JP2002171796A - 電動ブレーキ装置 - Google Patents

電動ブレーキ装置

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JP2002171796A
JP2002171796A JP2001239640A JP2001239640A JP2002171796A JP 2002171796 A JP2002171796 A JP 2002171796A JP 2001239640 A JP2001239640 A JP 2001239640A JP 2001239640 A JP2001239640 A JP 2001239640A JP 2002171796 A JP2002171796 A JP 2002171796A
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motor
power supply
braking
voltage
brake device
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JP2001239640A
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Takahisa Yokoyama
横山  隆久
Yuzo Imoto
井本  雄三
Hironobu Yamashita
広伸 山下
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧用の設計の必要性をなくすと共に、過
大なモータが必要とされない電動ブレーキ装置を提供す
る。 【解決手段】 モータ2の駆動電源として、バッテリ1
と、バッテリ1が発生させる電圧よりも高圧な電圧を発
生させる高電圧回路6とを備え、通常ブレーキ時にはバ
ッテリ1によってモータを駆動し、緊急ブレーキ時には
高電圧回路6によってモータを駆動するように構成す
る。すなわち、通常ブレーキ時には、第1の電源を使用
して所望の制動力が発生させられるようにすると共に、
通常ブレーキ時に要求される程度の応答性が確保できる
ようにし、緊急ブレーキ時には、高圧な第2の電源を用
いることによって高い応答性が確保できるようにする。
これにより、緊急ブレーキ時、つまり高電圧回路6を使
用する際にのみモータ2に過負荷がかけられ、通常ブレ
ーキにはモータに過負荷がかけられないようにすること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的にモータを
駆動することによって制動力を発生させる電動ブレーキ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電気
的にモータを駆動することによって制動力を発生させる
電動ブレーキ装置においては、運転者のブレーキペダル
踏み込みに応じた電流がモータに流され、この流された
電流の大きさに応じた制動力(出力)を発生させるよう
に構成されている。そして、緊急ブレーキ時に速やかに
制動力を発生させるという高い応答性が要求されている
ことから、従来では高電圧電源を用いると共にその高電
圧電源に見合ったモータを使用してブレーキ駆動を行っ
ている。
【0003】しかしながら、従来では緊急ブレーキ時に
おける高い応答性を満たすべく、通常ブレーキ時(非緊
急ブレーキ時)においても高電圧電源を用いてモータ駆
動を行っていることから、高電圧に合わせた設計(例え
ば充電器の仕様等)を行わなければならず、高電圧電源
が使用される回路全体が大掛かりになるという問題があ
る。また、モータに常に高電圧が印加されることになる
ため、高電圧に耐え得る過大なモータを使用しなければ
ならないという問題もある。
【0004】一方、高電圧に合わせた回路設計等を行っ
た場合においても、高電圧電源が失陥したことを考慮す
ると、フェールセーフ上、失陥時に使用するための電源
を別途備えることが好ましいと言えるが、通常時に使用
する高電圧電源と同様のものを備えなければならないの
は不効率である。
【0005】本発明は上記点に鑑みて、高電圧用の設計
の必要性をなくすと共に、過大なモータが必要とされな
い電動ブレーキ装置を提供することを第1の目的とす
る。また、高電圧電源失陥時に、2つの高電圧電源を必
要としなくてもブレーキ動作が行えるようにすることを
第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、電気的にモータ(2)
を駆動することによって制動力を発生させる電動ブレー
キ装置であって、モータの駆動電源として、第1の電圧
