JP2002211392A - 鉄道車両用一軸台車 - Google Patents

鉄道車両用一軸台車

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JP2002211392A JP2001005527A JP2001005527A JP2002211392A JP 2002211392 A JP2002211392 A JP 2002211392A JP 2001005527 A JP2001005527 A JP 2001005527A JP 2001005527 A JP2001005527 A JP 2001005527A JP 2002211392 A JP2002211392 A JP 2002211392A
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浩次 門田
Kenichi Fujishita
健一 藤下
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 100%低床式の路面電車に好適で連接台車
にも適用可能であり、しかも構造が簡単で軽量で、一軸
でピッチングを防止でき、乗り心地が良好な鉄道車両用
の一軸台車を提供する。 【解決手段】 台車枠11側に比べて車体3側の幅方向
の間隔が広くなるように平面視「略ハ」の字状に配置さ
れ、かつ平面視における前後両端部を結ぶ左右の直線の
延長線P上の交点Oが車体3の幅方向の中心軸線L上に
位置する左右のリンク21を備え、これらの各リンク2
1は、各一端部が車体3もしくは台車枠11に対し垂直
軸又は垂直方向の上端側が下端側に比べて車体端部側へ
傾斜した傾斜軸25回りに回転可能に軸支され、他端部
が台車枠11もしくは車体3に対し球面軸受24等によ
り全方向に揺動自在に結合されるリンク機構15を一軸
台車10が備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車輌のうちで
も、とくに低床式路面電車に好適な一軸台車(台車枠に
一つの車軸を備えた)に関するもので、詳しくは平面視
「略ハ」の字状に配置されるリンクを備えた一軸台車に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー、低公害およびバリ
アフリーなどの特性を有することから、LRT(Lig
ht Rail Transit)と称される路面電車
が再評価され、欧米をはじめ各都市で導入が進んでい
る。この種の路面電車は、車両重量が軽く、軌道上を走
行する台車部分を一軸台車で構成することができる。一
軸台車は周知のように、台車枠には左右に車輪を備えた
車軸を一つしか設けていないことから、台車がピッチン
グしやすいという欠点がある。
【0003】そこで、たとえば車両の床面が軌道上から
かなり高い位置(800〜1100mm)に位置してい
る高床式の一軸台車では、台車枠の前後に上下一対のラ
ジアスロッドを配置して、これらのロッドの踏ん張りに
よってピッチングを防止するようにした、DSB(Da
nskeStadsBanen)と称される構造の台車
が提案されている。
【0004】その他の先行技術として、特開平10−2
50573号公報に記載の一軸台車がある。この台車
は、1本の輪軸の両端を台車枠に支持し、この台車枠と
車体との間に複数個の枕ばねを介して車体を支持し、前
記台車枠と前記車体とを前後方向の相対的な移動を規制
する牽引機構により連結した構造からなっている。
【0005】また、特許第2788047号掲載公報に
記載の台車がある。この台車は台車枠に対し前後2つの
車軸の中央部が軸受手段を介してハの字形リンクにより
支持されるとともに、スリ板を介して台車の旋回時に車
軸の前後方向および左右方向の摺動が可能なように構成
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のDSB台車および上記の2件の公報に記載の台
車では、次のような点で不都合がある。
【0007】すなわち、車両の床面の高さが軌道から3
00mm程度しかない低床式の路面電車に適用しようと
すると、台車が配置される位置の床面をかなり高くする
必要があり、床面に凹凸が生じる。いいかえれば、10
0%低床式の路面電車には適用できない。
【0008】また、2両編成の車両において車両の連結
(連接)部間に配置される連接台車として適用すること
も、構造的に困難である。
【0009】さらに、特許第2788047号掲載公報
に記載の台車は二軸台車であり、また各車軸は回転式で
それらの中央部を軸受手段で支持する構造であるから、
一軸台車を対象とし、車軸を非回転式あるいは不要にし
ようとする本発明の台車には適用できない。
【0010】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、
