JP2002187963A - 二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents
二軸延伸ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
下での使用の後にも優れた離型性を発現し、かつバラツ
キが小さく安定した性能を発揮する、離型性に優れた二
軸延伸ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 エチレンテレフタレート単位および/ま
たはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とする
ポリエステルからなるフィルムであって、該フィルムの
融点が180〜270℃であり、カルナウバワックスを
0.1〜2重量%(X重量%)含有し、10X≦Y≦8
0 を満たす量のゲルマニウム元素(Yppm)を含有
する二軸延伸ポリエステルフィルムである。
Description
軸延伸ポリエステルフィルムに関し、特に、繰返しの使
用、成形加工後の使用、水雰囲気下での使用の後にも優
れた離型性を発現し、かつバラツキが小さく安定した性
能を発揮する二軸延伸ポリエステルフィルムに関するも
のである。
から様々な用途に使用されている。しかしながらポリエ
ステルは、その分子骨格からして離型性には乏しく、離
型性を付与するには離型成分を表面にコートする技術を
用いることが一般的である。しかしながら、この方法で
は加工により表面が変形を受けた際に性能が低下した
り、コート層自体の強度が不足する等の理由で繰返し使
用する場合に性能が低下するなどの欠点があった。更に
は離型層とポリエステル層の接着力が乏しいために、水
雰囲気下での使用やレトルト、ボイルといった処理の後
には性能が著しく低下する等の問題もあった。後者につ
いてはプライマー層を設けたり、コート層で2成分を触
媒等で反応させ解決することが提案されているが、食品
用途に使用する際には不適であるばかりか、生産性が低
下する等の問題があった。上述のような多様な使用条件
下で安定して性能を満足させることは困難であった。
した従来技術の問題点を解消することにあり、繰返しの
使用、成形加工後の使用、水雰囲気下での使用の後にも
優れた離型性を発現し、かつバラツキが小さく安定した
性能を発揮する、離型性に優れた二軸延伸ポリエステル
フィルムを提供するものである。
二軸延伸ポリエステルフィルムは、エチレンテレフタレ
ート単位および/またはエチレンナフタレート単位を主
たる構成成分とするポリエステルからなるフィルムであ
って、該フィルムの融点が180〜270℃であり、カ
ルナウバワックスを0.1〜2重量%含有し、下記式
(1)を満たす量のゲルマニウム元素を含有することを
特徴とし、二軸延伸ポリエステルフィルムである。 10X≦Y≦80 ・・・式(1) X:カルナウバワックスの含有量(重量%) Y:フィルム中に含まれるゲルマニウム元素量(pp
m)
ィルムは、エチレンテレフタレート単位および/または
エチレンナフタレート単位を主たる構成成分とするポリ
エステルからなるものである。
位および/またはエチレンナフタレート単位を主たる構
成成分とするポリエステルとは、70モル%以上をエチ
レンテレフタレート単位および/またはエチレンナフタ
レート単位とするポリエステルであり、耐熱性等の点か
ら85モル%以上であることが好ましく、さらには95
モル%以上であることが好ましい。
はグリコ−ル成分を共重合してもよい。ジカルボン酸成
分としては、例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホン
ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジ
カルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、ダイマ−酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジ
カルボン酸、シクロヘキシンジカルボン酸等の脂環族ジ
カルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸
等を使用することができる。
プロパンジオ−ル、ブタンジオ−ル、ペンタンジオ−
ル、ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂
肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環
族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS等
の芳香族グリコール、ジエチレングリコール等が使用で
きる。なお、これらのジカルボン酸成分、グリコ−ル成
分は2種以上を併用することができる。
