JP2002275653A - 金属表面処理鋼板 - Google Patents

金属表面処理鋼板

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JP2002275653A
JP2002275653A JP2001074961A JP2001074961A JP2002275653A JP 2002275653 A JP2002275653 A JP 2002275653A JP 2001074961 A JP2001074961 A JP 2001074961A JP 2001074961 A JP2001074961 A JP 2001074961A JP 2002275653 A JP2002275653 A JP 2002275653A
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steel sheet
compound
treated steel
metal surface
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JP2001074961A
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Masato Yamamoto
真人 山本
Yasuhiko Haruta
泰彦 春田
Jun Akui
潤 阿久井
Osamu Isozaki
理 磯崎
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性及び親水性に優れ、且つ環境保全の面
から問題のない金属表面処理鋼板を提供すること。 【解決手段】金属表面のリン酸塩処理皮膜表面に、
(A)加水分解性チタン化合物、加水分解性チタン化合
物低縮合物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物か
ら選ばれる少なくとも1種のチタン化合物と過酸化水素
水とを反応させて得られるチタンを含む水性液、(B)
リン酸系化合物、金属弗化水素酸及び金属弗化水素酸塩
から選ばれる少なくとも1種の化合物、及び(C)PH
7以下で安定な水性有機高分子化合物を含有する後処理
剤の皮膜を形成してなることを特徴とする金属表面処理
鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、金属表面のリン
酸塩処理皮膜の上に後処理剤の被膜を形成してなる加工
性及び耐食性に優れた金属表面処理鋼板、並びにその金
属表面処理鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】 従来、冷延鋼板や亜鉛系
めっき鋼板には、耐食性の向上や塗料密着性の向上など
を目的にクロム酸塩処理やリン酸塩処理が一般に行われ
ている。
【0003】しかしながら、クロム酸塩処理は、処理工
程でのクロム酸塩ヒュームの揮散の問題、排水処理設備
に多大の費用を要すること、さらには化成処理皮膜から
の6価クロムの溶出による問題などがある。また6価ク
ロム化合物は、IARC(International Agency for R
esearch on Cancer Review)をはじめとして多くの公的
機関が人体に対する発癌性物質に指定しており極めて有
害な物質である。またリン酸塩処理は、リン酸塩処理
後、通常、6価クロムを含む溶液による後処理(クロム
シーリング処理)を行うため6価クロムの問題がある。
【0004】クロム酸塩処理やリン酸亜鉛処理以外の処
理方法としては、(1)重燐酸アルミニウムを含有する
水溶液で処理した後、150〜550℃の温度で加熱す
る表面処理方法(特公昭53-28857号公報参照)、(2)
タンニン酸を含有する水溶液で処理する方法(特開昭51
-71233号公報参照)などが提案され、また、(3)亜硝
酸ナトリウム、硼酸ナトリウム、イミダゾール、芳香族
カルボン酸、界面活性剤等による処理方法もしくはこれ
らを組合せた処理方法が行われている。
【0005】しかしながら、(1)の方法は、この上に
塗料を塗装する場合、塗料の密着性が十分でなく、ま
た、(2)の方法は、耐食性が劣り、(3)の方法は、
いずれも高温多湿の雰囲気に暴露された場合の耐食性が
劣るという問題がある。
【0006】また、クロム化合物などの重金属による毒
性の問題などが無く、クロムシーリングしたリン酸塩処
理と同等程度以上の塗料密着性、耐食性を示すことがで
きるリン酸塩処理皮膜の後処理方法についても検討され
ており、例えば、特公平7−42423号公報には、チ
タン、ジルコニウム、ハフニウムなどの金属元素を含む
イオンと、ポリアルケニルフェノール・ポリマー誘導体
をベースとする処理組成物が提案されている。しかしな
がら、この処理組成物は、アルミニウム材の後処理を目
的とするものであり、亜鉛系めっき鋼板におけるリン酸
塩処理皮膜の後処理に用いても耐食性の向上がほとんど
なく白錆の発生を抑制する効果が小さい。
【0007】本発明の目的は、クロム化合物などの重金
属による毒性の問題などが無く、かつ被処理金属が亜鉛
系めっき鋼板や冷延鋼板などの鋼板である場合において
もクロムシーリングしたリン酸塩処理と同等程度以上の
塗料密着性、加工性及び耐食性を示す金属表面処理鋼板
を得ることである。
【0008】また、本発明の目的は、耐食性、加工性及
び塗料密着性に優れ、且つ環境保全の面から問題のない
金属表面処理鋼板の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、加水分解性チタン化合物、加水分解性チタン化
合物低縮合物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物
から選ばれる少なくとも1種のチタン化合物と過酸化水
素水とを反応させて得られるチタンを含む水性液と、リ
ン酸系化合物、金属弗化水素酸及び金属弗化水素酸塩か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物及び水性有機高分子
化合物を含有する後処理剤よりなる皮膜を形成させるこ
とにより上記目的を達成することができることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】かくして本発明によれば、金属表面のリン
酸塩処理皮膜上に、(A)加水分解性チタン化合物、加
水分解性チタン化合物低縮合物、水酸化チタン及び水酸
化チタン低縮合物から選ばれる少なくとも1種のチタン
化合物と過酸化水素水とを反応させて得られるチタンを
含む水性液、(B)リン酸系化合物、金属弗化水素酸及
び金属弗化水素酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合
物、及び(C)PH7以下で安定な水性有機高分子化合
物を含有する後処理剤の皮膜を形成してなることを特徴
とする金属表面処理鋼板が提供される。
【0011】また、金属表面のリン酸塩処理皮膜表面
