JP2002170722A - インダクタ部品 - Google Patents

インダクタ部品

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JP2002170722A
JP2002170722A JP2000367577A JP2000367577A JP2002170722A JP 2002170722 A JP2002170722 A JP 2002170722A JP 2000367577 A JP2000367577 A JP 2000367577A JP 2000367577 A JP2000367577 A JP 2000367577A JP 2002170722 A JP2002170722 A JP 2002170722A
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秀幸 三原
Satoshi Murata
諭 村田
Etsuji Yamamoto
悦司 山本
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭偏差のインダクタンス値を有した薄膜コイ
ルを複数内蔵したインダクタ部品を提供する。 【解決手段】 アレイ型インダクタ1は、薄膜コイルL
1,L2,L3が巻芯部材11の軸方向に分断溝35,
36を間にして並べて形成されている。この巻芯部材1
1は、外部端子電極位置調整用パターン41a〜43b
や外部端子電極44a〜46bが設けられている板状部
材40の上面に実装されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インダクタ部品、
特にトランス、アレイ型チョークコイル、アレイ型イン
ピーダなどとして用いられるインダクタ部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術としては、たとえば特開平5
−41324号公報に開示されたようなインダクタ部品
が知られている。該インダクタ部品は、フェライト等の
絶縁性を有する磁性体からなる円柱状の磁性体コアを備
えている。該磁性体コアの表面には導体膜が形成されて
おり、この導体膜にレーザ光を照射して前記磁性体コア
を回転させながら軸方向に移動させることにより、螺旋
状のコイル構成溝を形成し、導体膜の残余部分により磁
性体コアをスパイラル状に周回する薄膜コイルを形成し
ている。このインダクタ部品は、高周波領域で狭偏差の
インダクタンス値が得られるという利点を有しており、
近年その利用価値が高くなってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の薄膜
コイルを用いたインダクタ部品はコイルを一つ内蔵する
だけであって、コイルを複数内蔵したものは世の中にま
だなく、当然そのアレイ型も存在していない。これは、
レーザ加工技術を利用したインダクタ部品の商品化がこ
こ数年のことであり、また、構造がアレイ化に適さない
と考えられていたからである。
【0004】そこで、本発明の目的は、狭偏差のインダ
クタンス値を有した薄膜コイルを複数内蔵したインダク
タ部品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達
成するため、本発明に係るインダクタ部品は、(a)複
数のコイル巻装部を軸方向に並べて配設した巻芯部材
と、(b)前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、
コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する少なくと
も一つの薄膜コイルと、(c)前記複数のコイル巻装部
相互間に設けられた分断溝と、(d)前記巻芯部材の表
面に設けられ、前記薄膜コイルの両端部にそれぞれ電気
的に接続された外部端子電極と、を備えたことを特徴と
する。ここに、薄膜コイルは、巻芯部材の外周に形成し
た薄膜導体にスパイラル状のコイル構成溝を設けること
により形成することが好ましい。
【0006】また、本発明に係るインダクタ部品は、
(e)複数のコイル巻装部を軸方向に並べて配設した巻
芯部材と、(f)前記巻芯部材に接合した板状部材と、
(g)前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、コイ
ル巻装部の外周をスパイラル状に周回する少なくとも一
つの薄膜コイルと、(h)前記複数のコイル巻装部相互
間に設けられた分断溝と、(i)前記板状部材の表面に
設けられ、前記薄膜コイルの両端部にそれぞれ電気的に
接続された外部端子電極と、を備えたことを特徴とす
る。巻芯部材はコイル巻装部を残して板状部材に接合し
ている。そして、巻芯部材のコイル巻装部の横断面積
は、巻芯部材の残りの部分の横断面積より小さいことが
好ましい。
【0007】以上の構成により、複数のコイルは巻芯部
材の軸方向に分断溝を間にして並べて形成されている。
そして、コイルの少なくとも一部を、絶縁樹脂や磁粉入
り絶縁樹脂や天板で覆うことにより、種々のコイルの組
み合わせのインダクタ部品が得られる。
【0008】また、コイル巻装部のそれぞれに、コイル
巻装部の外周をスパイラル状に周回する二つの薄膜コイ
ルを設け、該二つの薄膜コイルのスパイラル状のコイル
構成溝の始端部を巻芯部材の周回方向に略180度ずら
