JP4979374B2 - 低床式鉄道車両用台車 - Google Patents

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Description

本発明は、特に低床式路面電車に好適な低床式鉄道車両用台車に関し、詳しくは、例えば、編成車両の中間車両に配置される台車で、非動力台車にも適用可能であるが、特に動力台車として最適な低床式鉄道車両用台車に関する。
・ 21世紀を迎え、本格的な高齢化社会が訪れようとしているとともに、移動制約者への対応などで欧州では本格的にLRV (Light Rail Vehicle)車両が開発され、国内でも1997年に熊本市に低床車両が登場した。その後、各地で低床車両の導入あるいは導入計画が活発になった。このような背景を受け、国土交通省の呼びかけによって、環境改善とバリアフリー化に対応できる日本型超低床LRVの開発を目指し、「超低床エルアールブイ台車技術研究組合」が設けられ、要素開発を行い、種々の台車が開発された。
・ これと平行して、純国産低床車両が鹿児島市(交通)に始めて導入され、土佐電鉄、伊予電鉄にも導入された。純国産車両は二軸ボギー台車を運転台下に設け、台車部分を除いて中間部を低床とする(部分低床車両:床面の一部が高床でそのほかの部分が低床な車両)もので、最近では欧州車と類似仕様の30m級の低床車両が広島電鉄に導入された。
・ 部分低床車両の付随台車へ使用した独立車輪方式を動力台車(動力車用の台車。動力車とは動力装置を有する車両)にも使用することによって、100%低床車両を実現した。この独立車輪方式の台車を動力台車とするために、主電動機の取り付け方法および駆動装置に各メーカが色々なアイデアを出し、競っている。
・ 従来構造の動力台車では、一対の車軸間の空間に電動機および減速用歯車装置を装備し、主電動機配置などの違いから平行カルダン式、直角カルダン式と呼ばれている。これらに対して、100%低床車両では、前記空間が車体に含まれることになるので、駆動装置および主電動機の配置構造が動力台車のキーポイントとなる。
・ このように、100%低床車両用動力台車に関しては、色々な配置方法が考えられ、現在では大略、以下のような方式に分類することができる(図19参照)。
1) 車体装架主電動機とプロペラシャフト方式(図19 Aタイプ)
2) 車輪組み込み式主電動機方式(ハブモータ方式)(図19 Cタイプ)
3) 主電動機台車装架方式(図19 B、EタイプでEタイプの変形版が多い)
4) 主電動機縦型取付け門型連接台車(図19 Dタイプ)
・ 1)の方式は、車体床下にレール方向に装架した主電動機から自在継手とスプライン軸で伝達し、対になる車輪へはねじり軸により動力を伝達する方式である。
・ 2)の方式は一車輪に一個の主電動機を組み込み、遊星歯車によって車輪一体になった主電動機のヨークに回転力を伝達する方式で、遊星歯車の無い直接駆動方法もある。
・ 3)の方式は最も多く、各メーカで種々の方法がとられている。以下に特徴を示す。
a)「ユーロトラム(フランス ストラスブールのLTRV)」に採用されている方法は、一車輪に一個の小型主電動機を軸箱外側に吊り掛け式に装架し、歯車を介して駆動する方式である。
b)「コンビーノ(広島電鉄のLRV)に採用されている方法は、台車両側の2車輪の軸箱間にレール方向に細長い主電動機を装架して歯車を介して駆動する方式である。
c)「シタデス(フランス リヨンのLRV)」に採用されている方法は、台車枠の対角の位置に小型主電動機を枕木方向に装架し、直下の車輪を歯車を介して駆動、更に対になる車輪をねじり軸によって駆動する。

d)「インチェントロ(フランス ナントのLRV)」に採用されている方法は、台車枠に主電動機をレール方向に取り付け、歯車を介して主電動機1個で1車輪駆動する方式である。
e)「ウルボス(イギリス リーズのLRV)」に採用されている方法は、固定軸距離が短いため台車の軸箱間に主電動機を枕木方向に装架して歯車を介して前後の車輪を駆動する。
・ 4)の方式は低床部分の通路幅を確保するために、車輪を連接部へ配置するという考えで、主電動機を縦形に取り付けた二車輪門型の連接台車である。
ところで、
A) 輪重抜け(全ての車輪に均等にかかるべき車体の重量が何かの理由でアンバランスになり、一の車輪にかかる車体の重量が減少してしまう現象をいう)は、車両の重心高さにも影響を受けるが、重心高さの影響を無視した場合、このような現象が起こるのは軸ばねのばね定数が高く(ばねが硬く)、台車各軸のロール方向の剛性(ローリング剛性ともいう)が無限大に近い状態であり、不静定支持が起こりやすいために、各車輪の踏面が一平面上に存在しない状態になるからである。したがって、台車の各車輪が平面上で踏ん張っているような状態であるため、軌道の不整や横圧がかかることによって車輪のフランジ形状に沿って車輪が持ち上がると、隣接する側の車輪が浮き上がる傾向があり、そのような場合に同車輪の輪重が抜けることがある。
