JP2002264848A - 自動車のシート取付構造 - Google Patents

自動車のシート取付構造

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JP2002264848A
JP2002264848A JP2001061709A JP2001061709A JP2002264848A JP 2002264848 A JP2002264848 A JP 2002264848A JP 2001061709 A JP2001061709 A JP 2001061709A JP 2001061709 A JP2001061709 A JP 2001061709A JP 2002264848 A JP2002264848 A JP 2002264848A
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Noriyoshi Baba
紀佳 馬場
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロア部材の大幅な構造改変を伴うことな
く、側面衝突時におけるサイドエアバッグ等の充分な膨
張展開スペースを確保するとともに、さらに、乗員のサ
イドエアバッグ等による保護拘束位置からのずれを防止
する、安価で簡素な構成の自動車のシート取付構造を提
供することを目的とする。 【解決手段】 乗員室のフロアパネル8上にシート2が
取り付けられる自動車のシート取付構造において、サイ
ドシル9近傍に配置されて側面衝突時のサイドシル9の
変形に連動してシート2外側を上方に移動するシート取
付部材7を前記フロアパネル8と別体にて設置したこと
を特徴とするもので、フロア部材の大幅な構造改変を伴
うことなく簡素な構造のシート取付部材7の付加のみに
て、側面衝突時に、シート2を容易に内側へ傾動させて
サイドエアバッグ等の充分な膨張展開スペースを確保す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員室のフロアパ
ネル上にてシートが取り付けられる自動車のシート取付
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、乗員室のフロアパネル上にシート
が取り付けられる自動車のシート取付構造として様々な
形式のものが採用されている。特に、運転席および助手
席のシート取付構造にあっては、前後位置調整のために
スライドレール等を介設する必要があり、後部座席のよ
うな高い取付剛性は望めないものであった。図9は従来
から採用されている一般的なシート取付構造を示すもの
で、図9(A)は運転席側の斜視図、図9(B)は外側
であるサイドシル側のシート取付部の拡大図、図9
(C)は後方から見た運転席の側面衝突時前後の断面図
である。シート22(背もたれ)の座部23の下部に配
設された内外のスライドレール24、25の中、外側の
スライドレール25が、図9(B)に示すように、サイ
ドシル29の近傍のフロアパネル28に取付ブラケット
27を介して取り付けられている。
【0003】このようなシート取付構造において、図9
(C)に示すように、側面衝突によって図面右方からの
衝撃荷重が加わると、センタピラー30およびサイドシ
ル29が点線のように変形して30’、29’の位置に
移動する。すると、通常、フロアパネル28は下方に屈
曲変形して28’に移動し、シート22および座部23
は点線のように外側に傾斜して22’、23’の位置に
至る。これによって、カーテンエアバッグ32やサイド
エアバッグ33の膨張展開スペースの確保が困難となる
虞れが生じた。特に、運転席や助手席にあっては、後部
乗員の足部のスペース確保のためにシート後部に車幅方
向のクロスメンバ等は設けられておらず、シート22の
外側への傾斜がシート後部において特に顕著となって、
乗員も外側後方へ移動し、本来なら乗員の頭部や肩部を
保護拘束するカーテンエアバッグ32やサイドエアバッ
グ33の確保位置から乗員が後方へずれ、センタピラー
30等の固い部分に衝接する虞れが生じた。
【0004】そこで、車体側部への乗員の衝接を防止す
るものとして、図10に示すような特開平7−8146
5号公報に開示されたものも提案された。これは、側面
