JP2002146070A - ポリプロピレン系多孔質フィルム及びその製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系多孔質フィルム及びその製造方法

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JP2002146070A
JP2002146070A JP2000263637A JP2000263637A JP2002146070A JP 2002146070 A JP2002146070 A JP 2002146070A JP 2000263637 A JP2000263637 A JP 2000263637A JP 2000263637 A JP2000263637 A JP 2000263637A JP 2002146070 A JP2002146070 A JP 2002146070A
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ethylene
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善徳 高橋
Daisuke Ozaki
大介 尾崎
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリプロピレン系多孔質フィルムであり透湿
度、引裂強度、耐候性に優れかつT−ダイ成形法でドロ
ーレゾナンスが発生せず、原反成形速度30m/min
で成形可能な成形方法を提供する。 【解決手段】エチレン−プロピレンブロック共重合体1
00重量部に対し、低密度ポリエチレン3〜40重量部
及びエチレン−酢酸ビニル共重合体3〜40重量部から
なる樹脂組成物100重量部に対し炭酸カルシウム10
0〜200重量部、シリカおよび/またはアルミナで表
面被覆された酸化チタン0.5〜20重量部、分子量1
500〜4500のヒンダードアミン系光安定剤0.2
〜10重量部、エチルエステル亜りん酸系又はビフェニ
レンホスフォナイト系酸化防止剤0.03〜3重量部よ
りなる多孔質フィルムをT−ダイ成形法でエアチャンバ
ーもしくはエアナイフ冷却方式で成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は屋根や壁などの透
湿、防水用シートなどに用いられる多孔質フィルムに関
する。詳しくは、不織布等との熱接着性に優れ、透湿性
と防水性に加え耐候性の備わった多孔質フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系多孔質フィルム
に他の強化用多孔性素材を貼りあわせたシートが壁、屋
根などのいわゆる通気層工法に用いられる防水透湿材と
して広く利用されている。かかる用途に使用される透湿
性フィルムは、防水・透湿の機能の他、施工時の強度、
耐久性などが要求されると共に、低価格で製造できるこ
とが要求されている。
【0003】このため、通常該多孔質フィルムはその片
面又は両面に不織布などの強化用多孔性素材をラミネー
トして強度及び耐久性の向上が図られる。ラミネート方
法はホットメルト接着剤による貼着や熱融着などが一般
的に用いられている。特に経済性から熱融着法で作られ
たポリエチレン(以下PE)やポリプロピレン(以下P
P)繊維よりなる不織布、例えばスパンボンドなどを該
多孔質フィルムに融着させる方法が多く用いられてい
る。かかる目的を達成するためには、不織布との熱融着
性のよい多孔質フィルムを得ることが必要であり、一般
に不織布と同系統の樹脂でフィルムが構成される。通常
はPP系樹脂が多く用いられている。ここで、PP系樹脂
とは、プロピレン成分を50wt%以上含有する重合体
又は重合体混合物の総称である。
【0004】また、多孔質フィルムについても、製造コ
ストを低減させる手段として、膜厚を薄くすること及び
成膜速度を速くすることが検討されている。
【0005】従来、上記の目的のために、PP系多孔質
フィルム用の樹脂としてPP樹脂に低密度PE等を混合
して、熱接着性を改良する試み(特公平1−4814
1)もなされているが、ラミネート強度は発現するもの
の、フィルム自身厚さが大きく、薄膜化できるとはいえ
なかった。
【0006】また、PP樹脂と無機フィラーに滑剤を添加
したフィルムを、1軸に高倍率延伸して得たフィルムに
強化体としてPE製網状繊維を熱接着する提案(特開平5
−248043)もあるが、該強化体は融点が低いため
にPP樹脂フィルムとの熱接着性は充分とはいえない。
【0007】また、薄肉のフィルムを得る目的で20〜
50μmの厚さに1軸延伸されたポリオレフィン系多孔
質フィルムとPPスパンボンド等の不織布を熱接着する
場合、フィルムには適度の引裂強度が要求され、引裂強
度が弱いとラミネート時フィルムが裂ける場合があり、
従来、例えば50μm以下の如き薄膜は上記用途には使
用し難いと考えられていた。
【0008】更に、高速成膜を達成するために多孔質フ
