JP2002131680A - 光偏向装置 - Google Patents

光偏向装置

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JP2002131680A
JP2002131680A JP2000328000A JP2000328000A JP2002131680A JP 2002131680 A JP2002131680 A JP 2002131680A JP 2000328000 A JP2000328000 A JP 2000328000A JP 2000328000 A JP2000328000 A JP 2000328000A JP 2002131680 A JP2002131680 A JP 2002131680A
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piezoelectric
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optical
scanning device
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Takahiro Sato
崇広 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型、低騒音な光偏向装置の実現である。 【解決手段】光偏向装置は、半導体基板101上に形成さ
れたミラー104を有する圧電アクチュエータの不動部分
に近接して或いは不動部分上に半導体レーザ106を実装
し、半導体レーザ106が発する光をミラー104で反射さ
せ、圧電アクチュエータを駆動することによって、半導
体レーザ106が発する光を偏向できるように構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧印加により駆
動する圧電素子などのアクチュエータを利用して、光ビ
ームを偏向する光走査装置等の光偏向装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を走査する光走査装置は、例え
ばレーザプリンタ等において感光ドラム上の所定の個所
にレーザ光を繰返し照射するために利用されている。従
来、この様なレーザプリンタ等に搭載されている光走査
装置は、回転多面鏡(ポリゴンミラー)を高速回転させ、
レーザ光源から発せられた光を前記回転多面鏡に反射さ
せることによって、比較的高速な光水平走査を行うもの
であった。この例を図8に示す。図8において、半導体レ
ーザ601から発せられた光は、高速回転する回転多面鏡6
02に反射されることで広範囲の角度にて走査される。走
査されたレーザ光は、レンズ603を通して感光ドラム502
上に結像される。
【0003】他方、回転多面鏡の代わりに、ミラーを備
えた圧電バイモルフを利用し、これを駆動して光を走査
する例として、特公平7-74860号公報に開示されたもの
がある。また、圧電アクチュエータと半導体レーザとを
一体化し、圧電アクチュエータを駆動して半導体レーザ
の発する光を走査する例として、特開平05−215980号公
報に開示されたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の様な回
転多面鏡を用いた光走査装置では、回転多面鏡やレンズ
等の光学系の寸法が大きくなるために、装置自体が大型
のものになってしまう問題があった。また、装置稼動時
の駆動音が非常に大きくなるので、騒音低減のために防
振設計や除振機構が必要であり、これにより製造工程の
増加を招く。
【0005】さらに、圧電バイモルフを利用した光走査
装置(特公平7-74860号公報)では、圧電バイモルフと
半導体レーザが同一基板上で一体化されていないため、
回転多面鏡を使った光走査装置と同程度の大きさの光学
系になる。さらに、アレイにして利用するのも難しい。
また、圧電アクチュエータと半導体レーザとを一体化し
た例(特開平05−215980号公報)では、半導体レーザや
マイクロレンズが圧電バイモルフの可動な先端に実装さ
れているので、大きな駆動力が必要となる。さらに、ビ
ーム光を反射光として利用していないために、走査角度
が、反射光を利用した場合の半分になってしまう。
【0006】そこで、本発明の目的は、小型、低騒音を
特徴とする構成を持つ光走査装置などの光偏向装置、及
