JP2002216781A - 電池、電池前駆体およびその製造方法 - Google Patents

電池、電池前駆体およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002216781A
JP2002216781A JP2001013768A JP2001013768A JP2002216781A JP 2002216781 A JP2002216781 A JP 2002216781A JP 2001013768 A JP2001013768 A JP 2001013768A JP 2001013768 A JP2001013768 A JP 2001013768A JP 2002216781 A JP2002216781 A JP 2002216781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer
battery
acrylonitrile
styrene
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001013768A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Yasushi Inagaki
靖史 稲垣
Tsutomu Noguchi
勉 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001013768A priority Critical patent/JP2002216781A/ja
Priority to EP02715870A priority patent/EP1355369A1/en
Priority to KR1020027012433A priority patent/KR20020086668A/ko
Priority to PCT/JP2002/000434 priority patent/WO2002058175A1/ja
Priority to CNB028004701A priority patent/CN1269248C/zh
Priority to US10/239,594 priority patent/US20040014893A1/en
Publication of JP2002216781A publication Critical patent/JP2002216781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02E60/12

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Primary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本発明の目的は、アクリロニトリルとス
チレンおよび/または共役ジエンとを含有する高分子材
料もしくは同廃材が、より付加価値の高い材料として有
効に用いられる電池、および、保存時の劣化が実質的に
ない、誘電性液体と組み合わせて上記電池を構成する電
池前駆体を提供することである。 【解決手段】 (a)アクリロニトリルと(b)スチレ
ンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上と
を構成ユニットとして含有する共重合体に酸性基が導入
されている共重合体改質物と、正負電極とからなる電池
前駆体、およびさらに誘電性液体を組み合わせた電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(a)アクリロニ
トリルと(b)スチレンおよび/または共役ジエンの少
なくとも1種類以上とを構成ユニットとして含有する共
重合体(以下、単に「共重合体」と略称することもあ
る)に酸性基が導入されている共重合体改質物(以下、
単に「共重合体改質物」と略称することもある)と、正
負電極とからなる電池前駆体、および、さらに誘電性液
体が組み合わされた電池に関するものであり、さらには
該電池の前駆体および該電池の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アクリロニトリルとスチレンまたは共役
ジエンとを構成ユニットとして含有する樹脂としては、
ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹
脂、SAN(スチレン−アクリロニトリル)樹脂、AA
S(アクリロニトリル−アクリレート−スチレン)樹脂
等に代表されるポリスチレン系樹脂、またはNBR(ア
クリロニトリル−ブタジエン)ゴムなどの合成ゴム等が
挙げられる。これらの樹脂は、比較的安価であり、特
に、前者のポリスチレン系樹脂は、剛性、寸法安定性、
加工性等の特性に優れるため、各種用途のカバーやケー
ス、電気機器や自動車の筐体または各種部品材料等の樹
脂材料として多用されている。また、後者の合成ゴム
は、チューブやホース、各種緩衝材として多用されてい
る。近年、上述のような材料を用いた製品の生産量は増
加しており、これに伴い、これらの材料からなる廃材の
発生量も増加する傾向があり、地球環境保全の関心の高
まりから、該廃材の有効利用に対するニーズも高まって
きている。このような状況下で、これらの材料について
は、さらなる再利用の用途拡大が期待されており、より
付加価値の高いものへの改質に関する検討が望まれてい
る。
【0003】ところで、上記のような高分子系の廃材
は、大きく分けて、埋め立て、焼却、再溶融の3種類の
手法にて処理されている。この中でも、国内では、埋め
立てと焼却による処理が全体の約9割を占め、ほとんど
がリサイクルされていないのが現状である。また、この
ような高分子系廃材のリサイクル方法としては、加熱溶
融し再成形する(但し、熱可塑性樹脂のみ)方法が一般
的に行われているが、この際、熱による品質の劣化(例
えば、分子量低下、樹脂の酸化等)、ゴミ等の異物の混
入、または種々の着色剤を含有した樹脂が混入すること
により色合わせが必要になる等の多くの問題があった。
このように、高分子系廃材を加熱溶融によりリサイクル
する場合、処理技術やコストが大きな障害となってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アク
リロニトリルとスチレンおよび/または共役ジエンとを
含有する高分子材料もしくは同廃材が、より付加価値の
高い材料として有効に用いられる電池を提供することで
ある。本発明の他の目的は、保存時の劣化が実質的にな
い、誘電性液体と組み合わせて上記電池を構成する電池
前駆体を提供することである。本発明のさらに他の目的
は、アクリロニトリルとスチレンおよび/または共役ジ
エンとを含有する高分子材料、好ましくはその廃材を、
有効に利用することができる電池および電池前駆体の製
造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
目的を達成せんものと鋭意研究を重ねた結果、所定量の
アクリロニトリルとスチレンおよび/または共役ジエン
の少なくとも1種類以上とを構成ユニットとして含有す
る高分子材料、好ましくは使用済み樹脂に、酸性基が導
入されている改質物と、正負電極とからなる電池前駆
体、および、該電池前駆体と誘電性液体とを組み合わせ
ることにより起電力を生ぜせしめる電池を完成させるに
至った。より詳しくは、上述の目的を達成した本発明に
係る電池前駆体は、所定量のアクリロニトリルとスチレ
ンまたは共役ジエンとを含有する高分子材料、好ましく
は使用済み樹脂を用い、同材中の少なくともスチレン部
または共役ジエン部に酸性基が導入されている共重合体
改質物である親水性ゲルを所望により脱水処理したもの
と、正負電極とを組み合わせてなる。本発明に係る電池
は、該電池前駆体において、親水性ゲルに誘電性液体を
吸収させ、親水性ゲルを膨潤させてイオン導電性の電解
質とし、電池を形成させるものである。
【0006】また、本発明に係る電池の製造方法は、所
定量のアクリロニトリルとスチレンおよび/または共役
ジエンの少なくとも1種類以上を構成ユニットとして含
有する高分子材料、好ましくは使用済み樹脂に、酸性基
が導入されている共重合体改質物と、誘電性液体と、正
負電極とを組み合わせることを特徴とする。中でも、好
ましい態様としては、所定量のアクリロニトリルとスチ
レンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上
を構成ユニットとして含有する高分子材料、好ましくは
使用済み樹脂を、酸処理して改質物を得て、これを所望
により脱水処理し、該改質物と正負電極とを組み合わせ
て電池前駆体を作製し、該電池前駆体に誘電性液体を注
入することにより起電力を生ぜせしめる電池を製造する
という方法が挙げられる。
【0007】すなわち、本発明は、(1)(a)アクリ
ロニトリルと(b)スチレンおよび/または共役ジエン
の少なくとも1種類以上とを構成ユニットとして含有す
る共重合体に酸性基が導入されている共重合体改質物
と、誘電性液体と、正負電極とからなることを特徴とす
る電池、(2)共重合体が、アクリロニトリルユニット
を5〜80モル%含有していることを特徴とする前記
(1)記載の電池、(3)共重合体が、スチレンおよび
/または共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニ
