JP2003146248A - 車体構造 - Google Patents

車体構造

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JP2003146248A
JP2003146248A JP2001347904A JP2001347904A JP2003146248A JP 2003146248 A JP2003146248 A JP 2003146248A JP 2001347904 A JP2001347904 A JP 2001347904A JP 2001347904 A JP2001347904 A JP 2001347904A JP 2003146248 A JP2003146248 A JP 2003146248A
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Japan
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cross member
mounting portion
rear cross
vehicle body
seat
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JP2001347904A
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English (en)
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Kazunari Miyabayashi
一成 宮林
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、かつ搭乗性の悪化を招くこと
なく、側面衝突時に乗員の頭部を車体側部の強度部材か
ら積極的に遠ざけることのできる車体構造を提供する。 【解決手段】 リアクロスメンバ22の車幅方向外側端
部に、上方に突出する段部30を設け、段部30にフロ
ントシート20後部の外側取付部32を設けることによ
り、リアクロスメンバ22上の外側取付部32の高さ位
置を、内側取付部31よりも相対的に高い位置に設定す
る。このリアクロスメンバ22上の内,外側取付部3
1,32の高さ位置の違いによって、側面衝突時には、
内側取付部31を支点として外側取付部32を上方に移
動させる方向のモーメントが発生し、フロントシート2
0がセンターピラー6やサイドレール7から離間する方
向に移動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、側面衝突時におけ
るシートの挙動を制御して乗員の頭部保護を行う車体構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、側面衝突時におけるシートの
挙動を制御して乗員の頭部保護を行う車体構造について
は種々の提案がなされている。例えば、特開平7−81
465号公報には、側面衝突時におけるサイドシルの変
形動作に連動してルーフサイドレールから乗員の頭部を
遠ざけることを目的とし、側面衝突時には、フロントシ
ートを支持する一対のスライド機構(シートレール)の
うち、車幅方向外側のシートレールを上方に移動させる
ための移動手段が種々開示されている。この公報には、
例えば、クロスメンバの車幅方向外側の端部寄りに設け
られた傾斜面部と、傾斜面部に設けられ、ボルト部材を
車幅方向に摺動させる挿通孔とを備えて移動手段を構成
し、車幅方向外側のシートレールを、上記ボルト部材を
介して締結することで、側面衝突時に、シートレールを
車体外側斜め上方へスライドさせて移動させる技術が開
示されている。また、上記公報には、車幅方向内側のシ
ートレールが取付られた車体前後方向に延びるトンネル
部と、トンネル部に対して鋭角をなす傾斜状態で車体外
側に延びて車幅方向外側のシートレールが取付けられた
フロアパネルとを備えて移動手段を構成し、側面衝突時
に、車幅方向外側のシートレールを上方に持ち上げるよ
うにフロアパネルを折曲させる技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−81465号公報に開示された技術において、
クロスメンバに傾斜面部を設け、この傾斜面部に、シー
トレールを摺動可能に取付けることは、シートの取付構
造が複雑化してシートレールの確実な摺動とシートアン
カ強度との両立が困難であるとともにシートの取付精度
