JP2002270274A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2002270274A
JP2002270274A JP2001067484A JP2001067484A JP2002270274A JP 2002270274 A JP2002270274 A JP 2002270274A JP 2001067484 A JP2001067484 A JP 2001067484A JP 2001067484 A JP2001067484 A JP 2001067484A JP 2002270274 A JP2002270274 A JP 2002270274A
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retainer
edge
terminal fitting
locking portion
locking
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JP2001067484A
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English (en)
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Yutaka Kobayashi
豊 小林
Osamu Kawase
治 川瀬
Ryotaro Ishikawa
亮太郎 石川
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子金具への引っ掛かりを無くしてリテーナ
を円滑に移行させる。 【解決手段】 リテーナ30には、各キャビティ23ご
とに弾性係止部33と固定係止部35との組が形成され
る。弾性係止部33はキャビティ23の約1.5倍の幅
で、その先端縁33Aは、正面から見た左端から右端に
向けて次第に後退した傾斜縁とされる。本係止位置で
は、先端縁33Aの右端が雌側端子金具10の被係止突
起15の中央部の後方に位置しているから、仮係止位置
に戻される場合に、先端縁33Aの右端が被係止突起1
5の右裾15Aに内側から引っ掛かるおそれがある。し
かし、先端縁33Aにおける右端よりも前方に突出した
部分が被係止突起15の左裾に当たり、リテーナ30の
移動に伴い、斜めの先端縁33Aで案内されて雌側端子
金具10が前方に逃がされ、先端縁33Aの右端が被係
止突起15の右裾15Aに引っ掛かることが回避され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リテーナを備えた
コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リテーナ付きのコネクタの一例と
して、米国特許第5,044,991号に開示されたも
のが知られている。このものは、端子金具が挿入される
キャビティを横方向に複数並べて設けたコネクタハウジ
ングと、このコネクタハウジングの一側面から各キャビ
ティを横切って開口されたリテーナ挿入口と、このリテ
ーナ挿入口内に挿入されるリテーナとを備えており、図
20に示すように、リテーナ1には、撓み変形可能な弾
性係止部2と、固定係止部3とが交互に並んで設けられ
ている。
【0003】そして、リテーナ1が図21(A)に示す
ように、まず仮係止位置に保持されると、弾性係止部2
がキャビティに臨み、キャビティへ端子金具4が挿入さ
れると弾性係止部2が撓み変形しつつその挿入が許容さ
れ、正規位置まで挿入されると弾性係止部2が復元変形
して端子金具4に抜け止め状態に係止する。続いてリテ
ーナ1が、同図の矢線X方向に押し込まれて、同図
(B)に示す本係止位置に押し込まれると、固定係止部
3が代わってキャビティに臨み、この固定係止部3が正
規挿入された端子金具4に抜け止め状態に係止するよう
になっている。このものは、通常キャビティ内に設けら
れる弾性係止部をリテーナ側に持たせていることから、
キャビティ内の構造が簡略にでき、特に小型のコネクタ
