JP2002268238A - 印刷版の製版方法 - Google Patents

印刷版の製版方法

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JP2002268238A
JP2002268238A JP2001062076A JP2001062076A JP2002268238A JP 2002268238 A JP2002268238 A JP 2002268238A JP 2001062076 A JP2001062076 A JP 2001062076A JP 2001062076 A JP2001062076 A JP 2001062076A JP 2002268238 A JP2002268238 A JP 2002268238A
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Japan
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aryl
acid
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JP2001062076A
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English (en)
Inventor
Yasubumi Murota
泰文 室田
Hiroyuki Nagase
博幸 長瀬
Shunichi Kondo
俊一 近藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光カブリを抑制し、かつ、現像液カス低減に
よる処理安定性向上をもたらす、高感度な感光性平板印
刷版を製版する方法を提供する。 【解決手段】 式(II)で表される増感色素(Ar1
びAr2は各々アリール基を表し、−Z−による結合を
介して連結している。Zは酸素原子又は硫黄原子を表
す。Xは酸素原子、硫黄原子又は−NR9を表す。R9
水素原子又は一価の非金属原子を表す)を含有する感光
性平版印刷版を、レーザー光で露光後、無機アルカリ剤
および、式(I)A−W(AはA−HのlogPが1.5以上
の疎水性有機基を表し、WはW−HのlogP が1.0未満の
非イオン性の親水性有機基を表す)で表される非イオン
性化合物を含有する非珪酸塩系の現像液を用いて現像し
て、製版する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の色素を含有
してなる感光性平板印刷版を特定の現像液を用いて現像
する製版方法に関するものである。更に詳しくは、光カ
ブリによる印刷汚れがほとんど見られない非常に硬調な
画像が得られ、現像カスを大幅に減らす平版印刷版の製
版方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高感度な感光性平板印刷版は多く
知られている。例えば、特開平9‐272096号、特開平8‐2
62715号、特開2000‐206690号などには、チタノセン光
開始剤と増感色素の組み合わせ開始系を用いた非常に高
感度な印刷版用感光性組成物が開示されている。しか
し、これらの高感度印刷版は、取り扱い時、保存時およ
び露光時などに、微量の漏れ光により感光層中の重合成
分が重合により硬化し、その部分が現像で取り除かれず
に非画像部に印刷汚れが発生する、いわゆる光カブリが
生じやすいといった問題があった。特に、内面ドラム方
式(インナードラム型)のレーザー露光機で露光を行う
場合に、このような高感度印刷版は反射光(フレア光)
による光カブリを生じやすい。例えば感材としてネガ型
の版を使用した場合、版の片側に全面ベタのような画像
を露光すると、その反対側が非画像部の場合薄く現像不
良ぎみのカブリが生じ、またその反対側(光源に対して
反対側を180°とすると140〜220°程度)が網
点の場合、網点が太るような不具合が生じ、微小な画像
やハイライト部が再現されにくいという問題があり、改
良が望まれていた。また、これらの印刷版では、長期間
現像処理を続けていると現像液中に不要物が蓄積、凝集
沈降し現像カスとなり現像処理を不安定化する要因とな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明で
は上記従来の技術の欠点を克服し、光カブリを抑制し、
かつ、現像液カス低減による処理安定性向上をもたら
す、高感度な感光性平板印刷版とその印刷版製版方法を
提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の製版方法に
より上記の課題を達成することを見出した。 (1) 下記一般式(II)で表される増感色素を含有してな
る感光性平版印刷版を、レーザー光で露光後、無機アル
カリ剤および、下記一般式(I)で表される非イオン性
化合物を含有する非珪酸塩系の現像液を用いて現像する
事を特徴とする製版方法。
【0005】A−W (I) (式(I)中、AはA−HのlogPが1.5以上の疎水性
有機基を表し、WはW−HのlogP が1.0未満の非イ
オン性の親水性有機基を表す。)
【0006】
【化3】
【0007】(式(II)中、Ar1及びAr2はそれぞれ
独立にアリール基を表し、−Z−による結合を介して連
結している。ここで、Zは酸素原子又は硫黄原子を表
す。Xは酸素原子、硫黄原子又は=NR9を表す。R9
水素原子又は一価の非金属原子団を表す。)
【0008】(2)増感色素が下記一般式(III)で表され
る上記(1)に記載の製版方法。
【0009】
【化4】
【0010】(式(III)中、R1〜R8はそれぞれ独立
に水素原子又は一価の非金属原子団を表す。)
【0011】(3)現像液が2価金属に対するキレート剤
を含有する事を特徴とする上記(1)又は(2)に記載の平版
印刷版の製版方法。 (4)現像液がpH10.0から12.5であり、電導度が
3〜30 mS / cmである事を特徴とする上記(1)〜(3)の
いずれかに記載の平版印刷版の製版方法。
【0012】本発明で用いる現像液は、従来の現像液に
比べて浸透性が低く、光硬化部の内部や、支持体表面を破
壊せずに、表面から溶解していく事を特徴としている。
この現像液を用いた場合は、現像液が硬化部に浸透して、
画像部が支持体からポロリと剥離されてしまうような事
が無く、感光層の硬化度にきちんと対応した形で現像す
る事が出来る。フレア光のような微量な光で硬化してし
まった部分は硬化度が低く、一方、レーザー露光された
画像部は硬化度が十分に高いため、本発明中の現像液を
用いた場合には、フレア光により微妙に硬化した非画像
部はきちんと現像され、レーザー露光部は現像されず
に、しっかりとした画像部を形成することが出来る。す
なはち、本発明における製版方法を用いることで、非常
に高感度な印刷版を用いて、非常に硬調な画像形成が可
能である事を見出し、本発明に到達したものである。
【0013】特に、本発明においては、現像液組成物に
ついて鋭意検討した結果、特殊な成分からなる現像液に
より、画像形成性を損なわずに印刷時の汚れと耐刷性の
両立ができ、かつ、上述の現像液不溶性化合物を溶解或
いは長時間分散安定化でき、処理安定性をも向上するこ
とに成功した。
【0014】特殊な現像液とは、現像液組成物として以
下の要件を満たすものであると現在のところは考えてい
る。第1に画像形成性に対し極めて良好な働きをするこ
と(未露光部の現像性は高く、露光部に対する現像液の
浸透性は低い。また、感光層の溶解挙動は非膨潤的であ
り、感光層表面から順に溶解していく)。第2に未露光
部の感光層を完全に除去することができ、支持体表面を
印刷汚れの発生しない親水面として再生できること。第
3に上述の現像不溶性化合物を安定に分散或いは可溶化
するため、これらの不溶性化合物と相互作用する疎水性
サイトと水中で分散安定化させる親水性サイトを有する
前記一般式(I)の非イオン性化合物を含有すること。
第4に塩析や現像速度低下を防ぐため、塩濃度が低いこ
と(非珪酸塩系であり、pHも従来のアルカリ現像液に
比較して低いことが必要)。第5に現像処理時の不安定
化要因となる、水に含有されるCaイオン等の2価金属
を除去するキレート剤を含有すること。この内、第1、
第2に関しては感光層成分の特徴も重要な要因となる。
特に光重合性の平版印刷版の感光層であれば制約は受け
ないが、現在判っているところでは、感光層酸価が従来
のものよりも低いことは、本発明の現像液との相乗効果
を得る点では、重要であると考えられる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明における、光カブリ
を抑制し、かつ、現像液カス低減による処理安定性向上
をもたらす、高感度な感光性平板印刷版とその印刷版製
版方法について、さらに詳細に説明する。
【0016】[感光性平版印刷版]まず、本発明に使用
される感光性平版印刷版について説明する。
【0017】[感光層]その中でも、本発明に使用され
る感光性平版印刷版の感光層について、はじめに説明す
る。本発明に使用される感光性平版印刷版の感光層は、
特に限定されないが、レーザー描画可能なネガ型の光重
合系の感光層であることが好ましい。光重合系感光層の
主な成分は、 a)光重合開始系、 b)付加重合可能なエチレン性不飽和二重結を有する化
合物 c)アルカリ水溶液に可溶又は膨潤性の高分子重合体 であり、必要に応じ、着色剤、可塑剤、熱重合禁止剤等
の種々の化合物が添加される。
【0018】a) 光重合開始系 本発明における光重合開始系は特定の構造を有する増感
色素と公知である種々の光重合性開始剤との組み合わせ
からなる。以下、順に説明する。
【0019】本発明における増感色素は、上記一般式(I
I)で表される構造を有する。これらの色素は、光開始
剤と組み合わせた場合に、著しく感度が向上する事が見
出されている。例えば、特願平11-318518号にはチオキサ
ントン、ジチオール化合物とアシルホスフィンとの組み
合わせ、特願2000-306431号にはボレート、とリアジン
化合物と増感色素の組み合わせが記載されている。この
非常に効率のよい増感作用の理由としては、以下のよう
に考えている。すなわち、本発明における色素は発行強
度が強いことから、光吸収後の励起状態寿命が長くな
り、色素増感反応の効率が高いものと思われる。また、
これらの構造を有する増感色素は吸収ピークがシャープ
であり、特定の波長域に強い吸収を有する。このため、
光源としてレーザー光のような単独波長を持つものを用
いる場合に、吸収特性がマッチングした増感色素を選択
することで非常に効率よくエネルギーを吸収することが
出来ることも、効率を上げる点で有利に働くと考える。
【0020】以下、一般式(II)で表される増感色素に
ついて詳しく説明する。式(II)において、Ar1及び
Ar2はそれぞれ独立にアリール基を表し、Ar 1及びA
2として好ましいアリール基の具体例としては、1個
から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼ
ン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げるこ
とができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、
アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセ
ナフテニル基、フルオレニル基、を挙げることができ、
これらのなかでは、フェニル基、ナフチル基がより好ま
しい。
【0021】Xは酸素原子、硫黄原子又は=NR9を表
し、ここで、R9は水素原子または一価の非金属原子団
を表し、具体的には、後述のR1〜R8で述べると同様の
基を挙げることができる。
【0022】更に、本発明では、増感色素として、上記
一般式(III)で表される増感色素である場合が、高感
度であり、また本発明の現像液との組み合わせにより現
像カスの析出が更に抑制される点から好ましい。一般式
(III)において、R1〜R8は、水素原子又は一価の非
金属原子団を表す。R1〜R8はそれぞれ独立して、一価
の非金属原子団、例えば、水素原子、ハロゲン原子(−
F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチ
オ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジア
ルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジア
リールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ
基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アル
キルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイル
オキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、
N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキ
ル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスル
ホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシ
ルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリー
ルアシルアミノ基、ウレイド基、N′−アルキルウレイ
ド基、N′,N′−ジアルキルウレイド基、N′−アリ
ールウレイド基、N′,N′−ジアリールウレイド基、
N′−アルキル−N′−アリールウレイド基、N−アル
キルウレイド基、N−アリールウレイド基、N′−アル
キル−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N−
アリールウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−ア
ルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アリ
ールウレイド基、N′−アリール−N−アルキルウレイ
ド基、N′−アリール−N−アリールウレイド基、
N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレイド基、
N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイド基、
N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキルウレイ
ド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アリール
ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロ
キシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキ
シカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキ
シカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシ
カルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシ
カルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル
基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリール
カルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、
N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキル
スルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルス
ルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO
3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト基と称
す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニ
ル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモ
イル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−
アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスル
フィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィ
ナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファ
モイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−
アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルフ
ァモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイ
ル基、ホスフォノ基(−PO32)及びその共役塩基基
(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホスフォ
ノ基(−PO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノ基
(−PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノ基
(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノ基
(−PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アル
キルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォノ
基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、ア
リールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基
(−OPO 32)及びその共役塩基基(以後、ホスフォ
ナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基
(−OPO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノオキシ
基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノ
オキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホ
スフォノオキシ基(−OPO3H(alkyl))及びその共役
塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称
す)、モノアリールホスフォノオキシ基(−OPO3
(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールフォスホ
ナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、置換もし
くは非置換のアリール基、ヘテロアリール基、アルケニ
ル基、アルキニル基が挙げられ、以下、これらのより具
体的な例を示す。
【0023】R1〜R8の好ましい例について具体的に述
べる。好ましいアルキル基の例としては、炭素原子数が
1から20までの直鎖状、分岐状、および環状のアルキ
ル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピ
ル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イ
ソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、
イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘ
キシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−
ノルボルニル基を挙げることができる。これらの中で
は、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3
から12までの分岐状、ならびに炭素原子数5から10
までの環状のアルキル基がより好ましい。
【0024】置換アルキル基の置換基としては、水素を
除く一価の非金属原子団が用いられ、好ましい例として
は、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒ
ドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカ
プト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジ
チオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルア
ミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールア
ミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−
N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−ア
リールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカル
バモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオ
キシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキ
シ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、
アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルア
ミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、
N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウ
レイド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジ
アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール
ウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウ
レイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、
N′−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′
−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−
ジアルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール
−N−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリ
ールウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリール
ウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−ア
ルキルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−
N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ
基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−
N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N
−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N
−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−
アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル
基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカ
ルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N
−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバ
モイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル
基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ス
ルホ基(−SO3H)及びその共役塩基基(以下、スル
ホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロ
キシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキル
スルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモ
イル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジ
アリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリ
ールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アル
キルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモ
イル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジア
リールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリール
スルファモイル基、ホスフォノ基(−PO32)及びそ
の共役塩基基(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアル
キルホスフォノ基(−PO3(alkyl)2)、ジアリールホ
スフォノ基(−PO3(aryl)2)、アルキルアリールホス
フォノ基(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホス
フォノ基(−PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以
後、アルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホ
スフォノ基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基
(以後、アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノ
オキシ基(−OPO32)及びその共役塩基基(以後、
ホスフォナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノ
オキシ基(−OPO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォ
ノオキシ基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホ
スフォノオキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノア
ルキルホスフォノオキシ基(−OPO3H(alkyl))及び
その共役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基
と称す)、モノアリールホスフォノオキシ基(−OPO
3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールフォ
スホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリ
ール基、ヘテロアリール基、アルケニル基、アルキニル
基が挙げられる。
【0025】これらの置換基における、アルキル基の具
体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール
基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチ
ルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニ
ル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、ア
セトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチ
ルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルア
ミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチル
アミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカ
ルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、
フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバ
モイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、ス
ルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフ
ェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げることがで
きる。
【0026】ヘテロアリール基としては、窒素、酸素、
硫黄原子の少なくとも一つを含有する単環、もしくは多
環芳香族環が用いられ、好ましくは、フラン、ピロー
ル、ピリジン、等の5員、または6員環芳香族置換基が
使用できる。
【0027】また、アルケニル基の例としては、ビニル
基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル
基、2−クロロ−1−エテニル基、等が挙げられ、アル
キニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル
基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が
挙げられる。アシル基(G1CO−)におけるG1として
は、水素、ならびに上記のアルキル基、アリール基を挙
げることができる。これら置換基の内、更により好まし
いものとしてはハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、
−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N
−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキル
カルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキ
シ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボ
キシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカル
ボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル
基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリール
カルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモ
イル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、
N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルス
ルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−
アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ
基、ホスフォナト基、ジアルキルホスフォノ基、ジアリ
ールホスフォノ基、モノアルキルホスフォノ基、アルキ
ルホスフォナト基、モノアリールホスフォノ基、アリー
ルホスフォナト基、ホスフォノオキシ基、ホスフォナト
オキシ基、アリール基、アルケニル基が挙げられる。
【0028】一方、置換アルキル基におけるアルキレン
基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上
の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基とし
たものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1か
ら12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐
状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレ
ン基を挙げることができる。
【0029】該置換基とアルキレン基を組み合わせる事
により得られるR1〜R8として好ましい置換アルキル基
の具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、
2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ
メチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメ
チル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、ト
リルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルア
ミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキ
シメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘ
キシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカル
バモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N
−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチ
ル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、
メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニル
ブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カル
バモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、
N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メト
キシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N
−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブ
チル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル
基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプ
ロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファ
モイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェ
ニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブチル
