JP2002214453A - 光ファイバケーブルの分岐方法 - Google Patents

光ファイバケーブルの分岐方法

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JP2002214453A
JP2002214453A JP2001322130A JP2001322130A JP2002214453A JP 2002214453 A JP2002214453 A JP 2002214453A JP 2001322130 A JP2001322130 A JP 2001322130A JP 2001322130 A JP2001322130 A JP 2001322130A JP 2002214453 A JP2002214453 A JP 2002214453A
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fiber cable
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cutting
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多心光ファイバケーブル内の所望の光ファイバ
を、容易に切断できる、簡易な分岐方法を提供する。 【解決手段】光ファイバとして柔軟で許容伸び歪の大き
なプラスチック製光ファイバ2を用いることにより、光
ファイバを破壊することなくスペーサ3のスロット4か
ら引き出し、プラスチック製光ファイバ2を切断し、光
ファイバケーブル1を分岐させられる。また、スロット
4内にプラスチック製光ファイバ2を収納したままで
も、小型の切断刃をスロット4内に挿入し、容易にプラ
スチック製光ファイバ2を切断し、光ファイバケーブル
1を分岐させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバケーブ
ルの分岐方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを、ビル内等の多数の使用者
の通信に使う場合、複数の光ファイバを1本の光ファイ
バケーブル内に入れた、多心光ファイバケーブルが用い
られる。多心光ファイバケーブルの途中で、光ファイバ
を必要な本数だけ(例えば各フロアごとに)分岐するこ
とで、光ファイバケーブル敷設作業を簡素化している。
【0003】上記の光ファイバケーブルの代表的構造
は、螺旋状の複数のスロット(溝)を備えるスペーサ、
スロット中に収納された光ファイバ、および被覆層から
なる。
【0004】従来、光ファイバケーブルとして用いられ
る光ファイバは石英製光ファイバが主流であった。しか
し石英製光ファイバは硬く、所望の光ファイバをスロッ
ト内に収納したままで切断することは困難であった。ま
た、石英製光ファイバは許容伸び歪が小さいために、所
望の光ファイバをスロットから取り出すことが困難であ
った。ただし許容伸び歪とは、光ファイバをファイバの
長手方向に伸ばしたときにファイバに蓄積される伸び歪
のうち、光ファイバの破断等により実質的に回復できな
い損失を受けない最大の伸び歪である。石英製光ファイ
バでは通常0.2〜0.3%である。
【0005】分岐に伴うこれらの問題を解決するため、
多数の工夫がなされてきた。
【0006】あらかじめ分岐箇所が決められている場合
には、例えば特開2000−89039に記載のよう
に、光クロージャ(接続箱または分岐箱)を用いて分岐
する方法が提案されている。しかしこの場合は分岐箇所
ごとにテンションメンバ(抗張力材)を切断し、光ファ
イバケーブル内の全光ファイバを処理する必要があり、
手間がかかるうえ、光ファイバを傷付けやすいという欠
点がある。またあらかじめ分岐箇所が決められていて、
光ファイバケーブルの敷設時のみに分岐することがで
き、敷設後に分岐箇所を追加したい場合に対応できな
い。