ットを20〜95モル%含有していることを特徴とする
前記(1)記載の電池、(4)共重合体が、ABS(ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN
(スチレン−アクリロニトリル)樹脂およびNBR(ア
クリロニトリル−ブタジエン)ゴムからなる群から選択
される少なくとも1種類以上であることを特徴とする前
記(1)記載の電池、(5)共重合体が、さらに無機顔
料を含有していることを特徴とする前記(1)記載の電
池、(6)無機顔料が、カーボンブラックまたは/およ
び酸化チタンであることを特徴とする前記(5)記載の
電池、(7)無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に対し
て0.01〜5重量%含有していることを特徴とする前
記(5)記載の電池、(8)共重合体改質物中の酸性基
が、スルホ基、−PO(OH)および−CH PO
(OH)からなる群から選択される少なくとも1種類
以上の酸性基であることを特徴とする前記(1)記載の
電池、(9)共重合体改質物中の酸性基が、スルホ基で
あることを特徴とする前記(1)記載の電池、(10)
共重合体改質物中の酸性基が、共重合体改質物中の全ユ
ニットに対して5〜95モル%であることを特徴とする
前記(1)記載の電池、(11)(a)アクリロニトリ
ルと(b)スチレンおよび/または共役ジエンの少なく
とも1種類以上とを構成ユニットとして含有する共重合
体からなる特定の用途を目的として成形された使用済み
樹脂に、酸性基が導入されている共重合体改質物と、誘
電性液体と、正負電極とからなることを特徴とする電
池、(12)共重合体が、アクリロニトリルユニットを
5〜80モル%含有していることを特徴とする前記(1
1)記載の電池、(13)共重合体が、スチレンおよび
/または共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニ
ットを20〜95モル%含有していることを特徴とする
前記(11)記載の電池、(14)共重合体が、ABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、S
AN(スチレン−アクリロニトリル)樹脂およびNBR
(アクリロニトリル−ブタジエン)ゴムからなる群から
選択される少なくとも1種類以上であることを特徴とす
る前記(11)記載の電池、(15)共重合体が、さら
に無機顔料を含有していることを特徴とする前記(1
1)記載の電池、(16)無機顔料が、カーボンブラッ
クまたは/および酸化チタンであることを特徴とする前
記(15)記載の電池、(17)無機顔料が、共重合体
(乾燥重量)に対して0.01〜5重量%含有している
ことを特徴とする前記(15)記載の電池、(18)共
重合体改質物中の酸性基が、スルホ基、−PO(OH)
および−CHPO(OH)からなる群から選択さ
れる少なくとも1種類以上の酸性基であることを特徴と
する前記(11)記載の電池、(19)共重合体改質物
中の酸性基が、スルホ基であることを特徴とする前記
(11)記載の電池、(20)共重合体改質物中の酸性
基が、共重合体改質物中の全ユニットに対して5〜95
モル%であることを特徴とする前記(11)記載の電
池、(21)(a)アクリロニトリルと(b)スチレン
および/または共役ジエンの少なくとも1種類以上とを
構成ユニットとして含有する共重合体に酸性基が導入さ
れている共重合体改質物と、正負電極とからなることを
特徴とする電池前駆体、(22)共重合体が、アクリロ
ニトリルユニットを5〜80モル%含有していることを
特徴とする前記(21)記載の電池前駆体、(23)共
重合体が、スチレンおよび/または共役ジエンの少なく
とも1種類以上の構成ユニットを20〜95モル%含有
していることを特徴とする前記(21)記載の電池前駆
体、(24)共重合体が、ABS(アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN(スチレン−アク
リロニトリル)樹脂およびNBR(アクリロニトリル−
ブタジエン)ゴムからなる群から選択される少なくとも
1種類以上であることを特徴とする前記(21)記載の
電池前駆体、(25)共重合体が、さらに無機顔料を含
有していることを特徴とする前記(21)記載の電池前
駆体、(26)無機顔料が、カーボンブラックまたは/
および酸化チタンであることを特徴とする前記(25)
記載の電池前駆体、(27)無機顔料が、共重合体(乾
燥重量)に対して0.01〜5重量%含有していること
を特徴とする前記(25)記載の電池前駆体、(28)
共重合体改質物中の酸性基が、スルホ基、−PO(O
H)および−CHPO(OH)からなる群から選
択される少なくとも1種類以上の酸性基であることを特
徴とする前記(21)記載の電池前駆体、(29)共重
合体改質物中の酸性基が、スルホ基であることを特徴と
する前記(21)記載の電池前駆体、(30)共重合体
改質物中の酸性基が、共重合体改質物中の全ユニットに
対して5〜95モル%であることを特徴とする前記(2
1)記載の電池前駆体、(31)(a)アクリロニトリ
ルと(b)スチレンおよび/または共役ジエンの少なく
とも1種類以上とを構成ユニットとして含有する共重合
体からなる特定の用途を目的として成形された使用済み
樹脂に、酸性基が導入されている共重合体改質物と、正
負電極とからなることを特徴とする電池前駆体、(3
2)共重合体が、アクリロニトリルユニットを5〜80
モル%含有していることを特徴とする前記(31)記載
の電池前駆体、(33)共重合体が、スチレンおよび/
または共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニッ
トを20〜95モル%含有していることを特徴とする前
記(31)記載の電池前駆体、(34)共重合体が、A
BS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹
脂、SAN(スチレン−アクリロニトリル)樹脂および
NBR(アクリロニトリル−ブタジエン)ゴムからなる
群から選択される少なくとも1種類以上であることを特
徴とする前記(31)記載の電池前駆体、(35)共重
合体が、さらに無機顔料を含有していることを特徴とす
る前記(31)記載の電池前駆体、(36)無機顔料
が、カーボンブラックまたは/および酸化チタンである
ことを特徴とする前記(35)記載の電池前駆体、(3
7)無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に対して0.0
1〜5重量%含有していることを特徴とする前記(3
5)記載の電池前駆体、(38)共重合体改質物中の酸
性基が、スルホ基、−PO(OH)および−CH
O(OH)からなる群から選択される少なくとも1種
類以上の酸性基であることを特徴とする前記(31)記
載の電池前駆体、(39)共重合体改質物中の酸性基
が、スルホ基であることを特徴とする前記(31)記載
の電池前駆体、(40)共重合体改質物中の酸性基が、
共重合体改質物中の全ユニットに対して5〜95モル%
であることを特徴とする前記(31)記載の電池前駆
体、(41)(a)アクリロニトリルと(b)スチレン
および/または共役ジエンの少なくとも1種類以上とを
構成ユニットとして含有する共重合体に酸性基が導入さ
れている共重合体改質物と、誘電性液体と、正負電極と
を組み合わせることを特徴とする電池の製造方法、(4
2)共重合体が、アクリロニトリルユニットを5〜80
モル%含有していることを特徴とする前記(41)記載
の電池の製造方法、(43)共重合体が、スチレンおよ
び/または共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユ
ニットを20〜95モル%含有していることを特徴とす
る前記(41)記載の電池の製造方法、(44)共重合
体が、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン)樹脂、SAN(スチレン−アクリロニトリル)樹脂
およびNBR(アクリロニトリル−ブタジエン)ゴムか
らなる群から選択される少なくとも1種類以上であるこ
とを特徴とする前記(41)記載の電池の製造方法、
(45)共重合体が、さらに無機顔料を含有しているこ
とを特徴とする前記(41)記載の電池の製造方法、
(46)無機顔料が、カーボンブラックまたは/および
酸化チタンであることを特徴とする前記(45)記載の
電池の製造方法、(47)無機顔料が、共重合体(乾燥
重量)に対して0.01〜5重量%含有していることを
特徴とする前記(45)記載の電池の製造方法、(4
8)共重合体改質物中の酸性基が、濃硫酸、無水硫酸、
発煙硫酸、クロルスルホン酸、燐酸、塩化燐および酸化
燐からなる群から選択される少なくとも1種類以上の無
機酸を用いて共重合体中に導入されていることを特徴と
する前記(41)記載の電池の製造方法、(49)共重
合体改質物中の酸性基が、70重量%以上の濃硫酸を用
いて共重合体中に導入されていることを特徴とする前記
(41)記載の電池の製造方法、(50)共重合体改質
物中の酸性基が、濃硫酸および/またはクロルスルホン
酸と無水硫酸および/または発煙硫酸を逐次添加して共
重合体中に導入されていることを特徴とする前記(4
1)記載の電池の製造方法、(51)共重合体が、3.
