が0.14mmであって、そのモジュールが
0.0776mm、歯数75枚のシリコン製の歯車であ
る。大歯車10の外周側(図中の左右端縁)には、隣接
する他の歯車装置(四番車109)の小歯車20とかみ
合って、自身の回転を伝達するための複数個の歯11が
形成される。また、大歯車10の回転中心には、回転軸
30が貫通して取り付けられる開口部12が形成されて
いる。
【0043】回転軸30は、1%程度の炭素を含有する
炭素鋼によって形成され、棒状の本体31と、本体31
の一端側に形成され、かつ本体31より径寸法の大きい
支持体32と、この支持体32の一端側に形成され、か
つ本体31よりも径寸法の小さい第1突出部33と、本
体31の他端側に一体成形された小歯車20の他端側に
形成され、かつ本体31よりも径寸法の小さい第2突出
部36とを備える。
【0044】小歯車20は、そのモジュールが0.08
15mmに形成された炭素鋼製の歯車である。小歯車2
0の外周側(図中の左右端縁)には、隣接するその他の
歯車装置(二番車107)の大歯車10とかみ合って、
その大歯車10の回転が伝達される複数個の歯21が形
成される。
【0045】支持体32は、小歯車20と略同じ径寸法
を有し、大歯車10の開口部12に挿入される挿入部3
4と、大歯車10の表面10A(図中下側の面)に接触
する接触部35とを備える。第1突出部33は、他端側
に向かって突出するように形成され、その先端部分であ
るほぞ33Aは、0.1mmの径寸法を有するととも
に、図示しない軸受けで支持されている。また、第2突
出部36は、一端側に向かって突出するように形成さ
れ、その先端部分であるほぞ36Aは、0.1mmの径
寸法を有するとともに、図示しない軸受けで支持されて
いる。
【0046】次に、シリコン製の大歯車10の製造方法
について、図6を参照して説明する。図6は、大歯車1
0の製造過程を示す模式図である。
【0047】<1-1> 準備工程 0.14mmの厚さ寸法Tを有し、その表面(図中上
面)200Aおよび裏面(図中下面)200Bが、表面
粗さを示す算術平均粗さ(Ra)が1nm程度に鏡面研
磨された円板状のシリコンウエハ(Si)200を準備
する(図6(A))。
【0048】<1-2> 酸化工程 次に、シリコンウエハ200を約900度の高温のスチ
ーム雰囲気にさらして、シリコン(Si)と酸素
(O2)とを反応させ、シリコンウエハ200の表裏面
200A,200Bに酸化膜(SiO2膜)201を形
成する(図6(B))。なお、前述のようなスチーム雰
囲気とせずに、乾燥した雰囲気下で酸化反応処理を施し
ても良い。ただし、スチーム雰囲気下のほうが、酸化膜
の成長速度が速いという利点がある。
【0049】<1-3> フォトレジスト塗布工程 シリコンウエハ200の酸化膜201の表面側に、フォ
トレジスト(感光性樹脂)を滴下した後に、シリコンウ
エハ200を高速回転させて、フォトレジストの薄膜で
あるレジスト膜202を形成する(図6(C))。な
お、このフォトレジストは、後述する現像工程におい
て、光が照射された部分が除去されることになるポジ型
のものが使用される。
【0050】<1-4> 露光工程 次に、シリコンウエハ200を露光装置であるステッパ
に設置する。このステッパでは、紫外線を射出する光源
205とシリコンウエハ200との間に、除去したい部
分が開口された開口部206Aを有するマスク206を
配置し、光源20から、マスク206を介して、シリコ
ンウエハ200の表面側のレジスト膜202に紫外線を
照射する。すると、シリコンウエハ200のレジスト膜
202には、除去したい部分を示すマスクパターン20
2Aが転写(露光)される(図6(D))。従って、マ
スク206を大歯車10の平面形状と同じ形状にしてお
けば目的形状の大歯車10が得られることになる。な
お、このレジスト膜202上のマスクパターン202A
部分は、紫外線の照射により、アルカリ溶液に可溶な化
学構造に変化している。
【0051】<1-5> 現像工程 露光されたシリコンウエハ200をアルカリ性の現像液
により、マスクパターン202Aに対応する部分のレジ
スト膜202を除去する(図6(E))。
【0052】<1-6> 酸化膜のエッチング工程 真空のチャンバ内に、現像されたシリコンウエハ200
を配置して、ドライエッチング加工を行い、露光部分2
