JP2002267533A - 画像評価方法、画像評価装置、及び画像補正信号出力装置 - Google Patents

画像評価方法、画像評価装置、及び画像補正信号出力装置

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JP2002267533A
JP2002267533A JP2001067610A JP2001067610A JP2002267533A JP 2002267533 A JP2002267533 A JP 2002267533A JP 2001067610 A JP2001067610 A JP 2001067610A JP 2001067610 A JP2001067610 A JP 2001067610A JP 2002267533 A JP2002267533 A JP 2002267533A
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JP2001067610A
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English (en)
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Toshiaki Igata
俊明 居潟
Noritoshi Shirai
則歳 白井
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マハラノビスの距離を利用することによって
画像の良否の評価を行う。 【解決手段】 良品と判定された画像群の濃度及び色彩
値に基づいて基準空間を作成し、評価対象画像に設けら
れた色パッチ及び格子パターンの濃度及び色彩値を測定
して入力し(122)、測定した色パッチ及び格子パタ
ーンの濃度及び色彩値のマハラノビスの距離を基準空間
に基づいて演算し(124)、演算したマハラノビスの
距離が所定値以上か否かを判断して(126)画像の良
否を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像評価方法、画
像評価装置、及び画像補正信号出力装置に係り、特に、
マハラノビスの距離を用いてインクジェットプリンター
用ペーパー、写真用カラーペーパー、昇華転写プリンタ
ー用ペーパー、TA方式プリンター用ペーパー等に記録
された画像の良否を総合的に評価する画像評価方法、及
び画像評価装置、並びにこの画像評価方法または画像評
価装置を用いてインクジェットプリンター及び昇華転写
プリンター等で形成する画像を補正するための画像補正
信号を出力する画像補正信号出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来で
は、カラー画像の色や画像のにじみ(解像度)等を別々
の方法によって評価し、別々にカラー画像の良否を判定
していた。従って、総合的なカラー画像の良否は、人間
が目視によって限度見本のサンプルとの対比によって評
価するか、または熟練した評価者が官能評価を行なうこ
とで評価していた。
【0003】しかしながら、人間の目視による評価で
は、例えば、限度見本等の比較サンプルが存在していて
も判定に個人差が生じたり、再現性に問題があり、常に
同じ人間またはかなり熟練した特定の者しか画像の良否
の評価ができないため、非常に効率が悪い、という問題
があった。
【0004】本発明は、上記従来の問題点を解消するた
めになされたもので、マハラノビスの距離を用い、画像
の良否を評価するための基準を定量化し、客観的な評価
を効率的に行なうことができる画像評価方法、及び画像
評価装置、並びにこの画像評価方法または画像評価装置
を用いて画像を補正するための画像補正信号を出力する
画像補正信号出力装置を提供することを目的とする。
【0005】なお、本発明に関連する技術としては、特
開平9−203664号公報、特開2000−2757
57号公報記載の技術がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明における画像の良否の評価を行なう画像評価方
法は、各々異なる基準色で表された色領域を複数個含む
色パッチ、及び前記基準色から選択した少なくとも2色
を組み合わせて表された微細パターンを備えた評価対象
画像における前記色パッチの濃度及び/または色彩値、
