JP2002222324A - 中古商品情報の提供方法及びシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中古商品の電子商取引に関連して、信頼性の
高い商品情報を顧客に提供できるようにすることにあ
る。 【解決手段】 中古建設機械の取引を例に取ると、建設
機械８０が使用されているとき、定期的又は随時に、そ
の建設機械８０の累積稼動時間や現在位置などをモニタ
して、データベース３１に使用履歴として保存する。ま
た、その建設機械８０の使用中の写真も随時に撮影し
て、データベース３１に使用履歴として保存する。さら
に、その建設機械８０に対して実施された整備（保全、
修理、検査）の履歴もデータベース３１にて保存する。
その使用中の建設機械８０を中古商品として販売する場
合、販売サーバ３２からインターネットを通じて顧客端
末６０に、データベース３１に保存されているその建設
機械８０の現在状態（現在の累積稼動時間など）、使用
履歴、整備履歴などを提供する。その建設機械８０の使
用に伴って現在状態は更新される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、通信ネットワーク
を利用して中古商品の情報を顧客に提供するための方法
及びそのためのシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】インターネットなどのコンピュータ通信
ネットワークを利用した電子商取引が広く行われてい
る。電子商取引のためのサーバは、取り扱っている商品
の品質や仕様や価格などの商品情報のデータベースを有
し、その商品情報を顧客のコンピュータに送信し、顧客
はディスプレイ画面に表示された商品情報から、どの商
品を買うかを判断する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】電子商取引の一つの弱
点は、顧客が実際の商品に触れて見ることができないこ
とである。特に、個々の商品の状態がまちまちである中
古商品については、この弱点は顧客にとって大きな不安
材料である。すなわち、サーバから提供される中古商品
の商品情報は、個々の商品の売りに出ている時点での品
質、性能、仕様、価格といった現在の状態を表してい
る。しかし、その現在の状態が本当に真実であるか、そ
の商品情報に現れていない隠れた瑕疵が商品に存在して
いないか、などの不安が顧客にはある。そこで、顧客と
しては、より正確な評価が行えるように、各中古商品も
過去の使用履歴（例えば、今までに、どのようなユーザ
にどのような使われ方をし、どのような不具合が発生
し、どのような整備を受けて来たのか）も知りたいと思
っている。また、顧客は、サーバの提供する商品情報が
信頼できるものであることの証明が欲しいとも思ってい
る。さらに、現在はまだ誰かが使用中である物件につい
て、将来その物件を中古商品として買うかもしれない顧
客の候補に対して、その商品の現在の使用状況を知らせ
ることができれば、より一層望ましい。しかし、このよ
うな要求を満足させ得る電子商取引サイトは従来知られ
ていない。

【０００４】従って、本発明の目的は、中古商品の電子
商取引に関連して、信頼性の高い商品情報を顧客に提供
できるようにすることにある。

【０００５】本発明の別の目的は、中古商品の現在の状
態だけでなく、過去の使用履歴も顧客に提供できるよう
にすることにある。

【０００６】本発明のまた別の目的は、サーバの提供す
る商品情報を裏づける客観的な証拠を顧客に提供できる
ようにすることにある。

【０００７】本発明のまた別の目的は、現在はまだ誰か
が使用中である物件ついて、将来その物件を中古商品と
して買うかもしれない顧客の候補に対して、その商品の
現在の使用状況を知らせることができるようにすること
にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に従う、コンピュ
ータシステムが行う中古商品情報の提供方法は、(1)
物件が使用されているとき、前記物件の使用の事実を示
す使用データを収集する使用データ収集ステップと、
(2) 収集した使用データを使用履歴としてデータベー
スに保存する使用履歴保存ステップと、(3) 前記物件
が中古商品として売りに出されているとき、前記データ
ベースに保存された前記物件の使用履歴を顧客にネット
ワークを通じて提供する使用履歴提供ステップとを備え
る。

【０００９】この方法によれば、売りに出ている中古商
品が過去に使用された事実を示す使用履歴も顧客に通知
される。それにより、顧客はその中古商品の品質をより
正確に判断することができ、よって中古商品の電子取引
の信頼性が高まる。

【００１０】本発明の第２の観点に従う、コンピュータ
システムが行う中古商品情報の提供方法は、(1) 物件
の現在状態を示す現在状態データを収集する現在状態デ
ータ収集ステップと、(2) 収集した現在状態データを
データベースに保存する現在状態データ保存ステップ
と、(3) 前記物件が中古商品として売りに出されてい
るとき、前記データベースに保存された前記物件の現在
状態データを顧客にネットワークを通じて提供する現在
状態データ提供ステップとを備える。

【００１１】この方法によれば、売りに出ている中古商
品の現在状態が顧客に通知される。この方法を活用する
と、まだ誰かに使用されている最中の物件を中古商品と
して売りに出すことができる。その場合、現在使用中の
物件の時々の現在状態が顧客に提供されるので、顧客は
その中古商品の品質をより正確に判断することができ、
よって中古商品の電子取引の信頼性が高まる。

【００１２】好適な実施形態では、上述した使用データ
又は現在状態データを、物件から離れた遠隔の場所で、
その物件と通信することにより収集する。これにより、
物件が置かれている場所が特定の販売場所でなくても、
使用データ又は現在状態データが収集できることにな
る。通信を頻繁に行えば、実質的にリアルタイムでその
物件の使用データ又は現在状態データが収集できる。よ
って、顧客はその中古商品の品質をより正確に判断する
ことができ、よって中古商品の電子取引の信頼性が高ま
る。

【００１３】上述した使用履歴に含まれる使用データに
は、例えば物件の稼動量（例えば、稼動時間や車両であ
れば走行距離、故障情報（エラーコード）、各種のセン
サ情報、負荷頻度など）や、その物件を実際に撮影した
写真データ(例えば、使用前と使用後の写真、定期的又
は随時に撮影した写真など)などを含ませることができ
る。

【００１４】好適な実施形態は、上述したステップに加
えてさらに、(4) 前記物件に対して整備が実施された
場合、前記物件の整備の事実を示す整備データを収集す
る整備データ収集ステップと、(5) 収集した整備デー
タを整備履歴として前記データベースに保存する整備履
歴保存ステップと、(6) 前記物件が中古商品として売
りに出されているとき、前記データベースに保存された
前記物件の整備履歴を顧客にネットワークを通じて提供
する整備履歴提供ステップとを備える。

【００１５】これにより、顧客は、中古商品に対して実
施された整備（保全、修理、検査）の履歴も知ることが
でき、一層容易に中古商品の品質を評価することができ
るようになる。