ィルムの製造条件について、T−ダイ押出を用いフィル
ムのドラフト比(引張率)20〜1000で1軸延伸す
る方法も提案されている(特開平4−335043)
が、例えば20〜50μm厚の薄いフィルムを得る場
合、一般にドラフト比を大きくするほどドローレゾナン
スが生じやすく、高速成膜の目的は十分達成されたとは
いえない。
【0009】また、無機充填材を多量に配合したポリオ
レフィン系多孔質フィルムのうち、PE系樹脂について
は、他の樹脂とのブレンドや第3成分の添加による成形
性の改良なども提案されているが、PP系多孔質フィル
ムを薄膜で高速生産性を追求した技術は、これまでほと
んど存在していなかった。
【0010】そこで、PP樹脂をマトリックスとし、均
一な厚さの薄いフィルムで、通気・透湿性を有し、耐候
性、引裂強度の優れた多孔質フィルムを高速成膜するた
めの技術が望まれていた。
【0011】本発明者らは、上記技術は単に製造技術の
検討では達成し得ないものと判断し、使用する樹脂組成
を含め次の課題を解決する技術の検討を行なった。すな
わち、 (1)フィルム厚さが20〜60μm程度の薄いフィル
ムを得るため、高速引取において未延伸フィルムが均一
に吐出され、且つ未延伸フィルムがドローレゾナンスを
起こさない、しかも引裂強度の優れた充填材入り樹脂組
成物 (2)該樹脂は面積倍率で少なくとも1.3倍以上に延
伸することにより、厚さが20〜60μmで透湿性が1
000〜3000g/m2・24hで、配向方向(延伸
方向)に対する引裂強度が50mN(ミリニュートン)
以上とすることができ、しかも、PP不織布との熱接着
性がよいフィルムを得る。
【0012】かくして、本発明者らは、上記課題を解決
する手段を見出し、すでに特願平11−369932号
として特許出願を行った。該特許出願に係る発明は、
(1)示差走査熱量測定(DSC)で示される最大ピー
ク温度(Tm)が140℃≦Tm≦165℃であるエチ
レン−プロピレンブロック共重合体100重量部に対
し、低密度ポリエチレン3〜40重量部及びエチレン−
酢酸ビニル共重合体3〜40重量部からなるポリプロピ
レン系樹脂組成物100重量部及び(2)炭酸カルシウ
ム100〜200重量部からなる樹脂組成物よりなり、
厚さ20〜50μmの薄膜状で且つ分子配向しており、
配向方向に対する引裂強度が50mN以上で1000〜
3000g/m2・24hの透湿度を有することを特徴
とする多孔質フィルムである。また、かかる多孔質フイ
ルムを得る方法として、上記樹脂組成物をT−ダイ法で
エアチャンバーもしくはエアナイフ冷却方式により、ド
ラフト比2〜30で原反成形速度30m/分以上で引き
取り冷却した後、延伸することを特徴とするポリプロピ
レン系多孔質フィルムの製造方法をも提案している。
【0013】上記の多孔質フィルムは、水蒸気などの透
湿性(通気性)を有し、且つ防水性を有する上、適度の
強度を有し、更に不織布等との熱接着性も良好であり生
産性にも優れているため、ハウスラップやルーフィング
等の建材用途などに適する多孔質フィルムである。しか
しながら、かかる用途に使用される資材は、往々にして
施工前に屋外の直接太陽光線にさらされる場所に放置さ
れる可能性があり、性能の劣化を来たすこともある。そ
の場合通常樹脂に配合される安定剤の添加では十分対応
し難いことがあった。
【0014】耐候性の改良されたハウスラップ等の建材
用多孔質フィルムとしては、従来PE系樹脂と無機充填
剤と紫外線吸収剤よりなる組成物を一軸又は二軸に延伸
し、多孔化したフィルム及びその製造方法(特開平9−
277414)が提案されている。しかし、建材用通気
性フィルムとして必要な耐候性能が得られているとはい
えない上、強度に問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
建材用としての性能に優れ、しかも耐候性のある多孔質
フィルムの開発について鋭意検討した結果、エチレンを
含有するプロピレンブロック共重合体に特定量の低密度
PE及びエチレン−酢酸ビニル共重合体が配合されてな
る樹脂混合物に対し、無機フィラーとして炭酸カルシウ
ム、耐候性改良剤としてシリカ及び/またはアルミナで
表面被覆された酸化チタン、分子量1500〜4500
のヒンダードアミン系光安定剤、及びエチルエステル亜
りん酸系又はビフェニレンホスフォナイト系酸化防止剤
が添加されて成る樹脂組成物を、T−ダイより押出し、
該溶融樹脂組成物をドラフト比2〜30でドローイング
し、エアナイフまたはエアチャンバー方式にて冷却して
原反を得た後、一軸又は二軸方向に少なくとも面積倍率
で1.3倍以上に延伸することにより、目的のフィルム
が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は
(1)示差走査熱量測定(DSC)で示される最大ピー
ク温度(Tm)が140℃≦Tm≦165℃のエチレン
−プロピレンブロック共重合体100重量部に対し、低
密度PE3〜40重量部及びエチレン−酢酸ビニル共重
合体3〜40重量部からなるPP系樹脂組成物100重
