JP2002273995A - 印 鑑 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、柘植等のように軽い印材であって
も、象牙と同様な重量感を示すと共に、押印する際には
低重心となる印鑑を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の印鑑１は、円筒状の胴体２と、
該胴体２の一方端を球面状に湾曲させた頭部３と、該頭
部３と反対側の前記胴体２の他方端を平面状の刻印面４
とした、柘植等の木製材料からなる。そして、前記頭部
３から刻印面４側へ胴体２の２／３の直径で同心状に、
刻印面４の近くまで切削された空洞５を形成し、該空洞
５には砂粒状の重り６を空洞５の１／３まで充填し、頭
部３側の開口部を空洞５の１／３の栓７で閉塞する。こ
のように構成してなる印鑑１は、柘植等のように軽い印
材であっても、象牙と同様な重量感を示すと共に、押印
する際には低重心となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、実印や銀行印とし
て使用される印鑑、特に低重心を持つ印鑑に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、個人の実印や銀行印の材料として
柘植（つげ）、象牙、水牛、水晶等が用いられてきた
が、特に日本人には、象牙が一番利用されてきた。とこ
ろが、近年、象牙は入手がすこぶる困難であり、これに
替わるものとして柘植が利用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、柘植は
象牙に比べると軽量であり、従来から象牙に慣れ親しん
できた日本人には、この柘植の軽さが違和感として感じ
られるため、印鑑の材料として柘植利用の妨げとなって
いた。そこで、本発明は、柘植等のように軽い印材であ
っても、象牙と同様な重量感を示すと共に、押印する際
には低重心となる印鑑を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そのために、本発明の印
鑑は、円筒状の胴体と、該胴体の一方端を球面状に湾曲
させた頭部と、該頭部と反対側の前記胴体の他方端を平
面状の刻印面としたものにおいて、前記頭部から刻印面
側へ胴体と同心状に、刻印面の近くまで切削された空洞
を形成し、該空洞には砂粒状の重りを充填し、頭部側の
開口部を栓で閉塞するものである。また、本発明の印鑑
は、円筒状の胴体と、該胴体の一方端を球面状に湾曲さ
せた頭部と、該頭部と反対側の前記胴体の他方端を平面
状の刻印面としたものにおいて、前記刻印面となる側か
ら頭部側へ胴体と同心状に空洞を切削して、該空洞に砂
粒状の重りを充填し、前記空洞を胴部と同径の栓で閉塞
し、該栓を刻印面とするものである。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本発明の印鑑１は、図１に示すように、円筒状
の胴体２と、該胴体２の一方端を球面状に湾曲させた頭
部３と、該頭部３と反対側の前記胴体２の他方端を平面
状の刻印面４とした、柘植等の木製材料からなる。そし
て、前記頭部３から刻印面４側へ胴体２の２／３の直径
で同心状に、刻印面４の近くまで切削された空洞５を形
成し、該空洞５には砂粒状の重り６を空洞５の１／３ま
で充填し、頭部３側の開口部を空洞５の１／３の栓７で
閉塞する。したがって、図２に示すように、立てた状態
の胴体２に重り６が１／３充填され、栓７が１／３閉塞
された空洞５は、残りの空間部分が１／３となる。

【０００６】このように構成してなる印鑑１は、象牙と
ほぼ同等の重量感を有すると共に、図３に示すように、
胴体２の横置き状態とした時には、砂粒状の重り６が流
動して空洞５の下部側へ移動し、空洞５の上部側に空間
部分が形成される。したがって、印鑑１は低重心となっ
て安定性が良く、また回転力を加えても重り６が抵抗力
となって急減速し、例えばテーブルや机等から転がり落
ちることがない。

【０００７】また使用時には、図３の横置き状態の印鑑
１の胴体２を指で持ち上げ、指で挟んだ状態で刻印面４
を下向きにする際に、空洞５内の重り６が指の動きに伴
って流動するので動きがスムースに行えると共に、押印
する際には図２に示す状態に重り６が移動しているの
で、押印する動作に当たり、紙面の押印する場所に自然
に導かれる。

【０００８】また、上記実施例以外に、図４に示すよう
に、刻印面４となる側から頭部側へ胴体２の２／３の直
径で同心状に空洞５を切削して、同様に砂粒状の重り６
を充填し、前記空洞５を胴体２と同径の栓７で閉塞し、
該栓７を刻印面４とすることもできる。

【０００９】

【効果】本発明の印鑑は、上記構造を備えているので、
柘植等のように軽い印材であっても、象牙と同様な重量
感を示すと共に、押印する際には低重心となる。また、
本発明の印鑑は、横置き状態でも、低重心となって安定
性が良く、また回転力を加えても重りが抵抗力となって
急減速し、例えばテーブルや机等から転がり落ちること
がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の印鑑の正面図である。

【図２】本発明の印鑑の断面図である。

【図３】本発明の印鑑の横置き状態の断面図である。

【図４】本発明の印鑑の他の実施態様における断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 印鑑 ２ 胴体 ３ 頭部 ４ 刻印面 ５ 空洞 ６ 重り ７ 栓

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒状の胴体と、該胴体の一方端を球面
   状に湾曲させた頭部と、該頭部と反対側の前記胴体の他
   方端を平面状の刻印面とした印鑑において、 前記頭部から刻印面側へ胴体と同心状に、刻印面の近く
   まで切削された空洞を形成し、該空洞には砂粒状の重り
   を充填し、頭部側の開口部を栓で閉塞することを特徴と
   する印鑑。
2. 【請求項２】 円筒状の胴体と、該胴体の一方端を球面
   状に湾曲させた頭部と、該頭部と反対側の前記胴体の他
   方端を平面状の刻印面とした印鑑において、 前記刻印面となる側から頭部側へ胴体と同心状に空洞を
   切削して、該空洞に砂粒状の重りを充填し、前記空洞を
   胴部と同径の栓で閉塞し、該栓を刻印面とすることを特
   徴とする印鑑。