01Aを除去する(図6(F))。
【0053】<1-7> フォトレジスト膜の剥離工程 次に、残存するレジスト膜202の表面に、酸素プラズ
マ等による灰化処理を行い、レジスト膜202を、ウェ
ットエッチングまたはドライエッチングにより除去す
る。そして、このレジスト膜202が除去されたシリコ
ンウエハ200を、ダイサーシート203の上に貼付し
て、後述する異方性ドライエッチング工程の後に、加工
された歯車が紛失しないようにしておく(図6
(G))。なお、ダイサーシート203は、表面に紫外
線硬化型接着剤が塗布されたポリイミド等の樹脂製のシ
ートである。また、紛失等の心配がなければ、ダイサー
シート203はなくてもよい。
【0054】<1-8> シリコンウエハのエッチング工程 RIE(reactive ion etching)により、シリコンウエ
ハ200の表面200Aに対して垂直な方向にエッチン
グ加工(異方性ドライエッチング加工)を施して、シリ
コンウエハ200のエッチング加工を正確に行う。そし
て、シリコンウエハ200のエッチング部200Cを除
去する。続いて、ダイサーシート203とシリコンウエ
ハ200との接着部分に、紫外線を照射して接着剤を硬
化させ、ダイサーシート203とシリコンウエハ200
とを分離する(図6(H))。
【0055】<1-9> 酸化膜の除去工程 エッチング加工されたシリコンウエハ200を、フッ化
水素溶液に浸して、酸化膜を除去する(ウェットエッチ
ング加工)。その後、シリコンウエハ200の表面に、
所定の後処理を施して、目的形状の大歯車10を得るこ
とができる(図6(I))。
【0056】なお、小歯車20および回転軸30は、一
般的な方法により、炭素鋼を用いて製造されるので、そ
の説明を省略する。
【0057】次に、大歯車10に、小歯車20を含む回
転軸30を取り付けて、歯車装置107〜111を製造
する手順について、図5および図7を参照して説明す
る。図7は、大歯車と回転軸との接合部分を示す模式図
である。
【0058】[1-1] 準備工程 炭素鋼(Fe-C)製の支持体32の接触部35を、金
(Au)61Aによってメッキ加工を施す。一方、シリ
コン製の大歯車10の表面10Aの接触部13には、ク
ロム(Cr)層62をスパッタリング加工する。具体的
には、クロムに高エネルギのアルゴン原子をぶつけて、
アルゴン原子に叩かれて飛び出してくるクロム原子を、
接触部13に付着させる。
【0059】このクロム層62は、網状の構成となって
いるため、その網目の隙間から大歯車10のシリコンが
外部に露出することになる。さらに、そのクロム層62
の上から、金61Bによってメッキ加工を施す。この
際、金とシリコンとの原子量比が、金70原子量%で、
シリコン30原子量%となるように、つまり共晶結合状
態となるように金61A,61Bの量を調整しながら、
メッキ加工を施す。
【0060】[1-2] 共融混合物による溶接工程 支持体32の挿入部34を大歯車10の開口部12に挿
入し、支持体32において金メッキ加工された接触部3
5と、大歯車10において金メッキ加工された接触部1
3とを接触させた状態で、373度で30〜60分間加
熱する。すると、メッキ加工された金61A,61Bと
大歯車10のシリコンとが共融混合物となって、大歯車
10と支持体32を含む回転軸30とが溶接される。な
お、373度は焼き入れした炭素鋼(Fe-C)の硬度
を低下させるが、実用上問題の無いレベルである。以上
のようにして、大歯車10に回転軸30が取り付けられ
る。
【0061】このようにして得られた歯車装置107〜
111の性能を、従来の方法で製造された歯車装置等と
比較しながら、二番車107と三番車108とのかみ合
いで説明する(図3参照)。なお、二番車107におけ
る大歯車10の歯11の数は72枚であり、モジュール
は0.0815mmである。一方、三番車108におけ
る小歯車20の歯21の数は9枚であり、モジュールは
0.0815mmである。各歯車10,20の中心距離
は3.3mmである。このように、大歯車10の歯数が
小歯車20の歯数以上であるため、増速輪列となる。
【0062】本実施形態の方法で得られた大歯車10
は、ピッチ誤差が1μm以下であり、偏心が1μm以下
である。一方、小歯車20は、従来と同様の方法で製造