【００１６】好適な実施形態は、また、収集した使用デ
ータによって現在状態データを更新する現在状態データ
更新ステップを更に有する。

【００１７】好適な実施形態は、また、上述した使用デ
ータ収集ステップ又は現在状態データ収集ステップと、
整備データ収集ステップと、使用履歴保存ステップ又は
現在状態データ保存ステップと、整備履歴保存ステップ
と、現在状態データ更新ステップと、現在状態データ提
供ステップと、使用履歴提供ステップと、整備履歴提供
ステップとを同時並行的に行なう。このことは、使用中
の物件を同時に中古商品として売りに出すことを意味す
る。このような方法により、使用中の物件について、新
たな使用データや整備データが収集されると、現在状態
や使用履歴や整備履歴が更新され、そして顧客に提供さ
れることになる。その結果、更新される現在状態や使用
履歴や整備履歴それ自体が、その現在状態や使用履歴や
整備履歴の真実性を裏付ける証拠となる。よって、中古
商品取引の信頼性が一層向上する。

【００１８】好適な実施形態は、中古商品の使用履歴や
整備履歴などを、顧客の端末で参照できるようにするだ
けでなく、顧客が望めばそれらのデータを顧客端末にダ
ウンロードして、顧客側で活用できるようにする。

【００１９】

【発明の実施の形態】図１は、本発明に従う中古商品情
報提供システムの一実施形態の全体構成を示す。

【００２０】この実施形態は、中古の建設機械の電子商
取引に関わるものである。ここでは、建設機械のレンタ
ル業と、ある程度の期間レンタルに供された中古の建設
機械（以下、中古機械という)を販売する業務とを行う
会社（以下、レンタル・販売会社という）を想定する。
図１に示すように、このレンタル・販売会社は、この会
社の業務を処理するためのコンピュータシステム（以
下、レンタル・販売会社システムという）１００を有す
る。

【００２１】レンタル・販売会社システム１００は、建
設機械のレンタル業の業務処理のためのレンタル業務シ
ステム１０と、建設機械の整備（保全、修理、検査な
ど）の業務処理のための整備業務システム２０と、中古
機械の販売業の業務処理のための販売業務システム３０
と、販売対象の中古機械の情報をインターネット５０を
通じて顧客に提供するための中古機械販売サーバ３２と
を有し、それらはイントラネット４０又は他の通信ネッ
トワークを介して相互通信可能である。レンタル業務シ
ステム１０、整備業務システム２０及び販売業務システ
ム３０は、それぞれ、図示してないが、少なくとも1台
の、通常は複数台のコンピュータマシンから構成され
る。

【００２２】レンタル業務システム１０はレンタルデー
タベース１１を有し、このレンタルデータベース１１に
は、このレンタル・販売会社が保有している多数の建設
機械の各々について、そのレンタル業務に関係する各種
のデータが格納されている。それらのデータの具体例と
しては、各建設機械についての、機種や仕様や対応して
いる規制（例えば、各国の排気ガス規制など）種類など
の機械属性、現在位置や現在のサービスメータ読み値
（稼動時間の積算値であり、以下、SMRという）などの
現在状態、現在貸し出し中か在庫中か整備中かレンタル
予約済みかなどの稼動情報、今までに実行された及び現
在実行中の全てのレンタル契約に関するユーザ名やユー
ザ業種やレンタル期間やレンタル開始時(出庫時)に撮影
した写真やレンタル終了時（入庫時）に撮影した写真や
出庫日のSMRや入庫日のSMRなどの使用履歴などがある。

【００２３】このレンタル・販売会社が保有する多数の
建設機械のうちの（全部ではないが）多くは、図1に示
すテレマネージメントシステム（衛星通信又はその他の
移動体通信を利用した移動体動態管理システムであり、
以下、TMSという）７０によって、その建設機械の現在
状態（現在位置を示す位置情報や現在のSMRなど）を常
に監視されるように構成されている。すなわち、図１に
示すように、そのようなTMS対応型の建設機械８０（１
台しか図示してないが、勿論、そのような機械は多数台
存在する）は、GPS衛星９０からの信号に基づいて現在
位置（例えば、緯度と経度）を割り出し、そして、その
現在位置を示す位置情報と現在のSMRとを通信衛星７１
を通じてTMS７０に送信することができる。TMS対応型の
各建設機械８０は定期的に、TMS７０へ上記位置情報とS
MRを送信し、或いは、TMS７０が随時に、TMS対応型の各
建設機械８０に問い合わせて、上記の位置情報とSMRと
を受信し、これをTMS７０がインターネット５０を通じ
てレンタル業務システム１０に通知する。レンタル業務
システム１０は、TMS７０から各建設機械の位置情報とS
MRを受信すると、直ちに、その受信した位置情報とSMR
を用いてレンタルデータベース１１内の該当する建設機
械の位置情報とSMRを更新する。

【００２４】整備業務システム２０は整備データベース
２１を有し、この整備データベース２１には、このレン
タル・販売会社が保有している多数の建設機械の各々の
整備に関する各種のデータが格納されている。それらの
データの具体例としては、各建設機械に対して今までに
実施された全ての保全、修理及び特定自主検査について
の実施時期や実施内容や実施結果（例えば、オイル分析
結果や特定自主検査記録表のコピーなど）などの整備履
歴や、次回の特定自主検査の予定日などがある。

【００２５】販売業務システム３０は販売データベース
３１を有し、この販売データベース３１には、このレン
タル・販売会社が販売している多数の中古建設機械の販
売に関する各種のデータが格納されている。それらのデ
ータの具体例については、後に図３を参照して詳述する
が、そこには、上述したレンタルデータベース１１及び
整備データベース２１から転送されてきた各建設機械の
機械属性、現在状態、使用履歴及び整備履歴などが含ま
れている。これらのデータは、後に詳述するように、中
古機械販売サーバ３２によって、顧客の端末６０（１台
しか図示してないが、当然、多数の顧客端末が存在す
る）に送信される。中古機械販売サーバ３２は例えばWW
Wサーバであり、上気した各建設機械の情報を例えばHTM
L文書の形で顧客端末６０のウェブブラウザに送信して
ウィンドウに表示させる。それにより、顧客は、売りに
出ている各建設機械の機械属性や現在状態は勿論、さら
に、過去の使用履歴や整備履歴も知ることができる。

【００２６】販売業務システム３０に関して特筆すべき
ことは、この販売業務システム３０が現在売りに出して
いる中古建設機械は、既にレンタル業務から引き上げた
建設機械だけでなく、現在まだレンタル業務に供されて
いる建設機械であってもよいということである。より一
般的な表現で換言すれば、現在まだ使用中の建設機械を
中古商品として売りに出せるということである。現在使
用中の建設機械の販売形態としては、注文が入り次第速
やかに使用を停止して（つまり、レンタル業務から引き
上げて）必要な整備を施してから販売するという通常の
販売でもよいし、購入予約を受け付けて将来の約束期日
に販売することとし、それまでは使用し続ける（つま
り、レンタルを続ける）という予約販売でもよい。