100%低床式の路面電車に好適で連接台車にも適用可
能であり、しかも構造が簡単で軽量で、一軸でピッチン
グを防止でき、乗り心地が良好な鉄道車両用の一軸台車
を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明に係る鉄道車両用一軸台車は、a)左右の車
輪が車軸部材を介して回転自在に支持され、前記車輪お
よび前記車軸部材を軸梁を介して支持する台車枠がリン
ク機構を介して車体に結合される鉄道車両用一軸台車で
あって、b)前記リンク機構は、前記台車枠側に比べて
車体側の幅方向の間隔が広くなるように平面視「略ハ」
の字状に配置され、かつ平面視におけるリンクの前後両
端部を結ぶ直線の延長線上の交点が車体の幅方向の中心
軸線上に位置する左右のリンクを備え、これらの各リン
クは、各一端部が車体もしくは台車枠に対し垂直軸又は
垂直方向の上端側が下端側に比べて車軸部材(車軸)中
心側へ傾斜した傾斜軸回りに回転可能に軸支され、他端
部が台車枠もしくは車体に対し球面軸受等により全方向
に揺動自在に結合され、c)左右のリンクの延長線上の
前記交点を、前記車体に対する前記台車枠の仮想回転
(旋回)中心として旋回可能に構成するとともに、d)
前記各リンクの側面視における両端部を結ぶ直線(作用
線)の延長線を、前記各車輪の踏面と軌道との接触点を
通るようにしたことを特徴とする。
【0012】上記の構成を有する本発明に係る一軸台車
におけるハの字状の一対のリンクは、上記b)・c)の
構成により平面視でリンクの作用線の延長線がほぼ車体
の幅方向の中心軸線上(ほぼ車両の幅方向の中心)で交
差するから、この交点を一軸台車の仮想旋回中心として
旋回する。とくに、先頭に位置する台車では車両のその
交点が車軸中心より後ろの位置に生じるようにすれば、
車軸の車両進行方向後方位置を中心に旋回することにな
り、曲線通過性能が向上する。後方に位置する台車の場
合には車体を含むプル・プッシュの影響によって、進行
方向とは逆の側が旋回中心となってもほとんど影響を受
けない。この構成により、台車旋回用の中心ピンを設け
る必要がなく、車体台枠の側梁付近にリンクの連結箇所
を設けることができるので、とくに低床式路面電車の場
合には、車体と台車との力の受け渡しを車体の幅方向の
中心軸線上で行なうよりも、側梁付近で行なうことがで
き、車体台枠の強度面から有利であり、また旋回中心ピ
ンは中央の1カ所で荷重を負担するのに対して、ハの字
状リンクを用いたことにより2カ所に負荷を分散でき、
負担を軽減できる。さらに上記d)の構成により側面視
においてハの字状リンクの車体に対する結合位置と台車
枠に対する結合位置とを結ぶ作用線の延長線が、車輪の
踏面付近で台車の中心線と交差するように傾斜させてい
るから、レール上の車輪の踏面に前後方向の接線力(具
体的には力行や制動力)が作用しても、台車をピッチン
グさせる力は作用せず、したがって一軸台車を備えてい
るにもかかわらず、ピッチングが確実に防止される。
【0013】また、前記軸梁は前記台車枠の基端寄り下
端部に先端側が上下方向に回転自在に軸支され、前記軸
梁と前記台車枠の先端寄り間に軸ばねが介装されるとと
もに、前記台車枠と前記車体間に枕ばねが介装されるこ
とが好ましい。
【0014】本例のサスペンションによると側面視にお
けるリンクの傾斜がなく、リンクをほぼ水平方向に配置
しても、軸梁ピンおよび球面軸受によるニーアクション
のサスペンションが構成されているために、車輪の踏面
に前後方向の接線力(具体的には力行や制動力)が作用
しても、その作用力の影響によってわずかに軸ばね荷重
などが変化するだけであるから、車輪および車軸部材が
車体に対して相対的に大きなピッチング変位を起こすこ
とがない。車体は、このように軸ばねによる1次系のサ
スペンションと枕ばねによる2次系のサスペンションと
の2つのサスペンションで上下に揺動自在に支持される
ために、乗り心地を良好にできる。
【0015】さらに、前記車軸部材には、前記車体の下
面から下方に突設したストッパに当接し、前記車体に対
する相対旋回範囲を規制する旋回規制部材を設けること
ができる。
【0016】この構成により、台車と車体との相対的な
旋回範囲(旋回角度)が所定範囲内に規制され、車体に
対して台車が必要以上に旋回し過ぎることが防止され
る。
【0017】さらにまた、前記車軸部材と前記車体下面
との間に、前記車体に対する幅方向の相対変位を緩衝す
る緩衝手段を介設することができる。
【0018】この構成により、車両の走行時に車体が横
(幅)方向に揺れるのが緩衝手段で緩衝され、車体の横
揺れが抑制される。
【0019】前記車軸部材を幅方向の中央部分で下向き
に凹状に形成して非回転の車軸とし、前記左右の車輪を
該車軸部材の両側にそれぞれ回転自在に支持することが
できる。
【0020】この構成により、左右の車輪が幅方向の内