せるとともに、各薄膜コイルのスパイラル状のコイル構
成溝の始端部と終端部とを巻芯部材の外周方向に略18
0度ずらせて配設し、分断溝にてコイル巻装部毎に薄膜
コイルを分断させることにより、ノイズ差分タイプのイ
ンピーダをアレイ状に形成することができる。
【0009】あるいは、コイル巻装部のそれぞれに、コ
イル巻装部の外周をスパイラル状に周回する二つの薄膜
コイルを設け、該二つの薄膜コイルのスパイラル状のコ
イル構成溝の始端部を巻芯部材の周回方向に略180度
ずらせるとともに、各薄膜コイルのスパイラル状のコイ
ル構成溝の始端部と終端部とを巻芯部材の外周方向に略
同一の位置に配設させ、隣り合う二つのコイル巻装部に
それぞれ設けられた二つの薄膜コイルのうち、一方の薄
膜コイルのみを分断溝にて分断させることにより、トラ
ンスを形成することができる。
【0010】さらに、各コイルのスパイラル状のコイル
構成溝の始端部と終端部とをそれぞれ巻芯部材の周回方
向に略180度ずらせることによって、対角の位置関係
を有する外部端子電極にコイルの両端部が引き出される
ことになる。また、板状部材の表面に外部端子電極位置
調整用パターンを設けることによって、各コイルの入力
側と出力側が同一線上に配置されることになる。これに
より、インダクタ部品を実装するためのプリント基板の
パターン設計の自由度が高くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るインダクタ部
品の実施の形態について添付の図面を参照して説明す
る。
【0012】[第1実施形態、図1〜図6]図1に示す
ように、巻芯部材11はコイル巻装部12,13,14
と、該コイル巻装部12,13,14を間にして設けら
れた鍔部15,16,17,18とを有している。コイ
ル巻装部12〜14の横断面積は、巻芯部材11の残り
の部分の横断面積より小さい。
【0013】巻芯部材11は、例えばNi−Zn−Cu
系フェライト等の磁性体材料、非磁性のアルミナ等のセ
ラミック材料や樹脂材料等からなる。この巻芯部材11
と硼珪酸亜鉛系ガラス粉末を攪拌しながら800〜90
0℃で熱処理することにより、巻芯部材11の表面にガ
ラス粉末を付着させて絶縁被覆膜(図示せず)を形成す
る。この絶縁被覆膜は、後述するように、レーザビーム
を照射して薄膜コイルを形成する際に、レーザビームが
巻芯部材11に達して巻芯部材11を劣化させ、磁気抵
抗を低下させるのを防止するためのものである。なお、
硼珪酸亜鉛系ガラスを巻芯部材11の表面に含浸させる
ようにしてもよいし、絶縁被覆膜の材料はガラスの他
に、エポキシ樹脂などの樹脂であってもよい。また、こ
の絶縁被覆膜は必ずしも必要なものではなく、巻芯部材
11の表面に絶縁被覆膜を設けないで、直接薄膜導体2
0(後述)を設けてもよい。
【0014】次に、図2に示すように、無電解めっきや
スパッタリング等の方法によって、巻芯部材11の左右
の端面E,F以外の四つの側面に薄膜導体20を形成す
る。薄膜導体20は、Cu,Ni,Ag,Ag−Pd等
からなる。次に、巻芯部材11をレーザ加工機のスピン
ドル(図示せず)にチャッキングする。スピンドルを駆
動させて巻芯部材11を矢印K1の方向(右回り方向)
に適宜回転させるとともに矢印K3の方向に移動させな
がら、レーザビームを巻芯部材11に照射する。これに
より、レーザビームが照射された部分の薄膜導体20が
除去され、コイル巻装部12,13,14にそれぞれス
パイラル状のコイル構成溝22,23,24が形成され
る。
【0015】コイル構成溝22の始端部22aは、巻芯
部材11の側面Aのコイル巻装部12の左端中央から傾
斜部31,鍔部15を通って巻芯部材11の一方の端面
Eに達している。コイル構成溝22の終端部22bは、
巻芯部材11の側面B(側面Aが対向している側面)の
コイル巻装部12の右端中央から傾斜部31を通って鍔
部16に達している。そして、このコイル構成溝22の
終端部22bは、側面Bにてコイル構成溝23の始端部
23aに接続している。
【0016】コイル構成溝23の始端部23aは、巻芯
部材11の側面Bのコイル巻装部13の左端中央から傾
斜部31を通って鍔部16に達している。コイル構成溝
23の終端部23bは、巻芯部材11の側面Aのコイル
巻装部13の右端中央から傾斜部31を通って鍔部17
に達している。そして、このコイル構成溝23の終端部
23bは、側面Aにてコイル構成溝24の始端部24a
に接続している。
【0017】コイル構成溝24の始端部24aは、巻芯
部材11の側面Aのコイル巻装部14の左端中央から傾
斜部31を通って鍔部17に達している。コイル構成溝
24の終端部24bは巻芯部材11の側面Bのコイル巻
装部14の右端中央から傾斜部31、鍔部18を通って
巻芯部材11の他方の端面Fに達している。
【0018】このように、コイル構成溝22〜24の始
端部22a〜24aと終端部22b〜24bとは、それ
ぞれ巻芯部材11の外周方向に略180度ずれている。
なお、本第1実施形態では、コイル構成溝22〜24を
連接して形成しているが、それぞれ分離して形成しても
よいことは言うまでもない。
【0019】次に、図3に示すように、巻芯部材11を
矢印K4の方向に回転させながら、レーザビームを巻芯
部材11の鍔部16,17にそれぞれ照射する。これに
より、レーザビームが照射された部分の薄膜導体20が
除去され、鍔部16,17をそれぞれ巻芯部材11の外