【００２７】このように同一機械のレンタル（使用）と
販売とを同時並行的に行えるようにするために、上述し
たように、レンタル業務システム１０はレンタル業務に
使用中の各建設機械の現在状態や使用状況などに変更が
生じる都度にレンタルデータベース１１内の各建設機械
の現在状態や使用履歴のデータを更新し、整備業務シス
テム２０は各建設機械の整備が実施される都度に整備デ
ータベース２１内の各建設機械の整備履歴のデータを更
新し、そして、販売業務システム３０はレンタルデータ
ベース１１及び整備データベース２１の更新に合わせて
販売データベース３１内の該当する中古建設機械の現在
状態や使用履歴や整備履歴のデータを更新する。そし
て、中古機械販売サーバ３２は、販売データベース３１
内の売り出し中の中古建設機械の現在状態や使用履歴や
整備履歴のデータを顧客端末６０に提供する。従って、
顧客は、売り出し中の中古建設機械の現在状態や使用履
歴や整備履歴が、レンタルされ使用されることによって
変遷していく様子を把握することができる。そのこと
は、中古機械販売サーバ３２が提供する中古建設機械の
データが嘘ではなく信頼できるものであることを裏付け
る客観的証拠となる。よって、顧客は安心して、それら
のデータを信頼して購入判断を下すことができる。ま
た、レンタル・販売会社としては、中古建設機械のデー
タが所定の品質保証条件から逸脱しないようにレンタル
業務をコントロールすることもできる。例えば、SMRが
一定の上限値を超えないようにレンタルを制限するとい
うようにである。これにより、売りに出される中古建設
機械の品質を一定の品質に保証することができる。

【００２８】図２は、上述したレンタルデータベース１
１、整備データベース２１及び販売データベース３１の
更新の手順を示している。

【００２９】レンタルデータベース１１は次のように更
新される。すなわち、ステップS1に示すように、定期的
又は随時に、TMS７０が、TMS対応型の各建設機械からそ
の現在位置を示す位置情報と現在のSMRとを取得し、こ
れを例えば電子メールの方法でレンタル業務システム１
０に送信する。ステップS２で示すように、レンタル業
務システム１０は、その電子メールを受信した都度、直
ちにレンタルデータベース１１内の該当する建設機械の
位置情報とSMRを更新する。また、ステップS3で示すよ
うに、レンタル業務の進行（レンタル予約受け付け、レ
ンタル契約成立、出庫、入庫など）に伴い随時にオペレ
ータがレンタル業務システム１０を操作し、それによ
り、レンタルデータベース１１に新たな建設機械のデー
タが追加登録されたり、既存の建設機械のデータを削除
されたり、各建設機械の前述した稼動情報（現在貸し出
し中か在庫中か整備中かレンタル予約済みかなど）が更
新されたり、各建設機械の前述した使用履歴（レンタル
契約のユーザ名、ユーザ業種、レンタル期間、出庫時写
真、入庫時写真、出庫日SMR、入庫日SMR）に新たな情報
が追加されたりする。TMSに対応していない建設機械のS
MRも、ステップS3のオペレータによるシステム操作で、
随時（例えば、入庫時や出庫時や整備を終えたときな
ど）に更新される。

【００３０】また、整備データベース２１の更新につい
ては、ステップS4に示すように、各建設機械の個々の整
備（保全、修理、検査など）作業が完了する都度に、オ
ペレータが整備業務システム２０を操作し、それによ
り、整備データベース２１内の上述した整備履歴（実施
時期、実施内容、実施結果など）や次回の特定自主検査
予定日などが更新される。

【００３１】販売データベース３１は、次のように更新
される。すなわち、ステップS5に示すように、毎日、販
売業務システム３０が、業務終了後の夜間に自動的に、
その日一日分のレンタルデータベース１１の更新差分デ
ータと整備データベース２１の更新差分データをそれぞ
れのデータベース１１，２１から取得して、それらの更
新差分データを用いて販売データベース３１内の各種デ
ータを更新する。また、ステップS6に示すように、販売
業務の進行（購入予約受け付け、販売契約成立、引渡し
など）に伴い随時にオペレータが販売業務システム３０
を操作し、それにより、販売データベース３１内の該当
するデータが更新される。さらに、ステップS7で示すよ
うに、中古機械販売サーバ３２が、インターネットを通
じて顧客から売り出し中の機械についての問い合わせや
引き合い（電子的なショッピングカートに機械名を入れ
る）などが入る都度、販売データベース３１内の問い合
わせのデータやショッピングカートのデータを更新す
る。

【００３２】以上のようにして更新される販売データベ
ース３１内の売出し中の各建設機械の現在状態、使用履
歴、整備履歴などのデータは、各建設機械がレンタルで
使用されたり整備を受けたりした結果を正確に表してい
る。その結果、信頼性の高い中古建設機械の販売業務を
行うことができる。

【００３３】図３は、販売データベース３１の具体的な
構成を示している。ここで、図３に示す各テーブルにお
いて、その左側に丸印の付いた１つの項目は、その１項
目を検索キーに用いてそのテーブル内のレコードが検索
できるプライマリキーであり、また、その左側に三角印
の付いた複数の項目は、それら複数項目のセットを検索
キーに用いてそのテーブル内のレコードが検索できるマ
ルチコラムキーである。また、矢印で結ばれた２つのテ
ーブルは、その矢印の元と先である共通の項目によって
紐付けされたものである。

【００３４】図３において、機械情報テーブル２０１
は、売りに出ている全ての中古建設機械についての建設
機械別のレコードから構成されており、各建設機械のレ
コードには、各建設機械に固有に割り当てられた「管理
番号」を初めとして、機械属性（機種、型式、仕様な
ど）、現在状態（特にSMR）、レンタルの稼動状態（予
約済み、出庫している、在庫中など）及び販売状態（価
格、販売されたか否か、何時誰に売ったかなど）に関す
る図示のような各種の項目のデータが登録されている。
これらの項目のうち「管理番号」、「分類コード」、
「機械コード」、「機種」、「型式」、「機番」、「枝
番」、「写真有無」、「出庫/予約/在庫フラグ」、「TM
S有無フラグ」、「SMR更新日時」、「SMR」及び「リー
ス開始日」などのデータは、上述した更新処理によって
レンタルデータベース１１と共通の内容になっている。
また、「次回特定自主検査日時」は、上述した更新処理
によって整備データベース２１と共通の内容になってい
る。また、「表示価格」、「販売価格」、「売却状
況」、「販売日」、「購入者ID」、「輸送コード」、
「備考コード」、「中古開始日」は販売業務に専用のデ
ータであって、販売業務システム３０から書き込まれた
ものである。ここで、「リース開始日」とは、このレン
タル・販売会社がその建設機械を（リースで）入手した
又は購入した日である。