5メッシュ以下のサイズの小片であることを特徴とする
前記(41)記載の電池の製造方法、(52)(a)ア
クリロニトリルと(b)スチレンおよび/または共役ジ
エンの少なくとも1種類以上とを構成ユニットとして含
有する共重合体からなる特定の用途を目的として成形さ
れた使用済み樹脂に、酸性基が導入されている共重合体
改質物と、誘電性液体と、正負電極とを組み合わせるこ
とを特徴とする電池の製造方法、(53)共重合体が、
アクリロニトリルユニットを5〜80モル%含有してい
ることを特徴とする前記(52)記載の電池の製造方
法、(54)共重合体が、スチレンおよび/または共役
ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニットを20〜
95モル%含有していることを特徴とする前記(52)
記載の電池の製造方法、(55)共重合体が、ABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、S
AN(スチレン−アクリロニトリル)樹脂およびNBR
(アクリロニトリル−ブタジエン)ゴムからなる群から
選択される少なくとも1種類以上であることを特徴とす
る前記(52)記載の電池の製造方法、(56)共重合
体が、さらに無機顔料を含有していることを特徴とする
前記(52)記載の電池の製造方法、(57)無機顔料
が、カーボンブラックまたは/および酸化チタンである
ことを特徴とする前記(56)記載の電池の製造方法、
(58)無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に対して
0.01〜5重量%含有していることを特徴とする前記
(56)記載の電池の製造方法、(59)共重合体改質
物中の酸性基が、濃硫酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロル
スルホン酸、燐酸、塩化燐および酸化燐からなる群から
選択される少なくとも1種類以上の無機酸を用いて共重
合体中に導入されていることを特徴とする前記(52)
記載の電池の製造方法、(60)共重合体改質物中の酸
性基が、70重量%以上の濃硫酸を用いて共重合体中に
導入されていることを特徴とする前記(52)記載の電
池の製造方法、(61)共重合体改質物中の酸性基が、
濃硫酸および/またはクロルスルホン酸と無水硫酸およ
び/または発煙硫酸を逐次添加して共重合体中に導入さ
れていることを特徴とする前記(52)記載の電池の製
造方法、(62)共重合体が、3.5メッシュ以下のサ
イズの小片であることを特徴とする前記(52)記載の
電池の製造方法、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の電池前駆体は、好ましく
は(a)アクリロニトリルと(b)スチレンおよび/ま
たは共役ジエンの少なくとも1種類以上を構成ユニット
として含有する共重合体に、酸性基を導入して得られる
共重合体改質物を親水性ゲル状態で得て、これを乾燥状
態とし、これを正負両極間に配置させることにより製造
され、本発明の電池は、好ましくは該電池前駆体の共重
合体改質物に誘導性液体を加えて起電力を生ぜしめるこ
とによって製造される。
【0009】本発明において用いる共重合体としては、
該共重合体中にアクリロニトリルユニットを約5〜80
モル%程度、好ましくは約10〜60モル%程度、さら
に好ましくは約20〜50モル%程度含有しているもの
が好ましい。共重合体を酸処理した際に、得られる共重
合体改質物が実質的に水溶性を示すことなく、取り扱い
が容易となるように、共重合体中のアクリロニトリルユ
ニットの含有量は、約5モル%程度以上、好ましくは約
10モル%程度以上、さらに好ましくは約20モル%程
度以上が好適である。また、共重合体が堅くなるのを避
け、電池の製造工程において共重合体を小片に粉砕する
のを容易とし、一方で共重合体中のスチレンおよび/ま
たは共役ジエンユニットの含有量が少なくなり、酸性基
の導入率が低下することを避け、共重合体改質物が電解
質としての効果を有効に発揮するために、共重合体中の
アクリロニトリルユニットの含有量は、約80モル%程
度以下、好ましくは約60モル%程度以下、さらに好ま
しくは約50モル%程度以下が好適である。
【0010】本発明において用いる共重合体は、アクリ
ロニトリル以外の構成ユニットとしてスチレンおよび/
または共役ジエン(例えば、ブタジエンまたはイソプレ
ンなど)の少なくとも1種類以上を、約20〜95モル
%程度、好ましくは約40〜85モル%程度、さらに好
ましくは約50〜80モル%程度含有しているものが好
ましい。共重合体を酸処理した際に、得られる共重合体
改質物が実質的に水溶性を示すことなく、取り扱いが容
易となるように、共重合体中の上記構成ユニットの含有
量は、約95モル%程度以下、好ましくは約85モル%
程度以下、さらに好ましくは約80モル%程度以下が好
適である。また、共重合体が堅くなるのを避け、電池の
製造工程において共重合体を小片に粉砕するのを容易と
し、かつ、酸性基の導入率を挙げ、共重合体改質物が電
解質としての効果を有効に発揮するために、共重合体中
の上記構成ユニットの含有量は、約20モル%程度以
上、好ましくは約40モル%程度以上、さらに好ましく
は約50モル%程度以上が好適である。
【0011】本発明において用いる共重合体には、上記
アクリロニトリルとスチレンおよび/または共役ジエン
とが所定量含有されていれば、更に別の構成ユニットが
含有されていても良い。これら他の構成ユニットとして
は、特に限定されないが、例えば、無水マレイン酸、無
水イタコン酸、α-メチルスチレン、アクリルアミド、
メタアクリルアミド、アクリル酸もしくはアクリル酸エ
ステル、メタアクリル酸もしくはメタアクリル酸エステ
ル、酢酸ビニル、塩化ビニル、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ビニルピロリドンまたはビニルピリジン等を
挙げることができる。なお、アクリル酸エステルおよび
メタクリル酸エステルは、炭素数が1〜10程度のもの
が好ましく、飽和であっても不飽和であってもよい。
【0012】本発明において用いる共重合体の重量平均
分子量(Mw)は、通常は約1,000〜20,000,
000程度、さらに好ましくは約10,000〜1,00
0,000程度である。共重合体を酸処理した際に、得
られる共重合体改質物が実質的に水溶性を示すことな
く、求めるゲル状の電解質とするためには、重量平均分
子量(Mw)が約1,000程度以上、より好ましくは
約10,000程度以上であることが好適である。ま
た、共重合体に酸性基を導入するための酸処理の反応を
効率よく進ませ、反応時間を短くするとともに、酸性基
の導入密度を上げるため、重量平均分子量(Mw)が約
20,000,000程度以下、より好ましくは約1,0
00,000程度以下であることが好適である。
【0013】本発明において用いる共重合体として、例
えばABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン)樹脂、SAN(スチレン−アクリロニトリル)樹
脂、ASA(アクリロニトリル−スチレン−アクリルア
ミド)樹脂、ACS(アクリロニトリル−塩素化ポリエ
チレン−スチレン)樹脂、AAS(アクリロニトリル−
アクリレート−スチレン)樹脂、NBR(アクリロニト
リル−ブタジエン)ゴム等の高分子材料を用いることが
好適である。これらの材料は、新たに製造された未使用
の樹脂粒状物(バージンペレット)であっても良いし、
特定の用途を目的として成形された使用済み樹脂または
廃材であっても良い。廃材としては、例えば、樹脂原料
や成形品の生産過程での排出品(半端品)、電気製品や
自動車等にすでに使用された筐体や各種部品材料、また
はチューブやホース、各種緩衝材などが挙げられる。該
使用済み樹脂とは、上記のような廃材から回収される樹
脂をいう。本発明における廃材は、工場や販売店、家庭
等から出る廃材のいずれであっても良いが、家庭等から
の一般廃棄物よりは、工場や販売店等から回収された、
例えば半端品などの廃材の方が比較的組成がそろったも
のが多いためより好ましい。
【0014】本発明において用いる共重合体は、上記高
分子材料と他の樹脂とのアロイ物であっても良く、例え
ば、顔染料、安定剤、難燃剤、可塑剤、充填剤、その他
補助剤等の自体公知の添加剤を含んだ使用済み樹脂また
は廃材であっても良い。また、使用済み樹脂または廃材