B) 上記のような現状から、あらかじめ輪重抜けが発生しないような構造を採る台車の開発が必要になってくる。
さて、低床式鉄道車両用動力台車に関する先行技術として、床面を低くするため車両の床下に電動機等の大型の機器類を配置せず、台車枠の外側の両側面に電動機を駆動軸が車両進行方向に向くように設け、車軸が車両進行方向に直交するように配置された車軸とその電動機の駆動軸とを歯車装置を介して連結した低床式鉄道車両が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1には、2つの電動機が凹状の横はりを備えた台車枠の両側側はりの長手方向の中間位置に取り付けられ、各電動機が2組の自在継手(ユニバーサルジョイント)を有する伸縮自在な動力伝達機構を備え、電動機の駆動軸と直交して配置された車輪の車軸に結合された歯車装置との間に前記動力伝達装置が介設され、各側はりの前記電動機の前後に位置する各車輪を駆動し、それぞれの歯車装置が車輪の軸箱を内蔵し、また台車枠の上端において長手方向に延びた支持枠部材に対し各車輪・車軸を支持する軸箱装置が軸ばねを介して上下方向に変位可能に支承された軸箱支持装置を備えた、動力台車が記載されている。
特許文献2には、台車枠の両側側はり、回転軸が車両進行方向に配置された電動機が取り付けられ、この電動機の駆動軸に駆動軸の軸方向を90度方向変換する歯車装置が連結され、同歯車装置の内側に前記歯車装置の回転軸に車軸が連結された車輪が配置され、この車輪の車軸が前記歯車装置を介して前記電動機の駆動軸に連結されており、前記車軸が歯車装置の回転軸に対して車軸の軸方向にスライド可能で、かつ車軸と歯車装置の回転軸が一体で回転するように回転止め機能を備えた連結機構を介して歯車装置の回転軸に取り付けらた構造の、動力台車が記載されている。また歯車装置は吊りリンクを介して、台車枠に取り付けられ、歯車装置が回転するのが阻止されている。
特開2003−25989号公報(第3頁・第4頁および図1・図2) 特開2005−212711号公報(第3頁〜第5頁および図1〜図4)
上記の特許文献1および特許文献2に記載の低床式鉄道車両用動力台車には、次のような課題がある。
前者の場合は、軸箱支持装置および歯車装置の配置から判断して、軸ばねが撓むことによる電動機と歯車装置との相対変位を、2組の自在継手を介在させた駆動軸の伸縮構造(スプライン機構等)の伸縮動によって吸収することになる。したがって、動力伝達装置の長さを長くする必要がある。しかも、車輪および軸箱支持装置あるいは歯車装置を含む減速機装置の上下方向の変位に追随させるには、伸縮構造を用いた駆動軸の伸縮量を十分に長く確保しなければならない。
後者の場合は、歯車および電動機などの配置が基本的に前者の装置と共通しているが、歯車装置を吊りリンクにより台車枠に支持させることで、歯車装置の上下方向の変位に伴う反力を吊りリンクで受けるようにしている。このため、歯車装置を含む変速装置が上下方向に変位する際の姿勢を保持することができる。また、前後者とも軸箱支持装置には、水平な姿勢を保ったままで上下方向に変位可能な構造が採用されている。さらに、歯車装置は車軸と車輪の上下方向の変位に対応してほぼ同一距離上下方向に変位するので、歯車装置の質量は軸ばね下質量(ばね下荷重)となる。また、後者においても前者と同様に動力伝達機構に伸縮可能な構造を用いる必要があり、構造的に複雑になる。
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、床面を低くするため台車枠の外側の両側面に電動機を駆動軸が車両走行方向前後方向)に向くように設け、車軸が車両進行方向に直交するように配置する場合においても、電動機から車両走行方向に張り出させる駆動軸に伸縮構造を用いなくても車輪の駆動が可能で、先行技術の動力台車に比べて部品点数を削減でき、さらに歯車装置の質量は台車枠でも負担するので、ばね下質量を軽減することができ、しかも非駆動台車に適用した場合にも台車としての構造が簡単で、左右の車輪を支持する軸はり部位のローリング剛性が低く、輪重抜けを防止できる低床式鉄道車両用台車を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するために本発明の請求項1にかかる低床式鉄道車両用台車(非駆動台車)は、正面視凹状の軸はりにより固定車軸を形成したうえ、この固定車軸の両側に車輪を回転可能に支持し、前記固定車軸の両側のうち一方に長尺の軸はりリンク部材を、他方に短尺の軸はりリンク部材をそれぞれ前方または後方に向けて一体に延設するとともに、前記短尺側軸はりリンク部材の先端に延長軸はりリンク部材を弾性体または球面軸受けを含む可撓性継手の介在の下に全方向への屈曲を許容して一直線状に一連に連結し、左右の前記リンク部材の全長が等しい平面視「コの字」形の軸はりリンクを構成し、正面視凹状の横はりにて側はり間を一体に連結した台車枠の両側前後端に対し、前記軸はりリンクの両側基端を前記固定車軸側が上下方向へ回転可能に枢支連結したことを特徴とする。