量部及び(2)炭酸カルシウム100〜200重量部、
シリカ及び/またはアルミナで表面被覆された酸化チタ
ン0.5〜20重量部、分子量1500〜4500のヒ
ンダードアミン系光安定剤0.2〜10重量部、エチル
エステル亜りん酸系又はビフェニレンホスフォナイト系
酸化防止剤0.03〜3重量部からなる樹脂組成物より
なり、厚さ20〜60μmの薄膜状で且つ分子配向して
おり、配向方向に対する引裂強度が50mN以上で10
00〜3000g/m2・24hの透湿度を有すること
を特徴とする多孔質フィルムである。
【0017】更に本発明は、(1)140℃≦Tm≦1
65℃の関係を有するエチレン−プロピレンブロック共
重合体100重量部に対し、低密度PE3〜40重量部
及びエチレン−酢酸ビニル共重合体3〜40重量部から
なるPP系樹脂組成物100重量部及び(2)炭酸カル
シウム100〜200重量部、シリカ及び/またはアル
ミナで表面被覆された酸化チタン0.5〜20重量部、
分子量1500〜4500のヒンダードアミン系光安定
剤0.2〜10重量部、エチルエステル亜りん酸系又は
ビフェニレンホスフォナイト系酸化防止剤0.03〜3
重量部からなる樹脂組成物を、T−ダイ法で押出し、エ
アチャンバーもしくはエアナイフ、好ましくはエアナイ
フを用いて冷却しつつ、ドラフト比2〜30で且つ20
m/分以上の引取速度で原反を得、これを延伸すること
により、厚さ20〜60μmで且つ分子配向しており、
配向方向に対する引裂強度が50mN以上で透湿度10
00〜3000g/m2・24hの透湿性を有する多孔
質フィルムの製造方法でもある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の多孔質フィルムの最大の
特徴は耐候性に優れ常圧下で水の漏洩を生ぜず、且つ1
000〜3000g/m2・24hの透湿度を有し、し
かも配向方向に対する引裂強度が50mN以上の物性や
肉厚の一定した多孔質フィルムである点にある。更に、
別の特徴はコストパフォーマンスに優れていることにあ
り、そのため多孔質フィルムの厚さが20〜60μm、
好ましくは20〜50μmと薄いこと及び生産性が高
く、例えば20m/分以上、好ましくは30m/分以上
の原反成形速度が得られることにある。
【0019】上記目的を達成するために、本発明にあっ
ては特定のPP系樹脂組成物に、特定の添加剤等を配合
した樹脂組成物を用い、特定の製造手段を用いるもので
ある。
【0020】すなわち、本発明に用いるPP系樹脂組成
物は、示差走査熱量測定(DSC)で示される最大ピー
ク温度(Tm)が140℃≦Tm≦165℃のエチレン
−プロピレンブロック共重合体100重量部に対し、低
密度PE3〜40重量部及びエチレン−酢酸ビニル共重
合体3〜40重量部からなる。
【0021】ここで使用される上記DSCの範囲にある
エチレン−プロピレンブロック共重合体は、本発明の多
孔質フィルムの柔軟性及び引裂強度を得るために必須で
ある。この重合体はエチレン成分が2重量%以上、好適
には4重量%以上含まれることが望ましい。また、プロ
ピレン成分は70重量%以上、好ましくは90重量%以
上存在することが望ましい。更に、エチレン−プロピレ
ンブロック共重合体には、他の成分として炭素数4〜1
2のα−オレフィン、好適には1−ブテン成分を2重量
%以下含んでいてもよい。
【0022】更に、エチレン−プロピレンブロック共重
合体以外の樹脂成分、例えばプロピレンホモポリマー、
エチレン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン−
1−ブテン共重合体等を30重量%以下、好ましくは1
0重量%以下ブレンドされていてもよい。しかしなが
ら、エチレン−プロピレンブロック共重合体以外の樹脂
が30重量%を越えて多くなると引裂強度が劣り、強化
体などとのラミネートが困難となり、更に本発明の目的
とする多孔質フィルムの性能を満たさなくなるので好ま
しくない。
【0023】本発明に使用される低密度PEは高圧重合
法で製造されたものであり、一般に密度は0.91〜
0.93g/cm3、好適には0.915〜0.926
g/cm3である。低密度PEの配合量が3重量部未満
の場合ドローレゾナンスが生じ、原反成形速度20m/
分以上の速度で成形できない。また40重量部を超える
と充分な透湿度が得られない。
【0024】ドローレゾナンスとはダイより押出された
溶融樹脂の主として流れ方向(MD方向)で周期的に厚
さが変動する現象であり、冷延伸時にさらに延伸ムラを
促進する原因となる。
【0025】本発明に使用されるエチレン−酢酸ビニル
共重合体の酢酸ビニル含量は15〜40重量%(約5〜
13モル%)が好ましく、更に好適には20〜30重量
%である。エチレン−酢酸ビニル共重合体が3重量部未
満では、フィルムにおいて縦筋が発生し外観不良となり
やすい。また40重量部を超えると剛性及び耐熱性が低
下する傾向にある。
【0026】上記各樹脂のメルトインデックス(MI)