及び前記微細パターンの濃度を測定し、前記色パッチ及
び前記微細パターンを備え、かつ良品と判定された画像
群の色パッチの濃度及び/または色彩値及び微細パター
ンの濃度を用いて予め定められた基準空間に基づいて、
測定された色パッチの濃度及び/または色彩値及び微細
パターンの濃度に対するマハラノビスの距離を演算し、
演算されたマハラノビスの距離に基づいて評価対象画像
の良否の評価を行なうことを特徴とする。
【0007】本発明の基準色は、イエロー、マゼンタ、
シアン、グレー、黒、及び下地の各色とすることがで
き、その他白、及び肌色を追加してもよい。また、CR
T等に表示された画像を評価する場合には、基準色とし
て、ブルー、グリーン、及びレッドの各色を用いればよ
い。
【0008】基準色をイエロー、マゼンタ、シアン、グ
レー、黒、及び下地の各色とした場合には、微細パター
ンは、イエロー、マゼンタ、シアン、グレー、黒、及び
下地から選択した2色のいずれか一方の色で表された地
色領域と、他方の色で表されかつ幅が0.05mm〜1
mmの格子、細線、または網点とで表すことができる。
このとき、選択した2色は、イエローと下地、マゼンタ
と下地、シアンと下地、黒と下地、イエローと黒、マゼ
ンタと黒、及びシアンと黒のいずれかとすることができ
る。
【0009】本発明では、良品と判定された画像群の色
パッチの濃度及び/または色彩値及び微細パターンの濃
度を用いて基準空間を予め定め、評価対象画像における
色パッチの濃度及び/または色彩値及び微細パターンの
濃度を測定し、基準空間に基いて測定された色パッチの
濃度及び/または色彩値及び微細パターンの濃度に対す
るマハラノビスの距離を演算し、演算されたマハラノビ
スの距離に基づいて評価対象画像の良否の評価を行な
う。このように、本発明では、マハラノビスの距離を用
いて画像の良否を評価しているため、基準が定量化さ
れ、客観的な評価を効率的に行うことができる。
【0010】また、本発明の画像評価装置は、上記の画
像評価方法を用いて画像を評価するものであり、各々異
なる基準色で表された色領域を複数個含む色パッチ、及
び前記基準色から選択した少なくとも2色を組み合わせ
て表された微細パターンを備えた評価対象画像における
前記色パッチの濃度及び/または色彩値、及び前記微細
パターンの濃度を測定する測定手段と、前記色パッチ及
び前記微細パターンを備え、かつ良品と判定された画像
群の色パッチの濃度及び/または色彩値及び微細パター
ンの濃度を用いて予め定められた基準空間に基づいて、
測定された色パッチの濃度及び/または色彩値及び微細
パターンの濃度に対するマハラノビスの距離を演算する
演算手段と、演算されたマハラノビスの距離に基づいて
評価対象画像の良否の評価を行なう評価手段と、を含ん
で構成することができる。
【0011】そして、本発明の、画像補正信号出力装置
は、上記で説明した画像評価方法を用いて画像の良否を
評価する評価手段と、前記評価手段の評価結果に基づい
て画像が良品となるように補正するための補正信号を出
力する補正信号出力手段と、を含んで構成することがで
きる。
【0012】この画像補正信号出力装置では、画像形成
装置で一旦形成された画像を評価して補正信号を出力す
ることにより、補正後の画像を良品とすることができる
ので、画像形成装置のキャリブレーション等の画像補正
を行うことができる。この画像補正信号出力装置は、イ
ンクジェットプリンタ、写真用プリンター、昇華転写プ
リンター、TA方式プリンター等の各種の画像形成装置
に適用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0014】本実施の形態は、インクジェットプリンタ
でインクジェット受像紙に記録した画像を長期間保存し
た際の画像の良否の評価を行なう画像評価装置に本発明
を適用したものである。
【0015】この画像評価装置は、図1に示すように、
評価対象物であるインクジェット受像紙10に記録され
た画像の複数の基準色(本実施の形態では、イエロー、
マゼンタ、シアン、グレー、黒、及び下地の各色)の濃
度を測定する濃度計及び各基準色の分光反射率を色彩値
として測定する分光測色計が組み込まれた測定装置2
0、画像が記録されたインクジェット受像紙10を照明
する光源22、及び基準空間データベースを備えたパー
ソナルコンピュータ24で構成されている。光源22と