しているため、ピッチ誤差が5μmであり、偏心が2μ
mである。このため、本実施形態の大歯車10と小歯車
20とのかみ合い部では、ピッチ誤差が略5μmであ
り、偏心が略2μmとなる。
【0063】また、従来の大歯車は、ピッチ誤差が5μ
mであり、偏心が10μmである。そして、小歯車は、
ピッチ誤差が5μmであり、偏心が2μmである。この
ため、従来の大歯車と小歯車とのかみ合い部では、ピッ
チ誤差が10μmであり、偏心が12μmとなる。
【0064】これらをまとめて、本実施形態の方法で得
られた歯車装置107〜111と、理想の形状に製造さ
れた場合の歯車装置と、従来の方法で製造された歯車装
置との、ピッチ誤差および偏心の精度は、次の表1のよ
うになる。
【0065】
【表1】
【0066】さらに、図8〜図10を参照して、歯車装
置107〜111の性能を、大歯車10および小歯車2
0のかみ合いモーメント比率[%]に換算して説明す
る。
【0067】ここで、モーメント比率とは、トルクの伝
達を示す指標であり、100%に近いことが理想であ
る。すなわち、モーメント比率が100%を越えると、
大歯車10は小歯車20にトルクを大きく伝えすぎるこ
とになり、100%に満たない場合には、トルクを伝え
きれないことになる。
【0068】このため、ゼンマイ1aからのトルクをロ
ータに伝達する際に、トルクが大きすぎると、電子制御
式機械時計の制動限界を超えてしまうために進みが発生
する。このためには、発電機を大きくして制動力を高め
なければならない。その結果、発電機が大きくなって時
計が大型化し、かつ持続時間も減ってしまうという問題
が発生する。さらに、モーメント比率が100%を越え
る(高くなる)ところでは、滑りが大きく発生するた
め、摩耗が多く発生し、寿命が短くなる。
【0069】一方、トルクが小さすぎると、十分なトル
クを伝達するために、駆動力を高めなければならず、持
続時間が減ってしまうという問題がある。従って、モー
メント比率は100%に近いことが望ましいことにな
る。
【0070】図8は、歯車間の中心距離を変化させた場
合における、理想通りに形成された大歯車および小歯車
のかみ合いのモーメント比率の軌跡を示す図である。な
お、図中の近寄り遠のきの比[%]とは、噛合う2つの
歯車の中心を結んだ線に対して、両歯車の接点の位置を
示す物であり、近寄り(マイナス側)から遠のき(プラ
ス側)両方で100%になる。理想通りに形成された大
歯車および小歯車のかみ合いのモーメント比率は、図に
示すように、94%〜98%の範囲の値となる。
【0071】図9は、従来実施されていた方法により製
造された大歯車および小歯車の、製造誤差(ピッチ誤
差、偏心)を含んだモーメント比率の軌跡を示す図であ
る。なお、両歯車において、ピッチ誤差がプラス方向
(歯面同士の間隔が開く方向)への誤差として発生した
場合とマイナス方向(歯面同士の間隔が近づく方向)へ
の誤差として発生した場合、また、偏心が、プラス方向
(中心距離を遠ざける方向)への誤差として発生した場
合とマイナス方向(中心距離を近づける方向)への誤差
として発生した場合、の組み合わせとしての4パターン
について、モーメント比率の範囲を求めた。従来実施さ
れていた方法により製造された大歯車および小歯車のか
み合いのモーメント比率は、図に示すように、74%〜
116%に範囲の値となる。
【0072】図10は、本実施形態により製造された大
歯車10および小歯車20の、製造誤差(ピッチ誤差、
偏心)を含んだモーメント比率の軌跡を示す図である。
なお、図9と同様の4パターンについて、モーメント比
率の範囲を求めた。本実施形態により製造された大歯車
10および小歯車20のかみ合いのモーメント比率は、
図に示すように、85%〜105%の値となっていた。
【0073】このような図8〜図10に示す各歯車装置
における、モーメント比率の最小値(min.)および最大
値(max.)を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】また、従来の歯車装置に対する本実施形態
の歯車装置における大小歯車間の改善度、およびこの歯
車を5段輪列とした際の改善度を、表3に示す。なお、
大小歯車間の改善度とは、本実施形態の歯車装置が、従
来の歯車装置に比べて、モーメント比率の最小値(min.)