上記の構成を有する請求項1にかかる台車は、台車枠体に対し軸はりリンクおよび全方向に屈曲を許容する弾性体等の連結手段を介して両側各車輪を支持しているので、車輪を支持する台車枠全体のローリング剛性が低く、ある程度の自由度を有しており、いわゆる柔軟な軸はり支持構造で車輪が支持されているため、例えば軌道の不整により左右の一方の車輪が軌道上から浮き上がろうとしても、この浮き上がり力は弾性体等の連結手段または軸はりリンクの変位により吸収され、他方の車輪には直接には伝達されないから、他方の車輪の輪重は減少しない。したがって、車輪が浮き上がったりせず、軌道上に接地した状態に保持されるから、良好な状態で安定した走行が可能になる。
また、走行中に車輪が上下方向に変位し、左右の各車輪を上下方向において弾力的に支持する軸ばね等が撓んだ場合、各車輪を支持する軸はりリンクは、軸はりリンクにおける車輪と反対側台車枠側)の枢支点(連結点)を回転中心としてその固定車軸(車輪)側が上下方向に回転(揺動)し、車輪の上下方向の変位に追随する。なお、台車枠は両側の側はり間を連結する横はりが正面視凹状からなり、床面の上下方向の位置高さ)を低く設定できるから、100%低床の車両が実現することはいうまでもない。
請求項2に記載の低床式鉄道車両用台車(動力台車)は、正面視凹状の軸はりにより固定車軸を形成したうえ、この固定車軸の両側に車輪を回転可能に支持し、前記固定車軸の両側のうち一方に長尺の軸はりリンク部材を、他方に短尺の軸はりリンク部材をそれぞれ前方または後方に向けて一体に延設するとともに、前記短尺側軸はりリンク部材の先端に延長軸はりリンク部材を弾性体または球面軸受けを含む可撓性継手の介在の下に全方向への屈曲を許容して一直線状に一連に連結し、左右の前記リンク部材の全長を等しくした平面視「コの字」形の軸はりリンクを構成し、正面視凹状の横はりにて側はり間を一体に連結した台車枠の両側前後端に対し、前記軸はりリンクの両側基端をそれぞれ前記固定車軸側が上下方向へ回転可能に枢支連結し、前記台車枠の両側側はりの前後方向中間位置に電動機を取り付け、同電動機から長手方向の中間位置で上下方向に屈折可能な動力伝達機構を前方および後方の少なくとも一方に張り出させ、同動力伝達機構および減速歯車機構を介して前後の車輪の少なくとも一方の前記車輪を駆動する構成とし、その駆動される車輪の外方寄りで前記減速歯車機構の周囲を覆う歯車箱から軸はり部材を前記台車枠に向けて延設し、同台車枠に上端を枢支連結して垂下した吊りリンクの下端に前記軸はり部材の一端を枢支連結し、前記歯車箱を吊りリンクの下方延長線上の仮想回転中心位置を中心に上下方向に揺動可能に構成し、前記仮想回転中心位置と、前記台車枠に対する軸はりリンク基端の枢支連結位置と、前記動力伝達機構の屈折中心位置とが、それぞれ一致するように構成したことを特徴とする。
上記の構成を有する請求項2記載の台車は、請求項1にかかる台車を動力台車に適用したもので、左右の各車輪が上下方向に変位する際に、軸はりリンクの車輪支持側が台車枠側の枢支連結位置を回転中心として上下方向に回転・揺動し、動力伝達機構の車輪側も屈折中心位置を回転中心として上下方向に回転・揺動する。そして、軸はりリンクの枢支連結位置と動力伝達機構の屈折中心位置と歯車箱の仮想回転中心位置とを一致させているから、車輪の上下方向への変位に伴う動力伝達機構の長手方向(軸方向)における伸縮作用はほとんど生じないため、動力伝達機構を軸方向において伸縮可能な構造にする必要がない。これにより、動力伝達機構の構造が簡素化され、動力伝達効率も向上する。なお、電動機および動力伝達機構・減速歯車機構などが台車枠の側はりの外面側に設けられ、車両(車体)の床下には大型の機器は配置されないので、100%低床の車両が実現する。また、例えば軌道の不整により左右のうち一方の車輪が軌道によって持ち上げられることがあっても、この持ち上がり力は弾性体等の連結手段および軸はりリンク部材の撓みや変位により吸収され、他方の車輪には直接に伝達されないから、他方の車輪の輪重は減少せず、したがって輪重抜けが生じにくく、軌道上に接地した状態に保持されるので、良好で安定した走行ができるなど、上記請求項1の発明による作用効果と同様の作用効果が生じる。
請求項3に記載のように、前記電動機から前方および後方の少なくとも一方に駆動軸を張り出させるとともに、同駆動軸の中間位置に可撓継手(トルク伝達可)を介設し、かつ相互に直交して噛合する一対(大小歯車)のハイポイドギヤまたは一対の傘歯車(例えば、曲がり歯傘歯車・すぐ歯傘歯車・はす歯傘歯車)を介して前記電動機の回転力を回転方向を90°変換して前記車輪に伝達し同車輪を駆動する構成とし、前記可撓継手の屈折中心位置と前記台車枠に対する軸はりリンク基端の枢支連結位置と前記仮想回転中心位置とを相互に一致させることができる
