JP2002144091A - 濾布ベルト式脱水装置 - Google Patents

濾布ベルト式脱水装置

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JP2002144091A
JP2002144091A JP2000349062A JP2000349062A JP2002144091A JP 2002144091 A JP2002144091 A JP 2002144091A JP 2000349062 A JP2000349062 A JP 2000349062A JP 2000349062 A JP2000349062 A JP 2000349062A JP 2002144091 A JP2002144091 A JP 2002144091A
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cloth belt
roll
press
dehydrated
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JP2000349062A
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Kiyoshi Arai
潔 新井
Koichi Terawaki
公一 寺分
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TOHO DEV ENG
Toho Zinc Co Ltd
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TDE KK
TOHO DEV ENG
Toho Zinc Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成を大型化することなく、各種のスラ
リー状またはスラッジ状の被脱水処理物の脱水処理量を
増大する。 【解決手段】 プレストップロール3Aおよびプレスボ
トムロール3Bは、無端状に巻回されて順次移送される
フェルト製の濾布ベルト1と共にスラリー状またはスラ
ッジ状の被脱水処理物Sを加圧して脱水する。プレスト
ップロール3Aは、平滑面に形成された周面が被脱水処
理物Sを加圧し、脱水された処理物Cをその周面に転着
させる。プレスボトムロール3Bは、シューロール3C
に外装されたフレキシブルチューブ3Dが濾布ベルト1
に圧接し、シューロール3Cの周面形状に沿ってその周
方向に回転する。フレキシブルチューブ3Dは、シュー
ロール3Cの加圧凹面3C2に沿う所定面積の加圧部分
3D2で濾布ベルト1を加圧し、その外周面に形成され
た複数の水切ガイド溝が濾布ベルトを透過する水の水切
れを促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラリー状または
スラッジ状の被脱水処理物を含水率の低いケーキ状に脱
水処理する濾布ベルト式脱水装置に関し、詳しくは、そ
の脱水処理量を増大するように改良された濾布ベルト式
脱水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スラリー状またはスラッジ状の被脱水処
理物を脱水処理する装置として、所謂、ベルトプレス型
脱水装置が従来から知られている。この種のベルトプレ
ス型脱水装置は、被脱水処理物を無端状の加圧ベルトに
より無端状の濾布ベルトに押圧して濾過することを基本
原理としており、例えば特開平6−79113号公報に
は、被脱水処理物を挟み込む1本の無端加圧ベルト(無
端高圧ベルト)と1本の無端濾布ベルトとを脱水ローラ
および加圧ローラに巻回させた構造を有する「脱水装
置」が開示されている。
【0003】また、特開昭58−181498号公報に
は、被脱水処理物を挟み込んだ状態で複数の圧搾ローラ
および高圧ローラに巻回される2本の無端濾布ベルト
(上部濾布および下部濾布)と、これらを高圧ローラに
押圧する1本の加圧ベルトとを備えた「ベルトプレス型
汚泥脱水機」が開示されている。さらに、特開昭62―