基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフォノブチ
ル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホスフ
ォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリルホ
スフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル基、
ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシブチ
ル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル
基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベ
ンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメ
チル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メ
チルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチ
ニル基、3−ブチニル基、等を挙げることができる。
【0030】R1〜R8として好ましいアリール基の具体
例としては、1個から3個のベンゼン環が縮合環を形成
したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成し
たものを挙げることができ、具体例としては、フェニル
基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、イ
ンデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、を挙
げることができ、これらのなかでは、フェニル基、ナフ
チル基がより好ましい。
【0031】R1〜R8として好ましい置換アリール基の
具体例としては、前述のアリール基の環形成炭素原子上
に置換基として、水素を除く一価の非金属原子団を有す
るものが用いられる。好ましい置換基の例としては前述
のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置換ア
ルキル基における置換基として示したものを挙げること
ができる。この様な置換アリール基の好ましい具体例と
しては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチ
ル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル
基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、ト
リフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、
メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、ア
リルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチル
チオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノ
フェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフ
ェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキ
シフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシ
フェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル
基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイル
アミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカ
ルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル
基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモ
イルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、
N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メ
トキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル
−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、ス
ルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイ
ルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、
N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−ト
リルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホ
スフォノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスフ
ォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基、ジエチルホ
スフォノフェニル基、ジフェニルホスフォノフェニル
基、メチルホスフォノフェニル基、メチルホスフォナト
フェニル基、トリルホスフォノフェニル基、トリルホス
フォナトフェニル基、アリル基、1−プロペニルメチル
基、2−ブテニル基、2−メチルアリルフェニル基、2
−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニ
ル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル
基、等を挙げることができる。
【0032】本発明の構造を有する増感色素は、吸収ピ
ークがシャープであるため、感光域が500nm以下で
あるものを選択することにより、従来(従来のCTPフ
ォトポリマー印刷版は赤灯下での取り扱いが必須であっ
た)に比べ非常に明るい環境(黄色灯下)での取り扱い
が可能になる。この点から、感光域が500nm以下で
ある増感色素が特に好ましい。
【0033】以下に、本発明の増感色素の例を、より具
体的な記述として、化学構造式(S-1)〜(S-33)で
示すが、本発明の増感色素は上述の構造用件を満たすも
のをいずれも好適に使用でき、本発明は、以下の化学構
造式によって制限を受けるものではない。
【0034】
【化5】
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】
【0037】本発明の式(II)又は(III)で示される
増感色素は公知の合成法およびその関連合成法を用いて
容易に合成できる。より具体的な合成法を以下に示す。
式(II)および(III)は.Heterocycl.Chem.; EN; 23;
1986; 1879-1887、 An.Univ.Bucuresti Ser.Stiint.Na
t.Chim.; 19; 1970; 87,90、Rev.Chim.(Bucharest); 2
0; 11; 1969; 659,660-662; Chem.Abstr.; 73; 37529;
1970、Collect.Czech.Chem.Commun.; EN; vol.49, 1722
-1730, 1984に記載した方法などを参照して合成するこ
とができる。
【0038】本発明の増感色素に関しては、さらに、感
光層の特性を改良するための様々な化学修飾を行うこと
も可能である。例えば、増感色素と、付加重合性化合物
構造(例えば、アクリロイル基やメタクリロイル基)と
を、共有結合、イオン結合、水素結合等の方法により結
合させる事で、露光膜の高強度化や、露光後の膜からの
色素の不要な析出抑制を行う事ができる。また、増感色
素と後述のチタノセン化合物やその他のラジカル発生パ
ート(例えば、ハロゲン化アルキル、オニウム、過酸化
物、ビイミダゾール、オニウム、ビイミダゾール等の還
元分解性部位や、ボレート、アミン、トリメチルシリル
メチル、カルボキシメチル、カルボニル、イミン等の酸
化解裂性部位)との結合により、特に開始系の濃度の低
い状態での感光性を著しく高める事ができる。さらに、
本感光層の好ましい使用様態である、(アルカリ)水系
現像液への処理適性を高める目的に対しては、親水性部
位(カルボキシル基並びにそのエステル、スルホン酸基
並びにそのエステル、エチレンオキサイド基等の酸基も
しくは極性基)の導入が有効である。特にエステル型の
親水性基は、感光層中では比較的疎水的構造を有するた
め相溶性に優れ、かつ、現像液中では、加水分解により
酸基を生成し、親水性が増大するという特徴を有する。
【0039】その他、例えば、感光層中での相溶性向
上、結晶析出抑制のために適宜置換基を導入する事がで
きる。例えば、ある種の感光系では、アリール基やアリ
ル基等の不飽和結合が相溶性向上に非常に有効である場
合があり、また、分岐アルキル構造導入等の方法によ
り、色素π平面間の立体障害を導入する事で、結晶析出
が著しく抑制できる。また、ホスホン酸基やエポキシ
基、トリアルコキシシリル基等の導入により、金属や金
属酸化物等の無機物への密着性を向上させる事ができ
る。そのほか、目的に応じ、増感色素のポリマー化等の
方法も利用できる。
【0040】これらの増感色素の使用法に関しても、先
述の付加重合性化合物同様、感材の性能設計により任意
に設定できる。例えば、増感色素を2種以上併用するこ
とで、感光層への相溶性を高める事ができる。増感色素
の選択は、感光性の他、使用する光源の発光波長でのモ
ル吸光係数が重要な因子である。モル吸光係数の大きな
色素を使用する事により、色素の添加量は比較的少なく
できるので、経済的であり、かつ感光層の膜物性の点か
らも有利である。感光層の感光性、解像度や、露光膜の
物性は光源波長での吸光度に大きな影響を受けるので、
これらを考慮して増感色素の添加量を適宜選択する。例
えば、吸光度が0.1以下の低い領域では感度が低下す
る。また、ハレーションの影響により低解像度となる。
但し、例えば5μm以上の厚い膜を硬化せしめる目的に
対しては、この様な低い吸光度の方がかえって硬化度を
あげられる場合もある。また、吸光度が3以上の様な高
い領域では、感光層表面で大部分の光が吸収され、より
内部での硬化が阻害され、例えば印刷版として使用した
場合には膜強度、基板密着性の不十分なものとなる。比
較的薄い膜厚で使用する平版印刷版としての使用に際し
ては、増感色素の添加量は、感光層の吸光度が0.1か
ら1.5の範囲、好ましくは0.25から1の範囲とな
るように設定するのが好ましい。平版印刷版として利用
する場合には、これは、通常、感光層成分100重量部
に対し、0.05〜30重量部、好ましくは0.1〜2
0重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部の範囲
である。
【0041】本発明に使用される感光性平版印刷版の感
光層に含有される光重合開始剤としては、使用する光源
の波長により、特許、文献等で公知である種々の光開始
剤、あるいは2種以上の光開始剤の併用系(光開始系)
を適宜選択して使用することができる。
【0042】例えば、染料とアミンの複合開始系(特公
昭44‐20189号)、ヘキサアリールビイミダゾール類
(特公昭47‐2528号、特開昭54‐155292号、特開昭59‐
140203号、特開平10‐36354号等)、環状シス−α―ジ
カルボニル化合物(特開昭48‐84183号等)、トリアジ
ン化合物(特開昭54‐151024号等)、有機化酸化物(特
開昭59‐1504号、特開昭59‐140203号、特開昭59‐1893
40号、特開昭62‐174203号、特公昭62‐1641号、米国特
許第4766055号等)、活性ハロゲン(特開昭63‐258903
号、特開平2‐63054号等)、ボレート化合物(特開昭62
‐143044号、特開平1−229003号、特開平9‐188685号、
特開平9‐188686号、特開平9‐188710号等)およびチタ
ノセン化合物(特開昭63‐221110号、特開平4‐221958
号、特開平4‐219756号、特開平6‐295061号、特開平8
‐334897号等)等を挙げることが出来る。
【0043】さらに、本発明で用いる光重合開始剤に必
要に応じてアミン化合物、チオール化合物などの助剤を
加えても良く、これらの水素供与性化合物を加えること
によってさらに光重合開始能力を高めることができる。
これらの光重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和化
合物100重量部に対し、0.05〜100重量部、好
ましくは0.1〜70重量部、更に好ましくは0.2〜
50重量部の範囲で用いることができる。
【0044】b)付加重合可能なエチレン製不飽和二重
結合を有する化合物 付加重合可能なエチレン性二重結合を含む化合物は、末
端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは
2個以上有する化合物の中から任意に選択することがで
きる。例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量
体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物な
らびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつもので
ある。モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽
和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸な
ど)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽
和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が
挙げられる。
【0045】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソル
ビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリ
レート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトー
ルヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリ
ゴマー等がある。
【0046】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ジペンタエリスリトールペンタメタアクリレ
ート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトール
テトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオ
キシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチル
メタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フ
ェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0047】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコール
ジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネ
ート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビト
ールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エ
ステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネー
ト、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビ
トールテトライソクロトネート等がある。マレイン酸エ
ステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリ
エチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトール
ジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。さ
らに、前述のエステルモノマーの混合物も挙げることが
できる。
【0048】また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カ
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等がある。その他の例としては、特公昭48−417
08号公報中に記載されている、1分子中に2個以上の
イソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物
に、下記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビ
ニルモノマーを付加せしめた1分子中に2個以上の重合
性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げら
れる。
【0049】 CH2=C(R21)COOCH2CH(R22)OH (A)
【0050】(ただし、R21およびR22はH又はCH3
を示す。)
【0051】また、特開昭51−37193号、特公平
2−32293号に記載されているようなウレタンアク
リレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−
43191号、特公昭52−30490号各公報に記載
されているようなポリエステルアクリレート類、エポキ
シ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアク
リレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレート
を挙げることができる。さらに日本接着協会誌vol.