いて、本発明で用いられるポリエステルまたは共重合ポ
リエステルに、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメ
チロ−ルプロパン等の多官能化合物を共重合することが
できる。
は、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、シクロヘキサンジメタノール、セバシ
ン酸、アジピン酸、ダイマー酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸等の成分である。
ィルムの融点が180〜270℃であることが必要であ
り、さらに加工後の経時変化を抑制する等の点から、フ
ィルムの融点が220〜265℃であることが好まし
く、より好ましくは246〜260℃である。
ング性、生産性の点から、表面自由エネルギーが20〜
40mN/mであることが好ましく、より好ましくは3
0〜38mN/mである。表面自由エネルギーが20m
N/mより低くなった場合、フィルムの巻きで端面がず
れる等の問題が発生することがある。
工後の使用、水雰囲気下での使用の後にも優れた離型性
を発現でき、包装食品用途等での使用における衛生性の
点から、カルナウバワックスを添加することが必要であ
り、特に精製したカルナウバワックスを使用することが
好ましい。フィルム中におけるカルナウバワックス化合
物等の添加量は、0.1〜2重量%が好ましく、より好
ましくは0.2〜0.9重量%、特に好ましくは0.3
〜0.8重量%である。また下記式(1)を満たす量の
ゲルマニウム元素を含有することが、ワックス分散性の
向上、離型性能の向上、工程での汚れ抑制の点から必要
である。 10X≦Y≦80 ・・・式(1) X:カルナウバワックスの含有量(重量%) Y:フィルム中に含まれるゲルマニウム元素量(pp
m)
ワックスを添加含有する方法としては、カルナウバワッ
クスの分散性を向上させ安定した性能を発現させる点や
フィルムを製膜する工程での汚れを抑制する点から下記
の様な重合工程で添加する方法が好ましい。 (1)ポリエステル重合時にカルナウバワックスを添加
する方法。 (2)カルナウバワックスが多量に添加されたマスター
ペレット(カルナウバワックスマスターポリエステル)
を重合によって製造し、このマスターペレットと、カル
ナウバワックスを未含有あるいは少量含有するポリエス
テル(希釈用ポリエステル)とを所定割合で混合し、混
練する方法。 なお、本発明において、カルナウバワックスが添加され
たポリエステルを製造する際、特にゲルマニウム触媒を
使用して重合することが分散性の向上の点から必要であ
り、ゲルマニウム元素が前記した式(1)で特定される
量含有されていることが必要であり、好ましくは20〜
80ppm、さらに好ましくは30〜60ppm含有さ
れる。
フィルム構成としては、もちろん単層であってもよい
が、積層構成であってもよい。積層構成の場合、A/B
の2層、A/B/AあるいはA/B/Cの3層、さらに
は3層より多層の積層構成であってもよく、積層厚み比
も任意に設定することができるが、好ましくはA/Bの
2層である。ここで、A層がカルナウバワックスを含有
する本発明(請求項1)のフィルムの層であり、B層や
C層はそれ以外のフィルム層である。特にワックスを添
加したA層が全体の1/30〜1/2の厚みであること
が好ましく、より好ましくは1/20〜1/3である。
この場合、B層のカルナウバワックス含有量は0〜0.
2重量%未満であることが好ましい。
げや絞り、10%以上の変形がかかる成形加工用途や食
品包装用途に好適に使用できる。特に金属板に貼合せら
れて使用される用途では好適である。
る場合、二軸延伸フィルムの面配向係数(fn)が0.
08〜0.15の範囲内であることが好ましい。面配向
係数がかかる範囲より小さいと耐衝撃性が悪化し、かか
る範囲により、金属や他ポリマーフィルムへのラミネー
ト性が良好となり、さらに成形加工性も優れたものとな
る。耐衝撃性および耐引裂性の点からは、面配向係数が
0.120〜0.145の範囲内であるとさらに好まし
い。
品性、加工後の耐衝撃性の点から、二軸延伸化すること
が必要である。二軸延伸の方法としては、同時二軸延
伸、あるいは逐次二軸延伸、チューブラー延伸のいずれ
であってもよいが、特に同時二軸延伸、逐次二軸延伸が
好ましい。
で、フィルムの固有粘度が0.5〜1dl/gが好まし
く、さらに好ましくは、0.55〜0.8dl/g、特
に好ましくは0.55〜0.7である。
には、反応触媒を使用することができる。反応触媒とし
ては、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属
化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コバ
ルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、