および最大値(max.)において、理想のモーメント比率
(100%)にどれだけ近づいたかを示す指標(単位:
[%])である。具体的には、最小値(min.)の場合に
は、(85/74−1)×100=15[%]となる。
一方、最大値(max.)の場合には、(116/105−
1)×100=10[%]となる。
【0076】また、5段輪列とした際の改善度とは、前
記歯車装置を5段の輪列として使用した場合の改善度で
あり、モーメント比率の最小値(min.)および最大値(ma
x.)における前記改善度のべき乗(5乗)で示される。
具体的には、最小値(min.)の場合には、(((100+
15)/100)^5−1)×100=100[%]と
なる。一方、最大値(max.)の場合には、(((100+
10)/100)^5−1)×100=60[%]とな
る。
【0077】
【表3】
【0078】このような本実施形態の歯車装置では、従
来の歯車装置に比べて、モーメント比率の範囲が理想の
範囲に近づいており、改善されている。
【0079】具体的には、本実施形態では、大小歯車間
のモーメント比率が100%よりも小さい場合におい
て、大小歯車間の改善度が15%向上しており、このた
め、駆動力が15%弱いゼンマイでも、同等のトルク伝
達を達成できる。また、5段輪列とした際の改善度が1
00%向上しており、このため、仕様トルクの半分のト
ルクで駆動できることとなり、持続時間を2倍とするこ
とができる。
【0080】一方、大小歯車間のモーメント比率が10
0%を越える場合において、大小歯車間の改善度が10
%向上しており、このため、制動力を10%弱くしても
同等のトルク伝達を達成できる。また、5段輪列とした
際の改善度が60%向上しており、このため、制動力を
60%弱くしても同等のトルク伝達を達成できることと
なり、発電量の小さな発電機を採用できる。また、同じ
発電機を使用する場合には、持続時間を60%伸ばすこ
とができる。
【0081】以上のような本実施形態によれば、以下の
ような効果がある。 (1) シリコンを用いて大歯車10を製造したので、金属
を用いて製造する場合に比べて、加工精度の高い大歯車
10を製造できる。
【0082】(2) 回転軸30を炭素鋼で製造したので、
シリコンで大歯車10、小歯車20および回転軸30を
有する歯車装置を製造する場合に比べて、シリコンの使
用量を減少でき、コストを抑えることができる。
【0083】(3) 回転軸30を炭素鋼製としたので、炭
素鋼のほうがシリコンよりもすり合わせによる摩耗が発
生しにくいから、回転軸30が最もすり合わせを起こし
やすいことを考慮すれば、回転軸30、ひいては歯車装
置107〜111の耐用年数を長くできる。
【0084】(4) 小歯車20と回転軸30とを一体成形
したので、小歯車20に対する回転軸30の設置位置の
ずれによる偏心を抑えることができ、精度の高い歯車装
置107〜111を製造できる。さらに、大歯車10と
小歯車20の両方をシリコンで製造する場合に比べて、
小歯車20を安価な金属で製造するので、製造コストを
抑えることができる。
【0085】(5) 大歯車10のモジュールを0.081
5mmとし、小歯車20のモジュールも0.0815m
mとしたので、歯車10,20が比較的小さい場合に
は、歯車10,20における加工精度の誤差の影響が相
対的に大きくなることを考慮すれば、比較的大きな歯車
に比べて、誤差の影響を抑えることができ、効果的であ
る。
【0086】(6) 金とシリコンとの共融混合物として、
大歯車10と回転軸30とを溶接したので、大歯車10
に回転軸30を圧入して歯車装置107〜111を製造
する場合に比べて、大歯車10の割れを防止して、歯車
装置107〜111の生産性を向上できる。また、金と
シリコンとの共融混合物で溶接したので、接合強度を高
めることができるとともに、比較的低温短時間で接合し
たので、金属製の回転軸の焼き鈍しを抑えて、回転軸の
硬度を維持できる。
【0087】(7) 鏡面研磨したシリコンウエハ200を
用いて大歯車10を製造したので、噛合い部に滴下した
油が、自身の表面張力によって表面10Aに広がること
がないから、歯車10,20間のかみ合い部に油を留め
ることができ、長期に渡って歯車10,20のかみ合い
部分の潤滑性を確保できる。このため、増速輪列117
を形成した際に、正確な動力を伝達できるうえ、歯車装
置107〜111の耐用年数を向上できる。
【0088】(8) シリコンウエハ200の加工におい
て、異方性エッチング加工を利用したので、異方性エッ
チング加工が特定方向のみへのエッチング加工であるこ
とから、精度の高い大歯車10を製造できる。
【0089】(9) 歯車装置107〜111を用いて増速
輪列117を構成したので、これらの歯車装置107〜
111が高精度であることから、正確な動力を伝達でき
る。また、増速輪列117では、各歯車装置107〜1
11での誤差が累乗された動力が伝達されることになる