ハウジングを成形する場合に有用となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来のもので
は、弾性係止部2の係止端縁の方が固定係止部3のそれ
よりも若干前方(寸法t)に突出して設けられていて、
リテーナ1を仮係止位置から本係止位置に移行する場合
に、固定係止部3が引っ掛からないような手当が施され
ている。一方この種のコネクタでは、メンテナンス等で
端子金具4をキャビティから外す操作を行うことがあ
り、その場合は、リテーナ1を図21(B)の矢線Y方
向に押圧して、同図(A)の仮係止位置まで戻したの
ち、弾性係止部2を治具で強制的に撓み変形させて係止
を解除し、その状態で端子金具4を引き抜くといったこ
とが行われる。
【0005】しかるに、上記のように弾性係止部2の係
止端縁が前に出ていることから、リテーナ1が仮係止位
置に戻される途中で、弾性係止部2における係止端縁の
一端2Aが端子金具4の側縁に引っ掛かり、リテーナ1
の戻しに支障が出るおそれがあった。また、例えば端子
金具4が方形状であると、リテーナ1を仮係止位置から
本係止位置に押し込んだ場合に、弾性係止部2の係止端
縁の他端2Bが、端子金具4内に落ち込みつつ一方の側
面に内側から引っ掛かるおそれもあった。本発明は上記
のような事情に基づいて完成されたものであって、その
目的は、端子金具に対する引っ掛かりを無くしてリテー
ナを円滑に移行できるようにするところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、端子金具が挿入さ
れるキャビティを横方向に複数並べて設けたコネクタハ
ウジングと、このコネクタハウジングの一側面から前記
各キャビティを横切って開口されたリテーナ挿入口と、
このリテーナ挿入口内に仮係止位置と本係止位置との二
段階に挿入可能なリテーナとが備えられ、このリテーナ
には、前記仮係止位置において前記キャビティへの前記
端子金具の挿入を撓み変形しつつ許容し、かつ正規挿入
された端子金具に復元変形して抜け止め係止する一次係
止部と、前記本係止位置で前記正規挿入された端子金具
に抜け止め係止する二次係止部とが設けられたコネクタ
において、前記リテーナの一次係止部における前記端子
金具に対する係止端縁の角部には、逃がし用の斜面が形
成されている構成としたところに特徴を有する。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記リテーナの一次係止部が前記端子金具よ
りも幅広に形成され、前記リテーナが仮係止位置にある
場合には、前記一次係止部の両側縁が端子金具の両側面
の外側に位置した状態で係止するとともに、本係止位置
にある場合には、前記一次係止部の一方の側縁のみが前
記端子金具の幅内に位置した状態で係止するようになっ
ており、前記一次係止部の端子金具に対する係止端縁
が、前記他方の側縁から一方の側縁に向けて次第に後退
するように傾斜しているところに特徴を有する。請求項
3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにお
いて、前記リテーナの二次係止部における前記端子金具
に対する係止端縁の角部には、逃がし用の斜面が形成さ
れているところに特徴を有する。請求項4の発明は、請
求項1または請求項3に記載のものにおいて、前記斜面
が面取りにより形成されているところに特徴を有する。
【0008】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>一次係止部
の係止端縁が、端子金具に引っ掛かるような位置関係に
あったとしても、係止端縁の角部には斜面が形成されて
いるから、リテーナが移動した場合には、端子金具の側
縁が斜面に逃がされたのち、それに沿って係止端縁上に
導かれるように作用し、一次係止部が端子金具に引っ掛
かることが防がれる。もってリテーナを円滑に移行させ
ることができる。
【0009】<請求項2の発明>リテーナを本係止位置
から仮係止位置に戻す場合に、一次係止部の係止端縁の
一方の側縁側の角が、端子金具の一方の側面に内側から
引っ掛かるおそれがあるが、係止端縁が一方の側縁側に
向けて次第に後退した傾斜姿勢で形成されているから、