と未使用材料(バージン材料)との混合物であっても良
い。上記アロイ物における上記高分子材料と混合可能な
他の樹脂としては、自体公知の樹脂を用いてよいが、本
発明の酸処理を阻害しない樹脂であることが好ましく、
かかる樹脂として具体的には、例えば、ポリフェニレン
エーテル、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリアミドまたはポリエステル等が挙げられ
る。なお、これらの樹脂の混合量は、上記高分子材料に
対して約60重量%程度以下であることが好ましい。酸
処理による酸性基形成において、酸性基密度を上げ、共
重合体改質物が電解質としての性能を有効に発揮するた
めには、上記範囲が好ましい。
【0015】本発明において用いる共重合体は、酸性基
を導入するための酸処理における便宜のため、小片にし
ておくことが好ましい。小片にする方法としては、特に
限定されないが、以下の方法を挙げることができる。例
えば、粉砕機による粉砕の後、振るい分けするという方
法が挙げられる。特に、共重合体がゴム成分を含んでい
る場合、凍結処理後に粉砕すると好適である。また、加
熱溶融して微少なビーズ状にペレタイズ(粒状化)する
方法も挙げられる。上記共重合体の小片のサイズとして
は、約3.5メッシュ程度以下にすることが好ましい。
被反応物の表面積が大きくして酸処理反応を容易に、反
応時間を短くすると共に、酸処理による酸性基形成にお
いて、酸性基密度を上げ、共重合体改質物が電解質とし
ての性能を有効に発揮するため、上記範囲が好ましい。
【0016】本発明の共重合体中にさらに無機物が含有
されていると、酸性基を導入するための酸処理が促進さ
れる(無機顔料周辺が酸処理され易くなる、すなわち反
応時に同無機顔料が該共重合体からはずれて酸が同共重
合体表面に浸透し易くなる)ため、該酸処理による酸性
基形成において、酸性基密度が高まり、共重合体改質物
が有す電解質としての性能が向上する。したがって、本
発明においては共重合体に無機物を含有させることが好
ましい。
【0017】該無機物としては、カーボンブラックまた
は/および酸化チタンが好ましい。これらのカーボンブ
ラックや酸化チタンは、例えば、プラスチックの着色剤
や補強剤、電気伝導性付与剤として一般に用いられてい
るもので良い。具体的には、該カーボンブラックとして
は、例えば、チャンネル法、ファーネス法、サーマル法
のいずれの方法によって製造されたものでも良く、それ
ぞれを単独で用いても良く、または複数を併用しても良
い。なお、平均粒子径は、通常は約5〜500μm程
度、好ましくは約10〜50μm程度である。また、該
酸化チタンは、例えば、ルチル型、アナターゼ型、超微
粒子チタンのいずれのタイプでも良く、それぞれを単独
で用いても良く、または複数を併用しても良い。なお、
平均粒子径は、通常は約0.01〜50μm程度、好ま
しくは約0.05〜10μm程度である。共重合体中に
含まれる上記カーボンブラックや酸化チタンの含有量
は、共重合体の乾燥重量に対して約0.01〜5重量%
程度、好ましくは約0.05〜3重量%程度である。
【0018】本発明の電池および電池前駆体は、上述の
共重合体に酸性基が導入されている共重合体改質物を構
成要素の一つとする。共重合体に酸性基を導入する方法
としては、例えば、共重合体を酸処理する方法が挙げら
れる。上記共重合体を酸処理することにより、吸水性ゲ
ル電解質への転換が行われる。より詳しくは、上記酸処
理により改質した共重合体改質物の分析によると、共重
合体中のアクリロニトリルの一部はアミドになり、一
方、スチレンや共役ジエンの方には酸性基が導入され
る。
【0019】本発明の上記酸処理に使用する酸として
は、スチレンや共役ジエンに酸性基を導入することがで
きる無機酸が好適である。該無機酸としては、具体的
に、例えば、濃硫酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロルスル
ホン酸等のスルホ化剤や硝酸、発煙硝酸、燐酸、塩化
燐、酸化燐等が挙げられる。これらの中では、濃硫酸、
無水硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸が好ましく、特
に、約70重量%程度以上の濃硫酸がより好ましい。ま
た、これらの無機酸はそれぞれ単独で使用しても良い
し、2種類以上を併用しても良い。併用する場合は、混
合しても良いし、逐次添加しても良い。例えば、共重合
体を最初濃硫酸で処理した後、次に、無水硫酸を添加す
ることにより、水系で形状安定な親水性ゲル電解質を得
ることができる。これは、濃硫酸の処理によりまず該共
重合体中のニトリル部分が主に加水反応をうけ、次に、
無水硫酸で処理することによりスチレンや共役ジエン部
が強制的にスルホン架橋されることより架橋度の高いゲ
ルが得られるためである。したがって、上記酸処理は、
本発明における酸処理の好ましい態様の一つである。
【0020】反応に用いる無機酸の量(仕込み量)とし
ては、共重合体の重量に対して約1〜500倍程度、好
ましくは約10〜200倍程度である。スチレンや共役
ジエンへの酸性基の導入率やアクリロニトリル基の加水
反応率を上げることにより、酸性基の生成を促進し、か
つ親水性を持たせるために、無機酸の仕込み量は、共重
合体の重量に対して約1倍程度以上、好ましくは約10
倍程度以上が好適である。また、経済性および作業性の
観点から、無機酸の仕込み量は、共重合体の重量に対し
て約500倍程度以下、好ましくは約200倍程度以下
が好適である。
【0021】本発明における上記酸処理は無機酸中で行
っても良いが、有機溶媒を用いた系で行っても良い。酸
処理において使用可能な有機溶媒としては、例えば、炭
素数1〜2程度の脂肪族ハロゲン化炭化水素(好ましく
は1,2−ジクロロエタン 、クロロホルム、ジクロロ
メタン、1,1−ジクロロエタン等)、脂肪族環状炭化
水素(好ましくは、シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サン、シクロペンタン等)、ニトロメタン、ニトロベン
ゼン、二酸化イオウ、パラフィン系炭化水素(好ましく
は、炭素数が約1〜7程度)、アセトニトリル、二硫化
炭素、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,
2-ジメトキシエタン、アセトン、メチルエチルケト
ン、チオフェン等が挙げられる。好ましくは、炭素数1
〜2程度の脂肪族ハロゲン化炭化水素、脂肪族環状炭化
水素、ニトロメタン、ニトロベンゼン、二酸化イオウで
ある。これら溶媒は単独で用いても良いし複数を混合し
て用いても良い。混合溶媒においては、その混合比率は
特に制限は無い。これら有機溶媒は、共重合体重量に対
して約200倍程度未満が好適である。酸処理の反応率
を上げるとともに、経済的観点からも、上記範囲が好ま
しい。
【0022】また、上記酸処理の際には、所望によりル
イス塩基を用いても良い。ルイス塩基としては、例え
ば、アルキルフォスフェート(例えば、トリエチルフォ
スフェートまたはトリメチルフォスフェート等)、ジオ
キサン、無水酢酸、酢酸エチル、パルチミン酸エチル、
ジエチルエーテル、チオキサン等が挙げられる。なお、
上記酸処理に一度使用した無機酸や有機溶媒は、反応終
了後回収してそのまま、もしくは抜き取りや蒸留等の方
法により回収して再度反応に使用しても良い。
【0023】本発明においては、共重合体を上述した酸
処理に付することで、スチレンおよび/または共役ジエ
ンユニットには酸性基が導入され、一方、アクリロニト
リルユニットは加水反応によりアミド化して親水性の樹
脂に改質され、親水性ゲル電解質が得られる。上記酸処
理によりスチレンまたは共役ジエンユニットに導入され
る酸性基としては、例えば、スルホ基〔−SOH〕、
−PO(OH)、−CHPO(OH) などを挙
げることができる。これらの酸性基の中では、スルホ基
が好ましい。これら酸性基は1種類のみが該共重合体に
導入されていても良いし、2種類以上が該共重合体に導
入されていても良い。ただし、本発明の電池または電池
前駆体に用いられる親水性ゲル電解質としての性能を満
足するには、共重合体改質物に含有される酸性基の量
は、全ユニットに対して約5〜95モル%程度、好まし
くは約10〜70モル%程度である。共重合体改質物が
実質的に水溶性を示さず、形状安定なゲルにするため
に、共重合体改質物に含有される酸性基の量は、全ユニ