ので、誤差の影響を抑えて、正確な動力を伝達できる。
このため、伝達ロスの少ない高効率の動力伝達装置を提
供できる。
【0090】(10) 正確な動力を伝達できる増速輪列1
17を備えて時計を構成したので、作動時の効率を向上
でき、省エネルギー化が図れ、長時間作動可能な時計を
提供できる。
【0091】なお、本発明は、前記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、
前記実施形態では、歯車装置107〜111を、大歯車
10とこの大歯車10よりも歯数の少ない小歯車20と
を備えて構成したが、これに限らず、アイドラーのよう
に、大歯車10または小歯車20のどちらか一方が、つ
まり一つの歯車のみが回転軸30に取り付けられたもの
であってもよい。要するに、少なくとも1つの歯車と回
転軸とを備えた歯車装置であればよい。
【0092】また、前記実施形態では、歯車装置107
〜111を、大歯車10とこの大歯車10よりも歯数の
少ない小歯車20とを一つずつ備えて構成したが、これ
に限らず、大歯車10および小歯車20を合わせて3個
以上備えた構成としてもよい。さらには、大歯車10と
小歯車20との寸法を、同じものとしてもよい。ただ
し、時計等の機器では、歯車装置107〜111が輪列
として使用されることが多いので、大小の歯車10,2
0が一つずつ取り付けられたものが一般的であり、汎用
性が高いという利点がある。
【0093】前記実施形態では、小歯車20と回転軸3
0とを炭素鋼によって、一体成形したが、これに限ら
ず、別体であってもよい。ただし、前記実施形態のほう
が、偏心を抑えて製造誤差を小さくできる利点がある。
【0094】また、前記実施形態では、小歯車20およ
び回転軸30を炭素鋼で製造したが、これに限らず、鉄
やステンレス鋼等のその他の金属で製造してもよい。た
だし、炭素鋼製のほうが耐摩耗性や切削性が高いという
利点がある。
【0095】前記実施形態では、大歯車10のモジュー
ルを0.0815mmとし、小歯車20のモジュールを
0.0815mmとしたが、これに限らず、任意の大き
さとしてよい。ただし、モジュールが0.05mm〜
0.2mmの範囲にあることが好ましい。要するに、原
料となるシリコンのコストや、加工適性、加工誤差の影
響等を考慮して大きさを特定すればよい。
【0096】また、本発明に係る歯車装置107〜11
1は、前記実施形態には限定されず、図11に示すよう
に、大歯車210およびこの大歯車210に比べて歯数
の少ない小歯車220が一体成型されたシリコン製の歯
車部230と、これらの歯車部230の回転中心に取り
付けられる金属製の回転軸240とを備えて構成しても
よい。
【0097】この際、回転軸240には、大歯車210
の径方向に沿う方向に延出するとともに、大歯車210
の下面210Bに当接する接触部241が形成されてお
り、この接触部241および大歯車210の面210B
が、前述の共融混合物による溶接等により接着されれば
よい。
【0098】また、このような歯車部230は、前述の
シリコンウエハ200よりも厚さのある、例えば0.7
mmのシリコンウエハ等から製造できる。なお、歯車部
230と回転軸240とは、前述と同様にろう付けや溶
接等で接着されればよい。
【0099】このようにすれば、大歯車210と小歯車
220とを一体成形して歯車部230を構成したので、
大歯車210と小歯車220とが別体の場合に比べて、
管理すべき部材の点数が減少し、歯車210,220ひ
いては歯車装置107〜111の管理を容易にすること
ができ、さらに歯車装置107〜111の組立て作業も
簡単にできる。
【0100】また、各歯車210,220の回転中心毎
にそれぞれ加工を施す場合に比べて、一体成形された歯
車部230の回転中心に一回だけ加工を施せばよいの
で、加工の回数が減少するから、偏心を抑えて、精度の
高い歯車装置107〜111を製造できる。
【0101】さらに、接触部241と大歯車210の下
面210Bとが接触するようにしたので、接触部241
と下面210Bとの間に共融混合物や接着剤等が挿入し
やすいので、歯車部230と回転軸240とを簡単に接
着できる。
【0102】また、大歯車10の製造方法は、前記実施
形態には限定されず、図12に示す方法であってもよ
い。具体的には以下の通りである。
【0103】<2-1> 準備工程 前記実施形態と全く同じ、シリコンウエハ(Si)20
0を準備する(図12(A))。
【0104】<2-2> フォトレジスト塗布工程 シリコンウエハ200の表面側(図中、上側)に、フォ
トレジスト(感光性樹脂)を滴下した後に、シリコンウ
エハ200を高速回転させて、フォトレジストの薄膜で
あるレジスト膜202を形成する(図12(B))。な
お、このフォトレジストは、前述と同じポジ型のものが
使用される。
【0105】<2-3> 露光工程 前述と同様に、紫外線を射出する光源205とシリコン