びそれを用いたプリンタなどの装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明の光偏向装置は、半導体基板などの
基板上に形成されたミラーを有する圧電アクチュエータ
などのアクチュエータの不動部分に近接して或いは不動
部分上に半導体レーザなどの発光デバイスを実装し、該
発光デバイスが発する光を前記ミラーで反射させ、前記
アクチュエータを駆動することによって、前記発光デバ
イスが発する光を偏向できるように構成されたことを特
徴とする。
【0008】半導体レーザなどの発光デバイスと圧電ア
クチュエータなどのアクチュエータとを近接して同一基
板上に配置することで、回転多面鏡を有する光走査装置
に比較して、非常に小型化された光走査装置などの光偏
向装置の作製が可能になる。
【0009】アクチュエータとして、圧電アクチュエー
タを利用する場合には、回転多面鏡を有する光走査装置
に比較して、非常に低騒音の光走査装置などの光偏向装
置を作製できる。アクチュエータとしては、静電気力、
磁力などを用いて駆動するものも採用できる。また、圧
電アクチュエータは圧電モノモルフ、圧電モノモルフな
どである。これにより、非常に正確な光走査などの光偏
向が可能になり、また非常に簡素な構造なので、作製プ
ロセスの簡易化が図れる。
【0010】マイクロレンズを具備し、前記発光デバイ
スが発する光を前記マイクロレンズで集光してミラーで
反射する様にしてもよい。マイクロレンズを具備してい
ることで、光走査装置などの光偏向装置の光学系の小型
化が計れ、さらに光のビームウェストをミラーの所望の
位置に持って来て反射できる。
【0011】アクチュエータを駆動するための電極が、
ミラーを兼ねている様にもできる。アクチュエータを駆
動するための電極がミラーを兼ねているために、新たな
工程にてミラーを貼り付けたりせずに済み、光偏向装置
を作製する工程が簡略化できる。
【0012】アクチュエータはカンチレバー形状等の形
態を持ち得る。これにより、発光デバイス、アクチュエ
ータ、ミラーとの配置関係が簡単に設定できる。
【0013】本発明の光偏向装置は、典型的には、アク
チュエータをアナログ的に駆動して光走査装置として構
成されるが、その他にもアクチュエータをデジタル的に
駆動して光スイッチ等として構成する様なこともでき
る。
【0014】光走査装置をアレイ化し、それぞれの光走
査装置を独立して適当なタイミングで駆動する様にもで
きる。これによって、小型の装置で広範囲を光走査で
き、さらに走査スピードを擬似的に向上させることが可
能である。光走査装置をシリコンブロックに実装すれ
ば、ハンドリングが容易になり、さらにシリコンブロッ
クを縦置きに実装するか、横置きに実装するかによっ
て、光走査方向を垂直または水平に容易に設定できる。
【0015】上記の光走査装置をレーザプリンタの光走
査部に利用することで、ポリゴンミラーを使うレーザプ
リンタに比較して、非常に小型でかつ低騒音のレーザプ
リンタを作製することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0017】(実施例1)図1は本発明の実施例1の光走
査装置の断面図である。駆動電圧を印加することで、圧
電体102と下部電極103と上部電極104から構成される長
く伸びた平板状の圧電モノモルフは、その先端の可動部
が図中の矢印のような動作をする。その圧電モノモルフ
のシリコン基板101に固定されている側の不動部分上
に、半導体レーザ106を実装する。半導体レーザ106の発
光部の高さは、圧電モノモルフとの接着面から100μm離
れている。
【0018】そして、半導体レーザ106の発光部に非常
に近接して、接着剤などを用いてマイクロレンズ301を
実装する。これにより、半導体レーザ106から発せられ
たレーザ光は、マイクロレンズ301によって集光され、
そのビームウェストを圧電モノモルフの先端の可動部の
上部電極104上で結ぶようになる。よって、レーザ光
は、ミラーの役割を兼ねている上部電極104で反射され
て、圧電モノモルフの動作に合わせ光路を変える。この
様に光源とアクチュエータを同一基板上に実装した装置
構成にすることで、非常に小型で低騒音の光走査装置を
作製できる。
【0019】図1に示した光走査装置の作製方法につい
て、図2を用いて説明する。この光走査装置は、結晶方
位(100)面を主面とするシリコン基板101(厚さ525μmの
ものが入手し易い)上に作製されている。まず、図2(a)
のように、このシリコン基板101上に圧電モノモルフを
構成する下部電極103、圧電体102、上部電極104をパタ