衝突時に乗員の頭部がルーフサイドレール102に衝接
するのを防止するものとして案出されたもので、図10
(A)に示すように、フロントシート105をフロアパ
ネル104上のクロスメンバ114に取り付ける際に、
フロントシート105下部の一対のロアレール106a
の中の外側のものをクロスメンバ114の傾斜面114
bに面して配設することにより、図10(B)に示すよ
うに、側面衝突によってフロアパネル104およびクロ
スメンバ114が座屈等の変形により幅方向に縮んだ場
合、外側のロアレール106aの取付部がクロスメンバ
114の傾斜面114bを上昇することによって、図示
のように、フロントシート105および乗員Xが内側へ
強制的に傾斜させられ、その頭部がルーフサイドレール
102から隔離されて衝接することが防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例のものでは、フロアパネル104上に幅方向に配設
されるクロスメンバ114にシート移動手段が施される
ものであり、クロスメンバの構造改変を伴い大がかりな
設計変更は避けられないものであった。しかも、前記従
来例のものは、乗員頭部のルーフサイドレールからの隔
離のみを目的としてフロントシート前部のクロスメンバ
にシート移動手段が施されているため、依然として、シ
ートの後方への傾斜移動は避けられず、乗員の頭部や肩
部がカーテンエアバッグやサイドエアバッグの確保位置
から後方へずれる虞れが存在した。
【0006】そこで本発明は、このような従来の自動車
のシート取付構造の諸課題を解決して、フロア部材の大
幅な構造改変を伴うことなく、側面衝突時におけるサイ
ドエアバッグ等の充分な膨張展開スペースを確保すると
ともに、さらに、乗員のサイドエアバッグ等による保護
拘束位置からのずれを防止する、安価で簡素な構成の自
動車のシート取付構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、乗員
室のフロアパネル上にシートが取り付けられる自動車の
シート取付構造において、サイドシル近傍に配置されて
側面衝突時のサイドシルの変形に連動してシート外側を
上方に移動するシート取付部材を前記フロアパネルと別
体にて設置したことを特徴とする。また本発明は、前記
シート取付部材をシート後部側に配設したことを特徴と
する。また本発明は、前記シートを前後に位置調整する
ためのスライドレールを前記シート取付部材上に設置し
たことを特徴とする。また本発明は、前記シート取付部
材の一端部がサイドシル近傍に持され傾斜部を有する片
持ち支持構造としたことを特徴とする。また本発明は、
前記シート取付部材の一端部がサイドシル近傍に支持さ
れ傾斜部を有するとともに、該シート取付部材の他端部
がフロアパネルに支持されたことを特徴する。また本発
明は、前記シート取付部材の保持部にてシートを脱落可
能に保持するとともに、該シート取付部材における保持
部とサイドシルとの間に外方高の傾斜部を形成したこと
を特徴とする。また本発明は、前記フロアパネルに下方
への変形部を形成するとともに、該変形部に対向して設
置された上方へ凸形状のハット形シート取付部材上にシ
ートを設置したことを特徴とするもので、フロア部材の
大幅な構造改変を伴うことなく簡素な構造のシート取付
部材の付加のみにて、側面衝突時に、シートを容易に内
側へ傾動させてサイドエアバッグ等の充分な膨張展開ス
ペースを確保することができる。
【0008】
【実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形
態を詳細に説明する。図1および図2は本発明の自動車
のシート取付構造の第1実施の形態を示し、図1(A)
は車体後方からから見た運転席の後面図、図1(B)は
要部であるシート取付部材の拡大斜視図、図2(A)は
側面衝突時の各部変形図、図2(B)はシート取付部材
の取付例図、図2(C)はシートの傾動略図である。本
発明の自動車のシート取付構造は、図1(A)に示すよ
うに、乗員室のフロアパネル8上にシート2が取り付け
られる自動車のシート取付構造において、サイドシル9
近傍に配置されて側面衝突時のサイドシル9の変形に連
動してシート2の外側を上方に移動するシート取付部材
7を前記フロアパネル8と別体にて設置したことを特徴
とする。