方へ押圧されることがあっても車軸部材により、車輪が
内方へ移動するのが阻止される。しかも、車軸部材は下
向き凹状に形成されているから、床面を低くしても車軸
部材に干渉せず、100%低床の床面が可能になる。
【0021】前記軸梁を「略ロ」の字状の環状体に形成
し、この車軸を前記軸梁の両側の各側辺の外側から内方
に貫通して軸受等を介して回転自在に支持し、車軸の内
端に車輪を一体回転可能に取着して片持ち支持すること
ができる。
【0022】この構成により、軸梁を広くできるため
に、両側の車輪をそれぞれ片持ち支持しても十分に強度
を保てるとともに、とくに連接車両の連接箇所に設ける
のに好適である。
【0023】また、前記左右の車輪の外側回転中心部
を、前記軸梁の基端側枢支部(軸梁ピン)付近に搭載し
たモーターにその先端側に配置した減速機を介して接続
することができる。
【0024】この構成により、モーターを振動系のばね
間ないしばね上の質量として配分できるから、ばね下の
荷重が軽減され、軌道や周辺に与える振動エネルギーを
小さくするとともに、モーター質量によってばね間重量
を増加することができるから、乗り心地が向上し、モー
ターへの加振力も削減される。
【0025】さらにまた、前記球面軸受に代えて、ユニ
バーサルジョイント又は弾性体を使用してもよい。
【0026】ユニバーサルジョイント又は弾性体を使用
しても、リンクとの結合部において同様の作用が働く。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の鉄道車両用一軸台
車を低床式路面電車に適用した実施例について図面を参
照して説明する。
【0028】図1は本発明の実施例に係る一軸台車を適
用した100%低床式2両編成の連接車両を示す側面
図、図2は本発明の実施例に係る一軸台車を適用した1
00%低床式単一車両を示す側面図である。図4はリン
クと台車枠との結合部(球面軸受)を示すもので、図4
(a)は図4(b)のa−a線拡大断面図、図4(b)
は右半分を省略した拡大平面図である。図5は図1・図
2の車両の左端に配置した一軸台車を示すもので、図5
(a)は平面図、図5(b)は側面図、図5(c)は正
面図であり、図6は図5の一軸台車が左方向に旋回した
状態を示す平面図である。
【0029】図1および図2に示すように、各路面電車
1・1’は床面2が軌道としてのレール9から300m
mもしくは330mmの高さに位置する100%低床式
で、台車は全て一軸台車10からなり、床面2は一軸台
車10の位置で幅がやや狭くなっているが、車体3の全
長にわたり平坦な床面から構成されている。
【0030】図5に示すように、一軸台車10は台車枠
11、軸梁12、非回転式車軸部材13、車輪14およ
びリンク機構15を備えている。台車枠11は平面視
「略コ」の字形で側方より見て略L形で,かつ後方より
見て下向きに凹状に形成され、幅方向において両側縦部
材11aの下端で横部材11bにより連結されている。
一対の軸梁12の基端側が両側縦部材11aの下端部
に、横向きの軸梁ピン12aにより基端側が上下方向に
回転自在に連結され、軸梁12の前後方向のほぼ中間位
置と台車枠11の側梁11cの先端部との間に、1次系
サスペンションを構成する積層ゴムや圧縮スプリングな
どの弾性体からなる軸ばね16が介設されている。また
各側梁11cの先端寄りに空気ばねやゴムばねやコイル
ばねなどの弾性体からなる枕ばね17が設置され、この
枕ばね17上に車体3を支持して2次系サスペンション
を構成している。
【0031】左右の一対の車輪14が後方より見て下向
きに凹状の非回転式車軸部材13の両側に、軸受14a
を介して左右独立して回転可能に支持されており、この
ように構成される輪軸13・14は両側の軸梁12の先
端部間に配置される。各軸梁12の基端側内側で軸梁ピ
ン12aの近傍に電動モーター18が一体に取り付けら
れ、軸梁12の先端部に配設された減速機19とが電動
モーター18と伝動機構19a(図5(b)・図8)に
より接続され、減速機19と車輪14のボス部とが接続
されている。また、左右の減速機19の中間歯車の回転
軸を連結シャフト19bにより接続しており、左右の車
輪14の機械的な同期が図られる。
【0032】台車枠11は基端側でリンク機構15によ
り車体3に結合されるが、このリンク機構15は「略
ノ」の字形に湾曲した一対のリンク21を備えている。
このリンク21は側方より見て略五角形で、先端側が球
面軸受24により縦部材11aの上下方向の中間位置に
二股状のブラケット22を介して連結されている。基端
側は上端側が車軸(車軸部材)13側へやや傾斜し、車
体3に固設されたブラケット23により傾斜した支軸2
5により軸支されている。各リンク21は平面視におい
て前後両端の軸支部24・25を結ぶ直線(作用線)の
延長線Pが、車軸部材13の近傍付近で車体3の幅方向
の中心位置を前後方向に通る中心軸線L上と交差して交