【００３５】機械情報テーブル２０１内の項目から幾つ
かをピックアップして以下に簡単に説明する。

【００３６】「管理番号」は上述したように各建設機械
固有の識別番号である。図３に矢印で示すように、機械
情報テーブル２０１内の各建設機械のレコードは、その
「管理番号」によって、機械写真テーブル２０８、整備
履歴テーブル２０９、特記事項テーブル２１０、規制情
報テーブル２１１、過去顧客情報テーブル２１４、リビ
ルト管理テーブル２１５及びカートテーブル２１６内の
同じ「管理番号」のレコードと紐付けられている（これ
らのテーブルについては後に説明する）。

【００３７】「分類コード」は、建設機械の大まかな分
類（例えば、油圧ショベル、ミニ油圧ショベル、ブルド
ーザ、ホイールローダなど）を示すコードである。図３
に矢印で示すように、機械情報テーブル２０１の各建設
機械のレコードは、その「分類コード」によって、機械
分類テーブル２０２内の同じ「分類コード」をもつレコ
ードと紐付けられている。その機械分類テーブル２０２
の各「分類コード」のレコードからは、その「分類コー
ド」に対応する「分類名」を得ることができる。

【００３８】「機種」は、建設機械の具体的な機種名
（例えば、PC100,PC60-7など）である。図３に矢印で示
すように、機械情報テーブル２０１の各建設機械のレコ
ードは、その「機種」によって、リビルト例写真テーブ
ル２０３内の同じ「機種」のレコードと紐付けられてい
る。このリビルト例写真テーブル２０３の各「機種」の
レコードからは、その「機種」に対応する「リビルト前
写真」と「リビルト後写真」を得ることができる。ここ
で、「リビルト」とは、レンタル業務から引き上げられ
た中古建設機械を整備して、販売するに相応しい良好な
状態に仕上げることである。各機種の「リビルト前写
真」とは、当該機種のリビルト前の平均的な状態の機械
を撮影した写真であり、「リビルト後写真」とは、当該
機種のリビルト完了後の平均的な状態の機械を撮影した
写真である。図1に示したように、中古機械販売サーバ
３２は、各建設機械について、それが該当する機種のリ
ビルト前写真とリビルト後写真を、顧客端末６０に提供
することができる。

【００３９】「枝番」は、建設機械の具体的な仕様を示
したコードである。図３に矢印で示すように、機械情報
テーブル２０１の各建設機械のレコードは、その「枝
番」によって、仕様テーブル２０４内の同じ「枝番」の
レコードと紐付けられている。この仕様テーブル２０５
の各「枝番」のコードからは、その「枝番」に対応する
具体的な「仕様」を知ることができる。図1に示したよ
うに、中古機械販売サーバ３２は、各建設機械の具体的
な「仕様」を、顧客端末６０に提供することができる。

【００４０】「表示価格」は、その建設機械が売りに出
ているときに表示されている価格であり、「販売価格」
は、その建設機械が実際に売れたときの価格である。図
1に示したように、中古機械販売サーバ３２は、各建設
機械の「表示価格」を、顧客端末６０に提供することが
できる。なお、この販売データベース３１では、売り出
し中の機械だけでなく、既に売れた機械のデータも保存
しているので、この「売却価格」を初めとして、「売却
状況」、「販売日」、「購入者ID」、「輸送コード」な
どの売却後に入力されるデータもこの機械情報テーブル
２０１に含まれているのである。

【００４１】「購入者ID」は、建設機械を購入した顧客
の会員ID（会員情報テーブル２０５内の「UID」）であ
る。図３に矢印で示すように、機械情報テーブル２０１
の各建設機械のレコードは、その「購入者ID」によっ
て、会員情報テーブル２０５内の同じ「UID」をもつレ
コードと紐付けられている。この会員情報テーブル２０
５の各「UID」のレコードからは、その「UID」をもつ予
め登録された会員の「権限」や「姓名」や「住所」など
の人定事項が得られる（前もって会員として登録されて
いる者のみが、中古機械販売サーバ３２にログインする
ことができる）。

【００４２】「輸送コード」は、顧客の購入した機械の
現在の輸送状況（日本国内で陸上輸送中、工場でリビル
ト待ち、同リビルト中、同出荷待ち、通関手続き中、海
上輸送中等）を示すコードであり、主に、顧客が自分の
購入した機械の現状を確認するために用いられる。図３
に矢印で示すように、機械情報テーブル２０１の各建設
機械のレコードは、その「輸送コード」によって、輸送
情報テーブル２０６内の同じ「輸送コード」のレコード
と紐付けられている。その輸送情報テーブル２０６の各
「輸送コード」のレコードからは、その「輸送コード」
に対応する「輸送状況」のデータが得られる。

【００４３】図３に矢印で示すように、機械情報テーブ
ル２０１の各建設機械のレコードは、「備考コード」に
よって、備考テーブル２０７内の同じ「備考コード」の
レコードと紐付けられている。備考テーブル２０７の各
「備考コード」のレコードからは、その「備考コード」
に対応する「備考内容」のデータが得られる。

【００４４】「出庫/予約/在庫フラグ」は、建設機械の
稼動状態を表したものであり、出庫フラグが立っていれ
ば現在レンタル中であることを示し、予約フラグが立っ
ていればレンタルの予約が入っていることを示し、在庫
フラグが立っていれば現在レンタルされておらず車庫に
在ることを意味する。図1に示したように、中古機械販
売サーバ３２は、各建設機械の「出庫/予約/在庫フラ
グ」に基づいて、各建設機械がレンタル中であるか否か
の情報を、顧客端末６０に提供することができる。

【００４５】「TMS有無フラグ」は、建設機械がTMS対応
型であるか否かを示したものである。このフラグが立っ
ていれば、TMS対応型の機械であるから、前述したよう
にTMS７０から送られている情報によって、このテーブ
ル２０内の「SMR」がリアルタイムに近い形で更新され
ることになる。TMSに対応していない機械の「SMR」は、
前述したように、例えば、入庫時や出庫時や整備を終え
た時などに更新される。図1に示したように、中古機械
販売サーバ３２は、各建設機械の最新の「SMR」を、顧
客端末６０に提供することができる。