や取付作業性等を低下させる。
【0004】また、傾斜されたフロアパネルにシートレ
ールを取付ける構成も、シートの取付精度や取付作業性
を低下させる。しかも、フロアパネルを傾斜させること
は、シート下部に後部座席用の足元スペースを十分に確
保することを困難なものとして搭乗性等の悪化を招く。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、簡単な構成で、かつ搭乗性の悪化を招くことなく、
側面衝突時に乗員の頭部を車体側部の強度部材から積極
的に遠ざけることのできる車体構造を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の発明は、車体の側部で前後方向に沿って配設
された第1の強度部材に車幅方向外側端部が取り付けら
れるとともに車体の略中央で前後方向に沿って配設され
た第2の強度部材に車幅方向内側端部が取り付けられた
フロントクロスメンバと、上記第1の強度部材に車幅方
向外側端部が取り付けられているとともに上記第2の強
度部材に車幅方向内側端部が取り付けられたリアクロス
メンバとを有し、上記フロントクロスメンバにシートの
前側取付部を左右2個所設け、上記リアクロスメンバに
上記シートの後側取付部を左右2個所設けて上記シート
を支持する車体構造において、上記リアクロスメンバの
車幅方向外側端部に上方に突出する段部を設け、上記段
部に上記後側取付部のうち外側取付部を設けることによ
り、上記後側取付部の外側取付部を内側取付部よりも高
く設定したことを特徴とする。
【0007】また、第2の発明による車体構造は、第1
の発明において、上記リアクロスメンバは、上記後側取
付部の外側取付部と内側取付部の中心に対して内側取付
部寄りに脆弱部を有することを特徴とする。
【0008】また、第3の発明は、車体の側部で前後方
向に沿って配設された第1の強度部材に車幅方向外側端
部が取り付けられるとともに車体の略中央で前後方向に
沿って配設された第2の強度部材に車幅方向内側端部が
取り付けられたフロントクロスメンバと、上記第1の強
度部材に車幅方向外側端部が取り付けられているととも
に上記第2の強度部材に車幅方向内側端部が取り付けら
れたリアクロスメンバとを有し、上記フロントクロスメ
ンバにシートの前側取付部を左右2個所設け、上記リア
クロスメンバに上記シートの後側取付部を左右2個所設
けて上記シートを支持する車体構造において、上記リア
クロスメンバは、上記後側取付部の外側取付部と内側取
付部の中心位置に対して内側取付部寄りに脆弱部を有
し、上記フロントクロスメンバは、上記前側取付部の外
側取付部と内側取付部の中心に対して外側取付部寄りに
脆弱部を有し、上記フロントクロスメンバの脆弱部を上
記リアクロスメンバの脆弱部よりも外側に設定するとと
もに、上記第1の強度部材には、上記リアクロスメンバ
の取付部近傍にピラー部材が取付けられていることを特
徴とする。
【0009】すなわち、第1の発明では、側面衝突時
に、第1の強度部材からリアクロスメンバに車幅方向内
側の荷重が加わることで、シートの後側取付部の外側取
付部にも車幅方向内側の荷重が生じる。このとき、後側
取付部の外側取付部が内側取付部よりも高く設定されて
いるので、後側取付部の内側取付部を支点として、後側
取付部の外側取付部を上方に移動させる方向へのモーメ
ント、すなわち、リアクロスメンバの外側端部を上方に
移動させる方向へのモーメントが発生する。その結果、
シートの外側に配設されているピラー部材やドア等の構
造部材とは反対の内側にシートを傾斜させることがで
き、乗員の頭部を保護できる。
【0010】その際、第2の発明では、第1強度部材か
ら加わる曲げモーメントによりリアクロスメンバは脆弱
部を中心に下方に折曲するが、折曲の中心である脆弱部
に対し後側取付部の外側取付部の方が内側取付部よりも
遠いため、相対的に下方への沈み込み量が小さく、シー
トを車体の内側に傾斜させることができ、更なる乗員の
頭部保護が可能となる。
【0011】また、第3の発明では、側面衝突時に、第
1の強度部材から加わる曲げモーメントによりフロント
クロスメンバは脆弱部を中心に下方に折曲するが、この
ときフロントクロスメンバの脆弱部はリアクロスメンバ
の脆弱部より外側に設定されているため、フロントクロ
スメンバ及びリアクロスメンバに取付けられるシートは
両脆弱部を結ぶ線を中心に車体の内側かつ前方に傾斜
し、その結果、シート外側に配設される構造部材から乗