に、後処理剤を乾燥被膜膜厚が0.05〜5.0g/m
となるように塗布、乾燥させることを特徴とする金属
表面処理鋼板の製造方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の金属表面処理鋼板は、リ
ン酸塩処理された鋼板のリン酸塩処理皮膜表面に、後処
理剤を塗布、乾燥してなるものである。
【0013】まず、後処理剤について説明する。
【0014】後処理剤 本発明に用いられる後処理剤は、チタンを含む水性液
(A)、リン酸系化合物、金属弗化水素酸及び金属弗化
水素酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)及
び水性有機高分子化合物(C)を含有するものである。
【0015】チタンを含む水性液(A) 後処理剤で使用されるチタンを含む水性液(A)は、加
水分解性チタン化合物、加水分解性チタン化合物低縮合
物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物から選ばれ
る少なくとも1種のチタン化合物と過酸化水素水とを反
応させて得られるチタンを含む水性液である。該水性液
としては、上記したものであれば特に制限なしに従来か
ら公知のものを適宜選択して使用することができる。
【0016】上記した加水分解性チタン化合物は、チタ
ンに直接結合する加水分解性基を有するチタン化合物で
あって、水、水蒸気などの水分と反応することにより水
酸化チタンを生成するものである。また、加水分解性チ
タン化合物において、チタンに結合する基の全てが加水
分解性基であっても、もしくはその1部が加水分解され
た水酸基であってもどちらでも構わない。
【0017】加水分解性基としては、上記した様に水分
と反応することにより水酸化チタンを生成するものであ
れば特に制限されないが、例えば、低級アルコキシル基
やチタンと塩を形成する基(例えば、ハロゲン原子(塩
素等)、水素原子、硫酸イオン等)が挙げられる。
【0018】加水分解性基として低級アルコキシル基を
含有する加水分解性チタン化合物としては、特に一般式
Ti(OR)(式中、Rは同一もしくは異なって炭素
数1〜5のアルキル基を示す)のテトラアルコキシチタ
ンが好ましい。炭素数1〜5のアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プ
ロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブ
チル基、tert-ブチル基等が挙げられる。
【0019】また、加水分解性基としてチタンと塩を形
成する基を有する加水分解性チタン化合物としては、塩
化チタン、硫酸チタン等が代表的なものとして挙げられ
る。
【0020】加水分解性チタン化合物低縮合物は、上記
した加水分解性チタン化合物同士の低縮合物である。該
低縮合物は、チタンに結合する基の全てが加水分解性基
であっても、もしくはその1部が加水分解された水酸基
であってもどちらでも構わない。
【0021】また、塩化チタンや硫酸チタン等の水溶液
とアンモニアや苛性ソーダ等のアルカリ溶液との反応に
より得られるオルトチタン酸(水酸化チタンゲル)も低
縮合物として使用できる。
【0022】上記した加水分解性チタン化合物低縮合物
又は水酸化チタン低縮合物における縮合度は、2〜30
の化合物が使用可能で、特に縮合度2〜10の範囲内の
ものを使用することが好ましい水性液(A)としては、
上記したチタン化合物と過酸化水素水とを反応させるこ
とにより得られるチタンを含む水性液であれば、従来か
ら公知のものを特に制限なしに使用することができる。
具体的には下記のものを挙げることができる。
【0023】含水酸化チタンのゲルあるいはゾルに過
酸化水素水を添加して得られるチタニルイオン過酸化水
素錯体あるいはチタン酸(ペルオキソチタン水和物)水
溶液(特開昭63-35419号及び特開平1-224220号公報参
照)。
【0024】塩化チタンや硫酸チタン水溶液と塩基性
溶液から製造した水酸化チタンゲルに過酸化水素水を作
用させ、合成することで得られるチタニア膜形成用液体
(特開平9-71418号及び特開平10-67516号公報参照)。
【0025】また、上記したチタニア膜形成用液体にお
いて、チタンと塩を形成する基を有する塩化チタンや硫
酸チタン水溶液とアンモニアや苛性ソーダ等のアルカリ
溶液とを反応させることによりオルトチタン酸と呼ばれ
る水酸化チタンゲルを沈殿させる。次いで水を用いたデ
カンテーションによって水酸化チタンゲルを分離し、良
く水洗し、さらに過酸化水素水を加え、余分な過酸化水
素を分解除去することにより、黄色透明粘性液体を得る
ことができる。
【0026】上記、沈殿した該オルトチタン酸はOH同
志の重合や水素結合によって高分子化したゲル状態にあ
り、このままではチタンを含む水性液としては使用でき
ない。このゲルに過酸化水素水を添加するとOHの一部
が過酸化状態になりペルオキソチタン酸イオンとして溶
解、あるいは、高分子鎖が低分子に分断された一種のゾ
ル状態になり、余分な過酸化水素は水と酸素になって分
解し、無機膜形成用のチタンを含む水性液として使用で
きるようになる。
【0027】このゾルはチタン原子以外に酸素原子と水
素原子しか含まないので、乾燥や焼成によって酸化チタ
ンに変化する場合、水と酸素しか発生しないため、ゾル
ゲル法や硫酸塩等の熱分解に必要な炭素成分やハロゲン
成分の除去が必要でなく、従来より低温でも比較的密度
の高い結晶性の酸化チタン膜を作成することができる。
【0028】塩化チタンや硫酸チタンの無機チタン化
合物水溶液に過酸化水素を加えてぺルオキソチタン水和
物を形成させ、これに塩基性物質を添加して得られた溶
液を放置もしくは加熱することによってペルオキソチタ
ン水和物重合体の沈殿物を形成させた後、少なくともチ
タン含有原料溶液に由来する水以外の溶解成分を除去
し、さらに過酸化水素を作用させて得られるチタン酸化
物形成用溶液(特開2000-247638号及び特開2000-247639
号公報参照)。
【0029】本発明で使用する水性液(A)は、上記公
知の方法で得られるチタンを含む水性液を用いることが
できるが、さらに、過酸化水素水中にチタン化合物を添
加して製造する方法により得られるチタンを含む水性液
を用いることができる。該チタン化合物としては、前記
一般式Ti(OR)(式中、Rは同一もしくは異なっ
て炭素数1〜5のアルキル基を示す)で表される加水分
解して水酸基になる基を含有する加水分解性チタン化合
物やその加水分解性チタン化合物低縮合物を使用するこ
とが好ましい。
【0030】加水分解性チタン化合物及び/又はその低
縮合物(以下、これらのものを単に「加水分解性チタン
化合物a」と略す)と過酸化水素水との混合割合は、加
水分解性チタン化合物a10重量部に対して過酸化水素
換算で0.1〜100重量部、特に1〜20重量部の範
囲内が好ましい。過酸化水素換算で0.1重量部未満に
なるとキレート形成が十分でなく白濁沈殿してしまう。
一方、100重量部を超えると未反応の過酸化水素が残