点Oになる。
【0033】球面軸受24は、図4に示すようにリンク
21の先端部の取付孔21aと台車枠11側に突設され
たブラケット22の取付孔22aとの間に配置される。
球面状の内輪体24aの周囲に球面状の外輪体24bが
回転自在に外装され、リンク21の取付孔21a内に外
輪体24bがサークリップ24cを介して嵌着されてい
る。一方、ブラケット22の取付孔22aおよび内輪体
24aの中心部の貫通孔24dを上下方向に貫通して支
持ピン24eが嵌挿され、支持ピン24eのねじ部にナ
ット24fが螺合して締め付けられる。支持ピン24e
の周囲には、内輪体24aを上下から挟持するように座
金24gが嵌挿されている。
【0034】また、図5(b)に示すように各リンク2
1は側面視において前後両端の支軸24・25の中間点
を結ぶ直線(作用線)の延長線Sが車輪14の踏面とレ
ール9との接触点を通るように構成されている。なお、
球面軸受24に代えて、ユニバーサルジョイント又はゴ
ムなどの弾性体を用いて全方向の揺動を許容して連結す
ることができる。
【0035】さらに、図5(a)に示すように車軸部材
13の長手方向のほぼ中間位置前面において、一対のス
トッパー26を間隔をあけて前方へ突設するとともに、
これらのストッパー26・26間に車体3の下面より旋
回範囲(旋回角度)を規制するための規制部材27を下
向けに突設する。また車軸部材13の長手方向のほぼ中
間位置後面において、伸縮自在なダンパー28の一端を
後方へ突設したブラケット29の先端に連結し、ダンパ
ー28の他端を車体3の下面より下向けに突設したブラ
ケット30に連結している。
【0036】このようにして本例の一軸台車10が構成
されるが、連接車両1の右端および単一車両1の右端の
一軸台車10’は、一軸台車10の各構成部材と前後方
向が対称に配置されるだけで、基本的に共通する。また
連接車両1の連接箇所に配置される一軸台車10”は、
一軸台車10と共通のものを使用することができるが、
図18のように軸梁41を「略ロ」の字状の環状体に形
成した一軸台車10−3(図8参照)を使用するのが好
ましい。
【0037】図6には本例の一軸台車10が車体3に対
し相対的に左旋回した状態を示すが、車軸部材13の近
傍の仮想回転中心点Oを旋回中心として輪軸13・14
および台車枠11等が一体的に旋回する。このとき、ダ
ンパー28が圧縮・伸長されるとともに、横方向の振動
吸収に作用する。また、規制部材27が右側のストッパ
ー26に当接し、所定の旋回角度以上に旋回することが
阻止される。同時に左右のリンク21の先端位置に対し
球面軸受24を介して台車枠11の二股状のブラケット
22が変位するとともに、枕ばね17が変形する。この
ようにして、曲線状のレール9に沿って一軸台車10が
旋回し、レール9の直線部に進入すると元の状態に旋回
して戻る。
【0038】ところで、図13は本例の一軸台車10を
模式的に現した側面図である。同図に示すように、軸梁
12の先端部間にて、車軸部材13に回転自在に支持さ
れた一対の車輪14および車輪14がそれぞれ回転自在
に支持され、また台車枠11に対し軸梁ピン12aを介
して軸梁12が上下方向に揺動可能に支持され、軸梁1
2と台車枠11間の軸ばね16により1次系のサスペン
ションが構成されている。また、台車枠11は球面軸受
24およびハの字状リンク21を介して車体3に結合さ
れ、この状態で台車枠11は球面軸受24を支点として
上下方向に揺動可能に支持され、台車枠11と車体3と
の枕ばね17により2次系のサスペンションが構成され
ている。車体3は、このように軸ばね16による1次系
のサスペンションと枕ばね17による2次系のサスペン
ションとの2つのサスペンションで上下に揺動自在に支
持されるために、乗り心地が良好である。
【0039】さらに、本例のサスペンションによると側
面視におけるリンク21の傾斜がなく、リンク21をほ
ぼ水平方向に配置しても、軸梁ピン12aおよび球面軸
受24によるニーアクションのサスペンションが構成さ
れているために、車輪14の踏面に前後方向の接線力
(具体的には力行や制動力)が作用しても、その作用力
の影響によってわずかに軸ばね荷重などが変化するだけ
であるから、車輪14および車軸部材13が車体3に対
して相対的に大きなピッチング変位を起こすことがな
い。
【0040】しかも、側面視においてハの字状リンク2
1の車体3に対する結合位置25と台車枠11に対する
結合位置24とを結ぶ作用線の延長線Sが、車輪14の
踏面付近で台車10の中心線と交差するように傾斜させ
ているから、レール9上の車輪14の踏面に前後方向の
接線力(具体的には力行や制動力)が作用しても、台車
10をピッチングさせる力は作用しない。
【0041】一方、ハの字状の一対のリンク21は、平
面視でリンク21の作用線の延長線Pがほぼ車体の幅方