は1.0から15g/10分が好ましい。なかでもエチ
レン−プロピレンブロック共重合体及び低密度PEは好
適には4.0〜10g/10分、エチレン−酢酸ビニル
共重合体は好適には2.0から5.0g/10分が好ま
しい。MIが1.0未満の場合は、溶融粘度が高く、樹
脂圧力、樹脂温度が上昇し高速成形等の生産性が低下す
ると共に、フィルムの透湿性も低下する傾向にある。ま
た、MIが15を越えると透湿性は良好であるが、成形
時の樹脂圧が上がり難く、フィルムの厚さ精度及び機械
強度が低下し好ましくない。なお、MIはエチレン−プ
ロピレンブロック共重合体についてはJIS K 675
8に準拠し荷重2160g、温度230℃で、低密度P
E及びエチレン−酢酸ビニル共重合体についてはJIS
K 6760に準拠し、荷重2160g、温度190℃
で測定した値である。
【0027】以上の如き、PP系樹脂組成物には、更に
炭酸カルシウム及び耐候性の改良剤等が配合され成形に
供される樹脂組成物を得る。
【0028】本発明に用いられる炭酸カルシウムは、フ
ィルムに本発明に適する多孔性を付与するために必須で
あり、純度の良好なカルサイト型の結晶質の石灰石を機
械的に粉砕、分級して製造した重質炭酸カルシウムや、
炭酸ガス化合法、塩化カルシウムソーダ法、石灰ソーダ
などの化学反応により湿式で製造した軽質炭酸カルシウ
ム等の粒子のいずれもが制限なく使用できる。また、機
械的物性の向上、透湿性の発現よりその平均粒子径は、
0.1〜30μm、更に好適には0.8〜5.0μmが
好ましい。
【0029】本発明において炭酸カルシウムは本発明の
PP系樹脂組成物100重量部に対し、100〜200
重量部、好適には120〜150重量部が配合される。
炭酸カルシウムの配合割合が100重量部未満では連通
孔の形成が困難となり透湿度が低下する。また200重
量部より多い場合は、透湿性は向上するが、高速生産
性、機械特性が低下し所定の物性のフィルムは得られな
い。
【0030】また、炭酸カルシウム以外に他の無機充填
剤、例えば、硫酸バリウム、石膏、亜硫酸カルシウム、
燐酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水和珪酸、無水珪
酸、ソーダ灰、塩化ナトリウム、タルク、クレー、各種
セメント、火山灰、シラス、酸化チタン、酸化鉄、カー
ボンブラック、種々の金属粉、その他無機物又は無機物
を主体とする有機金属塩等を炭酸カルシウムの50重量
%以下に代えて使用することもできる。これらと単独ま
たは複数種混合して使用することもできる。
【0031】本発明において必要な耐候性はJIS A
6111の規定に従い透湿防水シート解説によれば建
築現場等屋外に透湿防水シートを施行する場合の耐候性
評価として、サンシャインカーボンアーク灯で波長30
0〜400nmの紫外線量を44MJ照射することによ
って判定される。この紫外線量は年間の平均値に基づく
2ヶ月分の太陽紫外線量に相当する。しかし、気温が高
くかつ紫外線量の多い5月から9月にかけては屋外に曝
露されるフィルムの紫外線及び熱劣化が促進されるの
で、実用上、本発明においては安全性を加味して88M
Jに耐えることを目標とする。これは平均4ヶ月間の屋
外曝露に相当する。耐候性の評価は、紫外線照射後の引
張伸度保持率が40%以上であることをもって評価され
るものである。
【0032】本発明において耐候性の向上に最も効果的
な組み合せとして上記のPP系樹脂組成物に対しシリカ
及び/またはアルミナで表面被覆された酸化チタンおよ
び分子量1500〜4500のヒンダードアミン系光安
定剤及びエチルエステル亜りん酸系又はビフェニレンホ
スフォナイト系酸化防止剤を配合する事が最大の特徴で
ある。かかる組み合わせの中で一つでも添加剤が未添加
または所定量以下の場合十分な耐候性は得られない。
【0033】本発明に使用されるシリカ及び/またはア
ルミナで表面被覆された酸化チタンは、塩素法または硫
酸法により得られるルチル型あるいはアナターゼ型の結
晶構造を有する酸化チタンの表面をシリカ及び/または
アルミナで被覆されたものが好適である。シリカ及び/
またはアルミナによる被覆量は、得られる多孔性シート
の耐候性や着色性等の理由から、酸化チタン100重量
部に対して2〜20重量部、好ましくは4〜20重量部
被覆したものが好適である。特にシリカおよびアルミナ
の複合体により4〜10重量部被覆したルチル型酸化チ
タンを用いた場合がもっとも耐候性向上効果が得られ
る。かかる表面被覆酸化チタンは、たとえばタイオキサ
イド社などからすでに市販されている。
【0034】本発明においてシリカ及び/またはアルミ
ナで表面被覆した酸化チタンは本発明のPP系樹脂組成
物100重量部に対し、0.5〜20重量部、好適には
1〜5重量部が配合される。この配合割合が0.5重量
部未満では該組成物のシリカおよび/またはアルミナで
表面被覆した酸化チタンによる耐候性改善の相乗効果が
なくなる。また20重量部より多い場合は耐候性が平衡
状態となり、かつ透湿性、強度の低下等によりかえって