ウエハ200との間に、除去したい部分が開口された開
口部206Aを有するマスク206を配置し、光源20
5から、マスク206を介して、シリコンウエハ200
の表面側のレジスト膜202に紫外線を照射して、レジ
スト膜202にマスクパターン202Aを転写(露光)
する(図12(C))。
【0106】<2-4> 現像工程 露光されたシリコンウエハ200をアルカリ性の現像液
により、マスクパターン202Aに対応する部分のレジ
スト膜202を除去する(図12(D))。
【0107】<2-5> シリコンウエハのエッチング工程 前述と同様に、RIE(reactive ion etching)によ
り、シリコンウエハ200を正確にエッチング加工し、
シリコンウエハ200におけるエッチング部200Cを
除去する(図12(E))。
【0108】<2-6> フォトレジスト膜の剥離工程 次に、残存するレジスト膜202の表面に、酸素プラズ
マ等による灰化処理を行い、レジスト膜202を、ウェ
ットエッチングまたはドライエッチングにより除去す
る。その後、シリコンウエハ200の表面に、所定の後
処理を施して、目的形状の大歯車を得る(図12
(F))。
【0109】このような方法によれば、前記実施形態に
比べて、工程数を減少することができる。ただし、シリ
コンウエハ200が、空気中において酸化しやすいこと
を考慮すれば、前記実施形態では意図的にシリコンウエ
ハ200を酸化させているので、前記実施形態のほう
が、シリコンウエハ200の酸化を気にする必要がな
く、比較的簡単に加工できる。
【0110】なお、シリコン製の歯車の製造方法は、一
般的な半導体の製造技術等を参考に、製造されればよ
く、前記方法に限定されるものではない。
【0111】また、前記実施形態では、シリコンと金と
の共融混合物として、大歯車10と回転軸30とを溶接
したが、これに限らず、大歯車10と回転軸30とを取
り付けて、歯車装置107〜111を製造する手順は、
例えば、図13に示す手順であってもよい。具体的に
は、以下の通りである。
【0112】[2-1] 準備工程 前述と同様に、シリコン製の大歯車10の表面10Aの
接触部13に、クロム(Cr)層62をスパッタリング
し、このクロム層62の上から、金(Au)61Bによ
ってメッキ加工を施す。一方、炭素鋼(Fe-C)製の
回転軸30の支持体32における接触部35には、特に
加工は施さない。
【0113】[2-2] 共融混合物を用いたろう付け工程 予め、金とシリコンとの重量比が、金80重量%で、す
ず20重量%である共融混合物(Au−Sn)63を準
備する。そして、支持体32の挿入部34を大歯車10
の開口部12に挿入し、支持体32の接触部35と、大
歯車10の金メッキ加工された接触部13との間に、前
述の共融混合物63を配置し、接触部13,35同士を
接触させた状態で、273度で5〜10分間加熱する。
すると、共融混合物63が融解して、大歯車10と支持
体32を含む回転軸30とが溶接される。なお、温度が
273度だと、わずかに炭素鋼(Fe-C)の焼きが戻
ってしまうが、短時間であるため、その影響はほとんど
ない。以上のようにして、大歯車10に回転軸30が取
り付けられる。
【0114】このような方法によれば、シリコン製の大
歯車10に炭素鋼製の回転軸30を圧入して取り付ける
場合に比べて、共融混合物63でろう付け加工したの
で、シリコン製の大歯車10の割れを防止して、歯車装
置107〜111の生産性を向上できる。また、金とす
ずとの共融混合物63を使用したので、この共融混合物
63の融解温度が273度であって、一般的な金属に比
べて比較的低いことから、炭素鋼製である回転軸30の
焼き鈍しを抑えて、硬度を維持できる。
【0115】さらに、大歯車10と回転軸30とを取り
付けて、歯車装置107〜111を製造する手順は、図
14に示す手順であってもよい。具体的には、以下の通
りである。
【0116】[3-1] 準備工程 シリコン製の大歯車10を空気中に放置して、大歯車1
0の表面10Aの接触部13に、二酸化珪素(Si
2)の自然酸化膜71を形成する(図14(A))。
一方、炭素鋼(Fe-C)製の支持体32の接触部35
に、金(Au)74をメッキしておく(図14
(D))。
【0117】[3-2] エッチング工程およびスパッタリ
ング工程 前記実施形態にて使用した、RIEによるエッチング加
工やドライエッチング加工等により、自然酸化膜71に
対して所定の形状にエッチング加工を施す。そして、エ
ッチング加工されたシリコン製の大歯車10の接触部1
3に、金(Au)72をスパッタリング加工する(図1
4(B))。
【0118】[3-3] 共融混合物作製工程 スパッタリング加工された大歯車10を373度まで加
熱して、エッチング加工がなされた部分に、大歯車10
のシリコンと金72との共融混合物(Au−Si)73
を作製する(図14(C))。
【0119】[3-4] 共融混合物による溶接工程 まず、前記実施形態と同様の方法(ウェットエッチング