20、No.7、300〜308ページ(1984年)
に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されて
いるものも使用することができる。なお、これらの使用
量は、全成分に対して5〜70重量%(以下%と略称す
る。)、好ましくは10〜50%である。
【0052】c)アルカリ水溶液に可溶又は膨潤性の高
分子重合体 本発明に使用される感光性平版印刷版の感光層に含有さ
れるアルカリ水に可溶性又は膨潤性を有する高分子重合
体は、該組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、アルカ
リ水現像剤の用途に応じて選択使用される。有機高分子
重合体は、例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いる
と水現像が可能になる。この様な有機高分子重合体とし
ては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば
特開昭59−44615号、特公昭54−34327
号、特公昭58−12577号、特公昭54−2595
7号、特開昭54−92723号、特開昭59−538
36号、特開昭59−71048号に記載されているも
の、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重
合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレ
イン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等
がある。
【0053】また同様に、側鎖にカルボン酸基を有する
酸性セルロース誘導体がある。この外に水酸基を有する
付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用
である。特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレ
ート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加
重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)
アクリレート(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他
の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。
この他に水溶性有機高分子として、ポリピニルピロリド
ンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化
皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミド
や2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパ
ンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用であ
る。また特公平7−120040号、特公平7−120
041号、特公平7−120042号、特公平8−12
424号、特開昭63−287944号、特開昭63−
287947号、特開平1−271741号、特開平1
1−352691号に記載のポリウレタン樹脂も本発明
の用途には有用である。
【0054】これら高分子重合体は側鎖にラジカル反応
性基を導入することにより硬化皮膜の強度を向上させる
ことができる。付加重合反応し得る官能基としてエチレ
ン性不飽和結合基、アミノ基、エポキシ基等が、又光照
射によりラジカルになり得る官能基としては、メルカプ
ト基、チオール基、ハロゲン原子、トリアジン構造、オ
ニウム塩構造等が、又極性基としてカルボキシル基、イ
ミド基等が挙げられる。上記付加重合反応し得る官能基
としては、アクリル基、メタクリル基、アリル基、スチ
リル基などエチレン性不飽和結合基が特に好ましいが、
又アミノ基、ヒドロキシ基、ホスホン酸基、燐酸基、カ
ルバモイル基、イソシアネート基、ウレイド基、ウレイ
レン基、スルフォン酸基、アンモニオ基から選ばれる官
能基も有用である。組成物の現像性を維持するため、本
発明の高分子重合体は適当な分子量、酸価を有すること
が好ましい。前述の現像液で現像させるため、重量平均
分子量が5000から30万で、酸価0.2〜5.0m
eq/gの高分子重合体を使用することが好ましい。
【0055】これらの有機高分子重合体は全組成中に任
意な量を混和させることができる。しかし90重量%を
超える場合には、形成される画像強度等の点で好ましい
結果を与えない。好ましくは10〜90%、より好まし
くは30〜80%である。また光重合可能なエチレン性
不飽和化合物と有機高分子重合体は、重量比で1/9〜
9/1の範囲とするのが好ましい。より好ましい範囲は
2/8〜8/2であり、更に好ましくは3/7〜7/3
である。
【0056】また本発明においては、以上の基本成分の
他に、感光層用の感光性組成物の製造中あるいは保存中
において重合可能なエチレン性不飽和化合物の不要な熱
重合を阻止するために、少量の熱重合禁止剤を添加する
ことが望ましい。適当な熱重合禁止剤としては、ハイド
ロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−
p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコー
ル、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニト
ロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム塩、N−
ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等
が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、全組成物の重
量に対して約0.01%〜約5%が好ましい。また必要
に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン
酸やべヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加
して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させて
もよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約
0.5%〜約10%が好ましい。
【0057】更に感光層の着色を目的として、着色剤を
添加してもよい。着色剤としては、例えば、フタロシア
ニン系顔料(C.I.Pigment Blue 1
5:3.15:4、15:6など)、アゾ系顔料、カー
ボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレ
ット、クリスタルバイオレット、アゾ染料、アントラキ
ノン系染料、シアニン系染料がある。染料および顔料の
添加量は全感光層固形分の約0.5%〜約20%が好ま
しい。加えて、硬化皮膜の物性を改良するために、無機
充填剤やジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、
トリクレジルホスフェート等の可塑剤等の添加剤を加え
てもよい。これらの添加量は全感光層固形分の10%以
下が好ましい。
【0058】上記感光層を後述の支持体上に塗布する際
には、感光層用組成物を種々の有機溶剤に溶かして使用
に供される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エ
チレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチ
ルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキ
シプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクト
ン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒
は、単独あるいは混合して使用することができる。そし
て、塗布溶液中の固形分の濃度は、1〜50重量%が適
当である。
【0059】前記光重合性感光層用組成物には、塗布面
質を向上するために界面活性剤を添加することができ
る。その被覆量は乾燥後の重量で約0.1g/m2〜約
10g/m2の範囲が適当である。より好ましくは0.
3〜5g/m2である。更に好ましくは0.5〜3g/
2である。
【0060】[感光層酸価]なお、本発明でいう感光層
酸価とは、感光性平版印刷版の支持体上に塗設されてい
る感光性組成物(感光層の上に塗設されるオーバーコー
ト層、例えば、酸素遮断層は含まない)の層、1gあた
りに含有されるpKa9以下の酸の等量である。実験的に
は感光層を水酸化ナトリウム水溶液により直接、滴定し
て求めることができるが、感光性組成物中のpKa9以下
の酸基を有する化合物の含有量から計算により求めるこ
ともできる。具体的に感光層酸価を変える方法として
は、感光層成分である架橋剤モノマー/酸基を有するバ
インダーポリマー(線状高分子)の含有比の変更および
酸基の少ない低酸価バインダーポリマーの使用などが考
えられる。低酸価バインダーポリマーとしては、酸価
1.5meq/g以下が好ましい。より好ましくは1.
2meq/g以下である。本発明の感光層の感光層酸価
は1.0meq/gであることが好ましい。酸価0.2
0〜0.60meq/gの感光層を有する平版印刷版に
適用する方が効果的である。さらに画像形成性の点でよ
り好ましくは0.30〜0.50meq/gの感光層を
有するものである。
【0061】(支持体)本発明で用いられる感光性平版
印刷版の支持体としては、寸度的に安定な板状物であれ
ば、特に限定されないが、アルミニウム支持体が好適で
ある。アルミニウム支持体は、寸度的に安定なアルミニ
ウムを主成分とするアルミニウムおよびアルミニウム含
有(例えばケイ素、銅、マンガン、マグネシウム、クロ
ム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケルなどの金属とアルミ
ニウムとの合金)合金、またはアルミニウムまたはアル
ミニウム合金がラミネートもしくは蒸着されたプラスチ
ックフィルムまたは紙の中から選ばれる。さらに特公昭
48−18327号に記載の様なポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複
合体シートでもかまわない。このアルミニウム支持体に
は、適宜後述の基板表面処理が施される。
【0062】(砂目立て処理)砂目立て処理方法は、特
開昭56−28893号に開示されているような機械的
砂目立て、化学的エッチング、電解グレインなどがあ
る。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目
立てする電気化学的砂目立て方法、及びアルミニウム表
面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン
法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立でする
ボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂
目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法
を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは
組み合わせて用いることもできる。
【0063】その中でも本発明に有用に使用される表面
粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に
砂目立てする電気化学的方法であり、適する電流密度は
100C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さら
に具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む
電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電
流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解
を行うことが好ましい。このように砂目立て処理したア
ルミニウム支持体は、酸またはアルカリにより化学的に
エッチングされる。酸をエッチング剤として用いる場合
は、微細構造を破壊するのに時間がかがり、工業的に本
発明を適用するに際しては不利であるが、アルカリをエ
ッチング剤として用いることにより改善できる。本発明
において好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、
炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リ
ン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を用
い、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、
20〜100℃であり。Alの溶解量が5〜20g/m
3となるような条件が好ましい。