を発生させる第1の電源(1)と、第1の電源よりも高
圧な第2の電源(6)とを有しており、通常ブレーキ時
には第1の電源によってモータを駆動し、緊急ブレーキ
時には第2の電源によってモータを駆動するように構成
されていることを特徴としている。
【0007】このように、通常ブレーキ時には第1の電
源をモータ駆動電源として行い、緊急ブレーキ時のみ高
圧な第2の電源をモータ駆動電源として用いている。す
なわち、通常ブレーキ時には、第1の電源を使用して所
望の制動力が発生させられるようにすると共に、通常ブ
レーキ時に要求される程度の応答性が確保できるように
し、緊急ブレーキ時には、高圧な第2の電源を用いるこ
とによって高い応答性が確保できるようにしている。こ
のため、緊急ブレーキ時、つまり第2の電源を使用する
際にのみモータに過負荷がかけられ、通常ブレーキ時に
はモータに過負荷がかけられないようにすることができ
ることから、高電圧用の設計の必要性をなくすことがで
きると共に、過大なモータを必要としない電動ブレーキ
装置とすることができる。
【0008】請求項2に記載の発明においては、第2の
電源は、第1の電源とは別に設けられた電圧供給源
(8)と、電圧供給源が発生する電圧を第2の電圧に昇
圧させる昇圧手段(6a)と、昇圧手段によって昇圧さ
れた電圧に基づいて充電を行う充電手段(6b)とを備
え、緊急ブレーキ時には充電手段をモータの駆動電源と
して用いるように構成されていることを特徴としてい
る。
【0009】このように、通常ブレーキ時用と緊急ブレ
ーキ時用と異なる電圧供給源を用意することにより、緊
急ブレーキを連続して複数回使用することが可能とな
る。また、1系統が故障したとしても、他系統を使用し
て制動力を発生させることができるというフェイルセー
フ上の効果も得られる。
【0010】請求項3に記載の発明においては、ブレー
キペダル操作に応じてモータに供給する電流値に相当す
る制動指示電流値を決定する手段(S120、S13
0)と、制動指示電流値の傾きに基づき、モータの駆動
電源として、第1の電源を用いるか、もしくは第2の電
源を用いるかを判定するモータ駆動電源判定手段(S1
50)とを有していることを特徴としている。このよう
に、制動指示電流値に基づいてモータの駆動電源を決定
できる。具体的には、請求項4に示すように、制動指示
電流の微分値に基づいてモータの駆動電源を判定するこ
とができる。
【0011】請求項5に記載の発明では、電気的にモー
タ(2)を駆動することによって制動力を発生させる電
動ブレーキ装置であって、モータの駆動電源として、第
1の電圧を発生させる第1の電源(1)と、第1の電源
よりも高圧な第2の電源(6)とを有しており、通常ブ
レーキ時には第2の電源によってモータを駆動し、第2
の電源のフェール時には第1の電源によってモータを駆
動するように構成されていることを特徴としている。
【0012】このように、第2の電源のフェール時か否
かによって使用する電源を切替え、通常ブレーキ時には
第2の電源を用い、フェール時には第1の電源を用いる
ようにしている。これにより、通常ブレーキ時には高い
応答性を持ってブレーキ動作を行え、フェール時には高
い応答性は得られないながらもブレーキ動作を行える電
動ブレーキ装置とすることができる。これにより、高電
圧電源失陥時に、2つの高電圧電源を必要としなくても
ブレーキ動作を行うことができる。
【0013】なお、この場合においても、請求項6に示
すように、第2の電源によってモータを駆動する際だけ
でなく、第1の電源によってモータを駆動する際にも、
必要制動力が得られるようにモータおよび減速器(3)
を設定すれば十分な制動力を得ることができる。
【0014】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に、本発明
の一実施形態を適用した車両用の電動ブレーキ装置の概
略構成を示す。この図に示すように、電動ブレーキ装置
には、電源電圧として例えば12Vの電圧を発生させる
第1の電源としてのバッテリ1と、このバッテリ1によ
って駆動されるモータ2とが備えられていると共に、モ
ータ回転を所定の減速比で減速する減速器3、この減速
器3を介してモータ2によって駆動されるブレーキパッ
ド4、及びブレーキパッド4によって挟み込まれるブレ
ーキディスク5が備えられている。また、電動ブレーキ
装置には、バッテリ1が発生させる電圧(12V)より
も高電圧を発生させる第2の電源としての高電圧回路6
が備えられている。
【0016】バッテリ1は通常ブレーキ時におけるモー
タ駆動用電源として用いられ、高電圧回路6は緊急ブレ
ーキ時等におけるモータ駆動用電源として用いられる。