しては、後述する官能評価試験で用いる光源と同種の光
源が用いられる。
【0016】パーソナルコンピュータ24は、図2に示
すように、マハラノビスの距離を演算してインクジェッ
ト受像紙に記録された画像の良否を判定する画像判定部
24A、及び基準空間のデータベースを記憶したHDD
等で構成された基準空間データベース24Bを備えてい
る。この画像判定部24Aには、基準空間データベース
24Bが接続されると共に、図1に示すマウス28やキ
ーボード30で構成されたデータ入力装置24Cが接続
されている。また、画像判定部24Aには、測定装置2
0及びデータを表示するCRT26が接続されている。
【0017】インクジェット受像紙10には、図3に示
すように、被写体画像10Aが記録されると共に、各々
異なる基準色で表された複数の色領域からなる個色パッ
チ10B、及び基準色から選択した2色を組み合わせて
表した格子パターン10Cが記録されている。被写体画
像10Aは、デジタルカメラ等を用いて被写体を撮影す
ることによって得られた画像データにより記録されてい
る。
【0018】色パッチ10Bは、複数(本実施の形態で
は6つ)の色領域であるパッチの各々を基準色であるイ
エローY、マゼンタM、シアンC、グレーN、黒K、及
び下地の各色を用いて、各々各色領域の濃度が同一でか
つ一様な彩色となるように記録されている。
【0019】各色領域は、インクジェットプリンタの最
大階調(最大濃度)、中間階調(中間濃度)、または最
大階調と中間階調の間の所定階調で記録することができ
るが、測定装置で容易に測定可能な階調であれば、上記
以外の階調で記録してもよい。
【0020】格子パターン10Cは、マゼンタを地色と
する地色領域と黒の格子とからなる格子パターン10C
1〜10C4、及びマゼンタを地色とする地色領域と下地
の色の格子とからなる格子パターン10C5、10C6
ら構成されている。格子パターン10C1〜10C4の各
格子の幅は、格子パターン10C1から格子パターン1
0C4に向かって徐々に広くなっており、同様に格子パ
ターン10C5、10C 6の幅も格子パターン10C6
方が格子パターン10C5より広くなっている。なお、
各格子パターンは、地色と格子の色とを逆にして形成し
てもよく、他の基準色を2色組み合わせて形成してもよ
く、3色以上の基準色を組み合わせて形成してもよい。
すなわち、イエロー、マゼンタ、シアン、グレー、黒、
及び下地から選択した少なくとも2色を組み合わせて格
子パターンを形成することができる。
【0021】なお、インクジェットプリンター(エプソ
ンPM−800C(商品名))の色のにじみの場合、イ
ンク吐出量の多い色、及び文字(黒で表される)品位を
考慮する必要があるので、各色単色の地肌(下地の色)
との組み合わせや、黒の各色背景に対する組合せが重要
になる。このため、下地及び黒の少なくとも一方の色を
含むように、すなわち、イエローと下地、マゼンタと下
地、シアンと下地、黒と下地、イエローと黒、マゼンタ
と黒、及びシアンと黒のいずれか1つの色の組合せで格
子パターンを形成するのが好ましい。また、黒色を含む
格子パターンの個数を下地の色を含む格子パターンの個
数より多くするのが好ましい。
【0022】また、図4に示すように、格子の幅d1、
または地色領域の幅d2は、0.05mmから1.0m
mの範囲、より好ましくは0.2mm〜2.0mmの範
囲にするのが好ましい。この理由は、現在の一般のイン
クジェットプリンターでの再現可能な最小線幅が0.0
5mmであるので0.05mm以上とする必要があり、
また測定装置に設けられている濃度計のアパチャー径の
大きさが4.0mmであるので、固定された濃度計で格
子パターンの2色の境界を測定するためには、使用濃度
計のアパチャー径の半分の大きさ以下の線幅にする必要
があるからである。
【0023】なお、上記では、微細パターンとして格子
パターンを用いる例について説明したが、一方向にのみ
平行に延びた多数の細線で形成された細線パターン、多
数の網点を規則的に配列させて形成した網点パターン等
の他の微細パターンを使用するようにしてもよい。微細
パターンとしては、測定時にアパチャー内に少なくとも
2色の境界が含まれ、測定時にアパチャーに含まれる各
々の面積率が測定部位の位置によらず常に同じになるよ
うなパターンであればよく、この条件を満足すれば上記
の格子、細線、網点以外のパターンでも使用することが