好ましくない。
【0035】本発明に使用されるヒンダードアミン系光
安定剤としては分子量が1500〜4500、好適には
2000〜4000のものである。分子量が1500未
満では、フィルム表面へのブリードが避けられず、長期
の耐候性が保証されない。また4500を越えるものは
実用的でない。かかるヒンダードアミンの例は、N,
N',N'',N'''−テトラキス−(4,6−ビス−(ブ
チル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イ
ル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ポ
リ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ア
ミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}
{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ}]、ポリ[(6−モノ
フォリノ1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)
{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチル
と4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1
−ピペリジンエタノールとの重合物、ジブチルアミン・
1,3,5−トリアジン・N,N'−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキ
サメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,
β,β’,β’,テトラメチル−3,9−(2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)
ジエタノールとの縮合物、ポリメチルプロピル−3−オ
キシ−[4(2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジ
ニル]シロキサン等が挙げられる。これらは単独もしく
は2種以上混合して使用できる。特に、NHタイプとN
CH3タイプのヒンダードアミンを併用すると耐候性改
良の相乗効果が期待できる。この場合両アミンの併用割
合は重量比で2/8〜8/2程度が好ましい。
【0036】本発明においてヒンダードアミン系光安定
剤は本発明のPP系樹脂組成物100重量部に対し、
0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部であ
る。さらに好適には0.5〜2重量部が配合される。こ
の配合割合が0.2重量部未満では耐候性が発現でき
ず、また10重量部より多い場合は耐候性が平衡状態と
なり、かつコストアップとなり実用上好ましくない。ま
た、分子量1500〜4500のヒンダードアミン系光
安定剤以外に分子量1500未満のヒンダードアミン系
光安定剤を分子量1500〜4500のヒンダードアミ
ン系光安定剤の50%以下に代えて使用することもでき
る。
【0037】本発明に使用されるエチルエステル亜りん
酸系又はビフェニレンホスフォナイト系酸化防止剤の例
としてはビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチ
ル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜りん酸、
テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
[1,1−ビフェニル]−4,4'−ジイルビスホスフ
ォナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチル
フェニル)−4,4'−ビフェニレンホスフォナイト等
が挙げられる。本発明においてエチルエステル亜りん酸
系又はビフェニレンホスフォナイト系酸化防止剤は本発
明のPP系樹脂組成物100重量部に対し、0.03〜
3重量部、好ましくは0.1〜1重量部である。この配
合割合が0.03重量部未満では溶融成形時の加工安定
性が十分でなく耐候性が低下し、また3重量部より多い
場合は加工安定性、耐候性が平衡状態となり、かつコス
ト高となり実用上好ましくない。また、エチルエステル
亜りん酸系またはビフェニレンホスフォナイト系酸化防
止剤にホスファイト系酸化防止剤をエチルエステル亜り
ん酸系またはビフェニレンホスフォナイト系酸化防止剤
の50重量%以下に代えて使用することもできる。
【0038】本発明の樹脂組成物は、更に本発明の目的
を阻害しない範囲で石油樹脂など他の熱可塑性樹脂、顔
料、安定剤、界面活性剤、可塑剤、オイル、その他添加
剤を必要に応じて適時添加する事ができる。なかでも押
出成形時、ダイのリップに付着しやすい通称目ヤニの抑
制については、脂肪酸金属塩、とりわけヒドロキシステ