【００４６】前述したように、機械情報テーブル２０１
内の建設機械のレコードは、その「管理番号」によっ
て、機械写真テーブル２０８、整備履歴テーブル２０
９、特記事項テーブル２１０、規制情報テーブル２１
１、過去顧客情報テーブル２１４、リビルト管理テーブ
ル２１５及びカートテーブル２１６内の同じ「管理番
号」のレコードと紐付けられている。以下、これらのテ
ーブル２０８〜２１１、２１４〜２１６について説明す
る。

【００４７】機械写真テーブル２０８には、各「管理番
号」の建設機械ごとに、過去のレンタルの出庫時と入庫
時にぞれぞれ撮影された全ての「写真」が収録されてい
る。出庫時についても入庫時についても、少なくとも機
械の正面、後尾、右側面及び左側面の４方向で撮影した
4枚の写真がある。これらの写真は、前述した更新処理
によってレンタルデータベース１１からコピーされたも
のである。図1に示したように、中古機械販売サーバ３
２は、各建設機械の過去の全ての出庫時写真と入庫時写
真を、顧客端末６０に提供することができる。出庫時と
入庫時の写真は、その建設機械の品質を判断するための
有力な材料になる。

【００４８】整備履歴テーブル２０９には、各「管理番
号」の建設機械ごとに、「整備実施日」、「実施内容」
（実施した整備行為や、修理したり交換したりした部品
名など）、「オイル分析結果」、「特定自主検査記録
表」などの整備履歴が登録されている。図1に示したよ
うに、中古機械販売サーバ３２は、各建設機械の整備履
歴を、顧客端末６０に提供することができる。整備履歴
は、その建設機械の品質を判断するための有力な材料に
なる。特に、オイル分析結果は、エンジンオイルに含ま
れている金属粉などの量を示しており、エンジンの品質
を判断するための有力な材料になる。

【００４９】特記事項テーブル２１０には、各「管理番
号」の建設機械ごとに、特記事項（例えば、エンジンオ
ーバホールのような特別の整備を実施したことや、大き
な不具合があったことなど）が記録されている。図1に
示したように、中古機械販売サーバ３２は、各建設機械
の特記事項を、顧客端末６０に提供することができる。
特記事項は、その建設機械の品質を判断するための有力
な材料になる。

【００５０】規制情報テーブル２１１には、各「管理番
号」の建設機械ごとに、その建設機械が対応している排
ガス規制などの規制の種類を特定する「規制コード」
と、具体的な対応状況を指し示す「対応状況コード」が
登録されている。図３に矢印で示すように、規制情報テ
ーブル２１１内の各建設機械のレコードは、その「規制
コード」によって、規制内容テーブル２１２内の同じ
「規制コード」もつレコードと紐付けされ、また、その
「対応状況コード」によって、対応状況テーブル２１３
内の同じ「対応状況コード」をもつレコードと紐付けさ
れている。規制内容テーブル２１２内の各「規制コー
ド」のレコードからは、その「規制コード」で特定され
る規制の「規制内容」が得られる。規制状況テーブル２
１３内の各「規制状況コード」のレコードからは、その
「規制状況コード」で特定される規制の「規制対応状況
表現」（例えば、各種国家の各種年度の各種規制をクリ
アしているか否かを表したテーブル）が得られる。図1
に示したように、中古機械販売サーバ３２は、各建設機
械の規制内容や規制対応状況表現に基づいて、各建設機
械がどの国家のどの規制に対応しているかという情報
を、顧客端末６０に提供することができる。対応してい
る規制が何であるかということは、その建設機械がどこ
の国で使えるかなどの性能を判断するための有力な材料
になる。

【００５１】過去顧客情報テーブル２１４には、各「管
理番号」の建設機械ごとに、その建設機械について過去
に実行された全てのレンタル契約に関して、顧客を示す
「顧客コード」、付属させた器具を示す「アタッチメン
ト」、「入庫日」、「入庫日SMR」、「出庫日」、「出
庫日SMR」などが記録されている。過去顧客情報テーブ
ル２１４内の各建設機械のレコードは、その「顧客コー
ド」によって、顧客情報テーブル２１９内の同じ「顧客
コード」のレコードに紐付けされている。顧客情報テー
ブル２１９内の各「顧客コード」のレコードからは、そ
の顧客の「業種コード」、「業種名」などが得られる。
図1に示したように、中古機械販売サーバ３２は、各建
設機械について、過去のレンタル契約の「入庫日SM
R」、「出庫日SMR」及び顧客の「業種名」などに基づい
て、過去の顧客の業種一覧と業種別の稼働時間とを、顧
客端末６０に提供することができる。建設機械に与える
負担の大きさがユーザの業種により異なることは当業界
では広く知られているため、業種別の稼働時間は、その
建設機械の品質を判断するための有用な材料となる。

【００５２】リビルト管理テーブル２１５には、各「管
理番号」の建設機械ごとに、その建設機械に対して行わ
れたリビルトの「リビルト実施日」と「リビルト内容」
などが記録されている。図1に示したように、中古機械
販売サーバ３２は、各建設機械のリビルト実施日やリビ
ルト内容を、顧客端末６０に提供することができる。ど
のような内容のリビルトがなされたかというは、その建
設機械の品質を判断するための有力な材料になる。

【００５３】カートテーブル２１６には、各「管理番
号」の建設機械ごとに、その建設機械が入れられている
電子的なショッピングカート内での整理番号を示す「イ
ンデックス番号」と、そのショッピングカートを中古機
械販売サーバ３２が受け付けた時の表示価格を示す「受
付時価格」と、そのショッピングカートの識別番号を示
す「受付番号」とが記録されている。ここで、電子的な
ショッピングカートとは、中古機械販売サーバ３２が顧
客に対して一時的に提供するストレージであり、通常の
店舗におけるショッピングカートのような役割を果た
し、そこには顧客が選択した1台以上の建設機械が一時
的に登録される。ショッピングカートに入れられている
建設機械は、その顧客が購入を検討している物件である
とみなすことができる。

【００５４】カートテーブル２１６内の各建設機械のレ
コードは、その「受付番号」によって、問合せテーブル
２１７内の同じ「受付番号」のレコードに紐付けされて
いる。問合せテーブル２１７の各「受付番号」のレコー
ドには、その「受付番号」のショッピングカートに入っ
ている建設機械について顧客が中古機械販売サーバ３２
に対して送信した問合せに関して、その顧客を示す「UI
D」、「問合せ種別コード」、「問合せ項目」、「問合
せ内容」、「問合せ機会」、「問合せ日時」、「対応状
況」などが記録されている。問合せテーブル２１７内の
各「受付番号」のレコードは、その「UID」によって、
会員情報テーブル２０５内の同じ「UID」のレコードと
紐付けされており、また、その「問合せ種別コード」に
よって、問合せ種別テーブル２１８内の同じ「問合せ種
別コード」のレコードと紐付けされている。問合せ種別
テーブル２１８内の各「問合せ種別コード」のレコード
からは、その「問合せ種別コード」に対応する問合せ種
別が得られる。中古機械販売サーバ３２は、顧客端末６
０から、その顧客のショッピングカートに入っている建
設機械についての問合せを受けることができ、その問合
せに対する回答は、例えば、電子メールの方法で販売業
務システム３０などから顧客端末６０に送信される。こ
の問合せ機能は、中古機械販売サーバ３２が提供する画
面の情報だけからでは分からない情報を顧客が取得する
のに有用である。