【0007】また分岐方法が後分岐方法、すなわち、既
設光ファイバケーブルの任意の非末端位置で光ファイバ
ケーブルを分岐させる方法としては、特開平11−29
5574に記載のように光ファイバケーブル敷設の際に
余長を確保しておく方法、特開平11−211949に
記載のようにSZ型スロット(螺旋の方向が途中で周期
的に逆向きになる特殊なスロット)を用いる方法等が提
案されている。しかし前者の例では、テンションメンバ
の切断は必要ないが、光ファイバケーブルの敷設の際に
ある程度の余長を確保する必要があること、また、光フ
ァイバケーブルを引き寄せる工程が必要であること等に
より作業性が良くない問題がある。また後者の例では、
SZ型スロットは一方向撚りのものに比べて光ファイバ
ケーブルの製造が高コストとなる、また、光ファイバを
スロットから取り出すために長い範囲にわたって被覆層
を除去する必要があり被覆層を除去した後の部分の保護
のための手間が必要である等の問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、石英製光フ
ァイバでは容易に解決できなかった上記の課題を、柔軟
でかつ中距離通信用として使用できるプラスチック製光
ファイバを用いることにより、解決する。すなわち本発
明は、光ファイバケーブル内の所望の光ファイバを容易
に切断できる、簡易な分岐方法を提供する。さらに詳し
くは、光ファイバとして、許容伸び歪が大きく、かつ容
易に切断できる、プラスチック製光ファイバを用いるこ
とにより、簡易な分岐方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の分岐方
法を提供する。
【0010】(1)複数のプラスチック製光ファイバを
収納した光ファイバケーブルの分岐方法であって、該ケ
ーブルの非末端位置で、該ケーブル全体を切断すること
なく、該ケーブル中の所望の光ファイバを切断して光フ
ァイバ末端を形成することを特徴とする光ファイバケー
ブルの分岐方法。光ファイバとしてプラスチック製光フ
ァイバを用いることにより、分岐方法の自由度が増し、
分岐作業が簡素化できる。また非末端位置での分岐は、
従来の石英製光ファイバを用いた場合に比べて、分岐さ
せる光ファイバケーブルを大きく変形させる必要がな
く、分岐作業が簡素化できる。すなわち、ケーブル全体
を切断する必要がなく、分岐作業が簡素化できる。
【0011】(2)分岐方法が、後分岐方法、すなわ
ち、既設光ファイバケーブルの任意の非末端位置で、光
ファイバ末端を形成する方法、である(1)に記載の分
岐方法。本発明の分岐方法は特に既設の光ファイバケー
ブルの任意の位置で、事前に分岐位置を決めておく必要
なく分岐でき、後分岐方法として好適である。
【0012】(3)前記ケーブルを伸展したままの状態
で光ファイバ末端を形成する、(1)または(2)に記
載の分岐方法。本方法によれば、光ファイバケーブルを
大きく変形することなく、伸展したままで分岐作業が行
える。
【0013】(4)所望の光ファイバを前記ケーブルか
ら引き出した後に切断する、(1)、(2)または
(3)に記載の分岐方法。光ファイバとして伸びる(許
容伸び歪が大きい)プラスチック製光ファイバを用いる
ことにより、特別な手法を必要とせずに光ファイバケー
ブルから光ファイバが引き出せ、またプラスチック製光
ファイバは鋏等の簡単な切断手段で切断できる。
【0014】(5)所望の光ファイバを切断した後に前
記ケーブルから引き出す、(1)、(2)または(3)
に記載の分岐方法。これは(4)と同様であるが、プラ
スチック製光ファイバは切断しやすいため、光ファイバ
ケーブルに収納されたままで切断でき、これを引き出し
て分岐作業に供することが可能である。
【0015】(6)前記ケーブルがスロット付きスペー
サを備え、該スペーサを切断することなく所望の光ファ
イバを切断して光ファイバ末端を形成する、(1)〜
(5)のいずれか一項に記載の分岐方法。光ファイバケ