加工)で、自然酸化膜71を除去する。次いで、支持体
32において金メッキ加工された接触部35と、大歯車
10において共融混合物73が施された接触部13とを
接触させて、373度で30〜60分間加熱する。する
と、共融混合物73によって大歯車10と支持体32を
含む回転軸30とが溶接される(図14(D))。な
お、これらの工程は、同一真空中で処理される。以上の
ようにして、大歯車10に回転軸30が取り付けられ
る。
【0120】大歯車10と回転軸30とを取り付けて、
歯車装置107〜111を製造する手順は、特に限定さ
れるものではない。要するに、大歯車10と回転軸30
とが、外れないように接着されればよい。このため、前
述の共融混合物によるろう付けや溶接に限らず、例え
ば、接着剤等を用いて接着してもよい。また、前記実施
形態では、回転軸30に支持体32を設け、その支持体
32の接触部35と大歯車10の表面10Aとで接合し
ていたが、特に支持体32を設けずに、回転軸30と大
歯車10の開口部12における側面とを、接着剤等で接
合してもよい。ただし、前記実施形態の方が、確実に接
合できる利点がある。
【0121】本発明は、前記実施形態のような平歯車に
適用する場合に限らず、はすば歯車、やまば歯車等のね
じれ角を有する歯車などの各種歯車に広く適用すること
ができる。
【0122】さらに、本発明の歯車装置は、電子制御式
機械時計の輪列に限らず、一般的な機械時計の輪列に適
用してもよい。このようにした場合も、前記実施形態と
同様の効果が得られる。この際、一般的な機械時計の場
合には、主に歯車のかみ合い段が3段であることから、
前記実施形態における改善度等の結果を参照すれば、3
段輪列とした場合のトルクの伝達を50%向上できる。
このため、ゼンマイのトルクを小さくして巻数を大きく
することで、1.5倍の接続時間の向上が図れる。さら
に、ガンギ車やアンクル、テンプ等の脱進器に一定のト
ルクを安定して供給でき、高精度の時計を実現できる。
【0123】また、本発明の歯車装置は、モータの駆動
を減速輪列で針を駆動するクオーツ時計の輪列に利用し
てもよい。このようにすれば、モータの駆動トルクを安
定して伝達できるため、駆動トルクの小さい低消費電力
で動くモータを採用でき、電池寿命の長い時計を実現で
きる。
【0124】本発明の歯車装置の用途としては、時計用
の輪列に限らず、その他の各種の動力伝達装置の歯車と
して利用可能である。また、この歯車を備えた動力伝達
手段を有する機器としても、時計に限らず、オルゴー
ル、玩具、タイマー等の歯車装置で動力を伝達する機器
に適宜利用可能である。特に、本発明では、シリコンウ
エハの価格を考慮すれば、なるべくシリコンの使用量を
減らために、マイクロマシン等の小型機器内に組み込む
小さい歯車装置に適用することが望ましい。
【0125】また、前記実施形態のように、本発明の歯
車装置は、増速輪列、減速輪列のいずれでも利用できる
が、特に、改善度を大幅に向上できる点で、増速輪列に
用いることがより効果的である。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、歯車をフォトリソグラ
フィー等によるシリコン製としたので、歯車を金属製造
とする場合に比べて、加工精度の高い歯車を製造でき
る。また、回転軸を金属製としたので、歯車だけでなく
回転軸もシリコン製とした場合に比べて、シリコンの使
用量を減少でき、コストを抑えることができる。そのう
え、回転軸を、シリコンに比べて摩耗しにくい金属製と
したので、回転軸、ひいては歯車装置の耐用年数を長く
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る歯車装置を適用した電
子制御式機械時計の要部を示す平面図である。
【図2】前記実施形態の電子制御式機械時計の要部を示
す断面図である。
【図3】前記実施形態の電子制御式機械時計の要部を示
す断面図である。
【図4】前記実施形態の電子制御式機械時計の構成を示
すブロック図である
【図5】前記実施形態の歯車装置を示す拡大断面図であ
る。
【図6】前記実施形態における歯車の製造過程を示す模
式図である。
【図7】前記実施形態における歯車と回転軸との接合部
分を示す模式図である。
【図8】理想通りに形成された歯車間のかみ合いモーメ
ント比率の軌跡を示す図である。
【図9】従来実施されていた方法により製造された歯車
間のかみ合いモーメント比率の軌跡を示す図である。
【図10】本実施形態により製造された歯車間のかみ合
いモーメント比率の軌跡を示す図である。
【図11】本発明に係る変形例の歯車装置を示す拡大断
面図である。
【図12】本発明に係る変形例の歯車の製造過程を示す
模式図である。
【図13】本発明に係る変形例の歯車と回転軸との接合
部分を示す模式図である。
【図14】本発明に係る他の変形例の歯車と回転軸との
接合部分を示す模式図である。
【符号の説明】