ットに対して約95モル%程度以下、好ましくは約70
モル%程度以下が好適である。また、酸性基の導入率を
上げ、吸水性およびイオン性を持たせ、共重合体改質物
が親水性電解質ゲルとして有効であるために、共重合体
改質物に含有される酸性基の量は、全ユニットに対して
約5モル%程度以上、好ましくは約10モル%程度以上
が好適である。
【0024】上記共重合体改質物中の酸性基がスルホ基
である場合は、共重合体と前述の例えば、濃硫酸、無水
硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸等の自体公知のスル
ホ化剤と、そのままで、もしくは溶媒中で反応させるこ
とで共重合体にスルホ基を導入できる。また、上記共重
合体改質物中の酸性基が−PO(OH) 基である場
合には、溶媒中に三酸化燐を添加し、さらに加水分解す
ることにより共重合体に導入できる。
【0025】本発明における上記酸処理反応は、共重合
体に上記所定量の酸性基を導入するために、以下の条件
で行うことが好ましい。反応温度は、有機溶媒の使用の
有無で大きく異なるので一概には言えないが、概ね0〜
200℃程度、好ましくは約30〜120℃程度であ
る。実用性の観点から反応速度をある程度速くするた
め、また、良好な性能を有する吸水性樹脂としての共重
合体改質物を得るため、反応温度は、約0℃程度以上、
好ましくは約30℃程度以上であることが好適である。
また、熱分解によって共重合体の分子鎖が切断され、共
重合体改質物が水に対して溶解するようになることを避
けるため、反応温度は約200℃程度以下、好ましくは
約120℃程度以下であることが好適である。該酸処理
の反応時間は、反応温度によって大きく異なるので一概
には言えないが、概ね1分〜40時間程度、好ましくは
約5分〜2時間程度である。反応を充分に進行させると
ともに、一方で生産効率を上げるため、上記範囲が好ま
しい。
【0026】本発明に係る共重合体改質物には、さら
に、所望により有機もしくは無機塩または水酸化物を加
えることができる。これら有機もしくは無機塩あるいは
水酸化物としては、例えば、アンモニウム、アルカリ金
属(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム等)やア
ルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム
等)やその他金属(例えば、アルミニウム、チタニウ
ム、ゲルマニウム、スズ、鉄、亜鉛、銅、インジウム、
ガリウム、ケイ素、ジルコニウム、ニッケル、コバル
ト、バナジウム、銀、マンガン、ビスマス等)の水酸化
物、炭酸塩、酢酸塩、硫酸塩、リン酸塩、有機酸(例え
ば、クエン酸、乳酸、アミノ酸(例えば、グルタミン
酸、アスパラギン酸など)、アルギン酸、リンゴ酸また
はグルコン酸など)塩等の化合物が挙げられる。また、
該共重合体改質物は、金属または非金属のイオンを含有
することもできる。この場合、上記共重合体改質物の酸
性基と塩を形成させることができるが、該酸性基と異な
る遊離酸性基を有する遊離塩を添加することも可能であ
る。以上のようにして得られる共重合体改質物はゲル状
である。この後、例えば、天日、加熱、減圧、遠心、プ
レス等の脱水処理または乾燥処理を行うことが好まし
い。
【0027】以上のように酸処理、所望により脱水処理
して得られる吸水性ゲル電解質である共重合体改質物
と、正負電極とから、本発明の電池前駆体が構成され
る。本発明において用いる正負電極は、金属、合金、ま
たは金属酸化物、金属含水酸化物もしくは金属ハロゲン
化物などの金属化合物の中から適宜、相対的に貴なもの
を正極に、相対的に卑なものを負極に、組み合わせるこ
とにより構成される。これらの金属としては、当業界で
用いられる自体公知のものを用いてよいが、例えば、亜
鉛、アルミニウム、マグネシウム、鉄、錫、銅、銀、白
金などが挙げられる。これら電極は、それ自身が活物質
になる場合もあるが、水素または酸素などが活物質であ
り、水素イオン、水酸イオンまたは酸素イオン等を生成
あるいは、それらから生成する反応系である場合もあり
える。また、複数の価数を有するイオンの酸化・還元サ
イクルを用いることもできる。
【0028】前記電池前駆体と、誘電性液体とを組み合
わせて本発明に係る電池を得る。本発明に係る電池の好
ましい態様としては、上記金属あるいその化合物の正負
電極を容器内に対向させ、その対向部分に、前記所望に
より脱水処理した共重合体改質物を存在させ、ここに誘
電性液体を注入することにより、前記共重合体改質物は
膨潤し、前記対向した電極部間をイオン伝導性による導
電性で電気的に導通させる電池が挙げられる。ここで、
本発明で用いる誘電性液体としては、誘導率を有する液
体であれば、特に限定されない。具体的には、電解質液
はもちろん、蒸留水、メタノールもしくはエタノールな
どのアルコール、またはこれらの混合物などを用いるこ
とができる。中でも、水を主体とした液体が好適に用い
られる。
【0029】本発明に係る電池においては、前記共重合
体改質物に誘電性液体を入れて膨潤させ、正負電極間が
イオン電導的に導通状態になるまで、電池の出力その他
の特性が低下することがない。すなわち、本発明に係る
電池前駆体の形で保存しておけば、保存状態での劣化が
殆どないのが、本発明の電池の特長である。このような
電池は、現在、普及の著しい携帯電子機器の電源、特
に、緊急時のバックアップ電源として有用である。
【0030】
【実施例】ここで、実際に本発明に係わる電池として実
施例1および2の試料を作成しその評価を行ったが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0031】〔実施例1〕30重量部の濃硫酸(96重
量%)の中に、1重量部のSAN(スチレン−アクリロ
ニトリル)樹脂廃材を加え、80℃で20分間反応させ
た。なお、SAN樹脂廃材として、8mmカセットテー
プガードパネルの透明部に用いられていた樹脂であっ
て、スチレンの含有量が60モル%、アクリロニトリル
の含有量が40モル%の樹脂を、シュレッダーにより粉
砕した16〜32メッシュの分級物を用いた。反応終了
後、系中の固形物をグラスフィルターでろ過し水洗濾過
した。これを循風乾燥器にて105℃で2時間乾燥を行
った。硫黄の元素分析結果より、この固形物中のスルホ
基は、全モノマーユニット中の36モル%であることが
確認された。内寸法20x50x10mmの合成樹脂製の
セルに、上記乾燥物を0.5g入れ、それぞれ15x60
mmの面積を有する銅と亜鉛の板状の電極を上記セル内
に対向させた。このセルに水を注入した。上記乾燥物
は、水により膨潤し、この膨潤したゲル状物が、上記電
極間を満たしイオン的な伝導性を示した。かかる本発明
の電池は、解放電圧1.05V、短絡電流35mAを示
した。
【0032】〔実施例2〕90重量部の濃硫酸(96重
量%)の中に、3.5重量部のABS(アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン)樹脂廃材を加え、60℃で
60分間反応させた。その後、0.5重量部の発煙硫酸
(SOを60重量%含有)を追加添加し、さらに30
分間反応を行った。なお、ABS樹脂廃材としては、パ
ソコン筐体の白色部分に用いられていた樹脂であって、
スチレンの含有量が48モル%、アクリロニトリルの含
有量が39モル%、ブタジエンの含有量が13モル%で
あって、さらに、酸化チタンが1重量%含有されている
樹脂を、冷凍シュレッダーにより粉砕した16〜32メ
ッシュの分級物を用いた。反応終了後、系中の固形物を
水洗濾過した。これを乾燥器にて2時間乾燥を行った。
この操作により白色の固形物が得られた。この固形物中
のスルホ基は、全モノマーユニット中の42モル%であ
った。実施例1と同様に、内寸法20x50x10mmの
合成樹脂製のセルに、上記乾燥物を0.5g入れ、それぞ
れ15x60mmの面積を有する鉄と亜鉛の板状の電極
を上記セル内に対向させた。このセルに水を注入した。
上記乾燥物は、水により膨潤し、この膨潤したゲル状物
が、上記電極間を満たしイオン的な伝導性を示した。こ
の本発明に係る電池は、解放電圧0.45V、短絡電流
55mAを示した。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る電池および電池前駆体の吸
水性ゲル電解質は、使用済み樹脂からでも製造できるた
め 、資源の有効利用につながり、地球の環境保全に貢