【0064】エッチングのあと表面に残留する汚れ(ス
マット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられ
る酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフ
ッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化処理
後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭
53−12739号公報に記載されているような50〜
90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方
法及び特公昭48−28123号公報に記載されている
アルカリエッチングする方法が挙げられる。なお、本発
明で有効に用いられるAl支持体の表面粗さは(Ra)
は0.3〜0.7μmである。
【0065】(陽極酸化処理)以上のようにして処理さ
れたアルミニウム支持体は、さらに陽極酸化処理が施さ
れる。陽極酸化処理はこの分野で従来より行われている
方法で行うことができる。具体的には、硫酸、リン酸、
クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルフ
ォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わせて水溶
液または非水溶液中でアルミニウムに直流または交流を
流すとアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜を形成す
ることができる。陽極酸化処理の条件は使用される電解
液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、
一般的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70
℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜
100V、電解時間10〜100秒の範囲が適当であ
る。
【0066】これらの陽極酸化処理のうちでも特に英国
特許第1,412,768号明細書に記載されている、
硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法及び米国特許第
3,511,661号明細書に記載されているリン酸を
電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。本発明にお
いては、陽極酸化皮膜は1〜10g/m2であることが
好ましく、1g/m2以下であると版に傷が入りやす
く、10g/m2以上は製造に多大な電力が必要とな
り、経済的に不利である。好ましくは、1.5〜7g/
2である。更に好ましくは、2〜5g/g2である。更
に、本発明においては、砂目立て処理及び陽極酸化後、
アルミニウム支持体に封孔処理を施してもかまわない。
かかる封孔処理は、熱水及び無機塩または有機塩を含む
熱水溶液への基板の浸漬ならびに水蒸気浴などによって
行われる。またこのアルミニウム支持体にはアルカリ金
属珪酸塩によるシリケート処理以外の処理、たとえば弗
化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬
処理などの表面処理がなされてもかまわない。
【0067】また、本発明の感光性平版印刷版の支持体
には、前記アルミニウム支持体の他に、寸度的に安定な
以下の板状物も好適に用いられる。例えば、紙、プラス
チック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、
亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸
セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロー
ス、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロ
ース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアセタール等)、上記の如き金属がラミネート若
しくは蒸着された紙またはプラスチックフィルム等が挙
げられる。
【0068】また、これらの支持体に対しては、その支
持体に応じた表面親水化処理を行うことも好ましい。表
面親水化処理には、エッチングや酸化、還元、ゾル−ゲ
ルコーティングなどの化学反応による処理や、支持体表
面に吸着するような特定の化合物をコーティングするこ
と等が挙げられる。例えば、陽極酸化アルミニウム支持
体の場合には、特に燐系の酸原子団を有する有機化合物
(燐酸、ホスホン酸、ホスフィン酸)が好適に使用され
る。上記の支持体上に、前述の感光層を形成すること
で、本発明の感光性平版印刷版が製造されるが、感光層
を塗設する前に必要に応じて有機または無機の下塗り層
が設けられてもかまわない。
【0069】(酸素遮断性保護層)本発明の感光性平版
印刷版は、その光重合性感光層の上に水溶性ビニル重合
体を主成分とする酸素遮断性保護層を有していてもよ
い。酸素遮断性保護層に含まれる水溶性ビニル重合体と
しては、ポリビニルアルコール、およびその部分エステ
ル、エーテル、およびアセタール、またはそれらに必要
な水溶性を有せしめるような実質的量の未置換ビニルア
ルコール単位を含有するその共重合体が挙げられる。ポ
リビニルアルコールとしては、71〜100%加水分解
され、重合度が300〜2400の範囲のものが挙げら
れる。具体的には、株式会社クラレ製PVA−105、
PVA−110、PVA−117、PVA−117H、
PVA−120、PVA−124、PVA−124H、
PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA
−203、PVA−204、PVA−205、PVA−
210、PVA−217、PVA−220、PVA−2
24、PVA−217EE、PVA−220、PVA−
224、PVA−217EE、PVA−217E、PV
A−220E、PVA−224E、PVA−405、P
VA−420、PVA−613、L−8等が挙げられ
る。上記の共重合体としては、88〜100%加水分解
されたポリビニルアセテートクロロアセテートまたはプ
ロピオネート、ポリビニルホルマールおよびポリビニル
アセタールおよびそれらの共重合体が挙げられる。その
他有用な重合体としては、ポリビニルピロリドン、ゼラ
チンおよびアラビアゴム等が挙げられ、これらは単独ま
たは、併用して用いても良い。
【0070】この酸素遮断性保護層を塗布する際用いる
溶媒としては、純水が好ましいが、メタノール、エタノ
ールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類を純水と混合しても良い。そして塗布
溶液中の固形分の濃度は1〜20重量%が適当である。
この酸素遮断性保護層にはさらに塗布性を向上させるた
めの界面活性剤、皮膜の物性を改良するための水溶性の
可塑剤等の公知の添加剤を加えても良い。水溶性の可塑
剤としては、たとえばプロピオンアミド、シクロヘキサ
ンジオール、グリセリン、ソルビトール等がある。ま
た、水溶性の(メタ)アクリル系ポリマーなどを添加し
ても良い。その被覆量は、乾繰後の重量で約0.1g/
2〜約15g/m2の範囲が適当である。より好ましく
は1.0g/m2〜約5.0g/m2である。
【0071】[製版プロセス]次いで、本発明の製版プ
ロセスについて説明する。本発明の感光性平版印刷版の
製版プロセスとしては、必要に応じ、露光前、露光中、
露光から現像までの間に、全面を加熱しても良い。この
ような加熱により、感光層中の画像形成反応が促進さ
れ、感度や耐刷性の向上や、感度の安定化といった利点
が生じ得る。さらに、画像強度・耐刷性の向上を目的と
して、現像後の画像に対し、全面後加熱もしくは、全面
露光を行うことも有効である。通常現像前の加熱は15
0℃以下の穏和な条件で行うことが好ましい。温度が高
すぎると、非画像部までがかぶってしまう等の問題を生
じる。現像後の加熱には非常に強い条件を利用する。通
常は200〜500℃の範囲である。温度が低いと十分
な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の
劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる。
【0072】本発明の感光性平版印刷版の露光方法は、
公知の方法を制限なく用いることができる。光源として
はレーザが好ましく。例えば、350〜450nmの波長
の入手可能なレーザー光源としては以下のものを利用す
ることができる。ガスレーザーとして、Arイオンレー
ザー(364nm、351nm、10mW〜1W)、Krイオ
ンレーザー(356nm,351nm,10mW〜1W)、H
e−Cdレーザー(441nm,325nm,1mW〜100
mW)、固体レーザーとして、Nd:YAG(YVO4)
とSHG結晶×2回の組み合わせ(355mm、5mW〜1
W)、Cr:LiSAFとSHG結晶の組み合わせ(4
30nm,10mW)、半導体レーザー系として、KNbO
3、リング共振器(430nm,30mW)、導波型波長変
換素子とAlGaAs、InGaAs半導体の組み合わ
せ(380nm〜450nm、5mW〜100mW)、導波型
波長変換素子とAlGaInP、AlGaAs半導体の
組み合わせ(300nm〜350nm、5mW〜100mW)、
AlGaInN(350nm〜450nm、5mW〜30m
W)、その他、パルスレーザーとしてN2レーザー(33
7nm、パルス0.1〜10mJ)、XeF(351nm、
パルス10〜250mJ)
【0073】特にこの中でAlGaInN半導体レーザ
ー(市販InGaN系半導体レーザー400〜410n
m、5〜30mW)が波長特性、コストの面で好適である。
【0074】その他、450nm〜700nmの入手可
能な光源としてはAr+レーザ−(488nm)、YAG
−SHGレーザー(532nm)、He−Neレーザー
(633nm)、He―Cdレーザー、赤色半導体レー
ザー(650〜690nm)、及び700nm〜120
0nmの入手可能な光源としては半導体レーザ(800
〜850nm)、Nd−YAGレーザ(1064nm)
が好適に利用できる。
【0075】その他、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水
銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン
灯、メタルハライド灯、紫外のレーザランプ(ArFエ
キシマレーザー、KrFエキシマレーザーなど)、放射
線としては電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線など
も利用できるが、安価な点で上述の350nm以上のレ
ーザー光源が好ましく、中でも、500nm以下に感光
域を有する感光性平版印刷版との組み合わせで黄色灯安
全性を付与可能な400〜410nmのInGaN系半
導体レーザーが特に好ましい。
【0076】また、露光機構は内面ドラム方式、外面ド
ラム方式、フラットベッド方式等のいずれでもよい。ま
た本発明の感光性平版印刷版の感光層成分は高い水溶性
のものを使用することで、中性の水や弱アルカリ水に可
溶とすることもできるが、このような構成の感光性平版
印刷版は印刷機上に装填後、機上で露光−現像といった
方式を行うこともできる。
【0077】また現像処理された感光性平版印刷版は、
特開昭54−8002号、同55−115045号、同
59−58431号等の各公報に記載されているよう
に、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビ
アガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で後処理され
る。本発明の感光性平版印刷版の後処理にはこれらの処
理を種々組み合わせて用いることができる。このような
処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に
かけられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0078】上述の感光性平板印刷版を以下に示す現像
液を用いて現像し、画像形成することにより、本発明に
おける効果が奏される。
【0079】(現像液)現像液成分について詳細に説明
する。本発明の現像液は、下記一般式(I)で表される
非イオン性化合物を含有する。
【0080】A−W (I)
【0081】式(I)中、AはA−HのlogPが1.
5以上の疎水性有機基を表し、WはW−HのlogPが
1.0未満の非イオン性の親水性有機基を表す。
【0082】logPとは、C.Hansch,A.Leo,“Substi
tuent Constants for CorrelationAnalysis in Chemist
ry and Biology”,J.Wile&Sons,1979. 記載の疎水性パ
ラメータとして一般的に使用されるものであり、目的と
する分子(A−H及びW−H)のオクタノール/水2層
系に対して、各層に分配される割合から算出した平衡濃
度比Pの対数として定義される。ここでは、一般式
(I)中のA,Wの各基を特定する指標として使用して
おり、A,W各有機基に便宜的に水素原子結合させた、
A−H、W−H構造に対して、A.K.Ghose、et.al.J.