員の頭部を保護できる。特に、リアクロスメンバの取付
部近傍で第1の強度部材に取付けられ、強度の大きいピ
ラー部材から乗員を遠ざけることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図面は本発明の実施の一形態に係
わり、図1は車体骨格の要部を示す斜視図、図2は左側
フロントシートを支持するクロスメンバを斜め後方から
見た斜視図、図3は車体の左側要部のリアクロスメンバ
に沿う断面図、図4は図2の各部材が側面衝突によって
変形された際の状態を示す斜視図、図5は図3の各部材
が側面衝突によって変形された際の状態を示す断面図で
ある。
【0013】図1において、符号1は自動車等の車体を
示す。車体1の左右側部には、フロントピラー5と、ピ
ラー部材としてのセンターピラー6とがそれぞれ設けら
れ、これらフロントピラー5及びセンターピラー6の上
端部はサイドレール7を介して一体的に連結されてい
る。左右のサイドレール7,7には、フロントレール1
0、ブレース11、リアレール12等が架設され、これ
らによって、図示しないルーフパネルの強度が確保され
ている。
【0014】一方、フロントピラー5及びセンターピラ
ー6の下端部は、第1の強度部材としてのサイドシル1
5を介して一体的に連結され、左右のサイドシル15の
間には、フロアボード16が架設されている。
【0015】フロアボード16の略中央には、車体1の
前後方向に沿う第2の強度部材としてのフロアトンネル
部17が一体的に設けられ、フロアトンネル部17によ
って区画された左右の領域に、左右のフロントシート2
0(左側フロントシート20のみ図3,5に図示)がそ
れぞれ取り付けられるようになっている。
【0016】以下、フロントシート20の詳細な取付構
造について、左側フロントシート20の取付構造を例に
説明する。図2に示すように、サイドシル15とフロア
トンネル部17との間には、フロントクロスメンバ21
と、リアクロスメンバ22とが車幅方向に架設され、図
3に示すように、これらのクロスメンバ21,22に架
設され前後一対のシートフレーム(図示せず)によって
連結された一対のシートレール23,24を介してフロ
ントシート20が支持されている。
【0017】フロントクロスメンバ21は、断面ハット
形状をなす偏平な板金部材で構成されている。フロント
クロスメンバ21の車幅方向内側端部(以下、一端部と
称す)は、スポット溶接等によって、フロアトンネル部
17の側壁に取り付けられ、フロントクロスメンバ21
の車幅方向外側端部(以下、他端部と称す)は、スポッ
ト溶接等によって、サイドシル15に取り付けられてい
る。ここで、フロントクロスメンバ21の両端部の頂面
は、高さ位置が互いに等しい位置でフロアトンネル部1
7及びサイドシル15に取り付けられている。
【0018】また、フロントクロスメンバ21の一端部
寄りの頂面には、シートレール23取付用のボルト挿通
孔(前側取付部の内側取付部)26が穿設され、他端部
寄りの頂面には、シートレール24取付用のボルト挿通
孔(前側取付部の外側取付部)27が穿設されている。
【0019】さらに、フロントクロスメンバ21の頂面
において、フロントシート20の座位中心(すなわち前
側取付部の内側取付部26と外側取付部27の中心)A
よりも他端部寄りにはU字溝28が設けられ、この部分
がフロントクロスメンバ21の脆弱部として設定されて
いる。すなわち、側面衝突等によって、フロントクロス
メンバ21に、車体1の側方からの荷重がかかった際に
は、フロントクロスメンバ21はU字溝28を支点に折
曲されるようになっている。
【0020】リアクロスメンバ22は、断面ハット形状
をなす略偏平な板金部材で構成されている。リアクロス
メンバ22の車幅方向内側端部(以下、一端部と称す)
は、スポット溶接等によって、フロアトンネル部17の
側壁に取り付けられている。また、リアクロスメンバ2
2の車幅方向外側端部(以下、他端部と称す)には上方
に突出する段部30が一体的に設けられ、この段部30
が、スポット溶接等によって、センターピラー6の近傍
でサイドシル15に取り付けられている。ここで、リア
クロスメンバ22の一端部の頂面は、高さ位置がフロン
トクロスメンバ21の両端部の頂面と等しい位置でフロ
アトンネル部17に取り付けられている。また、リアク
ロスメンバ22の他端部は、段部30を介してサイドシ
ル15に取り付けられることにより、その頂面(段部3
0の頂面)の高さ位置がフロントクロスメンバ21の両