ーブルがスロット付きスペーサを備えることは、64
心、128心等の多心ケーブルにも上記分岐方法が適応
できるということである。また、このスペーサを切断し
ないことは、切断処理および切断後の後処理を省略でき
るということであり、工程が大幅に短縮される。またス
ペーサを切断しないので、スペーサに収納されている他
の光ファイバに影響を与えない。したがって他の光ファ
イバの損傷が防止できる。
【0016】(7)前記ケーブルがテンションメンバを
備え、該テンションメンバを切断することなく所望の光
ファイバを切断して光ファイバ末端を形成する、(1)
〜(6)のいずれか一項に記載の分岐方法。このテンシ
ョンメンバを切断しないことは、切断処理および切断後
の後処理を省略できるということであり、ケーブルを大
きく変形させる必要がなくなり、工程が大幅に短縮され
る。
【0017】(8)前記テンションメンバを実質的に弾
性変形させることなく所望の光ファイバを切断して光フ
ァイバ末端を形成する、(7)に記載の分岐方法。本方
法によれば、(7)と同様にケーブルを大きく変形させ
ることなく、分岐作業が行える。
【0018】また本発明は、以下のプラスチック製光フ
ァイバケーブルを提供する。
【0019】(9)複数のプラスチック製光ファイバを
収納した光ファイバケーブルであって、該ケーブルの非
末端位置で、該ケーブル全体を切断することなく、該ケ
ーブル中の所望の光ファイバを切断して光ファイバ末端
を形成した光ファイバケーブル。上述の分岐方法によれ
ば、簡易に非末端位置で分岐されたブラスチック製光フ
ァイバケーブルが得られる。これはプラスチック製光フ
ァイバが柔軟で許容伸び歪が大きく、また、切断しやす
いことによる。この分岐された光ファイバケーブルによ
れば、分岐を設ける自由度が大きくなり、ビル内などの
配線設計が簡易に行える。
【0020】また本発明は、以下の光クロージャを提供
する。
【0021】(10)分岐側光ファイバケーブルから分
岐された分岐側光ファイバの末端と接続側光ファイバケ
ーブルから取り出された接続側光ファイバの末端とを接
続する光クロージャであって、前記分岐側光ファイバケ
ーブルは、複数のプラスチック製光ファイバを収納した
光ファイバケーブルであり、前記分岐側光ファイバケー
ブルの分岐部分は、該ケーブルの非末端位置で、該ケー
ブル全体を切断することなく、該ケーブル中の所望の光
ファイバを切断して光ファイバ末端を形成してなるもの
であり、前記分岐側光ファイバは、前記切断により末端
が形成された光ファイバであり、前記光クロージャは、
分岐側光ファイバケーブルの前記分岐部分に位置し、前
記分岐側光ファイバケーブルを保持する分岐側光ファイ
バケーブル固定部材、前記接続側光ファイバケーブルを
保持する接続側光ファイバケーブル固定部材、および、
前記分岐側光ファイバ末端と前記接続側光ファイバ末端
とを接続する光ファイバ接続部材、を有することを特徴
とする光クロージャ。本発明の光クロージャは従来の石
英製光ファイバの場合に比べて、光クロージャを大幅に
小型化できる。
【0022】(11)前記分岐側光ファイバケーブルが
テンションメンバを備え、前記分岐側光ファイバケーブ
ル固定部材が該テンションメンバを実質的に弾性変形す
ることなく該分岐側光ファイバケーブルを伸展した状態
で保持する、(10)に記載の光クロージャ。これによ
れば、分岐側光ファイバケーブルを保持する部材を簡素
化でき、光クロージャを小型化できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の光ファイバとは全プラス
チック光ファイバ(以下プラスチック製光ファイバとい
う)であり、主に通信用に用いられる。通信用プラスチ
ック製ファイバとしては、マルチモードグレーデッドイ
ンデックス形プラスチック製光ファイバ(GI−PO
F)が、通信速度を高速にできる点で好ましい。また、
GI−POFとしては、ポリメタクリル酸メチル製、全