【0009】以下に詳述する。図1(A)は、運転席に
本発明のシート取付構造が採用された第1実施の形態を
示すもので、車両後方から見た後面図である。前部を適
宜図示省略のクロメンバ等に取り付けたシート2の後部
において、シート2の座部3の両側下部に配設されてシ
ートの前後位置を調整するための一対のスライドレール
のうち、内側スライドレール4をフロアトンネル部等に
固定された内側シートブラケット6上に設置し、外側ス
ライドレール5を外側シートブラケットを構成するシー
ト取付部材7の水平部7Aに設置するものである。本実
施の形態のシート取付部材7は、サイドドア10の下部
に配設されたサイドシル9の近傍に一端部がボルト固定
等により支持された片持ち支持構造を有しており、フロ
アパネル8の上面とは所定の間隔を有して別部材として
構成される。
【0010】サイドシル9は内外のサイドシルインナ9
Aおよびアウタ9B等から構成され、サイドシルインナ
9Aにシート取付部材7の傾斜部7Bの基部であるサイ
ドシル取付部7C(図1(B)参照)が固定支持され
る。前記傾斜部7Bは内側高に形成される。図1(B)
の拡大斜視図に示すように、シート取付部材7への外側
スライドレール5の設置については、シート側に取り付
けられるスライドレールアッパ5A内にスライド自在に
挿入されたスライドレールロア5Bの後端下部がボルト
等によりシート取付部材7における水平部7A上に固定
される。シート取付部材7は、好適には強度補強のため
断面コ字形に形成される。
【0011】かくして、図2(A)に示すように、側面
衝突によって白矢印のように外部からの衝撃荷重が加わ
ると、サイドドア10やサイドシル9が内側に変形移動
してフロアパネル8を下方へ座屈変形させる。これによ
って、サイドシル9と内側シートブラケット6の固定部
との幅方向間隔が縮小するため、シート取付部材7にお
ける傾斜部7Bが立ち上がり、水平部7A上に設置され
た外側スライドレール5すなわちシート外側を上方へ効
果的に移動させ、シート2および乗員1を内側に傾動さ
せる。これによって、乗員の頭部1はルーフサイドレー
ル12から隔離されてこれに衝接することはなく、さら
に、シート2とサイドストラクチャとの間隔も大きく、
図示省略のサイドエアバッグ等の膨張展開のスペースが
充分に確保されて、エアバッグの作動が妨げられること
がない。
【0012】しかも、このとき、図2(C)に示すよう
に、シート取付部材7によるシート外側の上方変位はシ
ート2の後部で行われるため、シート2を前方へも傾動
させるような挙動を示す。これにより、乗員をサイドエ
アバッグ等による保護拘束位置に適切に導くことがで
き、乗員が後方へずれてセンタピラー等の固い部分に衝
接する虞れがない。図2(B)はシート取付部材の取付
例図であり、シート取付部材7における傾斜部7Bの基
部を、図2(A)のようにサイドシルインナ9Aの下部
に平行に取り付ける他、サイドシルインナ9Aの上部に
取り付けたり、サイドシル9近傍のフロアパネル8の側
端部上に取り付けてもよいものである。
【0013】図3〜図5は本発明の自動車のシート取付
構造の第2実施の形態を示し、図3(A)は車体後方か
らから見た運転席の後面図、図3(B)は要部であるシ
ート取付部材の拡大斜視図、図4は側面衝突時の各部変
形図、図5はサイドシルの揺動変形の傾動略図である。
本実施の形態のものは、図3(A)および(B)に示す
ように、シート取付部材7の一端部がサイドシル9近傍
に支持され傾斜部7Bを有するとともに、該シート取付
部材7の他端部7Dがフロアパネル8に支持されたこと
を特徴する。シート取付部材7の傾斜部7Bは他端部7
D側に形成され、水平部7Aの外側端部におけるサイド
シル取付部7Cがサイドシルインナ9Aに取り付けられ
る。水平部7Aの上面には、外側スライドレール5のロ
ア5Bが設置される。そして、シート取付部材7が跨設
された対応するフロアパネル8面には前後方向に数条の
下方への変形部8Aが形成される。
【0014】かくして、図4に示すように、側面衝突に
よって白矢印のように外部からの衝撃荷重が加わると、
サイドドア10やサイドシル9が内側に変形移動して、
フロアパネル8は変形部8Aをして収縮する。したがっ
て、両側がフロアパネル8とサイドシル9とに取り付け
られたシート取付部材7が上方へ屈曲して、水平部7A