端部の頂面及びリアクロスメンバ22の一端部の頂面よ
りも高い位置に設定されている。
【0021】また、リアクロスメンバ22の一端部寄り
の頂面には、シートレール23取付用のボルト挿通孔
(後側取付部の内側取付部)31が穿設され、他端部寄
りの頂面(段部30の頂面)には、シートレール24取
付用のボルト挿通孔(後側取付部の外側取付部)32が
穿設されている。
【0022】さらに、リアクロスメンバ22の頂面にお
いて、フロントシート20の座位中心(すなわち後側取
付部の内側取付部31と外側取付部32の中心)Aより
も一端部寄りにはU字溝33が設けられ、この部分がリ
アクロスメンバ22の脆弱部として設定されている。す
なわち、側面衝突等によって、リアクロスメンバ22
に、車体1の側方からの荷重がかかった際には、リアク
ロスメンバ22はU字溝33を支点に折曲されるように
なっている。
【0023】シートレール23,24は、対応する各ボ
ルト挿通孔26,27,31,32を介してフロントク
ロスメンバ21及びリアクロスメンバ22に締結固定さ
れている。この場合、車幅方向内側に位置するシートレ
ール23は、シートレール23と一体とみなせるブラケ
ット(リアクロスメンバ22側のブラケット35のみを
図示)を介して、フロントクロスメンバ21及びリアク
ロスメンバ22に締結固定される。また、車幅方向外側
に位置するシートレール24は、シートレール24と一
体とみなせる前側部分が図示しないブラケットを介して
フロントクロスメンバ21に締結固定されるとともに、
後側部分が段部30に直接締結固定される。これによ
り、シートレール23,24はフロントシート20を互
いに等しい高さ位置で車体1に対して水平となるよう取
付けるにもかかわらず、フロントクロスメンバ21及び
リアクロスメンバ22に後側取付部の外側取付部32が
他の取付部26,27,31よりも高い位置で取付けら
れる。
【0024】次に、車体1の左側部に他の車両等の障害
物40が側面衝突した際の左側フロントシート20の挙
動について図4,5を参照して説明する。障害物40が
側面衝突すると、センターピラー6及びサイドシル15
に横方向からの荷重Fが加えられる。
【0025】この横方向からの荷重によって、センター
ピラー6は、図5に一点鎖線で示すように、車体1の内
方に湾曲され、この湾曲により、センターピラー6に
は、サイドシル15におけるリアクロスメンバ22の取
付位置近傍を上方に付勢する張力が発生する。
【0026】同時に、横方向からの荷重は、サイドシル
15を介してフロントクロスメンバ21及びリアクロス
メンバ22に伝達される。このとき、外側取付部32
は、内側取付部31よりも高く設定されているので、リ
アクロスメンバ22には、内側取付部31を支点として
外側取付部32を相対的に上方に移動させるモーメン
ト、すなわちリアクロスメンバ22の外側端部(他端
部)を上方に移動させる方向へのモーメントが発生す
る。その結果、フロントシート20は、車体の内側、す
なわち、センターピラー6やサイドレール7、ドア等の
構造部材とは反対の内側に傾斜される。
【0027】さらに、フロントクロスメンバ21及びリ
アクロスメンバ22は、対応する各脆弱部(U字溝2
8,33)を中心として下方に折曲する。このとき、フ
ロントクロスメンバ21の内側端部(一端部)は、外側
端部(他端部)よりもU字溝28に対して遠いため、相
対的に下方への沈み込み量が小さくなる。リアクロスメ
ンバ22の外側端部(他端部)は、内側端部(一端部)
よりもU字溝33に対して遠いため、相対的に下方への
沈み込み量が小さくなる。従って、フロントクロスメン
バ21及びリアクロスメンバ22が折曲された際には、
リアクロスメンバ22の他端部は、リアクロスメンバ2
2の一端部及びフロントクロスメンバ21の他端部より
も相対的に高い位置に位置することとなる。その結果、
フロントシート20は、両脆弱部28,33を結ぶ線を
中心に車体の内側かつ前方に傾斜される。
【0028】そして、センターピラー6の湾曲により発
生する張力、リアクロスメンバ22に発生するモーメン
ト、及び、フロントクロスメンバ21及びリアクロスメ
ンバ22に発生する脆弱部(U字溝28,33)を支点
として発生する各端部の沈み込み量の差等が相まって、
側面衝突時には、リアクロスメンバ22の他端部が、他
の端部(フロントクロスメンバ21の両端部、及びリア
クロスメンバ22の一端部)よりも相対的に高い位置ま
で移動される。
【0029】これにより、フロントシート20は、車体