アリン酸の金属塩の配合が好適である。また、フィルム
の耐熱性をより向上させる為にヒンダードフェノール系
酸化防止剤の配合が好適である。これらの配合割合は、
通常使用される程度であればよい。例えば樹脂組成物1
00重量部に対して0.1〜10重量部程度の範囲であ
る。
【0039】次に上記多孔質フィルムを製造する好まし
い方法について説明する。
【0040】本発明の樹脂組成物を構成する各成分及び
必要により配合する添加剤等の混合及び造粒方法は特に
限定されず、公知の方法が採用できる。例えば通常のヘ
ンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー等で
混合した後、一般に高混練ダイプの2軸押出機、タンデ
ム型混練機等でストランドカット、ホットカット、アン
ダーウォーターカットなどの方法で混練、ペレット化す
る。
【0041】上記組成物をT−ダイ法でフィルム状に成
形し、1軸もしくは2軸延伸法で多孔質フィルムを成形
する。成膜手段はもちろんサーキュラダイを用いること
も可能ではあるが、成膜速度やフィルムの均質性を考慮
するとT−ダイを用いることが好ましい。
【0042】すなわち、本発明にあっては厚さ20〜6
0μm、好ましくは20〜50μmの分子配向している
多孔質フィルムを、ドローレゾナンスや縦筋等の欠陥を
生じることなく冷延伸後の製品フィルムとして23m/
分、好ましくは60m/分以上の速度で生産することが
産業上のコストパフォーマンス上重要となる。
【0043】そのため、本発明ではT−ダイから押出さ
れた原反フィルムの引取速度、ドラフト比あるいは冷却
方式が重要な意味を持つ。すなわち、ドラフト比が2〜
30となるようダイリップ開度を調整しかつ冷却固化方
式はエアチャンバーまたはエアナイフ法とすることが重
要である。
【0044】本発明におけるドラフト比とはT−ダイの
リップ開度を原反フィルムの厚みで割った値である。
【0045】ドラフト比が30を越えるとドローレゾナ
ンスが発生しやすくなり安定した原反速度が低下し、ま
たダイと冷却ロールまでの距離であるエアギャップを長
く取る必要があり、そのためにネックインが大きくなり
フィルム幅が狭くなる等の現象が起こり高速生産性には
適さない。また、ドラフト比が2未満ではT−ダイのリ
ップ開度を極端に狭くしなければならず、樹脂温度、ダ
イ圧の上昇を来たし、メルトフラクチャー等の欠陥が生
ずる。また、冷却固化方式がエアチャンバーまたはエア
ナイフ法以外の例えばニップロール方式であると、ドロ
ーレゾナンスが発生しやすく所定の速度で成形できな
い。特に好ましいのはエアナイフの使用である。
【0046】また、原反の成形速度は、最終的に得られ
る多孔質フィルムの生産速度に関係する技術的に重要な
要素である。本発明にあっては、コストパフォーマンス
の面から、20m/分以上、好ましくは30m/分以上
とする必要がある。この原反成形速度は、樹脂組成物の
組成とドラフト比によって定まり、ドラフト比は、30
を超えてあまりに高くすることはドローレゾナンスの誘
発につながるため、原反成形速度の上限は120m/分
程度までが一般的である。
【0047】上記フィルムはロール延伸機またはテンタ
ー延伸機で1軸または2軸で延伸されることにより、多
孔質フィルムとなる。延伸倍率は面積倍率で1.3以
上、一般には1.3〜3.0倍が好ましい。通常一軸延
伸とするが、もちろん二軸延伸であってもよいし、また
引裂強度の縦横方向のバランスをとるためには二軸延伸
が好ましい場合もしばしばある。延伸倍率が面積倍率で
1.3倍未満では所定の透湿度は得られない。また、
3.0倍を越えると透湿度は十分であるが引裂強度が低
下し好ましくない。延伸温度は、低密度ポリエチレン樹
脂の融点より約20℃低い温度で延伸するのが好まし
い。さらに延伸工程についで熱処理工程やコロナ放電等
の表面処理を行なうことも一般的に好ましい。
【0048】以上の方法で得られる本発明のPP系多孔
質フィルムは通常連通孔の最大細孔径が0.5〜2.0
μm、好適には0.7〜1.3μmであるのが好まし
い。さらに耐水圧が150Kpa以上、好適には250
KPa以上となる。
【0049】
【発明の効果】本発明のPP系多孔質フィルムは均一に
多孔化されており、透湿性、引裂強度、耐候性に優れ、
PP系樹脂の高い融点のためPPスパンポンドとの熱接
着が容易であるとともに厚さ20〜60μmにおいても
原反成形速度20m/分以上の高速で成膜が可能であ
り、更に最終的に延伸配向させたフィルムを60m/分
以上の速度で引取り多孔質フィルムとすることも可能で
ある。
【0050】従って、このような性質を有する多孔質フ
ィルムは特にハウスラップ、ルーフィング等の建材用
途、産業用資材などの他、衛材、メディカル用の通気性
フィルムとしても好適に使用される。
【0051】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示すが、本発明は
これらの実施例に制限されるものではない。尚、実施例