244599号公報には、被脱水処理物を挟み込む2本
の無端濾布ベルト(一方の濾布および他方の濾布)と、
これらを挟み込む2本の加圧ベルト(一方の与圧ベルト
および他方の与圧ベルト)とを複数の脱水ローラに巻回
させた構造を有する「ベルトプレス形脱水分離機」が開
示されている。
【0004】しかしながら、前記の各公報に記載された
所謂ベルトプレス型脱水装置は、少なくとも1本の無端
濾布ベルトを移送可能に巻回するための1組のローラユ
ニットと、少なくとも1本の無端加圧ベルトを移送可能
に巻回するための他の1組のローラユニットとの2組の
ローラユニットが最低限必要であり、構造が複雑化して
大型化するという問題がある。また、無端濾布ベルトが
目詰まりして十分な濾過性能を発揮できないことがあ
り、被脱水処理物の脱水効率が悪いという問題がある。
【0005】そこで、本件の共同出願人は、簡素な構造
でありながら、各種のスラリー状またはスラッジ状の被
脱水処理物を含水率の低いケーキ状に効率的に脱水処理
できる濾布ベルト式脱水装置を特願平11−36022
7号(平成11年12月20日出願)として出願した。
この濾布ベルト式脱水装置は、スラリー状またはスラッ
ジ状の被脱水処理物を濾過可能な単一の濾布ベルトが無
端状に巻回されて順次移送される形式の脱水装置であっ
て、前記濾布ベルトの上面側に供給される被脱水処理物
を濾布ベルトと共に一対のプレスロール間で加圧して脱
水し、かつ、脱水された処理物を一方のプレスロールに
転着させて濾布ベルトから剥離させる加圧脱水転着部を
備えたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の濾布
ベルト式脱水装置は、被脱水処理物を加圧脱水する一対
のプレスロールの加圧面が単なる円周面であるため、被
脱水処理物の加圧面積が小さい。このため、被脱水処理
物の処理量を増大すべく濾布ベルトの移送速度を上昇さ
せると、被脱水処理物の脱水処理時間が短くなり、その
脱水処理が不充分となる。もっとも、一対のプレスロー
ルの軸長を長くすれば、濾布ベルトの移送速度を上昇さ
せずに被脱水処理物の処理量を増大できるが、この場合
には、装置構成が大型化するという問題がある。
【0007】そこで、本発明は、装置構成を大型化する
ことなく、各種のスラリー状またはスラッジ状の被脱水
処理物の脱水処理量を増大できる濾布ベルト式脱水装置
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する手
段として、本発明に係る濾布ベルト式脱水装置は、スラ
リー状またはスラッジ状の被脱水処理物を濾過可能なフ
ェルト製の濾布ベルトが無端状に巻回されて順次移送さ
れる形式の濾布ベルト式脱水装置であって、前記濾布ベ
ルト上に供給される被脱水処理物を濾布ベルトと共に加
圧して脱水するプレストップロールおよびプレスボトム
ロールを備え、前記プレストップロールは、回転自在に
支持され、かつ、前記被脱水処理物を加圧する周面が脱
水された処理物を転着させるように平滑面に形成されて
おり、前記プレスボトムロールは、回転不能に支持さ
れ、かつ、前記プレストップロールの周面に対面する円
弧状断面を呈して軸方向に延びる加圧凹面が周面に形成
されたシューロールと、このシューロールに対しその周
面形状に沿って周方向に回転可能に外装され、かつ、シ
ューロールの前記加圧凹面に沿う所定面積の加圧部分で
前記濾布ベルトを加圧するフレキシブルチューブとを有
し、このフレキシブルチューブの外周面には、複数の水
切ガイド溝が形成されていることを特徴とする。
【0009】本発明に係る濾布ベルト式脱水装置では、
無端状に巻回されて順次移送されるフェルト製の濾布ベ
ルト上にスラリー状またはスラッジ状の被脱水処理物が
供給されると、プレストップロールおよびプレスボトム
ロールが前記被脱水処理物を濾布ベルトと共に加圧して
脱水する。その際、プレストップロールは、平滑面に形
成された周面が被脱水処理物を加圧することにより、脱
水された処理物をその周面に転着させる。一方、プレス