向の中心軸線上(ほぼ車両の幅方向の中心)で交差する
から、この交点Oを一軸台車10の仮想旋回中心として
旋回する。この構成により、台車10には旋回用の中心
ピンを設ける必要がなく、台車枠11の側梁11c付近
にリンク21の連結箇所を設けることができる。とく
に、上記した低床式路面電車1の場合には、車体3と台
車10との力の受け渡しを車体3の幅方向の中心軸線L
上で行なうよりも、側梁11c付近で行なう方が台車枠
11の強度面から有利である。車体3の台枠の構成にお
いても、低床式路面電車では車体台枠の側梁に強度を持
たす構造でないと低床化に不利であり、台車からの力の
伝達が車体中央でなく、両方の側梁付近に伝達されるこ
とは有利である。また、旋回中心ピンは中央の1カ所で
荷重を負担するのに対して、ハの字状リンク21を用い
たことにより2カ所に分散でき、台車枠11および車体
台枠の負担を軽減できる。
【0042】さらに、図1に示す2両編成などの連接車
両1では、車両1間の連接箇所に一軸台車10の車軸部
材13を配置することにより、各車両1のスペースを有
効に使用できる。
【0043】図7は本発明に係る一軸台車の第2実施例
を示すもので、図7(a)は平面図、(b)は側面図、
(c)は正面図である。
【0044】本例の一軸台車10−2が上記実施例と相
違するところは次の点である。すなわち、リンク31の
先端側を上端側を垂直方向からやや前方へ傾斜させた傾
斜軸33により二股状のブラケット32を介して台車枠
11に対し、水平方向に旋回自在に軸支されている。ま
た、リンク31の基端側は車体3に球面軸受24を介し
て連結されている。なお、リンク31の形状は、第1実
施例のリンク21の形状に比べて側方から見て前後に略
対称になっている。その他の構成については、上記第1
実施例と共通するので、同一の符号を用いて図7に示
し、説明を省略する。
【0045】図8は本発明に係る一軸台車の第3実施例
を示すもので、図8(a)は平面図、(b)は側面図、
(c)は正面図である。
【0046】本例の一軸台車10−3が上記実施例と相
違するところは次の点である。すなわち、軸梁41を
「略ロ」の字状の環状体に形成したこと、車軸43を軸
梁41の両側の各側辺41aの外側から内方に貫通して
軸受等を介して回転自在に支持し、車軸43の内端に車
輪44を一体回転可能に取着して片持ち支持したこと、
軸梁41の先端辺41bの内側にストッパー45を間隔
をあけて内向きに突設し、車体3の対応する位置に規制
部材46を設けたこと、軸梁41の基端辺41cの内側
にダンパー47の一端を固着し、ダンパー47の他端を
車体3の下面に連結したことである。その他の構成につ
いては、上記第1実施例と共通するので、同一の符号を
用いて図8に示し、説明を省略する。この構成からなる
一軸台車10−3は、軸梁41を環状体から形成してい
るので強度が大きい。また、とくに図1に示す2両編成
などの連接車両1における車両間の連接箇所に好適であ
る。この台車10−3を用いる場合は、図18に示すよ
うに一方の車体3を台車10−3の枕ばね17上に支持
し、他方の車体3を前記一方の車体3上に重ね合わせて
載置する。そして、2つの車体3・3の重ね合わせ部
(結合部)を軸梁41の中央開口部内に配置する。
【0047】図9は本発明に係る一軸台車の第4実施例
を示すもので、図9(a)は平面図、図9(b)は側面
図、図9(c)は正面図である。また、図10(a)は
図9(a)のa−a線拡大断面図、図10(b)は図9
(a)のb−b線拡大断面図である。
【0048】図10に示すように、本例の一軸台車10
−4は枕ばね17の上面に略円形のばね受51を介設し
ている。このばね受51の基端側取付片52は取付孔5
3を貫通する横向きのピン54により二股状ブラケット
57を介して台車枠11に枢着されているが、取付孔5
3とピン54の間には、金属製の内筒55aと外筒55
cの間に環状のゴムブッシュ55bを介装したリング状
緩衝体55が介設されている。ばね受51は円形中心部
に、下側がゴム板51aで上側が金属製やレジン製の擦
り板51bからなる2層板を固定している。一方、車体
3の下面には、擦り板51bの移動量を考慮して2枚の
円形の一部を重ね合わせた形状からなる金属製の擦り板
56を貼着してある。この構成により、一軸台車10−
4の旋回時に車体3に対して擦り板51b・56間で相
対変位するとともに、ゴムブッシュ55bが変形してス
ムーズに一軸台車10−4が旋回する(図12参照)。
【0049】図11は本発明に係る一軸台車の第5実施
例を示す平面図、図12は図11は本発明の第5実施例
に係る一軸台車が左方向に6°旋回した状態を示す
平面図である。
【0050】本例の一軸台車10−5が第4実施例のそ
れと相違するところは、ハの字状リンク21の作用線の
延長線Pが交差する交点Oを、車体3の中心軸線L上に
おいて車軸部材13の外方になるように、左右のリンク