このように構成することにより、電動機で発生する回転力を駆動軸・可撓継手・駆動軸・ハイポイドギヤ(小歯車・大歯車)または傘歯車(傘歯車・傘歯車)・車輪(車軸)の順に回転方向を歯車で90°変換して車輪に伝達し、車輪が回転する。車両走行時に軌道の不整等により車輪が上下に変位するときは、軸はりリンクが枢支連結位置を回転中心として上下方向に回転・揺動すると同時に、駆動軸の車輪側が可撓継手の中心位置(屈折中心位置)を回転中心として上下方向に回転・揺動し、車輪の変位に追随する。また、請求項2と同様に屈折可能な動力伝達機構を介在させた駆動軸自体は伸縮可能な構造にする必要がないため、構造が複雑にならず、回転力(駆動力)の伝達効率が低下しない
請求項4に記載のように、前記長尺軸はりリンク部材、前記固定車軸および前記短尺軸はりリンク部材からなるリンク部材の全体形状を平面視略J形(略L形)に形成し、前記延長軸はりリンク部材を含めた軸はりリンク全体の形状を平面視略U形(コの字形)に形成することができる
このように構成することにより、左右の車輪の上下動に伴って軸ばねが伸縮すると同時に、略J形リンク部材が台車枠側の枢支連結位置を回転中心として主に上下方向に(左右・軸方向の場合もあるが)相対的に回転・揺動(変位)し、また延長軸はりリンク部材も略J形リンク部材の揺動(変位)に追随するように、台車枠側の枢支連結位置を回転中心として上下方向に(左右・軸方向の場合もあるが)相対的に回転・揺動(変位)する
この発明に係る低床式鉄道車両用台車は上記のように構成したから、下記のような優れた効果を奏する。すなわち、台車枠本体に対し軸はりリンクおよび全方向に屈曲を許容する弾性体等の連結手段を介して両側各車輪を支持しているので、車輪を支持する台車枠全体のローリング剛性が低く、ある程度の自由度を有しており、いわゆる柔軟な軸はり支持構造で車輪が支持されているため、例えば軌道の不整により左右の一方の車輪が軌道上から持ち上げられようとしても、この持ち上がり力は軸はりリンクまたは弾性体等の連結手段の変位により吸収され、他方の車輪には直接には伝達されないから、他方の車輪の輪重は減少せず、車輪が不用意に持ち上がったり輪重抜けが生じたりせずに、軌道上に接地した状態に保持されるから、良好で安定した走行状態を保つことができる。また走行中に車輪が上下方向に変位し、左右の各車輪を弾力的に支持する軸ばね等が撓んだ場合、各車輪を支持する軸はりリンクは、軸はりリンクにおける車輪と反対側台車枠側)の枢支連結位置を回転中心として車輪側が上下方向に回転(揺動)し車輪の上下方向の変位に追随する。
以下、本発明の低床式鉄道車両用台車について実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例に係る台車を中間車両に備えた3両編成の低床式路面電車を示す側方視縦断面図、図2(a)は図1に示す低床式路面電車の床面配置図、図2(b)は図2(a)のb−b線断面図、図2(c)は図2(a)のc−c線断面図である。図3(a)は台車の台車部分を拡大した平面図、図3(b)は同側面図である。図4(a)は図3()の一部を断面で表したa−a線平面図、図4(b)は図3(a)のb−b線矢視図、図4(c)が図4(a)のc−c線断面図、図4(d)が図4(a)のd−d線断面図である。図5(a)は本例の台車の軸はり支持構造の基本原理を概念的に示す平面図、図5(b)は一般的な軸はり支持構造の基本原理を概念的に示す平面図である。図6(a)は図3(a)の(A)−(A)線方向矢視図、図6(b)は図3(a)のB−B線方向矢視図、図6(c)は図3(a)のC−C線方向矢視図である。図5では台車枠を省略して表している。
図1および図2に示すように、本例の台車1は、3両編成の低床式路面電車10の中間車両6において動力台車(駆動台車)として使用されている。また、両側の車輪3・3を回転可能に支持する軸はり支持構造は、図5(a)・図6(a)に示すように、軸はりリンク2の車幅方向に配置された固定車軸21の両側面に非回転式車軸21aが外方へ突設され、この車軸21aに車輪3・3がそれぞれ軸受け装置4j(図8参照)を介して回転可能に支持されている。固定車軸21は、図4(b)に示すように軸はりにより正面視凹状に形成され、図5(a)に示すように、この固定車軸21の両側のうち一方(本例では左側)に長尺の軸はりリンク部材22の一端が後方または前方の台車枠本体51図3・図6参照)に向けて延設され、固定車軸21の他方に短尺の軸はりリンク部材23の一端が前方または後方の台車枠本体51図3参照)に向けて一体に延設され、平面より見て略L(もしくは略J)形に形成されている。短尺側軸はりリンク部材23の先端には延長軸はりリンク部材24がゴム製円柱体(以下、ゴムブッシュともいう)25を介して一直線状に枢支連結され、左右のうち一方の軸はりリンク部材22と他方の軸はりリンク部材(23+24)とはそれらの全長L1・L2がそれぞれ等しくなるように構成されている。また、短尺側軸はりリンク部材23と延長軸はりリンク部材24とは、下記のゴムブッシュ25により相互に全方向(主に上下方向)への屈曲を許容している。こうして全体形状が平面視「コの字」形の軸はりリンク2が構成されるが、軸はりリンク2の両側基端は、図3(a)および図6(b)(c)に示すように台車枠5の本体51の両側前後端にそれぞれゴム製円柱体(以下、ゴムブッシュともいう)52・53を介して少なくとも上下方向に揺動可能に枢支連結されている。さらに、軸はりリンク2の軸箱41(の上面)と下記の台車枠5の前後水平板状部54a(の下面)との間に、軸ばね4が縮装されている。