ボトムロールは、シューロールに外装されたフレキシブ
ルチューブが濾布ベルトに圧接することによりシューロ
ールの周面形状に沿ってその周方向に回転する。そし
て、このフレキシブルチューブは、シューロールの加圧
凹面に沿う所定面積の加圧部分で濾布ベルトを加圧し、
その外周面に形成された複数の水切ガイド溝が濾布ベル
トを透過する水の水切れを促進する。
【0010】本発明の濾布ベルト式脱水装置において、
前記プレストップロールが前記濾布ベルトの移送方向に
回転駆動可能に構成されていると、濾布ベルトを移送す
るための別途の駆動ローラが不要となるので好ましい。
【0011】また、本発明の濾布ベルト式脱水装置にお
いて、前記プレストップロールとプレスボトムロールと
の軸間距離が調整可能に構成されていると、被脱水処理
物および濾布ベルトの加圧力を調整できるので好まし
い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る濾布ベルト式脱水装置の実施の形態を説明する。参照
する図面において、図1は一実施形態に係る濾布ベルト
式脱水装置の全体構造を示す正面図、図2は一実施形態
に係る濾布ベルト式脱水装置の濾布ベルトの巻回状態を
模式的に示す正面図である。
【0013】一実施形態に係る濾布ベルト式脱水装置
は、図1および図2に示すように、スラリー状またはス
ラッジ状の被脱水処理物Sを濾過して脱水処理する装置
である。被脱水処理物Sとしては、食品工業における余
剰汚泥,グルテンミール、化学工業における余剰汚泥,
水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,炭酸カルシ
ウム,セラミック原料、非鉄金属工業における含鉛スラ
ッジ,含銅スラッジ,酸化亜鉛スラッジ、下水の活性余
剰汚泥、生活排水汚泥などが挙げられる。
【0014】一実施形態の濾布ベルト式脱水装置は、前
記の被脱水処理物Sを濾過可能なフェルト材から成り、
かつ、無端状に巻回されて順次移送される単一の濾布ベ
ルト1と、この濾布ベルト1の上面側に供給される被脱
水処理物Sに対し濾布ベルト1の下面側から吸引負圧を
作用させて被脱水処理物Sを初期脱水する負圧脱水部2
と、初期脱水された被脱水処理物Sを濾布ベルト1と共
に上下一対のプレストップロール3A,プレスボトムロ
ール3B間で加圧して脱水し、かつ、脱水された処理物
Cを上方のプレストップロール3Aの周面に転着させて
濾布ベルト1から剥離させる加圧脱水転着部3と、上方
のプレストップロール3Aに転着された処理物Cを掻き
落して回収する処理物回収部4と、処理物Cが剥離され
た濾布ベルト1を洗浄する洗浄部5と、洗浄された濾布
ベルト1を一対のスクイズロール6A,6B間で絞る絞
り部6とを備えている。
【0015】前記の濾布ベルト1は、厚さが4〜8m
m、幅が500〜4,200mm程度の無端ベルトであ
り、図3に示すように、その上面を構成する外面層1A
と、その下面を構成する内面層1Bと、これらの間の中
間層1Cとを有する3層構造のフェルト材から成る。外
面層1Aは被脱水処理物Sを濾過する極細繊維層で構成
され、中間層1Cは水分の透過を促進する中細繊維層で
構成され、内面層1Bは水切れを促進する基布層で構成
されている。これらの外面層1A、中間層1Cおよび内
面層1Bは、接着材などを使用することなく、綿打ち加
工と同様の加工によって相互に繊維が絡み合うように接
合されている。
【0016】図1および図2に示すように、前記濾布ベ
ルト1は、下方のスクイズロール6Bからガイダーロー
ル7、プレスボトムロール3B、水中ロール8、フェル
トロール9、ストレッチロール10、フェルトロール1
1、フェルトロール12へと順次巻回され、このフェル
トロール12から再びスクイズロール6Bへと無端状に
巻回されている。そして、この濾布ベルト1は、プレス
トップロール3Aが時計方向に回転駆動されることによ
り、矢印方向に順次移送されるように構成されている。
【0017】前記プレスボトムロール3Bとスクイズロ
ール6Bとは左右に離間して配置され、ガイダーロール
