JP2002191164A - リニアモータ - Google Patents
リニアモータInfo
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Abstract
に、永久磁石からの漏洩磁束の影響を防止することがで
きるリニアモータを提供する。 【解決手段】交互に極性が異なるように界磁極を構成す
る複数の永久磁石4を直線状に並べて配置した2列から
なる界磁ヨーク3と、永久磁石4の磁石列と磁気的空隙
を介して対向配置されると共に複数個のコイル群から成
る電機子巻線8を有した電機子6と、電機子6の位置を
検出する磁気センサ15、16と、界磁極と電機子6の
何れか一方を固定子に、他方を可動子として、界磁極と
電機子6を相対的に走行するようにしたリニアモータ1
において、界磁ヨーク3は、その外周に非磁性体10を
介してリニアモータ1の磁気遮蔽を行うための磁気シー
ルド板17が設けられており、界磁ヨーク3の端部3a
は、永久磁石4の端部4aを覆うように、電機子巻線8
の表面に向かってL字状に折り曲げた形状を有した。
Description
造装置または工作機械のテーブル送りなど、超精密位置
決め・高推力が要求される用途に適するリニアモータに
関するものである。
テーブル送りなど、超精密位置決め・高推力が要求され
る用途に適するリニアモータは、図4、図5のようにな
っている。図4は従来技術を示すリニアモータの斜視図
である。図5は従来のリニアモータを、推力を発生する
進行方向から見た正断面図であって、固定台、リニアガ
イド、テーブルおよび磁気センサを組み込んだ状態を示
す。なお、従来例では、ムービングコイル型リニアモー
タを例示して説明する。図において、1はリニアモー
タ、2は界磁ヨーク固定板、3は界磁ヨーク、4は永久
磁石、5は電機子固定板、6は電機子、7は巻線固定
枠、8は電機子巻線、9は樹脂モールド、10は非磁性
体、11は固定台、12はテーブル、13はガイドレー
ル、14はスライダ、15は磁気センサ(リニアスケー
ル)、16は磁気センサ(センサヘッド)、17は磁気
シールド板である。リニアモータ1は、交互にN極、S
極の極性が異なるように界磁極を構成する複数の永久磁
石4が2列からなる界磁ヨーク3の長手方向に向かって
直線状に並べて配置されており、各々の界磁ヨーク3の
間に界磁ヨーク固定板2を配設して固定子を構成してい
る。また、前記並設された永久磁石4の磁石列の長手方
向には、磁気的空隙を介して対向するように複数個のコ
イル群からなる平板状に成形されたコアレス型の電機子
巻線8を有した電機子6が配置されており、電機子6が
可動子を構成している。ここで、電機子巻線8は、図5
に示すように、強度と絶縁性を向上できるよう、ステン
レスなどの非磁性部材でできた平板状の巻線固定枠7の
両面に保持されている。また、電機子巻線8は、巻線固
定枠7に樹脂モールド9により固着され、電機子巻線8
を固着した巻線固定枠7は電機子固定板5に固定されて
いる。
永久磁石4が可動する電機子6の両側を挟み込むように
設けられ、かつ、永久磁石4の磁力線が電機子巻線8を
貫通する磁気回路中に配置してなるもの(磁束貫通型構
造)であり、通電された電機子巻線8が、その各コイル
群に発生する磁束と永久磁石4との電磁作用により、直
線移動するようになっている。そして、この構造のリニ
アモータにおいて、前記磁気回路の磁束が、テーブル1
2に取り付けたリニアスケール15とセンサヘッド16
あるいは図示しないその他の周辺機器に影響を与えない
よう、界磁ヨーク3の外周(側面と両端部)を、空気層
または樹脂モールドなどの非磁性体10を介して、例え
ばパーマロイなどの強磁性材料からなる磁気シールド板
17で覆っている。ここでは、非磁性体10は空気層と