周方向に一周している分断溝35,36が形成される。
分断溝35は、コイル構成溝22の終端部22bとコイ
ル構成溝23の始端部23aとを切り離す。分断溝36
は、コイル構成溝23の終端部23bとコイル構成溝2
4の始端部24aとを切り離す。
【0020】こうして、コイル巻装部12,13,14
の外周部を、周回方向が互いに同方向の状態で、スパイ
ラル状に周回する薄膜コイルL1,L2,L3が形成さ
れる。これらの薄膜コイルL1〜L3は、巻芯部材11
の表面に設けた薄膜導体をレーザ加工することにより形
成しているため、コイルの巻膨らみなどの不具合が発生
しない。従って、薄膜コイルL1〜L3のインダクタン
ス値の誤差を低く抑えることができる。
【0021】この後、コイル構成溝22,23,24、
分断溝35,36並びに巻芯部材11の両端面E,Fを
残して、鍔部15,16,17,18の外周面に、Sn
めっきあるいはNi−Cu−Snめっき等を行い、はん
だ付け性等の良好な端子電極25a,25b,26a,
26b,27a,27bを形成する。これにより、端子
電極25a,25bの間には薄膜コイルL1が接続さ
れ、端子電極26a,26bの間には薄膜コイルL2が
接続され、端子電極27a,27bの間には薄膜コイル
L3が接続される。
【0022】次に、図4および図5に示すように、巻芯
部材11を板状部材40にはんだ付けなどの方法によっ
て実装する。このとき、巻芯部材11は、コイル巻装部
12〜14の横断面積が鍔部15〜18の横断面積より
小さく、コイル巻装部12〜14が窪んでいるので、巻
芯部材11を板状部材40に実装する際、薄膜コイルL
1〜L3が板状部材40の表面に接触せず、薄膜コイル
L1〜L3を保護することができる。
【0023】板状部材40の上面には、外部端子電極位
置調整用パターン41a〜43bが形成されている。こ
れらのパターン41a〜43bは、それぞれ板状部材4
0の両側面部に設けた外部端子電極44a〜46bに接
続している。外部端子電極44a,44bはそれぞれパ
ターン41a,41bを介して巻芯部材11に形成され
た端子電極25a,25bに接続され、外部端子電極4
5a,45bはそれぞれパターン42a,42bを介し
て端子電極26a,26bに接続され、外部端子電極4
6a,46bはそれぞれパターン43a,43bを介し
て端子電極27a,27bに接続されている。これによ
り、薄膜コイルL1の入力側と出力側が板状部材40の
対向する2辺にそれぞれ引き出され、同一線上に配置さ
れることになる。同様に、薄膜コイルL2,L3のそれ
ぞれの入力側と出力側も同一線上に配置されることにな
る。
【0024】図6の(A)は薄膜コイルL1〜L3を設
けた巻芯部材11の電気等価回路図であり、(B)はこ
の巻芯部材11を板状部材40に実装した後のアレイ型
インダクタ1の電気等価回路図である。
【0025】板状部材40は、例えばフェライトや磁粉
入り樹脂などの磁性体材料、あるいは金属などからな
る。巻芯部材11の材質としてアルミナを使用し、か
つ、板状部材40の材質としてフェライトを使用するこ
とにより、浮遊容量のばらつきが小さいGHz帯に対応
したアレイ型インダクタ1が得られる。一方、巻芯部材
11の材質としてフェライトを使用し、かつ、板状部材
40の材質としてフェライトや磁粉入り樹脂などを使用
することにより、GHz帯より低い周波数に対応したア
レイ型インダクタ1が得られる。
【0026】この後、必要に応じて保護ケースなどを板
状部材40の上に被せ、巻芯部材11を保護する。
【0027】以上の構成からなるアレイ型インダクタ1
は、薄膜コイルL1,L2,L3が巻芯部材11の軸方
向に分断溝35,36を間にして並べて形成されてい
る。これにより、狭偏差のインダクタンス値を有するア
レイ型インダクタ1を得ることができる。
【0028】[第2実施形態、図7〜図9]第2実施形
態は、コモンモードチョークコイルについて説明する。
図7に示すように、コモンモードチョークコイル51
は、前記第1実施形態のインダクタ1にフェライトから
なる天板52を取り付けたものと同様の構造を有してい
る。
【0029】天板52は、薄膜コイルL1,L2,L3
を覆うようにして、巻芯部材11の両端部の鍔部15,
18の外周面に接合され、鍔部15の外周部と鍔部18
の外周部とを連結している。一方、巻芯部材11の中央
寄りに位置する鍔部16,17の外周面と天板52との
間には間隙が形成されている。さらに、巻芯部材11の
材質としてフェライトを使用し、板状部材11の材質と
して非磁性のアルミナなどのセラミック材料や樹脂材料
を使用する。
【0030】図8の(A)は薄膜コイルL1〜L3を設
けた巻芯部材11の電気等価回路図であり、(B)はこ
の巻芯部材11と天板52と板状部材40とからなるコ
モンモードチョークコイル51の電気等価回路図であ
る。
【0031】以上の構成からなるコモンモードチョーク
コイル51は、薄膜コイルL1,L2,L3が鍔部1
6,17で分割されていることにより、薄膜コイルL1
〜L3によって生じる磁束が重なり合わない。そのた
め、ノーマルモードの電流によって生じる磁束が打ち消
し合わず、ノーマルモードの電流に対しても、インダク
タンスを得ることができる。従って、このチョークコイ
ル51は、コモンモードノイズのみならず、ノーマルモ
ードノイズも除去することができる。従って、従来は困