一方の側縁が後退していることに加えて、リテーナが移
動することに伴い、端子金具の引っ掛かるおそれのある
側面と反対側の側面が傾斜した係止端縁で案内されて前
方に逃がされ、すなわち引っ掛かるおそれのある側面も
前方に逃がされ、係止端縁の一方の側縁側の角が引っ掛
かることが回避される。 <請求項3の発明>リテーナの二次係止部における係止
端縁の角部が、端子金具に引っ掛かることから防止され
る。 <請求項4の発明>逃がし用の斜面は、角部を面取りす
ることで形成されている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。 <第1実施形態>本発明の第1実施形態を図1ないし図
14に基づいて説明する。この実施形態では、雌側の防
水コネクタを例示している。このコネクタは大まかに
は、図1に示すように、雌側のコネクタハウジング20
(以下、単に雌ハウジングという)と、これに収容され
る6個の雌側端子金具10と、これらの雌側端子金具1
0を抜け止め状態に係止するためのリテーナ30とから
構成されている。
【0011】雌側端子金具10は、その先端側に角筒状
をなす接続部11が形成され、内部に相手の雄側端子金
具(図示せず)のタブと接触する接触片が収容されてお
り、後端側に設けられたバレル12をかしめることで、
ゴム栓13ともども電線14の端末に圧着されている。
接続部11の上面では、図2及び図3にも示すように、
その前端部と後端部とで一側縁からほぼ3/4幅にわた
って二重壁状に形成されており、前側の二重壁ではその
外壁の後縁部分が外方に膨らんで打ち出され、接続部1
1全体の幅方向の中央部に被係止突起15が形成されて
いる。一方、後側の二重壁の後縁(アゴ部)が被係止段
部16となっている。
【0012】雌ハウジング20は合成樹脂製であって、
図4ないし図6にも示すように、扁平なタワー部21を
有し、このタワー部21の前端側の大部分を覆うように
してフード部22が形成されている。タワー部21内に
は、前後方向を向いた図示6個のキャビティ23が左右
方向に一定ピッチで並んで形成されている。各キャビテ
ィ23内には、上記した雌側端子金具10が後方(図1
の右側)から挿入可能とされ、キャビティ23の前端側
の天井面には、雌側端子金具10の被係止突起15を摺
動案内する前後方向を向いたガイド溝24が形成されて
いるとともに、前面壁には、相手の雄側端子金具のタブ
を挿入可能とする端子挿入口25が開口されている。
【0013】雌ハウジング20には、リテーナ30が装
着可能とされている。そのため、タワー部21における
前端寄りの位置には、リテーナ挿入口27が開口されて
いる。詳細にはリテーナ挿入口27は、各キャビティ2
3の上部側に連通しつつ左右方向に横切って貫通状に形
成されており、正面から見た右側が入口27Aとなって
いる。なお、フード部22における正面から見た右側面
には、一回り大きい窓孔28が開口されている。
【0014】リテーナ30は合成樹脂製であって、図7
及び図8にも示すように、タワー部21を全幅にわたっ
て横切る本体板31を備え、その差し込み方向の手前側
の端部に操作部32が形成されている。本体板31の下
面には、弾性係止部33と固定係止部35との組が、キ
ャビティ23の数と合わせて合計6組形成されている。
【0015】弾性係止部33は、上記した雌側端子金具
10の被係止突起15に弾性的に係止する機能を有し、
本体板31の下面における奥行方向のほぼ中央部から、
前方の斜め下方を向いて突出した片持ち状に形成されて
おり、先端側が上方に向けて撓み変形可能となってい
る。この弾性係止部33は、図10に示すように、キャ
ビティ23の前端側の横幅の約1.5倍の幅寸法を持っ
ている。そして、この弾性係止部33の先端縁33A
は、正面から見た左端から右端に向けて次第に後退した
傾斜縁として形成されている。なお、弾性係止部33に
おける正面から見た左側の側縁には、その付け根側が若
干厚肉とされてガイド壁34が形成されている。
【0016】もう一方の固定係止部35は、雌側端子金
具10の被係止段部16に係止する機能を有し、本体板
31の下面における奥端側で、かつ対をなす弾性係止部