比較例に記載した物性値は以下に示す方法によって測定
したものである。
【0052】1)厚さ JIS K 6734法に準じてダイヤルゲージにて測
定した。
【0053】2)引裂強度 JIS K 6772法に準じて測定した。
【0054】3)透湿度 DIN 52615法に準じて測定した。測定温度は2
3℃、湿度は85%の条件下で測定した。
【0055】4)耐候性 耐候促進装置としてサンシャインウェザーメーター(機
種名 S80 スガ試験機(株)製 放射照度255W/
2<300〜700nm>)を使用した。耐候促進条
件としてブラックパネル温度63℃の条件下で紫外線部
(300〜400nm)の全照射強度が100MJ/m
2となるように耐候促進試験を行った。評価は試験片の
耐候促進試験前後の引張伸度変化をJIS K 712
7に準じて試験片タイプ2を用い、MD方向に引張速度
200mm/分で測定し、以下の計算により引張伸度保
持率を算出した。
【0056】引張伸度保持率=耐候促進試験後(100
MJ/m2照射)の引張伸度/耐候促進試験前の引張伸
度×100(%) 引張伸度保持率が40%以上あれば屋外暴露4ヶ月に十
分耐えられる耐候性を有している。
【0057】5)最大細孔径 ASTM F 316法に準じてエタノールバブルポイ
ント法により測定した。
【0058】6)耐水圧 JIS L 1092B法に準じて測定した。
【0059】7)フィルム外観 MD方向の縦筋(厚みムラ)の有無を目視で判定した。
【0060】実施例1〜6 エチレン−プロピレンブロックコポリマー(商品名;P
N640G エチレン含量=4.1重量% MI=6.
5g/10分 (株)トクヤマ製)100重量部に対
し、低密度PE(商品名;16SP0 MI=4.5g
/10分 三井化学(株)製)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(商品名;EV460 MI=2.5g/10
分 酢酸ビニル含量 19重量% 三井デュポンポリケミ
カル(株)製)からなる組成物100重量部に対し重質
炭酸カルシウム(商品名;CSK−5 比表面積 15
500cm2/g 平均粒子径1.4μm (株)同和カ
ルファイン製)および表−1に示す酸化チタン、ヒンダ
ードアミン系光安定剤または紫外線吸収剤、酸化防止剤
を表−2の1に示す割合で用い、スーパーミキサーで混
合し、二軸混練押出機で190℃のシリンダ温度で溶融
し、ペレット状の混練物を得た。このペレットを65φ
単軸押出機の先端部に装着したリップ開度650μmの
T−ダイより、ダイ温度200℃で冷却方式がエアナイ
フ方式の引取機に引取り、ドローレゾナンスが発生しな
い条件まで速度を変更し、55μmの原反フィルムを得
た。この時のドラフト比は12であった。引き続き該原
反フィルムを60℃で予熱し、延伸温度95℃で延伸倍
率2.0倍で1軸方向に延伸し、100℃と50℃のア
ニーリングロール間で熱処理を行ない厚さ35μmの多
孔質フィルムを得た。
【0061】この様にして得られた多孔性フィルムの物
性を成形条件とともに前記した物性測定法により求めた
結果を表2の1に示した。
【0062】
【表1】
【0063】比較例1〜2 実施例1のエチレン−プロピレンブロックコポリマーの
グレードをエチレン−プロピレンランダムコポリマー
(商品名;PN540G エチレン含量=5.5重量%
MI=7.5g/10分 (株)トクヤマ製)プロピレ
ンホモポリマー(商品名;PN130G MI=4g/
10分 (株)トクヤマ製)に変更した他は実施例1と
同様にして多孔質フィルムを得た。この様にして得られ
た多孔性フィルムの物性を成形条件とともに前記した物
性測定法により求めた結果を表3の1に示した。結果は
引裂強度が低下し、強度の低いフィルムになるととも
に、エチレン−プロピレンランダムコポリマーを使用し
た系は透湿度が低下した。
【0064】実施例7 実施例1のリップ開度を330μmにしてドラフト比を
6にした以外は実施例1と同様にして多孔質フィルムを
得た。この様にして得られた多孔性フィルムの物性を成
形条件とともに前記した物性測定法により求めた結果を
表2の1に示した。
【0065】実施例8 実施例1のリップ開度を420μmにし、原反フィルム
厚さを35μm、延伸後の多孔質フィルムの厚さを20
μmにした以外は実施例1と同様にして多孔質フィルム
を得た。この様にして得られた多孔性フィルムの物性を
成形条件とともに前記した物性測定法により求めた結果
を表2の2に示した。
【0066】比較例3、4 実施例1の低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体をそれぞれ未配合とした以外は実施例1と同様
にして多孔質フィルムを得た。この様にして得られた多
孔性フィルムの物性を成形条件とともに前記した物性測
定法により求めた結果を表3の1に示した。結果は、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体を配合しないと延伸した多