存し易く貯蔵中に危険な活性酸素を放出するので好まし
くない。
【0031】過酸化水素水の過酸化水素濃度は特に限定
されないが3〜30重量%の範囲内であることが取り扱
いやすさ、塗装作業性に関係する生成液の固形分の点で
好ましい。
【0032】また、加水分解性チタン化合物aを用いて
なる水性液(A)は、加水分解性チタン化合物aを過酸
化水素水と反応温度1〜70℃の範囲内で10分〜20
時間反応させることにより製造できる。
【0033】加水分解性チタン化合物aを用いてなる水
性液(A)は、加水分解性チタン化合物aと過酸化水素
水とを反応させることにより、加水分解性チタン化合物
が水で加水分解されて水酸基含有チタン化合物を生成
し、次いで過酸化水素が生成した水酸基含有チタン化合
物に配位するものと推察され、この加水分解反応及び過
酸化水素による配位が同時近くに起こることにより得ら
れたものであり、室温域で安定性が極めて高く長期の保
存に耐えるキレート液を生成する。従来の製法で用いら
れる水酸化チタンゲルはTi-O-Ti結合により部分的
に三次元化しており、このゲルと過酸化水素水を反応さ
せた物とは組成、安定性に関し本質的に異なる。
【0034】加水分解性チタン化合物aを用いてなる水
性液(A)を80℃以上で加熱処理あるいはオートクレ
ーブ処理を行うと結晶化した酸化チタンの超微粒子を含
む酸化チタン分散液が得られる。80℃未満では十分に
酸化チタンの結晶化が進まない。このようにして製造さ
れた酸化チタン分散液は、酸化チタン超微粒子の粒子径
が10nm以下、好ましくは1nm〜6nmの範囲であ
る。また、該分散液の外観は半透明状のものである。該
粒子径が10nmより大きくなると造膜性が低下(1μ
m以上でワレを生じる)するので好ましくない。 この
分散液も同様に使用することができる。
【0035】加水分解性チタン化合物aを用いてなる水
性液(A)は、鋼板材料に塗布乾燥、または低温で加熱
処理することにより、それ自体で付着性に優れた緻密な
酸化チタン膜を形成できる。
【0036】加熱処理温度としては、例えば200℃以
下、特に150℃以下の温度で酸化チタン膜を形成する
ことが好ましい。
【0037】加水分解性チタン化合物aを用いてなる水
性液(A)は、上記した温度により水酸基を若干含む非
晶質(アモルファス)の酸化チタン膜を形成する。
【0038】また、80℃以上の加熱処理をした酸化チ
タン分散液は塗布するだけで結晶性の酸化チタン膜が形
成できるため、加熱処理をできない材料のコーティング
材として有用である。
【0039】本発明において、水性液(A)として、さ
らに、酸化チタンゾルの存在下で、上記と同様の加水分
解性チタン化合物及び/又は加水分解性チタン化合物低
縮合物と過酸化水素水とを反応させて得られるチタンを
含む水性液(以下、「水性液(A−1)」と略す)を使
用することができる。加水分解性チタン化合物及び/又
は加水分解性チタン化合物低縮合物(加水分解性チタン
化合物a)としては、上記した一般式Ti(OR)
(式中、Rは同一もしくは異なって炭素数1〜5のア
ルキル基を示す)で表される加水分解して水酸基になる
基を含有するチタンモノマーやその加水分解性チタン化
合物低縮合物を使用することが好ましい。
【0040】上記した酸化チタンゾルは、無定型チタニ
ア、アナタース型チタニア微粒子が水(必要に応じて、
例えば、アルコール系、アルコールエーテル系等の水性
有機溶剤を含有しても構わない)に分散したゾルであ
る。
【0041】上記した酸化チタンゾルとしては従来から
公知のものを使用することができる。該酸化チタンゾル
としては、例えば、(1)硫酸チタンや硫酸チタニルな
どの含チタン溶液を加水分解して得られるもの、(2)
チタンアルコキシド等の有機チタン化合物を加水分解し
て得られるもの、(3)四塩化チタン等のハロゲン化チ
タン溶液を加水分解又は中和して得られるもの等の酸化
チタン凝集物を水に分散した無定型チタニアゾルや該酸
化チタン凝集物を焼成してアナタース型チタン微粒子と
しこのものを水に分散したものを使用することができ
る。無定形チタニアの焼成は少なくともアナターゼの結
晶化温度以上の温度、例えば、400℃〜500℃以上
の温度で焼成すれば、無定形チタニアをアナターゼ型チ
タニアに変換させることができる。該酸化チタンの水性
ゾルとして、例えば、TKS−201(テイカ(株)社
製、商品名、アナタース型結晶形、平均粒子径6n
m)、TA−15(日産化学(株)社製、商品名、アナ
タース型結晶形)、STS−11(石原産業(株)社
製、商品名、アナタース型結晶形)等が挙げられる。
【0042】加水分解性チタン化合物aと過酸化水素水
とを反応させるために使用する際の上記酸化チタンゾル
とチタン過酸化水素反応物との重量比率は1/99〜9
9/1、好ましくは約10/90〜90/10範囲であ
る。重量比率が1/99未満になると安定性、光反応性
等酸化チタンゾルを添加した効果が見られず、99/1
を越えると造膜性が劣るので好ましくない。
【0043】加水分解性チタン化合物aと過酸化水素水
との混合割合は、加水分解性チタン化合物a10重量部
に対して過酸化水素換算で0.1〜100重量部、特に
1〜20重量部の範囲内が好ましい。過酸化水素換算で
0.1重量部未満になるとキレート形成が十分でなく白
濁沈殿してしまう。一方、100重量部を超えると未反
応の過酸化水素が残存し易く貯蔵中に危険な活性酸素を
放出するので好ましくない。
【0044】過酸化水素水の過酸化水素濃度は特に限定
されないが3〜30重量%の範囲内であることが取り扱
いやすさ、塗装作業性に関係する生成液の固形分の点で
好ましい。
【0045】また、水性液(A−1)は、酸化チタンゾ
ルの存在下で加水分解性チタン化合物aを過酸化水素水
と反応温度1〜70℃の範囲内で10分〜20時間反応
させることにより製造できる。
【0046】水性液(A−1)は、加水分解性チタン化
合物aを過酸化水素水と反応させることにより、加水分
解性チタン化合物aが水で加水分解されて水酸基含有チ
タン化合物を生成し、次いで過酸化水素が生成した水酸
基含有チタン化合物に配位するものと推察され、この加
水分解反応及び過酸化水素による配位が同時近くに起こ
ることにより得られたものであり、室温域で安定性が極
めて高く長期の保存に耐えるキレート液を生成する。従
来の製法で用いられる水酸化チタンゲルはTi−O−T
i結合により部分的に三次元化しており、このゲルと過
酸化水素水を反応させた物とは組成、安定性に関し本質
的に異なる。また、酸化チタンゾルを使用することによ
り、合成時に一部縮合反応が起きて増粘するのを防ぐよ
うになる。その理由は縮合反応物が酸化チタンゾルの表
面に吸着され、溶液状態での高分子化を防ぐためと考え
られる。
【0047】また、チタンを含む水性液(A−1)を8
0℃以上で加熱処理あるいはオートクレーブ処理を行う
と結晶化した酸化チタンの超微粒子を含む酸化チタン分
散液が得られる。80℃未満では十分に酸化チタンの結
晶化が進まない。このようにして製造された酸化チタン