7はプレスボトムロール3Bとスクイズロール6Bとの
中間部の若干上方に偏倚した位置に配置されている。そ
して、ガイダーロール7に内面がガイドされた濾布ベル
ト1は、緩いスロープの山形を描いてプレスボトムロー
ル3Bとスクイズロール6Bとの間に張設されており、
ガイダーロール7によって幅方向の位置ずれが修正され
るようになっている。
【0018】一方、前記水中ロール8は、ガイダーロー
ル7の下方に配置された洗浄部5の洗浄プール5A内に
配置されており、プレスボトムロール3Bから繰り出さ
れる濾布ベルト1を洗浄プール5A内の洗浄水に浸漬さ
せるように濾布ベルト1の内面をガイドしている。ま
た、フェルトロール9は洗浄プール5Aの中央部上方に
配置されており、洗浄プール5A内から濾布ベルト1を
斜め上方に引き上げるように濾布ベルト1の内面をガイ
ドしている。
【0019】前記ストレッチロール10はフェルトロー
ル9の左斜め上方に配置されており、濾布ベルト1の弛
みを除去するように濾布ベルト1の外面を押圧してい
る。また、フェルトロール11は、スクイズロール6B
の下方に配置されたフェルトロール12と前記ストレッ
チロール10との間に配置されており、濾布ベルト1の
外面を押圧している。そして、フェルトロール12は、
濾布ベルト1をスクイズロール6B側へ上向させるよう
に濾布ベルト1の内面をガイドしている。
【0020】前記負圧脱水部2は、図示しない真空ポン
プの吸引負圧が作用する第1サクションボックス2Aお
よび第2サクションボックス2Bを備えている。第1サ
クションボックス2Aは、スクイズロール6Bとガイダ
ーロール7との間に配置されており、図4に示すよう
に、濾布ベルト1の下面に開口部を摺接させている。そ
して、この第1サクションボックス2Aには、濾布ベル
ト1上の被脱水処理物S中の水分を濾布ベルト1の表面
層1Aから中間層1C、裏面層1Bへと浸透させる程度
の弱い吸引負圧、例えば7kPa程度の吸引負圧が作用
している。なお、被脱水処理物Sは、図1および図2に
示すように、前記絞り部6から繰り出される濾布ベルト
1上に供給ボックス13を介して供給されるように構成
されている。
【0021】一方、第2サクションボックス2Bは、ガ
イダーロール7とプレスボトムロール3Bとの間に配置
されており、第1サクションボックス2Aと同様に、濾
布ベルト1の下面に開口部を摺接させている。そして、
この第2サクションボックス2Bには、被脱水処理物S
中の水分を濾布ベルト1の下面側へ吸引して排除できる
程度の吸引負圧、例えば25kPa程度の吸引負圧が作
用している。なお、前記第1サクションボックス2Aお
よび第2サクションボックス2Bに回収された水分は、
図2に示すドレンパイプ2Cを介して回収タンク2D内
に回収されるように構成されている。
【0022】ここで、一実施形態の濾布ベルト式脱水装
置において、前記加圧脱水転着部3を構成する上方のプ
レストップロール3Aは、その軸方向の両端部が後記の
揺動アーム14Aの一端部に回転自在に支持されてい
る。そして、このプレストップロール3Aは、脱水され
た処理物Cを転着させるように、被脱水処理物Sを加圧
する周面が平滑面に形成されている(図5参照)。
【0023】一方、前記加圧脱水転着部3を構成する下
方のプレスボトムロール3Bは、図5および図6に示す
ように、端部が回転不能に支持されたシューロール3C
と、このシューロール3Cに外装されるフレキシブルチ
ューブ3Dとで構成されている。
【0024】前記シューロール3Cは、図6に示すよう
に、その両端部(一方のみ図示し、他方は図示を省略す
る。)に突設された小径部3C1が受台14上の支持ブ
ロック15に嵌合して位置決キー16により回転不能に
係合している。そして、このシューロール3Cの周面の
一部である上面には、図5に示すように、前記プレスト
ップロール3Aの周面に対面する円弧状断面を呈して軸
方向に延びる加圧凹面3C2が形成されている。この加
圧凹面3C2の断面の曲率は、プレストップロール3A
の周面の曲率に略一致している。
【0025】図6に示すように、前記シューロール3C