図5(b)は従来の一般的な軸はりリンク2’の基本構造を示すもので、固定車軸21の両側に台車枠5側へ延びる等長のリンク部材22を一体に備える。このため、固定車軸21がトーションバー、軸はりリンク部材22がトーションバーの腕となって、いわゆるアンチローリング装置のトーションバーを構成してしまうことから、ローリング剛性を持ってしまい、その結果、軸はりリンク2’自体が可撓性を欠き、仮に軌道の不整等により片側の車輪3がレールによって持ち上げられると、その持ち上がり力が反対側の車輪3に直接に伝達され、輪重抜けが起こり易い。
図5(a)では台車枠5(図3参照)を省略しているが、軸はりリンク2の両側基端が台車枠本体51(図3参照)の両側前後端にゴムブッシュ52・53もしくは水平ピン57(図5(b)参照)を介して、車輪3側が上下方向に回転(揺動)可能に枢支連結される。なお、軸はりリンク2の構造については上記したとおりであるので、説明を省略する。
また、軸はりリンク2は片側の軸はりリンク部材22をリンク部材23とリンク部材24とに分けており、ローリング変位が生じると両リンク部材23・24の結合部25(ゴムブッシュや球面軸受け)で折れ変位が生じることから、図5(b)の軸はりリンク2’とは違ってアンチローリング装置を構成することがない。
台車枠5は、図6(a)に示すように両側の側はり54・54間が正面視凹状の横はり55にて一体に連結されている。なお、横はり55には、図3(a)のように複数の略方形状開口部55aを軽量化や合理的な部品の配置および強度部材の配置、ならびにメンテナンス上から設けている。台車枠本体51は側はり54が上方へ延び、両側の側はり54の上端から水平板状部54bがそれぞれ両側方に水平に張り出すとともに、前後水平板状部54aがそれぞれ前方又は後方へ水平に張り出している。また、台車枠本体51の両側方水平板状部54bの前部上および後部上にそれぞれ設置される枕ばね56を介して車体6A(図1)が載置される。台車1とこの上に載置される車体6Aとは、一対の牽引装置61・61により接続され、台車1の横はり55の開口部55a内に相対向して配設されたストッパー62・62により車体6Aの横揺れを規制する。このため、車体6Aの底部からストッパー62・62間に向けて下向きに支持片63が突設されている。
ゴムブッシュ25・52(53)部には、例えば図12〜図15に示すような全方向への屈曲変形を許容する弾性体や球面軸受けを使用した可撓性継手可撓継手と違ってトルク伝達不可25−1図12、可撓性継手25−2図13が使用される。図14に示す可撓性継手52−3・53−3は長尺側軸はりリンク部材22あるいは短尺側軸はりリンク部材23の端部に一体に形成される。図15に示す可撓性継手25−4および53−4は可撓性継手52−3・53−3と同種構造で、延長軸はりリンク部材24および牽引装置61の両端部に圧入等によって装着される。
各側はり54の長手方向の中間位置には、電動機8が駆動軸81(図7参照)を前後両側に張り出して装架され、各駆動軸81g(図7)の先端部に一体回転可能に取り付けられる傘歯車82a(またはハイポイドギヤ小歯車)および車軸21aの先端部に一体回転可能に取り付けられる傘歯車82b(またはハイポイドギヤ大歯車)など、減速しかつ直角方向に回転方向を変換して伝達する減速歯車機構82(図7)により車輪3に回転力が伝達される。なお、図8では駆動軸81gおよび傘歯車82aを図面上で鉛直方向に示しているが、実際は水平方向である。また、前後の各駆動軸の中間位置に下記の可撓継手(動力軸継手)84が介設されている。したがって、本例では、駆動軸81(図7)・可撓継手84・減速歯車機構82(図7)が組み合わされて動力伝達機構12が構成される。
可撓継手84には、例えば図9〜図11に示すように屈折可能な構造の動力軸継手(可撓歯車継手84−1、二重自在継手84−2、等速ジョイント84−3、図示を省略した撓み板継手)を使用することができる。また、図3に示すように軸はりリンク2の両側端における枢支連結位置(ゴムブッシュ52・53)と、可撓継手84の中心位置(屈折部中心点)とを相互に一致させている。
また、図8に示すように、車軸21aの車輪3外方寄りにおいて傘歯車82bまたはハイポイドギヤを車輪3と一体回転可能に取り付け、この傘歯車82bに直交して噛合する傘歯車82a(またはハイポイドギヤ)を含む減速歯車機構82の周囲を歯車箱31によって取り囲んでいる。歯車箱31には、図3に示すように「への字」形状の軸はり32の先端を一体に連結し(いいかえれば歯車箱31から軸はり32を後方へやや上向きに延設し)、軸はり32の基端を台車枠本体51の両側方の前端または後端より垂下した吊りリンク33の下端に軸はりピン32aにて枢支連結している。また、吊りリンク33の上端を、台車枠本体51の両側方上端部に装着されたブラケット51aに吊りリンクピン33aにて枢支連結している。そして、この構成により、歯車箱31は吊りリンク33の下方延長線上において、軸はりリンク2(図5(a))の両側端の枢支連結位置(ゴムブッシュ52・53)および可撓継手84の屈折中心位置に一致する位置を仮想回転中心として、上下方向に変位する。