これら高電圧回路6やバッテリ1とモータ2との接続状
態はスイッチ7によって切替えられるように構成され、
通常ブレーキ時にはバッテリ1がモータ2に接続され、
緊急ブレーキ時には高電圧回路6がモータ2に接続され
るようになっている。なお、高電圧回路6は、例えば昇
圧回路とキャパシタによって構成され、バッテリ1が発
生する電圧を昇圧回路で昇圧させ、この昇圧した電圧に
基づいてキャパシタの充電を行い、高電圧を発生させる
ものである。
【0017】このように構成された電動ブレーキ装置に
おいては、運転者によるブレーキペダル操作が成される
と、通常ブレーキであるか緊急ブレーキであるかが判定
されたのち、通常ブレーキ時にはバッテリ1を電源とし
てモータ2に電流が流され、緊急ブレーキ時には高電圧
回路6を電源としてモータ2に電流が流される。これに
より、モータ2が回転し、減速器3を介してブレーキパ
ッド4を加圧して、ブレーキ力を発生させるようになっ
ている。なお、この減速器3における減速比は、バッテ
リ1によるモータ駆動の際に、通常ブレーキ時に要求さ
れる程度の応答性が確保できる程度に設定されている。
【0018】このように、本実施形態における電動ブレ
ーキ装置では、通常ブレーキ時にはバッテリ1を電源と
してモータ駆動を行い、緊急ブレーキ時のみ高電圧回路
6を電源としてモータ駆動を行うようにしている。すな
わち、本実施形態では、通常ブレーキ時には、バッテリ
1(12V電源)を使用して所望の制動力が発生させら
れるようにすると共に、減速器3における減速比の設定
により通常ブレーキ時に要求される程度の応答性が確保
できるようにし、緊急ブレーキ時には、高電圧回路6を
用いることによって高い応答性が確保できるようにして
いる。
【0019】このため、緊急ブレーキ時、つまり高電圧
回路6を使用する際にのみモータ2に過負荷がかけら
れ、通常ブレーキにはモータ2に過負荷がかけられない
ようにすることができる。そして、緊急ブレーキは頻度
が少なく、時間的にも短いことから、モータ2として
は、高電圧回路6が発生する電圧での駆動に長時間耐え
得る能力が必要とされず、バッテリ1が発生する電圧で
の駆動に耐え得る能力を備えていれば良いことになる。
従って、高電圧用の設計の必要性をなくすことができる
と共に、過大なモータ2を必要としない電動ブレーキ装
置とすることができる。
【0020】続いて、図2に、本実施形態における電動
ブレーキ装置のスイッチ切替え制御のフローチャートを
示し、この図に基づいて本実施形態における電動ブレー
キ装置の具体的な作動説明を行う。なお、ここではブレ
ーキアシスト機能が備えられた電動ブレーキ装置におけ
るスイッチ切替え制御を一例として示してあるが、ブレ
ーキアシスト機能が備えられていない場合であっても同
様である。
【0021】まず、図2におけるステップS100に示
すように、図示しない踏力センサからの出力信号等に基
づいて踏力入力を検出する。この踏力センサは例えばブ
レーキペダルに備えられており、ブレーキペダルの操作
量(ストローク量)や踏み込み速度等に基づいてペダル
踏力を検出するものである。
【0022】そして、ステップS110において、検出
されたペダル踏力に基づいてブレーキアシスト判定が成
されるか否かの判定を行う。例えば、ブレーキペダルの
操作量が大きい場合や踏み込み速度が速い場合にはブレ
ーキアシスト判定が成されると判定される。そして、否
定判定であればステップS120に進み、肯定判定であ
ればステップS130に進む。
【0023】ステップS120、ステップS130で
は、制動指示電流値の設定を行う。この制動指示電流値
は、モータ2に流す電流値に相当する。そして、ブレー
キアシスト判定が成されていない場合には踏力入力値に
対するA倍(定数倍)を制動指示電流値として設定し、
ブレーキアシスト判定が成されている場合には踏力入力
値に対するA×B倍(例えばB=1.5)、つまりブレ
ーキアシスト判定が成されていない場合よりも大きな値
を制動指示電流値として設定する。
【0024】続くステップS140では、制動指示電流
値の微分値を演算する。これにより、制動指示電流とし
て示された要求されている制動力の傾き、すなわち要求
されている応答性が演算される。
【0025】続くステップS150では、制動指示電流
値の微分値としきい値C(定数)とを比較し、微分値が
C以上であるか否かを判定する。そして、否定判定であ
ればステップS160に進みバッテリ1(12V電源)
側にスイッチ7を投入する。また、肯定判定であればス
テップS170に進み高電圧回路6側にスイッチ7を投
入する。
【0026】そして、ステップS180に進み、制動指