の小径部3C1の端部には、前記フレキシブルチューブ
3Dを回転自在にフローティング支持するためのオイル
(または水)の注入パイプ3Eが突設されており、この
注入パイプ3Eに連通するオイル通路3C3がシューロ
ール3C内に形成されている。このオイル通路3C3
は、シューロール3Cの軸心に沿って延び、かつ、その
軸方向の複数箇所から前記加圧凹面3C2に向って分岐
している。また、シューロール3Cの下面には、フレキ
シブルチューブ3Dとの間にオイル溜3Fを構成するカ
ット面3C4が形成されており、前記オイル溜3Fには
オイルの排出パイプ3Gが挿通されている。
【0026】一方、前記フレキシブルチューブ3Dは、
可撓性のある合成ゴム等の材料で構成されており、その
外周面には、図示しない複数の水切ガイド溝が円周方向
に沿って形成されている。なお、各水切ガイド溝の深
さ、幅およびピッチ間隔は、フレキシブルチューブ3D
の機能を損わない範囲で適宜設定される。
【0027】前記フレキシブルチューブ3Dの両端部
(一方のみ図示し、他方は図示を省略する。)には、図
6に示すように、回転リング3HにボルトBTを介して
連結されるフランジ部3D1が形成されている。そし
て、前記回転リング3HがベアリングBGを介して前記
シューロール3Cの中径部3C5に回転自在に支持され
ることにより、フレキシブルチューブ3Dはシューロー
ル3Cの周面形状に沿ってその周方向に回転可能に構成
されている。なお、前記オイル通路3C3からシューロ
ール3Cの加圧凹面3C2側に供給されるオイルの漏れ
を防止するため、前記回転リング3Hの外側には、シュ
ーロール3Cの中径部3C5に圧接するオイルシール3
Iが付設されている。
【0028】前記加圧脱水転着部3のプレストップロー
ル3Aおよびプレスボトムロール3Bによるプレス圧力
は、図1に示す圧力調整部17により100〜600k
Paの適正圧力に設定されている。前記圧力調整部17
は、プレストップロール3Aを一端部に枢支して左右方
向に延びる揺動アーム17Aと、濾布ベルト式脱水装置
のフレーム18上に立設されて前記揺動アーム17Aの
中間部を枢支する支持アーム17Bと、前記フレーム1
8と揺動アーム17Aの他端部との間に架設された空気
圧シリンダ装置17Cとを備えている。そして、空気圧
シリンダ装置17Cの伸長に伴いプレストップロール3
Aが下方に揺動してプレスボトムロール3Bに圧接し、
空気圧シリンダ装置17Cの押圧力に応じて両者のプレ
ス圧力が調整されるように構成されている。
【0029】前記処理物回収部4は、図2および図5に
示すように、前記プレストップロール3Aの周面に転着
された処理物Cを掻き落すドクター4Aと、このドクタ
ー4Aによって掻き落されたケーキ状の処理物Cを回収
ボックス4B側へ落下させるシュート4Cとを備えてい
る。なお、これらのドクター4A、回収ボックス4B、
シュート4Cは、プレストップロール3Aおよびプレス
ボトムロール3Bの長さに応じた幅を有する。
【0030】前記洗浄部5は、洗浄水を貯留する洗浄プ
ール5Aと、洗浄水を噴出するシャワーパイプ5B,5
Cとを備えている。洗浄プール5A内には前記水中ロー
ル8が配置されており、この水中ロール8にガイドされ
た濾布ベルト1が洗浄プール5A内の洗浄水で洗浄され
るように構成されている。また、シャワーパイプ5B,
5Cは、水中ロール8からその上方のフェルトロール9
に向けて上向する濾布ベルト1の表面側および裏面側に
分離して配置されており、洗浄水を濾布ベルト1の表面
および裏面に噴射して濾布ベルト1を洗浄する。なお、
絞り部6から滴下する水を洗浄プール5A内に回収する
ため、洗浄プール5Aには絞り部6の下方に延出するシ
ュート部5Dが突設されている。
【0031】前記絞り部6を構成する一対のスクイズロ
ール6A,6Bは、図1に示す圧力調整部19により、
洗浄された濾布ベルト1から水分を絞る程度のプレス圧
力に調整されている。この圧力調整部19は、前記圧力
調整部17と同様の揺動アーム19A、支持アーム19
Bおよび空気圧シリンダ装置19Cで構成されているた