献することができる。廃材からでも製造できる本発明に
かかる電池は、該電池前駆体と要時に誘電性液体と組み
合わせて用い、該電池前駆体は保存性に優れているの
で、普及の著しい携帯電子機器の電源、特に、緊急時の
バックアップ電源として有用である。このような付加価
値の高い材料へ高分子系廃材を転換することが、本発明
により可能となるため、増加していく該廃材のリサイク
ルが促進される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/12 C08L 25/12 55/02 55/02 H01M 6/22 H01M 6/22 Z (72)発明者 野口 勉 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AC071 BC061 BN151 DA036 DE136 FD096 GQ00 4J100 AB02P AM02Q AS02P BA56H BA64H CA04 CA31 HB50 HB52 HB57 HB58 JA43 5H024 AA11 AA14 BB01 BB02 BB03 BB04 BB08 CC04 DD00 DD09 EE05 FF01 FF05 FF21 FF34 FF38 GG00 HH01 HH08

Claims (62)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アクリロニトリルと(b)スチレ
    ンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上と
    を構成ユニットとして含有する共重合体に酸性基が導入
    されている共重合体改質物と、誘電性液体と、正負電極
    とからなることを特徴とする電池。
  2. 【請求項2】 共重合体が、アクリロニトリルユニット
    を5〜80モル%含有していることを特徴とする請求項
    1記載の電池。
  3. 【請求項3】 共重合体が、スチレンおよび/または共
    役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニットを20
    〜95モル%含有していることを特徴とする請求項1記
    載の電池。
  4. 【請求項4】 共重合体が、ABS(アクリロニトリル
    −ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN(スチレン−ア
    クリロニトリル)樹脂およびNBR(アクリロニトリル
    −ブタジエン)ゴムからなる群から選択される少なくと
    も1種類以上であることを特徴とする請求項1記載の電
    池。
  5. 【請求項5】 共重合体が、さらに無機顔料を含有して
    いることを特徴とする請求項1記載の電池。
  6. 【請求項6】 無機顔料が、カーボンブラックまたは/
    および酸化チタンであることを特徴とする請求項5記載
    の電池。
  7. 【請求項7】 無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に対
    して0.01〜5重量%含有していることを特徴とする
    請求項5記載の電池。
  8. 【請求項8】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ
    基、−PO(OH)および−CHPO(OH)
    らなる群から選択される少なくとも1種類以上の酸性基
    であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  9. 【請求項9】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ基
    であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  10. 【請求項10】 共重合体改質物中の酸性基が、共重合
    体改質物中の全ユニットに対して5〜95モル%である
    ことを特徴とする請求項1記載の電池。
  11. 【請求項11】 (a)アクリロニトリルと(b)スチ
    レンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上
    とを構成ユニットとして含有する共重合体からなる特定
    の用途を目的として成形された使用済み樹脂に、酸性基
    が導入されている共重合体改質物と、誘電性液体と、正
    負電極とからなることを特徴とする電池。
  12. 【請求項12】 共重合体が、アクリロニトリルユニッ
    トを5〜80モル%含有していることを特徴とする請求
    項11記載の電池。
  13. 【請求項13】 共重合体が、スチレンおよび/または
    共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニットを2
    0〜95モル%含有していることを特徴とする請求項1
    1記載の電池。
  14. 【請求項14】 共重合体が、ABS(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN(スチレン−
    アクリロニトリル)樹脂およびNBR(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン)ゴムからなる群から選択される少なく
    とも1種類以上であることを特徴とする請求項11記載
    の電池。
  15. 【請求項15】 共重合体が、さらに無機顔料を含有し
    ていることを特徴とする請求項11記載の電池。
  16. 【請求項16】 無機顔料が、カーボンブラックまたは
    /および酸化チタンであることを特徴とする請求項15
    記載の電池。
  17. 【請求項17】 無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に
    対して0.01〜5重量%含有していることを特徴とす
    る請求項15記載の電池。
  18. 【請求項18】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ
    基、−PO(OH)および−CHPO(OH)
    らなる群から選択される少なくとも1種類以上の酸性基
    であることを特徴とする請求項11記載の電池。
  19. 【請求項19】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ
    基であることを特徴とする請求項11記載の電池。
  20. 【請求項20】 共重合体改質物中の酸性基が、共重合
    体改質物中の全ユニットに対して5〜95モル%である
    ことを特徴とする請求項11記載の電池。
  21. 【請求項21】 (a)アクリロニトリルと(b)スチ
    レンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上
    とを構成ユニットとして含有する共重合体に酸性基が導
    入されている共重合体改質物と、正負電極とからなるこ
    とを特徴とする電池前駆体。
  22. 【請求項22】 共重合体が、アクリロニトリルユニッ
    トを5〜80モル%含有していることを特徴とする請求
    項21記載の電池前駆体。
  23. 【請求項23】 共重合体が、スチレンおよび/または
    共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニットを2
    0〜95モル%含有していることを特徴とする請求項2
    1記載の電池前駆体。
  24. 【請求項24】 共重合体が、ABS(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN(スチレン−
    アクリロニトリル)樹脂およびNBR(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン)ゴムからなる群から選択される少なく
    とも1種類以上であることを特徴とする請求項21記載
    の電池前駆体。
  25. 【請求項25】 共重合体が、さらに無機顔料を含有し
    ていることを特徴とする請求項21記載の電池前駆体。
