JP2002188436A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
内燃機関の排気浄化装置Info
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Abstract
未燃燃料の吸着を確実に行い、排気ガスの浄化効率を向
上させることのできる内燃機関の排気浄化装を提供す
る。 【解決手段】 本発明の内燃機関の排気浄化装置は、内
燃機関の排気通路7上に配設されて排気ガス中の未燃燃
料を吸着・放出する機能を有するもので、排気通路7上
に形成された拡径部19aと、拡径部19aの内部に配
置され、低温時に未燃燃料を吸着し、高温時に吸着した
未燃燃料を放出する筒状の吸着部材19bと、拡径部1
9a内の吸着部材19bの上流側に形成された第一空間
19dと、拡径部19a内の吸着部材19bの下流側に
形成され、第一空間19dよりも容積の小さい第二空間
19eとを備えていることを特徴とする。
Description
スを浄化する際に排気ガス中の未燃燃料分を低温時に吸
着して高温時に放出する未燃燃料吸着機能を有する内燃
機関の排気浄化装置に関する。
排気浄化触媒によって浄化された後に大気に放出され
る。排気浄化触媒は、ある所定の活性化温度にならない
と本来の浄化性能を発揮し得ない。排気ガス中に含まれ
る成分のうちで浄化されるものの一つとして、完全に燃
焼せずに排気ガス中に含まれることとなった未燃燃料分
である炭化水素HCがある。特に、冷間始動直後の排気ガ
スにはこの炭化水素HCが多量に含まれる。
料を吸着する吸着部材を排気通路上に配置し、排気浄化
触媒がある程度暖まった後に吸着部材から未燃燃料を放
出させて排気浄化触媒で浄化するようにした排気浄化装
置が実用化されている。このような吸着部材は、一般に
HC吸着材と呼ばれている。排気浄化触媒自体に未燃燃料
を吸着する物質を担持させ、HC吸着材の機能と排気浄化
触媒の機能とを一体化させたものも知られている。HC吸
着材としては、特開平7-232084号公報に記載のものなど
が知られている。
れているHC吸着材もそうであるが、このようなHC吸着材
は低温時に未燃燃料を吸着して高温時に未燃燃料を放出
するのが一般的な性質である。そこで、排気ガス中の炭
化水素HCをより多く吸着し、かつ、排気浄化触媒が活性
化温度となるまで、吸着した炭化水素HCをより確実に保
持しておくことができるような改善が望まれていた。
するに際して、冷間始動後の未燃燃料の吸着を確実に行
い、排気ガスの浄化効率を向上させることのできる内燃
機関の排気浄化装置を提供することにある。
関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路上に配設され
て排気ガス中の未燃燃料を吸着・放出する機能を有する
もので、排気通路上に形成された拡径部と、拡径部の内
部に配置され、低温時に未燃燃料を吸着し、高温時に吸
着した未燃燃料を放出する筒状の吸着部材と、拡径部内
の吸着部材の上流側に形成された第一空間と、拡径部内
の吸着部材の下流側に形成され、第一空間よりも容積の
小さい第二空間とを備えていることを特徴としている。
は、請求項1に記載の発明において、吸着部材の中央に
形成された孔部に対して排気ガスを案内する筒状のガイ
ド部材が吸着部材の上流側に配設されており、ガイド部
材の上流側内径が下流側内径よりも大きいことを特徴と
している。
は、請求項1又は2に記載の発明において、排気通路上
の拡径部の下流側に、排気浄化触媒が配置されているこ
とを特徴としている。
化装置は、内燃機関の排気通路上に配設されて排気ガス
中の未燃燃料を吸着・放出する機能を有する未燃燃料吸
着部材を備えており、未燃燃料吸着部材が、排気通路上
に形成された拡径部の内部に配置された筒状の形態を有
するもので、未燃燃料吸着部材の中央に位置する貫通流
路の内径が、上流側から下流側にかけて徐々に小さくさ
れていることを特徴としている。
は、請求項4に記載の発明において、貫通流路が未燃燃
料吸着部材の中央に形成された孔部によって形成されて
おり、孔部の内径が上流側から下流側にかけて徐々に小
さくされていることを特徴としている。
は、請求項4に記載の発明において、貫通流路が未燃燃
料吸着部材の中央に形成された孔部内に配設された筒状
部材によって形成されており、筒状部材の内径が上流側
から下流側にかけて徐々に小さくされていることを特徴
としている。
の何れかに記載の発明において、排気通路上の拡径部の
下流側に、排気浄化触媒が配置されていることを特徴と
している。
の排気通路上に配設されて排気ガス中の未燃燃料を吸着
・放出する機能を有する未燃燃料吸着部材を備えてお
り、未燃燃料吸着部材が、排気通路上に形成された拡径
部の内部に配置された筒状の形態を有するもので、拡径
部の上流側の流入管内径が下流側の流出管内径よりも大
きいことを特徴としている。
の排気通路上に配設されて排気ガス中の未燃燃料を吸着
・放出する機能を有する未燃燃料吸着部材を備えてお
り、未燃燃料吸着部材が、排気通路上に形成された拡径
部の内部に配置された筒状の形態を有するもので、拡径
部の上流側の拡径角度が下流側の拡径角度よりも小さい
ことを特徴としている。
関の排気通路上に配設されて排気ガス中の未燃燃料を吸
着・放出する機能を有する未燃燃料吸着部材を備えてお
り、未燃燃料吸着部材が、排気通路上に形成された拡径
部の内部に配置された筒状の形態を有し、拡径部の内部
で少なくとも二つに分割されて上流・下流方向に直列に
配置されていることを特徴としている。
一発明)及び請求項1に従属する請求項2及び3に記載
の発明についての実施形態(第一実施形態)について説