め、これらの詳しい説明は省略する。なお、スクイズロ
ール6A,6Bの周面は、通常、平滑面となっている
が、その周面に複数の水切りガイド溝を形成してもよ
い。
【0032】以上のように構成された一実施形態の濾布
ベルト式脱水装置は、例えばスラッジ状の被脱水処理物
Sを脱水処理し、含水率の低いケーキ状の処理物Cを回
収するために使用される。この使用にあたって、被脱水
処理物Sは、プレストップロール3Aによって図1およ
び図2の矢印方向へ移送される濾布ベルト1の上面側に
供給ボックス13を介して順次連続的に供給され、濾布
ベルト1と共に負圧脱水部2を通過して加圧脱水転着部
3に移送される。
【0033】濾布ベルト1上の被脱水処理物Sが負圧脱
水部2の第1サクションボックス2Aおよび第2サクシ
ョンボックス2Bの上方を順次通過する際、第1サクシ
ョンボックス2Aは、図4に示すように、例えば7kP
a程度の吸引負圧を濾布ベルト1の下面側から被脱水処
理物Sに作用させる。これに伴い、被脱水処理物S中の
水分が濾布ベルト1に浸透する。その際、図4に示すよ
うに、濾布ベルト1の極細繊維層から成る外面層1Aが
毛細管現象により水分のみを透過させて被脱水処理物S
を確実に濾過する。また、中細繊維層から成る中間層1
Cが毛細管現象により水分の透過を促進する。そして、
基布層から成る内面層1Bが水切れを促進する。
【0034】一方、第2サクションボックス2Bは、例
えば25kPa程度の吸引負圧を濾布ベルト1の下面側
から被脱水処理物Sに作用させる。これに伴い、濾布ベ
ルト1は、前記のように被脱水処理物S中の水分のみを
毛細管現象を利用して効率的に透過させ、被脱水処理物
Sを外面層1Aで確実に濾過する。こうして濾布ベルト
1は、目詰まりを生じることなく被脱水処理物Sを効率
的に確実に初期脱水する。なお、第1サクションボック
ス2Aおよび第2サクションボックス2B内に吸引され
た被脱水処理物S中の水分は、図2に示すドレンパイプ
2Cを介して回収タンク2D内に回収される。
【0035】負圧脱水部2により初期脱水された濾布ベ
ルト1上の被脱水処理物Sは、図5に示すように、加圧
脱水転着部3のプレストップロール3Aとプレスボトム
ロール3Bとの間を通過することにより加圧脱水され
る。その際、プレストップロール3Aは、平滑面に形成
された周面が被脱水処理物Sを加圧することにより、脱
水された処理物Cをその周面に転着させる。
【0036】一方、プレスボトムロール3Bにおいて
は、回転リング3Hにより回転自在に支持された状態で
シューロール3Cに外装され、かつ、オイルによりシュ
ーロール3Cの周面にフローティング支持されたフレキ
シブルチューブ3Dが、濾布ベルト1に圧接することに
よりシューロール3Cの周面形状に沿ってその周方向に
回転する。そして、このフレキシブルチューブ3Dは、
シューロール3Cの加圧凹面3C2に沿う所定面積の加
圧部分3D2で濾布ベルト1を加圧し、その外周面に形
成された図示しない複数の水切ガイド溝が濾布ベルト1
を透過する水の水切れを促進する。
【0037】加圧脱水転着部3のプレストップロール3
Aの周面に転着した処理物Cは、処理物回収部4のドク
ター4Aによって掻き落され、シュート4Cを介して回
収ボックス4B内に回収される。この回収されたケーキ
状の処理物Cは、含水率の低い0.5〜2mm程度のフ
レーク状であり、通気性に優れているため取扱いやす
い。また、含水率が低いことから、後工程としての乾燥
工程および乾燥装置が不要となる。
【0038】加圧脱水転着部3を通過して処理物Cが剥
離された濾布ベルト1は、その上面に新たな被脱水処理
物Sを供給可能とするため、洗浄部5により洗浄されて
絞り部6により絞られる。すなわち、洗浄部5の洗浄プ
ール5Aが内部の洗浄水に濾布ベルト1を浸漬させて洗
浄し、シャワーパイプ5B,5Cが濾布ベルト1の外面
および内面に洗浄水を噴出して洗浄する。そして、絞り
部6のスクイズロール6A,6Bが所定のプレス圧力を
加えつつ濾布ベルト1を通過させることで、濾布ベルト
1を毛細管現象の維持できる程度に絞る。
【0039】一実施形態の濾布ベルト式脱水装置は、単