フッ素樹脂製等のものが知られているが、通信可能距離
が数百mと長くできる点で、また、可視光から近赤外光
までの広い領域の光源を使用できる点で、全フッ素樹脂
製のものが好ましい。全フッ素樹脂製光ファイバの例と
しては特開平8−5848に記載のものが挙げられる。
【0024】光ファイバがプラスチック製であること
は、許容伸び歪が大きく、したがって光ファイバを、そ
の性能に損失を与えることなく、伸ばして取り扱うこと
ができる。光ファイバを伸ばして取り扱うことができる
ため、敷設し固定された光ファイバケーブルのスロット
に収納された所望の光ファイバを切断可能な位置(通常
光ファイバケーブルから約1〜2cm)まで引き出して
切断することができる。
【0025】本発明で用いるプラスチック製光ファイバ
の許容伸び歪は0.2%以上が好ましい。さらに1%以
上であることが好ましく、特に2%以上であることが好
ましい。上限は特に規定されないが、通常は5%であ
る。光ファイバの許容伸び歪が0.2%以上であること
は、それだけ光ファイバを伸ばして取り扱えることを意
味する。例えば100mのケーブルで0.2%の伸びが
許容できるという場合は、光ファイバを20cm引き伸
ばせることである。
【0026】またプラスチック製光ファイバは、石英製
光ファイバに比べて柔らかく、切断しやすい。したがっ
てスロット内に切断刃を入れることにより、プラスチッ
ク製光ファイバがスロットに収納されたままで切断で
き、かつ、その後に光ファイバケーブルから引き出すこ
とができる。
【0027】本発明で使用する光ファイバケーブルの構
造は公知のいずれのものでもよい。本発明の光ファイバ
ケーブルはスロット付きスペーサを備えるものが好まし
く、その代表的な構造は、螺旋状の複数のスロットを備
えるスロット付きスペーサ、スロット中に収納された光
ファイバユニット、および被覆層からなる。ここで光フ
ァイバユニットとは、1本の光ファイバ、複数本の光フ
ァイバを束ねた光ファイババンドル、複数本の光ファイ
バを並べて成形した光ファイバテープ心線、または、光
ファイバテープ心線を複数束ねたもの等である。またス
ペーサは通常外周にスロットを備えるとともに中心部に
テンションメンバを備える。
【0028】図3に代表的な光ファイバケーブルの構造
を例示する。図3は図2のX−X部分における光ファイ
バケーブル1の断面図である。本例ではスロット付きス
ペーサ3は一方向撚りの6本のスロット4を外周に備
え、中央に1本のテンションメンバ6を備える。本例で
は各スロットにプラスチック製光ファイバ2が1本ずつ
収納されている。したがって前記光ファイバケーブル1
は6心光ファイバケーブルである。スペーサ3の周囲に
は被覆層5があり、光ファイバケーブル全体を保護して
いる。
【0029】スロットはスロット付きスペーサに複数本
設けられており、通常は4〜12本である。また1本の
スロットに収納されるプラスチック製光ファイバの数は
1本または複数本であり、通常は1〜8本である。した
がって光ファイバケーブルとしては通常4〜96心であ
る。
【0030】本発明の光ファイバケーブルの分岐方法
は、光ファイバケーブルの非末端位置で所望の光ファイ
バを切断して光ファイバケーブルを分岐させる分岐方法
である。すなわち、光ファイバケーブルの敷設時にあら
かじめ分岐位置を決める必要がない点で優れている。本
発明の分岐方法は、既設光ファイバケーブルの任意の非
末端位置で光ファイバケーブルを分岐させる後分岐方法
として好適である。また、敷設時に位置を決めながら光
ファイバケーブルを分岐させる分岐方法としても好適で
ある。
【0031】本発明の光ファイバケーブルの分岐方法
は、光ファイバケーブルの目的とするプラスチック製光
ファイバを切断する切断工程(A)と、切断した光ファ
イバ端部を接続すべき他の光ファイバに接続する接続工
程(B)からなる。
【0032】切断工程(A)でのプラスチック製光ファ
イバの切断の例としては、光ファイバケーブルの被覆層