難とされていた三つの薄膜コイルL1〜L3を有したコ
モンモードチョークコイル51が得られる。しかも、鍔
部16,17の外周面と天板52との間に間隙が形成さ
れているため、鍔部16,17と天板52との間の磁気
抵抗が大きくなる。この結果、大きなノーマルモードの
電流が流れても、磁気飽和現象が発生しにくいチョーク
コイル51が得られる。
【0032】なお、図9に示すように、中央寄りに位置
する鍔部16,17の高さ寸法を小さくした巻芯部材1
1Aと、板状の天板52Aとを用いて、低背化を図って
もよい。
【0033】[第3実施形態、図10〜図15]第3実
施形態は、アレイ型インピーダについて説明する。
【0034】図10に示すように、巻芯部材61はフェ
ライトからなり、コイル巻装部62,63と鍔部65,
66,67とを有している。この巻芯部材61の表面に
必要に応じて絶縁被覆膜を形成した後、図11に示すよ
うに、左右の端面E,F以外の四つの側面に薄膜導体7
0を形成する。
【0035】次に、巻芯部材61をレーザ加工機のスピ
ンドル(図示せず)にチャッキングする。スピンドルを
駆動させて巻芯部材61を適宜回転させるとともに軸の
方向に移動させながら、レーザビームを巻芯部材61に
照射する。これにより、レーザビームが照射された部分
の薄膜導体70が除去され、コイル巻装部62,63に
それぞれスパイラル状のコイル構成溝72,74が形成
される。
【0036】コイル構成溝72の始端部72aは、巻芯
部材61の側面Aのコイル巻装部62の左端中央から傾
斜部81、鍔部65を通って巻芯部材11の一方の端面
Eに達している。コイル構成溝72の終端部72bは、
巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部62の右端中央か
ら傾斜部81を通って鍔部66に達している。そして、
このコイル構成溝72の終端部72bは、側面Bにてコ
イル構成溝74の始端部74aに接続している。
【0037】コイル構成溝74の始端部74aは、巻芯
部材61の側面Bのコイル巻装部63の左端中央から傾
斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構成溝
74の終端部74bは、巻芯部材61の側面Aのコイル
巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部67を通っ
て巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0038】さらに、図12に示すように、レーザ加工
機のスピンドルを駆動させて巻芯部材61を適宜回転さ
せるとともに軸の方向に移動させながら、レーザビーム
を巻芯部材61に照射し、コイル巻装部62,63にそ
れぞれスパイラル状のコイル構成溝73,75を、コイ
ル構成溝72,74に略並走するように形成する。
【0039】コイル構成溝73の始端部73aは、巻芯
部材61の側面Bのコイル巻装部62の左端中央から傾
斜部81,鍔部65を通って巻芯部材61の端面Eに達
している。コイル構成溝73の終端部73bは、巻芯部
材61の側面Aのコイル巻装部62の右端中央から傾斜
部81を通って鍔部66に達している。そして、このコ
イル構成溝73の終端部73bは、側面Aにてコイル構
成溝75の始端部75aに接続している。
【0040】コイル構成溝75の始端部75aは、巻芯
部材61の側面Aのコイル巻装部63の左端中央から傾
斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構成溝
75の終端部75bは、巻芯部材61の側面Bのコイル
巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部67を通っ
て巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0041】このように、コイル構成溝72〜75の始
端部72a〜75aと終端部72b〜75bとは、それ
ぞれ巻芯部材61の外周方向に略180度ずれている。
さらに、コイル構成溝72,73の始端部72aと73
a、並びに、コイル構成溝74,75の始端部74aと
75aも、巻芯部材61の外周方向に略180度ずれて
いる。
【0042】次に、巻芯部材61を回転させながら、レ
ーザビームを巻芯部材61の鍔部66に照射することに
より、図13に示すように、鍔部66の外周面を一周し
ている分断溝85が形成される。分断溝85は、コイル
構成溝72,73の終端部72b,73bとコイル構成
溝74,75の始端部74a,75aとを切り離す。
【0043】こうして、周回方向が互いに同方向の状態
で、コイル巻装部62の外周部をスパイラル状に周回す
る一対の薄膜コイルL1,L2が形成されるとともに、
コイル巻装部63の外周部をスパイラル状に周回する一
対の薄膜コイルL3,L4が形成される。
【0044】この後、コイル構成溝72〜75、分断溝
85並びに巻芯部材61の両端面E,Fを残して、鍔部
65,66,67の外周面にそれぞれめっき等を行い、
はんだ付け性等の良好な端子電極90a,91b、91
a,90b、92a,93b、93a,92bを形成す
る。これにより、対角の位置関係を有する端子電極90
a,90bの間には薄膜コイルL1が接続され、端子電
極91a,91bの間には薄膜コイルL2が接続され、