33よりも正面から見た右側に所定寸法ずれた位置に形
成されている。この固定係止部35は、図13に示すよ
うに、キャビティ23の前端側の横幅に匹敵する幅寸法
を持っている。この固定係止部35では、その先端縁の
左右の角部に、面取り35Aが施されている。この面取
り35Aが、請求項3に言う逃がし用の斜面を形成して
いる。なお、固定係止部35における正面から見た左側
の側縁には、ガイド部36が凹み形成されている。
【0017】リテーナ30の本体板31における差し込
み方向の奥側の前後両縁には、仮ロック凹部40とその
手前に本ロック凹部41とが前後対称に形成されてい
る。一方、リテーナ挿入口27の上端部における前後両
面には、本体板31の前後の側縁を挿入する挿入溝43
が切り込み形成されており、その差し込み方向の奥側に
は、上記した仮ロック凹部40と本ロック凹部41とに
個別に嵌合可能なロック突起44が形成されている。
【0018】リテーナ30がリテーナ挿入口27に差し
込まれて、図10に示すように、奥側の仮ロック凹部4
0にロック突起44が嵌まったところがリテーナ30の
仮係止位置であって、この仮係止位置では、弾性係止部
33の全幅のうちの、正面から見た左側のほぼ2/3幅
が対応するキャビティ23内に突入し、一方の固定係止
部35は、対応するキャビティ23の正面から見た右側
に退避する。また、図13に示すように、手前側の本ロ
ック凹部41にロック突起44が嵌まったところがリテ
ーナ30の本係止位置であって、この本係止位置では、
弾性係止部33の全幅のうちの、正面から見た右側のほ
ぼ1/3幅が対応するキャビティ23内に残り、一方の
固定係止部35は、その全幅が対応するキャビティ23
内に突入する設定となっている。
【0019】続いて、本実施形態の作用を説明する。ま
ず、リテーナ30がフード部22の窓孔28を通してタ
ワー部21のリテーナ挿入口27に入口27A側から差
し込まれる。差し込みが進んで、図10に示すように、
仮ロック凹部40にロック突起44が嵌まったところ
で、リテーナ30は一旦仮係止位置に保持される。この
とき上記したように、弾性係止部33は、その正面から
見た左側のほぼ2/3幅がキャビティ23内に突入し、
なおかつ、先端縁33Aの左端が、キャビティ23にお
ける正面から見た左側面から少し外方に突出する。固定
係止部35はキャビティ23の正面から見た右側に退避
している。
【0020】この状態から、雌側端子金具10が対応す
るキャビティ23内に後方から挿入される。雌側端子金
具10は、被係止突起15を天井のガイド溝24に沿わ
せ、また接続部11における正面から見た右上の角部を
対応する固定係止部35のガイド部36に、被係止突起
15の正面から見た左側面を弾性係止部33のガイド壁
34の内側に沿わせつつ真直に押し込まれる。また途中
で被係止突起15が弾性係止部33と係合して、これを
撓み変形させつつ押し込まれる。雌側端子金具10が前
壁に突き当たる正規位置まで押し込まれると、図9ない
し図11に示すように、弾性係止部33が復元変形しつ
つ被係止突起15の後面に係止する。
【0021】すべての雌側端子金具10の挿入が完了し
たら、窓孔28から指等を入れて操作部32をさらに押
し込む。これにより、ロック突起44が仮ロック凹部4
0から抜け出つつリテーナ30が押し込まれ、操作部3
2がタワー部21の右側面に当たるまで押し込まれる
と、図13に示すように、本ロック凹部41が代わって
ロック突起44に嵌まり、リテーナ30が本係止位置に
保持される。
【0022】この間に弾性係止部33は、雌側端子金具
10の被係止突起15の後面を正面から見た左側に移動
し、リテーナ30が本係止位置に至ったときには、図1
1ないし図13に示すように、正面から見た右側のほぼ
1/3幅が対応するキャビティ23内に残り、先端縁3
3Aの正面から見た右端が被係止突起15の後面側に位
置している。固定係止部35は、その全幅がキャビティ
23内に突入し、雌側端子金具10の被係止段部16の
後面の全幅にわたって係止する。このとき、固定係止部
35の先端縁の角部には面取り35Aが施されているか
ら、固定係止部35はその先端縁が引っ掛かることなく