チタン化合物等、着色防止剤としては例えばリン化合物
等を使用することができ、通常ポリエステルの製造が完
結する以前の任意の段階において、重合触媒としてアン
チモン化合物またはゲルマニウム化合物、チタン化合物
を添加することが好ましい。このような方法としては、
例えば、ゲルマニウム化合物を例にすると、ゲルマニウ
ム化合物粉体をそのまま添加する方法や、あるいは特公
昭54−22234号公報に記載されているように、ポ
リエステルの出発原料であるグリコ−ル成分中にゲルマ
ニウム化合物を溶解させて添加する方法等を挙げること
ができる。
酸化ゲルマニウム、結晶水含有水酸化ゲルマニウム、あ
るいはゲルマニウムテトラメトキシド、ゲルマニウムテ
トラエトキシド、ゲルマニウムテトラブトキシド、ゲル
マニウムエチレングリコキシド等のゲルマニウムアルコ
キシド化合物、ゲルマニウムフェノレ−ト、ゲルマニウ
ムβ−ナフトレ−ト等のゲルマニウムフェノキシド化合
物、リン酸ゲルマニウム、亜リン酸ゲルマニウム等のリ
ン含有ゲルマニウム化合物、酢酸ゲルマニウム等を使用
することができる。中でも二酸化ゲルマニウムが好まし
い。アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチ
モンなどのアンチモン酸化物、酢酸アンチモンなどが使
用できる。チタン化合物としては、テトラエチルチタネ
ート、テトラブチルチタネートなどのアルキルチタネー
ト化合物などが好ましく使用される。
する際に、ゲルマニウム化合物として二酸化ゲルマニウ
ムを添加する場合を例にとって説明する。テレフタル酸
成分とエチレングリコ−ルをエステル交換またはエステ
ル化反応せしめ、次いで二酸化ゲルマニウム、リン化合
物を添加し、引き続き高温、減圧下で一定のジエチレン
グリコール含有量になるまで重縮合反応せしめ、ゲルマ
ニウム元素含有重合体を得る。さらに、好ましくは得ら
れた重合体をその融点以下の温度において減圧下または
不活性ガス雰囲気下で固相重合反応せしめ、アセトアデ
ルヒドの含有量を減少させ、所定の固有粘度、カルボキ
シル末端基を得る方法等を挙げることができる。
性を向上させる点から、ポリエステルのカルボキシル末
端基量が25〜55当量/トンであることが好ましく、
より好ましくは30〜50当量/トン、特に好ましくは
35〜45当量/トンである。
ましくはジエチレングリコール成分量が0.01〜4重
量%、さらに好ましくは0.01〜3重量%、特に好ま
しくは0.01〜2重量%であることが、良好な衛生性
を保持し、経時後や加工で熱履歴を受けた後にも良好な
衛生性を維持する上で望ましい。さらに、酸化防止剤を
0.0001〜1重量%添加してもよい。また、特性を
損ねない範囲でジエチレングリコールをポリマ製造時に
添加してもよい。
中のアセトアルデヒドの含有量は、好ましくは30pp
m以下、さらに好ましくは25ppm以下、特に好まし
くは20ppm以下が望ましい。フィルム中のアセトア
ルデヒドの含有量を30pm以下とするための方法とし
ては、例えば、ポリエステルを重縮反応等で製造する際
の熱分解によって生じるアセトアルデヒドを除去するた
め、ポリエステルを減圧下あるいは不活性ガス雰囲気下
において、ポリエステルの融点以下の温度で熱処理する
方法、好ましくはポリエステルを減圧下あるいは不活性
ガス雰囲気下において150℃以上、融点以下の温度で
固相重合する方法、真空ベント式押出機を使用して溶融
押出する方法、ポリマを溶融押出する際に押出温度を高
融点ポリマ側の融点+30℃以内、好ましくは融点+2
5℃以内で、短時間、好ましくは平均滞留時間1時間以
内で押出す方法等が挙げられる。
ルムの製造方法としては、例えば、各ポリエステルを必
要に応じて乾燥した後、公知の溶融押出機に供給し、ス
リット状のダイからシート状に押出し、静電印加などの
方式によりキャスティングドラム上に密着させ、冷却固
化して未延伸シートを得る。延伸方式としては、同時二
軸または逐次二軸延伸のいずれでもよいが、該未延伸シ
ートをフイルムの長手方向および幅方向に延伸、熱処理
して、目的とする面配向度のフィルムを得る。好ましく
はフィルムの品質の点でテンター方式によるものが好ま
しく、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二
軸延伸方式、長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸してい
く同時二軸延伸方式が望ましい。延伸倍率としては、そ
れぞれの方向に1.5〜4.0倍、好ましくは1.8〜
4.0倍である。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちら
を大きくしてもよく、同一としてもよい。
0,000%/分であることが望ましく、延伸温度は、
ポリエステルのガラス転移温度以上、[ガラス転移温度