を剥いて除去した後に、スロット付きスペーサのスロッ
トからプラスチック製光ファイバを引き出して切断す
る、または、スロットに切断刃を入れてプラスチック製
光ファイバをスロットに収納したままで切断する、等が
挙げられる。またスロット付きスペーサを備えない光フ
ァイバケーブル(例えばテンションメンバに直接光ファ
イバコードを巻き付けた光ファイバケーブル)でもプラ
スチック製光ファイバをケーブルから引き出して切断す
ることができる。
【0033】プラスチック製光ファイバを切断するため
に必要な被覆層の除去範囲は、接続工程(B)の作業に
支障のない長さのプラスチック製光ファイバが得られる
範囲であればよく、具体的には約10〜40cmの範囲
が好ましく、約20〜30cmの範囲がより好ましい。
これより短いと接続工程(B)の作業性が低下する等の
問題があり好ましくない。また被覆層の除去範囲が長い
と、分岐作業終了後に必要となる被覆層を除去した部分
の保護に手間がかかり好ましくない。
【0034】接続工程(B)での光ファイバの接続部材
としては、スプライスまたはコネクタが挙げられる。す
なわち光ファイバの接続方法としては、スプライス法ま
たはコネクタ法が挙げられる。このうち、スプライスを
用いた接続が接続損失を低く抑えられるので好ましい。
また、コネクタとしてはSCコネクタ、FCコネクタ、
LCコネクタ、MTコネクタ、MT−RJコネクタ、M
Uコネクタ等の公知のものが使用できる。このうち、M
Tコネクタが多心を省スペースで接続できて好ましい。
また接続工程(B)で接続するファイバどうしが接合す
る部分に屈折率整合剤を用いることも接続損失を低く抑
えられるため好ましい。
【0035】また接続工程(B)では光ファイバどうし
を接続する部分(スプライス、コネクタ)、および、光
ファイバケーブルの被覆層を除去した部分の保護のた
め、光クロージャを用いることが好ましい。また、光ク
ロージャを用いることは分岐させる光ファイバケーブル
と接続すべき他の光ファイバケーブルとを同時に固定で
きる点でも好ましい。
【0036】光ファイバの接続では、通常同じ規格のプ
ラスチック製光ファイバどうしを接続する。しかし異種
コネクタ等を用いてプラスチック製光ファイバに石英製
光ファイバ等の異なる規格の光ファイバを接続すること
もできる。
【0037】本発明の分岐方法では、1箇所の分岐あた
り、プラスチック製光ファイバを1本だけを単独に、ま
たは複数本を同時に引き出して、光ファイバケーブルを
分岐させることができる。
【0038】本発明の分岐方法では、光ファイバケーブ
ルを伸展したままで光ファイバケーブルを分岐させるこ
とができる。この分岐方法は分岐させるために光ファイ
バケーブルを引き寄せる等の工程を必要としない点で好
ましい。ただし敷設時に屈曲した状態で固定された部分
で分岐させることもできる。すなわち本発明の分岐方法
では、光ファイバケーブルがテンションメンバを備える
場合に、該テンションメンバを実質的に弾性変形させる
ことなく光ファイバケーブルを分岐させることができ
る。
【0039】上記光クロージャとしては、本発明の光ク
ロージャを用いることが好ましい。本発明の光クロージ
ャとは、分岐側光ファイバケーブルから分岐された分岐
側光ファイバの末端と接続側光ファイバケーブルから取
り出された接続側光ファイバの末端とを接続する光クロ
ージャであって、前記分岐側光ファイバケーブルは、複
数のプラスチック製光ファイバを収納した光ファイバケ
ーブルであり、前記分岐側光ファイバケーブルの分岐部
分は、該ケーブルの非末端位置で、該ケーブル全体を切
断することなく、該ケーブル中の所望の光ファイバを切
断して光ファイバ末端を形成してなるものであり、前記
分岐側光ファイバは、前記切断により末端が形成された
光ファイバであり、前記光クロージャは、分岐側光ファ
イバケーブルの前記分岐部分に位置し、前記分岐側光フ
ァイバケーブルを保持する分岐側光ファイバケーブル固