図7(a)(b)は本発明の台車1の基本構造を概略的に示すもので、軸はり支持構造を省いたうえ、軸はりリンク部材と歯車箱とを側面から見て重ね合わせて表している。本例の場合、車輪3が上下方向に変位すると、軸はりピン52、53を回転中心として軸はりリンク部材22が歯車箱31とともに上下方向に揺動し、同時に電動機8の動力伝達機構12における可撓継手84の長手方向の中間位置を回転中心にして減速歯車機構82側が駆動軸81gとともに上下方向に揺動(円弧状回転)する。なお、図7(c)(d)は軸箱41を一対の軸ばね4・4により支持した公知の構造(先行技術に示されている方式)を示すもので、本例の場合には歯車箱31は上下方向に昇降する。また、駆動軸81と駆動軸81gとが平行して上下に変位するため、両駆動軸81・81g間の駆動力伝達用ギヤ部中心を結ぶ斜め方向に距離が変化するので、可撓継手84には伸縮作用が生じる。
図3の説明に戻ると、この結果、台車1がレールR上を走行する際に、レールR(軌道)の高低狂いなどの不整により、仮に左右の一方の車輪3がレールR(軌道)によって持ち上げられることがあっても、この持ち上がり力は可撓性を具備した軸はりリンク2の変位により吸収され、反対側の車輪3に対しては直接に伝達されないから、反対側の車輪3の輪重は小さくならず、したがって、反対側の車輪3は浮き上がったりせず、レールR上に接地した状態が保持され、輪重抜けのおそれはほとんどない。また、走行中に左右の車輪3・3が上下方向に変位し、各車輪3を弾力的に支持する軸ばね4等が撓んだ場合、各車輪3を支持する軸はりリンク2は、車輪と反対側(台車枠本体51側)の軸はりリンク2の枢支点(連結点)を回転中心として車輪3側が上下方向に回転し車輪3の上下方向の変位に追随する。
左右の軸ばねの撓みに差が生じた場合には、軸はりリンク部材23,24の結合部25で上下方向に屈曲して緩衝する。この場合の影響について仮定値で説明を加えると、左右の軸ばねの撓み差10mm、延長軸はりリンク部材24長200mmでは、前後方向の変位量は0.25mm程度となり、各部の弾性体で吸収できる範囲で誤差範囲である。
また、図3(b)示すように、台車枠本体51の下端部で前後の車輪3・3間において、レールRのすぐ上にレールブレーキ9が前後一対のスプリング91にて吊持されている。そして、レールブレーキ9内の電磁コイル(図示せず)に電流を流すことにより磁力が発生し、レールRに吸着してブレーキが働く。一方、電流が切れると、スプリング91の付勢力によりレールブレーキ9が上昇し、レールRから離間する。
次に、1両目と3両目の各車両7・7について説明すると、図1および図2に示すように、車両7の最前端部下および最後端部下には、左右一対の枕ばね72を介して取り付けられる枕はり73を備えた、誘導輪付きの一軸ボギー台車71が配備されている。各一軸ボギー台車71は、枕はり73の幅方向の中央位置に心ざら74を中心に水平旋回可能に支持された台車枠75を備えている。この台車枠75は、車軸76aの両側に大径車輪76を一体回転可能に備えた主輪軸が主車軸枠間に跨って回転可能に取り付けられる主車輪台車枠部77と、車軸78aの両側に小径車輪からなる誘導輪78を一体回転可能に備えた副輪軸が副車軸枠間に跨って回転可能に取り付けられる誘導輪台枠部79とに分割されている。
左右の誘導輪78は主車輪台車枠部77に対し、支軸を中心にロール方向に回転するとともに、水平ピンを中心に副車軸枠を介してピッチ方向に揺動する。また誘導輪78は軸ばねにより下方へ付勢されているので、レールRに対し一定の荷重で押し付けられる。これにより、誘導輪78がレールR上から浮き上がるなどの輪重抜けが防止され、同時に誘導輪78と車両7の車体7Aの下面との接触が回避される。
上記のようにして、本発明の実施例に係る台車を備えた3両編成の低床式路面電車が構成される。図1または図2に示すように、本例の低床式路面電車10は1両目と3両目の車両7の前後端部に運転台Dが配置され、運転台Dから中央寄りが100%低床の客室Pで、運転台Dは客室Pに比べてやや高く上がっており、各運転台Dの床面7b下に誘導輪付き一軸ボギー台車71の枕はり73は枕ばね72を介して取り付け、大径車輪76を運転台D下に配置する。誘導輪78は車体7A中央寄りで客室Pの低床面7a下に配置される。なお、中間車両6および車両7の客室Pは座席6c・7cが車幅方向に向かい合って配置され、座席7c下の床面および通路6d・7dの床面6a・7aがともに低床面になっている。また、路面電車10の前後各車両7の座席7cに隣接して出入り口7eが設けられているが、出入り口7eの床面も通路7dと同じ低床面になっている。つまり、路面電車10は運転台Dを除き100%低床車両である。図1中の符号95はパンタグラフである。