10,210 大歯車 13,35,241 接触部 20,200 小歯車 30,240 回転軸 61A,61B,72 金 63 金とすずとの共融混合物 73 金とシリコンとの共融混合物 107 歯車装置である二番車 108 歯車装置である三番車 109 歯車装置である四番車 110 歯車装置である五番車 111 歯車装置である六番車 117 増速輪列 200 シリコンウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒沢 龍一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 3J009 DA16 DA18 EA04 EA05 EA11 EA21 EA32 EB06 EB08 EC01 EC02 FA22 3J030 BA01 BB03 BC01 BC02 BD02 BD07 CA01 3J063 AA40 AB02 AC01 BA01 BB11 CA01 CB01 CB58 XA06 XA33 XA34 XA35 XC01 XC10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯車と、この歯車の回転中心を貫通して
    取り付けられる回転軸と、を備える歯車装置であって、 前記歯車は、シリコン製であり、 前記回転軸は、金属製であることを特徴とする歯車装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の歯車装置において、 前記歯車は、大歯車と、この大歯車に比べて歯数の少な
    い小歯車と、を備え、 前記大歯車および前記小歯車は、シリコン製で、かつ一
    体成形され、 前記回転軸は、各歯車の回転中心を貫通して取り付けら
    れることを特徴とする歯車装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の歯車装置において、 前記歯車は、大歯車と、この大歯車に比べて歯数の少な
    い小歯車と、を備え、 前記大歯車および前記小歯車は、それぞれシリコン製
    で、かつ別体として成形され、 前記回転軸は、各歯車の回転中心を貫通して取り付けら
    れることを特徴とする歯車装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の歯車装置において、 前記歯車は、大歯車と、この大歯車に比べて歯数の少な
    い小歯車と、を備え、前記大歯車は、シリコン製であ
    り、 前記小歯車と前記回転軸とは、金属製で、かつ一体成形
    されることを特徴とする歯車装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の歯車装
    置において、 前記歯車のモジュールは、0.05mm以上であり、か
    つ0.20mm以下であることを特徴とする歯車装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の歯車装
    置において、 前記歯車は、他の歯車との噛合い部に注油して使用され
    ることを特徴とする歯車装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の歯車装置において、 前記シリコン製の歯車は、その両面が鏡面研磨されてい
    ることを特徴とする歯車装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の歯車装
    置において、 前記回転軸と前記シリコン製の歯車とは、金とすずとの
    共融混合物でろう付けされることを特徴とする歯車装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載の歯車装
    置において、 前記回転軸は、前記シリコン製の歯車に接触する接触部
    が金で被覆され、 前記回転軸と前記シリコン製の歯車とは、前記接触部に
    おいて、金とシリコンとの共融混合物で接合されている
    ことを特徴とする歯車装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の歯車
    装置を含む複数の歯車装置で構成される動力伝達装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の動力伝達装置にお
    いて、 前記複数の歯車装置は、増速輪列を構成することを特徴
    とする動力伝達装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または請求項11に記載の
    動力伝達装置と、この動力伝達装置に動力を加える駆動
    源とを備えることを特徴とする機器。
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