分散液は、酸化チタン超微粒子の粒子径が10nm以
下、好ましくは1nm〜6nmの範囲である。また、該
分散液の外観は半透明状のものである。該粒子径が10
nmより大きくなると造膜性が低下(1μm以上でワレ
を生じる)するので好ましくない。この分散液も同様に
使用することができる。
【0048】チタンを含む水性液(A−1)は、鋼板材
料に塗布乾燥、または低温で加熱処理することにより、
それ自体で付着性に優れた緻密な酸化チタン膜を形成で
きる。
【0049】加熱処理温度としては、例えば200℃以
下、特に150℃以下の温度で酸化チタン膜を形成する
ことが好ましい。
【0050】チタンを含む水性液(A−1)は、上記し
た温度により水酸基を若干含むアナタース型の酸化チタ
ン膜を形成する。
【0051】本発明の水性液(A)としては、中でも加
水分解性チタン化合物aを使用した上記水性液や水性液
(A−1)が貯蔵安定性、耐食性などに優れた性能を有
するのでこのものを使用することが好ましい。
【0052】上記チタンを含む水性液(A)には、他の
顔料やゾルを必要に応じて添加分散する事も出来る。添
加物としては、市販されている酸化チタンゾル、酸化チ
タン粉末等、マイカ、タルク、シリカ、バリタ、クレー
等が一例として挙げることができる。
【0053】化合物(B) 後処理剤の(B)成分である化合物は、リン酸系化合
物、金属弗化水素酸及び金属弗化水素酸塩から選ばれる
少なくとも1種の化合物である。
【0054】上記リン酸系化合物としては、例えば、亞
リン酸、強リン酸、三リン酸、次亞リン酸、次リン酸、
トリメタリン酸、二亞リン酸、二リン酸、ピロ亞リン
酸、ピロリン酸、メタ亞リン酸、メタリン酸、リン酸
(オルトリン酸)、及びリン酸誘導体等のモノリン酸類
及びこれらの塩類、トリポリリン酸、テトラリン酸、ヘ
キサリン酸、及び縮合リン酸誘導体等の縮合リン酸及び
これらの塩類等が挙げられる。これらの化合物は1種も
しくは2種以上組合せて使用することができる。また、
上記した塩を形成するアルカリ化合物としては、例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム等
の有機又は無機アルカリ化合物が挙げられる。さらに、
リン酸系化合物として水に溶解性のあるものを使用する
ことが好ましい。
【0055】リン酸系化合物としては、特に、ピロリン
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラリン
酸ナトリウム、メタリン酸、メタリン酸アンモニウム、
ヘキサメタリン酸ナトリウムなどが、塗布剤の貯蔵安定
性又は塗膜の防錆性等に優れた効果を発揮することか
ら、このものを使用することが好ましい。
【0056】本発明において、上記したチタンを含む水
性液(A)とリン酸系化合物との配合物は、該リン酸系
化合物に結合する酸性リン酸基イオンがチタンイオンに
配位することにより両者間で錯体構造を形成していると
考えられる。
【0057】また、この様な反応は両者の成分を単に混
合することにより容易に反応を行うことができ、例え
ば、常温(20℃)で約5分間〜約1時間放置すること
により、また混合物を強制的に過熱する場合には、例え
ば、約30〜約70℃で約1分間〜約30分間加熱する
ことができる。
【0058】上記、金属弗化水素酸及び金属弗化水素酸
塩としては、例えば、ジルコニウム弗化水素酸、チタン
弗化水素酸、珪弗化水素酸、ジルコニウム弗化塩、チタ
ン弗化塩、珪弗化塩などを挙げることができる。金属弗
化水素酸の塩を形成するものとしては、例えば、ナトリ
ウム、カリウム、リチウム、アンモニウム等が挙げられ
るが、中でもカリウム、ナトリウムが好ましく、具体例
として、ジルコニウム弗化カリウム、チタン弗化カリウ
ム、珪弗化ナトリウム、珪弗化カリウムなどが挙げられ
る。
【0059】リン酸系化合物、金属弗化水素酸及び金属
弗化水素酸塩は1種で又は2種以上混合して用いること
ができ、化合物(B)の配合割合は、チタンを含む水性
液(A)の固形分100重量部に対して、1〜400重
量部、特に10〜200重量部の範囲内が好ましい。
【0060】水性有機高分子化合物(C) 後処理剤は、上記した成分以外に水性有機高分子化合物
(C)が配合される。水性有機高分子化合物(C)はP
H7以下で水に溶解もしくは分散した有機樹脂成分が凝
集して沈降したり、また増粘やゲル化の異常を生じる恐
れのない有機高分子化合物(C)自体の水性液の安定に
優れたものであれば従来から公知のものを使用すること
ができる。
【0061】水性有機高分子化合物(C)は、水溶性、
水分散性またはエマルション性の形態を有するものを使
用することができる。有機高分子化合物を水に水溶化、
分散化、エマルション化させる方法としては、従来から
公知の方法を使用して行うことができる。具体的には、
有機高分子化合物として、単独で水溶化や水分散化でき
る官能基(例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ
(イミノ)基、スルフィド基、ホスフィン基などの少な
くとも1種)を含有するもの及び必要に応じてそれらの
官能基の一部又は全部を、酸性樹脂(カルボキシル基含
有樹脂等)であればエタノールアミン、トリエチルアミ
ン等のアミン化合物;アンモニア水;水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物で中和したもの、また塩基性樹脂(アミノ基含有
樹脂等)であれば、酢酸、乳酸等の脂肪酸;リン酸等の
鉱酸で中和したものなどを使用することができる。
【0062】かかる水性有機高分子化合物(C)として
は、例えば、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、アク
リル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン−カルボン酸
系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオキシアルキレン鎖を有
する樹脂、ポリビニルアルコール、ポリグリセリン、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。
【0063】上記エポキシ系樹脂としては、エポキシ樹
脂にアミンを付加してなるカチオン系エポキシ樹脂;ア
クリル変性、ウレタン変性等の変性エポキシ樹脂などが
好適に使用できる。カチオン系エポキシ樹脂としては、
例えば、エポキシ化合物と、1級モノ−もしくはポリア
ミン、2級モノ−もしくはポリアミン、1,2級混合ポ
リアミンなどとの付加物(例えば米国特許第39842
99号明細書参照);エポキシ化合物とケチミン化され
た1級アミノ基を有する2級モノ−またはポリアミンと
の付加物(例えば米国特許第4017438号明細書参
照);エポキシ化合物とケチミン化された1級アミノ基
を有するヒドロキシル化合物とのエーテル化反応生成物
(例えば特開昭59−43013号公報参照)などがあ
げられる。