本例では3両編成の低床式路面電車に適用した場合について説明したが、図16に示すように5両編成の低床式路面電車10’とすることも可能で、2両目と4両目の中間車両6の台車1・1間に中間車両6’を連接し、1両目の車両7の最前端部と5両目の車両7の最後端部に誘導輪付き一軸ボギー台車71を設けて、100%低床の車両を実現することもできる。なお、その他の構成については図1に示す路面電車10と共通するので、共通する部材については同一の符号で示し、説明を省略する。
また、図18に示すように3両編成の低床式路面電車10”とすることも可能で、運転台D下に台車1を配置したものである。本例では、前後両端の車両は図16で説明した運転台D付の車両7と中間車両6とを重ね合わせた形態で、先端の誘導輪付き一軸ボギー台車71を省略したものとである。前後両端車両7’・7’の台車1・1間には図16に示す中間車両6’を連接して単編成の車両を構成している。そして、本例の場合も運転台Dから中央寄りで100%低床の車両を実現することができる。なお、その他の構成については図1に示す路面電車10と共通するので、共通する部材については同一の符号で示し、説明を省略する。
また上記実施例では台車1を動力台車に適用する場合を示したが、例えば、図3において軸はり32を介した歯車箱31の支持機構および電動機8・可撓継手84を含む動力伝達機構12を省いて、図5(a)に示すような軸はりリンク2だけで非動力台車を構成することもできる。
上記に本発明の実施例を示したが、上記実施例に限定するものではなく、例えば車輪3を一体回転可能に装着した車軸21aを、軸はりリンク2の固定車軸21の両側面に回転可能に取り付けることもできる。
また、台車1の車輪3の駆動方式についても、対角駆動方式、前後いずれかの左右輪のみを駆動する方式、前後方向に2台の電動機(1台の電動機ではなく)のエンド側で結合した一体の電動機によって車輪を駆動する方式とすることができる。
さらに、本発明の実施例を低床路面電車を基に説明したが、高床式の一般鉄道車両についても同様の方式とすることができる。この場合には固定車軸21および横はり55の中央部を下げることなく、上部に構成することが可能となる。
本発明の実施例に係る台車を中間車両に備えた3両編成の低床式路面電車を示す側方視縦断面図である。 図2(a)は図1に示す低床式路面電車の床面配置図、図2(b)は図2(a)のb−b線断面図、図2(c)は図2(a)のc−c線断面図である。 図3(a)は中間車両の台車部分を拡大した平面図、図3(b)は同側面図である。 図4(a)は図3()の一部を断面で表したa−a線平面図、図4(b)は図3(a)のb−b線矢視図、図4(c)が図4(a)のc−c線断面図、図4(d)が図4(a)のd−d線断面図である。 図5(a)は本例の台車の軸はり支持構造の基本原理を概念的に示す平面図、図5(b)は一般的な軸はり支持構造の基本原理を概念的に示す平面図である。 図6(a)は図3(a)の(A)−(A)線方向矢視図、図6(b)は図3(a)のB−B線方向矢視図、図6(c)は図3(a)のC−C線方向矢視図である。 図7(a)(b)は本発明の台車における動力伝達機構を含む基本構造を概略的に示す側面図で、図7(b)は車輪が上下方向に円弧状に回転して変位した状態を表す。図7(c)(d)は本発明の台車における動力伝達機構を車輪が上下方向に鉛直に変位する軸箱支持構造に適用した状態を概略的に示す側面図で、図7(d)は車輪が上下方向に鉛直に変位した状態を表す。 本例の台車における減速歯車機構とその周辺を拡大して示す断面図である。 可撓継手の一例である可撓歯車継手84−1を示す断面図で、(a)は前後の駆動軸81が相対的変位のない状態、(b)は前方の駆動軸81だけが上下に傾斜した状態、(c)は前後の駆動軸81がそれぞれ傾斜して相対的に平行に変位した状態を表す。 図10(a)は可撓継手の一例である二重自在継手84−2を示す側面図、図10(b)は図10(a)のB−B線断面図である。 可撓継手の一例である等速ジョイント84−3を示す側面図である。 図12(a)は全方向への屈曲変形を許容する弾性体を使用した可撓性継手の一例である可撓性継手25−1を示す平面図、図12(bは同側面図である。 図13(a)は全方向への屈曲変形を許容する球面軸受けを使用した可撓性継手の一例である可撓性継手25−2を示す一部を断面で表した側面図、図13(bは同平面図である。 図14(a)は全方向への屈曲変形を許容する弾性体を使用した可撓性継手の一例である可撓性継手を示す平面図、図14(bは同一部を表した断面図、図14(c)は同側面図である。 図15(b)は図14の可撓性継手と同種構造の可撓性部材を延長軸はりリンク部材24の両側に設けた構造を示す平面図、図15(b)は同側面図、図15(c)は可撓性継手部分を表す断面図である。 本発明の実施例に係る台車を備えた5両編成の低床式路面電車を示す縦断視側面図である。 本例の台車の軸はり支持構造において固定車軸21側が上下方向に変位する際の動作を表した説明図である。 本発明の実施例に係る台車を運転台Dの下に備えた3両編成の低床式路面電車を示す側方視縦断面図である。 100%低床車両用動力台車の形態と適用例を示す参考図である。