端子電極92a,92bの間には薄膜コイルL3が接続
され、端子電極93a,93bの間には薄膜コイルL4
が接続される。
【0045】次に、図14に示すように、巻芯部材61
を、非磁性のアルミナなどからなる板状部材100に実
装する。板状部材100の上面には、外部端子電極位置
調整用パターン101a〜104bが形成されている。
これらのパターン101a〜104bは、それぞれ板状
部材100の両側面部に設けた外部端子電極105a〜
108bに接続している。外部端子電極105a〜10
8bはそれぞれ、パターン101a〜104bを介して
巻芯部材61に形成された端子電極90a〜93bに接
続されている。これにより、薄膜コイルL1〜L4のそ
れぞれの入力側と出力側が板状部材100の対向する2
辺に引き出され、同一線上に配置されることになる。
【0046】この後、必要に応じて保護ケースや外装保
護樹脂などを板状部材100の上に被せ、巻芯部材61
を保護する。図15の(A)は薄膜コイルL1〜L4を
設けた巻芯部材61の電気等価回路図であり、(B)は
この巻芯部材61と板状部材100とからなるノイズ差
分タイプのアレイ型インピーダ60の電気等価回路図で
ある。
【0047】以上の構成からなるアレイ型インピーダ6
0は、略バイファイラ巻きされた隣り合う薄膜コイルL
1とL2、並びに、薄膜コイルL3とL4が相互に磁気
的に結合しており、さらに、レーザ加工による薄膜コイ
ルL1〜L4の位置精度が高いため、高結合状態とな
る。従って、このアレイ型インピーダ60は、同相かつ
同方向の大電流正規信号が入ってきた場合でも、飽和せ
ずにノイズを除去することができる。
【0048】なお、本第3実施形態は、巻芯部材61に
フェライトを用い、板状部材100にアルミナを用いて
いる。これは、隣り合う薄膜コイルL1とL2の結合
度、並びに、薄膜コイルL3とL4の結合度を良くする
ため、初透磁率が比較的高いものを利用しているからで
ある。従って、巻芯部材61の材料として、アルミナや
樹脂などを用いてもよく、また、板状部材100の材料
として、樹脂や金属などを用いてもよいことは言うまで
もない。
【0049】[第4実施形態、図16〜図20]第4実
施形態は、トランスについて説明する。図16に示すよ
うに、巻芯部材61はフェライトからなり、コイル巻装
部62,63と鍔部65,66,67とを有している。
この巻芯部材61の表面に必要に応じて絶縁被覆膜を形
成した後、左右の端面E,F以外の四つの側面に薄膜導
体70を形成する。
【0050】次に、巻芯部材61をレーザ加工機のスピ
ンドル(図示せず)にチャッキングする。スピンドルを
駆動させて巻芯部材61を適宜回転させるとともに軸の
方向に移動させながら、レーザビームを巻芯部材61に
照射する。これにより、レーザビームが照射された部分
の薄膜導体70が除去され、コイル巻装部62,63に
それぞれスパイラル状のコイル構成溝122,124が
形成される。
【0051】コイル構成溝122の始端部122aは、
巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部62の左端中央か
ら傾斜部81、鍔部65を通って巻芯部材61の一方の
端面Eに達している。コイル構成溝122の終端部12
2bは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部62の右
端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。
そして、このコイル構成溝122の終端部122bは、
側面Aにてコイル構成溝124の始端部124aに接続
している。
【0052】コイル構成溝124の始端部124aは、
巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部63の左端中央か
ら傾斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構
成溝124の終端部124bは、巻芯部材61の側面A
のコイル巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部6
7を通って巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0053】さらに、図17に示すように、レーザ加工
機のスピンドルを駆動させて巻芯部材61を適宜回転さ
せるとともに軸の方向に移動させながら、レーザビーム
を巻芯部材61に照射し、コイル巻装部62,63にそ
れぞれスパイラル状のコイル構成溝123,125を、
コイル構成溝122,124に略並走するように形成す
る。
【0054】コイル構成溝123の始端部123aは、
巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部62の左端中央か
ら傾斜部81,鍔部65を通って巻芯部材61の端面E
に達している。コイル構成溝123の終端部123b
は、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部62の右端中
央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。そし
て、このコイル構成溝123の終端部123bは、側面
Bにてコイル構成溝125の始端部125aに接続して