定部材、前記接続側光ファイバケーブルを保持する接続
側光ファイバケーブル固定部材、および、前記分岐側光
ファイバ末端と前記接続側光ファイバ末端とを接続する
光ファイバ接続部材、を有することを特徴とする光クロ
ージャである。また、前記分岐側光ファイバケーブルが
テンションメンバを備え、前記分岐側光ファイバケーブ
ル固定部材が該テンションメンバを実質的に弾性変形す
ることなく該分岐側光ファイバケーブルを伸展した状態
で保持するものが好ましい。
【0040】本発明の光クロージャは、上記で説明した
光ファイバケーブルの分岐方法に好適である。これは分
岐される光ファイバケーブルの光ファイバがプラスチッ
ク製であることから、許容伸び歪が大きく、光ファイバ
を伸ばして取り扱うことができるためである。すなわ
ち、光ファイバケーブルを、光ファイバを取り出すため
に被覆を除去する以外は、実質的に変形させることなく
分岐ができるためである。これにより光クロージャは、
光ファイバケーブルを保持する簡単な固定部材と、光フ
ァイバ接続部材とを有すればよく、全体が小型化でき
る。石英製光ファイバの場合のうち、テンションメンバ
を切断した場合には、切断されたテンションメンバを保
持する機構が必要であったことと比べると、光ファイバ
ケーブルの固定部材が簡素化できる。また光クロージャ
は分岐させる光ファイバケーブルの被覆を除去した部分
を保護する機能を有するが、本発明の光ファイバケーブ
ルの分岐方法によれば、上記被覆の除去は石英製光ファ
イバの場合に比べて短い領域のみであることから、本発
明の光クロージャは小型化が可能である。特に光ファイ
バケーブルを大きく弾性変形させて光ファイバを取り出
す場合には、弾性変形させた部分の長い領域の被覆を除
去しなければならないことに比べると保護すべき領域が
短くいため本発明の光クロージャは小型化できる。
【0041】光ファイバケーブルの分岐方法の具体例を
以下に図を用いて述べる。図2は分岐の途中の状態(被
覆層を除去後、プラスチック製光ファイバ2を1本引き
出した状態)を示し、図3は図2のX−X線断面を示
す。本例の光ファイバケーブル1は6心のプラスチック
製光ファイバケーブルであり、スロット付きスペーサ3
の各スロット4にプラスチック製光ファイバ2を1本ず
つ収納している。光ファイバケーブル1の直径は11.
8mm、被覆層5の厚さは1.7mm、スロット付きス
ペーサ3の直径は8.4mm、テンションメンバ6の直
径は1.4mm、スロット4の幅は1.3mm、深さは
2.0mm、プラスチック製光ファイバの直径は0.5
mmである。ただし被覆層5はポリエチレン不織布をス
ロット4に巻き付けた上にポリ塩化ビニル樹脂の被覆を
厚さ1mmで施したものである。またテンションメンバ
6は鋼製である。プラスチック製光ファイバ2は直径
0.25mmの全フッ素樹脂製光ファイバにポリメタク
リル酸メチルを被覆したものである。
【0042】まず切断工程(A)の一例を述べる。被覆
層5を、ケーブルストッリパ、ナイフ等を用いて剥き、
約20cmにわたり除去する。次にへら等をスロット4
内に入れ、収納されているプラスチック製光ファイバ2
をスロット4外に引き出す。分岐すべき所望のプラスチ
ック製光ファイバ2は、スロット付きスペーサに突起3
a(図3参照)、溝等を設ける、スロット付きスペーサ
の一部を着色する、または、ファイバに着色、印字等を
施す等により選別される。引き出されたプラスチック製
光ファイバ2はカッターナイフ、剃刀、鋏、ニッパ等に
より切断される。
【0043】また切断工程(A)の他の一例を述べる。
被覆層5を上記と同様に除去する。次にスロット4の幅
に合わせた小型の鑿状刃物をスロット4に差し込み、プ
ラスチック光ファイバ2を切断する。小型の鑿状刃物と
しては、マイナス型精密ドライバーも使用できる。
【0044】次に接続工程(B)の一例を図1を用いて
述べる。本例は分岐側光ファイバケーブル1から2本の
プラスチック製光ファイバ2a、2bを引き出して切断