Comput.Chem. 9,80(1988).記載の方法に基づき、既知
データより計算し、求めたものである。
【0083】具体的には、構造としては、有機基A、W
は互いに異なり、上述のlogPを満足する、一価の有機
残基を表す。より好ましくは、互いに同一または異な
り、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良
く、かつ、不飽和結合を含んでいても良い炭化水素基、
ヘテロ環基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプ
ト基、置換チオ基、アミノ基、置換アミノ基、置換カル
ボニル基、カルボキシラート基、スルホ基、スルホナト
基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、ホスホノ
基、置換ホスホノ基、ホスホナト基、置換ホスホナト基
、シアノ基、ニトロ基を表す。
【0084】上記置換基を有していてもよく、かつ、不
飽和結合を含んでいても良い炭化水素基としては、アル
キル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基及
び置換アルキニル基があげられる。
【0085】アルキル基としては炭素原子数が1から2
0までの直鎖状、分岐状、または環状のアルキル基を挙
げることができ、その具体例としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウ
ンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、
イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペン
チル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘ
キシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル
基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボ
ルニル基を挙げることができる。これらの中では、炭素
原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12
までの分岐状、ならびに炭素原子数5から10までの環
状のアルキル基がより好ましい。
【0086】置換アルキル基は置換基とアルキレン基と
の結合により構成され、置換基としては、水素を除く一
価の非金属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハ
ロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ
基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ
基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ
基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−
アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキ
シ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリー
ルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモ
イルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ
基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ
基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ア
シルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミ
ノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′
−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイ
ド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリ
ールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレ
イド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′
−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジ
アルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N
−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリール
ウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレ
イド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−
アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−
アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、
カルボキシル基及びその共役塩基基(以下、カルボキシ
ラートと称す)、アルコキシカルボニル基、アリーロキ
シカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバ
モイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−ア
リールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイ
ル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、ア
ルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基
(−SO3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト
基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシス
ルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフ
ィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル
基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリ
ールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリール
スルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキル
スルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル
基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリー
ルスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスル
ファモイル基、N−アシルスルファモイル基及びその共
役塩基基、N−アルキルスルホニルスルファモイル基
(−SO2NHSO2(alkyl))及びその共役塩基基、
N−アリールスルホニルスルファモイル基(−SO2
HSO2(aryl))及びその共役塩基基、N−アルキル
スルホニルカルバモイル基(−CONHSO2(alky
l))及びその共役塩基基、N−アリールスルホニルカ
ルバモイル基(−CONHSO2(aryl))及びその共
役塩基基、アルコキシシリル基(−Si(Oalky
l)3)、アリーロキシシリル基(−Si(Oary
l)3)、ヒドロキシシリル基(−Si(OH)3)及び
その共役塩基基、ホスホノ基(−PO32)及びその共
役塩基基(以下、ホスホナト基と称す)、ジアルキルホ
スホノ基(−PO3(alkyl)2)、ジアリールホスホノ
基(−PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスホノ基
(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ
基(−PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、
アルキルホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ
基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、
アリールホスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基(−
OPO32)及びその共役塩基基(以後、ホスホナトオ
キシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OP
3(alkyl)2)、ジアリールホスホノオキシ基(−O
PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスホノオキシ基
(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホ
ノオキシ基(−OPO3H(alkyl))及びその共役塩基
基(以後、アルキルホスホナトオキシ基と称す)、モノ
アリールホスホノオキシ基(−OPO3H(aryl))及
びその共役塩基基(以後、アリールホスホナトオキシ基
と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニ
ル基、アルキニル基が挙げられる。
【0087】これらの置換基における、アルキル基の具
体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール
基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフ
ェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェ
ノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロ
キシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオ
フェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノ
フェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフ
ェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカ
ルボニルフェニル基、フェノキシカルボニルフェニル
基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル
基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェ
ニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、
ホスホナトフェニル基などを挙げることができる。ま
た、アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペ
ニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−
1−エテニル基等が挙げられ、アルキニル基の例として
は、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、
トリメチルシリルエチニル基、フェニルエチニル基等が
挙げられる。
【0088】上述のアシル基(R31CO−)としては、
31が水素原子及び上記のアルキル基、アリール基、ア
ルケニル基、アルキニル基を挙げることができる。一
方、置換アルキル基におけるアルキレン基としては前述
の炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のい
ずれか1つを除し、2価の有機残基としたものを挙げる
ことができ、好ましくは炭素原子数1から12までの直
鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状ならびに炭素
原子数5から10までの環状のアルキレン基を挙げるこ
とができる。好ましい置換アルキル基の具体例として
は、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチ
ル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メト
キシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノ
キシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル
基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル
基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、
ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバ
モイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキ
シエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベン
ゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オ
キソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカル
ボニルエチル基、メトキシカルボニルメチル基、メトキ
シカルボニルブチル基、エトキシカルボニルメチル基、
ブトキシカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニル
メチル基、ベンジルオキシカルボニルメチル基、メトキ
シカルボニルフェニルメチル基、トリクロロメチルカル
ボニルメチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、ク
ロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチ
ル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプ
ロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニ
ル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホ
フェニル)カルバモイルメチル基、スルホプロピル基、
スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイル
ブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N
−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルス
ルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノ
フェニル)スルファモイルオクチル基、
【0089】
【化8】
【0090】ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル
基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプ
ロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナト
ブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナ
トヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナト
オキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチ
ルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p
−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プ
ロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル
基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル
基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、等を挙げること
ができる。
【0091】アリール基としては1個から3個のベンゼ
ン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和
環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例
としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フ
ェナントリル基、インデニル基、アセナブテニル基、フ
ルオレニル基等を挙げることができ、これらのなかで
は、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
【0092】置換アリール基は、置換基がアリール基に
結合したものであり、前述のアリール基の環形成炭素原
子上に置換基として、水素を除く一価の非金属原子団を
有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては
前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置
換アルキル基における置換基として示したものを挙げる
ことができる。これらの、置換アリール基の好ましい具
体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、
メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフ
ェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル
基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル
基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、
メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、フェニ
ルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチル
アミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオ
キシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シ
クロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェ
ニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフ
ェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カ
ルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、
アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシ
カルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−
メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカ
ルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カル
バモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニ
ル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スル
ホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エ
チルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルス
ルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフ
ェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スル
ファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナ
トフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニ
ルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メ
チルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル
基、トリルホスホナトフェニル基、アリル基、1−プロ
ペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリルフ
ェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロ
ピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチ
ニルフェニル基等を挙げることができる。
【0093】アルケニル基としては、上述のものを挙げ
ることができる。置換アルケニル基は、置換基がアルケ
ニル基の水素原子と置き換わり結合したものであり、こ
の置換基としては、上述の置換アルキル基における置換
基が用いられ、一方アルケニル基は上述のアルケニル基
を用いることができる。好ましい置換アルケニル基の例
としては
【0094】
【化9】
【0095】等を挙げることができる。アルキニル基と
しては、上述のものを挙げることができる。置換アルキ
ニル基は、置換基がアルキニル基の水素原子と置き換わ
り、結合したものであり、この置換基としては、上述の
置換アルキル基における置換基が用いられ、一方アルキ
ニル基は上述のアルキニル基を用いることができる。
【0096】ヘテロ環基とは、ヘテロ環上の水素を1つ
除した一価の基及びこの一価の基からさらに水素を1つ
除し、上述の置換アルキル基における置換基が結合して
できた一価の基(置換ヘテロ環基)である。好ましいヘ
テロ環の例としては、
【0097】
【化10】
【0098】
【化11】
【0099】等を挙げることができる。
【0100】置換オキシ基(R32O−)としては、R32
が水素を除く一価の非金属原子団であるものを用いるこ
とができる。好ましい置換オキシ基としては、アルコキ
シ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイル
オキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−ア
リールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカル
バモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオ
キシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキ
シ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、
ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基等を挙げること
ができる。これらにおけるアルキル基、ならびにアリー
ル基としては前述のアルキル基、置換アルキル基ならび
に、アリール基、置換アリール基として示したものを挙
げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシ
ル基(R6CO−)としては、R6が、前述のアルキル
基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール
基のものを挙げることができる。これらの置換基の中で
は、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、
アリールスルホキシ基等がより好ましい。好ましい置換
オキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキ
シ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ドデシル
オキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネ
チルオキシ基、カルボキシエチルオキシ基、メトキシカ
ルボニルエチルオキシ基、エトキシカルボニルエチルオ
キシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、
メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキ
シ基、モルホリノエトキシ基、モルホリノプロピルオキ
シ基、アリロキシエトキシエトキシ基、フェノキシ基、
トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ
基、クメニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エ
トキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブ
ロモフェニルオキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルスルホニルオキ
シ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ等が挙げら
れる。
【0101】置換チオ基(R33S−)としてはR33が水
素を除く一価の非金属原子団のものを使用できる。好ま
しい置換チオ基の例としては、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アシ
ルチオ基を挙げることができる。これらにおけるアルキ
ル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換アル
キル基、ならびにアリール基、置換アリール基として示
したものを挙げることができ、アシルチオ基におけるア
シル基(R6CO−)のR6は前述のとおりである。これ
らの中ではアルキルチオ基、ならびにアリールチオ基が
より好ましい。好ましい置換チオ基の具体例としては、
メチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、エトキ
シエチルチオ基、カルボキシエチルチオ基、メトキシカ
ルボニルチオ基等が挙げられる。
【0102】置換アミノ基(R34NH−、(R35)
(R36)N−)としては、R34,R35,R 36が水素を除
く一価の非金属原子団のものを使用できる。置換アミノ
基の好ましい例としては、N−アルキルアミノ基、N,
N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,
N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリール
アミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ
基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−
アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド
基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリー
ルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイ
ド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド
基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−
アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアル
キル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−
アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレ
イド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキル
ウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−ア
リールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アル
コキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリー
ロキシカルボニルアミノ基が挙げられる。これらにおけ
るアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、
置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基
として示したものを挙げることができ、アシルアミノ
基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシル
アミノ基におけるアシル基(R33CO−)のR33は前述
のとおりである。これらの内、より好ましいものとして
は、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ
基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基等が挙げら
れる。好ましい置換アミノ基の具体例としては、メチル
アミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホ
リノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ
基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基等が挙げら
れる。
【0103】置換カルボニル基(R37−CO−)として
は、R37が一価の非金属原子団のものを使用できる。置
換カルボニル基の好ましい例としては、ホルミル基、ア
シル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ア
リーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキ
ルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル
基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリール
カルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモ
イル基等が挙げられる。これらにおけるアルキル基、ア
リール基としては前述のアルキル基、置換アルキル基、
ならびにアリール基、置換アリール基として示したもの
を挙げることができる。これらの内、より好ましい置換
基としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、
カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N
−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイ
ル基等が挙げられ、更により好ましいものとしては、ホ
ルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基ならびに
アリーロキシカルボニル基が挙げられる。好ましい置換
基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾ
イル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、アリ
ルオキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル基、N
−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモ
イル基、モルホリノカルボニル基等が挙げられる。
【0104】置換スルフィニル基(R38−SO−)とし
てはR38が一価の非金属原子団のものを使用できる。好
ましい例としては、アルキルスルフィニル基、アリール
スルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルス
ルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイ
ル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジア
リールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリー
ルスルフィナモイル基が挙げられる。これらにおけるア
ルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、置換
アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基とし
て示したものを挙げることができる。これらの内、より
好ましい例としてはアルキルスルフィニル基、アリール
スルフィニル基等が挙げられる。このような置換スルフ
ィニル基の具体例としては、へキシルスルフィニル基、
ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基等が挙
げられる。
【0105】置換スルホニル基(R39−SO2−)とし
ては、R39が一価の非金属原子団のものを使用できる。
より好ましい例としては、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基を挙げることができる。これらにおけ
るアルキル基、アリール基としては前述のアルキル基、
置換アルキル基、ならびにアリール基、置換アリール基
として示したものを挙げることができる。このような、
置換スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル
基、クロロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
【0106】スルホナト基(−SO3−)は前述のとお
り、スルホ基(−SO3H)の共役塩基陰イオン基を意
味し、通常は対陽イオンと共に使用されるのが好まし
い。このような対陽イオンとしては、一般に知られるも
の、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウム類、ス
ルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジ
ニウム類等)、ならびに金属イオン類(Na+、K+、C
2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0107】カルボキシラート基(−CO2−)は前述
のとおり、カルボキシル基(CO2H)の共役塩基陰イ
オン基を意味し、通常は対陽イオンと共に使用されるの
が好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知
られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウ
ム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム
類、アジニウム類等)、ならびに金属イオン類(N
+、K+、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0108】置換ホスホノ基とはホスホノ基上の水酸基
の一つもしくは二つが他の有機オキソ基によって置換さ
れたものを意味し、好ましい例としては、前述のジアル
キルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリ
ールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリー
ルホスホノ基が挙げられる。これらの中ではジアルキル
ホスホノ基、ならびにジアリールホスホノ基がより好ま
しい。このような具体例としては、ジエチルホスホノ
基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基等が挙
げられる。
【0109】ホスホナト基(−PO3 2-、−PO3-
とは前述のとおり、ホスホノ基(−PO32)の、酸第
一解離もしくは、酸第二解離に由来する共役塩基陰イオ
ン基を意味する。通常は対陽イオンと共に使用されるの
が好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知
られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニウ
ム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム
類:アジニウム類、等)、ならびに金属イオン類(Na
+、K+、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0110】置換ホスホナト基とは前述の置換ホスホノ
基の内、水酸基を一つ有機オキソ基に置換したものの共
役塩基陰イオン基であり、具体例としては、前述のモノ
アルキルホスホノ基(−PO3H(alkyl))、モノアリ
ールホスホノ基(−PO3H(aryl))の共役塩基を挙
げることができる。通常は対陽イオンと共に使用される
のが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に
知られるもの、すなわち、種々のオニウム類(アンモニ
ウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウ
ム類、アジニウム類、等)、ならびに金属イオン類(N
+、K+、Ca 2+、Zn2+等)が挙げられる。
【0111】前記一般式(I)中、A及びWの各構造
は、より好ましくは、Aが芳香族を含有する有機基、W
がポリオキシアルキレン基を含有する非イオン性の有機
基である。
【0112】なお、A−HおよびW−Hの具体例を以下
に示す。
【0113】
【化12】
【0114】
【化13】
【0115】また、前記一般式(I)の非イオン性化合
物の具体例を以下に示す。
【0116】
【化14】
【0117】
【化15】
【0118】
【化16】
【0119】前記一般式(I)の非イオン性化合物とし
て、さらに好ましいものとしては、下記式(I−A)ま
たは(I−B)で示されるものである。
【0120】
【化17】
【0121】(R1、R2は、Hまたは炭素数1〜100
のアルキル基であり、n、mは0〜100の整数であ
る。)
【0122】一般式(I−A)で表される化合物として
は、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル等が挙げられる。一般式(I−B)で