いる。
【0055】コイル構成溝125の始端部125aは、
巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部63の左端中央か
ら傾斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構
成溝125の終端部125bは、巻芯部材61の側面B
のコイル巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部6
7を通って巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0056】このように、コイル構成溝122〜125
の始端部122a〜125aと終端部122b〜125
bとは、それぞれ巻芯部材61の外周方向に略同一の位
置に配置している。さらに、コイル構成溝122,12
3の始端部122aと123a、並びに、コイル構成溝
124,125の始端部124aと125aは、巻芯部
材61の外周方向に略180度ずれている。
【0057】次に、巻芯部材61を回転させながら、レ
ーザビームを巻芯部材61の鍔部66に照射することに
より、図18に示すように、鍔部66の外周面を略半周
している分断溝130が形成される。分断溝130は、
コイル構成溝122,123の終端部122b,123
bとコイル構成溝124,125の始端部124a,1
25aとを切り離す。
【0058】こうして、周回方向が互いに同方向の状態
で、コイル巻装部62の外周部をスパイラル状に周回す
る一対の薄膜コイルL1,L2が形成されるとともに、
コイル巻装部63の外周部をスパイラル状に周回する一
対の薄膜コイルL3,L4が形成される。
【0059】この後、コイル構成溝122〜125、分
断溝130並びに巻芯部材61の両端面E,Fを残し
て、鍔部65,66,67の外周面にそれぞれめっき等
を行い、はんだ付け性等の良好な端子電極140a,1
41a、端子電極141b,142a及び中継電極14
5、端子電極140b,142bを形成する。これによ
り、端子電極140a,140bの間には薄膜コイルL
1とL3が直列に接続され、端子電極141a,141
bの間には薄膜コイルL2が接続され、端子電極142
a,142bの間には薄膜コイルL4が接続される。薄
膜コイルL1,L3は1次側コイルとなり、薄膜コイル
L2,L4は2次側コイルとなる。なお、この状態で、
トランスとしての構成は完成しているので、製品として
もよい。
【0060】次に、図19に示すように、巻芯部材61
を、非磁性のアルミナなどからなる板状部材150に実
装する。板状部材150の上面には、外部端子電極位置
調整用パターン151a〜153bが形成されている。
これらのパターン151a〜153bは、それぞれ板状
部材150の両側面部に設けた外部端子電極155a〜
157bに接続している。外部端子電極155a〜15
7bはそれぞれ、パターン151a〜153bを介して
巻芯部材61に形成された端子電極140a〜142b
に接続されている。図20は、こうして得られたトラン
ス160の電気等価回路図である。
【0061】以上の構成からなるトランス160は、レ
ーザ加工による薄膜コイルL1〜L4の位置精度が高い
ため、狭偏差、高結合のトランスとなる。また、薄膜コ
イルL1〜L4の巻回数は、コイル構成溝122〜12
5の巻回数を調整して容易に変更することができる。
【0062】なお、本第4実施形態は、巻芯部材61に
フェライトを用い、板状部材150にアルミナを用いて
いる。これは、トランスとしての性能を良くするため
に、初透磁率が比較的高いものを利用しているからであ
る。従って、板状部材150の材料として、樹脂や金属
などを用いてもよいことは言うまでもない。また、巻芯
部材61のコイル巻装部63に形成しているコイル構成
溝124を省略することにより、薄膜コイルL4を有さ
ないトランスであってもよい。
【0063】[他の実施形態]なお、本発明は前記実施
形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々
に変更することができる。たとえば、巻芯部材として
は、鼓形状を連接したものに代えて、断面が円形や三角
形や五角形以上の柱状もしくは筒状のものを使用するこ
とができる。
【0064】また、図21に示すように、軸方向に薄膜
コイルL1,L2,L3,L4を分断溝35,36,3
7を間にして並べて形成したフェライトからなる巻芯部
材11Bと、アルミナからなる板状部材40Aと、フェ
ライトからなる二つの天板52Bとで構成したアレイ型
コモンモードチョークコイル170であってもよい。図
21に示した巻芯部材11Bには、鼓形状を連接した巻
芯部材に代えて、柱状の巻芯部材が使用されている。図
22の(A)は薄膜コイルL1〜L4を設けた巻芯部材
11Bの電気等価回路図であり、(B)はこの巻芯部材
11Bと天板52Bと板状部材40Aとからなるアレイ
型コモンモードチョークコイル170の電気等価回路図
である。
【0065】以上の構成からなるコモンモードチョーク
コイル170は、コモンモードインピーダンスとノーマ
ルモードインピーダンスを有するため、コモンモードノ
イズのみならず、ノーマルモードノイズも除去すること
ができる。従って、従来は困難とされていた2組の一対
の薄膜コイルL1〜L4を有したコモンモードチョーク