【0064】上記エポキシ化合物は、数平均分子量が4
00〜4,000、特に800〜2,000の範囲内に
あり、かつエポキシ当量が190〜2,000、特に4
00〜1,000の範囲内にあるものが適している。そ
のようなエポキシ化合物は、例えば、ポリフェノール化
合物とエピルロルヒドリンとの反応によって得ることが
でき、ポリフェノール化合物としては、例えば、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキ
シ−tert−ブチルフェニル)−2,2−プロパン、
ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒ
ドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1,2,2−エタン、4,4−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、フェノールノボラック、クレゾールノボ
ラックなどがあげられる。
【0065】上記フェノール系樹脂としては、フェノー
ル成分とホルムアルデヒド類とを反応触媒の存在下で加
熱して付加、縮合させて得られる高分子化合物を水溶化
したものを好適に使用することができる。出発原料であ
る上記フェノール成分としては、2官能性フェノール化
合物、3官能性フェノール化合物、4官能性以上のフェ
ノール化合物などを使用することができ、例えば、2官
能性フェノール化合物として、o−クレゾール、p−ク
レゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−エチルフ
ェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノー
ルなど、3官能性フェノール化合物として、フェノー
ル、m−クレゾール、m−エチルフェノール、3,5−
キシレノール、m−メトキシフェノールなど、4官能性
フェノール化合物として、ビスフェノールA、ビスフェ
ノールFなどを挙げることができる。これらのフェノー
ル化合物は1種で、又は2種以上混合して使用すること
ができる。
【0066】上記アクリル系樹脂としては、例えば、カ
ルボキシル基、アミノ基、水酸基などの親水性の基を持
ったモノマーの単独重合体又は共重合体、親水性の基を
持ったモノマーとその他共重合可能なモノマーとの共重
合体などが挙げられる。これらは、乳化重合、懸濁重合
又は溶液重合し、必要に応じて、中和、水性化した樹脂
または該樹脂を変性して得られる樹脂である。
【0067】上記カルボキシル基含有モノマーとして
は、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、クロトン酸、イタコン酸などを挙げることが
できる。
【0068】含窒素モノマーとしては、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチル
アミノエチル(メタ)アクリレートなどの含窒素アルキ
ル(メタ)アクリレート;アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等の重
合性アミド類;2−ビニルピリジン、1−ビニル−2−
ピロリドン、4−ビニルピリジンなどの芳香族含窒素モ
ノマー、;アリルアミンなどが挙げられる。
【0069】水酸基含有モノマーとして、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート及びポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート等の、多価アルコールとアクリル酸又はメ
タクリル酸とのモノエステル化物;上記多価アルコール
とアクリル酸又はメタクリル酸とのモノエステル化物に
ε-カプロラクトンを開環重合した化合物などが挙げら
れる。
【0070】その他モノマーとして、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピ
ル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル
(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリ
レート等の炭素数1〜24のアルキル(メタ)アクリレ
ート;スチレン、酢酸ビニルなどが挙げられる。これら
の化合物は、1種で、又は2種以上を組合せて使用する
ことができる。本発明において、「(メタ)アクリレー
ト」は、アクリレート又はメタアクリレートを意味す
る。
【0071】上記ウレタン系樹脂としては、ポリエステ
ルポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオール
とジイソシアネートからなるポリウレタンを必要に応じ
てジオール、ジアミン等のような2個以上の活性水素を
持つ低分子量化合物である鎖伸長剤の存在下で鎖伸長
し、水中に安定に分散もしくは溶解させたものを好適に
使用でき、公知のものを広く使用できる(例えば特公昭
42−24192号、特公昭42−24194号、特公
昭42−5118号、特公昭49−986号、特公昭4
9−33104号、特公昭50−15027号、特公昭
53−29175号公報参照)。ポリウレタン樹脂を水
中に安定に分散もしくは溶解させる方法としては、例え
ば下記の方法が利用できる。
【0072】(1)ポリウレタンポリマーの側鎖又は末
端に水酸基、アミノ基、カルボキシル基等のイオン性基
を導入することにより親水性を付与し、自己乳化により
水中に分散又は溶解する方法。
【0073】(2)反応の完結したポリウレタンポリマ
ー又は末端イソシアネート基をオキシム、アルコール、
フェノール、メルカプタン、アミン、重亜硫酸ソーダ等
のブロック剤でブロックしたポリウレタンポリマーを乳
化剤と機械的剪断力を用いて強制的に水中に分散する方
法。さらに末端イソシアネート基を持つウレタンポリマ
ーを水/乳化剤/鎖伸長剤と混合し機械的剪断力を用い
て分散化と高分子量化を同時に行う方法。
【0074】(3)ポリウレタン主原料のポリオールと
してポリエチレングリコールのごとき水溶性ポリオール
を使用し、水に可溶なポリウレタンとして水中に分散又
は溶解する方法。
【0075】上記ポリウレタン系樹脂には、前述の分散
又は溶解方法については単一方法に限定されるものでな
く、各々の方法によって得られた混合物も使用できる。
【0076】上記ポリウレタン系樹脂の合成に使用でき
るジイソシアネートとしては、芳香族、脂環族及び脂肪
族のジイソシアネートが挙げられ、具体的にはヘキサメ
チレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネ
ート、3,3´−ジメトキシ−4,4´−ビフェニレン
ジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、
m−キシリレンジイソシアネート、1,3−(ジイソシ