ーニングしながら成膜する。下部電極103は、基板101と
の密着性の高いTi/Auをそれぞれ厚さ500Å、1μmずつ電
子ビーム法で蒸着し、レジストマスクを所望の形状に形
成して、RIE(反応性イオンエッチング)でパターン形成
した。RIEは、Auに対してAr、Tiに対してCF4を使用し
た。さらに、圧電体102には酸化亜鉛を利用し、スパッ
タ法にて5μm成膜した。ターゲットにはZnを用い、Ar・
02雰囲気中で成膜した。そして、レジストマスクを所望
の形状に形成して、酢酸水溶液でウェットエッチングし
てパターニングした。上部電極104は、Ti/Au電極上にさ
らに、Alを電子ビーム法で蒸着したものであり、その厚
さはそれぞれ500Å、1000Å、1000Åとしている。上部
電極104はリフトオフ法で作製した。Alをさらに蒸着す
るのは、上部電極104を圧電体駆動用の電極としてだけ
ではなく、ミラーとしての役割を兼ねさせるためであ
る。また、この上部電極104を作製する際に、半導体レ
ーザ106駆動用の配線109および110を同時にパターニン
グする。
【0020】その後、基板101裏面に、圧電モノモルフ
下のシリコン基板101を除去するためのパターンを、レ
ジストで形成する。さらに、シリコン基板101表面がエ
ッチャントに晒されない様にそこをレジストでカバー
し、これを110℃に加熱した水酸化カリウム水溶液(KOH:
H20=1:2、重量比)に浸す。こうして、シリコン基板101
を厚さ10μm残したところまでウエットエッチングす
る。その後、CF4プラズマを用いたRIEにより圧電モノモ
ルフを露出させ、図2(b)の様に圧電モノモルフをカンチ
レバー状にして可動にする。
【0021】図2で形成した圧電モノモルフに、あらか
じめ用意しておいた半導体レーザ106を実装すると、本
発明における光走査素子が完成する。接着には導電性接
着剤を利用した。
【0022】図3に半導体レーザ106の詳細な構造を示
す。まず、n型GaAs基板1上に、順次、バッファ層2とし
てn型GaAsを1μm、クラッド層3としてn型Al0.4GaO.6As
を2μm積層し、そして活性層4として、ノンドープGaAs
(厚さ100Å)とAl0.2Ga0.8As(厚さ30Å)を4回繰返し
最後にノンドープGaAsを100Å積層して多重量子井戸構
造の活性層4を形成する。次に、クラッド層5としてp型A
l0.4Ga0.6Asを2μm、キャップ層6としてp型GaAsを0.5μ
m成長する。成長は分子線エピタキシー法で行った。
【0023】その後、n型GaAs基板1を100μm程度の厚さ
になるまで研磨し、アノード電極105としてTi/Auを厚さ
500Å/3000Å、カソード電極107としてAuGe/Auを厚さ10
00Å/2000Å真空蒸着して作製する。アノード電極105
は、ワイヤボンディング108を用いて配線109に接続され
る。この半導体レーザ106の発振波長は0.78μmである
が、波長はこれに限るものではなく、AlGaInPを使った
0.65μmなどの波長の半導体レーザにも本発明は利用で
きる。
【0024】図4は、図1の光走査装置において、半導体
レーザ106から発せられたレーザ光302を実際に走査した
様子を示す。下部電極103と上部電極104との間に駆動電
圧を加えると圧電モノモルフは図4の様に湾曲して、上
部電極104に反射されるレーザ光302の進行方向の角度を
変化させる。
【0025】本実施例で作製した光走査装置を構成する
圧電モノモルフのサイズは、長さ1000μm、幅100μmで
ある。上部電極104と下部電極103との間に電圧50V、周
波数2kHzの正弦波を印加したところ、圧電モノモルフ
は、シリコン基板101の水平方向に対して、最大先端振
れ角30゜で振動した。この振動により、半導体レーザ10
6から発せられた光をスクリーン上で走査することが可
能であった。光源とスクリーンとの距離を100mmとした
時に、走査幅は約50mmであった。
【0026】本実施例では圧電モノモルフの圧電体102
に酸化亜鉛を使用したが、PZT[Pb(Zr・Ti)03]等ほかの
圧電体でも代用できる。また、圧電体の厚さは上記の値
(5μm)に限るものではなく、場合に応じて使い分けれ
ばよい。成膜方法については、スパッタ法に限らず、真
空蒸着法、ゾルゲル法等を用いることもできる。また、
圧電体102のエッチングには酢酸溶液を利用したが、CF4
などを利用したRIE等のドライエッチングに置き換える
ことも充分可能である。