  26. 【請求項26】 無機顔料が、カーボンブラックまたは
    /および酸化チタンであることを特徴とする請求項25
    記載の電池前駆体。
  27. 【請求項27】 無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に
    対して0.01〜5重量%含有していることを特徴とす
    る請求項25記載の電池前駆体。
  28. 【請求項28】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ
    基、−PO(OH)および−CHPO(OH)
    らなる群から選択される少なくとも1種類以上の酸性基
    であることを特徴とする請求項21記載の電池前駆体。
  29. 【請求項29】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ
    基であることを特徴とする請求項21記載の電池前駆
    体。
  30. 【請求項30】 共重合体改質物中の酸性基が、共重合
    体改質物中の全ユニットに対して5〜95モル%である
    ことを特徴とする請求項21記載の電池前駆体。
  31. 【請求項31】 (a)アクリロニトリルと(b)スチ
    レンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上
    とを構成ユニットとして含有する共重合体からなる特定
    の用途を目的として成形された使用済み樹脂に、酸性基
    が導入されている共重合体改質物と、正負電極とからな
    ることを特徴とする電池前駆体。
  32. 【請求項32】 共重合体が、アクリロニトリルユニッ
    トを5〜80モル%含有していることを特徴とする請求
    項31記載の電池前駆体。
  33. 【請求項33】 共重合体が、スチレンおよび/または
    共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニットを2
    0〜95モル%含有していることを特徴とする請求項3
    1記載の電池前駆体。
  34. 【請求項34】 共重合体が、ABS(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN(スチレン−
    アクリロニトリル)樹脂およびNBR(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン)ゴムからなる群から選択される少なく
    とも1種類以上であることを特徴とする請求項31記載
    の電池前駆体。
  35. 【請求項35】 共重合体が、さらに無機顔料を含有し
    ていることを特徴とする請求項31記載の電池前駆体。
  36. 【請求項36】 無機顔料が、カーボンブラックまたは
    /および酸化チタンであることを特徴とする請求項35
    記載の電池前駆体。
  37. 【請求項37】 無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に
    対して0.01〜5重量%含有していることを特徴とす
    る請求項35記載の電池前駆体。
  38. 【請求項38】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ
    基、−PO(OH)および−CHPO(OH)
    らなる群から選択される少なくとも1種類以上の酸性基
    であることを特徴とする請求項31記載の電池前駆体。
  39. 【請求項39】 共重合体改質物中の酸性基が、スルホ
    基であることを特徴とする請求項31記載の電池前駆
    体。
  40. 【請求項40】 共重合体改質物中の酸性基が、共重合
    体改質物中の全ユニットに対して5〜95モル%である
    ことを特徴とする請求項31記載の電池前駆体。
  41. 【請求項41】 (a)アクリロニトリルと(b)スチ
    レンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上
    とを構成ユニットとして含有する共重合体に酸性基が導
    入されている共重合体改質物と、誘電性液体と、正負電
    極とを組み合わせることを特徴とする電池の製造方法。
  42. 【請求項42】 共重合体が、アクリロニトリルユニッ
    トを5〜80モル%含有していることを特徴とする請求
    項41記載の電池の製造方法。
  43. 【請求項43】 共重合体が、スチレンおよび/または
    共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニットを2
    0〜95モル%含有していることを特徴とする請求項4
    1記載の電池の製造方法。
  44. 【請求項44】 共重合体が、ABS(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN(スチレン−
    アクリロニトリル)樹脂およびNBR(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン)ゴムからなる群から選択される少なく
    とも1種類以上であることを特徴とする請求項41記載
    の電池の製造方法。
  45. 【請求項45】 共重合体が、さらに無機顔料を含有し
    ていることを特徴とする請求項41記載の電池の製造方
    法。
  46. 【請求項46】 無機顔料が、カーボンブラックまたは
    /および酸化チタンであることを特徴とする請求項45
    記載の電池の製造方法。
  47. 【請求項47】 無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に
    対して0.01〜5重量%含有していることを特徴とす
    る請求項45記載の電池の製造方法。
  48. 【請求項48】 共重合体改質物中の酸性基が、濃硫
    酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸、燐酸、塩
    化燐および酸化燐からなる群から選択される少なくとも
    1種類以上の無機酸を用いて共重合体中に導入されてい
    ることを特徴とする請求項41記載の電池の製造方法。
  49. 【請求項49】 共重合体改質物中の酸性基が、70重
    量%以上の濃硫酸を用いて共重合体中に導入されている
    ことを特徴とする請求項41記載の電池の製造方法。
  50. 【請求項50】 共重合体改質物中の酸性基が、濃硫酸
    および/またはクロルスルホン酸と無水硫酸および/ま
    たは発煙硫酸を逐次添加して共重合体中に導入されてい
    ることを特徴とする請求項41記載の電池の製造方法。
  51. 【請求項51】 共重合体が、3.5メッシュ以下のサ
    イズの小片であることを特徴とする請求項41記載の電
    池の製造方法。
  52. 【請求項52】 (a)アクリロニトリルと(b)スチ
    レンおよび/または共役ジエンの少なくとも1種類以上
    とを構成ユニットとして含有する共重合体からなる特定
    の用途を目的として成形された使用済み樹脂に、酸性基
    が導入されている共重合体改質物と、誘電性液体と、正
    負電極とを組み合わせることを特徴とする電池の製造方
    法。
  53. 【請求項53】 共重合体が、アクリロニトリルユニッ
    トを5〜80モル%含有していることを特徴とする請求
    項52記載の電池の製造方法。
  54. 【請求項54】 共重合体が、スチレンおよび/または
    共役ジエンの少なくとも1種類以上の構成ユニットを2
    0〜95モル%含有していることを特徴とする請求項5
    2記載の電池の製造方法。
  55. 【請求項55】 共重合体が、ABS(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン−スチレン)樹脂、SAN(スチレン−
    アクリロニトリル)樹脂およびNBR(アクリロニトリ
    ル−ブタジエン)ゴムからなる群から選択される少なく
    とも1種類以上であることを特徴とする請求項52記載
    の電池の製造方法。
  56. 【請求項56】 共重合体が、さらに無機顔料を含有し