アナトメチル)シクロヘキサノン、1,4−(ジイソシ
アナトメチル)シクロヘキサノン、4,4´−ジイソシ
アナトシクロヘキサノン、4,4´−メチレンビス(シ
クロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシア
ネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、2,4−ナフタレンジイソシ
アネート、3,3´−ジメチル−4,4´−ビフェニレ
ンジイソシアネート、4,4´−ビフェニレンジイソシ
アネート等が挙げられる。これらのうち2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネートが特に好ましい。
【0077】上記ポリウレタン系樹脂の市販品として
は、ハイドランHW−330、同HW−340、同HW
−350(いずれも大日本インキ化学工業(株)製)、
スーパーフレックス100、同150、同F−3438
D(いずれも第一工業製薬(株)製)などを挙げること
ができる。
【0078】上記ポリビニルアルコール樹脂としては、
ケン化度87%以上のポリビニルアルコールであること
が好ましく、なかでもケン化度98%以上の、いわゆる
完全ケン化ポリビニルアルコールであることが特に好ま
しく、また数平均分子量が3,000〜100,000
の範囲内にあることが好適である。
【0079】上記ポリオキシアルキレン鎖を有する樹脂
としては、ポリオキシエチレン鎖又はポリオキシプロピ
レン鎖を有するものが好適に使用でき、例えば、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、上記ポ
リオキシエチレン鎖と上記ポリオキシプロピレン鎖とが
ブロック状に結合したブロック化ポリオキシアルキレン
グリコールなどを挙げることができる。
【0080】上記オレフィン−カルボン酸系樹脂として
は、エチレン、プロピレン等のオレフィンと重合性不飽
和カルボン酸との共重合体、及び該共重合体の分散液
に重合性不飽和化合物を加えて乳化重合しさらに粒子内
架橋してなる樹脂の2種から選ばれる少なくとも1種
の水分散性又は水溶性樹脂を使用できる。
【0081】上記共重合体は、オレフィンと(メタ)
アクリル酸やマレイン酸等の不飽和カルボン酸との1種
又は2種以上との共重合体である。該共重合体におい
ては、該不飽和カルボン酸の含有量が3〜60重量%、
好ましくは5〜40重量%の範囲内であることが適当で
あり、共重合体中の酸基を塩基性物質で中和することに
より水に分散できる。
【0082】上記樹脂は、共重合体の水分散液に、
重合性不飽和化合物を加えて乳化重合し、さらに粒子内
架橋してなる架橋樹脂である。該重合性不飽和化合物と
しては、例えば前記水分散性又は水溶性のアクリル系樹
脂の説明で列挙したビニルモノマー類等が挙げられ、1
種又は2種以上を適宜選択して使用できる。
【0083】水性有機高分子化合物(C)の配合割合
は、チタンを含む水性液(A)の固形分100重量部に
対して10〜2,000重量部、特に100〜1,00
0重量部の範囲内が液の安定性、防食性などの点から好
ましい。
【0084】後処理剤は、中性もしくは酸性領域で安定
な液体となるので、特にPH1〜7、特に1〜5の範囲
が好ましい。
【0085】後処理剤には、必要に応じて、例えば、上
記した成分以外に、増粘剤、界面活性剤、防菌剤、防錆
剤(タンニン酸、フィチン酸、ベンゾトリアゾールな
ど)、着色顔料、体質顔料、防錆顔料などの顔料類など
を含有することができる。
【0086】また、後処理剤には、必要に応じて、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、エチレングリコール系、プロピレングリコール系等
の親水性溶剤で希釈して使用することができる。
【0087】本発明の後処理剤が適用されるリン酸塩処
理皮膜が形成される金属としては、表面が金属であるも
のであれば特に制限されるものではなく、例えば、表面
が、鉄、アルミニウム、亜鉛、銅、錫、これら金属を一
部とする合金であるものを挙げることができ、代表例と
しては、例えば、鉄板、亜鉛系めっき鋼板、アルミニウ
ム板、アルミニウムめっき鋼板などを挙げることができ
る。上記亜鉛系めっき鋼板としては、例えば、溶融亜鉛
めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、鉄−亜鉛合金めっき
鋼板、ニッケル−亜鉛合金めっき鋼板、アルミニウム−
亜鉛合金めっき鋼板などを挙げることができる。
【0088】また、リン酸塩処理皮膜は、上記金属表面
に、それ自体既知のリン酸鉄処理、リン酸亜鉛処理など
のリン酸塩処理を、浸漬法、ロール塗装法などによって
施すことによって金属の表面にリン酸塩処理皮膜を形成
させたものである。金属表面におけるリン酸塩処理皮膜
の皮膜重量は特に限定されるものではないが、通常、
0.05〜5g/m、好ましくは1〜3g/mとな
る範囲内であることが加工性、塗料密着性などの点から
適している。
【0089】次に、本発明の後処理剤を用いたリン酸塩
処理皮膜の後処理方法について説明する。
【0090】本発明の後処理方法においては、金属の表
面に形成されたリン酸塩処理皮膜表面に、上記本発明の
後処理剤を塗布、乾燥させて後処理を行う。
【0091】上記金属の表面に形成されたリン酸塩処理
皮膜表面に、本発明の後処理剤を塗布するに際しては、
塗布量に応じて、通常、水で後処理剤の粘度を5〜10
0mPa・s程度の範囲内に調整し、例えば、ロールコ
ータ塗装、スプレー塗装、ハケ塗り塗装、流し塗り、浸
漬塗装、液塗着後に余剰の液を絞りによって除去する絞
り塗装などの塗装方法によって塗布し、ついで加熱、乾
燥させることによってリン酸塩処理皮膜に後処理を行う
ことができる。後処理剤の塗付量は、通常、乾燥皮膜重
量で0.05〜5.0g/m、好ましくは0.1〜2
g/mとなる範囲内であることが耐食性、加工性、塗
料密着性などの点から適している。乾燥条件は、塗布さ
れた後処理剤が乾燥できる条件であれば特に限定される
ものではないが、リン酸塩処理皮膜を形成した金属であ
る被塗物がシート状で連続的に乾燥させる場合には、通
常、雰囲気温度100〜250℃で10〜100秒間程
度(鋼板の最高到達温度は80〜150℃程度)加熱す
ることが好適である。
【0092】本発明の後処理方法によって得られる後処
理されたリン酸塩処理皮膜は、耐食性、加工性などに優
れ、そのまま防錆鋼板として使用することもできるが、
塗膜密着性にも優れており、この後処理されたリン酸塩
処理皮膜を有する金属板上に、さらに上層皮膜を形成す
ることもできる。この上層皮膜を形成する組成物は、目
的に応じて適宜選定すればよく種々の塗料組成物を使用
することができる。この塗料組成物としては、例えば、
潤滑皮膜形成組成物、高耐食性皮膜形成組成物、プライ
マー塗料、着色上塗塗料などを挙げることができる。潤
滑皮膜形成組成物、高耐食性皮膜形成組成物又はプライ
マー塗料を塗装、乾燥し、さらにその上に着色上塗塗料