【0027】次に、上部電極104と下部電極103の材料と
してTi/Auを用いたが、AuZnなど他の材料に置き換える
ことも可能である。また、上部電極104にミラーを兼ね
させるためにAlを蒸着したが、他の反射率の高い金属、
例えばAu、Ptなどでもよい。さらに、成膜には電子ビー
ム蒸着だけではなく、スパッタ蒸着法、無電解メッキ等
他の方法を利用してもよい。本実施例では、エッチング
には、Ar、CF4でのドライエッチングを用いたが、ヨウ
素とヨウ化カリウムの水溶液等を利用したウエットエッ
チングを使うこともできる。
【0028】また、本実施例では、圧電モノモルフを作
製する際に、一層ずつ成膜してパターニングする方法を
採用した。しかし、一度に下部電極103、圧電体102、上
部電極104を成膜して、一層ずつエッチングする方法も
使用可能である。また、圧電モノモルフのサイズは上記
の値に限るものではない。圧電モノモルフの作製方法も
上記のものに限るものではない。
【0029】半導体レーザ106には、AlGaAs等からなる
材料を使ったが、材料はこれに限るものではなく、さら
に構造も限定されない。半導体レーザ106に代えて、発
光ダイオード(LED)や面発光レーザ等の発光素子を用い
ることもできる。ただし、波長の変動によりビームウェ
スト位置が若干変動すると都合が悪い光走査装置などで
は、波長の安定している面発光レーザ、端面発光半導体
レーザ等を用いる必要がある。
【0030】さらに、本実施例の構成は、半導体レーザ
106の種類によって制限されるものではない。また、半
導体レーザ106と配線110との接着に導電性接着剤を利用
したが、Au-Auの固相圧着やAuSn等の半田による接着を
利用することもでき、接着方法はこれに限るものではな
い。
【0031】(実施例2)図5は本発明の実施例2の光走
査装置の断面図である。本実施例では、アクチュエータ
として圧電バイモルフを用いている。駆動電圧を印加す
ることで、圧電体202、204と下部電極201、中部電極203
(接地用である)、上部電極205から構成される圧電バ
イモルフは、図中の矢印のような動作をする。その圧電
バイモルフのシリコン基板101に固定されている部分
に、実施例1と同様に、半導体レーザ106を実装する。半
導体レーザ106の発光部の高さは、圧電バイモルフとの
接着面から100μm離れている。半導体レーザ106の発光
部に非常に近接して、マイクロレンズ301を実装する。
【0032】本実施例でも、実施例1と同様に、半導体
レーザ106から発せられたレーザ光はマイクロレンズ301
によって集光され、ビームウェストを上部電極205上で
結ぶようになる。そして、ミラーの役割を兼ねている上
部電極205で反射されて、圧電バイモルフの動作に合わ
せ光路を変える。この様な装置構成にすることで、非常
に小型で低騒音の光走査装置を作製できる。
【0033】図5に示した光走査装置の作製方法につい
て、図6を用いて説明する。この光走査装置は、結晶方
位(100)面を主面とするシリコン基板101(厚さ525μm)上
に作製されている。まず、図6(a)のように、このシリコ
ン基板101上に、圧電バイモルフを構成する下部電極20
1、圧電体202、中部電極203、圧電体204、上部電極205
を順次成膜してからパターニングをする。下部電極201
には基板101との密着性の高いTi/Au電極をそれぞれ厚さ
500Å、1μmずつ、中部電極203と上部電極205にはそれ
ぞれAu電極を厚さ1000Å、抵抗加熱による蒸着法で成膜
した。さらに、圧電体202、204には酸化亜鉛を利用し、
スパッタ法にて5μm成膜した。ターゲットにはZnを用
い、Ar・02雰囲気中で成膜した。このように作製した薄
膜にレジストマスクを所望の形状に形成して、薄膜をエ
ッチングして圧電バイモルフを作製する。
【0034】下部電極201、中部電極203、上部電極205
のエッチングはRIEで行い、Auに対してAr、Tiに対してC
F4を使用した。この上部電極205を作製する際に、半導
体レーザ106駆動用の配線109および110を同時にパター
ニングする。圧電体202、204は酢酸水溶液でウエットエ
ッチングした。
【0035】その後、基板101裏面に圧電バイモルフ下
のシリコン基板101を除去するために、レジストマスク
をパターニングする。さらに、シリコン基板101表面
を、エッチャントに晒されないようにレジストでカバー
する。これを110℃に加熱した水酸化カリウム水溶液(KO
H:H20=1:2、重量比)に浸して、シリコン基板101を10μm