示電流値に応じた電流がモータ2に流され、モータ2が
駆動される。これにより、減圧器3を介してブレーキパ
ッド4が駆動され、ブレーキパッド4がブレーキディス
ク5と接触して制動力が発生する。
【0027】このように制御される電動ブレーキ装置を
用いた場合のペダル踏力と制動力との関係を図3に示
す。なお、図3(a)は通常ブレーキ時におけるペダル
踏力と制動力との関係を示しており、図3(b)は緊急
ブレーキ時におけるペダル踏力と制動力との関係を示し
ている。
【0028】上述したように、本実施形態における電動
ブレーキ装置では、通常ブレーキ時にはバッテリ1を電
源として用い、緊急ブレーキ時には高電圧回路6を電源
として用いている。このため、図3(a)、(b)に示
されるように、通常ブレーキ時と比べて緊急ブレーキ時
の方がブレーキパッド4を加圧する際の最大加圧勾配が
大きくなり、高い応答性で制動力が発生させることが可
能となる。
【0029】また、図3(b)に示されるように、緊急
ブレーキ時には高電圧回路6によるモータ2の高電圧駆
動が成されることになるが、制動力が所望値近傍になっ
た後には制動指示電流値の微分値が小さくなり、スイッ
チ7が切り替えられて(ステップS160参照)、電源
が高電圧回路6からバッテリ1に切替えられる。このた
め、緊急時におけるオーバシュート低減効果を得ること
ができる。
【0030】このオーバシュートとは、制動指示電流値
が上昇して定常状態になる際に、定常状態を超えて制動
力が大きくなることをいうが、図4に基づきオーバシュ
ート低減効果について説明する。
【0031】図4は、制動指示電流値と制動トルクとの
関係を示しており、図4(a)はバッテリ1を電源とし
て使用した場合、図4(b)は高電圧回路6を電源とし
て使用した場合を示している。なお、図4(a)に示す
制動指示電流値のうち実線で示したものは演算によって
求められた制動指示電流値であり、点線で示したものは
実際の制動指示電流値である。
【0032】演算された制動指示電流値にしたがってモ
ータ2に電流を流し、モータ2を駆動すると、モータ回
転の上昇に伴って発生する電機子反作用により実際の電
流値が低下する。この現象を表しているのが図4(a)
であり、通常ブレーキ時のようにバッテリ1を電源とし
て使用する場合、つまり電圧を一定にしたままモータ駆
動を行った場合には、モータ回転の上昇に伴って実際の
電流値が低下する。
【0033】これに対し、緊急ブレーキ時のように最初
に高電圧回路6を電源として用いた場合には、上記した
オーバシュートが発生しようとするが、途中から電源を
切替え、バッテリ1を電源として使用するようにしてい
るため、電源の切替えにより電機子反作用による電流値
の低下が生じ、オーバシュートを打ち消すように働く。
このようにしてオーバシュート低減効果を得ることがで
きるのである。
【0034】以上説明したように、電源としてバッテリ
1とバッテリ1よりも高電圧を発生させる高電圧回路6
の2つを備え、通常ブレーキ時にはバッテリ1を電源と
して使用し、緊急ブレーキ時にのみ高電圧回路6を電源
として使用するようにすることで、緊急時における高い
応答性を確保でき、高電圧用の設計の必要性をなくすこ
とができると共に、過大なモータを必要としない電動ブ
レーキ装置とすることができる。
【0035】また、緊急ブレーキ時においても、高い応
答性をもって電流を上昇させる際には高電圧回路6を電
源として使用し、その後の定常状態においてはバッテリ
1を電源として使用することで、オーバシュート低減効
果を得ることができる。
【0036】(第2実施形態)図5に本実施形態におけ
る電動ブレーキ装置の概略構成を示す。本実施形態では
バッテリを2つ設けた構成、つまり電源を2重化した構
成としている。そして、高電圧回路6の電源として、通
常ブレーキ時に使用されるバッテリ1とは異なるバッテ
リ8を使用しており、バッテリ1が発生する電圧を昇圧
回路(昇圧手段)6aで昇圧させ、この昇圧した電圧に
基づいてキャパシタ(充電手段)6bの充電を行い、高
電圧を発生させられるようになっている。
【0037】このように、通常ブレーキ時用と緊急ブレ
ーキ時用と異なる電源を用意することにより、緊急ブレ
ーキを連続して複数回使用することが可能となる。ま
た、1系統が故障したとしても、他系統を使用して制動
力を発生させることができるというフェイルセーフ上の
効果も得られる。
【0038】(第3実施形態)本実施形態は、第1実施
形態と同様の構成を用いて、スイッチ7での切替えによ
り、通常ブレーキ時および緊急ブレーキ時には高電圧回
路6を用い、フェール時にはバッテリ1を用いるもので
ある。