を塗装してもよい。
【0093】
【発明の効果】本発明は、上記した構成を有することか
ら以下の効果を生じると考えられる。
【0094】本発明において、上記した構成を有する後
処理剤を、リン酸塩処理鋼板の上に塗装、加熱してチタ
ン系防食被膜を形成することにより、チタン系防錆剤を
構成する(B)成分であるリン酸系化合物、金属弗化水
素酸、金属弗化水素酸塩などは金属のエッチング剤とし
て作用し、一方、チタンを含む水性液(A)と水性有機
高分子化合物(C)とにより、素材との密着性に優れ、
酸素透過性、水蒸気透過性の小さい皮膜が形成され、リ
ン酸塩処理による防食効果をさらに高める働きをすると
推測され、極めて高い防食性および耐久性を持つ金属表
面処理鋼板が得られる。
【0095】
【実施例】 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。以下、「部」および「%」は
それぞれ「重量部」および「重量%」を意味する。本発
明は以下の実施例に制限されるものではない。
【0096】チタン系水性液の製造 製造例1 四塩化チタン60%溶液5ccを蒸留水で500ccと
した溶液にアンモニア水(1:9)を滴下し、水酸化チ
タンを沈殿させた。蒸留水で洗浄後、過酸化水素水30
%溶液を10cc加えかき混ぜ、チタンを含む黄色半透
明の粘性のある固形分2%のチタン系水性液(A1)を
得た。
【0097】製造例2 テトラiso-プロポキシチタン10部とiso-プロパ
ノール10部の混合物を30%過酸化水素水10部と脱
イオン水100部の混合物中に20℃で1時間かけて撹
拌しながら滴下した。その後25℃で2時間熟成し黄色
透明の少し粘性のある固形分2%のチタン系水性液(A
2)を得た。
【0098】製造例3 チタン系水性液(A2)の製造例のテトラiso-プロ
ポキシチタンの代わりにテトラn-ブトキシチタンを使
用して同様の製造条件で固形分2%のチタン系水性液
(A3)を得た。
【0099】製造例4 チタン系水性液(A2)の製造例のテトラiso-プロ
ポキシチタンの代わりにテトラiso-プロポキシチタ
ンの3量体を使用して同様の製造条件で固形分2%のチ
タン系水性液(A4)を得た。
【0100】製造例5 チタン系水性液(A2)の製造例において過酸化水素水
を3倍量用い50℃で1時間かけて滴下しさらに60℃
で3時間熟成し固形分2%のチタン系水性液(A5)を
得た。
【0101】製造例6 チタン系水溶液(A3)を95℃で6時間加熱処理し、
白黄色の半透明な固形分2%のチタン系水性液(A6)
を得た。
【0102】製造例7 テトラiso−プロポキシチタン10部とiso−プロ
パノール10部の混合物を、TKS−203(テイカ
(株)製、酸化チタンゾル)を5部(固形分)、30%過
酸化水素水10部、脱イオン水100部の混合物中に1
0℃で1時間かけて撹拌しながら滴下した。その後10
℃で24時間熟成し黄色透明の少し粘性のある固形分2
%のチタン系水性液(A7)を得た。
【0103】アクリル樹脂の製造 製造例8 温度計、攪拌械、冷却器、滴下ロートを備えた1Lの四
ツ口フラスコに、イソプロピルアルコール180部を入
れ、窒素置換の後、フラスコ内の温度を85℃に調整
し、エチルアクリレート140部、メチルメタクリレー
ト68部、スチレン15部、N−n−ブトキシメチルア
クリルアミド15部、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト38部及びアクリル酸24部よりなる単量体混合物
を、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルワレロニト
リル)6部よりなる触媒とともに約2時間を要して滴下
する。滴下終了後同温度で、さらに5時間反応を続ける
と重合率がほぼ100%、固形分約63%、酸価約67
の無色透明な樹脂溶液が得られる。この樹脂溶液500
部に対してジメチルアミノエタノール108部を混合
し、加水後十分に攪拌することによって固形分30%の
アクリル樹脂水分散液(C1)を得た。
【0104】アミン変性エポキシ樹脂の製造 製造例9 攪拌装置、還流冷却器、温度計、液体滴下装置を備えた
反応装置に、エピコート1009レジン(シェル化学社
製エポキシ樹脂;分子量3,750)1,880g
(0.5モル)とメチルイソブチルケトン/キシレン=
1/1(重量比)の混合溶媒1,000gを加えた後、
攪拌加熱し、均一に溶解した。その後70℃まで冷却
し、液体滴下装置に分取したジ(n−プロパノール)ア
ミン70gを30分間を要して滴下した。この間、反応
温度を70℃に保持した。 滴下終了後120℃で2時
間保持し、反応を完結させることにより、固形分66%
のアミン変性エポキシ樹脂を得た。得られた樹脂1,0
00gに対して88%の蟻酸25部を混合し、加水後十
分に攪拌することによって、固形分30%のアミン変性
エポキシ樹脂水分散液(C2)を得た。
【0105】リン酸亜鉛処理鋼板の製造 製造例10 板厚0.8mmの冷延鋼板に亜鉛めっき又は各種亜鉛合
金めっきを施してなるめっき鋼板を、基材として用い
た。使用しためっき鋼板の種類及びその略号を後記表2
に示す。
【0106】上記めっき鋼板の表面をアルカリ脱脂した
後、表面調整(日本パーカライジング(株)製の「プレ
パレンZ」を用いたスプレー処理)を行い、さらにリン
酸亜鉛処理(日本パーカライジング(株)製の「パルボ
ンド3308」を用いたスプレー処理)を行った後、水
洗、乾燥してリン酸亜鉛処理を施した各種めっき鋼板を
得た。リン酸亜鉛処理皮膜の付着量は1.5g/m
した。
【0107】金属表面処理鋼板の製造 実施例1 2%チタン処理剤(A1)50部、20%ジルコニウム
弗化水素酸5部、30%アクリル樹脂水分散液(C1)
10部及び脱イオン水35部を配合して実施例1の後処
理剤を得た。得られた後処理剤を上記リン酸亜鉛処理を
施した電気亜鉛めっき鋼板表面に乾燥皮膜量が0.2g
/mになるように塗布し、5秒間で素材温度が100
℃になるように焼き付けて表面処理鋼板を得た。
【0108】実施例2〜11及び比較例1〜3 実施例1において、後記表1に示す後処理剤配合及びめ
っき鋼板種とする以外は実施例1と同様にして各表面処
理鋼板を得た。
【0109】上記のようにして得られた各試験板につい
て、下記試験方法に基いて各種試験を行った。その試験
結果を後記表1に示す。表1において使用しためっき鋼
板の種類を後記表2に示す略号によって記載する。
【0110】試験方法 塗膜外観:試験板の後処理皮膜の均一性について目視に
て下記基準に基いて評価した。 ○:ムラがなく均一な外観である △:ムラが少しみられる ×:ムラが目立つ。
【0111】上塗り塗料密着性:試験板に「マジクロン
1000ホワイト」(関西ペイント(株)製、アクリル
−メラミン樹脂系塗料、白色)を乾燥膜厚が30μmに
なるように塗布し、160℃で20分間焼付けて塗装板
を得た。この塗装板を約98℃の沸騰水中に2時間浸漬
し引き上げて室温に24時間放置後、この塗装板の塗膜