残したところまでウエットエッチングする。その後、CF
4プラズマを用いたRIEにより圧電バイモルフを露出さ
せ、図6(b)の様に可動にする。
【0036】図6で形成した圧電バイモルフに、あらか
じめ用意しておいた半導体レーザ106を実装すると、本
実施例の光走査装置が完成する。半導体レーザ106の接
着には導電性接着剤を利用した。利用した半導体レーザ
106は実施例1で利用したものと同様のものである。
【0037】本実施例で作製した光走査装置を構成する
圧電バイモルフのサイズは、長さ1500μm、幅200μmで
ある。上部電極205と下部電極201との間に、電圧50V、
周波数2kHzの正弦波を印加したところ、圧電バイモルフ
はシリコン基板101水平方向に対して、最大先端振れ角3
0゜で振動した。この振動により半導体レーザ106から発
せられた光を、スクリーン上で走査することが可能であ
った。光源とスクリーンとの距離を100mmとした時に、
走査幅は約50mmであった。
【0038】本実施例でも、圧電バイモルフの圧電体20
2、204に酸化亜鉛を使用したが、PZT[Pb(Zr・Ti)03]等
ほかの圧電体でも代用できる。成膜方法についてもスパ
ッタ法に限らず、真空蒸着法、ゾルゲル法等を用いられ
る。圧電体の厚さも上記値に限らず、場合に応じて使い
分ければよい。また、圧電体202、204のエッチングには
酢酸溶液を利用したが、CF4などを利用したRIE等のドラ
イエッチングに置き換えることもできる。
【0039】次に、上部電極205、中部電極203にはAu
を、下部電極201の材料としてTi/Auを使ったが、AuZnな
ど他の材料に置き換えることもできる。上部電極205に
ミラーを兼ねさせるためにAlや他の反射率の高い金属、
例えばAu、Ptなどを蒸着することも可能である。さら
に、成膜には抵抗加熱による蒸着だけではなく、スパッ
タ蒸着法、無電解メッキ等他の方法を利用してもよい。
【0040】また、エッチングには、Ar、CF4でのドラ
イエッチングを使ったが、ヨウ素とヨウ化カリウムの水
溶液等を利用したウエットエッチングを使うこともでき
る。また、圧電バイモルフを作製する際に、圧電バイモ
ルフを構成する下部電極201、圧電体202、中部電極20
3、圧電体204、上部電極205を順次成膜してパターニン
グをしたが、一層成膜してパターニングする工程を繰り
返す方法でもよい。さらに圧電バイモルフを作製する方
法はこれに限るものではない。
【0041】半導体レーザ106についても、実施例1のと
ころで述べたことと同様なことが云える。
【0042】(実施例3)図7は、実施例1、2で作製した
光走査装置120を利用して、レーザプリンタの光走査部
を作製した構造を示す。作製方法について簡単に述べ
る。
【0043】まず、実施例1または実施例2で作製した光
走査装置120を、シリコンブロック401に実装する。シリ
コンブロック401には、光走査装置120を構成する半導体
レーザ106や圧電モノモルフ或いは圧電バイモルフを駆
動するための配線402がされている。配線402は、シリコ
ンブロック401にメタルマスクを被せ、Ti/Auをそれぞれ
500Å、3000Å抵抗加熱により蒸着することで作製し
た。光走査装置120とシリコンブロック401との接着は、
AuSn半田で行った。シリコンブロック401に光走査装置1
20を実装すると、非常に取り扱い易い光走査装置を作製
でき、さらに光走査装置120を横向きにして配線基板501
に実装できるメリットが生まれる。
【0044】次に、シリコンブロック401に実装された
光走査装置120を、図7に示すように、配線が施されてい
る基板501に実装する。光走査装置120をレーザプリンタ
等の装置に適用するには、接着する際にシリコンブロッ
ク401と光走査装置120とを正確なアライメントで配置す
る必要がある。しかし、この問題は、シリコンブロック
401の角をアライメントマーカにするか、他にアライメ
ントマークを作るなどして、光走査装置120を±1μm程
度の精度でフリップチップボンディング実装することで
解決できる。配線基板501にはプリント基板等を用いれ
ばよい。この様な実装形式にすることで、基板501に対
して水平方向にレーザ光302を走査できるレーザプリン
タの光走査部が完成する。
【0045】光走査装置120のレーザ部106には画像信号
を、そして圧電素子には走査のための電圧を印加するこ
とで、感光ドラム502上に描画し、レーザプリンタとし
ての機能を果たす。