+80℃]以下であれば任意の温度とすることができる
が、通常は80〜150℃が好ましい。 更に、二軸延
伸の後にフイルムの熱処理を行なうが、この熱処理はオ
−ブン中、加熱されたロ−ル上等、従来公知の任意の方
法で行なうことができる。熱処理温度は通常120℃以
上245℃以下の任意の温度とすることができるが、好
ましくは120〜240℃である。また、熱処理時間は
任意とすることができるが、通常1〜60秒間行なうこ
とが好ましい。熱処理は、フイルムをその長手方向およ
び/または幅方向に弛緩させつつ行なってもよい。さら
に、再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよく、そ
の後熱処理を行なっても良い。
ルムは、その離型性、取扱い性や加工性を向上させるた
めに、フィルム中に内部粒子、無機粒子、有機粒子を使
用することが好ましく、特にフィルム中に含まれる無機
粒子および/または有機粒子が0.02〜5重量%であ
ることが好ましく、より好ましくは0.03〜4重量%
である。中でも平均粒子径0.01〜10μmの無機粒
子および/または有機粒子などのいわゆる外部粒子を使
用することが好ましい。特に缶内面用のフィルムとして
用いる場合には、平均粒子径0.1〜5μmの無機粒子
および/または有機粒子が添加されていることが好まし
い。内部粒子の析出方法としては、例えば特開昭48−
61556号公報、特開昭51−12860号公報、特
開昭53−41355号公報、特開昭54−90397
号公報などに記載の技術が挙げられる。さらに特開昭5
5−20496号公報、特開昭59−204617号公
報などの他の粒子との併用も行なうことができる。
を使用すると、フィルムの欠陥が生じ易くなるので好ま
しくない。無機粒子および/または有機粒子としては、
例えば、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、珪
酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、ク
レ−等の無機粒子およびスチレン、シリコ−ン、アクリ
ル酸類等を構成成分とする有機粒子等を挙げることがで
きる。なかでも、湿式および乾式コロイド状シリカ、ア
ルミナ等の無機粒子およびスチレン、シリコーン、アク
リル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジビニルベンゼ
ン等を構成成分とする有機粒子等を挙げることができ
る。これらの内部粒子、無機粒子および/または有機粒
子は二種以上を併用してもよい。
は、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、結晶核剤、耐
候剤、紫外線吸収剤などの添加剤を本発明の目的を損な
わない程度において用いることができる。また、エンボ
ス加工、サンドマット加工などの表面凹凸加工、あるい
はコロナ放電処理、プラズマ処理、アルカリ処理などの
表面処理を必要に応じて施してもよい。さらに、本発明
のフイルムは、本発明の所望の効果を阻害しないなら
ば、離型性を示す表面のもう一方の面に、易接着処理
剤、帯電防止剤、水蒸気・ガスバリア剤(ポリ塩化ビニ
リデンなど)、粘着剤、接着剤、難燃剤、紫外線吸収
剤、マット化剤、顔料、染料などのコーティングや印刷
を行なってもよく、アルミニウム、酸化アルミニウム、
酸化珪素、パラジウムなどの金属やその化合物を遮光、
水蒸気・ガスバリア、表面導電性、赤外線反射などの目
的で真空蒸着してもよく、その目的、方法については上
記に限定されない。
本発明の説明、あるいは後述の実施例の説明に用いた各
物性、特性の測定、および評価方法について説明する。 (1)融点(Tm)、ガラス転移温度(Tg) 示差走査型熱量計DSC2(パーキンエルマー社製)を
用いて測定した。サンプル10mgを窒素気流下で28
0℃、5分間溶融保持し、ついで液体窒素で急冷した。
得られたサンプルを10℃/分の速度で昇温する過程で
ガラス状態からゴム状態への転移に基づく比熱変化ピー
クを読取りこの温度をガラス転移温度(Tg)とし、結
晶融解に基づく吸熱ピーク温度を融点(Tm)とした。 (2)カルボキシル末端基量 フィルムをオルトクレゾール/クロロホルム(重量比7
/3)に95℃で溶解し、アルカリで電位差測定して求
めた。 (3)伸度 伸度についてはASTM−D−882−81(A法)に
準じて測定した。
長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率(Nx,Ny,N
z)を測定し、下記式により求めた。 fn=(Nx+Ny)/2−Nz (5)固有粘度 ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し,25
℃において測定した。 (6)表面自由エネルギー JIS K−6788に準じて測定した。なお測定温度