できる。
【0024】次に、本実施の形態の画像判定部24Aに
おける処理ルーチンについて図5及び図6を参照して説
明する。図5は、基準空間のデータベースを設定する処
理ルーチンを示すものであり、図6は図5の処理ルーチ
ンで設定された基準空間のデータベースを用いて画像の
評価を行う処理ルーチンを示すものである。
【0025】図5のステップ100では、以下で説明す
るように良品サンプルの測定データを用いて基準空間の
データベースを作成し、ステップ102において作成し
たデータベースを基準空間データベース24Bに設定す
る。
【0026】次に、上記の基準空間データベース24B
に記憶される基準空間の作成方法について詳細に説明す
る。まず、色味及び色のにじみを各々変化させて組み合
わせて画像を形成することにより、異なる色味及び色の
にじみが組み合わされ、かつ上記で説明した色パッチ及
び格子パターンを備えたサンプルを多数枚作成する。
【0027】このサンプルは、Photoshop(商
品名)等の画像処理ソフトを使用して画像データを作成
し、色味の変化についてはこの画像処理ソフト等を用い
て変化させ、市販のインクジェットプリンターを用いて
インク受像紙に出力することで得られる。
【0028】また、色のにじみについては、上記のよう
にして出力したサンプルを、更に高湿環境に保管した
り、また出力直後にファイルに保管したりすることで変
化させることができる。
【0029】本実施の形態では、インクジェット受像紙
として富士写真フイルム社製のフォト光沢紙を使用し、
インクジェットプリンタとしては、エプソンPM−80
0C(商品名)を使用してサンプルを作成した。
【0030】続いてサンプルを色評価用蛍光灯光源の下
で照明し、10人の評価者によって官能評価を行ない、
基準空間データベースを作成するためのn(ただし、n
はn≧1の整数)枚の良品サンプルのみを抽出した。n
枚の良品サンプルの各々を官能評価時と同種の光源22
を用いて照明し、測定装置20に設けられている濃度計
及び測色計を用いて色パッチ及び格子パターン各々の濃
度及び色彩値を測定し、色パッチの濃度及び色彩値と格
子パターンの濃度及び色彩値との組み合わせデータを1
組とする測定データの組みをn組みパーソナルコンピュ
ータに入力する。
【0031】そして、測定データYi,j(ただし、iは
濃度及び色彩値の各データに付した1〜4の番号であ
り、1〜4の各々が色パッチの濃度、色パッチの色彩
値、格子パターンの濃度、格子パターンの色彩値の各々
に対応する。また、jは測定データの組数でj=1,
2,3,・・・,nである。)を以下のよう規格化し、
規格化データ(規格化濃度及び規格化色彩値)yi,j
演算する。ここで、y1,jは色パッチの規格化濃度、y
2,jは色パッチの規格化色彩値、y3,jは格子パターンの
規格化濃度、y4,jは格子パターンの規格化色彩値を各
々表している。
【0032】
【数1】
【0033】ただし、mi は以下の式で表される1つ
の濃度または色彩値についての平均値、σi は1つの
濃度または色彩値についての標準偏差である。
【0034】
【数2】
【0035】次に、組毎のk(本実施の形態の場合は
4)個の基準化濃度及び基準化色彩値yi 間のp番目
の基準化色彩値ypとq番目の基準化色彩値yqとの相関
係数rp ,q (ただし、p、q=1、2、3)を成分と
する相関行列Rを求め、この相関行列Rから相関行列の
逆行列A(=R-1)を求める。相関行列R及び相関行列
の逆行列Aは以下のように表される。
【0036】
【数3】
【0037】この相関行列Rの逆行列Aの成分を基準空
間データベース24Bに基準空間のデータベースとして
記憶する。なお、本実施の形態では、(株)オーケン製
ソフトウエアMTS fоr Windоws(商品
名)を用いて基準空間を作成した。
【0038】また、画像評価を行う時点でのマハラノビ
スの距離MD2は、相関行列Rの逆行列Aの成分apq
用いて以下の式によって演算することができる。
【0039】
【数4】
【0040】ここで、新たに準備したサンプルa〜eにつ
いて上記と同様に官能評価を実施し、評価点の平均値を
求め、上記と同様にサンプルa〜eについて濃度及び色彩
値を測定し、基準空間よりマハラノビスの距離を求めて
比較したところ、目視による官能評価とマハラノビスの
距離とは良い相関を示していることが確認された。