被係止段部16の後面に移動できる。以上により雌側端
子金具10は、弾性係止部33と固定係止部35とで二
重に抜け止め係止される。
【0023】メンテナンス等によって雌側端子金具10
を外す場合は、本係止位置にあるリテーナ30を、治具
を操作部52に引っ掛ける等によって仮係止位置に戻
す。リテーナ30が本係止位置にあるときには、図13
に示すように、弾性係止部33の先端縁33Aにおける
正面から見た右端が、被係止突起15の幅方向の中心部
の後方に位置しているから、リテーナ30すなわち弾性
係止部33が仮係止位置に向けて右側に移動した場合
に、弾性係止部33の先端縁33Aの右端が、被係止突
起15の右裾15A(図3参照)に内側から引っ掛かる
おそれがある。
【0024】しかしながら、弾性係止部33の先端縁3
3Aは、正面から見た右端側が次第に後退した傾斜姿勢
に形成されているから、仮に雌側端子金具10が後退し
たとしても、先端縁33Aにおける右端よりも前方に突
出した部分が被係止突起15の左裾に当たり、リテーナ
30が仮係止位置に向けて移動することに伴い、傾斜し
た先端縁33Aで案内されて被係止突起15を介して雌
側端子金具10が前方に逃がされ、すなわち被係止突起
15の右裾15Aも前方に逃がされることで、弾性係止
部33の先端縁33Aの右端が引っ掛かることが回避さ
れる。
【0025】リテーナ30が仮係止位置に戻されたら、
タワー部21の前壁における端子挿入口25の正面から
見た右上に開口された治具挿入口(図示せず)から治具
を挿入し、弾性係止部33の右側縁に潜り込ませてこれ
を上方に強制的に撓み変形させると、雌側端子金具10
の被係止突起15に対する係止が解除されるから、その
まま雌側端子金具10を後方に引張することで、雌側端
子金具10をキャビティ23から引き抜くことができ
る。
【0026】以上説明したようにこの実施形態によれ
ば、メンテナンス等においてリテーナ30が本係止位置
から仮係止位置に戻される場合に、弾性係止部33の先
端縁33Aの右端が、被係止突起15の右裾15Aに引
っ掛かるおそれがあるが、弾性係止部33の先端縁33
Aは、正面から見た右端側が次第に後退した傾斜縁とし
て形成されているから、リテーナ30が仮係止位置に向
けて移動することに伴い、傾斜した先端縁33Aが被係
止突起15の左裾を押して、雌側端子金具10すなわち
被係止突起15の右裾15Aが前方に逃がされ、弾性係
止部33の先端縁33Aの右端が引っ掛かることが回避
される。もってリテーナ30を円滑に仮係止位置に戻す
ことができる。また、固定係止部35の先端縁の角部に
も面取り35Aが施されているから、特にリテーナ30
を仮係止位置から本係止位置に移動させた場合に、固定
係止部35はその先端縁を引っ掛けることなく雌側端子
金具10における被係止段部16の後面に円滑に移動さ
れる。
【0027】<第2実施形態>次に、本発明の第2実施
形態を図15ないし図19によって説明する。この第2
実施形態では、リテーナの形状に変更が加えられてい
る。以下には、第1実施形態との相違点を中心に説明
し、第1実施形態と同一機能を有する部位には適宜に同
一符号を付すことで、重複した説明は省略する。すなわ
ち、リテーナ50の本体板51は奥行方向が短寸に形成
されており、本体板51の裏面には、弾性係止部53と
固定係止部55とが交互に横一列に並んで形成され、と
もに雌側端子金具10の被係止段部16に係止するよう
に機能する。
【0028】より詳細には、弾性係止部53の先端縁5
3Aは、正面から見た左端が張り出して幅広となってお
り、またこの先端縁53Aは、正面から見た左端から右
端に向けて次第に奥方に引っ込むような傾斜縁とされて
いる。一方の固定係止部55の先端縁は、上記の弾性係
止部53の張り出した部分を逃がすべく、右端が切り欠
かれて幅狭となっており、また左右両端に面取り55A
が施されている。この面取り55Aが、請求項3に言う
逃がし用の斜面を形成している。
【0029】図18に示すように、奥側の仮ロック凹部
40にロック突起44が嵌まったところがリテーナ50
の仮係止位置であって、この仮係止位置では、弾性係止