上に設置された外側スライドレール5を上方へ効果的に
移動させ、シート2および乗員1を内側に傾動させ、乗
員の頭部1はルーフサイドレール12から隔離される。
【0015】図5はサイドシルの揺動変形の傾動略図
で、前記第2実施の形態のものにおいて、サイドシル9
に比較的高い剛性を持たせて構成した場合に、側面衝突
によってサイドドアあるいはセンタピラーが屈曲し、サ
イドシル9が下端部を揺動変形中心9Cとして点線のよ
うに揺動変形する。これによって、サイドシルインナ9
Aの上部に水平部の基部が取り付けられたシート取付部
材7が点線のように上方へ屈曲して、外側スライドレー
ル5を上方へ移動させて(5’位置)、図示省略のシー
トおよび乗員を内側に傾動させる。
【0016】図6は本発明の自動車のシート取付構造の
第3実施の形態を示し、図6(A)は要部であるシート
取付部材の断面図、図6(B)はその分解斜視図、図6
(C)は側面衝突時の変形略図である。本実施の形態の
ものは、図6(A)および(B)に示すように、シート
取付部材7の一端部がサイドシル近傍(図示の例ではサ
イドシルインナ9Aに添設)に支持され傾斜部7Bを有
するとともに、該シート取付部材7の他端部がフロアパ
ネル8に支持され、かつ、前記シート取付部材7の保持
部(図示の例では水平部7A上に設置されているが、傾
斜部7Bにかかってもよい)11Aにてシート2を脱落
可能に保持するとともに、該シート取付部材7における
保持部11Aとサイドシル9との間に外方高の傾斜部7
Bを形成したことを特徴とする。図6(B)に示すよう
に、シート取付部材7は側面視ハット形断面を有し、そ
の縁部には接合かつ補強用のフランジが形成される。水
平部7Aに設置される保持ブラケット11には保持部1
1Aが付設され、外側スライドレール5のレールロア5
Bの後端下部に固定された好適にはクランク状の係止片
5Cが脱落可能に挿入保持される。クランク状の係止片
5Cにより、図6(A)に示したように、外側スライド
レール5に邪魔されることなく、保持ブラケット11を
工具によりシート取付部材7に容易に取り付けることが
できる。
【0017】このような構成により、図6(C)の白矢
印のように、側面衝突によって外部からの衝撃荷重が加
わると、サイドシル9等に押圧されて、シート取付部材
7が点線のように内方へ移動する。これによって、レー
ルロア5Bの係止片5Cが保持部11Aから離脱して、
シート取付部材7における外方高の傾斜部7B上を外側
上方へ移動する。かくして、乗員の頭部1をルーフサイ
ドレール12から隔離させることができる。
【0018】図7は本発明の自動車のシート取付構造の
第4実施の形態を示し、図7(A)は要部斜視図、図7
(B)はその保持部の断面図である。図7に示すよう
に、本実施の形態のものの外側スライドレール5のシー
ト取付部材7への保持は、シート取付部材7における水
平部7に設置される保持ブラケット11によりなされ
る。保持ブラケット11は前方および外側に開放部を有
する保持部11Aを付設したもので、これら開放部に、
外側スライドレール5のレールロア5Bの後端下部に固
定された係止片5Cが脱落可能に挿入保持されたもので
ある。このような構成により、図示はしないが、側面衝
突によって外部からの衝撃荷重が加わると、サイドシル
9等に押圧されてシート取付部材7が内方に移動し、保
持部11Aから離脱する外側スライドレール5の係止片
5Cは外側に移動しつつ上方へする際に、前方への移動
も可能となって乗員をサイドエアバッグ等による保護拘
束位置に適切に導くことができる。
【0019】図8は本発明の自動車のシート取付構造の
第5実施の形態を示し、図8(A)は要部断面図、図8
(B)はその斜視図、図8(C)は側面衝突時の変形略
図である。本実施の形態のものでは、図8(A)および
(B)に示すように、フロアパネル8に下方への変形部
8Aを形成するとともに、該変形部8Aに対向して設置
された上方へ凸形状のハット形シート取付部材7上にシ
ートを設置したことを特徴とする。シート取付部材7は
サイドシル9の近傍のフロアパネル8の外側端部と変形
部8Aを跨いでフロアパネル8の内側とにその両側部が
接合され、台形状の両側傾斜部7B、7Bの頂上に形成
された水平部7Aに、外側スライドレール5のレールロ