明する。本実施形態(第一実施形態)の排気浄化装置を
有するエンジン(内燃機関)1を図1に示す。エンジン
1は、多気筒エンジンであるが、ここではそのうちの一
気筒のみを断面図として示す。エンジン1は、図1に示
されるように、点火プラグ2によって各シリンダ3内の
混合気に対して点火を行うことによって駆動力を発生す
る。エンジン1の燃焼に際して、外部から吸入した空気
は吸気通路4を通り、インジェクタ5から噴射された燃
料と混合され、混合気としてシリンダ3内に吸気され
る。シリンダ3の内部と吸気通路4との間は、吸気バル
ブ6によって開閉される。シリンダ3の内部で燃焼され
た混合気は、排気ガスとして排気通路7に排気される。
シリンダ3の内部と排気通路7との間は、排気バルブ8
によって開閉される。
れる吸入空気量を調節するスロットルバルブ9が配設さ
れている。このスロットルバルブ9には、その開度を検
出するスロットルポジションセンサ10が接続されてい
る。また、スロットルバルブ9は、スロットルモータ1
1と連結されており、スロットルモータ11の駆動力に
よって開閉される。スロットルバルブ9の近傍には、ア
クセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアク
セルポジションセンサ12も配設されている。さらに、
吸気通路4上には、吸入空気量を検出するためのエアフ
ロメータ13も取り付けられている。
クランクシャフトの位置を検出するクランクポジション
センサ14が取り付けられている。クランクポジション
センサ14の出力からは、シリンダ3内のピストン15
の位置や、エンジン回転数を求めることもできる。エン
ジン1には、エンジン1のノッキングを検出するノック
センサ16や冷却水温を検出する水温センサ17も取り
付けられている。
始動時触媒24が配設されており、さらにこの下流側に
未燃燃料である炭化水素HCを吸着するHC吸着部19が配
設されている。始動時触媒24は、シリンダ3に近い位
置にあるので、エンジン1の始動直後に排気ガスによっ
て早期に活性化温度にまで昇温され、より早期に排気ガ
スの浄化を開始する目的で設置された浄化触媒である。
浄化されずに下流側に流れた未燃燃料である炭化水素HC
を吸着する。炭化水素HCが始動時触媒24によって浄化
されない場合としては、始動時触媒24が活性化温度に
達していない場合や、達していても、その浄化能力を超
えた炭化水素HCがシリンダ3から排出された場合などが
考えられる。このHC吸着部19については、追って詳し
く説明する。
化する排気浄化触媒20が配設されている。排気浄化触
媒20の内部には、モノリス型コンバータ20aが収納
されている。コンバータ20aは、ハニカム状の断面を
持ち、その表面にはプラチナやロジウムなどの触媒金属
が担持されている。始動時触媒24及び排気浄化触媒2
0は、三元触媒であり、排気ガス中の炭化水素HC、一酸
化炭素CO、窒素酸化物NOxを浄化する。HC吸着部19と
排気浄化触媒20との間には、排気浄化触媒20に流入
する排気ガスの排気空燃比を検出する酸素センサ21
(図2以降の図には図示せず)が配設されている。
から、排気ガスの排気空燃比がリーン側にあるかリッチ
側にあるかを検出するものである。酸素センサ21は、
所定の活性化温度に達しないと有効に機能しないので、
早期に活性化温度に昇温されるように供給される電力に
よって発熱するヒータが内蔵されている。本実施形態に
おいては、これらのHC吸着部19や三元触媒である排気
浄化触媒20、排気空燃比を検出する酸素センサ21、
酸素センサ21の検出結果に基づいて燃料噴射量を演算
する電子制御ユニット(ECU)18などで排気浄化装
置が構成されている。
スロットルポジションセンサ10、スロットルモータ1
1、アクセルポジションセンサ12、エアフロメータ1
3、クランクポジションセンサ14、ノックセンサ1
6、水温センサ17、酸素センサ21やその他のセンサ
類は、エンジン1を総合的に制御するECU18と接続
されており、ECU18からの信号に基づいて制御さ
れ、あるいは、検出結果をECU18に対して送出して
いる。ECU18には、チャコールキャニスタ22によ
って捕集された燃料タンク内での蒸発燃料を吸気通路4
上にパージさせるパージコントロールバルブ23なども
接続されている。
する。HC吸着部19の拡大断面図を図2に示す。
排気通路7上に形成された拡径部19a及びその内部に
構築されている。拡径部19aは、その上流側及び下流
側の排気通路7の双方に対して、内径が拡張された形態
を有している。そして、拡径部19aの内部には、筒状
(ここでは円筒状)の吸着部材19bが配設されてい
る。吸着部材19bは、排気ガスの流れ方向に多数の微
小な貫通孔を有するハニカム状の構造体であるが、その
中央部に排気ガスの流れ方向に平行な孔部19cが形成
されている。孔部19cは上述した微小な貫通孔ではな
く、大きな内径を有しており、本実施形態では拡径部1
9aの上流側及び下流側の排気通路7の内径とほぼ等し
くされている。
とでその表面積が増やされており、その表面には炭化水
素HCを吸着する物質がコーティングされている。また、
吸着部材19bの外周は、必ずしも拡径部19aの内壁
に接触していなくても良いが、内壁に対して近接するよ
うにされ、この隙間を排気ガスが流れないようにしてあ
る。
9bの上流側及び下流側の双方には空間が形成されてい
る。ここでは、吸着部材19bの上流側に第一空間19
d、下流側に第二空間19eが形成されている。拡径部
19aは、この第一空間19d及び第二空間19eにお
いて、その内径を拡大あるいは縮小させている。そし
て、第一空間19dの容積の方が第二空間19eの容積