し、これを2心の接続側光ファイバケーブル10の接続
側プラスチック製光ファイバ11a、11bに接続す
る。なお、切断された2本のプラスチック製光ファイバ
2a、2bの残りが2c、2dである。
【0045】本例では光クロージャ20を用い、プラス
チック製光ファイバどうしの接続部材としてはスプライ
ス法を採用している。光クロージャ20には蓋(図示さ
れていない)、分岐側光ファイバケーブルの固定部材で
ある分岐側光ファイバケーブル固定部材21が2個、お
よび、1個のスプライスハウジング23、が設けられて
いる。光クロージャ20に固定されているスプライスハ
ウジング23には、接続側光ファイバケーブルの固定部
材である接続側光ファイバケーブル固定部材22と、ス
プライスハウジングカバー(図示されていない)、およ
び、1個のメカニカルスプライス24、が設けられてい
る。
【0046】分岐側光ファイバケーブル1を光クロージ
ャ20に光ファイバケーブル固定部材21を用いて固定
する。接続側光ファイバケーブル10は末端の被覆を除
去し、接続側プラスチック製光ファイバ11a、11b
を取り出しておく。接続する分岐側プラスチック製光フ
ァイバ2a、2bと接続側プラスチック製光ファイバ1
1a、11bはそれぞれの切断端面(接続される端面)
を光学平面になるように加工する。この加工方法として
はプラスチック製光ファイバ専用の切断器具を用いる方
法、カッターナイフ等を用いて切断した後に研磨紙を用
いて研磨を施す方法等が挙げられる。
【0047】接続側光ファイバケーブル10を接続側光
ファイバケーブル固定部材22を用いて光クロージャ2
0に固定し、端面を加工したプラスチック製光ファイバ
2aと11a、2bと11bをそれぞれメカニカルスプ
ライス24を用いて接続する。接続時に屈折率整合剤を
用いてもよい。プラスチック製光ファイバ2a、2bと
接続側プラスチック製光ファイバ11a、11bとの接
続が終了した後、スプライスハウジング23にスプライ
スハウジングカバーをセットし、必要に応じて光ファイ
バケーブル1の被覆層5を除去した部分に保護カバーを
セットする。最後に光クロージャ20に蓋をして分岐作
業は終了する。
【0048】
【発明の効果】本発明では、柔軟なプラスチック製光フ
ァイバを用いることにより、敷設後の光ファイバケーブ
ルを容易に分岐させられる。特に一方向撚りのスロット
を備えるスペーサを備えた光ファイバケーブルを容易に
分岐させられる。またSZ型スロットを備えるスペーサ
を備えた光ファイバケーブルの場合でも、従来に比べて
短い範囲だけ被覆層を除去すれば分岐させられる。した
がって本発明の光ファイバケーブルの分岐方法を用いれ
ば、敷設後であっても任意の位置で光ファイバケーブル
を分岐させられることができる。また、被覆を除去した
分岐側光ファイバケーブル、光ファイバどうしの接続の
ためのスプライス、コネクタ等の部品、接続のために被
覆を除去した接続側光ファイバケーブル、光クロージャ
等からなる分岐部分を小型化できる。また分岐されたプ
ラスチック製光ファイバの接続にはコネクタを用いる方
法、スプライス法等の公知の方法を容易に採用でき、簡
易で低損失な非末端位置で分岐されたプラスチック製光
ファイバケーブルが得られる。また本発明の光クロージ
ャは従来のものに比べて小型である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプライスを用いた分岐方法の一例の概略を示
した正面図。
【図2】プラスチック製光ファイバケーブルの分岐途中
(被覆層を除去後、プラスチック製光ファイバを引き出
した状態)の一例の概略を示した正面図。
【図3】図2のX−X線断面図。
【符号の説明】
1:分岐側光ファイバケーブル 2:分岐側プラスチック製光ファイバ 3:スロット付きスペーサ 3a:突起 4:スロット 5:被覆層 6:テンションメンバ 10:接続側光ファイバケーブル 11:接続側プラスチック製光ファイバ 20:光クロージャ 21:分岐側光ファイバケーブル固定部材 22:接続側光ファイバケーブル固定部材 23:スプライスハウジング 24:メカニカルスプライス