【0041】上記のようにして基準空間のデータベース
を設定した後、図4のステップ122において測定装置
20によって評価対象のインクジェット受像紙の色パッ
チの濃度及び色彩値と、格子パターンの濃度及び色彩値
とを測定して測定データの組みを1組入力し、ステップ
124において上記のように設定された基準空間のデー
タベースに基いて上記(4)式に従って、マハラノビス
の距離MD2を演算し、ステップ126においてマハラ
ノビスの距離MD2がしきい値(例えば、約2.7)以
上か否かを判断する。マハラノビスの距離がしきい値未
満の場合には、良品と判断してステップ128において
マハラノビスの距離を正常度としてCRT26に表示
し、ステップ130において良品を示す濃度及び色彩値
の組数mが所定値m0以上になったか否かを判断する。
m≧m0の場合にはデータベースを更新するために、ス
テップ132において時系列で最も古い測定データの組
みを削除し、ステップ134で新たに入力された測定デ
ータの組みを前回の基準空間のデータベース作成に使用
した良品の測定データの組みに加えて、基準空間のデー
タベースを更新し、更新したデータベースを基準空間デ
ータベース24Bに設定する。なお、m<m0の場合に
は、測定データの組みの削除及び基準空間のデータベー
スの更新を行うことなく、このルーチンを終了する。
【0042】一方、マハラノビスの距離がしきい値以上
の場合には、不良品であると判断して、ステップ136
において演算したマハラノビスの距離を異常度としてC
RT26に表示し、ステップ138において測定データ
がいずれの特徴量(色パッチの濃度、色パッチの色彩
値、格子パターンの濃度、または格子パターンの色彩
値)によって不良になったかの要因を判断し、判定結果
を表示する。
【0043】なお、要因の判定には、横軸に特徴量(色
パッチの濃度、色パッチの色彩値、格子パターンの濃
度、及び格子パターンの色彩値の各々)、縦軸にマハラ
ノビスの距離を採り、各特徴量において特徴量が存在す
る場合のマハラノビスの距離とこの特徴量が存在しない
場合のマハラノビスの距離とを特徴量毎にプロットし、
プロットした点を特徴量毎に直線で結んで作成された要
因効果図が用いられる。そして、特徴量が存在する場合
のマハラノビスの距離が、この特徴量が存在しない場合
のマハラノビスの距離より大きく、かつ直線の長さが長
い特徴量を要因とする。
【0044】上記では画像の良否の総合的な判定につい
て説明したが、更に種々の品質に分解し、それらの分解
した品質の良否を評価することも可能である。
【0045】以下、複数の品質に分解して各品質の良否
を判定する実施の形態について説明する。本実施の形態
は、インクジェット受像紙に記録された画像の総合画像
良否を色の変化及び画像のにじみの2品質に分解して各
品質の良否を評価するようにしたものである。
【0046】この色の変化及び画像のにじみの2品質の
各々の良否を評価するために画像判定部24Aで実行さ
れるルーチンについて図7及び図8を参照して説明す
る。図7のルーチンでは、色の変化及び色のにじみの変
化に対して影響の大きな項目(特徴量)の選定と選定さ
れた項目を用いて基準空間を作成して基準空間のデータ
ベースを設定する処理を行ない、図8のルーチンでは設
定され基準空間のデータベースを用いて色の変化及び画
像のにじみの2品質に分解して各品質の良否を評価す
る。
【0047】予め色のみが変化したサンプルを選択し、
ステップ140において色のみ変化したサンプル(良品
及び不良品を含む)の官能評価値及び測定装置で測定さ
れた特徴量のデータを取り込み、ステップ142におい
て取り込んだデータに基づいて基準空間のデータベース
を作成し、この基準空間に基づいて各々のサンプルの特
定項目(特徴量)のマハラノビスの距離MD2を求め
る。
【0048】次のステップ144では、官能評価値とマ
ハラノビスの距離MD2との散布図を作成し、ステップ
146では官能評価値とマハラノビスの距離MD2との
相関係数rの判定を行ない、相関係数rが所定値(例え
ば、0.7)より小さければ特定項目については官能評
価値とマハラノビスの距離MD2との相関が低いので、
ステップ148で要因効果図を作成し、新たな項目(特
徴量)の選定を行ない、ステップ150で官能評価値と
マハラノビスの距離MD2との相関が低い特定項目、す
なわち効果が少ない項目の削除を行なう。そして、ステ