よりも大きく、言い換えれば、第二空間19eの容積の
方が第一空間19dの容積よりも小さくされている。
空間19dに突出するようにガイド部材19fが配設さ
れている。ガイド部材19fは、排気通路7から流れて
きた排気ガスを吸着部材19bの孔部19cに導く役目
を持っている。ガイド部材19fは、円筒状・ファンネ
ル状の形態を有しており、その内径は上流側から下流が
向けて縮小されている。そして、下流側の端部内径が孔
部19cの内径と等しくされ、吸着部材19bに対して
結合されている。なお、本実施形態では、ガイド部材1
9fを吸着部材19bに結合させたが、必ずしも結合さ
れていなくても良く、ガイド部材19fと吸着部材19
bとの間に隙間が形成されても良い。
後の排気ガスが流入した場合の排気ガスの流れと、それ
に伴う排気ガス中の炭化水素HCの吸着について説明す
る。
ガスは、拡径部19a内の第一空間19dにおいて、そ
の体積を膨張させることができる。排気ガスが膨張する
ことで排気ガスの温度が下がり、排気ガスによって暖め
られるHC吸着部19全体(特に吸着部材19b)の温度
が下がる。HC吸着部19(特に吸着部材19b)の温度
を下がるので、吸着部材19bに一旦吸着された炭化水
素HCの吸着部材19bからの脱離を遅らせることができ
る。
スは、体積を膨張させつつ、ガイド部材19fによって
案内されて、その大部分が吸着部材19bの孔部19c
に流れ込む。そして、第二空間19eに達して下流側の
排気通路7に流れる際に、排気ガスは今度はその体積を
縮小させる。ここで、第一空間19dと第二空間19e
との間に気圧差が生じ、第一空間19dの圧力が第二空
間19eの圧力よりも低くなる。
た直後の排気ガスの一部が、吸着部材19bの内部(孔
部19cでない部分)を通過しつつ逆流して第一空間1
9dに還流する。第一空間19dに還流しない排気ガス
は、下流側の排気通路7に流れる。即ち、拡径部19a
の内部に第一空間19dと第二空間19eとを設け、そ
の容積を変えることによって、このような還流を形成さ
せることができる。
に、排気ガス中の炭化水素HCが吸着部材19bに吸着さ
れる。また、排気通路7の中を流れる排気ガスは、外気
に触れる排気管側、即ち、排気通路7の外周部近傍の温
度が低く、中心部の温度が高い状態となっている。この
ため、孔部19cから流れ出して第一空間19dに還流
する排気ガスは、排気ガスの中でも比較的温度の低い部
分であり、吸着部材19bの温度上昇を抑制して、吸着
部材19bに一旦吸着された炭化水素HCの吸着部材19
bからの脱離を遅らせることができる。
間19eを経て下流側に流れる排気ガスは、排気ガスの
中でも比較的温度の高い部分であり、排気浄化触媒20
をより早期に活性化温度まで昇温させるのに都合がよ
い。さらに、一旦第一空間19dに還流された排気ガス
は、孔部19cを通過した後、もう一度第一空間19d
側に還流され得る。即ち、排気ガスは、その一部がHC吸
着部19で循環されることになり、吸着部材19bによ
る排気ガス中の炭化水素HCの吸着がより確実に行われる
ようになる。
過流速などによっては効果的に形成され得ない場合も考
えられるが、その場合であっても、吸着部材19bの内
部(孔部19cでない部分)を通過するのは、排気ガス
の比較的温度の低い部分であるため、吸着部材19bの
温度上昇を抑制する効果がある。
素HCをより確実に吸着部材19bに吸着させることがで
きると共に、吸着部材19bの温度上昇を抑制して、吸
着部材19bからの炭化水素HCの脱離を遅らせることが
できる。これによって、HC吸着部19の温度が上昇して
炭化水素HCがHC吸着部19から脱離する頃には、排気浄
化触媒20は活性化温度に達しており、HC吸着部19か
ら放出された炭化水素HCは排気浄化触媒20によって浄
化される。
及び請求項4に従属する請求項5〜7に記載の発明につ
いての実施形態(第二及び第三実施形態)について説明
する。まず、本発明の第二実施形態について説明する。
ン(内燃機関)の構成は、上述した図1に示すエンジン
と同一であるので、ここではその詳しい説明を省略す
る。以下、同一又は同等の構成に関しては同一の符号を
持って説明する。本実施形態の排気浄化装置は、上述し
た第一実施形態とは未燃燃料吸着機能を有する部分、即
ち、HC吸着部19の構成が異なる。以下、HC吸着部19
について詳しく説明する。HC吸着部19の拡大断面図を
排気浄化触媒20と共に図3に示す。
排気通路7上に形成された拡径部19aとして構築され
ている。拡径部19aは、その上流側及び下流側の排気
通路7の双方に対して、内径が拡張された形態を有して
いる。そして、拡径部19aの内部には、筒状(ここで
は円筒状)の吸着部材(未燃燃料吸着部材)19bが配
設されている。吸着部材19bは、排気ガスの流れ方向
に多数の微小な貫通孔を有するハニカム状の構造体であ
るが、その中央部に排気ガスの流れ方向に平行な貫通流
路19cが形成されている。
は、吸着部材19b自体の孔部によって形成されてい
る。貫通流路19c、即ち、吸着部材19bの孔部の内
径は、その下流側に比して上流側が大きくなるように形
成されている。ここでは、貫通流路19cの断面は円形
である。断面が円形でない場合、内径が小さいとは、断
面積が小さいということである。
とでその表面積が増やされており、その表面には炭化水
素HCを吸着する物質がコーティングされている。また、
吸着部材19bの外周は、必ずしも拡径部19aの内壁
に接触していなくても良いが、内壁に対して近接するよ
うにされ、この隙間を排気ガスが流れないようにしてあ
る。
後の排気ガスが流入した場合の排気ガスの流れと、それ
に伴う排気ガス中の炭化水素HCの吸着について説明す
る。