【0046】ただし、光走査装置120の走査できる角度
は限られたものなので、感光ドラム502全体を一つの光
走査装置120で走査するには、光走査装置120と感光ドラ
ム502との距離を離して配置しなければならない。しか
し、光走査装置120をアレイ状にして適当なタイミング
で駆動して利用することで感光ドラム502と光走査装置1
20との距離を縮小でき、レーザプリンタの光走査部を小
型化できる。また、場合に応じて、光走査装置120と感
光ドラム502の間にレンズを介入させることも可能であ
る。
【0047】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明によって、
小型、低騒音を特徴とする光走査装置等の光偏向装置を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の光走査装置を示す図である。
【図2】本発明の実施例1の光走査装置の作製方法を示す
図である。
【図3】半導体レーザ106の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例1の光走査装置の動作を説明する
図である。
【図5】本発明の実施例2の光走査装置を示す図である。
【図6】本発明の実施例2の光走査装置の作製方法を示す
図である。
【図7】本発明の実施例3のレーザプリンタを示す図であ
る。
【図8】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 n型GaAs基板 2 バッファ層 3、5 クラッド層 4 活性層 6 キャップ層 101 シリコン基板 102 圧電モノモルフの圧電体 103 圧電モノモルフの下部電極 104 圧電モノモルフの上部電極 105 半導体レーザのアノード電極 106 半導体レーザ 107 半導体レーザのカソード電極 108 ワイヤーボンディング 109、110 配線 120 光走査装置 201 圧電バイモルフの下部電極 202、204 圧電バイモルフの圧電体 203 圧電バイモルフの中部電極 205 圧電バイモルフの上部電極 301 マイクロレンズ 302 レーザ光 401 シリコンブロック 402 シリコンブロック上の配線 501 配線基板 502 感光ドラム 601 半導体レーザ 602 回転多面鏡 603 レンズ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成されたミラーを有するアクチ
    ュエータの不動部分に近接して或いは不動部分上に発光
    デバイスを実装し、該発光デバイスが発する光を前記ミ
    ラーで反射させ、前記アクチュエータを駆動することに
    よって、前記発光デバイスが発する光を偏向できるよう
    に構成されたことを特徴とする光偏向装置。
  2. 【請求項2】前記アクチュエータは圧電アクチュエータ
    である請求項1記載の光偏向装置。
  3. 【請求項3】前記圧電アクチュエータは圧電モノモルフ
    である請求項2記載の光偏向装置。
  4. 【請求項4】前記圧電アクチュエータは圧電バイモルフ
    である請求項2記載の光偏向装置。
  5. 【請求項5】前記発光デバイスは半導体レーザである請
    求項1乃至4の何れかに記載の光偏向装置。
  6. 【請求項6】マイクロレンズを具備し、前記発光デバイ
    スが発する光は前記マイクロレンズで集光されてミラー
    で反射される請求項1乃至5の何れかに記載の光偏向装
    置。
  7. 【請求項7】アクチュエータを駆動するための電極が、
    ミラーを兼ねている請求項1乃至6の何れかに記載の光
    偏向装置。
  8. 【請求項8】前記アクチュエータはカンチレバー形状を
    持つ請求項1乃至7の何れかに記載の光偏向装置。
  9. 【請求項9】光走査装置として構成されている請求項1
    乃至8の何れかに記載の光偏向装置。
  10. 【請求項10】光走査装置をアレイ化し、それぞれの光
    走査装置を独立して適当なタイミングで駆動する請求項
    9記載の光偏向装置。
  11. 【請求項11】光走査装置がシリコンブロックに実装さ
    れている請求項9または10記載の光偏向装置。
  12. 【請求項12】請求項9乃至11の何れかに記載の光走
    査装置を使用してレーザ光を感光体上で走査することを
    特徴とするレーザプリンタ。
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