面にナイフにて素地に達する縦横各11本の傷を碁盤目
状に入れて1mm角のマス目を100個作成した。この
碁盤目部にセロハン粘着テープを密着させて瞬時にテー
プを剥がした際の上層塗膜の剥離程度を100個のマス
目の面積に対する剥離面積に基いて下記基準により評価
した。 5:塗膜の剥離が全く認められない、 4:塗膜の剥離が認められるが、剥離面積は10%未満 3:剥離面積が10%以上で25%未満 2:剥離面積が25%以上で50%未満 1:剥離面積が50%以上。
【0112】耐食性:試験板を70mm×150mmの
大きさに切断し、試験板の端面部及び裏面部をシール
し、JIS Z2371に規定する塩水噴霧試験を24
時間、48時間、72時間の3段階で行い、塗膜面の白
錆の発生程度を下記基準により評価した。 5:白錆の発生が認められない 4:白錆の発生程度が塗膜面積の10%未満 3:白錆の発生程度が塗膜面積の10%以上で25%未
満 2:白錆の発生程度が塗膜面積の25%以上で50%未
満 1:白錆の発生程度が塗膜面積の50%以上。
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
【0115】
【表3】
フロントページの続き (72)発明者 磯崎 理 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4K022 AA01 AA32 BA15 BA22 BA33 CA28 DA06 DA09 DB01 4K026 AA02 AA06 AA07 AA09 AA10 AA12 AA13 BA03 BA04 BA12 BB06 BB08 BB09 BB10 CA13 CA14 CA23 CA25 CA28 DA02 DA03 EB02 EB08 4K044 AA02 AA06 AB02 BA11 BA17 BA21 BB05 BB06 BC02 BC04 BC05 CA11 CA15 CA16 CA18 CA53

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属表面のリン酸塩処理皮膜上に、
    (A)加水分解性チタン化合物、加水分解性チタン化合
    物低縮合物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物か
    ら選ばれる少なくとも1種のチタン化合物と過酸化水素
    水とを反応させて得られるチタンを含む水性液、(B)
    リン酸系化合物、金属弗化水素酸及び金属弗化水素酸塩
    から選ばれる少なくとも1種の化合物、及び(C)PH
    7以下で安定な水性有機高分子化合物を含有する後処理
    剤の皮膜を形成してなることを特徴とする金属表面処理
    鋼板。
  2. 【請求項2】 水性液(A)が、酸化チタンゾルの存在
    下で、加水分解性チタン化合物及び/又は加水分解性チ
    タン化合物低縮合物と過酸化水素水とを反応させて得ら
    れるチタンを含む水性液(A−1)であることを特徴と
    する請求項1に記載の金属表面処理鋼板。
  3. 【請求項3】 水性液(A)が、過酸化水素水中にチタ
    ン化合物を添加して製造されたものであることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の金属表面処理鋼板。
  4. 【請求項4】 加水分解性チタン化合物が、加水分解し
    て水酸基になる基を含有するチタンモノマーであること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の金
    属表面処理鋼板。
  5. 【請求項5】 加水分解性チタン化合物低縮合物が、加
    水分解して水酸基になる基を含有するチタンモノマーの
    低縮合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の金属表面処理鋼板。
  6. 【請求項6】 加水分解性チタン化合物が、一般式Ti
    (OR)(式中、Rは同一もしくは異なって炭素数1
    〜5のアルキル基を示す)であることを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれか1項に記載の金属表面処理鋼板。
  7. 【請求項7】 上記低縮合物が、縮合度2〜30である
    ことを特徴とする請求項1、2又は5に記載の金属表面
    処理鋼板。
  8. 【請求項8】 チタン化合物と過酸化水素水との混合割
    合が、チタン化合物10重量部に対して過酸化水素が
    0.1〜100重量部であることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項に記載の金属表面処理鋼板。
  9. 【請求項9】 化合物(B)が、リン酸、メタリン酸、
    縮合リン酸、縮合メタリン酸、リン酸塩、メタリン酸
    塩、縮合リン酸塩、縮合メタリン酸塩、ジルコニウム弗
    化水素酸、チタン弗化水素酸、珪弗化水素酸、ジルコニ
    ウム弗化塩、チタン弗化塩、珪弗化塩から選ばれる少な
    くとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1に
    記載の金属表面処理鋼板。
  10. 【請求項10】 化合物(B)の配合割合が、チタンを
    含む水性液(A)の固形分100重量部に対して1〜4
    00重量部であることを特徴とする請求項1又は9に記
    載の金属表面処理鋼板。
  11. 【請求項11】 水性有機高分子化合物(C)が、エポ
    キシ系樹脂、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ウレ
    タン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアルキ
    レングリコール系樹脂、オレフィン−カルボン酸系樹脂
    の少なくとも1種の樹脂から選ばれる水性有機高分子化
    合物であることを特徴とする請求項1に記載の金属表面
    処理鋼板。
  12. 【請求項12】 水性有機高分子化合物(C)の配合割
    合が、チタンを含む水性液(A)の固形分100重量部
    に対して10〜2,000重量部であることを特徴とす
    る請求項1又は11に記載の金属表面処理鋼板。
  13. 【請求項13】 チタン系防錆剤が、PH1〜7の水性
    液であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか
    1項に記載の金属表面処理鋼板。
  14. 【請求項14】 金属表面のリン酸塩処理皮膜上に、後
    処理剤を乾燥被膜膜厚が0.05〜5.0g/mとな
    るように塗布、乾燥させることを特徴とする金属表面処
    理鋼板の製造方法。
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