ガスは、排気通路7内で排気通路7の内面に近い側が温
度が低くなっている。これは、排気通路7を構成する排
気管自体が外気によって冷やされるので、この排気管内
面に近い排気ガスは冷やされ、排気管断面において中心
部に近い部分を流れる排気ガスは、比較的高い温度を維
持するからである。
径部19a内に流入すると、排気通路7の断面中心付近
を流れる温度の高い排気ガスは、吸着部材19bの中央
に位置する貫通流路19cをそのまま通過して下流側に
流れ、下流側の排気浄化触媒20をより早期に昇温させ
る。一方、排気通路7の断面外周寄りの温度の低い排気
ガスは吸着部材19b自体を通過し、排気ガス中の未燃
燃料成分である炭化水素HCが吸着部材19bに吸着され
る。
に行くにつれて小さくなるので、貫通流路19c内を流
れる温度の高い排気ガスの流速は、下流に行くにつれて
速くなる。この結果、温度の高い排気ガスは、吸着部材
19bの通過後に慣性力によって下流側の排気浄化触媒
20内に導かれやすくなり、より早期に排気浄化触媒2
0を昇温させる。排気浄化触媒20の温度がある程度昇
温されていれば、排気浄化触媒20によって排気ガスは
浄化される。あるいは、温度の高い排気ガス自体の温度
によって、排気ガスが浄化される。
うに吸着部材19b本体に流れ込む。そして、排気ガス
中の炭化水素HCが吸着部材19bに吸着される。このよ
うに、吸着部材19b本体に流入する排気ガスは比較的
低温であるため、吸着部材19b自体の温度上昇が抑制
されることとなる。この結果、吸着部材19bからの炭
化水素HCの離脱を抑制することができる。その間、下流
側の排気浄化触媒20は、貫通流路19cを通過した比
較的高温の排気ガスによってより早期に昇温される。
を通過するガス流速は下流側に行くにつれて速くなるこ
とによって、貫通流路19cの下流側出口近傍の排気ガ
スも貫通流路19cから流出する排気ガスによって吸引
されるようにして下流側の排気浄化触媒20側に流れ
る。貫通流路19cの下流側出口近傍の排気ガスが下流
側に吸引されることに伴って、吸着部材19b自体の内
部を通過して下流側に流れる温度の低い排気ガスの流れ
が促進される。この結果、吸着部材19b自体の内部を
通過する排気ガス量が増加し、吸着部材19bに吸着さ
れる炭化水素HCの量を増加させることができる。吸着部
材19bに吸着される炭化水素HCの量を増加させること
ができるので、排気ガスの浄化性能を向上させることが
できる。
下流側に向けて縮径させることによって、貫通流路19
cを通過する排気ガスの温度を低下させくくする(吸着
部材19b自体に熱が吸収されにくくする)ことがで
き、より早期の下流側の排気浄化触媒20を昇温させる
ことができる。
くの炭化水素HCをより確実に吸着部材19bに吸着させ
ることができると共に、吸着部材19bの温度上昇を抑
制して、吸着部材19bからの炭化水素HCの脱離を遅ら
せることができる。HC吸着部19の温度が上昇して炭化
水素HCがHC吸着部19から脱離する頃には、排気浄化触
媒20は活性化温度に達しており、HC吸着部19から放
出された炭化水素HCは排気浄化触媒20によって浄化さ
れ、浄化性能が向上する。
施形態は、上述した第二実施形態とは、貫通流路19c
の形成形態が異なるだけである。このため、上述した第
二実施形態と同一又は同等の構成部位については、同一
の符号を付してその詳しい説明を省略する。本実施形態
では、貫通流路19cが、吸着部材19bの中央に形成
された孔部の内部に配設された筒状部材19gによって
形成されている。この筒状部材19gの内径を上流側か
ら下流側にかけて縮径させることで、貫通流路19cの
内径を上流側から下流側にかけて小さくしている。な
お、吸着部材19bの中央に形成された孔部の内径は一
定である。
と全く同様の効果が得られ、非秋浄化性能を向上させる
ことができる。また、本実施形態によれば、温度の高い
排気ガスの流れと吸着部材19bとの間に筒状部材19
gが介在することになるため、排気ガスの熱による吸着
部材19bの昇温がさらに行われにくくなり、吸着した
炭化水素HCの早期脱離をより一層抑止することができ
る。ただし、別部材として筒状部材19gが必要になる
ということにもなる。従って、第二実施形態及び第三実
施形態は、適宜その状況に応じて選択すればよい。
及び請求項9に記載の発明(第四発明)についての実施
形態(第四〜第八実施形態)について説明する。これら
の実施形態の排気浄化装置を有するエンジン(内燃機
関)の構成は、上述した図1に示すエンジンと同一であ
るので、ここではその詳しい説明を省略する。以下、同
一又は同等の構成に関しては同一の符号を持って説明す
る。本実施形態の排気浄化装置は、上述した第一〜第三
実施形態とは未燃燃料吸着機能を有する部分、即ち、HC
吸着部19の構成が異なるので、各実施形態毎にHC吸着
部19について詳しく説明する。
おいては、拡径部19aの上流側の流入管7aの内径D
1が下流側の流出管7bの内径D2よりも大きくされて
いる。なお、内径D1は、孔部19cの内径にほぼ等し
くされている。このようにすることによって、拡径部1
9aへの排気ガスの流入と拡径部19aからの排気ガス
の流出とを比べた場合、拡径部19aからの排気ガスの
流出時により大きな抵抗がかかることになる。
説明したように、第二空間19e側の圧力が第一空間1
9d側の圧力よりも高くなり、即ち、第一空間19d側
の圧力が第二空間19e側の圧力よりも低くなる。これ
によって、上述した逆流(還流)が生じやすくなり、吸
着部材19bにより多くの炭化水素HCを吸着させること
ができる。また、第一実施形態の説明時に述べたよう
に、排気ガスの温度分布を効果的に利用し、吸着部材1