ップ152において、削除した項目のデータを除外して
新たな基準空間を作成することにより、基準空間データ
ベースの修正を行ない、ステップ142に戻って、修正
された基準空間データベースを用いて新たな項目のマハ
ラノビスの距離MD2の算出を行なう。
【0049】一方、相関係数rが所定値以上であれば、
その項目については官能評価値とマハラノビスの距離M
2との相関が高いので、このルーチンを終了し、作成
された基準空間または修正された基準空間を色の変化に
対する基準空間として採用する。
【0050】また、色のにじみの変化に対する項目の選
択及び基準空間の作成も予め色のにじみのみが変化した
サンプルを選択し、図7で説明したのと同様にして行な
う。
【0051】次に、上記のようにして求めた色の変化及
び色のにじみの各々に対する項目及びこの項目について
の基準空間を用い、図8に示すように、評価対象画像
(例えば、長期保存したサンプル)の画像良否の評価、
すなわち画像の診断を行なう。
【0052】図8のステップ160では、測定装置で評
価対象画像を測定することにより、評価対象画像の特徴
量(上記選択した項目のデータ)を入力し、ステップ1
62において色の変化の項目についての基準空間を用い
てマハラノビスの距離Aを求めると共に、ステップ16
4において色のにじみの変化についての基準空間を用い
てマハラノビスの距離Bを求める。そして、166にお
いてCRTに各々のマハラノビスの距離を表示する。そ
して、このマハラノビスの距離を目視することにより、
色の変化及び画像のにじみの各品質についての良否を評
価する。
【0053】なお、図7及び図8で説明した各品質につ
いての良否の評価は、図6で良品と評価された画像及び
不良品と評価された画像のいずれについても実施するこ
とができる。
【0054】次に、本発明を画像補正信号出力装置に適
用した実施の形態について図9を参照して説明する。本
実施の形態は、インクジェットプリンタに本発明の画像
補正信号出力装置を組み込み、キャリブレーションを行
なうようにしたものである。本実施の形態は、入力され
た画像データと後述する補正信号とに基づいて印字デー
タを生成する印字データ生成部40と、印字ヘッド及び
印字データ生成部40で生成された印字データに基づい
て印字ヘッドからインクが吐出するように印字ヘッドを
駆動する駆動装置を含んで構成された印字部42と、上
記の実施の形態で説明した測定装置20と、測定装置2
0からの測定データに基づいて補正信号を出力する補正
信号出力部44とから構成されている。
【0055】本実施形態では、最初に基準画像の画像デ
ータを印字データ生成部40に入力し、印字部42にお
いてインクジェット受像紙に基準画像を記録する。次
に、上記の実施の形態で説明したようにインクジェット
受像紙10に記録された基準画像の評価を行ない、不良
品であると評価された場合には、次の印字時に良品画像
が記録されるように補正信号を出力する補正処理を実行
する。
【0056】この補正信号は、例えば、色が不良と評価
された場合には、色が良品になるように印字ヘッドから
の吐出量が補正されるように出力され、色のにじみが不
良と評価された場合には、色のにじみが良品になるよう
に印字ヘッドの走査速度や各色の印字ヘッドの位置が補
正されるように出力する。なお、この補正処理は、イン
クジェット受像紙10に記録された基準画像が良品と判
定されるまで繰り返して実行される。
【0057】そして、インクジェット受像紙に記録され
た基準画像が良品と評価されたときの補正信号が印字デ
ータ生成部40に記録され、入力された画像データが画
像の印字時に補正信号によって補正され、印字される。
【0058】上記では、濃度及び色彩値を測定してイン
クジェット受像紙の画像の良否を判断する例について説
明したが、本発明はインクジェット受像紙に記録された
画像のみではなく、一般の写真や昇華転写プリント、T
A方式のプリント等の評価へも適用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像評価
方法及び画像評価装置によれば、良品の基準空間と評価
対象画像の濃度及び/または色彩値とからマハラノビス
の距離を演算して、画像を評価しているため、官能評価
等によって生じる評価に個人差や再現性の問題を解消で
き、効率良く画像評価を行なうことができる、という効
果が得られる。