ア5Bが設置されたものである。このような構成によ
り、図8(C)に示すように、側面衝突によって外部か
らの衝撃荷重が加わると、サイドシル9等に押圧されて
フロアパネル8が下方へ座屈変形すると同時に、シート
取付部材7が上方へ屈曲して、外側スライドレール5の
レールロア5Bを上方へ移動させる。
【0020】以上、本発明の各実施の形態について説明
してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、シートの形状、
形式、配設位置(前席のみならず、ワゴンタイプ車両等
の後席にも適用できる)、内外のスライドレールの形
状、形式およびそのシート座部およびシートブラケット
への取付け設置形態、ルーフサイドレール、センタピラ
ー、サイドドアおよびサイドシル等のサイドストラクチ
ャの形状、形式、フロアパネルの形状、およびその変形
部の形状、数、傾斜部の傾斜角度等を含むシート取付部
材の形状、シート取付部材のサイドシルおよびその近傍
ならびにフロアパネルへの取付形態、シート取付部材に
おける保持部の形状、形式およびそのスライドレールロ
アの保持形態等については適宜選定できるものである。
【0021】
【発明の効果】以上、詳細に述べてきたように、本発明
によれば、乗員室のフロアパネル上にシートが取り付け
られる自動車のシート取付構造において、サイドシル近
傍に配置されて側面衝突時のサイドシルの変形に連動し
てシート外側を上方に移動するシート取付部材を前記フ
ロアパネルと別体にて設置したことにより、フロア部材
の大幅な構造改変を伴うことなく簡素な構造のシート取
付部材の付加のみにて、側面衝突時に、シートを容易に
内側へ傾動させてサイドエアバッグ等の充分な膨張展開
スペースを確保することができる。
【0022】また、前記シート取付部材をシート後部側
に配設したことにより、シート取付部材によるシート外
側の上方変位と同時にシートを前方へも傾動させること
が可能となり、乗員をサイドエアバッグ等による保護拘
束位置に適切に導くことができ、乗員が後方へずれてセ
ンタピラー等の固い部分に衝接する虞れがない。さら
に、前記シートを前後に位置調整するためのスライドレ
ールを前記シート取付部材上に設置した場合は、スライ
ドレール支持部材を別途設ける必要がなく、側面衝突時
のサイドシルの変形に連動してシート外側を上方に移動
するシート取付部材にスライドレール支持機能を持たせ
ることができる。さらにまた、前記シート取付部材の一
端部がサイドシル近傍に支持され傾斜部を有する片持ち
支持構造とした場合は、シート下部に大きなスペースを
確保して後部乗員の足元に余裕を持たせることができ
る。
【0023】また、前記シート取付部材の一端部がサイ
ドシル近傍に支持され傾斜部を有するとともに、該シー
ト取付部材の他端部がフロアパネルに支持された場合
は、シート取付部材によるシート支持剛性を高めること
ができる。さらに、前記シート取付部材の保持部にてシ
ートを脱落可能に保持するとともに、該シート取付部材
における保持部とサイドシルとの間に外方高の傾斜部を
形成した場合は、シート取付部材の内方への移動によっ
て、保持部から離脱したシートの外側は容易に外側に移
動しつつ上方および前方に移動して、乗員をサイドエア
バッグ等による保護拘束位置に円滑かつ適切に導くこと
ができる。
【0024】さらにまた、前記フロアパネルに下方への
変形部を形成するとともに、該変形部に対向して設置さ
れた上方へ凸形状のハット形シート取付部材上にシート
を設置した場合は、ハット形シート取付部材による高い
剛性のシート支持機能を有しながら、フロアパネルの下
方への変形に伴いハット形シート取付部材が容易に上方
へ移動して円滑なシート傾斜を可能にする。かくして、
本発明によれば、フロア部材の大幅な構造改変を伴うこ
となく、側面衝突時におけるサイドエアバッグ等の充分
な膨張展開スペースを確保するとともに、さらに、乗員
のサイドエアバッグ等による保護拘束位置からのずれを
防止する、安価で簡素な構成の自動車のシート取付構造
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車のシート取付構造の第1実施の
形態を示し、図1(A)は車体後方からから見た運転席
の後面図、図1(B)は要部であるシート取付部材の拡
大斜視図である。