9bの温度上昇を抑止し、炭化水素HCに離脱を遅らせる
効果もある。
容積が第一空間19dの容積よりも小さくされており、
上述した第一発明としての効果も得られるようになされ
ている。しかし、第一空間19dの容積と第二空間19
eの容積とを等しくした場合でも、拡径部19aの上流
側の流入管7aの内径D1を下流側の流出管7bの内径
D2よりも大きくすることによって上述した逆流(還
流)を生じさせることができ、それによる効果を享受す
ることができる。
9aの上流側の拡径角度αが下流側の拡径角度βよりも
小さくされている。このようにすることによって、拡径
部19aへの排気ガスの流入と拡径部19aからの排気
ガスの流出とを比べた場合、拡径部19aからの排気ガ
スの流出時により大きな抵抗がかかることになる。な
お、拡径角度とは、拡径部前後の排気管の延長線と拡径
部の内面とがなす角度のことを言う。また、拡径部19
aの下流側は、上流側から下流側に向けて「縮径」され
ているが、ここでは便宜上「拡径」角度βとして定義す
る。
19e側の圧力を第一空間19d側の圧力よりも高く、
即ち、第一空間19d側の圧力を第二空間19e側の圧
力よりも低くすることができる。これによって、上述し
た逆流(還流)が生じやすくなり、吸着部材19bによ
り多くの炭化水素HCを吸着させることができる。また、
排気ガスの温度分布を効果的に利用し、吸着部材19b
の温度上昇を抑止し、炭化水素HCに離脱を遅らせる効果
も得られる。
定すると、第二空間19eの容積を第一空間19dの容
積よりも小さくしやすくなり、上述した第一発明として
の効果も得られやすくなる。しかし、もし第一空間19
dの容積と第二空間19eの容積とを等しくした場合で
も、拡径角度αを拡径角度βよりも小さくすることによ
って上述した逆流(還流)を生じさせることができ、そ
れによる効果を享受することができる。
も大きくすることと、拡径角度αを拡径角度βよりも小
さくすること(さらに、第一空間19dの容積を第二空
間19eの容積よりも大きくすること)とを併用した。
しかし、内径D1を内径D2よりも大きくすることの
み、あるいは、拡径角度αを拡径角度βよりも小さくす
ることのみによっても、上述した逆流(還流)を生じさ
せることによって得られる効果を享受できることは言う
までもない。
形態は、上述した図5に示す第四実施形態の構成に加え
て、拡径部19aの上流側の第一空間19d内に、流入
管7aと吸着部材19bの孔部19cとを連通させる第
一筒体19h及び第二筒体19iを配設させたものであ
る。ここでも、拡径部19aの上流側の流入管7aの内
径D1を下流側の流出管7bの内径D2よりも大きくさ
れているので、第一空間19d側の圧力を第二空間19
e側の圧力よりも低くすることができ、上述した逆流
(還流)を生じさせることによる効果を享受することが
できる。
端部が縮径されて第二筒体19iの上流側端部に挿入さ
れており、それらの間には隙間が形成されている。この
ため、流入管7aからの排気ガスは孔部19cに直接流
入するが、この際、上述した隙間から第一空間19d内
の排気ガスを吸い込む。この結果、第一空間19d内の
圧力を第二空間19eよりも低くすることをより一層促
進でき、より確実に上述した逆流(還流)を発生させる
ことができる。
化水素HCを吸着させることができる。また、排気ガスの
温度分布を効果的に利用して吸着部材19bの温度上昇
を抑止し、炭化水素HCに離脱を遅らせるという上述した
効果もある。なお、本実施形態では、第二空間19eの
容積が第一空間19dの容積よりも小さくされており、
上述した第一発明としての効果も得られるようになされ
ているが、第一発明と併用しなくてもよい。
形態は上述した図5に示す第四実施形態の変形例であ
る。本実施形態は、上述した第四実施形態の特徴、及
び、それによって得られる上述した効果を全て享受し得
る。本実施形態では、さらに、吸着部材19bを貫通す
る通風管19jが配設されている。通風管19jは、孔
部19c内ではなく吸着部材19bの本体を貫通するよ
うに、等間隔に上流・下流方向に平行に四本配されてい
る。各通風管19jの両端は、拡径部19aの外部に位
置し、開放されている。
内部を通過する。このとき、内部を通過する気体によっ
て、吸着部材19bの熱が奪われ、吸着部材19bの温
度が低下する。この結果、吸着部材19bからの炭化水
素HCの離脱が抑止され、排気浄化性能をより一層向上さ
せることができる。
形態は上述した図5に示す第四実施形態の変形例であ
る。本実施形態は、上述した第四実施形態の特徴、及び
それによって得られる上述した効果を全て享受し得る。
本実施形態では、さらに、拡径部19a及び拡径部19
a内部の吸着部材19bを貫通する通風管19jが配設
されている。通風管19jは、孔部19c内ではなく吸
着部材19bの本体を貫通するように、等間隔に四本配
されている。各通風管19jの両端は、拡径部19aの
外部に位置し、開放されている。
内部を通過する。このとき、内部を通過する気体によっ
て、吸着部材19bの熱が奪われ、吸着部材19bの温
度が低下する。この結果、吸着部材19bからの炭化水
素HCの離脱が抑止され、排気浄化性能をより一層向上さ
せることができる。
形態も上述した図5に示す第四実施形態の変形例であ
る。本実施形態は、上述した第四実施形態の特徴、及
び、それによって得られる上述した効果を全て享受し得
る。本実施形態では、さらに、HC吸着部19の外側に筒
状の導風板19kが配設されている。導風板19kの上
流側(排気浄化装置が搭載された車両の前方方向)は拡
径されており、走行風が導風板19k内部を通過しやす
くなるようにされている。本実施形態では、導風板19
kの下流側も拡径されている。