表される化合物としては、ポリオキシエチレンナフチル
エーテル、ポリオキシエチレンメチルナフチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルナフチルエーテル、ホ
リオキシエチレンノニルナフチルエーテル等が挙げられ
る。
【0123】前記一般式(I−A)および(I−B)の
化合物において、ポリオキシエチレン鎖の繰り返し単位
数は、好ましくは3〜50、より好ましくは5〜30で
ある。ポリオキシプロピレン鎖の繰り返し単位数は、好
ましくは0〜10、より好ましくは0〜5である。ポリ
オキシエチレン部とポリオキシプロピレン部はランダム
でもブロックの共重合体でもよい。前記一般式(I−
A)および(I−B)で示されるノニオン芳香族エーテ
ル系活性剤は、単独または2種類以上を組み合わせて使
用される。
【0124】本発明において、前記一般式(I)で示さ
れる非イオン性化合物は、現像液中1〜20重量%、好
ましくは2〜10重量%添加することが効果的である。
ここで添加量が少なすぎると、現像性低下および感光層
成分の溶解性低下を招き、逆に多すぎると、印刷版の耐
刷性を低下させる。
【0125】[キレート剤]本発明の現像液は、キレー
ト剤を含有していてもよい。キレート剤としては、例え
ば、Na227、Na533、Na339、Na24
(NaO3P)PO3Na2、カルゴン(ポリメタリン酸ナト
リウム)などのポリリン酸塩、例えばエチレンジアミン
テトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエ
チレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、ナトリ
ウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリ
ウム塩、そのナトリウム塩;ヒドロキシエチルエチレン
ジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム
塩;ニトリロトリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウ
ム塩;1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸、そ
のカリウム塩、そのナトリウム塩;1,3−ジアミノ−
2−プロパノールテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナ
トリウム塩などのようなアミノポリカルボン酸類の他2
−ホスホノブタントリカルボン酸−1,2,4、そのカ
リウム塩、そのナトリウム塩;2一ホスホノブタノント
リカルボン酸−2,3,4、そのカリウム塩、そのナト
リウム塩;1−ホスホノエタントリカルボン酸−1,
2、2、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ヒド
ロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム
塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン
酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのような
有機ホスホン酸類を挙げることができる。このようなキ
レート剤の最適量は使用される硬水の硬度およびその使
用量に応じて変化するが、一般的には、使用時の現像液
中に0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜
0.5重量%の範囲で含有させられる。
【0126】[アルカリ剤]本発明に使用される現像液
は、上記一般式(I)で示される非イオン性化合物含有
するアルカリ水溶液である。含有されるアルカリ剤は、
たとえば第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモ
ニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウ
ム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウ
ム、硼酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水
酸化ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、および
同リチウムなどの無機アルカリ剤があげられる。またモ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、
モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、
トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプパノール
アミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジ
ン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機
アルカリ剤も用いられる。これらのアルカリ剤は単独も
しくは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0127】[界面活性剤]また、本発明に使用される
現像液は、上記一般式(I)で示される非イオン性化合
物以外に、さらに以下に記すその他の界面活性剤を加え
てもよい。その他の界面活性剤としては、例えば、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン
セチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオ
キシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレン
アルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンステア
レート等のポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソ
ルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノオレエ
ート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオ
レエート等のソルビタンアルキルエステル類、グリセロ
ールモノステアレート、グリセロールモノオレート等の
モノグリセリドアルキルエステル類等のノニオン界面活
性剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアル
キルベンゼンスルホン酸塩類、ブチルナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム、ペンチルナフタレンスルホン酸ナトリ
ウム、ヘキシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、オク
チルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフ
タレンスルホン酸塩類、ラウリル硫酸ナトリウム等のア
ルキル硫酸塩類、ドデシルスルホン酸ソーダ等のアルキ
ルスルホン酸塩類、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウ
ム等のスルホコハク酸エステル塩類等のアニオン界面活
性剤:ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のアル
キルベタイン類、アミノ酸類等の両性界面活性剤が使用
可能であるが、特に好ましいのはアルキルナフタレンス
ルホン酸塩類等のアニオン界面活性剤である。これら界
面活性剤は単独、もしくは組み合わせて使用することが
出来る。また、これら界面活性剤の現像液中における含
有量は有効成分換算で、0.1から20重量%が好まし
い。
【0128】[その他の成分]本発明に使用される現像
液には、上記の成分の他に、必要に応じて以下の様な成
分を併用することができる。例えば安息香酸、フタル
酸、p−エチル安息香酸、p−n−プロピル安息香酸、
p−イソプロピル安息香酸、p−n−ブチル安息香酸、
p−t−ブチル安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、p
−2−ヒドロキシエチル安息香酸、デカン酸、サリチル
酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等の有機カルボン
酸;イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソル
ブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の
有機溶剤;この他、キレート剤、還元剤、染料、顔料、
硬水軟化剤、防腐剤等が挙げられる。さらに本発明の製
版方法を、自動現像機を用いて現像処理を行う場合、処
理量に応じて現像液が疲労してくるので、補充液または
新鮮な現像液を用いて処理能力を回復させても良い。
【0129】次いで、現像液性状についての詳細に説明
する。 [pH]本発明の現像液はpH12.5のアリカリ水溶
液であり、現像速度の点でより好ましくはpH10.0
〜12.5であり、最も好ましくは、pH11.0〜1
2.5である。 [電導度]本発明の現像液の電導度は30mS/cm以
下であり、現像速度の点でより好ましくは3〜30mS
/cmであり、最も好ましくは、3〜15mS/cmで
ある。
【0130】[発砲性]内径3cmの100ml透明ガ
ラス瓶に現像液を30ml入れて、25℃で、1秒間に
3回の速度で、ガラス瓶を上下に1分間振とうする。そ
の後、静置し、泡が消えるまでの時間(消泡時間)を測
定する。この時間が少ない方が発泡性が低くよい(消泡
性が高い)。本発明の現像液は、好ましくは、発砲性が
低く、消泡時間5分以下であり、現像処理時に発砲し現
像処理工程に支障を来すことがない。
【0131】[色]本発明の現像液は無色、好ましくは
水との誤認を防ぐ目的で、視認性が得られる程度の色が
付いている。 [粘度]本発明の現像液の粘度は好ましくは、水希釈状
態で25℃において1.0〜10.0cpであり、円滑
な現像処理が行える。
【0132】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0133】[支持体の製造例] (支持体1:陽極酸化アルミニウム支持体)厚さ0.3
0mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラ
シと800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、そ
の表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水
酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチング
した後、流水で、水洗後、20%HNO3で中和洗浄、
水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の
交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で300クーロ
ン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。
その表面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表
示)であった。ひきつづいて30%のH2SO4水溶液中
に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、33℃、
20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配
置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽極酸
化したところ、厚さが2.7g/m2であった。これを
支持体1とした。
【0134】(支持体2)支持体1に下記の表面処理用
下塗り液状組成物1をP量が約0.05g/m2となる
ように塗布し、100℃で1分間乾燥させたものを支持
体2とした。
【0135】 <下塗り用液状組成物1> フェニルホスホン酸 2重量部 メタノール 800重量部 水 50重量部
【0136】(支持体3)支持体1に下記の表面処理用
下塗り液状組成物2をSi量が約0.001g/m2
なるように塗布し、100℃で1分間乾燥させたものを
支持体3とした。
【0137】<下塗り用液状組成物2>下記成分を混合
攪拌し、約5分後に発熱が見られ、60分間反応させた
後、内容物を別の容器に移し、メタノールをさらに3万
重量部加えたものを液状組成物2とした。
【0138】 ユニケミカル(株)ホスマーPE 20重量部 メタノール 130重量部 水 20重量部 パラトルエンスルホン酸 5重量部 テトラエトキシシラン 50重量部 3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン 50重量部
【0139】[感材の製造例]上述の支持体1〜3上
に、下記組成の光重合性組成物を乾燥塗布重量が表1中
に示す量となるように塗布し、90℃で乾燥させ、感光
層を形成した。続いて、この感光層上にポリビニルアル
コール(ケン化度98モル%、重合度500)の3wt%
の水溶液を乾燥塗布重量が2.5g/m2となるように
塗布し、100℃で1分半乾燥させ、感光性平版印刷版
(感材)を得た。
【0140】 (感光層塗布液(光重合性組成物):下記表−1に詳細を記載) エチレン性不飽和結合含有化合物(A) a 重量部 線状有機高分子重合体(B) b 重量部 増感剤(C) 0.15重量部 光開始剤(D) 0.30重量部 添加剤(S) 0.50重量部 フッ素系界面活性剤 0.03重量部 (メカ゛ファックF-177:大日本インキ化学工業(株)製) 熱重合禁止剤 0.01重量部 (N-ニトロソヒドロキシルアミンアルミニウム塩) ε型の銅フタロシアニン分散物 0.2 重量部 メチルエチルケトン 30.0 重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 30.0 重量部
【0141】なお、感光層塗布液に用いる、エチレン性
不飽和結合含有化合物(A)、線状有機高分子重合体
(B)、増感剤(C)、光開始剤(D)、添加剤(S)
を以下に示す。
【0142】
【化18】
【0143】
【化19】
【0144】
【化20】
【0145】
【化21】
【0146】
【表1】
【0147】※感光層酸価は感光層1g当たりに含有され
る酸量を水酸化ナトリウム滴定により測定後、算出した
実測値である。
【0148】[現像液例]下記組成の現像液を調製し
た。
【0149】 (実施例:現像液1〜20:下記表−2に詳細を記載) アルカリ (X) x g 一般式(I)の化合物(Y) 5.0 g キレート剤 (Z) 0.1 g 添加剤1 (P) 1.0 g 添加剤2 (Q) 1.0 g 水 (92.9−x)g
【0150】なお、現像液に用いる、キレート剤
(Z)、添加剤1(P)、添加剤2(Q)を以下に示
す。
【0151】
【化22】
【0152】
【表2】
【0153】[現像液性状試験]本明細書に記載の各検
査方法に従って、上記表−2の現像液の物性について調
査した結果を下記表−3示す。
【0154】
【表3】
【0155】[印刷等評価]上記表−1の感材と表−2
の現像液を組み合わせた際の結果について下記表−4に
まとめた。また、露光、印刷、現像条件は以下のものを
使用した。 (現像性の評価)上述の塗布感材を未露光のまま現像
後、版の色を目視評価。残膜がある場合、感光層の色が
残る。
【0156】(耐刷性および印刷汚れ性の評価)上述の
塗布感材を、405nm、30mWのvioletLD(内面
ドラム型実験機)で100μ/cm2の露光(標準露光
条件)で4000dpiにて175線/インチの条件
で、ベタ画像と1〜99%の網点画像(1%刻み)を走
査露光した後、各種現像液およびフィニッシングガム液
FP−2W(富士写真フィルム製)を仕込んだ自動現像
機(富士写真フィルム製LP−850P2)で標準処理
を行い平版印刷版を得た。(露光後のプレヒートは版面
到達温度が100℃、現像液への浸漬時間15秒であ
る。)続いて、得られた平版印刷版の印刷汚れ性につい
て、三菱重工製ダイヤIF2型印刷機で、大日本インキ
社製GEOS G紅(S)を使用して印刷し、非画像部
のインキ汚れを目視で評価した。
【0157】(現像カスの評価)上述の塗布感材20m
2を上述の現像液(1リットル)中で現像後、1ヶ月放
置し沈降した現像カスの有無を調査した。この結果も表−
4に示す。
【0158】
【表4】
【0159】表−4から明らかなように本発明の現像液
は現像性良好であり、感度と印刷汚れを両立、さらに現
像カスを発生せず処理安定性が良好である。
【0160】[現像挙動調査]本明細書に記載の検査方
法により表−4の実施例及び比較例について、現像挙動
等の調査を行った結果を表−5に示す。
【0161】
【表5】
【0162】
【発明の効果】本発明に従い、特定の増感色素含有感光
性平板印刷版を、特定の現像液を用いて現像して製版す
ることにより、光カブリによる印刷汚れがほとんど見ら
れない非常に硬調な画像が得られ、かつ、現像カスを大
幅に減らすことで処理安定性をも向上する事ができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 俊一 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA04 AB03 AC01 AD01 CA41 CC04 CC20 FA17 2H096 AA06 BA05 BA06 CA03 EA04 EA23 GA09 GA10 GA11 GA12 GA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(II)で表される増感色素を
    含有してなる感光性平版印刷版を、レーザー光で露光
    後、無機アルカリ剤および、下記一般式(I)で表され
    る非イオン性化合物を含有する非珪酸塩系の現像液を用
    いて現像する事を特徴とする製版方法。 A−W (I) (式(I)中、AはA−HのlogPが1.5以上の疎水性
    有機基を表し、WはW−HのlogP が1.0未満の非イ
    オン性の親水性有機基を表す。) 【化1】 (式(II)中、Ar1及びAr2はそれぞれ独立にアリー
    ル基を表し、−Z−による結合を介して連結している。
    ここで、Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。Xは酸素原
    子、硫黄原子又は=NR9を表す。R9は水素原子又は一
    価の非金属原子団を表す。)
  2. 【請求項2】増感色素が下記一般式(III)で表される
    請求項1記載の製版方法。 【化2】 (式(III)中、R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子又
    は一価の非金属原子団を表す。)
  3. 【請求項3】現像液が2価金属に対するキレート剤を含
    有する事を特徴とする請求項1又は2に記載の平版印刷
    版の製版方法。
  4. 【請求項4】現像液がpH10.0から12.5であり、
    電導度が3〜30 mS / cmである事を特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の平版印刷版の製版方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006323331A (ja) * 2005-04-21 2006-11-30 Fujifilm Holdings Corp 感光性平版印刷版用現像補充液およびそれを用いた製版方法
CN108778745A (zh) * 2016-03-16 2018-11-09 爱克发有限公司 加工平版印刷版的方法

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