一の濾布ベルト1を移送可能に巻回した簡素な構造であ
りながら、各種のスラリー状またはスラッジ状の被脱水
処理物Sを効率的に脱水処理することができる。そし
て、脱水処理されたケーキ状の処理物Cは、含水率の低
いフレーク状を呈するため、通気性がよく、また後処理
の乾燥が不要となるため、取扱い易い。
【0040】また、一実施形態の濾布ベルト式脱水装置
においては、極細繊維層で構成された外面層1Aと、中
細繊維層で構成された中間層1Cと、基布層で構成され
た内面層1Bとの3層構造のフェルト材を濾布ベルト1
として使用しているため、被脱水処理物S中の細かい粒
子を外面層1A上に架橋させて凝集させることが可能で
ある。
【0041】そして、特に、一実施形態の濾布ベルト式
脱水装置においては、プレスボトムロール3Bのフレキ
シブルチューブ3Dがシューロール3Cの加圧凹面3C
2に沿う所定面積の加圧部分3D2で濾布ベルト1をプ
レストップロール3A側へ加圧する。従って、一実施形
態の濾布ベルト式脱水装置によれば、被脱水処理物Sの
脱水処理時間を十分に確保しつつ濾布ベルト1の移送速
度を上昇させることができ、装置構成を大型化すること
なく、被脱水処理物Sの脱水処理量を増大することがで
きる。
【0042】また、一実施形態の濾布ベルト式脱水装置
においては、前記プレストップロール3Aが濾布ベルト
1の移送方向に回転駆動されるため、濾布ベルト1を移
送するための別途の駆動ローラが不要となり、装置構成
を簡素化、小型化することができる。さらに、前記プレ
ストップロール3Aとプレスボトムロール3Bとの軸間
距離が圧力調整部17によって調整可能に構成されてい
るため、被脱水処理物Sおよび濾布ベルト1の加圧力を
調整することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る濾布
ベルト式脱水装置では、無端状に巻回されて順次移送さ
れるフェルト製の濾布ベルト上にスラリー状またはスラ
ッジ状の被脱水処理物が供給されると、プレストップロ
ールおよびプレスボトムロールが前記被脱水処理物を濾
布ベルトと共に加圧して脱水する。その際、プレストッ
プロールは、平滑面に形成された周面が被脱水処理物を
加圧することにより、脱水された処理物をその周面に転
着させる。一方、プレスボトムロールは、シューロール
に外装されたフレキシブルチューブが濾布ベルトに圧接
することによりシューロールの周面形状に沿ってその周
方向に回転する。そして、このフレキシブルチューブ
は、シューロールの加圧凹面に沿う所定面積の加圧部分
で濾布ベルトを加圧し、その外周面に形成された複数の
水切ガイド溝が濾布ベルトを透過する水の水切れを促進
する。すなわち、第1の発明によれば、プレスボトムロ
ールのフレキシブルチューブがシューロールの加圧凹面
に沿う所定面積の加圧部分で濾布ベルトをプレストップ
ロール側へ加圧するため、被脱水処理物の脱水処理時間
を十分に確保しつつ濾布ベルトの移送速度を上昇させる
ことができ、装置構成を大型化することなく、被脱水処
理物の脱水処理量を増大することができる。
【0044】本発明の濾布ベルト式脱水装置において、
前記プレストップロールが前記濾布ベルトの移送方向に
回転駆動可能に構成されている場合、濾布ベルトを移送
するための別途の駆動ローラが不要となり、装置構成を
簡素化、小型化することができる。
【0045】また、本発明の濾布ベルト式脱水装置にお
いて、前記プレストップロールとプレスボトムロールと
の軸間距離が調整可能に構成されている場合、被脱水処
理物および濾布ベルトの加圧力を調整することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る濾布ベルト式脱水装
置の全体構造を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る濾布ベルト式脱水装
置の濾布ベルトの巻回状態を模式的に示す正面図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態に係る濾布ベルト式脱水装