て、HC吸着部19、即ち、吸着部材19bの熱が奪わ
れ、吸着部材19bの温度が低下する。この結果、吸着
部材19bからの炭化水素HCの離脱が抑止され、排気浄
化性能をより一層向上させることができる。さらに、本
実施形態では、HC吸着部19の下流側に配設された排気
浄化触媒20の外周面に保温材20bが貼り付けられて
いる。保温材20bは、導風板19kから排出される気
体によって排気浄化触媒20が冷やされるのを防止して
いる。上述したように、排気浄化触媒20が冷やされる
と排気浄化性能が低下してしまうため、排気浄化触媒2
0の温度低下を抑止して、排気浄化性能の悪化を抑止す
る。
形態も上述した図5に示す第四実施形態の変形例であ
る。本実施形態は、上述した第四実施形態の特徴、及
び、それによって得られる上述した効果を全て享受し得
る。本実施形態では、さらに、吸着部材19bの形状を
変えてある。本実施形態の吸着部材19bは、やはり円
筒状の形態を有しているが、その外側面寄りの長さ(上
流・下流方向の長さ)が孔部19c側よりも短くされて
いる。
9b本体を通過する際の通気抵抗は外側面寄りの方が小
さくなる。即ち、吸着部材19b本体の外側面寄りを通
過する排気ガス量が増える。上述したように、吸着部材
19bは、外側面寄りの部分の方が外部に熱を奪われや
すいので、中心部寄りの部分よりも温度が低い。このた
め、炭化水素HCが離脱し難く、外側面寄りの部分により
多くの排気ガスを通過させることで、より多くの炭化水
素HCを吸着部材19bに吸着させることができる。
側からHC吸着部19内に流入する排気ガスには温度分布
が存在し、中央部よりの比較的温度の高い排気ガスは直
接下流側に流出されて排気浄化触媒20を早期に暖機さ
せる。これに対して、外周寄りの比較的温度の低い排気
ガスは吸着部材19b本体に直接流入したり、孔部19
cを通過後に還流する。このとき、吸着部材19b本体
を通過する排気ガスが比較的温度の低い部分であるとは
いえ、吸着部材19bはこの排気ガスで暖められる。吸
着部材19bの外側面寄りにより多くの排気ガスを通過
させれば、排気ガスの熱が吸着部材19b(HC吸着部1
9)の外部に逃げやすくなり、吸着部材19bの温度上
昇を抑止することができる。吸着部材19bの温度上昇
を抑止すれば、より多くの炭化水素HCを吸着させること
ができる。
明)についての実施形態(第九〜第十四実施形態)につ
いて説明する。これらの実施形態の排気浄化装置を有す
るエンジン(内燃機関)の構成も、上述した図1に示す
エンジンと同一であるので、ここではその詳しい説明を
省略する。以下、同一又は同等の構成に関しては同一の
符号を持って説明する。本実施形態の排気浄化装置は、
上述した第一〜第八実施形態とは未燃燃料吸着機能を有
する部分、即ち、HC吸着部19の構成が異なるので、各
実施形態毎にHC吸着部19について詳しく説明する。
においては、吸着部材19b1が複数(ここでは二つ)
に分割されており、これらが上流・下流方向に直列に配
置されている。このようにすることによって、二つの吸
着部材19b1の間の空間で排気ガスの流れに乱れを生
じさせることができ、より多くの排気ガスが吸着部材1
9b1本体内を通過することとなり、炭化水素HCの吸着
率を向上させることができる。また、吸着部材19b1
本体内の通過距離が短くなるので、吸着部材19b1の
部分での圧力損失を低減することができるという利点も
ある。
におけるHC吸着部19の構成は上述した図10に示され
る第九実施形態のものとほぼ同等の構成を有している。
ただし、本実施形態では下流側の吸着部材19b2の孔
部19cの内径が、上流側の吸着部材19b1の孔部1
9cの内径よりも小さくされている点が、上述した第九
実施形態と異なる。このようにすると、上流の吸着部材
19b1の孔部19cから流出した排気ガス流が下流側
の吸着部材19b2の孔部19cに流入しにくくなり、
上述した二つの吸着部材19b1の間の空間での排気ガ
ス流の乱れをより効果的に発生させることができる。こ
の結果、炭化水素HCの吸着率をより一層向上させること
ができる。
態におけるHC吸着部19の構成も上述した図10に示さ
れる第九実施形態のものとほぼ同等の構成を有してい
る。ただし、本実施形態では下流側の吸着部材19b2
の通気抵抗が、上流側の吸着部材19b1の通気抵抗よ
りも大きくされている点が、上述した第九実施形態と異
なる。具体的には、下流側の吸着部材19b2の上流・下
流方向に延設された多数のセルの各セルの開口断面積
を、上流側の吸着部材19b1のそれよりも小さくする
ことによって通気抵抗を増大させている。
1から流出した(本体又は孔部19cから流出した)排
気ガス流が下流側の吸着部材19b2の本体に流入しに
くくなり、上述した二つの吸着部材19b1の間の空間
での排気ガス流の乱れをより効果的に発生させることが
できる。この結果、炭化水素HCの吸着率をより一層向上
させることができる。なお、本実施形態と第十実施形態
とを併用してもよい。
態は、上述した図10に示される第九実施形態における
HC吸着部19の下流側と排気浄化触媒20の上流側とを
直接接合したものである。このため、第九実施形態にお
ける流出管7bのような部分は存在しない。このように
しても、上述した二つの吸着部材19b1の間の空間で
の排気ガス流に乱れを発生させることになるので、炭化
水素HCの吸着率を向上させることができる。また、HC吸
着部19と排気浄化触媒20との間に、流路面積が絞ら
れる部分が存在しないため圧力損失を低減することがで
きるという利点もある。
態は、上述した図13に示される第十二実施形態に対し
て、中央部に穴があいた隔壁19lを加えたものであ