【図2】同、図2(A)は側面衝突時の各部変形図、図
2(B)はシート取付部材の取付例図、図2(C)はシ
ートの傾動略図である。
【図3】本発明の自動車のシート取付構造の第2実施の
形態を示し、図3(A)は車体後方からから見た運転席
の後面図、図3(B)は要部であるシート取付部材の拡
大斜視図である。
【図4】同、側面衝突時の各部変形図である。
【図5】同、サイドシルの揺動変形の傾動略図である。
【図6】本発明の自動車のシート取付構造の第3実施の
形態を示し、図6(A)は要部であるシート取付部材の
断面図、図6(B)はその分解斜視図、図6(C)は側
面衝突時の変形略図である。
【図7】本発明の自動車のシート取付構造の第4実施の
形態を示し、図7(A)は要部斜視図、図7(B)はそ
の保持部の断面図である。
【図8】本発明の自動車のシート取付構造の第5実施の
形態を示し、図8(A)は要部断面図、図8(B)はそ
の斜視図、図8(C)は側面衝突時の変形略図である。
【図9】従来の一般的なシート取付構造を示す図であ
る。
【図10】改良された従来のシート取付構造を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 乗員 2 シート(背もたれ) 3 座部 4 内側スライドレール 5 外側スライドレール 5A スライドレールアッパ 5B スライドレールロア 5C 係止片 6 内側シートブラケット 7 シート取付部材(外側シートブラケット) 7A 水平部 7B 傾斜部 8 フロアパネル 8A 変形部 9 サイドシル 10 サイドドア 11 保持ブラケット 12 ルーフサイドレール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員室のフロアパネル上にシートが取り
    付けられる自動車のシート取付構造において、サイドシ
    ル近傍に配置されて側面衝突時のサイドシルの変形に連
    動してシート外側を上方に移動するシート取付部材を前
    記フロアパネルと別体にて設置したことを特徴とする自
    動車のシート取付構造。
  2. 【請求項2】 前記シート取付部材をシート後部側に配
    設したことを特徴とする請求項1に記載の自動車のシー
    ト取付構造。
  3. 【請求項3】 前記シートを前後に位置調整するための
    スライドレールを前記シート取付部材上に設置したこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の自動車のシート
    取付構造。
  4. 【請求項4】 前記シート取付部材の一端部がサイドシ
    ル近傍に支持され傾斜部を有する片持ち支持構造とした
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    自動車のシート取付構造。
  5. 【請求項5】 前記シート取付部材の一端部がサイドシ
    ル近傍に支持され傾斜部を有するとともに、該シート取
    付部材の他端部がフロアパネルに支持されたことを特徴
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車のシー
    ト取付構造。
  6. 【請求項6】 前記シート取付部材の保持部にてシート
    を脱落可能に保持するとともに、該シート取付部材にお
    ける保持部とサイドシルとの間に外方高の傾斜部を形成
    したことを特徴とする請求項5に記載の自動車のシート
    取付構造。
  7. 【請求項7】 前記フロアパネルに下方への変形部を形
    成するとともに、該変形部に対向して設置された上方へ
    凸形状のハット形シート取付部材上にシートを設置した
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかまたは5
    に記載の自動車のシート取付構造。
JP2001061709A 2001-03-06 2001-03-06 自動車のシート取付構造 Withdrawn JP2002264848A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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