置の濾布ベルトの層構造を示す部分斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る濾布ベルト式脱水装
置の負圧脱水部の作用を説明する断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る濾布ベルト式脱水装
置のプレストップロールおよびプレスボトムロールの構
造および作用を説明する断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る濾布ベルト式脱水装
置のプレスボトムロールの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 :濾布ベルト 2 :負圧脱水部 3 :加圧脱水転着部 3A :プレストップロール 3B :プレスボトムロール 3C :シューロール 3C2:加圧凹面 3D :フレキシブルチューブ 3D2:加圧部分 4 :処理物回収部 5 :洗浄部 6 :絞り部 17 :圧力調整部
フロントページの続き (72)発明者 寺分 公一 東京都中央区日本橋本町一丁目6番1号株 式会社ティーディーイー内 Fターム(参考) 4D026 BA03 BB05 BC12 BC33 BD06 BE06 BF12 BH03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリー状またはスラッジ状の被脱水処
    理物を濾過可能なフェルト製の濾布ベルトが無端状に巻
    回されて順次移送される形式の濾布ベルト式脱水装置で
    あって、前記濾布ベルト上に供給される被脱水処理物を
    濾布ベルトと共に加圧して脱水するプレストップロール
    およびプレスボトムロールを備え、前記プレストップロ
    ールは、回転自在に支持され、かつ、前記被脱水処理物
    を加圧する周面が脱水された処理物を転着させるように
    平滑面に形成されており、前記プレスボトムロールは、
    回転不能に支持され、かつ、前記プレストップロールの
    周面に対面する円弧状断面を呈して軸方向に延びる加圧
    凹面が周面に形成されたシューロールと、このシューロ
    ールに対しその周面形状に沿って周方向に回転可能に外
    装され、かつ、シューロールの前記加圧凹面に沿う所定
    面積の加圧部分で前記濾布ベルトを加圧するフレキシブ
    ルチューブとを有し、このフレキシブルチューブの外周
    面には、複数の水切ガイド溝が形成されていることを特
    徴とする濾布ベルト式脱水装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された濾布ベルト式脱水
    装置であって、前記プレストップロールが前記濾布ベル
    トの移送方向に回転駆動可能に構成されていることを特
    徴とする濾布ベルト式脱水装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された濾
    布ベルト式脱水装置であって、前記プレストップロール
    とプレスボトムロールとの軸間距離が調整可能に構成さ
    れていることを特徴とする濾布ベルト式脱水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110104923A (zh) * 2019-04-01 2019-08-09 湖北工业大学 一种快速脱水的渗水通道构建方法与应用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110104923A (zh) * 2019-04-01 2019-08-09 湖北工业大学 一种快速脱水的渗水通道构建方法与应用
CN110104923B (zh) * 2019-04-01 2022-01-04 湖北工业大学 一种快速脱水的渗水通道构建方法与应用

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