る。隔壁19lは、HC吸着部19と排気浄化触媒20と
の間に配置されている。本実施形態は、上述した第十二
実施形態の特徴及び効果を有している。さらに、隔壁1
9lを設けると、HC吸着部19から流出する排気ガスを
排気浄化触媒20のモノリス型コンバータ20aの中央
部に集中的に流入させることができる。
浄化触媒20のモノリス型コンバータ20aの中央部に
流入させることによって、排気ガスによる排気浄化触媒
20(モノリス型コンバータ20a)の温度分布を、中
央部が高くなるようにすることができる。排気浄化触媒
20の暖機の過程では、全体を均一に徐々に昇温させる
よりも、その中央部を一気に昇温させて熱伝導で全体を
昇温させた方がより早期に暖機を終了することができ
る。このため、上述した隔壁19lを設けることによっ
て排気浄化触媒20を早期に活性化でき、排気浄化性能
を向上させることができる。この効果は、HC吸着部19
と排気浄化触媒20との間に、流路面積が絞られる部分
となる流出管7bを設けることによっても得られるもの
である。
本実施形態におけるHC吸着部19の構成も上述した図1
0に示される第九実施形態のものとほぼ同等の構成を有
している。ただし、本実施形態では拡径部19aの上流
側の流入管7a'の内径が下流側の流出管7b'の内径よ
りも小さくされ、かつ、流出管7b'から流入管7a'に
かけて還流管19mが配設されている。本実施形態で
は、このような還流管19mを用いて、HC吸着部19か
ら流出した排気ガスをHC吸着部19の上流に還流させ
て、もう一度HC吸着部19に流入させる。これにより、
吸着部材19b1での吸着率を向上させることができ
る。
内径よりも小さくしたのは、流入管7a'部分の圧力を
流出管7b'部分の圧力よりも低くし、この圧力差によ
って還流管19mを介した還流を発生させるためであ
る。また、還流管19mによって還流される排気ガスは
排気通路7の外周寄りを通過する比較的温度の低い部分
であり、さらに、還流される排気ガスは還流管19mの
内部で熱を奪われるため、吸着部材19b1の昇温を抑
止するという効果もある。さらに、この還流管19m
は、上述した第一発明、第三発明及び/又は第四発明と
併用することもできる。
は、上述した請求項1に記載の発明(第一発明)、請求
項8に記載の発明(第三発明)及び請求項9に記載の発
明(第四発明)についての実施形態でもある。即ち、こ
れらの実施形態においては、第一発明、第三発明及び第
四発明についての上述した効果を享受し得る。
上に形成された拡径部内部の筒状の吸着部材の前後に、
第一空間と第一空間よりも容積の小さい第二空間を形成
させてあるため、圧力差を生じさせて排気ガスを拡径部
内で循環させることができる。これによって、排気ガス
中の未燃燃料をより確実に吸着させることができる。ま
た、拡径部の上流側に第一空間を設けることによって、
排気ガスの温度を下げて吸着部材により長く未燃燃料を
吸着させておくことができる。さらに、吸着部材を筒状
とすることなどによって、排気ガスの温度の低い部分を
吸着部材に通過させて吸着部材の温度上昇を抑止し、吸
着部材により長く未燃燃料を吸着させておくことができ
る。
な形態のガイド部材を配設することによって、拡径部に
流れ込む排気ガスを吸着部材の孔部により確実に案内
し、拡径部内での排気ガスの循環をより効果的に発生さ
せることができる。
側に排気ガスの温度の高い部分を流して、下流側の排気
浄化触媒をより早期に活性化温度に昇温させることがで
きる。
の中央に、上流側から下流側にかけて内径を小さくする
貫通流路が配置されるので、温度の高い排気ガスが流速
を高められつつ排気浄化触媒に流入される。これによっ
て、排気浄化触媒をより早期に昇温させることができ
る。また、貫通流路を通過するガスの流速が高められる
ことによって、吸着部材自体を通過する排気ガス量が増
加し、より多くの排気ガス中の未燃燃料成分をより確実
に吸着することができる。この結果、排気ガスの浄化性
能をより一層向上させることができる。
吸着部材が筒状の形態を有し、かつ、拡径部の上流側の
流入管内径が下流側の流出管内径よりも大きいので、拡
径部への排気ガスの流入と拡径部からの排気ガスの流出
とを比べた場合、拡径部からの排気ガスの流出時により
大きな抵抗がかかることになる。このため、未燃燃料吸
着部材の上流側の圧力が下流側の圧力よりも低くなって
還流が生じ、未燃燃料吸着部材により多くの炭化水素HC
を吸着させることができる。
吸着部材が筒状の形態を有し、かつ、拡径部の上流側の
拡径角度が下流側の拡径角度よりも小さくされているの
で、拡径部への排気ガスの流入と拡径部からの排気ガス
の流出とを比べた場合、拡径部からの排気ガスの流出時
により大きな抵抗がかかることになる。このため、未燃
燃料吸着部材の上流側の圧力が下流側の圧力よりも低く
なって還流が生じ、未燃燃料吸着部材により多くの炭化
水素HCを吸着させることができる。
料吸着部材が筒状の形態を有し、かつ、複数に分割され
て上流・下流方向に直列にされているので、分割された
未燃燃料吸着部材の間の空間で排気ガス流に乱れが生
じ、より多くの排気ガスが未燃燃料吸着部材を通過する
ようにでき、未燃燃料吸着部材により多くの炭化水素HC
を吸着させることができる。
断面図である。
る、HC吸着部(拡径部)の拡大断面図である。
る、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
る、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
における、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図であ
る。