【0039】図6に、本実施形態における電動ブレーキ
装置のスイッチ切換制御のフローチャートを示し、この
図に基づいて本実施形態における電動ブレーキ装置の具
体的な作動説明を行う。
【0040】まず、ステップS200では、高電圧電源
となる高電圧回路6が失陥している場合等のフェール時
であるか否かを検出する。例えば、高電圧回路6の電圧
値を検出すること等によって高電圧回路6の失陥を検出
している。そして、否定判定されればステップS210
に進んでスイッチ7を高電圧電源となる高電圧回路6側
に投入し、肯定判定されればステップS220に進んで
スイッチ7を低電圧電源となるバッテリ1側に投入す
る。
【0041】このように、高電圧回路6が失陥している
か否かによってスイッチ7を切替え、通常ブレーキ時お
よび緊急ブレーキ時には高電圧回路6を用い、フェール
時にはバッテリ1を用いるようにしている。このような
場合、ペダル踏力と制動力との関係は図7のように表さ
れ、図7(a)のように、通常ブレーキ時および緊急ブ
レーキ時には高電圧回路6により高い応答性を持ってブ
レーキ動作を行うことができ、図7(b)のように、フ
ェール時には高い応答性は得られないながらもブレーキ
動作を行うことができる。
【0042】なお、フェール時には高電圧回路6を使用
する場合と比べて高い応答性を得ることができなくなる
が、モータ2および減速器3の設定(減圧比を高めに設
定する)により、高電圧回路6でモータ2を駆動する際
だけでなく、バッテリ1でモータ2を駆動する際にも、
必要制動力(例えば減速度1Gが得られる制動力)が得
られるようにすることができる。また、通常ブレーキ時
にも高電圧回路6を用いているが、減速器3での減速比
を高く設定しておくことで、結果的に低電力でブレーキ
動作を行うことができる。
【0043】ところで、大パワーの装置の駆動用および
小パワーの装置の駆動用のための2つの電圧が必要なシ
ステムにおいては、高電圧電源と低電圧電源が備えられ
る。このようなシステムにおいては、もともと2つの異
なる電圧の電源を備えた構成となっている。
【0044】このため、本実施形態のようにフェール時
におけるブレーキ動作を低電圧電源によって実現すれ
ば、フェール時にのみ使用する電源を別途設けなくても
済む。また、フェール時においても高い応答性を得られ
るようにするのであれば、フェール時用に、通常ブレー
キ時や緊急ブレーキ時に用いる高電圧電源と同様の高電
圧電源を用意する必要があるが、2つの高電圧電源が必
要とされる。このような場合、上述したような高電圧電
源と低電圧電源とを共に備えたシステムであれば、1つ
の高電圧電源と1つの低電圧電源に加え、されに1つの
高電圧電源が必要となり、システムが過大となる。この
ため、本実施形態のようにすることは、システムの簡素
化という観点からも有効である。
【0045】(他の実施形態)なお、上記各実施形態に
示した電動ブレーキ装置ではディスクブレーキを用いる
例を示しているが、この他のブレーキ(例えばドラムブ
レーキ)を用いる場合であっても本発明を適用すること
ができる。
【0046】また、図8に示すように、モータ2によっ
てマスタシリンダ20に備えれるマスタピストンを駆動
することでマスタシリンダ圧を発生させ、発生させたマ
スタシリンダ圧に基づいてマスタシリンダ20に接続さ
れたキャリパ21を駆動し、ブレーキパッド4を加圧し
て制動力を発生させるような油圧回路を介在させた電動
ブレーキ装置に関しても本発明を適用することができ
る。なお、ここでは油圧回路中に何も記載していない
が、勿論、油圧回路中にABS制御用のABSアクチュ
エータを備えることも可能である。
【0047】さらに、図9に示すように、各車輪毎にモ
ータ2および油圧ピストン22を備えると共に、各モー
タ2の駆動を制御するECU23を備え、各モータ2を
駆動することで油圧ピストン22に油圧を発生させ、発
生させた油圧に基づいて各油圧ピストン22に接続され
たキャリパ21を駆動し、ブレーキパッド4を加圧して
制動力を発生させるような油圧回路を介在させた電動ブ
レーキ装置に関しても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における車両用の電動ブ
レーキ装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す電動ブレーキ装置のスイッチ切替え
制御を表すフローチャートである。
【図3】図1に示す電動ブレーキ装置を用いた場合のペ
ダル踏力と制動力との関係を示した図である。
【図4】図1に示す電動ブレーキ装置における制動指示
電流値と制動トルクとの関係を示した図である。