は23℃、湿度65%とした。 (7)離型性 フィルムに20×50mmのセロハンテープを貼り付
け、引き剥がした後の表面自由エネルギーSf2を測定
し、もとのフィルムの表面自由エネルギーSf1との差
ΔSf(mN/m)により下記の通り判定した。 A級:0〜1 B級:1〜2 C級:2〜3 D級:3〜5 E級:5を越える
加熱し転写インモールド成形を行い下記の通り判定し
た。 ○:金型に全く粘着せず、スムーズにとれる。 ×:金型に粘着する部分がある。 (9)非付着性 非付着性は、フィルムを、卵と肉と小麦粉を3:2:1
に混合した内容物を詰めたビーカーに入れた後、125
℃、30分レトルトし、取出して、フィルムへの付着量
を下記に従い判定した。 A級:0〜5% B級:5〜10% C級:10〜20% D級:20〜50% E級:50〜100%
ステルA、Bの両チップを、通常の方法で製造した。得
られた両チップを表1に記載した割合で混合した後、1
80℃で3時間真空乾燥して押出機I(主層)と押出機
II(副層)にそれぞれ供給し、通常の口金から吐出後、
静電印加(7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固
化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、
温度105℃にて長手方向に3.4倍延伸し、40℃に
冷却した後、温度95℃で5秒予熱し、115℃で幅方
向に3.2倍延伸した後、210℃にてリラックス5
%、5秒間熱処理し、2軸延伸された厚さ15μmの表
1に示すポリエステルフイルムを得た。表1に示すとお
り、優れた特性を発現することを確認した。
ルチップの組成、ポリエステルチップ混合割合等を変更
し、実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィル
ムを得た。表1に示すとおり、優れた特性を発現するこ
とを確認した。
成、ポリエステルチップ混合割合等を表1のとおり変更
し、実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィル
ムを得た。得られたフィルムは特性が劣っていた。
レート
工後の使用、水雰囲気下での使用の後にも優れた離型性
を発現し、かつバラツキが小さく安定した性能を発揮す
る、離型性に優れた二軸延伸ポリエステルフィルムとす
ることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位および/ま
たはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とする
ポリエステルからなるフィルムであって、該フィルムの
融点が180〜270℃であり、カルナウバワックスを
0.1〜2重量%含有し、下記式(1)を満たす量のゲ
ルマニウム元素を含有することを特徴とする二軸延伸ポ
リエステルフィルム。 10X≦Y≦80 ・・・式(1) X:カルナウバワックスの含有量(重量%) Y:フィルム中に含まれるゲルマニウム元素量(pp
m) - 【請求項2】 表面自由エネルギーが20〜40mN/
mであることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸ポ
リエステルフィルム。 - 【請求項3】 ゲルマニウム元素を20〜80ppm含
有し、カルナウバワックスを1〜5重量%含有するマス
ターポリエステルを希釈することにより得られたポリエ
ステルから製造されるフィルムである請求項1又は2に
記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。 - 【請求項4】 カルボキシル末端基量が30〜50当量
/トンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の二軸延伸ポリエステルフィルム。 - 【請求項5】 2層以上の構成からなる積層フィルムで
あって、少なくとも片方の表面を構成するフィルム層が
請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステルフィルム
であることを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項6】 食品包装用途に使用されることを特徴と
する請求項1〜5のいずれかに記載の二軸延伸ポリエス
テルフィルム。 - 【請求項7】 金属板に貼合せられて使用されることを
特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の二軸延伸ポ
リエステルフィルム。
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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