21を配置したことである。交点Oの車軸13との位置
関係は一軸台車10−5の設定方向によって異なり、高
速直進走行性を要求する場合と、曲線通過性を要求する
場合で交点Oの位置が変わる(逆になる)。とくに、先
頭に位置する一軸台車では交点Oが車軸中心より後ろの
位置に生じるようにすれば、車軸13の進行方向後位を
中心に旋回することになり、車輪14の駆動力による曲
線通過性能が向上する。後方に位置する一軸台車の場合
には車体を含むプル・プッシュの関係によって、先頭台
車のようには影響を受けないので、進行方向によって交
点Oの生じる位置を変更する必要がない。このような構
成により、レール9の曲線部を通過する際に一軸台車1
0−5が一層スムーズに旋回し、走行性が向上する。
【0051】図14は上記第1実施例の一軸台車10を
模式的に現した平面図、図15は同一軸台車10の旋回
状態を模式的に現した平面図である。
【0052】これらの図から分かるように、ハの字状リ
ンク21の作用線の延長線Pは車両の進行方向の中心線
上で交差して交点Oが生じ、この交点Oを旋回中心とし
て一軸台車10が旋回する。
【0053】図16は他の(第6)実施例に係る一軸台
車10−6を模式的に現した平面図である。本例の一軸
台車10−6が上記実施例と相違するところは次の点で
ある。すなわち、ハの字状リンク21を長手(軸)方向
に伸縮可能な構造とすることにより、一軸台車10−6
の左右方向の揺れを各リンク21が伸縮することで吸収
し、緩衝作用が働くようにしたことである。
【0054】図17は伸縮可能な構造を備えたリンク2
1の実施例を示す断面図で、図17(a)は常態を、図
17(b)は伸長状態を、図17(c)は収縮状態をそ
れぞれ現している。同図に示すように各リンク21は、
一端を開口した円筒体61内に円柱状のロッド62を出
入り自在に挿入しており、円筒体61の内部は口径の異
なる2段階の孔部61a・61bに形成し、これに対応
してロッド62も大径部62a・62bと小径部との2
段に形成している。大口径側孔部61a内においてロッ
ド62の小径部62bの周囲に一対のリング63・63
を外装し、リング63間にコイルスプリング64を縮装
した構造からなる。この構造により、リンク21は伸長
時および収縮時のどちらでも、コイルスプリング64の
付勢力に抗して伸長あるいは収縮して緩衝する。なお、
符号65はロッド62の先端ねじ部に螺合し締着したナ
ットで、ナット65の内側にはストッパー66を介装し
てリング63の抜けを防止している。
【0055】図3は部分定床式の2両編成路面電車を示
すもので、車両の前部又は後部(端部)の床面2を他の
部分に比べて高くしている。このため、本例の路面電車
1”では、連接部の台車10”を除いて上記した本発明
の一軸台車10〜10−6に限らず、左右の車輪14・
14間を回転式車軸(部材)で連結した従来の一般的な
台車(不図示)を使用することができる。
【0056】以上に本発明の一軸台車の実施例を示した
が、本発明は低床式路面電車に限らず、床の位置が高い
一般的な路面電車や軽量化を図った鉄道車両に適用でき
ることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明に係る鉄道車両用一軸台車には、次のような優れ
た効果がある。
【0058】(1)100%低床式の路面電車に好適で
連接台車にも適用可能であり、しかも構造が簡単で軽量
で、一軸でピッチングを防止でき、乗り心地が良好にな
る。
【0059】(2)平面視(水平面内)でリンクの作用
線の延長線が車軸部材の幅方向のほぼ中心位置で交差す
るから、この交点を一軸台車の仮想旋回中心として旋回
することにより、台車旋回用の中心ピンを設ける必要が
なく、台車枠の側梁付近にリンクの連結箇所を設けるこ
とができる。したがって、とくに低床式路面電車の場合
に、車体と台車との力の受け渡しを車体の幅方向の中心
軸線上で行なうよりも、側梁付近で行なうことができ、
台車枠および車体台枠の強度面から有利であり、また旋
回中心ピンは中央の1カ所で荷重を負担するのに対し
て、ハの字状リンクを用いたことにより2カ所に負荷を
分散でき、負担を軽減できる。
【0060】また側面視においてハの字状リンクの車体
に対する結合位置と台車枠に対する結合位置とを結ぶ作
用線の延長線が、車輪の踏面付近で台車の中心線と交差
するように傾斜させているから、レール上の車輪の踏面
に前後方向の接線力(具体的には力行や制動力)が作用
しても、台車をピッチングさせる力は作用せず、したが
って一軸台車を備えているにもかかわらず、ピッチング
変位が防止される。
【0061】(2)軸梁は台車枠の基端寄り下端部に先
端側が上下方向に回転自在に軸支され、軸梁と台車枠の
先端寄り間に軸ばねが介装されるとともに、台車枠と車
体間に枕ばねが介装されることにより、側面視における
リンクの傾斜がなく、リンクをほぼ水平方向に配置して