1の内側(図5参照)かつ、前方に傾斜され、このフロ
ントシート20に着座した搭乗者の頭部は、センターピ
ラー6やサイドレール7、ドア等の構造物から離間する
方向にガイドされる。
【0030】このような実施の形態によれば、リアクロ
スメンバ22上に設けられたフロントシート20の外側
取付部32を内側取付部31よりも相対的に高い位置に
設定することにより、側面衝突時に、リアクロスメンバ
22に、内側取付部31を支点として外側取付部32を
相対的に上方に移動させるモーメント、すなわちリアク
ロスメンバ22の外側端部(他端部)を上方に移動させ
る方向へのモーメントを発生させることができる。従っ
て、フロントシート20に着座した搭乗者の頭部をセン
ターピラー6やサイドレール7等から離間する方向にガ
イドすることができる。
【0031】この場合、リアクロスメンバ22の他端部
に段部30を設けただけの簡単な構成で、リアクロスメ
ンバ22上の外側取付部32を内側取付部31よりも相
対的に高い位置に設定することができる。従って、サイ
ドシル15やフロアトンネル部17に対するリアクロス
メンバ22の良好な取付作業性や取付精度を維持するこ
とができ、しかも、フロントシート20の下部に後部座
席用の足元スペースを十分に確保することができる。
【0032】また、センターピラー6のサイドシル15
への取付位置をリアクロスメンバ22のサイドシル15
への取付位置近傍に設定することにより、側面衝突時
に、センターピラー6の湾曲による張力を、リアクロス
メンバ22の取付位置近傍に作用させることができる。
従って、リアクロスメンバ22上の内,外側取付部3
1,32の高さ位置の違いにより発生するモーメントと
の相乗効果によって、リアクロスメンバ22の他端部
を、他の端部よりも、より高い位置まで移動させること
ができ、より効果的に、フロントシート20に着座した
搭乗者の頭部をセンターピラー6やサイドレール7から
離間する方向にガイドすることができる。
【0033】さらに、フロントクロスメンバ21の他端
部寄りに脆弱部(U字溝28)を設けるとともに、リア
クロスメンバ22の一端部寄りに脆弱部(U字溝33)
を設け、側面衝突時におけるフロントクロスメンバ21
及びリアクロスメンバ22の折曲位置をコントロールし
て各端部の沈み込み量を調節することにより、リアクロ
スメンバ22の他端部の高さ位置を、当該リアクロスメ
ンバ22の一端部及びフロントクロスメンバ21の他端
部よりも相対的に高い位置とすることができる。従っ
て、リアクロスメンバ22上の内,外側取付部31、3
2の高さ位置の違いにより発生するモーメントやセンタ
ーピラー6の張力との相乗効果によって、リアクロスメ
ンバ22の他端部を、他の端部よりも、より高い位置ま
で移動させることができ、より効果的に、フロントシー
ト20に着座した搭乗者の頭部をセンターピラー6やサ
イドレール7から離間する方向にガイドすることができ
る。
【0034】なお、上述の実施の形態においては、リア
クロスメンバ22上の外側取付部32の高さ位置を内側
取付部31よりも高く設定した構成、サイドシル15へ
のリアクロスメンバ22の取付位置近傍にセンターピラ
ー6を取り付けた構成、及び、フロントクロスメンバ2
1の車幅方向外側寄りに脆弱部を設けるとともにリアク
ロスメンバ22の車幅方向内側寄りに脆弱部を設けた構
成による相乗効果によって、側面衝突時にフロントシー
ト20を車体1の内側且つ前方に傾斜させる例について
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
例えば、リアクロスメンバ22上の外側取付部32の高
さ位置を内側取付部31よりも高くした構成のみによっ
て、側面衝突時にフロントシート20を車体1の内側且
つ前方に傾斜させてもよい。また、上記構成に、サイド
シル15へのリアクロスメンバ22の取付位置近傍にセ
ンターピラー6を取り付けた構成、或いは、フロントク
ロスメンバ21の車幅方向外側寄りに脆弱部を設けると
ともにリアクロスメンバ22の車幅方向内側寄りに脆弱
部を設けた構成を付加した構成による相乗効果によっ
て、側面衝突時にフロントシート20を車体1の内側且
つ前方に傾斜させてもよい。さらに、サイドシル15へ
のリアクロスメンバ22の取付位置近傍にセンターピラ
ー6を取り付けた構成、及び、フロントクロスメンバ2
1の車幅方向外側寄りに脆弱部を設けるとともにリアク
ロスメンバ22の車幅方向内側寄りに脆弱部を設けた構