コイル170が得られる。
【0066】また、図23に示すように、第4実施形態
のトランス160において、フェライトからなる天板1
80を、巻芯部材61の両端部および中央部の鍔部65
〜67の外周面に接合し、薄膜コイルL1〜L4を覆う
ようにしてもよい。なお、図24に示すように、板状部
材150を外して低背化を図ってもよい。また、絶縁樹
脂(あるいは、磁粉入り絶縁樹脂)185を巻芯部材6
1のコイル巻装部62,63に設けてもよい。巻芯部材
61は、コイル巻装部62,63の横断面積が小さい鼓
状のものであり(コイル巻装部62,63が窪んでいる
ため)、絶縁樹脂185を設けても低背化を妨げない。
なお、図24では、絶縁樹脂185を巻芯部材61の上
下両方に設けているが、巻芯部材61の上方又は下方の
いずれか一方にのみ設けるものであってもよい。さら
に、絶縁樹脂185は、巻芯部材61(コイル巻装部6
2,63)の周囲を覆うように設けてもよい。
【0067】また、図25に示すように、鼓形状を連接
した巻芯部材61に代えて、柱状の巻芯部材61Aを使
用するとともに、天板180に代えて磁粉入り絶縁樹脂
187を設けてもよい。あるいは、図26に示すよう
に、一対の薄膜コイルL1,L2およびL3,L4毎に
天板188を設けるようにしてもよい。
【0068】さらに、巻芯部材、板状部材及び天板を構
成するそれぞれの材料として、フェライト等の磁性体と
アルミナ等の非磁性体とを使い分けて用いることによ
り、高周波特性等の電気的特性を調整することもでき
る。
【0069】また、分断溝やコイル構成溝を形成する
際、前記実施形態はレーザビームを利用したが、電子ビ
ームやイオンビームなどを利用してもよいし、サンドブ
ラストやダイヤモンドソーの機械切削などによる方法で
あってもよい。さらに、前記実施形態は、巻芯部材の側
面全面に薄膜導体を形成した後、分断溝やコイル構成溝
などの不要な部分を除去して薄膜コイルを形成する方法
を採用しているが、必ずしもこの方法に限るものではな
く、必要な部分にのみスパッタリングや蒸着やめっきな
どで導体を付与して薄膜コイルを形成する、いわゆるア
ディティブ法などを採用してもよい。
【0070】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、膜状コイル導体からなる複数のコイルを巻芯
部材の軸方向に分断溝を間にして並べて形成しており、
これら複数のコイルのインダクタンス値の誤差を低く抑
えることができる。この結果、狭偏差のインダクタンス
値を有するインダクタ部品を得ることができる。そし
て、コイルの少なくとも一部を、絶縁樹脂や磁粉入り絶
縁樹脂や天板で覆うことにより、種々のコイルの組み合
わせのインダクタ部品が得られる。
【0071】さらに、板状部材の表面に外部端子電極位
置調整用パターンを設けることによって、各コイルの入
力側と出力側を同一線上に配置することができる。これ
により、インダクタ部品を実装するためのプリント基板
のパターン設計の自由度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインダクタ部品の第1実施形態の
製造手順を示す斜視図。
【図2】図1に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜
視図。
【図3】図2に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜
視図。
【図4】図3に続くインダクタ部品の製造手順を示す平
面図。
【図5】図4に示したインダクタ部品の正面図。
【図6】図4に示したインダクタ部品の電気等価回路
図。
【図7】本発明に係るインダクタ部品の第2実施形態を
示す正面図。
【図8】図7に示したインダクタ部品の電気等価回路
図。
【図9】図7に示したインダクタ部品の変形例を示す正
面図。
【図10】本発明に係るインダクタ部品の第3実施形態
の製造手順を示す斜視図。
【図11】図10に続くインダクタ部品の製造手順を示
す斜視図。
【図12】図11に続くインダクタ部品の製造手順を示
す斜視図。
【図13】図12に続くインダクタ部品の製造手順を示
す斜視図。
【図14】図13に続くインダクタ部品の製造手順を示
す平面図。
【図15】図14に示したインダクタ部品の電気等価回
路図。
【図16】本発明に係るインダクタ部品の第4実施形態
の製造手順を示す斜視図。
【図17】図16に続くインダクタ部品の製造手順を示
す斜視図。
【図18】図17に続くインダクタ部品の製造手順を示
す斜視図。
【図19】図18に続くインダクタ部品の製造手順を示
す平面図。
【図20】図19に示したインダクタ部品の電気等価回
路図。
【図21】本発明に係るインダクタ部品の他の実施形態
を示す正面図。
【図22】図21に示したインダクタ部品の電気等価回
路図。
【図23】本発明に係るインダクタ部品の別の他の実施
形態を示す正面図。
【図24】本発明に係るインダクタ部品のさらに別の他
の実施形態を示す正面図。
【図25】本発明に係るインダクタ部品のさらに別の他
の実施形態を示す正面図。
【図26】本発明に係るインダクタ部品のさらに別の他
の実施形態を示す正面図。
【符号の説明】
1…アレイ型インダクタ 11,11A,11B…巻芯部材 12,13,14…コイル巻装部 22,23,24…コイル構成溝 25a,25b,26a,26b,27a,27b,2