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のプラスチック製光ファイバを収納し
    た光ファイバケーブルの分岐方法であって、該ケーブル
    の非末端位置で、該ケーブル全体を切断することなく、
    該ケーブル中の所望の光ファイバを切断して光ファイバ
    末端を形成することを特徴とする光ファイバケーブルの
    分岐方法。
  2. 【請求項2】分岐方法が、後分岐方法、すなわち、既設
    光ファイバケーブルの任意の非末端位置で、光ファイバ
    末端を形成する方法、である請求項1に記載の分岐方
    法。
  3. 【請求項3】前記ケーブルを伸展したままの状態で光フ
    ァイバ末端を形成する、請求項1または2に記載の分岐
    方法。
  4. 【請求項4】所望の光ファイバを前記ケーブルから引き
    出した後に切断する、請求項1、2または3に記載の分
    岐方法。
  5. 【請求項5】所望の光ファイバを切断した後に前記ケー
    ブルから引き出す、請求項1、2または3に記載の分岐
    方法。
  6. 【請求項6】前記ケーブルがスロット付きスペーサを備
    え、該スペーサを切断することなく所望の光ファイバを
    切断して光ファイバ末端を形成する、請求項1〜5のい
    ずれか一項に記載の分岐方法。
  7. 【請求項7】前記ケーブルがテンションメンバを備え、
    該テンションメンバを切断することなく所望の光ファイ
    バを切断して光ファイバ末端を形成する、請求項1〜6
    のいずれか一項に記載の分岐方法。
  8. 【請求項8】前記テンションメンバを実質的に弾性変形
    させることなく所望の光ファイバを切断して光ファイバ
    末端を形成する、請求項7に記載の分岐方法。
  9. 【請求項9】複数のプラスチック製光ファイバを収納し
    た光ファイバケーブルであって、該ケーブルの非末端位
    置で、該ケーブル全体を切断することなく、該ケーブル
    中の所望の光ファイバを切断して光ファイバ末端を形成
    した光ファイバケーブル。
  10. 【請求項10】分岐側光ファイバケーブルから分岐され
    た分岐側光ファイバの末端と接続側光ファイバケーブル
    から取り出された接続側光ファイバの末端とを接続する
    光クロージャであって、 前記分岐側光ファイバケーブルは、複数のプラスチック
    製光ファイバを収納した光ファイバケーブルであり、 前記分岐側光ファイバケーブルの分岐部分は、該ケーブ
    ルの非末端位置で、該ケーブル全体を切断することな
    く、該ケーブル中の所望の光ファイバを切断して光ファ
    イバ末端を形成してなるものであり、 前記分岐側光ファイバは、前記切断により末端が形成さ
    れた光ファイバであり、 前記光クロージャは、分岐側光ファイバケーブルの前記
    分岐部分に位置し、 前記分岐側光ファイバケーブルを保持する分岐側光ファ
    イバケーブル固定部材、 前記接続側光ファイバケーブルを保持する接続側光ファ
    イバケーブル固定部材、および、 前記分岐側光ファイバ末端と前記接続側光ファイバ末端
    とを接続する光ファイバ接続部材、 を有することを特徴とする光クロージャ。
  11. 【請求項11】前記分岐側光ファイバケーブルがテンシ
    ョンメンバを備え、前記分岐側光ファイバケーブル固定
    部材が該テンションメンバを実質的に弾性変形すること
    なく該分岐側光ファイバケーブルを伸展した状態で保持
    する、請求項10に記載の光クロージャ。
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