成による相乗効果によって、側面衝突時にフロントシー
ト20を車体1の内側且つ前方に傾斜させてもよい。
【0035】また、上述の実施の形態では、フロントシ
ートを車体の内側且つ前方に傾斜させて搭乗者の頭部保
護を行う例について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、サイドシル等の車体側部の強度部材
とフロアトンネル部等の車体中央部の強度部材との間に
架設されたフロントクロスメンバ及びリアクロスメンバ
を介して支持される種々のシートに適用が可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な構成で、かつ搭乗性の悪化を招くことなく、側面衝
突時に乗員の頭部を車体側部の強度部材から積極的に遠
ざけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体骨格の要部を示す斜視図
【図2】左側フロントシートを支持するクロスメンバを
斜め後方から見た斜視図
【図3】車体の左側要部のリアクロスメンバに沿う断面
【図4】図2の各部材が側面衝突によって変形された際
の状態を示す斜視図
【図5】図3の各部材が側面衝突によって変形された際
の状態を示す断面図
【符号の説明】
1 車体 6 センターピラー(ピラー部材) 15 サイドシル(第1の強度部材) 16 フロアボード 17 フロアトンネル部(第2の強度部材) 20 フロントシート(シート) 21 フロントクロスメンバ 22 リアクロスメンバ 26 ボルト挿通孔(内側取付部) 27 ボルト挿通孔(外側取付部) 28 U字溝(脆弱部) 30 段部 31 ボルト挿通孔(内側取付部) 32 ボルト挿通孔(外側取付部) 33 U字溝(脆弱部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の側部で前後方向に沿って配設され
    た第1の強度部材に車幅方向外側端部が取り付けられる
    とともに車体の略中央で前後方向に沿って配設された第
    2の強度部材に車幅方向内側端部が取り付けられたフロ
    ントクロスメンバと、上記第1の強度部材に車幅方向外
    側端部が取り付けられているとともに上記第2の強度部
    材に車幅方向内側端部が取り付けられたリアクロスメン
    バとを有し、上記フロントクロスメンバにシートの前側
    取付部を左右2個所設け、上記リアクロスメンバに上記
    シートの後側取付部を左右2個所設けて上記シートを支
    持する車体構造において、 上記リアクロスメンバの車幅方向外側端部に上方に突出
    する段部を設け、 上記段部に上記後側取付部のうち外側取付部を設けるこ
    とにより、上記後側取付部の外側取付部を内側取付部よ
    りも高く設定したことを特徴とする車体構造。
  2. 【請求項2】 上記リアクロスメンバは、上記後側取付
    部の外側取付部と内側取付部の中心に対して内側取付部
    寄りに脆弱部を有することを特徴とする請求項1記載の
    車体構造。
  3. 【請求項3】 車体の側部で前後方向に沿って配設され
    た第1の強度部材に車幅方向外側端部が取り付けられる
    とともに車体の略中央で前後方向に沿って配設された第
    2の強度部材に車幅方向内側端部が取り付けられたフロ
    ントクロスメンバと、上記第1の強度部材に車幅方向外
    側端部が取り付けられているとともに上記第2の強度部
    材に車幅方向内側端部が取り付けられたリアクロスメン
    バとを有し、上記フロントクロスメンバにシートの前側
    取付部を左右2個所設け、上記リアクロスメンバに上記
    シートの後側取付部を左右2個所設けて上記シートを支
    持する車体構造において、 上記リアクロスメンバは、上記後側取付部の外側取付部
    と内側取付部の中心位置に対して内側取付部寄りに脆弱
    部を有し、 上記フロントクロスメンバは、上記前側取付部の外側取
    付部と内側取付部の中心に対して外側取付部寄りに脆弱
    部を有し、上記フロントクロスメンバの脆弱部を上記リ
    アクロスメンバの脆弱部よりも外側に設定するととも
    に、上記第1の強度部材には、上記リアクロスメンバの
    取付部近傍にピラー部材が取付けられていることを特徴
    とする車体構造。
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