における、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図であ
る。
における、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図であ
る。
における、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図であ
る。
における、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図であ
る。
る、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
る、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
ける、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
ける、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
ける、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
ける、HC吸着部及び排気浄化触媒の拡大断面図である。
管、7b…流出管、19…HC吸着部、19a…拡径部1
9a…吸着部材(未燃燃料吸着部材)、19c…孔部
(貫通流路)、19d…第一空間、19e…第二空間、
19f…ガイド部材、19g…筒状部材、20…排気浄
化触媒。
Claims (10)
- 【請求項1】 内燃機関の排気通路上に配設されて排気
ガス中の未燃燃料を吸着・放出する機能を有する内燃機
関の排気浄化装置において、 前記排気通路上に形成された拡径部と、 前記拡径部の内部に配置され、低温時に未燃燃料を吸着
し、高温時に吸着した未燃燃料を放出する筒状の吸着部
材と、 前記拡径部内の前記吸着部材の上流側に形成された第一
空間と、 前記拡径部内の前記吸着部材の下流側に形成され、前記
第一空間よりも容積の小さい第二空間とを備えているこ
とを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項2】 前記吸着部材の中央に形成された孔部に
対して排気ガスを案内する筒状のガイド部材が前記吸着
部材の上流側に配設されており、前記ガイド部材の上流
側内径が下流側内径よりも大きいことを特徴とする請求
項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項3】 前記排気通路上の前記拡径部の下流側
に、排気浄化触媒が配置されていることを特徴とする請
求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項4】 内燃機関の排気通路上に配設されて排気
ガス中の未燃燃料を吸着・放出する機能を有する未燃燃
料吸着部材を備えた内燃機関の排気浄化装置において、 前記未燃燃料吸着部材が、前記排気通路上に形成された
拡径部の内部に配置された筒状の形態を有するもので、 前記未燃燃料吸着部材の中央に位置する貫通流路の内径
が、上流側から下流側にかけて徐々に小さくされている
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項5】 前記貫通流路が前記未燃燃料吸着部材の
中央に形成された孔部によって形成されており、前記孔
部の内径が上流側から下流側にかけて徐々に小さくされ
ていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排
気浄化装置。 - 【請求項6】 前記貫通流路が前記未燃燃料吸着部材の
中央に形成された孔部内に配設された筒状部材によって
形成されており、前記筒状部材の内径が上流側から下流
側にかけて徐々に小さくされていることを特徴とする請
求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項7】 前記排気通路上の前記拡径部の下流側
に、排気浄化触媒が配置されていることを特徴とする請
求項4〜6の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項8】 内燃機関の排気通路上に配設されて排
気ガス中の未燃燃料を吸着・放出する機能を有する未燃
燃料吸着部材を備えた内燃機関の排気浄化装置におい
て、 前記未燃燃料吸着部材が、前記排気通路上に形成された
拡径部の内部に配置された筒状の形態を有するもので、 前記拡径部の上流側の流入管内径が下流側の流出管内径
よりも大きいことを特徴とする内燃機関の排気浄化装
置。 - 【請求項9】 内燃機関の排気通路上に配設されて排
気ガス中の未燃燃料を吸着・放出する機能を有する未燃
燃料吸着部材を備えた内燃機関の排気浄化装置におい
て、 前記未燃燃料吸着部材が、前記排気通路上に形成された
拡径部の内部に配置された筒状の形態を有するもので、 前記拡径部の上流側の拡径角度が下流側の拡径角度より
も小さいことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 【請求項10】 内燃機関の排気通路上に配設されて
排気ガス中の未燃燃料を吸着・放出する機能を有する未
燃燃料吸着部材を備えた内燃機関の排気浄化装置におい
て、 前記未燃燃料吸着部材が、前記排気通路上に形成された
拡径部の内部に配置された筒状の形態を有し、前記拡径
部の内部で少なくとも二つに分割されて上流・下流方向
に直列に配置されていることを特徴とする内燃機関の排
気浄化装置。
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