している。それから、リニアモータに設けた界磁ヨーク
固定板2と磁気シールド板17については、界磁ヨーク
固定板2、磁気シールド板17にそれぞれ締結用の図示
しない雌ねじを設け、固定台11に図示しない通し穴を
設けて、雄ねじを有する図示しないボルトにより固定さ
れている、また、固定台11に設けたガイドレール14
とテーブルに取り付けたスライダ13とでリニアガイド
を構成し、リニモータを支持するようにしている。
は、永久磁石4の端部が界磁ヨーク3の端部と共に電機
子取付板5に対向して開口していることから、開口した
永久磁石の端部から漏曳する磁束が増加していき、この
漏洩した磁束が磁気センサに影響を及ぼした後、誤動作
を起こし、その結果、精密な位置決め作業に支障をきた
すという問題があった。本発明は、上記の問題を解決す
るためになされたものであり、磁気センサを誤動作させ
ることのないように、永久磁石からの漏洩磁束の影響を
防止することができるリニアモータを提供することを目
的とする。
め、請求項1の本発明は、交互に極性が異なるように界
磁極を構成する複数の永久磁石を直線状に並べて配置し
た2列からなる界磁ヨークと、前記永久磁石の磁石列と
磁気的空隙を介して対向配置されると共に複数個のコイ
ル群から成る電機子巻線を有した電機子と、前記電機子
の位置を検出する磁気センサと、前記界磁極と前記電機
子の何れか一方を固定子に、他方を可動子として、前記
界磁極と前記電機子を相対的に走行するようにしたリニ
アモータにおいて、前記界磁ヨークは、その外周に非磁
性体を介してリニアモータの磁気遮蔽を行うための磁気
シールド板が設けられており、前記界磁ヨークの端部
は、前記永久磁石の端部を覆うように、前記電機子巻線
の表面に向かってL字状に折り曲げた形状を有したもの
である。請求項2の本発明は、請求項1記載のリニアモ
ータにおいて、前記界磁ヨークのL字状に折り曲げた端
部と前記永久磁石の端部との間の空隙の長さをH、前記
2列の界磁ヨークに設けた各々の永久磁石間の距離をL
gとした時に、0.5≦H/Lg≦1の関係をを有する
ものである。
いて説明する。図1は本発明の実施例を示すリニアモー
タの斜視図である。図2は、本発明のリニアモータを進
行方向から見た正断面図であって、リニアガイド、テー
ブルおよび磁気センサを組み込んだ状態を示す。なお、
本発明の構成要素が従来技術と同じものについては同一
符号を付してその説明を省略する。本発明が従来技術と
異なる点は、以下のとおりである。すなわち、界磁ヨー
ク3の端部3aは、永久磁石4の端部4aを覆うよう
に、電機子巻線8の表面に向かってL字状に折り曲げた
形状を有した点である。次に、界磁ヨーク3の形状改良
による磁束漏洩低減の効果を確認するための検証を行っ
た。図3は各々の永久磁石間の距離と界磁ヨーク−永久
磁石間の空隙長との比に対する漏れ磁束量の関係につい
で示したものであって、磁界解析により求めたものであ
る。磁界解析の結果、2列の界磁ヨークに設けた各々の
永久磁石4間の距離をLg(本例では、Lg=21mm)
とし、界磁ヨーク3のL字状に折り曲げた端部と永久磁
石4の端部間の空隙の長さをHとした時に、本実施例で
は、0.5≦H/Lg≦1の関係が最適であり、より好
ましくは、0.7≦H/Lg≦0.9の関係で最適であ
ることが明らかになった。上記手段のごとく界磁ヨーク
3の端部の形状を改良すると、永久磁石4の端部から漏
曳しようとする磁束がL字状に折り曲げた界磁ヨーク3
の端部を流れるため、永久磁石4の端部から漏曳する磁
束がほぼ零になり、これにより磁気センサ15,16を
界磁ヨーク3に接近させても漏曳磁束の影響を受けるこ
とが無い。
ク3の端部が、永久磁石4の端部を覆うように、電機子
巻線8との表面に向かってL字状に折り曲げた形状を有