符号の説明
1 台車(動力台車)
2 軸はりリンク
3 車輪
4 軸ばね
5 台車枠
6 中間車両
6’中間車両
6A車体
6a・7a 客室Pの低床面
6c・7c 座席
6d・7d 通路
7 車両
7’車両
7A車体
7b 運転台Dの床面
7e 出入り口
8 電動機
9 レールブレーキ
10 低床式路面電車
12 動力伝達機構
21 固定車軸
21a非回転式車軸
22 長尺側軸はりリンク部材
23 短尺側軸はりリンク部材
24 延長軸はりリンク部材
25・52・53 ゴムブッシュ
25−1 可撓性継手
31 歯車箱
32 軸はり
33 吊りリンク
32a軸はりピン
33a吊りリンクピン
41 軸箱
51 台車枠本体
51aブラケット
54 側はり
54a台車枠5の水平板状部
55 横はり
56 枕ばね
57 水平ピン
61 牽引装置
62 ストッパー
71 誘導輪付き一軸ボギー台車
72 枕ばね
73 枕はり
74 心ざら
75 台車枠
76 大径車輪
77 主車輪台車枠部
78 誘導輪(小径車輪)
79 誘導輪台枠部
81 駆動軸
82 減速歯車機構
84 可撓継手
95 パンタグラフ
D 運転台
P 客室

Claims (4)

  1. 正面視凹状の軸はりにより固定車軸を形成したうえ、この固定車軸の両側に車輪を回転可能に支持し、
    前記固定車軸の両側のうち一方に長尺の軸はりリンク部材を、他方に短尺の軸はりリンク部材をそれぞれ前方または後方に向けて一体に延設するとともに、
    前記短尺側軸はりリンク部材の先端に延長軸はりリンク部材を弾性体または球面軸受けを含む可撓性継手の介在の下に全方向への屈曲を許容して一直線状に一連に連結し、左右の前記リンク部材の全長が等しい平面視「コの字」形の軸はりリンクを構成し、
    正面視凹状の横はりにて側はり間を一体に連結した台車枠の両側前後端に対し、前記軸はりリンクの両側基端を前記固定車軸側が上下方向へ回転可能に枢支連結したことを特徴とする低床式鉄道車両用台車。
  2. 正面視凹状の軸はりにより固定車軸を形成したうえ、この固定車軸の両側に車輪を回転可能に支持し、
    前記固定車軸の両側のうち一方に長尺の軸はりリンク部材を、他方に短尺の軸はりリンク部材をそれぞれ前方または後方に向けて一体に延設するとともに、
    前記短尺側軸はりリンク部材の先端に延長軸はりリンク部材を弾性体または球面軸受けを含む可撓性継手の介在の下に全方向への屈曲を許容して一直線状に一連に連結し、左右の前記リンク部材の全長を等しくした平面視「コの字」形の軸はりリンクを構成し、
    正面視凹状の横はりにて側はり間を一体に連結した台車枠の両側前後端に対し、前記軸はりリンクの両側基端をそれぞれ前記固定車軸側が上下方向へ回転可能に枢支連結し、
    前記台車枠の両側側はりの前後方向中間位置に電動機を取り付け、同電動機から長手方向の中間位置で上下方向に屈折可能な動力伝達機構を前方および後方の少なくとも一方に張り出させ、同動力伝達機構および減速歯車機構を介して前後の車輪の少なくとも一方の前記車輪を駆動する構成とし、
    その駆動される車輪の外方寄りで前記減速歯車機構の周囲を覆う歯車箱から軸はり部材を前記台車枠に向けて延設し、同台車枠に上端を枢支連結して垂下した吊りリンクの下端に前記軸はり部材の一端を枢支連結し、前記歯車箱を吊りリンクの下方延長線上の仮想回転中心位置を中心に上下方向に揺動可能に構成し、
    前記仮想回転中心位置と、前記台車枠に対する軸はりリンク基端の枢支連結位置と、前記動力伝達機構の屈折中心位置とが、それぞれ一致するように構成したことを特徴とする低床式鉄道車両用台車。
  3. 前記電動機から前方および後方の少なくとも一方に駆動軸を張り出させるとともに、同駆動軸の中間位置に可撓継手を介設し、かつ相互に直交して噛合する一対のハイポイドギヤまたは一対の傘歯車を介して前記電動機の回転力を回転方向を90°変換して前記車輪に伝達し同車輪を駆動する構成とし、
    前記可撓継手の屈折中心位置と前記台車枠に対する軸はりリンク基端の枢支連結位置と前記仮想回転中心位置とを相互に一致させたことを特徴とする請求項2に記載の低床式鉄道車両用台車。
  4. 前記長尺側軸はりリンク部材、前記固定車軸および前記短尺側軸はりリンク部材が平面視略J形に形成され、前記延長軸はりリンク部材を含めた軸はりリンク全体は平面視略U形に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の低床式鉄道車両用台車。
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