【図5】本発明の第2実施形態における車両用の電動ブ
レーキ装置の概略構成を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態における電動ブレーキ装
置のスイッチ切換制御のフローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態における電動ブレーキ装
置を用いた場合のペダル踏力と制動力との関係を示した
図である。
【図8】他の実施形態で示す電動ブレーキ装置の概略構
成を示す図である。
【図9】他の実施形態で示す電動ブレーキ装置の概略構
成を示す図である。
【符号の説明】
1…バッテリ、2…モータ、3…減速器、6…高電圧回
路、7…スイッチ、20…マスタシリンダ、21…キャ
リパ、22…油圧ピストン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 広伸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3D046 BB15 CC06 EE01 GG11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的にモータ(2)を駆動することに
    よって制動力を発生させる電動ブレーキ装置であって、 前記モータの駆動電源として、第1の電圧を発生させる
    第1の電源(1)と、前記第1の電源よりも高圧な第2
    の電源(6)とを有しており、通常ブレーキ時には前記
    第1の電源によって前記モータを駆動し、緊急ブレーキ
    時には前記第2の電源によって前記モータを駆動するよ
    うに構成されていることを特徴とする電動ブレーキ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第2の電源は、前記第1の電源とは
    別に設けられた電圧供給源(8)と、前記電圧供給源が
    発生する電圧を前記第2の電圧に昇圧させる昇圧手段
    (6a)と、前記昇圧手段によって昇圧された電圧に基
    づいて充電を行う充電手段(6b)とを備え、前記緊急
    ブレーキ時には前記充電手段を前記モータの駆動電源と
    して用いるように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の電動ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキペダル操作に応じて前記モータ
    に供給する電流値に相当する制動指示電流値を決定する
    手段(S120、S130)と、 前記制動指示電流値の傾きに基づき、前記モータの駆動
    電源として、前記第1の電源を用いるか、もしくは前記
    第2の電源を用いるかを判定するモータ駆動電源判定手
    段(S150)とを有していることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の電動ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記モータ駆動電源判定手段は、前記制
    動指示電流の微分値に基づいて前記モータの駆動電源を
    判定するものであることを特徴とする請求項3に記載の
    電動ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 電気的にモータ(2)を駆動することに
    よって制動力を発生させる電動ブレーキ装置であって、 前記モータの駆動電源として、第1の電圧を発生させる
    第1の電源(1)と、前記第1の電源よりも高圧な第2
    の電源(6)とを有しており、通常ブレーキ時には前記
    第2の電源によって前記モータを駆動し、前記第2の電
    源のフェール時には前記第1の電源によって前記モータ
    を駆動するように構成されていることを特徴とする電動
    ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 前記電動ブレーキ装置には、前記モータ
    での回転を所定の減速比で減速する減速器(3)が備え
    られており、 前記モータおよび前記減速器は、前記第2の電源によっ
    て前記モータを駆動する際だけでなく、前記第1の電源
    によって前記モータを駆動する際にも、必要制動力が得
    られるように設定されていることを特徴とする請求項5
    に記載の電動ブレーキ装置。
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