【００５５】図４は、上述した販売データベース３１内
のデータに基づいて中古機械販売サーバ３２が顧客端末
に提供する各種のユーザインタフェース画面の遷移図で
ある（ログイン後に表示される代表的な画面間の遷移だ
けを示す）。また、図５〜図１０は、図４に示した画面
の具体例を示す。

【００５６】中古機械販売サーバ３２は、顧客にログイ
ンされた後、図４に示すように機種一覧画面画面３０１
を顧客端末６０に送る。

【００５７】図５は機種一覧画面３１０の具体例を示
す。

【００５８】図５に示すように、機種一覧画面３１０
は、取り扱い対象の全ての建設機械の機種を、油圧ショ
ベル、ミニ油圧ショベル、ブルドーザなどの分類名（図
３の機械分類テーブル２０２内の「分類名」）毎に分類
して表示する。この機種一覧画面３１０において、顧客
は、各分類名のコンボボックス３１１A〜３１１Fのプル
ダウンメニューを開くことで、その分類名に属する全機
種を一覧することができ、その中から任意の機種を選ぶ
ことができる。各機種名の隣には、図示のように、当該
機種で売りに出ている機械の在庫台数が示されている。
顧客が、各分類名の検索ボタン３１２A〜Fを押すと、中
古機械販売サーバ３２は、その押された検索ボタンに対
応するコンボボックスで選ばれた機種について、在庫機
械を図３に示した機械情報テーブル２０１から検索し、
図４に示すように、検索された機械の情報を一覧表示し
た機械一覧画面３２０を作成して顧客端末６０に送る。

【００５９】図６は、機械一覧画面３２０の具体例を示
す（「PC60」という機種の例）。

【００６０】図６に示すように、機械一覧画面３２０で
は、その上部のコンボボックス３２１に、ユーザ選択さ
れた機種が表示され、中央の機械一覧表３２４に、その
機種に属する在庫機械の情報が一覧表示される。機械一
覧表３２４に表示される情報は、図３に示した販売デー
タベース３１内のデータに基づくもので、例えば、詳細
な機種名、機番、仕様、購入日（＝リース開始日）、SM
R、価格（＝表示価格）、排ガス規制対応（規制内容や
対応状況表現に基づいている）及びレンタル中か否か
（出庫/予約/在庫フラグに基づいている）などの項目か
らなる。ここで、SMRは、その機械がTMS対応型であって
レンタル中であれば、前述したデータベースの更新処理
によって、リアルタイムに近い形で（例えば毎日）変化
していく。また、価格も、販売業務システム３０での自
動処理によって、又はマニュアル処理によって、定期的
又は随時に更新することができる。

【００６１】顧客は、機械一覧画面３２０に現在表示さ
れている機種とは別の機種の在庫機械を検索したくなっ
た場合には、その別の機種が現在の機種と同じ分類名に
属するならば、機械一覧画面３２０の上部のコンボボッ
クス３２１からその別の機種を選択して検索ボタン３２
２を押せばよい。すると、中古機械販売サーバ３２は、
その選択された別の機種について、上記と同様に在庫機
械を検索して、その検索結果について新たな機械一覧画
面３２０を作成して顧客端末６０に送る。また、検索し
たい別の機種が現在の機種と異なる分類名に属する場合
には、顧客は、機械一覧画面３２０の下部のコンボボッ
クス３２５A〜Eで希望の分類名を選べばよい。すると、
中古機械販売サーバ３２は、その選択された分類名のコ
ンボボックスと検索ボタンを表示した図５に示したよう
な新たな機種一覧画面３１０を作成して、それを図４に
示すように顧客端末６０に送る。顧客は、その新たな機
種一覧画面３１０で、上記と同様に、そのコンボボック
スで所望の機種を選んで検索ボタンを押すという操作を
行うことができる。

【００６２】顧客は、機械一覧画面３２０の機械一覧表
３２４に表示されている在庫機械中に、特に着目したい
機械が1台以上あれば、機械一覧表３２４内のその着目
機械に対応する左端のチェックボックスにチェックを入
れて、機械一覧表３２４の直上の詳細スペックボタン３
２３を押せばよい。すると、中古機械販売サーバ３２
は、その着目機械をその顧客に割り当てた電子的なショ
ッピングカートに追加し、そして、そのショッピングカ
ートに現在入っている機械に関する情報を販売データベ
ース３１から得て、図４に示すように、その得た機械情
報を一覧表示したショッピングカート画面３３０を作成
して顧客端末６０へ送る。

【００６３】図７は、ショッピングカート画面３３０の
具体例を示す。

【００６４】図７に示すように、ショッピングカート画
面３３０では、中央の機械一覧表３３１に、現在ショッ
ピングカートに入っている機械（この画面３３０でいう
「選択された機械」）の情報が一覧表示される。機械一
覧表３３１に表示される情報は、図３に示した販売デー
タベース３１内のデータに基づくもので、例えば、詳細
な機種名、機番、仕様、購入日（＝リース開始日）、SM
Rなどの項目からなる。ここで、SMRは、その機械がTMS
対応型であってレンタル中であれば、前述したデータベ
ースの更新処理によって、リアルタイムに近い形で（例
えば毎日）変化していく。

【００６５】顧客は、ショッピングカート画面３３０に
現在表示されている機械の中に、ショッピングカートか
ら出したい機械が1台以上あれば、機械一覧表３３１内
のその削除したい機械に対応する左端のチェックボック
スにチェックを入れて、機械一覧表３３１の直下の「選
択機械を削除」ボタン３３２を押せばよい。すると、シ
ョッピングカート及びショッピングカート画面３３０か
らその機械の情報が削除される。

【００６６】また、顧客は、ショッピングカート画面３
３０に表示されている機械以外の機械を検索したくなっ
た場合には、ショッピングカート画面３３０内の「別の
機械を検索」ボタン３３４を押すか、又は、下部のコン
ボボックス３３５A〜Eで希望の機械の分類名を選べばよ
い。すると、中古機械販売サーバ３２は、既に機械一覧
画面３２０で説明したのと同様に、図５に示したような
機種一覧画面３１０を顧客端末６０に送るので、顧客は
その機種一覧画面３１０で再び所望の機種を選んで検索
することができる。