も、軸梁ピンおよび球面軸受によるニーアクションのサ
スペンションが構成さているために、車輪の踏面に前後
方向の接線力(具体的には力行や制動力)が作用して
も、その作用力の影響によってわずかに軸ばね荷重など
が変化するだけであるから、車輪および車軸部材が車体
に対して相対的に大きなピッチング変位を起こすことが
ない。したがって、車体は、このように軸ばねによる1
次系のサスペンションと枕ばねによる2次系のサスペン
ションとの2つのサスペンションで上下に揺動自在に支
持されるために、乗り心地が良好である。
【0062】(3)車軸部材には、車体の下面から下方
に突設したストッパに当接し、車体に対する相対旋回範
囲を規制する旋回規制部材を設けることにより、台車と
車体との相対的な旋回範囲(旋回角度)が所定範囲内に
規制され、車体に対して台車が必要以上に旋回し過ぎる
ことが防止される。
【0063】(4)車軸部材と車体下面との間に、車体
に対する幅方向の相対変位を緩衝する緩衝手段を介設す
ることにより、車両の走行時に車体が横方向に揺れるの
が緩衝手段で緩衝され、車体の横揺れを抑制できる。
【0064】(5)前記車軸部材を幅方向の中央部分で
下向きに凹状に形成して非回転の車軸とし、前記左右の
車輪を該車軸部材の両側にそれぞれ回転自在に支持する
ことにより、左右の車輪が幅方向の内方へ押圧されるこ
とがあっても車軸部材により、車輪が内方へ移動するの
が阻止される。しかも、車軸部材は下向き凹状に形成さ
れているから、床面を低くしても車軸部材に干渉せず、
100%低床の床面が可能になる。
【0065】(6)軸梁を「略ロ」の字状の環状体に形
成し、車軸を前記軸梁の両側の各側辺の外側から内方に
貫通して軸受等を介して回転自在に支持し、車軸の内端
に車輪を一体回転可能に取着して片持ち支持すれば、左
右の車輪の内側間に位置する部材がなく、車体の低床部
と干渉していた部分を広くできる。また、車軸を遠巻き
にして強度部材を配置できるために、両側の車輪をそれ
ぞれ片持ち支持しても十分に強度および剛性を保てると
ともに、とくに連接車両の連接箇所に配置する一軸台車
として最適である。
【0066】(7)左右の車輪の外側回転中心部を、軸
梁の基端側枢支部(軸梁ピン)付近に搭載したモーター
にその先端側に配置した減速機を介して接続することに
より、モーターを振動系のばね間ないしばね上の質量と
して配分できるから、ばね下の荷重が軽減され、軌道や
周辺に与える振動エネルギーを小さくするとともに、乗
り心地が向上し、モーターへの加振力も削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る一軸台車を適用した10
0%低床式2両編成の連接車両を示す側面図である。
【図2】本発明の実施例に係る一軸台車を適用した10
0%低床式単一車両を示す側面図である。
【図3】本発明の実施例に係る一軸台車を連設箇所に適
用した部分低床式2両編成の連接車両を示す側面図であ
る。
【図4】本発明の実施例に係る一軸台車のリンクと台車
枠との結合部(球面軸受)を示すもので、図4(a)は
図4(b)のa−a線拡大断面図、図4(b)は右半分
を省略した拡大平面図である。
【図5】図1・図2の車両に配置した一軸台車を示すも
ので、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図、図5
(c)は正面図である。
【図6】図5の一軸台車が左方向に旋回した状態を示す
平面図である。
【図7】本発明に係る一軸台車の第2実施例を示すもの
で、図7(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正
面図である。
【図8】本発明に係る一軸台車の第3実施例を示すもの
で、図8(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正
面図である。
【図9】図9は本発明に係る一軸台車の第4実施例を示
すもので、図9(a)は平面図、図9(b)は側面図、
図9(c)は正面図である。
【図10】図10(a)は図9(a)のa−a線拡大断
面図、図10(b)は図9(a)のb−b線拡大断面図
である。
【図11】本発明に係る一軸台車の第5実施例を示す平
面図である。
【図12】図11は本発明の第5実施例に係る一軸台車
が左方向に6°旋回した状態を示す平面図である。
【図13】本発明の第1実施例の一軸台車10を模式的
に現した側面図である。
【図14】本発明の第1実施例の一軸台車10を模式的
に現した平面図である。
【図15】同一軸台車10の旋回状態を模式的に現した
平面図である。
【図16】本発明の他の(第6)実施例に係る一軸台車
10−6を模式的に現した平面図である。
【図17】本発明の一軸台車における伸縮可能な構造を
備えたリンクの実施例を示す断面図で、図17(a)は