部53がキャビティ23内の全幅にわたって突入し、一
方の固定係止部55は、対応するキャビティ23の正面
から見た右側に退避した状態となる。また、図19に示
すように、手前側の本ロック凹部41にロック突起44
が嵌まったところがリテーナ50の本係止位置であっ
て、この本係止位置では、固定係止部55がキャビティ
23内における正面から見た左端に寄った位置に突入す
る。弾性係止部53は、対応するキャビティ23の正面
から見た左側に抜け出る。ただし、その先端縁53Aの
左端の張り出した部分は、左隣のキャビティ23の右側
面の少し内側に突入した状態となる。
【0030】第2実施形態の作用は以下のようである。
リテーナ50はまず、図18に示すように仮係止位置に
保持され、弾性係止部53がキャビティ23内に突入す
る一方、固定係止部55は右側に退避している。雌側端
子金具10がキャビティ23内に挿入されると、弾性係
止部53を撓み変形させつつ押し込まれ、正規位置まで
押し込まれると、弾性係止部53が復元変形しつつ被係
止段部16の後面に係止する。雌側端子金具10の挿入
が完了したら、図19に示すようにリテーナ50が本係
止位置に押し込まれて保持される。これにより弾性係止
部53に代わって固定係止部55がキャビティ23内に
突入し、雌側端子金具10の被係止段部16の後面にお
ける正面から見た左端側に寄った位置に係止する。ここ
で、固定係止部55の先端縁の左側の角部には面取り5
5Aが施されているから、固定係止部55はその先端縁
が引っ掛かることなく被係止段部16の後面に移動され
る。また、移動した弾性係止部53の先端縁53Aの張
り出した左端が、左隣のキャビティ23内の雌側端子金
具10における被係止段部16の右端に係止し、雌側端
子金具10は二重に抜け止め係止される。
【0031】メンテナンス等によって雌側端子金具10
を外す場合は、本係止位置にあるリテーナ50が仮係止
位置に向けて戻される。リテーナ50が本係止位置にあ
るときには、図19に示すように、弾性係止部53の先
端縁53Aにおける正面から見た右端が、対応するキャ
ビティ23の左側に抜けているから、リテーナ50すな
わち弾性係止部53が仮係止位置に向けて右側に移動す
る場合には、雌側端子金具10の被係止段部16におけ
る正面から見た左側縁に外側から、さらには右側縁に内
側からそれぞれ引っ掛かるおそれがある。
【0032】しかしながら、弾性係止部53の先端縁5
3Aは、正面から見た右端側が次第に後退した傾斜姿勢
に形成されているから、移動のし初めには、先端縁53
Aの右端が後退していることで、被係止段部16の左側
縁に外側から引っ掛かることが回避され、また、引き続
く移動の間に、仮に雌側端子金具10が後退したとして
も、先端縁53Aにおける右端よりも前方に突出した部
分が被係止段部16の左側縁に当たり、リテーナ50が
仮係止位置に向けて移動することに伴い、斜めの先端縁
53Aで案内されて被係止段部16を介して雌側端子金
具10が前方に逃がされ、すなわち被係止段部16の右
側縁も前方に逃がされることで、弾性係止部53の先端
縁53Aの右端が引っ掛かることが回避される。また、
固定係止部55の先端縁の右側の角部にも面取り55A
が施されているから、固定係止部55が被係止段部16
の右側縁に内側から引っ掛かることなく、退避位置に移
動される。もって、リテーナ50の仮係止位置と本係止
位置間でK移動を円滑に行うことができる。
【0033】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)弾性係止部が係止位置にあるときには端子金具の
幅内に収まり、退避位置では端子金具の側方に完全に離
間するような形態を取る場合には、リテーナが仮係止位
置と本係止位置との間で往復移動する両方で、弾性係止
部が端子金具の被係止部に引っ掛かる可能性があるが、
その場合は、固定係止部と同様に、先端縁の左右両方の
角部に面取り(斜面)を施すことで、引っ掛かりを有効
に回避することができる。 (2)本発明は、雄側のコネクタ、さらには非防水のコ
ネクタにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の分解縦断面図