8a,28b…端子電極 35,36,37…分断溝 40,40A…板状部材 41a〜43b…外部端子電極位置調整用パターン 44a〜46b…外部端子電極 51,170…コモンモードチョークコイル 52,52A,52B…天板 60…アレイ型インピーダ 61,61A…巻芯部材 62,63…コイル巻装部 72〜75,122〜125…コイル構成溝 85,130…分断溝 90a〜93b,140a〜142b…端子電極 100,150…板状部材 101a〜104b,151a〜153b…外部端子電
極位置調整用パターン 105a〜108b,155a〜157b…外部端子電
極 160…トランス 180,188…天板 185…絶縁樹脂 187…磁粉入り絶縁樹脂 L1,L2,L3,L4…薄膜コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 悦司 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5E070 AA01 AA11 AB04 BA03 CA14 CA16 DA13 EA06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコイル巻装部を軸方向に並べて配
    設した巻芯部材と、 前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、コイル巻装
    部の外周をスパイラル状に周回する少なくとも一つの薄
    膜コイルと、 前記複数のコイル巻装部相互間に設けられた分断溝と、 前記巻芯部材の表面に設けられ、前記薄膜コイルの両端
    部にそれぞれ電気的に接続された外部端子電極と、 を備えたことを特徴とするインダクタ部品。
  2. 【請求項2】 複数のコイル巻装部を軸方向に並べて配
    設した巻芯部材と、 前記巻芯部材に接合した板状部材と、 前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、コイル巻装
    部の外周をスパイラル状に周回する少なくとも一つの薄
    膜コイルと、 前記複数のコイル巻装部相互間に設けられた分断溝と、 前記板状部材の表面に設けられ、前記薄膜コイルの両端
    部にそれぞれ電気的に接続された外部端子電極と、 を備えたことを特徴とするインダクタ部品。
  3. 【請求項3】 前記板状部材の表面に外部端子電極位置
    調整用パターンを設けたことを特徴とする請求項2記載
    のインダクタ部品。
  4. 【請求項4】 前記巻芯部材がコイル巻装部を残して前
    記板状部材に接合していることを特徴とする請求項2又
    は請求項3記載のインダクタ部品。
  5. 【請求項5】 前記薄膜コイルのそれぞれが、前記コイ
    ル巻装部の外周に形成した薄膜導体にスパイラル状のコ
    イル構成溝を設けることにより形成されていることを特
    徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインダ
    クタ部品。
  6. 【請求項6】 各薄膜コイルのスパイラル状のコイル構
    成溝の始端部と終端部とがそれぞれ前記巻芯部材の外周
    方向に略同一の位置に配設されていることを特徴とする
    請求項5記載のインダクタ部品。
  7. 【請求項7】 各薄膜コイルのスパイラル状のコイル構
    成溝の始端部と終端部とがそれぞれ前記巻芯部材の外周
    方向に略180度ずれていることを特徴とする請求項5
    記載のインダクタ部品。
  8. 【請求項8】 前記コイル巻装部のそれぞれに、コイル
    巻装部の外周をスパイラル状に周回する二つの薄膜コイ
    ルを設け、該二つの薄膜コイルのスパイラル状のコイル
    構成溝の始端部が前記巻芯部材の周回方向に略180度
    ずれていることを特徴とする請求項6又は請求項7記載
    のインダクタ部品。
  9. 【請求項9】 前記分断溝が前記巻芯部材の外周を周回
    しており、コイル巻装部毎に前記薄膜コイルが分断され
    ていることを特徴とする請求項8記載のインダクタ部
    品。
  10. 【請求項10】 前記分断溝が、隣り合う二つのコイル
    巻装部にそれぞれ設けられた二つの薄膜コイルのうち、
    一方の薄膜コイルのみを分断していることを特徴とする
    請求項8記載のインダクタ部品。
  11. 【請求項11】 前記巻芯部材のコイル巻装部の横断面
    積が、前記巻芯部材の残りの部分の横断面積より小さい
    ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記
    載のインダクタ部品。
  12. 【請求項12】 前記薄膜コイルの少なくとも一部を、
    絶縁樹脂および磁粉入り絶縁樹脂のいずれか一つで覆っ
    たことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに
    記載のインダクタ部品。
  13. 【請求項13】 前記薄膜コイルの少なくとも一部を天
    板で覆ったことを特徴とする請求項1〜請求項12のい
    ずれかに記載のインダクタ部品。
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