孔質フィルムの外観に縦筋が生じ、また低密度ポリエチ
レンを配合しないと、原反成形速度が10m/分を超え
るとドローレゾナンスが生じ速度成形性は困難であっ
た。
【0067】比較例5 実施例1の引取機の冷却方式をニップロールに変更した
以外は実施例1と同様にして多孔質フィルムを得た。こ
の様にして得られた多孔性フィルムの物性を成形条件と
ともに前記した物性測定法により求めた結果を表3の1
に示した。結果は、原反成形速度12m/分を越えると
ドローレゾナンスが生じ高速成形性は困難であった。
【0068】比較例6 実施例1のリップ開度を2750μmにしてドラフト比
を50にした以外は実施例1と同様にして多孔質フィル
ムを得た。この様にして得られた多孔性フィルムの物性
を成形条件とともに前記した物性測定法により求めた結
果を表3の1に示した。結果は、原反成形速度16m/
分を越えるとドローレゾナンスが生じ高速成形性は困難
であった。
【0069】比較例7〜13 実施例1の酸化チタン、ヒンダードアミン系光安定剤ま
たは紫外線吸収剤、酸化防止剤の種類を変更するか、ま
たは添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして多
孔質フィルムを得た。この様にして得られた多孔性フィ
ルムの物性を成形条件とともに前記した物性測定法によ
り求めた結果を表3の1及び2に示した。結果は耐候性
能が不十分であった。
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 9/02 C08K 9/02 C08L 53/00 C08L 53/00 //(C08L 53/00 (C08L 53/00 23:06 23:06 23:08) 23:08) B29K 23:00 B29K 23:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F074 AA17 AA20 AA25 AA98 AC17 AC26 AD13 AD16 CA01 CA02 CC02Y CC04Z DA08 DA24 DA53 DA59 4F210 AA07 AA09F AA10 AA17 AB06 AB16 AG01 AG20 AR08 QC02 QG01 QG18 4J002 BB032 BB063 BP021 DE137 DE236 EU088 EU188 EW069 EW129 FB077 FD016 FD017 FD048 FD079 GB00 GF00 GL00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)示差走査熱量測定(DSC)で示さ
    れる最大ピーク温度(Tm)が140℃≦Tm≦165
    ℃であるエチレン−プロピレンブロック共重合体100
    重量部に対し、低密度ポリエチレン3〜40重量部及び
    エチレン−酢酸ビニル共重合体3〜40重量部からなる
    ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部及び(2)炭
    酸カルシウム100〜200重量部、シリカ及び/また
    はアルミナで表面被覆された酸化チタン0.5〜20重
    量部、分子量1500〜4500のヒンダードアミン系
    光安定剤0.2〜10重量部、及びエチルエステル亜り
    ん酸系又はビフェニレンホスフォナイト系酸化防止剤
    0.03〜3重量部からなる樹脂組成物よりなり、厚さ
    20〜60μmの薄膜状で且つ分子配向しており、配向
    方向に対する引裂強度が50mN以上で1000〜30
    00g/m2・24hの透湿度を有することを特徴とす
    る多孔質フィルム。
  2. 【請求項2】(1)示差走査熱量測定(DSC)で示さ
    れる最大ピーク温度(Tm)が140℃≦Tm≦165
    ℃であるエチレン−プロピレンブロック共重合体100
    重量部に対し、低密度ポリエチレン3〜40重量部及び
    エチレン−酢酸ビニル共重合体3〜40重量部からなる
    ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部及び(2)炭
    酸カルシウム100〜200重量部、シリカ及び/また
    はアルミナで表面被覆された酸化チタン0.5〜20重
    量部、分子量1500〜4500のヒンダードアミン系
    光安定剤0.2〜10重量部、及びエチルエステル亜り
    ん酸系又はビフェニレンホスフォナイト系酸化防止剤
    0.03〜3重量部からなる樹脂組成物を、T−ダイ法
    でエアチャンバーもしくはエアナイフ冷却方式により、
    ドラフト比2〜30で原反成形速度20m/分以上で引
    き取り冷却した後、延伸することを特徴とする請求項1
    記載の多孔質フィルムの製造方法。
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