【００６７】また、顧客は、ショッピングカート画面３
３０に表示されている機械に関する問合せをしたい場合
には、ショッピングカート画面３３０内の「機械に関す
るお問合せ」ボタン３３３を押せばよい。すると、中古
機械販売サーバ３２は、図４に示すように、ショッピン
グカート画面３３０に表示されている機械に関しての問
合せ画面３４０を作成して顧客端末６０に送る。

【００６８】図８は、問合わせ画面３４０の具体例を示
す。

【００６９】図８に示すように、問合せ画面３４０に
は、ショッピングカート画面３３０に表示されている全
機械に共通する質問文を顧客がタイプ入力するための共
通テキストボックス３４１と、各機械毎の質問文を顧客
がタイプ入力するための個別テキストボックス３４２
A、３４２B、…がある。顧客は、これらのテキストボッ
クスに質問文を入力して中古機械販売サーバ３２に送信
することができる。送信された質問文は、図３に示した
販売データベース３１内の問合せテーブル２１７に登録
される。その質問に対する回答は、電子メール、ウェブ
ページ、ファクシミリ又は電話などの方法でレンタル・
販売会社から顧客に返される。

【００７０】図６に示した機械一覧画面３２０か又は図
７に示したショッピングカート画面３３０において、そ
こに表示されたいずれかの機械の「詳細」ボタン３２６
又は３３６を顧客が押すと、中古機械販売サーバ３２
は、図３に示した販売データベース３１内の整備履歴テ
ーブル２０９、過去顧客情報テーブル２１４及び顧客情
報テーブル２１９に記録されている整備履歴と使用履歴
のデータに基づいて、図４に示すように、その機械の詳
細履歴画面３５０を作成して顧客端末６０に送る。

【００７１】図９と図１０は、詳細履歴画面３５０の具
体例を示す。

【００７２】図９と図１０に示すように、詳細履歴画面
３５０には業種別稼動履歴表３５１と整備履歴表３５２
が表示される。図９に示す業種別稼動履歴表３５１は、
図３に示した販売データベース３１内の過去顧客情報テ
ーブル２１４及び顧客情報テーブル２１９に記録されて
いる当該機械の使用履歴のデータ(特に、顧客の業種、
入庫日SMR、出庫日SMR、アタッチメント)に基づいて、
過去の顧客の業種別の稼働時間を集計した結果と、アタ
ッチメント別の稼働時間（各アタッチメントを付けて稼
動した時間）を集計した結果を示したものである。ここ
に表示された業種別の稼動時間は、前述したように、そ
の機械の状態を判断するための有用な材料になる。アタ
ッチメント別の稼働時間も、アタッチメントによって作
業のハードさが異なるので、その機械の状態を判断する
ための有用な材料になる。また、図１０に示す整備履歴
表３５２は、図３に示した販売データベース３１内の整
備履歴テーブル２０９に記録されている当該機械の整備
履歴を示したものである。

【００７３】また、図１０に示すように、詳細履歴画面
３５０の下部にある入出庫写真ボタン３５３を顧客が押
すと、中古機械販売サーバ３２は、図３に示した販売デ
ータベース３１内の機械写真テーブル２０８に記録され
ている当該機械の過去の全ての入庫時写真と出庫時写真
を読み出し、図４に示すように、それら入庫時写真と出
庫時写真を表示した入出庫写真画面３６０を作成して顧
客端末６０に送る。

【００７４】また、図１０に示すように、詳細履歴画面
３５０の下部にあるリビルト例写真ボタン３５４を顧客
が押すと、中古機械販売サーバ３２は、図３に示した販
売データベース３１内のリビルト例写真テーブル２０８
に記録されている当該機械の機種のリビルト前写真とリ
ビルト後写真を読み出し、図４に示すように、それらリ
ビルト前写真とリビルト後写真を表示したリビルト例写
真画面３７０を作成して顧客端末６０に送る。

【００７５】以上、本発明の一実施形態を説明したが、
本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、
他の様々な形態でも実施することができる。

【００７６】例えば、TMS又はマニュアルで収集する物
件の使用データとしては、上述の実施形態で例示した機
械の稼動時間に限られず、車両の走行距離、機械の故障
情報（エラーコード）、センサ情報および負荷頻度な
ど、様々な情報が採用できる。

【００７７】例えば、上述したリビルト例写真に関し
て、静止画に代えて、予め用意されたリビルト前後のモ
デル機械をビデオカメラで撮影した動画を用いるように
してもよい。また、既にリビルトが終わった機械につい
ては、その機械(及びその機械の各種部品)の実際のリビ
ルト前とリビルト後の写真を提供するようにしてもよ
い。また、ビデオカメラで撮影した動画を用いる場合、
インターネット等を通じて、顧客が自分の端末から会社
車庫に設置したCCDカメラを遠隔操作して撮影して自分
の端末に映し出すことで、様々な角度からリアルタイム
で、その商品をチェックしたり、リビルトの出来映えを
確認したりできるようにしてもよい。

【００７８】また、顧客が所望すれば、個々の建設機械
の機械属性、現在状態、稼動状態、使用履歴、整備履歴
などの諸データを、中古機械販売サーバ３２から顧客端
末６０にダウンロードできるようにすることもできる。
そうすると、例えば、上述したレンタル・販売会社とは
別の販売代理店が顧客として上記のデータをダウンロー
ドして、それを用いて営業を行うことができ、それによ
り、その販売代理店も信頼度の高い中古機械販売・サー
ビス・保証を行うことができる。

【００７９】また、各機械の表示価格は、償却とレンタ
ル売上を考慮して自動的に計算して更新するようにする
こともできる。

【００８０】中古機械販売サーバ３２は、売りに出てい
る機械の情報を顧客に提供するだけでなく、各機械を顧
客に販売するための受注や決済などの処理も行うように
構成することができる。販売は、前述したように、レン
タル中の機械を将来購入するという予約販売でも良い。
予約販売の場合、機械の償却やレンタル売上を考慮して
将来の販売時の価格を自動計算するような機能を、中古
機械販売サーバ３２又は販売業務システム３０に設ける
こともできる。