【図2】雌側端子金具の部分平面図
【図3】その正面図
【図4】雌ハウジングの側面図
【図5】その横断面図
【図6】図4のA−A線断面図
【図7】リテーナの正面図
【図8】その底面図
【図9】リテーナが仮係止位置にある状態の横断面図
【図10】その底面側から見た断面図
【図11】図10のB−B線断面図
【図12】リテーナが本係止位置にある状態の横断面図
【図13】その底面側から見た断面図
【図14】図13のC−C線断面図
【図15】本発明の第2実施形態に係るリテーナの正面
【図16】その底面図
【図17】図15のD−D線断面図
【図18】リテーナが仮係止位置にある状態の底面側か
ら見た断面図
【図19】リテーナが本係止位置にある状態の底面側か
ら見た断面図
【図20】従来例のリテーナの斜視図
【図21】従来例の作動説明図
【符号の説明】
10…雌側端子金具 15…被係止突起 15A…(被係止突起15の)右裾 16…被係止段部 20…雌ハウジング 21…タワー部 23…キャビティ 27…リテーナ挿入口 30…リテーナ 33…弾性係止部(一次係止部) 33A…(弾性係止部33の)先端縁(係止端縁) 35…固定係止部(二次係止部) 35A…面取り 40…仮ロック凹部 41…本ロック凹部 44…ロック突起 50…リテーナ 53…弾性係止部(一次係止部) 53A…(弾性係止部53の)先端縁(係止端縁) 55…固定係止部(二次係止部) 55A…面取り
フロントページの続き (72)発明者 石川 亮太郎 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 Fターム(参考) 5E087 EE14 GG13 GG26 RR08 RR25 RR36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子金具が挿入されるキャビティを横方
    向に複数並べて設けたコネクタハウジングと、このコネ
    クタハウジングの一側面から前記各キャビティを横切っ
    て開口されたリテーナ挿入口と、このリテーナ挿入口内
    に仮係止位置と本係止位置との二段階に挿入可能なリテ
    ーナとが備えられ、 このリテーナには、前記仮係止位置において前記キャビ
    ティへの前記端子金具の挿入を撓み変形しつつ許容し、
    かつ正規挿入された端子金具に復元変形して抜け止め係
    止する一次係止部と、前記本係止位置で前記正規挿入さ
    れた端子金具に抜け止め係止する二次係止部とが設けら
    れたコネクタにおいて、 前記リテーナの一次係止部における前記端子金具に対す
    る係止端縁の角部には、逃がし用の斜面が形成されてい
    ることを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記リテーナの一次係止部が前記端子金
    具よりも幅広に形成され、前記リテーナが仮係止位置に
    ある場合には、前記一次係止部の両側縁が端子金具の両
    側面の外側に位置した状態で係止するとともに、本係止
    位置にある場合には、前記一次係止部の一方の側縁のみ
    が前記端子金具の幅内に位置した状態で係止するように
    なっており、前記一次係止部の端子金具に対する係止端
    縁が、前記他方の側縁から一方の側縁に向けて次第に後
    退するように傾斜していることを特徴とする請求項1記
    載のコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記リテーナの二次係止部における前記
    端子金具に対する係止端縁の角部には、逃がし用の斜面
    が形成されていることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のコネクタ。
  4. 【請求項4】 前記斜面が面取りにより形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項3記載のコネク
    タ。
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