【0060】また、本発明の画像補正信号出力装置によ
れば、良品の基準空間と評価対象画像の濃度及び/また
は色彩値とからマハラノビスの距離を演算して、画像を
評価して出力される画像を補正することができるため、
効率良く画像の補正を行なうことができる、という効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像評価装置の概
略図である。
【図2】本実施の形態の画像評価装置いおけるパーソナ
ルコンピュータのブロック図である。
【図3】本実施の形態のインクジェット受像紙に記録さ
れた画像の例を示す線図である。
【図4】インクジェット受像紙に記録された格子パター
ンの線幅を説明するための線図である。
【図5】上記実施の形態の基準空間のデータベースを設
定するルーチンを示す流れ図である。
【図6】上記実施の形態の画像の良否を判定するルーチ
ンを示す流れ図である。
【図7】本発明の他の実施の形態における基準空間のデ
ータベースを設定するルーチンを示す流れ図である。
【図8】上記他の実施の形態の画像の良否を判定するル
ーチンを示す流れ図である。
【図9】本発明の画像補正信号出力装置の実施の形態の
ブロック図である。
【符号の説明】
20 測定装置 24A 画像判定部 24B 基準空間データベース 24C データ入力装置 26 CRT
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C061 AQ04 AQ05 AR01 KK04 KK25 KK26 KK28 2G020 AA08 DA03 DA05 DA14 DA43 5B057 AA12 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 DA03 DB02 DB06 DB09 DC25 DC36 5C062 AA05 AB05 AB08 AC55 AC58 5L096 AA02 BA07 CA02 JA11 MA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像の良否の評価を行なう画像評価方法で
    あって、 各々異なる基準色で表された色領域を複数個含む色パッ
    チ、及び前記基準色から選択した少なくとも2色を組み
    合わせて表された微細パターンを備えた評価対象画像に
    おける前記色パッチの濃度及び/または色彩値、及び前
    記微細パターンの濃度を測定し、 前記色パッチ及び前記微細パターンを備え、かつ良品と
    判定された画像群の色パッチの濃度及び/または色彩値
    及び微細パターンの濃度を用いて予め定められた基準空
    間に基づいて、測定された色パッチの濃度及び/または
    色彩値及び微細パターンの濃度に対するマハラノビスの
    距離を演算し、 演算されたマハラノビスの距離に基づいて評価対象画像
    の良否の評価を行なう画像評価方法。
  2. 【請求項2】前記基準色は、イエロー、マゼンタ、シア
    ン、グレー、黒、及び下地の各色である請求項1記載の
    画像評価方法。
  3. 【請求項3】前記微細パターンを、イエロー、マゼン
    タ、シアン、グレー、黒、及び下地から選択した2色の
    いずれか一方の色で表された地色領域と、他方の色で表
    されかつ幅が0.05mm〜2mmの格子、細線、また
    は網点とで表した請求項1または2記載の画像評価方
    法。
  4. 【請求項4】前記2色が、イエローと下地、マゼンタと
    下地、シアンと下地、黒と下地、イエローと黒、マゼン
    タと黒、及びシアンと黒のいずれかである請求項1〜3
    のいずれか1項記載の画像評価方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項記載の画像評
    価方法を用いて画像の良否を評価する画像評価装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項記載の画像評
    価方法を用いて画像の良否を評価する評価手段と、 前記評価手段の評価結果に基づいて画像が良品となるよ
    うに補正するための補正信号を出力する補正信号出力手
    段と、 を含む画像補正信号出力装置。
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