【００８１】本発明は、上記実施形態のように中古商品
の販売会社がその商品の使用者でもある場合だけでな
く、通常の中古商品販売のように、使用者と販売会社と
が異なる場合にも適用できる。特に、上述したTMSに対
応する機械であれば、その使用者が誰であろうと、TMS
を通じて機械の状態を取得して使用履歴として保存して
おけば、その履歴を販売時に顧客に提供することができ
る。また、TMSに対応していない機械であっても、定期
検査や整備や修理を実施したときに得られる各種情報を
それを実施した機関から収集して使用履歴や整備履歴と
してデータベースに保存できるようにコンピュータネッ
トワークシステムを組めば、それらの履歴を販売時に顧
客に提供することができる。

【００８２】本発明は、中古建設機械だけでなく、様々
な種類の中古商品の取引に適用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に従う中古商品情報提供システムの一実
施形態の全体構成を示すブロック図。

【図２】レンタルデータベース１１、整備データベース
２１及び販売データベース３１の更新の手順を示すフロ
ーチャート。

【図３】販売データベース３１内の具体的な構成を示す
図。

【図４】中古機械販売サーバ３２が顧客端末に提供する
各種のユーザインタフェース画面の遷移図（ログイン後
の遷移図）である

【図５】機種一覧画面の例を示す図。

【図６】機械一覧画面の例を示す図。

【図７】ショッピングカート画面の例を示す図。

【図８】問合せ画面の例を示す図。

【図９】詳細履歴画面の例を示す図。

【図１０】詳細履歴画面（図９からの続き）の例を示す
図。

【符号の説明】

１００ レンタル・販売会社システム １０ レンタル業務システム １１ レンタルデータベース ２０ 整備業務システム ２１ 整備データベース ３０ 販売業務システム ３１ 販売データベース ３２ 中古機械販売サーバ ４０ イントラネット ５０ インターネット ６０ 顧客端末 ７０ 追跡監視システム（TMS） ８０ 建設機械

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｅ０２Ｆ 9/20 Ｅ０２Ｆ 9/20 Ｎ (72)発明者 四家 千佳史 福島県郡山市菜根４−16−１ 株式会社ビ ックレンタル内 Ｆターム(参考） 2D003 FA00

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンピュータシステムが行う方法であっ
   て、 物件が使用されているとき、前記物件の使用の事実を示
   す使用データを収集する使用データ収集ステップと、 収集した前記使用データを使用履歴としてデータベース
   に保存する使用履歴保存ステップと、 前記物件が中古商品として売りに出されているとき、前
   記データベースに保存された前記物件の使用履歴を顧客
   にネットワークを通じて提供する使用履歴提供ステップ
   とを備えたコンピュータシステムによる中古商品情報の
   提供方法。
2. 【請求項２】 コンピュータシステムが行う方法であっ
   て、 物件の現在状態を示す現在状態データを収集する現在状
   態データ収集ステップと、 収集した前記現在状態データを前記データベースに保存
   する現在状態データ保存ステップと、 前記物件が中古商品として売りに出されているとき、前
   記データベースに保存された前記物件の現在状態データ
   を顧客にネットワークを通じて提供する現在状態データ
   提供ステップとを備えたコンピュータシステムによる中
   古商品情報の提供方法。
3. 【請求項３】 コンピュータシステムが行う方法であっ
   て、 物件が使用されているとき、前記物件の使用の事実を示
   す使用データを収集する使用データ収集ステップと、 収集した前記使用データを使用履歴としてデータベース
   に保存する使用履歴保存ステップと、 前記物件の現在状態を示す現在状態データを収集する現
   在状態データ収集ステップと、 収集した前記現在状態データを前記データベースに保存
   する現在状態データ保存ステップと、 前記物件が中古商品として売りに出されているとき、前
   記データベースに保存された前記物件の現在状態のデー
   タを顧客にネットワークを通じて提供する現在状態デー
   タ提供ステップと前記物件が中古商品として売りに出さ
   れているとき、前記データベースに保存された前記物件
   の使用履歴を顧客にネットワークを通じて提供する使用
   履歴提供ステップとを備えたコンピュータシステムによ
   る中古商品情報の提供方法。
4. 【請求項４】 前記使用データ収集ステップ又は現在状
   態データ収集ステップが、前記物件から離れた遠隔の場
   所にて、前記物件と通信することにより、前記物件の使
   用データ又は現在状態データを収集するステップを含む
   請求項１〜３のいずれか一項記載の中古商品情報の提供
   方法。
5. 【請求項５】 前記物件に対して整備が実施された場
   合、前記物件の整備の事実を示す整備データを収集する
   整備データ収集ステップと、 収集した整備データを整備履歴として前記データベース
   に保存する整備履歴保存ステップと、 前記物件が中古商品として売りに出されているとき、前
   記データベースに保存された前記物件の整備履歴を顧客
   にネットワークを通じて提供する整備履歴提供ステップ
   とを更に備えた請求項１〜３のいずれか一項記載の方
   法。
6. 【請求項６】 前記使用データ収集ステップと、前記使
   用履歴保存ステップと、前記使用履歴提供ステップとを
   同時並行的に行ない、それにより、使用中の物件を同時
   に中古商品として売りに出せるようにした請求項1及び
   ３のいずれか一項記載の方法。
7. 【請求項７】 収集した前記使用データに基づいて、前
   記データベース内の前記現在状態データを更新する現在
   状態データ更新ステップを更に備えた請求項３記載の方
   法。
8. 【請求項８】 前記使用データには、前記物件の稼動量
   を示す稼動データが含まれる請求項1及び３のいずれか
   一項記載の方法。
9. 【請求項９】 前記使用データには、前記物件の実写画
   像を示す写真データが含まれる請求項1及び３のいずれ
   か一項記載の方法。
10. 【請求項１０】 前記データベースに保存された前記物
    件の使用履歴又は整備履歴を、前記顧客が使用する端末
    にネットワークを通じてダウンロードするダウンロード
    ステップをさらに備えた請求項1、３及び５のいずれか
    一項記載の方法。
11. 【請求項１１】 コンピュータシステムであって、 物件が使用されているとき、前記物件の使用の事実を示
    す使用データを収集する使用データ収集手段と、 データベースと、 収集した前記使用データを使用履歴として前記データベ
    ースに保存する保存する使用履歴保存手段と、 前記物件が中古商品として売りに出されているとき、前
    記データベースに保存された前記物件の使用履歴を顧客
    にネットワークを通じて提供する使用履歴提供手段とを
    備えた中古商品情報の提供システム。
12. 【請求項１２】 前記物件に対して整備が実施された場
    合、前記物件の整備の事実を示す整備データを収集する
    整備データ収集手段と、 収集した整備データを整備履歴として前記データベース
    に保存する整備履歴保存手段と、 前記物件が中古商品として売りに出されているとき、前
    記データベースに保存された前記物件の整備履歴を顧客
    にネットワークを通じて提供する整備履歴提供手段とを
    更に備えた請求項１１記載のシステム。