し、また、界磁ヨーク3のL字状に折り曲げた端部と永
久磁石4の端部との間の空隙の長さをH、各々の永久磁
石4間の距離をLgとした時に、0.5≦H/Lg≦1
の関係を有する構成にしたので、永久磁石4による磁束
が必ず界磁ヨーク3のL字状に折れ曲がった端部を流
れ、永久磁石4の端部からリニアモータの外周に漏曳す
る磁束がなくなることから、磁気センサ15、16に対
する永久磁石4による漏洩磁束の影響を防止することが
でき、その結果、磁気センサ15、16を誤動作させる
ことがないリニアモータを提供することができる。な
お、本発明の実施例において、リニアモータの可動子、
固定子および磁気センサの取り付け方向、位置について
一例を示したが、実施例で示した取り付け方向、位置に
限定されることはなく、リニアモータの用途に応じて適
宜選択される。また、本実施例では電機子を可動子とす
るムービングコイル型リニアモータを例示して説明した
が、界磁極を可動子とするムービングマグネット型リニ
アモータに適用しても構わない。また、本実施例では、
リニアモータの電機子は、コアレスタイプのものについ
て説明したが、電磁鋼板を積層したコア付きタイプの電
機子についても適用することができる。また、本実施例
では、界磁極を構成する磁石について交互に極性が異な
る複数の永久磁石を用いた例を示したが、1つの磁石に
多極着磁したものを用いたものでも構わない。
磁ヨークの端部が、永久磁石の端部を覆うように、電機
子巻線との表面に向かってL字状に折り曲げた形状を有
し、また、界磁ヨークのL字状に折り曲げた端部と永久
磁石の端部との間の空隙の長さをH、各々の永久磁石4
間の距離をLgとした時に、0.5≦H/Lg≦1の関
係を有する構成にしたため、永久磁石による磁束が必ず
界磁ヨークのL字状に折れ曲がった端部を流れ、永久磁
石の端部からリニアモータの外周に漏曳する磁束がなく
なることから、磁気センサに対する永久磁石による漏洩
磁束の影響を防止することができ、その結果、磁気セン
サを誤動作させることがないリニアモータを提供するこ
とが可能となる。
ある。
面図であって、リニアガイド、テーブルおよび磁気セン
サを組み込んだ状態を示す。
石間の空隙長との比に対する漏れ磁束量の関係をグラフ
にして説明した図である。
図であって、リニアガイド、テーブルおよび磁気センサ
を組み込んだ状態を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 交互に極性が異なるように界磁極を構成
する複数の永久磁石を直線状に並べて配置した2列から
なる界磁ヨークと、前記永久磁石の磁石列と磁気的空隙
を介して対向配置されると共に複数個のコイル群から成
る電機子巻線を有した電機子と、前記電機子の位置を検
出する磁気センサと、前記界磁極と前記電機子の何れか
一方を固定子に、他方を可動子として、前記界磁極と前
記電機子を相対的に走行するようにしたリニアモータに
おいて、 前記界磁ヨークは、その外周に非磁性体を介してリニア
モータの磁気遮蔽を行うための磁気シールド板が設けら
れており、 前記界磁ヨークの端部は、前記永久磁石の端部を覆うよ
うに、前記電機子巻線の表面に向かってL字状に折り曲
げた形状を有したものであることを特徴とするリニアモ
ータ。 - 【請求項2】 前記界磁ヨークのL字状に折り曲げた端
部と前記永久磁石の端部との間の空隙の長さをH、前記
2列の界磁ヨークに設けた各々の永久磁石間の距離をL
gとした時に、0.5≦H/Lg≦1の関係を有するこ
とを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
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