常態を、図17(b)は伸長状態を、図17(c)は収
縮状態をそれぞれ現している。
【図18】本発明の第3実施例に係る一軸台車を適用し
た100%低床式2両編成の連接車両の連接箇所を拡大
して示す側面図である。
【符号の説明】
1・1’・1” 路面電車 2 床面 3 車体 10 一軸台車 11 台車枠 12 軸梁 12a軸梁ピン 13 非回転式車軸部材 14 車輪 15 リンク機構 16 軸ばね 17 枕ばね 18 電動モーター 19 減速機 19a伝動機構 19b連結シャフト19b 21 リンク 22・23 ブラケット 24 球面軸受 25 支軸 26 ストッパー 27 規制部材 28 ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 行伸 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 江崎 秀明 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 門田 浩次 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 藤下 健一 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石技術研究所内 (72)発明者 小林 昇 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目12番14 号 川重車両エンジニアリング株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の車輪が車軸部材を介して回転自在
    に支持され、前記車輪および前記車軸部材を軸梁を介し
    て支持する台車枠がリンク機構により車体に結合される
    鉄道車両用一軸台車であって、 前記リンク機構は、前記台車枠側に比べて車体側の幅方
    向の間隔が広くなるように平面視「略ハ」の字状に配置
    され、かつ平面視におけるリンクの前後両端部を結ぶ直
    線の延長線上の交点が車体の幅方向の中心軸線上に位置
    する左右のリンクを備え、これらの各リンクは、各一端
    部が車体もしくは台車枠に対し垂直軸又は垂直方向の上
    端側が下端側に比べて車軸部材中心側へ傾斜した傾斜軸
    回りに回転可能に軸支され、他端部が台車枠もしくは車
    体に対し球面軸受等により全方向に揺動自在に結合さ
    れ、 左右のリンクの延長線上の前記交点を、前記車体に対す
    る前記台車枠の仮想回転中心として旋回可能に構成する
    とともに、前記各リンクの側面視における両端部を結ぶ
    直線の延長線が、前記各車輪の踏面と軌道との接触点を
    通るようにしたこと―を特徴とする鉄道車両用一軸台
    車。
  2. 【請求項2】 前記軸梁は前記台車枠の基端寄り下端部
    に先端側が上下方向に回転自在に軸支され、前記軸梁と
    前記台車枠の先端寄り間に軸ばねが介装されるととも
    に、前記台車枠と前記車体間に枕ばねが介装される請求
    項1記載の鉄道車両用一軸台車。
  3. 【請求項3】 前記車軸部材には、前記車体の下面から
    下方に突設したストッパに当接し、前記車体に対する相
    対旋回範囲を規制する旋回規制部材を設けた請求項1又
    は2記載の鉄道車両用一軸台車。
  4. 【請求項4】 前記車軸部材と前記車体下面との間に、
    前記車体に対する幅方向の相対変位を緩衝する緩衝手段
    を介設した請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道車両用
    一軸台車。
  5. 【請求項5】 前記車軸部材を幅方向の中央部分で下向
    きに凹状に形成して非回転の車軸とし、前記左右の車輪
    を該車軸部材の両側にそれぞれ回転自在に支持した請求
    項1〜4のいずれかに記載の鉄道車両用一軸台車。
  6. 【請求項6】 前記軸梁を「略ロ」の字状の環状体に形
    成し、この車軸を前記軸梁の両側の各側辺の外側から内
    方に貫通して軸受等を介して回転自在に支持し、車軸の
    内端に車輪を一体回転可能に取着して片持ち支持した請
    求項1又は2記載の鉄道車両用一軸台車。
  7. 【請求項7】 前記左右の車輪の外側回転中心部を、前
    記軸梁の基端側枢支部付近に搭載したモーターにその先
    端側に配置した減速機を介して接続した請求項5又は6
    記載の鉄道車両用一軸台車。
  8. 【請求項8】 前記球面軸受に代えて、ユニバーサルジ
    ョイント又は弾性体を使用する請求項1〜7のいずれか
    に記載の鉄道車両用一軸台車。
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