    ていることを特徴とする請求項52記載の電池の製造方
    法。
  57. 【請求項57】 無機顔料が、カーボンブラックまたは
    /および酸化チタンであることを特徴とする請求項56
    記載の電池の製造方法。
  58. 【請求項58】 無機顔料が、共重合体(乾燥重量)に
    対して0.01〜5重量%含有していることを特徴とす
    る請求項56記載の電池の製造方法。
  59. 【請求項59】 共重合体改質物中の酸性基が、濃硫
    酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸、燐酸、塩
    化燐および酸化燐からなる群から選択される少なくとも
    1種類以上の無機酸を用いて共重合体中に導入されてい
    ることを特徴とする請求項52記載の電池の製造方法。
  60. 【請求項60】 共重合体改質物中の酸性基が、70重
    量%以上の濃硫酸を用いて共重合体中に導入されている
    ことを特徴とする請求項52記載の電池の製造方法。
  61. 【請求項61】 共重合体改質物中の酸性基が、濃硫酸
    および/またはクロルスルホン酸と無水硫酸および/ま
    たは発煙硫酸を逐次添加して共重合体中に導入されてい
    ることを特徴とする請求項52記載の電池の製造方法。
  62. 【請求項62】 共重合体が、3.5メッシュ以下のサ
    イズの小片であることを特徴とする請求項52記載の電
    池の製造方法。
JP2001013768A 2001-01-22 2001-01-22 電池、電池前駆体およびその製造方法 Pending JP2002216781A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001013768A JP2002216781A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 電池、電池前駆体およびその製造方法
EP02715870A EP1355369A1 (en) 2001-01-22 2002-01-22 Electolyte-absorptive polymer and its production method, and cell using the polymer
KR1020027012433A KR20020086668A (ko) 2001-01-22 2002-01-22 전해액 흡수 폴리머 및 그 제조 방법, 및 이 폴리머를사용한 전지
PCT/JP2002/000434 WO2002058175A1 (fr) 2001-01-22 2002-01-22 Polymere absorbant d'electrolyte et son procede de production et pile utilisant ledit polymere
CNB028004701A CN1269248C (zh) 2001-01-22 2002-01-22 吸收电解液的聚合物以及制备该聚合物的方法和使用该聚合物的电池
US10/239,594 US20040014893A1 (en) 2001-01-22 2002-01-22 Electrolyte-absorptive polymer and its production method, and cell using the polymer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001013768A JP2002216781A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 電池、電池前駆体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002216781A true JP2002216781A (ja) 2002-08-02

Family

ID=18880573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001013768A Pending JP2002216781A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 電池、電池前駆体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002216781A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011168763A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Hyundai Motor Co Ltd 新規の両親媒性ブロック共重合体、その製造方法、それを含む高分子電解質及びそれを利用した高分子電解質膜

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011168763A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Hyundai Motor Co Ltd 新規の両親媒性ブロック共重合体、その製造方法、それを含む高分子電解質及びそれを利用した高分子電解質膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. A MOF-based single-ion Zn2+ solid electrolyte leading to dendrite-free rechargeable Zn batteries
CN109244418B (zh) 表面包覆的锂离子电池正极材料、制备方法和锂离子电池
Nimkar et al. Is “water in salt” electrolytes the ultimate solution? Achieving high stability of organic anodes in diluted electrolyte solutions via a wise anions selection
JP2002216781A (ja) 電池、電池前駆体およびその製造方法
JP2002216566A (ja) 冠水電気スイッチおよびその製造方法
JP2002313352A (ja) 電池およびその製造方法
JP3937549B2 (ja) 吸水性樹脂組成物の製造方法
JP2002313292A (ja) 電池およびその製造方法
WO2002058175A1 (fr) Polymere absorbant d'electrolyte et son procede de production et pile utilisant ledit polymere
CN112103588B (zh) 一种锂离子电池回收处理方法
CN110137454A (zh) 一种用于锂硫电池的聚吡咯复合材料及其制备方法和应用
JPH10180123A (ja) イオン交換樹脂及びその製造方法
JP4830177B2 (ja) 土壌改質剤及びその製造方法
JP2001294858A (ja) 土壌改質剤及びその製造方法
JPH11169707A (ja) 尿吸収剤及びその製造方法並びにこれを用いた尿吸収方法及び携帯用便器
CN109835956A (zh) 一种锂离子电池正极材料的制备方法及其应用
JP3840776B2 (ja) 吸水性樹脂組成物及びその製造方法
CN112768750B (zh) 一种可循环利用的溴化锌基固态储能电解质、制备方法及其应用
KR20200051580A (ko) 재충전 가능한 배터리들의 캐소드들에 관한 폴리아닐린 및 그래핀에 기초한 나노복합체 재료들과 그 제조 방법
JP2002270193A (ja) 水添加電池及び同製造方法
JPH07331019A (ja) 高分子固体電解質
JP4240265B2 (ja) 吸水体およびその製造方法
JP3937550B2 (ja) 吸水性樹脂及びその製造方法
Salado et al. Lithium‐Ion Batteries: Electrodes, Separators, and Solid Polymer Electrolytes
KR100508234B1 (ko) 슈퍼커패시터용 금속산화물 제조방법 및 금속산화물계슈퍼커패시터 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20070125